(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】リード保持方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/375 20060101AFI20221114BHJP
【FI】
A61N1/375
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517225
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 US2020052614
(87)【国際公開番号】W WO2021062078
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505003528
【氏名又は名称】カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】イングリッシュ、ジェームズ エム.
(72)【発明者】
【氏名】スウィーニー、モイラ ビー.
(72)【発明者】
【氏名】オルーク、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、ロバート エイ.
(72)【発明者】
【氏名】アクターホフ、トレイ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】スパジェンスケ、スコット エイ.
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ11
4C053JJ23
4C053KK08
(57)【要約】
本開示の様々な態様は、リードを埋め込み型医療機器に連結するための装置、システム及び方法に向けられている。装置、システム及び方法は、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合に応じて、リードを頭部内で固定するように構成されたコネクタポート内に配置されるクランプを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングと共に配置された頭部と、
前記頭部内に配置されるとともに埋め込み型リードを前記頭部に連結するように構成されたコネクタポートと、
前記コネクタポート内に配置されるクランプであって、前記埋め込み型リードの一部と前記クランプとの間の摩擦的な係合に応じて、前記埋め込み型リードを前記頭部に固定するように構成された前記クランプと
を備える埋め込み型医療機器。
【請求項2】
前記クランプは、前記埋め込み型リードの一部を受け入れるように構成された係合部分と、前記埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために、係合部分の直径を減少させるように構成された前記クランプ及び固定部分とを含む、請求項1に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項3】
前記固定部分は、前記埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために、係合部分の直径を減少させるように構成された少なくとも一つのくさび部分を含む、請求項2に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項4】
前記コネクタポートは近位端および遠位端を含み、前記クランプが前記コネクタポートの前記近位端と前記遠位端との間に配置され、前記クランプは、前記遠位端とは反対の方向に前記埋め込み型リード上に作用する力に応じて、前記コネクタポート内に前記埋め込み型リードの一部を保持するように構成された、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項5】
前記クランプは、前記遠位端とは反対の方向に前記埋め込み型リード上に作用する前記力に応じて、前記埋め込み型リードの一部への摩擦による保持力を増加させるように構成された、請求項4に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項6】
前記クランプは、前記遠位端とは反対の方向に前記埋め込み型リード上に作用する増加する前記力に応じて、前記埋め込み型リードの一部への摩擦による保持力を次第に増加させるように構成された、請求項5に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項7】
前記クランプは、前記クランプの解放がない状態で、前記埋め込み型リードの一部と前記コネクタポートとの間の固定を保持するように構成された、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項8】
前記頭部上に配置される解放機構をさらに備え、その解放機構に付与される力に応じて前記クランプを解放するように構成される、請求項7に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項9】
前記解放機構は、使用者によって付与される前記力に応じて前記クランプを解放するように構成されたボタンを含む、請求項8に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項10】
前記解放機構は、前記埋め込み型リードと前記クランプとの間の摩擦的な係合を阻止するために、前記クランプと相互作用するように構成された少なくとも一つの解放部分を含む、請求項8および9のいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項11】
前記クランプは、前記力が前記解放機構に付与された状態で前記埋め込み型リードと前記クランプとの間の係合を許容するとともに、前記解放機構上の前記力の解放に応じて前記埋め込み型リードの一部を前記クランプ内で固定するように構成された、請求項8に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項12】
