(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-28
(54)【発明の名称】レーダー使用可能マルチビークルシステム
(51)【国際特許分類】
G01S 13/90 20060101AFI20221118BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20221118BHJP
B64F 1/36 20170101ALI20221118BHJP
B64G 1/10 20060101ALI20221118BHJP
B64G 3/00 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
G01S13/90
B64C39/02
B64F1/36
B64G1/10 335
B64G3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516346
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 US2020052221
(87)【国際公開番号】W WO2021137905
(87)【国際公開日】2021-07-08
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596024851
【氏名又は名称】ロジャーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デイグル、ロバート シー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、ショーン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ブランドスタイン、マーク
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB24
5J070AD05
5J070AD08
5J070AF06
5J070AF08
5J070AK01
5J070AK22
5J070BD01
5J070BE02
(57)【要約】
レーダー使用可能マルチビークルシステムは、少なくとも2つのビークルを含む。各ビークルが、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成されたレーダーモジュールと、接続モジュールであって、レーダーモジュールと信号通信するように、かつ少なくとも2つのビークルのうちの別のビークルの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された接続モジュールと、少なくとも1つのアンテナ、レーダーモジュール、および接続モジュールに動作電力を提供するように構成および配置された電源と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダー使用可能マルチビークルシステムであって、
少なくとも2つのビークルを備え、
各ビークルが、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、前記少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成された前記レーダーモジュールと、
接続モジュールであって、前記レーダーモジュールと信号通信するように、かつ前記少なくとも2つのビークルのうちの別のビークルの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された前記接続モジュールと、
前記少なくとも1つのアンテナ、前記レーダーモジュール、および前記接続モジュールに動作電力を供給するように構成および配置された電源と、を含む、レーダー使用可能マルチビークルシステム。
【請求項2】
基地局をさらに備え、
前記基地局は、
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース接続モジュールであって、前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルからの通信信号を受信するように構成および配置され、前記通信信号は、対応する受信されたレーダー信号に少なくとも部分的に基づく情報を含む、前記ベース接続モジュールと、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース信号処理ユニットであって、該ベース信号処理ユニットによって実行されると、前記少なくとも2つのビークルからの受信された前記通信信号に少なくとも部分的に基づいて信号処理および画像再構成を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベース信号処理ユニットと、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルの対応する複数のビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータによって、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれから前記基地局に通信される仮想合成レーダーアンテナ開口が作成され、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している1つのビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータにより、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している前記1つのビークルから前記基地局に通信される合成レーダーアンテナ開口が作成され、対応する前記少なくとも1つのアンテナにレーダーパルスが戻るのにかかる時間内に対応する前記1つのビークルがターゲット上を移動する距離で、前記合成レーダーアンテナ開口を作成し、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって静止している、請求項2~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能である、請求項2~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成され、
前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールから信号通信を受信するように、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールに信号通信を送信するように、または、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールとの間での信号通信の受信および送信の両方を行うように構成される、請求項2および7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記基地局は、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベースフリート管理処理ユニットであって、該ベースフリート管理処理ユニットによって実行されると、前記ベース接続モジュールおよび前記少なくとも2つのビークルの対応する接続モジュールを介して前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの協調動作制御を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベースフリート管理処理ユニットをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのいずれかの間のビークル衝突回避制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する目視見通し外制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する疑わしい物体または脅威識別制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する監視区域制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する電力監視制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調移動制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調ビークル高密度化または置換制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、地上ビークルである、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自動車である、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、船舶である、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、潜水ビークルである、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、非地上ビークルである、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、衛星である、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自律ビークルである、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項24】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律ビークルである、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律飛行ビークル(UAFV)である、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項26】
前記レーダーモジュールは、ミリ波レーダーモジュールである、請求項1~25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1つのアンテナは、誘電体共振器アンテナ(DRA)を備える、請求項1~26のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項28】
