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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】ネットワークOAM方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/06 20220101AFI20221116BHJP
【FI】
H04L41/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518792
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 CN2020116580
(87)【国際公開番号】W WO2021057671
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910906580.3
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910988464.0
(32)【優先日】2019-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ティエンゥラン
(72)【発明者】
【氏名】プオン,シュウピーン
(72)【発明者】
【氏名】ソーン,ユエジョーン
(57)【要約】
本出願の実施形態は、ネットワークOAM方法及び装置を提供し、コンピュータ技術の分野に関し、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し、ターゲットアプリケーションに対して特定のOAMを実施し、それによりネットワークOAM効率を改善する。方法は、第1のネットワークデバイスがターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し、OAM構成情報はOAM測定方式を含むことと、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク運用、管理、及び保守OAM方法であって、
第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するステップであり、前記OAM構成情報は、OAM測定方式を含む、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、当該方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、パケットを受信するステップであり、前記パケットは、前記ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む、ステップ、
をさらに含み、
前記第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報に基づいて前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報は、前記ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又は前記ターゲットアプリケーションの識別情報を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットアプリケーションの前記サービス要件情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記パケットは、前記OAM測定方式を含む、
請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、その場運用、管理、及び保守IOAM方式、インターネットプロトコルフロー性能測定IPFPM方式、その場フロー情報テレメトリIFIT方式、二方向アクティブ測定プロトコルTWAMP方式、一方向アクティブ測定プロトコルOWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記OAM構成情報は、以下の情報、すなわち、OAM測定対象、測定粒度、及び測定頻度、のうちの少なくとも1つをさらに含む、
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のネットワークデバイスによりターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、当該方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、有効化情報を取得するステップであり、前記有効化情報は、前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように前記第1のネットワークデバイスに命令するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ネットワークデバイスであって、当該ネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスであり、当該ネットワークデバイスは、決定モジュール及び送信モジュールを含み、
前記決定モジュールは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成され、前記OAM構成情報は、OAM測定方式を含み、
前記送信モジュールは、前記OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送するように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項10】
当該ネットワークデバイスは、受信モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、パケットを受信するように構成され、前記パケットは、前記ターゲットアプリケーションの特徴情報を含み、
前記決定モジュールは具体的に、前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報に基づいて前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように構成される、
請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報は、前記ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又は前記ターゲットアプリケーションの識別情報を含む、
請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、その場運用、管理、及び保守IOAM方式、インターネットプロトコルフロー性能測定IPFPM方式、IFIT方式、二方向アクティブ測定プロトコルTWAMP方式、一方向アクティブ測定プロトコルOWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項10又は11に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
当該ネットワークデバイスは、取得モジュールをさらに含み、
前記取得モジュールは、有効化情報を取得するように構成され、前記有効化情報は、前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように前記第1のネットワークデバイスに命令するために使用される、
請求項10乃至12のうちいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、コンピュータ命令を含むことができ、前記コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、ネットワークデバイスは請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年9月24日に中国特許庁に出願され「METHOD, DEVICE, AND SYSTEM FOR FORWARDING PACKET」と題された中国特許出願第201910906580.3号、及び2019年10月17日に中国特許庁に出願され「NETWORK OAM METHOD AND APPARATUS」と題された特許出願第201910988464.0号の優先権を主張するものであり、これらはその全体を参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本出願の実施形態は、コンピュータ技術の分野に関し、詳細には、ネットワークOAM方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワーク管理には、運用(operation)、管理(administration)、及び保守(maintenance)(OAM)が含まれる。OAMの助けで、障害検出、パス発見、障害位置特定、及び性能監視を実行して、ネットワークを分析、予測、計画、及び構成することができる。さらに、OAMは、ネットワーク及びそのサービスをテストし、障害を管理するのを助ける。
【0004】
ネットワーク上のOAMは、パケットを転送するプロセスにおいて、転送パス上のデバイス(例えば、スイッチ又はルータ)がOAM情報を収集し、OAM情報をネットワーク内のコントローラに報告し、コントローラがOAM情報を分析してネットワーク状態を評価することを含む場合がある。現在、OAM情報は、予め設定されたOAMポリシー(OAM方法、内容、及び頻度を含む)に従って、特定のデータストリームについて収集され得る。例えば、図1に示すように、サーバ1からサーバ2へデータを送信するプロセスにおいて、データ送信パスは、ノード1、ノード2、ノード3、及びノード5を含む。データフローに対応するOAMポリシーは、ノード2上に構成される。データフローを受信した後、ノード2は、データフローに対応するOAMポリシーを決定し、OAMポリシーに従ってOAM情報を収集し、OAMポリシー及びOAM情報をノード3に転送する。ノード3は、OAMポリシーに従ってOAM情報を収集し、OAM情報をノード5に送信する。同様に、ノード5もOAM情報を収集する。この場合、ノード5は、ノード2、ノード3、及びノード5により収集されたOAM情報を取得し、さらに、全てのOAM情報をコントローラに送信することができる。
【0005】
しかしながら、OAM情報は、データフローに対応するOAMポリシーに従ってのみ収集される。OAMポリシーの構成が十分に柔軟ではないため、OAMポリシーは実際のアプリケーション(application、APP)に適していない可能性があり、収集されたOAM情報は特定的でなく、したがってOAM効果が比較的乏しい。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するためのネットワークOAM方法及び装置を提供し、それにより、ネットワークのOAM効果を改善する。
【0007】
前述の目的を達成するために、本出願の実施形態は、以下の技術的解決策を使用する。
【0008】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワーク運用、管理、及び保守OAM方法を提供し、当該方法は、第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するステップであり、OAM構成情報は、OAM測定方式を含む、ステップと、第1のネットワークデバイスにより、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する(forwarding)ステップと、を含む。
【0009】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットにカプセル化し(encapsulates)、そのパケットを第2のネットワークデバイスに転送し、それにより、第2のネットワークデバイスは、OAM構成情報に基づいてOAM情報を収集する。