前記コネクタポート内に配置されるとともに、前記埋め込み型リードの一部と前記クランプとの間の摩擦的な係合を容易にするために前記クランプを付勢するように構成されたスプリングをさらに備える、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項13】
前記クランプは、前記埋め込み型リードの一部と前記クランプとの間の摩擦的な係合に応じて、前記クランプ内に前記埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、請求項12に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項14】
前記クランプは、前記クランプを係合させるために前記埋め込み型リードに第一方向に付与される第一の力、及び、前記埋め込み型リードに第一方向とは反対の第二方向に付与される第二の力に応じて、前記クランプ内で前記埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【請求項15】
前記埋め込み型リードの一部と前記クランプとの間の摩擦的な係合を容易にするために前記クランプ内に配置された表面構造をさらに備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の埋め込み型医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は埋め込み型リード及びコネクタポートを有する埋め込み型システムに関する。さらに具体的には、本開示はコネクタポート内での埋め込み型リードの解放可能な固定に関する。
【背景技術】
【0002】
埋め込み型医療システムは、埋め込み型リードアセンブリ及び埋め込み型リードアセンブリと連結された埋め込み型パルス発生器を含み得る。さらに、埋め込み型パルス発生器の頭部は、リードアセンブリを埋め込み型パルス発生器と効果的に連結するために対応するコネクタポートを一般的に含む。埋め込み型リードと対応するコネクタポートとの適切な接続は、移植可能システムの適切な機能を許容するために必要とされる。リードアセンブリ及び埋め込み型パルス発生器は所望の機能を確実にするために、移植後、連結されたままにすべきである。
【発明の概要】
【0003】
例1では、埋め込み型医療機器はハウジング、ハウジングと共に配置された頭部、頭部内に配置されるとともに埋め込み型リードを頭部に連結するように構成されたコネクタポート、及び、コネクタポート内で配置されたクランプであって埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合に応じて埋め込み型リードを頭部に固定するように構成されたクランプを含む。
【0004】
例2では、クランプは、埋め込み型リードの一部を受け入れるように構成された係合部分と、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために係合部分の直径を減少させるように構成された固定部分とを含む、例1の埋め込み型医療機器である。
【0005】
例3では、固定部分は埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために係合部分の直径を減少するように構成された少なくとも一つのくさび部分を含む、例の埋め込み型医療機器である。
【0006】
例4では、コネクタポートは、近位端および遠位端を含み、クランプがコネクタポートの近位端と遠位端との間で配置され、クランプは遠位端とは反対の方向に埋め込み型リード上に作用する力に応じて、コネクタポート内に埋め込み型リードの一部を保持するように構成された、例1~3のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0007】
例5では、遠位端とは反対の方向に埋め込み型リード上に作用する力に応じて埋め込み型リードの一部への摩擦による保持力を増加させるように構成された、例4の埋め込み型医療機器である。
【0008】
例6では、クランプは、遠位端とは反対の方向に埋め込み型リード上に作用する力の増加に応じて、埋め込み型リードの一部への摩擦による保持力を次第に増加させるように構成された、例5の埋め込み型医療機器である。
【0009】
例7では、クランプは、クランプの解放がない状態で、埋め込み型リードの一部とコネクタポートとの間の固定を保持するように構成された、例1~6のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0010】
例8では、頭部上に配置される解放機構をさらに備え、解放機構に付与される力に応じてクランプを解放するように構成される、例7の埋め込み型医療機器である。
例9では、使用者によって付与される力に応じてクランプを解放するように構成されたボタンを含む、例8の埋め込み型医療機器である。
【0011】
例10では、解放機構は、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合を阻止するために、クランプと相互作用するように構成された少なくとも一つの解放部分を含む、例8~9のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0012】
例11では、クランプは力が解放機構に付与された状態で埋め込み型リードの一部とクランプとの間の係合を許容にするとともに、解放機構上の力の解放に応じて埋め込み型リードの一部をクランプ内で固定するように構成された、例8の埋め込み型医療機器である。
【0013】
例12では、コネクタポート内に配置されるとともに埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合を容易にするためにクランプを付勢するように構成されたスプリングをさらに含む、例1~10のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0014】
