(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】スタミナ増進用組成物及びこれを含むスタミナ増進用天然茶
(51)【国際特許分類】
A23L 33/105 20160101AFI20221116BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20221116BHJP
A23L 2/38 20210101ALI20221116BHJP
A23F 3/34 20060101ALI20221116BHJP
A61K 36/41 20060101ALI20221116BHJP
A61K 36/48 20060101ALI20221116BHJP
A61K 36/238 20060101ALI20221116BHJP
A61K 36/355 20060101ALI20221116BHJP
A61P 3/02 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
A23L33/105
A23L2/00 F
A23L2/38 C
A23F3/34
A61K36/41
A61K36/48
A61K36/238
A61K36/355
A61P3/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516241
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 KR2020006538
(87)【国際公開番号】W WO2021201335
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0040817
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518410847
【氏名又は名称】ナム ジョン ヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ナム ジョン ヒョン
【テーマコード(参考)】
4B018
4B027
4B117
4C088
【Fターム(参考)】
4B018LB01
4B018LB08
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4B018LE03
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4C088AB12
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4C088MA63
4C088MA66
4C088NA14
4C088ZC22
(57)【要約】
本発明は、スタミナ増進用組成物及びこれを含むスタミナ増進用機能性食品、その中でもスタミナ増進用天然茶に関する。本発明は、ツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を有効成分として含むスタミナ増進用組成物を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を有機成分として含むことを特徴とする、スタミナ増進用組成物。
【請求項2】
前記組成物にネムノキをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のスタミナ増進用組成物。
【請求項3】
前記組成物にボウフウ及びケヨノミのうち選択された1種以上をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のスタミナ増進用組成物。
【請求項4】
第1原料成分としてツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を含み、第2原料成分としてボウフウ及びケヨノミのうち選択された1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスタミナ増進用組成物。
【請求項5】
第1原料成分及び第2原料成分が重量比として第1原料:第2原料が10~90重量%:90~10重量%であることを特徴とする、請求項4に記載のスタミナ増進用組成物。
【請求項6】
第1原料成分及び第2原料成分は、水、エタノール及びこれらの混合物からなる群より選択された1種以上の溶媒により抽出されたことを特徴とする、請求項4に記載のスタミナ増進用組成物。
【請求項7】
請求項1~請求項6のうちいずれか1項に記載のスタミナ増進用組成物及び食品学的に許容可能な食品補助添加剤を含むことを特徴とする、スタミナ増進用健康機能食品。
【請求項8】
前記健康機能食品は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、キャンデー、チューインガム、ゼリー及び飲料からなる群より選択される剤形を有することを特徴とする、請求項7に記載のスタミナ増進用健康機能食品。
【請求項9】
