(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(54)【発明の名称】アップリンク制御情報の伝送方法、端末機器及びネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04W 28/22 20090101AFI20221117BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221117BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20221117BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20221117BHJP
H04L 1/16 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H04W28/22
H04W72/04 137
H04W72/12 150
H04L27/26 114
H04L27/26 113
H04L1/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518886
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2020116916
(87)【国際公開番号】W WO2021057737
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910927170.7
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェン、シアオトン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ナー
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K067AA26
5K067AA33
5K067BB04
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5K067DD11
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5K067EE02
5K067EE10
5K067FF16
5K067GG01
5K067HH22
5K067JJ12
(57)【要約】
本開示の実施例は、アップリンク制御情報の伝送方法、端末機器及びネットワーク機器を開示する。前記方法は、目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップを含み、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法であって、
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップであって、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定されるステップを含む、ことを特徴とするアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項2】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、複数の参照値のうちの目標参照値を前記目標サイズとして決定するステップであって、前記目標参照値は前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ以上であるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項3】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップは、
前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するステップと、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定するステップと、
前記目標REの数に対応する第1符号化レートに基づき、前記目標サイズに調整された、独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項4】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップは、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定するステップと、
前記目標REの数及び前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、第2符号化レートを決定するステップと、
前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項5】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するステップであって、前記目標サイズ情報は独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロであるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項6】
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する前記ステップは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロをネットワーク機器に送信するステップを含む、ことを特徴とする請求項5に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項7】
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する前記ステップは、
複数のサブ目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するステップであって、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれの実際のサイズ又はモジュロであるステップを含む、ことを特徴とする請求項5に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項8】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項9】
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項10】
前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項11】
端末機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法であって、
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップであって、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するステップを含む、ことを特徴とするアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項12】
ネットワーク機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法であって、
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するステップであって、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定されるステップを含む、ことを特徴とするアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項13】
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信する前記ステップの前に、
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信するステップであって、前記目標サイズ情報は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロであるステップと、
前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項14】
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する前記ステップは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを受信するステップを含む、ことを特徴とする請求項13に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項15】
前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整する前記ステップは、
前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを、前記独立符号化されたUCIのモジュロと同じモジュロとなり、且つ前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズ以下の数値となるように調整するステップを含む、ことを特徴とする請求項13に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項16】
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する前記ステップは、
端末機器から送信された複数のサブ目標サイズ情報を受信するステップであって、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれのサイズ又はモジュロであるステップを含む、ことを特徴とする請求項13に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項17】