例13では、クランプは、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合に応じて、クランプ内に埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、例12の埋め込み型医療機器である。
【0015】
例14では、クランプは、クランプを係合させるために埋め込み型リードに第一方向に付与される第一の力、及び、埋め込み型リードに第一方向とは反対の第二方向に付与される第二の力に応じて、クランプ内で埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、例1~10のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0016】
例15では、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合を容易にするためにクランプ内に配置された表面構造をさらに含む、例1~14のうちいずれか一つの埋め込み型医療機器である。
【0017】
例16では、埋め込み型医療機器はハウジングと、ハウジングと共に配置された頭部と、頭部内に配置されるとともに埋め込み型リードを頭部に連結するように構成されたコネクタポートと、埋め込み型リードを頭部に固定するように構成されたコネクタポート内に配置されたクランプとを含む。クランプは埋め込み型リードの一部を受け入れるように構成された係合部分と、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために係合部分の直径を減少するように構成された固定部分とを含む。
【0018】
例17では、固定部分は埋め込み型リードの一部と係合部分との間の係合に応じて、コネクタポートに対して内側に力を付与するように構成された、例16の埋め込み型医療機器である。
【0019】
例18では、固定部分は、係合部分から延びる傾斜面を含むとともに、傾斜面は埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させる目的で係合部分の直径を減少させるために、コネクタポート上の対向する傾斜面に対して力を付与するように構成された、例17の埋め込み型医療機器である。
【0020】
例19では、固定部分の傾斜面は、係合部分の直径を減少させるためにコネクタポートに対して内側に力を付与するように構成された、例18の埋め込み型医療機器である。
例20では、固定部分の傾斜面は各々に、係合部分の直径を減少させるためにコネクタポート上の対向する傾斜面に対して力を付与するように構成された固定部分の傾斜面に対して外側に延びる突起を含む、例18の埋め込み型医療機器である。
【0021】
例21では、頭部上に配置されるとともに、クランプから埋め込み型リードの一部を解放するための解放装置に付与される力に応じてクランプを解放するように構成された解放機構をさらに含む、例16の埋め込み型医療機器である。
【0022】
例22では、解放機構は、使用者によって付与される力に応じてクランプを解放するように構成されたボタンを含む、例21の埋め込み型医療機器である。
例23では、解放機構は、係合部分から埋め込み型リードの一部の解放を可能にするために、固定部分と相互作用するように構成された少なくとも一つの解放部分を含む、例21の埋め込み型医療機器である。
【0023】
例24では、少なくとも一つの解放部分は、係合部分を拡張するとともに係合部分からの埋め込み型リードの一部の解放を可能にするために、固定部分の移動を阻止するように構成された、例23の埋め込み型医療機器である。
【0024】
例25では、クランプは、力が解放機構に付与された状態で埋め込み型リードの一部と係合部分との間の係合を許容するとともに、解放機構上の力の解放に応じて係合部分内で埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、例21の埋め込み型医療機器である。
【0025】
例26では、コネクタポート内に配置されるとともに、埋め込み型リードの一部と係合部分との間の摩擦的な係合を容易にする目的で係合部分の直径を減少させるために、固定部分を付勢するように構成されたスプリングを含む、例16の埋め込み型医療機器である。
【0026】
例27では、固定部分は、埋め込み型リードの一部と固定部分との間の係合に応じて、係合部分内で埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、例26の埋め込み型医療機器である。
【0027】
例28では、固定部分は、係合部分を係合させるために埋め込み型リードに第一方向に付与される第一の力、及び、埋め込み型リードに第一方向とは反対の第二方向に付与される第二の力に応じて、係合部分内に埋め込み型リードの一部を固定するように構成された、例の埋め込み型医療機器である。
【0028】
例29では、埋め込み型医療機器は、ハウジングと、ハウジングと共に配置された頭部と、頭部内に配置されるとともに埋め込み型リードを頭部に連結するように構成されたコネクタポートと、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合に応じて、また、埋め込み型リードに第一方向に付与される第一の力に応じて、頭部内で埋め込み型リードを解放可能に固定するように構成されたコネクタポート内に配置されたクランプと、第一方向とは反対の第二方向に埋め込み型リードへ付与される第二の力に応じて、クランプと埋め込み型リードの一部との間の摩擦的な係合の解放を許容するとともに、クランプからの埋め込み型リードの取り外しを許容するように構成された解放機構とを含む。
【0029】