【0010】
この方法を使用することにより、特定のターゲットアプリケーションのためのOAMを実施して、OAM適切性(OAM pertinence)を改善し、OAM効果を改善することができる。
【0011】
可能な一実装において、第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法は、第1のネットワークデバイスにより、パケットを受信するステップをさらに含んでもよく、パケットは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。
【0012】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、ターゲットアプリケーションのパケットであり、パケットは、ターゲットアプリケーションの情報ヘッダ(以降、APP情報ヘッダと呼ばれる)を含み、APPヘッダは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。パケットを受信した後、第1のネットワークデバイスは、パケットをカプセル化解除して(decapsulates)、APP情報ヘッダからターゲットアプリケーションの特徴情報を取得する。
【0013】
本出願のこの実施形態において、OAMがターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されるとき、パケットは、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに対応するパケットでもよいことに留意されたい。アクティブOAMがターゲットアプリケーションに対応する転送パス上で実行されるとき、パケットはテストパケットである。
【0014】
第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する方法は、第1のネットワークデバイスによりターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定することを具体的に含んでもよい。
【0015】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションの特徴情報は、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報である。このようにして、第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する方法は、第1のネットワークデバイスにより、パケット内のターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定することを具体的に含んでもよい。
【0016】
本出願のこの実施形態において、パケットのAPP情報ヘッダは、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報(これは、SLAパラメータでもよい)を含む。第1のネットワークデバイスは、受信したパケットをカプセル化解除し、パケットのAPP情報ヘッダからサービス要件情報を取得する。
【0017】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
サービス要件情報は、SLAパラメータと呼ばれることもあり、レイテンシ情報は、エンドツーエンドレイテンシ、ホップバイホップ(hop-by-hop)レイテンシ、又は転送レイテンシのうちの1つ以上を含んでもよい。パケットロス情報は、パケットロス率を含んでもよい。帯域幅情報は、利用可能な帯域幅を含んでもよい。
【0019】
任意で、サービス要件情報は、レイテンシ情報の上限、及び/又はパケットロス情報の上限、例えば、3ミリ秒未満の最大エンドツーエンドレイテンシ、及び/又は0.0001未満の最大パケットロス率をさらに含んでもよい。
【0020】
任意で、サービス要件情報は、サービス要件のカラー情報(これは、SLAカラー(SLA color)と呼ばれることもある)をさらに含んでもよく、サービス要件のカラー情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの1つ以上を暗黙的に示すことができる。
【0021】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、サービス要件情報の内容に基づいてOAM構成情報を決定することができる。例えば、第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいてOAMを実行するとき、サービス要件情報が、最大パケットロス率がある値未満であることを指定する場合、第1のネットワークデバイスは、パケットロス率に対するターゲットアプリケーションの要件(すなわち、最大パケットロス率が指定された値未満であること)に基づいて、OAM構成情報における測定対象がパケットロス率であると決定し、OAMがパケットロス率に対して実行されるときのOAM測定方式及び測定粒度を決定することができる。アクティブOAMが、ターゲットアプリケーションに対応する転送パスに基づいて実行されるとき、サービス要件情報がレイテンシであり、最大エンドツーエンドレイテンシがある値未満である場合、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのレイテンシ要件(すなわち、最大エンドツーエンドレイテンシが指定された値未満であること)に基づいて、OAM構成情報における測定対象がレイテンシであると決定し、OAMがレイテンシに対して実行されるときのOAM測定方式及び測定頻度を決定する。
【0022】
この方法によれば、第1のネットワークデバイスは、データパケット内で搬送されるターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し(例えば、異なるサービス要件は、異なるOAM構成情報に対応し得る)、それにより、OAM構成方式はより柔軟である。
【0023】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションの特徴情報は、ターゲットアプリケーションの識別情報である。このようにして、第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する方法は具体的に、第1のネットワークデバイスにより、パケット内のターゲットアプリケーションの識別情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定することを含んでもよい。
【0024】
本出願のこの実施形態において、パケットのAPP情報ヘッダは、ターゲットアプリケーションの識別情報(APP IDとして示される)を含む。第1のネットワークデバイスは、受信したパケットをカプセル化解除し、パケットのAPP情報ヘッダからAPP IDを取得する。
【0025】
本出願のこの実施形態において、アプリケーションの識別情報とOAM構成情報との間の対応は、第1のネットワークデバイス上に構成される。ターゲットアプリケーションの識別情報を取得した後、第1のネットワークデバイスは、まず、アプリケーションの識別情報とOAM構成情報との対応に基づいてターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングし(matches)、さらに、ターゲットアプリケーションの識別情報に対応するOAM構成情報がターゲットアプリケーションのOAM構成情報であると決定する。
【0026】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケット内のAPP IDに従ってターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングしたとき、決定されたOAM識別情報を第2のネットワークデバイスに転送する。このようにして、第2のネットワークデバイスは、OAM構成情報を取得し、実際の状況に基づいて、OAM情報を収集するかどうか(すなわち、OAM機能を実行するかどうか)を決定することができる。同様に、別の後続のネットワークデバイスも、OAM構成情報を取得し、OAM情報を収集するかどうかを決定することができる。第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングしないとき、第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス、及び他の後続のネットワークデバイスは、OAM情報を収集せず(すなわち、OAM機能を実行せず)、パケットを単に通常どおり転送する。
【0027】
可能な一実装において、本出願のこの実施形態では、ネットワーク内のどのデバイス(すなわち、ノード)がOAM情報を収集する必要があるかが、予め構成されてもよい。換言すれば、ネットワーク内の各デバイスについて、デバイスがOAM情報を収集する必要があるかどうかを構成することができる。具体的には、どのデバイスがOAM情報を収集する必要があるかが、実際の要件に基づいて構成されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0028】
例えば、ネットワークデバイスは、該ネットワークデバイスの前ホップネットワークデバイスにより送信されたパケットを受信する。ネットワークデバイスが、OAM情報を収集するように構成される場合、ネットワークデバイスは、受信したパケットをカプセル化解除してOAM構成情報を取得し、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集し、次いで、OAM情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化し、OAM構成情報及びOAM情報を含むパケットをネットワークデバイスの次ホップネットワークデバイスに送信する。そうでない場合、ネットワークデバイスは、OAM情報を収集せず、OAM構成情報を含むパケットをネットワークデバイスの次ホップネットワークデバイスに直接転送する。
【0029】
この方法によれば、第1のネットワークデバイスは、データパケット内で搬送されるターゲットアプリケーションの識別情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し(例えば、異なるアプリケーションは、異なるOAM構成情報を用いて構成され得る)、それにより、OAM構成方式はより柔軟である。
【0030】
可能な一実装において、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、OAM測定方式を含む。
【0031】
換言すれば、OAM測定方式は、予め構成され、パケット内で搬送されてもよい。このようにして、パケットを受信した後、第1のネットワークデバイスは、OAM測定方式を取得することができる。
【0032】
可能な一実装において、OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、IOAM方式、IPFPM方式、IFIT方式、TWAMP方式、OWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
可能な一実装において、OAM構成情報は、以下の情報、すなわち、OAM測定対象、測定粒度、及び測定頻度、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0034】
OAM測定対象は、レイテンシ、パケットロス率、及び利用可能な帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでもよいことを理解されたい。OAM測定粒度は、フロー毎(per-flow)、又はパケット毎(per-packet)を含んでもよい。OAM測定頻度は、データパケット(又は、測定パケット)の送信頻度でもよい。