前記レーダーモジュールは、対応するビークルに関して目視見通し外で動作可能である、請求項1~27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項29】
前記電源は、遠隔充電ステーションへの誘導充電結合を介して充電可能および再充電可能である、請求項1~28のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記電源は、遠隔ベース電力ユニットへの電気テザリング接続を介して充電可能および再充電可能であり、前記テザリング接続は、要求に応じて前記遠隔ベース電力ユニットから切断可能である、請求項1~28のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記電源は、バッテリを備える、請求項1~30のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
前記電源は、化石燃料エンジンを備える、請求項1~31のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項33】
前記電源は、太陽駆動電源を備える、請求項1~32のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項34】
前記少なくとも2つのビークルの各ビークルが、
対応する所与のビークルの前記接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたフリート管理処理ユニットであって、該フリート管理処理ユニットによって実行されると、前記対応する所与のビークルの協調動作制御を可能にし、対応する接続モジュールを介して前記所与のビークルの定義された近傍領域内の各隣接ビークルに協調動作制御情報を提供する機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記フリート管理処理ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項35】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのいずれかの間のビークル衝突回避制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する目視見通し外制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項37】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する疑わしい物体または脅威識別制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項38】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する監視区域制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項39】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する電力監視制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項40】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調移動制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項41】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調ビークル高密度化または置換制御を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項42】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、地上ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項43】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自動車である、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項44】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、船舶である、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項45】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、潜水ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項46】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、非地上ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項47】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、衛星である、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項48】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自律ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項49】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項50】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律飛行ビークルである、請求項34~41のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項51】
前記レーダーモジュールは、ミリ波レーダーモジュールである、請求項34~50のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項52】
前記少なくとも1つのアンテナは、誘電体共振器アンテナ(DRA)を備える、請求項34~51のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項53】
前記電源は、遠隔ベース電力ユニットへの電気テザリング接続を介して充電可能および再充電可能であり、前記テザリング接続は、要求に応じて前記遠隔ベース電力ユニットから切断可能である、請求項34~52のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項54】
前記電源は、バッテリを備える、請求項34~53のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項55】
前記電源は、化石燃料エンジンを備える、請求項34~54のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項56】
前記電源は、太陽駆動電源を備える、請求項34~55のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項57】
基地局をさらに備え、
前記基地局は、
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース接続モジュールであって、前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルからの通信信号を受信するように構成および配置され、前記通信信号は、対応する受信されたレーダー信号に少なくとも部分的に基づく情報を含む、前記ベース接続モジュールと、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース信号処理ユニットであって、該ベース信号処理ユニットによって実行されると、前記少なくとも2つのビークルからの前記受信された通信信号に少なくとも部分的に基づいて信号処理および画像再構成を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベース信号処理ユニットと、を含む、請求項34~56のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項58】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルのうちの対応する複数のビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータによって、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれから前記基地局に通信される仮想合成レーダーアンテナ開口が作成され、前記画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している1つのビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータによって、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している前記1つのビークルから前記基地局に通信される合成レーダーアンテナ開口が作成され、対応する前記少なくとも1つのアンテナにレーダーパルスが戻るのにかかる時間内に対応する前記1つのビークルがターゲット上を移動する距離で、前記合成レーダーアンテナ開口を作成し、前記画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項57に記載のシステム。
【請求項60】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって静止している、請求項57~59のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項61】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能である、請求項57~59のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項62】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成される、請求項34~61のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項63】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成され、
