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特表2022-549108ベビーカーおよびベビーカーフレーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】ベビーカーおよびベビーカーフレーム
(51)【国際特許分類】
   B62B 9/12 20060101AFI20221116BHJP
【FI】
B62B9/12 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517149
(86)(22)【出願日】2020-09-15
(85)【翻訳文提出日】2022-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2020075700
(87)【国際公開番号】W WO2021052928
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】202019105166.3
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレッサ、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フィスチャー、ウォルフラム
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051CA06
3D051CA10
(57)【要約】
少なくとも3つ、特に4つの車輪(42)により地面に支持されることができるシャーシフレーム(40)と、前記シャーシフレーム(40)にアダプタ(50,60)を介して接続できる少なくとも2つの受容装置(20,30)、特に子供受容装置と、を具備したベビーカーであって、前記アダプタ(50,60)は、前記受容装置(20,30)の接続、それらの位置合わせ、および適する場合それらの操作に関して、以下の様に設計され、必要な場合シャーシフレーム(40)上に位置できる、すなわちそれらは、上面視における前記輸送装置と受容装置(20,30)の全体の重心、つまり全体の重心線が前記車輪(42)もしくはそれらの起立面によって区画される前記投影領域(P)内に置かれないようにする少なくとも1つの設定を許可しない。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つ、特に4つの車輪(42)により地面に支持されることができるシャーシフレーム(40)と、
前記シャーシフレーム(40)にアダプタ(50,60)を介して接続できる少なくとも2つの受容装置(20,30)、特に子供受容装置と、を具備したベビーカーであって、
前記アダプタ(50,60)は、前記受容装置(20,30)の接続、それらの位置合わせ、および適する場合それらの操作に関して、以下の様に設計され、必要な場合シャーシフレーム(40)上に位置できる、すなわち前記アダプタ(50,60)は
上面視における前記輸送装置と受容装置(20,30)の全体の重心、つまり全体の重心線が前記車輪(42)もしくはそれらの起立面によって区画される前記投影領域(P)内に置かれないようにする少なくとも1つの設定を許可しない、および/または
上面視における前記輸送装置と受容装置(20,30)の全体の重心、つまり全体の重心線が前記車輪(42)もしくはそれらの起立面によって区画される前記投影領域(P)内に常に置かれるようにするようにのみ設定を許可することを特徴とするベビーカー。
【請求項2】
特に請求項1に記載のベビーカー(1)であって、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置(20,30)と、
ベビーカーフレーム(40)と、
少なくとも第1および第2アダプタ(50,60)であって、これらを介して前記受容装置(20,30)が着脱可能に前記ベビーカーフレーム(40)に接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタ(50,60)と、を備え、
第1受容装置(20)は、前記受容装置(20)を前記第1および/または前記第2アダプタ(50,60)に機械的に接続し得るための少なくとも1つの第1アダプタ接続要素(21)を有し、第2受容装置(30)は、前記受容装置(30)を前記2つのアダプタ(50)のうちの1つ、好ましくは前記第1アダプタにのみ機械的に接続し得るための第2アダプタ接続要素(31)を有することを特徴とするベビーカー。
【請求項3】
請求項1または2に記載のベビーカー(1)であって、
前記第1アダプタ(50)は、特に溝として設計された少なくとも1つの凹部(51)を有し、
前記第2受容装置(30)の前記アダプタ接続要素(31)は、特にリブ状であり、前記第1アダプタ(50)の前記凹部に対して相補的な少なくとも1つの突出部(311)を有することを特徴とするベビーカー。
【請求項4】
請求項3に記載のベビーカー(1)であって、
前記第2アダプタ(60)は前記第2受容装置(30)の前記アダプタ接続要素(31)の前記突出部(311)に対して相補的な凹部を有さず、および/または
前記第1受容装置(20)の前記アダプタ接続要素(21)は前記第1アダプタ(50)の前記凹部(51)に対して相補的な突出部を有していないことを特徴とするベビーカー。
【請求項5】
前述の請求項の1つ、特に請求項2乃至4の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記第2受容装置(30)の前記アダプタ接続要素(31)の前記少なくとも1つの突出部(311)は、前記受容装置(30)が第1の向き(I)において前記第1アダプタ(50)に接続されるとき、前記第1アダプタ(50)の前記凹部(51)に結合することを特徴とするベビーカー。
【請求項6】
前述の請求項の1つ、特に請求項5に記載のベビーカー(1)であって、
前記第1アダプタ(50)は、特に溝状でもある、さらなる凹部(52)を有し、
前記第2受容装置(30)の前記アダプタ接続要素(31)の前記少なくとも1つの突出部(311)は、前記受容装置(2)が好ましくは少なくとも前記第1の向き(I)と実質的に反対のさらなる向き(II)において前記第1アダプタ(50)に接続されるとき、前記第1アダプタ(50)の前記さらなる凹部(52)に結合することを特徴とするベビーカー。
【請求項7】
前述の請求項の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記第2アダプタ(60)は、少なくとも実質的に平面の接触面(61)を有し、
特に前記第1受容装置(20)の前記アダプタ接続要素(21)は、少なくとも実質的に平面の接触面(211)を有することを特徴とするベビーカー。
【請求項8】
前述の請求項の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記1つまたは複数のアダプタ(60)は、前記ベビーカーフレーム(40)の代わりに、前記第1および/または第2受容装置(20)上に配置され、前記関連のアダプタ接続要素は、前記関連の1つまたは複数の受容装置上に配置されることを特徴とするベビーカー。
【請求項9】
前述の請求項の好ましくは1つに記載のベビーカー(1)であって、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置(20,30)と、
ベビーカーフレーム(40)と、
少なくとも第1および第2アダプタ(50,60)であって、これらを介して前記受容装置(20,30)が着脱可能に前記ベビーカーフレーム(40)に接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタ(50,60)と、を備え、
前記第1受容装置(20)は、座部セクション(22)およびこれに相対的に回動可能な背部セクション(23)並びに背部セクション(23)と座部セクション(22)との間の傾斜角度を調整するための機構を備え、前記第2受容装置(30)は、座部セクション(32)およびこれに相対的に回動可能な背部セクション(33)並びに背部セクション(33)と座部セクション(32)との間の前記傾斜角度を調整するための機構を備え、少なくとも1つの特定の傾斜角は、前記第1および第2受容装置の一方に関して調整可能であり、前記第1および第2受容装置の他方に関して調整不可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項10】
前述の請求項の1つ、特に請求項9に記載のベビーカー(1)であって、
前記第1受容装置(20)の前記機構は、前記第2受容装置(30)の前記対応する機構よりも多くの異なる背部セクション(23)と座部セクション(22)との間の傾斜角度を調整することができることを特徴とするベビーカー。
【請求項11】
請求項10に記載のベビーカー(1)であって、
前記第2受容装置(30)は、背部セクション(23)と座部セクション(22)との間の傾斜角度についての調整を許容せず、
前記傾斜角度が前記第1受容装置(20)の前記最大の調整可能な傾斜角度に対応する、および/または
背部セクション(23)と座部セクション(22)との間の傾斜角度が130°以上150°以下、特に140°以上150°以下であることを特徴とするベビーカー。
【請求項12】
