(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】誘導骨再生および誘導組織再生に使用されるモデリングデバイス
(51)【国際特許分類】
A61F 2/28 20060101AFI20221114BHJP
A61C 8/00 20060101ALI20221114BHJP
A61L 27/24 20060101ALI20221114BHJP
A61L 27/36 20060101ALI20221114BHJP
A61L 27/14 20060101ALI20221114BHJP
A61L 27/16 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
A61F2/28
A61C8/00 Z
A61L27/24
A61L27/36 100
A61L27/14
A61L27/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517377
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-05-13
(86)【国際出願番号】 US2020051804
(87)【国際公開番号】W WO2021055945
(87)【国際公開日】2021-03-25
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522105539
【氏名又は名称】オステオジェニクス バイオメディカル,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OSTEOGENICS BIOMEDICAL,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】バーティ,バリー,ケイ.
【テーマコード(参考)】
4C081
4C097
4C159
【Fターム(参考)】
4C081AB04
4C081AB06
4C081BA12
4C081CA131
4C081CD121
4C081CD34
4C081DA02
4C097AA01
4C097BB01
4C097CC04
4C097CC06
4C097DD01
4C097DD06
4C097DD10
4C097DD11
4C097EE06
4C097MM01
4C159AA55
4C159AA56
4C159AA62
(57)【要約】
本開示は、骨欠損のための骨および組織の再生を誘導するように構成されたデバイスの製造について述べる。本方法は、修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、3次元モデルを使用してシミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、修復される解剖学的特徴を覆うように構成されている、ステップと、シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、3次元プリンタまたはフライス装置に、トリミングガイドを製造させるように構成されたコードまたは命令を生成するステップであって、トリミングガイドが、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトをさらに含む、ステップとを備えることができる。トリミングガイドは、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に、開口部を介して予め製造された膜にマーキングまたは切断するためのガイドとして動作することができる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨および組織の再生を誘導するように構成されたデバイスを製造するための方法であって、
修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、
前記3次元モデルまたはスキャンを使用して、シミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、修復される解剖学的特徴を覆うように構成されている、ステップと、
シミュレートされた膜の物理的構造に一致するように前記デバイスを製造またはカスタマイズするステップと、
修復される解剖学的特徴に隣接する骨に前記デバイスを固定するために使用される、1または複数の穴を前記デバイスに開けるための穴開けテンプレートを生成するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスを製造することが、
シミュレートされた膜に対応するテンプレートを作成するステップと、
テンプレートに従って、予め製造された膜を切断して、前記デバイスを得るステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、
シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含む3D印刷またはフライス加工されたトリミングガイドを作成するステップと、
前記トリミングガイドを使用して、予め製造された膜をトリミングするステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から予め製造された膜を選択するステップと、
前記トリミングガイドにカットアウトを設けるステップであって、前記カットアウトが、予め製造された膜を保持するように構成される、ステップと、
予め製造された膜が前記カットアウトに保持されている間に、前記開口部を介して予め製造された膜をマーキングまたは切断するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法において、
前記デバイスを製造することが、
予め製造された膜がトリミングされた後に、予め製造された膜を前記修復される解剖学的特徴に適用することを含み、
予め製造された膜を前記修復される解剖学的特徴に適用することにより、予め製造された膜が、シミュレートされた膜に対応する3次元形状をとることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスを製造することが、
シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して、材料の少なくとも1の層を印刷または切断するステップと、
前記材料の少なくとも1の層を材料の1または複数の他の層に接合して、前記デバイスを得るステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスが、骨に接触するように構成された第1の層であって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む第2の層とを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスが、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
シミュレートされた膜によって規定されるサイズ、密度または間隔のうちの1または複数が、前記デバイスに含まれる材料の1または複数の特性、前記デバイスの厚さ、または前記デバイスのサイズに基づいて、モデリングシステムによって計算されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
補強バインダを使用して、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に前記デバイスを取り付けるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、
前記補強バインダが、
接合部から延びる複数の細長い部材であって、前記接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含む、複数の細長い部材と、
前記第1の細長い部材に形成された穴であって、前記デバイスの第1の層および前記デバイスの第2の層を通って骨欠損で前記デバイスを定位置に保持する留め具を受け入れるように構成された穴とを備え、
前記留め具が、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法において、
前記補強バインダがチタン製の補強バインダであり、前記デバイスの第1の層と前記デバイスの第2の層との間に配置されることを特徴とする方法。
【請求項13】
骨欠損の修復のために構成されたデバイスであって、
骨に接触するように構成された第1の層であって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む第1の層と、
線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む第2の層と、
当該デバイスに開けられた1または複数の穴であって、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に当該デバイスを固定するための留め具を受け入れるように構成された1または複数の穴とを備え、
当該デバイスは、修復される解剖学的特徴を示す3次元モデルから生成されたテンプレート情報を使用して製造またはカスタマイズされていることを特徴とするデバイス。
【請求項14】
請求項13に記載のデバイスにおいて、
当該デバイスが、前記テンプレート情報に従って、予め製造された膜を切断することによって製造されたものであることを特徴とするデバイス。
【請求項15】
請求項13に記載のデバイスにおいて、
当該デバイスが、前記テンプレート情報を使用して印刷された材料の1または複数の層から製造されたものであり、当該デバイスを得るために材料の1または複数の層が接合されていることを特徴とするデバイス。
【請求項16】
請求項13に記載のデバイスにおいて、
当該デバイスが、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことを特徴とするデバイス。
【請求項17】
請求項13に記載のデバイスにおいて、
前記テンプレート情報によって規定されるサイズ、密度または間隔のうちの1または複数が、当該デバイスに含まれる材料の1または複数の特性、当該デバイスの厚さ、または当該デバイスのサイズに基づくものであることを特徴とするデバイス。
【請求項18】
請求項13に記載のデバイスにおいて、
修復される解剖学的特徴に隣接する骨と当該デバイスを結合するように構成された補強バインダをさらに含み、この補強バインダが、接合部から延びる複数の細長い部材を有し、前記複数の細長い部材が、前記接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含むことを特徴とするデバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のデバイスにおいて、
前記補強バインダが、当該デバイスの第1の層とデバイスの第2の層との間に展開されていることを特徴とするデバイス。
【請求項20】
コードを有するように構成されたプロセッサ可読記憶媒体であって、
前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、
前記3次元モデルを使用して、シミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、前記修復される解剖学的特徴を覆うように構成されている、ステップと、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、
3次元プリンタ(3Dプリンタ)またはフライス装置に、トリミングガイドを製造させるように構成されたコードまたは命令を生成するステップであって、前記トリミングガイドが、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、さらに予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトを含む、ステップとを実行させるものであり、
前記トリミングガイドは、予め製造された膜が前記カットアウトに保持されている間に、前記開口部を介して予め製造された膜にマーキングまたは切断するためのガイドとして動作可能であることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項21】
請求項20に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、トリミング後に予め製造された膜に1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成させるためのコードを備えるように構成され、前記穴が、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するように構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項22】
請求項20に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から予め製造された膜を選択させるためのコードを備えるように構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項23】
修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、
