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特表2022-549301狭帯域音響シグナリングのための直交周波数スキーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】狭帯域音響シグナリングのための直交周波数スキーム
(51)【国際特許分類】
   H04B 11/00 20060101AFI20221116BHJP
   H04B 1/04 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
H04B11/00 A
H04B1/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518687
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 IB2020058856
(87)【国際公開番号】W WO2021059138
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】16/580,268
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522113062
【氏名又は名称】フォークビアード テクノロジーズ アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ボーイ, ヴィルフレト エドヴィン
【テーマコード(参考)】
5K060
【Fターム(参考)】
5K060FF06
(57)【要約】
伝送機は、1つ以上の出力クロック信号を生成するように構成されるクロックを含む。伝送機はさらに、1つ以上の出力クロック信号に基づいて複数の分割された周波数を生成するように構成される少なくとも1つの周波数分割器と、変調器とを含む。伝送機はまた、変調されたデータを伝送するように構成される少なくとも1つのアンテナまたは変換器を含む。伝送機は、命令を記憶するように構成されるメモリと、データを複数の10進数コード値のうちのある10進数コード値にマッピングすることと、10進数コード値を縮小基数系に変換することと、10進数コード値のための縮小基数系に対応するコード値に基づいて、複数の分割された周波数の中の周波数のセットを選択することとを含む動作を実施する命令を実行するように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。変調器は、周波数のセットを使用して10進数コード値を変調させるように構成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送機であって、
1つ以上の出力クロック信号を生成するように構成される、クロックと、
前記1つ以上の出力クロック信号に基づいて、複数の分割された周波数を生成するように構成される、少なくとも1つの周波数分割器と、
変調器と、
変調されたデータを伝送するように構成される、少なくとも1つのアンテナまたは変換器と、
命令を記憶するように構成される、メモリと、
少なくとも1つのプロセッサであって、
データを複数の10進数コード値のうちのある10進数コード値にマッピングすることと、
前記10進数コード値を縮小基数系に変換することと、
前記10進数コード値のための前記縮小基数系に対応する前記コード値に基づいて、前記複数の分割された周波数の中のある周波数のセットを選択することと、
を含む動作を実施する命令を実行するように構成される、少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記変調器は、前記周波数のセットを使用して、前記10進数コード値を変調させるように構成される、伝送機。
【請求項2】
前記変調器はさらに、周波数偏移キー(FSK)変調スキームを使用して、変調させるように構成される、請求項1に記載の伝送機。
【請求項3】
前記周波数のセットは、前記複数の分割された周波数のサブセットである、請求項1に記載の伝送機。
【請求項4】
前記周波数のセットは、超音波周波数範囲内にある、請求項1に記載の伝送機。
【請求項5】
前記周波数のセット内の各周波数は、前記周波数のセット内の他の周波数と異なる、請求項1に記載の伝送機。
【請求項6】
前記周波数のセット内の周波数は、直交周波数である、請求項1に記載の伝送機。
【請求項7】
前記複数の分割された周波数の総周波数間隔は、チップ周波数の2倍以下である、請求項1に記載の伝送機。
【請求項8】
前記動作はさらに、複数の整数周波数分割器値を判定し、ある信号帯域幅およびある中心キャリア周波数に対応する、前記複数の分割された周波数を生成することを含む、請求項1に記載の伝送機。
【請求項9】
前記動作はさらに、前記複数の分割された周波数の各周波数に対応する、チップ周期を判定することを含み、
前記複数の分割された周波数の各周波数に対応する、前記判定されたチップ周期は、位相連続性を維持する、請求項1に記載の伝送機。
【請求項10】
前記シグナリング情報は、前記伝送機の場所情報を含む、請求項1に記載の伝送機。
【請求項11】
方法であって、
ユーザインターフェースを介して、生成されるべきクロック周波数、中心キャリア周波数、信号帯域幅、および周波数のカウントを受信することと、
生成されるべき前記クロック周波数、前記信号帯域幅、および前記周波数のカウントに基づいて、複数の分割された周波数を判定することと、
前記複数の分割された周波数に対応する、複数の整数周波数分割器値を判定することと、
1つ以上の周波数分割器によって、前記複数の分割された周波数を生成することと、
伝送データを複数の10進数コード値のうちのある10進数コード値にマッピングすることと、