例30では、解放機構は、クランプからの埋め込み型リードの一部の解放のために解放機構へ付与される力に応じて、クランプを解放するように構成された、例29の埋め込み型医療機器である。
【0030】
例31では、解放機構は、使用者によって付与される力に応じて、クランプを解放するように構成されたボタンを含む、例30の埋め込み型医療機器である。
例32では、解放機構は、使用者のボタンの押圧に応じて、固定部分と相互作用してクランプからの埋め込み型リードの一部の解放を可能にするように構成された少なくとも一つの解放部分を含む、例31の埋め込み型医療機器である。
【0031】
例33では、埋め込み型リードを埋め込み型医用機器に連結する方法は、埋め込み型リードを埋め込み型医療機器内に配置されたコネクタポートの中へ第一方向に移動することと、埋め込み型リードの一部とクランプとの間の摩擦的な係合に応じて、埋め込み型リードの一部をコネクタポートの中に配置されたクランプと係合させることとによって、埋め込み型リードを埋め込み型医療機器に連結することを含む。
【0032】
例34では、頭部と共に配置された解放機構に力を付与することによって埋め込み型リードの一部を解放することをさらに含む。
例35では、解放機構に力を付与することは、クランプと埋め込み型リードの一部との間の摩擦的な係合を阻止するためにボタンを押圧することを含む、例34の方法である。
【0033】
複数の実施形態が開示されているが、本発明のさらに他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を示すとともに説明する以下の詳細な説明から当業者にとって明らかとなるであろう。従って、図面及び詳細な説明は、本質的に例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本開示の様々な態様に従った、心臓上又は心臓内の目標位置を刺激するための例示的な埋め込み型システムの図である。
【
図2】本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート及びクランプを示す斜視図である。
【
図3】本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート及びクランプを示す端面図である。
【
図4】本開示の様々な態様に従った、例示的なクランプを示す端面図である。
【
図5】本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート及びクランプを示す断面図である。
【
図6】本開示の様々な態様に従った、例示的な頭部、コネクタポート、及びクランプを示す側断面図である。
【
図7】本開示の様々な態様に従った、例示的な解放機構及びクランプを示す図である。
【
図8】本開示の様々な態様に従った、別の例示的な解放機構及びクランプを示す図である。
【0035】
本発明は様々な修正例及び代替形式を受け入れるが、具体的な実施形態が図面に例として示されるとともに以下に詳細に説明される。しかしながら、その意図は、説明された具体的な実施形態に本発明を限定することではない。対照的に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定されたような本発明の範囲内にある全ての修正例、同等品、及び代替例を含むことを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は心臓上又は心臓内の目標位置102を刺激するための埋め込み型システム100の概略図である。示されるように、埋め込み型システム100は埋め込み型医療機器(IMD)104及びIMD104に連結された埋め込み型リード106を含む。様々な実施形態において、IMD104は、心臓上又は心臓内の位置でペーシング及び/又は電気的活動を感知するために、目標位置102に送達されるための、電気信号を発生するように適応された埋め込み型パルス発生器である。IMD104は処理、評価を提供するため、かつ、細動、頻脈、心不全及び徐脈を含む心臓の不整脈に応じて、除細動、電気的除細動及びペーシングのための異なるエネルギー水準及びタイミングの電気ショック及びパルスを心臓に送達するためにマイクロプロセッサを含み得る。他の例では、埋め込み型システム100はまた、限定されないが、神経刺激装置、骨格刺激装置、中枢神経系刺激装置、又は痛みの治療のための刺激装置のような埋め込み型電気刺激装置と共に使用することに適合し得る。
【0037】
IMD104は一つ以上のコネクタポート110、112を含み得る。場合によっては、IMD(例えばパルス発生器104)はコネクタポート110、112と共に頭部108を含む。示されるように、例えば、頭部108は第一のコネクタポート110及び第二のコネクタポート112を含む。加えて、埋め込み型リードアセンブリ106は、第一のコネクタポート110に連結された第一の埋め込み型リード120、及び第二のコネクタポート112に連結された第二の埋め込み型リード122を含む。いくつかの例では、埋め込み型リードアセンブリ106はまた、第三の埋め込み型リード(図示なし)を含み得るとともに、頭部108は対応する第三のコネクタポート(図示なし)を含み得る。
【0038】
第一及び第二の埋め込み型リード120、122はそれぞれ可撓性リード体、複数の導体ワイヤ、複数の電極、及び端子コネクタアセンブリ(例えば
図5~6に詳細に示すように)を含む。例えば、示されるように、第一の埋め込み型リード120は近位端132、遠位端部分134、及び、複数の導体管腔136を有する可撓性リード体130を含み、導体管腔136は近位端132から遠位端部分134へ前記リード体130の中を軸線方向に延びる。第一の埋め込み型リード120はまた、複数の導体ワイヤ138を含み、各導体ワイヤはリード体130の中の複数の導体管腔136のうちの一つの中を延びる。第一の埋め込み型リード120はリード体130の遠位端部分134に連結された複数の電極140をさらに含む。各電極140は複数の導体ワイヤ138のうち少なくとも一つと電気的に接続されている。第一の埋め込み型リード120はまた、リード体130の近位端132に連結された端子コネクタアセンブリ142(又は端子ピン)を含む。端子コネクタアセンブリ142は頭部108の第一のコネクタポート110の中に挿入され、かつ頭部108の第一のコネクタポート110によって受け入れられるように形成される。
