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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】食肉のX線検出
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20221116BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221116BHJP
   G06V 20/68 20220101ALI20221116BHJP
   B07C 5/344 20060101ALI20221116BHJP
   G01N 33/12 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
B07C5/36
G06T7/00 610
G06V20/68
B07C5/344
G01N33/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022520020
(86)(22)【出願日】2020-09-29
(85)【翻訳文提出日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 US2020053194
(87)【国際公開番号】W WO2021067218
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】16/587,323
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522012927
【氏名又は名称】メトラー-トレド リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ハートウィグ ノルベルト
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンス マイケル エイ
(72)【発明者】
【氏名】ローパー クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】シズモア クリストファー
【テーマコード(参考)】
3F079
5L096
【Fターム(参考)】
3F079AC00
3F079AD11
3F079CA31
3F079CA38
3F079CA39
3F079CA44
3F079CB25
3F079CB26
3F079CB29
3F079CB33
3F079CB34
3F079CC05
3F079DA11
3F079DA21
3F079DA22
3F079DA29
3F079EA01
3F079EA19
5L096BA03
5L096CA02
5L096CA27
5L096DA02
5L096HA09
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
開示されるのは、検査ポイントにつながる第1のコンベア(102)を含むコンベアシステム(100)であって、第1のコンベア(102)が、検査パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含む。システム(100)は、迂回機構から対象物を受け取るように構成されたコンテナ(110)を移送するように構成された第2のコンベア(108)を含む。制御モジュール(112)は、検査ポイントにおいてキャプチャされた対象物の画像をコンテナのコンテナID(204)データと共登録するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアシステム(100)であって、
検査ポイント(104)につながる第1のコンベア(102)であって、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含む、前記第1のコンベア(102)と、
前記迂回機構から前記対象物を受け取るように構成されたコンテナ(110)を移送するように構成された第2のコンベア(108)と、
前記検査ポイント(104)においてキャプチャされた前記対象物の画像を、前記コンテナ(110)のコンテナIDデータ(204)と共登録するように構成された制御モジュール(112)と、
を備える、コンベアシステム(100)。
【請求項2】
前記対象物が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するように構成された検査ユニット(114)を備える、請求項1に記載のコンベアシステム(100)。
【請求項3】
前記検査ユニット(114)が、光学カメラ、X線ユニット、赤外線ユニット、紫外線ユニット、マイクロ波ユニット、超音波ユニット、又は分光ユニットの任意の1つ又は組み合わせを含む、請求項1又は2に記載のコンベアシステム(100)。
【請求項4】
前記コンテナ(110)に取り付けられ、前記コンテナIDデータ(204)を含むように構成されたマーク(120)を備え、
前記マーク(120)が、無線周波数識別タグ、バーコード、クイックレスポンスコード、赤外線識別マーク、紫外線識別マーク、又は光学カメラによって識別可能なカラーマーキングの任意の1つ又は組み合わせを含み、
前記コンベアシステム(100)が更に、前記コンテナIDデータ(204)を受け取るように構成されたリーダを任意選択的に備える、請求項1~3の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項5】
前記第2のコンベア(108)は、前記対象物及び前記コンテナ(110)を再加工ステーション(122)に移送するように構成されており、
前記コンベアシステム(100)は、
共登録された前記画像及びコンテナIDデータ(204)を受け取り、前記再加工ステーション(122)において前記コンテナ(110)に関連付けられた前記対象物の画像を表示するように構成されたディスプレイ(118)と、
前記迂回機構において前記コンテナ(110)を前記第2のコンベア(108)に移送し、前記再加工ステーション(122)において前記コンテナ(110)を前記第2のコンベア(108)から離れるように移送するように構成された第3のコンベア(124)と、を備える、請求項1~4の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項6】
前記対象物が食肉であり、前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータは、前記食肉が所定量と等しいかそれよりも多い汚染物を有するかどうかを決定することであり、前記汚染物が任意選択的に骨を含む、請求項1~5の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項7】
検査通信システム(200)であって、
対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するように構成され、前記対象物の画像をキャプチャするように構成された検査ユニット(114)と、
前記検査パラメータを満たさないことに基づいて前記対象物を迂回させるように構成された迂回機構と、
前記画像を受け取り、コンテナ(110)のコンテナIDデータ(204)を受け取るように構成されたデータベース(204)と、
