(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(54)【発明の名称】導管アダプタを有する呼吸器アセンブリおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
A61M 16/06 20060101AFI20221117BHJP
【FI】
A61M16/06 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519753
(86)(22)【出願日】2020-09-28
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 US2020053005
(87)【国際公開番号】W WO2021067155
(87)【国際公開日】2021-04-08
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522014220
【氏名又は名称】スナップ シーパップ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ヘザリントン,スチュアート
(57)【要約】
鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートを備える。各シートは患者の鼻孔に適合するような大きさおよび形状の開口部を規定し、強磁性ドーム形状リングは、シートの下面に位置し、シートの上面が鼻孔と密封可能に連結するように構成される。当該アセンブリはまた、一対のポストを備える。各ポストは、第1端部に位置する磁気リングと、第2端部に位置するボール形状レセプタクルを備える。前記磁気リングは、前記ドーム形状リングに取り外し可能に取り付けできる。当該アセンブリはさらに、流体が通過する開口部を有する一対の導管アダプタを備える。各導管アダプタのポスト端部はソケットを含み、各ソケットは、前記ボール形状レセプタクルを球窩構造で支えて、実質的に気密な接続を形成するように成形されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻呼吸器アセンブリであって、
一対のシートであって、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、前記シートの下面に位置し、かつ前記開口部の周囲に配置された強磁性ドーム形状リングを有し、前記シートの上面は前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
一対のポストであって、各ポストは、第1端部に位置し、前記ドーム形状リングに取り外し可能に取り付けできる磁気リングと、第2端部に位置するボール形状レセプタクルとを含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する一対のポストと、
流体が通過する開口部を規定する一対の導管アダプタであって、各導管アダプタのポスト端部はソケットを含み、各ソケットは、ポストのボール形状レセプタクルを球窩構造で支えて、実質的に気密な連結を形成するように成形されている、一対の導管アダプタと、を備え、
前記導管アダプタのコネクタ端部は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部と協働して、実質的に気密な連結を形成する、鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項2】
各ボール形状レセプタクルは、前記導管アダプタのソケットと締まり嵌めを形成するように構成される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記導管アダプタのコネクタ端部は、前記コネクタのチャネル開口部を取り囲み、締まり嵌めを形成する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記コネクタのチャネル開口部は伸張し、前記導管アダプタのコネクタ端部を取り囲み、締まり嵌めを形成する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記導管アダプタの内部が略円筒形の開口部を規定する構成、および、前記導管アダプタの外部が略砂時計形を規定する構成のうちの1つ以上である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記導管アダプタは、エラストマー材または低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記アセンブリは、ストラップ、マスク、またはその両方を有さない、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記導管アダプタの壁厚および導管アダプタ材の柔軟性のうちの1つ以上が、前記導管アダプタの高さに沿って変化する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記導管アダプタの壁厚は、前記導管アダプタの端部から前記導管アダプタの高さ中央部分に向かうにつれて漸進的に増加する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ポストの上面は傾斜している、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記磁気リングの開口部は円形、長円形、楕円形、または涙滴形状を有し、前記ドーム形状リングの開口部の形状は、前記磁気リングの開口部の形状を補完する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記コネクタの通気口端部の注入口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通状態にある、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記コネクタは、一般的な既製品の持続陽圧換気(CPAP)装置の一部である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記流体は、高流量生成器、持続陽圧換気(CPAP)装置、流体タンク、または加湿器から供給される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
一対のシートであって、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、前記シートの下面に位置し、かつ前記開口部の周囲に配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密閉可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
一対のポストであって、各ポストは、第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付けできる磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルとを含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する一対のポストと、
流体が通過する開口部を規定する一対の導管アダプタであって、各導管アダプタのポスト端部はソケットを含み、各ソケットは、実質的に気密な連結を形成するように締まり嵌めでレセプタクルを受けるように作られている、一対の導管アダプタと、を備え、
前記導管アダプタのコネクタ端部は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部と協働して、実質的に気密な連結を形成する、鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項16】
前記導管アダプタの内部は、略円筒形開口部を規定する、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記導管アダプタの外部は、略砂時計形状を有する、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記導管アダプタがエラストマー材を含む、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記アセンブリはストラップ、マスク、またはその両方を有さない、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記磁気リングの開口部が円形、長円形、楕円形、または涙滴形状を有し、前記強磁性リングの開口部の形状が、前記磁気リングの開口部の形状を補完する、請求項15に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は令和1年9月30日に出願された米国仮特許出願第62/907,888号の優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本開示の主題は呼吸器アセンブリに関し、特に、ヒトの鼻孔に連結するための鼻呼吸器アセンブリに関する。
【0003】
[背景技術]
顔面マスクおよび鼻カニューレは、睡眠障害および呼吸障害を有する個人を処置するために典型的に使用される。鼻カニューレおよび/または顔面マスクを通じて、高流量の呼吸器ガスを個人に供給することが可能である。同様に、持続陽圧換気(CPAP)マスクを通じて環境空気または酸素富化空気などの流体を所定の、または所望の圧力設定下において患者に供給することが可能である。
【0004】
現在入手可能な典型的なCPAPマスクおよびカニューレはかさばり、審美性の観点から好ましくなく、人間工学的な観点から効率的でない。さらに、従来のマスクおよびカニューレは、患者の皮膚との密封可能に連結されなければならず、見苦しい摩擦痕を残し、消散するのにかなりの時間を必要とする。口および/または鼻孔を包含するマスクの隆起部と、個人の頭部の周囲に配置されるストラップまたは接続部との両方により、くぼみまたは摩擦痕が引き起こされる。従来のCPAPマスクおよびカニューレは嵩張る性質を有するため、着用者が睡眠中に頭部を動かす能力は制約される。例えば、従来のCPAPマスクの着用者が睡眠中に横向きになると、枕がマスクに触れてマスクが外れ、それによってマスクアセンブリ内の気圧が低下する。その結果、着用者は目覚めるか、さもなければ理想的な圧力下の処置ガスを吸入しない。
【0005】
したがって、従来のCPAPマスクに係る欠点に対処する、改良された呼吸器アセンブリが必要とされている。
