IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中興通訊股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特表2022-549457MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末
<>
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図1
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図2
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図3
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図4
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図5
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図6
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図7
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図8
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図9
  • 特表-MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(54)【発明の名称】MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20221117BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20221117BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H04W72/04 136
H04W48/10
H04L27/26 114
H04L27/26 113
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518831
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2020105926
(87)【国際公開番号】W WO2021057249
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910898197.8
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー,フーボー
(72)【発明者】
【氏名】ホウ,シャオフイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は、MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末を提供し、本開示において、基地局がMBSFN参照信号(RS)をMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませて送信することで、時間周波数リソースを効果的に利用し、これによりUEが受信する時にそれをより容易にチャネル推定に利用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませるステップと、
基地局は、MBSFN参照信号が含まれるMBSFNサブフレームを送信するステップと、を含む、
マルチキャスト単一周波数ネットワークのMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項2】
基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませる前記ステップは、
前記MBSFN参照信号RSを低周波数から高周波数への順序で前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に配置されるステップを含む、請求項1に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項3】
基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませる前記ステップは、
前記MBSFN参照信号RSは、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域における偶数個のサブキャリアの位置に配置されるものと、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域における奇数個のサブキャリアの位置に配置されるものとの2つの完全に一致したシーケンスからなることを含む、請求項1に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項4】
前記基地局がシステムメッセージを介して識別情報が含まれ、前記MBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知するステップを更に含む、請求項1に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項5】
前記システムメッセージはシステム情報ブロック-13 SIB13メッセージである、請求項4に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項6】
システムメッセージを介して、前記MBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知する前記ステップは、
前記SIB13メッセージの後期非重要拡張フィールドにおいて1ビットを前記識別情報として使用し、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域でMBSFN参照信号RSを送信するか否かを示すステップを含む、請求項5に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項8】
プロセッサと、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む、MBSFNサブフレーム処理を実現する装置。
【請求項9】
請求項8に記載のMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む、基地局。
【請求項10】
ユーザー端末UEが、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定するステップと、
ユーザー端末が、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域の時間位置を確定し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のMBSFN参照信号を取得するステップと、を含む、マルチキャスト単一周波数ネットワークのMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項11】
UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定する前記ステップは、
前記UEが基地局からのシステムメッセージにおける識別情報を読み取り、識別情報に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを含む、請求項10に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項12】
前記システムメッセージはSIB13メッセージであり、
識別情報に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定する前記ステップは、
前記SIB13メッセージの後期非重要拡張フィールドにおける前記識別情報に基づき、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域で前記MBSFN参照信号RSを送信するか否かを確定するステップを含む、請求項11に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項13】
UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定する前記ステップは、
前記UEが前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域のブラインド復調を行い、取得された信号特性に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを、含む請求項10に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項14】
前記信号特性は、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力と前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための信号対雑音比SINRを含み、
取得された信号特性に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定する前記ステップは、
取得された前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力が予め設定された雑音及び干渉閾値より大きく、及び/又は前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するためのSINRが予め設定された信号対雑音比閾値より大きい場合、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれていることを確定するステップを含む、請求項13に記載のMBSFNサブフレームの処理方法。
【請求項15】
請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
プロセッサと、請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む、MBSFNサブフレーム処理を実現する装置。
【請求項17】
請求項16に記載のMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む、ユーザー端末UE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、モバイル通信技術に関わるがこれに限定されず、特にMBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末を指す。
【背景技術】
【0002】
現在、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH,Physical Downlink Shared Channel)伝送を行うサブキャリア上の無線フレーム内のダウンリンクサブフレームのサブセットは、より高いレイヤにより、マルチキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN,Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレームとして設定可能である。
【0003】
各MBSFNサブフレームは、MBSFN領域と非MBSFN領域に分割され、非MBSFN領域は、MBSFNサブフレームの最初の1つ又は2つの直交周波数分割多重(OFDM,Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを占め、非MBSFN領域で使用されるサイクリックプレフィックス(CP,cyclic prefix)の長さは、サブフレーム0と同じにし、MBSFN領域は、非MBSFN領域で使用されないOFDMシンボルとして定義される。
【0004】
サブフレーム0が通常のCPを採用する場合、MBSFNサブフレームにおける非MBSFN領域は通常のCPを採用し、MBSFN領域は拡張CPを採用し、サブフレームのタイミング関係を確実に揃えるために、特別な処理を行わなければならない。
【0005】
非MBSFN領域が1つのOFDMシンボルを占める場合、図1の斜め格子状の網掛けに示すように、OFDMシンボル0とOFDMシンボル1の間にゼロフィルを行い、非MBSFN領域が2つのOFDMシンボルを占める場合、図2の斜め格子状の網掛けに示すように、OFDMシンボル1とOFDMシンボル2の間にゼロフィルを行う。
【0006】
図1図2において、斜め格子状の網掛けは空部、斜め縞の網掛けはセルパイロット周波数、縦縞の網掛けはMBSFNパイロット周波数を示す。本文において、ゼロフィルの行われた時間周波数位置は、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域と呼ばれる。
【0007】
明らかに、ゼロフィルの行われたこれらの時間周波数位置は効果的に利用されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、MBSFNサブフレーム処理方法及び装置並びに基地局及びユーザー端末を提供し、時間周波数リソースを効果的に利用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、マルチキャスト単一周波数ネットワークのMBSFNサブフレームの処理方法を提供し、基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませるステップと、基地局は、MBSFN参照信号が含まれるMBSFNサブフレームを送信するステップと、を含む。
【0010】
1つの例示的な例では、基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませる前記ステップは、前記MBSFN参照信号RSを低周波数から高周波数への順序で前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に配置されるステップを含む。
【0011】
1つの例示的な例では、基地局がMBSFN参照信号RSをMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませる前記ステップは、前記MBSFN参照信号RSは、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域における偶数個のサブキャリアの位置に配置されるものと、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域における奇数個のサブキャリアの位置に配置されるものとの2つの完全に一致したシーケンスからなることを含む。
【0012】
1つの例示的な例では、前記方法は更に、前記基地局がシステムメッセージを介して識別情報が含まれ、前記MBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知するステップを含む。
【0013】
1つの例示的な例では、前記システムメッセージはシステム情報ブロック-13 SIB13メッセージである。
【0014】
1つの例示的な例では、システムメッセージを介して、前記MBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知する前記ステップは、前記SIB13メッセージの後期非重要拡張フィールドにおいて1ビットを前記識別情報として使用し、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域でMBSFN参照信号RSを送信するか否かを示すステップを含む。
【0015】
本開示は、更にコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、上記いずれか1項に記載のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【0016】
本開示は、またMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を提供し、プロセッサと、上記いずれかに記載のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む。
【0017】
本開示は、更に基地局を提供し、上記いずれかのMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む。
【0018】