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである、ことを特徴とする請求項12に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項18】
前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである、ことを特徴とする請求項12に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項19】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するための送信モジュールを備え、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される、ことを特徴とする端末機器。
【請求項20】
前記送信モジュールは、
前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、ネットワークによって設定される複数の参照値のうちの目標参照値を前記目標サイズとして決定するためにも用いられ、前記目標参照値は前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ以上である、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項21】
前記送信モジュールは、
前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整し、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定し、
前記目標REの数に対応する第1符号化レートに基づき、前記目標サイズに調整された、独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するために用いられる、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項22】
前記送信モジュールは、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定し、
前記目標REの数及び前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、第2符号化レートを決定し、
前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するために用いられる、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項23】
前記送信モジュールは、
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するためにも用いられ、前記目標サイズ情報は独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項24】
前記送信モジュールは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロをネットワーク機器に送信するために用いられる、ことを特徴とする請求項23に記載の端末機器。
【請求項25】
前記送信モジュールは、
複数のサブ目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するために用いられ、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれの実際のサイズ又はモジュロである、ことを特徴とする請求項23に記載の端末機器。
【請求項26】
前記送信モジュールは、
前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するためにも用いられる、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項27】
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項28】
前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである、ことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項29】
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するための伝送モジュールであって、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理する伝送モジュールを備える、ことを特徴とする端末機器。
【請求項30】
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するための受信モジュールを備え、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される、ことを特徴とするネットワーク機器。
【請求項31】
前記受信モジュールは、
端末機器から送信された、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである前記目標サイズ情報を受信し、
前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するために用いられる、ことを特徴とする請求項30に記載のネットワーク機器。
【請求項32】
前記受信モジュールは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを受信するために用いられる、ことを特徴とする請求項31に記載のネットワーク機器。
【請求項33】
前記受信モジュールは、
前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを、前記独立符号化されたUCIのモジュロと同じモジュロとなり、且つ前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズ以下の数値となるように調整するために用いられる、ことを特徴とする請求項31に記載のネットワーク機器。
【請求項34】
前記受信モジュールは、
端末機器から送信された複数のサブ目標サイズ情報を受信するために用いられ、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれのサイズ又はモジュロである、ことを特徴とする請求項31に記載のネットワーク機器。
【請求項35】
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである、ことを特徴とする請求項30に記載のネットワーク機器。
【請求項36】
前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである、ことを特徴とする請求項30に記載のネットワーク機器。
【請求項37】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から10のいずれか1項、又は請求項11に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される、ことを特徴とする端末機器。
【請求項38】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項12から18のいずれか1項に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される、ことを特徴とするネットワーク機器。
【請求項39】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から10のいずれか1項、又は請求項11、又は請求項12から18のいずれか1項に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、通信分野に関し、特に、アップリンク制御情報の伝送方法、端末機器及びネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ニューラジオ(New Radio,NR)の非権限周波数帯において、情報を送信する前に、端末又はネットワーク機器は、クリアチャネル評価(Clear Channel Assess,CCA)/拡張クリアチャネル評価(extended Clear Channel Assess,eCCA)を行ってチャネルをリスニングする、即ち、エネルギー検出(Energy Detection,ED)を行い、エネルギーが特定の閾値よりも低い場合、チャネルがクリアであると判断されてから伝送を開始可能ないわゆるリッスンビフォアトーク(listen before talk,LBT)を行う必要がある。非権限周波数帯は複数のテクノロジー又は複数の伝送ノードで共有されるため、このような競合ベースのアクセス方法は、チャネルの利用可能時間の不確実性につながる。チャネルが利用可能(available)である時に、ネットワーク側の信号伝送の伝送可能位置を見逃して送信できなくなる場合があり、これにより、受信側は、ネットワーク側で設定された信号を正常に受信できず、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical downlink control channel,PDCCH)のリスニング、無線環境の監視及び測定等、信号受信後にネットワーク側での設定に応じた端末挙動を正常に行うことができなくなる場合がある。CCAの方式によって、チャネルがクリアであるか否かと判断して伝送を行うプロセスは、チャネルアクセスプロセスとも呼ばれ得る。
【0003】
アップリンク制御情報(Uplink Control Information,UCI)を伝送する物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)と物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)が時間的にオーバーラップする場合、UCIをPUSCH上で多重化して伝送する必要があるが、UCIのサイズについて、基地局とユーザ機器(User Equipment,UE)の理解が一致しないため、PUSCHの復号失敗につながる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例の目的は、PUSCHの復号失敗を回避するために、アップリンク制御情報の伝送方法、端末機器及びネットワーク機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、本開示の実施例は、アップリンク制御情報の伝送方法を提供し、前記方法は端末機器によって実行され、前記方法は、目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップを含み、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0006】