前記健康機能食品が健康機能性茶であることを特徴とする、請求項7に記載のスタミナ増進用健康機能食品。
【請求項10】
請求項1~請求項6のうちいずれか1項に記載のスタミナ増進用組成物;及び薬剤学的に許容可能な担体、賦形剤又は希釈剤を含むことを特徴とする、スタミナ増進用薬学組成物。
【請求項11】
前記薬学組成物は、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ剤、エアロゾール、外用剤、坐剤及び注射剤からなる群より選択される剤形を有することを特徴とする、請求項10に記載のスタミナ増進用薬学組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタミナ増進用組成物及びこれを含むスタミナ増進用機能性食品、その中でもスタミナ増進用天然茶に関する。
【0002】
【背景技術】
【0003】
優れた知的能力を有した人類は、性を単純な種族保存の手段としてだけでなく、円満で楽しい家庭生活を営むための重要な手段の一つとして認識している。古来より、特に男性は、強精又はスタミナの増強を絶えず希求してきており、強いスタミナは、男らしさの象徴として考えられたりもした。
【0004】
しかし、産業の高度化による大気、水資源、土壌などの公害による汚染と、農薬などの過多使用及び保存剤処理などによる食品の汚染及びインスタント化と、きびしい競争社会での激甚なストレス、忙しい生活による運動不足などにより人類、特に、男性の性的能力は、精子数の減少など多くの観点で深刻に低下しているものと多くの文献を通じて報告されている。
【0005】
一方、物質的豊饒が増大し、特に、マスメディアの発達及びネチズンの増加などにより性的刺激にさらされる機会も大きく増加するに従って性に対する関心は一層増大している。
【0006】
したがって、現代の男性は、性的能力は全般的に低下した反面、性に対する関心は一層増大している不均衡的な状況に処していると言える。
【0007】
このような状況によって、男性は低下した性的能力を薬物による刺激により挽回しようとする傾向も高まっているが、薬物自体が必然的に伴う副作用の問題がある。一例として、近来外国で開発された性機能強化薬剤が世界的に広く市販されているが、高血圧患者や心臓病患者には致命的であるものと報告されており、高価であるという問題点がある。
【0008】
また、アルコールが神経系統の緊張をある程度緩和させる点を活用して性生活に用いる場合もあるが、極少量の場合にはある程度は役に立つが、その摂取量が増加すると、逆に性的能力を大きく低下させるという問題点があるだけではなく、習慣化されると、アルコール中毒による神経機能の障害及び性機能の障害を誘発する恐れがある。
【0009】
したがって、男性の強精又はスタミナ増強に効果的であり且つ副作用がない健康補助食品が昔から要望されてきた。
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、スタミナ増進効果があるスタミナ増進用組成物を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、精子の活力(運動性)増進効果があるスタミナ増進用組成物を提供することである。
【0013】
本発明のまた他の目的は、スタミナ効果がある機能性食品を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の目的を達成するために、本発明は、ツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を有効成分として含むスタミナ増進用組成物を提供する。
【0016】
一実施例によると、前記組成物にネムノキをさらに含むことが好ましい。
【0017】
一実施例によると、前記組成物にボウフウ及びケヨノミのうち選択された1種以上をさらに含むことが好ましい。
【0018】
一実施例によると、第1原料成分としてツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を含み、第2原料成分としてボウフウ及びケヨノミのうち選択された1種以上を含むことが好ましい。
【0019】
一実施例によると、第1原料成分及び第2原料成分が重量比として第1原料:第2原料が10~90重量%:90~10重量%であることが好ましい。
【0020】
一実施例によると、第1原料成分及び第2原料成分は、水、エタノール及びこれらの混合物からなる群より選択された1種以上の溶媒により抽出された抽出物であることが好ましい。
【0021】
本発明のまた他の目的を達成するために、本発明は、本発明によるスタミナ増進用組成物及び食品学的に許容可能な食品補助添加剤を含むスタミナ増進用健康機能食品を提供する。
【0022】
本発明のまた他の目的を達成するために、前記健康機能食品は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、キャンデー、チューインガム、ゼリー及び飲料からなる群より選択される剤形を有することが好ましい。
【0023】