前記画像を前記コンテナIDデータ(204)と共登録するように構成された制御モジュール(112)と、
共登録された前記画像及びコンテナIDデータ(204)を受け取ると、前記画像を表示する(118)ように構成されたディスプレイ(118)と、
を備える、検査通信システム(200)。
【請求項8】
前記検査ユニット(114)は、光学カメラ、X線ユニット、赤外線ユニット、紫外線ユニット、マイクロ波ユニット、超音波ユニット、又は分光ユニットの任意の1つ又は組み合わせを含む、請求項7に記載の検査通信システム(200)。
【請求項9】
前記コンテナ(110)に取り付けられ、前記コンテナIDデータ(204)を含むように構成されたマーク(120)を備え、
前記マーク(120)が、無線周波数識別タグ、バーコード、クイックレスポンスコード、赤外線識別マーク、紫外線識別マーク、又は光学カメラによって識別可能なカラーマーキングの任意の1つ又は組み合わせを含む、請求項7又は8に記載の検査通信システム(200)。
【請求項10】
前記コンテナIDデータ(204)を受け取り、前記コンテナIDデータ(204)を前記データベース(204)に送るように構成されたリーダを備える、請求項7に記載の検査通信システム(200)。
【請求項11】
検査方法であって、
対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定し、前記対象物の画像をキャプチャするステップと、
前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて、前記対象物を迂回させるステップと、
前記画像とコンテナ(110)のコンテナIDデータ(204)とを受け取るステップと、
前記画像を前記コンテナIDデータ(204)と共登録するステップと、
共登録された前記画像及びコンテナIDデータ(204)に関連付けられた前記画像を表示するステップと、を含む、方法。
【請求項12】
前記画像を表示するステップが、再加工ステーション(122)において生じ、
前記方法が、汚染物を除去するために前記対象物を再加工するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項13】
前記対象物を再加工し、再加工された前記対象物が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ディスプレイ(118)は、前記再加工ステーション(122)での前記対象物の検査が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないという結果をもたらすかどうかをユーザが示すことを可能にするように構成された不合格分類エンジンを動作させるようにプログラムされている、請求項5に記載のコンベアシステム(100)。
【請求項15】
前記不合格分類エンジンは、前記ディスプレイ(118)に、前記再加工ステーション(122)において検査された対象物の統計に関するレポートを生成させるように構成されている、請求項14に記載のコンベアシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、検査ポイントにつながる第1のコンベアと、迂回機構から対象物を受け取るように構成されたコンテナを移送するように構成された第2のコンベアと、検査ポイントにてキャプチャされた対象物の画像をコンテナのコンテナIDデータと共登録するように構成された制御モジュールと、を含むコンベアシステムに関することができる。
【背景技術】
【0002】
コンベア及び検査システムは、通常、不合格品又はリジェクト品の識別又は追跡を必要とする。例えば、検査対象の製品が、検査又は品質保証のパラメータを満たすことができないことに起因して単に廃棄/投棄するのにコストがかかりすぎるような価値のあるものである場合、搬送システムにおいて不合格製品の識別又は追跡が必要となる。製品によっては、例えば、カートンに梱包することができ、この場合、カートンは、検査ポイントに入る前にバーコードを有することができ、検査時にバーコードを介して当該カートン(及びその中の製品)を識別・追跡できるようにすることができる。しかしながら、検査段階で製品を梱包することが実行可能又は実施可能ではない場合がある。
【0003】
例えば、バルク肉を検査する場合、検査を受ける前にカートンに肉を梱包することは、実行可能又は実施可能ではない。そのため、個々の品目又は製品の塊(CoP、すなわち不合格となった又はリジェクトされた食肉部分)に関する識別情報が欠落している。この問題に対処するための既知の方法は、検査の順番付けを容易にするために、複数のセクションを有する専用の制御されたコンベア上に製品を移送することによる製品の流れを順序付けすることに限定される。この手法の欠点は、製品がシーケンスラインから取り出されると、製品の追跡ができなくなることである。時間依存性を加えることも可能であるが、全体の手法としてフェイルセーフではない。また、再加工ステーションでは、検査対象製品がシーケンスの流れに沿っている必要があることに起因して、再加工ステーションで並行して作業を行うことが困難である。
【0004】
既知のコンベア及び検査システムは、米国6,546,071号、米国2009/130962号、米国2012/114103号、EP1690144号、EP1781110号、及びWO18087390から理解することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,546,071号明細書
【特許文献2】米国特許公開第2009/130962号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2012/114103号明細書
【特許文献4】欧州特許第1690144号明細書
【特許文献5】欧州特許第1781110号明細書
【特許文献6】国際公開第2018/18087390号
【発明の概要】
【0006】
コンベアシステムの実施形態は、検査ポイントにつながる第1のコンベアを含むことができ、第1のコンベアは、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含む。コンベアシステムは、迂回機構から対象物を受け取るように構成されたコンテナを移送するように構成された第2のコンベアを含むことができる。コンベアシステムは、検査ポイントにてキャプチャされた対象物の画像をコンテナのコンテナIDデータと共登録するように構成された制御モジュールを含むことができる。
【0007】
検査通信システムの実施形態は、対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するように構成され、対象物の画像をキャプチャするように構成された検査ユニットを含むことができる。検査通信システムは、検査パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含むことができる。検査通信システムは、画像を受け取り且つコンテナのコンテナIDデータを受け取るように構成されたデータベースを含むことができる。検査通信システムは、画像をコンテナIDデータと共登録するように構成された制御モジュールを含むことができる。検査通信システムは、共登録された画像及びコンテナIDデータを受け取ったときに画像を表示するように構成されたディスプレイを含むことができる。