【0039】
同様に、第二の埋め込み型リード122は、近位端152、遠位端部分154、及び、複数の導体管腔156を有する可撓性リード体150を含み、導体管腔156は近位端152から遠位端部分154へ前記リード体150の中を軸線方向に延びる。第二の埋め込み型リード122はまた、複数の導体ワイヤ158を含み、各導体ワイヤはリード体150の中の複数の導体管腔156のうちの一つの中を延びる。さらに、第二の埋め込み型リード122は、リード体150の遠位端部分154に連結された複数の電極160を含む。各電極160は複数の導体ワイヤ158のうち少なくとも一つに電気的に接続される。第二の埋め込み型リード122はまた、リード体150の近位端152に連結された端子コネクタアセンブリ162を含む。端子コネクタアセンブリ162は、頭部108の第二のコネクタポート112の中に挿入され、かつ頭部108の第二のコネクタポート112によって受け入れられるように形成される。
【0040】
一つ以上のリードの埋め込み位置の例として、第一の埋め込み型リード120は心臓の右心室の中に延び、第二の埋め込み型リード122は冠状静脈洞を通り、心臓の左心室の外側に位置する冠状静脈の中に延びるように示される。IMD104によって伝達された電気信号及び刺激は、導体によってリードの遠位端にある電極に伝えられる。IMD104は通常、患者の胸部又は腹部の埋め込み位置又はポケットの内部に皮下移植される。
【0041】
IMD104及びリード120、122は医師によって連結される。IMD104に連結された埋め込み型リード120、122を保持するために、頭部108はリード120、122を定位置に固定する機構を含み得る。加えて、固定機構は、場合によっては、リード120、122の操作及び交換を可能にするために解放可能であり得る。以下に詳細に説明されるように、固定機構(例えばクランプ)は、リード120、122が適切に固定されていることを医師に示し得る。加えて、固定機構は連結を容易にするために受動的であり得る。さらに、固定機構は、リード120、122が連結された後、医師による意図された介入なくリード120、122が取り外されたり、あるいは、頭部108から後退して出たりする力を減少させる。さらに、固定機構は、頭部108へのリード120、122の連結のためのいかなる追加の道具又は工具も必要としない。
【0042】
図2は、本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート200及びクランプ202を示す斜視図である。コネクタポート200は、
図1に関して上で示されたような埋め込み型医療機器のハウジングの一部を形成する頭部内に配置され得る。頭部内に配置されたコネクタポート200は、埋め込み型リードを頭部に(及び埋め込み型医療機器に)連結するように構成される。
【0043】
図2に示されるように、クランプ202はコネクタポート200の中に配置される。クランプ202は、埋め込み型リードの一部とクランプ202との間の摩擦的な係合に応じて、埋め込み型リードを頭部と固定するように構成される。場合によっては、クランプ202は埋め込み型リードの一部を受け入れるように構成された係合部分204を含む。示されるように、係合部分204は実質的に円形であり得る(係合部分204は多角形のような寸法又は直径が減少し得る任意の形状であり得るが)。加えて、クランプ202の係合部分204と係合されるリードの一部は、
図1に関して上に説明されたように、端子コネクタアセンブリ(例えば端子ピン)であり得る。場合によっては、係合部分204の外周はリードの端子コネクタアセンブリ(例えば端子ピン)の外周とほぼ均等であり得る。他の例では、係合体204はリードの端子コネクタアセンブリ(例えば端子ピン)の外周より小さくてもよい。他の例では、係合体204はリードの端子コネクタアセンブリ(例えば端子ピン)の外周より大きくてもよい。
【0044】
場合によっては、クランプ202はまた、固定部分206を含む。クランプ202の固定部分206は、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために、係合部分204の直径(又は寸法)を減少させるように構成され得る。場合によっては、固定部分206は、係合部分204の中に配置されているリードの端子コネクタアセンブリに応じて、係合部分204の直径を減少するように構成される。リードの端子コネクタアセンブリは、上記のように、係合体204に対して形成され得るため、係合体204の外周又は直径は、リードの端子コネクタアセンブリよりわずかに小さい。したがって、リードの端子コネクタアセンブリがクランプ202の係合部分204の中に配置又は押し込まれた場合、力が係合部分204の外周又は直径に作用するか、又は係合部分204の外周又は直径を拡張しようとする。リードの端子コネクタアセンブリがクランプ202の係合部分204の中に配置又は押し込まれる時、及びリードの端子コネクタアセンブリがクランプ202から引き出される時、固定部分206は係合部分204の外周又は直径を保持又は減少させるように構成される。この方法で、リードの端子コネクタアセンブリはクランプ202の内側でコネクタポート200に固定される。
【0045】
図3は、本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート300及びクランプ302を示す端面図である。コネクタポート300は、
図1に関して上に示されたような埋め込み型医療機器のハウジングの一部を形成する頭部内に配置され得る。頭部内に配置されたコネクタポート300は、埋め込み型リードを頭部(及び埋め込み型医療機器)に連結するように構成される。