前述の請求項の1つ、特に請求項9乃至11の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記第1受容装置(20)の前記背部セクションと前記座部セクションとの間の前記傾斜角度を調整するための前記機構により、少なくとも以下の位置が調整可能であることを特徴とするベビーカー、すなわち
前記座部セクション(22)に対する前記背部セクション(23)の前記傾斜角度が少なくとも約90°から少なくとも約140°、好ましくは105°から125°の範囲にある座部位置、
前記座部セクション(22)に対する前記背部セクション(23)の前記傾斜角度が少なくとも約140°から少なくとも約180°、好ましくは少なくとも約150°から少なくとも約170°の範囲にある横臥位置、同様に
前記座部セクション(22)に対する前記背部セクション(23)の前記傾斜角度が、前記横臥位置における前記傾斜角度よりも小さく、前記座部位置における前記傾斜角度よりも大きい1つ以上の中間位置。
【請求項13】
前述の請求項の1つ、特に請求項9乃至12の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記第2受容装置(30)の前記背部セクションと前記座部セクションとの間の前記傾斜角度を調整するための前記機構により、少なくとも以下の位置が調整可能であることを特徴とするベビーカー、すなわち
前記座部セクション(32)に対する前記背部セクション(33)の前記傾斜角度が少なくとも約90°から少なくとも約140°、好ましくは少なくとも約105°から少なくとも約125°の範囲にある座部位置、
前記座部セクション(32)に対する前記背部セクション(33)の前記傾斜角度が少なくとも約140°から少なくとも約180°、好ましくは少なくとも約150°から少なくとも約170°の範囲にある横臥位置、同様に
前記座部セクション(32)に対する前記背部セクション(33)の前記傾斜角度が以下の条件のうち少なくとも1つを満たす1つ以上の中間位置、
前記傾斜角度は、少なくとも約150°未満、好ましくは少なくとも約140°未満であり、前記座部位置における前記傾斜角度よりも大きい、および
前記傾斜角度が少なくとも約150°より大きく、好ましくは少なくとも約155°より大きく、かつ横臥位置における前記傾斜角度よりも小さい。
【請求項14】
前述の請求項の好ましくは1つに記載のベビーカー(1)であって、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置(20,30)と、
ベビーカーフレーム(40)と、
少なくとも第1および第2アダプタ(50,60)であって、これらを介して前記受容装置(20,30)が着脱可能に前記ベビーカーフレーム(40)に接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタ(50,60)と、を備え、
前記2つのアダプタ(50,60)のうちの少なくとも1つ、好ましくは前記第1は、前記少なくとも1つのアダプタ(50,60)がベビーカーフレーム(40)に着脱可能に接続され得る調整機構を有し、特に前記2つのアダプタ(50,60)のうちの前記少なくとも1つの位置が前記ベビーカーフレーム(40)に対して水平方向および/または垂直方向に調整可能に固定できることを特徴とするベビーカー。
【請求項15】
前述の請求項の1つ、特に請求項14に記載のベビーカー(1)であって、
前記2つのアダプタ(50,60)のうちの前記少なくとも1つは、前記ベビーカーフレーム(40)上に、特に、前記後上部から前記前下部まで延びる支柱(41)上に縦方向に横方向に変位可能に取り付けられていることを特徴とするベビーカー。
【請求項16】
前述の請求項の1つ、特に請求項14または15に記載のベビーカー(1)であって、
前記2つのアダプタ(50,60)のうちの前記少なくとも1つは、前記調整機構によって前記ベビーカーフレーム(40)の複数の異なる位置に固定される、特にラッチされることが可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項17】
前述の請求項の1つ、特に請求項14または15に記載のベビーカー(1)であって、
前記2つのアダプタ(50,60)のうちの前記少なくとも1つは、前記調整機構によって前記ベビーカーフレーム(40)に丁度または少なくとも3つの位置に固定される、特にラッチされることが可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項18】
前述の請求項の好ましくは1つに記載のベビーカー(1)であって、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも1つの受容装置(20)と、
ベビーカーフレーム(40)と、
少なくとも1つのアダプタ(50)であって、これを介して前記受容装置(20)が着脱可能に前記ベビーカーフレーム(40)に接続され得る、少なくとも1つの前記アダプタ(50)と、を備え、
前記受容装置(20)のアダプタ接続要素(21)は、水平に対する前記子供受容装置の前記傾斜角度を調整するために前記受容装置(20)に形成された機構を阻止するための阻止機構を有し、前記受容装置(20)が前記アダプタ(50)を介して第1の向き(I)で前記ベビーカーフレーム(40)に接続されるとき、前記傾斜角度調整機構は前記阻止機構によって阻止され、
特に前記阻止機構による前記傾斜角度調整機構は、好ましくは前記第1の向き(I)とは少なくとも実質的に反対である更なる向き(II)で前記アダプタ(50)を介して前記受容装置(20)が前記ベビーカーフレーム(40)に接続されるとき、阻止されないかまたは解除されることを特徴とするベビーカー。
【請求項19】
前述の請求項の1つ、特に請求項18に記載のベビーカー(1)であって、
前記アダプタ(50)は、前記受容装置(20)が前記アダプタ(50)を介して前記ベビーカーフレーム(40)に第1の向き(I)で接続されるとき、前記阻止機構を作動させるように配置されている接触突出面(501)を備えることを特徴とするベビーカー。
【請求項20】
前述の請求項の1つ、特に請求項18または19に記載のベビーカー(1)であって、
前記阻止機構は、前記アダプタ(50)の前記接触突出面(501)によって押し込まれるバネ付きピンを備え、前記傾斜角度調整機構がロックまたは阻止されるように、前記バネ付きピンはそれに作用する復元力に抗して凹部、好ましくは前記傾斜角度調整機構の凹部に押し込まれることを特徴とするベビーカー。
【請求項21】
前述の請求項の1つもしくは複数に記載のベビーカー(1)であって、
前記受容装置(20)は、前記ベビーカーフレーム(40)に、特に少なくともほぼ垂直に延びる軸を中心に回転可能に取り付けられていることを特徴とするベビーカー。
【請求項22】
前述の請求項の1つ、特に請求項21に記載のベビーカー(1)であって、
前記受容装置(20)の前記回転位置は、調整可能、特に2つの位置でロック可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項23】
前述の請求項の1つ、特に請求項22に記載のベビーカー(1)であって、
前記受容装置(20)は、前方位置と後方位置とでロック可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項24】
前述の請求項の1つ、特に請求項23に記載のベビーカー(1)であって、
前記受容装置は、回転可能に取り付けられたアダプタ、特に適応型ターンテーブルを介して、前記ベビーカーフレーム(40)に接続可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項25】
前述の請求項の1つ、特に請求項24に記載のベビーカー(1)であって、
前記回転可能に取り付けられたアダプタ、特に前記ターンテーブル、または前記受容装置(20)には、スライダー、回転ノブ、押しボタン、または押しボタンなどの切り換え要素(24)が割り当てられ、それによって前記受容装置の前記調節可能な回転位置または向きが固定可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項26】
前述の請求項の1つ、特に請求項25に記載のベビーカー(1)であって、
前記切り換え要素(24)は、前記受容装置(20)が前記アダプタに結合されていないとき、特に前記アダプタに固定されていないとき、第1切り換え位置から少なくとも1つの第2切り換え位置まで排他的に調整されることができることを特徴とするベビーカー。
【請求項27】
前述の請求項の1つ、特に請求項25に記載のベビーカー(1)であって、
前記切り換え要素(24)が前記第1切り換え位置にあることを条件として、前記回転可能に取り付けられたアダプタは、ロックが解除され、前記受容装置の前記回転位置または方向が自由に固定可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項28】
前述の請求項の1つ、特に請求項25に記載のベビーカー(1)であって、
前記切り換え要素(24)が前記第2切り換え位置にあることを条件として、前記受容装置(20)は、前方位置および後方位置でロック可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項29】
前述の請求項の1つに記載のベビーカー(1)であって、
