(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-28
(54)【発明の名称】車両供給システム用クロージングシステム
(51)【国際特許分類】
B60K 15/05 20060101AFI20221118BHJP
【FI】
B60K15/05 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518920
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 IB2020058230
(87)【国際公開番号】W WO2021064492
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】102019000017525
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505252296
【氏名又は名称】イタルデザイン-ジュジアーロ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】ITALDESIGN-GIUGIARO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】コンヴェルソ,ダヴィデ
(72)【発明者】
【氏名】ジャコメッティ,ファブリツィオ
(72)【発明者】
【氏名】カヴィオーロ,アルベルト
【テーマコード(参考)】
3D038
【Fターム(参考)】
3D038CB01
3D038CC15
3D038CC16
(57)【要約】
車両供給システムのためのクロージングシステム
クロージングシステム(10)は、第1の円形部(20)と第2の円形部(22)との間に延び、半径方向外面(26)に配置された複数の第1のガイド(28)および第2のガイド(30)を有する球形セグメントの形状を有し、車両サププライシステム(T)に取り付けられるように構成されたフレーム(12)と、球状のキャップ部分の形状をした複数の湾曲したパネル(14)であって、各パネル(14)が、前記パネル(14)が共同で供給システム(T)へのアクセスを可能にする開口部(32)を規定する第1の位置と、前記パネル(14)が供給システム(T)へのアクセスを防止する第2の位置との間で第1のガイド(28)及び第2のガイド(30)に沿ってそれぞれスライドするようにその第1の端部(14a)及び第2端(14b)に拘束される、複数の湾曲したパネル(14)と、前記第1および第2の位置の間の前記パネル(14)の移動を制御するように適合された制御手段(16)とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の供給システム(T)へのアクセスを許可または制限するように構成されたクロージングシステム(10)であって、該クロージングシステム(10)は、
前記供給システム(T)に対応して前記車両の本体(Z)に取り付けられるように構成されたフレーム(12)であって、本質的に球形セグメントの形状を有し、第1の円形部(20)と第2の円形部(22)の間に延び、複数の第1のガイド(28)および複数の第2のガイド(30)を備え、径方向外側表面(26)上に配置されたフレーム(12)と、
複数の湾曲したパネル(14)であって、それぞれが球状のキャップの一部として形成され、各パネル(14)は、第1の端部(14a)において、前記複数の第1のガイド(28)のそれぞれの第1のガイド(28)に沿ってスライドし、第2の端部(14b)において、前記複数の第2のガイド(30)のそれぞれの第2のガイド(30)に沿って第1の位置と第2の位置との間をスライドするように拘束され、
前記第1の位置で、前記複数のパネル(14)が共同して、前記供給システム(T)へのアクセスを可能にする開口部(32)を画定し、
前記第2の位置で、前記複数のパネル(14)が前記供給システム(T)へのアクセスを防止する、パネル(14)と、
前記第1の位置と前記第2の位置との間における前記複数のパネル(14)の移動を制御するように構成された制御手段(16)を有する、クロージングシステム。
【請求項2】
前記制御手段(16)は、電気モータ(34)を含む、請求項1に記載のクロージングシステム。
【請求項3】
前記フレーム(12)の前記第1の円形部(20)に、前記第1の円形部(20)と同軸に配置されたリング(42)をさらに備え、
前記リング(42)は、前記第1の端部(14a)で各パネル(14)に接続されて、回転中に、前記パネル(14)を引く、請求項1又は2に記載のクロージングシステム。
【請求項4】
前記複数のパネル(14)を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるように、前記リング(42)を回転駆動するために、前記電気モータ(34)が前記リング(42)と連結される、請求項2又は3に記載のクロージングシステム。
【請求項5】
回転可能な前記リング(42)と前記電気モータ(34)との間に介在される歯車伝達機構(38、40)をさらに含む、請求項4に記載のクロージングシステム。
【請求項6】
前記開口部(32)、前記第1の円形部(20)および前記第2の円形部(22)は、互いに同軸である、前記請求項1から5のいずれか1項に記載のクロージングシステム。
【請求項7】
前記第1のガイド(28)のそれぞれは、前記第1の円形部(20)および前記第2の円形部(22)と同心である円の弧に沿って、前記フレーム(12)の外面(26)上に延び、
