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特表2022-549406下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法
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  • 特表-下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法 図1
  • 特表-下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法 図2
  • 特表-下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(54)【発明の名称】下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 31/00 20060101AFI20221117BHJP
   E02B 3/04 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
E02D31/00 Z
E02B3/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514627
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(85)【翻訳文提出日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 CN2021072817
(87)【国際公開番号】W WO2021253824
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】202110035631.7
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505072650
【氏名又は名称】浙江大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 志林
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲逸▼之
(72)【発明者】
【氏名】董 海洋
【テーマコード(参考)】
2D118
【Fターム(参考)】
2D118AA05
(57)【要約】
【課題】本発明は、下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法に開示する。
【解決手段】
当該方法は、海または河跨橋脚基礎ウォッシュの防護に用いられ、橋脚または橋杭底部周囲局所ウォッシュピットが設定深さに達した後、下凹の回転正規曲面防護機構を敷設し、回転正規曲面防護機構の内部に特定の厚さの散粒体を敷設する。本発明の防護方法は、ウォッシュピット内の正規曲面機構によるダウンウォッシュ水流の対抗と、散粒体層による馬蹄形渦の弱めとを有機的に組み合わせるものであり、正規曲面機構は主に橋脚前のダウンウォッシュ水流を対抗することに用いられ、散粒体層は橋脚周囲の馬蹄渦を削減することができる。当該防護システムは、大橋の使用中、橋脚周囲のダウンウォッシュ水流と馬蹄渦エネルギーを削減し、局所ウォッシュを減少させ、橋脚基礎に対して有効な保護作用を奏することができる。本発明は、水関係建物の基礎防護に有効である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法であって、
当該方法は海または河跨橋脚基礎ウォッシュの防護に用いられており、橋脚または橋杭底部周囲局所ウォッシュピットが設定深さに達した後、下凹の回転正規曲面防護機構を敷設し、回転正規曲面防護機構の内部に特定の厚さの散粒体を敷設し、正規曲面底部が河ベッド面よりも下のm×hの深さに位置し、hが最大ウォッシュピット深さでり、m=0.7~0.9である
ことを特徴とする下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【請求項2】
前記正規曲面防護機構は、厚さがaである、一部が回転する正規曲面のケースであり、橋脚の中心と未ウォッシュの河ベット平面との交点を原点とし、水流方向をx軸正方向とし、水平面内の水流方向に垂直する方向をy軸とし、橋脚軸線の下向きをz軸正方向とする場合、前記正規曲面のケースの内表面は、以下の方程式を満たす曲面であり、
【数1】
ここで、x、y、zが正規曲面のケースの内表面の点の座標であり、
が、前記正規曲面のケースを橋脚に外嵌した後の、正規曲面のケースの内表面から橋脚表面までの間隙距離であり、
がウォッシュピット範囲に関する分散値であり、hが正規曲面のケースの上部から河ベッド面までの距離である
ことを特徴とする請求項1に記載の下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【請求項3】