前記受容装置(20)は、子供または赤ちゃんの輸送用とは別に、動物または他の物体の輸送のための装置として設計することも可能であることを特徴とするベビーカー。
【請求項30】
前述の請求項の1つに記載のベビーカー(1)を備えるとともに、少なくとも1人もしくは丁度1人の子供を前記第1受容装置に有しおよび/または少なくとも1人もしくは丁度1人の子供を前記第2受容装置に有するシステムもしくは配置。
【請求項31】
前述の請求項の1つに記載のベビーカー(1)またはシステムの使用であって、少なくとも1人もしくは丁度1人の子供が前記第1受容装置に配置されるおよび/または少なくとも1人もしくは丁度1人の子供が前記第2受容装置に配置されるベビーカーまたはシステムの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビーカーに関する。
【0002】
アタッチメントを有し、そこに1つ以上の子供受容装置を取り付けることができるベビーカーおよびベビーカーフレームが一般的に知られている。さらに、そのような座部アタッチメントが、子供、幼児および/または赤ちゃんのための異なる、時には可変の、座部位置を有することができることが知られている。
【0003】
特に、異なる座部アタッチメントおよび/または座部アタッチメントの異なる調整可能な座部位置の使用により、各座部アタッチメントおよび/または各調整可能な座部位置についてベビーカーの十分に高い安定性が保証されないため、時には望ましくない転倒状況が発生し得る。
【0004】
このような望ましくない転倒状況は、ベビーカーが立っている地面の性質によってさらに起こる可能性がある。さらに、このような転倒状況は、ベビーカーが水平な地面ではなく、上り道または下り道のような傾斜した地面上にあることによって起こりやすい。
【0005】
先行技術からは、特に、ベビーカーの操作説明書に特定の(不安定な)構成に対する警告を記載して、上述の問題を解決しようとする試みが知られている。しかしながら、この場合、操作説明書に適切な警告があるにもかかわらず、警告が(不注意に)考慮されず、その結果、ベビーカーの(不注意な)誤用が生じる危険性が依然としてある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、安定性が向上した、輸送装置、特に、ベビーカーを提供することである。本発明のさらなる目的は、特に、(不注意な)誤用に対する(改善された)保護を有するベビーカーを提供することである。前述の目的は、好ましくは、費用対効果が高く、簡単で、安全で、ユーザフレンドリーな解決策によって達成されることである。
【0007】
安定性の向上は、特に、輸送装置、特にベビーカーが、少なくともある角度、例えば水平に対して約8°または約10°または約12°または約15°まで、いかなる方向にも傾かないことを意味すると理解することができる。したがって、ベビーカーは、傾斜に関して、特に下方向(少なくとも1つの前輪が後輪よりも低くなるように、ここで、ベビーカーの長手方向は、傾斜面の輪郭線に垂直である)、上方向(少なくとも1つの前輪が後輪よりも高くなるように、ここで、ベビーカーの長手方向は、傾斜面の輪郭線に垂直である)または横方向(ベビーカーの長手方向が傾斜面の輪郭線に平行であるように、および/または輸送装置またはベビーカーが立つ車輪の支持点によって定義される多角形の前輪と後輪を結ぶ横方向の境界線が傾斜面の輪郭線に平行であるように)に対してどの方向にも立つことができるものとする。
【0008】
目的は、請求項1に係る輸送装置だけでなく、請求項2に係るベビーカー、9に係るベビーカー、14に係るベビーカー、18に係るベビーカーによっても解決される。
【0009】
特に、本発明の目的は輸送装置、特にベビーカーによって解決される、輸送装置、特にベビーカーは、地面に少なくとも3つ、特に4つの車輪により支持されることができるシャーシフレームを有し、さらに少なくとも2つの受容装置、特に子供受容装置を有し、この受容装置はアダプタを介してシャーシフレームに接続可能であり、アダプタは以下のように設計され、適宜シャーシフレーム上に配置されうる、すなわち、受容装置の接続とその配置(さらに、適切な場合その操作)に関して、アダプタは上面視における輸送装置と受容装置(複数可)(特に荷重、子供または子供たちが乗っている場合および/または乗っていない場合、適切な場合荷重がある場合のみまたは荷重がない場合のみ)の全体の重心、つまり全体の重心線が車輪もしくはその起立面によって区画される投影領域内(少なくとも水平な地面の場合、すべての、平面、水平に対して20°以下、または少なくとも5°以下の角度を有する地面の場合に適用可能)に置かれないようにする少なくとも1つの設定を許可しない、および/または、上面視における(上方からの図)輸送装置と受容装置(特に荷重がある場合および/または荷重がない場合、あるいは、場合によっては、荷重がある場合のみまたは荷重がない場合のみ)の全体の重心、つまり全体の重心線が車輪もしくはその起立面によって区画される投影領域内(少なくとも水平な地面の場合、すべての、平面、水平に対して20°以下、または少なくとも5°以下の角度を有する地面の場合に適用可能)に常に置かれるようにするようにのみ設定を許可する。
【0010】
代替的または追加的に、アダプタは、上面視において、受容装置(複数可)と共に輸送装置の全体の重心(特に荷重好ましくは子供がある場合および/または荷重好ましくは子供がない場合、必要ならば荷物好ましくは子供がある場合のみまたは荷物好ましくは子供がない場合のみ)が常に車輪によって囲まれた投影領域内(少なくとも水平地面の場合)にあるようにのみ、それらの配置(および必要に応じて操作)ならびに受容装置の接続を可能にするように(必要に応じて、シャーシフレームに配置することが可能に)設計されている。
【0011】
好ましくは、2つの(さらに好ましくは両方の)受容装置の少なくとも1つは、2つの異なる向き(特に前方および後方の向き)で接続することができるが、上記の条件(複数可)により、おそらくすべての接続構造において、またはすべてのアダプタを介して接続することはできない。受容装置の少なくとも1つは、例えば、第1の接続構造上では前方および後方の両方に向けられるが、第2の接続構造上では前方のみ(または後方のみ)向けられることが可能である。代替的または追加的に、受容装置の少なくとも1つは、例えば、第1の接続構造で(のみ)前方に向けられるが、第2の接続構造で(のみ)後方に向けられることができる。受容装置の少なくとも1つは、必要に応じて、第1および第2の接続構造において前方および後方の両方に位置合わせされることが可能である。
【0012】
(それぞれの、おそらくは第1の)受容装置(場合によってはいくつかの、またはすべての受容装置)は、場合によっては特定の(例えば第1の)接続構造においてのみ、または少なくとも原理的に設けられたすべての接続構造においてではなく、配置されることが可能である。代替的にまたは追加的に、それぞれの(場合によってはさらなるまたは第2の)受容装置(複数可)(場合によってはいくつかのまたはすべての受容装置)は、例えば上側および下側接続構造など、設けられたいくつかのまたはすべての接続構造において配置されることが可能である。
【0013】
少なくとも1つの受容装置は、少なくとも1つの接続構造上に配置する(接続する)ことができず、および/または少なくとも1つの接続構造上で特定の向きに整列することができない(ここで、特定の向きは、好ましくは少なくとも1つのさらなる、または第2の接続構造において可能である)。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの構造的に妨げられた配置(接続)および/または構造的に妨げられた位置合わせおよび/または構造的に妨げられた傾斜調整は、(唯一)理論的に考慮された実現例において、上記の条件の少なくとも1つを満たさないであろうものである(特に、輸送装置および受容装置の全体の重心(特に、好ましくは荷重がある場合および/または荷重がない場合において、場合によっては、上面視、または上方からの図、において、荷重がある場合のみ、または荷重がない場合のみ、常に、全体の重心線は、車輪またはその起立面によって囲まれた投影領域の外側に置かれる(少なくとも水平な地面の場合、すべての、平面、水平に対して20°以下、または少なくとも5°以下の角度を有する地面において適用可能である場合)。
【0015】
特に、輸送装置の全体の重心を通って延びる(それぞれの、構造的に許容される)重心線は、前述の投影領域を通って延びていることが好ましい。そうすれば、安定性が確保される。
【0016】
本発明のアイデアは、特に、シャーシフレームの車輪の地面との接触点のすべての間の(架空の)接続が多角形をもたらし(必要に応じて、多角形の内部に横たわる接続を無視する)、ここで、重力の作用方向において多角形によって定義される平面に投影される、少なくとも1つの構成における重心が、必然的に多角形の内部にあることに基づいている。
【0017】
接触点とは、特に(平面的または少なくとも実質的に直線的な接触の場合)(接触)中心および/またはそれぞれの(表面)中心(接触中心)を意味する。それぞれの車輪が回転可能である場合、車輪は直進走行するように構成されていると考えるのが好ましい。
【0018】
好ましくない転倒状況は、(好ましくは積載された)輸送装置(または好ましくは積載されたベビーカー)の重心および重心線が多角形の表面の上にないとき、すなわち上面視でその外側にあるときに常に確かに発生する。