本開示は、別のマルチキャスト単一周波数ネットワークのMBSFNサブフレームの処理方法を提供し、
ユーザー端末UEが、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定するステップと、
ユーザー端末が、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域の時間位置を確定し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のMBSFN参照信号を取得するステップと、を含む。
【0019】
1つの例示的な例では、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定する前記ステップは、前記UEが基地局からのシステムメッセージにおける識別情報を読み取り、識別情報に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを含む。
【0020】
1つの例示的な例では、前記システムメッセージはSIB13メッセージであり、識別情報に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定する前記ステップは、前記SIB13メッセージの後期非重要拡張フィールドにおける前記識別情報に基づき、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域で前記MBSFN参照信号RSを送信するか否かを確定するステップを含む。
【0021】
1つの例示的な例では、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定する前記ステップは、前記UEが前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域のブラインド復調を行い、取得された信号特性に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを含む。
【0022】
1つの例示的な例では、前記信号特性は、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力と前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための信号対雑音比SINRを含み、
取得された信号特性に基づいて前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定する前記ステップは、取得された前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力が予め設定された雑音及び干渉閾値より大きく、及び/又は前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するためのSINRが予め設定された信号対雑音比閾値より大きい場合、前記MBSFNサブフレームのゼロフィル領域に前記MBSFN参照信号が含まれていることを確定するステップを含む。
【0023】
本開示は、更にコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、上記いずれかに記載の別のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【0024】
本開示は、またMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を提供し、プロセッサと、上記いずれかに記載の別のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む。
【0025】
本開示は、更にユーザー端末UEを提供し、請求項に記載のいずれかの別のMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む。
【発明の効果】
【0026】
本開示において、基地局がMBSFN参照信号(RS)をMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませて送信することで、時間周波数リソースを効果的に利用し、これによりUEが受信する時にそれをより容易にチャネル推定に利用することができる。
【0027】
本発明の他の特徴と利点は後続の明細書に記載され、かつ部分的には明細書から明らかになるか、又は本発明を実施することによって理解されるであろう。本発明の目的とその他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面で特別に示された構造によって実現・取得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面は、本開示の技術案の更なる理解を提供するために使用され、かつ明細書の一部を構成し、本開示の実施例とともに本開示の技術案を解釈するために使用され、本開示の技術案に対する制限を構成するものではない。
図1】関連技術において非MBSFN領域が1シンボルを占め、通常のCPを使用することを示す図である。
図2】関連技術において非MBSFN領域が2つのシンボルを占め、拡張CPを使用することを示す図である。
図3】本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法のフロー図である。
図4】本開示に係るMBSFN参照信号フォーマットの実施例を示す図である。
図5】本開示に係る別のMBSFN参照信号フォーマットの実施例を示す図である。
図6】本開示に係る、システムメッセージを介してMBSFNサブフレームにMBSFN参照信号が含まれているか否かを通知することを示す図である。
図7】本開示に係る別のMBSFNサブフレームの処理方法のフロー図である。
図8】本開示に係る、MBSFNサブフレーム処理を実現する第1実施例におけるMBSFNサブフレームの構成を示す図である。
図9】本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法の第1実施例のフロー図である。
図10】本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法の第2実施例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の典型的な構成では、コンピューティングデバイスは、1つ以上のプロセッサ(CPU)、入出力インタフェース、ネットワークインタフェース及びメモリを含む。
【0030】
メモリには、コンピュータ読み取り可能な媒体内の非永続的メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は読み取り専用メモリ(ROM)やフラッシュメモリ(flash RAM)といった不揮発性メモリなどの形態が含まれる場合がある。メモリはコンピュータ読み取り可能媒体の一例である。
【0031】
コンピュータ読み取り可能な媒体は、永続及び非永続、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含み、任意の方法又は技術で情報記憶を実現することができる。情報は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムのモジュール又はその他のデータであってもよい。
【0032】
コンピュータ記憶媒体の例としては、相変化メモリ(PRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、読み取り専用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又はその他の磁気カートリッジテープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置又はその他の非伝送媒体を含むがこれらに限定されず、コンピューティングデバイスにアクセスされてもよい情報を記憶するために使用することができる。
【0033】
本明細書で定義されるように、コンピュータ読み取り可能な媒体には、変調されたデータ信号やキャリアなどの非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体(transitory media)が含まれない。
【0034】
