(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-22
(54)【発明の名称】改質材
(51)【国際特許分類】
B27K 3/34 20060101AFI20221115BHJP
B27K 3/02 20060101ALI20221115BHJP
C09K 21/10 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
B27K3/34 B
B27K3/02 C
C09K21/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517138
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(85)【翻訳文提出日】2022-03-15
(86)【国際出願番号】 EP2020075949
(87)【国際公開番号】W WO2021053059
(87)【国際公開日】2021-03-25
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522103579
【氏名又は名称】ゲオルク-アウグスト-ウニベルジテート ゲッティンゲン シュティフツング オッフェントリーヒェン レヒツ
(71)【出願人】
【識別番号】515225895
【氏名又は名称】アルフローマ アイピー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100182730
【氏名又は名称】大島 浩明
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー ミリッツ
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス エメリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン ジュリアン コルペ
(72)【発明者】
【氏名】ポリーヌ ガトゥーヌ
【テーマコード(参考)】
2B230
4H028
【Fターム(参考)】
2B230AA04
2B230AA07
2B230AA08
2B230AA15
2B230BA01
2B230BA04
2B230BA17
2B230BA18
2B230CB09
2B230CB25
2B230CC01
2B230EB03
2B230EB12
4H028AA30
4H028AA31
4H028BA02
(57)【要約】
本発明は、難燃剤及び架橋剤又は固定剤、あるいはその両方を含む材木又は木材の処理組成物に関するものであり、それにより、組成物はホウ素及びハロゲンを含まない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材木及び/又は木材用のホウ素及びハロゲンフリーの処理組成物であって、
a) 部分-N-C(=X)-N-(ここで、XはO、S及び置換又は非置換窒素である)を含む難燃剤;及び
成分b)架橋剤、又はc)固定剤のうち少なくとも1つを含む組成物。
【請求項2】
前記架橋剤が2-イミダゾリドン部分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記架橋剤が、以下の構造:
【化1】
[構造中、R
1及びR
2は互いに独立してOH及びOR
5であり、ここでR
5(全ての残基に対して独立して)はC
1-C
5アルキル(特にメチルが好ましい)、-CH
2O-C
nH
2n-OH及び-CH
2O-C
nH
2n-O-C
mH
2mOH(ここで、n及びmは独立して2又は3であり、好ましくは2である)であり;R
3及びR
4は互いに独立して水素、R
5(全ての残基に対して独立して)、-CH
2OR
5(全ての残基に対して独立して)及びCH
2OHである]で表される化合物を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記固定剤が、シアノグアニジン-ジエチレントリアミン-エピクロロヒドリン-ポリマーを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記難燃剤が、尿素及び/又はグアニジン部分を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記難燃剤が、尿素、グアニジン、フェニルグアニジン塩のいずれかから選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記難燃剤が、リン酸塩を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