前記3次元モデルを使用して、シミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、前記修復される解剖学的特徴を覆うように構成されている、ステップと、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、
3次元プリンタ(3Dプリンタ)またはフライス装置に、トリミングガイドを製造させるように構成されたコードまたは命令を生成するステップであって、前記トリミングガイドが、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、さらに予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトを含む、ステップとを備え、
前記トリミングガイドが、予め製造された膜が前記カットアウトに保持されている間に、前記開口部を介して予め製造された膜にマーキングまたは切断するためのガイドとして動作可能であることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、
トリミングの後に、予め製造された膜に1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成するステップをさらに含み、前記穴が、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法において、
シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から予め製造された膜を選択するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、骨欠損のための骨および組織再生を誘導するように構成されたデバイスの製造、カスタマイズおよび使用に関するものである。
【0002】
[優先権]
本出願は、2020年9月18日に米国特許庁に出願された米国特許出願第17/026,151号、並びに、2019年9月19日に米国特許庁に出願された米国仮特許出願第62/902,898号の優先権および利益を主張するものであり、これらの出願の内容全体は、すべての適用可能な目的のために、その全体が以下に完全に記載されているかのように、引用により本明細書に援用されるものとする。
【背景技術】
【0003】
人間の歯列における歯の喪失の発生(これは、歯科疾患、加齢、遺伝的傾向、事故等の結果として起こり得る)が、多くの機能的および審美的問題の原因であることが広く知られている。例えば、咀嚼が不十分である場合、消化器系全体に影響を与え、不十分な咀嚼は胃腸の機能障害や愁訴を引き起こす可能性がある。また、審美的な観点からも、適切に歯を手入れすることはかなりの重要性を持つ。
【0004】
以前は、欠損した歯は、部分義歯または永久的に取り付けられた歯科ブリッジで置き換えられ、それらは、残存する本当の歯によって部分的に支持されていた。しかしながら、ブリッジは、マルチピースの柔軟性のないシステムであり、その形状および色は、必ずしも期待に沿うものではなく、咀嚼プロセスへの参加もまた不完全であることが多い。現代の歯の交換には、損傷した歯や望みのない歯を抜歯し、患者自身の本当の骨によって支えられたチタンインプラントを埋め込むことが含まれる。インプラントを支える骨が不十分である場合は、自家骨移植で骨を再建することもある。この費用のかかる処置は入院が必要で、合併症のリスクもある。骨の再建には、誘導組織再生(GTR)と誘導骨再生(GBR)という他の選択肢もある。これら手法はともに、本当の歯に影響を与える骨欠損をバリア膜で再生することを含む。GTRは、骨と、本当の歯の付着器官(靭帯、セメント質)の再生を意味し、GBRは、骨の形成を意図する位置に膜を埋め込むことを含む。いずれの手法においても、骨および/または骨置換材料が、典型的には、膜の下で使用される。
【0005】
GTRおよびGBR処置で使用するための改良された材料および手法に対する継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示のある態様は、骨欠損のための骨および組織の再生を誘導するように構成された膜の製造に関する。膜は、強化されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)メッシュを含むことができる。PTFEメッシュは、本明細書において膜と称することがある。この膜は、第1の層、第2の層、1または複数の穿孔、補強バインダおよび/または他の構成要素を含むことができる。膜の第1の層は、骨に接触するように構成することができる。これは、限定することを意図したものではない。状況によっては、ユーザは、膜の第1の層を軟組織および/または他の非骨組織に接触させることができる。第2の層は、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成することができる。補強バインダは、骨欠損の上に配置されて、周囲の骨と結合されるように構成することができる。補強バインダは、接合部から延びる複数の細長い部材を含むことができる。本開示のある態様は、膜および/または膜を作るために使用される材料を設計、構成、印刷および/または切断するために、モデリングおよび/またはシミュレーションツールを使用して製造される膜に関する。
【0007】
本開示の一態様では、骨および組織の再生を誘導するように構成されたデバイスを製造する方法が、修復される解剖学的特徴を表す3次元モデルを受け取るステップと、3次元モデルを使用してシミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が修復される解剖学的特徴を覆うように構成されている、ステップと、シミュレートされた膜の物理的構造に一致するようにデバイスを製造するステップと、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するために使用される1または複数の穴をデバイスに開けるステップとを含む。一実施例では、デバイスを製造することが、シミュレートされた膜に対応するテンプレートに従って、予め製造された膜を切断することを含む。一実施例では、デバイスを製造することが、シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して材料の少なくとも1の層を印刷すること、および材料の少なくとも1の層を材料の1または複数の他の層に接合してデバイスを得ることを含む。
【0008】
本開示の一態様では、骨欠損の修復のために構成されたデバイスが、骨に接触するように構成された第1の層であって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む第2の層と、デバイスに開けられた1または複数の穴であって、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するための留め具を受け入れるように構成された1または複数の穴とを備える。デバイスは、修復される解剖学的特徴を示す3次元モデルから生成されたテンプレート情報を使用して製造されるものであってもよい。いくつかの例では、デバイスが、テンプレート情報に従って、予め製造された膜を切断することによって製造されるものであってもよい。いくつかの例では、デバイスが、テンプレート情報を使用して印刷された材料の1または複数の層から製造され、材料の1または複数の層が、デバイスを得るために接合される。
【0009】
本明細書に開示のシステムおよび/または方法のこれらおよび他の目的、特徴および特性、並びに、構造の関連要素の動作方法および機能、および部品の組合せおよび製造の経済性は、何れもこの明細書の一部を形成する、添付図面を参照して以下の説明および添付の特許請求の範囲を考慮することにより、より明らかになるであろう。同様の符号は様々な図面において対応する部品を指している。しかしながら、図面は例示および説明のみを目的とするものであり、本発明の限界を規定することを意図したものではないことを明確に理解されたい。本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」および「the」の単数形は、文脈から明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、膜による不連続性欠陥の治療を示している。
【
図2】
図2は、本明細書に開示のある態様に従って適合または製造され得るデバイスを示している。
【
図3】
図3は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるデバイスの製造例を示している。
【
図4】
図4は、骨欠損におけるデバイスの使用を示している。
【
図5】
図5は、誘導骨再生および誘導組織再生を使用して治療される欠損を含む成人の上顎のモデルを示している。
【
図6】
図6は、誘導骨再生治療および誘導組織再生治療に関連する外科的処置の計画または外科的処置のための材料の準備に使用されるモデルを示している。
【
図7】
図7は、本明細書に開示のある態様に従ってデバイスを作成するために使用される材料の一例を示している。
【
図8】
図8は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるシミュレートされたデバイスの設計に適合する部分的に完成したデバイスの第1の例を示している。
【
図9】
図9は、本明細書に開示のある態様に従って3次元モデルを使用して製造された切断ガイドの使用を示している。
【
図10】
図10は、本明細書に開示のある態様に従って3次元モデルを使用して製造された切断ガイドの使用を示している。
【
図11】
図11は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるシミュレートされたデバイスの設計に適合する部分的に完成したデバイスの第2の例を示している。
【
図12】
図12は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるデバイスを使用して骨欠損のための骨再生および組織再生を誘導するための方法の第1の例を示している。
【
図13】
図13は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるデバイスを使用して骨欠損のための骨再生および組織再生を誘導するための方法の第2の例を示している。
【
図14】
図14は、本明細書に開示のある態様に従って適合される処理回路を用いる装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成を説明することを意図しており、本明細書に記載の概念が実施され得る唯一の構成を示すことを意図したものではない。詳細な説明には、様々な概念の完全な理解を提供するための具体的な詳細が含まれている。しかしながら、それらの概念が具体的な詳細なしで実施できることは当業者には明らかであろう。時には、そのような概念を不明瞭にしないために、周知の構造および構成要素をブロック図の形式で示している。
【0012】
図1は、膜を含むか又は膜として機能することができるデバイス116を使用する、骨108の不連続性欠損110の治療に関連するシーケンス100を示している。デバイスは、膜と称することもある。一例では、シーケンス100が、不連続性欠損110の領域における骨再生118を誘導、補助および/または強化することによって所望の結果106を得るために、初期状態102を修正または修復する処置に関連し得る。骨再生118は、本開示の特定の態様に従って提供されるデバイス116を使用して促進され得る。いくつかの実施形態では、デバイス116が、骨化を促進するために穿孔され得る。いくつかの実施形態では、デバイスが、PTFEメッシュを含むことができる。
【0013】
デバイス116は、不連続性欠損110を向き、第2の外向きの層に固定される第1の層を含む、複数の層を有することができる。第1の層および/または第2の層は、穿孔18を含むことができ、補強バインダ114は、機械的強度を提供するように、かつ/またはデバイスが不連続性欠損110を取り囲む骨108の領域に固定されることを可能にするように、デバイス116に取り付けられる。骨再生段階104の間、デバイス116は、不連続性欠損110の位置を横切って、その位置の上に、かつ/またはその位置の周りに配置され、ネジ、鋲、ピンおよび/または他の留め具によって不連続性欠損110の位置で定位置に固定され得る。
【0014】
デバイス116は、様々なタイプの骨欠損のための骨および組織の再生を誘導するように構成することができる。デバイス116は、誘導骨再生(GBR)、誘導組織再生(GTR)および/または他の療法に適している。デバイス116は、歯科および/または他の目的で骨および組織の再生を誘導するために使用されるバリアデバイスを形成することができる。デバイス116は、口腔外科、顎顔面外科、頭蓋顔面外科において、歯周病を治療するために、歯科インプラントのために、眼窩底骨欠損を治療するために、かつ/または他の用途のために使用することができる。デバイス116は、骨再生のための空間を維持するために、結合組織繊維が骨組織に成長するのを防ぐために、骨を固定するために、骨の生成を妨げる可能性のある刺激を排除するために、かつ/または他の目的のために構成することができる。デバイス116は、歯槽提欠損置換において、かつ/またはデバイス116が覆うようにサイズ設定された他の欠損に対して適用可能なバリアデバイスであってよい。デバイス116は、損傷の低減および/または除去を促進し、かつ/または、従来知られている手法と比較して、より効率的な骨および組織の再生プロセスを促進することができる。デバイス116は、デバイス116全体にわたって互いに様々な距離で配置された穿孔18を含むことができる。