【0008】
検査方法の実施形態は、対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するステップと、対象物の画像をキャプチャするステップと、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるステップと、画像及びコンテナのコンテナIDデータを受け取るステップと、画像とコンテナIDデータを共登録するステップと、共登録した画像及びコンテナIDデータに関連する画像を表示するステップと、を含むことができる。
【0009】
本開示の他の特徴及び利点は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を読めばより明らかになるであろう。図面において、同じ要素は同じ数字で指定されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】検査システムの実施形態に使用することができる例示的なコンベアシステムを示す図である。
図2】検査システムの実施形態に使用することができる例示的なデータフロー図である。
図3】検査システムの実施形態に使用することができる例示的なプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、コンベアシステム100の実施形態は、検査ポイント104につながる第1のコンベア102を含むことができ、第1のコンベア102は、検査パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構106を含む。コンベアシステム100は、迂回機構106から対象物を受け取るように構成されたコンテナ110(例えば、トレイ、ビン、木箱、その他)を移送するように構成された第2のコンベア108を含むことができる。コンベアシステム100は、ベルト供給システムであることが企図されるが、スクリュー供給システム、バケット供給システム、空気流システム、その他であってもよい。ベルト供給システムとして設計されたコンベアシステム100では、ベルト、ローラ、ドライバ、モータ、その他など他の構成要素が、このようなコンベアシステムの適切な動作のために含めることができる。このような構成要素の構成、相互関係、及び動作は、よく知られている。
【0012】
コンベアシステム100は、コンベアシステム100及び検査通信システム200の様々な側面を制御する制御モジュール112を含むことができる。制御モジュール112は、メモリと連動するプロセッサとすることができる。幾つかの実施形態では、制御モジュール112は、検査ポイント104でキャプチャされた対象物の画像を、コンテナ110のコンテナIDデータと共登録するように構成することができる。
【0013】
例示的な実施形態では、コンベアシステム100は、検査ポイント104につながる第1のコンベア102を含み、第1のコンベア102は、検査ポイント104に対象物を移送する。検査ポイント104は、検査ポイント104を通って移動する対象物が検査パラメータを満たすか、又は満たさないかを決定するように構成された検査ユニット114を有することができる。検査ポイントを通過する対象物が検査パラメータを満たすか、又は満たさないかの決定は、制御モジュール112に送られる。対象物が検査パラメータを満たすという情報を制御モジュール112が受け取った場合、対象物は、第1のコンベア102に沿って進み続ける。このことは、検査ポイント104を通過して移送され、更なる処理のために第1のコンベア102を辿ることを含むことができる。対象物が検査パラメータを満たさないという情報を制御モジュール112が受け取った場合、制御モジュール112は、迂回機構106を作動させて、対象物を第1のコンベア102の経路から迂回させるようにする。このことは、検査ポイント104を通過して移送され、対象物が第2のコンベア108に迂回される迂回機構106まで第1のコンベア102を辿ることを含むことができる。更に、制御モジュール112は、対象物が検査パラメータを満たさないという情報を受け取ると、対象物が検査ポイント104にある間に、検査ユニット114に対象物の画像をキャプチャさせる。制御モジュール112は、検査ユニット114から対象物の画像を受け取り、画像識別子を生成する。制御モジュール112は、画像及び画像識別子をデジタルデータに変換することができる。幾つかの実施形態では、このデジタルデータは、保存とその後の検索のためにデータベース202(図2を参照)に伝送される。
【0014】
迂回機構106は、制御モジュール112と作動連通した機械的スイッチ(例えば、フラップ仕分けスイッチ)とすることができ、作動すると対象物が代替ルートを辿るようにさせる。例えば、第1のコンベア102は、コンベアベルトのセグメントを含むことができ、そのうちの少なくとも1つは、フラップのように揺動できるように枢動可能に取り付けられている。全てのセグメントが整列状態にあると(例えば、フラップセグメントが作動していないとき)、対象物は、連続した方法でセグメント上を流れる。フラップセグメントが作動すると、回転して(例えば、下方に)、対象物を下方に向けて、セグメント化された第1のコンベア102の下方に位置する第2のコンベア108に落下することができる。対象物が検査パラメータを満たさない場合、制御モジュール112は、迂回機構106を制御し、対象物を第1のコンベア経路から取り出して、対象物を第2のコンベア108に迂回させるようにすることができる。
【0015】
検査パラメータを満たさなかった対象物が第2のコンベア108に迂回されるので、検査のために追加の対象物が検査ポイント104を通って移送することができる点に留意されたい。従って、この動作は連続的な流れに基づいて持続させることができる。検査パラメータを満たす対象物は、第1のコンベア102の経路を進み、検査パラメータを満たさない対象物は、撮像されて、当該対象物の撮像画像がデータベース202に送られる間に、第2のコンベア108の経路を辿るように迂回させる。検査パラメータを満たさない対象物は、第1のコンベア102の経路から外れて順番に流れ、このようにして順に迂回される。これらの画像は、データベース202に順次格納することができる。対象物が迂回されると、第2のコンベア108によって移送されているコンテナ110内又は上に落下される。各コンテナ110は、コンテナIDデータが備わったマーク120を有する。コンテナIDデータは、第1のリーダ116aがマーク120をスキャンすることから取得され、このコンテナIDデータは、制御モジュール112及び/又はデータベース202に送られ。制御モジュール112は、コンテナ110に迂回された対象物に関連する画像識別子を取得し、対象物の画像をコンテナIDデータと共記録する。次いで、第2のコンベア108は、コンテナ110を対象物と共に再加工ステーション122に移送する。
【0016】