前記10進数コード値を変調させ、伝送するために、前記10進数コード値に対応する、前記複数の分割された周波数の中のある周波数のセットを選択することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記10進数コード値を変調させることはさらに、周波数偏移キーイング(FSK)変調スキームを使用して、変調させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記周波数のセットは、前記複数の分割された周波数のサブセットである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記周波数のセットを選択することは、超音波周波数範囲内の周波数を選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記周波数のセット内の周波数は、直交周波数である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記周波数のセットを選択することはさらに、
前記10進数コード値を縮小基数系に変換することと、
前記縮小基数系に基づいて、前記10進数コード値の各値に対応する周波数を、前記複数の分割された周波数から選択することと
を含み、
前記縮小基数系に基づいて、前記10進数コード値の各値に対応する、前記周波数は、相互に異なる、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の分割された周波数を判定することはさらに、前記複数の分割された周波数の総周波数間隔をチップ周波数の2倍以下に維持することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の分割された周波数の各周波数に対応する、チップ周期を判定し、位相連続性を維持することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
逆畳み込みプロセスにおいて前記10進数コード値の直交性を判定し、不良10進数コード値を識別することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記不良10進数コード値を識別し、前記方法はさらに、前記不良10進数コード値に対応する、周波数スペクトルの自動相関を実施し、自動相関関数幅を測定することを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本開示は、概して、通信システムにおける変調スキームに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
建物の内側の場所検出のために、超音波音波が、モバイルユニットまたはモバイルタグの場所を識別するために使用され得る。そのような場所検出のために使用される、超音波音波は、通常、40KHzを上回る。ヒトの耳には、通常、20Hz~20KHzの周波数範囲内のオーディオ波が聞こえ得る。20KHzの周波数範囲を上回る音波は、ヒトの耳には不可聴である。しかしながら、一部のヒトは、20KHzを若干上回るオーディオ波が聞くことが可能であり得る。モバイルタグを装着している人物の場所を識別するために特別に設計されたモバイルタグの代わりに、人物の場所はまた、携帯電話またはスマートフォン等のモバイルユニットに基づいて識別され得る。携帯電話またはスマートフォンのマイクロホンは、超音波音波を受信し、超音波音波によって搬送される情報を処理し、携帯電話またはスマートフォンの場所を報告し得る。携帯電話またはスマートフォンは、ヒトの会話のために設計されるため、携帯電話またはスマートフォンの受信機システムは、ヒトの可聴周波数範囲のために設計される。故に、携帯電話またはスマートフォンを使用した場所判定のための超音波音波の周波数範囲は、携帯電話またはスマートフォンの受信機システムの範囲内のために要求され得る。超音波音波の伝送は、伝送される信号を、一部のヒトを不快にさせ得る、20KHzの周波数範囲を下回らせるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(要約)
本開示のある実施形態では、伝送機が、開示される。伝送機は、1つ以上の出力クロック信号を生成するように構成される、クロックを含んでもよい。伝送機はまた、1つ以上の出力クロック信号に基づいて、複数の分割された周波数を生成するように構成される、少なくとも1つの周波数分割器を含んでもよい。伝送機はまた、変調されたデータを伝送するように構成される、少なくとも1つのアンテナまたは変換器を含んでもよい。伝送機はまた、命令を記憶するように構成される、メモリと、データを複数の10進数コード値のうちのある10進数コード値にマッピングすること含む、動作を実施する命令を実行するように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含んでもよい。動作はまた、10進数コード値を縮小基数系に変換することと、10進数コード値のための縮小基数系に対応するコード値に基づいて、複数の分割された周波数の中のある周波数のセットを選択することとを含んでもよい。伝送機はまた、周波数のセットを使用して、10進数コード値を変調させるように構成される、変調器を含んでもよい。
【0004】