【0035】
本出願のこの実施形態において、OAMがネットワーク上で実行されるとき、OAMは、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されてもよく(これは、フローバイフロー(flow-by-flow)測定として理解され得る)、あるいは、アクティブOAMが、ターゲットアプリケーションに対応する転送パス上で実行されてもよい(これは、パス測定として理解され得る)ことに留意されたい。OAMが、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されるとき、OAM構成情報は、測定粒度を含んでもよく、OAM測定方式は、IOAM方式、IPFPM方式、及びIFIT方式を含んでもよい。アクティブOAMが、ターゲットアプリケーションの転送パス上で実行されるとき、OAM構成情報は、測定頻度を含んでもよく、OAM測定方式は、TWAMP方式、OWAMP方式、ping方式などを含んでもよい。
【0036】
パケットがOAM測定方式を搬送する(例えば、IOAM方式がパケット内で指定される)とき、第1のネットワークデバイスが、パケットからターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報を取得した後、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報に基づいて、OAM構成情報内の他の情報(例えば、測定対象、測定粒度、又は測定頻度)を決定することに留意されたい。
【0037】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットにカプセル化し、そのパケットを第2のネットワークデバイスに転送し、それにより、第2のネットワークデバイスは、OAM構成情報に基づいてOAM情報を収集する。本明細書において、パケットがOAM測定方式を搬送する場合、決定されたOAM測定対象、OAM測定粒度、又は測定頻度のみがパケットにカプセル化されることに留意されたい。
【0038】
任意で、ネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、OAM測定対象に従って変動する。例えば、一実装において、OAM測定対象がレイテンシであるとき、ネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、タイムスタンプ、ノードID、及びインターフェースIDを含んでもよく、インターフェースIDは、パケットのインバウンドインターフェース及びアウトバウンドインターフェースを含んでもよく、タイムスタンプは、パケットがインバウンドインターフェースに到着するときの時間と、パケットがアウトバウンドインターフェースを出るときの時間を含んでもよい。
【0039】
可能な一実装において、第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法は、第1のネットワークデバイスにより、有効化情報を取得するステップであり、有効化情報は、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように第1のネットワークデバイスに命令するために使用される、ステップをさらに含んでもよい。
【0040】
可能な一実装において、有効化情報は、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケット内で搬送される。あるいは、有効化情報は、第1のネットワークデバイス上に予め構成される。
【0041】
本出願のこの実施形態において、有効化情報は、指示情報(例えば、命令)である。第1のネットワークデバイスは、指示情報の値に基づいて、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報が決定される必要があるかどうかを決定することができる。例えば、有効化情報を表すために、「0」又は「1」が使用されてもよい。例えば、「1」を使用して有効化を示してもよく、これは、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定する必要があることを意味し、あるいは、「0」を使用して有効化を示してもよい。確かに、本出願のこの実施形態において、前述の有効化情報を設定するために、実際の使用要件を満たす別のフラグが使用されてもよい。詳細は、本出願のこの実施形態において1つずつ列挙されない。
【0042】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションの識別情報が、有効化指示情報として使用されてもよい。
【0043】
本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法によれば、ネットワーク内の第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する。本出願の実施形態における技術的解決策によれば、ターゲットアプリケーションのためのOAM構成情報を決定できることがわかる。したがって、OAM構成方式はより柔軟である。
【0044】
さらに、ネットワーク内のOAM情報を収集する必要のあるネットワークデバイスは、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集し、報告する。第1のネットワークデバイスにより決定されるOAM構成情報は、ターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいて決定されるため、OAM構成情報に従って収集されるOAM情報は、ある程度、ターゲットアプリケーションの実行状態をより正確に反映することができ、したがって、ネットワークのOAM効果を改善することができる。
【0045】
すなわち、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法によれば、特定のターゲットアプリケーションのためのOAMを実施することができ、それにより、OAM適切性が改善され、OAM効果が改善される。
【0046】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスであり、当該ネットワークデバイスは、決定モジュール及び送信モジュールを含む。決定モジュールは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成され、OAM構成情報は、OAM測定方式を含む。送信モジュールは、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送するように構成される。
【0047】
可能な一実装において、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークデバイスは、受信モジュールをさらに含み、受信モジュールはパケットを受信するように構成され、パケットは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。このようにして、決定モジュールは具体的に、ターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成される。
【0048】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションの特徴情報は、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報である。決定モジュールは具体的に、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成される。
【0049】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0050】
可能な一実装において、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークデバイスは、受信モジュールをさらに含み、受信モジュールは、パケットを受信するように構成され、パケットは、ターゲットアプリケーションの識別情報を含む。
【0051】
可能な一実装において、ターゲットアプリケーションの特徴情報は、ターゲットアプリケーションの識別情報である。決定モジュールは具体的に、ターゲットアプリケーションの識別情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成される。
【0052】
可能な一実装において、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、OAM測定方式を含む。
【0053】
可能な一実装において、OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、IOAM方式、IPFPM方式、IFIT方式、TWAMP方式、OWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
可能な一実装において、OAM構成情報は、以下の情報、すなわち、OAM測定対象、測定粒度、及び測定頻度、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0055】
可能な一実装において、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークデバイスは、取得モジュールをさらに含み、取得モジュールは、有効化情報を取得するように構成され、有効化情報は、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように第1のネットワークデバイスに命令するために使用される。
【0056】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、を含むネットワークデバイスを提供し、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。ネットワークデバイスが動作すると、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ命令を実行し、それにより、ネットワークデバイスは、第1の態様及び第1の態様の可能な実装のいずれか1つに従ってネットワークOAM方法を実行する。
【0057】
第4の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワークデバイスを提供する。当該ネットワークデバイスは、チップの製品形態で存在し、当該ネットワークデバイスの構造は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ命令を実行するように構成され、それにより、ネットワークデバイスは、第1の態様及び第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに従ってネットワークOAM方法を実行する。
【0058】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ命令を含むことができる。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、ネットワークデバイスは、第1の態様及び第1の態様の可能な実装のいずれか1つに従って、ネットワークOAM方法を実行可能にされる。
【0059】
本出願の実施形態の第2の態様~第5の態様及び対応する可能な実装における技術的解決策により達成される有益な効果については、第1の態様及び第1の態様の対応する可能な実装の技術的効果を参照することを理解されたい。詳細はここで再度説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の適用シナリオである。