難燃剤と架橋剤の比率(wt/wt)(複数の架橋剤及び/又は難燃剤が存在する場合、これは総重量に関係する)は、≧0.05:1~≦10:1である、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
さらに触媒を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
触媒を含まない、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
材木及び/又は木材及び/又は木材ベースの製品の処理剤としての、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項12】
材木及び/又は木材の少なくとも一部が、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物により含浸されている、材木及び/又は木材の複合材料。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物を、処理される材木及び/又は木材及び/又は木材ベースの製品に塗布するための塗布方法であって、以下の工程:
a) 任意には、処理する材木及び/又は木材を事前乾燥する工程、
b) 高圧で組成物の水溶液により処理される材木及び/又は木材を含浸させる工程、
c) 前記含浸された材木及び/又は木材を乾燥させる工程を含む方法。
【請求項14】
工程b)の組成物の含有量(添加前の水100ml当たりのg)は、0.5g~80gである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
工程c)は、異なる温度で実行される少なくとも2つの乾燥工程を含み、温度は各工程から他の工程へと上昇する、請求項13又は14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改質材、特に難燃剤で処理された材木の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
耐火性は、材木及び木材製品の使用において、例えば建設エリア、特に建物や公共の場所、例えば駅や空港などにおいて極めて重要な役割を果たす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
難燃剤は主に知られているが、新しい代替組成物、それらの使用法、及び塗布方法、特に、ホウ酸塩及び/又はハロゲンを回避し、可能であれば、さらなる触媒の使用を回避し、屋外にさらされた場合に浸出に対して高い耐性を示す組成物が常に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、本発明の請求項1に記載の組成物によって解決される。
【0005】
従って、
a) 部分-N-C(=X)-N-(ここで、XはO、S及び置換又は非置換窒素である)を含む難燃剤;及び
成分b)架橋剤、又はc)固定剤のうち少なくとも1つを含む、材木及び/又は木材及び/又は木材ベースの複合材料用のホウ素及びハロゲンを含まない処理組成物が提供される。
【0006】
驚くべきことには、材木及び/又は木材の改質のためにそのような組成物を使用することによって、以下の利点のうちの1つ又は複数が、本発明内のほとんどの用途で達成できることが見出された:
-組成物は、無垢材を意味する材木及び/又は木材、及び後で示すように、木材ベースの複合材料に簡単に適用され得、
-組成物は、汚染物質及び危険物の使用を回避し、
-組成物は、処理された材木又は木材の耐火性を高めるだけでなく、通常、吸湿性が低下し、生物学的耐久性、寸法安定性、及び表面硬度が向上し、
-組成物は、材木製品、例えば無垢材、ファイバーボード、パーティクルボード、合板、さらにベニヤベース又はラメラベースの複合材、及びその他の複合材に使用され得、
-組成物は化学的に安定しており、そして一工程で木材に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、2つの発明のサンプル及び2つの比較サンプルの最大重量損失を示す図を示す。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【
図5】
図5は、1つの発明のサンプル及び4つの比較サンプルの最大膨潤率を示す図を示す。
【0012】
【
図6】
図6は、
図5のサンプルの膨潤防止効率(ASE)を示す図を示す。
【0013】
【
図7】
図7は、
図5の試料の水蒸気吸収(W24
100%RH)、水蒸気放出(W24
0%RH)、及び液体吸水(W24
submerged)を示す図を示す。
【0014】
【
図8】
図8は、3つの本発明のサンプル及び1つの比較サンプルの最大重量損失を示す図を示す。
【0015】
【0016】
【
図10】
図10は、3つの本発明のサンプルの燃焼時間を示す図を示す。
【0017】
【0018】
【
図12】
