(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-22
(54)【発明の名称】離間板、ベルト離間装置、ガイドローラ及びガイドローラの適用
(51)【国際特許分類】
B65G 39/16 20060101AFI20221115BHJP
B65G 15/12 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
B65G39/16
B65G15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022516357
(86)(22)【出願日】2020-07-13
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2020101673
(87)【国際公開番号】W WO2021051973
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201910895916.0
(32)【優先日】2019-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521493374
【氏名又は名称】山▲東▼▲廣▼泰▲環▼保科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】高 毓成
【テーマコード(参考)】
3F023
3F033
【Fターム(参考)】
3F023AA05
3F023BA06
3F023BB03
3F023BC01
3F033GA01
3F033GD07
(57)【要約】
本発明は、離間板、ベルト離間装置、ガイドローラ及びガイドローラの適用に関し、上記離間板は、環状の本体を含み、上記本体は、高さが5~25mmであり、かつ厚さが3mm以上であり、上記本体の頂端にはバリア部が設けられ、上記バリア部は、2つの側壁と、2つの側壁を接続する頂壁とを含み、上記頂壁の上記側壁から離れる中部は最高点であり、上記頂壁の上記側壁に近接する端部が最低点であり、上記バリア部の最低点が離間板に接続され、かつ上記バリア部の最高点と最低点との間が滑らかに遷移する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の本体を含み、前記本体は、厚さが2mm以上であり、高さが1mm以上であり、
前記本体の頂端にはバリア部が設けられ、前記バリア部の中部が最高点であり、前記バリア部の前記本体に近接する端部が最低点であり、前記バリア部の最低点が本体に接続され、かつ前記バリア部の最高点と最低点との間が滑らかに遷移することを特徴とする、離間板。
【請求項2】
前記バリア部は、上向きに突起している弧状バリア部である第1のバリア部であるか、又は、第2のバリア部であり、
前記第2のバリア部が、2つのベルトバリア部と、2つのベルトバリア部を接続する緩衝部とを含み、前記ベルトバリア部は、内向きに凹む弧状であり、前記緩衝部は、上向きに突起している弧状であり、前記ベルトバリア部と側壁及び緩衝部との接続箇所は、弧状面取りにより滑らかに遷移することを特徴とする、請求項1に記載の離間板。
【請求項3】
前記離間板の内部は中空構造であることを特徴とする、請求項1に記載の離間板。
【請求項4】
前記離間板の厚さが3~10mmであり、及び/又は、
前記本体の高さが10~25mmであることを特徴とする、請求項1に記載の離間板。
【請求項5】
長さが搬送ベルトの幅以上であり、同軸かつエンドツーエンド状態で順次配列された複数の離間スリーブを含み、両端及び/又は離間スリーブの接続箇所に請求項1~4のいずれか1項に記載の離間板が設けられ、前記離間板は、離間スリーブの半径方向に沿って設けられることを特徴とする、ベルト離間装置。
【請求項6】
前記離間スリーブの壁厚が0.5mm以下であることを特徴とする、請求項5に記載のベルト離間装置。
【請求項7】
前記離間スリーブは、離間板と一体的に設けられるか、又は