【0019】
重力によって与えられる方向は決定的であり、すなわち、重力の方向に重心を通って走る直線が多角形を貫通するか(よって、確実に重心は多角形の上にあり、ベビーカー、場合によっては積載されたベビーカーは傾かない)、しないか(よって、確実に重心は多角形の上ではなく、ベビーカー、場合によっては積載されたベビーカーは傾けられ得る)。
【0020】
実施形態において、ベビーカーは、上面視において、四角形(特に、長方形または台形)が多角形として生じるように、2つの前車輪および2つの後車輪を有していてもよい。他の実施形態では、ベビーカーは、1つの前輪と2つの後輪を有していてもよく、多角形として三角形(特に、二等辺三角形)がもたらされる。
【0021】
積載(荷重)に関して、積載された輸送装置(積載されたベビーカー)は、特に、(または少なくとも1つの)受容装置が積載されているとき、すなわち、例えば、受容装置または受容装置の1つが子供受容装置であり、子供がそこに受容されるとき、または受容装置または受容装置の1つが例えば買った品物が入る買い物かごであるとき実現される。
【0022】
受容装置1つあたりの荷重は、特に、最大10kg、または10kgを超え最大15kg、または15kgを超え最大22kgとすることができ、異なる受容装置の荷重は、もちろん同じである必要はない。
【0023】
本発明の目的は、さらに、ベビーカーによって解決される、前記ベビーカーは、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置と、
ベビーカーフレームと、
少なくとも第1および第2アダプタであって、これらを介して受容装置が着脱可能にベビーカーフレームに接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタと、を備え、
第1受容装置は、受容装置を第1および/または第2アダプタに機械的に接続し得る少なくとも1つの(第1)アダプタ接続要素を有し、第2受容装置は、受容装置を2つのアダプタのうちの1つ、好ましくは第1アダプタにのみ機械的に接続することができる(第2)アダプタ接続要素を有している。
【0024】
アダプタは、特に、一対のアダプタ要素を意味すると理解され、アダプタ要素は、好ましくは、ベビーカーフレームのストラットの側面および/またはスライダーの側面の一部分に、好ましくは(ベビーカーを縦方向に走る)対称中心面に関して互いに対して対称に配置される。好ましくは、アダプタおよび対応するアダプタ接続要素はそれぞれ、受容装置がアダプタ(ベビーカーフレーム)に接続されるときに、互いに接触することができるか、少なくとも互いに非常に近くに(最大でも2または1ミリメートルの距離で)配置される少なくとも1つの接触面を有している。
【0025】
好ましくは、アダプタは、少なくとも1つの側壁を有する受容装置を形成する(または備える)ことができ、アダプタ接続要素は、受容装置に機械的に結合されることができる。アダプタ接続要素の少なくとも1つの接触面は、少なくとも1つの側壁の一部を形成することができる。アダプタ接続要素がアダプタの受容装置内に完全に受容されると、ベビーカーフレームに対する受容装置のさらなる移動は、少なくとも実質的に不可能になる。そして、受容装置は、輸送装置、特にベビーカーに固定される。
【0026】
本発明の更なる重要なアイデアは、ベビーカーフレームが少なくとも2つ、すなわち第1(上)および第2(下)アダプタを備えるという事実に基づいている。それによって、下側アダプタは、(使用状態において)上側アダプタよりも地面に近くおよび/または前輪に近く配置される。本実施形態では、ベビーカーフレームが、(少なくとも)2つの受容装置(子供受容装置)と共に使用されることが提供され得る。それによって、第1子供受容装置は、ベビーカーフレーム上の下側アダプタと上側アダプタとの両方に接続可能であるように設計することができる。第2受容装置(子供受容装置)は、アダプタのうちの1つ、好ましくは下側アダプタにのみ接続可能であり、他の(上側)アダプタには接続できないように設計することができる。
【0027】
さらに、第2受容装置(子供受容装置)のアダプタ接続要素は、(第1受容装置(子供受容装置)のそれではない)が、リブまたは舌(舌と溝の接続の意味で)のような突出部を有し、それによって、下側アダプタ(上側アダプタではなく)は、例えば溝のような対応する凹部を有し、第2受容装置(子供受容装置)のアダプタ接続要素の下側アダプタへの機械的接続が可能になるということがもたらされる。
【0028】
このようにして、第2受容装置(子供受容装置)の上側アダプタへの機械的接続が防止されるのに対し、第1子供受容装置は、上側アダプタまたは下側アダプタに選択的に接続するのに適している。
【0029】
さらに、第1受容装置(子供受容装置)が突出部を有しおよび/または上側アダプタが凹部を有するように、反転が可能である。同様に、アダプタの1つが突出部を有し、受容装置(子供受容装置)の1つのアダプタ接続要素が凹部を有するような反転が可能である。
【0030】
特に、2つの受容装置(子供受容装置)の少なくとも一方は、座部および背部セクションを有する座部ユニットとして形成されてもよく、背部セクションは、子供の背中および頭部をもたせかけるために機能することができる。さらに、座部ユニットは、追加の脚部セクションを有することができる。座部セクションと背部セクション、および任意に座部セクションと脚部セクションは、異なる傾斜位置(着座および横臥位置)が調整され得るように互いにヒンジ接続されてもよく、それぞれの位置を固定するためのロック機構が提供されてもよい。
【0031】
さらに、または代替的に、座部ユニットがフレームに対して異なる傾斜をとることができるように、すべてのセクションは、ベビーカーフレームへの接続のために設けられた受容接続要素に対して一緒に傾斜させることができる。典型的には、座部ユニットは、後方または前方に向いて使用することができ、この目的のために、ベビーカーフレームに回転可能に接続されるか(好ましくは、上面視で中央に配置され、対として形成されていない単一のアダプタを介して)、あるいは、代わりに、ベビーカーフレームから取り外し、約180°回転して元に戻すことができる。
【0032】
横臥ユニットとして設計された受容装置(子供受容装置)は、例えば1つ、2つ、3つまたはそれ以上の部分における(場合によってはパッド付きの)床、および横方向の境界のための側壁を有することができる。最低限、横臥ユニットは、床が実質的に水平に向けられるようにフレームに接続することができる。さらに、必要に応じて、横臥ユニットがシャーシフレームに対して異なる傾斜を想定できるように、フレームへの接続のために設けられたカウンター構造に対して、床および側壁を一緒に傾けることができる。典型的には、横臥ユニットは、後方の向きでフレームに接続されてもよい。また、横臥ユニットをフレームから取り外し、約180°回転させて元に戻すことができる場合もある。しかしながらこれは一般的ではない、なぜなら、可能であれば、(横臥ユニットで輸送される)非常に幼い子供が、それを押している人と常に視線を合わせることができるようにしたいからである。
【0033】
座部および横臥ユニットが一体として設計された受容装置(子供受容装置)は、適切な機構によって座部ユニットから横臥ユニットに変形させることができる。
【0034】
幼児用キャリアとして設計された受容装置(子供受容装置)は、動力源付きの乗り物、特に自動車において、赤ちゃんまたは幼い子供(通常、約1歳または約15ヶ月の年齢までであるが、これは本発明にとって重要ではない)を輸送するために適している場合がある。
【0035】
幼児用キャリアは、ワンピース構造(モノリシック)であってもよく、この場合、ワンピース構造の幼児用キャリアは、互いに固定的に接続された複数の要素から構成されてもよく、または、マルチピース構造であってもよい。マルチピースの実施形態では、幼児用キャリアは、座部セクションおよび背部セクションを含んでもよく、背部セクションは、背中および頭部を傾けるために機能してもよい。
【0036】
さらに、実施形態では、幼児用キャリアは、脚部セクションを有していてもよい。座部セクションと背部セクション、および任意に座部セクションと脚部セクションは、異なる傾斜位置(着座位置および横臥位置)を調整できるように互いにヒンジ接続されてもよく、それぞれの位置を固定するためにロック機構が提供されてもよい。
【0037】
さらに、または代替的に、全てのセクションは、ベビーカーフレームに接続するために設けられたアダプタ接続要素に対して一緒に傾けることができ、これにより、座部ユニットは、ベビーカーフレームに対して異なる傾斜角度をとることができる。典型的には、幼児用キャリアは、後方向きの態様でベビーカーフレームに接続され得る。
【0038】
また、幼児用キャリアは、ベビーカーフレームから取り外され、180°回転して元に戻されることも可能である。しかし、これは一般的ではない、なぜなら、可能であれば、(幼児用キャリアで輸送される)非常に幼い子供が、それを押す人と常に視線を合わせることができるようにしたいからである。
【0039】
ベビーカーフレームは、様々なフレーム部品、特に1つ以上の前輪ストラット、1つ以上の後輪ストラットおよびプッシャー、および場合によっては他のストラットまたはフレーム部品を備えてもよい。2つ以上のフレーム部品は、固定的または可動的に、例えば多関節的または伸縮的に、互いに接続されてもよい。