前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールから信号通信を受信するように、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールに信号通信を送信するように、または、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールとの間での信号通信の受信および送信の両方を行うように構成される、請求項57および61のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項64】
前記基地局は、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベースフリート管理処理ユニットをさらに含み、
前記ベースフリート管理処理ユニットは、前記ベースフリート管理処理ユニットによって実行されると前記ベース接続モジュールおよび前記少なくとも2つのビークルの対応する接続モジュールを介して前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの協調動作制御を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置され、
前記ベースフリート管理処理ユニットは、対応するビークルの各フリート管理処理ユニットと協調動作するように構成されている、請求項57~61および63のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項65】
レーダー使用可能マルチビークルシステムであって、
少なくとも1つの無人自律飛行ビークル(UAFV)を備え、
前記少なくとも1つのUAFVは、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、前記少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成された前記レーダーモジュールと、
接続モジュールであって、前記レーダーモジュールと信号通信するように、かつ前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された前記接続モジュールと、
前記少なくとも1つのアンテナ、前記レーダーモジュール、および前記接続モジュールに動作電力を提供するように構成および配置された電源と、を含む、レーダー使用可能マルチビークルシステム。
【請求項66】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成される、請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
前記レーダーモジュールは、ミリ波レーダーモジュールである、請求項65~66のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項68】
前記少なくとも1つのアンテナは、誘電体共振器アンテナ(DRA)を備える、請求項65~67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項69】
前記電源は、遠隔ベース電力ユニットへの電気テザリング接続を介して充電可能および再充電可能であり、前記テザリング接続は、要求に応じて前記遠隔ベース電力ユニットから切断可能である、請求項65~68のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項70】
前記電源は、バッテリを備える、請求項65~69のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項71】
前記電源は、化石燃料エンジンを備える、請求項65~70のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項72】
前記電源は、太陽駆動電源を備える、請求項65~71のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項73】
前記少なくとも1つのUAFVが、
対応する所与のビークルの前記接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたフリート管理処理ユニットをさらに含み、
前記フリート管理処理ユニットは、
該フリート管理処理ユニットによって実行されると、前記対応する所与のビークルの協調動作制御を可能にし、前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVの対応する接続モジュールを介して前記所与のビークルの定義された近傍領域内の前記少なくとも1つのUAFVの前記別のUAFVに協調動作制御情報を提供する機械実行可能命令を実行するために構成および配置されている、請求項65~72のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項74】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVと前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVとの間のビークル衝突回避制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する目視見通し外制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項76】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する疑わしい物体または脅威識別制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項77】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する監視区域管理を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項78】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する電力監視制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項79】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する協調移動制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項80】
前記協調動作制御および前記協調動作制御情報は、前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVに関する協調ビークル高密度化または置換制御を含む、請求項73に記載のシステム。
【請求項81】
基地局をさらに備え、
前記基地局は、
前記少なくとも1つのUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース接続モジュールであって、前記ベース接続モジュールは、前記UAFVのそれぞれからの通信信号を受信するように構成および配置され、前記通信信号は、対応する受信されたレーダー信号に少なくとも部分的に基づく情報を含む、前記ベース接続モジュールと、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース信号処理ユニットであって、該ベース信号処理ユニットによって実行されると、前記UAFVのそれぞれからの前記受信された通信信号に少なくとも部分的に基づいて信号処理および画像再構成を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベース信号処理ユニットと、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベースフリート管理処理ユニットと、を含み、
前記ベースフリート管理処理ユニットは、
該ベースフリート管理処理ユニットによって実行されると、前記ベース接続モジュールおよび前記UAFVのそれぞれの対応する接続モジュールを介して前記UAFVのそれぞれの協調動作制御を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置され、
対応するUAFVの各フリート管理処理ユニットと協調動作するように構成されている、請求項73~80のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項82】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも1つのUAFVの対応する複数のUAFVおよび前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータによって、各UAFVから前記基地局に通信される仮想合成レーダーアンテナ開口が作成され、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも1つのUAFVのうちの移動している1つのUAFVからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前記集合レーダーデータによって、前記少なくとも1つのUAFVのうちの移動している前記1つのUAFVから前記基地局に通信される合成レーダーアンテナ開口が作成され、前記対応する少なくとも1つのアンテナにレーダーパルスが戻るのにかかる時間内に前記対応する1つのビークルがターゲット上を移動する距離で、前記合成レーダーアンテナ開口を作成し、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項81に記載のシステム。
【請求項84】
前記少なくとも1つのUAFVは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって静止している、請求項81~83のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項85】
