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特表2022-548856回転式シートを備えたチャイルドレストレイント
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-22
(54)【発明の名称】回転式シートを備えたチャイルドレストレイント
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20221115BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516134
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2022-05-11
(86)【国際出願番号】 US2020050672
(87)【国際公開番号】W WO2021051057
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/899,410
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/959,428
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/064,837
(32)【優先日】2020-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エムエフ・ハッチンソン
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・エス・アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・エー・レーマン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
3B087CE09
(57)【要約】
コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、車両シートに接触するための下側ベースと、子供を支持するためのシートシェルと、下側ベースに対するシートシェルのリクライニングおよび回転調節を容易にするための、下側ベースとシートシェルとの間の中間ベースと、を含む。チャイルドレストレイントは、後向きカーシート、前向きカーシート、およびベルト位置決めブースターシートとして使用され得る。後向きカーシート構成に関して、ベルトは、チャイルドレストレイントを通過する後向きベルト経路に沿って据え付けられる。チャイルドレストレイントの中のベルトの一部分は、シートシェルが後向き位置にあるときに、ベルトアクセスパネルを介してアクセスされる。追加的に、チャイルドレストレイントは、回転ロックアウトを含み、回転ロックアウトは、後向き構成を使用しているときに、シートシェルが後向き位置から側方向き位置へ回転させられることを可能にするが、前向き位置へ回転させられることを可能にしない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのチャイルドレストレイント(1000a、1000b)であって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有するベース(1100、1200)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェル(1300)は、前記シートシェルが前記ベースに対して回転する間に、前記ベースが静止したままになるように、前記ベースに回転可能に連結されており、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにある、
シートシェル(1300)と;
を含み、
前記シートシェルは、第1の前向きベルト経路(1010c)を部分的に画定する1つまたは複数の第1の前方ベルト経路特徴部(1312、1362)を含み、前記1つまたは複数の第1の前方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、および、ベルトが車両シートベルトであるときに、前記ベルトを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結し、前記シートシェルの中に子供を拘束するように構成されている、チャイルドレストレイント(1000a、1000b)。
【請求項2】
前記シートシェルは、ヘッドレスト(1360)を含み、前記ヘッドレスト(1360)は、前記シートシェルのシートバックセクション上に配設され、前記子供の頭部を支持し;
前記1つまたは複数の第1の前方ベルト経路特徴部は、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられており、前記ベルトが前記車両シートベルトであるときに、前記ベルトのラップ部分(116a)のための前記第1の前向きベルト経路の第1の部分を画定するために、前記シートシェルのシートパン(1302)に近接して前記シートシェルの第1の側部に配設されているノッチ(1312)と;
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられており、前記ベルトが前記車両シートベルトであるときに、前記ベルトのショルダー部部分(116b)のための前記第1の前向きベルト経路の第2の部分を画定するために、前記ヘッドレスト上に配設されている開口部(1362)と;
を含む、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項3】
前記ベルトは、ベルトタング(112)を含み;
前記ノッチは、前記ベルトタングが前記ノッチを通して引っ張られるときに、前記ベルトタングを回転させるように形状決めされている、請求項2に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項4】
前記ノッチは、突出セクション(1313)を含み、前記突出セクション(1313)は、前記シートシェルの前記第1の側部から外向きに延在しており、前記突出セクションは、
前記シートシェルの前記前方側部に向けて配設されている第1の縁部(1314)と;
前記シートシェルの前記後方側部に向けて配設されている第2の縁部(1316)であって、前記第2の縁部(1316)は、前記第1の縁部と実質的に平行に整列されており、前記第1の縁部から垂直方向にオフセットされている、第2の縁部(1316)と;
を含む、請求項2に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項5】
前記シートシェルは、1つまたは複数の第2の前方ベルト経路特徴部(1312、1362)をさらに含み、前記1つまたは複数の第2の前方ベルト経路特徴部(1312、1362)は、前記第1の前向きベルト経路とは異なる第2の前向きベルト経路(1010c)を部分的に画定しており、前記1つまたは複数の第2の前方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、前記ベルトを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されている、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項6】
前記1つまたは複数の第2の前方ベルト経路特徴部は、開口部(1310)を含み、前記開口部(1310)は、前記シートシェルのシートバックセクション(1303)に近接して、前記シートシェルの第1の側部(1301c、1301d)に配設されており、前記ベルトが前記開口部を通してルーティングされているときに、および、前記ベルトが張力をかけられているときに、前記ベルトが前記シートバックセクションに接触して設置されるようになっている、請求項5に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項7】
前記チャイルドレストレイントは、前記ベルトをさらに含み、
前記チャイルドレストレイントが前記第1の前向きベルト経路または前記第2の前向きベルト経路を介して前記車両の中へ据え付けられているときに、前記ベルトは、前記ベースに対する前記シートシェルの回転調節を制限する、請求項5に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項8】
前記シートシェルは、ベルトロッキングアーム(1352)を含み、前記第2の前向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されるときに、前記ベルトを前記シートシェルにしっかりと連結し、前記ベルトロッキングアームは、前記ベルトの一部分を変位させ、前記ベルトが前記チャイルドレストレイントに固定されているときに張力下にあることを保証するようになっている、請求項5に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項9】
前記ベースは、1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204、1230)を含み、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204、1230)は、後向きベルト経路(1010a)を部分的に画定しており、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、前記ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されている、請求項1または5に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項10】
前記後向きベルト経路は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記ベースの前記後方部分および底部部分(1102b)に近接して、前記ベルトを位置決めする、請求項9に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項11】
前記後向きベルト経路は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記チャイルドレストレイントおよび前記子供の重心に近接して、前記ベルトを位置決めする、請求項9に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項12】
前記チャイルドレストレイントは、前記ベルトをさらに含み、
前記ベルトは、車両シートベルト(110b)またはLower Anchors and Tethers for CHildren(LATCH)ベルト(110a)のうちの1つである、請求項9に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項13】
前記ベルトは、LATCHベルトであり、
前記ベースは、保管コンパートメント(1140)を含み、前記LATCHベルトが使用されていないときに、前記LATCHベルトを保管する、請求項12に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項14】
前記ベースは、
前記後方部分を有する下側ベース(1100)と;
前記下側ベースと前記シートシェルとの間に配設されている中間ベース(1200)であって、前記中間ベースは、前記下側ベースに対して前記シートシェルのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズム(1120)を介して、前記下側ベースに連結されており、前記中間ベースは、前記中間ベースに対して前記シートシェルの回転位置を調節する回転メカニズム(1332)を介して、前記シートシェルに連結されている、中間ベース(1200)と;
をさらに含む、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項15】
前記リクライニングメカニズムは、前記回転メカニズムの下方に位置付けられている、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項16】
前記中間ベースは、後向きベルト経路(1010a)を部分的に画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204、1230)を含み、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、前記ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されており;
前記リクライニングメカニズムは、前記後向きベルト経路の下方に位置付けられている、請求項15に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項17】
前記リクライニングメカニズムは、複数のインデックス付きリクライニング位置を画定しており、前記シートシェルの前記リクライニング位置は、前記複数のインデックス付きリクライニング位置のうちの1つに対応している、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項18】
前記複数のインデックス付きリクライニング位置は、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置を含む、請求項17に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項19】
前記リクライニングメカニズムは、
前記複数のインデックス付きリクライニング位置を画定する、前記下側ベース上に配設されている1対のレール(1130)と;
前記中間ベースの中に配設されている1対のロックピン(1127a、1127b)であって、それぞれのロックピンは、前記複数のインデックス付きリクライニング位置のうちの1つにおいて、前記1対のレールのうちの1つに係合している、1対のロックピン(1127a、1127b)と;
前記1対のロックピンのうちの1つに連結されている第1の可撓性部材(1125a)であって、前記第1の可撓性部材(1125a)は、第1の経路(1126a)に沿って前記中間ベースの中に配設されている、第1の可撓性部材(1125a)と;
前記1対のロックピンのうちの残りの1つに連結されている第2の可撓性部材(1125b)であって、前記第2の可撓性部材(1125b)は、第2の経路(1126b)に沿って前記中間ベースの中に配設されており、前記第2の経路は、前記第1の経路に重なっている、第2の可撓性部材(1125b)と;
作動ハンドル(1122)であって、前記作動ハンドルが作動されているときに、前記1対のロックピンを前記1対のレールから係合解除するために、前記第1の可撓性部材および前記第2の可撓性部材に連結されている、作動ハンドル(1122)と;
を含む、請求項17に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項20】
前記リクライニングメカニズムは、
前記下側ベース上に配設されている第1のレール(1130)と;
前記第1のレールと平行のアライメントで前記下側ベース上に配設されている第2のレールであって、前記第1のレールおよび前記第2のレールは、前記複数のインデックス付きリクライニング位置を画定しており、約5.5インチ未満の距離だけ分離されている、第2のレールと;
を含む、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項21】
前記回転メカニズムは、回転平面(1006)を画定しており、前記シートシェルは、前記回転平面(1006)に沿って、前記中間ベースに対して回転可能であり;
前記下側ベースおよび前記中間ベースは、前記下側ベースが水平方向の基準平面上に設置されているときに、前記回転平面が前記水平方向の基準平面に対して所定のオフセット角度だけ傾斜されるように形状決めされている、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項22】
前記所定のオフセット角度は、おおよそ13度であり;
前記シートシェルのシートバックセクションと前記水平方向の基準平面との間に画定される前記シートシェルのリクライニング角度は、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、おおよそ34度からおおよそ49度の間の範囲にあり、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、おおよそ59度からおおよそ74度の間にある、請求項21に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項23】
前記回転メカニズムは、
前記中間ベースに堅く連結されている1つまたは複数のブラケット(1240)と;
前記シートシェルに堅く連結されているターンリング(1330)であって、前記ターンリングは、前記1つまたは複数のブラケットに連結されており、前記ターンリングが、単一の回転自由度に沿ってのみ前記1つまたは複数のブラケットに対して移動可能であるようになっている、ターンリング(1330)と;
を含む、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項24】
前記ターンリングは、C字形状の断面またはI字形状の断面のうちの少なくとも1つを有している、請求項23に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項25】
前記ターンリングは、スチールまたはマグネシウムのうちの少なくとも1つから形成されている、請求項23に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項26】
前記ターンリングは、中央開口部(1334)を画定しており;
前記シートシェルの少なくとも一部分は、前記中央開口部を通して配設され、前記下側ベースのより近くに前記シートシェルを位置決めするようになっている、請求項23に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項27】
前記回転メカニズムは、前記シートシェルに堅く連結されているターンリングを含み;
前記シートシェルは、シートバックセクションを含み、前記シートバックセクションは、
シートバック(1304)と;
前記シートバックおよび前記ターンリングに連結されているシートバックインサート(1350)であって、前記ターンリング、前記シートバック、および前記シートバックインサートが、前記シートシェルの構造的な剛性を増加させる三角形の構造体を一緒に形成するようになっている、シートバックインサート(1350)と;
を含む、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項28】
前記シートシェルは、金属チューブまたはL字チューブを含まない、請求項27に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項29】
前記下側ベースおよび前記中間ベースは、後向きベルト経路(1010a)を画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204、1230)を含み、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、前記ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されており;
前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、ベルトロッキングアーム(1230)を含み、前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されるときに、前記ベルトを前記中間ベースにしっかりと連結し、前記ベルトロッキングアームは、前記ベルトの一部分を変位させ、前記ベルトが前記チャイルドレストレイントに固定されているときに張力下にあることを保証するようになっている、請求項14に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項30】
前記シートシェルは、前記シートシェルのシートパンの前方部分上に配設されているベルトアクセスパネル(1320)を含み、前記ベルトアクセスパネルは、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、前記ベルトロッキングアームへのアクセスを提供する、請求項29に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項31】
前記シートシェルは、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、前記ベルトロッキングアームへのアクセスを遮断する、請求項29に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項32】
前記回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップ(1222)を含み;
前記中間ベースは、プランジャー端部(1224)およびロックアウト端部(1226)を有する回転ロックアウト(1220)をさらに含み、前記ロックアウト端部は、前記プランジャー端部が作動されているときに、前記少なくとも1つの回転ストップに係合し、前記シートシェルの回転調節を限定し、前記回転ロックアウトは、前記プランジャー端部が作動されていないときに、前記ロックアウト端部が前記少なくとも1つの回転ストップから係合解除されるようにスプリング付勢されている、請求項29に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項33】
前記回転ロックアウトの前記プランジャー端部は、前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されるときに、前記ベルトロッキングアームが前記ベルトを前記プランジャー端部に押し付けることによって作動される、請求項32に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項34】
0度の前記回転位置は、前記シートシェルが前記後向き位置にあることに対応しており;
前記中間ベースに対する前記シートシェルの前記回転位置は、前記回転ロックアウトの前記ロックアウト端部が前記少なくとも1つの回転ストップと係合されているときに、おおよそ-120度からおおよそ+120度の間に限定されている、請求項32に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項35】
前記少なくとも1つの回転ストップは、前記回転ロックアウトが作動されているときに、前記シートシェルが前記前向き位置に回転させられることを防止する、請求項32に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項36】
前記ベースは、複数の開口部(1250)を有する上部側部(1202a)を含み;
前記シートシェルは、ロックピンメカニズム(1370)を含み、前記シートシェルを前記ベースにロックし、前記ロックピンメカニズムは、
前記複数の開口部のうちの開口部の中へ挿入されるように構成されているロックピン(1372a)と;
第1の作動ハンドル(1374a)であって、前記第1の作動ハンドルが作動されているときに、前記ロックピンを前記開口部から除去し、それによって、前記シートシェルの回転調節を可能にするための、前記ロックピンに連結されている、第1の作動ハンドル(1374a)と;
前記第1の作動ハンドルが作動されていないときに、前記開口部の中に前記ロックピンを挿入することまたは維持することのうちの少なくとも1つのための、前記ロックピンに連結されているスプリング(1382、1384)と;
を含む、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項37】
前記ベースの前記複数の開口部は、前記シートシェルが前記前向き位置または前記後向き位置のいずれかにあるときにのみ、前記ロックピンを受け入れるように配置されている、請求項36に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項38】
前記ロックピンメカニズムは、2次的なロック(1378)であって、前記2次的なロックが作動されていない場合に前記ロックピンの解放を防止するための、前記ロックピンに連結されている、2次的なロック(1378)をさらに含む、請求項36に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項39】
前記ロックピン、前記第1の作動ハンドル、および前記スプリングは、前記シートシェルの第1の側部に配設されており;
前記ロックピンメカニズムは、第2の作動ハンドル(1374b)をさらに含み、前記第2の作動ハンドル(1374b)は、前記第1の側部の反対側の前記シートシェルの第2の側部に配設されており、トーションワイヤーまたはケーブル(1376)のうちの少なくとも1つを介して前記ロックピンに連結されており、前記第1の作動ハンドルまたは前記第2の作動ハンドルのうちの少なくとも1つの作動が、前記ロックピンを前記開口部から除去するようになっている、請求項36に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項40】
前記シートシェルは、前記子供を前記シートシェルに固定するためのハーネスを含み、前記ハーネスは、前記シートシェルのシートパンの下に部分的に配設されているアロックストラップ(1400)を有しており;
前記ベースは、シールド(1260)を含み、前記シールド(1260)は、前記シートシェルに近接して配設されており、前記シートシェルが前記ベースに対して回転させられるときに、および、前記アロックストラップが表面に物理的に接触しているときに、前記アロックストラップが沿ってスライドするための前記表面を提供している、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項41】
前記シートシェルは、
前記子供を前記シートシェルに固定するためのハーネスであって、前記ハーネスは、前記シートシェルのシートパンの下に部分的に配設されているアロックストラップを有している、ハーネスと;
前記シートシェルが前記ベースに対して回転させられるときに、前記アロックストラップを前記シートパンに接触して保持するための、前記シートパンに連結されているベルトルーティング特徴部(1324)と;
を含む、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項42】
前記シートシェルは、ヘッドレストを含み、前記ヘッドレストは、前記子供の頭部を支持するために、前記シートシェルのシートバックセクション上に配設されており、前記ヘッドレストは、前記シートシェルのシートパンに対して調節可能であり、前記ヘッドレストの底部部分と前記シートパンとの間の距離が、約8.8インチから約18.7インチの間の範囲にあるようになっている、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項43】
前記チャイルドレストレイントは、おおよそ7立方フィート以下の体積を占有する、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項44】
前記チャイルドレストレイントは、調節可能なフットを含まない、請求項1に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項45】