図12は、1つの発明のサンプル及び1つの比較サンプルのWPGを示す図を示す。
【0019】
【
図13】
図13は、1つの本発明のサンプル及び2つの比較サンプルの最大重量損失を示す図を示す。
【0020】
【
図14】
図14は、1つの本発明のサンプル及び2つの比較サンプルの燃焼速度を示す図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の意味での「[X]フリー」という用語は、特に、材木又は木材に塗布された場合、組成物中の[X]の含有量が<0.1wt%(総組成のwt/wt)、より好ましい<0.01wt%、及び最も好ましい<0.001wt%であることを意味し、そして/又は含む。本発明による組成物はハロゲンフリー及び/又はホウ素フリーであるが、難燃性が木材含有基材に提供されることは、本発明による組成物の利点である。
【0022】
ハロゲンとは、ハロゲン含有化合物又はハロゲン又はハロゲン化物を意味する。ハロゲンには、フッ素、塩素、臭素、及び/又はヨウ素が含まれる。ハロゲン化物には、フッ化物、塩化物、臭化物、及び/又はヨウ化物が含まれる。
【0023】
本発明の意味での「処理組成物」という用語は、特に、適用後、組成物が材木の少なくとも一部に浸透し、最良の場合、処理される材木及び/又は木材に完全に/十分に浸透することを意味し、そして/又は含み;これについては、後で詳しく説明する。
【0024】
本発明の意味での「材木お及び/又は木材」という用語は、特に、繊維ベース、粒子ベース又はベニヤベース又はラメラベースであり得る無垢材及び木材ベースの複合材料の両方を意味し、そして/または含む。
【0025】
本出願の文脈内で使用される「材木」という用語は、特に、木材がすでに乾燥手順、鋸引き手順、プレス手順などのある種の物理的又は化学的処理を受けている用途を包含すると理解されるべきである。
【0026】
本出願の文脈内で使用される「木材」という用語は、特に、セルロース及びヘミセルロース、並びにリグニンを含むか、又は本質的にそれらから成る化合物を含み、そして/又は包含する。従って、「木材」という用語は、新鮮な木材、再生木材などを含む。
【0027】
本発明による組成物は、材木及び/又は木材の耐久性、寸法安定性、及び表面硬度を高めるという利点を有する。従って、材木及び/又は木材の好ましい供給源は、ヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris L)、ラジアータマツ(Pinus radiata D.Don)、ヨーロッパブナ(European beech L)、ポプラ属(Populus spp. L)、ハンノキ属(Alnus spp. L)の辺材から選択される。
【0028】
本発明の意味での「本質的になる」という用語は、特に(適用可能な場合はいつでも、wt/wtで)>90%、好ましくは>95%、より好ましくは>97%、そして最も好ましクハ>99%を意味する。
【0029】
以下では、本発明の化合物の成分をより詳細に説明し、それにより、各組み合わせ及び好ましい実施形態が自由に組み合わされ得る:
【0030】
a)部分-N-C(=X)-N-を含む難燃剤
当技術分野でよく知られているように、「難燃剤」という用語は、特に、木材の発火、延焼、又はその強度を低下させるか、又は停止するために使用される物質を意味し、そして/又は含む。
【0031】
好ましくは、難燃剤は、本質的に、部分-N-C(=X)-N-(ここでXはO、S及び、置換又は非置換窒素である)を含む化合物から成る。
【0032】
Xは、置換窒素、好ましくは水素、C1-C6の線状又は分枝状又はシクロアルキル、又はC1-C6の線状又は分枝状又はシクロアリールで置換された窒素を含むことができる。
【0033】
XはO、NH又はN(フェニル)を意味することが好ましい。
【0034】
好ましくは、難燃剤は、尿素及び/又はグアニジン部分を含む。尿素又はグアニジンが化合物として難燃剤に存在しない場合、アルキル又はアリール置換尿素又はグアニジンが特に好ましい。置換尿素及び/又はグアニジン部分の置換基は、C1-C6の線状又は分枝状又はシクロアルキル、又はC1-C6の線状又は分枝状又はシクロアリールから選択される。C6-シクロアリール(フェニル)が置換基として特に好ましい。
【0035】
難燃剤は、本発明による組成物中に塩として存在することができる。難燃剤が塩として設計されている場合、-N-C(=X)-N-部分は1つ以上の正電荷を帯び、すなわち、-N-C(=X)-N-部分は陽イオンを形成する。-N-C(=X)-N-部分の正電荷のバランスをとるための適切な陰イオンは、炭酸塩及び/又はリン酸塩から選択することができ、リン酸塩が最も好ましい。本出願の文脈内で使用される「炭酸塩」という用語は、化学式HCO3
-及びCO3
2-の陰イオンを指す。本出願の文脈内で使用される「リン酸塩」という用語は、化学式H2PO4
