(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】採血装置、システム、および血液フラッシュバックを促進する方法
(51)【国際特許分類】
A61M 25/06 20060101AFI20221116BHJP
【FI】
A61M25/06 500
A61M25/06 580
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517420
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 US2020048003
(87)【国際公開番号】W WO2021055147
(87)【国際公開日】2021-03-25
(32)【優先日】2019-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビン ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA23
4C267AA24
4C267BB10
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB19
4C267BB31
4C267BB33
4C267BB40
4C267CC08
4C267EE01
4C267HH08
4C267HH12
4C267HH20
4C267HH21
(57)【要約】
カテーテルシステムは、カテーテルアダプタと、カテーテルアダプタの遠位端から遠位に延びるカテーテルと、カテーテルアダプタに結合された針ハブとを含み得る。針ハブは透明であってよく、針は針ハブ内に固定されてよい。カテーテルシステムはまた、針ハブの近位端に結合されたフロー制御プラグを含んでもよい。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路は、フロー制御プラグの外面と針ハブの内面との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、内側バレルおよび外側バレルを含み得、内側バレルおよび針ハブは、外側バレル内で近位に移動して針を格納するように構成され得る。フラッシュバック経路は、針ハブの外面と内側バレルの内面との間に配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔(lumen)を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位に延在するカテーテルと、
遠位端および近位端を備える針ハブであって、前記針ハブの前記遠位端が前記カテーテルアダプタの前記近位端に結合され、前記針ハブが透明である前記針ハブと、
遠位端および近位端を備える針であって、前記針が前記針ハブ内に固定される前記針と、
前記針ハブの前記近位端に結合されたフロー制御プラグと、
前記フロー制御プラグの外面と前記針ハブの内面との間に配置されたフラッシュバック経路と、
を備える、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記フロー制御プラグの前記外面は、チャネルを含み、前記フラッシュバック経路は、前記チャネルと前記針ハブの前記内面との間の前記チャネルを通って延びる、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記フロー制御プラグの前記外面が、前記チャネルに近接するポケットをさらに備え、前記針の前記近位端が前記ポケット内に配置され、前記ポケットが前記チャネルよりも深い、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記チャネルは、前記チャネルの底部から前記針ハブの前記内面に延在し、前記針ハブの前記内面に接触する複数の側壁によって形成される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記チャネルに近接し、前記針ハブの前記近位端と前記フロー制御プラグとの間の界面(interface)に配置された通気口をさらに備える、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記フロー制御プラグの前記外面は、複数の他のチャネルを含み、さらに、前記複数の他のチャネルと前記針ハブの前記内面との間の前記複数の他のチャネルを通って延びる複数の他のフラッシュバック経路を含む、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記フロー制御プラグの前記外面は、前記複数のチャネルから前記フロー制御プラグの長手方向軸に向かって内向きに延びる複数の溝をさらに備える、請求項6に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記チャネルの近位端は、近位壁によって形成され、前記近位壁は、空気が通過することを可能にするが血液が通過しないように構成された通気口を備え、前記近位壁は、前記針ハブの内面に干渉する、請求項6に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記フロー制御プラグの前記遠位端が雄ルアーを備え、前記雄ルアーがスリップ雄ルアーまたはねじ付き雄ルアーである、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記雄ルアーの先端が、前記フラッシュバック経路の形状が概して半円形であるように、前記先端を横切って延びる概して平坦な表面を備える、請求項9に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
カテーテルアセンブリであって、
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔(lumen)を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位に延在するカテーテルと、