【0006】
[発明の概要]
当該概要が提供される目的は、以下の詳細な説明でさらに詳述される概念を簡略化された形態で紹介するためである。当該概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別する意図はなく、また、特許請求される主題の範囲を限定するものとして解釈されるべきでもない。
【0007】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。様々な実施形態によれば、当該鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートであって、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、前記シートの下面に位置し、かつ前記開口部の周囲に合わせて配置された強磁性ドーム形状リングを有し、前記シートの上面は前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに一対のポストであって、各ポストは、第1端部に位置し、前記ドーム形状リングに取り外し可能に取り付けできる磁気リングと、第2端部に位置するボール形状レセプタクルとを備え、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する一対のポストを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに、流体が通過する開口部を規定する一対の導管アダプタであって、各導管アダプタのポスト端部はソケットを備え、各ソケットはポストのボール形状レセプタクルを球窩構造で支え、実質的に、気密な連結を形成するように成形されている。さらに前記導管アダプタのコネクタ端部は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部と協働して実質的に、気密な接続を形成する、一対の導管アダプタを備える。
【0008】
1つ以上の実施形態によれば、各レセプタクルは、前記導管アダプタのソケットと締まり嵌めを形成するように構成される。
【0009】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタのコネクタ端部は前記コネクタのチャネル開口部を取り囲み、締まり嵌めを形成する。
【0010】
1つ以上の実施形態によれば、前記コネクタのチャネル開口部は伸張し、前記導管アダプタのコネクタ端部の周囲を取り囲んで、締まり嵌めを形成する。
【0011】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタの内部は、略円筒形開口部を規定する。
【0012】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタの外部は、略砂時計形状を有する。
【0013】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタは、エラストマー材または低密度ポリエチレン(LDPE)を含む。
【0014】
1つ以上の実施形態によれば、当該鼻呼吸器アセンブリは、ストラップ、マスク、またはその両方を有さない。
【0015】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。1つ以上の実施形態によれば、当該鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートであって、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、前記シートの下面に位置し、かつ前記開口部の周囲に配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面は前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに、一対のポストであって、各ポストは、第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付けできる磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルとを含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する一対のポストを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに、流体が通過する開口部を規定する一対の導管アダプタであって、各導管アダプタのポスト端部はソケットを備え、各ソケットは、締まり嵌めでレセプタクル235を支え、実質的に気密な接続を形成するように成形されている、一対の導管アダプタを備える。さらに前記導管アダプタのコネクタ端部は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部と協働して、実質的に気密な接続を形成する。
【0016】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタの内部は、略円筒形開口部を規定する。
【0017】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタの外部は、略砂時計形状を有する。
【0018】
1つ以上の実施形態によれば、前記導管アダプタは、エラストマー材を含む。
【0019】
1つ以上の実施形態によれば、当該鼻呼吸器アセンブリは、ストラップ、マスク、またはその両方を有さない。
【0020】
1つ以上の実施形態によれば、前記磁気リングの開口部は円形、長円形、楕円形、または涙滴形状を有し、前記強磁性リングの開口部の形状は、前記磁気リングの開口部の形状を補完する。
【0021】
[図面の簡単な説明]
前述のこと、および後述の好ましい実施形態の[詳細な説明]は、添付の図面と併せて読まれると、より良く理解される。例示の目的のために、図面に例示的な実施形態が示されているが、本開示の主題は、開示されている特定の方法および手段に限定されない。
【0022】
本明細書に図示、説明、および議論される実施形態は、本発明の例示である。本発明のこれらの実施形態は、図に関連して記載されているので、記載されている方法および/または具体的な構造に様々な修正または改造を加えうることが、当業者には明らかであろう。当然のことながら、添付の特許請求の範囲の範囲内において、その趣旨および意図される範囲から逸脱しない限り、上記の教示は改造および変形に適用される。本発明の教示に依存し、それらを通してこれらの教示が当技術分野を進歩させた修正、適応、または変形はすべて、本発明の趣旨および範囲内にあると考えられる。したがって、本発明は例示された実施形態のみに決して限定されないことが理解されるため、これらの説明および図面は限定的な意味で考慮されるべきではない。
【0023】
図1は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの様々な構成要素の模式図である。
【0024】
図2は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの一部を形成する導管アダプタの模式図である。
【0025】
図3は、本開示の主題の一部の実施形態に係る
図2の導管アダプタの断面図である。
【0026】
図4は、本開示の主題の一部の実施形態に係る一対の導管アダプタと、一部の実施形態におけて開示される鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクタの斜視図である。
【0027】
図5Aは、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタと、シートおよびポートマグネットポストの斜視図であり、
図5Bは、本開示の主題の一部の実施形態に係る、鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタに加えて、追加の球窩構造を備える、シートおよびポートマグネットポストの斜視図である。
【0028】
図6は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る通気口の斜視図である。
【0029】
図7は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る強磁性リングの斜視図である。
【0030】
図8は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタとポートマグネットポストの斜視図である。
【0031】
図9は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る磁気リングの斜視図である。
【0032】
図10は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートの斜視図である。
【0033】
図11は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングおよびシートの斜視図である。
【0034】
図12は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングの斜視図である。
【0035】
図13は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートの斜視図である。
【0036】
図14は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタとソケットマグネットポストの斜視図である。
【0037】
[詳細な説明]
以下に、本発明の実施例における技術的解決策が、本発明の実施例に係る図面に関連して、明確かつ包括的に示されている。明らかに、以下に示された実施例は実施例の一部に過ぎず、本発明の全ての実施例ではない。概して、本明細書の図面に示された本発明の実施例の構成要素は、様々な構成に従って配置され、設計されることができる。したがって、以下の図面に提供される本発明の実施例の詳細な説明は本発明の特許請求される範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の選択された実施例を表すものに過ぎない。本発明の実施例に基づいて、本発明の労力なしに当業者によって得られ得る他の実施例の全ては、本発明の保護の範囲内にある。