再加工ステーション122では、ユーザは、ディスプレイ118に表示されたユーザインタフェースを介してコンテナIDデータを入力することができ、又は、システムがコンテナIDデータによりコンテナ110を自動的に検出する(例えば、ディスプレイ118に関連付けられた第2のリーダ116bを使用して、コンテナIDデータを取得することが可能である)。ディスプレイ118及び/又は第2のリーダ116bは、コンテナIDデータを制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、当該コンテナIDデータに関連する対象物の共登録画像をデータベース202から取得し、共登録画像204(図2参照)をディスプレイ118に送る。ディスプレイ118は、対象物の画像を表示する。次いで、ユーザは、ユーザが対象物の再加工すること(例えば、検査パラメータを満たすことができるように対象物を修正すること)を支援する対象物の画像を、ディスプレイ118を介して見ることができる。再加工された対象物は、第1のコンベア102上に戻して配置され、別の検査のために検査ポイントを通って移送することができる。再加工された対象物を配置することは、ユーザによって対象物を物理的に配置すること、又は別のコンベアによって対象物を検査ポイント104の前のポイントにて対象物を第1のコンベア102に移送することを含むことができる。
【0017】
上述のように、コンベアシステム100は、対象物が検査パラメータを満たすかどうかを決定するように構成された検査ユニット114を含むことができる。検査ユニット114は、光学カメラ、X線ユニット、赤外線ユニット、紫外線ユニット、マイクロ波ユニット、超音波ユニット、分光ユニット、その他のうちの何れか1つ又はこれら任意の組み合わせを含むことができる。検査ユニット114は、電磁放射線(EMR)又は超音波(US)を受け取り、波長、振幅、位相、偏光等に基づいてEMR又はUSを分析するように構成された画像キャプチャ装置を含むことができる。例えば、画像キャプチャ装置は、EMR又はUSを受け取り、これを処理し、EMR又はUSの画像表現である出力を生成するための回路(例えば、プロセッサ、フィルタ回路、トランスデューサ、センサ、その他)及び電源206を含むことができる。
【0018】
上述のように、コンベアシステム100は、コンテナ110に取り付けられたマーク120を含むことができ、マーク120は、コンテナIDデータを含むように構成される。マーク120は、無線周波数識別タグ、バーコード、クイックレスポンスコード、赤外線識別マーク、紫外線識別マーク、光学カメラによって識別可能なカラーマーク、その他のうちの何れかの1つ又はこれら任意の組み合わせを含むことができる。
【0019】
上述のように、コンベアシステム100は、第1のリーダ116a及び/又は第2のリーダ116bを含むことができ、各々が、マーク120を走査することによってコンテナIDデータを受け取るように構成される。リーダ116a、116bは、RFIDスキャナ、レーザースキャナ、その他とすることができる。第1のリーダ116aは、コンテナ待ち行列(これによって指示されたときにコンテナ110が第2のコンベア108上に移る順番を待機させるようにコンテナ110が保持されるライン)に配置することができる。第2のリーダ116bは、ディスプレイ118又はその近傍に配置することができる。
【0020】
上述したように、第2のコンベア108は、対象物及びコンテナ110を再加工ステーション122に移送するように構成することができる。コンベアシステム100は、再加工ステーション122に位置するディスプレイ118を含むことができ、ディスプレイは、共登録画像及びコンテナIDデータ204を受け取り、再加工ステーション122でコンテナ110に関連付けられた対象物の画像を表示するように構成される。
【0021】
ディスプレイ118は、例えば、コンピュータデバイスに接続されたコンピュータモニタとすることができる。ディスプレイ118は、再加工ステーション122における対象物のユーザの検査が検査パラメータを満たさないという結果をもたらすかどうかを、ユーザが(ユーザインタフェースを介して)示すことができるように構成された不合格分類エンジン又はリジェクト分類エンジンを動作させるようにプログラムされることが可能である。言い換えれば、再加工ステーション122のユーザは、対象物が有効に又は正当に不合格にされたかどうかを検証することができる。これは、システム100のプロセス品質管理を支援するために行うことができる。例えば、検査ユニット114が検査パラメータを満たさないために対象物を不合格にしているが、ユーザによるその後の検査で対象物が実際に検査パラメータを満たしていることが発見された場合、これらの事例は、不合格分類エンジンに関連するユーザインタフェースを介して、ユーザが自分の観察を入力することによって記録することが可能である。更に、不合格分類エンジンは、ユーザが自分の観察に関してテキスト入力を追加することを可能にすることができる。例えば、検査パラメータが、食肉中の汚染物又は異物として骨の存在を含む場合、ユーザは、不合格にされた肉がその再加工ステーション122に到達したときに観察する汚染物に関するテキスト情報を入力することができる。ユーザは、汚染物が実際に骨なのか、それとも他の汚染物(例えば、白い色のプラスチック)なのか、或いは、システム100が識別できなかった骨に加えて汚染物を観察しているのか、などを示すことができる。
【0022】
不合格分類エンジンからのデータは、保存と後の検索のためにデータベース202に送ることができる。このデータは、個々の不合格にされた対象物に関する情報の記録及び分類を支援するために、タイムスタンプされ、メタデータが埋め込まれ、画像識別子及び/又はコンテナIDデータなどを含むことができる。ディスプレイ118は、データベース202から保存されたデータを取得することにより、不合格の統計及びそれに対するユーザ分類に関するレポートを生成することができる。幾つかの実施形態では、システム100の品質保証及びプロセス品質を支援するために、レポートを生成することができる。幾つかの実施形態では、供給されている対象物が特定の品質仕様を満たしていないことをベンダーに知らせるように、対象物のベンダーと共有するためのレポートを生成し、不合格にされた対象物の詳細を提供することによってベンダーが問題を特定するのを支援することができる。
【0023】
コンベアシステム100は、迂回機構106でコンテナ110を第2のコンベア108に移送し、コンテナ110を再加工ステーション122で第2のコンベア108から離れるように移送するように構成された第3のコンベア124を含むことができる。例えば、コンベアシステム100は、検査ポイント104につながる第1のコンベア102を含むことができ、第1のコンベア102は、検査ポイント104に対象物を移送する。検査ポイント104は、検査ポイント104を通過する対象物が検査パラメータを満たすか、又は満たさないかを決定するように構成された検査ユニット114を有することができる。対象物が検査パラメータを満たすという情報を制御モジュール112が受け取った場合、対象物は、第1のコンベア102に沿って進む。制御モジュール112が、対象物が検査パラメータを満たさないという情報を受け取った場合、制御モジュール112は、対象物を第1のコンベア102の経路から迂回させるために迂回機構106を作動させる。これは、検査ポイント104を越えて移送されて、迂回機構106まで第1のコンベア102を辿り、ここで対象物が第2のコンベア108に迂回されることを含むことができる。第2のコンベア108に迂回される対象物は、コンテナ110の中又は上に落下することができる。第2のコンベア108は、次に、対象物と共にコンテナ110を再加工ステーション122に移送する。再加工ステーション122で再加工された後、対象物はコンテナ110から取り出され、ここでコンテナ110は第3のコンベア124を辿るようにされる。第3のコンベア124は、コンテナ110を迂回機構106の第2のコンベア108に戻して移送し、待ち行列に入れることができ、待ち行列は、これによって指示されたときにコンテナ110を第2のコンベア108上に移される順番を待機するようにコンテナ110が保持されるラインである。