図2】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスのハードウェアの概略図である。
図3】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の概略図1である。
図4】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の概略図2である。
図5】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の概略図3である。
図6】本出願の一実施形態によるOAM構成情報のカプセル化の概略図である。
図7】本出願の一実施形態によるOAM情報収集プロセスの概略図である。
図8】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の概略図4である。
図9】本出願の一実施形態によるネットワークOAM方法の概略図5である。
図10】本出願の一実施形態による第1のネットワークデバイスの概略構造図1である。
図11】本出願の一実施形態による第1のネットワークデバイスの概略構造図2である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本明細書における用語「及び/又は」は、単に、関連するオブジェクトを説明するための関連づけ関係であり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つのケース、すなわち、Aのみが存在する、A及びBの双方が存在する、及びBのみが存在することを表し得る。
【0062】
本出願の実施形態の明細書及び特許請求の範囲において、用語「第1」、「第2」等は、異なるオブジェクト間で区別することを意図しているが、オブジェクトの特定の順序を示すものではない。例えば、第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス等は、異なるネットワークデバイスを区別するために用いられるが、ネットワークデバイスの特定のシーケンスを記述するために用いられるわけではない。
【0063】
さらに、本出願の実施形態において、語「例」又は「例えば」は、例、例示、又は説明を与えることを表すために用いられる。本出願の実施形態において「例」又は「例えば」として記載されるいずれの実施形態又は設計スキームも、他の実施形態又は設計スキームよりもより好ましいものとして又はさらなる利点を有するものとして説明されるべきではない。正確には、語「例」又は「例えば」などの使用は、関連する概念を特定の方法で提示することを意図している。
【0064】
本出願の実施形態の説明において、別段示されない限り、「複数」は、2つ又は2つより多くを意味する。例えば、複数の処理ユニットは、2つ以上の処理ユニットを指す。複数のシステムは、2つ以上のシステムを指す。
【0065】
最初、本出願の実施形態で提供されるネットワークOAM方法及び装置に関連するいくつかの概念について説明する。
【0066】
OAM:運用、管理、及び保守(OAM)。ネットワークOAMは、ネットワークデバイスによるOAM情報の収集を指す。OAMは、以下のように定義される。
【0067】
(1) 性能を監視し、保守情報を生成して、保守情報に基づいてネットワーク安定性を評価する。
【0068】
(2) 定期的な問い合わせを通じてネットワーク障害を検出し、様々な保守及びアラーム情報を生成する。
【0069】
(3) ネットワーク障害が発生したとき、サービスを他のエンティティにスケジュールし、あるいは切り替えて、正常なネットワーク運用を保証する。
【0070】
(4) 障害情報を管理エンティティ(例えば、コントローラ)に伝達する。
【0071】
結論として、ネットワークOAMは、障害検出、パス発見、障害位置特定、及び性能監視を含むことができる。以下の実施形態では、本出願で提供される技術的解決策を参照して、ネットワークOAMプロセスについて詳細に説明する。
【0072】
OAMドメインは、ネットワーク内でOAM機能をサポートする(すなわち、OAM情報の収集をサポートする)全てのノードのセットを指す。例えば、図1のノード2、ノード3、及びノード5のセットは、OAMドメインであり、ノード2は、OAMドメインのイングレス(ingress)ノードであり(これは、ヘッドノードと呼ばれることもある)、イングレスノードは、OAM構成情報を決定することを担当し、ノード5は、OAMドメインのエグレスノードであり(これは、エグレスノードと呼ばれることもある)、エグレスノードは、OAMドメイン内の各ノードにより収集されたOAM情報をコントローラに報告することを担当する。
【0073】
背景技術において記載された問題を解決するために、本出願の実施形態は、ネットワークOAM方法及び装置を提供する。ネットワーク内の第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定することができ、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する。本出願の実施形態における技術的解決策によれば、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのためのOAM構成情報を決定することができる。したがって、OAM構成方式はより柔軟である。
【0074】
さらに、ネットワーク内のOAM情報を収集する必要のあるネットワークデバイスは、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集し、報告する。第1のネットワークデバイスにより決定されるOAM構成情報が、ターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいて決定されるため、OAM構成情報に従って収集されるOAM情報は、ある程度、ターゲットアプリケーションの実行状態をより正確に反映することができ、したがって、ネットワークのOAM効果を改善することができる。
【0075】
すなわち、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法によれば、特定のターゲットアプリケーションのためのOAMを実施することができ、それにより、OAM適切性が改善され、OAM効果が改善される。
【0076】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーション(すなわち、ターゲットAPP)に対応する転送パス上のヘッドノード又はイングレスノード(すなわち、ネットワーク内でOAM機能を実行する開始ノード)であり、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの次ホップデバイスであることに留意されたい。任意で、第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスは、ルーティングデバイス又はスイッチングデバイス、例えば、ルータ又はスイッチでもよい。
【0077】
OAM構成情報は、OAM情報を収集するためにネットワーク内のネットワークデバイスにより使用され、OAM情報は、ターゲットアプリケーションの実行状態(例えば、レイテンシ状態又はパケットロス状態)を分析するために使用される。
【0078】
例えば、第1のネットワークデバイスのハードウェア構造を、第1のネットワークデバイスがルータである一例を用いることにより説明する。図2は、本出願の一実施形態によるルータのハードウェアの概略図である。図2に示すように、本出願のこの実施形態で提供されるルータは、プロセッサ20、メモリ21、及びインターフェース22などのコンポーネントを含む。以下では、ルータのコンポーネントを示す。
【0079】
プロセッサ20は、ルーティング情報を交換し、ルーティングテーブルを検索し、データを処理する、例えば、ルータ及びルート計算を保守するための様々なテーブルを処理することを担当する。
【0080】
メモリ21は、ルータの構成、オペレーティングシステム、ルーティングプロトコルソフトウェアなどを記憶するように構成される。ルータは、読取専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、ダイナミックメモリ(DRAM)、及びフラッシュメモリ(Flash)などの複数のタイプのメモリを有してもよい。
【0081】
インターフェース22は、データパケットを送信及び受信するためにルータにより使用される。ルータ内のインターフェース22は、ローカルエリアネットワークインターフェース及びワイドエリアネットワークインターフェースを含む。さらに、ルータは、入力デバイス又は端末表示デバイスを有さず、ルータインターフェースは、ルータ構成を完了するために、端末を使用することによりルータと通信するためにユーザ又は管理者により使用される、制御ポートをさらに含む。
【0082】
ルータの概念及びハードウェア構造に関する前述の説明を参照し、以下では、本出願の実施形態で提供されるネットワークOAM方法及び装置について詳細に説明する。
【0083】
図3に示すように、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法は、S101~S102を含んでもよい。
【0084】
S101.第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する。
【0085】
OAM構成情報は、OAM測定方式を含む。
【0086】
本出願のこの実施形態において、OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、その場運用、管理、及び保守(in-situ operation administration and maintenance、IOAM)方式、インターネットプロトコルフロー性能監視(IPフロー性能監視(IP flow performance monitor)、IPFPM)方式、IFIT(その場フロー情報テスト(in-situ flow information test)、IFIT)方式、二方向アクティブ測定プロトコル(two-way active measurement protocol、TWAMP)方式、及び一方向アクティブ測定プロトコル(one-way active measurement protocol、OWAMP)方式、並びにping(ネットワークが接続されているかどうかをチェックするためのping)方式、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0087】
任意で、本出願のこの実施形態において、OAM構成情報は、以下の情報、すなわち、OAM測定対象、測定粒度、及び測定頻度、のうちの少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0088】
OAM測定対象は、レイテンシ、パケットロス率、及び利用可能な帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでもよいことを理解されたい。OAM測定粒度は、フロー毎又はパケット毎を含んでもよい。OAM測定頻度は、データパケット(又は、測定パケット)の送信頻度でもよい。
【0089】
本出願のこの実施形態において、OAMがネットワーク上で実行されるとき、OAMは、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されてもよく(これは、フローバイフロー測定として理解され得る)、あるいは、アクティブOAMが、ターゲットアプリケーションに対応する転送パス上で実行されてもよい(これは、パス測定として理解され得る)ことに留意されたい。OAMがターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されるとき、OAM構成情報は、測定粒度を含んでもよく、OAM測定方式は、IOAM方式、IPFPM方式、及びIFIT方式を含んでもよい。アクティブOAMがターゲットアプリケーションの転送パス上で実行されるとき、OAM構成情報は、測定頻度を含んでもよく、OAM測定方式は、TWAMP方式、OWAMP方式、ping方式などを含んでもよい。