離間スリーブの接続箇所の前記離間板は、中間離間板であり、前記中間離間板がその両側に位置するいずれかの離間スリーブに固定接続されることを特徴とする、請求項5に記載のベルト離間装置。
【請求項8】
離間スリーブの接続箇所の前記離間板は、中間離間板であり、前記中間離間板がその両側に位置するいずれかの離間スリーブに固定接続され、
前記離間スリーブの一端には雄ほぞが設けられ、前記離間スリーブの他端には前記雄ほぞに嵌合する雌ほぞが設けられることを特徴とする、請求項5に記載のベルト離間装置。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載の離間板が設けられるローラ本体を含むことを特徴とする、ガイドローラ。
【請求項10】
前記離間板が設けられるベルト離間装置は、前記ローラ本体の外部に嵌設され、かつ離間スリーブとローラ本体との直径の差が0.3mm以下であることを特徴とする、請求項9に記載のガイドローラ。
【請求項11】
前記ローラ本体の内部は中空構造であり、前記ローラ本体の両端にはそれぞれ軸ヘッドが設けられ、前記軸ヘッドは、支持部材により前記ローラ本体の内壁に接続され、
前記支持部材は、環状本体を含み、前記環状本体の外縁が接続部に接続され、前記接続部の他端が支持部に接続され、前記支持部が内管の内壁と接触し、前記支持部と水平面との夾角が鋭角であり、かつ前記支持部の外縁で囲まれた円の直径が、接続部の外縁で囲まれた円の直径よりも大きいことを特徴とする、請求項9に記載のガイドローラ。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか1項に記載のガイドローラを備える、アイロン機、拡布機、送出し機、折り畳み機、スタッカーのうちのいずれか1つ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送ベルトのベルト離間の技術分野に関し、特に離間板、ベルト離間装置、ガイドローラ及びガイドローラの適用に関する。
【背景技術】
【0002】
アイロン機、拡布機、送出し機などの布類仕上げ設備は、搬送ベルトを離間するためのガイドローラを使用する必要があり、搬送ベルトが設備内に果たす役割は、織物生地を搬送して拡布し、ベルト離間ローラが各搬送ベルトを離間し、ベルトが横方向にスライドすることを防止することである。
【0003】
布類は、シーツ、掛け布団カバー、枕カバー、枕芯、布団の中綿、ベッドライナーなどのホテル客室ベッド用品、ハンドタオル、フェイスタオル、バスタオル、バスローブなどのホテルサニタリー製品、テーブルクロス、ナフキン、椅子カバーなどのホテルレストラン用リネンを含む。
【0004】
従来のベルト離間ローラは、一般的なシームレス鋼管を採用して冷間引抜きした後に鋼管の表面にスプレー塗装を行い、次に鋼管の外側にプラスチックスリーブ及び離間片を間隔を隔てて嵌着し、鋼管の両端はナットにより端部のプラスチックスリーブを固定し、ベルトはプラスチックスリーブに嵌着され、ベルトとベルトとの間は離間片によりリミットされ、スリーブと離間片との接続箇所に角張り又は隙間があり、搬送ベルトに摩耗が発生する可能性がある。
【0005】
洗浄設備の技術改善に伴い、特に日本及び欧州の洗浄設備を代表として、自動化レベルがますます高くなり、ガイドローラの回転速度もますます速くなり、洗浄効率がますます高くなっているが、それに伴って、回転速度の増加による搬送ベルト及び離間片の摩耗速度も増加しており、両者のいずれかの摩耗はいずれも搬送ベルトの片寄りを引き起こすという問題が発生している。
【0006】
現在のローラ製造分野における方法の1つは、価格が中国産搬送ベルトの3~5倍である輸入搬送ベルトを使用することであり、もう1つは、離間片の高さ及び表面平滑度を増加させることであり、後者の方式は、中国国内のメーカーで最も汎用されているが、離間片の高さがますます高くなり、第1には、搬送ベルトの厚さが一般的に2mm程度であり、離間片の高さが25mmより大きければ、布類を搬送する際に布類のしわが発生しやすく、第2には、他のガイドローラの取り付け空間を圧縮することがあり、第3には、美しさを損なうだけでなく、ガイドローラの搬送難度を増加させ、洗浄設備の精密化の発展傾向にも合致しない。