車両のためのチャイルドレストレイント(1000a、1000b)であって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有するベース(1100、1200)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェル(1300)は、前記シートシェルが前記ベースに対して回転する間に、前記ベースが静止したままになるように、前記ベースに回転可能に連結されており、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにある、
シートシェル(1300)と;
を含み、
前記ベースは、後向きベルト経路(1010a)を部分的に画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204)を含み、前記後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されており;
前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1220、1230)のうちの少なくとも1つは、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみアクセス可能である、チャイルドレストレイント(1000a、1000b)。
【請求項46】
前記シートシェルは、1つまたは複数の前方ベルト経路特徴部(1310)を含み、前記1つまたは複数の前方ベルト経路特徴部(1310)は、前記後向きベルト経路とは異なる前向きベルト経路(1010b)を部分的に画定しており、前記前向きベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、前記ベルトを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されている、請求項45に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項47】
車両のためのチャイルドレストレイント(1000a、1000b)であって、前記チャイルドレストレイント(1000a、1000b)は、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有する下側ベース(1100)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記下側ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにある、
シートシェル(1300)と;
前記下側ベースと前記シートシェルとの間に配設されている中間ベース(1200)であって、前記シートシェルは、前記下側ベースに対する前記中間ベースのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズム(1120)を介して、前記下側ベースに連結されており、前記下側ベースに対する前記シートシェルの回転位置を調節するための回転メカニズム(1332)を介して、前記中間ベースに連結されており、前記シートシェルが前記下側ベースに対して回転する間に、前記下側ベースが静止したままになるようになっている、中間ベース(1200)と;
を含み、
前記シートシェルは、前記中間ベースから除去可能ではなく;
前記回転メカニズムおよび前記リクライニングメカニズムは、前記シートシェルの前記回転位置が前記中間ベースの前記リクライニング位置から独立して調節可能であるように切り離されており;
前記回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップ(1222)を含み;
前記中間ベースは、回転ロックアウト(1220)を含み、前記回転ロックアウト(1220)は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているとき、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみ、前記少なくとも1つの回転ストップに係合し、前記シートシェルの回転の範囲を限定するようになっており、前記シートシェルが、前記後向き位置から前記前向き位置へ回転可能でない、チャイルドレストレイント(1000a、1000b)。
【請求項48】
0度の前記回転位置は、前記シートシェルが前記後向き位置にあることに対応しており;
前記中間ベースに対する前記シートシェルの前記回転位置は、前記回転ロックアウトが前記少なくとも1つの回転ストップに係合しているときに、おおよそ-120度からおおよそ+120度の間に限定されている、請求項47に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項49】
前記少なくとも1つの回転ストップは、前記回転ロックアウトが作動されているときに、前記シートシェルが前記前向き位置に回転させられることを防止する、請求項47に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項50】
前記下側ベースおよび前記中間ベースは、後向きベルト経路(1010a)を画定しており、前記後向きベルト経路(1010a)は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときに、ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されており;
前記中間ベースは、ベルトロッキングアーム(1230)を含み、前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、前記ベルトを前記中間ベースにしっかりと連結し、前記ベルトロッキングアームは、前記ベルトの一部分を変位させ、前記ベルトが前記チャイルドレストレイントに固定されているときに張力下にあることを保証するようになっている、請求項47に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項51】
前記回転ロックアウトは、
プランジャー端部(1224)と;
前記ベルトロッキングアームが前記ベルトを前記プランジャー端部に押し付けることによって、前記プランジャー端部が作動されているときに、前記少なくとも1つの回転ストップに係合するための、前記プランジャー端部に連結されているロックアウト端部(1226)と;
前記プランジャー端部が作動されていないときに、前記ロックアウト端部を前記少なくとも1つの回転ストップから係合解除されている状態に維持するための、前記プランジャー端部および前記ロックアウト端部に連結されているスプリングと;
をさらに含む、請求項50に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項52】
車両のためのチャイルドレストレイントであって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有するベース(1100、1200)であって、前記ベースは、後向きベルト経路(1010a)を画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204)を有しており、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、ベルト(110)を受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されている、ベース(1100、1200)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェル(1300)は、前記シートシェルが回転する間に、前記ベースが静止したままになるように、前記ベースに回転可能に連結されており、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにある、
シートシェル(1300)と;
を含み、
前記シートシェルは、
シートパン(1302)と;
前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみ、前記ベースの中に配設されている前記後向きベルト経路の一部分へのアクセスを提供するための、前記シートパンの前方部分に配設されているベルトアクセスパネル(1320)と;
をさらに含む、チャイルドレストレイント。
【請求項53】
前記ベースは、
下側ベース(1100)と;
前記ベースに対する前記シートシェルのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズム(1120)を介して、前記下側ベースに連結されている中間ベース(1200)であって、前記中間ベース(1200)は、前記シートシェルに回転可能に連結されている、中間ベース(1200)と;
を含み、
前記ベースの中に配設されている前記後向きベルト経路の前記一部分は、前記シートシェルの前記リクライニング位置から独立してアクセス可能である、請求項52に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項54】
前記シートシェルは、前記シートシェルが前記前向き位置にあるときに、前記ベースの中に配設されている前記後向きベルト経路の前記一部分へのアクセスを遮断する、請求項52に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項55】
前記シートシェルは、前記ベースに対する前記シートシェルの回転位置を調節する回転メカニズム(1332)を介して、前記ベースに連結されており、前記回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップ(1222)を含み;
前記ベースは、
前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、前記ベルトを前記ベースにしっかりと連結するための、前記ベルトアクセスパネルの下方に配設されているベルトロッキングアーム(1230)であって、前記ベルトロッキングアームは、前記ベルトの一部分を変位させ、前記ベルトが前記チャイルドレストレイントに固定されているときに張力下にあることを保証するようになっている、ベルトロッキングアーム(1230)と;
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているとき、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみ、前記少なくとも1つの回転ストップに係合し、前記シートシェルが前記後向き位置から前記前向き位置へ回転させられることを防止するようになっている回転ロックアウト(1220)であって、前記回転ロックアウトは、前記ベルトロッキングアームが前記ベルトを前記回転ロックアウトに押し付けることによって作動される、回転ロックアウト(1220)と;
をさらに含む、請求項52に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項56】
車両のためのチャイルドレストレイントであって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有するベース(1100、1200)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェル(1300)は、前記シートシェルが回転する間に、前記ベースが静止したままになるように、前記ベースに回転可能に連結されており、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記ベースの前記後方部分の近くにある、
シートシェル(1300)と;
前記シートシェルを前記ベースにロックするための、前記シートシェルに連結されているロッキングメカニズム(1370)と;
を含み、
前記ロッキングメカニズムは、
第1の作動ハンドル(1374a)と;
2次的なロック(1378)であって、前記第1の作動ハンドルおよび前記2次的なロックが同時に作動されているときにのみ、前記シートシェルが前記ベースに対して回転可能に調節可能となるように、前記第1の作動ハンドルに連結されている、2次的なロック(1378)と;
を含む、チャイルドレストレイント。
【請求項57】
前記ベースは、複数の開口部(1250)を備えた上部部分(1202a)を含み;
前記ロッキングメカニズムは、
前記複数の開口部のうちの開口部の中へ挿入されるように構成されているロックピン(1372a)であって、前記ロックピンは、前記第1の作動ハンドルに連結されており、前記第1の作動ハンドルが作動されているときに、前記第1の作動ハンドルが前記ロックピンを前記開口部から除去するようになっており、前記ロックピンは、前記2次的なロックにさらに連結されており、前記2次的なロックが作動されていない場合に、前記2次的なロックが前記ロックピンの解放を防止するようになっている、ロックピン(1372a)と;
前記第1の作動ハンドルが作動されていないときに、前記開口部の中に前記ロックピンを挿入することまたは維持することのうちの少なくとも1つのための、前記ロックピンに連結されているスプリング(1382、1384)と;
をさらに含む、請求項56に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項58】
前記ベースの前記複数の開口部は、前記上部部分上に配置されており、前記シートシェルが前記前向き位置または前記後向き位置のいずれかにあるときにのみ、前記ロックピンを受け入れる、請求項57に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項59】
前記ロックピン、前記第1の作動ハンドル、および前記スプリングは、前記シートシェルの第1の側部に配設されており;
前記ロッキングメカニズムは、第2の作動ハンドル(1374b)をさらに含み、前記第2の作動ハンドル(1374b)は、前記第1の側部の反対側の前記シートシェルの第2の側部に配設されており、トーションワイヤーまたはケーブル(1376)のうちの少なくとも1つを介して前記ロックピンに連結されており、前記第1の作動ハンドルまたは前記第2の作動ハンドルのうちの少なくとも1つの作動が、前記ロックピンを前記開口部から除去するようになっている、請求項57に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項60】
車両のためのチャイルドレストレイント(1000a、1000b)であって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の一部分に当接するように構成されている下側ベース(1100)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)と;
前記下側ベースと前記シートシェルとの間に配設されている中間ベース(1200)であって、前記中間ベース(1200)は、リクライニングメカニズムを介して前記下側ベースに連結されている、中間ベース(1200)と;
を含み、
前記リクライニングメカニズムは、
前記下側ベース上に配設されている1対のレール(1130)と;
前記中間ベースの中に配設されている1対のロックピン(1127a、1127b)であって、それぞれのロックピンは、前記1対のレールのうちの1つに係合している、1対のロックピン(1127a、1127b)と;
前記1対のロックピンのうちの1つに連結されている第1の可撓性部材(1125a)であって、前記第1の可撓性部材(1125a)は、第1の経路(1126a)に沿って前記中間ベースの中に配設されている、第1の可撓性部材(1125a)と;
前記1対のロックピンのうちの残りの1つに連結されている第2の可撓性部材(1125b)であって、前記第2の可撓性部材(1125b)は、第2の経路(1126b)に沿って前記中間ベースの中に配設されており、前記第2の経路は、前記第1の経路に重なっている、第2の可撓性部材(1125b)と;
作動ハンドル(1122)であって、前記作動ハンドルが作動されているときに、前記1対のロックピンを前記1対のレールから係合解除するために、前記第1の可撓性部材および前記第2の可撓性部材に連結されている、作動ハンドル(1122)と;
を含む、チャイルドレストレイント(1000a、1000b)。
【請求項61】
前記下側ベースは、後方部分(1102a)を有しており、前記後方部分(1102a)は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両シートの車両シートバック(104)に当接するように構成されており;
前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記下側ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記中間ベースは、前記シートシェルを前記下側ベースに回転可能に連結し、前記シートシェルが前記下側ベースに対して回転する間に、前記下側ベースが静止したままになるようになっている、請求項60に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項62】
前記可撓性部材は、バンド、ストラップ、またはケーブルのうちの少なくとも1つを含む、請求項60に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項63】
前記1対のレールは、約5.5インチ未満の距離だけ分離されている、請求項60に記載のチャイルドレストレイント。
【請求項64】
車両のためのチャイルドレストレイントであって、前記チャイルドレストレイントは、
前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、前記車両の中の車両シート(100)の車両シートバック(104)の一部分に当接するように構成されている後方部分(1102a)を有する下側ベース(1100)であって、前記下側ベースは、前記後方部分上に配設されている保管コンパートメント(1140)を有している、下側ベース(1100)と;
前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに固定するための、前記下側ベースに連結されているLower Anchors and Tethers for CHildren(LATCH)ベルト(110a)であって、前記LATCHベルトは、前記LATCHベルトが使用されていないときに、前記保管コンパートメントの中に保管されている、Lower Anchors and Tethers for CHildren(LATCH)ベルト(110a)と;
前記下側ベースに対する中間ベースのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズム(1120)を介して前記下側ベースに連結されている中間ベース(1200)であって、前記リクライニングメカニズムは、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置を画定しており、前記中間ベースの前記リクライニング位置は、前記少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置のうちの1つに対応しており、前記中間ベースおよび前記下側ベースは、後向きベルト経路(1010a)を部分的に画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部(1204、1230)を含み、前記1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、前記チャイルドレストレイントが後向き構成で前記車両の中へ据え付けられているときに、車両シートベルト(110b)または前記LATCHベルトのうちの1つを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されており、前記中間ベースは、
前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、前記車両シートベルトまたは前記LATCHベルトのうちの1つを前記中間ベースにしっかりと連結するための第1のベルトロッキングアーム(1230);および、
前記第1のベルトロッキングアームに連結されている回転ロックアウト(1220)であって、前記回転ロックアウト(1220)は、前記後向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されるときにのみ、前記第1のベルトロッキングアームが前記車両シートベルトまたは前記LATCHベルトのうちの1つを前記回転ロックアウトに押し付けることによって作動される、回転ロックアウト(1220)
をさらに含む、
中間ベース(1200)と;
子供を支持するためのシートシェル(1300)であって、前記シートシェル(1300)は、前記シートシェルが回転する間に、前記下側ベースが静止したままになるように、回転メカニズムを介して前記中間ベースに回転可能に連結されており、前記シートシェルは、前方側部(1301a)および後方側部(1301b)を有しており、後向き位置と前向き位置との間で前記下側ベースに対して回転可能になっており、
前記後向き位置では、前記シートシェルの前記前方側部が、前記シートシェルの前記後方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにあり、
前記前向き位置では、前記シートシェルの前記後方側部が、前記シートシェルの前記前方側部よりも、前記下側ベースの前記後方部分の近くにある、シートシェル(1300)と;
を含み、
前記シートシェルは、
前記子供の大腿部を支持するためのシートパン(1302)と;
前記子供の背中を支持するための、前記シートパンに連結されているシートバックセクション(1303)と;
前記シートパンおよび前記シートバックセクションに連結されている第1の側部(1301c、1301d)と;
前記子供の頭部を支持するための、シートバックセクション上に配設されている調節可能なヘッドレスト(1360)と;
前記後向きベルト経路とは異なる第1の前向きベルト経路(1010b)を部分的に画定する、前記第1の側部に配設されている少なくとも1つの第1の開口部(1310)であって、前記少なくとも1つの第1の開口部は、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記前向き構成になっているときに、前記車両シートベルトまたは前記LATCHベルトのうちの1つを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結するように構成されている、少なくとも1つの第1の開口部(1310)と;
前記シートシェルの前記第1の側部に配設されている少なくとも1つのノッチ(1312)と;
前記調節可能なヘッドレスト上に配設されている少なくとも1つの第2の開口部(1362)であって、前記少なくとも1つの第2の開口部および前記少なくとも1つのノッチは、前記第1の前向きベルト経路および前記後向きベルト経路とは異なる第2の前向きベルト経路(1010c)を部分的に画定しており、前記少なくとも1つの第2の開口部および前記少なくとも1つのノッチは、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているときに、および、前記シートシェルが前記前向き構成になっているときに、前記車両シートベルトを受け入れ、前記チャイルドレストレイントを前記車両シートに連結し、前記シートシェルの中に子供を拘束するように構成されている、少なくとも1つの第2の開口部(1362)と;
前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみ、前記第1のベルトロッキングアームへのアクセスを提供するための、前記シートパンの前方部分の上に配設されているベルトアクセスパネル(1320)と;
前記第1の前向きベルト経路が前記車両の中へ前記チャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、前記車両シートベルトまたは前記LATCHベルトのうちの1つを前記シートシェルにしっかりと連結するための、前記シートバックセクション上に配設されている第2のベルトロッキングアーム(1352)と;
を含み、
前記回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップ(1222)を含み;
前記回転ロックアウトは、前記チャイルドレストレイントが前記車両の中へ据え付けられているとき、および、前記シートシェルが前記後向き位置にあるときにのみ、前記少なくとも1つの回転ストップに係合し、前記シートシェルの回転の範囲を限定するようになっており、前記シートシェルが、前記後向き位置から前記前向き位置へ回転可能でない、チャイルドレストレイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月13日に出願された「Child Restraint with Rotating Seat」という標題の米国仮出願第63/064,837号、2020年1月10日に出願された「Child Restraint with Rotating Seat」という標題の米国仮出願第62/959,428号、および、2019年9月12日に出願された「Child Restraint with Rotating Seat」という標題の米国仮出願第62/899,410号の優先権を主張し、上述の出願のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
自動車は、世界中の子供の多くの親および介護者のための輸送の共通の形態である。時々、親および介護者は、他の輸送機関(たとえば、バス、飛行機、および列車など)(まとめて、これらのさまざまな輸送モードは、本明細書では、一般的に「車両」と称される)に頼る場合もある。多くの従来の車両(とりわけ、自動車)は、特定の年齢(たとえば、9歳以上)および/またはサイズ(たとえば、身長57インチ以上)の大人および/または子供を保護するように設計されているレストレイント(たとえば、シートベルト)を含むことが多い。しかし、比較的により若くかつ/またはより小さい子供に関して、さまざまな車両の中のレストレイントは、一般的に、十分な保護を提供しない。場合によっては、車両の中のレストレイントは、衝突の場合に負傷するリスクを実際に増加させる可能性がある。先述のものを考慮して、移動の間に子供のための十分な保護を提供するために、親および介護者は、車両の中の子供を輸送するときに、チャイルド安全シート(本明細書で「チャイルドレストレイント」とも称される)を利用することが多い。
【0003】
子供は、典型的に、生後数年の間にかなりの身体的発達を経験するので、異なるタイプのチャイルド安全シートが使用され、子供が成長するにつれて、車両の中での輸送の間に、子供が十分に拘束および保護されたままになることを保証する。より具体的には、所与のチャイルド安全シートは、一般的に、子供のサイズ、重量、および/または年齢に基づいて、特定の様式で選択され、車両の中に据え付けられる。
【0004】
