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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】香水用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20221116BHJP
   F04B 43/04 20060101ALI20221116BHJP
   B65D 85/00 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
B65D83/00 G
F04B43/04 B
B65D83/00 F
B65D85/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577505
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(85)【翻訳文提出日】2022-02-24
(86)【国際出願番号】 GB2020051569
(87)【国際公開番号】W WO2020260906
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】1909302.0
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1915549.8
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】519408995
【氏名又は名称】ビビアナ ロンドン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Viviana London Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100110788
【弁理士】
【氏名又は名称】椿 豊
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ, マイケル
【テーマコード(参考)】
3E014
3E068
3H077
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB01
3E014PC08
3E014PD11
3E014PE09
3E014PE11
3E014PE12
3E014PF05
3E014PF10
3E068AA40
3E068BB02
3E068CC01
3E068DD27
3E068DE15
3E068DE19
3E068EE08
3E068EE40
3H077AA01
3H077CC02
3H077DD06
3H077FF36
(57)【要約】
液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分(4)を含む容器ユニットであって、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズル(8a)に接続する役割を果たす導管装置(12)をさらに含む。一の実施の形態では、それぞれ流れを許可および除去する第1および第2の期間を有する噴霧サイクルが開示される。他の実施の形態では、1つまたは複数のそれぞれのサブ部分(4)から選択される1つまたは複数の液体物質を分配するための、それぞれのサブ部分(4)の制御可能な液体置換装置が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットであって、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置と、それぞれの出口と導管装置との間にある流れ制御装置と、導管装置に接続されたポンプ装置と、それぞれのサブ部分のうち1つまたは複数から1つまたは複数の液体物質を分配するための噴霧アクチュエータと、前記ポンプ装置に接続されたエネルギー源とをさらに含み、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれの流れ制御装置がそれぞれのサブ部分から流れ制御装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴射を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間であって、流れ制御装置がそれぞれのサブ部分からの流れ制御装置のそれぞれの液体物質の流れを妨げる第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くように配置される、容器ユニット。
【請求項2】
解放位置と係合位置との間でそれぞれのサブ部分の出口を移動させるための解放可能な接続機構をさらに含み、それにより、それぞれの解放可能な接続機構が係合位置にある状態で、1つまたは複数のサブ部分からの1つまたは複数の液体物質を噴霧アクチュエータが分配するように動作する、請求項1に記載の容器ユニット。
【請求項3】
流れ制御装置は可変流量弁である、請求項1または2に記載の容器ユニット。
【請求項4】
可変流量弁はリード弁である、請求項3に記載の容器ユニット。
【請求項5】
流れ制御装置は電子作動弁である、請求項1または2に記載の容器ユニット。
【請求項6】