【0007】
図10に示すように、従来の離間片がベルト摩耗を引き起こす原因は主にいくつかあり、1つは、離間片の製造プロセスが主にレーザ切断を採用し、離間片の厚さが離間片の加工コストに比例し、コストを低減するために、ベルト離間装置を使用する時に必要な耐衝撃性能を達成できる限り、離間片をできるだけ薄くすることであり、もう1つは、搬送ベルトの間の隙間が小さく、技術者が離間板の厚さを増加させるように開発した設計空間を制限することにより、市販の離間片の厚さが小さくなり、離間片の厚さは最近十数年で業界慣例となっており、中国実用新案205839435Uには、アイロン機用のベルト離間ローラが開示され、従来のプラスチック離間板の代わりにステンレス鋼波状離間板を使用することを目的とし、ガイドローラ自体の耐用年数を向上させるが、この概念を突破するものではなく、ベルト摩耗の問題を解決せず、高速回転の条件下で依然として搬送ベルト、特に搬送ベルトの縁部に摩耗をもたらす。
【0008】
研究によると、離間板によるベルト摩耗の原因の1つは、洗浄設備が動作する時に搬送ベルトが頻繁に蛇行することであり、
図10に示すように、端部11の位置で、オフセット応力により、離間片が高速で回転すると同時に搬送ベルトが緊張状態にあるため、搬送ベルトが頻繁に蛇行することを引き起こしやすく、離間板の頂部が平面である場合、特に離間板の厚さが1mmより小さい場合、搬送ベルトが蛇行し、離間板を越えやすく、搬送ベルトの縁部が離間板を越えると、搬送ベルトの局所的なオフセット量が多くなり、かつ搬送ベルトの振れを引き起こし、離間片が搬送ベルトに対して振れを引き起こしながら摩擦し、一定の時間使用した後、離間板が搬送ベルトの縁部に対して深刻な摩耗をもたらし、洗浄設備に使用される搬送ベルトは、一般的なベルトに比べて数万~十数万など高価であり、そのコストがベルト離間ローラよりはるかに高いため、搬送ベルトの蛇行問題を早急に解決する必要がある。
【0009】
現在のローラ製造分野における汎用方法は、価格が中国産搬送ベルトの3~5倍である輸入搬送ベルトを使用することであり、もう1つは、離間片の高さを高くすることであり、一方では、離間片の高さがますます高くなり、美しさを損なうだけでなく、ガイドローラの搬送難度を増加させ、かつ他のガイドローラの取り付け空間を圧縮することがあり、洗浄設備の精密化の発展傾向にも合致せず、他方では、許容される取り付け空間の制限下で、離間片が最大高さに達しても、応力作用下で搬送ベルトの縁部が離間片を越えて搬送ベルトの摩耗を引き起こすことを阻止することができない。
【発明の概要】
【0010】
上記技術的課題を解決するために、本発明の目的は、離間板、ベルト離間装置、ガイドローラ及びガイドローラの適用を提供することにある。
【0011】
本発明の一態様に係る離間板は、環状の本体を含み、前記本体は、厚さが2mm以上であり、高さが1mm以上であり、
前記本体の頂端にはバリア部が設けられ、前記バリア部の中部が最高点であり、前記バリア部の前記本体に近接する端部が最低点であり、前記バリア部の最低点が本体に接続され、前記バリア部の最高点と最低点との間が滑らかに遷移する。
【0012】
従来技術に比べて、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0013】
1、離間板の厚さは2mm以上であり、バリア部の最高点と最低点との間が滑らかに遷移し、第1には、バリア部の最高点及び最低点の水平距離を増加させることにより搬送ベルトの縁部がバリア部を越える難度を増加させ、離間板の厚さが2mmを超える場合に搬送ベルトの縁部がバリア部をほとんど超えず、搬送ベルトの蛇行現象を軽減し、第2には、角張りがなく、滑らかに遷移することで、搬送ベルトに対する摩耗を減少させ、搬送ベルトの耐用年数を延長することができる。
【0014】
2、バリア部の最高点と最低点との間で滑らかに遷移し、搬送ベルトがバリア部と接触する時に安定してスライドし、搬送ベルトの振れを減少させることに役立つ。
