(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-28
(54)【発明の名称】電力管理のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20221118BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
B65G1/00 511J
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519212
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 EP2020076340
(87)【国際公開番号】W WO2021058442
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513044245
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】スタインブル, ラウヴスネス ヘリェ
(72)【発明者】
【氏名】ジュヴェ ヘゲベ, イェルゲン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM04
3F022MM57
(57)【要約】
自動倉庫システム(1)の電力管理のためのシステムおよび方法であって、自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内においてコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、コンテナ荷役車両(201、301)の再充電可能電源(405)を充電するための充電デバイス(404)と、電力を保管システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)を備え、該監視システム(402)は、エネルギー価格を用いて電力マネージャを持続的に更新するように構成され、該電力マネージャは、エネルギー価格に従って、電力方略をシステムに適合させるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動倉庫システム(1)の電力管理のためのシステムであって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナ(201、301)を荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記少なくとも1つの再充電可能電源(405)を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記倉庫システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、
前記監視システム(402)は、エネルギー価格を用いて電力マネージャ(403)を持続的に更新するように構成され、前記電力マネージャ(403)は、前記コンテナ荷役車両(201、301)の容量および使用要件の観点から、前記再充電可能電源(405)の充電のレベルおよび現在のリソースに関する情報を用いて更新されるように構成され、前記電力マネージャ(403)は、前記エネルギー価格に従って、前記自動倉庫システム(1)の電力方略を調節し、高エネルギーコストの周期の間、貯蔵されたエネルギーを前記保管システムのための付加的電源として制御するように構成されることを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記電力マネージャ(403)は、低エネルギーコストの周期の間、前記再充電可能電源(405)の充電を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記監視システム(402)は、現在および今後のエネルギー価格を監視するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記電源(401)は、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取る、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記電力マネージャ(403)は、ランク付けシステムを使用して、2つまたはそれを上回る再充電可能電源(405)を充電すべき順序を決定するように構成される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定するように構成される、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記電力マネージャ(403)は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーの貯蔵を制御するように構成される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
先行時間周期は、先月であり得る、請求項8~10に記載のシステム。
【請求項12】
前記充電デバイス(404)は、充電ステーションまたは充電ロボットである、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの大容量バッテリが、低エネルギーコストの周期の間、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
自動倉庫システム(1)の電力管理のための方法であって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記コンテナ荷役車両(201、301)の前記再充電可能電源を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記保管システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、前記方法は、
・現在の電力消費量を読み取ることと、
・現在および今後のエネルギーコストを更新することと
によって、前記監視システム(402)に、外部電力情報を確立させるステップと、
・前記自動倉庫システムの現在のエネルギー状態を入手することと、
・前記自動倉庫システムの将来的エネルギー状態を推定することと