本開示の別の実施形態では、方法が、開示される。本方法のステップは、1つ以上のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。本方法は、ユーザインターフェースを介して、生成されるべきクロック周波数、中心キャリア周波数、信号帯域幅、および周波数のカウントを受信することを含んでもよい。本方法は、生成されるべきクロック周波数、信号帯域幅、および周波数のカウントに基づいて、複数の分割された周波数を判定することを含んでもよい。本方法は、複数の分割された周波数に対応する、複数の整数周波数分割器値を判定することと、複数の分割された周波数を生成することとを含んでもよい。本方法は、伝送データを複数の10進数コード値のうちのある10進数コード値にマッピングすることと、10進数コード値を変調させ、伝送するために、10進数コード値に対応する、複数の分割された周波数の中のある周波数のセットを選択することとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する、付随の図面は、本開示の実施形態を図示し、説明とともに、本開示の原理をさらに解説し、当業者が、実施形態を作製および使用することを可能にする。
【0006】
図1図1は、いくつかの実施形態による、環境を描写する。
【0007】
図2図2は、いくつかの実施形態による、例示的伝送機を描写する。
【0008】
図3図3は、いくつかの実施形態による、例示的擬似コードを描写する。
【0009】
図4図4は、いくつかの実施形態による、例示的擬似コードを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
本開示は、付随の図面を参照して説明されるであろう。
【0011】
以下の詳細な説明は、本開示と一致する例示的実施形態を例証するために、付随の図面を参照する。詳細な説明内の「1つの例示的実施形態」、「ある例示的実施形態」、「例示的例示的実施形態」等の参照は、説明される例示的実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、全ての例示的実施形態が、必ずしも、特定の特徴、構造、または特性を含むわけではないことを示す。さらに、そのような語句は、必ずしも、同一例示的実施形態を指すわけではない。さらに、本開示が、例示的実施形態に関連して、特定の特徴、構造、または特性を説明するとき、当業者は、明示的に説明されるかどうかにかかわらず、他の例示的実施形態に関連して、そのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼす方法を把握するであろう。
【0012】
本明細書に説明される例示的実施形態は、例証的実施例を提供し、限定するものではない。他の例示的実施形態も、可能性として考えられ、修正が、例示的実施形態に、本開示の精神および範囲内で行われ得る。したがって、詳細な説明は、本開示を限定するものではない。むしろ、下記の請求項およびその均等物のみが、本開示の範囲を定義する。
【0013】
ハードウェア(例えば、回路)、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせが、実施形態を達成するために使用されてもよい。実施形態はまた、機械可読媒体上に記憶され、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行される、命令として実装されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によって可読の形態において、情報を記憶または伝送するための任意の機構を含む。例えば、いくつかの実施形態では、機械可読媒体は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光学、音響または他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)、およびその他を含む。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令が、あるアクションを実施するように本明細書に説明され得る。しかしながら、そのような説明は、単に、便宜上であって、アクションは、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、および/または命令を実行する、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、または他のデバイスからも生じることを理解されたい。
【0014】
用語「モジュール」の任意の言及は、ソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェア(1つ以上の回路、マイクロチップ、またはデバイス、またはそれらの任意の組み合わせ等)、およびそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含むと理解されるものとする。加えて、当業者は、各モジュールが、1つまたは1つを上回るコンポーネントを実際のデバイス内に含み得、説明されるモジュールの一部を形成する、各コンポーネントが、モジュールの一部を形成する任意の他のコンポーネントと協働して、またはそれから独立してのいずれかにおいて、機能し得ることを理解するであろう。逆に言えば、本明細書に説明される複数のモジュールは、実際のデバイス内の単一コンポーネントを表し得る。さらに、モジュール内のコンポーネントは、単一デバイス内にある、または有線もしくは無線様式において、複数のデバイス間に分散されてもよい。
【0015】
例示的実施形態の以下の詳細な説明は、当業者が、当業者の知識を適用することによって、過度の実験を伴わずに、かつ本開示の精神および範囲から逸脱することなく、種々の用途のために、そのような例示的実施形態を容易に修正および/またはカスタマイズし得るように、本開示の一般的本質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような修正は、本明細書に提示される教示および指針に基づいて、例示的実施形態の意味および複数の均等物内に該当する。ここでは、語法または専門用語は、本明細書の専門用語または語法が、本明細書の教示に照らして、当業者によって解釈されるべきであるように、限定ではなく、説明の目的を果たす。