前記第2のガイド(30)のそれぞれは、実質的に丸いLの形状で前記フレーム(12)の外側表面(26)上に延びる、請求項1から6のいずれか1つに記載のクロージングシステム。
【請求項8】
前記複数の第1のガイド(28)の第1のガイド(28)は、互いから角度的に等間隔に配置され、
前記複数の第2のガイド(30)の第2のガイド(30)は、互いから角度的に等間隔に配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載のクロージングシステム。
【請求項9】
前記制御手段(16)は、リモコン、及び/又は、携帯電話、スマートフォン、及び/又はスマートウォッチなどの個人用電子機器、によって遠隔制御されるように構成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載のクロージングシステム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のクロージングシステム(10)と、燃料のための給油パイプを含む供給システム(T)とを備える、車両。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか1項に記載のクロージングシステム(10)と、車両のバッテリを充電するための電気コネクタを含む供給システムと、を備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、車両供給システムのためのクロージングシステムに関する。特に、本発明は、ダイアフラム閉鎖機構を有する供給システムのためのクロージングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダイアフラム閉鎖機構を有する供給システム、特に燃料フィラーパイプのためのクロージングシステムは、例えば、フォード・グローバル・テクノロジーLCC名義の米国特許8,430,140号から公知である。この文献には、ダイアフラム機構によって、キャップなしで燃料フィラーパイプをシールするように構成された燃料フィラーパイプのためのクロージングシステムが示されている。平板パネルの複数個は、前記平板パネルが共同で前記フィラーパイプへのアクセスを可能にする開口を規定する開位置と前記フィラーパイプへのアクセスが阻止されシールがなされる閉位置との間で半径方向の平面上で移動される。しかしながら、このクロージングシステムは、パネル移動平面上ではかなり面倒である。事実上、この平面上では、クロージングシステムの周りに、パネルが開放位置にあるときに占有し得る空間を確保することが必要である。
【0003】
さらなるクロージングシステムは、例えば、先行文献US 2016/068064 A1、JP 2017/007542 A、GB 380 870 AおよびUS 10,000,116 B2に示されているが、引用した欠点が容易に解決されることはない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、先行技術の欠点に悩まされることなく、よりコンパクトな車両供給システム用のクロージングシステムを提供することである。
【0005】
この目的および他の目的は、この発明によれば、添付の独立請求項1に定義されるようなクロージングシステムによって完全に達成される。
【0006】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に規定されており、その内容は、以下の説明の不可欠かつ統合的な部分として理解されるものである。
【0007】
要するに、本発明は、車両の供給システムへのアクセスを許容または制限するように構成されたクロージングシステムを提供するという考えに基づくものであり、このクロージングシステムは、
フレームであって、スーププライシステムに対応して車体に取り付けられるように構成され、本質的に球形のセグメント形状を有し、第1の円形部と第2の円形部との間に延び、その半径方向外面に配置された複数の第1のガイドおよび複数の第2のガイドを有する、フレームと、
複数の湾曲したパネルであって、それぞれが球状のキャップの一部として本質的に形作られており、各パネルは、その第1の端部において、前記複数の第1のガイドのそれぞれの第1のガイドに沿ってスライドするように拘束され、その第2の端部において、前記複数の第2のガイドのそれぞれの第2のガイドに沿って、前記パネルが共同で前記供給システムへのアクセスを可能にする開口を定める第1の位置と前記パネルによって前記供給システムへのアクセスが妨げられる第2の位置との間でスライドするように拘束されている複数のパネルと、
前記複数のパネルの前記第1の位置と前記第2の位置との間の移動を制御するように構成された制御手段を有する。
【0008】
好ましくは、さらに、前記制御手段は、電気モータを含む。
【0009】
有利には、さらに、前記第1のガイドの各々および前記第2のガイドの各々は、前記フレームの外面上で、前記第2の円形部分と同心の円の弧に沿って、および実質的に丸められたL字形に沿ってそれぞれ延在する。
【0010】
このようなクロージングシステムの構成により、システムの全体寸法は、先行技術に対して低減される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して純粋に非限定的な例として与えられる、以下の詳細な説明から明らかになる。
【0012】
図2、
図3、
図4および
図5は、それぞれ、
図2に示す完全に開いた位置から始まり、
図3および
図4に示す中間位置を通過して