によって、前記監視システム(402)に、内部電力情報を確立させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、前記外部および内部電力情報に従って、前記システムの電力方略を更新させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、高エネルギーコストの周期の間、前記保管システムのための付加的電源としての前記再充電可能電源(405)の貯蔵されたエネルギーの使用を制御させるステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、前記再充電可能電源(405)の充電を制御させることによって、更新される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電力方略は、前記電源(401)に、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取らせることによって、更新される、請求項14~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、ランク付けシステムを使用して、前記再充電可能電源を充電すべき順序を決定させることによって、更新される、請求項14~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定させることによって、更新される、請求項14~17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定させることによって、更新される、請求項14~18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、前記電力マネージャ(403)に、エネルギーの貯蔵を制御させることによって、更新される、請求項14~19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを、エネルギーを貯蔵するために使用させることによって、更新される、請求項14~20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用させることによって、更新される、請求項14~21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
先行時間周期は、先月である、請求項14~22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムの電力管理のためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、電力管理が現在および今後のエネルギー価格に依存する自動倉庫システムの電力管理のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨格構造100を伴う典型的先行技術の自動倉庫システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するのに適した2つの異なる先行技術のコンテナ荷役車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、いくつかの直立部材102と、直立部材102によって支持されるいくつかの水平部材103とを備える。部材102、103は、典型的には、金属(例えば、押出成形されたアルミニウムプロファイル)から作製され得る。
【0004】
骨格構造100は、列に配列される保管カラム105を備える保管グリッド104を画定し、保管カラム105内では、容器としても知られる保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。保管グリッド104は、保管コンテナ106のスタック107の水平移動を妨げ、コンテナ106の垂直移動を誘導するが、通常、そうでなければ、スタックされると、保管コンテナ106を支持しない。
【0005】
自動倉庫システム1は、保管グリッド104の上部を横断してグリッドパターンに配列されるレールシステム108を備え、レールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106を保管カラム105の中に降下させ、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横断して第1の方向Xにコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配列される平行レールの第1のセット110と、第1の方向Xと垂直な第2の方向Yにコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するようにレールの第1のセット110に垂直に配列される平行レールの第2のセット111とを備える。このように、レールシステム108は、グリッド列115を画定し、その上方で、コンテナ荷役車両201、301が、保管カラム105の上方で側方に、すなわち、水平X-Y平面と平行な平面内で移動することができる。
【0006】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301は、それぞれ、車両本体201a、301aと、X方向およびY方向のコンテナ荷役車両201、301の側方移動を可能にする車輪の第1および第2のセット201b、301b、201c、301cとを備える。
図2および3では、各セット内の2つの車輪は、完全に可視である。車輪の第1のセット201b、301bは、レールの第1のセット110の2つの隣接するレールと係合するように配列され、車輪の第2のセット201c、301cは、レールの第2のセット111の2つの隣接するレールと係合するように配列される。車輪201b、301b、201c、301cの各セットは、車輪の第1のセット201b、301bおよび/または車輪の第2のセット201c、301cが、任意のある時間に、レールの個別のセット110、111と係合されることができるように、上昇および降下されることができる。
【0007】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301はまた、保管コンテナ106の垂直輸送のための(例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106を保管カラム105の中に降下させるための)昇降デバイス(図示せず)を備える。昇降デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合される1つまたはそれを上回る把持/係合デバイス(図示せず)を備え、把持/係合デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zに調節されることができるように、車両201、301から降下されることができる。