【0016】
図1は、いくつかの実施形態による、環境を描写する。図1に示されるように、建物の内側の部屋またはセクション100が、示される。部屋100の内側には、伝送機102と、携帯電話1 104を伴う人物1と、携帯電話2 106を伴う人物2とが、示される。建物の外側の携帯電話104または106の場所を検出することが、グローバルナビゲーション信号システム(GNSS)からの信号に基づいて可能であるが、GNSSからの信号は、建物の内側の携帯電話104または106まで到達可能ではない場合がある。したがって、建物の内側の携帯電話104または106の場所の検出は、GNSS信号を使用して、不可能であり得る。しかしながら、携帯電話104または106の場所は、超音波音波を使用して判定されてもよい。超音波音波は、部屋100内に位置する伝送機102を介して、伝送されてもよい。伝送機102は、超音波周波数キャリアを経由して変調された場所識別情報を伝送する、複数の超音波伝送機のうちの1つであってもよい。場所識別情報を搬送する超音波伝送機102によって伝送される、超音波音波が、携帯電話104または106のマイクロホンによって受信されると、携帯電話104または106は、受信された超音波音波を処理し、伝送機102によって伝送される場所情報をデコーディングしてもよい。非限定的実施例として、携帯電話104または106は、次いで、携帯電話の識別を、受信された超音波音波から抽出されるような伝送機の情報の場所とともに、無線周波数(RF)通信、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)等を介して、伝送してもよい。故に、携帯電話104または106の場所が、伝送機102の場所、すなわち、部屋100内の同じ場所に位置することが判定され得る。非限定的実施例として、携帯電話104または106は、携帯電話104または106上にダウンロードされたモバイルアプリケーションを有してもよく、これは、伝送機102によって伝送される場所情報を処理し、携帯電話104または106の場所を判定し得る。故に、携帯電話104および106は、携帯電話104または106の場所判定のために、携帯電話104または106の識別をサーバ(図1に図示せず)に送信するために要求されなくてもよい。
【0017】
種々の変調スキームが、伝送機102による携帯電話104または106へのモバイル通信のために使用されてもよい。当業者に公知のように、本開示に説明される種々の変調スキームが、任意の通信媒体のために関連し得る。非限定的実施例として、そのような通信媒体は、電磁、音響、光学等であってもよい。しかしながら、デジタル変調スキームは、デジタル変調スキームの誤りのない能力のため、アナログ変調スキームより好ましい。そのようなデジタル変調スキームは、BPSK(バイナリ位相偏移キーイング)、QPSK(直交位相偏移キーイング)等であってもよい。QPSKは、効率的帯域幅の利点をもたらすが、QPSKは、線形増幅器が、増幅器が突然の位相逆転に起因して飽和しないように防止することを要求するため、電力効率的変調技法ではない。
【0018】
キャリア周波数が情報信号に従って偏移される、周波数偏移キーイング(FSK)変調等の別の変調スキームが、使用されてもよい。FSK変調では、異なる周波数のM個の別個の発振器が、要求され得、Mは、2である。M個の周波数のうちの1つが、持続時間T=k/R秒の単一インターバル内で伝送されることになる、kビットシンボルに従って、選択されてもよい。しかしながら、連続シグナリングインターバルにおいて、1つの周波数発振器出力から別の周波数発振器出力への突然の切替が存在するため、信号の主要なスペクトル帯域外の比較的に大スペクトルサイドローブが、生じ得る。その結果、大周波数帯域が、信号の伝送のために要求され得る。大スペクトルサイドローブは、約20KHzの周波数範囲内の超音波音波が、携帯電話104または106を使用して、携帯電話104または106の場所検出のために使用されるとき、可聴周波数範囲内の、すなわち、20KHzを下回る信号の漏出を生じさせ得る。故に、FSKおよびQPSK変調スキームは両方とも、有意な不利点を有する。
【0019】
図2は、いくつかの実施形態による、例示的伝送機を描写する。伝送機200は、伝送機102として図1に示されるものに類似し得る。伝送機200は、クロック202と、周波数分割器204と、プロセッサ206と、メモリ208と、変調器210と、アンテナ212とを含んでもよい。伝送機200は、クロック202、周波数分割器204、プロセッサ206、メモリ208、変調器210、およびアンテナ212のうちの1つを上回るものを含んでもよい。図2では、アンテナ212が、示される。しかしながら、変換器(図2に図示せず)もまた、アンテナ212の代わりに、またはそれとともに、使用されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、クロック202は、位相同期ループクロックであってもよい。位相同期ループクロックは、結晶または位相同期ループ発振器を使用して生成されてもよい。位相同期ループ(PLL)は、アナログPLL、デジタルPLL、またはソフトウェアPLLであってもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、変調器210は、QPSKおよびFSKの代わりに、n-周波数(n-FSK変調スキーム)を使用して、FSK変調を使用してもよい。n-FSK変調スキームは、いくつかの利点をもたらし得る。これらの利点は、より低いスペクトルサイドローブまたは側帯域、コードの直交性、および逆畳み込みデコーダとの互換性を含み得る。しかしながら、n-FSK変調スキームの上記に説明される利点は、チップ周期内の直交周波数を選択することを要求し得る。さらに、シンボル内の選択された直交周波数の分布は、コード間の低相互相関が生じ得るようなものであるべきであって、周波数間隔は、生じ得る、任意のドップラー誘発周波数偏移より大きくあるべきである。