【0090】
S102.第1のネットワークデバイスが、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する。
【0091】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットにカプセル化し、そのパケットを第2のネットワークデバイスに転送し、それにより、第2のネットワークデバイスは、OAM構成情報に基づいてOAM情報を収集する。
【0092】
任意で、ネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、OAM測定対象に従って変動する。例えば、一実装において、OAM測定対象がレイテンシであるとき、ネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、タイムスタンプ、ノードID、及びインターフェースIDを含んでもよく、インターフェースIDは、パケットのインバウンドインターフェース及びアウトバウンドインターフェースを含んでもよく、タイムスタンプは、パケットがインバウンドインターフェースに到着するときの時間と、パケットがアウトバウンドインターフェースを出るときの時間を含んでもよい。コントローラは、タイムスタンプに基づいて、転送プロセスにおけるターゲットアプリケーションのパケットのレイテンシ、例えば、ヘッドノードからテールノードへのレイテンシ、又は2つの隣接するノード間のレイテンシを決定することができる。一実装において、OAM測定対象がパケットロス率であるとき、ネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、ノードID、インターフェースID、及びシーケンス番号を含んでもよい。コントローラは、送信端により送信されたデータパケットのシーケンス番号を受信端により受信されたデータパケットのシーケンス番号と比較して、損失データパケットの数量を決定し、それによりパケットロス率を決定することができる。
【0093】
任意で、図3を参照し、図4に示すように、S101の前、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法は、S103をさらに含んでもよい。
【0094】
S103.第1のネットワークデバイスが、パケットを受信し、パケットは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。
【0095】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、ターゲットアプリケーションのパケットであり、パケットは、ターゲットアプリケーションの情報ヘッダ(以降、APP情報ヘッダと呼ばれる)を含み、APPヘッダは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。パケットを受信した後、第1のネットワークデバイスは、パケットをカプセル化解除して、APP情報ヘッダからターゲットアプリケーションの特徴情報を取得する。
【0096】
本出願のこの実施形態において、OAMがターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されるとき、パケットは、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに対応するパケットでもよいことに留意されたい。アクティブOAMがターゲットアプリケーションに対応する転送パス上で実行されるとき、パケットはテストパケットである。
【0097】
図4に示すように、S101は具体的に、S1011により実施されてもよい。
【0098】
S1011.第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する。
【0099】
具体的に、ターゲットアプリケーションの特徴情報は、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報を含んでもよい。具体的には、第1のネットワークデバイスにより受信されるパケットのAPP情報ヘッダは、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報、又はターゲットアプリケーションの識別情報(以下の実施形態においてAPP IDと示される)を含む。第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットをカプセル化解除し、パケットのAPP情報ヘッダからターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報を取得する。
【0100】
サービス要件情報は、サービスレベルアグリーメントSLA(service level agreement、SLA)パラメータと呼ばれることもある。サービス要件情報は、これらに限られないが、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。レイテンシ情報は、エンドツーエンドレイテンシ、ホップバイホップレイテンシ、及び転送レイテンシのうちの1つ以上を含んでもよい。パケットロス情報は、パケットロス率を含んでもよい。帯域幅情報は、利用可能な帯域幅を含んでもよい。
【0101】
任意で、サービス要件情報は、レイテンシ情報の上限、及び/又はパケットロス情報の上限をさらに含んでもよい。例えば、サービス要件情報は、最大エンドツーエンドレイテンシが3ミリ秒未満であること、及び/又は最大パケットロス率が0.0001未満であることを指定する。
【0102】
一実装において、サービス要件情報は、サービス要件のカラー情報(これは、SLAカラーと呼ばれることもある)をさらに含んでもよく、サービス要件のカラー情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの1つ以上を暗黙的に示すことができる。
【0103】
図4を参照し、図5に示すように、一実装において、S103はS1031で置き換えられてもよく、S1011はS1011aで置き換えられてもよい。
【0104】
S1031.第1のネットワークデバイスが、パケットを受信し、パケットは、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報を含む。
【0105】
S1011a.第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する。
【0106】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、サービス要件情報の内容に基づいてOAM構成情報を決定することができる。例えば、OAMがターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されるとき、サービス要件情報が、最大パケットロス率がある値未満であることを指定する場合、第1のネットワークデバイスは、パケットロス率に対するターゲットアプリケーションの要件(すなわち、最大パケットロス率が指定された値未満であること)に基づいて、OAM構成情報における測定対象がパケットロス率であると決定し、OAMがパケットロス率に対して実行されるときのOAM測定方式及び測定粒度を決定することができる。アクティブOAMが、ターゲットアプリケーションに対応する転送パスに基づいて実行されるとき、サービス要件情報がレイテンシであり、最大エンドツーエンドレイテンシがある値未満である場合、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのレイテンシ要件(すなわち、最大エンドツーエンドレイテンシが指定された値未満であること)に基づいて、OAM構成情報における測定対象がレイテンシであると決定し、さらに、OAMがレイテンシに対して実行されるときのOAM測定方式及び測定頻度を決定する。
【0107】
任意で、本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、レイテンシ、パケットロス率などに対するターゲットアプリケーションの要件の厳密度合いに基づいて、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいてOAMを実行するか又はターゲットアプリケーションに対応する転送パスに基づいてOAMを実行するか、すなわち、フローバイフロー測定を実行するか又はアクティブ測定を実行するかを決定してもよい。
【0108】
一例において、対話型インターネットプロトコルテレビジョン(Internet Protocol television、IPTV)及びストリーミングメディアなどのアプリケーションは、パケットロスに比較的敏感であり、深刻なパケットロスは、モザイクなどの容認できない結果をもたらす可能性がある。この場合、OAMが、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されてもよい。具体的には、ターゲットアプリケーションのパケットロス率要件のサービス要件情報がターゲットアプリケーションのパケット内で搬送され、それにより、OAM構成情報(測定方式、測定対象、及び測定粒度を含む)が決定される。例えば、OAM測定方式はIPFPMであり、OAM対象はパケットロス率であり、OAM測定粒度はパケット毎である。
【0109】
別の例において、ライブブロードキャスト及び仮想現実(virtual reality、VR)などのアプリケーションは、比較的レイテンシに敏感であり、過度に大きいレイテンシは、不十分なユーザ体験をもたらす可能性がある。この場合、OAMが、ターゲットアプリケーションの実際のサービスに基づいて実行されてもよい。具体的には、ターゲットアプリケーションのレイテンシ要件のサービス要件情報が、ターゲットアプリケーションのパケット内で搬送され、それにより、OAM構成情報(測定方式、測定対象、及び測定粒度を含む)が決定される。例えば、OAM測定方式はIOAMであり、OAM対象はレイテンシであり、OAM測定粒度はパケット毎である。
【0110】
本出願のこの実施形態において、アクティブOAMがターゲットアプリケーションに対応する転送パス上で実行される一例を用いる。サービス要件情報はレイテンシであり、ターゲットアプリケーションは比較的小さいレイテンシ要件を有する。例えば、最大エンドツーエンドレイテンシは、50ミリ秒未満である。この場合、第1のネットワークデバイスは、レイテンシに敏感でないOAM測定方式、例えば、TWAMPを選択してもよい。ターゲットアプリケーションがレイテンシに関する高い要件を有さないため、低い測定頻度を使用することができる。
【0111】
ターゲットアプリケーションの異なるサービス要件(レイテンシ、パケットロス率、帯域幅など)は、異なるOAM構成情報に対応し得ることを理解されたい。具体的には、OAM構成情報は、実際の使用法に基づいて選択されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0112】
任意で、本出願のこの実施形態において、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報におけるOAM測定方式は、ネットワークデバイスがOAM測定方式をサポートするかどうかに基づいて決定されてもよい。例えば、ネットワークデバイスがIOAM方式のみをサポートする場合、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報におけるOAM測定方式はIOAM方式である。
【0113】