【0008】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取って収容するための保管コンパートメントまたは空間を備える。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、WO第2015/193278号A1(その内容は、参照により本明細書に援用される)に説明されるように、車両本体201a内の中心に配列される空洞を備えてもよい。
【0009】
図3は、片持ち梁構造物を伴うコンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、NO第317366号(その内容もまた、参照により本明細書に援用される)に詳細に説明される。
【0010】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、WO第2015/193278号A1(その内容は、参照により本明細書に援用される)に説明されるように、概してグリッド列115の側方範囲(すなわち、XおよびY方向におけるグリッド列115の範囲)に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する占有面積を有してもよい。本明細書で使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0011】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、WO第2014/090684号A1に開示されるように、グリッド列115によって画定された側方面積より大きい占有面積を有し得る。
【0012】
XおよびY方向では、近隣グリッドセルは、空間がそれらの間に存在しないように、相互に接触するように配列される。
【0013】
保管グリッド104では、グリッド列115の大部分は、保管カラム105(すなわち、保管コンテナ106がスタック107内に保管されるグリッド列105)である。しかしながら、グリッド104は、通常、少なくとも1つのグリッド列115を有し、少なくとも1つのグリッド列115は、保管コンテナ106を保管するために使用されないが、保管コンテナ106がグリッド104の外側からアクセスされることができるまたはグリッド104の内外に移送されることができるアクセスステーション(図示せず)に輸送されることができるように、コンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を積み降しおよび/または積み込むことができる場所を備える。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、その中にポートが位置するグリッド列115は、「ポート列」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である任意の方向に行われてもよい。例えば、保管コンテナ106は、保管グリッド104内のランダムまたは専用グリッド列115内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポート119、120に輸送されてもよい。用語「斜め」は、水平と垂直との間のある場所に一般的輸送配向を有する保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0014】
図1に開示されるグリッド104内に保管される保管コンテナ106がアクセスされるべきとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つは、標的保管コンテナ106をグリッド104内のその位置から取り出し、それを積降ポート119に輸送するように、命令される。この動作は、その中に標的保管コンテナ106が位置付けられる保管カラム105の上方のグリッド場所にコンテナ荷役車両201、301を移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から取り出し、保管コンテナ106を積降ポート119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の奥深くに位置する(すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である)場合、動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナ106を一時的に移動させることを伴う。時として当技術分野内では「掘出」とも称されるこのステップは、続いて、標的保管コンテナ106を積降ポート119に輸送するために使用される同一コンテナ荷役車両を用いて、または、1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施されてもよい。代替として、または、加えて、自動倉庫システム1は、保管コンテナ106を保管カラム105から一時的に除去するタスクに具体的に専用のコンテナ荷役車両を有してもよい。標的保管コンテナ106が保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナ106は、元の保管カラム105の中に再位置付けされることができる。しかしながら、除去された保管コンテナ106は、代替として、他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0015】
保管コンテナ106がグリッド104内に保管されるべきとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つは、保管コンテナ106を積込ポート120から積み込み、それが保管されるべき保管カラム105の上方のグリッド場所にそれを輸送するように、命令される。保管カラムスタック107内の標的位置にまたはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナ106が除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナ106は、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下されてもよい、または、他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0016】
自動倉庫システム1を監視および制御する(例えば、コンテナ荷役車両201、301が相互に衝突することなく所望の保管コンテナ106が所望の時間に所望の場所に送達されることができるように、グリッド104内の個別の保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御する)ために、自動倉庫システム1は、制御システムを備え、これは、典型的には、コンピュータ化され、典型的には、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える。