【0015】
3、搬送ベルトの厚さは2mmより小さく、離間板の高さを効果的に制御し、布類を搬送する場合、布類が平らでしわが発生しないことに役立つ。
【0016】
4、洗浄設備の動作コスト、搬送ベルトの動作コストの主な部分を低減する。従来の離間板の場合、半年程度で搬送ベルトを交換するが、本発明は、搬送ベルトの耐用年数を2~3倍に延長し、搬送ベルトの交換による作業ロスとコストを減少させることができる。
【0017】
さらに、前記バリア部は、上向きに突起している弧状バリア部で、半円又は半楕円であってもよい第1のバリア部であるか、又は、第2のバリア部であり、
前記第2のバリア部が、2つのベルトバリア部と、2つのベルトバリア部を接続する緩衝部とを含み、前記ベルトバリア部は、内向きに凹む弧状であり、前記緩衝部は、上向きに突起している弧状であり、前記ベルトバリア部と側壁及び緩衝部との接続箇所は、弧状面取りにより滑らかに遷移する。
【0018】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:バリア部の最高点と最低点との間は上部が凸又は下部が凹の弧状接続面であることにより、バリア部の頂端の幅ができるだけ大きくなり、搬送ベルトが離間片を越える際に受ける抵抗を減少させ、搬送ベルトがバリア部の最高点を越えることを阻止するとともに、バリア部の最低点と最高点との間に弧状支持を形成し、搬送ベルトが離間板に沿って上向きに登る時に常に離間板と接触することができ、搬送ベルトと離間板との間の摩擦力を増加させ、搬送ベルトの蛇行幅を緩和し、搬送ベルトが離間片を越えることを防止し、搬送ベルトが摩耗されることを効果的に減少させる。
【0019】
さらに、前記離間板の内部は、中空構造である。
【0020】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:離間板の内部が中空構造であることにより、管体の重量を低減し、離間板製造の材料コストを減少させることができる。
【0021】
さらに、前記離間板の厚さは3~10mmであり、及び/又は、前記本体の高さが10~25mmである。
【0022】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:離間板の幅と高さとを適切に増加させ、両者の相乗効果により、搬送ベルトの縁部がバリア部の最高点を越えることをさらに効果的に防止することができる。
本発明の一態様に係る、ベルト離間装置は、長さが搬送ベルトの幅以上であり、同軸かつエンドツーエンド状態で順次配列された複数の離間スリーブを含み、両端及び/又は離間スリーブの接続箇所に上記いずれか1項に記載の離間板が設けられ、前記離間板は、離間スリーブの半径方向に沿って設けられる。
【0023】
従来技術に比べて、本発明は以下の有益な効果を有する:離間板は離間スリーブの半径方向に沿って設けられ、かつ厚さが3mm以下であり、隣接する2つの離間板の間に搬送ベルトを配置するための収容溝が形成されることにより、搬送ベルトが収容溝内に制限され、使用時に、離間板の幅を増加させることにより搬送ベルトの縁部がバリア部を越える難度を増加させ、離間板の厚さが3mmを超える場合に搬送ベルトの縁部が搬送ベルトをほとんど超えず、搬送ベルトと離間板との間に局所的な強圧力を形成せず、離間板の搬送ベルトに対する摩耗を減少させ、搬送ベルトの耐用年数を延長することができる。
【0024】
さらに、前記離間スリーブの壁厚が0.5mm以下である。
【0025】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:離間板と離間スリーブとを一体的に成形しやすい。
【0026】
さらに、前記離間スリーブは、離間板と一体的に設けられるか、又は
離間スリーブの接続箇所の前記離間板は、中間離間板であり、前記中間離間板がその両側に位置するいずれかの離間スリーブに固定接続される。