前記カテーテルアセンブリに結合された針アセンブリと、
を含む、前記カテーテルアセンブリを備え、
前記針アセンブリは、
針ハブと、
遠位端および近位端を備える針であって、前記針が前記針ハブ内に固定される前記針と、
前記針ハブを取り囲む内側バレルであって、前記針ハブが前記内側バレル内に固定されている、前記内側バレルと、
前記針ハブの外面と前記内側バレルの内面との間に配置されたフラッシュバック経路と、
前記内側バレルを取り囲む外側バレルと、
を含む、カテーテルシステム。
【請求項12】
前記針ハブは、チャネルを含み、前記フラッシュバック経路は、前記チャネルと前記内側バレルの前記内面との間の前記チャネルを通って延びる、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記針ハブが、前記チャネルに近接するポケットをさらに備え、前記針の前記近位端が前記ポケット内に配置され、前記ポケットが前記チャネルよりも深い、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記チャネルの近位端は、近位壁によって形成され、前記近位壁は、空気が通過することを可能にするが血液が通過しないように構成された通気口を備え、前記近位壁は、前記内側バレルの内面に干渉する、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記内側バレルの内面は、複数のアライメントリッジを含み、前記針ハブの外面は、前記複数のアライメントリッジに接触するように構成された複数の他のアライメントリッジを含む、請求項12に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔(lumen)を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位に延在するカテーテルと、
を含む、カテーテルアセンブリと、
針ハブと、
遠位端および近位端を備える針であって、前記針ハブ内に固定される前記針と、
前記針ハブを取り囲む内側バレルであって、前記針ハブが前記内側バレル内に固定され、前記内側バレルが第1の穴を備える、前記内側バレルと、
前記内側バレルを取り囲む中間バレルであって、前記中間バレルが、前記第1の穴と整列した第2の穴を備える、前記中間バレルと、
前記中間バレルを取り囲む外側バレルと、
前記第1の穴および前記第2の穴を備え、前記中間バレルの外面と前記外側バレルの内面との間に延びるフラッシュバック経路と、
を含む、針アセンブリと、
を備える、カテーテルシステム。
【請求項17】
前記針ハブがポケットをさらに備え、前記針の前記近位端が前記ポケット内に配置され、前記ポケットが前記第1の穴に近接している、請求項16に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記中間バレルが、チャネルを含み、前記チャネルが、前記チャネルの底部から前記外側バレルの前記内面に延在し、前記外側バレルの前記内面に接触する複数の側壁によって形成される、請求項16に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記内側バレルおよび前記針ハブが、前記針を格納するために前記中間バレル内を近位方向に移動するように構成される、請求項16に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
前記針アセンブリは、ボタンおよびスプリングを含み、前記内側バレルおよび前記針ハブは、前記ボタンの押下および前記スプリングの作動に応答して近位に移動する、請求項19に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
静脈内カテーテルは、一般的にはさまざまな注入治療に用いられる。例えば、静脈内カテーテルは、生理食塩水、さまざまな薬剤、および完全非経口栄養のような液体を患者に注入するために用いることができる。静脈内カテーテルは、患者から採血するためにも用いることができる。
【0003】
一般的な静脈内カテーテルは、末梢静脈カテーテル(PIVC)、末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)、および、ミッドラインカテーテルである。静脈内カテーテルには、「オーバー・ザ・ニードル」カテーテルが含まれる場合があり、これは鋭い遠位先端を有する針の上に取り付けられるものである。鋭い遠位先端は、患者の皮膚や血管に突き刺すことができる。静脈内カテーテルの血管への挿入は、針による血管の穿刺の後に行うことができる。針と静脈内カテーテルは、一般に、針の斜面を上にして患者の皮膚から離れる方向を向く状態で、皮膚から血管系に浅い角度で挿入される。
【0004】
血管系内の導入針および/またはIVカテーテルの適切な配置を確認するために、一般に、ユーザは、血液のフラッシュバックがあることを確認し、それはユーザに見えるかもしれない。いくつかの例では、導入針は、導入針の遠位端に向かって配置されるノッチを含み得、導入針の遠位先端が血管系内に配置されることに応答して、血液は、針内腔を通して近位に流れ、ノッチを通して針内腔を出て、次いで、導入針の外面と静脈内カテーテルの内面との間を近位に移動し得る。
【0005】
したがって、静脈内カテーテルが少なくとも部分的に透明である場合、ユーザは、少量の血液の「フラッシュバック」を視認でき、それによって、静脈内カテーテルの血管内の配置を確認してもよい。フラッシュバックなどの、血管系進入の指標の存在は、静脈内カテーテルの正常な配置を容易にしてもよい。血管内に導入針が設置されたことが確認されたら、ユーザは血管内の流れを一時的に遮断して、導入針を引き抜き、静脈内カテーテルを将来の採血や輸液のために所定の位置に残すことができる。
【0006】