電子作動弁は電子弁制御部によって制御される、請求項5に記載の容器ユニット。
【請求項7】
電子弁制御部は、電子コンピュータ装置のメモリに格納されたソフトウェアアプリケーション内に存在する、請求項6に記載の容器ユニット。
【請求項8】
ベース部分をさらに備え、ベース部分は、電子弁制御部と通信するためのマイクロプロセッサ装置を含む、請求項6または7に記載の容器ユニット。
【請求項9】
それぞれの容器サブ部分は容器ユニットから取り外し可能である、請求項1~8のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項10】
エネルギー源は電池である、請求項1~9のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項11】
容器サブ部分は異なる内部容積のものよりなる、請求項1~10のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項12】
1つまたは複数の液体を噴霧する方法であって、液体物質を含むそれぞれのサブ部分のユニットである容器の複数の容器サブ部分のうち1つまたは複数を選択することを備え、1つまたは複数のそれぞれのサブ部分から1つまたは複数の液体物質を分配するために、噴霧アクチュエータを介してエネルギー源に接続されたポンプ装置を操作することをさらに備え、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれのサブ容器部分と、それぞれのサブ部分のそれぞれの出口を接続する役割を果たす導管装置との間に配置されたそれぞれの流れ制御装置が、それぞれのサブ部分から流れ制御装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間であって、流れ制御装置がそれぞれのサブ部分からの流れ制御装置のそれぞれの液体物質の流れを妨げる第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くように配置される、方法。
【請求項13】
解放可能な接続機構を介して、解放位置と係合位置との間で、それぞれのサブ部分の出口を移動することをさらに備え、それにより、それぞれの解放可能な接続機構が係合位置にある状態で、それぞれのサブ部分の1つまたは複数からの1つまたは複数の液体物質を噴霧アクチュエータが分配するように操作する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
噴霧サイクルの第1の期間には、係合したサブ部分の液体物質を抽出するために、流れ制御装置の閾値よりも導管装置内の圧力が大きく、第2の期間には、係合したサブ部分からさらなる液体物質が抽出されないように、圧力が閾値よりも低い、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
噴霧サイクルの第1および第2の期間はポンプ装置によって決定され、ポンプ装置は、噴霧アクチュエータが起動されるたびに噴霧サイクルを実行するように構成またはプログラムすることができる、請求項12~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
サブ部分内の個々の液体物質の投与量を電子的に測定することができる、請求項12~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
それぞれの容器サブ部分は、容器ユニットから取り外し可能である、請求項12~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットであって、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置と、それぞれの出口に関連付けられたそれぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置と、導管装置に接続された流体置換装置と、それぞれのサブ部分の1つまたは複数から選択された液体物質の1つまたは複数を分配するための噴霧アクチュエータと、前記流体置換装置および前記それぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置に接続されたエネルギー源とをさらに含む、容器ユニット。
【請求項19】
それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置は、圧電ポンプ装置である、請求項18に記載の容器ユニット。
【請求項20】
圧電ポンプ装置は圧電ダイアフラムマイクロポンプである、請求項19に記載の容器ユニット。
【請求項21】
それぞれの容器サブ部分は容器ユニットから取り外し可能である、請求項18~20のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項22】
エネルギー源は電気化学的エネルギー源である、請求項18~21のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項23】