【0046】
場合によっては、固定部分306は、埋め込み型リードの一部と係合部分304との間の係合に応じて、コネクタポート300に対して内側に力を付与するように構成される。
図3に示されるように、固定部分306は、コネクタポート300の長手軸線310に対して内側に移動するように構成され得る。場合によっては、クランプ302の固定部分306は、係合部分304の中に配置されているリードの一部に応じて、コネクタポート300の内壁308a、308bに接するように構成される。固定部分306は、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために、コネクタポート300の内壁308a、308bに対して押し付けることによって係合部分304の直径を減少する。上記のように、リードの端子コネクタアセンブリがクランプ302の係合部分304の中に配置又は押し込まれた場合、力が係合部分304の外周又は直径に作用するか、又は、係合部分304の外周又は直径を拡張しようとする。固定部分306は、係合部分304の拡張を許容するよりも係合部分304の直径を保持又は減少させるために、コネクタポート300の内壁308a、308bに対して押し付けられる。
【0047】
場合によっては、また、さらに詳細に以下に説明するように、リードの一部が係合部分304の中に入った後、リードの一部はクランプ302の係合部分304の中で固定され得る。係合部分304の中に入れられているリードの方向と反対の方向にリードに作用する力は、係合部分304からリードの一部を取り外さないであろう。場合によっては、挿入の反対方向に作用する力は、係合部分304によってリードの一部に付与される力を増大し得る。挿入の反対方向の力は、コネクタポート300の内壁308a、308bに対して固定部分306を動かす力の量を増加し得る。この追加の、又は増加した力は、係合部分304の直径をさらに減少させ得る。
【0048】
図4は、本開示の様々な態様に従った、例示的なクランプ402を示す端面図である。クランプ402は、上で詳細に説明されたように、係合部分404及び固定部分406を含む。固定部分406は、埋め込み型リードの一部と係合部分404との間の係合に応じて、コネクタポートに対して内側に力を付与するように構成される。
【0049】
図4に示されるように、固定部分406は係合部分404に対して放射方向外側に向かって延びる。固定部分406は、係合部分404の外側部分に対してある角度で延び得る。例えば、固定部分406は、係合部分404から延びる傾斜面412a、412bを含む。傾斜面412a、412bは、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させる目的で係合部分404の直径を減少させるために、
図3に示されるようにコネクタポートの内面に対して力を付与するように構成され得る。コネクタポートの内面は、傾斜面412a、412bが外側に移動することを阻止し、それによって係合部分404の直径を減少させる。
【0050】
場合によっては、固定部分406は、係合部分404の直径を減少させることを容易にする少なくとも一つのくさび部分414a、414bを含む。場合によっては、各傾斜面412a、412bはくさび部分414a、414bを含む。加えて、くさび部分414a、414bは、クランプ402の表面に対する突起であり得る。場合によっては、クランプ402は第一の表面416及び第二の表面418を含む。くさび部分414a、414bは、傾斜面412a、412bの他の部分に対して第一の表面416又は第二の表面418から外側に突出し得る。
【0051】
くさび部分414a、414b(又は突起)は、係合部分404の直径を減少させる目的でコネクタポート上の対向する面(傾斜面であり得る)に対して押し付けるためにコネクタポートの内面に接することによって、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させるために係合部分404の直径を減少させるように構成される。
【0052】
場合によっては、クランプ402は、リードの一部とクランプ402との間の摩擦的な係合を容易にするために、クランプ402の中に配置された表面構造(例えば表面粗さ、表面組織、返し)を含み得る。例えば、表面構造は係合部分404の中に配置され得る。
【0053】
図5は、本開示の様々な態様に従った、例示的なコネクタポート500及びクランプ502を示す断面図である。
図5に示されるように、クランプ502は、コネクタポート500の中に配置されるとともに埋め込み型リードを頭部と固定するように構成される。埋め込み型リードの一部(例えば端子コネクタ308)とクランプ502との間の摩擦的な係合に応じて、係合部分504は端子コネクタ508を受け入れるように構成されるとともに、クランプ502の固定部分506a、506bは、端子コネクタ508を摩擦的に係合させるために係合部分504の直径を減少させるように構成され得る。
【0054】
固定部分506a、506bはコネクタポート500の内面520a、520bに接するように構成された二つの表面を含み得る。場合によっては、固定部分506a、506bは、係合部分504の中に配置されているリードの端子コネクタ508に応じて、係合部分204の直径を減少させるように構成される。場合によっては、係合部分504は端子コネクタ508に関連した大きさに形成され得るため、係合部分504の外周又は直径はリードの端子コネクタ508よりわずかに小さい又はほぼ同じ大きさである。従って、リードの端子コネクタ508がクランプ502の係合部分504の中に配置又は押し込まれた時、力が係合部分504の外周又は直径に作用するか、又は係合部分504の外周又は直径を拡張しようとする。リードの端子コネクタアセンブリがクランプ502の係合部分504の中に配置又は押し込まれた時、固定部分506a、506bは係合部分504の外周又は直径を保持又は減少させるように構成される。