【0040】
さらに、ベビーカーフレームは、複数の車輪、特に2つの後輪と少なくとも1つの前輪を備えてもよい。各車輪は、水平軸を中心に(少なくとも)回転してもよく、好ましくは、全ての後輪が同じ第1軸を中心に回転する。第1軸は、特に、物理的な軸として形成されてもよい。少なくとも1つの前輪は、第2軸を中心に回転してもよく、第2軸は、直進走行時に第1軸に平行である。特に、コーナリングを容易にするために、少なくとも1つの車輪またはすべての車輪は、任意に、(それぞれの)垂直軸を中心として回転可能であってもよい。
【0041】
ベビーカーの非傾斜使用中には、全ての車輪が地面と接触している。ベビーカーの場合、前方傾斜は、少なくとも1つの前輪が地面に接触し続ける一方で、後輪の1つ以上(特に全て)が地面から浮き上がることを意味すると理解されてもよい。後方傾斜は、少なくとも1つの前輪の1つ(または存在する場合、いくつか、特にすべて)が地面から浮き上がる間、後輪が地面に接触し続けることを意味すると理解されてもよい。
【0042】
本発明による輸送装置に関連して説明された全ての特徴および関連する利点は、本発明によるベビーカーに適用可能であり、移転可能である。
【0043】
特に、第1アダプタは、特に溝の形態である少なくとも1つの凹部を有し、第2受容装置のアダプタ接続要素は、特に第1アダプタの凹部に対して相補的な、特にリブの形態である少なくとも1つの突出部を有する。このようにして、第2受容装置のアダプタ接続要素の第1アダプタへの確実な接続が、できるだけ簡単な方法で達成される。
【0044】
一実施形態では、第2受容装置のアダプタ接続要素の少なくとも1つの突出部は、受容装置が第1の向きで第1アダプタに接続されるときに、第1アダプタの凹部と結合し、それによって受容装置は第1の向きで第1アダプタに、ひいてはベビーカーフレームに接続される。
【0045】
好ましくは、第1アダプタは、特に溝としても形成されるさらなる凹部を有し、第2受容装置のアダプタ接続要素の少なくとも1つの突出部は、受容装置がさらなる、好ましくは少なくとも実質的に第1の向きと反対の向きで第1アダプタに接続されるときに、第1アダプタのさらなる凹部に係合する。これにより、受容装置を第1アダプタに、ひいてはベビーカーフレームに、第2の向きで接続することが可能になる。
【0046】
特に、第2アダプタは、少なくとも実質的に平面の接触面を有し、特に、第1受容装置のアダプタ接続要素も、少なくとも実質的に平面の接触面を有し、それによって、第2受容装置のアダプタ接続要素の少なくとも1つの突出部が第2アダプタに結合できることが機械的に阻止される。
【0047】
さらなる実施形態において、1つ以上のアダプタは、ベビーカーフレーム上ではなく、第1および/または第2受容装置上に配置され、関連するアダプタ接続要素は、ベビーカーフレーム上に配置される。
【0048】
さらに、本発明の目的は、ベビーカーによって解決される、前記ベビーカーは、
特に子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置と、
ベビーカーフレームと、
少なくとも第1および第2アダプタであって、これらを介して、受容装置が着脱可能にベビーカーフレームに接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタと、を備え、
第1受容装置は、座部セクションおよびそれに相対的に回動可能な背部セクションを備えるとともに、背部セクションと座部セクションとの間の第1の数の傾斜角度を調整する機構を備え、第2受容装置は、座部セクションおよびそれに相対的に回動可能な背部セクションを備えるとともに、背部セクションと座部セクションとの間の第1の数とは異なる第2の数の傾斜角度を調整する機構を備えることを特徴とする。
【0049】
さらに、本発明の目的は、(特に、前項と代替的または追加的に)ベビーカーによって解決される、前記ベビーカーは、
特に、子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置と、
ベビーカーフレームと、
少なくとも第1および第2アダプタであって、これらを介して受容装置が着脱可能にベビーカーフレームに接続され得る、少なくとも前記第1および第2アダプタと、を備え、
第1受容装置は、座部セクションおよびそれに相対的に回動可能な背部セクションを備えるとともに、背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を調節するための機構を備え、第2受容装置は、座部セクションおよびそれに相対的に回動可能な背部セクションを備えるとともに、背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を調節するための機構を備え、第1受容装置の傾斜角度を調整するための機構では、第2受容装置の傾斜角度を調整するための機構では調整できない少なくとも1つの特定の傾斜角度を調整することができ、および/または、第2受容装置の傾斜角度を調整するための機構では、第1受容装置の傾斜角度を調整するための機構では調整できない少なくとも1つの特定の傾斜角度を調整することができる。
【0050】
本発明の別の態様は、さらに、第1受容装置(子供受容装置)は、複数(例えば、2つ以上)の傾斜位置に調整可能であってもよいことに基づいている。
【0051】
先に説明したように、これは、カウンター構造を受容装置(子供受容装置)の残りの部分に対して相対的に傾斜させるか、または個々の部分を相対的に回動させることによって行うことができる。
【0052】
特に、第1受容装置の機構は、第2受容装置の対応する機構よりも、背部セクションと座部セクションとの間のより多くの異なる傾斜角度の調整を可能にし、それによって、背部セクションと座部セクションとの間の第2受容装置の系統的に特定の傾斜角度を回避することができる。
【0053】
少なくとも1つの(直立)座部位置、1つの(平坦)横臥位置、および少なくとも1つの中間位置が調整可能であることが好ましい。座部位置は、座部セクションに対する背部セクションの角度(傾斜角度)が約90°~約140°、好ましくは約105°~約125°であってもよい。横臥位置は、約140°~約180°、好ましくは約150°~約170°の座部セクションに対する背部セクションセクションの角度(傾斜角度)を有していてもよい。第1以上の中間位置は、座部位置における角度よりも大きく、横臥位置における角度よりも小さい、座部セクションに対する背部セクションの角度(傾斜角度)を有していてもよい。
【0054】
第2、おそらく存在する、中間位置について、座部セクションに対する背部セクションの角度(傾斜角度)は、第1中間位置における角度よりも大きいが、横臥位置における角度よりも小さい角度を有していてもよい。場合によっては存在する第3の中間位置およびさらなる中間位置のための角度(傾斜角度)は、上記と同様にして定義されてもよい。具体的な実施形態において、座部位置は、少なくとも約115°の角度(傾斜角度)で設計され得、第1中間位置は、少なくとも約130°の角度(傾斜角度)で設計され得、第2中間位置は、少なくとも約145°の角度(傾斜角度)で設計され得、横臥位置は、少なくとも約160°の角度(傾斜角度)で設計され得る。
【0055】
第2受容装置(子供受容装置)は、(とりわけ)傾斜位置の1つまたは複数が存在しない(または調整できない)という点で、第1受容装置と異なっていてもよい。この点に関して、最も傾斜した位置(特に、横臥位置)は、非存在位置のうちの1つであってもよいし、存在してもよい。しかしながら、中間位置のうちの1つまたは複数も、(それらが第1子供受容装置に存在する場合)存在しないことがある。特に、中間位置が存在しないことが、少なくとも約130°~少なくとも約150°、好ましくは少なくとも約140°~少なくとも約150°未満の角度を有する位置にとって好ましい場合がある。これは、ある角度から子供受容装置内の異なる質量分布が予想されるため、少なくとも約160°の角度を有する位置よりも、少なくとも約150°以下の角度を有する位置がより重要である可能性があるためである。
【0056】
特に、第2受容装置(子供受容装置)は、第1受容装置(子供受容装置)と同じ座部位置および同じ横臥位置を提供するが、中間位置または複数の中間位置のうちの1つを提供しない場合がある。異なる位置は、ロックのために互いに係合し、ロック解除のために係合解除される、対応する構造体を介して形成されてもよい。具体的には、構造は、例えば、歯リム(外向きの歯または突起を有する)およびスイングベアリング(すなわち、内面に凹部を有するリング)、またはカウンター構造の対応する孔に係合するための1つまたは複数のピンであってもよい。
【0057】
さらに、本発明による輸送装置および先に説明した本発明によるベビーカーに関連して説明したすべての特徴および関連する利点は、本発明による(次の)ベビーカーに適用可能であり、移譲可能である。
【0058】
特に、第1受容装置の機構は、第2受容装置の対応する機構よりも、背部セクションと座部セクションとの間のより多くの異なる傾斜角度を設定することを可能にする。それによって、特に第2受容装置の場合、ベビーカーの安定性に不利な背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を有する受容装置の使用を回避することができる。