本明細書で主張される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されるものではない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施例を実行し得る技術領域の一例を示すために提供されるにすぎない。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、概して、血液フラッシュバックを促進するための採血デバイス、システム、および方法に関する。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端、近位端、および遠位端と近位端との間に延びる内腔を含み得る、カテーテルアダプタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの遠位端から遠位に伸びるカテーテルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端および近位端を含み得る針ハブを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブの遠位端は、カテーテルアダプタの近位端に結合されることができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、例えば、BD NEXIVA(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD CATHENA(商標)カテーテルシステム、BD VENFLON(商標)ProセーフリーシールドIVカテーテルシステム、BD NEOFLON(商標)IVカニューレシステム、BD INSYTE(商標)AUTOGUARD(商標)BCシールドIVカテーテルシステム、または別の適切な末梢静脈内カテーテルシステムなどの末梢静脈内カテーテルシステムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、PICCシステムまたはミッドラインカテーテルシステムを含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端および近位端を含み得る針を含み得る。いくつかの実施形態において、針は、誘導針を含んでよく、これは、鋭い遠位先端を含んでよい。いくつかの実施形態では、針は、針ハブ内に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、針ハブの近位端に結合され得るフロー制御プラグを含み得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグは、血液が針ハブの近位開口部から出ないように、針ハブの近位開口部をブロックし得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグは、血液を含有しながら空気を排出し得る多孔質膜または微小溝を含み得る1つ以上の通気口を含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、フロー制御プラグの外面と針ハブの内面との間に配置されたフラッシュバック経路を含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、フラッシュバック経路内の血液の観察を容易にし得る透明または透明な材料で構築され得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、フラッシュバック経路内の血液の観察を容易にし得るレンズを含み得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグは、血液がフラッシュバック経路に流入するときに鮮明なコントラストを提供し得る白い材料で構成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグの外面は、チャネルを含み得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路は、チャネルと針ハブの内面との間のチャネルを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、チャネルは、高い面積対体積比を提供してもよく、その幅と比較して小さい高さを含んでもよい。いくつかの実施形態では、チャネル内を移動する血液の速度は、1mm/s~2mm/sであり得る。いくつかの実施形態では、チャネル内を移動する血液の速度は、0.22mm/s~2mm/sであってもよく、これは、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで静脈アクセスを示す連続運動を生成し得る。いくつかの実施形態では、血液が流路(channel)の一方の端から他方の端に移動するのに1秒を超えてもよい。例えば、血液がチャネルを通過するのに5秒から20秒かかる場合がある。
【0012】
いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路は、少量の血液が遮断されることなく、鋭いコントラストの視覚化を提供し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、約10mLなどの少量の血液で静脈確認のための有効な信号を提供し得る。いくつかの実施形態では、チャネルは、例えば