流体置換装置はガス置換装置であり、ガス置換装置は、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置が、それぞれのサブ部分からそれぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くようなガス置換装置である、請求項18~22のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項24】
容器サブ部分は、異なる内部容積のものである、請求項18~23のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項25】
圧電性のポンプ装置はポンプ制御部で制御可能である、請求項19~24のいずれかに記載の容器ユニット。
【請求項26】
ポンプ制御部は、コンピュータ装置のメモリ内のコンピュータソフトウェアプログラムである、請求項25に記載の容器ユニット。
【請求項27】
液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットから液体を噴霧する方法であって、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置をさらに含み、方法は、それぞれの出口に関連するそれぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置を制御することと、それぞれのサブ部分のうちの1つまたは複数から選択された1つまたは複数の選択された液体物質を分配するための噴霧アクチュエータを介して、導管装置に接続された流体置換装置を操作することとを備え、エネルギー源は、前記流体置換装置および前記それぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置に接続される、方法。
【請求項28】
それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置は圧電ポンプ装置である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
流体置換装置はガス置換装置であり、ガス置換装置は、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置が、それぞれのサブ部分からそれぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くようなガス置換装置である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
噴霧サイクルの第1および第2の期間は流体置換装置によって決定され、流体置換装置は、噴霧アクチュエータが起動されるたびに噴霧サイクルを実行するように構成またはプログラムすることができる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
それぞれのサブ部分から排出された液体物質の量を可変に制御するための個々の圧電ポンプ装置を操作することをさらに備えた、請求項28~30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
圧電ポンプ装置を通る液体の流れを検出して、空のサブ部分を検出することをさらに備えた、請求項28~31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
それぞれの容器サブ部分は容器ユニットから取り外し可能である、請求項27~32のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関し、特に噴霧される香水の容器に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明の第1の局面に従うと、液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットが提供され、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置と、それぞれの出口と導管装置との間にある流れ制御装置と、導管装置に接続されたポンプ装置と、それぞれのサブ部分のうち1つまたは複数から1つまたは複数の液体物質を分配するための噴霧アクチュエータと、前記ポンプ装置に接続されたエネルギー源とをさらに含み、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれの流れ制御装置がそれぞれのサブ部分からそれぞれの流れ制御装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間であって、流れ制御装置がそれぞれのサブ部分からの流れ制御装置のそれぞれの液体物質の流れを妨げる第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くように配置される。
【0003】