【0017】
配設に加え、自動保管システムを動作させる際の最大コストは、その日々の動作においてコンテナ荷役車両によって消費されるエネルギーのコストである。したがって、本発明の目的は、本コストを低減させることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられる一方、従属請求項は、本発明の他の特性を説明する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態は、自動倉庫システムの電力管理のためのシステムによって定義され、自動倉庫システムは、3次元下層保管グリッド内でコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源を伴う複数のコンテナ荷役車両と、少なくとも1つの再充電可能電源を充電するための充電デバイスと、電力を倉庫システムに供給するための電源と、エネルギー価格を監視するための監視システムとを備え、該監視システムは、エネルギー価格を用いて電力マネージャを持続的に更新するように構成され、電力マネージャは、コンテナ荷役車両の容量および使用要件の観点から、再充電可能電源の充電のレベルおよび現在のリソースに関する情報を受信するように構成され、該電力マネージャは、エネルギー価格に従って、自動倉庫システムの電力方略を適合させるように構成される。
【0021】
さらに、電力マネージャは、低エネルギーコストの周期の間、再充電可能電源の充電を制御し、高エネルギーコストの周期の間、保管システムのための付加的電源としての貯蔵されたエネルギーを制御し、ランク付けシステムを使用して、2つまたはそれを上回る再充電可能電源を充電すべき順序を決定し、エネルギーの貯蔵を制御するように構成される。監視システムは、現在および今後のエネルギー価格を監視する。
【0022】
また、電源は、再生可能エネルギー源からローカルで発生されるエネルギーおよび/または送電網電力を介して、電力を受け取ることができる。
【0023】
電力マネージャのランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う再充電可能電源を充電することを決定し、最初に、最高充電レベルを伴う再充電可能電源を付加的電源として使用することを決定するように構成される。
【0024】
充電デバイスは、充電ステーションまたは充電ロボットであることができ、少なくとも1つの大容量バッテリが、低エネルギーコストの周期の間、エネルギーを貯蔵するために使用されることができる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態は、自動倉庫システムの電力管理のための方法によってさらに定義され、自動倉庫システムは、3次元下層保管グリッド内でコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源を伴う複数のコンテナ荷役車両と、コンテナ荷役車両の再充電可能電源を充電するための充電デバイスと、電力を保管システムに供給するための電源と、エネルギー価格を監視するための監視システムとを備え、方法は、現在の電力消費量を読み取ることと、現在および今後のエネルギーコストを更新することとによって、監視システムに、外部電力情報を確立させるステップと、自動倉庫システムの現在のエネルギー状態を入手することと、自動倉庫システムの将来的エネルギー状態を推定することとによって、監視システムに、内部電力情報を確立させるステップと、電力マネージャに、外部および内部電力情報に従って、システムの電力方略を更新させるステップとを含む。
【0026】
本システムの電力方略は、電力マネージャに、ランク付けシステムを使用して、再充電可能電源を充電すべき順序を決定させ、および/または、電力マネージャのランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う再充電可能電源を充電することを決定させ、かつ/または、電力マネージャのランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う再充電可能電源を付加的電源として使用することを決定させることによって、更新されてもよい。
【0027】
電力マネージャに、電力の価格に応じて、再充電可能電源の充電を制御させることによって、保管システム内の電力のコストを低減させることが可能である。再充電可能電源は、価格が高いとき、本システムのための付加的電源として使用されてもよい。この付加的電源は、保管システムが、価格が低いとき、電力を貯蔵し、価格が高いとき、貯蔵された電力を使用することを可能にする。再充電可能電源へまたは再充電可能電源からの電力の流動を制御する電力マネージャを組み込むことによって、保管システムを動作させるコストは、大幅に低減されることができ、自動保管システムの動作コストに関する問題が、解決されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明される本発明の実施形態を示す。
【0029】
【
図1】
図1は、コンテナ荷役車両が上部に延設される先行技術の保管グリッド104の斜視図である。
【
図2】
図2は、保管コンテナ106をその中に含有するための中心に配列される空洞を有する先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、保管コンテナ106を真下に含有するための片持ち梁を有する先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の異なるモジュールおよびそれらがどのように接続されるかのボックス図である。
【
図5】
図5は、方法の異なるステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
以下では、本発明が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論される。しかしながら、図面が、描写される主題に本発明を限定することを意図していないことを理解されたい。
【0031】
骨格構造100を伴う典型的先行技術の自動倉庫システム10が、上記の背景の節で説明された。
【0032】
コンテナ荷役車両レールシステム108は、コンテナ荷役車両201が、異なるグリッド場所間で水平に移動することを可能にし、各グリッド場所は、グリッドセル122と関連付けられる。
【0033】
図1では、保管グリッド104は、8つのグリッドセル122の高さを伴って示される。しかしながら、保管グリッド104は、原理上、任意のサイズであることができることを理解されたい。保管グリッド104は、