図1Aに示されるように、フラッシュバック経路の視認を容易にするために、フロー制御プラグの上部に配置されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグの外面は、チャネルに近接したポケットを含み得る。いくつかの実施形態では、針の近位端は、ポケット内に配置され得る。いくつかの実施形態では、ポケットは、チャネルよりも深くてもよい。フラッシュバック経路を通って移動する血液は、ポケットからフロー制御プラグの外側に押し出される可能性があり、これにより、臨床医へのフラッシュバック経路内の血液の視認性を改善し得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、チャネルは、チャネルの底部から針ハブの内面に延在してもよく、針ハブの内面に接触してもよい複数の側壁によって形成されてもよい。したがって、血液は、チャネルを近位に移動するときにチャネル内に含有され得る。いくつかの実施形態では、通気口(vent)は、チャネルの近位端などのチャネルに近接して配置され得る。いくつかの実施形態では、通気口は、針ハブの近位端とフロー制御プラグとの間のインターフェースに配置され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグの遠位端は、雄ルアーを含み得る。いくつかの実施形態では、雄ルアーは、スリップ雄ルアーまたはねじ付き雄ルアーを含み得る。いくつかの実施形態では、雄ルアーの先端は、フラッシュバック経路の形状が概して半円形であるように、先端を横切って延在し得る概して平坦な表面を含み得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグの外面は、複数のチャネルを含み得、フラッシュバック経路は、チャネルと針ハブの内面との間のチャネルを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグの外面は、チャネルからフロー制御プラグの長手方向軸に向かって内向きに延びる1つ以上の溝を含み得る。いくつかの実施形態では、チャネルの各々の近位端は、近位壁によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、近位壁は、空気を通過させるが血液を通過させないように構成された1つ以上の微小溝を含んでもよい。いくつかの実施形態では、近位壁は、針ハブの内面と干渉し得、血液がチャネルの近位端から出るのを防止し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムのカテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタおよびカテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムの針アセンブリは、針ハブ、針、内側バレル、および外側バレルのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内側バレルは、針ハブを取り囲んでもよい。いくつかの実施形態では、針ハブは、内側バレル内に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路は、針ハブの外面と内側バレルの内面との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグは、血液がフラッシュバック経路に流入するときに鮮明なコントラストを提供し得る白い材料で構成され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、外筒(outer barrel)は、内筒(inner barrel)を取り囲んでもよい。いくつかの実施形態では、内側バレルおよび針ハブは、外側バレル内で近位に移動して針を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、ボタンおよび/またはスプリングを含み得る。いくつかの実施形態では、内側バレルおよび針ハブは、ボタンの押下およびばねの作動に応答して外側バレル内で近位に移動してもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、針ハブは、チャネルを含み得、フラッシュバック経路は、チャネルと内筒の内面との間のチャネルを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、チャネルに近接するポケットを含み得る。いくつかの実施形態では、針の近位端は、ポケット内に配置され得る。いくつかの実施形態では、ポケットは、チャネルよりも深くてもよい。いくつかの実施形態では、チャネルの近位端は、針ハブの近位壁によって形成され得る。いくつかの実施形態では、近位壁は、空気を通過させるが血液を通過させないように構成された1つ以上の微小溝を含んでもよい。いくつかの実施形態では、近位壁は、内側バレルの内面と干渉し得る。いくつかの実施形態では、内側バレルの内面は、1つ以上の位置合わせ用(alignment)リッジを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブの外面は、アライメントリッジに接触し得る1つ以上の他のアライメントリッジを含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、針アセンブリは、中間バレルを含み得る。いくつかの実施形態では、内側バレルは、穴を含んでもよく、および/または、中間バレルは、内側バレルの穴と整列した穴を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路は、第1の穴および第2の穴を含んでもよく、中間バレルの外面と外側バレルの内面との間に延在してもよい。いくつかの実施形態では、ポケットは、第1の穴に近接していてもよい。いくつかの実施形態では、内側バレルおよび針ハブは、中間バレル内で近位に移動して針を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、内側バレルおよび針ハブは、ボタンの押下およびばねの作動に応答して近位に移動してもよい。
【0021】
上述の概略の説明、および以下の詳細な説明は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。さまざまな実施形態は、図に示されている構成(arrangements)および手段(instrumentality)に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