本発明の第2の局面に従うと、1つまたは複数の液体を噴霧する方法が提供され、この方法は、液体物質を含むそれぞれのサブ部分のユニットである容器の複数の容器サブ部分のうち1つまたは複数を選択することを備え、1つまたは複数のそれぞれのサブ部分から1つまたは複数の液体物質を分配するために、噴霧アクチュエータを介してエネルギー源に接続されたポンプ装置を操作することをさらに備え、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれのサブ容器部分と、それぞれのサブ部分のそれぞれの出口を接続する役割を果たす導管装置との間に配置されたそれぞれの流れ制御装置が、それぞれのサブ部分からそれぞれの流れ制御装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間であって、流れ制御装置がそれぞれのサブ部分からの流れ制御装置のそれぞれの液体物質の流れを妨げる第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くように配置される。
【0004】
これらの局面により、前もって容器ユニットから排出された液体または液体混合物によって汚染されることなく、必要な液体または液体混合物を噴霧することのできる、噴霧装置用の自動ポンプ機構を提供することができる。
【0005】
容器ユニットの1つの好ましい実施の形態では、それぞれのサブ部分の出口を解放位置と係合位置との間で移動させるための解放可能な接続機構が設けられ、それにより、それぞれの解放可能な接続機構が係合位置にある状態で、1つまたは複数のそれぞれのサブ部分からの1つまたは複数の液体物質を噴霧アクチュエータが分配するように操作する。この場合、流れ制御装置は、リード弁などのさまざまな適切な異なるタイプよりなる可変流量弁である。
【0006】
別の好ましい実施の形態では、流れ制御装置は、電子作動弁の形式をとる。
【0007】
有利には、容器の寿命全体にわたってそれぞれのサブ部分を再利用するように最充填するために、それぞれの容器サブ部分は容器ユニットから取り外し可能である。
【0008】
好ましくは、エネルギー源は、適切な電池の形式である電気化学エネルギー源であり、これは有利には再充電可能であるが、必ずしも再充電可能である必要はない。
【0009】
本発明の第3の局面に従うと、液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットが提供され、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分のそれぞれの出口を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置と、それぞれの出口に関連付けられたそれぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置と、導管装置に接続された流体置換装置と、それぞれのサブ部分の1つまたは複数から選択された1つまたは複数の液体物質を分配するための噴霧アクチュエータと、前記流体置換装置および前記それぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置に接続されたエネルギー源とをさらに含む。
【0010】
本発明の第4の局面に従うと、液体物質を含むための複数のチャンバーを定義する複数の容器サブ部分を含む容器ユニットから液体を噴霧する方法が提供され、それぞれの容器サブ部分は出口を含み、容器ユニットは、それぞれのサブ部分の出口の各々を出口ノズルに接続する役割を果たす導管装置をさらに含み、この方法は、それぞれの出口に関連するそれぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置を制御することと、それぞれのサブ部分のうちの1つまたは複数から選択された1つまたは複数の選択された液体物質を分配するための噴霧アクチュエータを介して、導管装置に接続された流体置換装置を操作することとを備え、エネルギー源は、前記流体置換装置および前記それぞれのサブ部分の制御可能な液体置換装置に接続される。
【0011】
この局面によれば、噴霧装置用の自動で正確に制御されたポンプ機構を提供することができる。
【0012】
有利には、それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置は、圧電ポンプ装置である。
【0013】
流体置換装置は、たとえばエアポンプ装置の形式のガス置換装置であることが好ましく、エアポンプ装置は、エネルギー源がポンプ装置にエネルギーを供給し、それぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置が、それぞれのサブ部分からそれぞれのサブ容器の制御可能な液体置換装置のそれぞれの液体物質を流す噴霧サイクルの第1の期間に、出口ノズルから液体噴霧を排出するだけでなく、第1の期間の直後に続く噴霧サイクルの第2の期間に、導管装置に残る液体物質を導管装置から取り除くようなエアポンプ装置である。このようにして、必要な液体または液体混合物を、容器ユニットから以前に放出された液体または液体混合物によって汚染されることなく噴霧することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明を完全に理解できるようにするために、ここで、例示としてのみ、添付の図面を参照する。
図1】容器サブ部分を備えた香水容器の斜視図を示す。
図2】ポンプ装置および導管装置を含むベースからサブ部分が除去された、図1の容器の斜視図を示す。
図3】容器サブ部分の斜視図を示す。
図4】サブ部分と導管装置との間の解放可能な接続機構の概略断面図を示す。