-、HPO4
2-、およびPO4
3-の陰イオンを指し、ここで、HPO4
2-及びH2PO4
3-が最も好ましい。塩として設計された特に好ましい難燃剤は、尿素、グアニジン及びフェニルグアニジン塩、特に1つ以上のグアニジン及び/又はフェニルグアニジンカチオン並びに炭酸塩及びリン酸塩から選択される1つ以上のアニオンから成る塩である。
【0036】
好ましい難燃剤は、尿素、グアニジン及びフェニルグアニジン塩、より好ましいグアニジン及びフェニルグアニジンの炭酸塩及びリン酸塩である。
【0037】
以下の式(a)~(c)による難燃剤又はそれらの混合物が特に好ましい:
【化1】
【0038】
本発明の好ましい実施形態によれば、難燃剤は、リン酸塩化合物をさらに含み得る。
【0039】
「リン酸塩化合物」という用語は、特に、4つの酸素が結合しているリン光物質(V)が存在する任意の化合物を意味し、そして/又はそれらを含む。従って、「リン酸塩化合物」という用語は、特に、リン酸アニオン、リン酸エステル、ポリリン酸及びそれらのエステル、並びにリン酸を意味し/そして又はそれらを含む。
【0040】
多くの用途において、これは本発明の組成物の難燃性をさらに高めることが示されている。
【0041】
式(I)による少なくとも1つの架橋剤及び/又は固定剤と、本発明による組成物で処理された木材含有基材に難燃性を提供するための少なくとも1つの難燃剤との組み合わせが本発明による組成物の利点であり、ここで、難燃性は、本発明による組成物で処理された木材含有基材が水で処理された後でも、最小限にしか維持又は低減されない。
【0042】
b)架橋剤
本発明の組成物は、架橋剤を含み得る。「架橋剤」という用語は、特に、高温下で処理される木材及び/又は木材のセルロース及びヘミセルロースからのヒドロキシル基と反応し、そして/又は反応性ヒドロキシメチル基の縮合反応を介して木材中で重合をもたらす化合物を意味しそして/又は含む。
【0043】
本発明の1つの実施形態によれば、架橋剤は、2-イミダゾリドン部分を含み、好ましくは、それは本質的にそれから成る。特に以下の構造(I):
【化2】
[構造中、R
1及びR
2は互いに独立してOH及びOR
5であり、ここでR
5(全ての残基に対して独立して)はC
1-C
5アルキル(特にメチルが好ましい)、-CH
2O-C
nH
2n-OH及び-CH
2O-C
nH
2n-O-C
mH
2mOH(ここで、n及びmは独立して2又は3であり、好ましくは2である)であり;R
3及びR
4は互いに独立して水素、R
5(全ての残基に対して独立して)、-CH
2OR
5(全ての残基に対して独立して)及びCH
2OHである]で表される化合物が好ましい。
【0044】
好ましくは、R1、R2、R3又はR4のうちの少なくとも2つは、末端OH部分であるか、又はそれを含む。
【0045】
好ましくは、R1及びR2は同一であり、特に、R1及びR2がOHであることが好ましい。好ましくは、R3及びR4は同一である。
【0046】
アルキル」という用語は、直鎖アルキル並びに分岐アルキル部分を包含する。R1はOHを意味し、そして/又はR2はOHを意味し、そして/又はR3はH、CH3、CH2OH、CH2OMe、CH2OC2H4OC2H4OHを意味し、そして/又はR4はH、CH3、CH2OH、CH2OMe、CH2OC2H4OC2H4OHを意味し、好ましくはR1はOHそして/又はR2はOHを意味し、そして/又はR3はH、CH3、CH2OH、CH2OMeを意味し、そして/又はR4はH、CH3、CH2OH、CH2OMeを意味する。
【0047】
以下の式(II)から(IX)による架橋剤又はそれらの混合物が特に好ましい:
【化3】
【0048】
好ましい実施形態によれば、難燃剤と架橋剤の比(wt/wt)(それにより、複数の架橋剤及び/又は難燃剤が存在する場合、これは総重量に関係する)は、≧0.05:1~≦10:1、で好ましくは≧0.2:1~≦2:1である。これは、本発明内の多くの用途に有利であることが示されている。
【0049】
式(II)による架橋剤は、DMeDHEU(1,3-ビス-メチル-4,5-ジヒドロキシイミダゾリジン-2-オン)とも呼ばれる。式(III)による架橋剤は、DMDHEU(1,3-ビス-(ヒドロキシメチル)-4,5-ジヒドロキシイミダゾリジン-2-オン)とも呼ばれる。
【0050】
本発明による特に好ましい組成物は、式(II)による架橋剤(DMDHEU)及び難燃剤としてのリン酸モノグアニジン塩、又は式(III)による架橋剤及び難燃剤としてのリン酸モノグアニジン塩、又は式(IV)による架橋剤(DMeDHEU)及び難燃剤としてのリン酸モノグアニジン塩、又は式(V)の架橋剤及び難燃剤としてのリン酸モノグアニジン塩、又は式(II)による架橋剤及び式(c)のフェニルベースのグアニジン難燃剤を含むか、又はそれらから成る。