例示的な実施形態が、添付の図面を用いて、追加の特殊性および詳細とともに記載され、説明される。
【
図1A】
図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上方斜視図である。
【
図1C】
図1Cは、いくつかの実施形態による、例示的なフロー制御プラグの上部斜視図である。
【
図1D】
図1Dは、いくつかの実施形態による、別のフロー制御プラグの上部斜視図である。
【
図1F】
図1Fは、いくつかの実施形態による、
図1Aのカテーテルシステムの一部の拡大断面図である。
【
図2A】
図2Aは、いくつかの実施形態による、別のフロー制御プラグの上部斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、いくつかの実施形態による、
図1Aのカテーテルシステムに結合された
図2Aのフロー制御プラグの断面図である。
【
図2C】
図2Cは、いくつかの実施形態による、
図2Aのフロー制御プラグが例示的な針アセンブリに結合されている場合の上面斜視図である。
【
図2D】
図2Dは、いくつかの実施形態による、
図2Cの線2D~2Dに沿った横断面図である。
【
図3A】
図3Aは、いくつかの実施形態による、別のフロー制御プラグの上部斜視図である。
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態による、
図1Aのカテーテルシステムに結合された
図3Aのフロー制御プラグの断面図である。
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態による、
図1Aのカテーテルシステムに結合された
図3Aのフロー制御プラグの横断断面図である。
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態による、別のカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図4C】
図4Cは、いくつかの実施形態による、
図4Aのカテーテルシステムの例示的な針ハブの上面斜視図である。
【
図4D】
図4Dは、いくつかの実施形態による、例示的なポケットの拡大断面図である。
【
図4E】
図4Eは、いくつかの実施形態による、例示的な微小溝の拡大上面斜視図である。
【
図4F】
図4Fは、いくつかの実施形態による、例示的な内部バレルの上部斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、いくつかの実施形態による、別の例示的なカテーテルシステムの断面図である。
【
図5B】
図5Bは、いくつかの実施形態による、取り外された例示的な外側バレルを示す、
図5Aのカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図5C】
図5Cは、いくつかの実施形態による、
図5Aのカテーテルシステムの近位端の断面図である。
【
図5D】
図5Dは、いくつかの実施形態による、
図5Aのカテーテルシステムの例示的なポケットの拡大断面図である。
【
図5E】
図5Eは、いくつかの実施形態による、
図5Aのカテーテルシステムの横断断面図である。
【
図6A】
図6Aは、いくつかの実施形態による、例示的なバレルに挿入される例示的な針ハブの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書で記載されるすべての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変をここに行うことができることを理解されたい。
【0024】
ここで
図1A~1Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、遠位端14、近位端16、および遠位端14および近位端16を通って延びる管腔(lumen)18を含み得るカテーテルアダプタ12を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、カテーテルアダプタ12の遠位端14から遠位方向へ延在するカテーテル20を含むことができる。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、遠位端24および近位端26を含み得る針ハブ22を含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22の遠位端24は、カテーテルアダプタ12の近位端26に結合されることができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、例えば、BD NEXIVA(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD CATHENA(商標)カテーテルシステム、BD VENFLON(商標)ProセーフリーシールドIVカテーテルシステム、BD NEOFLON(商標)IVカニューレシステム、BD INSYTE(商標)AUTOGUARD(商標)BCシールドIVカテーテルシステム、または別の適切な末梢静脈内カテーテルシステムなどの末梢静脈内カテーテルシステムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、PICCシステムまたはミッドラインカテーテルシステムを含み得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、遠位端30および近位端32を含み得る針28を含み得る。いくつかの実施形態において、針28は、誘導針を含んでよく、これは、鋭い遠位先端を含んでよい。