【0038】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であることも、または開示された実施形態に限定されることも意図されていない。記載された実施形態の範囲および趣旨から逸脱しない限り、多くの修正および変形を加え得ることが、当業者には明らかであろう。実施形態の原理、実用的な適用、または市場で見出される技術に対する技術的改良を最もよく説明するために、または当業者が本明細書において開示される実施形態を理解することを可能にするために、本明細書において使用される用語は選択された。
【0039】
以下の特許請求の範囲におけるすべての手段、または工程および機能要素の対応する構造、材料、動作、および等価物は、明確に特許請求される場合は、他の特許請求される要素と組合せて機能を遂行するための任意の構造、材料、または動作を含むことが意図される。本発明の説明は例示および説明の目的で提示されているが、網羅的であることも、開示された形態に限定されることも意図されていない。当業者には、本発明の範囲および趣旨から逸脱しない限り、多くの修正および変形を加え得ることが明らかであろう。本発明の原理および実用的な応用を最もよく説明するために、また、当業者が、企図される特定の使用に適した様々な修正を伴う様々な実施形態について、本発明を理解することを可能にするために、実施形態は選択され、説明された。
【0040】
これらおよび他の変更は、発明を実施するための形態に照らして本開示に対して行うことができる。上記の説明は本開示の特定の実施形態を説明し、企図される最良の形態を説明するが、上記がどれほど詳細にテキストに現れるかに関わらず、本教示は多くの方法で実施されることが可能である。システムの詳細は、その実施の詳細においてかなり変化し得るが、当該システムの詳細は、本明細書に開示される主題によって依然として包含される。上述のように、本開示の特定の特徴または態様を説明する際に使用される特定の用語は、その用語が関連付けられる本開示の任意の特定の特性、特徴、または態様に限定されるように、本明細書で用語が再定義されることを暗示するものと解釈されるべきではない。概して、以下の特許請求の範囲で使用される用語は実施形態部の上記の詳細な説明がそのような用語を明示的に定義されない限り、本発明を明細書に開示された特定の実施形態に限定すると解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態のみならず、特許請求の範囲の下で本開示を実行または実施するすべての同等の方法も包含する。
【0041】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本明細書で開示される主題が関係する当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似、または同等の任意の方法、装置、および材料が、本明細書に開示される主題の実施または試験において使用され得るが、代表的な方法、装置、および材料がここに記載される。
【0042】
長年の特許法規約に従い、「a」、「a」、「an」及び「the」という用語は、特許請求の範囲を含む本明細書において使用される場合、「1以上」を意味する。したがって、例えば、「装置」への言及は、複数の装置の意味を含むことができる。
【0043】
特に断らない限り、明細書および特許請求の範囲で使用される成分、状態などの量を表すすべての数字は、すべての場合において、「約」という語によって修飾されるものと理解されるべきである。したがって、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、それに反する示唆がない限り、本明細書に開示される主題によって得られることが求められる所望の特性に応じて、変化し得る近似値である。
【0044】
本明細書で使用されるように、「約」という用語は質量、重量、時間、体積、濃度、および/または比率の量または値を指す場合、開示される一括案および方法において適切であるため、特定の量からの、一部の実施形態では+/-20%、一部の実施形態では+/-10%、一部の実施形態では+/-5%、一部の実施形態では+/-1%、一部の実施形態では+/-0.5%、および一部の実施形態では+/-0.1%の変動を包含し得る。
【0045】
先に述べたように、現在入手可能な典型的なCPAPマスクおよびカニューレは嵩張り、審美性の観点から好ましくなく、人間工学的な観点から効率的でない。最近、一般的に患者の使用により快適であるマスクレス呼吸器アセンブリが入手可能になっている。しかしながら、従来のCPAPマスクの購入にかかるコストの沈下は、一部の患者がこれらの新たに入手可能なマスクレスCPAP呼吸器アセンブリに変更することを妨げ得る。
【0046】
本開示の主題の実施形態はマスクを含む任意の既存の従来のCPAP呼吸器アセンブリを改変することを可能にするアダプタを有利に提供し、その改変は結果として、マスクならびにマスクを患者の顔に固定する関連するストラップの必要性を排除する。本開示の主題の様々な実施形態によれば、一対の導管アダプタが提供される。前記導管アダプタは、マスク及びマスクを患者の顔面に固定するストラップの必要性を排除することによって、マスクを含む既存の従来のCPAP呼吸器アセンブリの改変を有利に提供する。1つ以上の実施形態によれば、本明細書に開示されるような各導管アダプタは、入手可能な任意のまたは最も従来的なネーザルピローCPAP(持続陽圧換気)マスクに設けられた2つの相補的なチャネル開口部のうちの1つに挿入することができる。様々な実施形態では、ネーザルピローマスクのシリコンまたは他の伸縮性材料を伸張し、前記導管アダプタと密封を作り出すことで、「他のブランドのマスク」を、以下に説明するように、新しい磁気マスクレスCPAP装置に変更することができる。これは有利には他の既存のマスクベースのCPAP装置をマスクレスCPAP装置に改変することを可能にし、改変されたマスクレスCPAP装置の各々はCPAP装置を取り付けおよびCPAP装置から使用者の鼻孔に流体を供給するために(ストラップの代わりに)磁気取り付け/取り外し機構を備えている。1つ以上実施形態では、各導管アダプタが入手可能な任意の既存のネーザルピローCPAPマスクの2つの開口部内で固定するように構成され、それによって、シリコンまたは同様の伸縮性材料は伸張し、砂時計形状の導管アダプタの一端を覆って取り囲んで、密封を作り出すことで、「他のブランドのマスク」を、本明細書で説明するテープベースの金属/磁気リング取り付けセットアップとともに使用される新しい磁気マスクに改変する。
【0047】
したがって、本開示の主題の実施形態は、既存のCPAP装置に見られるようなマスクの必要性(ならびにマスクを使用者の顔に固定するために必要なストラップの必要性)を有利に排除することができる。本開示の主題の実施形態はCPAPネーザルピロークッションのヘッドギアを切断し、(マスクまたはストラップを必要としない)磁気取付/取外しシステムに代え、本明細書で開示される各導管アダプタの一端をCPAPネーザルピロークッションのヘッドギアの切断から生じる2つのチャネル開口部のそれぞれに下方に挿入するだけで、使用者がDIY(Do it Yourself)プロジェクトを通して使用者の既存のマスクCPAP装置を改変することを有利に可能にする。一部の代替の実施形態によれば、前記導管アダプタの伸縮性材料は、ネーザルピローマスクのチャネル開口部に伸張することができる。以下、図面を参照して本発明の態様を説明する。
【0048】
本開示の主題の実施形態は、呼吸器アセンブリを対象とする。本明細書で提供される図は、本明細書で開示される主題の1つ以上の実施形態に係る患者に取り付けることができる、鼻アセンブリの1つ以上の実施形態を示す。1つ以上の実施形態によれば、
図1に示される鼻呼吸器アセンブリ105は、一対のシート125を備える。各シート125は患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、強磁性リング162(一部の実施形態では、強磁性リングはドーム形状であってもよい。例えば、ドーム形状強磁性リング262を参照)は前記シートの下面に位置し、開口部の周囲に合わせて配置されている。前記シートの上面は、鼻孔と密封可能に連結するように構成される。当該鼻呼吸器アセンブリ105はさらに、一対のポートマグネットポスト120であって、各ポストは、第1端部に位置し、前記強磁性リング162に取り外し可能に取り付けできる磁気リング150と、第2端部に位置するボール形状レセプタクル135とを備え、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポートマグネットポスト120を備える。当該鼻呼吸器アセンブリ105はさらに、流体が通過する開口部を有する一対の導管アダプタ134を備える。各導管アダプタ134のポスト端部は、ポスト端ソケット127を備える。各ポスト端ソケット127は、ポストのボール形状レセプタクル135を球窩構造で支えて、実質的に気密な接続を形成するように成形されている。前記導管アダプタのコネクタ端部128は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部115と協働して、実質的に気密な接続を形成する。前記ボール形状レセプタクル135は実質的に気密な接続を維持しながら、ポスト端ソケット127の内面の周囲を旋回可能に移動または回転するように構成されている。
【0049】
1つ以上の実施形態によれば、各ボール形状レセプタクル135は、導管アダプタ134のポスト端ソケット127と締まり嵌めを形成するように構成される。一部の実施形態では、前記導管アダプタのコネクタ端部128は締まり嵌めを形成するために、鼻コネクタ190のチャネル開口部115を取り囲む(鼻コネクタ190は一般的なCPAP装置の一部を形成する)。一部の代替実施形態では、一般的なCPAP装置の一部を形成する前記鼻コネクタ190のチャネル開口部115は伸張し、導管アダプタ134のコネクタ端部128を取り囲み、締まり嵌めを形成する。一般的に、入手可能なネーザルピローCPAP装置に存在する接続部のチャネル開口部領域は、例を挙げると、シリコーンのような伸縮性材料で作られる。一部の実施形態では、シリコーン材料は導管アダプタ134のコネクタ端部128を取り囲むことができ、一部の代替実施形態では、前記導管アダプタのコネクタ端部128(前記導管アダプタは少なくともコネクタ端部128の領域で伸縮可能な材料でできている)は鼻コネクタ190のチャネル開口部115を取り囲むように伸張できる。前記鼻コネクタのチャネル開口部領域の柔軟性または伸縮性材料は、概して前記導管アダプタの伸縮性(または柔軟性)材料、特に前記導管アダプタのコネクタ端部領域と実質的に気密な適合を容易にすることができる。
【0050】