第2側面において、本開示の実施例は、アップリンク制御情報の伝送方法を提供し、前記方法は端末機器によって実行され、前記方法は、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップであって、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するステップを含む。
【0007】
第3側面において、本開示の実施例は、アップリンク制御情報の伝送方法を提供し、前記方法はネットワーク機器によって実行され、前記方法は、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するステップであって、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定されるステップを含む。
【0008】
第4側面において、本開示の実施例は、端末機器を提供し、該端末機器は、目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するための送信モジュールを備え、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0009】
第5側面において、本開示の実施例は、端末機器を提供し、該端末機器は、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するための伝送モジュールであって、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理する伝送モジュールを備える。
【0010】
第6側面において、本開示の実施例は、ネットワーク機器を提供し、該ネットワーク機器は、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するための受信モジュールを備え、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0011】
第7側面において、本開示の実施例は、端末機器を提供し、該端末機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、第1側面又は第2側面に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される。
【0012】
第8側面において、本開示の実施例は、ネットワーク機器を提供し、該ネットワーク機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、第3側面に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される。
【0013】
第9側面において、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、第1側面、第2側面、又は第3側面に記載のアップリンク制御情報の伝送方法のステップが実現される。
【0014】
本開示の実施例において、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信し、ここで前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定され、これにより、基地局とUEが理解している独立符号化されたUCIのサイズを一致させ、PUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスの模式的フローチャートである。
【
図2】本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスの別の模式的フローチャートである。
【
図3】本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスのさらに別の模式的フローチャートである。
【
図4】本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスのさらに別の模式的フローチャートである。
【
図5】本開示の第2側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法の実施例の模式的フローチャートである。
【
図6】本開示の第4側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
【
図7】本開示の第6側面により提供されるネットワーク機器の実施例の構造模式図である。
【
図8】本開示の第7側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
【
図9】本開示の第8側面により提供されるネットワーク機器の実施例の構造模式図である。
【
図10】本開示の第5側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書で説明される図面は本開示をさらに理解するためのものであり、本開示の一部を構成する。本開示の例示的な実施例及びその説明は本開示を解釈するためのものであり、本開示を不適切に限定する意図がない。
【0017】
本開示の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本開示の具体的な実施例及び対応する図面を参照し、本開示の技術的解決手段を明確に、完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は本開示の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく、得られた他の全ての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。本明細書の各実施例における「及び/又は」は二者のうちの少なくとも1つを意味する。
【0018】
本開示の実施例の技術的解決手段は、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex,FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex,TDD)、ユニバーサル移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System,UMTS)又はワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access,WiMAX)通信システム、5Gシステム、又はニューラジオ(New Radio,NR)システム、又はアドバンスド通信システムに適用可能であることを理解すべきである。
【0019】
本開示の実施例において、端末機器は、移動局(Mobile Station,MS)、移動端末(Mobile Terminal)、移動電話(Mobile Telephone)、ユーザ機器(User Equipment,UE)、携帯電話(handset)及び携帯機器(portable equipment)、車両(vehicle)等を含み得るが、これらに限定されず、該端末機器は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network,RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信でき、例えば、端末機器は、移動電話(「セルラー」電話とも呼ばれる)、無線通信機能を有するコンピュータ等であってもよく、端末機器は、携帯式、ポケットサイズ、手持ち式、コンピュータ内蔵又は車載の移動機器であってもよい。
【0020】
本開示の実施例において、ネットワーク機器は、無線アクセスネットワークに配置されており、端末機器に無線通信機能を提供するための装置である。前記ネットワーク機器は、基地局であってもよく、前記基地局は、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局、アクセスポイント等を含んでもよい。異なる無線アクセス技術を採用するシステムにおいて、基地局機能を有する機器の名称は異なることがある。従って、ネットワーク機器は、ここで広く解釈されるべきであり、その例としては、LTEネットワークにおけるエボルブドノードB(Evolved NodeB,eNB又はeNodeB)、第3世代(3rd Generation,3G)ネットワークにおけるノードB(Node B)、アドバンスド通信システムにおけるネットワーク機器等を含むが、これらに限定されず、これらの用語は制限を構成するものではない。
【0021】
図1は、本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスの模式的フローチャートである。該情報伝送プロセス100は、端末機器及びネットワーク機器によって実行されてもよく、つまり、該情報伝送プロセス100は、端末機器及びネットワーク機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。
【0022】
該情報伝送プロセス100は、以下のステップS102及びS104を含んでもよい。
【0023】
S102で、端末機器は、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する。
UCIにおけるハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest,HARQ)コードブック(codebook)、チャネル状態情報パート(channel state information part,CSI part)I、CSI part II、設定されるグラント(configured grant,CG)UCI等は、独立符号化されたものである。