【0022】
複数の周波数が、情報を伝達するために使用されるため、n-FSK変調スキームは、概して、大帯域幅を正当とする。しかしながら、狭帯域幅のみが、携帯電話104または106上のモバイル通信の音声チャネルのために利用可能であり得る。非限定的実施例として、利用可能な帯域幅は、多くの場合、約2×fchipであり得、これは、1KHz未満である。したがって、0が中心キャリア周波数を表し得る、-fchip、0、およびfchipであり得る、3つのみのキャリア周波数が、利用可能であって、それによって、n-FSK変調スキームを3-FSK変調スキームにし得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、チップ周期の間の直交周波数の選択は、ある時間周期内にある整数の周期を伴う全ての位相ベクトルが直交するため、満たされ得る。したがって、fchipのチップ周波数に関して、周波数n*fchipを伴う全ての位相ベクトルが、使用可能であり得、nは、任意の正または整数値であり得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、3つの周波数の代わりに、変調器210は、-fchip/2およびfchip/2周波数等の半周波数を使用することによって、帯域幅要件に影響を及ぼさずに、5つの周波数を使用してもよい。半周波数を含む、5つの周波数の使用は、チップ周期内に半分の位相ベクトル周期の発生をもたらし得、これは、チップ長の180度位相偏移が後続チップに適用される結果をもたらし得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、チップ周期にわたる直交周波数を選択することは、あるコードに関して周波数を選択することに依存し得る。各コードは、0が中心キャリア周波数を表し得る、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchipであり得る、5つの周波数から選択された周波数の組み合わせによって表されてもよい。さらに、中心周波数および5-FSK変調スキームの他の周波数、例えば、-fchip、-fchip/2、fchip/2、およびfchip周波数は、伝送機200のクロック202の周波数に依存し得る。さらに、5つの周波数、すなわち、fchip、-fchip/2、fchip/2、およびfchipはまた、信号の標的帯域幅に依存し得る。非限定的実施例として、16MHz周波数のクロック202に関して、サポートされる中心キャリア周波数は、20,434.2Hzであり得る。故に、730Hzの帯域幅の標的信号に関して、-fchip周波数は、プロセッサ206によって、約20,075.3Hzであると計算され得、fchip周波数は、約20,806.2Hzであると計算され得る。同様に、-fchip/2およびfchip/2は、プロセッサ206によって、それぞれ、約20,253.2Hzおよび20,618.6Hzであると計算され得る。しかしながら、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数の生成は、クロック202の周波数に依存し得、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchipに関して計算された周波数は、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数として使用される実際の周波数から変動し得る。
【0026】
クロック202は、安定クロックであるため、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数は、周波数分割器204を使用して、クロック202から生成されてもよい。上記に説明されるように、それぞれ、クロック202の1つ以上の出力クロックに基づいて、分割された周波数を生成する、1つを上回る周波数分割器が存在してもよい。1つ以上の周波数分割器は、アナログまたはデジタル周波数分割器であってもよい。1つ以上の周波数分割器は、構成可能周波数分割器であってもよい。1つ以上の構成可能周波数分割器は、したがって、入力クロックを1つ以上の整数で除算することによって、1つ以上の出力クロックを入力クロックから生成してもよい。結果として、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数に対応する、計算された周波数は、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数に対応する、実際の周波数と異なり得る。
【0027】