【0024】
コンテナ110をコンテナ待ち行列に戻すための他の手段を用いることができることに留意されたい。例えば、第3のコンベア124の代わりにトロリー又はカートを使用することができる。
【0025】
対象物は食肉とすることができ、検査パラメータは、食肉が所定量に等しい及び/又はそれよりも大きい汚染物を有するか否かを決定することとすることができる。汚染物は、骨を含むことができる。例えば、検査パラメータは、肉が何等かの骨、一定の量の骨、一定の大きさの骨、一定の骨対肉比などを含むかどうかの評価とすることができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、コンベアシステム100は、対象物を含む。
【0027】
コンベアシステム100及び検査ユニット114は、対象物として肉を移送及び検査するのに使用されることが企図されているが、コンベアシステム100及び検査ユニット114は、コンベアを介して移送されることになるあらゆるタイプの対象物に使用することが可能である。検査パラメータは、品質保証パラメータを含む、何れかの定量的又は定性的尺度とすることができることに更に留意されたい。例えば、検査パラメータは、対象物の中又は上にある汚染物、対象物のゆがみ又は変形、対象物の欠落又は不完全な構成要素、対象物の望ましくない組成又は化学的性質、対象物を形成する構成要素に対する誤ったカウント、対象物の誤った重量、対象物の誤った色、対象物の誤った位置等の指標とすることができる。
【0028】
コンベアシステム100は、不良対象物を許容対象物の流路(第1のコンベア経路)から迂回させ、許容対象物流路を中断させることなく不合格対象物流路(第2のコンベア経路)の再加工ステーション122にて再加工することを可能にすると共に、不良対象物を追跡しながら、また再加工した対象物を追加検査のためにコンベアシステム100に再導入できるようにして、対象物の移送及び検査で使用することが可能である。コンベアシステム100はまた、並列検査作業を容易にするのに使用することもできる(例えば、公知の検査システムにより要求される厳密な順次フローから逸脱する)。例えば、コンベアシステム100は、第2のコンベア経路に迂回される対象物を適切に追跡することができ、その対象物の画像を提供して、ユーザが対象物を再加工するのを支援し、対象物が検査工程に戻されたときに追跡するようにする。コンベアシステム100はまた、複数の再加工ステーション122を同時に動作できるように、複数の第2のコンベア108及び/又は第3のコンベア124を動作状態にする手段を提供する。このようなタイプの動作の柔軟性は、既知のシステムでは実施できない。このような動作を行う能力は、本明細書で記載されたコンベアシステム100の構成、並びに情報データフローに起因することができる。情報データフローは、次に説明する検査通信システム200で実現することができる。
【0029】
図2及び図3を参照すると、コンベアシステム100(又はその側面)の幾つかの実施形態は、検査通信システム200の一部であるように、又は検査通信システム200と組み合わせて使用するように構成することができる。例えば、検査通信システム200は、対象物が検査パラメータを満たすかどうかを決定するように構成され、且つ対象物の画像をキャプチャするように構成された検査ユニット114を含むことができる。検査通信システム200はまた、検査パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構106(図1参照)を含むことができる。検査通信システム200はまた、画像を受け取り、コンテナ110のコンテナIDデータ120を受け取るように構成されたデータベース202を含むことができる。検査通信システム200はまた、画像をコンテナIDデータと共登録するように構成された制御モジュール112を含むことができる。検査通信システム200はまた、共登録された画像及びコンテナIDデータ204を受け取ったときに画像を表示するように構成されたディスプレイ118を含むことができる。
【0030】
検査ユニット114は、光学カメラ、X線ユニット、赤外線ユニット、紫外線ユニット、マイクロ波ユニット、超音波ユニット、分光ユニット、その他のうちの任意の1つ又は組み合わせを含むことができる。
【0031】
検査通信システム200は、コンテナに取り付けられたマーク120を含むことができ、マーク120は、コンテナIDデータを含むように構成される。マーク120は、無線周波数識別タグ、バーコード、クイックレスポンスコード、赤外線識別マーク、紫外線識別マーク、光学カメラによって識別可能なカラーマーク、その他のうちの任意の1つ又は組み合わせを含むことができる。
【0032】
検査通信システム200は、コンテナIDデータを受け取り、コンテナIDデータをデータベース202に送るように構成されたリーダ116を含むことができる。
【0033】
コンベアシステム100及び検査通信システム200の様々な構成要素(例えば、制御モジュール112、リーダ116、ディスプレイ118、検査ユニット114、その他)は、メモリと動作的に関連付けられたプロセッサを含むことができる。本明細書に開示されるプロセッサの何れかは、スケーラブルプロセッサ、並列化可能プロセッサ、その他のうちの少なくとも1つとすることができる。プロセッサの何れかは、マルチスレッド処理能力のために最適化することができる。幾つかの実施形態では、プロセッサは、グラフィックス処理ユニット(GPU)とすることができる。プロセッサは、少なくとも1つの命令に対して演算を行うことができる何れかの集積回路又は他の電子デバイス(又はデバイスの集合体)を含むことができ、これは、縮小命令セットコア(RISC)プロセッサ、CISCマイクロプロセッサ、マイクロコントローラユニット(MCU)、CISCベースの中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、その他の何れか又は組み合わせとすることができる。このようなデバイスのハードウェアは、単一の基板(例えば、シリコン「ダイ」)上に集積されるか、2又は3以上の基板に分散させることができる。プロセッサの様々な機能的側面は、プロセッサに関連するソフトウェア又はファームウェアとしてのみ実装されてもよい。
【0034】