一部の実施態様では、前記導管アダプタの内部は、略円筒形の開口部を有する。1つ以上の実施形態では、前記導管アダプタの外部は略砂時計形状の開口部を有する。1つ以上の実施形態では、前記導管アダプタの外部および内部は略砂時計形状の開口部を有する。しかしながら、前記導管アダプタの内部には、他の任意の適当な形を設けることができる。例えば、一実施態様では、前記開口部のポスト端ソケットがボール形状レセプタクル135の形状を補完するように形成されてもよい。一実施形態では、前記開口部のポスト端ソケットが前記ボール形状レセプタクル135の形状を補完し、さらにそれと締まり嵌めを形成するように成形されてもよい。一部の実施形態では、前記導管アダプタの壁面の厚さは前記導管アダプタの高さに沿って変化してもよい。例えば、一部の実施例で前記導管アダプタの壁面の厚さは前記導管アダプタの端部でより大きく、厚さは導管アダプタの高さの端部から中央部に向かうにつれて漸次的に厚くなる。同様に、壁面の柔軟性も、前記導管アダプタの高さに沿って変化させてよく、一実施形態では、前記導管アダプタ134の端部領域が前記導管アダプタ134の中央部領域と比較して、より柔軟にしてよい。一実施形態では、中央部領域が1つ以上の端部領域と比較して、より柔軟であり得る。特に、前記導管アダプタのコネクタ端部領域の厚さおよび柔軟性、前記コネクタ端部領域での開口部の内部形状、および/またはコネクタ端部領域またはその近傍での前記導管アダプタの輪郭は、入手可能な種々の前記鼻コネクタのチャネル開口部115に好適に適合するように構成されてもよい。例えば、一部の実施態様において、前記導管アダプタの外部はコネクタ端部に縁部が設けられた略砂時計形状を有してよく、前記縁部は前記導管アダプタのコネクタ端部の開口部に挿入されたコネクタ開口部上のグリップを改善するために、開口部内に円周方向に内方に延びる縁部を備える。一部の実施態様において、前記導管アダプタの表面はコネクタ端部に設けられた縁部を備えることができ、前記縁部は、前記コネクタ端部がチャネル開口部に挿入されたときに前記コネクタ開口部上のグリップを改善するために外側に円周方向に延びる縁部を備える。一部の実施形態では、導管アダプタ134の内面および/または外面またはその一部が前記チャネル開口部115および/または前記ボール形状レセプタクルの開口部と気密な結合を形成するために、接着剤材料でコーティングされてもよい。一部の実施形態では前記接着剤材料によって形成される結合は永久的であるが、他の実施形態では結合を分離するためにかなりの努力を必要とするにもかかわらず、取り外し可能/一時的であってもよい。
【0051】
様々な実施形態では、前記導管アダプタはエラストマー材で作られてよい。一部の実施形態では、前記導管アダプタの少なくとも一部がエラストマー材で作られてよい。一部の他の実施形態では、前記導管アダプタの全体を低密度ポリエチレン(LDPE)で作られてよい。したがって、様々な実施形態では、本明細書に記載の導管アダプタを備える鼻アセンブリがストラップ、マスク、またはその両方の必要性を有利に排除することができる。前記導管アダプタが取り付けられる一般的なCPAP装置には、ガス、ガスの混合物、または薬物を含むガスから選択される流体が供給されてもよい。
【0052】
図1は、本開示の主題の1つ以上の実施形態に従って、患者に取り付けることができる鼻呼吸器アセンブリ105などの鼻呼吸器アセンブリを示す。図示のように、当該鼻呼吸器アセンブリは患者の鼻腔(すなわち、鼻孔)に連結するように構成されたシート125を備える。当該鼻呼吸器アセンブリはまた、ポートマグネットポスト120のようなポートソケットマグネットポストを備える。各ポートマグネットポスト120の一端は磁界の存在を通じて、シート125上の強磁性リング162に取り外し可能に取り付けできるように構成され、各ポートマグネットポスト120の他端は導管アダプタ134の開口部と連結するように構成される。様々な実施形態では、各ポートマグネットポスト120はソケットマグネットポストに相当し得る。一実施形態では、強磁性リング162は永久磁石である。したがって当該鼻呼吸器アセンブリ105は流体が流れる開口部を有する一対の導管アダプタ134と、ポスト端ソケット127を有する各導管アダプタ134のポスト端部とを備え、各ポスト端ソケット127は、球窩構造でボール形状レセプタクル135を支えて、実質的に気密な接続を形成するように形成される。前記導管アダプタのコネクタ端部128は、持続気道陽圧(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部115と協働して、実質的に気密な接続を形成する。
【0053】
図4は、ポスト端部に一対のチャネル開口部115と、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する通気端部に通気連結部154などを備える鼻コネクタ190を示す。一部の実施形態では
図4に示されるように、例えば、通気連結部154は(鼻コネクタの底面に設けられるのとは対照的に)前記鼻コネクタ190の側面に配置されてもよい。様々な実施形態では、鼻呼吸器アセンブリ105の鼻コネクタ190は入手可能な任意の一般的な鼻コネクタに相当し得る。大部分の鼻コネクタで一般的であるように、鼻コネクタ190は、一対のチャネル開口部115を備えることができる。導管アダプタ134のコネクタ端部128は、ポートマグネットポスト120のチャネル136が導管アダプタ開口部129を通って鼻コネクタ190のチャネル開口部115と、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通するように構成された通気端部の通気連結部154などの入口と整列するように、各チャネル開口部115と協働して、実質的に気密な接続を形成するようなサイズおよび形状にされる。一実施形態では、通気口170などの通気口が通気連結部154とフレキシブルチューブとの間に配置されてもよい。通気口170は、通気連結部154と協働して実質的に気密な接続を形成するような大きさおよび形状の通気口レセプタクル198と、フレキシブルチューブと協働して実質的に気密な接続を形成するような大きさおよび形状の吸気口138などの吸気口を備えてよい。
【0054】
図5Aおよび
図5Bは鼻呼吸器アセンブリの追加の特徴を示し、1つ以上の実施形態によれば、鼻呼吸器アセンブリ105は一対のシート125を備え、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部117を規定し、強磁性リング162(例えば、
図5A参照)がシートの下面に位置し、開口部の周囲に合わせて位置しており、シートの上面は鼻孔と密閉可能な連結のために構成される。シート125は患者の鼻腔(すなわち、鼻孔)に連結するように構成される。鼻アセンブリはまた、ポートマグネットポスト120を備える。一部の実施形態では各ポートマグネットポスト120の一端が磁界の存在を通じて、シート125上の強磁性リング162に取り外し可能に取り付けできるように構成され、各ポートマグネットポスト120の他端は鼻コネクタ190の開口部と連結するように構成される。
【0055】
図5Aに図示するように、各ポートマグネットポスト120は第1端部に位置し、強磁性リング162に取り外し可能に取り付けできる磁気リング150と、第2端部に位置するボール形状レセプタクル135とを備え、第1端部から第2端部に延伸する通路を備える。強磁性リング162は、例えば、
図5Aに示すように、ポートマグネットポスト120に対して実質的に平坦な主面を有してよい。さらに、鼻呼吸器アセンブリ105のポートマグネットポスト120は、導管アダプタのポスト端ソケット127と協働するボール形状レセプタクル135を有してよい。前記ボール形状レセプタクル135は、実質的に気密な接続を維持しながら、ポスト端ソケット127の内面の周囲を旋回可能に移動または回転するように構成されている。導管アダプタ134のコネクタ端部128は、鼻コネクタ190のチャネル開口部115と協働するように構成される(鼻コネクタは入手可能な任意の一般的な鼻コネクタであり得る)。実質的に平坦な主表面を有する強磁性リング162は強磁性リング162を横切る磁気リング150のスライド運動を可能にし、簡便な切断機構を可能にする。強磁性リング162自体が永久磁石である一実施形態では(強磁性リング162は磁気リング150が引き付ける材料で形成されるのではなく)、磁気リング150の極性は対応する強磁性リング162の極性に応じて強磁性リング162に対して引っ張りまたは押し付けの磁力を示す。この引っ張り力又は押し込み力は、強磁性リング162を磁気リング150に/から簡便に接続又は切断するために有利に設計することができる。
【0056】
磁気リング150は、ポートマグネットポスト120の出口端で前記強磁性リング162に取り外し可能に取り付けられる。一実施形態では、磁気リング150は強磁性リング162の表面の周囲で移動又は回転しつつ、磁気リング150と強磁性リング162との間の界面において、実質的に気密な接続を維持し続けるように構成されている。したがって、前記強磁性リング162は前記鼻呼吸器アセンブリ105の着用者が覚醒時または睡眠時のいずれかに頭部を動かした時に前記鼻コネクタ190が不注意で外れる可能性を有利に防止または低減できることによって、理想的な圧力下で患者(または着用者)の鼻孔への処置ガスの継続的な供給が可能になる。1つ以上の実施形態では、鼻呼吸器アセンブリ105を着用している患者の顔が突然の痙攣のような動きで動かされるときに、前記強磁性リング162は磁気リング150が強磁性リング162の表面の周囲を移動または回転することを可能にしつつ、実質的に気密な接続を維持し続けることができる。1つ以上の実施形態では、強磁性リング162は着用者の枕が前記鼻呼吸器アセンブリ105の一部に接触するか、または前記鼻呼吸器アセンブリ105に流体を供給するチューブに剪断力がかかるときに、実質的に気密な接続を維持し続けながら、磁気リング150が強磁性リング162の表面の周囲を移動または回転することを可能にすることができる。
【0057】
代替実施形態では、例えば
図5Bに示すように、ポートマグネットポスト120は磁気リング150の真下に位置する追加の球窩構造137を含み、球窩構造137は磁気リング150とポスト本体130の上端部(すなわち、シート125に対向する端部)またはその近傍の間に配置される。前記球窩構造137は、磁気リング150が前記強磁性リング162を受容する旋回ヘッドを鼻の外側に広がる鼻孔に対して異なるピッチおよび角度で提供し、各球窩構造137は前記各磁気リング150が前記ポスト本体130の上端部(すなわち、端部に対向するシート225)に対して0~90度の角度で旋回するように設けられている。したがって、当業者が理解するように、前記球窩構造137は、前記ポスト本体130の上端またはその近傍に設けられた、適切に協働する前記球窩構造137の内面の周囲で旋回可能に移動または回転しつつ、実質的に気密な接続を依然として維持し続けるように構成されている。換言すれば、前記球窩構造137は、鼻呼吸器アセンブリ105の球窩構造において、ボール形状レセプタクル135が、鼻コネクタ190のチャネル開口部115と協働する方法と同様に動作する。前記球窩構造137はさらに、球窩構造において、ボール形状レセプタクル135がポスト端ソケット127の内面と協働する方法と同様に動作してよい。