非限定的実施例として、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数に対応する、整数周波数分割器値は、16MHz周波数のクロック202に関して、797、790、783、776、および769であり得る。同様に、計算された周波数と実際の周波数との間の周波数偏差もまた、計算された周波数と実際の周波数との間の差異として判定されてもよい。-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数のセットは、パルス幅変調を使用して生成された超音波音波を伝送するために使用されてもよい。非限定的実施例として、アンテナ212および/または変換器を介して伝送される、超音波音波は、場所識別情報を搬送してもよい。故に、本明細書に説明される変調スキームは、本明細書に説明されるように、半周波数を使用して、n-FSK変調スキームの利点を要求し得る、任意の用途内で使用されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数の各周波数に対応する、チップ周期は、プロセッサ206によって判定されてもよい。各周波数に対応する、チップ周期は、標的信号の実際の帯域幅の約半分であり得る。故に、各周波数に対応する、チップ周期は、位相連続性を維持し得るように選択され得る。結果として、実際のチップ周期は、チップの間に使用および送信されている周波数に依存し得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、直交性を確実にするために、m個の周波数から成る、CP-FSKスキームにおける各周波数は、1回のみ使用されてもよく、1つの周波数は、コード毎に、未使用のままである。故に、コード間の高コントラストが、逆畳み込み技法を使用するときにもたらされ得る。逆畳み込み技法は、信号復元または誤り訂正のために使用されてもよい。したがって、その中で5つの周波数のうちの4つのみがコード毎に使用される、半周波数を使用する5-FSKの提案される変調スキームでは、公知の逆畳み込み技法が、受信機端、すなわち、携帯電話104または106における誤り訂正のために採用されてもよい。
【0030】
非限定的実施例として、5つの異なる周波数を使用する5-FSK変調スキームに関して、合計120のコード値が、シグナリング情報を伝送するために利用可能であり得る。120のコード値は、mの階乗(m!)として計算され得、mは、n-FSK変調スキームにおいて使用される周波数の数を表す。5つの周波数が、半周波数を使用して、5-FSK変調スキーム内で使用されるため、5の階乗(5!)、すなわち、120のコード値が、利用可能であり得る。5-FSK変調スキームにおいて使用される5つの周波数のうちの1つの周波数は、使用されないため、各コードは、4つのチップ(m-1個のチップ)を有し得、その中で各チップは、5つの周波数のうちの1つに対応し得る。故に、120のコード値のコード値毎に、5つの周波数のうちの4つの周波数が、割り当てられ得、これは、最高直交性をあらゆる可能性として考えられるインデックスを含有する配列からのコード間にもたらし得る。当業者は、上記に説明されるように、5つの周波数のうちの4つを使用することが、最高直交性をコード間にもたらし得、5つの周波数のうちの3つの周波数もまた、直交性をコード間で達成するために使用され得ることを認識し得る。利用可能なコード値は、したがって、コード値を表すために使用されている周波数の数に基づいて、変動し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、あるコードに関する周波数選択の第1のステップは、基数が1に等しくなるまで、m、m-1、m-2、…1として、基数mを縮小させることを用いて、コード値をm値の進数に変換することを含んでもよい。基数が、値1に到達後、最小基数値を含む、新しい基数が、使用され得る。しかしながら、m-1個のチップのみが、送信されているため、基数は、リセットせず、最小基数値は、要求され得ない。
【0032】
上記に説明されるように、チップの数まで拡張される、数配列であり得る、割り当てるためのm個の周波数が存在し得る。いくつかの実施形態では、拡張された数配列が、生産され得、周波数インデックス1…mが、初期(ランプ)周波数配列内に取り込まれ得る。続いて、初期周波数配列のある要素が、出力のための拡張された数配列内のインデックスiにおける値に従って選択され得、インデックスiにおける周波数が、再使用を回避するために、周波数配列から除去され得る。いったん周波数配列内の全ての周波数が、使用されると、周波数配列は、リセットされてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、非限定的実施例として、半周波数を使用する5-FSK変調スキームに関して、0~119の値を伴う、120のコードの各コードは、図2および図3を参照して説明される以下のアルゴリズムを使用して、5つの周波数のうちの4つの周波数を割り当てられ得る。アルゴリズムは、プロセッサ206によって実行されてもよく、アルゴリズムに対応する、命令は、メモリ208内に記憶されてもよい。メモリ208は、RAM、ROM、SRAM、DRAM等であってもよい。非限定的実施例として、アルゴリズムに対応する、命令に加え、変調器210によって、半周波数を使用するn-FSK変調スキームを使用して変調された、伝送機102の場所情報もまた、メモリ208内に記憶されてもよく、アンテナ112および/または変換器を介して伝送されてもよい。
【0034】
図3は、いくつかの実施形態による、例示的擬似コードを描写する。特に、図3は、10進数におけるコード値を上記に説明される縮小基数に変換するための擬似コードを描写する。
【0035】
10進数から縮小基数に変換するためのアルゴリズム
アルゴリズム300は、ステップ302から開始する。ステップ302では、種々の変数の初期化が、実施されてもよい。典型的には、num_of_chipsは、n-1に設定され得、nは、ある連続体における周波数の数を表し得る。num_of_chipsをn-1に設定することは、個の周波数の連続体からの1つの周波数が未使用のままであることを保証する。半周波数を使用する5-FSK変調スキームに関して、nは、5に設定され、これは、num_of_chipsを値4に設定するであろう。基数値は、num_of_frequenciesの値に初期化され得、これは、所与の実施例に関して、5に設定され得る。