前記散粒体の層厚さ
とウォッシュピット最大深さhとの比
は、以下の条件を満たし、
【数3】
散粒体粒子の有効重力は、
であり、
散粒体の重力は、
であり、
浮力は、
であり、
水流力は
であり、Aが迎水面面積であり、即ち
であり、
が推力係数であり、
ここで、
が水流力であり、
がウォッシュピット河ベッド面の摩擦係数であり、Lがウォッシュピット長さであり、
がウォッシュピットの前後の二つの部分の斜面と水平面との夾角であり、
が水密度である
ことを特徴とする請求項2に記載の下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【請求項4】
前記正規曲面防護機構は、河ベット中に挿入される、前記正規曲面のケースを固定するための円柱スリーブ形台座をさらに含み、その厚さは、正規曲面のケースの厚さと同じであり、当該台座の内表面は、以下の関係を満たし、
【数2】
cが円柱スリーブ形台座の高さである
ことを特徴とする請求項3に記載の下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【請求項5】
a=0.1~0.3mであり、hc=1~2mである
ことを特徴とする請求項4に記載の下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【請求項6】
散粒体粒径dは、地元の自然条件下で極端な流速が作用したときの土砂の起動粒径の3~5倍である
ことを特徴とする請求項4に記載の下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は橋梁基礎局所ウォッシュ防護分野に属し、具体的には下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法に関する。
【背景技術】
【0002】
海(河)跨橋梁の橋脚周囲局所ウォッシュは、橋梁基礎の安全に大きく影響し、橋梁破壊の要因となる。橋脚周囲局所ウォッシュによる橋梁倒壊は、総数の半分以上を占める。従って、橋脚局所ウォッシュを効果的かつ十分に防護することは、非常に重要である。
【0003】
水流の橋脚に対する局所ウォッシュには以下の3つの理由がある。(1)橋脚が水を遮断して周囲の流速が増大することであり、これは、水流が障害物に遭遇する時に、通過する水の断面の面積が減少し、局所流速の増大を引き起こし、河ベッド面が土砂によってウォッシュされてウォッシュピットが形成されることを指す。(2)ダウンウォッシュ水流が河ベッド面を侵食することであり、これは、主に、前進水流が橋脚に衝突した後にダウンウォッシュ水流を形成し、河ベッド面に強い侵食作用を生じさせることを指す。(3)馬蹄形渦ウォッシュであり、これは、主に、水流が障害物を迂回する時に形成される馬蹄形渦が、橋脚の周りの土砂の一部を巻き取ることを指す。
【0004】
橋脚の局所ウォッシュ防護措置は主に2種類に分けられる。(1)能動防護のことである。水流の橋脚に対するウォッシュエネルギーを低減し、すなわち、水流ウォッシュ中のダウンウォッシュフローおよび馬蹄形渦流を低減し、通常は、橋脚の基礎平面を拡大し、または保護脚を設置するなどの措置を採用して水流のウォッシュエネルギーを低減する。(2)受動防護のことである。橋脚近傍の底ベッドのウォッシュ防止能力を向上させ、通常は、橋脚基礎の周囲に捨石(riprap)またはアクロポッド(accropode)して、橋脚の耐衝撃能を向上させようとする。
【0005】
従来の防護措置はコストが高く、防護効果が低く、台風嵐などの災害性の海洋環境に効果的に対抗できないなどの不足がある。橋脚基礎の頂面を拡大する能動防護措置を利用することは、通常の流水では、ダウンウォッシュ水流に対抗できるが、極端な水動力環境では、河ベッド面が深刻にウォッシュされて下降し、その結果、橋脚基礎が完全に河ベッド面に曝され、それにより橋脚基礎の迎流面にさらに強いダウンウォッシュ水流が形成され、局所ウォッシュがより深刻になる。橋脚の桟橋体のスリットは、馬蹄形渦の強度を弱める作用を果たすことができ、スリットが多いと橋脚強度が低下し、スリットが少ないと効果が低く、さらに浮遊物などでスリットが詰まる恐れもある。回転流または主流揺動などにより橋脚の前進水流方向がスリット方向と一致しない場合、スリットは防護作用を失う。
【0006】
捨石防護は常に大、中型の橋梁橋脚で最も広く採用されている受動防護形式であり、渦流が強化し、防護効果が低く、運用保守費用および作業負荷が大きいなどの欠点を有する。特に極端な水動力の作用で、捨石の周囲に強い渦流が形成され、渦の河ベッド面に対する侵食作用が助長される。防護作用を果たさないだけでなく、さらに逆な作用を果たす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術の不足に対して、本発明は、下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法を提案し、具体的な技術手段は、下記の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚ウォッシュ防護方法であって、当該方法は海または河跨橋脚基礎ウォッシュの防護に用いられており、橋脚または橋杭底部周囲局所ウォッシュピットが設定深さに達した後、下凹の回転正規曲面防護機構を敷設し、回転正規曲面防護機構の内部に特定の厚さの散粒体を敷設する。