メモリは、そこに格納されたコンピュータプログラムコードを含むことができる。メモリは、任意選択的にプロセッサと関連付けることができる。メモリの実施形態は、揮発性メモリストア(RAMなど)、不揮発性メモリストア(ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれらの幾つかの組み合わせを含むことができる。例えば、メモリは、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CDROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を格納するために使用でき且つプロセッサによってアクセスできる他の何れかの媒体を含むことができるが、これらに限定されるものではない。メモリは、非一時的コンピュータ可読媒体とすることができる。本明細書で使用する用語「コンピュータ可読媒体」(又は「機械可読媒体」)は、実行のためにプロセッサへの命令の提供に関与する何れかの媒体又は何れかのメモリ、或いは機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形式で情報を格納又は送信する何れかの機構を指す拡張可能用語である。このような媒体は、処理要素、制御論理、及び/又は処理要素及び/又は制御論理によって操作されるデータによって実行されるコンピュータ実行可能命令を格納することができ、媒体は、限定ではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む、多くの形態を取ることが可能である。
【0035】
伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバーを含むことができ、これは、バスを含むか形成するワイヤを含むことができる。伝送媒体は、電波及び赤外線データ通信中に発生するような音響波や光波、或いは他の伝播信号(例えば、キャリア波、赤外線信号、デジタル信号、その他)の形態をとることもできる。コンピュータ可読媒体の形態としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気媒体、CD-ROM等の光媒体、パンチカード、紙テープ等の穴の開いた物理媒体、RAM、PROM、EPROM、Flash-EPROM等のメモリチップ、カートリッジ、後述のキャリア波、又はコンピュータが読み取り可能な媒体が挙げられる。
【0036】
本明細書で開示された方法の何れかを実施するための命令は、コンピュータプログラムコードの形態でメモリ上に格納することができる。コンピュータプログラムコードは、人工知能(例えば、機械学習技術、人工ニューラルネットワーク技術、その他)に基づくか否かを問わず、プログラムロジック、制御ロジック、又は他のアルゴリズムを含むことができる。メモリ及びコンピュータプログラムコードは、これに関連するプロセッサに対して本明細書で開示される方法の何れかを実施させるように構成することができる。
【0037】
コンベアシステム100及び検査通信システム200の構成要素の何れかは、通信信号の送受を容易にするための通信インタフェース(例えば、ハードワイヤ接続、トランシーバ、ゲートウェイ、その他)を含むことができる。上述したように、制御モジュール112は、コンベアシステム100及び検査通信システム200の様々な態様を制御するように構成することができる。例えば、制御モジュール112は、検査ユニット114、迂回機構106、リーダ116、及びディスプレイ118を制御するように構成することができる。また、制御モジュール112は、データベース202にアクセスすることができる。従って、制御モジュール112は、検査ユニット114、迂回機構106、リーダ116、ディスプレイ118、及びデータベース202との間で通信信号を送受け取ることを容易にするための通信インタフェースを含むことができる。
【0038】
本検査方法は、対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するステップと、対象物の画像をキャプチャするステップとを含むことができる。本検査方法は、検査パラメータ品質保証パラメータを満たさないことに基づいて、対象物を迂回させるステップを含むことができる。本検査方法は、コンテナ110の画像とコンテナIDデータとを受け取るステップを含むことができる。本検査方法は、画像とコンテナIDデータとを共登録するステップを含むことができる。本検査方法は、共登録された画像とコンテナIDデータ204に関連する画像を表示するステップを含むことができる。
【0039】
画像を表示するステップは、再加工ステーション122で起こることができ、本方法は、汚染物を除去するために対象物を再加工するステップを更に含むことができる。
【0040】
本検査方法は、対象物を再加工するステップと、再加工された対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するステップとを含むことができる。
【0041】
例示的な実施態様において、第1の対象物は、第1のコンベア102に沿って検査ポイント104に移送され、そこで検査ユニット114によって検査される。検査ユニット114は、第1の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定する。第1の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすと仮定すると、第1の対象物は第1のコンベア102に沿って進み、迂回機構106を通過して更なる処理に進む。第2の対象物は、第1のコンベア102に沿って検査ポイント104に移送される。検査ユニット114は、第2の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たしているか否かを決定する。第2の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たしていないと仮定すると、検査ユニットは、第2の対象物の画像をキャプチャし、画像及び満たしていない情報を制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、画像識別子を生成し、画像及び画像識別子を表すデジタルデータを、記憶及び後の検索のためにデータベース202に送る。制御モジュール112は、迂回機構106に信号を送り、第2の対象物が検査ポイント104を過ぎて進んだ後、第2の対象物を第2のコンベア108に迂回させるようにする。第2の対象物が第2のコンベア108に迂回されている間、第3の対象物は第1のコンベア102に沿って検査ポイント104に移送される。検査ユニット114は、第3の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たしているか否かを決定する。第3の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすと仮定すると、第3の対象物は第1のコンベア102に沿って進み、迂回機構106を通過して更なる処理に移行する。第4の対象物は、第1のコンベア102に沿って検査ポイント104に移送される。検査ユニット114は、第4の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たしているか否かを決定する。第4の対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないと仮定すると、検査ユニット114は、第4の対象物の画像を取り込み、画像及び満たさない情報を制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、画像識別子を生成し、画像及び画像識別子を表すデジタルデータを、保存及び後の検索のためにデータベース202に送る。制御モジュール112は、迂回機構106に信号を送り、第4の対象物が検査ポイント104を過ぎて進んだ後、第2のコンベア108に第4の対象物を迂回させるようにする。