前記少なくとも1つのUAFVは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能である、請求項81~83のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、レーダー使用可能マルチビークルシステム、具体的には無人自律ビークルを備えるレーダー使用可能マルチビークルシステム、より具体的には、無人自律飛行ビークルを備えるレーダー使用可能マルチビークルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの現在の監視システムは、地理的地域のモニタリングおよび脅威監視を実行するためにドローン(無人自律飛行ビークル、UAFV : unmanned autonomous flying vehicles)を利用している。オンボードカメラは、UAFVを制御して、特定のモニタリングおよび脅威監視タスクを実行するようにUAFVに命令するために、遠隔制御のオペレータに中継されるUAFVの位置と、移動経路と、周囲とに関する視覚情報を提供する。オペレータが制御を決定するための視覚情報の提供用の光学カメラの使用およびかかる光学カメラへの依存は、そのようなUAFVの有用性を実質的に制限する可能性があり、これは、日中および良好気象条件でのみ有用であり得る。そのようなUAFV監視システムの有用性を制限し得る他の要因は、オンボードカメラの低解像度画像、UAFVの速度データおよび方向データの両方または一方の欠落、ならびに、UAFVの有用性を高めるための高価で特殊なペイロードの使用(しかしこれは、余分なペイロード重量に起因してUAFVの使用時間および飛行時間の両方または一方を短縮させる)を含む。
【0003】
したがって、既存のUAFV監視システムはそれらの意図された目的に有用であり得る一方で、無人自律ビークル(UAV)、特にUAFVのモニタリングおよび脅威監視システムに関連する技術は、上記の欠陥を克服するシステムで進歩するであろう。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態は、少なくとも2つのビークルを備えるレーダー使用可能マルチビークルシステムを含み、各ビークルが、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成されたレーダーモジュールと、接続モジュールであって、レーダーモジュールと信号通信するように、かつ少なくとも2つのビークルのうちの別のビークルの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された接続モジュールと、少なくとも1つのアンテナ、レーダーモジュール、および接続モジュールに動作電力を提供するように構成および配置された電源と、を含む。
【0005】
別の実施形態は、上記のレーダー使用可能マルチビークルシステムを含み、少なくとも2つのビークルの各ビークルが、対応する所与のビークルの接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたフリート管理処理ユニットであって、フリート管理処理ユニットによって実行されると、対応する所与のビークルの協調動作制御を可能にし、対応する接続モジュールを介して所与のビークルの定義された近傍領域内の各隣接ビークルに協調動作制御情報を提供する機械実行可能命令を実行するために構成および配置されたフリート管理処理ユニットをさらに含む。
【0006】
別の実施形態は、少なくとも1つの無人自律飛行ビークル(UAFV)を備えるレーダー使用可能マルチビークルシステムを含み、該少なくとも1つのUAFVは、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成されたレーダーモジュールと、接続モジュールであって、レーダーモジュールと信号通信するように、かつ少なくとも1つの無人自律飛行ビークル(UAFV)とは別のUAFVの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された接続モジュールと、少なくとも1つのアンテナ、レーダーモジュール、および接続モジュールに動作電力を提供するように構成および配置された電源と、を含む。
【0007】
本発明の上記の特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、添付図面に関連して理解されれば、本発明の以下の詳細な説明から容易に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付図面において同様の要素が同様に番号付けされている例示的な非限定的図を参照する。
【
図1】一実施形態による、少なくとも1つのビークルを有する例示的なレーダー使用可能マルチビークルシステムの図を示す。
【
図2】一実施形態による、
図1の少なくとも1つのビークルの例の図を示す。
【
図3】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルを使用して信号処理および画像再構成を実行するための例示的構成の図を示す。
【
図4】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルを使用して信号処理および画像再構成を実行するための別の例示的構成の図を示す。
【
図5A】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルのうちの対応するものの電源を充電または再充電するための例示的構成の図を示す。
【
図5B】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルのうちの対応するものの電源を充電または再充電するための別の例示的構成の図を示す。
【
図6】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルの実施形態に従って使用するための、電磁装置、アンテナ、および誘電体共振器アンテナなどの例示的構造の回転等角透明図を示す。
【
図7A-7K】一実施形態による、
図6の電磁装置、アンテナ、および/または誘電体共振器アンテナの実施形態に従って使用するための、代替の3次元(3D)の誘電体構造の回転等角図を示す。
【
図8A-8E】一実施形態による、
図7A~
図7Kの3D誘電体構造の代替の2次元断面形状を平面図で示す。
【
図9】一実施形態による、ドローンの形態の
図1および
図2の少なくとも1つのビークルの群フリートの例の図を示す。
【
図10A-10I】一実施形態による、
図1および
図2の少なくとも1つのビークルの代替の概括的形態の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用される場合、「実施形態」という語句は、「本明細書で開示および図示または開示もしくは図示される実施形態」を意味し、添付の特許請求の範囲による本発明の特定の実施形態を必ずしも包含するとは限らないが、それにもかかわらず、添付の特許請求の範囲に従って発明を完全に理解するのに有用であるように本明細書では提供される。
【0010】
以下の詳細な説明は、例示目的で多くの詳細を含むが、当業者は、以下の詳細に対する多くの変形および変更が添付の特許請求の範囲内にあることを理解するであろう。したがって、以下の例示的実施形態は、本明細書に開示された特許請求される発明に対する一般性をなんら失うことなく、また、それに制限を課すことなく説明される。
【0011】
実施形態は、様々な図面および付随テキストによって示されて説明されるように、マルチドローン発射、飛行、監視、および/または再充電動作を自動化するためのドローン群管理システムと組み合わされた革新的レーダーモジュールアンテナ設計を利用するドローン群管理システムを提供する。
【0012】
別の実施形態は、様々な図面および付随テキストによってさらに示されて説明されるように、レーダー使用可能マルチビークルシステムを提供し、そこでは、1つのビークル(vehicle)が別のビークルと、一方または両方のビークルの自律的または半自律的制御のために通信するように構成され得るか、1つのビークルが、ビークルの自律的または半自律的制御のために基地局と通信するように構成され得るか、または、複数のビークルが、各ビークルの自律的または半自律的制御のために複数のビークルの互いのビークルと、基地局と、の両方または一方と通信するように構成され得る。
【0013】
本明細書に記載の実施形態は、本明細書に開示される目的に適した例示的ビークルとしてUAFV(例えば、ドローン)を参照し得る一方で、開示される発明は、以下でさらに議論および説明されるように、ドローン以外のビークルまたは輸送装置にも適用可能であり得ることが理解されよう。一実施形態では、レーダー使用可能マルチビークルシステムの各ビークルは、モニタリングおよび脅威監視動作中に関心領域を調査するためにレーダー周波数で動作するように構成された誘電体共振器アンテナ(DRA : dielectric resonator antenna)を備え得る。
【0014】
以下で、主に
図1および
図2を組み合わせて参照する。
図1は、ビークル202、204、および206として個別に示されている少なくとも2つのビークル200を有するレーダー使用可能マルチビークルシステム100の例示的実施形態を示す。複数の楕円208は、グループとしてビークル200の群(群フリート)を形成する多数の他のビークル200の任意選択的存在を表す。
図9は、ドローンの形態のビークル200の群フリート(swarm fleet)の例を示す。システム100はまた、通信基地局300を含み得、これは、限定されないが建物などの静止ユニット内または上にあり得るか、または、限定されないが、陸上(例えば、トラックなど)、水上(例えば、船など)、または陸上および水上の両方で運用可能なビークルなどの移動ユニット内または上にあり得る。一実施形態では、1つのビークル202、204、206は別のビークル202、204、206と、信号102、104、106、108を介してビークル202、204、206の一方または両方の自律的または半自律的制御のために通信するように構成され得るか、1つのビークル202は、信号102、108、110を介してビークル202の自律的または半自律的制御のために基地局300と通信するように構成され得るか、または、複数のビークル200は、信号102、104、106、108、110を介して各ビークル202、204、206の自律的または半自律的制御のために複数のビークル200の互いのビークル202、204、206と、基地局300と、の両方または一方と通信するように構成され得る。