図5】容器サブ部分を備えた別の香水容器の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、容器ユニット2は、複数の容器サブ部分4を備え、そのような4つの容器サブ部分が示されており、それらは、実質的に等しい複数のチャンバーを形成し、それらの中には好ましくは互いに異なる香水の液体が貯蔵され、複数の容器サブ部分が接続されたベース部分6と、出口ノズル8aを有する噴霧アクチュエータ8と、内部の電気化学電池を再充電するための接続手段10とをさらに備える。
【0016】
図2を参照して、ベース部分6は、開ループの形状の適切に細い管の形式でそこに搭載された導管装置12を有し、導管装置12は、導管装置12の一端の領域のポンプ装置14(これもベース部分6に搭載される)と、導管装置12の他端の領域の噴霧アクチュエータ8とを持ち、全ての容器サブ部分4を接続する。1つの好ましい実施の形態では、それぞれの容器サブ部分が開ループの内側のベース部分6に流体接続を行う領域に、解放可能な接続機構16が存在する。解放可能な接続機構16の操作によって、それぞれのサブ部分4は、解放位置から係合位置に互いに独立して移動する。解放位置では、それぞれのサブ部分4の出口18(図3を参照)は、導管装置12と流体連絡しておらず、したがって噴霧アクチュエータ8が起動されても導管装置12に液体は入らない。逆に係合位置では、それぞれのサブ部分4の出口18は導管装置12と流体連絡し、噴霧アクチュエータ8が起動されると導管装置12に液体が入る。解放可能な接続機構の性質は、任意の適切な形式をとることができ、好ましくは、格納式ペンなどのものと同様のばねで付勢されたタイプのものである。解放可能な接続機構16は、手動で操作することも、電気化学電池20および回転式または線形アクチュエータ(図示せず)を介して自動で操作することもできる。
【0017】
図4を参照して、それぞれのサブ部分4の出口18は第1の弁装置を含み、第1の弁装置は、サブ部分4がその解放位置にあるときに、サブ部分4の液体内容物が導管装置12に入るのを防ぐために閉じられる。サブ部分4が係合位置に移動されると、導管装置12は第1の弁装置に作用して第1の弁装置を開き、可変流量弁装置22の形式の第2の弁装置を介してサブ部分4と導管装置12との間の流体伝達を確立する。噴霧アクチュエータ8が操作されると、係合位置にあるサブ部分4からの1つまたは複数の液体物質は、それぞれの出口18と、複数の可変流量弁装置22の形式のそれぞれの流れ制御装置とを介して複数のサブ部分を出て導管装置12に入り、そこで出口ノズル8aを通って周囲の雰囲気中にそれらは噴霧される。
【0018】
有利には、それぞれのサブ部分4の内部には、実質的に全ての液体物質がサブ部分4から空にされることができるように、出口18に接続されたディップチューブ(図示せず)がある。
【0019】
たとえば、そこに貯蔵されるべき異なる複数の香水に応じて、異なる内部容積を持つサブ容器4があってもよい。
【0020】
1つまたは複数の香水の出力ミストを形成する1つのタイプの機構は、噴霧アクチュエータ8を操作して好ましくは空気である流体の流れを起こし、導管装置12の分岐26の端部領域にある比較的小さな開口部を横切って、導管装置12に沿って(図4中矢印24で示される方向)に流体を移動させるものであり、導管装置12の分岐はそれぞれの可変流量弁装置22につながる。分岐26と導管装置12の主要部分との間の接合部であって、好ましくは実質的にT字型の接合部において、空気流は分岐26内により低い圧力を生成する。分岐26内の低い圧力とそれぞれのサブ部分4またはその中の高い圧力との差によって、液体は、サブ部分が係合位置にあるそれぞれの分岐26を通って、導管装置12の主要部分内の空気の流れの中に押され、そこで空気の流れによって運び去られる。したがって、たとえば、仮に図示されるように容器2が4つのサブ部分を備え、それぞれが係合位置にある場合、噴霧アクチュエータ8の起動の際に4つ全ての分岐26を横切って空気の流れが生じ、それによって4つのサブ部分4のそれぞれに香水の混合物が生じる。選択的係合および離脱機構16によって、それぞれのサブ部分4の香水の任意の必要な組合せを選択することが可能になる。これにより、ユーザは、4つのサブ容器の場合に15種類の香水のバリエーションを混合することができる。サブ部分4は、ベース部分6に対して取り外し可能に接続されており、好ましい香水のより頻繁な使用を考慮して交換することができる。
【0021】
流れ制御装置22は、任意の適切な形式であればよく、リード弁などの機械的に操作される弁であってもよく、それによって、アクチュエータ8を介して導管装置内に空気の流れが生成された場合に、弁閾値を超える十分に大きな圧力差が生じて、係合したサブ部分4の弁22を開き、液体物質が噴霧されることを可能にする。
【0022】
有利には、第1の期間と第2の期間とを持つ噴霧サイクルが設立され、噴霧サイクルの第1の期間では、係合したサブ部分4から液体物質を抽出するために導管装置の圧力が弁閾値よりも高く、第1の期間の直後に続く第2の期間では、圧力が弁閾値よりも低いため、係合したサブ部分からさらなる液体物質は抽出されず、これは、弁22は閉じているが弁22は導管装置から取り除くのに十分な大きさであることに起因しており、その結果、異なる複数の液体物質のその後の噴霧を汚染させる液体物質が導管装置には残らない。噴霧サイクルのこれらの第1および第2の期間は、アクチュエータが起動する度にこの噴霧サイクルを実施するように構成またはプログラムされたポンプ装置14によって決定される。