図1に開示されるものより著しく広いおよび/または長くあることができる。例えば、グリッド104は、700×700の保管カラム105を上回る水平範囲を有してもよい。また、グリッド104は、
図1に開示されるものより著しく深くあることができる。例えば、保管グリッド104は、深さ(すなわち、
図1に示されるZ方向に)12を上回るグリッドセル122があってもよい。
【0034】
図2は、保管コンテナ106をその中に含有するための中心に配列される空洞を有する先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【0035】
中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、WO第2015/193278号A1(その内容は、その参照により本明細書に援用される)に説明されるように、概してグリッド列115の側方範囲(すなわち、XおよびY方向におけるグリッド列115の範囲)に等しい、XおよびY方向に寸法を伴う面積を被覆する占有面積を有してもよい。
【0036】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、WO第2014/090684号A1に開示されるように、グリッド列115によって画定された側方面積より大きい占有面積を有してもよい。
【0037】
図3は、保管コンテナ106を真下に含有するための片持ち梁を有する先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【0038】
図4は、本発明の異なるモジュールおよびそれらがどのように接続されるかのボックス図である。保管システムは、電力を少なくとも1つの電源401から受け取る。電源401は、送電網電力または再生可能電源からローカルで発生される電力のいずれかであることができる。電力はさらに、本システム内に備えられる再充電可能電源内に貯蔵されることができる。好ましい実施形態では、保管システム1は、送電網電力と再生可能電源からローカルで発生される電力との両方を受け取る。再生可能電源からローカルで発生される電力は、風力発電、水力発電、太陽熱発電、または利用可能な任意の他の電源であることができる。利用可能な電力の量および電力のコストは、監視システム402によって監視される。監視システム402は、送電網プロバイダからの利用可能な電力および電力の現在のコストについての電力情報、ならびに、今後の時間周期にわたる電力のコストの推定値を受信することができる。今後の時間周期は、例えば、次の24時間またはなおもさらに先の時間であってもよい。
【0039】
監視システム402は、電力情報を電力マネージャ403に送信する。電力マネージャ403は、本システムの動作のために要求される電力が配布される方法と、送電網電力から引き出されるべき電力の量、再生可能電源からローカルで発生される電力から引き出されるべき電力の量、および/または、本システムの再充電可能電源内に貯蔵された電力から引き出されるべき電力の量とを制御する。電力マネージャはまた、送電網電力または再生可能電源からの電力が再充電可能電源を充電するために使用されるべきかどうかを制御する。
【0040】
電力マネージャ403は、少なくとも1つの充電デバイス404を制御する。充電デバイス404は、少なくとも1つの再充電可能電源405を充電するために使用される。好ましい解決策では、複数の異なる充電デバイス404に格納された複数の再充電可能電源405が存在する。これらの再充電可能電源405は、コンテナ荷役車両200、300を給電するために使用されるバッテリであることができる。代替として、または、加えて、再充電可能電源405は、バッテリパックであることができ、その唯一の目的は、ローカルで発生される再生可能電源が余剰エネルギーを生産するための条件が整うとき、かつ、送電網電力に関する価格が低いとき、エネルギーを貯蔵することである。
【0041】
充電デバイス404は、再充電可能電源405を充電することと、電力を再充電可能電源405から引き出すこととの両方を行うことができる。電力は、送電網および/またはローカルで再生可能な電源のいずれかから充電デバイス404に指向される。電力マネージャ403は、電力の配布を制御することができ、例えば、一部のエネルギーは、後の使用のために貯蔵され、一部のエネルギーは、コンテナ荷役車両200、300の再充電可能電源405を充電するために使用され、一部のエネルギーは、システムの残りを動作させるために使用される。
【0042】
貯蔵された電力は、再充電可能電源405から、充電デバイス404を介して指向され、保管システムの残りを給電することができる。
【0043】
図5は、本発明の好ましい実施形態による、方法の異なるステップを示すフローチャートである。
【0044】
この実施形態では、保管システムは、最初に、外部電力情報を読み出す(510)。これは、現在のエネルギー供給量の情報を読み出すこと(520)と、エネルギーの将来的コストに関する推定値を更新すること(530)とを要求する。
【0045】
現在のエネルギー供給量に関する情報を取得する(520)ために、第1のステップは、利用可能なローカルで発生される再生可能エネルギーが存在するかどうかをチェックすることである(522)。ローカルで発生されるエネルギー源からの利用可能なエネルギーの量が、読み出される(524)。次のステップは、送電網電力に関する価格の情報を読み出すことである(526)。これは、例えば、情報をインターネットからダウンロードすることを介して取得されることができる。
【0046】
次のステップは、将来的エネルギーコストを推定することである(530)。本システムが、ローカルで発生される再生可能エネルギー源に接続される場合(532)、本源からの将来的エネルギー生産量が、推定される(534)。これは、ローカルで発生される再生可能エネルギー源からの将来的エネルギーの利用可能な量を推定するために、天候データ、時刻、および季節のような情報を収集することによって行われる。さらに、将来的送電網エネルギーに関する予測される価格が、読み出され、更新される(536)。
【0047】
次のステップは、内部電力情報を読み出すことである(540)。
【0048】
内部電力情報を読み出すこと(540)は、システムの現在のエネルギー状態を計算するステップ(550)を含む。現在のエネルギー状態は、現時点において本システム内に貯蔵されているエネルギーの量に関する情報を含むことができる。本システムの現在のエネルギー消費に関する情報もまた、読み出される。現在の消費量は、動作しているコンテナ荷役車両の数、充電デバイス内で充填している再充電可能電源の数、および本システムの残り(例えば、ポート、コンベヤベルト等)によって消費されているエネルギーの量に依存する。