ここで、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0024】
端末機器によって実行されるS102は、本開示の第1側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0025】
S104で、ネットワーク機器は、独立符号化されたUCIを受信する。
ここで、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0026】
ネットワーク機器によりS104を実行すると、本開示の第3側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0027】
目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定され、ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズは該目標サイズと同じであるため、基地局とUEの理解が一致しないことを回避し、これにより、PUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を効果的に向上させる。
【0028】
図2は、本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスの別の模式的フローチャートである。該情報伝送プロセス200は、端末機器及びネットワーク機器によって実行されてもよく、つまり、該情報伝送プロセス200は、端末機器及びネットワーク機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。
【0029】
該情報伝送プロセス200は以下の、ステップS202、S204及びS206を含んでもよい。
【0030】
S202で、独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、複数の参照値のうちの目標参照値を目標サイズとして決定する。
ここで、複数の参照値は、ネットワーク機器によって設定されてもよく、又はプロトコルによって規定されてもよい。前記目標参照値は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ以上である。
【0031】
UCIをPUSCH上で多重化して伝送する必要がある時、UEが理解している独立符号化されたUCIのサイズ(即ち、独立符号化されたUCIの実際のサイズ)はネットワーク機器が認めているものとは異なる原因の多くは、前のダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)に対するUEによる復号に誤りがあることにある。よって、独立符号化されたUCIの実際のサイズSは、必ずネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズsよりも小さくなる。
【0032】
これに基づき、UEは独立符号化されたUCIを、ネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズS’に基づいて送信できるように、目標参照値を、独立符号化されたUCIの実際のサイズS以上にすべきであり、その上で、後続のステップにおいて、目標参照値を目標サイズとして決定し、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIをPUSCH上で多重化して送信し、独立符号化されたUCIのサイズに対するネットワーク機器とUEの理解をいずれもS’で一致させることが可能になる。
【0033】
具体的には、ネットワーク機器は複数の参照値、例えば、S0、S1、S2、…、Snを予め設定し、ここでS0=0であり、nは1以上の整数である。
【0034】
前記目標参照値は前記独立符号化されたUCIの実際のサイズS以上である場合、即ちSi<S<=Si+1の場合、S0、S1、S2、…、Snのうちの目標参照値Si+1を前記目標サイズS’として決定し、即ちS’=Si+1となる。
【0035】
例えば、基地局は、多重化されるUCI HARQ codebookのサイズの参照値を4、8、12、16に設定する。UE1の、HARQ codebookが含まれるUCIは、CG PUSCH上で多重化される条件を満たす場合、この伝送されるHARQ codebookは11101であり、即ちこの独立符号化されたUCIの実際のサイズSは5である。4<5<8であるため、UE1は、ネットワークによって設定される複数の参照値のうちの目標参照値Si+1=8を前記目標サイズとして決定し、即ち本ステップにおいて、目標サイズはS’=8であると決定する。
【0036】
S204で、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する。
ここで、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定され、ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズは該目標サイズと同じであるため、基地局とUEの理解が一致しないことを回避し、これにより、PUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を効果的に向上させる。
【0037】
以下において、本開示はステップS204の実施形態を示す。当然ながら、ステップS204は他の方式によって実現されてもよく、本開示はこれを制限しないことを理解すべきである。
【0038】
1つの実施形態において、ステップS204は、前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するステップと、前記目標サイズに基づき、目標リソース要素(Resource Element,RE)の数を決定するステップと、前記目標REの数に対応する第1符号化レートに基づき、前記目標サイズに調整された、独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含んでもよい。
【0039】
具体的には、ステップS202に記載の、伝送されるHARQ codebookは11101であり、即ちこの独立符号化されたUCIの実際のサイズは5であり、目標サイズを8として決定したことを例として説明する。
【0040】
ステップS204において、UE1は該HARQ codebookを8 bits、即ち11101000に補足し、8 bitsを担持するために必要な目標REの数を決定し、目標REの数に対応する第1符号化レート及びマッピングルールに従って、補足した8 bitsを符号化してPUSCH上で多重化する。
【0041】
別の実施形態において、ステップS204は、前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定するステップと、前記目標REの数及び前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、第2符号化レートを決定するステップと、前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含んでもよい。
【0042】
具体的には、ステップS202に記載の、伝送されるHARQ codebookは11101であり、即ちこの独立符号化されたUCIの実際のサイズは5であり、目標サイズを8として決定したことを例として説明する。
【0043】
本ステップにおいて、UE1は該HARQ codebookを8 bits、即ち11101000に補足し、8 bitsを担持するために必要な目標REの数を決定し、目標REの数及びHARQ codebookの実際のサイズ5 bitsに基づき、第2符号化レートを決定し、前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信する。
【0044】
端末機器によって実行されるS202及びS204は、本開示の第1側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0045】
S206で、ネットワーク機器は、独立符号化されたUCIを受信する。
【0046】
ネットワーク機器によって実行されるS206は、本開示の第3側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0047】
これにより、本開示の実施例は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、ネットワークによって設定される複数の参照値のうちの目標参照値を前記目標サイズとして決定し、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信することで、端末は、ネットワーク機器によって設定される参照値に基づき、独立符号化されたUCIを送信することが可能となり、ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズは、UEが理解しているものと一致することを保証でき、これによりPUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を効果的に向上させる。
【0048】
図3は、本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスのさらに別の模式的フローチャートである。該情報伝送プロセス300は、端末機器及びネットワーク機器によって実行されてもよく、つまり、該情報伝送プロセス300は、端末機器及びネットワーク機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。
【0049】
該情報伝送プロセス300は以下の、ステップS302、S304、S306、S308及びS310を含んでもよい。
【0050】
S302で、端末機器は目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する。
前記目標サイズ情報は、独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである。
【0051】
S304で、ネットワーク機器は端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する。