一実施例によると、前記健康機能食品が健康機能性茶であることが好ましい。
【0024】
【発明の効果】
【0025】
上述したように、本発明は、飲用が容易であり、且つ副作用がないため、毎日お茶のように習慣的に飲む飲料として飲む場合、卓越したスタミナ増進効果を得ることができる新規有用な発明である。
【0026】
また、本発明によるスタミナ増進用組成物は、各種の食品に添加されて日常生活で特別に服用せずともスタミナを増進させ得る。
【0027】
また、本発明によるスタミナ増進用組成物は、天然物質で構成されて副作用がないので、これを濃縮して各種薬剤などに添加することで、性機能障害などの苦痛を経験している人々の性機能の改善に役に立つ。
【0028】
【発明を実施するための最善の形態】
【0029】
以下、本発明をより詳細に説明する。しかし、これは本発明の具体的な説明のためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0030】
本発明は、ツメレンゲ又はアカササゲを有効成分として含むスタミナ増進用組成物を提供する。
【0031】
ツメレンゲ(Orostachysjaponicus.)は、瓦松とも言い、ベンケイソウ科植物として山地の日当たりのいい岩間や伝統家屋の瓦と石垣に付いて生息するが、現在は探しにくいのが実情である。最近では絶滅段階となって人為的に培養、増殖させて薬用で用いている。
【0032】
本発明で用語「アカササゲ(Vigna vexillata var.tsusimensis Matsum)」は、ササゲとも言う。海辺で育つ。根は太くて真っ直ぐである。茎は、長さ3m程度であり、茎の葉柄に下を向いた茶色の広がった毛がある。葉は、互生で、3個の小葉からなっている。小葉は、サイズがほとんど同じであり、両面に毛が生える。頂小葉は、狭卵形で、長さ6~10cm、幅3~4cmであり、先が尖っている。托葉は、広い披針形であり、脈が鮮明である。
【0033】
本発明では、アカササゲの種と根の澱粉が用いられる。したがって、種と根を、水、有機溶媒又はこれらの混合物で抽出して用いることができる。
【0034】
一実施例によると、前記組成物にネムノキをさらに含むことが好ましい。
【0035】
本発明において、「ネムノキ」は、ネムノキ(Albizia julibrissin DURAZZ)又はオオバネムノキ(Albizia coreana NAKAI)を全て含み、植物抽出物を得るためには、ネムノキの葉及び/又は皮を用いることができる。
【0036】
本発明によると、まず、自然乾燥又は熱風乾燥したネムノキの葉又は皮を粉砕した乾試料と水、有機溶媒を1:10~1:40の重量割合で混合し、48時間以上常温で抽出して濾過した後、濾過液を、真空減圧濃縮機を用いて完全濃縮し、凍結乾燥機で乾燥させて粗抽出物(crude extract)を得る。
【0037】
一実施例によると、前記組成物にボウフウ又はケヨノミをさらに含むことが好ましい。
【0038】
ボウフウ(Saposhnikoviae divaricata Schiskin)は、セリ目セリ科(Umbelliferae)に属する三年生植物である。真ボウフウ、山ボウフウ、浜ボウフウ、山ボウフウの木、ボウフウの木の根などと呼ばれる多年生草本であって、乾燥した砂土からなる草地で自生している。長丸形の実は、黒褐色であって、中に種子が1,000粒程度入るが、重さが4g程度である。
【0039】
ボウフウは、根、根幹又は実を用いることができるが、好ましくは、根が用いられ得る。
【0040】
本発明で「ケヨノミ(Lonicera caerulea L var edulis)」とは、天然、雑種又は変種ケヨノミの全ての器官、例えば、根、枝、幹、葉、花及び実を全て含む意味であるが、好ましくは、ケヨノミの実である。ケヨノミ(Lonicera caerulea L var edulis)は、スイカズラ目スイカズラ科の双子葉植物として、高さが15mに達する落葉低木であって、枝が多く分かれて小さい枝の節に盾模様の苞葉があり、木の幹の中は白色である。
【0041】
一実施例によると、第1原料成分としてツメレンゲ及びアカササゲのうち選択された1種以上を含み、第2原料成分としてボウフウ及びケヨノミのうち選択された1種以上を含むことが好ましい。
【0042】
一実施例によると、前記第1原料成分としてツメレンゲ及びアカササゲを全て含むことが好ましく、全てを含む場合、ツメレンゲ及びアカササゲは、重量比として0.2~2:0.2~2で含まれることが好ましい。
【0043】
前記第2原料成分としてボウフウ及びケヨノミを全て含むことが好ましく、全てを含む場合、ボウフウ及びケヨノミは、重量比として0.2~2:0.2~2で含まれることが好ましい。
【0044】
一実施例によると、第1原料成分及び第2原料成分が重量比として第1原料:第2原料が10~90重量%:90~10重量%であることが好ましい。
【0045】
本発明の一実施例によると、本発明の組成物に追加されるネムノキ抽出物は、組成物の5~10重量%で含まれることが好ましい。
【0046】
