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特表2022-549458信号干渉の位置を認識する方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(54)【発明の名称】信号干渉の位置を認識する方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01S 3/48 20060101AFI20221117BHJP
   H04B 17/345 20150101ALI20221117BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20221117BHJP
【FI】
G01S3/48
H04B17/345
G01S5/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518843
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2020107892
(87)【国際公開番号】W WO2021057284
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910904197.4
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】郭偉麗
(72)【発明者】
【氏名】劉国超
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062CC14
(57)【要約】
【課題】本願は、通信の分野に関し、信号干渉の位置を認識する方法、装置、電子機器及び記憶媒体を開示する。
【解決手段】本願において、リソースブロックが各3次元部分空間においてそれぞれに検出したエネルギーを取得し、ここで、3次元部分空間は、3次元空間を予め分割することによって取得され、取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出すし、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在する場合、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得し、取得した3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め3次元空間を分割することによって得られる各3次元部分空間においてリソースブロックがでそれぞれに検出したエネルギーを取得することと、
前記取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出することと、
プリセット閾値より大きいエネルギーが存在する場合、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得することと、
前記取得した3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識することと、を含む、
ことを特徴とする信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項2】
各3次元部分空間において前記リソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得することは、以下の式に従って、各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出した電力を算出することを含み、
ここで、rbIdxはリソースブロックインデックス、θは垂直角度インデックス、φは水平角度インデックス、NIはリソースブロックのノイズシーケンス、antidxはアンテナインデックス、antNumはアンテナの総数、aは3次元部分空間のステアリングベクトルを示す、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項3】
前記3次元部分空間のステアリングベクトルは、以下の方法ように構築し、
基地局アンテナパネルの中心を3次元座標の中心として3次元座標系を構築し、基地局アンテナの座標を構築し、
前記基地局アンテナ座標に応じた前記各3次元部分空間に位相差Vm,nを算出して、以下の式に従って前記各3次元部分空間のステアリングベクトルを取得し、
ここで、前記位相差は、以下の式で算出され、
前記d(θ,φ)は経路差、前記jは虚数単位、前記λは波長、dHは水平配列の素子間隔、dVは垂直配列の素子間隔、nはアレイアンテナの列数、mはアレイアンテナの行数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項4】
前記取得した3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識することは、
前記取得した3次元部分空間の水平角度と垂直角度に基づいて、信号の干渉位置を認識することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項5】
前記取得した3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識することは、