【0058】
一部の実施形態では、各ポートマグネットポスト120の上面は種々の鼻孔に取り付けられる前記シート125とより良好に適合するよう傾斜してもよい。様々な実施形態では前記磁気リングの開口部が円形、長円形、楕円形、または涙滴形状を有してよく、したがって、前記ドーム形状リングの開口部の形状は前記磁気リングの開口部の形状を補完することができる。
【0059】
図6は、前記鼻呼吸器アセンブリの一部を形成し得る通気口を示す。したがって、鼻呼吸器アセンブリ105は、患者の鼻孔へ処置ガスを供給するための1つ以上の通気口170をさらに備えてよい。通気口170の一端は呼吸器ガスを提供する流体チューブを介して流体源(図示せず)に接続するように構成された吸気口138を有してよく、通気口170の他端に位置する通気口レセプタクル198は、鼻コネクタ190の通気連結部154と連結する。したがって、鼻呼吸器アセンブリ105は、流体の流れが生じる場所の近傍に位置する1つ以上の通気口170を備えてよい。通気口170は任意の所望の位置に配置することができ、本明細書に示す位置に限定されないことを理解されたい。一部の実施形態では、通気口170はさらなるアダプタを含むソケットを備えてよい。さらなるアダプタはフレキシブルチューブまたはチューブとの接続を可能にするために、任意の所望の形状に構築され得る。そのような実施形態では、アダプタの外径がチューブまたはチューブの内径よりも大きい。このようにして、さらなるアダプタは所望の時間の間、チューブ内に保持され、睡眠中などに、患者によって偶発的に取り外されることができない。しかしながら、前記アダプタは、任意の公知の機構を使用して、チューブに取り外し可能に接続され得る。したがって、様々な実施形態では、前記コネクタの通気端の吸気口が流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通している。さらに、コネクタは、一般的な既製の持続陽圧換気(CPAP)装置の一部とすることができる。さらに、前記流体は、高流量生成器、持続的気道陽圧(CPAP)装置、流体タンク、または加湿器から供給することができる。しかしながら、チャネル開口部115に加えて、上述したようなチャネル開口部115の上流の前記鼻呼吸器アセンブリ105の他の要素(すなわち、上述したようなチャネル開口部115と流体源との間の全ての要素)は、本発明が意図したように動作するために上述したように配置されることは必須ではないことに留意されたい。言い換えれば、2つのチャネル開口部115を越えて、チャネル開口部115の上流の鼻呼吸器アセンブリ105の残りの要素は、任意の適切なまたは所望の構成を有してよい。
【0060】
一部の実施形態では、前記流体源が高流量生成器、持続陽圧換気(CPAP)装置、流体タンク、加湿器、または当技術分野で知られている、または使用される任意の他の流体源であってよい。本明細書において使用される「流体」という用語は、ヒトの気道への送達に適した任意のガス、ガスの混合物、または薬物(エアロゾル薬物など)を伴うガスを指す。例えば、
図1に示すように、フレキシブルチューブは前記流体源から前記流体を供給するために吸気口138と結合することができ、前記チューブは、任意の公知のフレキシブルチューブを含んでよい。本明細書において使用される「チューブ」という用語は、流体が流れる任意の導管、送達導管、チューブ、配管、流路、またはチャネルを指す。本明細書で使用される「フレキシブル」という用語は屈曲可能であり、柔軟であり、人体の一般的な形状および輪郭に容易に一致する任意のチューブを指す。一部の実施形態では前記チューブは(限定されないが)ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、シリコーン樹脂、フルオロポリマー、およびそれらの組み合わせまたは共重合体などの医療階級の材料から構築されてよい。前記チューブはフレキシブルであり、弾力性があり、中空である。一部の実施形態ではチューブは約2~4mmの内径を有してよいが、より大きいまたはより小さい直径を有するチューブを使用してもよい。例えば、前記チューブの内径は特定の着用者の好みおよび/または必要性に合わせて調整するために、増加または減少されてよい。一部の実施形態では、使用中に、チューブは患者の耳の上に引っ掛けてよく、使用中に顎の下に持ち上げてよい。
【0061】
図8は、1つ以上の実施形態によるポートマグネットポストおよび導管アダプタを示す。様々な実施形態では、各ポートマグネットポスト120は第1端部に位置する磁気リング150(例えば、
図8に示すように磁気リングの形状)と、第2端部に位置するボール形状レセプタクルとを備え、第1端部から第2端部に延伸する通路を有する。
図9に示される磁気リング150は、出口端116において前記強磁性リング162に取り外し可能に取り付けられる。
【0062】
図10~
図14は、現在開示されている主題の1つ以上の実施形態による鼻呼吸器アセンブリ105のいくつかの代替構成要素を示す。シート125(例えば、
図10に示されている)は、ドーム形状強磁性リング262を構成してよい。一部の実施態様において、ソケットマグネットポスト220は磁気リング250を介してシート225のドーム形状強磁性リング262に向かって延伸して接触する鼻プロング(
図14のマグネットソケット252参照)として構成される。シート225は吸気口238で受容された流体がシート225のそれぞれの開口部217を介して着用者の鼻孔に送達されるように、着用者の鼻孔に取り付けられるように構成される。
【0063】
1つ以上の実施形態では、ドーム形状強磁性リング262はドーム形状強磁性リング262の前記開口部がシート225の各開口部217と合うように(例えば、
図11に図示されているように)位置し、シート225の前記開口部217と一体的な構成要素で作られる。従って、シート225の下面は前記ドーム形状強磁性リング262を備え、吸気口238で受容された流体がシート225の各開口部を介して使用者の鼻孔内に送達されるように、磁気リング250と協働して連続した導管を提供する。磁気リング250がシート225のドーム形状強磁性リング262に取り外し可能に取り付けられると、各ソケットマグネットポスト220の上端、すなわち出口端216は着用者の鼻孔の内部と流体連通し、一方、ソケットマグネットポスト220の下端に見られるレセプタクル235は、導管アダプタ134の内部開口部と流体連通している。次に、導管アダプタ134の内部開口部は呼吸器流体が各ソケットマグネットポスト220の出口端216(すなわち、ポスト上部の開口部)から各シート225の開口部217を通って着用者の鼻孔の内部に流れるように、鼻コネクタと流体連通している。したがって、各ソケットマグネットポスト220および関連する導管アダプタ134は、流体源から患者の鼻孔に流体を運ぶための独自の経路を備える。
【0064】
様々な実施形態では、ソケットマグネットポスト220が円形、楕円形、または方形の断面など、様々な断面を有してよく、開口部217はソケットマグネットポスト220の前記断面を補完する形状を有する。ソケットマグネットポスト220の各磁気リング250はシート225のドーム形状強磁性リング262と連結するように構成され、シート225は同様に患者の鼻孔と連結するように構成される。各シート225の鼻孔に面する側は、患者の鼻孔と同一平面で密封可能な連結を提供するように構成されてよい。各シート225は、患者の鼻孔または患者の鼻孔を取り囲む皮膚の外側に直接接触する。図示されるように、ソケットマグネットポスト220の内部は患者の鼻腔へ流体の供給を可能にするために、その全長を通過するポストチャネル236を備える。
【0065】
図14に示すように、各々のソケットマグネットポスト220の上端は、磁気リング250のようなマグネットを収容するように構成されたマグネットソケット252を備える。ソケットマグネットポスト220は、ポスト本体230と、レセプタクル235と、ポストチャネル236とをさらに備える。一部の実施形態では、ソケットマグネットポスト220は前記鼻呼吸器アセンブリが人に取り付けられるとき、互いに平行または略平行である。磁気リング250はリング形状であるように示されているが、現在開示されている主題の趣旨から逸脱しない限り、他の形状もよい。同様に、ドーム形状強磁性リング262(例えば、
図12を参照)もまた、前記磁気リング250の形状と相補的な、または一致する他の形状をとってもよい。様々な実施形態では、ドーム形状強磁性リング262は実質的に気密な結合または取り付けを形成するように、磁気リング250の磁場によって引きつけられるように強磁性材料で作られている。
【0066】
したがって、一部の実施形態では前記鼻呼吸器アセンブリは一対のシートであって、各シートは患者の鼻孔に適合するサイズおよび形状の開口部を規定し、前記シートの下面に位置し、かつ前記開口部の周囲に合わせて配置されたドーム形状強磁性リング262を有し、前記シートの上面は鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備えてよい。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに一対のソケットマグネットポスト220であって、各ソケットマグネットポスト220は第1端部に位置し、前記ドーム形状強磁性リング262と取り外し可能に取り付けできる前記磁気リング250と、第2端部に位置するレセプタクル235とを備え、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のソケットマグネットソケットを備えてよい。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに流体が通過する開口部を有する一対の導管アダプタ134であって、各導管アダプタのポスト端部127はソケット(図示せず)を有し、各ソケットは、締まり嵌めでレセプタクル235を支え、実質的に気密な接続を形成するように成形されている。さらに前記導管アダプタのコネクタ端部128は、持続陽圧換気(CPAP)装置のコネクタのチャネル開口部115と協働して、実質的に気密な連結を形成する、一対の導管アダプタを備える。
【0067】