【0015】
一実施形態では、前述の少なくとも2つのビークル200は、少なくとも1つのビークル200であり得、これは、例えばドローンなどのUAFV200であり得る。しかし、本明細書に開示される発明の範囲はUAFVに限定されず、例えば全地形対応車などの任意の形態の地上ビークル(例えば、
図10Aを参照)、例えばトラックなどの任意の形態の自動車(例えば、
図10Bを参照)、例えば船などの任意の形態の船舶(例えば、
図10Cを参照)、例えば潜水艦などの任意の形態の潜水ビークル(例えば、
図10Dを参照)、例えば宇宙ステーションなどの任意の形態の非地上ビークル(例えば、
図10Eを参照)、例えば地球同期衛星などの任意の形態の衛星(例えば、
図10Fを参照)、例えば自動運転車などの任意の形態の自律ビークル(例えば、
図10Gを参照)、例えば無線制御ビークルなどの任意の形態の無人自律ビークル(例えば、
図10Hを参照)、または、例えばドローンなどの任意の形態の無人自律飛行ビークル(例えば
図10Iを参照)などの他のビークルまたは輸送装置を包含するが、これらに限定されない。
【0016】
図2は、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成され得る少なくとも1つのアンテナ220と、少なくとも1つのアンテナ220と信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュール230であって、少なくとも1つのアンテナ220との間でレーダー信号222を送受信するように構成されたレーダーモジュール230と、接続モジュール240であって、レーダーモジュール230と信号通信するように構成および配置され、存在する場合は信号102、104、106を介して少なくとも2つのビークル200のうちの別のビークルの対応する接続モジュール240と信号通信するように構成および配置された接続モジュール240(例えば、
図1を参照)と、少なくとも1つのアンテナ220、レーダーモジュール230、および接続モジュール240に動作電力を供給するように構成および配置された電源250とを有するビークル200(ビークル202、204、206、208のいずれか1つ)の例示的実施形態を示す。一実施形態では、少なくとも1つのアンテナ220は、誘電体共振器アンテナDRA500を備える(参照符号220は、概してアンテナに関して本明細書で適用され、参照符号500は、具体的にはDRAであるアンテナ220に関して本明細書で適用される。例示的DRA500を図示する
図6を参照)。一実施形態では、アンテナ220およびレーダーモジュール230は、限定されないが60~81GHzなどのミリ波レーダースペクトルで動作可能である。アンテナ220についての例示的DRA500は、
図6を参照して本明細書でさらに以下に説明される。一実施形態では、レーダーモジュール230は、レーダーモジュール230が配置されている対応するビークル200について目視見通し外(beyond visual line of sight)で動作可能である。一実施形態では、電源250は、限定されないが、バッテリ、化石燃料エンジンもしくは化石燃料駆動電源、太陽電池もしくは太陽駆動電源、燃料電池もしくは燃料電池駆動電源、または、前述の電源の任意の組み合わせなどの、本明細書に開示される目的に適した任意の電源であり得る。一実施形態では、各ビークル200はまた、電源250によって電力供給されて対応する所与のビークル200の接続モジュール240と信号通信するように構成および配置されたフリート管理処理ユニット(fleet management processing unit)270を含み得、フリート管理処理ユニット270は、フリート管理処理ユニット270によって実行されると、対応する所与のビークル200の協調動作制御(coordinated operational control)を可能にし、対応する接続モジュール240を介して所与のビークル200の定義された近傍領域内の各隣接ビークル200に協調動作制御情報を提供する機械実行可能命令を実行するために構成および配置される。一実施形態では、所与のビークル200に関する定義された近傍領域は、固定であり得るか、調整可能であり得るか、またはオペレータにより指定され得、球面半径で数センチメートルから数メートル、または球面半径で数十メートル以上の範囲であり得る。本明細書で使用される場合、オペレータという用語は、ビークルの群フリートを制御している、または制御し得る1人以上の特定の人を指す。
【0017】
図1への参照に戻ると、基地局300の例示的実施形態は、少なくとも2つのビークル200のそれぞれの対応する接続モジュール240と信号通信するように構成および配置されたベース接続モジュール(base connectivity module)340であって、信号102、104、106、108、110を介して少なくとも2つのビークル200から通信信号を受信するために構成および配置され、通信信号が対応する受信されたレーダー信号(例えば、
図2のレーダー信号222を参照)に少なくとも部分的に基づく情報を含むベース接続モジュール340、および、ベース接続モジュール340と信号通信するように構成および配置されたベース信号処理ユニット360であって、ベース信号処理ユニット360によって実行されると、少なくとも2つのビークル200からの受信された通信信号に少なくとも部分的に基づいて信号処理および画像再構成を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置されたベース信号処理ユニット360を含む。一実施形態では、基地局300はまた、ベース接続モジュール340と信号通信するように構成および配置されたベースフリート管理処理ユニット370であって、ベースフリート管理処理ユニット370によって実行されると、ベース接続モジュール340および少なくとも2つのビークル200の対応する接続モジュール240を介して少なくとも2つのビークル200のそれぞれの協調動作制御を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置されたベースフリート管理処理ユニット370を含む。一実施形態では、ベースフリート管理処理ユニット370は、対応するビークル200の各フリート管理処理ユニット270と協調動作するようにさらに構成される。限定されないが、ベース接続モジュール340、ベース信号処理ユニット360、およびベースフリート管理処理ユニット370などの基地局300の任意の構成要素への動作電力は、基地局300内に一体配置された電源350によって提供される。一実施形態では、電源350は、限定されないが、バッテリ、化石燃料エンジンもしくは化石燃料駆動電源、太陽電池もしくは太陽駆動電源、燃料電池もしくは燃料電池駆動電源、または、前述の電源の任意の組み合わせなどの、本明細書に開示される目的に適した任意の電源であり得る。一実施形態では、ベース接続モジュール340は、少なくとも2つのビークル200のそれぞれの対応する接続モジュール240から信号通信を受信するように、少なくとも2つのビークル200のそれぞれの対応する接続モジュール240に信号通信を送信するように、または、少なくとも2つのビークル200のそれぞれの対応する接続モジュール240との間で信号通信の送受信の両方を行うように構成される。
【0018】
一実施形態では、少なくとも2つのビークル200は、第1の基準フレームまたは座標系150(例えば、
図1の直交x‐y‐z座標系を参照)に対して動作可能であって移動可能であり、基地局300は、第1の基準フレームまたは座標系150に対して動作可能であり静止している。例えば、基地局300は、静止した建物内または静止したトラック内に収容され得る(地球上の静止点に対して静止している)一方で、ビークル200は、建物またはトラックに対して動作可能であって移動可能である。別の実施形態では、少なくとも2つのビークル200は、第1の基準フレームまたは座標系150に対して動作可能であって移動可能であり、基地局300は、第1の基準フレームまたは座標系150に対して動作可能であって移動可能である。例えば、基地局300は、移動する船上または移動するトラック上に収容され得る(地球上の静止点に対して移動する)一方で、ビークル200は、移動する船または移動するトラックに対して動作可能であって移動可能である(ここで、ビークルは、地球の静止点に対して移動可能または静止し得る)。
【0019】
ここで、
図3を
図1および
図2と組み合わせて参照する。一実施形態では、ベース信号処理ユニット360によって実行される信号処理および画像再構成は、少なくとも2つのビークル200のうちの対応する複数のビークル200(例えば、ビークル202、204)からの受信されたレーダー信号232、234からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づき、集合レーダーデータによって、少なくとも2つのビークル200のそれぞれから基地局300に通信される仮想合成レーダーアンテナ開口(virtual synthetic radar antenna aperture)が作成され、信号処理および画像再構成は、対応するビークル202、204から受信された個々の画像242、244から単一の統合画像246を提供するベース信号処理ユニット360によって実行される。換言すれば、対応するビークル202、204からのレーダー信号232、234から受信されたレーダーデータは、対応するビークル202、204の接続モジュール240と基地局300のベース接続モジュール340との間の信号通信を介して基地局300に通信される。対応するレーダー信号232、234からのレーダーデータは、対応する個々の画像242、244を表し、これらは、単一の統合画像246を生成するためにベース信号処理ユニット360を用いて処理される。単一の統合画像を提供するための集合レーダーデータの提供は、本明細書では仮想合成レーダーアンテナ開口の作成と呼ばれる。
図3は、単に2つのビークル202、204および2つの画像242、244を使用して仮想合成レーダーアンテナ開口を作成するための構成を示しているが、これは例示のみを目的としていること、また、本明細書に開示される本発明の範囲は、適切な信号処理ならびに画像再構成ソフトウェアおよび技術を使用して、複数のビークル200および対応する複数の画像242、244、243(破線243は1つ以上の追加画像を表す)を使用する仮想合成レーダーアンテナ開口の作成に及ぶことが理解されよう。
【0020】
ここで、
図4を
図1および
図2と組み合わせて参照する。