【0023】
機械的に制御される流れ制御装置22の代替として、別の好ましい実施の形態では、代わりに電子作動弁が採用される。この実施の形態では、解放可能な接続機構は必要ではなく、電子作動弁22はアクチュエータ8が起動された際に次のように作動する。ポンプ装置14は導管装置12の内部に実質的に一定の圧力を生み出し、一方で噴霧サイクルの第1の期間には弁22は開くが、噴霧サイクルの第2の期間には弁22は閉じ、導管装置12の取り除きを可能とする。たとえば、噴霧サイクルが1秒間隔であれば、第1の期間は0.5秒であり、第1の期間の直後に続く第2の期間は0.5秒であってもよい。電子作動弁22は、インターネットへのアクセスが可能であるスマートフォンまたはタブレットコンピュータなどの電子コンピュータデバイスのメモリに格納されたソフトウェアアプリケーションに存在し得る電子弁制御部によって制御することができる。この場合、ベース部分6は、電子弁制御部と通信するためのマイクロプロセッサデバイスも含むであろう。このようにして、達成できる液体物質の混合物の性質を大幅に高めることができるように、噴霧サイクル中の異なる流れ期間の間に個々の電子作動弁22を開くことが可能である。したがって、50:50のような均等な割合で2つの液体物質が混合された混合物の代わりに、たとえば90:10の混合物を得ることが可能であるだろう。さらに、QRコードなどの機械可読コードを上述のマイクロプロセッサで読み取って、提案された組合せの特定の混合物のデータを提供することができる。このようにして、容器ユニット2は、機械可読ソースから組合せ式を決定できる。
【0024】
電気化学電池20は、ポンプ装置14に接続されており、アクチュエータ8の作動の際にポンプ装置14が動作できるようにする。自動的に動力を供給されるポンプ装置を有することの1つの主な利点は次のものである。サブ部分内の香水の大部分を混合する必要があり、噴霧アクチュエータが手動で操作される場合に、香水の液体の均一な混合物を得るためには、アクチュエータを押す際にかなりの圧力が必要である。ポンプ装置14は、導管装置12に十分な圧力を自動的に生成し、大部分の香水の混合を実現することを可能にする。ポンプ装置14のさらなる有利な特徴は、手動の装置を用いて香料の混合物が一度噴霧されると、いつもその混合物の残留量が導管に存在し、それによって、異なる組合せが必要である場合に次の噴霧が「損なわれる」ことである。ポンプ装置14は、噴霧された必要な混合物の実質的に全てを導管装置12から取り除くことができ、その結果、残留液体は無視できるので、次の噴霧に実質的に影響を及ぼさない。
【0025】
電池20は、図1に示される接続手段10を介して有利に再充電可能であり、必要に応じて充電ベースに接続することができ、充電ベースはプラグ入力充電ベースまたは無線充電用の表面であってもよい。あるいは、電池20を充電するための有線接続は、標準的なUSBケーブルなどの任意の適切な手段によって行うことができる。
【0026】
サブ部分4の個々の香水の投与量は、たとえば、1番目の香水10%、52番目の香水50%、および3番目の香水40%のような不均等な混合物が達成されるように、可変流量弁装置22を介して電子的に測定することができる。そのような混合物を提供する1つの有利な方法は、可変流量弁装置22が、上記のスマートフォンまたはタブレットコンピュータなどの電子コンピュータ装置のメモリに格納されたソフトウェアアプリケーションを用いて電子的に制御されることである。このようにして、ユーザは、容器ユニット2に存在する特定の香水を入力し、ソフトウェアアプリケーションに対して必要な混合物をプログラミングすることによって、正確な混合物を制御でき、それは、無線または有線接続を介して容器ユニット2に伝達される。次に、その特定のプログラムされた混合物を容器ユニット2から噴霧することができる。ソフトウェアアプリケーションはまた、たとえば、一年の中の季節または時期に応じて提案された混合物を提供してもよい。さらに、容器ユニット2のマイクロプロセッサは、そのメモリに、ユーザのプリセットおよび/または組合せを格納することができる。
【0027】
必要に応じて、容器ユニット2の圧力を確実に制御するために、1つまたは複数の圧力または真空逃し弁が設けられる。
【0028】
それぞれのサブ部分4は、交換してリサイクルすることができるように、容器ユニット2全体から取り外し可能である。このようにして、同じ香水をリフレッシュしたり、香水の新しい組合せを調合したりすることができる。この非常に有利な配置により、香水のさまざまな組合せの選択および実験を自由に行うことができ、お気に入りの香水および香水の組合せの交換が可能になる。したがって、この特徴により、1つのタイプの混合物を好み、あるサブ部分4が他のサブ部分4よりも早く消耗するユーザは、消耗したサブ部分を交換することができる。そのため、容器ユニット2は「再利用可能」である。
【0029】
図5を参照して、容器ユニット102は、実質的に縦向きの複数の容器サブ部分104を備えており、そのような2つの容器サブ部分104が示されており、好ましくは互いに異なる香水の液体が内部に貯蔵される実質的に等しい複数のチャンバーを形成し、噴霧アクチュエータ(図示無し)は出口ノズル106を有し、任意で、内部の電気化学電池(図示無し)を再充電するための接続手段を有する。好ましくは、ユニット102内には4つのサブ部分104が含まれる。