【0049】
内部電力情報を読み出すことはまた、システムの将来的エネルギー状態に関する推定値を更新するステップ(560)を伴う。これは、現在および今後の活動のために必要とされるエネルギーの推定値を含む。さらに、履歴データも、推定値を改良するために使用されることができる。履歴データは、推定される将来的電力消費量の正確度を改良するために、機械学習および人工知能において使用されることができる。
【0050】
最終ステップは、電力方略を更新することである(570)。電力方略を更新すること(570)は、内部(540)および外部(510)の両方の読み出される電力情報と、必要とされるエネルギーを更新し、履歴データを使用して、電力マネージャ403の充電方略を最適化する第1のステップ(580)を伴う。
【0051】
電力方略を更新することは、最後に、本システムの将来的エネルギー状態を計画すること(590)を伴う。エネルギーのコストが低い、または、ローカルで発生される再生可能エネルギーの高生産量が存在する場合、電力マネージャは、より頻繁にかつより長い時間周期にわたって再充電可能エネルギー源を充電することによって、本システム内の貯蔵されたエネルギーを増加させるように試みる。これは、本システムの活動に関連して計画され、動作効率に対する任意の低減もまた、最小限にされる。
【0052】
全てのステップが、行われると、電力マネージャ403は、再び、プロセスを開始し、電力マネージャは、故に、エネルギー価格と、再充電可能電源の充電ステータスと、内部および外部電力情報とについての情報を受信するまたは読み出すことによって、持続的に更新される。
【0053】
本発明の代替実施形態では、充電方略が、静的に設定されることができる。バッテリは、日中の間、固定時間間隔において充電するように設定されることができる。推定される将来的エネルギーコストを収集する代わりに、本システムは、保管システムがその充電の状態を増加させることが好ましい固定時間間隔を伴って設定されることができる。これは、典型的には、エネルギー価格がその最低にある時刻(典型的には、夕方の時間または夜間の時間)に本システムの充電が設定される作業シフトを伴う事業にとって好ましい。本システムがその充電の状態を増加させるように設定されることができる別の時刻は、昼食の時間の間である。基本的に、通常の作業員が休止時間を有する任意の時間が、充電の状態を増加させるために良好な時間である。
【0054】
電力の貯蔵は、バッテリのシステム内部供給源内で行われることができる。これらのバッテリは、コンテナ荷役車両内にあるものである。それらは、コンテナ荷役車両内に固定されることができる、または、それらは、交換可能であることができる。代替解決策では、少なくとも1つの大容量バッテリが、価格が低いときに、電力を貯蔵するために使用されることができる。それらは、故に、コンテナ荷役車両を給電するために使用される再充電可能電源の一部ではない。
【0055】
参照番号のリスト:
1 自動倉庫システム
100 骨格構造
102 直立部材
103 水平部材
104 保管グリッド
105 保管カラム
106 保管コンテナ
106’ 保管コンテナ
107 スタック
108 レールシステム
110 平行レールの第1のセット
111 平行レールの第2のセット
115 グリッド列
119 ポート列
120 ポート列
122 グリッドセル
200 コンテナ荷役車両
201 コンテナ荷役車両
300 コンテナ荷役車両
301 コンテナ荷役車両
401 電源
402 監視システム
403 電力マネージャ
404 充電デバイス
405 再充電可能電源
510 外部電力情報
520 現在のエネルギー供給量
522 ローカルで発生される再生可能エネルギー供給量
524 利用可能なエネルギー
526 送電網電力に関する価格
530 将来的エネルギーコストに関する推定値
532 ローカルで発生される再生可能エネルギー供給量
534 将来的エネルギー生産量
536 予測されるエネルギー価格
540 内部電力情報
550 システムの現在のエネルギー状態
560 システムの将来的エネルギー状態に関する推定値
570 電力方略
580 エネルギー情報、必要量、および履歴データに基づいて電力方略を更新すること
590 システムの将来的エネルギー状態
【手続補正書】
【提出日】2022-05-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動倉庫システム(1)の電力管理のためのシステムであって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナ(201、301)を荷役する
ために対応するコンテナ荷役車両を給電するための少なくとも1つの
交換可能な再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記少なくとも1つの再充電可能電源(405)を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記倉庫システム(1)
および前記充電デバイスに供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、
前記監視システム(402)は、エネルギー価格を用いて電力マネージャ(403)を持続的に更新するように構成され、前記電力マネージャ(403)は、
前記充電デバイス内の容量および前記コンテナ荷役車両(201、301)
の使用要件の観点から、
前記充電デバイス内の前記再充電可能電源(405)の充電のレベルおよび現在のリソースに関する情報を用いて更新されるように構成され、前記電力マネージャ(403)は、前記エネルギー価格に従って、前記自動倉庫システム(1)の電力方略を調節し、高エネルギーコストの周期の間、
前記充電デバイス内の貯蔵されたエネルギーを前記
自動倉庫システムのための付加的電源として制御するように構成されることを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記電力マネージャ(403)は、低エネルギーコストの周期の間、前記再充電可能電源(405)の充電を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記監視システム(402)は、現在および今後のエネルギー価格を監視するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記電源(401)は、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取る、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記電力マネージャ(403)は、ランク付けシステムを使用して、2つまたはそれを上回る再充電可能電源(405)を充電すべき順序を決定するように構成される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定するように構成される、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記電力マネージャ(403)は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーの貯蔵を制御するように構成される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