ここで、前記目標サイズ情報は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである。
【0052】
S306で、ネットワーク機器は、前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整する。
【0053】
S308で、端末機器は、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する。
【0054】
S310で、ネットワーク機器は独立符号化されたUCIを受信する。
【0055】
端末機器によって実行されるS302及びS308は、本開示の第1側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0056】
ネットワーク機器によって実行されるS304、S306及びS310は、本開示の第3側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0057】
このように、本開示の実施例において、端末機器は目標サイズ情報をネットワーク機器に送信し、ネットワーク機器はそれが認めている独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整し、それによって、ネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズは、UEが理解しているものと一致することを保証でき、これによりPUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を効果的に向上させる。
【0058】
図4は、本開示の第1側面及び第3側面に係るアップリンク制御情報の伝送方法を含む情報伝送プロセスのさらに別の模式的フローチャートである。該情報伝送プロセス400は、端末機器及びネットワーク機器によって実行されてもよく、つまり、該情報伝送プロセス400は、端末機器及びネットワーク機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。
【0059】
該情報伝送プロセス400は、以下のステップS402、S404、S406、S408及びS410を含んでもよい。
【0060】
S402で、端末機器は目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する。
前記目標サイズ情報は、独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである。
【0061】
1つの実施形態において、端末機器は、PUSCH内の所定情報又は独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを送信してもよい。
【0062】
例えば、PUSCH内の復調参照信号(Demodulation reference signal,DM-RS)であり得る所定情報によって、UCI内の、曖昧さがある、独立符号化されたUCIのサイズS又はmod(S,A)を指示してもよく、ここでAは、プロトコルによって規定された値又は無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)によって設定された値である。
【0063】
ネットワーク機器はUE1のconfigured grantに対してDM-RS設定を行う場合、2つのDM-RSシーケンス/ポート(sequence/port)を設定する。UE1の、HARQ codebookが含まれるUCIは、configured grantのPUSCH上で多重化される条件を満たす場合、HARQ codebookのサイズをモジュロ2で計算して0となると、CG PUSCHは1つ目のDM-RS sequence/portを用いて伝送し、そうでなければ、2つ目のDM-RS sequenceを用いて伝送する。
【0064】
例えば、独立符号化されたUCI内の固定サイズの所定部分によって、曖昧さがある、独立符号化されたUCIのサイズS又はmod(S,A)を指示してもよく、ここでAは、プロトコルによって規定された値又はRRCによって設定された値である。
【0065】
1つの実施形態において、前記独立符号化されたUCIは、複数のサブ部分を含んでもよく、各サブ目標サイズ情報は各サブ部分のサイズ又はモジュロであり、端末機器は複数のサブ目標サイズ情報を送信する。
【0066】
S404で、ネットワーク機器は端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する。
ここで、前記目標サイズ情報は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである。
【0067】
対応して、1つの実施形態において、端末機器はPUSCH内の所定情報又は独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを送信する場合、ネットワーク機器はPUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを受信する。
【0068】
対応して、1つの実施形態において、端末機器は複数のサブ目標サイズ情報を送信する場合、ネットワーク機器は端末機器から送信された複数のサブ目標サイズ情報を受信する。
【0069】
S406で、ネットワーク機器は、前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整する。
【0070】
目標サイズ情報は、独立符号化されたUCIの実際のサイズSである場合、ネットワーク機器は、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズsを、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズSに調整し、即ちs=Sのようにする。
【0071】
目標サイズ情報が独立符号化されたUCIのモジュロmod(S,A)である場合、前記ネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズsを、前記独立符号化されたUCIのモジュロmod(S,A)と同じモジュロとなり、且つ前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズs以下の数値となるように調整する。
【0072】
なぜなら、UCIをPUSCH上で多重化して伝送する必要がある時、UEが理解している独立符号化されたUCIのサイズ(即ち、独立符号化されたUCIの実際のサイズS)はネットワーク機器が認めているものとは異なる原因の多くは、前のダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)に対するUEによる復号に誤りがあることにあるからである。よって、独立符号化されたUCIの実際のサイズSは、必ずネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズsよりも小さくなる。
【0073】
これに基づき、ネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズsを、UEが理解している独立符号化されたUCIの実際のサイズSと同じとなるように調整するために、sの値を、sの初期値以下であり、且つsのモジュロがSのモジュロと同じとなるように調整すべきであり、これにより、s=Sのようにすることができる。
【0074】
具体的には、例えば、ステップS402での説明に基づき、CG PUSCHは1つ目のDM-RS sequence/portを用いて伝送する場合、本ステップにおいて、HARQ codebookのサイズをモジュロ2で計算して0となることがネットワーク機器により認識される。ネットワーク機器は、HARQ codebookのサイズsが5であると認めている場合、本ステップにおいて、sを、モジュロ2で計算して0となるようなモジュロであり、且つs以下の数値となるように調整し、即ち4に調整する。
【0075】
別の例として、非権限周波数帯で伝送されるConfigured Grant PUSCHはCG UCIを持ち、ここでCG UCIには、持たれるHARQ codebookの合計ダウンリンク割り当てインデックス(Downlink allocation index,DAI)を示すHARQ codebookのサイズが含まれ、即ち、HARQ codebookのサイズをモジュロ4で計算して得た値である。この伝送されるHARQ codebookは11101であり、サイズが5である場合、CG UCIの合計DAIは1として指示される。基地局はHARQ codebookのサイズが6であると認めていると、1として指示されるtotal DAIを受信した場合は、本ステップにおいて、該HARQ codebookのサイズを5に自動的に調整して復号を行う。
【0076】
S408で、端末機器は、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する。
【0077】
1つの実施形態において、前記独立符号化されたUCIは、HARQ codebook、単一セルのCSI partI、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ codebook、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである。
【0078】
1つの実施形態において、前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである。
【0079】
S410で、ネットワーク機器は独立符号化されたUCIを受信する。
【0080】
端末機器によって実行されるS402及びS408は、本開示の第1側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0081】
ネットワーク機器によって実行されるS404、S406及びS410は、本開示の第3側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法を実現できる。
【0082】