世界中のさまざまな政府および規制機関が、これらの要因に基づいて、異なるタイプのチャイルド安全シートを推奨し、特定し、規制し、かつ/または要求している。チャイルド安全シートに関する政府指針の1つの例は、U.S. Centers for Disease Control (CDC) and Prevention and the National Center for Injury Prevention and Controlによって発行された文献「Child Passenger Safety」を含み、その刊行物は、参照により本明細書に組み込まれている(www.cdc.gov/injury/features/child-passenger-safety/index.htmlを参照)。チャイルド安全シートに関する政府監視の別の関連の例は、United Nations European Regional standard ECE R44/04の「Uniform provisions concerning the approval of restraining devices for child occupants of power-driven vehicles」によって与えられており、その規格は、参照により本明細書に組み込まれている。ECE R44/04は、関連シートのさまざまな特質に部分的に基づいて、チャイルド安全シートを4つのグループ(たとえば、グループ0、グループ1、グループ2、およびグループ3)へと分類する。
【0005】
たとえば、「コンバーチブル型」カーシート(すなわち、United Nations European Regional standard ECE R44/04による「グループ0+」シート)は、典型的に乳児(すなわち、歩くことを学んでいない子供)および幼児(すなわち、歩き方を学んだ子供)の両方を支持するチャイルドレストレイントのタイプである。コンバーチブル型カーシートは、一般的に、後向き構成および前向き構成の両方を支持し、子供の身体的発達に対処し、それは、専用の後向き構成(たとえば、乳児キャリア)または前向き構成(たとえば、ベルト位置決めブースターシート)を有する他のタイプのチャイルド安全シートから、コンバーチブル型カーシートを区別する。追加的に、コンバーチブル型カーシートは、持ち運び可能ではなく、車両の中にとどまる静止デバイスであり、すなわち、子供は、車両の旅の始まりおよび終わりに、コンバーチブル型カーシートの中へ置かれ、かつ/または、コンバーチブル型カーシートから外へ取り出される。
【0006】
従来のコンバーチブル型カーシートを車両の中へ据え付けるときに、カーシートは、典型的に、後向き構成または前向き構成のみのために、親および/または介護者によって構成される。たとえば、カーシートは、ベースを含むことが可能であり、ベースは、(たとえば、調節可能なフットを介して)調節され、後向き構成または前向き構成における車両シートに対するベースの配向に応じて、車両シートパンのリクライニング角度に対処する。親および/または介護者が、(たとえば、後向き構成から前向き構成へ)構成を変更することを望む場合には、従来のコンバーチブル型カーシートは、車両シートから取り外され(すなわち、チャイルドレストレイントが、車両シートから物理的に除去される)、所望の構成に基づいて再構成され、その後に、車両の中へ再び据え付けられるべきである。
【0007】
従来のコンバーチブル型カーシートは、典型的に、65ポンド未満の重さの子供に限定されている。子供がコンバーチブル型カーシートよりも大きく成長すると、コンバーチブル型カーシートは、さらにより大きいシート(たとえば、グループ1またはグループ2のチャイルド安全シート(それは、車両の中の恒久的な固定具であり、大人のシートベルトを使用し、それを適切な場所に保持する))、または、最終的にはブースターシート(すなわち、グループ3のシート(それは、また、車両のシートベルトを利用し、子供を拘束する))によって交換されるべきである。子供は、ブースターシートの支援なしに車両のシートおよびレストレイントを安全に使用することができるまで、ブースターシートを使用し続けることが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、コンバーチブル型カーシートが、他のタイプのチャイルド安全シートと比較して、子供が年をとって成熟するにつれて、より長い期間にわたって子供に対処することができる単一のチャイルド安全シートの便利さを、親および/または介護者に提供するということを認識および理解した。しかし、本発明者らは、とりわけ、チャイルド安全シートが、後向き構成および前向き構成の両方に対処するために異なるタイプの据え付けを支持するときに、従来のコンバーチブル型カーシートを車両シートに適切にしっかりと据え付けることが困難であることが多いということも認識した。
【0009】
第1に、従来のコンバーチブル型カーシートの据え付けは、車両シートへの固定のために、カーシートのさまざまな開口部を通して、1つまたは複数の車両ベルトまたはLower Anchors and Tethers for CHildren(LATCH)ベルトをルーティングすることを必要とすることが多い。これらの開口部は、後向き構成または前向き構成のみのために構成され得るが、チャイルドレストレイントの配向にかかわらず車両ベルトまたはLATCHベルトが通過することを可能にするように形状決めおよび位置決めされていることが多い。結果として、従来のコンバーチブル型カーシートは、多くの場合、誤って据え付けられる傾向があり、それは、場合によっては、子供の安全を損なう。第2に、従来のコンバーチブル型カーシートは、また、典型的に、シートシェルを構造的に補強するためのL字チューブまたは嵩張るプラスチック構造体を含むことに部分的に起因して非常に重く、それは、据え付けの間に、および/または、カーシートを挿入するかもしくは車両から除去する間に、カーシートを車両シート上に位置決めする難しさをさらに悪化させる可能性がある。
【0010】
また、本発明者らは、従来のコンバーチブル型カーシートが、典型的に、特に、コンバーチブル型カーシートの中へ子供を置くときに、および/または、コンバーチブル型カーシートから外へ子供を取り出すときに、使用するのが面倒であるということをさらに認識した。たとえば、コンバーチブル型カーシートが後向き構成で車両の中に据え付けられるときに、強制部およびカーシートと車両内部との間の限定されたスペースは、シートの中へ子供を置くために、かつ/または、シートから子供を取り出すために、親および/または介護者がチャイルドレストレイントの側部の上に子供を持ち上げることを困難にする可能性がある。車両ドア枠および屋根の存在は、とりわけ、子供の年齢が上がるにつれて子供の体重および身長が増加するにつれて、カーシートの中へまたはカーシートから外へ子供を動かして位置決めすることの難しさをさらに増加させる可能性がある。これらの難しさは、最終的には、コンバーチブル型カーシートを時期尚早に前向き構成に変更するように、または、場合によっては、チャイルドレストレイントを完全に除去するように、親および/または介護者を促し、したがって、子供を危険にさらす可能性がある。
【0011】
コンバーチブル型カーシートは、親および/または介護者が彼らの子供の人生の最初の数年の間に異なるカーシートを購入する必要性を軽減するが、従来のコンバーチブル型カーシートは、典型的に、最大で65ポンドの重さがある子供のみを支持することができる。子供が65ポンドを超えると、親および/または介護者は、典型的に、コンバーチブル型カーシートをより大きいシート(たとえば、ブースターシートなど)と交換することを要求される。したがって、親および/または介護者は、依然として、子供がチャイルド安全シートの支援なしに車両シートに座るのに十分に大きくかつ/または重くなるまで、複数の異なるチャイルド安全シートを購入および使用する必要があることとなり、それは、親および/または介護者により大きいコストおよび不便さを結果として生じさせる。
【0012】
本発明者らは、以前に実証されたオールインワンのチャイルド安全シートが、カーシートの中へ子供を置くときまたはカーシートから外へ子供を取り出すときに、とりわけ、安全シートが後向き構成になっているときに、親および/または介護者に課題をもたらす可能性もあるということをさらに認識している。
【課題を解決するための手段】
【0013】
先述のものを考慮して、本開示は、したがって、チャイルドレストレイントの中へまたはチャイルドレストレイントから外へ子供を置くときによりアクセスしやすい回転可能なシート、ならびに、据え付けのしやすさを改善するためのいくつかの特徴部を備えた、乳児、幼児、および、ベルト位置決めブースターシートを必要とする幼い子供(たとえば、約100ポンド以下の重さの子供)を支持するように構成されているコンバーチブル型チャイルドレストレイント(本明細書で「コンバーチブル型カーシート」とも称される)のさまざまな本発明の実装形態に向けられている。コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、一般的に、チャイルドレストレイントを車両シートに装着するための下側ベースと、リクライニングメカニズムを介して下側ベースに対するリクライニング調節を提供する中間ベースと、回転メカニズムを介して後向き位置と前向き位置との間で中間ベースに対して最大で360度まで回転可能なシートシェルと、を含むことが可能である。このように、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、コンバーチブル型チャイルドレストレイントのベースを再位置決めすることおよび/または車両から除去することを必要とすることなく、子供の配向(後向きまたは前向き)およびリクライニング角度を調節するための複数の自由度を提供する。コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、車両シートベルトまたはLATCHベルトのいずれかを利用し、チャイルドレストレイントを車両シートにしっかりと連結することが可能である。また、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、子供をチャイルドレストレイントに固定するためのアロックストラップ(aloc strap)を備えた一体化されたハーネスを含むことが可能である。
【0014】
1つの態様では、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、後向き構成および/または前向き構成でのチャイルドレストレイントの不適切な据え付けを低減させるか、または、場合によっては防止するために、いくつかの特徴部を組み込むことが可能である。たとえば、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、それぞれの構成(たとえば、後向きカーシート、前向きシート、ベルト位置決めブースターシート)のための専用の後向きベルト経路および/または前向きベルト経路を支持することが可能であり、それは、場合によっては、シートシェルが後向き位置または前向き位置にそれぞれ配向されているときにのみ、アクセス可能でありかつ/または使用され得る。
【0015】
たとえば、下側ベースおよび中間ベースは、後向きベルト経路(すなわち、チャイルドレストレイントを後向き構成で使用するときに、ベルトが設置および/またはルーティングされ得る経路)を画定することが可能であり、それは、好ましくは、チャイルドレストレイントが後向き構成で据え付けられている(たとえば、チャイルドレストレイントが乳児または幼児を支持している)ときに使用される。チャイルドレストレイントが前向き構成で据え付けられているときに、親および/または介護者が後向きベルト経路を使用することを阻止するために、後向きベルト経路は、中間ベースの内部部分を通過することが可能であり、そこでは、シートシェルが前向き位置にあるときに、後向きベルト経路の少なくとも一部分が、シートシェルによってアクセス不可能にされる(すなわち、シートシェルは、中間ベースの内部部分へのアクセスをより困難にすることが可能である)。
【0016】
中間ベースの中の後向きベルト経路の一部分にアクセスするために、シートシェルは、ベルトアクセスパネルを含むことが可能であり、ベルトアクセスパネルは、シートシェルの前方端部に向けてシートシェルのシートパン上に配設されている。シートシェルが後向き位置に回転させられているときには、ベルトアクセスパネルは、中間ベースの中の後向きベルト経路の一部分と整列させられ得る。したがって、ベルトアクセスパネルが開かれているときには、ベルトアクセス開口部のカバーが外され得、中間ベースの中に配設されている後向きベルト経路の一部分に親および/または介護者がアクセスすることを可能にする。このように、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが後向き構成で据え付けられているときにのみ、親および/または介護者が後向きベルト経路を使用するように促すことが可能である。
【0017】
中間ベースは、後向きベルト経路を使用してチャイルドレストレイントを据え付けるときに、ベルトが中間ベースの中へまたは中間ベースから外へ通るための、中間ベースの側部部分および/または底部部分に沿って配設されている1つまたは複数の開口部を追加的に含むことが可能である。開口部は、中間ベースの他の特徴部(たとえば、ベルトロッキングアーム、回転ロックアウト)に対して形状決めされ、寸法決めされ、かつ/または位置決めされており、ベルトアクセスパネルが閉じられているときに、および/または、シートシェルが前向き位置にあるときに、親および/または介護者が、開口部を通してベルトを押すかまたは引っ張ることによって、後向きベルト経路に沿って中間ベースを通してベルトをルーティングすることをさらに阻止することが可能である。たとえば、開口部は、中間ベースの開口部を通してベルトを押すときに、ベルトがベルトロッキングアームの周りを回ることを強制されることとなるように、ベルトロッキングアームに対して位置決めされ得(すなわち、ベルトロッキングアームは、障害物として作用する)、したがって、ベルトアクセス開口部が使用されていない(すなわち、チャイルドレストレイントが前向き構成になっている)ときに、親および/または介護者がベルトを後向きベルト経路に沿って中間ベースを通してルーティングすることをより困難にする。
【0018】
いくつかの実装形態において、中間ベースは、ベルト締め付けメカニズムをさらに含み、シートシェルが後向き位置になっているときにのみアクセス可能な後向きベルト経路に沿ってベルトを固定することが可能である。たとえば、中間ベースは、後向きベルトロッキングアーム(本明細書で「ロックオフアーム」または「後向きロックオフアーム」とも称される)を含み、車両シートベルトおよび/またはLATCHベルトを中間ベースに締め付けるかつ/またはクランプすることが可能である。後向きベルトロッキングアームは、レバーとして動作することが可能であり、レバーは、ベルトの一部分を変位させ、ベルトを締め付け、ベルトがチャイルドレストレイントに固定されているときに張力下にあるようになっている。たとえば、後向きベルトロッキングアームが開位置にあるときには、ベルトは、凹部またはチャネルにまたがる中間ベースの一部分を横切って置かれ得る。後向きベルトロッキングアームを閉じるとき、ベルトロッキングアームは、凹部またはチャネルの中へベルトの一部分を押圧しかつ/または波形状にし、したがって、チャイルドレストレイントに対してベルトを締め付けることが可能である。いくつかの実装形態において、後向きベルトロッキングアームは、シートシェルが後向き位置にあるときにのみ開かれ得る(すなわち、シートシェルが前向き位置にあるときに、ベルトロッキングアームは、シートシェルと干渉することが可能である)。
【0019】
いくつかの実装形態において、ベルトアクセス開口部は、親および/または介護者が中間ベースを通してベルトをルーティングするために十分なアクセス、ならびに、ベルトを中間ベースに固定および締め付けるのに十分なてこ作用を提供するために、十分に大きくなるように寸法決めされ得る(たとえば、少なくとも4.5インチ幅)。また、中間ベースおよび/またはシートシェルは、ベルトの異なるパーツが中間ベースを通過するのに十分なクリアランスを提供するように、かつ/または、ベルトをチャイルドレストレイントに連結するさまざまな特徴部(たとえば、ベルトロッキングアームなど)との干渉を低減させるか、もしくは、場合によっては防止するように、形状決めおよび/または寸法決めされ得る。たとえば、車両シートベルトは、ベルトバックル、ベルトタング、複数の重なり合うストラップ、および/またはコンビニエンスボタン(車両ベルトボタンとも称される)を含むことが可能であり、それは、機械的なストップを提供し、ベルトが使用されていないときに、ベルトが車両の中へ後退させられる範囲を限定する。シートシェルが後向き位置にあるときに中間ベースおよび/またはシートシェルによって提供されるクリアランスは、チャイルドレストレイントの動作(たとえば、リクライニング調節または回転調節、ベルトをチャイルドレストレイントに締め付けること)に影響を与えることなく、これらのさまざまな特徴部が中間ベースを通過することおよび/または中間ベースの中に配設されていることを可能にすることができる。
【0020】
いくつかの実装形態において、後向きベルト経路は、チャイルドレストレイントを2等分する平面に対して対称になっていることが可能であり、ここで、その平面は、チャイルドレストレイントの前方部分および後方部分と交差している。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路は、好ましくは、下側ベースの後方部分および底部部分の近くに位置決めされ、さまざまな車両ストーク長さに対処し、かつ/または、クラッシュの場合に、チャイルドレストレイントと車両シートとの間のチャイルドレストレイントの変位を低減させることが可能である。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路は、好ましくは、チャイルドレストレイントおよび子供の重心の近くに位置決めされ、クラッシュの場合に、チャイルドレストレイントおよび/または子供の変位を低減させることが可能である。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路は、チャイルドレストレイントのリクライニングメカニズムの上方に位置決めされ得、それは、リクライニングメカニズムのサイズおよび/もしくは重量を低減すること、ならびに/または、チャイルドレストレイントの重心を低下させることを可能にすることができる。
【0021】
また、シートシェルは、前向きベルト経路(すなわち、チャイルドレストレイントを前向き構成で使用するときに、ベルトが設置および/またはルーティングされ得る経路)を画定することが可能であり、ここで、ベルトは、チャイルドレストレイントを車両シートに連結するのみであり、それは、好ましくは、チャイルドレストレイントが前向き構成で据え付けられているときに、および、別個のハーネスが子供を拘束するために使用されている(たとえば、チャイルドレストレイントが幼児を支持している)ときに使用される。シートシェルは、1つまたは複数の開口部を含むことが可能であり、1つまたは複数の開口部は、子供の背中を支持するシートバックセクション(とりわけ、シートバックインサート)の近くにおいて、シートシェルの互いに反対の側部に沿って配設されている。チャイルドレストレイントが車両シート上に据え付けられているときには、ベルトは、開口部を通過し、シートバックインサートに接触して設置され得る。チャイルドレストレイントが据え付けられた後に、ベルトは、シートシェルの回転調節を制限することが可能である。シートシェルは、前向きベルトロッキングアーム(本明細書で「ロックオフアーム」または「前向きロックオフアーム」とも称される)をさらに含むことが可能であり、前向きベルトロッキングアームは、シートバックインサート上に配設され、シートシェルのシートバックインサートに対してベルトをクランプするおよび締め付ける。後向きベルトロッキングアームと同様に、前向きベルトロッキングアームは、レバーであることが可能であり、レバーは、シートバックインサートの凹部またはチャネルの中へベルトの一部分を押圧しかつ/または波形状にし、チャイルドレストレイントに対してベルトを締め付ける。
【0022】
シートシェルは、前向きベルト経路をさらに画定することが可能であり、ここで、ベルトは、チャイルドレストレイントを車両シートに連結し、子供を拘束し、それは、好ましくは、チャイルドレストレイントが前向き構成で据え付けられている(たとえば、チャイルドレストレイントが、ベルト位置決めブースターとして使用され、幼児よりも大きいおよび/または重い子供を支持する)ときに使用される。ベルト位置決めブースター構成のための前向きベルト経路は、幼児構成のための前向きベルト経路とは実質的に異なっていることが可能である。シートシェルは、1つまたは複数のノッチを含むことが可能であり、1つまたは複数のノッチは、子供がチャイルドレストレイントの中へ置かれているときに子供の大腿部が位置付けられることとなるシートシェルのシートパンの近くにおいて、シートシェルの互いに反対の側部に沿って配設されている。ノッチは、車両シートベルトのラップストラップがルーティングされる前向きベルト経路の一部分を画定することが可能である。シートシェルは、車両シートベルトのショルダーストラップがルーティングされる前向きベルト経路の別の部分を画定する1つまたは複数の開口部を備えたヘッドレストをさらに含むことが可能である。いくつかの実装形態において、ヘッドレストは、車両シートの右側部または左側部に位置付けられているショルダーストラップに対処するための複数の開口部を提供することが可能である。チャイルドレストレイントが据え付けられた後に、ベルトは、シートシェルの回転調節を制限することが可能である。
【0023】
いくつかの実装形態において、異なる据え付け構成が、子供のサイズおよび/または重量に部分的に基づいて選ばれ得る。たとえば、後向き構成で据え付けられているコンバーチブル型チャイルドレストレイントは、約40ポンド以下の重さの子供を支持することが可能である。別個のハーネスが子供を拘束するために使用されている、前向き構成で据え付けられているコンバーチブル型チャイルドレストレイントは、約22ポンドから約65ポンドの間の重さの子供を支持することが可能である。車両シートベルトが、チャイルドレストレイントを車両に連結するために、かつ、子供を拘束するために使用されている、前向き構成で据え付けられているコンバーチブル型チャイルドレストレイントは、約40ポンドから約100ポンドの間の重さの子供を支持することが可能である。チャイルドレストレイントは、一般的に、後向きカーシート構成のための後向きベルト経路、ならびに、前向きカーシート構成およびベルト位置決めブースターシート構成のための2つの前向きベルト経路から選択された1つの、2つの、または3つのベルト経路を含むことが可能であるということがさらに認識されるべきである。
【0024】
別の例において、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、回転ロックアウトメカニズムを含むことが可能であり、回転ロックアウトメカニズムは、チャイルドレストレイントが後向き構成で据え付けられているときに、シートシェルの回転の範囲を限定する。作動されているときに、回転ロックアウトは、シートシェルが後向き位置から前向き位置へ回転させられることを防止することが可能であり、後向きベルト経路が、前向き構成を支持するために使用されることができないようになっている。いくつかの実装形態において、回転ロックアウトは、シートシェルの回転位置をロックすることは可能でないが、その代わりに、シートシェルが側方向き位置へ回転させられることを依然として可能にし、チャイルドレストレイントの中へ子供を置くときまたはチャイルドレストレイントから外へ子供を取り出すときに、よりアクセスしやすいことを提供することが可能である。たとえば、回転ロックアウトメカニズムは、シートシェルが後向き位置に対応する0度から+/-120度へ回転させられることを可能にし、車両の左側部または右側部における据え付けに対処することが可能である。
【0025】
いくつかの実装形態において、回転ロックアウトは、チャイルドレストレイントが後向き構成で据え付けられているときに、1つまたは複数の回転ストップに係合するように構成されているスプリング付勢されたメカニズムであることが可能である。いくつかの実装形態において、回転ロックアウトは、ベルトが後向きベルトロッキングアームを介してチャイルドレストレイントに締め付けられているときに、ベルトが回転ロックアウトの1つの端部(たとえば、プランジャー端部)に押し付けられることによって作動され得る。ベルトがチャイルドレストレイントから除去されているときには、スプリングが、回転ストップから回転ロックアウトを係合解除することが可能であり、したがって、シートシェルが自由に360度(たとえば、後向き位置から前向き位置へ、または、その逆も同様)回転することを可能にする。
【0026】
さらに別の例において、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、ロックピンメカニズムを含むことが可能であり、ロックピンメカニズムは、シートシェルの中に配設され、中間ベースに対するシートシェルの回転位置をロックする。ロックピンメカニズムは、1つまたは複数のロックピンを含むことが可能であり、1つまたは複数のロックピンは、中間ベースの上部側部に沿って配設されているそれぞれの開口部の中への挿入のためにそれぞれ構成されている。いくつかの実装形態において、中間ベースの開口部は、シートシェルが後向き位置または前向き位置のいずれかにあるときにのみ、ロックピンを受け入れるように配置され得る。ロックピンは、中間ベースの開口部のうちの1つの中にロックピンを保持するスプリングに連結され得る。ロックピンは、1つまたは複数の作動ハンドルにさらに連結され得る。親および/または介護者がシートシェルを回転させることを望むときには、彼らは、作動ハンドルのうちの1つを作動させることが可能であり、それは、中間ベースの開口部からロックピンを解放し、したがって、シートシェルがそれに応じて回転させられることを可能にする。いくつかの実装形態において、作動ハンドルは、また、2次的なロックを含むことが可能であり、特に車両が運転されている間に、車両の中の子供および/または非乗員(たとえば、車両の乗客)が作動ハンドルを作動させることをより困難にする。
【0027】
さらに別の例において、コンバーチブル型チャイルドレストレイントの異なる部分は、色分けおよび/またはラベル付けされ、特定の関心の構成(たとえば、後向きカーシート構成、前向きカーシート構成、ベルト位置決めブースターシート構成)に関するチャイルドレストレイントの適切な据え付けに関して、視覚的な指示および/または指令を親および/または介護者に提供することが可能である。たとえば、下側ベースの後方部分(たとえば、ヒンジ付きドアまたはバックパネル)は、後方部分が車両シートバックに接触して設置されるべきであるということを示すようにラベル付けされ得る。また、異なる後向きおよび前向きベルト経路は、チャイルドレストレイントの所望の構成に基づいてどのベルト経路が使用されるべきであるかということをより良好に区別するために色分けされ得る。
【0028】
別の態様において、回転メカニズムは、ターンリングを含むことが可能であり、ターンリングは、シートシェル、および、中間ベースに装着されている1つまたは複数のブラケットに装着されている。ターンリングは、ブラケットに回転可能に連結され、中間ベースに対するシートシェルの回転変位を容易にすることが可能である。いくつかの実装形態において、ブラケットは、シートシェルの回転自由度に対応する単一の回転軸線の周りのみに回転するように、ターンリングを強制することが可能である。このように、ターンリングは、ターンリング(ひいては、シートシェル)の回転位置にかかわらず、クラッシュ事象の間に、チャイルドレストレイントに印加される力に抵抗し、かつ/または、それを効率的に伝達することが可能である。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路は、下側ベース/中間ベースの中のリクライニングメカニズムとターンリングとの間に配設され得る。中間ベースの中の少なくとも1つのブラケットは、後向きベルト経路の直ぐ下方にさらに配設され得る。このように、シートシェルおよび/または子供に印加される力は、ターンリングおよびブラケットを介して、シートシェルから車両シートベルトおよび/またはLATCHベルトへ、より容易に伝達され得る。