【0027】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:離間スリーブと離間板とを一体的に設けることにより、加工効率を向上させ、製造コストを低減することができ、前記中間離間板がその両側に位置するいずれかの離間スリーブに固定接続されることにより、離間板と離間スリーブとの接続箇所に隙間が存在することを防止することができる。
【0028】
さらに、離間スリーブの接続箇所の前記離間板は、中間離間板であり、前記中間離間板がその両側に位置するいずれかの離間スリーブに固定接続され、
前記離間スリーブの一端には雄ほぞが設けられ、前記離間スリーブの他端には前記雄ほぞに嵌合する雌ほぞが設けられる。
【0029】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:各離間スリーブが同期回転できることにより、単一の離間スリーブの摩耗を回避し、好ましくは離間スリーブの他端に環状雄ほぞが設けられ、取り付け時に雄ほぞが雌ほぞに係入され、離間スリーブの接続箇所に隙間が存在することを防止する。
【0030】
本発明の一態様に係るガイドローラは、上記いずれか1項に記載の離間板が設けられるローラ本体を含む。
【0031】
従来技術に比べて、本発明は以下の有益な効果を有する:ガイドローラに前記離間板を配置することにより、搬送ベルトの摩耗を防止する。
【0032】
さらに、前記離間板が設けられているベルト離間装置は、前記ローラ本体の外部に嵌設され、かつ前記離間スリーブとローラ本体との直径の差が0.3mm以下である。
【0033】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:振れ幅が小さいベルト離間ローラを製造することができ、現在の回転速度がますます速くなるアイロン機に適応し、ガイドローラの半径方向による搬送ベルトの振れを防止し、動力システムの負荷を軽減する。
【0034】
さらに、前記ローラ本体の内部は中空構造であり、前記ローラ本体の両端にはそれぞれ軸ヘッドが設けられ、前記軸ヘッドは、支持部材により前記ローラ本体の内壁に接続され、
前記支持部材は、環状本体を含み、前記環状本体の外縁が接続部に接続され、前記接続部の他端が支持部に接続され、前記支持部が内管の内壁と接触し、前記支持部と水平面との夾角が鋭角であり、かつ前記支持部の外縁で囲まれた円の直径が、接続部の外縁で囲まれた円の直径よりも大きい。
【0035】
上記のさらなる技術手段を採用することによる有益な効果は以下のとおりである:支持部材が半径方向の外力(例えば半径方向の内向きの圧力、外向きの引っ張り力など)を受ける場合、接続部が変形を発生させることにより、支持部と水平面との間の夾角が増大するか又は減少することを引き起こし、支持部材が管体内に貫入する時に管壁からの半径方向の圧力を受けることにより、支持部の傾斜角度が減少することを引き起こし、このとき、に接続部の回復応力は解消されず、接続部の回復応力の作用で、支持部が弾性支持を形成し、設計時に、支持部材の直径を管体空洞の直径より大きくすることができ、支持部材が管体に貫入した後に締り嵌めを形成して、管体と支持部との間に隙間がないため、支持部材の管壁に対する支持力を増加させ、管体の変形を効果的に防止し、管の出荷時の真円度公差を保つことに役立つ。
【0036】
本発明の一態様は、上記いずれか1項を適用するアイロン機、拡布機、送出し機、折り畳み機、スタッカーのうちのいずれか1項を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の技術手段をよりよく理解するために、以下、具体的な実施例及び図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0039】
(実施例1)
離間板6は、環状の本体1を含み、上記本体1は、高さが1~25mmであり、厚さが3mm以上であり、好ましくは、上記離間板6は、厚さが3~10mmであり、高さが10~25mmである。
【0040】