図3は2つ以上のビークル200を使用して仮想合成レーダーアンテナ開口を作成するための構成を示す一方で、仮想合成レーダーアンテナ開口は、例えば移動中に画像を記録する1つのビークル202を使用することによっても作成され得ることが理解されよう。したがって、一実施形態は、少なくとも2つのビークル200のうちの、位置202.1から位置202.2に移動している1つのビークル202からの受信されたレーダー信号232.1、232.2からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づくベース信号処理ユニット360によって実行される信号処理および画像再構成を含み、集合レーダーデータによって、少なくとも2つのビークル200のうちの移動している1つのビークル202から基地局300に通信される合成レーダーアンテナ開口が作成され、対応する少なくとも1つのアンテナ220にレーダーパルスが戻るのにかかる時間内に対応する1つのビークル202がターゲット(例えば、シーン246)上を移動する距離dで、合成レーダーアンテナ開口を作成し、基地局300によって実行される信号処理および画像再構成は、位置202.1から位置202.2に移動している間に1つのビークル202から受信された個々の画像242.1、242.2から単一の統合画像246を提供する。
図4は1つのビークル202および単に2つの個別の画像242.1、242.2を使用して仮想合成レーダーアンテナ開口を作成するための構成を示しているが、これは例示のみを目的としていること、また、本明細書に開示される本発明の範囲は、適切な信号処理ならびに画像再構成ソフトウェアおよび技術を使用して、対応する1つのビークル200からの複数の画像242.1、242.2、242.x(破線242.xは1つ以上の追加画像を表す)を使用する仮想合成レーダーアンテナ開口の作成に及ぶことが理解されよう。
【0021】
ここで、対応するビークル200の電源250を充電または再充電するための代替構成を示す
図5Aおよび
図5Bを参照する。
図5Aに関して、一実施形態は、対応するビークル200の電源250が、電源350から電力を受け取るように構成され得る遠隔充電ステーション315への誘導充電結合310を介して、または本明細書に開示される目的に適した任意の他の電源から充電可能および/または再充電可能である充電/再充電構成を含む。一実施形態では、遠隔充電ステーション310は、基地局300の外面に取り付けられるか、またはそれを介して接続可能であり、それは、本明細書で上記のように、固定ユニットまたは移動ユニットの一部であり得る。
図5Bに関して、一実施形態は、対応するビークル200の電源250が、電源350から、または本明細書に開示される目的に適した任意の他の電源から電力を受け取るように構成され得る遠隔ベース電力ユニット325への電気テザリング接続(electrical tether connection)320を介して充電可能および/または再充電可能である充電/再充電構成を含み、テザリング接続320は、要求に応じて遠隔ベース電力ユニット325から切断可能である。一実施形態では、テザリング接続320は、電源250が完全に再充電されることに応答して、切断動作が保証されている(例えば、充電状態に関係なく注意を必要とする監視脅威通知が識別されている)対応するビークル200のフリート管理処理ユニット270からの信号に応答して、または切断動作が保証されている(例えば、充電状態に関係なく注意を必要とする監視脅威通知が識別されている)基地局300のベースフリート管理処理ユニット370からの信号に応答して、遠隔ベース電力ユニット325から切断可能である。
【0022】
一実施形態では、フリート管理処理ユニット270、またはベースフリート管理処理ユニット370によって可能にされおよび実行される2つ以上のビークル200のそれぞれまたはいずれかの前述の協調動作制御は、定義された近傍領域内の少なくとも2つのビークル200のいずれかの間の衝突回避制御、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する目視見通し外制御、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する疑わしい物体または脅威識別制御をこれらに限定されず含み、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する監視区域制御、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する電力監視制御、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する協調移動制御、および/または、少なくとも2つのビークル200のそれぞれに関する協調ビークル高密度化または置換制御を含む。一実施形態では、フリート管理処理ユニット270、ベースフリート管理処理ユニット370、またはユニット270および370の両方は、それぞれのユニット270、370によって実行されると、各ビークル200からのレーダーデータを、任意の他のビークル200と、基地局300と、の両方または一方と共有することを可能にする実行可能命令をさらに含む。
【0023】
ここで、本明細書に開示される目的に適していると考えられるアンテナ220およびDRA500を示す
図6を参照する。一実施形態では、少なくとも1つのアンテナ220は、DRA500と電磁(EM : electromagnetic)通信するように構成および配置された誘電体レンズまたは導波路600を含んでもまたは含まなくともよい少なくとも1つのDRA500を備える。一実施形態では、誘電体レンズ600は、誘電率を有する誘電体材料を有するルネベルクレンズ(リューネブルク(Luneburg)レンズ)であり、その誘電率は、誘電体レンズ600のある部分から誘電体レンズ600の別の部分まで変化し、一実施形態ではより具体的に、誘電体レンズ600の内部から誘電体レンズ600の外面まで減少するように変化し、別の実施形態ではさらにより具体的に、誘電体レンズ600の中心領域から誘電体レンズ600の外面まで減少するように変化する。とはいえ別の実施形態では、誘電体レンズ600は、それ自体がルネベルクレンズではなくとも、依然として、異なる誘電率で構成される誘電体材料で形成されたレンズではあり得る。一実施形態では、DRA500は代替的に、第1の誘電体部分(first dielectric portion : 1DP)と呼ばれ得、レンズまたは導波路600は代替的に、第2の誘電体部分(second dielectric portion : 2DP)と呼ばれ得る。一実施形態では、1DP500は、近位端502および遠位端504を有し、2DP600は、近位端602および遠位端604を有し、ここで、2DP600の近位端602は、近位に配置され、1DP500の遠位端504とEM通信する。一実施形態では、2DP600の近位端602は、1DP500の遠位端504と直接接触して配置される。一実施形態では、1DP500は、導電性接地構造140(「接地」は、ビークル200の電気接地基準電位を基準とする)上に配置される。一実施形態では、少なくとも1つのアンテナ220は、アレイに配置された複数のアンテナ220を含み、より具体的には、DRA500のアレイを含む。一実施形態では、DRA500のアレイの各DRA500は、共通の導電性接地構造140上に構成および配置される。
【0024】
一実施形態では、1DP500は、接地構造140上に配置された誘電体材料の複数ボリューム(a plurality of volumes)であり得、ここで、誘電体材料の複数ボリュームはN個のボリュームを備え、Nは3以上の整数であり、連続的(successive)および逐次的な(sequential)層状のボリュームV(i)を形成するよう配置され、iは1からNまでの整数であり、ボリュームV(1)は最も内側のボリュームを形成し、連続したボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)の上に配置されてボリュームV(i)を少なくとも部分的に埋め込んだ層状のシェルを形成し、ここで、ボリュームV(N)は、すべてのボリュームV(1)からV(N-1)を少なくとも部分的に埋め込む。
図6に示される破線形態506は、本明細書に開示される誘電体材料V(N)の任意の数の複数ボリュームを表す。一実施形態では、電気信号フィード142は、誘電体材料の複数ボリュームのうちの1つ以上に電磁結合されるように配置および構造化されている。
図6は、同軸ケーブルを表すものとして電気信号フィード142を示しているが、これは例示のみを目的としていること、また、信号フィード142は、例えばそれぞれの1DP500に電磁結合されている銅線、同軸ケーブル、マイクロストリップ(例えば、スロット開口付き)、ストリップライン(例えば、スロット開口付き)、導波路、表面一体型導波路、基板一体型導波路、または導電性インクなどの本明細書に開示される目的に適した任意の種類の信号フィードであり得ることが理解されよう。さらに、
図6は、最も内側のボリュームV(1)とEM信号通信するように配置される信号フィード142を示しているが、これは例示のみを目的としていること、また、信号フィード142は、限定されないが例えばボリュームV(2)などの本明細書に開示される目的と一致する任意のボリュームV(N)とEM信号通信するように配置され得ることが理解されよう。
【0025】
一実施形態では、ボリュームV(1)は空気を備える。一実施形態では、ボリュームV(2)は、空気以外の誘電体材料を備える。一実施形態では、ボリュームV(N)は空気を備える。一実施形態では、ボリュームV(N)は、空気以外の誘電体材料を備える。「備える」という用語の使用によって理解されるように、空気を備えるボリュームV(i)は、フォーム構造内の空気を備える誘電性フォームなど、空気以外の誘電性材料の存在を否定しない。
【0026】
本明細書に開示されるように、および前述のすべてを参照して、EM装置1000(
図6を参照)は、例えば誘電体共振器アンテナ(DRA)の形態の1DP500、および、例えば誘電体レンズ、もしくはEM遠方場ビームシェイパー(far field beam shaper)を形成する任意の他の誘電体要素、または、誘電体導波路、もしくは例えばEM近接場放射導管(near field radiation conduit)を形成する任意の他の誘電体要素の形態の2DP600を備え得る。本明細書に開示されるように、および当業者によって理解されるように、1DPが、1DPに電磁結合された電気信号源のEM周波数と一致するEM共振モードを有するように構造構成および適合され、2DPが、誘電体EM遠方場ビームシェイパーの場合、電気信号源のEM周波数と一致する共振モードをそれ自体持たずに励起されたときに1DPから発生するEM遠方場放射パターンに影響を及ぼすように機能するように、または、誘電体EM近接場放射導管の場合、2DPの長さに沿ってEM信号損失がほとんどまたはまったくない状態で励起されたときに1DPから発生するEM近接場放射を伝播するように機能するように構造構成および適合されているという点で、1DPおよび2DPは、互いに区別可能である。