【0055】
場合によっては、固定部分506a、506bは、係合部分504の直径を減少させるために、コネクタポート500の内面520a、520bの中に押し込まれる。
図4に関して上述されたように傾斜面であり得る固定部分506a、506bは、埋め込み型リードの一部を摩擦的に係合させる目的で係合部分504の直径を減少させるために、コネクタポート500の内面に対して力を付与するように構成され得る。コネクタポート500の内面520a、520bは、固定部分506a、506bが外側に移動することを阻止することによって、係合部分504の直径を減少させる。
【0056】
場合によっては、コネクタポート500は、クランプ502がコネクタポート500の近位端530と遠位端532との間にある状態の近位端530及び遠位端532を含む。クランプ502は、コネクタポート500の中でリードの端子コネクタ508を保持するように構成される。場合によっては、リードの端子コネクタ508は、埋め込み型リードに対して遠位端とは反対の方向に作用する力に応じて定位置に固定され得る。他の例では、リードの端子コネクタ508は、クランプ502の中へのリードの端子コネクタ508の初期移動に応じて、定位置に固定され得る。クランプ502は、クランプ502の解放がない場合、リードの端子コネクタ508とコネクタポート500との間の固定を保持するように構成され得る。さらに詳細に以下で説明されるように、解放機構を使用する医師又は使用者の介入は、リードの端子コネクタ508の解放を可能にするために、クランプ502を解放し得る。
【0057】
場合によっては、固定部分506a、506bは、リードの端子コネクタ508と係合部分504との間の係合に応じてコネクタポート500に対して内側に力を付与するように構成される。場合によっては、クランプ502は、リードにコネクタポート500の遠位端532の反対方向に作用する力に応じて、リードの端子コネクタ508に付与される摩擦的な保持力を増加させるように構成される。加えて、クランプ502は、リードに遠位端532の反対方向に作用する力の増加に応じて、リードの端子コネクタ508に付与される摩擦による保持力を次第に増加させるように構成され得る。
【0058】
場合によっては、コネクタポート500の内面520a、520bは、近位端530から遠位端532へ向かってコネクタポート500の内径を増加するように角度をつけられ得る。リードを引き戻すことは、角度がある内面520a、520bに沿ってクランプを押し付け得るため、リードの端子コネクタ508を次第に増加させ得る。クランプ502の固定部分506a、506bは、クランプ502からリードを取り外すためにリードに付与される力に対応して、コネクタポート500の近位端530へ向かって引かれ得る。
【0059】
角度のある内面520a、520bがコネクタポート500の直径を近位端530に向かって減少させているので、リードを引き戻すことは、固定部分506a、506bと内面520a、520bとの間の力を次第に増加させるであろう。上述されたように、固定部分506a、506bと内面520a、520bとの間の力は、係合部分504の直径を減少させる。固定部分506a、506bと内面520a、520bとの間の力の量は、係合体504の直径を減少させるために作用する力に対応する。それ故、クランプ502からリードを取り外すために作用する力は、係合部分504とリードの端子コネクタ508との間の摩擦的な係合を増加させ得る。
【0060】
図6は、本開示の様々な態様に従った、例示的な頭部650、コネクタポート600及びクランプ602を示す側断面図である。示されるように、コネクタポート600は頭部650の中に配置されるとともに、埋め込み型リードを頭部650に連結するように構成される。クランプ602は、埋め込み型リードの一部(例えば端子コネクタ608)とクランプ502との間の摩擦的な係合に応じて、埋め込み型リードを頭部と解放可能に固定するように構成されたコネクタポート600の中に配置され得る。端子コネクタ608の間の摩擦的な係合は、第一方向652において係合部分を係合させるために、埋め込み型リードに付与される第一の力に応じて起こり得る。
【0061】
場合によっては、解放機構640は頭部650の中に配置される。解放機構640は、クランプ602からの埋め込み型リードの取り外しを許容するため、第一方向652と反対の第二方向654に埋め込み型リードに付与される第二の力に応じて、クランプ602と端子コネクタ608との間の摩擦的な係合の解放を可能にするように構成され得る。
【0062】
解放機構640は、解放機構に付与される力に対する使用者の相互作用に応じて、クランプ602を解放するように構成され得る。場合によっては、解放機構640は、使用者によって付与される力に応じてクランプ602を解放するように構成されたボタンを含む。加えて、解放機構640は、クランプ602と相互作用してリードの端子コネクタ608とクランプ602との間の摩擦的な係合を阻止するように構成された少なくとも一つの解放部分642を含み得る。
【0063】
場合によっては、クランプ602は、力が解放機構640に付与された状態で、リードの端子コネクタ608とクランプ602との間の係合を許容するように構成される。加えて、クランプ602は、解放機構640への力の解放に応じて、クランプ602の中でリードの端子コネクタ608を固定し得る。これらの例では、クランプ602の係合部分604は、解放機構640に付与される力に応じて拡張し得る。
図7に関して以下でさらに詳細に説明されるように、クランプ602及び係合部分604は、固定位置に向かって付勢され得、そして、これらの例では解放機構640はクランプ602及び係合部分604を開閉し得る。
【0064】