【0015】
デバイス116の穿孔112は、バリア膜が所望の骨および組織の再生の位置で連続表面を構成しないように設けることができる。例えば、デバイス116がデバイス116の表面の細孔サイズよりも大きい穿孔を含む場合、不連続面を提示することができる。デバイス116は、特に様々な生物学的成長因子の使用と組み合わせると、不連続面が提示されたときに、骨再生に好影響を誘発することができる。穿孔された膜は、穿孔のない膜よりも、骨の再生をより促進することが示されている。外科医は、例えば、膜固定ネジ、ピンまたは鋲を固定する目的のために特別に作られたパイロット穴をより容易に視覚化することができるため、本明細書に開示の穿孔された設計は、適用中のデバイス116の取り扱い、固定および/または成形を容易にする。
【0016】
穿孔膜を含むか又は穿孔膜として動作するデバイス116は、患者の骨膜とGBRで用いられる成長因子との間の遣り取りを促進することができる。成長因子は、RhPDGF(血小板由来成長因子)、RhBMP(骨形成タンパク質)および/または他の成長因子を含むことができる。また、穿孔112は、特に模擬的な成長因子の存在下で、骨膜と未分化幹細胞との間の遣り取りを促進することができる。非穿孔コラーゲン(例えば)膜を適用すると、PDGFの再生能が低下する可能性がある。外科医(および/または他のユーザ)が骨生成のために粉砕した自家骨を利用し、それにより膜の適用が必要となる場合、穿孔膜の「透過性」により、PDGF手法を使用して骨膜との接続部の発達を可能にすることができる。
【0017】
同様に、デバイス116は、RhBMPとともに使用することができる。RhBMPとともにデバイス116を使用することにより、外科医(および/または他のユーザ)が、例えば、(非穿孔膜に対するその透過性のために使用される)チタンネット/メッシュの使用を避けることができる。チタンネット/メッシュは、鋭利で取り扱いが困難であるため、合併症を引き起こす可能性がある。そのような合併症には、例えば、患者の歯肉を損傷することや、困難な除去(30分もかかること)が含まれる。それとは反対に、デバイス116は、数分のうちに取り外すことができ、手術の期間および合併症の発生可能性を減少させることができる。
【0018】
チタンネット/メッシュとの上記の非限定的な例の比較を続けると、本発明は、いくつかの点でチタンメッシュとは異なる。それには、機械的コンプライアンス、配置、除去、カスタマイズおよび/または他の相違が含まれる。(1)機械的コンプライアンス:穿孔されたPTFEは、チタンメッシュと比較して、より柔軟であり、よって軟組織に対するコンプライアンスが改善されている。軟組織との適合性が高い生体材料は、軟組織の剥離(開口)および/または創傷治癒の合併症のリスクを大幅に低減するため、機械的コンプライアンスは重要である。(2)配置:その柔軟性および柔らかさにより、デバイス116は、チタンメッシュと比較して、適応、配置および/または固定がより容易である。(3)除去:再生された骨は、チタンメッシュのストラットを通ってかつ/またはその上に成長する傾向があり、その結果、除去が極めて困難である。チタンメッシュを除去する際に、未熟な再生骨に損傷を与え、その結果、再生組織の量が所望量より少なくなる可能性がある。対照的に、デバイス116は柔軟であることにより、取り外しが遥かに容易であり、実際に、伸ばすことができ、よって、デバイスが取り外されるときに新しく形成された骨組織を損傷する危険性が少ない。(4)カスタマイズ:方法に関して、「カスタムフィット」用途では、本発明は、トリミングおよび切断が遥かに容易であり、かつ/または外科医は、単純なハンドパンチで手術時に直接穴を容易に開けることができ、個々の欠陥のための真にカスタムの手術デバイスを作成することが可能である。外科医は、所望の位置に正確に穴を配置することができ、臨床的適応に応じて、より多くの穴またはより少ない穴を開けることができる。例えば、膜の露出が望まれる場合、露出部分を無孔のままにし、骨膜と移植床との間の遣り取りが望まれる領域に穿孔を作ることが有利である。この操作は、チタンのシートでは極めて困難であろう。
【0019】
図2は、本明細書に開示の特定の態様に従って適合または製造されるデバイス200を示している。いくつかの実施形態では、デバイス200が、第1の層212、第2の層214、1または複数の穿孔204、206、208、補強バインダ210および/または他のコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施態様では、第1の層212は、穿孔が無く、軽量ポリマーメッシュ、コラーゲンまたは延伸PTFEの薄い層からなる。いくつかの穿孔206は、デバイス200の単一層のみを通して完成され、軽量ポリマーメッシュ、コラーゲンまたは延伸PTFEの層は、単一層に(例えば)結合されるものであってもよい。いくつかの例では、デバイス200が、層212、214の間にチタンフレームワークを含むか、または組み込むようにしてもよい。図示の例では、デバイス200が、補強バインダ210を含む。
【0020】
図示の例では、デバイス200が、ほぼ矩形状であり、長さ216および幅218を有することができる。一例では、長さ216が約50mm未満であってもよい。長さ216は、約30mm~約50mmであってもよい。長さ216は、約40mmであってもよい。いくつかの実施態様では、幅218が、約40mm未満であってもよい。幅218は、約20mm~約40mmであってもよい。幅218は、約30mmであってもよい。いくつかの実施態様では、デバイス200が、約0.125mm~約0.25mmの厚さ220を有することができる。
図2に示すデバイス200のほぼ矩形の形状および凡その寸法は、限定することを意図したものではない。デバイス200は、本開示で説明するように機能することを可能にする任意の形状を取り、任意の寸法を有することができる。
【0021】
いくつかの実施態様では、デバイス200が、コラーゲン、PTFEおよび/または他の材料、および/または材料の組合せから形成され得る。いくつかの実施態様では、デバイス200が、延伸PTFE、未焼結PTFE、高密度PTFEおよび/または他の材料のうちの1または複数から形成されるものであってもよい。いくつかの実施態様では、デバイス200の1または複数の層212、214が、未焼結の実質的に延伸されていないPTFEから形成されるものであってもよい。焼結という用語は、当技術分野でよく知られている用語であり、本明細書ではその理解に沿って使用される。未焼結という用語は、本明細書では、焼結プロセスにかけられていないPTFEポリマーを説明するために使用される。未焼結PTFEは、実質的に延伸されてなくてもよく、典型的には、実質的に規定されたノード間距離を含まず、延伸PTFEと比較してその多孔性を大幅に減少させることができる。未焼結の実質的に延伸されていないPTFEの限られた多孔性は、無延伸PTFEへの組織の付着および/または無延伸PTFEへの組織の移動を大幅に減少させることができる。しかしながら、限られた多孔性は、細胞の栄養補給および廃棄物輸送に必要なイオンおよび他の小分子の通過を可能にすることができる。いくつかの実施態様では、デバイス200の1または複数の層212、214の密度は、約1.2gm/cc~約2.3gm/ccであってよい。いくつかの実施態様では、デバイス200の1または複数の層212、214の密度が、約1.45gm/cc~約1.55gm/ccであってもよい。
【0022】
図1も参照すると、第1の層212は、骨108に接触するように構成され得る(これは、限定することを意図したものではない。いくつかの状況では、ユーザが、デバイス200の第1の層を軟組織および/または他の非骨組織と接触させることができる。例えば、外科医は、延伸PTFE層または高密度PTFE層を骨または軟組織に向けて配置することを選択することができる)。第1の層212は、第1の層212への骨再生細胞の内部成長を促進するように構成された細孔または穿孔112を含む表面202を有することができる。第2の層214は、第1の層212に固定的に結合され、かつ/または他の方法で第1の層212に結合されることができる。第2の層214は、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成することができる。第2の層214は、組織の内部成長を防止する緻密な構造を含むことができる。第2の層214は、例えば、第1の層212よりも相対的に高密度であってもよい。第1の層212および第2の層214は、(上述したように)デバイス200の別々の層であってもよく、かつ/または第1の層212および第2の層214は、デバイス200の両側(例えば、単一層の両側)の2つの面であってもよい。
【0023】
第1の層212および/または第2の層214を構築するために使用される材料中の細孔は、材料の製造中に形成することができる。細孔は、製造中の膨張ガスの存在、材料の変形および他の原因によって、形成することができる。例えば、細孔は、デバイス200の層212、214を形成する材料に空洞として形成することができる。細孔は、材料中の気体が膨張して気泡を形成する際に、製造中に生じる場合がある。一例では、細孔が、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)に形成されるものであってもよく、細孔は、30ミクロン~500ミクロンのサイズの範囲であってよい。ePTFE材料の製造に採用されるプロセスは、ePTFE材料の少なくとも一部にわたって所望のサイズおよび分布の細孔の形成を引き起こすように適合させることができる。ePTFE材料中の細孔は、第1の層への骨再生細胞の内部成長を促進するように構成することができる。他の層は、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性PTFEを含むことができる。いくつかの実施例では、細胞閉塞性PTFEが、高密度構造を有する。細胞閉塞性PTFEは、ePTFE層に固定的に結合されるようにしてもよい。
【0024】
図3は、本明細書に開示のある態様に従って提供されるデバイス300の製造および/または構築のある態様を示す組立図である。図示のデバイス300は、2つの層304、306の間に設けられる補強バインダ302を有する。非限定的な例として、第1の層304は、ePTFEから構成されるか、またはePTFEを含むことができる。第2の層306は、未焼結高密度PTFE(d-PTFE)から構成されるか、d-PTFEを含むことができる。一例では、d-PTFEが、約1.2gm/cc~約2.3gm/ccの密度を有する。いくつかの実施態様では、d-PTFEの密度が、約1.45gm/cc~約1.55gm/ccの範囲であってよい。d-PTFE材料は、約5マイクロメートル未満の公称細孔チャンネルサイズを有する未焼結および無延伸の材料であってよい。いくつかの実施態様では、未焼結、無延伸のd-PTFEが、約2マイクロメートル未満の公称細孔チャネルサイズを有することができる。いくつかの実施態様では、未焼結、無延伸のd-PTFEが、約0.5マイクロメートル未満の公称細孔チャネルサイズを有することができる。いくつかの実施態様では、未焼結、無延伸のd-PTFEが、約0.2マイクロメートル未満の公称細孔チャネルサイズを有することができる。この小さな細孔チャネルサイズは、d-PTFEを採用する複合多層材料が優れた機能特性を示すことを可能にし、臨床的に、宿主反応(炎症)、軟組織内成長、および結果として生じる癒着を減少させることが可能になる。(これらの細孔チャネルサイズは、骨内部成長を促進するePTFEから作られた第1の層304の細孔サイズよりも小さくすることができる。)
【0025】
補強バインダ302は、複数の細長い部材308a~308eを含むことができる。図示の例では、一次の細長い部材が、第1の接合部310から延びる一対の細長い部材308b、308cと、第2の接合部312から延びる一対の細長い部材308d、308eとに結合されている。いくつかの実施態様では、補強バインダ302を、チタン、ステンレス鋼、プラチナ、セラミック、複合材料、炭素繊維材料、カスタマイズされたマイクロおよび/またはナノ材料ベースの材料、コーティングされた(例えば、無毒性コーティングでコーティングされた)材料、および/または他の材料から形成することができる。補強バインダ302は、曲げることができ、補強バインダ302が(例えば、製造時に)所望の形状に成形されるように細長い部材308a~308eを含むことができ、かつ/または成形された形状が配置時に維持されるように骨欠損の周囲に配置する前に所望の形状を得るために、ユーザが、曲げ、変形させ、かつ/または再形成することができる。例えば、補強バインダ302の1または複数の部分および/またはすべてが、所望の形状を得るために必要に応じて曲げられ、捻られ、かつ/または引き伸ばされ得る。いくつかの実施態様では、補強バインダ302が、比較的薄いため、可鍛性および/または可撓性を有することができる。例えば、薄いチタン片は、ユーザによって容易に曲げられる。
【0026】