【0027】
本明細書で使用される場合、電磁結合という語句は、必ずしも2つの場所の間の物理的接触を伴わない、1つの場所から別の場所へのEMエネルギーの意図的な伝送を指し、本明細書で開示される実施形態を参照すると、より具体的には、関連する1DPおよび2DPと組み合わされた1DPの、または関連する1DPもしくは2DPと組み合わされた1DPのEM共振モードと一致するEM周波数を有する電気信号源の間の相互作用を指す技術用語である。一実施形態では、電磁結合構成は、EM装置に関連する選択された動作自由空間波長(operating free space wavelength)に対して、近接場における共振モードEMエネルギーの50%超が1DP内に存在するように選択される。
【0028】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態では、2DPの高さH2は、1DPの高さH1よりも大きい(例えば、2DPの高さは1DPの高さの1.5倍よりも大きい、または2DPの高さは1DPの高さの2倍よりも大きい、または2DPの高さは1DPの高さの3倍よりも大きい)。いくつかの実施形態では、2DPの平均誘電率は、1DPの平均誘電率よりも小さい(例えば、2DPの平均誘電率は1DPの平均誘電率の0.5倍未満である、または2DPの平均誘電率は1DPの平均誘電率の0.4倍未満である、または2DPの平均誘電率は1DPの平均誘電率の0.3倍未満である)。いくつかの実施形態では、2DPは、指定された軸の周りに軸対称性を有する。いくつかの実施形態では、2DPは、1DPが配置されている電気接地面に垂直な軸の周りに軸対称性を有する。
【0029】
一実施形態において、および
図7A~
図7Kを参照して、本明細書に開示される任意の誘電体構造500、600は、円筒形(
図7A)、多角形ボックス(
図7B)、先細の多角形ボックス(
図7C)、円錐(
図7D)、立方体(
図7E)、円錐台形(
図7F)、正方形ピラミッド(
図7G)、トロイド(
図7H)、ドーム(
図7I)、細長いドーム(
図7J)、球(
図7K)の形状、または本明細書に開示された目的に適した任意の他の形状の3次元形態を有し得る。ここで
図8A~
図8Eを参照すると、そのような形状は、円形状(8A)、多角形(
図8B)、長方形(
図8C)、リング(
図8D)、楕円体(
図8E)、または本明細書に開示される目的に適した任意の他の形状のz軸断面を有することができる。さらに、形状は、使用されるポリマー、所望の誘電勾配、ならびに所望の機械的および電気的特性に依存することができる。
【0030】
限定されないが、特に上記のレーダーモジュール230、接続モジュール240、フリート管理処理ユニット270、ベース接続モジュール340、ベース信号処理ユニット360、およびベースフリート管理処理ユニット370を参照すると、本明細書に開示される実施形態は、コンピュータ実装プロセスおよびそれらのプロセスを実施するための装置の形態で具体化され得る。一実施形態では、これらのプロセスを実施するための装置は、制御または信号処理モジュールであり得、これは、プロセッサ実装モジュールまたはコンピュータプロセッサによって実装されるモジュールであり得、マイクロプロセッサ、ASIC、またはマイクロプロセッサ上のソフトウェアを含み得る。本明細書に開示される実施形態はまた、例えば、フロッピーディスク、CD‐ROM、ハードドライブ、USB(universal serial bus:ユニバーサルシリアルバス)ドライブ、またはランダムアクセスメモリ(RAM : random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM : read only memory)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM : erasable programmable read only memory)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM : electrically erasable programmable read only memory)もしくはフラッシュメモリなどの任意の他のコンピュータ可読記憶媒体などの非一時的有形媒体に具体化された命令を含むコンピュータプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品の形態で具体化され得、ここで、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされてコンピュータによって実行されるとき、コンピュータは、一実施形態を実施するための装置になる。本明細書に開示される実施形態はまた、例えば、記憶媒体に格納されるかどうか、コンピュータへのロードとコンピュータによる実行の両方または一方が行われるかどうか、または、電気有線またはケーブルで、光ファイバを介して、もしくは電磁放射を介してなどの何らかの伝送媒体で送信されるかどうかにかかわらず、コンピュータプログラムコードの形態で具体化され得、ここで、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされてコンピュータによって実行されるとき、コンピュータは、一実施形態を実施するための装置になる。汎用マイクロプロセッサに実装された場合、コンピュータプログラムコードセグメントは、特定の論理回路を作成するようにマイクロプロセッサを構成する。実行可能命令の技術的効果は、群フリートの1つ以上のビークルを制御することと、群フリートによって提供されるレーダー信号を処理することと、の両方または一方である。
【0031】
本明細書で使用される場合、本明細書で開示される1つの要素が、本明細書で開示される別の要素と通信するように、かつ、本明細書で開示される別の要素の動作制御であるように、またはそのいずれかのように、構成されて配置されるかまたは構成されるかもしくは配置される場合、そのような構成は、全体としてこの開示と一致する方法で処理回路を介して実行される機械実行可能命令を介して達成され得る。
【0032】
前述のことから、本発明の1つ以上の実施形態は、対応する動作ビークルを含むインテリジェンス、監視、および偵察活動の改善、対応する動作ビークル間の目視見通し外状況での衝突回避の改善、対応する動作ビークルに関するオペレータ作業負荷軽減とさらに自動化された動作制御との両方または一方、カメラのみで可能であり得るよりも長距離および高高度からの疑わしい物体および疑わしい状況の両方または一方の識別の改善、カメラのみで可能であり得るよりも遠距離範囲からの監視カバレッジの拡大、移動および静止の脅威(即席爆発装置(improvised explosive device)、隠された武器、隠された人々などを含むがこれらに限定されない)の識別および更新の改善、疑わしい脅威の方向と速度の両方または一方の知得または決定の改善、夜間および悪天候時の監視動作の改善、所与のビークルのより低い電力消費とより軽い重量の両方または一方によるより長時間の動作または飛行期間、移動基地局を介した不利な検出を回避する能力、レーダー、カメラ、兵器、またはその他のユーティリティ機能に関するビークルペイロード能力(vehicle payload capability)をモジュール化する可能性、ワイヤレス充電ステーションを介した稼働時間の改善、複数ビークルからのデータで構成される仮想合成レーダー開口を作成するためのレーダー使用可能監視を備えたカウンタービークル(counter vehicle)(ドローンなど)に低コストを採用する能力、改善された監視エリアカバレッジや、強化されたビークル(ドローンなど)電力再充電や、高密度化または交換管理を介して要求に応じて追加ビークルを派遣する能力を備えた強化されたデータキャプチャや、ターゲット識別のための強化されたマルチビークル画像編集を備えた群フリート管理システム、コスト、サイズ、重量、および電力、考慮事項について最適化された監視システム、リンクされた専用基地局を介した安全な空対地(air-to-ground)(すなわち、ビークル対基地)通信、離陸および着陸制御と、監視エリア/飛行経路制御と、再充電/給油管理と、衝突回避と、強化されたレーダーキャプチャのための追加ドローン/ビークル派遣と、強化されたターゲット識別のためのマルチドローン画像編集能力とを含む群/フリート管理ソフトウェアの利用という特徴および利点または特徴もしくは利点のうちの1つ以上を含み得ることが理解される。
【0033】
一実施形態では、ビークル(例えば、ドローン)200およびレーダーモジュール230はそれぞれ、高解像度画像のためのRF CMOS集積回路を備え、本明細書に開示されるように変更可能な消費者既製品ベースデバイスの利用可能性によって低電力および低コストのシステムを提供することができ、アンテナ220は、MIMOおよび広開口能力を有するDRAを用いて動作可能であり、接続モジュール240、340は、高いデータレートおよび干渉耐性を備えている802.11 60~81GHz WiFiまたはセルラー通信が可能であり、ならびに、ベース信号処理ユニット360は、圧縮、サイバーセキュリティ、およびマルチレーダー画像解像度技術を利用してレーダー信号を処理することができる。
【0034】
個々の特徴の特定の組み合わせが本明細書で説明および図示されてきたが、これらの特定の特徴の組み合わせは例示のみを目的としていること、また、そのような組み合わせが明確に示されているかどうか、および本明細書の開示と一致するかどうかにかかわらず、そのような個々の特徴のいずれかの任意の組み合わせを一実施形態に従って採用し得ることを理解されたい。本明細書に開示されるような特徴の任意のすべてのそのような組み合わせは、本明細書で企図されており、出願全体を検討するときに当業者の理解の範囲内であると見なされ、それらが当業者によって理解されるであろう方法で添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にある限り、本明細書で開示される本発明の範囲内であると見なされる。
【0035】