上記本体1の頂端にはバリア部2が設けられ、上記バリア部2は、2つの側壁と、2つの側壁を接続する頂壁とを含み、上記頂壁の上記側壁から離れる中部は最高点であり、上記頂壁の上記側壁に近接する端部が最低点であり、上記バリア部2の最低点が離間板6に接続され、かつ上記バリア部の最高点と最低点との間が滑らかに遷移し、具体的に、
図2に示すように、上記バリア部2は、上向きに突起している弧状バリア部である第1のバリア部2であるか、又は、
図3に示すように、上記バリア部2は、2つのベルトバリア部と、2つのベルトバリア部を接続する緩衝部とを含む第2のバリア部2であり、上記ベルトバリア部は、内向きに凹む弧状であり、上記緩衝部は、上向きに突起している弧状であり、上記ベルトバリア部と側壁及び緩衝部との接続箇所は、弧状面取りにより滑らかに遷移する。選択可能な手段として、上記離間板6の内部は中空構造であり、重量を軽減する。
【0041】
本実施例のベルト離間装置は、長さが搬送ベルトの幅以上であり、同軸かつエンドツーエンド状態で順次配列された複数の離間スリーブ3を含み、上記ベルト離間装置の両端及び/又は離間スリーブ3の接続箇所に上記いずれか1項に記載の離間板6が設けられ、上記離間板6は、離間スリーブ3の半径方向に沿って設けられ、具体的に、
図6に示すように、上記離間スリーブ3の壁厚が0.5mm以下であり、上記離間スリーブ3は、離間板6と一体的に設けられ、すなわち、ベルト離間装置の表現形式は管体であり、該管体は管壁を含み、上記管壁に複数の離間板6が設けられ、上記離間板6は、管壁の半径方向に沿って設けられ、かつ厚さが2mm以上であり、ここで、厚さが2mm、4mm、5mm、8mm、8.5mm、9mm、10mmなどであってもよく、高さが1mm、2mm、5mm、8mm、9mm、10mm、10.5mm、12mm、13.5mm、15mm、16mmなどであってもよい。
【0042】
本実施例のガイドローラは、ローラ本体4を含み、上記ローラ本体4には上記いずれか1項に記載の離間板6が設けられ、具体的に上記離間板6が設けられているベルト離間装置は上記ローラ本体4の外部に嵌設され、かつ上記離間スリーブ3とローラ本体4との直径の差が0.3mm以下であり、かつガイドローラの重量を軽減するために、上記ローラ本体4の内部は中空構造であり、上記ローラ本体4の両端にはそれぞれ軸ヘッドが設けられ、上記軸ヘッドは、支持部材5により上記ローラ本体4の内壁に接続され、
上記支持部材5は、環状本体51を含み、上記環状本体51の外縁は厚さが3mm~20mmの接続部52に接続され、上記接続部52の他端は支持部53に接続され、上記支持部53と水平面との夾角αは0°~90°であり、上記支持部53と環状本体51との距離d≧5mmであり、上記支持部53は内管の内壁と接触し、上記支持部53と水平面との夾角は鋭角であり、上記支持部53の外縁で囲まれた円の直径は、接続部52の外縁で囲まれた円の直径よりも大きく、具体的に、上記接続部52は、半径が2~15mmの弧状の接続部52であり、上記弧状接続部52は、一端が環状本体51に接続され、他端が支持部53に接続され、支持部材5が半径方向の外力(例えば半径方向の内向きの圧力、外向きの引っ張り力など)を受ける場合、接続部52が変形を発生させることにより、支持部53と水平面との間の夾角が増大するか又は減少することを引き起こし、支持部材5が管体内に貫入する時に管壁からの半径方向の圧力を受けることにより、支持部53の傾斜角度が減少することを引き起こし、このとき、接続部52の回復応力は解消されず、接続部52の回復応力の作用で、支持部53が弾性支持を形成し、設計時に、支持部材5の直径を管体空洞の直径より大きくすることができ、支持部材5が管体に貫入した後に締り嵌めを形成して、管体と支持部53との間に隙間がないため、支持部材5の管壁に対する支持力を増加させ、管体の変形を効果的に防止し、管の出荷時の真円度公差を保ち、ガイドローラの半径方向振れを低減することに役立つ。
【0043】