補強バインダ302は、例えば歯槽腔のような骨腔の上に配置することができる。細長い部材308a~308eのうちの1または複数は、そこに形成された少なくとも1の予め空けられた穴314を有することができる。予め開けられた穴314は、骨欠損部位において外科用ピンまたはネジのような留め具の受け入れおよび/または位置決めに適したものとすることができる。図示の例では、2つの細長い部材308d、308eがY字型構成で設けられ、それら細長い部材308d、308eがともに、留め具を受け入れるための予め開けられた穴314を有する。留め具は、(典型的には、例えば歯槽欠損および/または顎顔面欠損の修復において、顎の頬側または上部歯槽弓を含む外科的部位で)骨の領域に、対応する細長い部材308d、308eを留めるように構成された外科用ネジであってもよい。
【0027】
2つの層304、306は、層および補強バインダ302を一緒に固定し、取り付け、かつ/または他の方法で接合することによって、補強バインダ302と結合することができる。2つの層304、306および補強バインダ302は、2つの層304、306および補強バインダ302を付着および/または結合するための接着層の使用を含む、任意の適切な手段を使用して結合することができる。2つの層304、306は、補強バインダ302を部分的に覆うことができる。2つの層304、306は、補強バインダ302を実質的に包み込むことができる。
【0028】
補強バインダ302の寸法は、用途に基づいて(例えば、治療される骨欠損に基づいて)選択することができる。同様に、補強バインダ302の物理的および機械的特性は、用途に応じて選択することができる。本明細書では、主な例としてチタンが使用される。外科用グレードのチタンは、可鍛性、強度および低重量を提供するために使用することができる。チタンは、金属の生物学的に不活性な性質とともに、多くの用途で利点を提供する強度と重量特性を有することを理解されたい。いくつかの用途では、他の寸法、寸法の比率、および/または材料を用いることが指示され得ることが企図される。例えば、骨盤および/または股関節の骨材料の修復は、鋼および/または他の材料の使用を必要とする場合がある。
【0029】
補強バインダ302の構造的構成は、例えば、様々なサイズの骨欠損の再建的修復、関連する軟組織の修復、および/または骨格外科における配置および/または使用を容易にするように選択することができる。補強バインダ302の構造的構成は、骨および/または周辺の組織の周りに配置するのに適した1または複数の付属物および/または細長い部材を提供するように選択することができる。補強バインダ302の全体形状は、所望の強度、荷重分布、膜支持、留め具の配置、快適さ、挿入および/または除去の容易さを達成するために、かつ/または他の効果を達成するために選択することができる。
【0030】
層304、306のうちの1または複数にテクスチャパターンを形成することができる。テクスチャパターンは、層304、306に形成された複数のくぼみを含むことができる。くぼみは、本明細書に記載されるように膜が機能することを可能にする任意の形状を有することができる。いくつかの実施例では、くぼみが六角形の形状であるが、他の形状も企図され、本開示の範囲に含まれる。くぼみは、それらが形成される層304、306の厚さよりも浅い深さを有することができる。いくつかの実施態様では、くぼみが、例えば、最大約0.15mmの深さ、最大約0.5mmの幅を有することができる。くぼみは、膜の使用目的および/または他の要因に基づいて、寸法を決めることができる。くぼみの分布は、層304、306にわたってほぼ均一であってもよく、層304、306にわたって体系的に変化するものであってもよく、層304、306にわたってランダムに分布するものであってもよく、かつ/または他の分布を有することができる。例えば、層304、306のうちの一方の上に、1平方センチメートルあたり最大約150個のくぼみを提供することができる。別の例として、層304、306のうちの一方の上に、1平方センチメートル当たり最大約250個のくぼみを提供することができる。
【0031】
テクスチャパターンは、PTFEの薄いシートを形成した後、くぼみを有するシートをエンボス加工することによって作製することができる。PTFE樹脂は、潤滑剤(例えば、ミネラルスピリット)と混合してペーストを形成することができる。このペーストをローラ間でカレンダー処理し、所望の厚さ(例えば、約0.125mm~約0.25mmの範囲)の薄い平らなシートを形成することができる。カレンダー処理は、シートの厚さを薄くし、シートにすべての方向で実質的に均一な強度を与えるために行うことができる。潤滑剤は、ミネラルスピリット潤滑剤の沸点よりやや高く、PTFEの焼結温度より十分に低い温度でシートを乾燥させることにより除去することができる。シートが乾燥した後、シートをエンボス加工して、その表面の一方にくぼみを形成することができる。いくつかの実施態様では、エンボス加工ステップを、パターン化されたポリマーメッシュのシートをPTFEのシートの上に置くことによって実行することができる。パターン化されたポリマーメッシュは、PTFE材料よりも硬く、より高い圧縮強度を有することができる。
【0032】
図4は、骨欠損におけるデバイス300の使用を示している。第1の側方断面
図400は、抜歯後の成人の上顎に関するもので、歯槽骨402を示している。軟組織の歯肉406は、骨402を覆っている。歯槽404は、骨欠損の一例を与える。欠損の通常の治癒は、例えば、線維芽細胞および歯肉上皮細胞のような細胞の移動を含むことができる。細胞が欠損(ここでは、歯槽404)に増殖するに連れて、それらは、骨細胞の再生を阻害し、その結果、骨量が全体的に失われる可能性がある。抜歯の場合、骨量が失われると、歯槽堤の外形が失われる可能性がある。
【0033】
第2の側方断面
図410は、骨408が詰められ、デバイス300で覆われた歯槽404を示している。歯槽404には、例えば、骨の前駆体としての同種移植片、異種移植片および/または生体吸収性ヒドロキシアパタイトの顆粒状粒子、および/または他の材料を詰めることができる。他の材料および/または物品、例えば、骨内型歯科インプラントを、歯槽404内に配置することもできる。詰められた歯槽404は、デバイス300で覆うことができる。一例では、デバイス300を歯槽404および骨402の上に配置した後、デバイス300を、留め具(図示せず)を介して定位置に固定することができる。歯肉弁406は、デバイス300の上に縫合することができる。デバイス300は、治癒中にヒドロキシアパタイト粒子および/または他の材料を歯槽404内の定位置に保持することができ、歯槽404内への細胞および/または結合組織の移動を防止することができる。結合組織(例えば、歯肉組織406)は、デバイス300を通って成長することなく、デバイス300のテクスチャ表面と弱い付着を形成し得る。この付着は、重大な外傷なしに治癒後にデバイス300を除去することができるほどの弱さであるが、離開を防止するには十分な強さであり得る。
【0034】
本開示のある態様は、誘導骨再生および誘導組織再生に使用されるデバイスまたは膜の設計、構成および製造に関する。いくつかの例では、デバイスまたは膜が、強化された穿孔されたPTFEメッシュを含む。可視化またはモデリングシステムは、誘導骨再生および誘導組織再生治療に関連する外科的処置の準備に使用することができる。画像化技術は、誘導骨再生および誘導組織再生治療の対象、標的または候補となり得る物理的構造および位置の高解像度3次元(3D)描画を生成することができる。例えば、コーンビーム断層撮影法(CBCT)は、診断目的のために、かつ/または歯科インプラント処置、整形外科処置、および他の医療および歯科分野で準備するために使用される一連の高解像度画像を生成することができる。一例では、CBCTスキャナが、関心のある場所または特徴の周囲の様々な視点からキャプチャされた数百の画像を生成することができる。3D画像は、CBCTスキャナによって生成された画像から得られた情報を分析、結合および/または相関させることによって作成することができる。3D画像は、特徴または関心のある場所のモデルを生成するために使用することができる。一例では、モデルが、画像と寸法情報とを組み合わせることができる。
【0035】
3Dモデリングシステムによって生成されたモデルは、シミュレーションシステムで使用することができる。特定の3Dモデリングシステムは、シミュレーション、アニメーション、編集、レンダリングおよび他の機能を含む1または複数の機能にモデルを使用するように構成することが可能である。モデルは、当技術分野で知られている任意の適切な商用、専有またはパブリックドメインの3Dモデリングシステムによって生成することができる。3Dモデリングシステムは、誘導骨再生および誘導組織再生治療に関連する外科的処置の準備において、ある場所のモデルを生成するために使用することができる。
図5は、誘導骨再生および誘導組織再生を使用して治療される欠損502を含む成人の上顎の3Dモデル500の2次元図である。図示の3Dモデル500は、欠損502の修復をもたらすために充填材料504を加える影響をシミュレートするように修正されている。シミュレートされた充填材料504は、例えば、同種移植片、異種移植片および/または生体吸収性ヒドロキシアパタイトの顆粒状粒子の特性および属性を再現することができる。3Dモデル500によって表されるシミュレーションは、欠陥502を修復するために適用される充填材料の体積および形状を計算するために使用することができる。
【0036】
本開示のある態様は、誘導骨再生および誘導組織再生を促進および支援するために使用される膜または膜の構成要素を選択、構成および/または修正することができるシステム、装置および方法に関する。
図6は、誘導骨再生および誘導組織再生治療に関連する外科的処置のための材料を計画および/または準備するために使用される3Dモデル600の2次元図である。この3Dモデル600は、成人の上顎に関するもので、欠損602の修復を達成するために充填材料を加える影響をシミュレートするように修正されている。さらに、3Dモデル600は、シミュレートされた膜604が上顎の識別可能な位置に固定されることを可能にする形で、充填材料の上にシミュレートされた膜604を配置するように修正されている。
【0037】
シミュレートされた膜604のサイズ、位置、向きおよび形状は、上顎の構造、欠陥の性質および位置、充填材料の種類および体積、および他の特性(シミュレートされた膜604によって表される完成したデバイスまたは構成要素の機械特性を含む)に基づいて、最適化することが可能である。シミュレートされた膜604のサイズ、位置、向きおよび形状は、例えば平滑化および/または補間アルゴリズムを含むカーブフィッティングアルゴリズムを用いて算出することができる。場合によっては、シミュレートされた膜604の特性は、使用される充填材料の構造、形状および/または体積を調整または最適化するために使用することができる。シミュレートされた膜604は、シミュレートされた膜604の材料における最大応力、および充填材料に加わる最大および/または最小圧力の設計目標を満たすように構成することができる。
【0038】
シミュレートされた膜604の他の態様は、実行される処置のためにカスタマイズされ得る。一例では、シミュレートされた膜604の表面が、充填材料の種類、サイズおよび組成に基づいて選択されたパターンでエンボス加工され得る。パターンは、エンボス加工される表面の面積、シミュレートされた膜604と充填材料および/または骨または組織との間の接触面積、および実行される処置の他の態様に基づいて選択することができる。いくつかの実施態様では、パターンを、シミュレートされた膜604の物理的構造および/または化学組成に基づいて選択することができる。別の例では、骨欠損部位への外科用ピンまたはネジなどの留め具を受け入れる穴の位置を、補強バインダに穴を開けるために計算することができる。
【0039】
いくつかの実施態様では、補強バインダを含むシミュレートされた膜604の設計を、1または複数のテンプレートで表現することができる。テンプレートは、ビジュアライザ、モデラ、3Dプリンタ、切断装置、穴開け装置、接合/溶接装置および他の装置を含む製造システムの異なる機能要素間で交換される情報によって表すことができる。いくつかの例では、テンプレート情報を、物理的なテンプレートを作成するために使用することができる。
【0040】
テンプレートまたはテンプレート情報は、シミュレートされた膜604の形状に適合するように予め製造されたデバイスをカスタマイズするために使用することができる。テンプレートは、シミュレートされた膜604および/または補強バインダにおける穴の位置を規定する穴開けテンプレートを含むことができる。モデリングシステムは、シミュレートされた膜604の3Dモデルを生成して、シミュレートされた膜604の平坦化バージョンからテンプレートを生成するように構成することができる。モデリングシステムは、シミュレートされた膜604に一致するように変更することができる、予め製造された膜および/または市販の膜を特定することができる。テンプレートは、デバイスをサイズに合わせて切断するために、かつ/またはデバイスおよび/または補強バインダに穴を開けるために使用することができる。予め製造された膜および/または市販の膜は、モデリングシステムによって生成された適合性、構造、機械的強度、形状および位置情報に基づいて、利用可能な膜のカタログまたは他のリストの中から選択するようにしてもよい。
【0041】