一部の実施形態では、各シート225は1つ以上のフレキシブル接着シート(図示せず)と連結するか、またはそれを含み、患者の鼻孔との密封可能な連結を提供する。シートは織布、プラスチック、および/またはラテックスを含む(しかし、これらに限定されない)任意の公知の材料から構築されてよい。例えば、一部の実施形態では、シートはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ラテックス、またはこれらの組み合わせから構成されてよい。一部の実施形態では、シートが発泡医療テープ、外科用テープ、および/または低アレルギー性テープであってよい。シート225の患者接触面は、接着剤を有してよい。前記接着剤は、当技術分野において知られている、または使用されている任意の医学的に安全な接着剤であってよい。例えば、前記接着剤は、1つ以上のアクリレート(メタクリレート、アルキルアクリレート、またはエポキシジアクリレートなど)、アクリル酸、ポリ塩化ビニル、アルキルエステル、またはそれらの組み合わせから選択してよい。一部の実施形態では、前記接着剤は感圧性接着剤であり、シートは所望に応じて患者の皮膚に接着、および除去されることが可能である。前記接着剤は、毎日使用される際に、皮膚に軽度の刺激を生じさせるか、または全く刺激を生じさせないように選択されてよい。一部の実施形態では、前記接着テープは親水コロイドテープとして構成されてよく、および/または患者の体温が当該接着剤を温めるにつれて、鼻孔により付着するポリウレタン反応層を含んでよい。あるいは、一部の実施形態では、前記接着剤は取り外し可能な連結を提供するように、患者の鼻孔または鼻結合部に直接塗布されてよい。(例えば、シートは使用されない)。
【0068】
様々な実施形態では、前記強磁性リングがドーム形状を有していても、有していなくてもよい。一部の実施態様において、ソケットマグネットポスト220の上面は、傾斜してよい。一部の実施形態では、ソケットマグネットポスト220の第1端部近傍に位置するマグネットソケット252(例えば、ソケットマグネットポスト220の上面)はソケットマグネットポスト220の本体に対して角度を有してよく、患者の鼻孔上のより良い位置決めのために、シート225のドーム形状強磁性リング262への付着性を高めることが可能となる。一部の実施形態では、前記角度は約5、10、15、20、25、30、35、40、または45度など、約0~45度であってよい。例えば、一部の実施態様では、前記マグネットソケット252の円周、周囲又は最大寸法部に平行な平面は、前記鼻コネクタ190のチャネル開口部に最も近いポートマグネットポスト200に提供されるチャネルの底部の中心を通る横軸に垂直な平面と約0~45度の角度を形成するように構成されてよい。他の例として、一部の実施態様において、前記マグネットソケット252の円周、周囲又は最大寸法に平行な平面は、通気口170上に設けられた開口部の中心を通る横軸に垂直な横方向の主平面に対して約0~45度の角度を形成するように構成されてよい。一部の実施形態では、前記ポスト本体の一部をある角度をつけて外側に突出させることにより、角度が形成されてよい。一部の実施形態では、ソケットマグネットポスト220のチャネル開口部の真下の領域を含む、鼻コネクタ190の1つ以上の構成要素を改変することによって角度が形成されてよい。あるいは、一部の実施形態ではソケットマグネットポスト220の本体はある角度で切断された上端部を有し、実質的に円筒形のままであり得る。ソケットマグネットポスト220の本体はその内部にチャネルを収容し、患者の鼻腔へ流体を供給することを可能にする。一部の実施形態では、本体が円形、楕円形、または正方形の断面形状を有してよい。しかしながら、本体の形状は限定されず、任意の所望の形状に構成されてよい。さらに、ソケットマグネットポスト220のチャネルは、正方形、三角形、円形、楕円形などの任意の所望の断面形状を有してよい。1つ以上の実施形態によれば、前記磁気リングの上面は、角度が付けられている。そのような実施形態では、前記磁気リングが前記磁気リングの異なる領域において異なる厚さを有してよい。一部の実施形態では、前記角度はポスト端ソケット127の真下(すなわち上流)の領域を含む、導管アダプタ134の1つ以上の構成要素を修正することによって形成されてよい。
【0069】
ポスト本体230はその内部にポストチャネル236を収容し、患者の鼻腔へ流体供給することを可能にする。一部の実施形態では、ポスト本体230は円形、楕円形、または正方形の断面形状を有してよい。しかしながら、ポスト本体230の形状は限定されず、任意の所望の形状に構成してよい。さらに、ポストチャネル236は、正方形、三角形、円形、楕円形などの任意の所望の断面形状を有してよい。マグネットソケット252、磁気リング250および開口部217もまた、様々な断面形状を有してよい。1つ以上の実施形態によれば、前記磁気リングの上面は、傾斜している。そのような実施形態では、前記磁気リングが前記磁気リングの異なる領域において異なる厚さを有してよい。
【0070】
一般的な鼻呼吸器アセンブリ105のチャネル開口部115、さらに、特に鼻コネクタ190のチャネル開口部115は、導管アダプタ134のコネクタ端部128と取り外し可能に接続するソケットとして構成してよい。各ソケットは、例えば、スナップオンコネクタの形態の前記コネクタ端部128と連結及び連結解除するための1つ以上の取外部を含んでよい。前記取外部はスナップ嵌め、ねじ嵌め、摩擦嵌め、磁気吸引などを備える(ただし、これらに限定されない)当技術分野で知られている、または使用されている多種多様な接続機構のいずれかの形態としてよい。例えば、一部の実施形態では、前記取外部が受け口のカラー端部から延びる1つ以上のアームとして構成してよい。前記アームはアームを枢動させるときにてこの作用を提供するために斜めに構成してよく、それによってソケットカラーを容易に放出するために凹部内に配置された前記ポストから離れるように変形させてよい。
【0071】
一部のさらなる実施形態では、前記強磁性リング162の外周と前記シート125の内側輪郭との間の空間の内側部分(すなわち、強磁性リング162の外周に隣接する部分;代替的に「内側細長部分」と呼ばれる)は細長く、緩く、極めて柔軟であり、シリコーン樹脂の薄層を含むことができ、前記薄層はスリップリングに対して、または強磁性リングに対して外側に跳ね返って、トルクを低減するために前記鼻呼吸器アセンブリの使用中に患者によって開始される運動に適応するのを助けるように構成される。同じ実施形態において、前記強磁性リングの外周と前記シート125の内側輪郭との間の空間の他の部分は、内側細長部分の外周に隣接する部分に対して細長く、柔軟性が少なく、厚いシリコーン層を含むことができる。このような構成は、患者による前記アセンブリの使用中にアセンブリの患者の鼻で感じられる可能性があるトルクを低減または排除することによって、鼻呼吸器アセンブリを装着する患者の快適性レベルをさらに向上させるのに役立つことができる。
【0072】
図14に示すように、ソケットマグネットポスト220の上端は、磁気リング250のようなマグネットを収容するように構成されマグネットソケット252を含んでよい。ソケットマグネットポスト220は、ポスト本体230と、レセプタクル235と、ポストチャネル236とをさらに含んでよい。一部の実施形態において、前記ソケットマグネットポスト220は、互いに平行又は略平行である。磁気リング250はリング形状であるように示されているが、現在開示されている主題の趣旨から逸脱しないかぎり、他の形状でもよく、同様に、ドーム形状強磁性リング262はドーム形状強磁性リング262によって取られた任意の形状が磁気リング250の形状を補完するように、他の形状をとってもよい。様々な実施形態では、ドーム形状のリングは磁気リング250の磁場によって取りつけられるように、強磁性材料で作られている。
【0073】
ソケットマグネットポスト220のレセプタクル235は、導管アダプタ134のポスト端ソケット127と連結するための第2ポスト端部上に構成されている。一部の実施形態では、レセプタクル235はテーパ状リッジを備えてよい。一部の実施形態では、ポスト端ソケット127はレセプタクル235の前記テーパ状リッジを補完するように成形してよい。しかしながら、前記レセプタクル235の形状は限定されず、その端部をポスト端ソケット127に挿入することを可能にするように、そうでなければ、その端部を導管アダプタのポスト端ソケット127と接続することを可能にするように構成されてよい。いくつかの実施形態では、レセプタクル235はポスト端ソケット127の受容部と選択的に連結するように構成され得る。前記レセプタクルと前記ポスト端ソケットの連結は、多数の異なる構造構成を使用して達成され得る。例えば、レセプタクル235は、ポスト端ソケット127のそれぞれの陥入受容部と選択的に連結するための周囲に延伸する部分であってよい。あるいはレセプタクルがボールジョイントであってもよく、受容部はチューブソケットであってもよい。
【0074】
一部の実施形態では、ポートマグネットポスト120および/またはソケットマグネットポスト220は、患者の呼吸能力が妨げられないことを確実にし、過剰な流体が排気口を有することを確実にするために、ポストチャネル236と連通する1つ以上の通気口を含んでよい。前記通気口は任意の所望の構成に寸サイズおよび形状が規定されてよく、流体の流れが生じる任意の領域の近傍に配置されてよい。したがって、前記通気口は、ポストのフランジ、本体、および/またはコネクタ上に配置されてよい。全ての排出された流体(例えば、CO2)の操作が制御され、流量を所望の設定に変更するために滴定可能であるように、前記通気口はサイズおよび位置を変化させてよい。一部の実施形態では、前記通気口は極めて薄い厚さ(例えば、ナノスケールからマイクロスケール)を有するポリマー繊維、膜、および/またはウェブを含んでよい。
【0075】
ソケットマグネットポスト220(同様にポートマグネットポスト120)は、任意の所望の材料から構成されてよい。例えば、ポストは、ラバー、シリコンポリマー、アクリレートポリマー、またはそれらの組み合わせから構成されてよい。前記ポストを構成するために使用される材料は、本明細書において言及される材料に限定されないことを理解されたい。ソケットマグネットポスト220は、シート225を鼻孔の周囲の皮膚に直接取り付け、次いで、磁気リング250をドーム形状強磁性リング262に取り付けることによって、各患者の鼻孔の外側部分に取り付け可能である。前記配置において、ポストチャネル236は、鼻孔開口部と一直線に配置される。一部の実施形態では、接着剤を含む改良型シートを使用して、シートを鼻孔に取り付けてよい。したがって、前記改良型シートの接着面を使用して、シート225を患者の皮膚に接着してよい。あるいは、前記接着剤が患者の皮膚(例えば、鼻孔を取り囲む範囲)に直接的に適用されてよい。ポストはシート225と共に、患者の鼻孔と同一平面上で密封可能に連結するように構成されてよい。ポストが患者の鼻孔の各々の外側部に固定された後、鼻コネクタ190のチャネル開口部115は、ポストの第2端部においてポストチャネル236に向かって平行移動されてよい。前記ポストの開口出口端216(ガス流端)は、ドーム形状強磁性リング262を備えた、実質的に気密な取り付け内にある。流体はチューブから、鼻コネクタの内部を通り、導管アダプタ134の内部を通り、ソケットマグネットポスト220の内部を通って流れ、出口端216を介してソケットマグネットポスト220を出て、患者の鼻腔に流入する。