【0029】
また、ターンリングは、シートシェルの一部分(たとえば、シートパン)が開口部を通過することができるように、十分に大きい開口部を画定することが可能であり、したがって、シートシェルが下側ベースのより近くに配設されることを可能にし、それによって、重心を低くし、かつ/または、チャイルドレストレイントの全体的なエンベロープ(envelope)またはサイズを低減させる。
【0030】
別の態様において、リクライニングメカニズムは、下側ベースに対するシートシェルのリクライニング調節を提供することが可能である。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズムは、2次的なリクライニング特徴部(たとえば、調節可能なフットなど)の必要性を取り除くことが可能である。いくつかの実装形態において、シートシェルのシートバックセクションの代表的な平面と水平方向の基準平面との間に画定されるリクライニング角度は、後向き構成および前向き構成の両方に関して、約40度から約70度の範囲にあることが可能である。いくつかの実装形態において、下側ベースおよび/または中間ベースは、約13度のオフセット角度を提供するように形状決めされ得る(すなわち、チャイルドレストレイントの回転平面は、オフセット角度だけ傾斜され得る)。結果として、シートシェルのリクライニング角度は、シートシェルが後向き位置にあるかまたは前向き位置にあるかに応じて、所与のリクライニング位置に関して異なっていることが可能である。たとえば、シートシェルは、車両の中に据え付けられているときに、所与のリクライニング位置において、後向き構成に関して、約45度のリクライニング角度で子供を位置決めし、また、前向き構成に関して、約65度のリクライニング角度で子供を位置決めすることが可能である。リクライニング角度は、約15度の範囲によって調節され得る。たとえば、チャイルドレストレイントは、後向き構成に関して、約34度から約49度の間の範囲にあるリクライニング角度を提供し、また、前向き構成に関して、約59度から約74度の間の範囲にあるリクライニング角度を提供することが可能である。
【0031】
いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズムは、回転メカニズムから機械的に切り離され得、シートシェルのリクライニング位置が、シートシェルの回転位置から独立して調節され得るようになっている。追加的に、後向きベルト経路は、シートシェルが後向き位置にあるときに、シートシェルのリクライニング角度にかかわらず、シートシェル上のベルトアクセスパネルを介してアクセス可能であり得る。リクライニングメカニズムは、一般的に、回転メカニズムおよび/または後向きベルト経路の下方に配設され得る。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズムは、シートシェルを支持するための2つ以上のインデックス付きリクライニング位置(好ましくは、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置)を画定することが可能である。換言すれば、リクライニングメカニズムは、連続的な範囲のリクライニング位置を支持することができない可能性があるが、その代わりに、親および/または介護者は、限定された数のリクライニング位置からリクライニング位置を選択するべきである。
【0032】
いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズムは、作動メカニズムを含むことが可能であり、作動メカニズムは、従来のリクライニングメカニズムと比較してより少ないスペースを占有するように構成されており、したがって、チャイルドレストレイントの全体的なサイズおよび/またはエンベロープを増加させることなく、チャイルドレストレイントの他の特徴部(たとえば、回転メカニズム)のためのより大きいクリアランスを提供する。作動メカニズムは、1対のレールを含むことが可能であり、1対のレールは、インデックス付きリクライニング位置に対応する1つまたは複数の開口部および/またはスロットを有する下側ベース上に配設されている。中間ベースの中に配設されている1対のロックピンは、それぞれのレールのそれぞれの開口部の中へそれぞれ挿入され、特定のリクライニング位置においてシートシェルを固定し、かつ/または、それぞれのレールの開口部から除去され、シートシェルのリクライニング位置を変更することが可能である。それぞれのロックピンは、可撓性部材(たとえば、バンド、ストラップ、ケーブル)を介して、作動ハンドルに連結され得る。作動ハンドルが作動されている(たとえば、並進されている)ときには、可撓性部材は、ガイド経路に沿って移動し、ロックピンがレールの中の開口部から除去されることを引き起こすことが可能であり、そして、それは、シートシェルのリクライニング位置が変更されることを可能にする。それぞれの可撓性部材のためのガイド経路は、好ましくは、可撓性部材とガイド経路を画定する中間ベースのさまざまな特徴部との間の摩擦抵抗を低減させるように湾曲していることが可能である。中間ベースの中で可撓性部材が占有するスペースを低減させるために、1つの可撓性部材のガイド経路は、別の可撓性部材のガイド経路と重なっていることが可能である(たとえば、ガイド経路は、反対方向に沿って湾曲している)。これは、1対のレールの間の距離が約5.5インチ以下になることを可能にする。
【0033】
いくつかの実装形態において、シートバックセクションのシートバックインサートは、シートシェルのシートバックまたは後方部分、および、回転メカニズムのターンリングとともに、三角形の構造体を形成することが可能である。このように、シートバックインサートパーツは、シートシェルを構造的に補強することが可能である。いくつかの実装形態において、シートバックインサートを含むことは、チャイルドレストレイントが他の構造的な特徴部(たとえば、チュービング(たとえば、金属チュービング、L字チュービング、嵩張るプラスチックボックス構造体)など)を除外することを可能にし、したがって、チャイルドレストレイントの全体的な重量を低減させ、かつ/または、子供が車両シートパンに向けてより低く置かれることを可能にすることができ、そして、それは、重心を低くする。また、いくつかの実装形態において、シートバックインサートパーツは、ヘッドレストを調節するためのトラックを提供することが可能である。いくつかの実装形態において、シートシェルのシートパンとヘッドレストの底部部分との間の距離は、約8.8インチから約18.7インチの間で調節可能であり得る。
【0034】
別の態様において、チャイルドレストレイントは、LATCHベルトを含むことが可能であり、LATCHベルトは、テザーストラップを介して下側ベースに取り付けられており、LATCHベルトの除去および/または紛失を防止し、かつ、さまざまな規制要件に準拠することが可能である。車両シートベルトがチャイルドレストレイントを車両シートに連結するために使用されているときには、LATCHベルトは、下側ベースに配設されている保管コンパートメントの中に保管され得る。保管コンパートメントは、下側ベースのバックカバー上に位置付けられているヒンジ付きドアを介してアクセス可能であり得る。
【0035】
別の態様において、チャイルドレストレイントは、一体化されたハーネスを含み、チャイルドレストレイントが乳児または幼児を支持するために使用されているときに、子供を拘束することが可能である。一体化されたハーネスは、アロックストラップを含むことが可能であり、アロックストラップは、シートシェルのシートパンの下にかつシートバックインサートの後ろにルーティングされ、ハーネスをシートシェルに固定する。シートシェルが回転させられるときに、ハーネス(とりわけ、アロックストラップ)が中間ベースのさまざまな内部構造的な特徴部に引っ掛かる可能性を低減させるために、中間ベースは、1つまたは複数のシールドを含むことが可能であり、1つまたは複数のシールドは、中間ベース内部の少なくとも一部分をカバーし、アロックストラップがそれに沿ってスライドするための表面を提供する。いくつかの実装形態において、シートシェルは、1つまたは複数のベルトルーティング特徴部をさらに含むことが可能であり、1つまたは複数のベルトルーティング特徴部は、アロックストラップをシートシェルに対してしっかりと保持し(すなわち、アロックストラップは、垂れる可能性が低い)、アロックストラップが中間ベースのさまざまな特徴部に引っ掛かることを低減させるか、または、場合によっては防止する。
【0036】
コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、一般的に、さまざまな車両シートのタイプおよび/または車両と互換性のあるエンベロープを備えた、約7立方フィートの体積を占有するように形状決めおよび/または寸法決めされ得る。いくつかの実装形態において、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、約28ポンド未満の重さがあることが可能である。
【0037】
いくつかの実装形態において、コンバーチブル型チャイルドレストレイントは、レベルインジケーターをさらに含み、後向き構成および前向き構成の両方に関して、シートシェルのリクライニング角度の調節をガイドすることが可能である。レベルインジケーターは、シートシェルに装着され、とりわけ、チャイルドレストレイントが車両シート上に設置された後に(車両シートは、同様に、さまざまな角度でリクライニングされ得る)、親および/または介護者にシートシェルのリクライニング角度を提供することが可能である。レベルインジケーターは、バブルレベルインジケーターまたはボールインジケーターであることが可能である。
【0038】
1つの例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有するベースと、子供を支持するためのシートシェルであって、シートシェルは、シートシェルがベースに対して回転する間に、ベースが静止したままになるように、ベースに回転可能に連結されている、シートシェルと、を含む。シートシェルは、前方側部および後方側部を含み、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間でベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、ベースの後方部分の近くにある。シートシェルは、第1の前向きベルト経路を部分的に画定する1つまたは複数の第1の前方ベルト経路特徴部を含み、ここで、1つまたは複数の第1の前方ベルト経路特徴部は、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、シートシェルが前向き位置にあるときに、および、ベルトが車両シートベルトであるときに、ベルトを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結し、シートシェルの中に子供を拘束するように構成されている。
【0039】
別の例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有するベースと、子供を支持するためのシートシェルであって、シートシェルは、シートシェルがベースに対して回転する間に、ベースが静止したままになるように、ベースに回転可能に連結されている、シートシェルと、を含む。シートシェルは、前方側部および後方側部を有しており、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間でベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、ベースの後方部分の近くにある。ベースは、後向きベルト経路を部分的に画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部をさらに含み、後方ベルト経路特徴部は、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、および、シートシェルが後向き位置にあるときに、ベルトを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結するように構成されている。そのうえ、1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部のうちの少なくとも1つは、シートシェルが後向き位置にあるときにのみアクセス可能である。
【0040】
別の例示的な実装形態において、チャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有する下側ベースと、子供を支持するためのシートシェルと、下側ベースとシートシェルとの間に配設されている中間ベースであって、シートシェルは、下側ベースに対する中間ベースのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズムを介して、下側ベースに連結されており、下側ベースに対するシートシェルの回転位置を調節するための回転メカニズムを介して、中間ベースに連結されており、シートシェルが下側ベースに対して回転する間に、下側ベースが静止したままになるようになっている、中間ベースと、を含む。シートシェルは、前方側部および後方側部を有しており、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間で下側ベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、下側ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、下側ベースの後方部分の近くにある。この実装形態において、シートシェルは、中間ベースから除去可能ではなく、回転メカニズムおよびリクライニングメカニズムは、シートシェルの回転位置が中間ベースのリクライニング位置から独立して調節可能であるように切り離されている。回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップを含み、中間ベースは、回転ロックアウトを含み、回転ロックアウトは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているとき、および、シートシェルが後向き位置にあるときにのみ、少なくとも1つの回転ストップに係合し、シートシェルの回転の範囲を限定するようになっており、シートシェルが、後向き位置から前向き位置へ回転可能でない。
【0041】
別の例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有するベースと、子供を支持するためのシートシェルであって、シートシェルは、シートシェルが回転する間に、ベースが静止したままになるように、ベースに回転可能に連結されている、シートシェルと、を含む。ベースは、後向きベルト経路を画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部を有しており、ここで、1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、ベルトを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結するように構成されている。シートシェルは、前方側部および後方側部を有しており、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間でベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、ベースの後方部分の近くにある。シートシェルは、シートパンと、シートシェルが後向き位置にあるときにのみ、ベースの中に配設されている後向きベルト経路の一部分へのアクセスを提供するための、シートパンの前方部分に配設されているベルトアクセスパネルと、をさらに含む。
【0042】
別の例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有するベースと、子供を支持するためのシートシェルであって、シートシェルは、シートシェルが回転する間に、ベースが静止したままになるように、ベースに回転可能に連結されている、シートシェルと、シートシェルをベースにロックするための、シートシェルに連結されているロッキングメカニズムと、を含む。シートシェルは、前方側部および後方側部を有しており、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間でベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、ベースの後方部分の近くにある。ロッキングメカニズムは、第1の作動ハンドルと、第1の作動ハンドルおよび2次的なロックが同時に作動されているときにのみ、シートシェルがベースに対して回転可能に調節可能となるように、第1の作動ハンドルに連結されている2次的なロックと、を含む。
【0043】
別の例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの一部分に当接するように構成されている下側ベースと、子供を支持するためのシートシェルと、下側ベースとシートシェルとの間に配設されている中間ベースであって、中間ベースは、リクライニングメカニズムを介して下側ベースに連結されている、中間ベースと、を含む。リクライニングメカニズムは、下側ベース上に配設されている1対のレールと、中間ベースの中に配設されている1対のロックピンであって、それぞれのロックピンは、1対のレールのうちの1つに係合している、1対のロックピンと、1対のロックピンのうちの1つに連結されている第1の可撓性部材であって、第1の可撓性部材は、第1の経路に沿って中間ベースの中に配設されている、第1の可撓性部材と、1対のロックピンのうちの残りの1つに連結されている第2の可撓性部材であって、第2の可撓性部材は、第2の経路に沿って中間ベースの中に配設されており、第2の経路は、第1の経路に重なっている、第2の可撓性部材と、作動ハンドルが作動されているときに、1対のロックピンを1対のレールから係合解除するために、第1の可撓性部材および第2の可撓性部材に連結されている作動ハンドルと、を含む。
【0044】
別の例示的な実装形態において、車両のためのチャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、車両の中の車両シートの車両シートバックの一部分に当接するように構成されている後方部分を有する下側ベースを含み、下側ベースは、後方部分上に配設されている保管コンパートメントを有している。チャイルドレストレイントは、チャイルドレストレイントを車両シートに固定するための、下側ベースに連結されているLower Anchors and Tethers for CHildren(LATCH)ベルトをさらに含み、ここで、LATCHベルトは、LATCHベルトが使用されていないときに、保管コンパートメントの中に保管されている。チャイルドレストレイントは、下側ベースに対する中間ベースのリクライニング位置を調節するリクライニングメカニズムを介して下側ベースに連結されている中間ベースをさらに含み、リクライニングメカニズムは、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置を画定しており、中間ベースのリクライニング位置は、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置のうちの1つに対応している。中間ベースおよび下側ベースは、後向きベルト経路を部分的に画定する1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部を含み、1つまたは複数の後方ベルト経路特徴部は、チャイルドレストレイントが後向き構成で車両の中へ据え付けられているときに、車両シートベルトまたはLATCHベルトのうちの1つを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結するように構成されている。中間ベースは、後向きベルト経路が車両の中へチャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、車両シートベルトまたはLATCHベルトのうちの1つを中間ベースにしっかりと連結するための第1のベルトロッキングアームと、第1のベルトロッキングアームに連結されている回転ロックアウトであって、回転ロックアウトは、後向きベルト経路が車両の中へチャイルドレストレイントを据え付けるために使用されるときにのみ、第1のベルトロッキングアームが車両シートベルトまたはLATCHベルトのうちの1つを回転ロックアウトに押し付けることによって作動される、回転ロックアウトと、をさらに含む。チャイルドレストレイントは、子供を支持するためのシートシェルをさらに含み、シートシェルは、シートシェルが回転する間に、下側ベースが静止したままになるように、回転メカニズムを介して中間ベースに回転可能に連結されている。シートシェルは、前方側部および後方側部を有しており、(1)後向き位置と(2)前向き位置との間で下側ベースに対して回転可能になっており、(1)後向き位置では、シートシェルの前方側部が、シートシェルの後方側部よりも、下側ベースの後方部分の近くにあり、(2)前向き位置では、シートシェルの後方側部が、シートシェルの前方側部よりも、下側ベースの後方部分の近くにある。シートシェルは、子供の大腿部を支持するためのシートパンと、子供の背中を支持するための、シートパンに連結されているシートバックセクションと、シートパンおよびシートバックセクションに連結されている第1の側部と、子供の頭部を支持するための、シートバックセクション上に配設されている調節可能なヘッドレストと、後向きベルト経路とは異なる第1の前向きベルト経路を部分的に画定する、第1の側部に配設されている少なくとも1つの第1の開口部であって、少なくとも1つの第1の開口部は、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、および、シートシェルが前向き構成になっているときに、車両シートベルトまたはLATCHベルトのうちの1つを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結するように構成されている、少なくとも1つの第1の開口部と、シートシェルの第1の側部に配設されている少なくとも1つのノッチと、調節可能なヘッドレスト上に配設されている少なくとも1つの第2の開口部であって、少なくとも1つの第2の開口部および少なくとも1つのノッチは、第1の前向きベルト経路および後向きベルト経路とは異なる第2の前向きベルト経路を部分的に画定しており、少なくとも1つの第2の開口部および少なくとも1つのノッチは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているときに、および、シートシェルが前向き構成になっているときに、車両シートベルトを受け入れ、チャイルドレストレイントを車両シートに連結し、シートシェルの中に子供を拘束するように構成されている、少なくとも1つの第2の開口部と、シートシェルが後向き位置にあるときにのみ、第1のベルトロッキングアームへのアクセスを提供するための、シートパンの前方部分上に配設されているベルトアクセスパネルと、第1の前向きベルト経路が車両の中へチャイルドレストレイントを据え付けるために使用されているときに、車両シートベルトまたはLATCHベルトのうちの1つをシートシェルにしっかりと連結するための、シートバックセクション上に配設されている第2のベルトロッキングアームと、をさらに含む。回転メカニズムは、少なくとも1つの回転ストップをさらに含み、回転ロックアウトは、チャイルドレストレイントが車両の中へ据え付けられているとき、および、シートシェルが後向き位置にあるときにのみ、少なくとも1つの回転ストップに係合し、シートシェルの回転の範囲を限定するようになっており、シートシェルが、後向き位置から前向き位置へ回転可能でない。
【0045】
先述の概念およびより詳細に下記に議論されている追加的な概念のすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しないという条件で)は、本明細書で開示されている本発明の主題の一部として企図されているということが認識されるべきである。とりわけ、本開示の終わりに現れる特許請求されている主題のすべての組み合わせは、本明細書で開示されている本発明の主題の一部であるとして企図されている。また、本明細書で明示的に用いられる専門用語(それは、参照により組み込まれる任意の開示においても現れる可能性がある)は、本明細書で開示されている特定の概念と最も一貫した意味を与えられるべきであるということが認識されるべきである。
【0046】
図面は、主に、例示目的のためのものであり、本明細書で説明されている本発明の主題の範囲を限定することを意図していないということを当業者は理解することとなる。図面は、必ずしも正しい縮尺になっていない。場合によっては、本明細書で開示されている本発明の主題のさまざまな態様は、図面において誇張または拡大されて示され、異なる特徴の理解を容易にすることが可能である。図面において、同様の参照文字は、一般的に、同様の特徴部(たとえば、機能的に同様のおよび/または構造的に同様のエレメント)を指す。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】後向き構成で車両シート上に据え付けられている例示的なコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図2】側方向き位置に回転させられている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図3A】ベルトを介して前向き構成で車両シート上に据え付けられている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図であり、ここで、ベルトは、チャイルドレストレイントを車両シートに固定するためにのみ使用されている、図である。
図3B】ベルトを介して前向き構成で車両シート上に据え付けられている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図であり、ここで、ベルトは、チャイルドレストレイントを車両シートに固定するために、かつ、子供を拘束するために使用されている、図である。
図4】ベルトアクセスパネルが開いた状態になっており、後向きベルト経路の一部分を露出させている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図5】注釈付きのリクライニングアークを伴う、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側断面図である。
図6】中間ベースと下側ベースとの間に注釈付きの回転平面(すなわち、ターン表面)を伴う、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側断面図である。