いくつかの実施形態では、針28は、針ハブ22内に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、針ハブ22の近位端26に結合され得るフロー制御プラグ34を含み得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ24は、血液が針ハブ22の近位開口部36から出ないように、針ハブ22の近位開口部36をブロックし得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34は、血液を含有しながら空気を排出し得る多孔質膜または微小溝を含み得る1つ以上の通気口38を含み得る。いくつかの実施形態では、キャップ35は、フロー制御プラグ34の近位端に結合されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、フロー制御プラグ34の外面と針ハブ22の内面との間に配置されたフラッシュバック経路40を含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22は、フラッシュバック経路40内の血液の観察を容易にし得る透明または透明な材料で構築され得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、フラッシュバック経路40内の血液の観察を容易にし得るレンズ42を含み得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34は、血液がフラッシュバック経路40に流入するときに鮮明なコントラストを提供し得る白い材料で構成され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、レンズ42は、針28の近位端32の上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、レンズ42は、針ハブ22内に統合されてもよい。いくつかの実施形態では、レンズ42は、凸状または別の適切な形状であってもよい。いくつかの実施形態では、レンズ42の外面は、概して、針ハブ22の外面の形状に適合し得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34の外面は、チャネル(流路)44を含み得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路40は、チャネル44と針ハブ22の内面との間のチャネル44を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、チャネル44は、高い面積対体積比を提供してもよく、その幅と比較して小さい高さを含んでもよい。いくつかの実施形態では、チャネル44内を移動する血液の速度は、1mm/s~2mm/sであり得る。いくつかの実施形態では、チャネル44内を移動する血液の速度は、0.22mm/s~2mm/sであってもよく、これは、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで静脈アクセスを示す連続運動を生成し得る。いくつかの実施形態では、血液がチャネル44の一方の端から他方の端に移動するのに1秒を超えてもよい。例えば、血液がチャネル44を通過するのに5秒から20秒かかる場合がある。いくつかの実施形態では、チャネル44は、カテーテルシステム10の長手方向軸と軸方向に整列し得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路40は、少量の血液が遮断されることなく、鋭いコントラストの視覚化を提供し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、約10mLなどの少量の血液で静脈確認のための有効な信号を提供し得る。いくつかの実施形態では、チャネル44は、例えば
図1Aに示されるように、フラッシュバック経路40の視認を容易にするために、フロー制御プラグ34の上部に配置されてもよい。例えば、
図1Aに示されるように、カテーテルシステム10が挿入位置にあり、患者への挿入の準備ができているとき、針28の鋭い遠位先端の斜面は、カテーテルシステム10の上部に向かって面し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34の外面は、チャネル44に近接したポケット46を含み得る。いくつかの実施形態では、針28の近位端32は、ポケット46内に配置され得る。いくつかの実施形態では、ポケット46は、チャネル44よりも深くてもよい。フラッシュバック経路40を通って移動する血液は、ポケット46からフロー制御プラグ34の外側に押し出される可能性があり、これにより、臨床医へのフラッシュバック経路40内の血液の視認性を改善し得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、チャネル44は、チャネル44の底部から針ハブ22の内面に延在してもよく、針ハブ22の内面に接触してもよい複数の側壁48によって形成されてもよい。したがって、血液は、チャネル44を近位に移動するときにチャネル44内に含有され得る。いくつかの実施形態では、通気口(vent)38は、チャネル44の近位端などのチャネル44に近接して配置され得る。いくつかの実施形態では、通気口38は、針ハブ22の近位端26とフロー制御プラグ34との間の界面(interface)に配置され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、側壁48は、細長いリブを含み得る。いくつかの実施形態では、チャネル44の底部からの側壁48の高さおよび/または側壁48の一方から側壁48の反対側までのチャネル44の幅は、カテーテル20のゲージサイズの増加と共に増加し得る。例えば、
図1Dに示されるフロー制御プラグ34は、
図1Cに示されるフロー制御プラグ34よりも大きなゲージカテーテルと共に使用され得る。別の例として、
図3Aに示されるフロー制御プラグ34は、