【0051】
本発明による組成物内の難燃剤:式(I)による架橋剤の適切な重量比範囲は、以下である:最大1:20、又は最大1:18、又は最大1:16、又は最大1:14、又は最大1:12、又は最大1:10、又は最大1:8、又は最大1:6、又は最大で1:5、又は最大で1:4、及び/又は少なくとも1:0.1又は少なくとも1:0.2又は少なくとも1:0.4又は少なくとも1:0.5又は少なくとも1:0.7又は少なくとも1:0.8又は少なくとも1:0.9又は少なくとも1:1又は少なくとも1:1.2又は少なくとも1:1.4又は少なくとも1:1.6又は少なくとも1:1.8又は少なくとも1:2又は少なくとも1:2.2又は少なくとも1:2.4又は少なくとも1:2.6又は少なくとも1:2.8又は少なくとも1:3。本発明による組成物内の難燃剤:式(I)による架橋剤の適切な重量比範囲は、1:20~1:0.1又は1:15~1:0.5又は1:10~1:1又は1:5~1:1.5又は1:4~1:2である。
【0052】
c)固定剤
本発明の組成物は、固定剤を含み得る。
【0053】
本出願の文脈内で使用される「固定剤」という用語は、特に、好ましくは、より大きな複合体を形成すること、及び/又は難燃剤の正または負の電荷を中和して、難燃剤の水溶性を低下させることにより、本発明による組成物で処理された木材含有基材内の難燃剤を浸出から保護することに寄与することができる化合物を意味するか/又は包含する。
【0054】
本発明のさらなる実施形態によれば、固定剤はポリアミンを含み、好ましくは、それは本質的にそれから成り、シアノグアニジン-ジエチレントリアミン含有ポリマー、特にシアノグアニジン-ジエチレントリアミン-エピクロロヒドリン-ポリマーが特に好ましい。理論に拘束されることなく、本発明者らは、これらの化合物の固定特性は、難燃剤が負に帯電している場合、少なくとも、Yu et al. Modern Applied Science, 2009, Vol. 10, No.3, 9-16によって記載された複合体に類似する複合体形成から生じる可能性があると考えている。
【0055】
固定剤は、好ましくは、少なくとも1重量%~最大10重量%、又は少なくとも3重量%~最大8重量%、又は少なくとも4重量%~最大7重量%の量で使用され、ここで、重量%は、本発明による組成物の乾燥重量に基づく。
【0056】
本発明による特に好ましい組成物は、固定剤としてのシアノグアニジン-ジエチレントリアミン-エピクロロヒドリン、及び難燃剤としてのリン酸二水素カリウムおよび尿素(1:1の比)の混合物を含むか、又はそれらから成る。
【0057】
本発明の好ましい実施形態によれば、組成物は、全ての化合物a)~c)を含む。
【0058】
1つの実施形態によれば、組成物は、架橋反応、従って架橋剤及び材木及び/又は木材との相互作用、及び架橋剤自体の縮合反応を触媒することができる触媒をさらに含む。これは特に、架橋剤の反応性を高めることを目的としているため、低温/中程度の温度(できれば130℃未満)で木材の架橋剤を硬化させることができる。
【0059】
好ましい触媒は、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属リン酸塩又はそれらの混合物からなる群からの金属塩を含む群から選択される。例としては、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硝酸亜鉛、硝酸銅、又はそれらの混合物がある。
【0060】
適切であり、そしてこれまでに好ましい触媒はまた、硫酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、リン酸二アンモニウム又はそれらの混合物から成る群からのアンモニウム塩である。
【0061】
さらに適切であり、そしてこれまでに好ましい触媒は、有機酸又は無機酸である。適切な例は、マレイン酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸、硝酸又はそれらの混合物である。
【0062】
特に好ましいのは硝酸マグネシウムである。
【0063】
少なくとも1つの触媒は、本発明による組成物中に、少なくとも2重量%~最大10重量%まで、又は少なくとも2重量%~最大7重量%まで、又は少なくとも2重量%~最大5重量%までの量で存在し、ここで、重量%は、本発明による組成物の乾燥重量に基づく。
【0064】
しかしながら、本発明の別の実施形態によれば、組成物は触媒を含まない。
【0065】
本発明による組成物は、溶媒をさらに含むことができ、溶媒は、本発明による組成物の成分を溶解することができ、特に、少なくとも1つの架橋剤及び/又は少なくとも1つの難燃剤を溶解することができる。溶媒として特に好ましいのは水である。本出願の文脈内で使用される「水」という用語は、水道水並びに脱イオン水を指す。