結論として、第1のネットワークデバイスは、データパケット内で搬送されるターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し(例えば、異なるサービス要件は、異なるOAM構成情報に対応し得る)、それにより、OAM構成方式はより柔軟である。
【0114】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてOAM構成情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットに追加し、そのパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。例えば、図6を参照し、第1のネットワークデバイスがどのようにしてOAM構成情報をパケットに追加するかが理解され得る。具体的には、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットにOAMヘッダを追加し、OAM構成情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化し、さらに、そのパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。
【0115】
任意で、本出願のこの実施形態において、ネットワーク内のどのデバイス(すなわち、ノード)がOAM情報を収集する必要があるかが、予め構成されてもよい。換言すれば、ネットワーク内の各デバイスについて、デバイスがOAM情報を収集する必要があるかどうかを構成することができる。具体的には、どのデバイスがOAM情報を収集する必要があるかが、実際の要件に基づいて構成されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0116】
例えば、ネットワークデバイスは、該ネットワークデバイスの前ホップネットワークデバイスにより送信されたパケットを受信する。ネットワークデバイスが、OAM情報を収集するように構成される場合、ネットワークデバイスは、受信したパケットをカプセル化解除してOAM構成情報を取得し、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集し、次いで、OAM情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化する。次いで、OAM構成情報及びOAM情報を含むパケットが、ネットワークデバイスの次ホップネットワークデバイスに送信される。そうでない場合、ネットワークデバイスは、OAM情報を収集せず、OAM構成情報を含むパケットをネットワークデバイスの次ホップネットワークデバイスに直接転送する。
【0117】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスはOAMドメインのイングレスノードであり、第1のネットワークデバイスの次ホップノードは第2のネットワークデバイスであり、第2のネットワークデバイスの次ホップノードは第3のネットワークデバイスであり、第3のネットワークデバイスはOAMドメインのエグレスノードであると仮定される。一例として、第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス、及び第3のネットワークデバイスが全て、OAM情報を収集する必要がある場合を用いる。図7に示すように、OAM情報収集プロセスは、パケット転送プロセスを参照して説明される。
【0118】
第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集することができる。本明細書において、第1のネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、第1のOAM情報として示される。次いで、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報及び第1のOAM情報をパケットにカプセル化する。(詳細については、上記実施形態の説明を参照し、すなわち、第1のネットワークデバイスは、受信したパケットにOAMヘッダを追加し、OAM構成情報及び第1のOAM情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化し、次いで、そのパケットを第2のネットワークデバイスに送信する。)第1のネットワークデバイスにより第2のネットワークデバイスに送信されるパケットは、OAM構成情報及び第1のOAM情報を搬送することが理解され得る。
【0119】
第1のネットワークデバイスにより送信されたパケットを受信した後、第2のネットワークデバイスは、パケットをカプセル化解除してOAM構成情報を取得し、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集する。本明細書において、第2のネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、第2のOAM情報として示される。次いで、第2のネットワークデバイスは、第2のOAM情報を第2のネットワークデバイスにより受信されたパケットにカプセル化する。(具体的には、第2のネットワークデバイスは、第2のOAM情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化し、次いで、第2のOAM情報を第3のネットワークデバイスに送信する。)第2のネットワークデバイスにより第3のネットワークデバイスに送信されるパケットは、OAM構成情報、第1のOAM情報、及び第2のOAM情報を搬送することが理解され得る。
【0120】
第2のネットワークデバイスにより送信されたパケットを受信した後、第3のネットワークデバイスは、パケットをカプセル化解除してOAM構成情報を取得し、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集する。本明細書において、第3のネットワークデバイスにより収集されるOAM情報は、第3のOAM情報として示される。第3のネットワークデバイスは、第1のOAM情報、第2のOAM情報、及び第3のOAM情報を取得していることが習得できる。さらに、第3のネットワークデバイスは、第1のOAM情報、第2のOAM情報、及び第3のOAM情報をネットワーク内のコントローラに送信する。あるいは、第3のネットワークデバイスは、第3のOAM情報をパケットのOAMヘッダにカプセル化し、第1のOAM情報、第2のOAM情報、及び第3のOAM情報を含むOAMヘッダをネットワーク内のコントローラに送信し、それにより、コントローラは、OAM情報を分析して、ターゲットアプリケーションの実行状態を決定する。
【0121】
図4を参照し、図8に示すように、別の実装において、S103はS1032で置き換えられてもよく、S1011はS1011bで置き換えられてもよい。
【0122】
S1032.第1のネットワークデバイスが、パケットを受信し、パケットは、ターゲットアプリケーションの識別情報を含む。
【0123】
S1011b.第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションの識別情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する。
【0124】
本出願のこの実施形態において、アプリケーションの識別情報とOAM構成情報との間の対応は、第1のネットワークデバイス上に構成される。ターゲットアプリケーションの識別情報を取得した後、第1のネットワークデバイスは、まず、アプリケーションの識別情報とOAM構成情報との対応に基づいてターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングし、さらに、ターゲットアプリケーションの識別情報に対応するOAM構成情報がターゲットアプリケーションのOAM構成情報であると決定する。
【0125】
例えば、表1は、アプリケーションの識別情報とOAM構成情報との対応の一例である。
【表1】
【0126】
表1を参照し、パケットから第1のネットワークデバイスにより取得されるAPP IDは、ID3であり、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報が表1のOAM構成情報3であると決定することができる。
【0127】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケット内のAPP IDに基づいてターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングしたとき(例えば、ターゲットアプリケーションの識別情報が表1に存在しない)、第1のネットワークデバイスは、OAMの決定された識別情報を第2のネットワークデバイスに転送することに留意されたい。このようにして、第2のネットワークデバイスは、OAM構成情報を取得し、実際の状況に基づいて、OAM情報を収集するかどうか(すなわち、OAM機能を実行するかどうか)を決定することができる。同様に、別の後続のネットワークデバイスも、OAM構成情報を取得し、OAM情報を収集するかどうかを決定することができる。第1のネットワークデバイスが、ターゲットアプリケーションの識別情報をマッチングしないとき、第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス、及び他の後続のネットワークデバイスは、OAM情報を収集せず(すなわち、OAM機能を実行せず)、パケットを単に通常どおり転送する。
【0128】
S1011a又はS1011bの前述の説明を参照し、任意で、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、OAM構成情報内にOAM測定方式を含んでもよい。換言すれば、OAM測定方式は、予め構成され、パケット内で搬送されてもよい。このようにして、パケットを受信した後、第1のネットワークデバイスは、OAM測定方式(例えば、パケットにおいてOAM測定方式がIOAM方式であることを指定する)を取得することができる。この場合、第1のネットワークデバイスが、パケットからターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報を取得した後、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又はターゲットアプリケーションの識別情報に基づいて、OAM構成情報内の他の情報(例えば、測定対象、測定粒度、又は測定頻度)を決定する。さらに、第1のネットワークデバイスが、OAM情報を収集する必要がないとき、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する。第1のネットワークデバイスが、OAM情報を収集する必要があるとき、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報に基づいてOAM情報を収集し、OAM構成情報及びOAM情報を第2のネットワークデバイスに転送する。
【0129】
本明細書において、パケットがOAM測定方式を搬送する場合、第1のネットワークデバイスは、決定されたOAM測定対象、OAM測定粒度、又は測定頻度のみをパケットにカプセル化する(なぜならば、パケットはOAM測定方式を既に含むため)ことに留意されたい。
【0130】
結論として、第1のネットワークデバイスは、データパケット内で搬送されるターゲットアプリケーションのサービス要件情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し(例えば、異なるサービス要件は、異なるOAM構成情報に対応し得る)、それにより、OAM構成方式はより柔軟である。
【0131】