図1Cおよび1Dに示されるフロー制御プラグ34よりも大きなゲージカテーテルと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34の遠位端は、雄ルアーを含み得る。いくつかの実施形態では、雄ルアーは、スリップ雄ルアーまたはねじ付き雄ルアーを含み得る。
【0034】
ここで、
図2A~2Dを参照すると、いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34の外面は、複数のチャネル44を含み得、フラッシュバック経路40は、チャネル44と針ハブ22の内面との間のチャネル44を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、チャネル44の数は変化し得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34の外面は、チャネル44からフロー制御プラグ34の長手方向軸に向かって内向きに延びる1つ以上の溝50を含み得る。いくつかの実施形態では、溝50は、チャネル44に対して概して垂直であってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、チャネル44の各々の近位端は、近位壁52によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、近位壁52は、空気を通過させるが血液を通過させないように構成された1つ以上の微小溝を含んでもよい。いくつかの実施形態では、近位壁52は、針ハブ22の内面と干渉し得、血液がチャネル44の近位端から出るのを防止し得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、針ハブ22は、フラッシュバック経路40内の血液の観察を容易にし得る透明または透明な材料で構築され得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22は、フラッシュバック経路40内の血液の観察を容易にし得る1つまたは複数のレンズを含み得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34は、血液がフラッシュバック経路40に流入するときに鮮明なコントラストを提供し得る白い材料で構成され得る。
【0037】
ここで、
図3A~3Cを参照すると、いくつかの実施形態では、雄ルアーの先端54は、フラッシュバック経路40の形状が概して半円形であるように、先端54を横切って延在し得る概して平坦な表面56を含み得る。いくつかの実施形態では、
図3Aに示されるフロー制御プラグ34は、18または20ゲージのカテーテルまたは別の適切なサイズのカテーテルと共に使用されてもよい。
【0038】
ここで
図4A~4Dを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム60のカテーテルアセンブリ58は、カテーテルアダプタ12およびカテーテル20を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム60は、
図1A~3Cのうちの1つ以上のカテーテルシステム10を含み得るか、またはそれに対応し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム60の針アセンブリ62は、針ハブ22、針28、内側バレル64、および外側バレル66のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内側バレル64は、針ハブ22を取り囲んでもよい。いくつかの実施形態では、針ハブ22は、内側バレル64内に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路40は、針ハブ22の外面と内側バレル64の内面との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、フロー制御プラグ34は、血液がフラッシュバック経路40に流入するときに鮮明なコントラストを提供し得る白い材料で構成され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、外側バレル(outer barrel)66は、内側バレル(inner barrel)64を取り囲んでもよい。いくつかの実施形態では、内側バレル64および針ハブ22は、外側バレル66内で近位に移動して針28を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、針アセンブリ62は、ボタン68および/またはスプリング70を含み得る。いくつかの実施形態では、内側バレル64および針ハブ22は、ボタン68の押下およびばね70の作動に応答して外側バレル66内で近位に移動してもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム60の針引き込み機構は、BD INSYTE(商標)AUTOGUARD(商標)BC シールドIVカテーテルシステムまたは別の適切なカテーテルシステムと同様に動作し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、内側バレル64は、その内側部分がいずれかの端部よりも小さい直径を有するように、概して砂時計形状を含み得る。この形状は、ボタン68内の開口部71と内側バレル64との間の係合を容易にする。いくつかの実施形態では、ボタン68または起動ラッチが押下されていないか、または非起動位置で「上(up)」になっているとき、突起73は、カテーテルアダプタ12の内側に位置し得る。したがって、カテーテル20が依然としてカテーテルアダプタ12と共に針28上に位置するとき、突起73は、ボタン68が作動位置に「下向きに」移動することを防止し得る。
【0041】