【0059】
一実施形態では、第1受容装置の背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を調整するための機構によって、少なくとも以下の位置が調整可能である、
座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が、少なくとも約90°から少なくとも約140°、好ましくは105°から125°の範囲にある座部位置、
座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が、少なくとも約140°から少なくとも約180°、好ましくは少なくとも約150°から少なくとも約170°の範囲にある横臥位置、
および、座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が、横臥位置における傾斜角度よりも小さく、座部位置における傾斜角度よりも大きい1つ以上の中間位置。それによって、座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度の特に便利な調節を行うことができる。
【0060】
特に、第2支持装置の傾斜角度を調整するための機構によって、少なくとも以下の位置が調整可能である、
座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が、少なくとも約90°から少なくとも約140°、好ましくは少なくとも約105°から少なくとも約125°の範囲にある座部位置、
座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が、少なくとも約140°から少なくとも約180°、好ましくは少なくとも約150°から少なくとも約170°の範囲である横臥位置、
および、座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度が以下の条件の少なくとも1つを満たす1つ以上の中間位置、
傾斜角度は、約150°未満、好ましくは約140°未満であり、座部位置における傾斜角度よりも大きい、および
傾斜角度が約150°より大きく、好ましくは約155°より大きく、かつ横臥位置での傾斜角度より小さい。これにより、一方では、座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度の特に便利な調節を行うことができ、それによって、特にベビーカーの傾斜特性に好ましくない影響を与える、約140°とやや150°の間の傾斜角度のある範囲を回避することができる。
【0061】
本発明の課題は、さらに、ベビーカーによって解決される、前記ベビーカーは、
特に、子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置および/または輸送装置として設計された少なくとも第1および第2受容装置と、
ベビーカーフレームと、
少なくとも1つの第1および第2アダプタであって、これらを介して受容装置が着脱可能にベビーカーフレームに接続され得る、少なくとも前記1つの第1および第2アダプタと、を備え、
2つのアダプタのうちの少なくとも1つ、好ましくは第1アダプタは、少なくとも1つのアダプタがベビーカーフレームに着脱可能に接続される調節機構を有し、特に、2つのアダプタのうちの少なくとも1つの位置は、ベビーカーフレームに対して水平方向および/または垂直方向に調節可能に固定可能であることを特徴とする。
【0062】
本発明の別の態様は、特に、少なくとも1つの第1(上側)アダプタと少なくとも1つの第2(下側)アダプタとを備えるベビーカーのベビーカーフレームに基づいている。特に、ベビーカーフレームは、丁度2つ、すなわち、下側および上側アダプタを備えてもよい。第2(下側)アダプタは、それによって、第1(上側)アダプタよりも地面に近い位置および/または前輪に近い位置に取り付け可能であるものとする。第2(上側)アダプタは、フレーム上の前部と後部との間で調整可能に配置されるものとする。アダプタ位置の調整は、調整機構によって実現することができる。ここで、ベビーカーフレームが、(少なくとも)2つの受容装置と共に使用されることが提供され得る。
【0063】
ここでも、本発明による輸送装置および先に説明した本発明によるベビーカーに関連して説明した全ての特徴および関連する利点は、本発明による次のベビーカーに適用可能であり、移転可能である。
【0064】
一実施形態では、2つのアダプタの少なくとも1つは、ベビーカーフレームに、特にその上部後方から下部前方に延びる支柱に縦方向に横方向に摺動可能に取り付けられ、それによって、2つのアダプタの少なくとも1つの位置は、特に容易に調節可能に固定されることが可能である。
【0065】
特に、2つのアダプタのうちの少なくとも1つは、調整機構によって、ベビーカーフレーム上のいくつかの、異なる位置に、特にラッチ式に固定されることが可能である。これにより、2つのアダプタのうちの少なくとも1つの位置を、簡単かつ便利な方法で調整および固定することができる。好ましくは、2つのアダプタのうちの少なくとも1つは、調整機構を丁度または少なくとも3つの位置にして、ベビーカーフレームに固定可能、特にラッチ可能である。
【0066】
本発明の目的は、さらに、ベビーカーによって解決される、前記ベビーカーは、
特に、子供、幼児および/または赤ちゃんを受容するための子供受容装置としておよび/または輸送装置として設計された少なくとも1つの受容装置と、
ベビーカーフレームと、
少なくとも1つのアダプタであって、これによって、受容装置がベビーカーフレームに着脱可能に接続され得る、少なくとも前記1つのアダプタと、を備え、
受容装置のアダプタ接続部材は、受容装置に形成された背部セクションと座部との間の傾斜角度を調整するための機構を阻止するための阻止機構を有し、傾斜角度調整機構は、受容装置がアダプタを介してベビーカーフレームに第1の向きで接続されるときに阻止機構によって阻止される一方、傾斜角度調整機構は、受容装置がさらなる、好ましくは第1の向きとは少なくとも実質的に反対の向きで、アダプタを介してベビーカーフレームに接続されるときには特に、阻止機構によって阻止されないことを特徴とする。
【0067】
本発明のさらなる態様は、受容装置(子供受容装置)に異なる位置または向きをもたらす(調整する)ことができ、例えば、受容装置の個々の部分を相対的に傾けることによって、アダプタ接続要素(アダプタの接触突出面)阻止機構が作動し、それによって受容装置の調整可能性および/または調整に対する影響を達成することができる、という事実に基づくものである。
【0068】
具体的には、阻止機構は、アダプタ接続要素の中心を通る(想定)垂直軸に対して非対称に配置された(場合によってはバネ付きの)ピンとして形成することができる。ピンは、第1位置(例えば、座部位置)において押し込み可能であり、第2位置(例えば、座部位置以外の全ての位置)において押し込みすることができなくてもよく、なぜなら、例えば、位置を変えることによって、例えば凹部を備えることができる背もたれに接続された要素がピンによって阻止されるからである。
【0069】
さらに、一方の側(これは、例えば、ベビーカーフレームへの子供受容装置の前方接続に対応する)において、アダプタは、ピンが変位しないように、ピンのための空間が自由に残されるように構成されてもよい。他の方向(例えば、フレームに対する子供受容装置の後方への接続に対応する)には、例えば、アダプタにランアップ傾斜または同等の構造を配置して、子供受容装置のアダプタ(ベビーカーフレーム)への接続時に、ピンが押し込まれるようにすることが可能である。
【0070】
それによって、ピンが押し込まれたとき、例えばピンが対応する穴、スロットまたは凹部に受け入れられることによって、要素の動きがピンによって阻止または制限されることができる。このようにして、子供受容装置を第1の向きでベビーカーフレームに接続することができ、この場合、すべての位置に到達することができることを実現することができる。一方、他の向きでは、子供受容装置は、フレームが(または)好適な位置にある場合にのみ接続することができ、接続に適さない他の位置は、接続状態であってもアクセス不能である。
【0071】
なお、上記した位置とは、一般に、子供座部ユニットの座部セクションと背部セクションとの間の角度が異なることを意味する。
【0072】
さらに、上述した本発明による輸送装置および本発明によるベビーカーに関連して説明したすべての特徴および関連する利点は、本発明による(次の)ベビーカーに適用可能であり、移転可能である。
【0073】
さらなる実施形態において、アダプタは、受容装置がアダプタを介して第1の向きでベビーカーフレームに接続されたとき、接触突出面が阻止機構を作動させるように配置された接触突出面を有する。それにより、構造的に簡単な方法で、受容装置が第1の向きでアダプタに接続されるとき、受容装置がより平坦な(横臥)位置にもたらされ得ることが防止されることになる。したがって、例えば座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度の増加がベビーカーの安定性に好ましくない影響を与えるような第1の向きにおいて、座部セクションに対する背部セクションの傾斜角度を増加させることができるようになることが防止される。