前記取得した3次元部分空間の方向に沿ってプリセット距離を移動することと、
移動後の前記3次元部分空間において前記リソースブロックのエネルギーが増加するかとうかに基づいて、移動の方向が正しいかとうかを判断することと、
移動方向が正しい場合、現在の位置を最良信号干渉位置として記録し、前記移動方向に沿ってプリセット距離を移動し続け、前記移動後の前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが増加するかとうかによって移動方向が正しいかを判定することを繰り返し実行することと、
移動方向が正しくない場合、移動方向を調整して移動し、前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが前記移動後に増加するかどうかに応じて、移動方向が正しいかどうかを判断する実行を繰り返すことと、
記録された最良の信号干渉位置を前記信号干渉位置とすることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項6】
前記移動方向を調整する度に、移動方向の調整回数を累積することと、
正しい移動方向を判断するたびに、前記調整の累積回数をゼロにクリアすることと、、をさらに含み、
前記記録された最良の信号干渉位置を前記信号干渉位置とすることは、
前記累積調整回数がプリセット調整閾値に達したとき、最後に記録された最良の信号干渉位置を前記信号干渉位置とすることを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項7】
前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得することは、
各3次元部分空間に予め記憶されたステアリングベクトルに基づき、チャネルとステアリングベクトルを相関させ、各3次元部分空間ごとの受信エネルギーを取得することと、
前記各3次元部分空間で受信した得られたエネルギーを、前記プリセット閾値よりも大きいエネルギーとマッチングさせることと、
前記プリセット閾値よりも大きいエネルギーにマッチングするエネルギーに対応する3次元部分空間を、前記プリセット閾値よりも大きいエネルギーに対応する3次元部分空間とすることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号干渉の位置を認識する方法。
【請求項8】
予め3次元空間を分割することによって得られる各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得するために使用されるエネルギー取得モジュールと、
前記取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出するために使用される検出モジュールと、
前記検出モジュールがプリセット閾値より大きいエネルギーの存在を検出した場合に、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得するために使用される3次元部分空間取得モジュールと、
前記取得された3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識するために使用される位置決定モジュールと、を備える、
ことを特徴とする信号の干渉位置を認識する装置。
【請求項9】
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を備え、
前記メモリは、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行され得る命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも一つのプロセッサが請求項1~7のいずれか一項に記載の信号干渉の位置を認識する方法を実行できるように、前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行される際に請求項1~7のいずれか1項に記載の信号干渉の位置を認識する方法を実現するコンピュータプログラムが格納されている、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、出願番号が201910904197.4であり、出願日が2019年9月24日である中国特許出願に基づいて提出され、この中国特許出願についての優先権を主張するものであり、この中国特許出願の開示全体は、援用により本願に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本願実施例は、通信の分野に関し、特に、信号干渉の位置を認識するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0003】
基地局システムは、信号干渉の発生源によって、基地局システム内干渉とシステム間干渉に分けられる。基地局は送信システムと受信システムを含み、送信信号と受信信号を基地局用に設定された動作周波数に制限するような、理想的なフィルタが存在しないため、他の動作周波数への送信信号の漏れがあり、基地局受信システムは指定された動作周波数で他の周波数からの信号電力を受け、この基地局の通常のサービスに影響し、システム間干渉が発生することになる。
【0004】