例示的実施形態を参照して本明細書に発明を記載してきたが、当業者は、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加え得、その要素を均等物に置き換え得ることを理解するであろう。その本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は、この発明を実施するために企図される最良のまたは唯一の態様として本明細書に開示される1つまたは複数の特定の実施形態に限定されないが、本発明は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことが意図される。図面および説明において、例示的実施形態が開示されており、特定の用語および寸法または特定の用語もしくは寸法が採用され得たが、それらは、別段の記載がない限り、概括的、例示的および/または説明的な意味でのみ使用され、限定の目的ではなく、したがって、特許請求の範囲はそのように限定されない。ある要素が本明細書で別の要素に対して「上」にあるかもしくは「係合」していると言われる場合、それは他の要素に対して直接、上にあるかもしくは係合しているとすることができ、または、介在要素も存在し得る。対照的に、ある要素が別の要素に対して「直接、上」にあるかもしくは「直接、係合」していると言われる場合、介在要素は存在しない。第1、第2などの用語の使用は、いかなる順序または重要性も示すものではなく、むしろ、第1、第2などの用語は、ある要素を別の要素と区別するために使用される。1つの(a、an)などの用語の使用は、数量の制限を示すのではなく、むしろ、参照される項目の少なくとも1つの存在を示す。本明細書で使用される「備えている」という用語は、1つ以上の追加の特徴を含む可能性を排除するものではない。そして、本明細書で提供される背景情報はいずれも、本明細書で開示される発明に関連する可能性があると出願人が信じる情報を明らかにするために提供される。そのような背景情報のいずれかが、本明細書に開示される本発明の実施形態に対する先行技術を構成すると認めることは必ずしも意図されておらず、そのように解釈されるべきでもない。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダー使用可能マルチビークルシステムであって、
少なくとも2つのビークルを備え、
各ビークルが、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、前記少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成された前記レーダーモジュールと、
接続モジュールであって、前記レーダーモジュールと信号通信するように、かつ前記少なくとも2つのビークルのうちの別のビークルの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された前記接続モジュールと、
前記少なくとも1つのアンテナ、前記レーダーモジュール、および前記接続モジュールに動作電力を供給するように構成および配置された電源と、を含む、レーダー使用可能マルチビークルシステム。
【請求項2】
基地局をさらに備え、
前記基地局は、
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース接続モジュールであって、前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルからの通信信号を受信するように構成および配置され、前記通信信号は、対応する受信されたレーダー信号に少なくとも部分的に基づく情報を含む、前記ベース接続モジュールと、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベース信号処理ユニットであって、該ベース信号処理ユニットによって実行されると、前記少なくとも2つのビークルからの受信された前記通信信号に少なくとも部分的に基づいて信号処理および画像再構成を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベース信号処理ユニットと、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルの対応する複数のビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前
記レーダーデータ
の集合によって、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれから前記基地局に通信される仮想合成レーダーアンテナ開口が作成され、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記信号処理および画像再構成は、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している1つのビークルからの受信されたレーダー信号からのレーダーデータの集合に少なくとも部分的に基づいており、前
記レーダーデータ
の集合により、前記少なくとも2つのビークルのうちの移動している前記1つのビークルから前記基地局に通信される合成レーダーアンテナ開口が作成され、対応する前記少なくとも1つのアンテナにレーダーパルスが戻るのにかかる時間内に対応する前記1つのビークルがターゲット上を移動する距離で、前記合成レーダーアンテナ開口を作成し、前記信号処理および画像再構成により、単一の統合画像が提供される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって静止している、請求項2~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも2つのビークルは、第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能であり、
前記基地局は、前記第1の基準座標系に対して動作可能であって移動可能である、請求項2~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのアンテナは、送信機アンテナ、受信機アンテナ、または送信機および受信機アンテナの両方として構成され、
前記ベース接続モジュールは、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールから信号通信を受信するように、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールに信号通信を送信するように、または、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの対応する接続モジュールとの間での信号通信の受信および送信の両方を行うように構成される、請求項2および
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記基地局は、
前記ベース接続モジュールと信号通信するように構成および配置されたベースフリート管理処理ユニットであって、該ベースフリート管理処理ユニットによって実行されると、前記ベース接続モジュールおよび前記少なくとも2つのビークルの対応する接続モジュールを介して前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの協調動作制御を可能にする機械実行可能命令を実行するために構成および配置された前記ベースフリート管理処理ユニットをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのいずれかの間のビークル衝突回避制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する目視見通し外制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する疑わしい物体または脅威識別制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する監視区域制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する電力監視制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調移動制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれの前記協調動作制御は、前記少なくとも2つのビークルのそれぞれに関する協調ビークル高密度化または置換制御を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、地上ビークルである、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自動車である、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、自律ビークルである、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律ビークルである、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
前記少なくとも2つのビークルのそれぞれは、無人自律飛行ビークル(UAFV)である、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記レーダーモジュールは、ミリ波レーダーモジュールである、請求項1~
4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
レーダー使用可能マルチビークルシステムであって、
少なくとも1つの無人自律飛行ビークル(UAFV)を備え、
前記少なくとも1つのUAFVは、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナと信号通信するように構成および配置されたレーダーモジュールであって、前記少なくとも1つのアンテナとの間でレーダー信号を送受信するように構成された前記レーダーモジュールと、
接続モジュールであって、前記レーダーモジュールと信号通信するように、かつ前記少なくとも1つのUAFVとは別のUAFVの対応する接続モジュールと信号通信するように構成および配置された前記接続モジュールと、
前記少なくとも1つのアンテナ、前記レーダーモジュール、および前記接続モジュールに動作電力を提供するように構成および配置された電源と、を含む、レーダー使用可能マルチビークルシステム。
【国際調査報告】