図7】後向きベルト経路に沿って据え付けられている車両シートベルトまたはLATCHベルトによって係合されている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの回転ロックアウトの拡大図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図8】回転ロックアウトが係合解除されている、図7のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの回転ロックアウトの拡大図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図9】ベルトロッキングアームが開位置にあり、車両ベルトまたはLATCHベルトが後向きベルト経路に沿ってルーティングされている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図10】車両ベルトまたはLATCHベルトをチャイルドレストレイントにクランプするために、ベルトロッキングアームが閉位置にある、図9のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図11】ベルトアクセスパネルが閉じられている状態の、後向き構成での図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図12】ベルトアクセスパネルが開いており、ベルトロッキングアームに連結されているラッチから係合解除されている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側断面図である。
図13】ベルトアクセスパネルが閉じられており、ベルトロッキングアームに連結されているラッチに係合されている、図12のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側断面図である。
図14】シートシェルが、ベルトアクセスパネルとともに後向き位置から離れるように回転させられている、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図15】前向き構成または後向き構成のいずれかでシートシェルを中間ベースにロックするための、図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントのロックピンメカニズムの側面図である。
図16】ロックピンメカニズムにおける1対のスプリング付勢されたロックピンが、トーションワイヤーによって一緒にリンク接続されている、図15のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図17】後向き構成で車両シート上に据え付けられている別の例示的なコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図18】側方向き位置に回転させられている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図19】ベルトを介して前向き構成で車両シート上に据え付けられている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図であり、ベルトが、チャイルドレストレイントを車両シートに固定するためにのみ使用されている、図である。
図20】ベルトを介して前向き構成で車両シート上に据え付けられている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図であり、ベルトが、チャイルドレストレイントを車両シートに固定するために、かつ、子供を拘束するために使用されている、図である。
図21】注釈付きのリクライニングアークおよび横断方向の回転軸線を伴う、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図22】LATCH保管ポケットへのアクセスを提供するために、バックカバーのヒンジ付きドアが開いている、後向き構成での図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図23】中間ベースと下側ベースとの間に注釈付きの回転平面を伴う、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図24】中間ベースに装着されているいくつかのブラケットに回転可能に連結されているシートシェルに装着されるターンリングを備えた、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの回転メカニズムの斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図25】ベルトアクセスパネルおよびシートシェルをターンリングに連結するための取り付けポイントがない状態の、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上面図である。
図26】ターンリングに連結されている、後向きベルト経路の下に位置付けられている1つのブラケットの断面拡大図である。
図27図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントのシートシェル上に配設されているシートバックインサートの斜視図である。
図28図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントのヘッドレストおよびシートバックインサートの断面拡大図である。
図29】シートバックインサート、シートシェル、およびターンリングが、三角形の構造体を形成するように示されている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの断面図である。
図30図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントのシートバックインサートパーツおよびヘッドレストの拡大図である。
図31図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの回転ロックアウトおよびベルトロッキングアームの斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図32】車両ベルトまたはLATCHベルトに係合するために、ベルトロッキングアームが閉位置にある、図31のチャイルドレストレイントの斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図33】中間ベース上の回転ロックアウトおよび回転ストップの拡大図である。
図34】シートシェルが後向き位置にあり、ベルトアクセスパネルが閉じられている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図35】ベルトアクセスパネルが開かれている、図34のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの斜視図である。
図36図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの中間ベースおよび下側ベースの上部斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図37A】ロックピンに連結されている作動ハンドルおよび2次的なロックを有する、図17のチャイルドレストレイントのロックピンメカニズムの斜視図である。
図37B図37Aのロックピンメカニズム、ならびに、とりわけ、作動ハンドルおよび2次的なロックの拡大図である。
図37C】2次的なロックが、シートシェルのリブと係合されている、図37Aのロックピンメカニズムの拡大図である。
図37D】2次的なロックが、2次的なロックの作動を介して、シートシェル上のリブから解放されている、図37Cのロックピンメカニズムの拡大図である。
図37E】作動ハンドルが、中間ベースからロッキングピンを解放するように作動されている、図37Dのロックピンメカニズムの拡大図である。
図38A】チャイルドレストレイントのさまざまな特徴部および自由度を示すための注釈を伴う、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図38B図38Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの拡大側面図である。
図39A】リクライニングされた位置および後向き構成における、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図39B】直立位置および後向き構成における、図39Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図39C】ベルト位置決めブースターとして使用するための直立位置および前向き構成における、図39Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの側面図である。
図40A図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントがベルト位置決めブースターとして車両シート上に据え付けられているときに、車両シートバックルに係合されている、車両シートベルト上のベルトタングの拡大図である。
図40B】ベルトタングが車両シートバックルから解放されているときに、シートシェル上のノッチの第1の側部に引っ掛かる、図40Aのベルトタングを示す図である。
図40C】ノッチの第1の側部との接触に応じて傾斜する、図40Bのベルトタングを示す図である。
図40D】ノッチを通して引っ張られている、図40Cの傾斜されたベルトタングを示す図である。
図41A】ベルトアクセスパネルが開かれており、アロックストラップが、シートパンの下およびシートシェルのシートバックの後ろにルーティングされている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図41B】シートシェルのシートパンの下方に配設されている、図41Aのアロックストラップのためのベルトルーティング特徴部の拡大図である。
図42A】ヘッドレストが、より低い位置に位置付けられている、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図42B】ヘッドレストが、より高い位置に位置付けられている、図42Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上部斜視図である。
図43A図1のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの下側ベースおよび中間ベースの上部斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図43B図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの下側ベースおよび中間ベースの上部斜視図である。シートシェルは、明確化のために示されていない。
図43C図43Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの背面断面図である。破線は、後向きベルト経路を表している。
図43D図43Bのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの背面断面図である。破線は、後向きベルト経路を表している。
図43E図43Bのコンバーチブル型チャイルドレストレイント上に重ね合わされている、図43Aのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの背面断面図である。
図44A】リクライニングメカニズムのガイド経路を示す、図17のコンバーチブル型チャイルドレストレイントの上面図である。シートシェルおよびシールドは、明確化のために示されていない。
図44B】断面平面が、リクライニングメカニズムを2等分している、図44Aのチャイルドレストレイントの断面斜視図である。
図44C】断面平面が、リクライニングメカニズムのレールに交差している、図44Aのチャイルドレストレイントの断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
下記に続くのは、サイズおよび重量が変化する子供、チャイルドレストレイントの適切な据え付けを容易にするための異なるベルト経路、ならびに、使用しやすさのために、後向き位置、側方向き位置、および前向き位置の間で回転可能なシートシェルに対処するために、複数の据え付け構成(たとえば、後向きカーシート、前向きカーシート、ベルト位置決めブースターシート)を支持するコンバーチブル型チャイルドレストレイント(の実装形態)に関連するさまざまな概念のより詳細な説明である。上記に導入されており、より詳細に下記に議論されている、さまざまな概念が、複数の方式で実装され得るということが認識されるべきである。特定の実装形態および用途の例は、主に、例示目的のために提供されており、当業者に明らかな実装形態および代替例を当業者が実施することを可能にするようになっている。
【0049】
下記に説明されている図および例示的な実装形態は、本実装形態の範囲を単一の実施形態に限定することを意味していない。他の実装形態は、説明または図示されているエレメントのうちのいくつかまたはすべての交換によって可能である。そのうえ、開示されている例示的な実装形態の特定のエレメントが、既知のコンポーネントを使用して、部分的にまたは完全に実装され得る場合に、場合によっては、本実装形態の理解のために必要なそのような既知のコンポーネントのそれらの部分のみが説明され、そのような既知のコンポーネントの他の部分の詳細な説明は省略されており、本実装形態を曖昧にしないようになっている。
【0050】
下記の議論において、本発明のコンバーチブル型チャイルドレストレイントのさまざまな例が提供されており、所与の例または例のセットは、下側ベース、中間ベース、シートシェル、リクライニングメカニズム、回転メカニズム、ロックアウトメカニズム、ターンリング、シートバックインサート、ベルトロッキングアーム、およびロックピンメカニズムの1つまたは複数の特定の特徴部を示す。コンバーチブル型チャイルドレストレイントの所与の例に関連して議論されている1つまたは複数の特徴部は、本開示によるコンバーチブル型チャイルドレストレイントの他の例で用いられ得、本明細書で開示されているさまざまな特徴部が、(それぞれの特徴部が相互に矛盾しないという条件で)本開示による所与のコンバーチブル型チャイルドレストレイントに容易に組み合わせられ得るようになっているということが認識されるべきである。
回転可能なシートを備えたコンバーチブル型チャイルドレストレイントの第1の例
【0051】
図1は、例示的なコンバーチブル型チャイルドレストレイント(CR)1000aを示しており、コンバーチブル型チャイルドレストレイント(CR)1000aは、後向き構成で車両シート100に装着されており、好ましくは、ハーネス(図示せず)によって乳児または幼児を支持する。示されているように、チャイルドレストレイント1000aは、車両シートパン102および車両シートバック104に当接する下側ベース1100と、リクライニングメカニズム1120を介して下側ベース1100に連結されている中間ベース1200と、子供を支持するために回転メカニズム1332を介して中間ベース1200に連結されているシートシェル1300と、を含むことが可能である。図1は、チャイルドレストレイント1000aがベルト110を使用して車両シート100に固定され得るということをさらに示している。ベルト110は、一般的に、所望の据え付け構成に応じて、車両シートベルトまたはLATCHベルトであることが可能である。いくつかの実装形態において、チャイルドレストレイント1000aは、おおよそ7立方フィート以下の体積を占有することが可能である。また、チャイルドレストレイント1000aは、おおよそ28ポンド未満の重さがあることが可能である。
【0052】
後向き構成では、シートシェル1300の前方側部1301aは、下側ベース1100の後方部分1102aの近くに位置決めされており、一方では、シートシェル1300の後方側部1301bは、後方部分1102aから離れるようにより遠くに位置決めされている。換言すれば、シートシェル1300は、子供が車両シート100の車両シートバック104に面しているように配向されている。したがって、ベルト110は、後向きベルト経路1010aに沿ってルーティングされ得、それは、車両シート100への固定のために、中間ベース1200および下側ベース1100によって画定されている。たとえば、図1は、中間ベース1200が開口部1204を含むことが可能であり、開口部1204は、シートシェル1300が後向き位置にあるときに、ベルト110が中間ベース1200の内部部分を通してルーティングされることを可能にするということを示している。
【0053】
いくつかの実装形態において、後向きベルト経路1010aは、チャイルドレストレイント1000aが後向き構成で据え付けられているときに、ベルト110が中間ベース1200および/または下側ベース1100のみを強制するように位置決めされ得る。これは、チャイルドレストレイント1000aが後向き構成で車両シート100上に据え付けられた後でも、シートシェル1300が回転メカニズム1332を介して回転可能なままであることを可能にする。たとえば、シートシェル1300は、後向き位置から側方向き位置へ回転させられ得、親および/または介護者が、チャイルドレストレイント1000aを再位置決めすることおよび/または車両シート100から除去することを必要とすることなく、より容易にチャイルドレストレイント1000aの中へ子供を置くことまたはチャイルドレストレイント1000aから子供を取り出すことができるようになっている。図2は、図1のチャイルドレストレイント1000aを示しており、ここで、シートシェル1300は、右側方向き位置に回転させられている。また、シートシェル1300は、同様に、左側方向き位置に回転させられ、車両の異なるリアシート上への据え付けに対処することが可能であるということが認識されるべきである。示されているように、シートシェル1300は、下側ベース1100および中間ベース1200が静止したままの状態で回転させられ得る。
【0054】
いくつかの実装形態において、中間ベース1200は、回転ロックアウト1220(それは、より詳細に下記に説明されることとなる)をさらに含み、チャイルドレストレイント1000aが後向き構成で据え付けられているときに、シートシェル1300の回転の範囲を限定することが可能である。たとえば、回転ロックアウト1220は、係合されているときに、後向き位置から前向き位置へのシートシェル1300の回転を防止することが可能である。このように、親および/または介護者は、前向き構成を支持するために後向きベルト経路1010aを使用することを阻止されるか、または、場合によっては防止され得る。チャイルドレストレイント1000aが後向き構成から取り外されるときには、回転ロックアウト1220が係合解除され得、シートシェル1300が中間ベース1200に対して自由に回転可能であるようになっている(たとえば、シートシェル1300は、360度回転することが可能である)。
【0055】
中間ベース1200は、後向きベルト経路1010aの一部分を画定しているさまざまな特徴部(たとえば、ベルトロッキングアーム1230、回転ロックアウト1220)をさらに含むことが可能であり、それらは、シートシェル1300が後向き位置にあるときにのみアクセス可能であり、したがって、前向き構成を支持するために後向きベルト経路1010aを不適切に使用することをさらに阻止する。これらの特徴部は、より詳細に下記に説明されることとなる。
【0056】
いくつかの実装形態において、下側ベース1100および中間ベース1200は、後向きベルト経路1010aを位置決めすることが可能であり、ベルト110が、下側ベース1100の後方部分1102aおよび底部部分1102bに向けて設置されるようになっている。このように、チャイルドレストレイント1000aは、さまざまな車両ストーク長さに対処することが可能である。追加的に、チャイルドレストレイント1000a上のアンカーポイント(たとえば、ベルト110がチャイルドレストレイント1000aに接触しているポイントまたはエリア)と車両シート100の車両アンカーポイント(たとえば、ベルト110が車両シート100に堅く連結されているポイントまたはエリア)との間の距離が低減され得、それは、クラッシュの場合に、車両シート100に対するチャイルドレストレイント1000aの変位を低減させることが可能である。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路1010aは、チャイルドレストレイント1000aおよび子供の重心の近くに位置決めされ得、チャイルドレストレイント1000a上のアンカーポイントに対する子供および/またはチャイルドレストレイント1000aの変位を低減させるようになっている。いくつかの実装形態において、後向きベルト1010aは、また、チャイルドレストレイント1000aを2等分して前方側部1301aおよび後方側部1301bに交差する平面に関して対称になっていることが可能である(たとえば、図43Aおよび図43Cを参照)。
【0057】
また、チャイルドレストレイント1000aは、前向き構成で据え付けられ(すなわち、シートシェル1300の後方側部1301bが、前方側部1301aよりも下側ベース1100の後方部分1102aの近くにある)、ベルト位置決めブースターを必要とする幼児および/またはより大きなもしくはより重い子供を支持することが可能である。たとえば、図3Aは、子供を拘束するために別個のハーネス(図示せず)とともに使用するために前向き構成で据え付けられたチャイルドレストレイント1000aを示している。示されているように、シートシェル1300は、シートシェル1300の側部1301cおよび1301dのうちの一方または両方に沿って配設されている1つまたは複数の開口部1310を含むことが可能であり、それは、部分的に、前向きベルト経路1010bを画定している。
【0058】
開口部1310は、シートシェル1300の後方側部1301bに向けて位置決めされ得、開口部1310が、シートバックセクション1303、とりわけ、子供の背中を支持するシートバックインサート1350と整列するようになっている。このように、ベルト110は、開口部1310を通してルーティングされ、シートバックインサート1310に対して設置され得る。換言すれば、ベルト110は、チャイルドレストレイント1000aを車両シート100に固定するためにのみ使用され、子供を拘束するために使用されない。その代わりに、子供は、ハーネス(図示せず)を使用してシートシェル1300に固定され得る。
【0059】
別の例では、図3Bは、ベルト位置決めブースターを必要とする子供を支持するために、前向きベルト経路1010cを介して前向き構成で据え付けられたチャイルドレストレイント1000aを示している。この構成に関して、ベルト110は、車両シートベルトであることが可能であり、車両シートベルトは、チャイルドレストレイント1000aを車両シート100に固定し、子供をチャイルドレストレイント1000aに拘束する。車両シートベルトは、典型的に、子供の腰の下部および/または大腿部をカバーするラップストラップ116aと、子供の上半身をカバーするためのショルダーストラップ116bと、を含む。車両シートベルトの異なるパーツに対処するために、シートシェル1300は、1つまたは複数のノッチ1312を含むことが可能であり、1つまたは複数のノッチ1312は、シートシェル1300の側部1301cおよび1301dのうちの一方または両方に沿って配設されており、前向きベルト経路1010cの一部分を画定し、少なくともラップストラップ116a、および、場合によっては、ベルトタング(図示せず)に接合されるショルダーストラップ116bの一部を支持する。シートシェル1300は、1つまたは複数の開口部1362を備えた調節可能なヘッドレスト1360をさらに含むことが可能であり、1つまたは複数の開口部1362は、ショルダーストラップ116bを支持するために、前向きベルト経路1010cの別の部分を画定している。このように、前向きベルト経路1010cは、車両シート100上に大人を拘束するための典型的な車両シートベルト配置をまねることが可能である。
【0060】
図3Aおよび図3Bに示されているように、前向きベルト経路1010cは、前向きベルト経路1010bとは異なっていてもよく、場合によっては、子供がチャイルドレストレイント1000aの中へ置かれているときに、互いに重なり合っていなくてもよい。しかし、前向きベルト経路1010bまたは1010cのいずれかが使用されるときには、ベルト110は、シートシェル1300の回転を限定するか、または、場合によっては防止することが可能である。
【0061】
いくつかの実装形態において、チャイルドレストレイント1000aは、後向きベルト経路1010a、ならびに、前向きベルト経路1010bおよび1010cの両方を支持することが可能であり、子供が身体的に発達して年齢が上がるときにさまざまな構成でチャイルドレストレイント1000aを使用する能力を親および/または介護者に提供するようになっている。しかし、他の本発明のチャイルドレストレイントは、後向きベルト経路1010aならびに前向きベルト経路1010bおよび1010cから選択される1つだけのまたは2つのベルト経路を含むことが可能であるということが認識されるべきである。たとえば、チャイルドレストレイントは、乳児および幼児のみを支持するように構成され得、したがって、後向きベルト経路1010aおよび前向きベルト経路1010bのための特徴部のみを提供することが可能である。
【0062】
追加的に、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000aの異なる部分は、色分けおよび/またはラベル付けされており、特定の関心の構成(たとえば、後向きカーシート構成、前向きカーシート構成、ベルト位置決めブースターシート構成)に関するチャイルドレストレイント1000aの適切な据え付けに関して、視覚的な指示および/または指令を親および/または介護者に提供することが可能である。たとえば、下側ベース1100の後方部分1102aは、後方部分1102aが車両シートバック104に接触して設置されるべきであるということを示すようにラベル付けされ得る。また、後向きおよび前向きベルト経路1010a~1010cは、チャイルドレストレイント1000aの所望の構成に基づいてどのベルト経路が使用されるべきであるかということをより良好に区別するために色分けされ得る。たとえば、開口部1204、1310、および1362、ならびに/またはノッチ1312は、支持されるベルト経路にしたがって着色され得る。
【0063】
下側ベース1100は、車両シート100上にチャイルドレストレイント1000aを支持するためのプラットフォームを提供する。上記に説明されているように、下側ベース1100は、リクライニングメカニズム1120を介して中間ベース1200に連結され、下側ベース1100に対するシートシェル1300のリクライニング位置を調節することが可能である。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、チャイルドレストレイント1000aおよび乗員(たとえば、子供)の重心の近くに位置決めされている横断方向の軸線(図示せず)の周りに、中間ベース1200、ひいては、シートシェル1300を回転させるように構成され得る。たとえば、図5は、チャイルドレストレイント1000aの断面図、とりわけ、リクライニングアーク1002を示している。中間ベース1200およびシートシェル1300のリクライニング位置は、リクライニングアーク1002に従うように強制され得る。いくつかの実装形態において、リクライニングアーク1002は、中間ベース1200を通過する後向きベルト経路1010aの部分の下方に配設され得る。
【0064】
いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、2つ以上のインデックス付きリクライニング位置を画定することが可能であり、2つ以上のインデックス付きリクライニング位置において、中間ベース1200およびシートシェル1300のリクライニング位置が、下側ベース1100にロックされ得る。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、好ましくは、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置を画定することが可能である。リクライニングメカニズム1120は、作動ハンドル1122を備えた作動メカニズムを含み、さまざまなインデックス付きリクライニング位置同士の間の変更を容易にすることが可能である。リクライニングメカニズム1120は、チャイルドレストレイント1000bに関連して、より詳細に下記に説明されることとなる。チャイルドレストレイント1000bのリクライニングメカニズム1120のさまざまな特徴部は、チャイルドレストレイント1000aのリクライニングメカニズム1120へ容易に組み込まれ得るということが認識されるべきである。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120を含めることは、チャイルドレストレイント1000aが他の2次的なリクライニングメカニズム(たとえば、調節可能なフットなど)を除外することを可能にすることができる。
【0065】
中間ベース1200は、シートシェル1300が下側ベース1100に対して回転可能であることを許容しながら、シートシェル1300を下側ベース1100に機械的にリンク接続することが可能である。上記に説明されているように、中間ベース1200は、回転メカニズム1332を介してシートシェル1300に連結され得、回転メカニズム1332は、シートシェル1300が360度回転することを可能にする。回転メカニズム1332は、図6に示されているように、回転平面1006を画定することが可能であり、シートシェル1300は、回転平面1006に沿って、中間ベース1200に対して回転可能である。
【0066】
図5および図6に示されているように、回転メカニズム1332および回転平面1006は、一般的に、リクライニングメカニズム1120およびリクライニングアーク1002の上方に配設され得る。図5および図6は、下側ベース1100および/または中間ベース1200が、チャイルドレストレイント1000aが水平面上に設置されているときに、回転平面1006が傾斜されるように形状決めされ得るということをさらに示している。傾斜は、チャイルドレストレイント1000aを支持する車両シートパン102のリクライニング角度を(少なくとも部分的に)補償するように選ばれ得、チャイルドレストレイント1000aが車両シート100上に据え付けられているときに、回転平面1006が、少なくとも1つのリクライニング位置に関しておおよそ水平になるようになっている。いくつかの実装形態において、回転平面1006は、チャイルドレストレイント1000aが据え付けられているときに、意図的に傾斜され得、チャイルドレストレイント1000aが後向き構成で据え付けられているかまたは前向き構成で据え付けられているかに応じて、シートシェル1300のためのリクライニング位置の範囲が変化することができるようになっている。リクライニング調節に対する傾斜された回転平面1006の効果が、より詳細に下記に議論されることとなる。
【0067】
いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120および回転メカニズム1332は、機械的に切り離され得、シートシェル1300のリクライニング位置および回転位置が、互いに独立して調節可能になっている。また、シートシェル1300は、中間ベース1200に恒久的に固着され得る。別の言い方をすれば、シートシェル1300は、従来の乳児カーシートの乳児キャリアとは異なり、チャイルドレストレイント1000aの通常動作の間に中間ベース1200から除去可能でなくてもよい。
【0068】
回転メカニズム1120は、ターンリング1330を含むことが可能であり、ターンリング1330は、1つまたは複数の取り付け特徴部1334を介してシートシェル1300に装着されている。ターンリング1330は、中間ベース1200に装着されている1つまたは複数のブラケット1240に回転可能に連結されている(たとえば、図9および図10を参照)。いくつかの実装形態において、ブラケット1240は、単一の回転軸線の周りに回転するようにターンリング1330を強制することが可能である。換言すれば、ブラケット1240は、ターンリング1300が別の回転軸線の周りに回転することおよび/またはブラケット1240に対して任意の方向に沿って並進することを限定するか、または、場合によっては防止することが可能である。
【0069】
示されているように、ブラケット1240およびターンリング1330は、中間ベース1200の周囲および/またはシートシェル1300の底部部分に沿って配設され、チャイルドレストレイント1000aの他のコンポーネントのためのスペースを提供することが可能である。たとえば、ターンリング1330は、開口部1331を含むことが可能であり、開口部1331を通して、シートシェル1300の一部分(たとえば、シートパン1302)が、図5および図6に示されているように、少なくとも部分的にターンリング1330を通して設置され得る。このように、シートシェル1300は、下側ベース1100のより近くに位置決めされ、したがって、チャイルドレストレイント1000aの全体的な高さを低減させることが可能である。より低い高さを有するチャイルドレストレイント1000aは、限定された内部スペースを有する車両の中へ、チャイルドレストレイント1000aがより容易に据え付けられることを可能にすることができる。
【0070】
ターンリング1330は、それに限定されないが、正方形のC字形状およびI字形状を含む、さまざまな断面形状を有することが可能である。ターンリング1330は、それに限定されないが、スチールおよびマグネシウムを含む、さまざまな材料からさらに形成され得る。
【0071】
後向きベルト経路1010aを使用してベルト110をチャイルドレストレイント1000aに固定するために、中間ベース1200は、ベルトロッキングアーム1230を含むことが可能である(たとえば、図1図5図8を参照)。ベルトロッキングアーム1230は、中間ベース1200の内部部分の中に配設され得、ベルトロッキングアーム1230は、中間ベース1200の中の後向きベルト経路1010aの上部に枢動可能に装着されているレバーメカニズムであることが可能である。ベルトロッキングアーム1230が開かれているときには、ベルト110が、図9に示されているように、ベルトロッキングアーム1230の下方の中間ベース1200の凹部を横切って置かれ得る。次いで、ベルトロッキングアーム1230が閉じられて中間ベース1200にロックされるときに、ベルト110は、図10に示されているように、凹部の中へ押圧されかつ/または波形状にされる。このように、ベルトロッキングアーム1230は、ベルト110の長さのいくらかを消費することが可能であり、それは、ベルト110に張力をかけ、ベルトロッキングアーム1230が閉じられているときに、チャイルドレストレイント1000aがよりしっかりと車両シート100に据え付けられることを可能にする。
【0072】
いくつかの実装形態において、シートシェル1300が後向き位置にあり、ベルトアクセス開口部1322のカバーを外すためにベルトアクセスパネル1320(それは、より詳細に下記に議論されることとなる)が開かれているときにのみ、ベルトロッキングアーム1230は、アクセスされて開かれ得る。チャイルドレストレイント1000aが前向き構成で据え付けられているときには、ベルトロッキングアーム1230は、閉じられたままであることが可能である。いくつかの実装形態において、ベルトロッキングアーム1230は、ベルトロッキングアーム1230の周りにベルト110を強要することによって、ベルト110が後向きベルト経路1010bに沿って中間ベース1200を通してルーティングされることを妨害するか、または、場合によっては防止することが可能である。このように、ベルトロッキングアーム1230は、ベルトアクセス開口部1322を利用することなく、親および/または介護者が開口部1204を介して中間ベース1200を通してベルト110を押したりまたは引っ張ったりすることを阻止することが可能である。
【0073】
また、中間ベース1200は、回転ロックアウト特徴部1220を含むことが可能であり、回転ロックアウト特徴部1220は、チャイルドレストレイント1000aが後向き構成で据え付けられているときに、シートシェル1300の回転調節の範囲を制限し、シートシェル1300が前向き位置へ回転させられることを防止し得る。図8は、回転ロックアウト1220がレバーメカニズムであることが可能であり、レバーメカニズムが、中間ベース1200に回転可能に連結されており、プランジャー端部1224およびロックアウト端部1226を含むということを示している。プランジャー端部1224が作動させられるときには、回転ロックアウト1220が回転し、ターンリング1330上に形成された回転ストップ1222と同じ回転平面に沿って、ロックアウト端部1226が位置することを引き起こすことが可能である。次いで、シートシェル1300が後向き位置から十分に遠くまで回転させられるときには、ロックアウト端部1226が回転ストップ1222に接触し、シートシェル1300がさらに回転させられることを防止することが可能である。いくつかの実装形態において、ターンリング1330は、2つ以上の回転ストップ1222を含み、側方向き位置へのシートシェル1300の回転を限定することが可能である。たとえば、回転ストップ1222は、シートシェル1300が-120度から+120度の間でのみ回転することを可能にすることができ、ここで、0度は、後向き位置に対応している。また、回転ストップ1222は、シートシェル1300上に直接的に形成され得、かつ/または、同様に、シートシェル1300上に配設されているさまざまな特徴部の上に形成され得るということが認識されるべきである。
【0074】
回転ロックアウト1220は、スプリング付勢され得、プランジャー端部1224が作動されるまで、ロックアウト端部1226が回転ストップ1222に係合しないようになっている。いくつかの実装形態において、ベルト110は、回転ロックアウト1220を作動させるために使用され得る。たとえば、図7は、ベルト110が、後向きベルト経路1010aに沿って中間ベース1200を横切って置かれるときに、プランジャー端部1224を横切って位置することが可能であるということを示している。次いで、ベルトロッキングアーム1230が閉じられるときに、ベルト110は、プランジャー端部1224に押し付けられ、したがって、回転ロックアウト1220を作動させることが可能である。ベルト110が後向きベルト経路1010aから除去されるときには、回転ロックアウト1220は、図8に示されているように、そのスプリング付勢された開位置に戻ることが可能であり、したがって、ストップ1222を係合解除し、中間ベース1200の上でのシートシェル1300の完全な360度の回転を可能にする。
【0075】
シートシェル1300は、一般的に、シートパン1302およびシートバックセクション1303を含み、子供を支持することが可能である。上記に説明されているように、シートシェル1300は、側部1301cおよび1301dを含むことが可能であり、開口部1310またはノッチ1312が、側部1301cおよび1301dに形成され、前向きベルト経路1010bおよび1010cの一部分を画定することが可能である。シートシェル1300は、ターンリング1330に装着するためのさまざまな取り付け特徴部(図示せず)をさらに含むことが可能である。
【0076】
いくつかの実装形態において、シートシェル1300は、ベルトアクセスパネル1320を含むことが可能であり、ベルトアクセスパネル1320は、図11に示されているように、シートパン1302の前方端部1301aに沿って配設されている。図12および図13に示されているように、ベルトアクセスパネル1320は、シートパン1302およびシートバックインサート1350の接合部の近くで、シートパン1302にヒンジ接続され得る。ベルトアクセスパネル1320が閉じられるときには、ベルトアクセスパネル1320の遠位端部が、チャイルドレストレイント1000aの中へ置かれているときに子供の足が位置付けられる縁部の近くで、ラッチ1326を介してシートシェル1300にロックされる。ベルトアクセスパネル1320が開かれているときには、ベルトアクセス開口部1322が覆われておらず、それは、図4および図12に示されているように、中間ベース1200の中に配設されているベルト110、ベルトロッキングアーム1230、および/または回転ロックアウト1220へのアクセスを親および/または介護者が有することを可能にする。いくつかの実装形態において、ベルトアクセス開口部1322は、少なくとも約4.5インチ幅であり、親および/または介護者がベルト110を据え付けるかつ/またはチャイルドレストレイント1000aからベルト110を取り外すのに十分なスペースを提供することが可能である。
【0077】
いくつかの実装形態において、ベルトアクセスパネル1320は、カム1328を含むことが可能であり、カム1328は、ベルトロッキングアーム1230のテールセクション1232に機械的に接触するように構成されている。とりわけ、カム1328は、ベルトアクセスパネル1320上に位置決めされ、ベルトロッキングアーム1230をそのロッキングポイントをわずかに越えて押すための機械的な利点(すなわち、親および/または介護者は、より小さい力を提供することが可能である)を提供することが可能であり、したがって、ベルトアクセスパネル1320が閉じられるときに、ベルトロッキングアーム1230を閉じる。ベルトロッキングアーム1230が閉じられると、カム1328は、テールセクション1232から離れるように移動し続け、図14に示されているように、カム1328ならびにシートシェル1300の他の特徴部が中間ベース1200およびベルトロッキングアーム1230に対して回転するのに十分なクリアランスを提供することが可能である。ベルトロッキングアーム1230を閉じるためにベルトアクセスパネル1320を利用することによって、親および/または介護者は、しっかりとした据え付けを実現するために大きい力を提供する必要がない。
【0078】
いくつかの実装形態において、シートバックセクション1303は、図5および図6に示されているように、シートシェル1300の一部として形成されたシートバック1304およびシートバックインサート1350を含むアセンブリであることが可能である。シートバックインサート1350は、ピンジョイント1358bを介してシートシェル1300に連結されているベース端部1358aと、ピンジョイント1357bを介してシートシェル1300に連結されているテール端部1357aと、を含むことが可能である。シートバックインサート1350は、シートバックセクション1303を構造的に補強することが可能である。いくつかの実装形態において、シートバックインサート1350を含めることは、従来のコンバーチブル型カーシートに典型的に見出される他のより重い構造体(それに限定されないが、金属チュービング、L字チュービング、および嵩張るプラスチック構造体を含む)をシートシェル1300が除外することを可能にし、したがって、チャイルドレストレイント1000aの全体的な重量を低減させることが可能である。
【0079】
シートバックインサート1350は、ベルトロッキングアーム1352を含み、前向きベルト経路1010bが据え付けのために使用されるときに、ベルト110をシートシェル1300に固定することが可能である。ベルトロッキングアーム1352は、ベルトロッキングアーム1230と同様の様式で動作することが可能である(すなわち、ベルトロッキングアーム1352は、凹部またはチャネルの中へベルト110を押圧しかつ/または波形状にし、したがって、ベルト110を締め付けることが可能である)。また、シートバックインサート1350は、保管コンパートメント1356を含み、ハーネスが使用されていないときに(たとえば、チャイルドレストレイント1000aがベルト位置決めブースターとして使用されているときに)ハーネスを保管することが可能である。
【0080】
また、シートシェル1300は、調節可能なヘッドレスト1360を含み、子供の頭部を支持することが可能である。上記に説明されているように、ヘッドレスト1360は、1つまたは複数の開口部1362を含み、車両シートベルトのショルダーストラップ116bを支持およびガイドすることが可能である。一般的に、開口部1362は、子供の肩が位置付けられている可能性が高いヘッドレスト1360の底部部分の近くに配設され得る。いくつかの実装形態において、開口部1362は、ヘッドレスト1360の底部部分からオフセットされ得る。いくつかの実装形態において、シートバックインサート1350は、トラック(図示せず)を含むことが可能であり、トラックは、ヘッドレスト1360がシートシェル1300に位置決めおよびロックされるための2つ以上のインデックス付きヘッドレスト位置を画定している。ヘッドレスト1360は、作動ハンドル1364をさらに含むことが可能であり、作動ハンドル1364は、作動されるときに、1つのインデックス付きヘッドレスト位置からヘッドレスト1360を解放することが可能であり、ヘッドレスト1360の位置が変更され得るようになっている。
【0081】
また、いくつかの実装形態において、シートシェル1300は、レベルインジケーター1390を含み、後向き構成および前向き構成の両方のためのシートシェル1300の適切なリクライニング角度に関して、親および/または介護者に視覚的な指示を提供することが可能である。たとえば、図3Aおよび図3Bは、レベルインジケーター1390がシートシェル1300の一方の側部に直接的に装着され得るということを示している。シートシェル1300上にレベルインジケーター1390を設置することによって、レベルインジケーター1390は、全体的な水平方向の基準平面に対するリクライニング角度についての読み値を提供することが可能である。したがって、レベルインジケーター1390は、親および/または介護者が車両シート100のリクライニング角度(それは、異なる車両シートのタイプおよび/または異なる車両に対して変化する可能性がある)を容易に補償することを可能にすることができる。レベルインジケーター1390は、それに限定されないが、バブルインジケーターおよびボールインジケーターを含む、さまざまなタイプのレベルインジケーターであることが可能である。
【0082】
いくつかの実装形態において、シートシェル1300は、ロックピンメカニズムをさらに含み、シートシェル1300の回転位置を中間ベース1200にロックすることが可能である。たとえば、図15および図16は、例示的なロックピンメカニズム1370を示している。示されているように、ロックピンメカニズム1370は、1対のロックピン1372を含むことが可能であり、1対のロックピン132は、回転平面1006に沿って中間ベース1200上に配設されている開口部(図示せず)の中へ挿入され、したがって、中間ベース1200に対するシートシェル1300の回転を制限することが可能である。他の実装形態において、ロックピンメカニズム1370は、単一のロックピンまたは3つ以上のロックピンを含むことが可能であるということが認識されるべきである。ロックピン1372aおよび1372bは、スプリングにそれぞれ連結され得、スプリングは、中間ベース1200の開口部の中にロックピン1372aおよび1372bを挿入および/または保持する力を付与する。いくつかの実装形態において、ロックピンメカニズム1370は、シートシェル1300が後向き位置または前向き位置にあるときにのみ、シートシェル1300をロックするように構成され得る。
【0083】
図15に示されているように、ロックピン1372aは、シートシェル1300の左側部1301cに配設されているリンケージ部材1373を介して、作動ハンドル1374aに機械的にリンク接続され得る。作動ハンドル1374aは、アームレストの一部を形成するシートシェル1300のリッジ部に沿って配設され得、リンケージ部材1373は、ノッチ1312を画定するシートシェル1300の部分に沿って配設され得る。ロックピン1372bは、同様に、シートシェル1300の反対の側部(たとえば、右側部1301d)において、リンケージ部材1373を介して作動ハンドル1374bに連結され得る。
【0084】
この例では、作動ハンドル1374aおよびロックピン1372aは、シートシェル1300にそれぞれ回転可能に連結され得る。作動ハンドル1374aが作動されるときには、リンケージ部材1373が、中間ベース1200に向けて下向きに変位され、そして、それは、図16に示されているように、ロックピン1372aが中間ベース1200の開口部から外へ回転することを引き起こす。ロックピン1372bは、作動ハンドル1374bを介して同様に作動され得る。ロックピン1372aおよび1372bの両方が解放されるときには、次いで、シートシェル1300が回転させられ得る。いくつかの実装形態において、ロックピン1372aおよび1372bは、図16に示されているように、ケーブルまたはトーションワイヤー1376を介して機械的にリンク接続され得、作動ハンドル1374aまたは1374bのうちの一方の作動が、ロックピン1372aおよび1372bの両方を解放するようになっている。
回転可能なシートを備えたチャイルドレストレイントの第2の例
【0085】
図17は、後向き構成で車両シート100上に据え付けられた別の例示的なコンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bを示している。前と同様に、チャイルドレストレイント1000bは、車両シート100上にチャイルドレストレイント1000bを支持するための下側ベース1100と、子供を支持するためのシートシェル1300と、中間ベース1200と、を含むことが可能であり、中間ベース1200は、下側ベース1100とシートシェル1300との間に位置付けられており、リクライニングメカニズム1120を介した下側ベース1100に対する中間ベース1200(ひいては、シートシェル1300)のリクライニング調節、および、回転メカニズム1332を介した中間ベース1200に対するシートシェル1300の回転調節を容易にする。チャイルドレストレイント1000bは、特定の据え付け構成に応じて、ベルト(たとえば、車両シートベルトまたはLATCHベルトなど)を介して車両シート100に固定され得る。チャイルドレストレイント1000bは、チャイルドレストレイント1000aと同じ特徴部のうちのいくつかを組み込むことが可能であり、同様に、チャイルドレストレイント1000aは、チャイルドレストレイント1000bと同じ特徴部のうちのいくつかを組み込むことが可能であるということが認識されるべきである。
【0086】
前と同様に、下側ベース1100および中間ベース1200は、チャイルドレストレイント1000bが後向き構成で据え付けられているときに、ベルト110がチャイルドレストレイント1000bを車両シート100に連結するための後向きベルト経路1010aを画定することが可能である。たとえば、図17は、後向きベルト経路1010aが1つまたは複数の開口部1204を介して中間ベース1200の内部を通過することが可能であるということを示している。いくつかの実装形態において、後向きベルト経路1010aは、好ましくは、下側ベース1100の後方部分1102aおよび底部部分1102bの近くに設置され得、さまざまな車両ストーク長さに対処するようになっている。また、後向きベルト経路1010は、チャイルドレストレイント1000bおよび子供の重心に近接して設置され得る。
【0087】
チャイルドレストレイント1000bが後向きベルト経路1010aを使用して車両シート100上に据え付けられた後に、シートシェル1300は、依然として回転可能であり得、それは、親および/または介護者が、図18に示されているように、後向き位置から側方向き位置へシートシェル1300を回転させることを可能にし、より容易にチャイルドレストレイント1000bの中へ子供を置くことまたはチャイルドレストレイント1000bから子供を取り出すことを可能にする。中間ベース1200は、回転ロックアウト1220をさらに含み、後向きベルト経路1010aが使用されて回転ロックアウト1220が係合されているときに、シートシェル1300が前向き位置まで回転させられることを防止することが可能である。回転ロックアウト1220が係合解除されているときには、シートシェル1300は、自由に360度(たとえば、後向き位置から前向き位置へ)回転することが可能である。
【0088】
また、シートシェル1300は、前向きベルト経路1010bおよび1010cを支持し、ベルト位置決めブースターを必要とする幼児および子供をそれぞれ支持することが可能である。たとえば、図19は、前向きベルト経路1010bを使用して前向き構成で車両シート100上に据え付けられたチャイルドレストレイント1000bを示しており、ここで、ベルト110は、シートシェル1300の側部1301cおよび1301dにおける開口部1310を通してルーティングされている。この構成に関して、ベルト110は、チャイルドレストレイント1000bを車両シート100に固定するためにのみ使用され得、別個の一体化されたハーネス(図示せず)が、子供を拘束することが可能である。
【0089】
別の例では、図20は、前向きベルト経路1010cを使用して前向き構成で車両シート100上に据え付けられたチャイルドレストレイント1000bを示している。この構成では、ラップストラップ116aおよびショルダーストラップ116bを備えた車両シートベルトが使用され、チャイルドレストレイント1000bを車両シート100に固定し、子供をチャイルドレストレイント1000bに拘束することが可能である。換言すれば、前向きベルト経路1010cは、チャイルドレストレイント1000bがベルト位置決めブースターまたはハイバックブースターとして使用されることを可能にすることができる。示されているように、シートシェル1300は、1つまたは複数のノッチ1312を含むことが可能であり、1つまたは複数のノッチ1312は、側部1301cおよび1301dのうちの一方または両方に配設されており、ラップストラップ116aのための前向きベルト経路1010cの一部分を画定している。シートシェル1300は、1つまたは複数の開口部1362を有するヘッドレスト1360をさらに含むことが可能であり、1つまたは複数の開口部1362は、ショルダーストラップ116bのための前向きベルト経路1010cの一部分を画定している。
【0090】
下側ベース1100は、車両シート100の表面(たとえば、車両シートパン102および車両シートバック104)に当接する後方部分1102aおよび底部部分1102bを含むことが可能である。いくつかの実装形態において、下側ベース1100は、LATCH保管コンパートメント1140を含むことが可能であり、LATCH保管コンパートメント1140は、後方部分1102aの近くにおいて下側ベース1100の一部分に形成されている。図22は、下側ベース1200が後方部分1102a上にヒンジ付きドア1142を含むことが可能であるということを示しており、ヒンジ付きドア1142は、開かれているときに、LATCH保管コンパートメント1140へのアクセスを提供する。示されているように、チャイルドレストレイント1000bは、1つまたは複数のLATCHアンカー120を備えたLATCHベルト110aを含むことが可能であり、1つまたは複数のLATCHアンカー120は、車両シートアンカーにそれぞれ接続することが可能である。テザーストラップ122は、LATCHベルト110aを下側ベース1100に取り付けることが可能であり、LATCHベルト110aがチャイルドレストレイント1000bに恒久的に固着されていることを要求する規制ガイドラインに準拠している。
【0091】