【0066】
本発明による組成物が水溶液として設計されること、すなわち、少なくとも1つの架橋剤及び少なくとも1つの難燃剤が水に溶解され、従って本発明による組成物を形成することが特に好ましい。
【0067】
本発明による組成物が溶液として設計される場合、少なくとも1つの架橋剤及び少なくとも1つの難燃剤の総量は、以下である:100mLの溶媒当たり、特に100mLの水当たり、少なくとも0.5g、又は少なくとも5g、又は少なくとも8g、又は少なくとも10g、又は少なくとも12g、又は少なくとも15g、又は少なくとも18g、又は少なくとも20g、又は少なくとも25g、及び/又は最大30g、又は最大35g、又は最大40g、又は最大45g、又は最大50g、又は最大55g、又は最大60g、又は最大65g、又は最大70g、又は最大75g、又は最大80g。特に好ましいのは、少なくとも1つの架橋剤及び少なくとも1つの難燃剤の総量は、100mLの溶媒当たり、特に100mLの水当たり、0.5g~80g、又は5g~70g、又は10g~60g、又は15g~45g、又は20g~40gである。
【0068】
本発明はさらに、材木及び/又は木材の処理剤としての本発明の組成物の使用に関する。
【0069】
本発明はさらに、材木及び/又は木材複合材料に関するものであり、それにより、材木及び/又は木材の少なくとも一部が本発明の組成物で含浸される。好ましくは、材木及び/又は木材は完全に含浸される。
【0070】
本発明はさらに、本発明の組成物を、処理される材木及び/又は木材に適用するための適用方法に関し、ここで前記方法は、以下の工程:
a)任意には、処理する材木及び/又は木材を事前乾燥する工程、
b)高圧で組成物の水溶液により処理される材木及び/又は木材を含浸させる工程、
前記含浸された材木及び/又は木材を乾燥させる工程を含む。
【0071】
この方法の工程は、さらに詳細に説明され、それにより、プロセス条件、特に含浸中の適用圧力、及び乾燥工程中の温度が強く、原材料(無垢材、ベニヤ、粒子、繊維)の形状及び寸法、及び処理される木材の種類によって異なる。各組み合わせ及び好ましい実施形態は、自由に組み合わせることができる。
【0072】
a)任意の予備乾燥工程
工程a)において材木及び/又は木材は、本発明の組成物の吸収能力を高めるために、任意に予備乾燥される。
【0073】
好ましくは、工程a)は、≧20mbar~≦100mbarの圧力で実施され、好ましくは、工程a)は、室温又は≧20℃~≦140℃の温度で実施される。
【0074】
あるいは、工程a)は、大気圧で、20℃以上~140℃以下、好ましくは50℃以上~90℃以下の温度で実施される。これは、特に大きな材木及び/又は木片に有利であることが示されている。
【0075】
好ましくは、工程a)は、木材の水分含有量が≧0%~≦25%の範囲で実行される。
【0076】
b)含浸工程
工程a)が実行される場合、工程b)は、好ましくは、工程a)の後すぐに続き、それにより、「すぐに」は、特に、30分以下、好ましくは10分以下の遅延を意味し、そして/又は含む。
【0077】
材木及び/又は木材が、予備乾燥工程a)を受けた後、周囲温度よりも高い温度を有する場合、材木及び/又は木材は、処理工程b)にさらされる前、周囲温度まで冷却されることができる。
【0078】
工程b)においては、本発明の組成物の水溶液が使用される。好ましくは、本発明の組成物の含有量(添加前の100mlの水当たりのgで)は、≧0.5g~≦80g、好ましくは≧15g~≦45g、最も好ましいのは≧20g~≦40gである。
【0079】
工程b)は、好ましくは≧6bar~≦20bar、好ましくは≧8bar~≦14bar、そして最も好ましくは≧10bar~≦12barの圧力で実施される。
【0080】
c)乾燥工程
工程c)は、好ましくは工程b)の後に続き、好ましくは工程b)の直後に続く。架橋剤が存在する場合、この工程の間に、好ましくは、架橋剤の硬化も同時に行われる。
【0081】
好ましくは、工程c)は、温度が各工程から他の工程へと上昇する温度と共に異なる温度で実行される少なくとも2つの乾燥工程を含む。
【0082】
好ましくは、工程c)は、最初に室温又は20℃~140℃の温度で12時間~504時間、好ましくは24時間~272時間、及び最も好ましいのは72時間~168時間、乾燥が行われる第1の乾燥工程c1)を含む。この工程は、好ましくは、工程b)の直後に続く。
【0083】
好ましくは、工程c)は、100℃~180℃、好ましくは140℃以下の温度で24時間~216時間、好ましくは48時間~168時間、乾燥が行われる第2の乾燥工程c2)を含む。本出願の多くの用途において、この乾燥工程c2)においては、難燃性溶液中の架橋剤及び反応性部分の硬化も同時に起こることが示されている。好ましくは、工程c2)が続き、好ましくは、工程c1)の直後に続く。