システム間干渉は、携帯電話ユーザーのアクセス障害、通話障害、移動中のスイッチング障害などのネットワーク障害を引き起こす可能性があり、基地局の維持管理担当者はこれらのトラブルシューティングと解決に取り組む必要がある。基地局の維持管理担当者が干渉のトラブルシューティングを行う場合、まずシステム内干渉かどうかを確認し、システム内干渉が否定された場合は、システム間干渉を確認するという方法が一般的である。
【0005】
しかし、本願の発明者は、システム間干渉については、まず、どこから干渉が発生しているかを調べる必要があり、多数の基地局から干渉源と思われる場所を認識するためには、維持管理担当者が周波数スキャナーと八木アンテナを基地局まで運び、干渉源を見つけることが一般的な手段であることを見だした。商用基地局は数が多く、方向も範囲も不明確なので、一局ずつ上がっていくのは時間と手間がかかるに違いない。時には、干渉源が対象基地局のリストにない疑似基地局干渉のケースもあり、一局ずつ上がって干渉源を確認するのも空しく、信号干渉源を正しく認識できない結果になった。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施形態は、信号干渉の位置を認識する方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0007】
本願の実施形態は、信号干渉の位置を認識する方法を提供し、この信号干渉の位置を認識する方法では、予め3次元空間を分割することによって得られる各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得することと、前記取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出することと、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在する場合、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得することと、前記取得した3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識することと、を含む。
【0008】
本願の実施形態は、信号の干渉位置を認識する装置をさらに提供し、この信号の干渉位置を認識する装置は、予め3次元空間を分割することによって得られる各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得するために使用されるエネルギー取得モジュールと、前記取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出するために使用される検出モジュールと、前記検出モジュールがプリセット閾値より大きいエネルギーの存在を検出した場合に、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得するために使用される3次元部分空間取得モジュールと、前記取得された3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識するために使用される位置決定モジュールと、を備える。
【0009】
本願の実施形態は、電子機器をさらに提供し、この電子機器は、少なくとも一つのプロセッサと、前記少なくとも一つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を備え、前記メモリは、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行され得る命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも一つのプロセッサが上記の信号干渉の位置を認識する方法を実行できるように、前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される。
【0010】
本願の実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プロセッサによって実行される際に上記の信号干渉の位置を認識する方法を実現するコンピュータプログラムが格納されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
一つ又は複数の実施形態は、それに対応する添付図面における図で例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施形態を限定するものではない。
【0012】
図1図1は、本願の第1実施形態に係る信号干渉の位置を認識する方法のフローチャートである。
図2図2は、本願の第1実施形態に係る走査空間の分割を示す図である。
図3図3は、本願の第1実施形態に係る経路差とステアリングベクトルを示す図である。
図4図4は、本願の第1実施形態に係る両偏波アンテナを示す図である。
図5図5は、本願の第2実施形態に係る信号干渉の位置を認識する方法のフローチャートである。
図6図6は、本願の第3実施形態に係る信号の干渉位置を認識する装置の構成を示す図である。