本開示の目的、技術案及び利点をより明確で分かりやすくするために、以下では、図面と併せて本開示の実施例を踏まえて詳細に説明する。なお、矛盾が生じない限り、本開示の実施例及び実施例における特徴は互いに任意に組み合わせることが可能である。
【0035】
図3は、本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法のフロー図であり、図3に示すように、少なくとも以下を含む。
【0036】
ステップ300において、基地局がMBSFN参照信号(RS,Reference Signal)をMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に含ませる。
【0037】
1つの例示的な例では、ステップ300は、図4のR4位置に示すように、RSを低周波数から高周波数への順序でMBSFNサブフレームのゼロフィル領域に配置されるステップを含んでもよい。
【0038】
1つの例示的な例では、ステップ300は、RSが、図5のR4位置に示すようにMBSFNサブフレームのゼロフィル領域における偶数個のサブキャリアの位置に配置されるものと、図5のR'4位置に示すようにMBSFNサブフレームのゼロフィル領域における奇数個のサブキャリアの位置に配置されるものと2つの完全に一致したシーケンスからなるステップを含んでもよい。
【0039】
この実施形態では、各RBの全てのサブキャリアをRS送信に使用し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域の全ての周波数領域位置にRSを含ませることで、各サブキャリアを利用し、時間周波数リソースを十分かつ効果的に利用し、これによりUEが受信する時にそれをより容易にチャネル推定に使用することができる。
【0040】
1つの例示的な例では、式(1)に従ってR4、R'4シーケンスを生成することができる。
【0041】
【数1】
【0042】
なお、RSの生成は上記方法に限定されず、良好なランダム性を満たすランダムシーケンスであればよい。
【0043】
1つの例示的な例では、チャネル推定の統合を容易にするために、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域のRS送信電力は、MBSFNのマルチキャスト領域のRS送信電力と等しくなるように設定されてもよい。
【0044】
ステップ301において、基地局は、MBSFN参照信号が含まれるMBSFNサブフレームを送信する。
【0045】
任意的に、1つの例示的な例では、本開示のMBSFNサブフレームの処理方法は更に、
基地局がシステムメッセージを介して識別情報が含まれ、MBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知するステップを含む。
【0046】
1つの例示的な例では、システムメッセージは既存のシステム情報ブロック-13(SIB13,System Information Block-13)メッセージであってもよい。1つの例示的な例では、システムメッセージを介してMBSFNサブフレームにMBSFN参照信号を含ませるか否かをモバイル端末に通知するステップは、
図6に示すように、SIB13メッセージの後期非重要拡張(late Non Critical Extension)フィールドにおいて1ビットを識別情報として使用し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域でMBSFN RSを送信するか否かを示し、例えば、0はMBSFN RSを送信しないことを示し、1はMBSFN RSを送信することを示すステップを含んでもよい。
【0047】
本発明の実施例は、更にコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、上記図3に示すいずれかに記載のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【0048】
本発明の実施例は、またMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を提供し、プロセッサと、上記図3に示すいずれかに記載のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む。
【0049】
本開示は、更に基地局を提供し、上記いずれかに記載のMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む。
【0050】
図7は、本開示に係る別のMBSFNサブフレームの処理方法のフロー図であり、図7に示すように、少なくとも以下を含む。
【0051】
ステップ700において、ユーザー端末が、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定する。
【0052】
1つの例示的な例では、本ステップは、ユーザー端末(UE)が基地局からのシステムメッセージにおける識別情報を読み取り、識別情報に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを含んでもよい。
【0053】
1つの例示的な例では、システムメッセージは既存のSIB13メッセージであってもよい。1つの例示的な例では、識別情報に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップは、SIB13メッセージの後期非重要拡張(late Non Critical Extension)フィールドにおける1ビットなどの識別情報に基づき、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域でMBSFN RSを送信するか否かを確定し、例えば、該識別情報が0である場合はMBSFN RSを送信しないことを示し、該識別情報が1である場合はMBSFN RSを送信することを示すステップを含んでもよい。
【0054】
1つの例示的な例では、ステップ700は、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域のブラインド復調を行い、取得された信号特性に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップを含んでもよい。
【0055】
1つの例示的な例では、信号特性は、例えば、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力及び/又はMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための信号対雑音比(SINR)を含んでもよい。
【0056】
1つの例示的な例では、取得された信号特性に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれているか否かを確定するステップは、
取得されたMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するための平均電力が予め設定された雑音及び干渉閾値より大きく、又はMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号を受信するためのSINRが予め設定された信号対雑音比閾値より大きい場合、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にMBSFN参照信号が含まれていることを確定するステップを含んでもよい。
【0057】
一例として、UEは、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域で送信した信号の平均受信電力RSRP(P0と表記される)、又はMBSFNサブフレームのゼロフィル領域で受信するSINR(SINR0と表記される)を計算し、計算されたP0が予め設定された雑音及び干渉閾値より大きい、又は計算されたSINR0が予め設定された信号対雑音比閾値より大きい場合、基地局がMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRS送信を行ったことを確定することができる。
【0058】
1つの例示的な例では、本ステップの前に、
UEがセル選択段階により、アクセスされたセルが通常のCPか拡張CPかを確定するステップと、
非制御領域のPCFICHチャネルを復調することで、非制御領域の大きさを知るステップと、
UEがMBSFNサブフレーム全体の信号を受信するステップと、を更に含んでもよい。
【0059】