いくつかの実施態様では、補強バインダを含むシミュレートされた膜604の設計を、シミュレートされた膜604に一致するデバイスを製造することができる製造機械を制御するために使用されるコードで表現することができる。一例では、完成デバイスの1または複数の層を印刷することができる3Dプリンタを制御するために、コードを使用することができる。別の例では、予め製造された膜および/または市販の膜の形状を変更することができる切断装置を制御するために、コードを使用することができる。別の例では、シミュレートされた膜604のために設計された補強バインダを形成するためにバインダ材料を切断することができる切断装置を制御するために、コードを使用することができる。場合によっては、レーザまたはウォータージェットカッタを使用することができる。別の例では、シミュレートされた膜604または補強バインダの規定された穴に一致するようにデバイスを穿孔することができる穴開け装置を制御するために、コードを使用することができる。
【0042】
図7は、
図6に示したシミュレートされた膜604に対応するデバイスを作成するために使用され得る材料700の一例を示している。2次元テンプレート702は、シミュレートされた膜604の3D描画から生成することができる。場合によっては、モデリングシステムは、シミュレートされた膜604の形状に適合するように切断される予め製造された膜706、および/または完成したデバイスを固定または強化するために使用される補強バインダ704を特定することができる。テンプレート702は、完成したデバイスの形状をカスタマイズするためのアウトラインとして使用することができる。
【0043】
図8は、シミュレートされた膜604の設計に適合する部分的に完成した膜800の第1の例を示している。第1の層804がテンプレート802を使用して切断され、補強バインダ808が穴開け加工されて第1の層804の表面上に位置決めされている。補強バインダ808は、シミュレートされた膜604のために規定された穴開けテンプレートまたはプログラムに従って穴開けすることができる。1または複数の穴810を補強バインダ808に設けることができる。いくつかの実施形態では、穴810が、既存の穴を補うようにしてもよい。図示の例では、テンプレート802が、第2の層806の切断をマークおよび/またはガイドするために使用される。
【0044】
図9は、本明細書に開示のある態様に従って生成されたトリミングガイド910の一例を示している。トリミングガイド910の上面900および下面920が示されている。トリミングガイド910は、誘導骨再生および誘導組織再生治療に関連する外科的処置の対象または標的である部位の3Dモデルを使用して作成することができる。トリミングガイド910は、手術部位の3Dモデルによって設計されたシミュレートされた膜または手術部位の3Dモデルから開発されたシミュレートされた膜、および/または手術部位の3Dモデルに基づいている外科的処置のシミュレーションによって設計されたシミュレートされた膜またはそのシミュレーション中に開発されたシミュレートされた膜に適合するように生成することができる。一例では、トリミングガイド910が、滅菌可能なアクリル樹脂、または他の適切な材料から3D印刷されたものであってもよい。他の例では、トリミングガイド910が、トリミングガイド910を形成するために材料の適切なブロックまたはシートを切断、ルート決定または除去する数値制御デバイスを使用して製造されたものであってもよい。場合によっては、レーザカッタまたはウォータージェットカッタを使用することができる。
【0045】
モデリングシステムは、シミュレートされた膜604の3Dモデルを生成するように構成することができる。3Dモデルは、外科的処置のシミュレーションでさらに使用することができる。場合によっては、シミュレーションされた膜604が、外科的処置の間にさらに開発または修正され得る。トリミングガイド910は、シミュレートされた膜604の平坦化されたバージョンから生成、修正または開発することができる。モデリングシステムは、膜の3Dモデルまたはシミュレーションを分析することができ、3Dシミュレートされた膜またはモデル化された膜を平坦化して、シミュレートされた膜またはモデル化された膜の2次元(2D)描画を生成することができる。いくつかの実施態様では、シミュレートされた膜604の2D描画を、切断テンプレートまたはトリミングガイド910として使用するために印刷することができる。シミュレートされた膜910の2D描写に一致するように切断またはトリミングされた膜は、手術の対象となる部位に置かれたときに、3Dのシミュレートされた膜またはモデル化された膜の形状をとることができる。一例では、手術の対象となる部位が、患者の顎にあり、シミュレートされた膜910の2D描画と一致するように切断された膜が、顎の上で湾曲し、3Dシミュレートされた膜またはモデル化された膜の形状を実質的に獲得することができる。
【0046】
一態様では、モデリングシステムが、シミュレートされた膜604の平坦化されたバージョンに最適な適合または最良の一致を提供するストック膜を選択するように構成することができる。ストック膜は、トリミングされていない、商業的に生産された、または商業的に入手可能な既製の膜であってもよい。ストック膜は、3Dモデリングシステムによって提供されるサイズ、形状および/または向きの情報に基づいて、既製膜のカタログまたはリストの中から選択することができる。3Dモデリングシステムは、手術部位の3Dモデルから生成されたシミュレートされた膜604の2D描画のサイズおよび形状を特徴付けるコードおよび寸法情報を含む情報を生成することができる。この情報は、シミュレートされた膜604の2D描画のサイズおよび形状に一致する開口部902を一方の表面に含む3D印刷されたトリミングガイド910を作成するために使用することができる。3Dモデリングシステムは、シミュレートされた膜604の2D描写のサイズおよび形状に適合するようにトリミングすることができる好適または最適なサイズの市販の既製膜を特定することができる。いくつかの実施形態では、3Dモデリングシステムが、市販の既製膜の仕様のリストを有するように構成することができ、トリミングガイド910を使用して切断またはトリミングされるベース膜または開始膜として機能する1または複数の候補を選択することができる。いくつかの実施形態では、3Dモデリングシステムが、適切または最適なサイズの市販の既製膜を選択するために、かつ/またはトリミングガイド910を印刷するために、他の機器によって使用される情報を生成するようにしてもよい。
【0047】
図示の例では、トリミングガイド910の上面900が、選択された商業的に製造された既製膜を受け入れて保持するように構成されたカットアウト部906を含むことができる。トリミングガイド910は、トリミングガイド910の底面920に開口部902を含むことができ、この開口部902は、シミュレートされた膜604の2D描画の形状およびサイズに適合している。施術者または技術者は、カットアウト部906に、市販の既製膜の例を配置することができる。施術者または技術者は、トリミングガイド910の底面920の開口部902を介して市販の既製膜を切断、トリミングまたはマーキングすることができ、それにより膜の正確な成形が可能になる。場合によっては、既製膜は、トリミングガイド910によって定位置に保持された状態で切断またはトリミングされ得る。場合によっては、既製膜は、外科用マーカまたはメスを使用してマーキングされている間に、トリミングガイド910によって定位置に保持することができ、最終トリミングのためにトリミングガイド910から除去することができる。
【0048】
本明細書に開示されるような3Dモデリングの使用は、例えばコーンビームスキャンから得られるデジタル的に作成されたモデルに適合する、適切にトリミングされた膜を生成することができる。得られたトリミングされた膜は、外科医が手術室でフリーハンドで膜をさらにトリミングする必要がないように、手術部位に適合することが期待される。従来の技術では、試行錯誤による膜の成形に依存しており、外科医が既製膜を少しトリミングして、それをその場で試し、さらにトリミングして、それをその場で試し、適合するまで、そのような試行錯誤が続けられる。
【0049】
図10は、既製膜1002の上にシミュレートされた膜604の2D描画に対応する形状1004のオーバーレイ1000を示している。一例では、オーバーレイ1000が、
図9に示すトリミングガイド910における開口部902の配置を示すことができる。別の例では、形状1004が、既製膜1002がトリミングガイド910に保持されている間に既製膜にマーキングすることによって作成された既製膜1002の表面の領域を示すことができる。本開示に従って操作される3Dモデリングは、既製膜1002を識別し、トリミングガイド910内の形状1004の形状、サイズおよび向きを規定することができる。
【0050】
いくつかの例では、外科医は、シミュレートされた膜604のサイズ、形状、場合によっては向きに対応することができる膜または膜の一部を選択するためのテンプレートとして使用できる紙または他の材料の上に形状1004を印刷することを選択することができる。例えば、外科医は、カタログで特定された予めトリミングされた膜の中から、理想的な形状の最適なものを選択することができる。
【0051】
図11は、シミュレートされた膜604の設計に適合する部分的に完成した膜1100の第2の例を示している。第1の層804は、補強バインダ808に接合されている。第2の層1102は切断されており、第1の層804に接合または取り付けることができる。
【0052】
図12は、骨再生および組織再生によって骨欠損を修復するための処置で使用されるデバイスを製造するための方法の第1の例を示すフローチャート1200である。いくつかの実施態様では、デバイスが、コラーゲン、ポリテトラフルオロエチレンおよび/または他の材料から形成された層を含むことができる。以下に示す方法の操作は、例示を目的としている。いくつかの実施態様では、本方法が、説明されていない1または複数の追加の操作を使用して、かつ/または、検討した1または複数の操作を使用せずに、達成することができる。さらに、
図12に示されて本明細書に記載される本方法の操作の順序は、限定することを意図するものではない。
【0053】
ブロック1202では、修復される解剖学的特徴を示す3次元モデルが、製造システムで受信され得る。3次元モデルは、測定システム、走査システム、画像化システムおよび/または処理システムを使用して生成されるものであってもよい。ブロック1204では、製造システムまたは別の装置が、3次元モデルを使用してシミュレートされた膜を生成する。シミュレートされた膜は、修復される解剖学的特徴のシミュレーションまたはモデルを覆うように構成することができる。ブロック1206では、製造システムが、シミュレートされた膜の物理的構造に一致するようにデバイスを製造またはカスタマイズすることができる。ブロック1208では、製造システムは、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するために使用される、デバイスに1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成することができる。いくつかの例では、製造システムが、穴開けテンプレートを使用して穴を開けることができる。
【0054】
一例では、製造システムが、シミュレートされた膜に対応するテンプレートを製造し、デバイスを得るためにテンプレートに従って予め製造された膜を切断することによって、デバイスを製造することができる。別の例では、製造システムが、シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して材料の少なくとも1の層を印刷し、デバイスを得るために、材料の少なくとも1の層を材料の1または複数の他の層に接合することによって、デバイスを製造することができる。製造システムは、場合によっては、シミュレートされた膜を記述または表現する命令、データまたはコードを受け取り、シミュレートされた膜に対応する物理的な膜を印刷する3Dプリンタを含むことができる。
【0055】
一例では、製造システムが、シミュレートされた膜のデジタルまたはデジタル化された2次元平坦化バージョンを生成し、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含むトリミングガイドを生成し、トリミングガイドを使用して、予め製造された膜をトリミングすることができる。トリミングガイドは、3Dプリンタまたはフライスで製造することができる。製造システムは、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて膜のカタログの中から予め製造された膜を選択し、トリミングガイドにカットアウトを設け、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に開口部を介して予め製造された膜をマーキングまたは切断するように構成することができる。カットアウトは、予め製造された膜を保持するように構成することができる。予め製造された膜をトリミングした後、予め製造された膜を修復される解剖学的特徴に適用することができる。予め製造された膜は、予め製造された膜が修復される解剖学的特徴に適用されるとき、シミュレートされた膜の形状に対応する3次元形状をとる。
【0056】
いくつかの実施態様では、製造システムが、骨に接触するように構成された第1の層であって、ePTFEを含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性PTFEを含む第2の層とを備えたデバイス、またはデバイスの構成要素を製造することができる。デバイスは、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことができる。
【0057】