図7図7は、本願の第3実施形態に係る電子機器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の目的、技術考案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の各実施形態を詳しく説明する。ただし、本発明の各実施形態において、本発明に対する理解を便宜にするために、多くの技術的細部が記載されているが、これらの技術的細部及び以下の各実施形態に基づく種々の変化及び修正がなくても、本願が保護しようとする技術考案を実現可能であることは、当業者にとって理解し得ることである。以下の各実施例の区分は説明の便宜のためであり、本願の具体的な実施形態に何ら限定されるものではなく、各実施例は矛盾がない前提で互いに結合し、互いに引用することができる。
【0014】
本願の第1実施形態は、信号干渉の位置を認識する方法に関し、本実施形態は、基地局において適用され、本実施形態において、各3次元部分空間においてリソースブロックにより検出されたエネルギーを取得し、ここで、前記3次元部分空間は、予め3次元空間を分割して得られ、取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値を超えるエネルギーが存在するかどうかを検出し、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在する場合、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得し、前記取得された3次元部分空間に基づいて、信号干渉の位置を認識する。予め3次元空間を分割し、異なる空間で異なる方向のビームで信号を受信し、それぞれの部分空間のエネルギー値を算出して干渉の有無と干渉源の空間位置を判断することで、信号干渉源の位置を正確に認識でき、干渉源を一つずつ手動でトラブルシューティングして基地局に上がる必要がなく、省人化と信号干渉位置の検出効率の向上が図れるようになる。以下、本実施形態における信号干渉位置認識方法の実現細部について具体的に説明するが、以下の内容は、単に提供される実現細部の理解を容易にするためのものであり、本案を実施するための必須のものではない、具体的なプロセスは、図1に示すとおりである。
【0015】
ステップ101では、各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得する。
【0016】
具体的には、基地局信号の干渉源の空間位置を自動的に認識するために、本実施形態では、予め3次元空間を分割して各3次元部分空間を求め、すなわちDOA(Direction Of Arrival、電波の到来方向)走査空間を水平方向X個と垂直方向Y個に分割し、合計X*Y=Z個の部分空間を分割できるようにした。垂直方向を例にとると、カバー範囲は-30°から30°まで、4つのセクタに等分されることができ、4つの走査ビームは図2の破線の矢印で示され、セクタの中央を指しているので、走査角は、θ=-22.5°:15°:22.5°である。このステップでは、Z個の部分空間におけるリソースブロックのそれぞれのエネルギーが取得される。
【0017】
具体例としては、基地局アンテナパネルの中心を3次元座標の中心として3次元座標系を構築し、その基地局アンテナの座標をP(m,n)とし、
【0018】
ここで、dHは水平配列の素子間隔、dVは垂直配列の素子間隔、nはアレイアンテナの列数、mはアレイアンテナの行数、P(m,n)はm行n列のアンテナ位置である。
【0019】
基地局アンテナ座標から各3次元部分空間上の位相差Vm,nを算出し、
【0020】
ここで、d(θ,φ)は経路差、前記jは虚数単位(例えば数z=a+b*jを複素数といい、aを実部、bを虚部、jを虚数単位という)、前記λは波長、θは垂直角度インデックス、φは水平角度インデックスである。経路差は、認識の方向のビームが異なるアンテナ配列素子までの距離が異なるため、位相差も異なることを示す。図3に示すように、シングルアンテナの場合、認識方向のビームが当該アンテナに到達する経路差はゼロに固定されるが、図3の右の2素子アンテナアレイの場合、認識方向のビームがアンテナ1とアンテナ2に到達する経路差は同じではないので、位相差も違ってくる。位相差からなるベクトルをステアリングベクトルと呼ぶ。図3に示すように、点Aで経路差Δd=0、点Aで位相差Δφ=0、点Bで経路差Δd=a*cosθ、点Bで位相差Δφ=2πΔd/λであるから、各3次元部分空間上の位相差Vm,nに従い、各3次元部分空間上のステアリングベクトルは以下のように求めることができる、
【0021】
このように、基地局アンテナ座標の構築と、経路差に基づく位相差の算出により、さらに各3次元部分空間上のステアリングベクトルを得ることで、本願の実施形態を、適用シーンに制限されることなく柔軟に適用することが可能となる。
【0022】
本願の実施形態では、各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出した電力を、以下の式に従って算出することができる、
【0023】
ここで、rbIdxはリソースブロックインデックス、θは垂直角度インデックス、φは水平角度インデックス、NIはリソースブロックのノイズシーケンス、antidxはアンテナインデックス、antNumはアンテナの総数、aは3次元部分空間のステアリングベクトルを示す。
【0024】
以上の式により、各3次元部分空間におけるリソースブロックのエネルギーを正確に求めることができる。
【0025】