【0036】
ステップ304では、10進数におけるあるコード値が、縮小基数への変換のために受信されてもよい。
【0037】
ステップ306では、10進数において受信されたコードは、基数値によって除算されてもよく、除算演算の剰余が、ステップ308において受信されてもよい。ステップ308では、剰余が、縮小基数のコードの最小有効ビットとして記録されてもよい。
【0038】
ステップ310では、除算演算の商が、計算されてもよい。ステップ312では、基数値が、1だけデクリメントされてもよい。ステップ313では、最小有効位置の位置が、1だけインクリメントされる、すなわち、1つの位置だけ左に偏移されてもよい。ステップ316では、商および剰余の値が、0に関してチェックされてもよい。商および剰余の両方が、値0である場合、10進数から縮小基数へのコード値の変換は、完了する。そうでなければ、206-216を参照して上記に説明されるステップは、繰り返されてもよい。
【0039】
10進数が、num_of_frequencies!-1、すなわち、119を超える、半周波数を使用する5-FSK変調スキームに関して、上記のプロセスは、いったん基数が1に到達すると、再開され得る。
【0040】
非限定的実施例として、以下の表は、値0~5を伴うコード値の部分的セットに関して、上記のアルゴリズムに従って判定された縮小基数を表し得る。当業者は、上記に説明されるアルゴリズムに基づいて、最大119およびそれを上回る各10進数コード値を変換するためにプロセッサ206によって実行されるための命令を生成してもよい。
【表1】
【0041】
図4は、いくつかの実施形態による、例示的擬似コードを描写する。特に、図4は、上記の図3を参照して説明されるように、縮小基数に変換されたコード値に対応する、周波数を選択するための擬似コードを描写する。
【0042】
コード値に対応する、周波数を選択するためのアルゴリズム
アルゴリズム400は、ステップ402から開始する。ステップ402では、半周波数を使用するn-FSK変調スキームにおいて使用されるべき全ての周波数を含有する配列が、取り込まれてもよい。非限定的実施例として、配列は、半周波数を使用するn-FSK変調スキームの周波数に対応する、整数周波数分割器の値を取り込まれてもよい。配列は、半周波数を使用するn-FSK変調スキームの各周波数に対応する、周波数値を取り込まれてもよい。
【0043】
ステップ404では、コード値に対応する周波数を表し得る、別の配列が、0で初期化されてもよい。
【0044】
ステップ406では、他の配列からの要素が、半周波数を使用するn-FSK変調スキームにおいて使用されるべき全ての周波数を含有する、配列のインデックスとして選択されてもよい。非限定的実施例として、表1に戻って参照すると、10進数におけるコード値2に関して、縮小基数値は、2、0、0、および0に対応する。故に、第1の周波数は、ステップ402において取り込まれる全ての周波数を含有する配列内のインデックス2における周波数に対応し得るように選択されてもよい。選択された周波数の数は、チップの数、すなわち、所与の実施例では、4に等しくあるべきであるため、さらに3つの周波数が、選択される必要がある。故に、ステップ406は、所与の実施例では、さらに3回、繰り返されてもよい。続いて、インデックス0における周波数が、ステップ406が最初に繰り返されるとき、選択されてもよい。各周波数は、1回のみ使用されているため、ステップ406が再び繰り返されるとき、0インデックスにおける周波数は、使用され得ない。したがって、インデックス1における次の利用可能な周波数が、使用されてもよい。また、ステップ406が、最後に繰り返されるとき、インデックス0、1、および2における周波数は、利用不可能である。故に、インデックス3における周波数が、選択されてもよい。
【0045】
上記の表1に示されるように、10進数コード値0に関する周波数インデックスは、上記に説明されるように、2、0、1、および3に対応する。インデックス0、1、2、3、および4における周波数は、それぞれ、-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数に対応し得る。故に、10進数におけるコード値2は、中心周波数、-fchip周波数、-fchip/2周波数、およびfchip/2周波数に対応し得る、周波数使用して伝送され得る。当業者は、10進数における各コード値に対応する、周波数インデックスを判定するために、プロセッサ206によって実行されるための命令を生成してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、コードの直交性が、逆畳み込みプロセスのために要求され得る。コードの直交性は、短時間インターバル内で周波数を再使用しないことによって遂行され得る。帯域幅/fchip=n(n=2…6)として計算されるとき、使用される周波数およびチップ周波数の帯域幅が、整数比を有することを確実にすることによって、良好な直交性が、保証され得る。周波数スキームは、等しい周波数間隔fspaceを伴う、k個の周波数を含んでもよく、kは、kが2~6の値を有する、fchip/fspaceとして計算され得る。
【0047】
5-FSKを使用する、上記の実施例に関して、シンボルが、5つのチップを含有するとき、120の異なるシンボルまたはコード値が存在する。チップの数を4に限定することによって、周波数スペクトルにおける大きさの低下が、逆畳み込み動作の間に引き起こされ得る。周波数スペクトルにおける大きさの低下は、逆畳み込みプロセスの間、デコーダに関して低信号対雑音比(SNR)をもたらし得る。故に、低SNRを有する、いくつかのコードは、逆畳み込みプロセスの間、拒否され得る。逆畳み込みプロセスの間に拒否され得る、コードは、不良コードと言及され得る。非限定的実施例として、以下のコードは、16MHzのクロック周波数および730Hzの標的信号帯域幅のために半周波数を使用する5-FSK変調スキームに関する不良コードであり得る。