【0042】
第2のコンベア108に迂回されると、第2の対象物は、第1のコンテナ110(第1のコンテナIDデータのマーク120を有する)内に落下するか、又はその上に落下する。リーダ116は、マーク120を読み取って第1のコンテナIDデータを取得し、これを制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、第1のコンテナ110に迂回されていた第2の対象物に関連する画像識別子を取得し、第2の対象物の画像と第1のコンテナIDデータとを共登録する。次に、第2のコンベア108は、第2の対象物を有する第1のコンテナ110を、ディスプレイ118の第2のリーダ116b又はその近傍にある再加工ステーション122に移送する。再加工ステーション122に到着すると、第1のコンテナ110を第1のコンテナIDデータを介して自動的に検出する(例えば、ディスプレイ118にある第2のリーダ116がマーク120を読み取る)。ディスプレイ118は、第1のコンテナIDデータを制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、第2の対象物の共登録画像204を取得し、ディスプレイ118に第2の対象物の画像を表示させる。次に、第2の対象物を再加工する(例えば、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすことができるように対象物を修正する)際にユーザを支援するために、ユーザは、ディスプレイ118に表示された第2の対象物の画像を見ることができる。再加工された第2の対象物は、第1のコンベア102上に戻され、別の検査のために検査ポイントを通って移送することができる。第1のコンテナ110は、再加工ステーション122で第3のコンベア124上に置かれ、迂回機構106に隣接する待ち行列に戻るように移送されるようにすることができる。
【0043】
第2のコンベア108に迂回されると、第4の対象物は、第2のコンテナ110(第2のコンテナIDデータのマーク120を有する)に落下するか、又はその上に載る。リーダ116は、マーク120を読み取って第2のコンテナIDデータを取得し、制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、第2のコンテナ110に迂回されていた第4の対象物に関連する画像識別子を取得し、第4の対象物の画像を第2のコンテナIDデータと共記憶する。次に、第2のコンベア108は、第4の対象物が入った第2のコンテナ110を、ディスプレイ118のある再加工ステーション122に移送する。再加工ステーション122に到着すると、第2のコンテナIDデータを介して第2のコンテナ110を自動的に検出する(例えば、ディスプレイ118の第2のリーダ116がマーク120を読み取る)。ディスプレイ118及び/又は第2のリーダ116bは、第2のコンテナIDデータを制御モジュール112に送る。制御モジュール112は、第4の対象物の共登録画像204を取得し、ディスプレイ118に第4の対象物の画像を表示させる。次に、ユーザが第4の対象物を再加工する(例えば、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすことができるように対象物を修正する)ことを支援するために、ユーザは、第4の対象物の画像を見ることができる。再加工された第4の対象物を第1のコンベア102上に戻して、別の検査のために検査ポイントを通って移送することができる。第2のコンテナ110は、迂回機構106に隣接する待ち行列に移送されるように、再加工ステーション122で第3のコンベア124上に戻すことができる。
【0044】
本明細書で開示された実施形態に対する修正は、特定の設計基準のセットを満たすために行うことができることは理解されるであろう。例えば、何れかの構成要素又はプロセスステップは、特定の目的を満たすような各々の何れかの適切な数又はタイプとすることができる。従って、システム及び該システムを使用し実施する方法の特定の例示的な実施形態について議論し例示されてきたが、本発明はこれに限定されず、添付の特許請求の範囲内で別途様々に具現化され実施できることが明確に理解されるであろう。
【0045】
幾つかの構成要素、特徴、及び/又は構成は、1つの特定の実施形態にのみ関連して説明できるが、これらの同じ構成要素、特徴、及び/又は構成は、別途明記されていない限り、又はこのような構成要素、特徴、及び/又は構成が他の実施形態と共に使用することが技術的に不可能でない限り、他の多くの実施形態に適用又は使用することができ、適用可能であるとみなされることが理解されるであろう。従って、様々な実施形態の構成要素、特徴、及び/又は構成は、何れかの方法で共に組み合わせることができ、このような組み合わせは、これらの記載によって明示的に企図され開示される。
【0046】
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化できることは、当業者には理解されるであろう。従って、現在開示されている実施形態は、全ての点で例示的であり限定ではないと考えられる。本発明の範囲は、上述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、その意味及び範囲並びに等価の範囲内に入る全ての変更は、ここに包含されることが意図されている。加えて、数値の範囲の開示は、端点を含む当該範囲内の全ての数値の開示である。
【符号の説明】
【0047】
100 コンベアシステム
102 第1のコンベア
104 検査ポイント
106 迂回機構
108 第2のコンベア
110 コンテナ
112 制御モジュール
114 検査ユニット
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアシステム(100)であって、
検査ポイント(104)につながる第1のコンベア(102)であって、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含む、前記第1のコンベア(102)と、
前記迂回機構から前記対象物を受け取るように構成されたコンテナ(110)を移送するように構成された第2のコンベア(108)と、
コンテナIDデータ(204)を受け取るように構成されたリーダ(116)と、
前記検査ポイント(104)においてキャプチャされた前記対象物の画像を、前記コンテナ(110)の前記コンテナIDデータ(204)と共登録するように構成された制御モジュール(112)と、
を備える、コンベアシステム(100)。
【請求項2】
前記対象物が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するように構成された検査ユニット(114)を備える、請求項1に記載のコンベアシステム(100)。
【請求項3】
前記検査ユニット(114)が、光学カメラ、X線ユニット、赤外線ユニット、紫外線ユニット、マイクロ波ユニット、超音波ユニット、又は分光ユニットの任意の1つ又は組み合わせを含む、請求項1又は2に記載のコンベアシステム(100)。
【請求項4】
前記コンテナ(110)に取り付けられ、前記コンテナIDデータ(204)を含むように構成されたマーク(120)を備え、