ステップ102では、取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出する。プリセット閾値より大きいエネルギーがある場合、干渉源があり、且つ干渉源の方向はプリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間であることを示し、プロセスははステップ103に進み、プリセット閾値より大きいエネルギーがない場合、干渉源がなくことを示し、本プロセスは終了となる。プリセット閾値は経験値で設定可能であり、ここでは具体的な例を示さない。実際には、プリセット閾値より大きいエネルギーが複数ある場合、最もエネルギーの大きい方向を干渉源の電波の到来方向とすることもできる、すなわち、
【0026】
ステップ103では、予め設定されたプリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得する。特定方向のビームのため、違うアンテナに到達する経路差が異なり、その結果、位相差も異なることにつながり、さらに異なる3次元部分空間において干渉源から発生するエネルギーが異なることになる。したがって、このステップでは、予め記憶された各3次元部分空間のステアリングベクトルに基づき、ステアリングベクトルとチャネルを相関させ、各3次元部分空間で受信したエネルギーが得られる。得られた前記各3次元部分空間で受信したエネルギーをプリセット閾値より大きいエネルギーとマッチングさせ、プリセット閾値より大きいエネルギーとマッチングした3次元部分空間をプリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間として使用することにより、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間のθとφ値を取得できる。
【0027】
次に、ステップ104では、取得した3次元部分空間の水平角と垂直角に基づいて、信号干渉の位置を認識する。
【0028】
ステップ101で各3次元部分空間上のリソースブロックのエネルギーが得られたので、ステップ102により干渉の有無を判定し、干渉の影響を受ける3次元部分空間のエネルギー、すなわちプリセット閾値より大きいエネルギーを取得する。そして、ステップ103を通じて、予め記憶された各3次元部分空間のステアリングベクトルを用いて、実際に検出されたプリセット閾値より大きいエネルギーと組み合わせて、プリセット閾値より大きいエネルギーの3次元部分空間のθとφ値を逆に推定し、干渉位置の方向を迅速に認識でき、干渉位置の検出効率をさらに向上させることができる。以下、本実施形態を一つの具体的な実例で説明する。
【0029】
図4に示す5G基地局の4*8両偏波アンテナを例にとると、dHは水平配列の素子間隔、dVは垂直配列の素子間隔、アンテナ数64と仮定して、矩形の規則で配列とする。信号の干渉位置を認識する前に、予めステアリングベクトル表の構築を完了し、3次元のステアリングベクトルがa(θ,φ,akRx)で、次元は水平角の数をX、垂直角の数をY、アンテナの数を64、すなわち複素数表でX*Y*64、垂直角インデックスをθ、水平角インデックスをφ、アンテナインデックスをakRxとする。ステアリングベクトルを固定値にし、例えば固定値Q(16,13)はステアリングベクトル表に記憶され、全体のファイルサイズはX*Y*64、実部と虚部を分けて記憶し、上位13ビットが実部、下位13ビットが虚部、記憶されるインデックスは、最初に水平角インデックス、次に垂直角インデックス、最後にアンテナインデックスの順である。信号干渉の位置の認識について、以下に説明する。
【0030】
100Mブロードバンドを例にとると、NIはリソースブロック(RB)のノイズシーケンス、次元はRBの数、アンテナの数、すなわち273*64である。rbIdxはRBインデックス、φは水平角インデックス、θは垂直角インデックスである。
【0031】
関連するエネルギーの擬似コードは以下の通りである。
【0032】
具体的に、a・NIを算出し、ステアリングベクトルa* (θ,φ,akRx)の固定値をQ(16,13)とし、NI(rbIdx,akRx)の固定値をQ(16,15)とし、複素乗算でビット幅を2桁増加し、乗算結果の固定値をQ(32,30)とし、64数を累計し、6ビットあげるので、中間に40ビットのアキュムレーターを使用し、累計し終わった結果を6+13桁右シフトしてQ(16,11)で表現し、
【0033】
CorrVal(θ,φ,rbIdx)の次元は水平角度*垂直角度*RB数で、合計サイズはX*Y*273エネルギーとなる。
【0034】
各3次元部分空間におけるリソースブロックのエネルギーを求めた後、abs(CorVal(θ,φ,rbIdx))2を算出し, CorValの固定値をQ(16,11)とし、複素数の2乗で、2ビット桁上げ、Q(32,24)を固定値にし、CorrVal(θ,φ,rbIdx)=int32(CorVal×conj(CorVal))をにより、プリセット干渉閾値より大きいCorrVal(θ,φ,rbIdx)のθとφ値を得る。干渉閾値Thを設定することで、干渉閾値Thより大きいエネルギーは干渉が存在すると判定される。水平角度と垂直角度の情報(θ,φ)をもとに、干渉の発生源の位置を算出し、干渉検出結果を得て出力する。
【0035】