【0030】
サブ部分104は、ユニット102の中心軸周りに配置されている。空気ポンプ装置108の形式の流体置換装置は、ユニット102内に配置されており、内部の電池によって電力が供給される。ポンプ装置108は、導管装置114の適切に狭い中央導管112によって、出口ノズル106に接続されている。導管装置114のサブ部分導管部分116は、噴霧アクチュエータを用いて複数のサブ部分104の全てを接続している。それぞれの導管部分116は、それぞれのサブ部分104の出口118を通って下方へ延在しており、サブ部分の内部空間の底部領域へ延在している。それぞれのサブ部分104の底部に近い方の導管装置114の導管部分116の端部は、含まれる液体が一方向に流れることを単に可能にするそれぞれの逆止弁装置115である。
【0031】
それぞれのサブ部分104の出口118と出口ノズル106との間に位置する導管装置114は、サブ容器の制御可能な液体置換装置120を含み、これは、有利にはポンプ装置であり、より具体的には、圧電作動機構を持つコンパクトで低電力の軽量ポンプである。そのような圧電ポンプ120は、好ましくは、必要な量の液体を輸送するように制御可能である圧電ダイアフラムマイクロポンプである。パッシブチェック弁と組み合わせた圧電ダイアフラムポンプの機能原理は、コーティングされた真鍮膜に圧電セラミックが取り付けられており、内部の電気化学電池から電圧が印加された場合に真鍮膜が変形するというものである。結果として生じる下降ストロークでは、液体はサブ部分104から押し出される。ポンプチャンバーのチェック弁は流れの方向を定義する。電圧が低下した場合、対応する変形によって膜の上昇ストロークが生じる。液体が吸い込まれ、ポンプのチャンバーが再び満たされる。毎秒、ポンプは数百回のポンプサイクルを実行するように制御可能である。
【0032】
たとえば貯蔵される異なる香水に応じて、異なる内部容積のサブ部分104が存在してもよい。
【0033】
1つまたは複数の液体香水の出力ミストを形成する1つのタイプのメカニズムは、好ましくは空気の流れを生じさせるために、噴霧アクチュエータを操作して流体移動装置108を作動させ、流体を中央導管112に沿って移動させ、圧電ポンプ120の出口との接合部113を横切って移動させる方法によるものであり、この接合部は好ましくは実質的にT字型の接合部であり、空気流が中央導管112に低圧を生成する。中央導管112内の減圧と、それぞれのサブ部分104内またはそれぞれのサブ部分104に存在するより高い大気圧との間の差によって、液体はサブ部分導管部分116を通って、出口ノズル108に向かって移動する空気流の中へ押し込まれる。任意で、接合部113に混合チャンバーが含められてもよいが、必須ではない。一方向弁装置119は、接合部113の近くの中央導管112に配置され、サブ部分104からの液体が流体置換装置108に到達することを防ぐ。
【0034】
圧電ポンプ120は、ポンプ制御部で制御可能であり、印加する電圧および周波数を調整することによって流量が変化する。ポンプ制御部は、有線接続または無線接続を介して圧電ポンプ120と通信するコンピュータデバイスのメモリ内のコンピュータソフトウェアプログラムの形式をとることができる。そのようなコンピューティングデバイスは、たとえばスマートフォン、タブレット、またはスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスなどのモバイル通信デバイスであり得る。したがって、ポンプ制御部は、関連するサブ部分104内の液体の特定の流量をそれぞれの圧電ポンプ120に伝達するようにプログラムすることができる。このようにして、異なる比率の液体をサブ部分104から引き出し、単一の液体(4つの圧電ポンプのうちの3つが閉じられるように設定されている場合)、またはサブ部分104の任意の組合せからの液体の混合物として、出口ノズル108を通って排出することが可能である。このように、圧電ポンプ120の正確な制御によって、液体の非常に多くの組合せが可能である。
【0035】
したがって、容器102が4つのサブ部分104で構成され、それぞれの圧電ポンプ120がそこから液体をポンプで送るようにプログラムされている場合、噴霧アクチュエータが作動した際に、導管装置114の接合部113の4つ全ての交差部を横切って流れる空気流を生じさせることが可能であり、これにより、4つのサブ部分104のそれぞれの香水の正確にプログラムされた混合物が、出口ノズル106から噴霧される。圧電ポンプ120の正確な制御によって、サブ容器104の各々の香水の液体の任意の必要な組合せの選択が可能になる。これによって、4つのサブ容器104の場合には、ユーザは15通りの香水のバリエーションのみならず、混合物中のそれぞれの液体の量を変えることによりさらに多くのバリエーションで混合することができる。好みの香水をより頻繁に使用すること、およびさまざまな液体で実験することを考慮して、サブ容器104は、有利には、ユニット102に対して取り外し可能に取り付けられ、交換可能とされる。
【0036】