【0048】
不良コード値は、0、19、33、34、38、39、59、60、80、81、85、86、100、および119である。
【0049】
いくつかの実施形態では、最適信号対雑音比が、IQサンプリングレートが臨界サンプリングレートをわずかに超えるとき、取得され得る。非限定的実施例として、複雑な信号に関して、臨界サンプリングレートは、信号の帯域幅に等しい。したがって、fchipの2倍の帯域幅を伴う信号に関して、サンプリング周波数は、fchipの2.2~2.5倍であり得る。これは、エイリアス防止フィルタのための空間を作成するために、10~25%より高い帯域幅をもたらし得る。非限定的実施例として、IQ信号は、半周波数を使用する上記に説明される5-FSK変調スキームに関して、fchipの2.44倍の率でサンプリングされ、帯域通過フィルタリングされてもよく、これは、逆畳み込みプロセスの結果として判定される信号対雑音比(SNR)が、合致するテンプレートを使用するときの200と比較して、約3.9となる結果をもたらし得る。
【0050】
テンプレートは、IQサンプリングフォーマットで伝送されるようなコードのための理想的信号であってもよい。非限定的実施例として、逆畳み込みプロセスは、コードに対応する周波数空間内のテンプレートによる受信された信号の除算に続いて、逆数フーリエ変換(IFT)を含んでもよい。結果として生じる逆畳み込み信号のSNRは、受信された信号がテンプレート信号の複数の位相偏移されたコピーを備えるかどうかに依存し得る。故に、テンプレートおよび受信された信号が、合致するコード値を有する場合、結果として生じる逆畳み込みのSNRは、伝送機102と受信機、すなわち、携帯電話104または106との間の経路に対応する、3.9~200であり得る。故に、3.9を下回るSNRは、テンプレートコード値が伝送されるコード値と異なることを示し得る。非限定的実施例として、逆畳み込みプロセス後に3.9を下回るSNRをもたらし得る、コード値は、不良コード値と見なされ得、回避され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、逆畳み込みプロセスにおいて不良に性能を果たし得る、コード値は、査定基準に基づいて判定されてもよい。非限定的実施例として、査定基準は、対応するコード値の周波数スペクトル内のノードを照合することを含んでもよい。査定基準は、周波数スペクトルの自動相関を実施することと、結果として生じる自動相関関数の幅を見出すこととを含んでもよい。故に、過剰な自動相関幅を有する、コードは、不良コード値と識別され得る。不良コード値は、シグナリング情報を搬送するための伝送で使用されるべきではない。非限定的実施例として、0.3を上回る自動相関幅は、過剰と見なされ得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、上記に説明される半周波数を使用する5-FSK変調スキームのためのコード値の直交性に関して、周波数間隔は、fchip周波数の半分に設定されてもよい。-fchip、-fchip/2、0、fchip/2、およびfchip周波数に対応する、位相変化は、それぞれ、0、180、0、180、および0度であってもよい。故に、総周波数間隔は、2×fchipであってもよい。
【0053】
上記の開示される例示的スキームは、5つの異なる周波数を伴う、4つの数のチップを用いて、16MHzのクロックを使用し得るが、異なる帯域幅のために生成され得る、コードのための周波数の多くの異なる組み合わせが存在してもよい。故に、提案される帯域幅は、500Hz、700Hz、800Hz、730Hz、625Hz、および40KHzを含んでもよい。さらに、各スキームは、異なる中心周波数および異なるサンプリング率を使用してもよい。しかしながら、20,408Hzの中心周波数および8MHzのベースクロックを伴う625Hzの帯域幅は、低帯域幅の利点をもたらし、上記に説明される他の帯域幅スキームと比較して、狭帯域シグナリングに関する可聴性および性能に関連する問題点により良好に対処し得る。
【0054】
本明細書で議論される技術は、サーバ、データベース、ソフトウェアアプリケーション、および他のコンピュータベースのシステム、ならびにそのようなシステムにかつそこから行われるアクションおよび送信される情報を参照する。当業者は、コンピュータベースのシステムの固有の柔軟性が、多種多様な可能性として考えられる構成、組み合わせ、ならびにコンポーネントの間かつ中のタスクおよび機能性の分割を可能にすることを認識するであろう。例えば、本明細書で議論されるサーバプロセスは、単一サーバまたは組み合わせて稼働する複数のサーバを使用して実装されてもよい。データベースおよびアプリケーションは、単一システム上に実装される、または複数のシステムを横断して分散されてもよい。分散型コンポーネントは、順次または並列に動作してもよい。
【0055】
本主題は、その具体的例示的実施形態に関して詳細に説明されたが、当業者は、前述の理解を達成することに応じて、そのような実施形態への改変、その変形例、およびその均等物を容易に生産し得ることを理解されたい。故に、本開示の範囲は、限定ではなく、一例であって、本開示は、当業者に容易に明白となるであろうような、本主題へのそのような修正、変形例、および/または追加の含有を除外するものではない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】