【0074】
好ましくは、ロック機構は、バネ付きピンを有し、このバネ付きピンに作用する復元力に抗してアダプタの接触突出面によって凹部、好ましくは傾斜角度調整機構の凹部に押し込まれ、傾斜角度調整機構がロックまたは施錠されるようにされる。これによって簡単で建設的な方法で、先に規定された機能性を有する、座部セクションの座面に対して好ましくはほぼ垂直に延びる軸についての子供座部ユニットにおける阻止機構が実現される。
【0075】
特に、受容装置は、ベビーカーフレームに、特にほぼ垂直に延びる軸を中心として回転可能に取り付けられ、それによって、受容装置は、ベビーカーフレームに対していくつかの可能な向きで非常に容易に位置合わせされることが可能である。
【0076】
受容装置の回転位置が調整可能であることが好ましく、特に2つの位置にロック可能であることが好ましい。好ましくは、受容装置は、前方位置と後方位置とでロック可能である。特に、受容装置は、回転可能に取り付けられたアダプタ、特に適応型ターンテーブルを介して、ベビーカーフレームに接続可能である。
【0077】
回転可能に取り付けられたアダプタ、特にターンテーブル、または受容装置は、スライダー、回転ノブ、押しボタン、または押しボタン等の切り換え要素が割り当てられ、この切り換え要素によって受容装置の調節可能な回転位置または向きが固定可能であることが好ましい。
【0078】
さらなる実施形態において、切り換え要素は、受容装置がアダプタに結合されていないとき、特にアダプタに固定されていないとき、第1切り換え位置から少なくとも1つの第2切り換え位置まで排他的に調整可能である。
【0079】
特に、回転可能に取り付けられたアダプタは、切り換え要素が第1切り換え位置にある場合、ロックが解除され、受容装置の回転位置または方向が自由に固定可能である。
【0080】
好ましくは、切り換え要素が第2切り換え位置にある場合、受容装置は前方向きの位置と後方向きの位置とでロックすることができる。
【0081】
さらなる実施形態において、受容装置は、子供、幼児または赤ちゃんの輸送のためとは別に、動物または他の物体を輸送するための装置として構成されてもよい。
【0082】
さらなる実施形態は、従属請求項から明らかである。
【0083】
一般に、ベビーカーは、フレーム(ベビーカーフレーム)と、少なくとも1つの受容装置とを備える。受容装置は、例えばフレームにこの目的のために設けられた少なくとも1つのアダプタによって、フレームに着脱可能に接続される。受容装置は、好ましくは、子供受容装置、特に座部ユニット、横臥ユニット、座部/横臥複合ユニットまたは幼児キャリア(自動車で幼児を輸送するのに適している)であるが、他の輸送装置、例えばショッピングバスケットまたは物体を輸送するための他の輸送装置でもよい。受容装置は、フレーム側アダプタまたはアダプタと相補的な対応物を備え、または中間アダプタを介してそれに着脱可能に接続される。特に、フレームは、1つまたは複数の受容装置を取り付けるための複数のアダプタ、好ましくは、受容装置ごとに丁度1つのアダプタまたは丁度一対のアダプタを備えてもよい。この文脈で、以下では、特に明示しない限り、アダプタは、例えば、一対のアダプタ要素(例えば、右アダプタ要素および左アダプタ要素)であっても、丁度1つの受容装置に接続するために提供されるその構造として理解されるものとする。本発明の意味におけるベビーカーは、特に、複数の受容装置のためのアダプタが提供されるが、フレームに接続される受容装置が1つだけである場合にも存在する。このタイプのベビーカーの場合、構成によっては、安定性または安定性が所望されるほど良好ではないこと、言い換えれば、ベビーカー全体が所望されるよりも容易に、特に前方または後方へ、場合によっては側方へ、または記載された方向の間に横たわる方向へ転倒することが起こる可能性がある。
【0084】
一実施形態では、アダプタの少なくとも1つおよび/または受容装置、好ましくは前方および後方に接続可能な子供受容装置の対応するものは、非対称性を有する。これは、本発明の中心的な(さらに例示的な、または独立した)アイデアである。非対称性を介して、(フレームに対して)子供受容装置の前方または後方方向に利用可能な調整可能性を差別化することが可能である。子供受容装置を前方と後方方向の両方で接続できるようにするために、少なくともアダプタと相手方のどちらかが、実質的に2回の回転対称性を有していてもよい。非対称性は、この原則から意図的に逸脱したものであり、特に構造的に形成されていてもよい。例えば、突出部や凹部とすることができ、突出部は、例えば押し込むことができるピンとして、移動可能であるように設計することも可能である。好ましくは、非対称性は、アダプタおよび/またはカウンター構造の接触面に関係することを意図している。
【0085】
さらなる実行例では、子供受容装置は、固定された突出部、例えばカウンター構造におけるリブを備える。アダプタは、前面領域に溝を有し、子供受容装置は、フレームに対して前方方向にのみ接続可能で、後方方向には接続できない(あるいは全くその逆)ようにすることがでる。もちろん、突起と溝を交換することも可能である。
【0086】
実施形態によれば、フレームは、(少なくとも2つの受容装置を取り付けるための)少なくとも2つのアダプタ、特に少なくとも1つの下側アダプタと少なくとも1つの上側アダプタを備えてもよい。特に、フレームは、丁度2つ、すなわち、下側および上側アダプタを有していてもよい。下側アダプタは、上側アダプタよりも地面に近くおよび/または前輪に近い位置にあるものとする。上側アダプタは、フレーム上の前部と後部の間で調整可能に配置されるものとする。アダプタの位置の調整は、様々な方法で行うことができるが、好ましくはスライドさせることである。本発明によれば、調整中(スライド中)に非対称要素を調整し、それによって静止位置と作動位置の間で引き起こされることにより、上側アダプタがその後部位置で前部位置では持たない非対称性を有する(またはその逆)ことができ、非対称性は作動位置においてのみ子供受容装置の相手と協働する(および、例えばフレームへの取り付けを阻止するか、または座部位置のような特定の位置に制限する)、および静止位置では子供受容装置の対応部分と協働することがない。
【0087】
さらなる実施形態では、フレームはアダプタを備え、子供受容装置は相手方を備え、これにより、フレームと子供受容装置との間の回転可能な接続が可能になる。この点で、回転は、実質的に垂直な軸を中心として行われるものとする。子供受容装置は、少なくとも2つの、好ましくは丁度2つの位置で、フレームに対してロック可能でなければならない。特に好ましくは、この2つの位置は、前方位置と後方位置である。さらに、子供受容装置は、子供受容装置を第1位置(最大15kgの荷重で子供受容装置を使用するための位置)と第2位置(最大22kgの荷重で子供受容装置を使用するための位置)との間で位置決めできるスイッチを備えるものとする。スイッチは、例えば、スライド式ノブ、回転式ノブ、押しボタン、トグルスイッチであってもよい。好ましくは、スイッチは、子供受容装置がフレームから完全に取り外されたときにのみ、第1位置から第2位置へ、およびその後に戻るように調節できることが望ましい。スイッチが第1位置にあるとき、フレームに対する子供受容装置の接続は、すべての(両方の)ロック可能な位置で可能であり、子供受容装置をフレームに接続し位置ロックが開かれた状態での回転は、無制限に可能である。しかしながら、スイッチが第2位置にある場合、接続は、好ましくは、フレームに対する子供受容装置の前方位置でのみ可能であり、さらに、フレームに対する子供受容装置の回転は不可能である。これは、例えば、フレームのアダプタが、実質的に垂直な回転軸に対して回転対称でない凹部または受部をその接触面に有するという点で、具体的に達成され得る。したがって、子供受容装置のカウンター構造の接触面は、カウンター構造の接触面に凹み、したがってスイッチがその第1位置にあるときに静止位置をとる、対応する非対称要素を有していてもよい。スイッチをその第2位置に動かすことによって、非対称要素は、カウンター構造の周囲の接触面に対して突出部を形成する作動位置に動かすこともでき、この突出部は、フレームに対する子供受容装置の前進位置においてアダプタ内の受容部または凹部と協働することができるが、しかし、他のすべての位置(特に後方に向けられた位置)において、子供受容装置のフレームとの接続を阻止し(アダプタの接触面の対応する位置に受容部または凹部がないため)、同時に、受けまたは凹部の寸法によって予め定められた範囲内でのみフレームに対する子供受容装置の回転を許容し、受容部または凹部が、好ましくは突出部と同じ幅である。
【0088】
上述の目的は、特に、上記ベビーカーだけでなく、第1受容装置内の少なくとも1人または丁度1人の子供および/または第2受容装置内の少なくとも1人または丁度1人の子供を備えるシステムおよび/または配置によってさらに解決される。
【0089】
上記目的は、さらに特に、好ましくは子供または子供たちを収容および/または輸送するために、少なくともまたは丁度1人の子供が第1受容装置に配置されおよび/または少なくとも1人または丁度1人の子供が第2受容装置に配置される、上記ベビーカーおよび/または上記システムの使用によって解決される。
【0090】