下側ベース1100は、リクライニングメカニズム1120を介して中間ベース1200に連結され得る。前と同様に、リクライニングメカニズム1120は、図21に示されているように、リクライニングアーク1002を画定することが可能であり、リクライニングアーク1002に沿って、中間ベース1200およびシートシェル1300のリクライニング位置が、下側ベース1100に対して調節され得る。示されているように、中間ベース1200およびシートシェル1300は、リクライニングアーク1002に対応する横断方向の軸線1004の周りに回転させられ得、それは、チャイルドレストレイント1000bの中の乗員の重心の近くに位置付けられ得る。
【0092】
いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、2つ以上のインデックス付きリクライニング位置、好ましくは、少なくとも4つのインデックス付きリクライニング位置を画定することが可能であり、インデックス付きリクライニング位置において、中間ベース1200およびシートシェル1300のリクライニング位置が、下側ベース1100にロックされ得る。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120を含めることは、チャイルドレストレイント1000aが他の2次的なリクライニングメカニズム(たとえば、調節可能なフットなど)を除外することを可能にすることができる。
【0093】
リクライニングメカニズム1120は、作動メカニズムであることが可能であり、作動メカニズムは、中間ベース1200および/またはシートシェル1300のリクライニング位置を変更するときに、チャイルドレストレイント1000bの前方端部に向けて配設されている作動ハンドル1122によって作動される。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、片手を使用する親および/または介護者によって動作され得る。図44A図44Cは、チャイルドレストレイント1000bの下側ベース1100および中間ベース1200の中の例示的なリクライニングメカニズム1120のいくつかの図を示している。図44Cに示されているように、リクライニングメカニズム1120は、下側ベース1100に装着されている1つまたは複数のレール1130を含むことが可能である。それぞれのレール1130は、インデックス付きリクライニング位置に対応する1つまたは複数の開口部/スロット(たとえば、スロット1132a~1132d)を含むことが可能である。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、1対のレール1130を含むことが可能であり、1対のレール1130は、互いに平行に整列されており(すなわち、それぞれのレール1130のそれぞれのスロット1132a~1132dは整列されている)、作動ハンドル1122の互いに反対の側部に位置決めされている。
【0094】
図44Aおよび図44Bは、リクライニングメカニズム1120が1対のロックピン1127aおよび1127bを含むことが可能であるということをさらに示しており、1対のロックピン1127aおよび1127bは、軸線1121に沿って整列されており、中間ベース1200のそれぞれの開口部1123を通して、レール1130の開口部/スロット1132a~1132dのうちの1つの中へ挿入され、中間ベース1200およびシートシェル1300を特定のリクライニング位置に固定することが可能である。ロックピン1127aおよび1127bは、可撓性部材1125aおよび1125bを介して、作動ハンドル1122にそれぞれ連結され得る。可撓性部材1125aおよび1125bは、引張荷重および/または圧縮荷重を支持することができるさまざまな細長いコンポーネントであることが可能であり、作動ハンドル1122を(後方側部1301bに向けて)押すことまたは(前方側部1301aに向けて)引っ張ることが、ロックピン1127aおよび1127bが開口部/スロット1132a~1132dの中へまたはその外へ移動することをそれぞれ引き起こすようになっている。たとえば、可撓性部材1125aおよび1125bは、それに限定されないが、ストラップ、バンド、およびケーブルを含むことが可能である。作動ハンドル1122が作動され、ロックピン1127aおよび1127bがレール1130から係合解除されているときには、次いで、中間ベース1200およびシートシェル1300のリクライニング位置が調節され得る。リクライニングメカニズム1120は、スプリング1128を含むことが可能であり、スプリング1128は、中間ベース1200の中に配設されており、作動ハンドル1122に連結されており、作動ハンドル1122が作動されていないときに、ロックピン1127aおよび1127bがレール1130に係合されるようになっている。
【0095】
図44Aは、可撓性部材1125aおよび1125bが中間ベース1200の中のガイド経路1126aおよび1126bにそれぞれしたがうように強制され得るということをさらに示している。ガイド経路1126aおよび1126bは、中間ベース1200の中のさまざまな突出特徴部によって部分的に画定され得る。示されているように、ガイド経路1126aおよび1126bは、可撓性部材1125aおよび1125bとガイド経路1126aおよび1126bを画定する突出特徴部との間の摩擦抵抗を低減させるように選ばれた曲率を有する湾曲した経路を画定することが可能である。いくつかの実装形態において、ガイド経路1126aおよび1126bは、互いに交差しかつ/または重なり合うように配置され得る。たとえば、図44Aは、ガイド経路1126aが右に湾曲していることが可能であり、ガイド経路1126bが左に湾曲していることが可能であり、単一のクロスオーバーポイントを結果として生じさせるということを示している。ガイド経路1126aおよび1126bのこの配置は、リクライニングメカニズム1120が中間ベース1200の中のより少ないスペースを占有することを可能にすることができ、そして、それは、チャイルドレストレイント1000bの全体的なサイズおよび/もしくはエンベロープを増加させることなく、チャイルドレストレイント1000bの他の特徴部(たとえば、回転メカニズム1332)のためのより大きいクリアランスをもたらすことが可能であり、かつ/または、チャイルドレストレイント1000bのサイズを低減させることが可能である。たとえば、レール1130同士の間の分離距離(wrecline)は、約5.5インチ以下になっていることが可能である。
【0096】
中間ベース1200は、回転メカニズム1332を介してシートシェル1300に連結され得、回転メカニズム1332は、回転平面1006を画定しており、回転平面1006に沿って、シートシェル1300は、図23に示されているように、中間ベース1200に対して回転可能である。前と同様に、回転メカニズム1332は、チャイルドレストレイント1000bが車両シート100上に据え付けられていないときに、シートシェル1300が360度回転することを可能にすることができる。チャイルドレストレイント1000aと同様に、回転メカニズム1332は、リクライニングメカニズム1120の上方に配設され得る。いくつかの実装形態において、中間ベース1200の中の後向きベルト経路1010aの部分は、リクライニングメカニズム1120の上方および回転メカニズム1332の下方に配設されており、リクライニングメカニズム1120に印加される荷重を低減させながら、チャイルドレストレイント1000bによって経験される任意の力または荷重がベルト110と回転メカニズム1332との間で効果的に伝達されることを可能にすることが可能である。
【0097】
回転メカニズム1332は、ターンリング1330を含むことが可能であり、ターンリング1330は、シートシェル1300に装着されており、図24に示されているように、中間ベース1200に装着されている1つまたは複数のブラケット1240に回転可能に連結されている。ターンリング1330は、部分的に、チャイルドレストレイント1000bを機械的に補強するために使用され得る。示されているように、ブラケット1240は、ターンリング1330に沿って、中間ベース1200の周りに、規則的な間隔で配設され得る。いくつかの実装形態において、ブラケット1240は、ターンリング1330の底部フランジが複数のブラケット1240の下に留まっている間に、中間ベース1200に対して中心軸線の周りに回転するように、ターンリング1330を強制することが可能である。図25は、ターンリング1330が1つまたは複数の取り付け特徴部1334を含むことが可能であり、1つまたは複数の取り付け特徴部1334は、シートシェル1300上の対応する取り付け特徴部1336に整列および連結するということを示している。
【0098】
したがって、ターンリング1330およびブラケット1204の配置は、意図された回転軸線を除いてすべての他の方向にシートシェル1300および中間ベース1200を堅固に一緒に保持しながら、中間ベース1200に対するシートシェル1300の回転を可能にすることができる。ターンリング1330は、リング1330全体の周りに同様の強度(または、場合によっては、等しい強度)を有するように形状決めおよび/または寸法決めされ得る。これは、たとえば、クラッシュの間にチャイルドレストレイント1000bによって経験される任意の力、および、シートシェル1300の回転位置にかかわらずターンリング1330を通して伝達される任意の力に、ターンリング1330が容易に抵抗することを可能にすることができる。図26は、フレームブラケット1240のうちの1つが中間ベース1200の中の後向きベルト経路1010aの真下に位置付けられ得るということをさらに示している。ブラケット1240は、ベルト経路1010aの下から中間ベース1200の外周部に向けて延在し、ターンリング1330と係合することが可能である。これは、シートシェル1300からターンリング1330への、ターンリング1330からブラケット1240への、および、最後に、ブラケット1240からベルト110への非常に効率的で直接的な力伝達を可能にする。
【0099】
いくつかの実装形態において、ターンリング1330および/またはブラケット1240は、それに限定されないが、スチールおよびマグネシウムを含む、さまざまな材料から形成され得る。また、ターンリング1330は、それに限定されないが、正方形のC字形状およびI字形状を含む、機械的な剛性を増加させるように調整された断面形状を有することが可能である。いくつかの実装形態において、ターンリング1330の断面形状は、部分的に、ブラケット1240との接続を容易にするように選ばれ得る。
【0100】
中間ベース1200は、ベルトロッキングアーム1230をさらに含み、後向きベルト経路1010aが据え付けのために使用されるときに、ベルト110をチャイルドレストレイント1000bにしっかりと連結して締め付けることが可能である。ベルトロッキングアーム1230は、中間ベース1200の中のベルト経路1010aの上部に枢動可能に装着され得る。据え付けの間に、ベルトロッキングアーム1230が開かれ得、ベルト110が、ベルトロッキングアーム1230の下方で後向きベルト経路1010aに沿って凹部またはチャネルを横切って置かれ得る(たとえば、図31を参照)。ベルトロッキングアーム1230が下向きに押されるときには、ベルト110が、凹部またはチャネルの中へ波形状にされ(たとえば、ベルト110の一部分が消費され得る)かつ/または押圧され、図32に示されているように、ベルト110を締め付けることが可能である。次いで、ベルトロッキングアーム1230は、適切な場所にロックされ、したがって、ベルト110をチャイルドレストレイント1000bに固定して張力をかけることが可能である。
【0101】
中間ベース1200は、回転ロックアウト1220をさらに含み、チャイルドレストレイント1000bが後向き構成で据え付けられているときに、シートシェル1300の回転の範囲を限定することが可能である。たとえば、回転ロックアウト1220は、作動されているときに、シートシェル1300が後向き位置から前向き位置へ回転させられることを防止することが可能であるが、シートシェル1300が側方向き位置へ回転することを依然として可能にし、子供をロードまたはアンロードするときに、チャイルドレストレイント1000bへのアクセスをより容易にすることが可能である。また、いくつかの実装形態において、チャイルドレストレイント1000bは、複数の回転ストップ1222を含むことが可能である。たとえば、ターンリング1330は、1対の回転ストップ1222を含むことが可能であり、1対の回転ストップ1222は、シートシェル1300がおおよそ+/-120度で回転させられることを可能にするように配置されており、ここで、0度は、後向き位置に対応している。
【0102】
前と同様に、回転ロックアウト1220は、レバーメカニズムであることが可能であり、レバーメカニズムは、中間ベース1200に回転可能に連結されており、プランジャー端部1224およびロックアウト端部1226を含む。ベルト110がベルトロッキングアーム1230を介してチャイルドレストレイント1000bに固定されているときには、ベルト110は、プランジャー端部1224を圧縮し、図33に示されているように、ロックアウト端部1226がターンリング1330上の回転ストップ1222と同じ平面の中になるように、ロックアウト端部1226が回転することを引き起こすことが可能である。シートシェル1300がその後に回転させられるときには、ロックアウト端部1226は、回転ストップ1222に接触し、したがって、シートシェル1300のさらなる回転を防止することが可能である。回転ロックアウト1220は、スプリング付勢され得、ベルト110が除去されるときに、回転ロックアウト1220が回転ストップ1222から係合解除することができ、したがって、シートシェル1300が自由に360度回転することを可能にするようになっている。
【0103】
いくつかの実装形態において、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bは、複数の回転ロックアウト1220を含むことが可能である。たとえば、図31および図33は、1対の回転ロックアウト1220を備えたチャイルドレストレイント1000bを示しており、1対の回転ロックアウト1220は、回転ロックアウト1220のそれぞれのプランジャー端部1224がベルトロッキングアーム1230の互いに反対の側部に配設されるように配置されている。ベルト110が後向き据え付けの間にベルトロッキングアーム1230の下にルーティングされているときには、ベルト110は、両方の回転ロックアウト1220を作動させることが可能である。
【0104】
シートシェル1300は、子供を支持するためのシートパン1302およびシートバックセクション1303と、ベルト経路1010a~1010cを使用した車両シート100へのチャイルドレストレイント1000bの据え付けを容易にするためのさまざまな特徴部と、を含むことが可能である。たとえば、図34は、シートシェル1300がベルト経路アクセスパネル1320を含むことが可能であるということを示しており、ベルト経路アクセスパネル1320は、ベルトアクセス開口部1322を介して中間ベース1200の内部部分を露出させるために開かれ得る。ベルトアクセスパネル1320(本明細書で「センターフロントアジャスター(CFA)パネル」とも称される)は、シートパン1302の湾曲部(bight)の近くにおいて、ヒンジ式ジョイントによって、第1の端部においてシートシェル1300に接続され得る。閉じられるときには、ベルトアクセスパネル1320の第2の端部は、子供の足が位置付けられるシートシェル1300の前方側部1301aの近くで、シートシェル1300にロックされ得る。ベルトアクセスパネル1320が開かれている状態で、親および/または介護者は、後向きベルト経路1010aへのクリアで遮るもののないアクセスを有し、図35に示されているように、ベルトロッキングアーム1230を介して車両ベルトまたはLATCHベルト110を据え付けることが可能である。
【0105】
別の例において、図27は、シートシェル1300がシートバックインサートパーツ1350を含むことが可能であり、乗員座席スペースの上側部分を形成しているということを示している。シートバックインサート1350は、ピンジョイント1358bの一部を形成するスチールピンによって下側端部において適切な場所に保持され得、ピンジョイント1358bは、シートバックインサート1350のベース1358a、ターンリング1330、およびシートシェル1300を通過し、これらのコンポーネントを一緒に保持する。図28は、シートバックインサート1350の上部端部1357aが別のピンジョイント1357bを介してシートシェル1300の上部端部に取り付けられているということを示している。いくつかの実装形態において、シートバックインサート1350は、図29に示されているように、三角形の構造体の1つの脚を形成することが可能であり、シートシェル1300が、第2の脚を形成しており、ターンリング1330が、第3の脚を形成している。この三角形の配置は、シートシェル1300を十分に補強することが可能であり、シートバックセクション1303の中の追加的な金属フレームチュービング、L字チュービング、および/または、他の補助プラスチック構造体が、チャイルドレストレイント1000bから除外され得るようになっており、したがって、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの全体的な重量を低減させる。
【0106】
いくつかの実装形態において、シートバックインサート1350は、ベルトロッキングアーム1352を含み、前向きベルト経路1010bが据え付けのために使用されているときに、ベルト110をチャイルドレストレイント1000bに固定することが可能である。ベルトロッキングアーム1352は、ベルトロッキングアーム1230と同様の様式で動作し、ベルト110をチャイルドレストレイント1000bにクランプして締め付けることが可能である。また、いくつかの実装形態において、シートバックインサート1350は、保管コンパートメント1356を含み、ハーネスが使用されていないときに(たとえば、チャイルドレストレイント1000bが車両シート100に据え付けられていない、チャイルドレストレイント1000bがベルト位置決めブースター構成を使用して据え付けられている)、一体化されたハーネスを保管することが可能である。
【0107】
また、シートシェル1300は、調節可能なヘッドレスト1360を支持することが可能である。図30は、シートバックインサート1350がトラック1354を含み、より低い位置からより高い位置へのヘッドレスト部分1360の移動をガイドすることが可能であるということを示している。トラック1354は、部分的に、インデックス付きヘッドレスト位置を画定し、ヘッドレスト1360を位置決めし、さまざまな高さにおいてヘッドレスト1360をシートシェル1300にロックすることが可能である。たとえば、図42Aは、シートシェル1300に沿ってより低い位置にあるヘッドレスト1360を示しており、図42Bは、シートシェル1300に沿ってより高い位置にあるヘッドレスト1360を示している。いくつかの実装形態において、ヘッドレスト1360の底部部分とシートパン1302との間の距離は、約8.8インチから約18.7インチの間の範囲にあることが可能である。
【0108】
いくつかの実装形態において、シートバックセクション1303、および、とりわけ、シートバックインサート1350は、湾曲していることが可能である。シートバックインサート1350の湾曲は、ヘッドレスト1360がより高い位置に上昇されるときに、ヘッドレスト1360がシートシェル1300の前方側部1301aに向けて前方に移動することを引き起こすことが可能である。ヘッドレスト1360の前方変位は、ヘッドレスト1360と車両シート100上のヘッドレストとの間の衝突を回避するのに十分なクリアランスを提供することが可能である。したがって、湾曲したシートバックインサート1350は、ヘッドレスト1360に関して、より大きい範囲の高さ調節を提供することが可能である。追加的に、ヘッドレスト1360の垂直方向のおよび水平方向の移動は、2次的なリクライニングメカニズムとして機能し、ヘッドレスト1360がより高い位置へ上昇されるときに、より直立した位置に子供の頭部を位置決めすることが可能である。
【0109】
上記に説明されているように、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bは、また、一体化されたハーネスを含み、後向き構成および前向き構成の両方に関して子供を拘束することが可能である。いくつかの実装形態において、ハーネスは、5点式ハーネスであることが可能であり、5点式ハーネスでは、子供の胴体および腰をカバーする複数のストラップが単一の場所において接続され、たとえば、1つまたは複数のカムロックを介して締め付けられる。ハーネスは、部分的にアロックストラップ1400を使用して、シートシェル1300に装着され得、アロックストラップ1400は、シートパン1302の下方におよびシートバック1304の後ろにルーティングされる。したがって、アロックストラップ1400は、中間ベース1200の内部部分の中に部分的に配設され得る。一般的に、アロックストラップ1400がシートシェル1300および/またはベルトアクセスパネル1320のみに連結されていることが好ましく、シートシェル1300が回転させられるときに、アロックストラップ1400がシートシェル1300とともに移動するようになっている。アロックストラップ1400は、カムロックをさらに含み、子供がコンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの中へ置かれるときに、一体化されたハーネスを締め付けることが可能である。
【0110】
いくつかの実装形態において、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bは、アロックストラップ1400が中間ベース1200の中のさまざまな構造的な特徴部の上に引っ掛かることを低減させるか、または、場合によっては防止するためのいくつかの特徴部を含むことが可能である。1つの例において、中間ベース1200は、シールドコンポーネント1260を含むことが可能であり、シールドコンポーネント1260は、ブラケット1240の上方におよびシートシェル1300の下方に配設されている(たとえば、図32および図36を参照)。シールド1260は、中間ベース1200の内部部分をカバーし、アロックストラップが緩んでいる場合にアロックストラップ1400が接触するための実質的に滑らかな表面を提供することが可能である。たとえば、図41Aおよび図41Bは、アロックストラップ1400がベルトアクセスパネル1320の下方におよびシールド1260の上方に配設され得るということを示している。アロックストラップ1400が緩んでいる場合には、アロックストラップ1400は、したがって、シートシェル1300が回転させられるときに、シールド1260の表面に沿ってスライドすることが可能である。
【0111】
別の例において、シートシェル1300は、ベルトルーティング特徴部1324(「CFAストラップ制御リブ」とも称される)を含み、アロックストラップ1400が垂れ下がることおよびたとえばシールド1260に接触することを低減させるか、または、場合によっては防止することが可能である。図41Aおよび図41Bに示されているように、ベルトルーティング特徴部1324は、ベルトアクセスパネル1320および/またはシートパン1302の底部に接触して、アロックストラップ1400を保持することが可能であり、アロックストラップ1400が中間ベース1200に引っ掛かる可能性を低減させるようになっている。
【0112】
いくつかの実装形態において、シートシェル1300は、ロックピンメカニズム1370を含み、特定の回転位置において、シートシェル1300を中間ベース1200にロックすることが可能である。たとえば、図36は、中間ベース1200が開口部1250aおよび1250bを含むことが可能であり、開口部1250aおよび1250bが中間ベースの上部側部1202aに配設されているということを示している。ロックピンメカニズム1360は、少なくとも1つのロックピン1372を含むことが可能であり、少なくとも1つのロックピン1372は、開口部1250aおよび1250bのうちの1つの中へ移動するようにスプリング付勢されており、したがって、シートシェル1300を中間ベース1200にロックする。いくつかの実装形態において、開口部1250aおよび1250bは、中間ベース1200上に配置され得、シートシェル1300が、中間ベース1200に対して後向き位置または前向き位置のいずれかのみにロックされ得るようになっている。いくつかの実装形態において、中間ベース1200は、後向き位置または前向き位置の間の回転位置(たとえば、側方向き位置)においてシートシェル1300をロックするための開口部を含まなくてもよく、親および/または介護者がシートシェル1300を側方向き位置のままにすることおよび/またはコンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの別の構成として側方向き位置を取り扱うことを阻止するようになっている。したがって、シートシェル1300は、後向き位置と前向き位置との間で自由に回転することが可能である。
【0113】
図37A図37Eは、ロックピンメカニズム1370が作動ハンドル1374aをさらに含むことが可能であり、作動ハンドル1374aがロックピン1372に直接的に機械的に連結されているということを示している。作動ハンドル1374aが押圧されるときには、ロックピン1372が、中間ベース1200から解放され、シートシェル1300が回転することを可能にすることができる。図37Bは、シートシェル1300が機械的なストップ1371bを含み、作動ハンドル1374aが押圧され得る範囲を限定することが可能であるということを示している。図37Aは、ロックピンメカニズム1370がスプリング1382および1384をさらに含み、中間ベース1200の開口部(たとえば、開口部1250aまたは1250b)の中にロックピン1372を挿入または維持することが可能であり、親および/または介護者によってアクセス可能な位置に作動ハンドル1374aを維持することが可能であるということを示している。いくつかの実装形態において、作動ハンドル1374aは、シートシェル1300の右側部1301dに配設され得、ロックピンメカニズム1370は、シートシェル1300の左側部1301dに配設されている別の作動ハンドル1374bをさらに含むことが可能である。作動ハンドル1374aおよび1374bは、ケーブル1376によって一緒にリンク接続され得、ロックピン1372が作動ハンドル1374aおよび1374bのいずれかによって解放され得るようになっている。
【0114】
いくつかの実装形態において、第1の作動ハンドル1374aおよび第2の作動ハンドル1374bは、2次的なロック1378をそれぞれ組み込んでいる。2次的なロック1378は、チャイルドレストレイント1000bが使用されている間に(たとえば、チャイルドレストレイント1000bが車両の中へ据え付けられており、車両が運転されている間に)、子供または非乗員(たとえば、車両の乗客)がロックピンメカニズム1370を解放することをより困難にすることが可能である。
【0115】
図37B図37Eは、作動ハンドル1374aおよび2次的なロック1378のいくつかの拡大図を示し、2次的なロック1378の動作を図示している。示されているように、2次的なロック1378は、作動ハンドル1374の内部部分の中に配設されており、ピンジョイント1371aを介して作動ハンドル1374に回転可能に連結され得る。ロックピンメカニズム1370がロック位置にあるときには、2次的なロック1378の一部分が、シートシェル1300上に形成されたリブ1380に係合することが可能である。リブ1380は、2次的なロック1378がリブ1380と係合されている(図37Cを参照)ときに、作動ハンドル1374aが作動される(たとえば、押圧される)ことができないように配向され得る。2次的なロック1378が(たとえば、ピンジョイント1371aの周りの回転を介して)作動されるときには、リブ1380と接触している2次的なロック1378の部分が解放され得る(図37Dを参照)。2次的なロック1378が解放されているときには、作動ハンドル1374aは、次いで、ロックピン1372を係合解除するように押圧され、したがって、シートシェル1300が回転させられることを可能にすることができる。