【0009】
さらに、前記正規曲面防護機構は、厚さがaである、一部が回転する正規曲面のケースであり、橋脚の中心と未ウォッシュの河ベット平面との交点を原点とし、水流方向をx軸正方向とし、水平面内の水流方向に垂直する方向をy軸とし、橋脚軸線の下向きをz軸正方向とする場合、前記正規曲面のケースの内表面は、以下の方程式を満たす曲面であり、
【数1】
ここで、x、y、zが正規曲面のケースの内表面の点の座標であり、
が、前記正規曲面のケースを橋脚に外嵌した後の、正規曲面のケースの内表面から橋脚表面までの間隙距離であり、
がウォッシュピット範囲に関する分散値であり、hが正規曲面のケースの上部から河ベッド面までの距離である。正規曲面底部が河ベッド面よりも下のm×hの深さに位置し、hが最大ウォッシュピット深さであり、m=0.7~0.9である。
【0010】
さらに、前記散粒体の層厚さ
とウォッシュピット最大深さhとの比
は、以下の条件を満たし、
【数3】
【数4】
ここで、
が散粒体粒子等価重力であり、
が水流力であり、
がウォッシュピット河ベッド面の摩擦係数であり、Lがウォッシュピット長さであり、
がウォッシュピットの前後の二つの部分の斜面と水平面との夾角であり、
が水密度である。
【0011】
さらに、前記正規曲面防護機構は、河ベット中に挿入されて前記正規曲面のケースを固定するための円柱スリーブ形台座をさらに含み、その厚さは、正規曲面のケースの厚さと同じであり、当該台座の内表面は、以下の関係を満たし、
【数2】
さらに、a=0.1~0.3mであり、hc=1~2mである。
【0012】
さらに、散粒体粒径dは、地元の自然条件下で極端な流速が作用したときの土砂の起動粒径の3~5倍である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の有利な効果は、以下の通りである。
橋脚周囲局所ウォッシュの主な原因は、ダウンウォッシュ水流と馬蹄形渦である。本発明の防護システムは、ウォッシュピット内の正規曲面機構によるダウンウォッシュ水流の対抗と、散粒体層による馬蹄形渦の弱めとを有機的に組み合わせるものであり、正規曲面機構は主に橋脚前のダウンウォッシュ水流を対抗することに用いられ、散粒体層は橋脚周囲の馬蹄渦を削減することができる。当該防護システムは、大橋の使用中、橋脚周囲のダウンウォッシュ水流と馬蹄渦エネルギーを削減し、局所ウォッシュを減少させ、橋脚基礎に対して有効な保護作用を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】斜面での散粒体の力受け状況図である。
図2】下凹型正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚周囲局所ウォッシュ防護側面図である。
図3】下凹型回転正規曲面と散粒体とを組み合わせた橋脚周囲局所ウォッシュ防護平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面および好ましい実施例に基づいて本発明を詳細に説明し、本発明の目的および効果はより明らかになる。ここに記載の具体的な実施例は本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【0016】
まず、橋脚ウォッシュピット中の散粒体の力受け状況を紹介する。図1に示すように、散粒体粒子のウォッシュピット表面での力受けは、重力、河ベッド面抵抗、浮力、水流力に簡略化できる。
散粒体の重力:
浮力:
有効重力:
水流力:
、Aが迎水面面積:
であり、
が推力係数であり、
河ベット抵抗:
-粒子がウォッシュピットの底部で受けた摩擦力
-粒子がウォッシュピットの斜面で受けた摩擦力
dが散粒体直径であり、
が水流速度であり、
が散粒体密度であり、
が水密度であり、
が重力加速度であり、9.8
とされる。
【0017】
海跨橋の現場観測資料によれば、潮汐を主導とする海峡河口環境において、橋脚の前後のウォッシュピットの長さはほぼ等しく、前後端のウォッシュピットの斜面と水平方向との夾角もほぼ等しく、図2に示すように、本発明の下凹型回転正規曲面防護機構と散粒体を組み合わせた橋脚ウォッシュ防護装置であり、橋脚または橋杭底部周囲局所ウォッシュピットが設定深さに達した後、下凹の回転正規曲面防護機構を敷設し、回転正規曲面防護機構の内部に特定の厚さの散粒体を敷設する。回転正規曲面防護機構は、厚さをaとする、正規曲面の一部が回転してなるケースである。以下、橋脚ウォッシュ防護装置の形状について具体的に説明する。
【0018】