このように、本開示の実施例において、端末機器は目標サイズ情報をネットワーク機器に送信し、ネットワーク機器はそれが認めている独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整し、それによって、ネットワーク機器が認めている独立符号化されたUCIのサイズは、UEが理解しているものと一致することを保証でき、これによりPUSCHの復号失敗を回避し、UCIを多重化した後のPUSCH及びUCIの復号の信頼性を効果的に向上させる。
【0083】
図5は、本開示の第2側面により提供されるアップリンク制御情報の伝送方法の実施例の模式的フローチャートであり、該アップリンク制御情報の伝送方法500は、端末機器によって実行されてもよく、つまり、該アップリンク制御情報の伝送方法500は、端末機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。
【0084】
該アップリンク制御情報の伝送方法500は以下のステップを含む。
S502で、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する。
ここで、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理する。
【0085】
例えば、プロトコルは、PUSCH上で多重化される独立符号化されたUCIのプリセット閾値が3であると規定する。CG PUSCH上で多重化する必要があるUCIはHARQ code book、CSI part I、CSI part IIのうちの2つ以下のみ(例えば、HARQ code book only)を含む場合、CG UCI及びUCIに含まれる部分を、それぞれ独立符号化する。
【0086】
CG PUSCH上で多重化する必要があるUCIはHARQ code book、CSI part I、CSI part IIを含む場合、CG UCIとHARQ code bookのpayloadをカスケードしてジョイント符号化し、このようにして、多重化する独立符号化されたUCIの数は依然として3であり、閾値以下である。
【0087】
これにより、本開示の実施例は、独立符号化されたUCIの数が多い場合に、UCIの正常な伝送を保証できる。
【0088】
図6は、本開示の第4側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
図6に示すように、端末機器600は、送信モジュール610を含む。
【0089】
送信モジュール610は、目標サイズに基づき、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するために用いられ、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0090】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを送信する前に、さらに、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、ネットワークによって設定される複数の参照値のうちの目標参照値を前記目標サイズとして決定し、前記目標参照値は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ以上である。
【0091】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整し、前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定し、前記目標REの数に対応する第1符号化レートに基づき、前記目標サイズに調整された、独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するために用いられる。
【0092】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定し、前記目標REの数及び前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、第2符号化レートを決定し、前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するために用いられる。
【0093】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、前記独立符号化されたUCIを送信する前に、さらに、前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信し、前記目標サイズ情報は独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである。
【0094】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロをネットワーク機器に送信するために用いられる。
【0095】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、複数のサブ目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するために用いられ、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれの実際のサイズ又はモジュロである。
【0096】
1つの実施形態において、送信モジュール610は、前記独立符号化されたUCIを送信する前に、さらに、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するために用いられる。
【0097】
1つの実施形態において、前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである。
【0098】
1つの実施形態において、前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである。
【0099】
本開示の実施例による端末機器600は、本開示の情報伝送プロセス100~400における端末機器によって実行される各ステップを対応して参照すればよく、該端末機器600における各ユニット/モジュール及び上述した他の操作及び/又は機能はそれぞれ、情報伝送プロセス100~400における対応するステップを実現するためのものであり、同じ又は同等の技術効果を達成できる。簡潔化のために、ここでは繰り返して述べない。
【0100】
図7は、本開示の第6側面により提供されるネットワーク機器の実施例の構造模式図である。
図7に示すように、ネットワーク機器700は、受信モジュール710を備える。
【0101】
受信モジュール710は、独立符号化されたUCIを受信するために用いられ、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される。
【0102】
1つの実施形態において、受信モジュール710は、独立符号化されたUCIを受信する前記ステップの前に、端末機器から送信された、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロである前記目標サイズ情報を受信し、前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するために用いられる。
【0103】
1つの実施形態において、受信モジュール710は、PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを受信するために用いられる。
【0104】
1つの実施形態において、受信モジュール710は、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを、前記独立符号化されたUCIのモジュロと同じモジュロとなり、且つ前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズ以下の数値となるように調整するために用いられる。
【0105】
1つの実施形態において、受信モジュール710は、端末機器から送信された複数のサブ目標サイズ情報を受信するために用いられ、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれのサイズ又はモジュロである。
【0106】
1つの実施形態において、前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである。
【0107】
1つの実施形態において、前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである。
【0108】
本開示の実施例によるネットワーク機器700は、本開示の情報伝送プロセス100~400におけるネットワーク機器によって実行される各ステップを対応して参照すればよく、該ネットワーク機器700における各ユニット/モジュール及び上述した他の操作及び/又は機能はそれぞれ、情報伝送プロセス100~400における対応するステップを実現するためのものであり、同じ又は同等の技術効果を達成できる。簡潔化のために、ここでは繰り返して述べない。
【0109】
図8は、本開示の第7側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
図8に示される端末機器800は、少なくとも1つのプロセッサ801、メモリ802、少なくとも1つのネットワークインタフェース804及びユーザインタフェース803を含む。端末機器800における各コンポーネントは、バスシステム805によって接続される。バスシステム805はこれらのコンポーネントの間の接続通信を実現するためのものであることを理解できる。バスシステム805はデータバスに加えて、さらに電源バス、制御バス及び状態信号バスを含む。ただし、説明を明瞭にするために、
図8において各種のバスは全てバスシステム805とされている。
【0110】
そのうち、ユーザインタフェース803は、ディスプレイ、キーボード、クリックデバイス(例えば、マウス、トラックボール(trackball))、タッチパネル又はタッチスクリーン等を含んでもよい。
【0111】