先行時間周期は、先月であり得る、請求項8~10
のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記充電デバイス(404)は、充電ステーションまたは充電ロボットである、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの大容量バッテリが、低エネルギーコストの周期の間、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
自動倉庫システム(1)の電力管理のための方法であって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記コンテナ荷役車両(201、301)の前記再充電可能電源を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記保管システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、前記方法は、
・現在の電力消費量を読み取ることと、
・現在および今後のエネルギーコストを更新することと
によって、前記監視システム(402)に、外部電力情報を確立させるステップと、
・前記自動倉庫システムの現在のエネルギー状態を入手することと、
・前記自動倉庫システムの将来的エネルギー状態を推定することと
によって、前記監視システム(402)に、内部電力情報を確立させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、前記外部および内部電力情報に従って、前記システムの電力方略を更新させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、高エネルギーコストの周期の間、前記保管システムのための付加的電源としての前記再充電可能電源(405)の貯蔵されたエネルギーの使用を制御させるステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、前記再充電可能電源(405)の充電を制御させることによって、更新される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電力方略は、前記電源(401)に、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取らせることによって、更新される、請求項14~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、ランク付けシステムを使用して、前記再充電可能電源を充電すべき順序を決定させることによって、更新される、請求項14~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定させることによって、更新される、請求項14~17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定させることによって、更新される、請求項14~18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、前記電力マネージャ(403)に、エネルギーの貯蔵を制御させることによって、更新される、請求項14~19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを、エネルギーを貯蔵するために使用させることによって、更新される、請求項14~20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用させることによって、更新される、請求項14~21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
先行時間周期は、先月である、請求項14~22
のいずれかに記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
電力マネージャに、電力の価格に応じて、再充電可能電源の充電を制御させることによって、保管システム内の電力のコストを低減させることが可能である。再充電可能電源は、価格が高いとき、本システムのための付加的電源として使用されてもよい。この付加的電源は、保管システムが、価格が低いとき、電力を貯蔵し、価格が高いとき、貯蔵された電力を使用することを可能にする。再充電可能電源へまたは再充電可能電源からの電力の流動を制御する電力マネージャを組み込むことによって、保管システムを動作させるコストは、大幅に低減されることができ、自動保管システムの動作コストに関する問題が、解決されることができる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動倉庫システム(1)の電力管理のためのシステムであって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナ(201、301)を荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記少なくとも1つの再充電可能電源(405)を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記倉庫システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、
前記監視システム(402)は、エネルギー価格を用いて電力マネージャ(403)を持続的に更新するように構成され、前記電力マネージャ(403)は、前記コンテナ荷役車両(201、301)の容量および使用要件の観点から、前記再充電可能電源(405)の充電のレベルおよび現在のリソースに関する情報を用いて更新されるように構成され、前記電力マネージャ(403)は、前記エネルギー価格に従って、前記自動倉庫システム(1)の電力方略を調節し、高エネルギーコストの周期の間、貯蔵されたエネルギーを前記保管システムのための付加的電源として制御するように構成されることを特徴とする、システム。