図5に示す完全に閉じた位置に達するまでの、4つの連続した閉鎖の瞬間における
図1のクロージングシステム(ここでは、パネルの1つが、明確化のために透明で示されている)の透視図であり、
図6は、
図1のクロージングシステムを車体に取り付けた状態の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図を参照すると、本発明によるクロージングシステムは、一般に符号10で示され、車両供給システムは、一般にTで示されている。
【0014】
供給システムTは、任意のタイプであってよく、例えば、ディーゼル、ガソリンまたはLPG燃料などの液体燃料の導入のための給油ライン、またはメタンなどの気体燃料の車両タンク内への導入のための給油ラインから構成されてもよい。したがって、給油ラインは、加圧された流体燃料の通過用と非加圧燃料の通過用の両方に配置することができる。最後に、供給システムTは、特にハイブリッド車両(すなわち、燃焼エンジンと電気モータの両方を有する)または純粋に電気車両の場合に、例えば車両バッテリを充電するための電気コネクタを構成する、または構成されてもよい。供給システムTは、今説明したように提供されてもよいことが理解されるが、以下の説明では、本発明は、液体燃料補給ラインからなる供給システムを参照して説明される。実質的に、図に示す実施形態では、供給システムTは、液体燃料の導入のための従来のラインとして提供され、少なくとも燃料T1を導入するためのその端部の1つに対応して、円筒形の管状を有し、それに関連し燃料補給ラインを堅く密閉するように構成されたキャップCを有している。
【0015】
クロージングシステム10は、基本的に、フレーム12と、複数の湾曲したパネル14と、制御手段16とからなる。
【0016】
フレーム12は、供給システムTにおいて本体Zに取り付けられるように構成されている。したがって、図示の例では、例えば複数の支持プレート18および従来のねじ式機械的接続手段(ねじおよびボルトなど)を介して、燃料補給ライン、特にその燃料導入端T1上に取り付けられるように構成されている。好ましくは、給油ラインもまた、ねじ式の機械的接続手段によって固定された同じ支持プレート18によって所定の位置に支持される。
【0017】
フレーム12は、球形セグメントの形状、すなわち、当該球形表面が属する球体に交差する2つの平行な平面の間に延びる球形表面の部分の形状を有する。明らかに、当業者にとって明確かつ明白であるように、わずかに異なる形状、例えば、スフェロイドや楕円体、または不正確なまたは変形した球面も、本発明の範囲に含まれる。特に、フレーム12は、第1の円形部20と第2の円形部22との間に延在している。前記第1の円形部20と前記第2の円形部22は同軸であり、すなわち、これらの円形部を規定する円周の中心を通る直線は、これらの円周が位置する両平面に対して垂直である。フレーム12は、給油ラインを取り囲むように、すなわち、第1の円形部20と第2の円形部22とが給油ラインと同軸となるように、かつ、燃料導入端T1がフレーム12の第1の円形部20と第2の円形部22との間にあるように配置されている。
【0018】
第2の円形部22上で、フレーム12は、それ自体既知の方法で、フレーム12の支持プレート18への、したがって本体Zへの機械的接続をアルローするように構成された、フランジ24を備える。
【0019】
複数の第1のガイド28および複数の第2のガイド30は、パネル14の数に等しい数で、フレーム12、特にその半径方向外側表面26上に配置され、例えば、図に示す実施形態では、クロージングシステム10は、4つの第1のガイド28、4つの第2のガイド30および4つのパネル14から構成される。明らかに、異なる数のガイド及びパネルを使用することも可能であり、例えば、6つの第1のガイド28、6つの第2のガイド30及び6つの湾曲したパネル14で本発明によるクロージングシステム10を構成する。
【0020】
複数の第1のガイド28のうちの第1のガイド28と複数の第2のガイド30のうちの第2のガイド30は、いずれもフレーム12の外側表面26に互いに角度を変えて等間隔に配置されている。前記第1のガイド28の各々は、前記第1の円形部20および前記第2の円形部22と同心の円の一部である円弧、またはその中心が前記第1の円形部20および第2の円形部22の中心が位置する同一直線上、または軸上にある円弧に沿ってフレーム12の外側表面26上に延在している。一方、前記第2のガイド30の各々は、フレーム12の外側表面26上に、実質的に丸みを帯びたL字形で延在している。
【0021】
パネル14は、フレーム12に摺動可能に取り付けられている。パネル14は、湾曲しており、実質的に球状のキャップ部分の形状、すなわち、フレーム12のそれに適合した形状、特に、湾曲した側面によって結合された3つの端部を有する形状(球の8分の1に構成された湾曲した三角形に類似している;特に
図1参照)を有している。特に、各パネル14は、その第1端部14aにおいて、前記第1のガイド28のそれぞれのガイドに沿ってスライドするように拘束され、その第2端部14bにおいて、前記第2のガイド30のそれぞれのガイドに沿ってスライドするように拘束される。このようにして、パネル14は、パネル14が共同して前記供給システムTへの(例として示した実施形態では、特に、給油ラインへの)アクセスを可能にする開口32を規定する第1の位置(すなわち、完全に開いた位置、
図2に示す)と、パネルが前記供給システムへのアクセスを防止する第2の位置(すなわち、完全に閉じた位置、