本開示の実施例におけるメモリ802は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は揮発性及び不揮発性メモリの両方を含んでもよいことを理解できる。ここで不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして用いられるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)であってもよい。例示的なものであり限定する意図がない説明によれば、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM,DDRSDRAM)、強化型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM,DRRAM)のような多くの形のRAMが使用可能である。本開示の実施例に記載のシステム及び方法のメモリ802は、これらのメモリ及び他のいかなる適切なメモリを含むが、それらに限定されない。
【0112】
いくつかの実施形態において、メモリ802において、実行可能モジュール又はデータ構造、又はそれらのサブセット、又はそれらの拡張セットであるオペレーティングシステム8021及びアプリケーションプログラム8022のような要素が記憶されている。
【0113】
そのうち、オペレーティングシステム8021は、フレーム層、コアライブラリ層、ドライバ層等、様々な基本サービスを実現し、ハードウェアベースのタスクを処理するための様々なシステムプログラムを含む。アプリケーションプログラム8022は、メディアプレーヤー(Media Player)、ブラウザ(Browser)等、様々なアプリケーションサービスを実現するための様々なアプリケーションプログラムを含む。本開示の実施例の方法を実現するプログラムは、アプリケーションプログラム8022に含まれてもよい。
【0114】
本開示の実施例において、端末機器800は、メモリ802に記憶され、プロセッサ801によって実行可能なコンピュータプログラムをさらに備え、コンピュータプログラムがプロセッサ801によって実行されると、上記情報伝送プロセス100~400における端末機器によって実行されるステップ、又は上記アップリンク制御情報の伝送方法500における各ステップが実現される。
【0115】
上述した本開示の実施例に開示される方法は、プロセッサ801に適用されてもよく、又はプロセッサ801によって実現されてもよい。プロセッサ801は信号処理能力を有する集積回路チップであってよい。実施過程では、上記方法の各ステップはプロセッサ801内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形態の命令によって実施することができる。上記プロセッサ801は汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート又はトランジスタ論理デバイス、離散ハードウェアコンポーネントであってもよい。本開示の実施例で開示された各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは、いかなる一般のプロセッサ等であってもよい。本開示の実施例に開示される方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサで実行して完了し、又は復号プロセッサ中のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで実行して完了するように直接具現されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ又は電気的消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタ等、本分野で成熟しているコンピュータ可読記憶媒体に位置してもよい。該コンピュータ可読記憶媒体はメモリ802に位置し、プロセッサ801はメモリ802中の情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。具体的には、該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサ801によって実行されると、上記情報伝送プロセス100~400における端末機器によって実行されるステップ、又は上記アップリンク制御情報の伝送方法500における各ステップが実現される。
【0116】
本開示の実施例に説明されるこれらの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はそれらの組み合わせによって実現されてもよい。ハードウェアによる実現について、処理ユニットは、1つ又は複数の専用集積回路(Application Specific Integrated Circuits,ASIC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、デジタル信号処理装置(DSP Device,DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本開示に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0117】
ソフトウェアによる実現について、本開示の実施例に記載の機能を実行するモジュール(例えば、プロセス、関数等)によって、本開示の実施例に記載の技術を実現してもよい。ソフトウェアコードは、メモリに記憶され、プロセッサにより実行されることが可能である。メモリは、プロセッサの内部又はプロセッサの外部に実現可能である。
【0118】
端末機器800は、上記情報伝送プロセス100~400における端末機器によって実行される各ステップを実現でき、同じ又は同等の技術効果を達成できる。重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。
【0119】
図9は、本開示の第8側面により提供されるネットワーク機器の実施例の構造模式図である。上記情報伝送プロセス100~400におけるネットワーク機器によって実行される各ステップを実現し、同じ効果を達成することができる。
図9に示すように、ネットワーク機器900は、プロセッサ901、送受信機902、メモリ903及びバスインタフェースを含む。
そのうち、本開示の実施例において、ネットワーク機器900は、メモリ903に記憶され、プロセッサ901によって実行可能なコンピュータプログラムをさらに備えてもよく、コンピュータプログラムがプロセッサ901によって実行されると、上記情報伝送プロセス100~400におけるネットワーク機器によって実行されるステップが実現される。
【0120】
図9には、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ901によって表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ903によって表されるメモリの様々な回路は互いに接続されている。バスアーキテクチャはまた、周辺機器、レギュレータ及び電力管理回路等のような様々な他の回路も接続することができるが、これらはいずれも本分野で周知であるため、本明細書ではこれ以上の説明は行わない。バスインタフェースはインタフェースを提供する。送受信機902は、送信機及び受信機を含む複数の要素であってもよく、伝送媒体において様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する。
【0121】
プロセッサ901は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理の管理を担当し、メモリ903は、プロセッサ901が操作を実行する時に使用するデータを記憶することができる。
【0122】
図10は、本開示の第5側面により提供される端末機器の実施例の構造模式図である。
図10に示すように、端末機器1000は、伝送モジュール1010を備える。
【0123】
伝送モジュール1010は、独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するために用いられ、前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理する。
【0124】
端末機器1000は、上記アップリンク制御情報の伝送方法500における各ステップを実現し、対応する効果を達成することができるため、ここでは繰り返して述べない。
【0125】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、端末機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法の各ステップ、又はネットワーク機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法の各ステップが実現され、同じ技術効果を達成できる。重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。ここで前記コンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory:ROMと略称)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAMと略称)、磁気ディスク又は光ディスク等のような非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0126】
以上、本開示の実施例による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して本開示の各側面を説明している。ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現できることを理解すべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、機械を製造するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供されてもよく、それにより、これらの命令はコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実現できる。このようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊用途プロセッサ又はフィールドプログラマブルロジック回路であってもよいが、これらに限定されない。ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定される機能又は動作を実行する専用ハードウェアによって実現されてもよいし、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現されてもよいことがさらに理解される。