上述されたように、リードの端子コネクタ608は、第一方向652のクランプ602の中へのリードの端子コネクタ608の初期移動に応じて、定位置で固定され得る。加えて、及び上述されたように、リードの端子コネクタ608は、第一方向652のクランプ602の中へのリードの端子コネクタ608の初期移動、及び、第二方向652に付与される第二の力に応じて、定位置に固定され得る。この動作は、端子コネクタ608を摩擦的に係合させるために係合部分604の直径を減少させ得る。いずれの場合でも、解放部分642は、使用者のボタンの押下に応じてクランプ602と相互作用して端子コネクタ608の解放を可能にするように構成され得る。場合によっては、解放部分642は、係合部分604の直径を減少させ得るクランプの固定部分506とコネクタポート600の内面との間の力を阻止し得る。この動作は、クランプ602からの端子コネクタ608の解放を許容し得る。
【0065】
上記のように、コネクタポート600の内面は、近位端に向かって内側に(例えば第二方向654に)次第に先細になり得る。これらの例では、解放部分642は、クランプ602(例えば固定部分606)が第二方向654に引かれることを阻止し得る。この方法で、固定部分606を減少、ひいては係合部分604の直径を減少させるために作用する力は、阻止される。
【0066】
図7は、本開示の様々な態様に従った、例示的な解放機構770及びクランプ702の図である。詳細に上述したように、クランプ702は、係合部分704及び固定部分706を含む。固定部分706は、埋め込み型リードと係合部分704との間の係合に応じて、コネクタポートに対して内側に力を付与するように構成される。上記のように、リードの端子コネクタは、第一方向のクランプ702の中へのリードの端子コネクタの初期移動に応じて、定位置に固定され得る。スプリング740a、740bは、クランプ702を固定位置に付勢するためにコネクタポートの中に配置され得る。さらに具体的には、スプリング740a、740bは、リードの一部と係合部分704との間の摩擦的な係合を容易にする目的で係合部分704の直径を減少させるために、固定部分706を付勢するように構成され得る。
【0067】
場合によっては、スプリング740a、740bは減少された直径に対して固定部分706を付勢しなくてもよいとともに、解放機構770の押圧は、リードの一部と係合部分704との間の摩擦的な係合を容易にする目的で係合部分704の直径を減少させるために、スプリング740a、740b(又はそれらに付与される力を保持する他の構造)を内側に押し込み得る(例えばリードの端子コネクタはクランプ702の中に押し込まれる。そして、解放機構770の押圧はリードの端子コネクタの周りでクランプ702を閉じるとともに端子コネクタを定位置に固定する)。二度目の解放機構770を押圧は、クランプ702からリードの端子コネクタを解放し得る。
【0068】
場合によっては、クランプ702は、力が解放機構770に付与された状態で埋め込み型リードの一部とクランプとの間の係合を許容するとともに、解放機構770に付与される力の解放に応じてクランプ702の中で埋め込み型リードの一部を固定するように構成される。場合によっては、解放機構770(例えばボタン又は頭部の上に配置されたボタン)は、クランプ702の係合部分704が直径を拡張することを許容するために、固定部分706の中に向かって内側に移動し得る(スプリング740a、740bの付勢を解除する)。場合によっては、リードの一部がクランプ702に入ることを許容する目的で解放機構770を解放するために、力が付与され得る。他の例では、リードの一部は、解放機構770に付与される力がない場合、クランプ702に入り得る。いずれの例においても、解放機構770に付与される力は、係合部分704の拡張及び解放を許容することによってリードの一部が解放されることを許容する。
【0069】
図8は、本開示の様々な態様に従った、別の例示的な解放機構842及びクランプ802の図である。詳細に上述したように、クランプ802は、係合部分804及び固定部分806を含む。
【0070】
固定部分806は、埋め込み型リードの一部と係合部分804との間の係合に応じて、コネクタポートに対して内側に力を付与するように構成される。上記のように、リードの端子コネクタは、クランプ802の中へのリードの端子コネクタの第一方向の初期移動に応じて、定位置に固定され得る。
【0071】
場合によっては、クランプ802は、力が解放機構842に付与された状態で埋め込み型リードの一部とクランプとの間の係合を許容するとともに、解放機構842に付与される力の解放に応じてクランプ802の中で埋め込み型リードの一部を固定するように構成される。場合によっては、リードの一部がクランプ802に入ることを許容するために、力が解放機構842に付与される。他の例では、リードの一部は、解放機構842に付与される力がない場合、クランプ802に入り得る。いずれの例においても、解放機構842に付与される力は、係合部分804の拡張及び解放を許容することによって、リードの一部が解放されることを許容する。解放機構842は、クランプ802の固定部分806を開くために使用者が相互作用することができる頭部上のボタン又は他の構造に関連付けられ得る。
【0072】
解放機構842は、固定部分806と相互作用して係合部分804から埋め込み型リードの一部を解放させるように構成される。解放機構842は、係合部分804を拡張するとともに係合部分804から埋め込み型リードの一部を解放させるために、固定部分806の移動を阻止するように構成され得る。解放機構842は、リードの一部の移動(又は解放)を許容するために、固定部分806を外側に広げ得る。
【0073】
様々な修正例及び追加が、本開示の範囲から逸脱することなく説明された典型的な実施形態に対して作製され得る。例えば、上述された実施形態は特定の特徴に言及するが、本発明の範囲は、説明された特徴を全て含むわけでない特徴及び実施形態の異なる組み合わせを有する実施形態も含む。従って、本発明の範囲は、それらの同等品と共に、特許請求の範囲内にある全てのそのような代替例、修正例及び変更例を含むことを意図している。
【国際調査報告】