結論として、第1のネットワークデバイスは、データパケット内で搬送されるターゲットアプリケーションの識別情報に基づいてターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し(例えば、異なるアプリケーションは、異なるOAM構成情報を用いて構成され得る)、それにより、OAM構成方式はより柔軟である。
【0132】
任意で、図3を参照し、図9に示すように、S101の前、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法は、S104をさらに含んでもよい。
【0133】
S104.第1のネットワークデバイスが、有効化情報を取得する。
【0134】
有効化情報は、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように第1のネットワークデバイスに命令するために使用される。
【0135】
任意で、本出願のこの実施形態において、有効化情報は、指示情報(例えば、命令)であり、有効化情報は、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケット内で搬送され得る。あるいは、有効化情報は、第1のネットワークデバイス上に予め構成されてもよい。
【0136】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、指示情報の値に基づいて、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報が決定される必要があるかどうかを決定することができる。例えば、有効化情報を表すために、「0」又は「1」が使用されてもよい。例えば、「1」を使用して有効化を示してもよく、これは、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定する必要があることを意味し、あるいは、「0」を使用して有効化を示してもよい。確かに、本出願のこの実施形態において、前述の有効化情報を設定するために、実際の使用要件を満たす別のフラグが使用されてもよい。詳細は、本出願のこの実施形態において1つずつ列挙されない。
【0137】
一実装において、有効化を示すために「1」が使用されてもよく、無効化を示すために「0」が使用されてもよい。換言すれば、有効化情報の値が1であるとき、第1のネットワークデバイスはOAM構成情報を決定し、有効化情報の値が0であるとき、第1のネットワークデバイスはOAM構成情報を決定せず、パケットを通常どおり単に転送する。
【0138】
任意で、本出願のこの実施形態において、ターゲットアプリケーションの識別情報が、有効化情報として使用されてもよい。この場合、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットが、APP IDを含むとき、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し、OAM構成情報を含むパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットが、APP IDを含まない(又は、APP IDが空である)とき、第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定せず、パケットを単に転送する。
【0139】
本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法によれば、ネットワーク内の第1のネットワークデバイスは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定し、第1のネットワークデバイスは、OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送する。本出願の実施形態における技術的解決策によれば、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定できることが習得できる。したがって、OAM構成方式はより柔軟である。さらに、ネットワーク内のOAM情報を収集する必要のあるネットワークデバイスは、OAM構成情報に従ってOAM情報を収集し、報告する。第1のネットワークデバイスにより決定されるOAM構成情報が、ターゲットアプリケーションの特徴情報に基づいて決定されるため、OAM構成情報に従って収集されるOAM情報は、ある程度、ターゲットアプリケーションの実行状態をより正確に反映することができ、したがって、ネットワークのOAM効果を改善することができる。
【0140】
すなわち、本出願のこの実施形態で提供されるネットワークOAM方法によれば、特定のターゲットアプリケーションのためのOAMを実施することができ、それにより、OAM適切性が改善され、OAM効果が改善される。
【0141】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、前述の方法の例に基づいて機能モジュールに分割されてもよい。例えば、各機能モジュールが対応する機能に基づく分割を通じて得られてもよく、あるいは、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、あるいは機能ソフトウェアモジュールの形態で実現されてもよい。本出願のこの実施形態におけるモジュール分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であることに留意されたい。実際の実装において、別の分割方法が使用されてもよい。
【0142】
図10は、各機能モジュールが対応する機能に基づく分割を通じて得られる場合の、前述の実施形態における第1のネットワークデバイスの可能な概略構造図である。図10に示すように、第1のネットワークデバイスは、決定モジュール1001及び送信モジュール1002を含んでもよい。決定モジュール1001は、前述の方法の実施形態におけるS101(S1011を含み、S1011はS1011a又はS1011bで置き換えられてもよい)を実行する際に第1のネットワークデバイスをサポートするように構成され得る。送信モジュール1002は、前述の方法の実施形態におけるS102を実行する際に第1のネットワークデバイスをサポートするように構成され得る。
【0143】
任意で、図10に示すように、第1のネットワークデバイスは、受信モジュール1003をさらに含んでもよい。受信モジュール1003は、前述の方法の実施形態におけるS103(これは、S1031又はS1032で置き換えられてもよい)を実行する際に第1のネットワークデバイスをサポートするように構成され得る。
【0144】
任意で、図10に示すように、第1のネットワークデバイスは、取得モジュール1004をさらに含んでもよい。取得モジュール1004は、前述の方法の実施形態におけるS104を実行する際に第1のネットワークデバイスをサポートするように構成され得る。
【0145】
前述の方法の実施形態におけるステップの全ての関連する内容は対応する機能モジュールの機能説明に参照されてもよく、詳細はここで再度説明されない。
【0146】
図11は、集積ユニットが使用される場合の、前述の実施形態における第1のネットワークデバイスの可能な概略構造図である。図11に示すように、第1のネットワークデバイスは、処理モジュール2001及び通信モジュール2002を含むことができる。処理モジュール2001は、装置の動作を制御及び管理するように構成され得る。例えば、処理モジュール2001は、前述の方法の実施形態におけるS101(S1011を含み、S1011はS1011a又はS1011bで置き換えられてもよい)及びS104、及び/又は本明細書に記載される技術の他のプロセスを実行する際に、第1のネットワークデバイスをサポートするように構成されてもよい。通信モジュール2002は、他のネットワークエンティティと通信する際に第1のネットワークデバイスをサポートするように構成され得る。例えば、通信モジュール2002は、前述の方法の実施形態におけるS102及びS103(これは、S1031又はS1032で置き換えられてもよい)を実行するために装置に対して構成されてもよい。任意で、図11に示すように、第1のネットワークデバイスは、記憶モジュール2003をさらに含み、第1のネットワークデバイスのプログラムコード及びデータを記憶してもよい。
【0147】
処理モジュール2001は、プロセッサ又はコントローラでもよい(例えば、図2に示されるプロセッサ20でもよい)。例えば、処理モジュール2001は、中央処理装置(central processing unit、CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、又は特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、又はこれらの任意の組み合わせでもよい。処理モジュールは、本出願の実施形態で開示される内容を参照して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路を実現し、あるいは実行することができる。あるいは、プロセッサは、計算機能を実現するプロセッサの組み合わせ、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせなどでもよい。通信モジュール2002は、トランシーバ、トランシーバ回路、通信インターフェースでもよく(例えば、図2に示されるインターフェース22でもよい)、記憶モジュール2003は、メモリでもよい(例えば、図2に示されるメモリ21でもよい)。
【0148】
処理モジュール2001がプロセッサであり、通信モジュール2002がトランシーバであり、記憶モジュール2003がメモリであるとき、プロセッサ、トランシーバ、及びメモリは、バスを使用することにより接続されてもよい。バスは、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(peripheral component interconnect、PCI)バス、拡張インダストリスタンダードアーキテクチャ(extended industry standard architecture、EISA)バスなどでもよい。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。
【0149】
前述の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせを使用することにより実施することができる。実施形態を実施するためにソフトウェアプログラムが使用されるとき、実施形態は、完全に又は部分的に、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されると、本出願の実施形態による手順又は機能が全部又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置でもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶されてもよく、あるいはコンピュータ読取可能記憶媒体から別のコンピュータ読取可能記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバ又はデータセンターなどのデータ記憶デバイスでもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、磁気ディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state drives、SSD))などでもよい。
【0150】
実装に関する前述の説明により、当業者は、簡便かつ簡潔な説明の目的で、前述の機能モジュールの分割が例示のための一例として取られていることを理解できる。実際の適用において、前述の機能は、異なるモジュールに割り当て、要件に従って実現することができ、すなわち、装置の内部構造は、上述の機能の全部又は一部を実現するために、異なる機能モジュールに分割される。前述のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細はここで再度説明されない。