本実施形態では、あらかじめ3次元空間を分割し、異なる空間で方向の異なるビームで信号を受信し、それぞれの部分空間のエネルギー値を算出して干渉の有無と干渉源の空間位置を判断することで、信号干渉源の位置を自動的に認識し、人的資源をアルゴリズムに置き換え、干渉源を一つ一つ確認するために手動で基地局に上がる必要がなく、基地局の維持管理担当者が干渉源の位置を見つける時間を短縮でき、システム間干渉の解決効率を向上させることができる。
【0036】
また、特定方向のビームのため、違うアンテナに到達する経路差が異なり、その結果、位相差も異なることにつながり、さらに異なる3次元部分空間において干渉源から発生するエネルギーが異なることになる。あらかじめ記憶された各3次元部分空間のステアリングベクトルを用いて、チャネルとの相関をとりながら、すべての部分空間のエネルギーを求め、実際に検出されたプリセット閾値より大きいエネルギーと合わせて、プリセット閾値エネルギーより大きいエネルギーを持つ部分空間を認識し、これらの部分空間が干渉源の方向となるので、干渉位置を迅速に決定でき、干渉位置検出の効率がさらに改善される。
【0037】
3次元空間を分割して得られるので、各3次元部分空間は水平角度と垂直角度を持ち、水平角度と垂直角度によって信号の干渉位置を簡単かつ効率的に認識することができる。
【0038】
本願の第2実施形態は、信号干渉の位置を認識する方法に関するものである。第2実施形態は、第1実施形態をさらに改良したものであり、本願の第2実施形態では、異常信号源をさらにスキャンし、移動手段で位置決めすることが主な改良点である。具体的には、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間の方向に沿ってプリセット距離を移動し、移動後に3次元部分空間上のリソースブロックのエネルギーが増加するかとうかによって移動方向が正しいかとうかを判定し、移動方向が正しい場合、現在位置を最良信号干渉位置として記録して、また移動方向に沿ってプリセット距離を移動し続けて、移動後の3次元部分空間上のリソースブロックのエネルギーが増加するかとうかによって移動方向が正しいかを判定することを繰り返し実行する。移動方向が正しくない場合、移動方向を調整して移動し、前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが移動後に増加するかどうかに応じて、移動方向が正しいかどうかを判断する実行を繰り返す。記録された最良の信号干渉位置を前記信号干渉位置とする。ここでは、移動方向の各調整の後、移動方向の調整回数を累積し、正しい移動方向を判定した度に、累積した調整回数をゼロにクリアし、累積した調整回数がプリセット調整閾値に達すると、最後に記録した最良の信号干渉位置を信号干渉位置として使用する。
【0039】
具体的なプロセスを図5に示す。ステップ501では、各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得するが、このステップはステップ101と同様であるため、ここで再び贅言しない。
【0040】
ステップ502では、取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーの存在かどうかを検出する。プリセット閾値より大きいエネルギーがある場合、干渉源があり、且つ干渉源の方向はプリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間であることを示し、プロセスははステップ503に進み、プリセット閾値より大きいエネルギーがない場合、干渉源がなくことを示し、本プロセスは終了となる。このステップは、ステップ102と似ているため、ここで再び贅言しない。
【0041】
ステップ503では、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得する、すなわち、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間のθとφ値を求める。具体的な取得方法は、ステップ103と似ているため、ここで再び贅言しない。
【0042】
ステップ504では、ステップ503で取得した水平角度と垂直角度の情報(θ,φ)に基づいて、移動方向を決定する。
【0043】
ステップ505では、移動方向に沿って一定の距離を移動する。例えば10m移動する。
【0044】
ステップ506では、干渉信号のエネルギーが増強されたかどうか、すなわち、その3次元部分空間上のリソースブロックのエネルギーが移動後に増加したかどうかについての判定が行われる。干渉信号のエネルギーが強まれば、移動方向が正しいことを示し、ステップ507に入り、干渉信号のエネルギーが弱まれば、移動方向が間違っており、ステップ509に進む。
【0045】
ステップ507では、正しい移動方向に沿ってプリセット距離を移動し続け、例えば水平方向に10m移動し続け、または、垂直方向に10m移動し続け、且つ移動方向の調整回数をクリアしてステップ508に進む。
【0046】
ステップ508では、現在位置を最良の信号干渉位置として記録する。例えば、現在位置の水平座標、垂直座標を最良の信号干渉位置と記録し、ステップ508の後、ステップ506に戻る。
【0047】
ステップ506において、干渉信号エネルギーが増強されていないと判断された場合、移動方向が間違っているため、ステップ509に進み、調整回数がプリセット調整閾値に達したかどうかを判断し、調整閾値は10に設定するなど、経験値に従って設定できる。プリセット調整閾値に達していない場合、ステップ510に進み、プリセット調整閾値に達した場合、ステップ512に進む。