さらに、前記正規曲面防護機構は、厚さがaである、一部が回転する正規曲面のケースであり、正規曲面底部が河ベッド面よりも下の
に位置し、hが最大ウォッシュピット深さであり、m=0.7~0.9となる。橋脚の中心と未ウォッシュの河ベット平面との交点を原点とし、水流方向をx軸正方向とし、水平面内の水流方向に垂直する方向をy軸とし、橋脚軸線の下向きをz軸正方向とする場合、前記正規曲面のケースの内表面は、以下の方程式を満たす曲面であり、
【数1】
ここで、x、y、zが正規曲面のケースの内表面の点の座標であり、
が、前記正規曲面のケースを橋脚に外嵌した後の、正規曲面のケースの内表面から橋脚表面までの間隙距離であり、
がウォッシュピット範囲に関する分散値であり、hは、正規曲面のケースの上部から河ベッド面までの距離である。正規曲面底部が河ベッド面よりも下の
に位置し、hが最大ウォッシュピット深さであり、m=0.7~0.9となる。
【0019】
ウォッシュピット形成後、この正規曲面機構をウォッシュピット内に沈め、自重の作用により、当該機構は、ピット内の土砂を押し固めてウォッシュピット表面に固定される。
【0020】
さらに、当該回転正規曲面防護機構を強固に固定することができるために、回転正規曲面防護機構の下端に円柱スリーブ形台座を引き続き設置し、垂直下方に堆積層に挿入して、回転正規曲面防護機構をウォッシュピット底部の河ベットに固定する。正規曲面防護機構は、河ベット中に挿入される、前記正規曲面のケースを固定するための円柱スリーブ形台座をさらに含み、その厚さは、正規曲面のケースの厚さと同じであり、円柱スリーブ形台座の内表面は、以下の関係を満たし、
【数2】
台座を設ける場合、hcは、回転正規曲面防護機構が河ベット底部に挿入する深さである。さらに、a=0.1~0.3m、hc=1~2mとなる。
【0021】
図3は、当該防護機構と散粒体の平面図である。敷設散粒体の粒径dと厚さ
は、最も効果的な防護作用を果たすために、散粒体斜面起動流速の算出方法で、散粒体の正規曲面上での力受け分析によって特定される。散粒体粒径dと敷設厚さ
は、一方で、散粒体がウォッシュピットから外に出ないことを確保し、他方では、散粒体の構造に対する摩耗を回避する。橋脚に衝撃力がかからないように、当該正規曲面機構と橋脚との間に一定の隙間が残される。したがって、当該散粒体の層厚さは、以下のように特定される。
【0022】
当該粒子が防護機構から洗い流されないことを確保すれば、以下を満たすべきである。散粒体が正規曲面防護機構の縁部にウォッシュされる前に、速度がゼロまで低下しかつウォッシュピットの底部に戻り、すなわち、水流力と浮力とが正仕事する和は、重力と表面抵抗とが負仕事をする和より小さい。また、既存の最大ウォッシュ深さをhとし、水流流速をuとし、橋脚直径をDとし、
をウォッシュピット散粒体層表面の抵抗係数とする。敷設散粒体の層厚さが
であり、粒径がdであり、極端な水力条件下での水流流速が
である。すなわち、
となる。
整理すると、以下を得る。
【数3】
【数4】
ここで、
が散粒体粒子等価重力であり、
が水流力であり、
がウォッシュピット河ベッド面の摩擦係数であり、Lがウォッシュピット長さであり、
がウォッシュピットの前後の二つの部分の斜面と水平面の夾角であり、
が水密度である。
【0023】
好ましくは、採用される散粒体粒径は、地元の自然条件下(橋かけなし)で極端な流速が作用したときの土砂起動粒径の3~5倍である。
【0024】
本発明の下凹型正規曲面と散粒体を組み合わせた橋脚ウォッシュ防護装置は、橋脚周囲局所ウォッシュピット内に敷設されて、散粒体の空隙が渦を消失させることおよび散粒体が斜面で運動して渦体エネルギーを消費することで、橋脚の周囲の水流の乱れおよび馬蹄渦の強度を削減し、馬蹄渦の橋脚およびその防護機構に対する洗掘作用を低減する。散粒体の間の空隙は、橋脚周囲の尾流渦を減少させ、馬蹄渦エネルギーを効果的に吸収することができると共に、散粒体は、ダウンウォッシュ水流作用下で正規曲面に沿って橋脚から斜め方向に運動し、再次に重力の作用で戻り、水流の運動エネルギーを散粒体の運動エネルギーと位置エネルギーに変換し、さらにダウンウォッシュ水流と馬蹄渦のエネルギーを消費することができる。散粒体層の重量は、正規曲面機構のその土砂への押し固め作用を増加させ、防護機構の安定性を保持することに役立つ。
【0025】
他の水関係建物に対して、本発明に係る防護方法を参照して対応する曲面機構および散粒体を設計することができ、本発明は、水関係建物基礎ウォッシュ防護に対して指導作用を有する。
【0026】
当業者であれば理解されるように、以上の記載は発明の好ましい実施例に過ぎず、発明を限定するものではなく、前記実施例を参照して発明を詳細に説明したが、当業者にとって、それは依然として前記各実施例に記載の技術手段を修正するか、またはそのうちの一部の技術特徴に対して同等置換を行うことができる。本発明の精神と原則内で、行われた修正、均等置換などはいずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
【国際調査報告】