上記ガイドローラを適用するアイロン機、拡布機、送出し機、折り畳み機、スタッカーのうちのいずれか1つを提供し、使用時に、本発明に記載のガイドローラは、ベルト離間及び位置決めの作用を果たすために、同じ機能を有する従来のガイドローラを直接置換すればよい。本実施例の上記ガイドローラの機能を最適にするために、離間スリーブ3の位置及び数量を装置上の搬送ベルトの位置及び数量に対応させることにより、離間スリーブ3の両側にいずれも1つの離間板6があり、隣接する2つの離間板6と離間スリーブ3とは、搬送ベルトを配置するための収容溝を囲むように形成し、離間板6の各搬送ベルトに対する摩耗を軽減する。
【0044】
(実施例2)
本実施例の実施例1と同じ部分を説明せず、異なる点は以下のとおりである:本実施例では、離間スリーブ3の接続箇所の上記離間板6は、中間離間板6であり、上記中間離間板6がその両側に位置するいずれかの離間スリーブ3に固定接続され、すなわち、ベルト離間装置の表現形式はエンドツーエンド状態で接続された複数の離間スリーブ3であり、離間スリーブ3の一端又は両端には離間板6が設けられ、大量の生産に役立ち、具体的に2種類の状況があり、
図4に示すように、ベルト離間装置の表現形式はエンドツーエンド状態で接続された複数の離間スリーブ3であり、離間スリーブ3の一端にはいずれも離間板6が設けられるか、又は、
図5に示すように、2種類の離間スリーブ3が生産され、1つは両端にはいずれも離間板6が接続された離間スリーブ3であり、もう1つは両端にはいずれも離間板6が接続されない離間スリーブ3であり、ガイドローラの外側に交互に嵌設され、このような選択可能な手段は、同様に離間スリーブ3の両側にいずれも1つの離間板6があるように形成され、隣接する2つの離間板6と離間スリーブ3とは、搬送ベルトを配置するための収容溝を囲むように形成し、さらに好ましくは、上記離間スリーブ3の一端には雄ほぞ31が設けられ、上記離間スリーブ3の他端には上記雄ほぞ31に嵌合する雌ほぞ32が設けられ、好ましくは、離間スリーブ3の他端には環状雄ほぞ31が設けられ、取り付け時に雄ほぞ31が雌ほぞに係入され、離間スリーブ3の接続箇所に隙間が存在することを防止し、本実施例の上記離間板6は、厚さが2mm以上であり、4mm、5mm、8mm、8.5mm、9mm、9.5mm、10mmなどであってもよく、高さが1mm、5mm、8mm、9mm、10mm、10.5mm、12mm、15mm、16mm、18mm、22mmなどであってもよい。
【0045】
本実施例のガイドローラは、ローラ本体4を含み、上記ローラ本体4には上記いずれか1項に記載の離間板6が設けられ、具体的に、上記離間板6が設けられているベルト離間装置は上記ローラ本体4の外部に嵌設され、具体的には、エンドツーエンド状態で接続された離間スリーブ3であり、離間スリーブ3の両側にいずれも1つの離間板6があり、隣接する2つの離間板6と離間スリーブ3とも、搬送ベルトを配置するための収容溝を囲むように形成する。
【0046】
上記ガイドローラを適用するアイロン機、拡布機、送出し機、折り畳み機、スタッカーのうちのいずれか1つを提供し、使用時に、本発明に記載のガイドローラは、ベルト離間及び位置決めの作用を果たすために、同じ機能を有する従来のガイドローラを直接置換すればよい。
【0047】
以上の記載は、本願の好ましい実施例及び適用される技術原理を説明するものにすぎない。当業者であれば、本願に関する発明の範囲は、上記技術的特徴の特定の組み合わせによって形成される技術手段に限定されず、また、上記発明の概念から逸脱しない場合で、上記技術的特徴又はそれらの同等物の任意の組み合わせによって形成される他の技術手段を含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記特徴は、本願で開示されるもの(ただし、これらに限定されない)と同様の機能を有する。
【符号の説明】
【0048】
1 本体
2 バリア部
3 離間スリーブ
31 雄ほぞ
32 雌ほぞ
4 ローラ本体
5 支持部材
51 環状本体
52 接続部
53 支持部
6 離間板
7 ガイドローラ軸
100 従来の離間片
110 ステンレス鋼波状離間板
【国際調査報告】