【0076】
使用時には、上記で詳細に説明したように、シート225は、鼻孔を取り囲む皮膚に直接取り付けることによって、各鼻孔の外側部分に取り付けられてよい。次いで、チューブを介して流体源と接続された配置のソケットマグネットポスト220は磁気リング250がシート225のドーム形状強磁性リング262に取り付けられるように、前記シートに向かって平行移動される。使用者がポストおよびシートをとの結合を切り離したいときは、鼻コネクタ、チューブ、ソケットマグネットポストおよび通気口のうちの1つ以上を鼻孔から静かに引き離すことによって、磁気リング250をドーム形状強磁性リング262から切り離すことができる。一実施形態では、ドーム形状強磁性リング262はそれ自体が永久磁石である(ドーム形状強磁性リング262は磁気リング250が引きつける材料で形成されるのではなく)。ドーム形状強磁性リング262自体が永久磁石であることは、一実施形態ではドーム形状強磁性リング262と磁気リング250との間の結合を改善するように有利に作用する。
【0077】
ソケットマグネットポスト220を備える鼻アセンブリの残りの構成要素は鼻呼吸器アセンブリ105のそれぞれの構成要素と実質的に類似または同一であってもよく、前記鼻アセンブリの構成要素は鼻呼吸器アセンブリ105のそれぞれの構成要素に追加された100位の接頭辞「2」を含む数字でラベル付けされる。例えば、ソケットマグネットポスト220を備える前記鼻アセンブリの磁気リング250は、鼻呼吸器アセンブリ105の磁気リング150と実質的に類似または同一の特徴であり得る。他の例として、ソケットマグネットポスト220を備える前記鼻アセンブリの通気連結部254は、鼻呼吸器アセンブリ105の通気連結部154などと実質的に類似または同一の特徴であり得る。したがって、ソケットマグネットポスト220と、その様々な成分、開口部217、マグネットソケット252、シート225、ポストチャネル236、ソケットマグネットポスト220、とを備える鼻アセンブリは、本明細書で特に説明しない限り、鼻呼吸器アセンブリ105の対応する構成要素において、100位の接頭辞「1」を接頭辞「2」で置き換えることによって達する鼻呼吸器アセンブリ105のそれぞれの構成要素と同様または同一の特徴を有することができる。
【0078】
本明細書に開示される呼吸器アセンブリは、多種多様な用途を有する。例えば、一部の実施形態では、前記アセンブリが鼻アセンブリを介した呼吸器ガスの高流量送達のために使用され得る。一部の実施形態では、空気が体温付近(例えば、約37℃)まで加熱され、および/または加湿されて(例えば、約100%の相対湿度)、気道水分喪失、気道冷却、鼻への刺激などを低減することができる。高流量治療では、酸素源は典型的には圧縮空気とブレンドされ、空気、約22%~約99%の空気と酸素のブレンド、または酸素ブレンダーの使用による100%の酸素の送達を可能にする。有利には、開示されたアセンブリは成人のために約50リットル/分までの流量の呼吸器ガスを送達するのに十分な大きさのチューブを備える。鼻アセンブリおよびその構成要素はまた、鼻孔の密閉を防ぐのに十分に小さく、呼気中に気体の流れが生じることを可能にし、吸気中の過剰なガスの漏出をさらに可能にする。有益なことに、送達される流量が吸気流量に見合うことが可能なので、送達される気体は室内空気によって希釈されない。
【0079】
あるいは、またはさらに、開示された呼吸器アセンブリは持続陽圧換気(CPAP)装置とともに使用されてよい。CPAP装置は患者の気道を絶えず開いた状態に保つために、通常、持続的に穏やかな空気圧をかける。その結果、患者のステントと共に使用されるCPAP装置は、肺胞を有利に開放させ、したがって、換気のために肺の表面積のより多くを補充することができる。CPAP装置は一般的に、睡眠時無呼吸など呼吸に問題のある人に使用される。あるいは、CPAP装置は、肺がまだ完全には発達していない早産児を治療するために使用され得る。一部の実施形態では、開示されたアセンブリは従来のCPAPマスクの代替として使用され得る。
【0080】
開示された呼吸器アセンブリは、睡眠時無呼吸または他の障害を診断するためなど、臨床状況における圧力記録用途にさらに使用されてよい。特に、睡眠時無呼吸は、呼吸低下事象および無呼吸事象を規定する呼吸停止エピソードに関連する特徴的な臨床的特徴に基づいて診断され得る。開示された装置は、圧力変換器に接続された鼻プロングを用いて鼻圧を測定することによって、鼻圧を測定するために使用されてよい。
【0081】
開示されたアセンブリはさらに、流体タンク、加湿器、または当技術分野において公知の、または使用される任意の他の流体源と共に使用されてよい。有利には、開示されたアセンブリが従来の呼吸マスクおよびカニューレに一般的に見られる耳の上の痛みおよび唇の痛みを除去することが可能である。さらに、開示されたアセンブリは、流体送達のために使用される際に、気体(例えば、酸素)のより良好な制御を可能にし得る。一部の実施形態では、開示されたアセンブリはストラップおよびマスクを有さないので、使用の際の快適さを増大させる。その結果、患者は医師の指示に従い、アセンブリを使用する可能性が高くなる。さらに、マスクおよびストラップによる見苦しい皮膚の圧痕は除去される。開示されたアセンブリは、患者の移動中または枕に押し付けられたときなど不慮に外れる可能性は低い。
【0082】
一部の実施形態では、開示された呼吸器アセンブリはCPAPアセンブリの再使用可能部分を消毒するために使用され得る消毒エンクロージャを備える。本明細書で使用される「消毒」という用語は、すべてのまたはほぼすべての微生物の除去を指す。消毒エンクロージャは、再使用可能なCPAP要素を洗浄および/または消毒するために使用される活性化酸素および/またはUV光発生器を含んでよい。例えば、一部の実施形態では発生器は前記エンクロージャおよび再利用可能なCPAPシステムの内部の含有物を消毒するために活性酸素を生成することが可能である。活性酸素(O3またはオゾンとしても知られている)は水中および大気中の実質的にすべての既知の種のウイルスを死滅させることが示されている安全な自然発生ガスである。特に、活性酸素は、おそらく酵素制御システムの作動を阻害および遮断することによって、細菌細胞の代謝を妨害することが示されている。十分な量の活性酸素が細胞膜を突破し、細菌を破壊する。活性化酸素はタンパク質コートを通って核酸の中心部に拡散することによってウイルスRNAに損傷をもたらし、ウイルスを破壊する。より高濃度では、活性化酸素は酸化によってウイルスカプシドを破壊し、DNAまたはRNA構造に影響を及ぼす。活性酸素は、大腸菌、インフルエンザウイルス、ブドウ球菌、レンサ球菌、口内炎ウイルスなど、数十種類の有害な病原体を破壊するのに有効であることが示されている。
【0083】
一部の実施形態では、発生器は内部および/または開示されたシステム内部で約10~500ppm(百万分率)の濃度の活性酸素を生成することが可能である。一部の実施形態では、発生器がエンクロージャの内部および関連するCPAP機器の含有物を消毒するためにUV光を生成することが可能である。
この目的のために、発生器は、予め設定された期間にわたって作動させることが可能な1つ以上の紫外線を含んでよい。UV光は、細菌、ウイルス、酵母、およびカビを含む微生物を不活性化するのに非常に有効である。一部の実施形態では、UV光は、細菌、ウイルス、カビ、酵母、および他の微生物中のDNA分子を損傷し、それらの複製を妨げ、そして危害を及ぼすことが知られている、約100~280ナノメートルの範囲である。
【0084】
消毒エンクロージャは、CPAP使用者のソケット(またはマスク)、チューブ、加湿器、およびCPAPチャンバ内のカビ、バクテリア、およびウイルスの約99%を死滅させることが可能である。前記消毒エンクロージャは、非常に効果的であることに加えて、使い易いように設計されている。使用者は単に、自らのソケットまたはマスクを前記消毒エンクロージャ内に配置し、蓋を閉じ、離れるだけでよい。重要なことは、消毒プロセスの開始前にCPAP装置を分解する必要がないことである。有利には、前記消毒エンクロージャは毎日使用することができる。一実施形態では、前記消毒エンクロージャが1日に実施される複数の消毒サイクルをサポートするように構成される。前記エンクロージャは、円形、楕円形、正方形、三角形、楕円形、六角形、五角形、星形、抽象的な形状など、任意の所望の形状に構成されてよい。前記エンクロージャは、任意の所望のサイズに構成されてよい。一部の実施形態では、前記エンクロージャはCPAPアセンブリのサイズと比較して、比較的小さいサイズであってよい。例えば、前記エンクロージャは、約5.0、4.75、4.5、4.25、4.0、3.75、3.5、3.25、3.0、2.75、2.5、2.25、2.0、1.75、1.5、1.25、または1.0インチなど、約5インチ未満の高さ、幅、および深さを有してよい。しかしながら、エンクロージャはその内部に特定のCPAP要素を収容するために、任意の所望のサイズを有してよい。
【0085】
様々な実施形態では、チューブ10に接続された流体源(
図1を参照)が高流量酸素(HFO)源を備えることができ、鼻呼吸器アセンブリ105および本明細書に記載されるアセンブリの他の構成要素は高流量鼻カニューレ(HFNC)と組合せて使用することができ、またはその1つ以上の属性を備えることができる。したがって、様々な実施形態では、本明細書に記載される様々な鼻呼吸器アセンブリが例えば、Salter Labs(15LPMまでの酸素流の効果的な送達を伴う成人高流量カニューレ1600HF)、Vapotherm(95%~100%相対湿度および33℃~43℃の温度範囲を伴う40LPMまでの流量範囲を伴う2000i高流量治療システム)、Teleflex(40LPMまでの流量を伴うComfort Flo加湿システム)、およびFisher & Paykel Healthcare(Optiflow(登録商標)およびAIRVO(登録商標)2デバイス(両方とも60L/分までの流量を送達することができる)によって製造される機器など、加湿された空気流を送達するように設計されたHFNCシステムと連動して動作するように構成される。