【0151】
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置、及び方法は他の方法で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は、単なる一例である。例えば、モジュール又はユニット分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実装において他の分割でもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わせられ、又は別のシステムに統合されてもよく、あるいは、いくつかの機能が無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。さらに、表示され又は論じられた相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することにより実現されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電子的、機械的、又は他の形態で実現されてもよい。
【0152】
別個の部分として記載されるユニットは、物理的に別個でも又はそうでなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理的ユニットでも又はそうでなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、あるいは複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部又は全部が、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0153】
さらに、本出願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、あるいは、ユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、あるいは、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、あるいはソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0154】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売又は使用されるとき、統合されたユニットは、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本質的に本出願の技術的解決策、又は従来技術に寄与する部分、又は技術的解決策の全部若しくは一部が、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスでもよい)に、本出願の実施形態に記載される方法のステップの全部又は一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、フラッシュメモリ、リムーバブルハードディスク、読取専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0155】
前述の説明は、本出願の単なる特定の実装であり、本出願の保護範囲を制限することを意図するものではない。本出願に開示される技術的範囲内の変形又は置き換えは、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク運用、管理、及び保守OAM方法であって、
第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するステップであり、前記OAM構成情報は、OAM測定方式を含む、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、当該方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、パケットを受信するステップであり、前記パケットは、前記ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む、ステップ、
をさらに含み、
前記第1のネットワークデバイスにより、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報に基づいて前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報は、前記ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又は前記ターゲットアプリケーションの識別情報を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットアプリケーションの前記サービス要件情報は、レイテンシ情報、パケットロス情報、及び帯域幅情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記パケットは、前記OAM測定方式を含む、
請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、その場運用、管理、及び保守IOAM方式、インターネットプロトコルフロー性能測定IPFPM方式、その場フロー情報テレメトリIFIT方式、二方向アクティブ測定プロトコルTWAMP方式、一方向アクティブ測定プロトコルOWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記OAM構成情報は、以下の情報、すなわち、OAM測定対象、測定粒度、及び測定頻度、のうちの少なくとも1つをさらに含む、
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のネットワークデバイスによりターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定する前に、当該方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、有効化情報を取得するステップであり、前記有効化情報は、前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように前記第1のネットワークデバイスに命令するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ネットワークデバイスであって、当該ネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスであり、当該ネットワークデバイスは、決定モジュール及び送信モジュールを含み、
前記決定モジュールは、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報を決定するように構成され、前記OAM構成情報は、OAM測定方式を含み、
前記送信モジュールは、前記OAM構成情報を第2のネットワークデバイスに転送するように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項10】
当該ネットワークデバイスは、受信モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、パケットを受信するように構成され、前記パケットは、前記ターゲットアプリケーションの特徴情報を含み、
前記決定モジュールは具体的に、前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報に基づいて前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように構成される、
請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記ターゲットアプリケーションの前記特徴情報は、前記ターゲットアプリケーションのサービス要件情報又は前記ターゲットアプリケーションの識別情報を含む、
請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記OAM測定方式は、以下の方式、すなわち、その場運用、管理、及び保守IOAM方式、インターネットプロトコルフロー性能測定IPFPM方式、IFIT方式、二方向アクティブ測定プロトコルTWAMP方式、一方向アクティブ測定プロトコルOWAMP方式、及びping方式、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項10又は11に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
当該ネットワークデバイスは、取得モジュールをさらに含み、
前記取得モジュールは、有効化情報を取得するように構成され、前記有効化情報は、前記ターゲットアプリケーションの前記OAM構成情報を決定するように前記第1のネットワークデバイスに命令するために使用される、
請求項10乃至12のうちいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、コンピュータ命令を含むことができ、前記コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、ネットワークデバイスは請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法を実行可能にされる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項15】
ネットワークシステムであって、第1のネットワークデバイスを含み、前記第1のネットワークデバイスは、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法を実施するように構成される、ネットワークシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
本出願のこの実施形態において、有効化情報は、指示情報(例えば、命令)である。第1のネットワークデバイスは、指示情報の値に基づいて、ターゲットアプリケーションのOAM構成情報が決定される必要があるかどうかを決定することができる。例えば、有効化情報を表すために、「0」又は「1」が使用されてもよい。例えば、「1」を使用して有効化を示してもよく、これは、第1のネットワークデバイスがOAM構成情報を決定する必要があることを意味し、あるいは、「0」を使用して有効化を示してもよい。本出願のこの実施形態において、前述の有効化情報を設定するために、実際の使用要件を満たす別のフラグが使用されてもよい。詳細は、本出願のこの実施形態において1つずつ列挙されない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
本出願のこの実施形態において、第1のネットワークデバイスにより受信されたパケットは、ターゲットアプリケーションのパケットであり、パケットは、ターゲットアプリケーションの情報ヘッダ(以降、APP情報ヘッダと呼ばれる)を含み、APPヘッダは、ターゲットアプリケーションの特徴情報を含む。パケットを受信した後、第1のネットワークデバイスは、パケットをカプセル化解除して、APP情報ヘッダからターゲットアプリケーションの特徴情報を取得する。例えば、APPヘッダは、APPのユーザID、APP ID、又はネットワーク性能要件(帯域幅又はレイテンシ等など)などの、ターゲットアプリケーションの特徴情報を搬送するIPv6拡張ヘッダである。IPv6拡張ヘッダは、ルーティング(Routing)ヘッダ、ホップバイホップオプション(Hop-by-Hop Options)ヘッダ、又は宛先オプション(Destination Options)ヘッダを含む。
【国際調査報告】