同様に、図1図4を参照して上述したように、噴霧サイクルが制定され、噴霧サイクルの第1の期間中、圧電ポンプ120のプログラムされた動作によって、サブ部分104またはそれぞれのサブ部分104の液体物質が抽出され、第1の期間の直後の第2の期間には、圧電ポンプまたはそれぞれの圧電ポンプは、運搬するようにプログラムされた量の液体を正確に投与し、したがって、導管装置114からの除去を見越して効果的に閉じられ、その結果、次の異なる液体物質の噴霧を汚染する残留液体物質は導管装置には無くなる。噴霧サイクルのこれらの第1および第2の期間は、流体置換ポンプ装置108によって決定され、流体置換ポンプ装置108はまた、アクチュエータが起動される度にこの噴霧サイクルを実行するように、(上述のコンピュータソフトウェアまたは別のコンピュータソフトウェアによって)準備またはプログラムされることができる。たとえば、噴霧サイクルが1秒間隔であり、第1の期間が0.5秒であり、直後の第2の期間が0.5秒であってもよい。
【0037】
容器ユニット102は、インターネット接続を介して圧電ポンプ120と通信するためのマイクロプロセッサデバイスを含むことができる。このようにして、達成することのできる液体物質の混合物の数および性質を大幅に増加させることができるように、それぞれのサブ部分104から排出される液体の量を可変制御するための個々の圧電ポンプ120を操作することが可能となる。したがって、50:50のような均等な割合で2つの液体物質が混合された混合物の代わりに、たとえば、90:10の混合物を得ることが可能である。サブ容器104からの個々の香水の投与量は、たとえば1番目の香水10%、2番目の香水50%、および3番目の香水40%という不均等な混合物が達成されるように、圧電ポンプ120によって電子的に測定されてもよい。そのような混合物を提供する1つの有利な方法は、圧電ポンプ120が、上述の電子コンピュータデバイスのメモリに格納されたソフトウェアアプリケーションを用いて電子的に制御されることである。このようにして、ユーザは、容器ユニット102に存在する特定の香水を入力し、必要な混合物をソフトウェアアプリケーションにプログラミングすることによって、正確な混合物を制御することができ、それは、無線または有線接続を介して容器ユニット102に伝達される。次に、プログラムされた混合物を、容器ユニット102から噴霧することができる。ソフトウェアアプリケーションは、たとえば一年の季節または時期に応じて、提案された混合物を提供することもできる。さらに、容器102のマイクロプロセッサは、そのメモリにユーザのプリセットおよび/または組合せを格納することができる。
【0038】
さらに、圧電ポンプ120は、それぞれの空のサブ容器104の検出が可能であるように、それを通る液体の流れを検出するようにさらに配置されている。
【0039】
さらに、QRコードなどの機械可読コードを上述のマイクロプロセッサで読み取って、提案された組合せの特定の混合物のためのデータを提供することができる。このようにして、容器ユニット102は、機械可読ソースから組合せ式を決定することができる。
【0040】
電気化学電池は流体置換装置108に接続されており、流体置換装置108がアクチュエータの作動時に動作することを可能にする。自動的に動力を供給されるポンプ装置を有することの1つの主な利点は次のものである。サブ部分内の香水の大部分を混合する必要があり、噴霧アクチュエータが手動で操作される場合に、香水の液体の均一な混合物を得るためには、アクチュエータを押す際にかなりの圧力が必要である。流体置換装置108は、香水の大部分の混合を達成するために、十分な圧力の自動生成を可能にする。流体置換装置108のさらなる有利な特徴は次のものである。手動装置を用いて、香料の混合物が噴霧されると、いつもその混合物の残留量が導管に残り、異なる組合せが必要な場合、次の噴霧を「損なう」。流体置換装置108はさらに、前述のように導管114の取り除きを可能にし、その結果、残留液体は無視できるので、次の噴霧に実質的に影響を及ぼさない。
【0041】
電池は、接続手段(図示無し)によって有利に再充電可能であり、必要に応じて充電ベースに接続することができ、充電ベースは、プラグ入力充電ベースまたは無線充電用の表面であり得る。あるいは、電池を充電するための有線接続は、標準的なUSBケーブルなどの任意の適切な手段によって行うことができる。
【0042】
必要に応じて、1つまたは複数の圧力または真空逃し弁122が設けられてもよく、大気ガスをサブ部分104に流入させ、噴霧アクチュエータを操作する際の抵抗を防ぐことで、サブ部分104内の圧力を確実に制御されてもよい。
【0043】
それぞれのサブ部分104は、それらを交換およびリサイクルすることができるように、全体としての容器ユニット102から取り外し可能である。このようにして、同じ香水をリフレッシュしたり、香水の新しい組み合わせを調合したりすることができる。この非常に有利な配置により、香水のさまざまな組合せの選択および実験を自由に行うことができ、お気に入りの香水および香水の組合せの交換が可能になる。したがって、この特徴により、1つのタイプの混合物を好み、あるサブ部分104が他のものよりも早く消耗するユーザは、消耗したサブ部分を交換することができる。そのため、容器ユニット102は「再利用可能」である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】