ステップ701において、ユーザー端末が、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域の時間位置を確定し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のMBSFN参照信号を取得する。
【0060】
1つの例示的な例では、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域からMBSFNサブフレームの信号受信を開始し、かつ時間位置に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のRSに対する信号を取り出すだけで済む。
【0061】
本開示では、UEは、基地局がMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRS送信を行ったことを確定すると、該RSの取得によってチャネル推定値、周波数バイアス推定などの後続処理を行い、MBSFN RSから得られるチャネル推定と周波数バイアスなどと組み合わせてMBSFNサービスを共同で復調することができる。
【0062】
ユニキャストサービスの場合、本開示によってMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRSが送信されるため、UEはユニキャスト状態でこれらのRSをダウンリンク処理に使用でき、ユニキャストサービスの性能向上に有利である。
【0063】
本発明の実施例は、更にコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、上記図7に示すいずれかに記載の別のMBSFNサブフレームの処理方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【0064】
本発明の実施例は、またMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を提供し、プロセッサと、上記図7に示すいずれかに記載の別のMBSFNサブフレームの処理方法のステップを実行するために使用される、プロセッサで実行できるコンピュータプログラムが記憶されるメモリと、を含む。
【0065】
本開示は、更にユーザー端末を提供し、上記いずれかに記載の別のMBSFNサブフレーム処理を実現する装置を含む。
【0066】
以下、具体的な実施例と組み合わせて本発明を更に詳細に説明する。
【0067】
図8は、本開示に係る、MBSFNサブフレーム処理を実現する第1実施例におけるMBSFNサブフレームの構成を示す図であり、図8に示すように、第1実施例では、基地局がサブフレーム2及びサブフレーム7をMBSFNサブフレームとして使用し、基地局がMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRSの送信を行い、かつシステムメッセージの方式でUEに報知する。
【0068】
第1実施例では、図6に示すように、送信が1ビットを占め、該ビットが1で埋められていると想定する。本実施例では、MBSFNサブフレームの非マルチキャスト領域が1シンボルを占め、CPが通常のCPであると想定する。MBSFNサブフレームのゼロフィル領域のRSがMBSFNのマルチキャスト領域のRS送信電力と等しい。
【0069】
図9は、本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法の第1実施例のフロー図であり、図9に示すように、以下を含む。
【0070】
ステップ900において、図6に示すように、UEが基地局からのSIB13メッセージを読み取る。
【0071】
ステップ901において、UEが取得されたSIB13メッセージに基づき、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域にRSが含まれていることを確定し、UEがMBSFNサブフレーム全体を受信する。
【0072】
このように、UEはMBSFNサブフレームのゼロフィル領域からMBSFNサブフレームの信号受信を開始し、かつ時間位置に基づいてMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のRSに対する信号を取り出し、得られたRS信号を利用して各RBの全てのサブキャリアのチャネル推定値H0と周波数バイアスΔf0を計算することができる。
【0073】
UEは、MBSFNマルチキャスト領域のRSに基づいてマルチキャスト領域の対応する位置でのみチャネル推定値HMBSFNとΔfMBSFNを算出することができ、つまり、HMBSFNとΔfMBSFNはRSを送信する位置にのみ、対応するチャネル推定値を直接得ることができ、他のデータ位置のチャネル推定値は、補間などのアルゴリズムでデータ位置のチャネル推定値を導出する必要がある。
【0074】
この場合、補間アルゴリズムでは、本開示のMBSFNサブフレームのゼロフィル領域のRSに対応する信号に基づくチャネル推定結果、及びUEのMBSFNマルチキャスト領域のRSに基づくチャネル推定結果を総合的に利用し、補間などのアルゴリズムを使用して補間することでマルチキャスト領域のデータシンボル位置のチャネル推定値Hを得ることができる。
【0075】
なお、具体的な校正方法は限定されず、例えば、まずHMBSFN補間を用いてマルチキャスト領域のデータシンボルのチャネル推定値を算出し、続いてH0に対応するサブキャリア位置のチャネル推定値と単純に平均化するなどをしてもよい。
【0076】
1つの例示的な例では、UEは、更にHを利用してマルチキャスト領域内の信号のデータシンボルに対してバランスド・復調を行うことができる。
【0077】
図8に示すように、第2実施例では、基地局が依然としてサブフレーム2及びサブフレーム7をMBSFNサブフレームとして使用し、基地局がMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRS送信を行うと想定するが、第2実施例では、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域内の信号のブラインド復調によってMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRS信号の送信を行ったか否かを確定する。
【0078】
本実施例では、MBSFNサブフレームの非マルチキャスト領域が1シンボルを占め、CPが通常のCPである。MBSFNサブフレームのゼロフィル領域のRSがMBSFNのマルチキャスト領域のRS送信電力と等しい。
【0079】
図10は、本開示に係るMBSFNサブフレームの処理方法の第2実施例のフロー図であり、図10に示すように、以下を含む。
【0080】
ステップ1000~ステップ1001において、本実施例では、UEがセル選択段階において、CP使用モードが通常のCPであることを確定する。
【0081】
ステップ1002において、UEが全送信時間間隔(TTI,Transmission Time Interval)のMBSFNサブフレームの信号、すなわち1msの信号を受信する。
【0082】
ステップ1003において、UEが物理HARQインジケーターチャネル(PHICH,Physical hybrid ARQ indicator channel)を分析し、MBSFNサブフレームの非マルチキャスト領域の大きさを取得し、UEがMBSFNサブフレームのゼロフィル領域で送信した信号の平均受信電力RSRPを計算し、P0と想定し、かつその受信するSINRをSINR0として計算し、P0が予め設定された雑音及び干渉閾値より大きく、かつSINR0が予め設定された信号対雑音比閾値より大きい場合、基地局がMBSFNサブフレームのゼロフィル領域でRS送信を行ったことを確定する。このように、UEが、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域の時間位置を確定し、MBSFNサブフレームのゼロフィル領域内のRSを取り出す。その後、UEは取得されたRS信号を利用してユニキャスト又はマルチキャストを復調する際の性能を向上させることができる。
【0083】
以上の記載は、本発明の好ましい実例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神及び原則内で行われる任意の修正、均等置換、改良等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】