前記マーク(120)が、無線周波数識別タグ、バーコード、クイックレスポンスコード、赤外線識別マーク、紫外線識別マーク、又は光学カメラによって識別可能なカラーマーキングの任意の1つ又は組み合わせを含む、請求項1~3の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項5】
前記第2のコンベア(108)は、前記対象物及び前記コンテナ(110)を再加工ステーション(122)に移送するように構成されており、
前記コンベアシステム(100)は、更に、
共登録された前記画像及び前記コンテナIDデータ(204)を受け取り、前記再加工ステーション(122)において前記コンテナ(110)に関連付けられた前記対象物の画像を表示するように構成されたディスプレイ(118)と、
前記再加工ステーション(122)において前記コンテナ(110)を前記第2のコンベア(108)から離して、前記迂回機構(106)において前記第2のコンベア(108)に戻すように移送するように構成された第3のコンベア(124)と、を備える、請求項1~4の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項6】
前記対象物が食肉であり、前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータは、前記食肉が所定量と等しいかそれよりも多い汚染物を有するかどうかを決定することであり、前記汚染物が任意選択的に骨を含む、請求項1~5の何れかに記載のコンベアシステム(100)。
【請求項7】
前記ディスプレイ(118)は、前記再加工ステーション(122)での前記対象物の検査が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないという結果をもたらすかどうかをユーザが示すことを可能にするように構成された不合格分類エンジンを動作させるようにプログラムされている、請求項5に記載のコンベアシステム。
【請求項8】
前記不合格分類エンジンは、前記ディスプレイ(118)に、前記再加工ステーション(122)において検査された対象物の統計に関するレポートを生成させるように構成されている、請求項7に記載のコンベアシステム。
【請求項9】
前記コンベアシステムは、検査通信システム(200)と共に使用可能に構成されている、請求項1に記載のコンベアシステム。
【請求項10】
前記検査通信システム(200)
前記対象物が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するように構成され、前記対象物の画像をキャプチャするように構成された検査ユニット(114)と、
前記検査パラメータを満たさないことに基づいて前記対象物を迂回させるように構成された迂回機構と、
前記画像を受け取り、前記コンテナ(110)の前記コンテナIDデータ(204)を受け取るように構成されたデータベース(204)と、
前記画像を前記コンテナIDデータ(204)と共登録するように構成された制御モジュール(112)と、
共登録された前記画像及び前記コンテナIDデータ(204)を受け取ると、前記画像を表示するように構成されたディスプレイ(118)と、
を備える、請求項9に記載のコンベアシステム
【請求項11】
前記コンテナIDデータ(204)を受け取り、前記コンテナIDデータ(204)を前記データベース(204)に送るように構成された前記リーダ(116)を備える、請求項10に記載のコンベアシステム
【請求項12】
検査方法であって、
対象物が検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定し、前記対象物の画像をキャプチャするステップと、
前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて、前記対象物を迂回させるステップと、
前記画像とコンテナ(110)のコンテナIDデータ(204)とを受け取るステップと、
前記画像を前記コンテナIDデータ(204)と共登録するステップと、
共登録された前記画像及び前記コンテナIDデータ(204)に関連付けられた前記画像を表示するステップと、を含む、方法。
【請求項13】
前記画像を表示するステップが、再加工ステーション(122)において生じ、
前記方法が、汚染物を除去するために前記対象物を再加工するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記対象物を再加工し、再加工された前記対象物が前記検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たすかどうかを決定するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
コンベアシステムの実施形態は、検査ポイントにつながる第1のコンベアを含むことができ、第1のコンベアは、検査パラメータ及び/又は品質保証パラメータを満たさないことに基づいて対象物を迂回させるように構成された迂回機構を含む。コンベアシステムは、コンテナを移送するように構成された第2のコンベアを含むことができ、コンテナは迂回機構から対象物を受け取るように構成されるコンベアシステムは、さらにコンテナIDデータを受け取るように構成されたリーダを含む。コンベアシステムは、検査ポイントにてキャプチャされた対象物の画像をコンテナのコンテナIDデータと共登録するように構成された制御モジュールを含むことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
コンベアシステム100は、コンテナ110を再加工ステーション122で第2のコンベア108から離して、迂回機構106で第2のコンベア108に戻すように移送するように構成された第3のコンベア124を含むことができる。例えば、コンベアシステム100は、検査ポイント104につながる第1のコンベア102を含むことができ、第1のコンベア102は、検査ポイント104に対象物を移送する。検査ポイント104は、検査ポイント104を通過する対象物が検査パラメータを満たすか、又は満たさないかを決定するように構成された検査ユニット114を有することができる。対象物が検査パラメータを満たすという情報を制御モジュール112が受け取った場合、対象物は、第1のコンベア102に沿って進む。制御モジュール112が、対象物が検査パラメータを満たさないという情報を受け取った場合、制御モジュール112は、対象物を第1のコンベア102の経路から迂回させるために迂回機構106を作動させる。これは、検査ポイント104を越えて移送されて、迂回機構106まで第1のコンベア102を辿り、ここで対象物が第2のコンベア108に迂回されることを含むことができる。第2のコンベア108に迂回される対象物は、コンテナ110の中又は上に落下することができる。第2のコンベア108は、次に、対象物と共にコンテナ110を再加工ステーション122に移送する。再加工ステーション122で再加工された後、対象物はコンテナ110から取り出され、ここでコンテナ110は第3のコンベア124を辿るようにされる。第3のコンベア124は、コンテナ110を迂回機構106の第2のコンベア108に戻して移送し、待ち行列に入れることができ、待ち行列は、これによって指示されたときにコンテナ110を第2のコンベア108上に移される順番を待機するようにコンテナ110が保持されるラインである。
【国際調査報告】