カテーテルアダプタ12が突起73に隣接しないようにカテーテル20が針28から移動されるとき、カテーテルアダプタ12がもはや突起73の移動を妨げることがなくなったために、ボタン68は、「下向きに」移動、すなわち、作動されることができる。この位置では、開口部71は、内側バレル64の最大直径よりも大きい。したがって、ばね70は、針ハブ22および内側バレル64を外側バレル66の近位端に押し込み、針28の遠位端30を外側バレル66内に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、内側バレル64および針ハブ22は、単一のユニットとして一体的に形成されても、または単一的に形成されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、針ハブ22は、チャネル44を含み得、フラッシュバック経路40は、チャネル44と内側バレル64の内面との間のチャネル44を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22は、チャネル44に近接するポケット46を含み得る。いくつかの実施形態では、針28の近位端は、ポケット46内に配置され得る。いくつかの実施形態では、ポケット46は、チャネル44よりも深くてもよい。いくつかの実施形態では、チャネル44の近位端は、針ハブ22の近位壁52によって形成され得る。いくつかの実施形態では、近位壁52は、空気を通過させるが血液を通過させないように構成された微小溝を含み得る1つ以上の通気口を含み得る。いくつかの実施形態では、近位壁52は、内側バレル64の内面と干渉し得る。いくつかの実施形態では、内側バレル64の内面は、1つ以上の位置合わせ用(alignment)リッジ74を含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22の外面は、1つ以上の他のアライメントリッジ76を含んでもよく、これは、内側バレル64に対する針ハブ22の配向を容易にするために、アライメントリッジ74に接触し得るようにしてもよい。
【0043】
ここで
図5A~5Eを参照すると、いくつかの実施形態では、針アセンブリ62は、中間バレル78を含み得る。いくつかの実施形態では、内側バレル64は、第1の穴80を含んでもよく、および/または、中間バレル78は、内側バレル64の第1の穴80と整列した第2の穴82を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フラッシュバック経路40は、第1の穴80および第2の穴82を含んでもよく、中間バレル78の外面と外側バレル66の内面との間に延在してもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、ポケット46は、第1の穴80に近接していてもよい。いくつかの実施形態では、内側バレル64および針ハブ22は、中間バレル78内で近位に移動して針28を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、内側バレル64および針ハブ22は、ボタン68の押下およびばね70の作動に応答して近位に移動してもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、中間バレル78の外面は、チャネル44を含み得、フラッシュバック経路40は、チャネル44と内側バレル64の内面との間のチャネル44を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、針ハブ22は、チャネル44に近接するポケット46を含み得る。いくつかの実施形態では、針28の近位端32は、ポケット46内に配置され得る。いくつかの実施形態では、チャネル44の近位端は、中間バレル78の近位壁52によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、近位壁52は、1つ以上の通気口を含み得、これらの通気口それぞれは、空気を通過させるが血液を通過させないように構成された微小溝を含み得る。いくつかの実施形態では、近位壁52は、外側バレル66の内面と干渉し得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、チャネル44は、チャネル44の底部から外側バレル66の内面に延在してもよく、外側バレル66の内面に接触してもよい、複数の側壁48によって形成されてもよい。したがって、血液は、チャネル44を近位に移動するときにチャネル44内に収容され得る。
【0047】
ここで
図6A~
図6Bを参照すると、針ハブ22は、カテーテルシステムの組み立て中に内側バレル64に挿入されていることが示されている。カテーテルシステムは、
図4A~
図4Fおよび/または
図5A~
図5Eのカテーテルシステム60を含み得るか、またはそれに対応し得る。いくつかの実施形態では、針28の近位端26は、針ハブ22に接触してその中に固定されてもよいが、針28の残りの部分は、針ハブ22および/またはカテーテルシステムの任意の部分に接触しなくてもよい。いくつかの実施形態では、針28の近位端26は、例えば、
図6Bに示されるように、針ハブ22内で挟み込まれ、および/または接着されてもよい。
【0048】
ここで
図6C~
図6Dを参照すると、いくつかの実施形態では、通気口38は、針ハブ22の底部上に配置されてもよく、これは、より良い流体封じ込めを容易にし得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、チャネル44を通って近位に流れ、次いで、針ハブ22の1つ以上の側面を通って、通気口38に近接する位置に流れてもよい。いくつかの実施形態では、針ハブ22の近位端は、シール84を含んでもよく、これはリブを含んでもよく、および/または通気口38の一方の側から他方に延びてもよい。
【0049】
本明細書で記載されるすべての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変をここに行うことができることを理解されたい。
【国際調査報告】