【0127】
説明すべきこととして、本明細書において、用語「含む」、「包含」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含をカバーすることを意図し、これによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、これらの要素を含むのみならず、明確に挙げられなかった他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をさらに含む。特に制限しない限り、「…の1つを含む」という表現によって限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置において、他の同一要素がさらに存在することを排除しない。
【0128】
以上の実施形態の説明によって、当業者であれば、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームとの組み合わせによって実現することができ、もちろんハードウェアによって実現することもできるが、通常、前者がより好ましい実施形態であることを理解できる。このような見解をもとに、本発明の技術的解決手段は、本質的部分、換言すれば、従来技術に寄与する部分がソフトウェアとして実現することができる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、本発明の各実施例に記載の方法を端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアーコンディショナー、又はネットワーク機器等であってもよい)に実行させるための幾つかの命令を含む。
【0129】
以上、図面を参照しながら本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記具体的な実施形態に限定されず、上記具体的な実施形態は、例示的なものに過ぎず、制限的なものではない。当業者は、本開示の教示によって、本開示の主旨及び特許請求の範囲で保護される範囲を逸脱することなく、多種の形式を実現することができ、これらはいずれも本開示の保護範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法であって、
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するステップであって、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定されるステップを含む、ことを特徴とするアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項2】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、複数の参照値のうちの目標参照値を前記目標サイズとして決定するステップであって、前記目標参照値は前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ以上であるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項3】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップは、
前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するステップと、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定するステップと、
前記目標REの数に対応する第1符号化レートに基づき、前記目標サイズに調整された、独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含
み、
及び/又は、
前記目標サイズに基づき、目標リソース要素REの数を決定するステップと、
前記目標REの数及び前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づき、第2符号化レートを決定するステップと、
前記第2符号化レートに基づき、前記独立符号化されたUCIを符号化してPUSCH上で多重化して送信するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項4】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するステップであって、前記目標サイズ情報は独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロであるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項5】
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する前記ステップは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロをネットワーク機器に送信するステップを含む、ことを特徴とする請求項
4に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項6】
前記目標サイズ情報をネットワーク機器に送信する前記ステップは、
複数のサブ目標サイズ情報をネットワーク機器に送信するステップであって、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれの実際のサイズ又はモジュロであるステップを含む、ことを特徴とする請求項
4に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項7】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信する前記ステップの前に、
前記独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値よりも大きい場合、独立符号化されたUCIの数がプリセット閾値以下となるように、前記独立符号化されたUCIを統合処理するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項8】
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つであり、又は、
前記独立符号化されたUCIは、HARQ code book、CSI part I、CSI part II、CG UCIのうちの少なくとも1つをジョイント符号化したものである、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項9】
前記UCIが多重化された前記PUSCHは、動的にスケジューリングされるPUSCH又は設定スケジューリングされるPUSCHである、ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項10】
ネットワーク機器によって実行されるアップリンク制御情報の伝送方法であって、
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するステップであって、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定されるステップを含む、ことを特徴とするアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項11】
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信する前記ステップの前に、
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信するステップであって、前記目標サイズ情報は、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロであるステップと、
前記目標サイズ情報に基づき、前記ネットワーク機器が認めている前記独立符号化されたUCIのサイズを前記目標サイズに調整するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項
10に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項12】
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する前記ステップは、
PUSCH内の所定情報又は前記独立符号化されたUCI内の所定部分によって、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズ又はモジュロを受信するステップを含む、ことを特徴とする請求項
11に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項13】
端末機器から送信された前記目標サイズ情報を受信する前記ステップは、
端末機器から送信された複数のサブ目標サイズ情報を受信するステップであって、前記独立符号化されたUCIは複数のサブ部分を含み、前記サブ目標サイズ情報のそれぞれは前記サブ部分のそれぞれのサイズ又はモジュロであるステップを含む、ことを特徴とする請求項
11に記載のアップリンク制御情報の伝送方法。
【請求項14】
目標サイズに基づき、独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信するための送信モジュールを備え、前記目標サイズは前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される、ことを特徴とする端末機器。
【請求項15】
独立符号化されたアップリンク制御情報UCIを受信するための受信モジュールを備え、前記UCIは、目標サイズに基づき、前記独立符号化されたUCIを物理アップリンク共有チャネルPUSCH上で多重化して送信されるものであり、前記目標サイズは、前記独立符号化されたUCIの実際のサイズに基づいて決定される、ことを特徴とするネットワーク機器。
【国際調査報告】