本発明で用いられる天然植物原料は、乾燥させて粉末で用いられてもよいが、好ましくは、水、有機溶媒又はこれらの混合物により抽出して用いられてもよい。
【0047】
本発明で用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、エーテル、ジクロロメタン、ヘキサン又はこれらの混合物を用いることができ、好ましくは、メタノール又はエタノールを用いる。水と有機溶媒を混合して用いる場合には、水:有機溶媒の混合比を1~3:2~10の重量比で混合することが好ましい。
【0048】
本発明による植物抽出物は、これら材料を所定の割合(例えば、1:1:1~2:1:2の割合)で混合し、例えば、合計1kgに80%エタノール5,000mlを添加した後、還流冷却器を装置した後、96~100℃水槽で12時間の間温湯して抽出液を得て、この抽出液を約50℃程度に冷却させて多重のガーゼで濾過して上層液を取った後、このような抽出及び濾過操作を3回繰り返して上層液を合わせ、回転蒸発装置を用いて減圧濃縮し、これを少量の蒸溜水に溶解して最終的に得た抽出溶液を-80℃で凍結乾燥して粉末形態で得ることができる。
【0049】
別の方法として、各植物材料をきれいに洗浄して乾燥して細切した後、これを容器に入れ、前記材料と水を、重量を基準として1:1~5重量部で混合して高圧滅菌釜に入れ、95~125℃の温度で2~5時間の間抽出して濾過して濃縮して得ることもできる。
【0050】
別の方法としては、各植物材料をきれいに洗浄して細切した後、室温~100℃の温度下で抽出して抽出液として用いることができ、通常的には、室温(例えば、±20)~45℃程度であり、抽出時間は、1~48時間程度であるが、これは制限的ではなくて任意的である。
【0051】
本明細書で用いられる用語「抽出物」とは、抽出液は勿論、これを凍結乾燥、風乾、温熱乾燥、熱風乾燥、赤外線乾燥、電磁波の照射などの乾燥手段により水分含量5~20%範囲に粉末化させたもの及び水分含量20%以上の粘稠性抽出物を全て含む意味で用いられる。
【0052】
一実施例によると、第1原料成分及び第2原料成分は、水、エタノール及びこれらの混合物からなる群より選択された1種以上の溶媒により抽出された抽出物であることが好ましい。
【0053】
植物性オイルを含むことができるが、使用可能な植物性オイルとしては、大豆油、ヒマワリ種子油、オリーブ油、ブドウ種子油などがあり、組成物の全体重量に対して0.01~5重量%まで添加することができる。
【0054】
本発明のまた他の目的を達成するために、本発明は、本発明によるスタミナ増進用組成物及び食品学的に許容可能な食品補助添加剤を含むスタミナ増進用健康機能食品を提供する。
【0055】
本発明のまた他の目的を達成するために、前記健康機能食品は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、キャンデー、チューインガム、ゼリー及び飲料からなる群より選択される剤形を有することが好ましい。
【0056】
一実施例によると、前記健康機能食品が健康機能性茶であることが好ましい。
【0057】
健康機能食品とは、飲料類、茶類などの食品素材に添加するか、カプセル化、粉末化、懸濁液などに製造した食品であって、これを摂取する場合、健康上特定の効果をもたらすことを意味するが、一般薬品とは異なり食品を原料として薬品の長期服用時に発生し得る副作用などがないという長所がある。このようにして得られる本発明の健康機能食品は、日常的に摂取することが可能であるので、非常に有用である。このような健康食品におけるスタミナ増進用組成物の添加量は、対象である健康食品の種類によって異なり一律的に規定できないが、対象食品に対して、通常、0.01~50重量%、好ましくは、0.1~20重量%の範囲である。また、顆粒、錠剤又はカプセル形態の食品の場合には、通常、0.1~100重量%、好ましくは、05~80重量%の範囲で添加すればよい。
【0058】
本発明のまた他の様相によると、本発明による前記スタミナ増進用組成物に、薬剤学的に許容可能な担体、賦形剤又は希釈剤をさらに添加してスタミナ増進用薬学組成物を提供することができる。
【0059】
本発明の利点及び特徴、そしてそれを達成する方法は、詳細に後述している実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得る。ただし、本実施例は、本発明の開示が完全となるようにし、本発明が属する技術分野において通常の知識を有した者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義される。
【0060】
<製造例1:抽出物の製造>
【0061】
ツメレンゲ抽出物の製造
【0062】
ツメレンゲ100gを精製水300g及びエタノール700gの混合溶媒に入れ、常温で72時間の間沈積抽出した。その後、前記抽出物を300メッシュ(mesh)濾過紙で濾過した後、No.5C(1μm、ADVANTEC)で濾過し、その後、GF/C(1.2μm、Glass microfiber filter、Whatman)濾過紙で濾過して減圧濃縮して凍結乾燥し、ツメレンゲ抽出粉末を得た。