【0048】
ステップ510では、移動方向の調整回数を積算し、例えば移動方向の調整回数を1加算し、ステップ511に進む。
【0049】
ステップ511では、移動方向を調整し、調整した方向に沿ってプリセット距離を移動し、移動後ステップ506に戻る。
【0050】
ステップ509において、調整回数がプリセット調整閾値に達したと判断された場合、ステップ512に進む、最後に記録された最良の信号干渉位置を信号干渉位置とする。
【0051】
つまり、本実施形態では、プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間のθとφ値を移動方向の基準としているのである。距離を移動するごとに、干渉信号のエネルギーが強まっているかどうかを判断する。強まる場合は、移動方向が正しいことを意味し、移動方向を移動し続け、調整方向数を0とし、干渉源に近い最良信号干渉位置として現在位置(水平座標、垂直座標)を記録する。弱まる場合は、移動方向が干渉源に近づいていないため、調整が必要なことを意味する。最大n回まで方向調整が試行できるように設定し、各調整の前に方向調整の試行回数の上限に達したかどうかを判断し、達していない場合は、一度方向を調整し、達している場合は、記録された最も良い位置を取り、それを干渉源の位置として記録する。
【0052】
本実施形態では、プリセット閾値より大きいエネルギーの3次元部分空間を移動方向の基準とし、受信信号源を干渉源の位置に徐々に近づくように移動させることで、干渉源の位置をさらに正確に認識することが可能である。さらに、調整回数に最大値を設定し、移動方向が正しい場合は調整回数をクリアし、移動方向が正しくない場合は調整回数を累積することで、限られた回数の調整で正確な干渉位置に素早く近づけることができるようにした。
【0053】
前記の各方法のステップの区分けは、記載を明確にするためのものであり、実現する際に1つのステップに合併したり、同じ論理関係を含む限り、幾つかのステップを分割して複数のステップに分解したりすることができ、いずれも本特許の保護範囲内に含まれる。アルゴリズムまたはプロセスに重要でない変更を追加するか、または重要でない設計を導入するが、アルゴリズム及びプロセスを変更しない核心的な設計は、いずれも当該特許の保護範囲内に含まれる。
【0054】
本願の第3実施形態は、図6に示すように、信号干渉の位置を認識するための装置に関するものであり、以下の構成を有する。
【0055】
エネルギー取得モジュール601は、各3次元部分空間においてリソースブロックがそれぞれに検出したエネルギーを取得するために使用され、ここで、前記3次元部分空間は、予め3次元空間を分割することによって得られる。
【0056】
検出モジュール602は、前記取得した複数のエネルギーのうち、プリセット閾値より大きいエネルギーが存在するかどうかを検出するために使用される。
【0057】
3次元部分空間取得モジュール603は、前記検出モジュールがプリセット閾値より大きいエネルギーの存在を検出した場合に、前記プリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間を取得するために使用される。
【0058】
位置決定モジュール604は、前記取得された3次元部分空間に基づいて信号干渉の位置を認識するために使用される。
【0059】
一つの具体的な例において、エネルギー取得モジュール601は、以下の式に従って、各3次元部分空間でリソースブロックがそれぞれに検出された電力を算出し、
【0060】
ここで、rbIdxはリソースブロックインデックス、θは垂直角度インデックス、φは水平角度インデックス、NIはリソースブロックのノイズシーケンス、antidxはアンテナインデックス、antNumはアンテナの総数、aは3次元部分空間のステアリングベクトルを示す。
【0061】
一つの具体的な例において、3次元部分空間のステアリングベクトルを次のように構築する。
【0062】
基地局アンテナパネルの中心を3次元座標の中心として3次元座標系を構築し、基地局アンテナの座標を構築するし、
【0063】
前記基地局アンテナ座標に応じた前記各3次元部分空間に位相差Vm,nを算出し、前記各3次元部分空間のステアリングベクトルを取得し、
【0064】
ここで、前記位相差は、以下の式で算出され、
【0065】
前記d(θ,φ)は経路差、前記jは虚数単位(例えば数z=a+b*jを複素数といい、aを実部、bを虚部、jを虚数単位という)、前記λは波長、dHは水平配列の素子間隔、dVは垂直配列の素子間隔、nはアレイアンテナの列数、mはアレイアンテナの行数である。
【0066】
一つの具体的な例において、位置決定モジュール604は、具体的には、取得した3次元部分空間の水平角度と垂直角度に基づいて信号干渉位置を認識するために使用される。
【0067】