(項目2)
前記電力マネージャ(403)は、低エネルギーコストの周期の間、前記再充電可能電源(405)の充電を制御するように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記監視システム(402)は、現在および今後のエネルギー価格を監視するように構成される、項目1または2に記載のシステム。
(項目4)
前記電源(401)は、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取る、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目5)
前記電力マネージャ(403)は、ランク付けシステムを使用して、2つまたはそれを上回る再充電可能電源(405)を充電すべき順序を決定するように構成される、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目6)
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定するように構成される、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記電力マネージャ(403)の前記ランク付けシステムは、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定するように構成される、項目5または6に記載のシステム。
(項目8)
前記電力マネージャ(403)は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーの貯蔵を制御するように構成される、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目9)
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目10)
ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーは、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用される、項目9に記載のシステム。
(項目11)
先行時間周期は、先月であり得る、項目8~10に記載のシステム。
(項目12)
前記充電デバイス(404)は、充電ステーションまたは充電ロボットである、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
少なくとも1つの大容量バッテリが、低エネルギーコストの周期の間、エネルギーを貯蔵するために使用される、前記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目14)
自動倉庫システム(1)の電力管理のための方法であって、前記自動倉庫システム(1)は、3次元下層保管グリッド(104)内でコンテナを荷役するための少なくとも1つの再充電可能電源(405)を伴う複数のコンテナ荷役車両(201、301)と、前記コンテナ荷役車両(201、301)の前記再充電可能電源を充電するための充電デバイス(404)と、電力を前記保管システム(1)に供給するための電源(401)と、エネルギー価格を監視するための監視システム(402)とを備え、前記方法は、
・現在の電力消費量を読み取ることと、
・現在および今後のエネルギーコストを更新することと
によって、前記監視システム(402)に、外部電力情報を確立させるステップと、
・前記自動倉庫システムの現在のエネルギー状態を入手することと、
・前記自動倉庫システムの将来的エネルギー状態を推定することと
によって、前記監視システム(402)に、内部電力情報を確立させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、前記外部および内部電力情報に従って、前記システムの電力方略を更新させるステップと、
前記電力マネージャ(403)に、高エネルギーコストの周期の間、前記保管システムのための付加的電源としての前記再充電可能電源(405)の貯蔵されたエネルギーの使用を制御させるステップと
を含む、方法。
(項目15)
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、前記再充電可能電源(405)の充電を制御させることによって、更新される、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記電力方略は、前記電源(401)に、ローカルで発生される再生可能エネルギー源および/または送電網電力から電力を受け取らせることによって、更新される、項目14~15のいずれかに記載の方法。
(項目17)
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)に、ランク付けシステムを使用して、前記再充電可能電源を充電すべき順序を決定させることによって、更新される、項目14~16のいずれかに記載の方法。
(項目18)
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を充電することを決定させることによって、更新される、項目14~17のいずれかに記載の方法。
(項目19)
前記電力方略は、前記電力マネージャ(403)のランク付けシステムに、最初に、最高充電レベルを伴う前記再充電可能電源(405)を付加的電源として使用することを決定させることによって、更新される、項目14~18のいずれかに記載の方法。
(項目20)
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、前記電力マネージャ(403)に、エネルギーの貯蔵を制御させることによって、更新される、項目14~19のいずれかに記載の方法。
(項目21)
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より低い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを、エネルギーを貯蔵するために使用させることによって、更新される、項目14~20のいずれかに記載の方法。
(項目22)
前記電力方略は、前記将来的エネルギー価格が先行時間周期の平均エネルギー価格より高い場合、ローカル再生可能エネルギー源からのエネルギーを前記保管システムのための付加的エネルギー源として使用させることによって、更新される、項目14~21のいずれかに記載の方法。
(項目23)
先行時間周期は、先月である、項目14~22に記載の方法。
【国際調査報告】