【0086】
当技術分野で周知のように、HFOシステムは、例えば、鼻呼吸器アセンブリ105などの鼻呼吸器アセンブリを通して高流量の空気/酸素混合物を送達することができ、それによって、他の形態の換気に代わるものを提供する。60LPMまでの流速、高分子湿度、および正確な酸素送達を提供することによって、HFOシステムは、選択された患者集団における非侵襲的換気および挿管の必要性を低減し得る。適切な患者におけるHFNCを介したHFO療法の利用は酸素化を改善し、患者の呼吸仕事量を低下させ、機械的人工換気などのより侵襲的な治療形態の代替として役立つ。HFNCからの利益の大部分は加熱と加湿の他に、最適な流量からくる。HFNCは患者の咽頭の死腔(酸素が低く、CO2が高い古いガス)を置き換えるか、または洗い流す高流量の新鮮なガスの継続的な流れを提供し、それによって、患者が現在再呼吸する各呼吸は、二酸化炭素から洗い流され、酸素富化ガスで置き換えられ、呼吸効率を改善する。HFOシステムは、鼻プロングまたはカニューレを介して60LPMの最大流量で100%まで加熱および加湿された酸素を送達することができる、加熱され、加湿された高流量鼻カニューレ(HFNC)からなることができる。空気/酸素ブレンダーは患者の吸気流量要求とは無関係に、正確な酸素送達を提供することができる。HFOシステムは広範囲の患者ケア分野で利用することができ、臨界医療、救急部門、終末期シナリオ、および在宅ケア環境における患者集団に投与することができる。呼吸障害のある患者を管理する際には、ガス交換の改善と呼吸仕事量の減少が臨床エンドポイントとなる。HFOシステムは、軽度から中等度の低酸素血症の患者を治療する場合を含む、広範な患者集団および治療領域において正確な酸素送達を提供することができる。適切な患者におけるHFO治療は酸素化を改善することができ、非侵襲的または侵襲的換気を必要とせずに患者の呼吸仕事量を低下させることができる。さらに、一部の患者ではICU滞在期間を短縮できる可能性がある。加湿式HFNC酸素療法は低酸素血症性呼吸不全の多くの患者に十分な酸素化を提供でき、挿管を辞退した患者にはNIVの代替となる可能性がある。高流量酸素投与はまた、終末期臨床分野においても利用することができる。
【0087】
加熱および加湿された酸素は、標準的な酸素療法と比較していくつかの利点を有する。鼻カニューレまたは非再呼吸マスク(NRBM)などの他のデバイスを通して送達される標準的な酸素療法は、低温(加温されていない)および乾燥(加湿されていない)ガスを送達する。この低温で乾燥したガスは気道炎症を引き起こし、気道抵抗を増大させ、粘液線毛機能を障害し、おそらく分泌クリアランスを障害する可能性がある。また、正常な呼吸の間、気体を暖め、加湿するために、かなりの量のエネルギーが個人によって消費される。したがって、加熱され加湿された酸素は特に急性呼吸不全の状況において、分泌クリアランスを改善し、気道炎症を低下させ、エネルギー消費を低下させることができる。本明細書に記載されるようなアセンブリと組み合わされる、加熱され、加湿された高流量鼻カニューレの使用は、すべての年齢層にわたる呼吸不全の患者の治療において有利に使用され得る。一実施例では、加熱および加湿された高流量鼻カニューレまたは高流量鼻カニューレ(HFNC)が100%の相対湿度で37℃まで気体を加熱することができ、60リットル(L)/分までの流量で0.21~1.00%の吸入酸素濃度(FiO2)を送達することができる。流量およびFiO2は、患者の流量およびFiO2要件に基づいて、独立して滴定することができる。したがって、sにおける鼻酸素の臨床使用のための重要な要素は、その有効な加湿である。
【0088】
導管アダプタを備える本開示の主題の様々な実施形態は、高流量酸素(HFO)源および/または高流量鼻カニューレ(HFNC)と共に連結して使用することができる。HFO源および/またはHFNCを備える実施形態は有利にはポートマグネットポスト120のようなソケットマグネットポストを備える、先述の開示された主題の様々な態様を含むことができ、ここで、各ポートマグネットポスト120の一端は、磁界の存在を通して、シート125上の強磁性リング162に取り外し可能に取り付けできるように構成される。各ポートマグネットポスト120の他端は、鼻コネクタ190の開口部に連結するように構成してよい。HFO源および/またはHFNCを備える様々な実施形態では、それぞれのポートマグネットポスト120は出口端116に位置するマグネット(例えば、
図8に示すような磁気リング150の形態)と、第2端部に位置するボール形状レセプタクル135と、第1端部から第2端部まで延伸する通路とを備えてよい。前記ボール形状レセプタクルは、導管アダプタ134のポスト端ソケット127と連結する。磁気リング150は、出口端116で強磁性リング162(
図5B参照)に取り外し可能に取り付けることができる。HFO源および/またはHFNCを備える一実施形態では、磁気リング150が磁気リング150とドーム形状強磁性リング262との間の界面で実質的に気密な接続を維持しながら、球窩構造でドーム形状強磁性リング262の表面の周囲を旋回可能に移動または回転するように構成することができる。
【0089】
HFO源および/またはHFNCを備える一部の実施形態では、各ポートマグネットポスト120の上端が磁気リング150などのマグネットを収容するように構成されたマグネットソケット152を含んでよい(例えば、
図8を参照)。HFO源を備える一部の実施形態では、
図11に示すように、シート225の下面は、磁気リング150と協働してポストチャネル236でHFO源から受け取った流体がシート225のそれぞれの開口部を介して着用者の鼻孔に送達されるように、連通するドーム形状強磁性リング262を含んでよい。磁気リング150がシート225のドーム形状強磁性リング262に取り外し可能に取り付けられると、各ポートマグネットポスト120の上端、すなわち出口端216は、着用者の鼻孔の内部と流体連通している。ポートマグネットポスト120の下端は導管アダプタ134の内部、および鼻コネクタ190の内部と流体連通しており、呼吸流体は各ポートマグネットポスト120の出口端216(すなわち、ポスト上部開口部)から、各シート225の開口部217を通って、着用者の鼻孔の内部に流れる。このように、各ポストは、流体源(例えば、HFNCを有する又は有さないHFO源)から患者の鼻孔へ流体を運ぶための特有の経路を備える。マグネットソケット252は、ポストの第1端部近傍に位置している。HFO源および/またはHFNCを備える一部の実施形態では、マグネットソケット252(すなわち、ポストの上面)は患者の鼻孔上でより良い位置決めのために、シート225のドーム形状強磁性リング262への取付けを強化することを可能にするように、ポスト本体230に対して角度を有してよい。マグネットソケット252、シート225に設けられた磁気リング250及び開口部217も様々な断面形状をとってよい。HFO源および/またはHFNCを備える1つ以上の実施形態によれば、磁気リングの上面は傾斜している。HFO源および/またはHFNCを備えるそのような実施形態では、磁気リングが磁気リングの異なる領域において異なる厚さを有することができる。
【0090】
本明細書で開示される主題の様々な実施形態は本明細書で開示されるように、 鼻呼吸器アセンブリのエンドユーザの好みに基づいて、使用者が、HFO源と規則的流量持続陽圧換気(CPAP)源との間で行き来して交換することをさらに可能にすることができる。一実施例として、エンドユーザはエンドユーザが健康である場合には鼻呼吸器アセンブリを規則的な流量のCPAP源と共に使用し、エンドユーザが病気であるか、またはそうでなければ空気/酸素の増加した給気を必要とする場合には、規則的な流量のCPAP源をHFO源と交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【
図1】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの様々な構成要素の模式図である。
【
図2】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの一部を形成する導管アダプタの模式図である。
【
図3】本開示の主題の一部の実施形態に係る
図2の導管アダプタの断面図である。
【
図4】本開示の主題の一部の実施形態に係る一対の導管アダプタと共に、いくつかの実施形態における開示される鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクタの斜視図である。
【
図5A】開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタと、シートおよびポートマグネットポストの斜視図である。
【
図5B】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタと、追加の球窩構造を備える、シートおよびポートマグネットポストの斜視図である。
【
図6】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る通気口の斜視図である。
【
図7】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る強磁性環の斜視図である。
【
図8】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタと共にポートマグネットポストの斜視図である。
【
図9】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る磁気リングの斜視図である。
【
図10】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートの斜視図である。
【
図11】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングおよびシートの斜視図である。
【
図12】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングの斜視図である。
【
図13】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートの斜視図である。
【
図14】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る導管アダプタを有するソケットマグネットポストの斜視図である。
【国際調査報告】