一つの具体的な例において、位置決定モジュール604は、具体的には、前記取得した3次元部分空間の方向に沿ってプリセット距離を移動し、移動後に前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが増加するかどうかに基づいて移動方向が正しいかどうかを判断し、移動方向が正しい場合、現在位置を最良信号干渉位置として記録して、且つ前記移動方向に沿ってプリセット距離を移動し続けて、前記移動後の前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが増加するかとうかによって移動方向が正しいかを判定することを繰り返し実行する。移動方向が正しくない場合、移動方向を調整して移動し、前記3次元部分空間上の前記リソースブロックのエネルギーが前記移動後に増加するかどうかに応じて、移動方向が正しいかどうかを判断する実行を繰り返す。記録された最良の信号干渉位置を前記信号干渉位置とする。
【0068】
一つの具体的な例において、移動方向を調整するたびに、移動方向の調整回数を累積し、移動方向が正しいと判断するたびに、前記累積した調整回数をクリアし、前記累積した調整回数がプリセット調整閾値に達すると、最後に記録した最良の信号干渉位置を信号干渉位置とする。
【0069】
一つの具体的な例において、3次元部分空間取得モジュール603は、具体的には、各3次元部分空間に対して予め記憶されたステアリングベクトルに基づいて、チャネルとステアリングベクトルとを相関させ、各3次元部分空間において受信したエネルギーを取得する。前記取得した各3次元部分空間において受信したエネルギーと前記プリセット閾値より大きいエネルギーとをマッチングさせ、プリセット閾値より大きいエネルギーとマッチングした3次元部分空間をプリセット閾値より大きいエネルギーに対応する3次元部分空間とする。
【0070】
本実施形態は、第1または第2実施形態に対応する装置の実施例であり、本実施形態は、第1または第2実施形態と組み合わせて実施できることは容易に理解される。第1または第2の実施形態で述べた関連する技術的内容は、本実施形態においても有効であり、繰り返しを少なくするために、ここで再び贅言しない。従って、本実施形態で述べた関連技術的内容は、第1または第2実施形態においても適用することができる。
【0071】
なお、本実施形態に係る各モジュールはいずれも論理モジュールであり、実際の適用において、1つの論理ユニットは、1つの物理ユニットであってもよいし、1つの物理ユニットの一部であってもよく、さらに、複数の物理ユニットの組み合わせで実現されてもよい。また、本願の革新的な部分を際立たせるために、本実施形態において、本願で提起された技術的課題と密接な関係を持たないユニットを導入していないが、本実施形態に他のユニットが存在しないわけではない。
【0072】
図7に示すように、本願の第4実施形態は、電子機器をさらに提供し、この電子機器は、少なくとも一つのプロセッサと、少なくとも一つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を備え、メモリは、少なくとも一つのプロセッサによって実行され得る命令を記憶し、命令は、少なくとも一つのプロセッサが上記信号干渉の位置を認識する方法を実行できるように、少なくとも一つのプロセッサにより実行される。
【0073】
そのうち、メモリとプロセッサは、バスの方式により接続され、バスは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、バスは、一つまたは複数のプロセッサおよびメモリの各種の回路を接続している。バスは、周辺機器、電圧レギュレータ、パワーマネジメント回路など様々な他の回路を接続することもでき、これらは、本分野で周知されたものであるため、本明細書でこれ以上説明しない。バスインタフェースは、バスと送受信機との間にインタフェースを提供する。送受信機は、一つの素子であってもよいし、複数の素子、例えば複数の受信器及び送信器であってもよく、伝送媒体上で種々の他の装置と通信するためのユニットを提供する。プロセッサで処理されたデータは、アンテナを介して無線媒体上を伝送され、アンテナはさらにデータを受信して、プロセッサにデータを送信する。
【0074】
プロセッサは、バスの管理および通常の処理を担うものであり、タイミング、周辺インタフェース、電圧調整、電源管理および他の制御機能を含む様々な機能を提供することもできる。メモリは、プロセッサが操作を実行する際に使用するデータを記憶するために使用され得る。
【0075】
本願の第5実施形態は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行される際に上記した方法実施例を実現する。
【0076】
即ち、当業者なら理解できるように、上記した実施例方法におけるステップの全部または一部を実現することは、プログラムで関連するハードウェアを指示することによって実現されることができ、当該プログラムは、1つの記憶媒体に格納されており、1つのデバイス(シングルチップマイクロコンピュータ、チップなどであってもよい)またはプロセッサ(processor)に本願の各実施例に記載の前記方法のステップの全部または一部を実行させるように複数の命令を含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなどの、プログラムコードを格納可能な様々な媒体を含む。
【0077】
当業者であれば、上記した各実施形態は本願を実現する具体的な実施例であるが、実際の応用において、本願の精神と範囲を逸脱することなく、形態及び細部において様々な変更が可能であることが理解できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】