【0084】
好ましくは、乾燥工程c2)の温度は、乾燥工程c1)の温度よりも高い。
【0085】
本発明の1つの実施形態によれば、工程c)は、一連の乾燥工程を含み得、これにより、各乾燥光栄は独立して6時間~24時間の期間を持ち、そして各乾燥工程から次の工程までの温度上昇は独立して10℃~30℃になる。
【0086】
前述の構成要素、並びに特許請求される構成要素及び記載された実施形態において本発明に従って使用される構成要素は、該当する分野で知られている選択基準を制限なく適用できるように、サイズ、形状、材料の選択、及び技術的概念に関して特別な例外はない。
【0087】
本発明の目的の追加の詳細、特徴、及び利点は、サブクレームに開示されており、そしてそれぞれの図の以下の説明は、例示的な方法で、本発明による好ましい実施形態を示している。しかしながら、そのような実施形態は、必ずしも本発明の全範囲を表すわけではなく、従って、本発明の範囲を解釈するために、特許請求の範囲及び本明細書において参照される。前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的且つ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されるべきである。
【実施例】
【0088】
本発明は、例示のみであり、拘束力を有さない以下の実施例によってさらに説明される。
【0089】
実施例I:
実施例Iにおいては、100mlの水当たり20gのDMDHEU及び10gのモノグアニジンホスフェートを含む含浸溶液を使用した。Scotsマツ辺材(Pinus sylvestris L.)のオーブン乾燥(0%MC)サンプルに、50mbarで1時間真空、続いて12barで1時間の過圧の真空圧含浸プロセスで含浸溶液を含浸させた。完全に含浸されたサンプルを、最初に25℃で110時間乾燥し、次に乾燥オーブンで120℃で48時間乾燥及び硬化した。
【0090】
実施例II:
実施例IIにおいては、リン酸二水素カリウムおよび尿素の1:1混合物9g及びシアノグアニジン-ジエチレントリアミン-エピクロロヒドリン-ポリマー19gを含む含浸溶液を使用した。Scotsマツ辺材(Pinus sylvestris L.)のオーブン乾燥(0%MC)サンプルに、50mbarで1時間真空、続いて12barで1時間の過圧の真空圧含浸プロセスで含浸溶液を含浸させた。完全に含浸されたサンプルを、25℃で12時間予備乾燥された。その後、サンプルを40℃、60℃、80℃、103℃で段階的に温度を上げて(12時間間隔)乾燥させた後、乾燥オーブンで130℃で5時間硬化させた。
【0091】
実施例III:
実施例IIIにおいては、100mlの水当たり20gのDMDHEU及び5gのモノグアニジンホスフェートを含む含浸溶液を使用した。処理方法は実施例Iと同一であった。
【0092】
実施例IV:
実施例IVにおいては、100mlの水当たり20gのメチロール化DMDHEU及び5gのモノグアニジンホスフェートを含む含浸溶液を使用した。処理方法は実施例Iと同一であった。
【0093】
実施例V:
実施例Vにおいては、100mlの水当たり20gのDMeDHEU及び5gのモノグアニジンホスフェートを含む含浸溶液を使用した。処理方法は実施例Iと同一であった。
【0094】
比較例:
比較例として以下を使用した:
-未処理の材木
-ポリホウ酸ナトリウムを含浸させた材木
-リン酸モノグアニジニウムを含浸させた材木
-DMDHEU架橋剤を含浸させた材木
-100mlの水(比較例I)当たり20gのDMDHEU及び5gのリン酸二アンモニウム(難燃剤として)を含む含浸溶液を含浸させた木材。含浸及び乾燥は、適用する場合、実施例Iと同様の方法で行われた。
【0095】
浸出試験
「浸出あり」という属性は、それぞれの材料特性を試験する前に、European Norm EN 84(1997)に従って14日間の冷水浸出手順にかけられた全てのサンプルを示す。
【0096】
燃焼試験
全てのサンプルは「ブンゼンバーナー燃焼試験」にかけられた。前述のように含浸溶液で処理した後、13x4x125(ax.)mm3の乾燥及び硬化されたサンプルを、試験前に20℃、65%RHでコンディショニングした。試験片の一端を45°の角度でホルダーに固定した。試験片プラスホルダーは、試験片が天秤の隣にぶら下がるように天秤に置かれた。試験片を固定する前に、バランスが崩れ、そして条件ずけされたサンプルの質量を10-3g単位で測定した。この試験片の開始重量に基づいて、処理前の木材の元の乾燥重量に基づいて含水率を計算した。ブンゼンバーナーによって、火炎に30秒間さらされている間に、試験片の先端が点火された。ブンゼンバーナーの炎の強さと高さは、全ての試験片で常に同じであった。試験片の重量を10秒間隔で記録し、そして同時に試験片が燃焼しているか光っているのかを評価した。試験片の質量損失は、処理前の元のオーブン乾燥重量(化学物質を含まない純粋な木材基板)に関連していた。それぞれ処理された木材の耐火性を評価するために計算されたパラメータは、最大質量損失、10秒間隔当たりの最大質量損失(燃焼速度)、燃焼時間、及び輝く時間であった。試験は、処理集団ごとにn=10の試験片で実施された。