上述の目的は、特に、少なくとも1人の子供の収容および/または輸送を備える方法によってさらに解決され、この目的のために、好ましくは、上述のベビーカーおよび/または上述のシステムは提供される。ベビーカーおよび/またはシステムの文脈で説明された機能的特徴および/または目的の表示は、方法に関する方法ステップとして実施され得る。
【0091】
荷重ありまたは荷重なし(および対応する条件)のさらなる上記状態が言及される限り、これは特に、システム、使用および方法に関して、ある時は重心の決定が子供または子供なしで(完全に)実施され、他の時は重心の決定が少なくとも1つの受容装置において少なくとも1人の子供とともに、必要に応じていくつかの受容装置において複数の子供とともにまたはそれぞれの受容装置に少なくともまたは丁度1人の子供とともに行われるべきであることを意味するものである。
【0092】
以下において、本発明は、図を参照してより詳細に説明される実行例を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1図1は、受容ユニットを有しないベビーカーの斜視における概略図である。
図2図2は、受容ユニットを有するベビーカーの斜視における概略図である。
図3図3は、第2受容ユニットのアダプタ接続要素の概略詳細図である。
図4図4は、第1アダプタのアダプタ要素の概略詳細図である。
図5図5は、第1アダプタのアダプタ要素の概略詳細図である。
図6a図6aは、後方上側の位置にある第1アダプタのアダプタ要素の概略詳細図である。
図6b図6bは、中間の位置にある第1アダプタのアダプタ要素の概略詳細図である。
図6c図6cは、前方下側の位置にある第1アダプタのアダプタ要素の概略詳細図である。
図7図7は、斜視図における、受容ユニットのアダプタ接続要素の概略詳細図である。
図8図8は、断面図における、受容ユニットのアダプタ接続要素の概略詳細図である。
図9図9は、斜視図における、受容ユニットの座部セクションの概略詳細図である。
図10図10は、上面図における、受容ユニットの座部セクションの概略詳細図である。
図11図11は、受容ユニットの切り換え要素の上面視における概略詳細図である。
図12図12は、受容ユニットの座部セクションの下方からの上面視における概略詳細図である。
図13図13は、斜視図における、受容ユニットを備えるベビーカーの模式図である。
図14図14は、座部ユニットの形態の子供受容装置の背部セクションと座部セクションとの間の第1の数の異なる傾斜角度を調整するための機構を示す図である。
図15図15は、座部ユニットの形態の子供受容装置の背部セクションと座部セクションとの間の異なる傾斜角度の第1の数とは異なる第2の数を調整するための機構を示す図である。
【0094】
以下の説明において、同一の作用部には同一の参照数字を用いている。
【0095】
図2は、2つの受容ユニット20,30を備えたベビーカー1の斜視図である。フレーム40またはベビーカーフレーム40の下側領域には、4つの車輪42(2つの前輪と2つの後輪)が取り付けられている。フレーム40には、第1アダプタ50と第2アダプタ60とが固定されている。さらに、図2において、第1上側アダプタ50には、第1受容装置20が結合されている。第1受容装置は、ベビーカー1の進行方向に向いている。第2受容装置30は、第2下側アダプタ30に結合されている。第2受容装置30は、ベビーカー1の進行方向と反対側を向いている。
【0096】
図3において、第2受容装置30のアダプタ接続要素31の概略詳細図が示されている。この実行例では、アダプタ接続要素31の突出部311は、ベビーカーのシャーシフレーム40が動作可能な状態でほぼ垂直に延びるリブとして形成されている。第1受容装置20のアダプタ接続要素21(ここでは図示せず)は、そこにリブがない以外は同一とすることができる。また、右側に第2リブ(図示せず)を有するアダプタ接続要素31も考えられ得る。
【0097】
図4は、第1アダプタ50のアダプタ要素の概略詳細図を表している。この実行例では、第1アダプタ50は、好ましくは、上側アダプタ50である。さらに、図4において、第1凹部51は、溝として形成されている。さらに、第1アダプタ50は、2つの凹部52を有し、この実行例では、この凹部52も溝として形成される。さらに、第1アダプタ50は、接触面(参照符号なし)を有している。したがって、第1アダプタ50によって、フレーム40と任意に第1または第2子供受容装置20,30(図示せず)との接続が実現され得る。
【0098】
図5では、第2アダプタ60のアダプタ要素の概略詳細図が示されている。第2アダプタ60は、凹部を有さない。この実行例では、第2アダプタ60は、下側アダプタ60である。
【0099】
図6aから図6bでは、異なる位置での第1アダプタ50のアダプタ要素の概略詳細図が示されている。図6aでは、第1アダプタ50は、後方上側の位置に固定されて示されている。第1アダプタ50は、後上部から前下部まで延びるベビーカーフレーム40の支柱41に取り付けられている。図6bでは、第1アダプタ50は、中間位置に示されている。図6cでは、第1アダプタは、前底部の位置に固定されている。
【0100】
図7は、斜視図における、受容ユニット20のアダプタ接続要素21の概略詳細図である。この実行例では、アダプタ接続要素21は阻止要素201を有し、この阻止要素は、目視で示されていない圧縮バネの力に抗して押し込まれることができるピンとして形成されている。阻止要素201が押し込まれると、阻止要素201は、傾斜角度調整機構(図示せず)がロックまたは阻止されるように傾斜角度調整機構(図示せず)の要素202と接触する。傾斜角度調整機構は、水平に対する子受容装置の傾斜角度を調整するために使用される。
【0101】
図8は、受容ユニット20のアダプタ接続要素21を断面図で示す概略詳細図である。図8において、阻止要素201は、バネ(図示せず)の復元力に抗して押し込まれている、押し込まれた状態で示されている。押し下げられた阻止要素(ピン)は、さらに、傾斜角度調整機構(図示せず)の要素202の凹部203に押し込まれ、傾斜角度調整機構(図示せず)がロックまたは阻止されるようになっている。
【0102】
傾斜角度調整機構の要素202は、受容装置20の背部セクションに固定的に接続されており、ピンと協働するための1つの凹部(穴)のみを有している。この1つの凹部は、許容される受容装置20の座部位置に対応する。原理的には、子供受容装置の異なる傾斜角度を調整するためのピン201に対応する2つまたは3つの穴も考えられる。
【0103】
図9では、受容ユニット20の座部セクション22の概略詳細図を斜視図で示している。さらに、図9は、切り換え要素24を示した図である。
【0104】
図10では、受容ユニット20の座部セクション22を下方から上面視した概略詳細図が示されている。さらに、図10には、切り換え要素24が示されている。図11には、切り換え要素24の2つの異なる状態または位置が示されている。
【0105】
図12では、受容装置ユニットの座部セクションを下方から上面視した概略詳細図が示されており、特に適応型ターンテーブルを詳細に見ることができる。
【0106】
図13では、受容ユニット20を有するベビーカー1の概略図を斜視図で示している。
【0107】
図14および図15では、第1座部ユニットの形態をした第1受容装置の背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を調整する機構(図14)および第2座部ユニットの形態をした第2受容装置の背部セクションと座部セクションとの間の傾斜角度を調整する機構(図15)の別の例を模式的に示している。図14に示す機構では、4種類の異なる傾斜角度が可能であるが、図15に示す機構では、3種類の異なる傾斜角度しかできない。具体的には、図14、15において、一種の歯リム70は、組み立てられたときに実質的に水平に向けられる座部セクションと関連することができ、一方、相補的なスイングベアリング71は、座部セクションに対して使用可能に取り付けられる背部セクションの一部である。
【0108】
図14,15はそれぞれ、歯リム70(歯72が半径方向外側に向くか、または同様の突起を有する)とスイングベアリング71(ここでは、前述の歯72に対して相補的な凹部73を有する平坦なリングの形態)との間のロック位置を示している。
【0109】
ロック解除のためには、部品70,71が次に座部セクションと背部セクションとの間のヒンジ軸によって規定される軸74を中心に互いに相対的に回動できるように、歯72を相補的な凹部73から取り外す必要がある。この目的のために、歯リム70は、軸74に対して半径方向に、すなわち図14,15の矢印75の方向に、または歯72が関連する凹部73から外れるまで軸74と平行な方向に、変位可能である。
【0110】
ロックは、所望の傾斜角度を設定した後、反対方向に行われる。
【0111】
また、図15による実施形態では、歯リム70の2つの歯72は、異なる用法であることに留意されたい。同様に、スイングベアリング71も異なる幅の凹部73を有し、これらの凹部73の配置は、図14による設計と同じ数の凹部で、部品70,71の互いに対する4つの異なる角度位置の代わりに3つのみ可能とされている。
【0112】
したがって、スイングベアリング71に関連する背部セクションの傾斜は、その後、座部ユニットの形態の第1および第2子供受容装置のそれぞれにおいて、座部セクションに対して異なって調整されることも可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】