一例では、デバイスが、シミュレーションされた膜によって規定されるサイズ、密度または間隔であって、完成したデバイスに含まれる材料の1または複数の特性、完成したデバイスの厚さまたは完成したデバイスのサイズに基づいてモデリングシステムによって計算されるサイズ、密度または間隔を有する。
【0058】
特定の実施態様では、補強バインダが、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを取り付けるように構成される。補強バインダは、接合部から延びる複数の細長い部材を含むことができ、それには、接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材が含まれる。補強バインダは、第1の細長い部材に形成された穴を含むことができ、穴は、デバイスの第1の層とデバイスの第2の層を通って、デバイスを骨欠損の定位置に保持する留め具を受け入れるように構成される。留め具は、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含むことができる。補強バインダは、デバイスの第1の層とデバイスの第2の層との間に配置することができる。補強バインダは、チタンから構成することができる。デバイスの1または複数の穴は、3次元モデルを使用して生成された穴開けテンプレートを用いて、開けることができる。
【0059】
いくつかの実施態様では、シミュレーションに対応するテンプレートを生成し、膜を得るためにテンプレートに従って予め製造された膜を切断することによって、膜を製造することができる。膜の製造は、シミュレーションから得られた情報を使用して材料の1または複数の層を印刷すること、および材料の1または複数の層を接合して膜を得ることを含むことができる。
【0060】
本開示のある態様に従って製造され、骨欠損の修復用に構成されたデバイスは、骨に接触するように構成された第1の層であって、ePTFEを含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性PTFEを含む第2の層と、デバイスに開けられた1または複数の穴であって、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するための留め具を受け入れるように構成された1または複数の穴とを含む。デバイスは、修復される解剖学的特徴を示す3次元モデルから生成されたテンプレート情報を使用して製造することができる。
【0061】
一実施態様では、デバイスが、テンプレート情報に従って予め製造された膜を切断することによって製造される。ある実施態様では、デバイスが、テンプレート情報を使用して印刷された材料の1または複数の層を使用して製造される。層は、3Dプリンタを使用して印刷することができる。印刷された層を含む材料の層を接合して、デバイスを得ることができる。
【0062】
いくつかの例では、デバイスが、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含む。デバイスは、テンプレート情報によって規定されるサイズ、密度または間隔を有するように構成された材料の組合せを含むことができ、テンプレート情報は、完成したデバイスに含まれる材料の1または複数の特性、完成したデバイスの厚さまたはサイズに基づくものであってもよい。
【0063】
いくつかの例では、デバイスが、修復される解剖学的特徴に隣接する骨とデバイスを結合するように構成された補強バインダを含むことができる。補強バインダは、接合部から延びる複数の細長い部材であって、接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含む複数の細長い部材と、第1の細長い部材に形成された穴とを含み、穴は、デバイスの第1の層およびデバイスの第2の層を通って、骨の欠損部でデバイスを定位置に保持する留め具を受け入れるように構成することができる。様々な例では、留め具が、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含む。いくつかの実施例では、補強バインダが、デバイスの第1の層とデバイスの第2の層との間に配置される。
【0064】
図13は、骨再生および組織再生によって骨欠損を修復するための処置で使用されるデバイスを製造するための方法の第2の例を示すフローチャート1300である。この例では、トリミングガイドが印刷され、予め製造された膜を切断またはトリミングするために使用される。予め製造された膜は、商業的に入手可能なものであってもよく、カタログまたは他のリストの中から選択されるものであってもよい。いくつかの実施態様では、デバイスが、コラーゲン、ポリテトラフルオロエチレンおよび/または他の材料から形成された層を含むことができる。以下に示す方法の操作は、例示を目的としている。いくつかの実施態様では、本方法が、説明されていない1または複数の追加の操作を使用して、かつ/または検討された1または複数の操作を使用せずに、達成されるものであってもよい。さらに、
図13に示され、本明細書に記載の本方法の操作の順序は、限定することを意図したものではない。
【0065】
ブロック1302では、3Dデジタルモデルまたはスキャンが受信され、3Dデジタルモデルまたはスキャンが、特に、修復される解剖学的特徴を示している。ブロック1304では、シミュレートされた膜を、3次元モデルを使用して生成することができ、シミュレートされた膜は、修復される解剖学的特徴を覆うように構成される。ブロック1306では、シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成することができる。ブロック1308では、コードまたは命令が、生成されて、3Dプリンタまたはフライス装置に、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトをさらに含むトリミングガイドを生成させるように構成することができる。トリミングガイドは、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に、開口部を介して予め製造された膜にマーキングまたは切断するためのガイドとして機能することができる。
【0066】
いくつかの例では、トリミング後に予め製造された膜に1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成することができる。穴は、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するために配置または構成することができる。予め製造された膜は、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から選択することができる。モデリングシステムは、利用可能な膜および関連する仕様のリストを含み、適合性に基づいてトリミングのための膜を選択することができる。最適な適合は、膜の全体寸法、補強バインダの寸法、構成材料および他の理由に基づいて決定することができる。3次元モデルは、測定システム、走査システム、画像化システムおよび/または処理システムを使用して生成されるものであってもよい。製造システムまたは別の装置は、3次元モデルを使用してシミュレートされた膜を生成するようにしてもよく、シミュレートされた膜は、修復される解剖学的特徴を覆うように構成することができる。
【0067】
図14は、本明細書に開示の1または複数の機能を実行するように構成され得る処理回路1402を採用する装置1400のためのハードウェア態様の簡略化した例を示す概念図である。例えば、装置1400は、製造システムを含むか、または製造システムに実装されるものであってもよく、処理回路1402は、製造システムに関連する特定の操作またはプロセスを制御するように構成されるものであってもよい。本開示の様々な態様によれば、本明細書に開示される要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せを、処理回路1402を使用して実装することができる。処理回路1402は、ハードウェアモジュールおよびソフトウェアモジュールのある組合せによって制御される1または複数のプロセッサ1404を含むことができる。プロセッサ1404の例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、シーケンサ、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。1または複数のプロセッサ1404は、特定の機能を実行する専用のプロセッサを含むことができ、ソフトウェアモジュール1416の1つによって構成、増強または制御することができる。1または複数のプロセッサ1404は、初期化中にロードされたソフトウェアモジュール1416の組合せを通じて構成されるものであってもよく、動作中に1または複数のソフトウェアモジュール1416をロードまたはアンロードすることによってさらに構成されるものであってもよい。
【0068】
図示の例では、処理回路1402が、概してバス1410で示されるバスアーキテクチャで実装することができる。バス1410は、処理回路1402の具体的なアプリケーションおよび全体的な設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バス1410は、1または複数のプロセッサ1404および記憶媒体1406を含む様々な回路をリンクする。記憶媒体1406は、メモリデバイスおよび大容量ストレージデバイスを含むことができ、本明細書では、コンピュータ可読媒体および/またはプロセッサ可読媒体とも呼ばれる。バス1410は、タイミングソース、タイマ、周辺機器、電圧レギュレータおよび電源管理回路などの様々な他の回路もリンクすることができる。バスインターフェース1408は、バス1410と1または複数のラインインターフェース回路1412との間のインターフェースを提供することができる。ラインインターフェース回路1412は、処理回路によってサポートされる各ネットワーキング技術に対して提供されるものであってもよい。場合によっては、複数のネットワーキング技術は、ラインインターフェース回路1412に見られる回路または処理モジュールの一部またはすべてを共有することができる。各ラインインタフェース回路1412は、伝送媒体を介して他の様々な装置と通信するための手段を提供する。また、装置1400の性質に応じて、ユーザインタフェース1418(例えば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティック)も提供することができ、バス1410に直接またはバスインタフェース1408を介して通信可能に結合することができる。
【0069】
プロセッサ1404は、バス1410の管理と、記憶媒体1406を含むコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアの実行を含む全体的な処理とを担うことができる。この点において、プロセッサ1404を含む処理回路1402は、本明細書に開示の方法、機能および技術のいずれかを実装するために使用することができる。記憶媒体1406は、ソフトウェアの実行時にプロセッサ1404によって操作されるデータを格納するために使用することができ、ソフトウェアは、本明細書に開示の方法のいずれか一つを実行するように構成することができる。
【0070】
処理回路1402の1または複数のプロセッサ1404は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数、アルゴリズムなどを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、コンピュータ可読形式で記憶媒体1406に存在するようにしても、外部のコンピュータ可読記憶媒体に存在するようにしてもよい。外部のコンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、「フラッシュドライブ」、カード、スティック、キードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を格納するための他の任意の適切な媒体を含むことができる。また、コンピュータ可読記憶媒体および/または他の記憶媒体1406は、例えば、搬送波、伝送ライン、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を送信するための他の任意の適切な媒体も含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体および/または記憶媒体1406は、処理回路1402に存在していても、プロセッサ1404に存在していても、処理回路1402の外部にあっても、処理回路1402を含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読記憶媒体および/または他の記憶媒体1406は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、具体的なアプリケーションおよびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0071】
記憶媒体1406は、本明細書でソフトウェアモジュール1416とも呼ばれる、ロード可能なコードセグメント、モジュール、アプリケーション、プログラムなどで維持および/または編成されたソフトウェアを維持することができる。ソフトウェアモジュール1416の各々は、処理回路1402にインストールまたはロードされて、1または複数のプロセッサ1404によって実行されると、1または複数のプロセッサ1404の動作を制御するランタイムイメージ1414に寄与する命令およびデータを含むことができる。特定の命令は、実行されると、処理回路1402に、本明細書に記載の特定の方法、アルゴリズムおよびプロセスに従って機能を実行させることができる。