図5に示す)の間でフレーム12にスライド可能に装着される。第1の位置、すなわち完全開放位置と第2の位置、すなわち完全閉鎖位置との間の移動において、パネル14は、複数の中間の部分開放位置を通過し、そのうちの2つが
図3および
図4に示されている。パネル14の形状、並びに第1のガイド28の配置及び形状、並びに第2のガイド30の形状は、開口部32が第1の円形部20の内側領域に実質的に対応し、完全に閉じた位置において、パネル14のプロファイルが供給システムTへのアクセスを防ぐように構成し、好ましくは完全に閉じるようにするためのものである。
【0022】
完全に開いた位置と完全に閉じたポジシオンとの間のパネル14の動き、およびその逆の動きは、制御手段16によって制御される。図示された実施形態では、制御手段16は、電気モータ34からなる。電気モータ34は、シャフト36をこれと一緒に回転駆動するように配置され、第1の歯車38は、第2の歯車40と順に噛み合いながら、これと一緒に回転するようにシャフト36に取り付けられている。第1の歯車38と第2の歯車40との間の結合は、寸法設計仕様で要求される変速比を規定する。最後に、第2の歯車40が、当該第2の歯車40と噛み合う少なくとも1つの外歯車部分を有する回転可能なリング42に回転運動を伝達する。
【0023】
リング42は、フレーム12に回転可能に取り付けられ、このように電気モータ34によって制御されるときに、パネル14を回転させて引きずるように接続されている。特に、リング42は、その第1の円形部20においてフレーム12に取り付けられ、それぞれの第1端部14aにおいて各パネル14に接続される。
【0024】
図に示すように、回転機構を覆って異物から保護するために、回転可能なリング42とその上方にカバーリング44を回転可能に一体的に取り付けてもよい。最後に、パネル14を覆い、あらゆる異物に関してその動作を保護するように、カバーフレーム46がフレーム12に取り付けられてもよい。前記カバーフレーム46はまた、形状結合によって、電気モータ34と、第1および第2の歯車38および40からなる伝動機構とを支持するように構成された支持アセンブリ48に接続されてもよい。
【0025】
当業者には明らかなように、制御手段16によって付与された運動をパネル14に伝達するように構成された伝達機構も、代替的な方法で実施されてもよい。
【0026】
最後に、制御手段16、特に電気モータ34は、再遠隔制御のために構成されてもよく、例えばそれらは、共通の遠隔制御、例えば車両キーに関連する遠隔制御、または例えば携帯電話、スマートフォンおよび/またはスマートウォッチなどの個人用電子デバイスによってクロージングシステム10の開閉を制御できるように、例えば無線、例えば短距離無線伝送手段などのデータ伝送手段と関連付けられても良い。
【0027】
次に、図に示す本発明の実施形態に係るクロージングシステム10の動作機能について簡単に説明する。
【0028】
クロージングシステム10が閉鎖されている構成(
図5参照)、すなわち、パネル14が上記で定義されたように完全に閉鎖された位置に配置されている構成から出発して、車両のタンクを再充填することが必要または望ましい場合、供給システムT(特に、図に例示的に示す実施形態では、燃料補給ライン)にアクセスしたいユーザが制御手段16、特に電気モータ34を制御し得る。この制御は、車両のダッシュボード上に配置されたボタンの手動制御に続いてこの制御を送信するように構成された車両制御ユニットを介して、または、上述したように、例えば遠隔制御またはスマートフォンを介して、電子制御を介して付与されてもよい。電動モータ34が作動すると、それに接続されたシャフト36、第1歯車38、および第2歯車40を回転させる。その際、第2の歯車40は、回転可能なリング42にロータリ運動を伝達し、このリング42は、パネル14の第1の端部14aに接続されているため、ダイヤフラム機構の湾曲したパネル14を引き摺る。このようにして、パネル14は、複数の部分的に開いた位置(
図4及び
図3参照)を通過して、完全に開いた位置(
図5参照)と完全に閉じた位置(
図2参照)の間で移動される。明らかに、必要とされる動き(閉動作または開動作)に応じて、電動モータ34は、回転可能リング42の回転を一方向または逆方向に制御し、したがって、閉システム10の動きは、
図2から5(閉システム10が閉じているとき)または逆の順序で、
図5から
図2(クロージングシステム10が開いているとき)によって連続的に表現され得る。
【0029】
上記の説明から明らかなように、本発明によるクロージングシステムは、いくつかの利点を有する。
【0030】
まず、三次元構成と本質的に半球状のフレームに沿った移動により、クロージングシステムのサイズは、先行技術に対して縮小される。このようにして、クロージングシステムの周囲の空間を別の方法で使用することが可能であり、あるいは、同様に、供給システムおよびそれに関連するクロージングシステムを車体の他の要素(例えば、車両の後部窓または後部ドアのためのハンドルなど)に近づけて配置することが可能であり、したがって、寸法設計上の制約を緩めることが可能である。
【0031】
さらに、制御手段の存在により、クロージングシステムは、例えば電気的に交流され、例えばリモコンのような無線電子機器によって制御され得る。
【0032】
当然ながら、本発明の原理を損なうことなく、実施形態および構造の細部は、それによって添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく、純粋に非限定的な例によって説明および図示されたものに関して、広く変化させることが可能である。
【国際調査報告】