【0116】
図38Aおよび図38Bは、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの側面図を示しており、いくつかのコンポーネントおよびベルト経路が、とりわけ車両エンベロープに関して、チャイルドレストレイント1000bの全体的な寸法および/または形状に対するそれらの効果を示すためにラベル付けされている。示されているように、「A」は、車両設計エンベロープを表しており、「B」は、子供座席表面(たとえば、シートパン1302、シートバックセクション1303)を表しており、「C」は、後向き構成および前向き構成のための回転軸線を表しており、「D」は、リクライニング軸線1004を表しており、「E」は、内部シートシェル回転クリアランスを表しており、「F」は、後向きベルト経路1010aを表しており、「G」は、後向きロックアウト1220を表しており、「H」は、ベルト据え付け下側アクセス(たとえば、開口部1204)を表しており、「I」は、車両ベルト110を表している。
【0117】
示されているように、シートシェル1300の幾何学形状は、「B」および「E」に部分的に基づいており、それらは、シートシェル1300の配向にかかわらず、互いに対して一定の幾何学形状を維持することが可能である(たとえば、これらの特徴部の相対的な割合および形状は、互いに対して固定されている)。いくつかの実装形態において、シートシェル1300の幾何学形状が、下向きに、および、後向きベルト経路1010aが位置付けられている図38Bの右側に向けて位置決めされることが好ましい。これは、より低い重心およびより大きいエンベロープが、たとえば、チャイルドレストレイント1000bのリクライニング角度および/またはヘッドレスト位置を調節することを可能にすることができる。
【0118】
後向き車両ベルト経路1010aの幾何学形状は、「G」、「F」、および「H」によって部分的に画定されており、それらは、互いに対して一定の幾何学形状を維持することが可能である(たとえば、これらの特徴部の相対的な割合および形状は、互いに対して固定されている)。いくつかの実装形態において、この幾何学形状が、上向きに、および、システムの重心(CG)が位置付けられている左側に向けて位置決めされていることが好ましい。いくつかの実装形態において、チャイルドレストレイント1000bの幾何学形状は、「E」と「G」との間の関係によって強制され得、それらは、好ましくは、シートシェル1300の回転移動のためのクリアランスを維持するべきである。
【0119】
一般的に、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの中のさまざまな構造的な特徴部の全体的な幾何学形状および配置は、さまざまな車両のさまざまな嵌め合い、寸法、ならびに、バックルおよびLATCH設計に部分的に基づいて選ばれ、多種多様な車両の中でのチャイルドレストレイント1000bの据え付けを可能にすることができる。たとえば、コンバーチブル型カーシートの所望のリクライニング角度は、後向き構成と前向き構成との間で変化することが可能である。一般的に、リクライニング角度は、コンバーチブル型カーシートのシートバックと水平方向の基準平面との間の角度として測定され得る。後向き構成に関して、リクライニング角度が(水平方向の平面に対して)約45度になることが望ましい。前向き構成に関して、リクライニング角度が約60度から約70度の間になることが望ましい。
【0120】
後向き構成および前向き構成の両方において、異なる車両シートおよび/または車両に関して所望のリクライニング角度を実現するために、チャイルドレストレイント1000bは、後向き構成および前向き構成に関して、異なる範囲のリクライニング角度を提供することが可能である。これは、シートシェル1300が最初にオフセット角度だけリクライニングされる(たとえば、シートシェル1300が、水平面上に設置されているときでも傾斜される)ように、下側ベース1100を形状決めすることによって部分的に達成され得る。オフセット角度は、回転平面1006を傾斜させることが可能であり、リクライニングメカニズム1120を介した調節なしでも、後向き構成および前向き構成におけるリクライニング角度が異なるようになっている。オフセット角度は、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bが車両の中へ据え付けられているときに、後向き構成および前向き構成におけるリクライニング角度が、上記に説明されている所望の角度の近くになるように選ばれ得る。そして、リクライニングメカニズム1120が使用され、シートシェル1300のリクライニング角度を調節(たとえば、微調整)し、所望の通りに子供を位置決めし、異なる車両シートのタイプおよび/または車両に対処することが可能である。
【0121】
このアプローチを図示するために、図39A図39Cは、代表的な車両の中に据え付けられているときの、後向き構成および前向き構成の両方に関して、さまざまなリクライニング角度を有するコンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bのいくつかの側面図を示している。車両シート100は、一般的に、車両シートパン102および車両シートバック104を含み、チャイルドレストレイント1000bを支持することが可能である。ほとんどの車両の中の車両シートパン102は、角度(θvs)だけリクライニングされており、角度(θvs)は、典型的に、約5度から約18度の間の範囲にある。
【0122】
車両シートパン102の角度(θvs)は、下側ベース1100によって提供されるオフセット角度によって部分的に補償され得る。たとえば、図39Aおよび図39Bは、後向き構成に関して、2つの限定するリクライニング角度(θrf1およびθrf2)でリクライニングされたシートシェル1300をそれぞれ示している。リクライニング角度(θrf1およびθrf2)は、下側ベース1100の底部平面に対して測定される。示されているように、回転平面1006は、図39Aにおいて、角度(θr1)で、水平面の上方に角度を付けられ得、図39Bにおいて、角度(θr2)で、水平面の下方に角度を付けられ得る。したがって、回転平面1006は、θrf1とθrf2との間の中間リクライニング角度で、水平面と水平にされ得る。いくつかの実装形態において、オフセット角度は、約13度であることが可能である。
【0123】
追加的に、図39Aおよび図39Bに示されている様式で回転平面1006を傾斜させることは、また、後向き構成および前向き構成に関するリクライニング角度の範囲が異なるようになることを可能にすることができる。たとえば、図39Aおよび図39Cは、後向き構成および前向き構成に関して、同じリクライニング位置における(すなわち、回転平面1006が、角度θr1だけ水平面の上方に傾斜されている)コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bをそれぞれ示している。示されているように、後向き構成に関するリクライニング角度(θrf1)は、前向き構成に関するリクライニング角度(θff1)よりもかなり小さくなることが可能である。
【0124】
いくつかの実装形態において、下側ベース1100のオフセット角度は、ほとんどの車両に関してリクライニングメカニズム1120によって設定される特定のリクライニング位置(たとえば、θr1に対応するリクライニング位置)において、リクライニング角度(θrf1)が約45度になり、リクライニング角度(θff1)が約65度になるように選ばれ得る。そして、これは、リクライニングメカニズム1120がより小さくかつ/またはより低い重量になることを可能にする。リクライニングメカニズム1120は、より限定された範囲のリクライニング調節を有することが可能であるが、チャイルドレストレイント1000bは、依然として、所望のリクライニング角度を実現することが可能である。いくつかの実装形態において、リクライニングメカニズム1120は、シートシェル1300のリクライニング角度において、約15度の調節を提供することが可能である。いくつかの実装形態において、チャイルドレストレイント1000bは、したがって、後向き構成に関して約34度から約49度の間の範囲にあるリクライニング角度(θrf1)を提供することが可能である。前向き構成に関して、チャイルドレストレイント1000bは、約59度から約74度の範囲にあるリクライニング角度(θff1)を提供することが可能である。
【0125】
上記に説明されているように、チャイルドレストレイント1000bは、前向きベルト経路1010cを介してベルト位置決めブースターシートとして使用され得る。この構成では、車両シートベルト110bは、シートシェル1300の側部1301cおよび1301dに沿ってそれぞれのノッチ1312を通してルーティングされ得、そこでは、子供がチャイルドレストレイント1000bの中へ置かれているときに、子供の大腿部が位置付けられている。いくつかの実装形態において、ノッチ1312は、車両シート100上のベルトバックル114から解放されるときに、車両シートベルト110b上のベルトタング112がシートシェル1300に引っ掛かることを抑止するか、または、場合によっては防止するように形状決めされ得る。このように、車両シートベルト110bの事故的な解放は、親、介護者、および/またはユーザー(たとえば、子供)がベルトタング112をベルトバックル114に再連結するために、明確で視覚的な指示を提供することが可能である。
【0126】
たとえば、図40A図40Dは、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000b上のノッチ1312のいくつかの拡大図を示している。ノッチ1312は、シートシェルの側部1301cから外向きに延在する突出セクション1313を含むことが可能である。突出セクション1313は、シートシェル1300の前方に向けて位置付けられている第1の側部または縁部1314と、シートシェル1300の後方に向けて位置付けされている第2の側部または縁部1316と、を含むことが可能である。
【0127】
示されているように、第1の側部1314は、第2の側部1316に対して平行に整列され得るが、第2の側部1316に対して垂直方向にオフセットされ得る(たとえば、第1の側部1314は、第2の側部1316の下方に位置決めされている)。この配置は、ベルトタング112がノッチ1312を通して後退させられるときに、ベルトタング112が回転することを引き起こすことが可能である。たとえば、図40Aは、ベルトバックル114にしっかりと連結されているベルト100bのベルトタング112を示している。ベルト100bが解放されているときには、ベルトタング112の一部分は、第2の側部1316に接触することなく、第1の側部1314に物理的に接触することが可能である(図40Bを参照)。第1の側部1314とベルトタング112との間の接触は、ベルトタング112が回転することを引き起こし、ベルトタング112が引っ掛かることなくノッチ1312を通り抜けることができるようになっている。
後向きベルト経路に関する変形例
【0128】
いくつかの実装形態において、後向きベルト経路1010aが下側ベース1100の底部部分および後方部分に向けて位置決めされることが好ましい可能性があり、そこでは、ベルトバックルおよび/または車両シートアンカーが、典型的に車両シート100上に位置付けられている。より低い後向きベルト経路1010aは、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bの全体的な設計に、いくつかの利益を提供し(それに限定されないが、より小さくサイズ決めされたチャイルドレストレイント1000b、および、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000bおよびとりわけヘッドレスト1360のためのより大きいスペースを含む)、より限定された内部スペースを備えたより小さくサイズ決めされた車両に対処することが可能である。しかし、より低く位置決めされた後向きベルト経路は、車両シートへのコンバーチブル型チャイルドレストレイントの嵌め合いに悪影響を与える可能性がある。したがって、コンバーチブル型チャイルドレストレイントの中での後向きベルト経路1010aの設置は、より低く位置決めされたベルト経路の利益と、広範囲の車両シートにチャイルドレストレイントをフィットさせることの容易さと、の間のバランスをとるように調整され得る。
【0129】
たとえば、コンバーチブル型チャイルドレストレイント1000aは、チャイルドレストレイント1000bと比較して、より低く位置決めされた後向きベルト経路1010aを提供することが可能である。これは、チャイルドレストレイント1000bと比較して、車両の中の子供のより低い配置、ひいては、より低い重心、および/または、より小さくサイズ決めされた装置を、チャイルドレストレイント1000aが実現することを可能にすることができる。しかし、チャイルドレストレイント1000bは、異なる車両シートのタイプへよりフィットしやすくなっていることによって、および、異なる車両ハーネス構成によって、チャイルドレストレイント1000aよりも据え付けしやすくなっていることが可能である。
【0130】
図43A図43Eは、チャイルドレストレイント1000aおよび1000b、とりわけ、下側ベース1100および中間ベース1200の幾何学形状を比較するいくつかの図を示している。具体的には、図43Aは、チャイルドレストレイント1000aの中にシートシェル1300がない状態で、下側ベース1100および中間ベース1200の斜視図を示している。図43Cは、チャイルドレストレイント1000aの断面図を示している。示されているように、後向きベルト経路1010aは、ベルトロッキングアーム1230およびロックアウトメカニズム1220が位置付けられている中間ベース1200の一部分に沿って、上方に延在することが可能である。中間ベース1200のこの部分は、約67mmの幅を有するチャイルドレストレイント1000aの最も低い部分の約102mm上方にあることが可能である。
【0131】
図43Bは、チャイルドレストレイント1000bの中にシートシェル1300がない状態で、下側ベース1100および中間ベース1200の斜視図を示している。図43Dは、チャイルドレストレイント1000bの断面図を示している。示されているように、後向きベルト経路1010aは、同様に、約130mmの幅を有するチャイルドレストレイント1000bの最も低い部分の約128mm上方に位置付けられている中間ベース1200の一部分に沿って、上方に延在することが可能である。図43Eは、断面図を示しており、そこでは、チャイルドレストレイント1000aおよび1000bが、互いに重ね合わされており、コンバーチブル型チャイルドレストレイントの両方の変形例の中の後向きベルト経路1010aの違いを示している。
結論
【0132】
本明細書で説明されているすべてのパラメーター、寸法、材料、および構成は、例示的なものであることを意味しており、実際のパラメーター、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される1つまたは複数の特定の用途に依存することとなる。先述の実施形態は、主として例として提示されているということ、ならびに、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲の中で、本発明の実施形態が、具体的に説明および特許請求されているもの以外で実践され得るということが理解されるべきである。本開示の本発明の実施形態は、本明細書で説明されているそれぞれの個々の特徴部、システム、物品、材料、キット、および/または方法に向けられている。
【0133】
加えて、2つ以上のそのような特徴部、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、そのような特徴部、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合には、本開示の本発明の範囲の中に含まれる。本開示の範囲から逸脱することなく、例示的な実装形態のそれぞれのエレメントの設計、動作条件、および配置に関して、他の置換、修正、変更、および省略が行われ得る。数値範囲の使用は、同じ方式で同じ機能を果たし、同じ結果を生成する、その範囲の外側に入る均等物を除外しない。
【0134】
また、さまざまな発明概念は、1つまたは複数の方法として具現化され得、そのうちの少なくとも1つの例が提供されてきた。方法の一部として実施される行為は、場合によっては、異なる方式で順序付けられ得る。したがって、いくつかの本発明の実装形態において、所与の方法のそれぞれの行為は、具体的に図示されているものとは異なる順序で実施され得、それは、同時にいくつかの行為を実施することを含むことが可能である(例示目的の実施形態において、そのような行為が連続的な行為として示されている場合でも)。
【0135】
本明細書で述べられているすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参照文献は、その全体が参照により組み込まれている。
【0136】
本明細書で定義および使用されているようなすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれた文献の中の定義、および/または、定義された用語の通常の意味を支配するように理解されるべきである。
【0137】
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用されているような不定冠詞「a」および「an」は、明確に反対の指示がない限り、「少なくとも1つの」を意味するように理解されるべきである。
【0138】
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用されているような「および/または」という語句は、そのように等位接続されるエレメントの「いずれかまたは両方」を意味するように理解されるべきであり、すなわち、いくつかのケースでは接続的に存在し、他のケースでは分離的に存在するエレメントを意味するように理解されるべきである。「および/または」を伴って列挙された複数のエレメントは、同じ方式で解釈されるべきであり、すなわち、そのように等位接続されるエレメントのうちの「1つまたは複数」であると解釈されるべきである。他のエレメントは、具体的に識別されているそれらのエレメントに関係しているかまたは関係していないかにかかわらず、「および/または」の節によって具体的に識別されているエレメント以外に、随意的に存在することが可能である。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む(comprising)」などのような開放型の言語とともに使用されるときには、1つの実施形態では、Aのみ(随意的に、B以外のエレメントを含む);別の実施形態では、Bのみ(随意的に、A以外のエレメントを含む);さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(随意的に、他のエレメントを含む)などを指すことが可能である。
【0139】
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用されているように、「または」は、上記に定義されているような「および/または」と同じ意味を有するように理解されるべきである。たとえば、リストの中のアイテムを分離するときに、「または」または「および/または」は、包含的であるものとして解釈されるべきであり、すなわち、複数のまたはリストのエレメントのうちの少なくとも1つの(しかし、2つ以上も含む)、および、随意的に、追加的な列挙されていないアイテムを含むものとして解釈されるべきである。たとえば、「のうちの1つのみ」もしくは「のうちの正確に1つ」、または、特許請求の範囲において使用されるときには、「からなる」など、反対のことを明確に示されている用語のみが、複数のまたはリストのエレメントのうちの正確に1つのエレメントを含むことを指すこととなる。一般的に、本明細書で使用されているような「または」という用語は、排他性の用語(たとえば、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」、または「のうちの正確に1つ」など)によって先行されるときに、排他的な代替例を示すものとしてのみ解釈されるものとする(すなわち「一方または他方であるが、両方ではない」)。特許請求の範囲において使用されるときに、「から本質的になる」は、特許法の分野において使用されているようなその通常の意味を有するものとする。
【0140】
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用されているように、1つまたは複数のエレメントのリストに関連する「少なくとも1つの」という語句は、エレメントのリストの中のエレメントのうちの任意の1つまたは複数から選択された少なくとも1つのエレメントを意味するように理解されるべきであるが、必ずしも、エレメントのリストの中に具体的に列挙されているそれぞれのおよびすべてのエレメントのうちの少なくとも1つを含むとは限らず、また、エレメントのリストの中のエレメントの任意の組み合わせを除外するとは限らない。また、この定義は、具体的に識別されているそれらのエレメントに関係しているかまたは関係していないかにかかわらず、「少なくとも1つの」という語句が参照するエレメントのリストの中で具体的に特定されているエレメント以外に、エレメントが随意的に存在することができるということを可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または、同等に、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、1つの実施形態では、Bが存在していない状態の(および、随意的に、B以外のエレメントを含む)少なくとも1つのA(随意的に、2つ以上のAを含む);別の実施形態では、Aが存在していない状態の(および、随意的に、A以外のエレメントを含む)少なくとも1つのB(随意的に、2つ以上のBを含む);さらに別の実施形態では、少なくとも1つのA(随意的に、2つ以上のAを含む)および少なくとも1つのB(随意的に、2つ以上のBを含む)(および、随意的に、他のエレメントを含む);などを指すことが可能である。
【0141】
特許請求の範囲において、および、上記の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「持つ(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」、「保持する(holding)」、「から構成される(composed of)」などのようなすべての移行句は、開放型であるように理解されるべきであり、すなわち、「を含むが、それに限定されない」を意味するように理解されるべきである。「からなる(consisting of)」および「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という移行句のみが、米国特許庁特許審査手続マニュアルのセクション2111.03に記載されているように、それぞれ、閉鎖型のまたは半閉鎖型の移行句であるものとする。
【符号の説明】
【0142】
100 車両シート
102 車両シートパン
104 車両シートバック
110 ベルト
110a LATCHベルト
110b 車両シートベルト
112 ベルトタング
114 ベルトバックル
116a ラップストラップ
116b ショルダーストラップ
120 LATCHアンカー
122 テザーストラップ
1000a チャイルドレストレイント
1000b チャイルドレストレイント
1002 リクライニングアーク
1004 リクライニング軸線
1006 回転平面
1010a 後向きベルト経路
1010b 前向きベルト経路
1010c 前向きベルト経路
1100 下側ベース
1102a 後方部分
1102b 底部部分
1120 リクライニングメカニズム
1121 軸線
1122 作動ハンドル
1123 開口部
1125a 可撓性部材
1125b 可撓性部材
1126a ガイド経路
1126b ガイド経路
1127a ロックピン
1127b ロックピン
1128 スプリング
1130 レール
1132a~1132d スロット
1140 LATCH保管コンパートメント
1142 ヒンジ付きドア
1200 中間ベース
1202a 上部側部
1204 開口部
1220 回転ロックアウト
1222 回転ストップ
1224 プランジャー端部
1226 ロックアウト端部
1230 ベルトロッキングアーム
1232 テールセクション
1240 ブラケット
1250a 開口部
1250b 開口部
1260 シールドコンポーネント
1300 シートシェル
1301a 前方側部
1301b 後方側部
1301c 側部
1301d 側部
1302 シートパン
1303 シートバックセクション
1304 シートバック
1310 開口部
1312 ノッチ
1313 突出セクション
1314 第1の側部または縁部
1316 第2の側部または縁部
1320 ベルトアクセスパネル
1322 ベルトアクセス開口部
1324 ベルトルーティング特徴部
1326 ラッチ
1328 カム
1330 ターンリング
1331 開口部
1332 回転メカニズム
1334 取り付け特徴部
1336 取り付け特徴部
1350 シートバックインサート
1352 ベルトロッキングアーム
1354 トラック
1356 保管コンパートメント
1357a 上部端部
1357b ピンジョイント
1358a ベース端部
1358b ピンジョイント
1360 ヘッドレスト
1362 開口部
1364 作動ハンドル
1370 ロックピンメカニズム
1372 ロックピン
1371a ピンジョイント
1371b ストップ
1372a ロックピン
1372b ロックピン
1373 リンケージ部材
1374a 作動ハンドル
1374b 作動ハンドル
1376 ケーブル、トーションワイヤー
1378 二次的なロック
1380 リブ
1382 スプリング
1384 スプリング
1390 レベルインジケーター
1400 アロックストラップ
A 車両設計エンベロープ
B 子供座席表面
C 回転軸線
D リクライニング軸線
E 内部シートシェル回転クリアランス
F 後向きベルト経路
G 後向きロックアウト
H ベルト据え付け下側アクセス
I 車両ベルト
recline 分離距離
θff1 リクライニング角度
θr1 角度
θr2 角度
θrf1 リクライニング角度
θrf2 リクライニング角度
θvs 角度
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図18
図19
図20
図21
図22
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図26
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図29
図30
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図32
図33
図34
図35
図36
図37A
図37B
図37C
図37D
図37E
図38A
図38B
図39A
図39B
図39C
図40A
図40B
図40C
図40D
図41A
図41B
図42A
図42B
図43A
図43B
図43C
図43D
図43E
図44A
図44B
図44C
【国際調査報告】