【0097】
膨潤・収縮試験(寸法安定性)
25x25x10(ax.)mm3の試験片を、架橋剤及び/又は難燃剤で処理した後、103℃で一定の質量(0%MC)になるまでオーブン乾燥した。オーブン乾燥重量及び寸法を測定し、続いてサンプルを100mbarの真空を30分間適用して脱塩水で水飽和させた後、脱塩水中で24時間貯蔵した。その後、寸法を最大膨潤状態で測定し、最大膨潤率に基づいて、変性木材の膨潤率を未処理木材の膨潤率と比較することにより、抗膨潤効率[ASE、%]を計算した。木材の膨張と収縮に対するそれぞれの処理の長期的な影響を考慮するために、試験片をオーブン乾燥状態に再乾燥し、記載されるASEサイクルを4回反復した。サイクル数が増えると、ASE値が減少することは、わずかな固定による化学浸出の影響を示す。
【0098】
水蒸気の取り込み及び放出
短期間の吸水及び放出試験を、5x10x100(ax.)mm3の試験片を使用して24時間にわたって実施した。それぞれの試験片をオーブンで乾燥させ、そして10-3 g単位で計量し、25℃で100%RHで24時間貯蔵した。その後、水蒸気の取り込み(W24100%RH[%])を計算した。サンプルは100%RHでさらに14日間貯蔵され、そしてほぼ繊維飽和状態で再度計量された。その後、試験片を新たに活性化したシリカゲルに直接曝露し、そして24時間後に再度計量した。24時間の暴露中の水蒸気放出(W240%RH[%])を計算した。試験片を再び103℃で一定の質量になるまでオーブン乾燥し、10-3g単位で計量し、そして25℃、65%の周囲雰囲気下で脱塩水に浸した。24時間後。水中サンプルの重量を再度測定し、液体の水の取り込み[W24submered]を計算した。
【0099】
結果
図1は、EN84(1997)に従って浸出の前後の両方で試験された2つの発明のサンプル及び2つの比較サンプルの最大重量損失を示す図を示し、
図2~4は、
図1のサンプルの燃焼速度、燃焼時間、及び輝く時間を示している。見られるように、本発明のサンプルは、増加した難燃性挙動を示している。
【0100】
図5は、1つの発明のサンプル及び4つの比較サンプルの最大膨潤率を示す図であり、これに基づいて、
図6に示すEN87(1997)に従って以前に浸出されたサンプルの膨潤防止効率(ASE)が計算された。
図7は、EN84(1997)に従って浸出せずに試験された
図5の試験片について、水蒸気の取り込み(W24
100%RH)、水蒸気の放出(W24
0%RH)、及び液体の水分の取り込み(W24
submerged)を示す図である。本発明のサンプルの改善された効果を明確に観察することができる。
【0101】
図8は最大重量損失を示し、
図9はEN84(1997)に従って浸出せずに試験された3つの本発明のサンプル及び1つの比較サンプルの燃焼速度を示している。
図10は燃焼時間を示し、
図11は3つの本発明のサンプルの浸出を伴わない3つの本発明のサンプルの輝く時間を示している。再び
図8~11で、改善された耐火性が明確に見える。
【0102】
図12~14は、発明の実施例III、比較例I及び未処理の対照についてのWPG(重量パーセント増加)、最大重量減少及び燃焼速度を示している。再び
図12~14で、改善された耐火性が明確に見える。
【0103】
上記の詳細な実施形態における要素及び特徴の特定の組み合わせは、単なる例示であり;これらの教示をこの中の他の教示と交換及び置換すること、並びに参照により組み込まれる特許/出願もまた、明確に企図されている。当業者が認識するように、本明細書に記載されるものの変形、修正、及び他の実施は、特許請求される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者に起こり得る。従って、前述の説明は単なる例であり、限定することを意図するものではない。請求項において、「含む」という語は、他の要素又は工程を除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。特定の測定値が相互に異なる従属クレームに記載されているという単なる事実は、これらの測定値の組み合わせを有利に使用できないことを示すものではない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれに相当するもので定義される。さらに、説明及び特許請求の範囲で使用される参照記号は、特許請求の範囲にある本発明の範囲を限定するものではない。
【国際調査報告】