【0072】
ソフトウェアモジュール1416のいくつかは、処理回路1402の初期化中にロードされるものであってもよく、それらのソフトウェアモジュール1416は、本明細書に開示の様々な機能の実行を可能にするように処理回路1402を構成することができる。例えば、いくつかのソフトウェアモジュール1416は、プロセッサ1404の内部デバイスおよび/または論理回路1422を構成することができ、ラインインターフェース回路1412、バスインターフェース1408、ユーザインターフェース1418、タイマ、数値演算コプロセッサなどの外部デバイスへのアクセスを管理することができる。ソフトウェアモジュール1416は、割り込みハンドラおよびデバイスドライバと相互作用し、処理回路1402が提供する様々なリソースへのアクセスを制御する制御プログラムおよび/またはオペレーティングシステムを含むことができる。リソースは、メモリ、処理時間、ラインインターフェース回路1412へのアクセス、ユーザインタフェース1418などを含むことができる。
【0073】
処理回路1402の1または複数のプロセッサ1404は、多機能であり、それにより、ソフトウェアモジュール1416のいくつかがロードされ、異なる機能または同じ機能の異なるインスタンスを実行するように構成される。さらに、1または複数のプロセッサ1404は、例えば、ユーザインタフェース1418、ラインインターフェース回路1412およびデバイスドライバからの入力に応答して開始されるバックグラウンドタスクを管理するように適合されるようにしてもよい。複数の機能の実行をサポートするために、1または複数のプロセッサ1404は、マルチタスク環境を提供するように構成されるようにしてもよく、それにより、複数の機能の各々が、必要に応じて1または複数のプロセッサ1404によって提供されるタスクのセットとして実装される。一例では、マルチタスク環境は、異なるタスク間でプロセッサ1404の制御を引き渡すタイムシェアリングプログラム1420を使用して実装されるものであってもよく、それにより、各タスクは、未処理の動作の完了時かつ/または割り込みなどの入力に応答して、1または複数のプロセッサ1404の制御をタイムシェアリングプログラム1420に戻す。タスクが1または複数のプロセッサ1404の制御を有する場合、処理回路は、制御タスクに関連する機能によって対処される目的のために効果的に特化される。タイムシェアリングプログラム1420は、オペレーティングシステム、ラウンドロビンベースで制御を転送するメインループ、機能の優先順位に従って1または複数のプロセッサ1404の制御を割り当てる機能、および/または、1または複数のプロセッサ1404の制御を処理機能に提供することによって外部イベントに応答する割込み作動メインループを含むことができる。
【0074】
一実施態様では、記憶媒体1406が非一時的プロセッサ可読記憶媒体を提供し、この記憶媒体は、実行されると、修復される解剖学的特徴を示す3次元モデルまたはスキャンを処理回路1402に受信または生成させるコードを有するように構成され、そのコードが、製造システムで受信され得る。3次元モデルは、測定システム、走査システム、画像化システムおよび/または処理システムを使用して生成することができる。コードは、処理回路1402に、3次元モデルまたはスキャンを使用してシミュレートされた膜を生成させることができ、シミュレートされた膜は、修復される解剖学的特徴を覆うように構成することができる。コードは、処理回路1402に、シミュレートされた膜の物理的構造に一致するようにデバイスを製造させることができる。コードは、処理回路1402に、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するために使用される、デバイスに1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成させることができる。いくつかの例では、製造システムが、3次元モデルから生成された穴開けテンプレートを使用して穴を開けることができる。
【0075】
コードは、処理回路1402に、シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成させ、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含む3D印刷またはフライス加工されたトリミングガイドを生成させることができる。コードは、処理回路1402に、トリミングガイドを使用して、予め製造された膜をトリミングさせることができる。コードは、処理回路1402に、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて膜のカタログの中から予め製造された膜を選択させ、トリミングガイドにカットアウトを提供させることができ、カットアウトは予め製造された膜を保持するように構成される。予め製造された膜は、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に、開口部を介して切断またはマーキングされるようにしてもよい。
【0076】
一例では、製造システムが、シミュレートされた膜に対応するテンプレートを製造して、デバイスを得るためにそのテンプレートに従って予め製造された膜を切断することによって、デバイスを製造することができる。別の例では、製造システムが、シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して材料の少なくとも1の層を印刷して、デバイスを得るために材料の少なくとも1の層を材料の1または複数の他の層に接合することによって、デバイスを製造することができる。製造システムは、場合によっては、3Dプリンタを含むことができる。
【0077】
一例では、製造システムが、シミュレートされた膜の2次元平坦化バージョンを生成し、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含むトリミングガイドを生成し、トリミングガイドを使用して予め製造された膜をトリミングすることができる。製造システムは、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて膜のカタログの中から予め製造された膜を選択し、トリミングガイドにカットアウトを設け、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に、開口部を介して予め製造された膜をマーキングまたは切断することができる。カットアウトは、予め製造された膜を保持するように構成され得る。
【0078】
いくつかの例では、製造システムが、骨に接触するように構成された第1の層であって、ePTFEを含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性PTFEを含む第2の層とを含むデバイス、またはデバイスの構成要素を製造することができる。デバイスは、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことができる。
【0079】
一例では、デバイスが、シミュレーションされた膜によって規定されるサイズ、密度または間隔であって、完成したデバイスに含まれる材料の1または複数の特性、完成したデバイスの厚さ、または完成したデバイスのサイズに基づいてモデリングシステムによって計算されるサイズ、密度または間隔を有する。
【0080】
特定の例では、補強バインダが、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを取り付けるように構成される。補強バインダは、接合部から延びる複数の細長い部材を含むことができ、それには、接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材が含まれる。補強バインダは、第1の細長い部材に形成された穴を含むことができ、その穴は、デバイスの第1の層とデバイスの第2の層を通って、骨欠損でデバイスを定位置に保持する留め具を受け入れるように構成される。留め具は、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含むことができる。補強バインダは、デバイスの第1の層とデバイスの第2の層との間に配置することができる。補強バインダは、チタンから構成することができる。デバイスの1または複数の穴は、3次元モデルを使用して生成された穴開けテンプレートを用いて、開けられるものであってもよい。
【0081】
場合によっては、シミュレーションに対応するテンプレートを生成し、膜を得るためにテンプレートに従って予め製造された膜を切断することによって、膜を製造することができる。膜の製造は、シミュレーションから得られた情報を使用して材料の1または複数の層を印刷すること、および材料の1または複数の層を接合して膜を得ることを含むことができる。
【0082】
別の実施態様では、記憶媒体1406がコードを有して構成され、そのコードは、実行されると、処理回路1402に、修復される解剖学的特徴をシミュレーションする3次元表現を受信させ、シミュレーションの物理的構造に一致する膜の製造を制御または可能にするために使用される1または複数のテンプレートおよび/または制御コードを生成させ、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に膜を固定するために使用される1または複数の穴を膜に開ける機械の制御に使用される1または複数のテンプレートおよび/または制御コードを生成するコードを生成させる。3次元表現は、修復される解剖学的特徴を覆うように構成された膜のシミュレーションを含むことができる。
【0083】
膜は、骨に接触するように構成された第1の層であって、ePTFEを含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性PTFEを含む第2の層とを有することができる。膜は、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことができる。シミュレーションによって規定されるサイズ、密度または間隔は、膜に含まれる材料の1または複数の特性、膜の厚さまたは膜のサイズに基づいて、モデリングシステムによって計算することができる。
【0084】
膜は、修復される解剖学的特徴に隣接する骨と膜を結合するように構成された補強バインダを含むことができる。補強バインダは、接合部から延びる複数の細長い部材であって、接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含む、複数の細長い部材を備えることができる。補強バインダは、第1の細長い部材に形成された穴を有することができ、穴は、膜の第1の層および膜の第2の層を通って、骨欠損で膜を定位置に保持する留め具を受け入れるように構成されている。留め具は、ピン、鋲、縫合糸またはネジであってもよい。補強バインダは、膜の第1の層と第2の層との間に配置することができる。補強バインダは、チタン製の補強バインダであってもよい。
【0085】
プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、シミュレーションに対応するテンプレートを生成させるコードを備えるように構成することができ、切断装置に、テンプレートに従って予め製造された膜を切断させて膜を得る命令を提供することができる。プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、シミュレーションから得られた情報を用いて材料の1または複数の層を印刷させ、膜を得るために材料の1または複数の層を接合させるコードを備えるように構成されるものであってもよい。
【0086】
別の実施態様では、記憶媒体1406が、実行されると、処理回路1402に、修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受信させ、3Dモデルを使用してシミュレートされた膜を生成させ、シミュレートされた膜のデジタル2次元(2D)平坦化バージョンを生成させるコードを備えるように構成されている。シミュレートされた膜は、修復される解剖学的特徴を覆うように構成され得る。プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、コードまたは命令を生成させるコードを備えるように構成され、そのコードまたは命令は、3Dプリンタまたはフライス装置に、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトをさらに含むトリミングガイドを製造させるように構成されたものであってもよい。トリミングガイドは、予め製造された膜がカットアウトに保持されている間に、開口部を介して予め製造された膜をマーキングまたは切断するためのガイドとして使用することができる。プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、トリミング後に予め製造された膜に1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成させるように構成されるコードを備えるように構成されるものであってもよく、穴は、修復される解剖学的特徴に隣接する骨にデバイスを固定するように構成される。プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて膜のカタログの中から予め製造された膜を選択させるコードを備えるように構成されるものであってもよい。プロセッサ可読記憶媒体は、処理回路1402に、修復される解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受信させるコードを有するように構成されるものであってもよい。