【0063】
アカササゲ抽出物の製造
【0064】
アカササゲの根100g及び種100gを細切した後、ツメレンゲ抽出物の製造方法と同一にしてアカササゲの根及び種抽出物をそれぞれ製造した。
【0065】
ボウフウ抽出物の製造
【0066】
ボウフウの根100gを用いたこと以外は、ツメレンゲ抽出物の製造方法と同一にしてボウフウ抽出物を製造した。
【0067】
ケヨノミ抽出物の製造
ケヨノミの根、実、葉それぞれ100gを用いたこと以外は、ツメレンゲ抽出物の製造方法と同一にしてケヨノミ抽出物を製造した。
【0068】
ネムノキ抽出物の製造
【0069】
ネムノキの葉及び皮100gをそれぞれ用いたこと以外は、ツメレンゲ抽出物の製造方法と同一にしてネムノキ抽出物を製造した。
【0070】
<実施例>
【0071】
製造例から得たそれぞれの植物抽出粉末を下記表1の構成で混合してスタミナ増進用組成物を製造した。
【0072】
【0073】
<比較例>
【0074】
下記表2の構成で組成物を製造した。
【0075】
【0076】
<実験例1>
【0077】
本発明の組成物によるスタミナ増進効果を測定するために、実施例及び比較例で製造された組成物を水100mlに1gを混合して天然茶を製造した。40代、50代、60及び70代の男性を対象として実施例及び比較例の各天然茶に対して年齢代別10人ずつ割当して(合計920人)、毎日2回、すなわち、朝食後及び夕就寝前に前記実施例及び比較例の天然茶を140ccずつ30日間飲用するようにし、満足度を調査した。天然茶の提供時に提供された天然茶のうち、50%は効能がある本物であり、残り50%は効果がないものであると公表し、偽薬(plasebo)効果による寄与度を最小化してブラインドテストした。結果を下記の表3に示した。
【0078】
満足度は、5点を満点とする基準で評価することとし、1個の天然茶に対する10人の平均値(四捨五入)を記載した。
【0079】
【0080】
実験対象者が個人的に感じる数値であり、健康状態、心理的状態などによって変わり得るが、前記表3から分かるように、本発明による組成物、特に、第1原料を基盤とする組成物の場合、40代から60代まで均一に効果を示した反面、第1原料を含まない比較例の組成物の場合、全体的にその効果が落ちることが分かる。
【0081】
<実験例2:本発明の天然茶の動物実験>
【0082】
本発明のスタミナ増進用天然茶(実施例8、9及び12の天然茶)を飲料形態で実験動物に給与した場合の精巣の重さと精子能力に及ぼす変化を測定した。
【0083】
◆実験方法は、下記の条件下で行った。
【0084】
試験期間:9週間
【0085】
実験処理:4処理群(対照群(純粋な水)、本発明の実施例8、9及び12の天然茶飲料)
【0086】
実験食餌:ピュリナのシロネズミ飼料を給与する。
【0087】
実験飲料:冷蔵庫に保管しながら毎日新鮮な水又は実施例8、9及び12の本発明の天然茶を供給。
【0088】
実験動物:生後3週齢のS D Rat 40匹を購入して処理群当たり10匹ずつ割り当て。
【0089】
測定項目:成長率、肝及び精巣の重さ、精子活力及び濃度
【0090】
成長率は、1日当たりの体重増加率を記録し、精巣の重さは、左右両側を合算した。
【0091】
◆実験結果は、下記で説明する通りである:
【0092】
成長率において統計的な差は現れなかったが、実施例8、9及び実施例12処理群が多少高かった。精巣の重さは、処理群間で差がなかった。一方、5段階に分類した精子活力指数は、対照群に比べて実施例8、9及び12処理群で統計的に高く(P<0.05)、活力素指数が5'以上となる個体数は、対照群では全くなかった反面、実施例8、9及び12処理群では、それぞれ6、8及び8匹ずつであった。一方、肝臓と精巣の組織に対する病理組織条件で何の病変も現われなかった。このような試験結果を下記の表4に示す。
【0093】
【0094】
前記表4の結果から、精子活力指数及び精子濃度は、対照群より非常に高いことが分かる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
健康機能食品とは、飲料類、茶類などの食品素材に添加するか、カプセル化、粉末化、懸濁液などに製造した食品であって、これを摂取する場合、健康上特定の効果をもたらすことを意味するが、一般薬品とは異なり食品を原料として薬品の長期服用時に発生し得る副作用などがないという長所がある。このようにして得られる本発明の健康機能食品は、日常的に摂取することが可能であるので、非常に有用である。このような健康食品におけるスタミナ増進用組成物の添加量は、対象である健康食品の種類によって異なり一律的に規定できないが、対象食品に対して、通常、0.01~50重量%、好ましくは、0.1~20重量%の範囲である。また、顆粒、錠剤又はカプセル形態の食品の場合には、通常、0.1~100重量%、好ましくは、0.5~80重量%の範囲で添加すればよい。
【国際調査報告】