【0087】
本開示のシステムおよび方法は、現在最も実用的で好ましい実施態様と考えられるものに基づいて説明する目的で詳細に記載されているが、そのような詳細はその目的のためだけのものであり、本開示は開示の実施態様に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内にある変更および同等の構成を包含することが意図されていることを理解されたい。例えば、本開示は、可能な範囲で、任意の実施態様の1または複数の特徴を、任意の他の実施態様の1または複数の特徴と組み合わせることができることを企図していることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨および組織の再生を誘導するように構成されたデバイスを製造するための方法であって、
修復される欠損を含む解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、
前記欠損に充填材料を加える影響をシミュレートするように、前記3次元デジタルモデルを修正するステップと、
前記3次元モデルまたはスキャンを使用して、シミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、修復される解剖学的特徴を覆いかつ前記充填材料を覆うように構成されている、ステップと、
シミュレートされた膜の物理的構造に一致するように前記デバイスを製造するステップと、
修復される解剖学的特徴に隣接する骨に前記デバイスを固定するために使用される、1または複数の穴を前記デバイスに開けるための穴開けテンプレートを生成するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記3次元デジタルモデルを修正することが、
自家骨、同種移植片、異種移植片または生体吸収性ヒドロキシアパタイトの顆粒状粒子の特性および属性を再現することを含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、
シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含む3D印刷またはフライス加工されたトリミングガイドを作成するステップと、
前記トリミングガイドを使用して、予め製造された膜をトリミングするステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から予め製造された膜を選択するステップと、
前記トリミングガイドにカットアウトを設けるステップであって、前記カットアウトが、予め製造された膜を保持するように構成される、ステップと、
予め製造された膜が前記カットアウトに保持されている間に、前記開口部を介して予め製造された膜をマーキングまたは切断するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスを製造することが、
前記充填材料の種類、サイズおよび組成に基づいて選択されたパターンで前記デバイスをエンボス加工することを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスを製造することが、
シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して、材料の少なくとも1の層を印刷または切断するステップと、
前記材料の少なくとも1の層を材料の1または複数の他の層に接合して、前記デバイスを得るステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスが、骨に接触するように構成された第1の層であって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む第2の層とを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスが、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記欠陥に加えられる前記充填材料に前記デバイスが最大または最小の圧力を及ぼすように、シミュレートされた膜によって規定されるサイズ、密度または間隔のうちの1または複数が構成されていることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記デバイスが、補強バインダを使用して、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に取り付けるように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、
前記補強バインダが、接合部から延びる複数の細長い部材を備え、前記複数の細長い部材が、前記接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含み、
前記第1の細長い部材に形成された穴が、前記デバイスの第1の層および前記デバイスの第2の層を通って骨欠損で前記デバイスを定位置に保持する留め具を受け入れるように構成され、前記留め具が、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法において、
前記補強バインダが、生体吸収性ポリマーを含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、
前記補強バインダがチタン製の補強バインダであり、前記デバイスの第1の層と前記デバイスの第2の層との間に配置されることを特徴とする方法。
【請求項14】
コードを有するように構成されたプロセッサ可読記憶媒体であって、
前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
修復される欠損を含む解剖学的特徴を示す3次元デジタルモデルまたはスキャンを受け取るステップと、
前記欠損に充填材料を加える影響をシミュレートするように、前記3次元デジタルモデルを修正するステップと、
前記3次元モデルを使用して、シミュレートされた膜を生成するステップであって、シミュレートされた膜が、修復される解剖学的特徴を覆いかつ前記充填材料を覆うように構成されている、ステップと、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンを生成するステップと、
3次元プリンタ(3Dプリンタ)またはフライス盤に、トリミングガイドを製造させるように構成されたコードまたは命令を生成するステップであって、前記トリミングガイドが、シミュレートされた膜の平坦化バージョンに対応する開口部を含み、さらに予め製造された膜を保持するように構成されたカットアウトを含む、ステップとを実行させるものであり、
前記トリミングガイドが、予め製造された膜が前記カットアウトに保持されている間に、前記開口部を介して予め製造された膜にマーキングまたは切断するためのガイドとして動作可能であり、
シミュレートされた膜のデジタル2次元平坦化バージョンが、シミュレートされた膜の物理的構造に一致するデバイスを製造するために使用されることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項15】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、トリミング後に予め製造された膜に1または複数の穴を開けるための穴開けテンプレートを生成させるためのコードを備えるようにさらに構成され、前記穴が、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に前記デバイスを固定するように構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項16】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、シミュレートされた膜の平坦化バージョンのサイズおよび形状に対する適合性に基づいて、膜のカタログの中から予め製造された膜を選択させるためのコードを備えるようにさらに構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項17】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、前記充填材料の特性および属性を再現させるコードを備えるようにさらに構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項18】
請求項17に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記充填材料が、自家骨、同種移植片、異種移植片または生体吸収性ヒドロキシアパタイトの顆粒状粒子を含むことを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項19】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、シミュレートされた膜に少なくとも1のエンボス面を設けさせるコードを備えるようにさらに構成され、前記少なくとも1のエンボス面が、前記充填材料の種類、サイズおよび組成に基づいて選択されたエンボスパターンを有することを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項20】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
3Dまたはフライス盤に、シミュレートされた膜から得られたテンプレート情報を使用して1または複数の材料から前記デバイスの複数の層を印刷または切断させるように構成されたコードまたは命令を、前記プロセッサに生成させるコードを備えるようにさらに構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項21】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記デバイスが、骨に接触するように構成された第1の層であって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む第1の層と、線維性結合組織が骨欠損に成長するのを実質的に防止するように構成された高密度の細胞閉塞性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む第2の層とを備えることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項22】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記デバイスが、コラーゲン、生体吸収性ポリマー、動物組織またはヒト組織を有する少なくとも1の層を含むことを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項23】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記プロセッサに、前記欠陥に加えられる前記充填材料に前記デバイスが最大または最小の圧力を及ぼすような寸法にシミュレートされた膜を形成させるコードを備えるようにさらに構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項24】
請求項14に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記デバイスが、補強バインダを使用して、修復される解剖学的特徴に隣接する骨に取り付けるように構成されていることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項25】
請求項24に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記補強バインダが、接合部から延びる複数の細長い部材を備え、前記複数の細長い部材が、前記接合部から離れて延びる自由端を有する第1の細長い部材を含み、
前記第1の細長い部材に形成された穴が、前記デバイスの第1の層および前記デバイスの第2の層を通って骨欠損で前記デバイスを定位置に保持する留め具を受け入れるように構成され、前記留め具が、ピン、鋲、縫合糸またはネジを含むことを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項26】
請求項24に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記補強バインダが、生体吸収性ポリマーを含むことを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【請求項27】
請求項24に記載のプロセッサ可読記憶媒体において、
前記補強バインダがチタン製の補強バインダであり、前記デバイスの第1の層と前記デバイスの第2の層との間に配置されることを特徴とするプロセッサ可読記憶媒体。
【国際調査報告】