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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-28
(54)【発明の名称】密閉されたガラス筐体
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20221118BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20221118BHJP
   H01L 23/08 20060101ALI20221118BHJP
   A61B 5/145 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
C03C27/06 101D
C03C27/06 101Z
H01L23/02 D
H01L23/02 B
H01L23/08 B
A61B5/145
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519337
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2020076953
(87)【国際公開番号】W WO2021058768
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】102019125963.0
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr. 10, 55122 Mainz, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ローベアト ヘットラー
(72)【発明者】
【氏名】イェンス ウルリヒ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アンティ マーテネン
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン ヘルツベルク
(72)【発明者】
【氏名】小根澤 裕
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ツェッテラー
【テーマコード(参考)】
4C038
4G061
【Fターム(参考)】
4C038KK03
4C038KK10
4C038KX01
4C038KY01
4G061AA02
4G061AA06
4G061BA03
4G061CA02
4G061CD02
4G061CD21
4G061CD24
4G061DA35
(57)【要約】
機能領域の熱を密封するための筐体であって、基部基板と、カバー基板であって、基部基板がカバー基板と共に、筐体の少なくとも一部または筐体を形成している、カバー基板と、筐体により密閉される少なくとも1つの機能領域、特にキャビティと、を備え、筐体は、少なくとも1つのレーザ接合ラインを有し、少なくとも1つのレーザ接合ラインにより、筐体の基板が互いに気密にシールされて接合されており、レーザ接合ラインは、その結合平面に対して垂直な高さHLを有し、筐体の機能領域内には熱が生ぜしめられてもよく、少なくとも、基部基板および/またはカバー基板は、断熱材として形成されている、筐体を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能領域の熱を密封するための筐体(1)であって、
基部基板(3)と、
カバー基板(5)であって、前記基部基板が前記カバー基板と共に、前記筐体の少なくとも一部または前記筐体を形成している、カバー基板(5)と、
前記筐体(1)により密閉される少なくとも1つの機能領域(12,13,13a)、特にキャビティと、を備え、
前記筐体は、少なくとも1つのレーザ接合ライン(8)を有し、該少なくとも1つのレーザ接合ラインにより、前記筐体の前記基板が互いに気密にシールされて接合されており、
前記レーザ接合ラインは、その結合平面に対して垂直な高さ(HL)を有し、
前記筐体の前記機能領域内には熱が生ぜしめられることができ、
少なくとも、前記基部基板および/または前記カバー基板は、断熱材として形成されている、
筐体(1)。
【請求項2】
前記基部基板(3)と前記カバー基板(5)との間に配置された少なくとも1つの中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f)をさらに有している、請求項1記載の密閉された筐体(1)。
【請求項3】
前記基部基板(3)、前記少なくとも1つの中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f)および/または前記カバー基板(5)は、熱伝導率の低い材料から成っており、
かつ/または
前記基部基板(3)、1つまたは複数の前記中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f)および前記カバー基板(5)は、断熱材として形成されている、
請求項1および2の少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項4】
前記基部基板(3)、1つまたは複数の前記中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f)および/または前記カバー基板(5)は、ガラス状の材料、例えばガラス、ガラスセラミック、ケイ素、サファイアまたは前記材料の組合せを含んでいる、請求項1から3までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項5】
前記レーザ接合ライン(8)の少なくとも1つは、間隔(DF)をあけて前記機能領域(12,13,13a)を取り囲むように包囲している、請求項1から4までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項6】
前記機能領域(12,13,13a)は、少なくとも1つの収容物(2)、例えば電子回路、センサまたはMEMS等を収容するように構成されており、これにより前記筐体(1)内には少なくとも1つの収容物(2)が配置されている、請求項1から5までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの収容物(2)には、パワー半導体チップ、例えばGaN-LED、SiCパワートランジスタ、GaAsパワートランジスまたはGaNパワートランジスタが含まれており、かつ/または
前記少なくとも1つの収容物(2)は、前記筐体の一部である、
請求項6記載の密閉された筐体(1)。
【請求項8】
前記収容物(2)は、1つのキャビティ(12)内に配置されており、かつ/または
前記筐体は、少なくとも1つの収容物を各1つのキャビティ内に収容するために、複数のキャビティ(12)を有している、請求項6または7の少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項9】
1つまたは複数の前記キャビティ(12)内には、断熱作用を改善するために断熱媒体が入れられており、該断熱媒体は、特に流体、例えば断熱性の液体または断熱性の気体または真空である、請求項1から8までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項10】
前記筐体(1)内に複数の収容物(2)が配置されており、該収容物はそれぞれ異なるキャビティ(12)に分けられている、請求項1から9までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項11】
特に少なくとも2つのキャビティ(12)を隔離する中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g)内に、異なるキャビティ(12)内に配置された前記収容物(2)を電気的に接続するためのガラス貫通案内部をさらに有している、請求項1から10までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項12】
前記中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g)のうちの少なくとも1つの上に、少なくとも1つの電気的な接続層をさらに有している、請求項1から11までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項13】
前記基板(3,4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,5)のうちの少なくとも1つは、多層複合体として提供され、例えば1つまたは複数のコーティング層または予荷重ゾーンを有し、かつ/または例えば1つまたは複数の基板を有している、請求項1から12までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項14】
前記高さ(HL)を有する前記レーザ接合ライン(8)は、該レーザ接合ラインの上側に配置された前記基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,5)の材料の内部に達しており、前記基部基板(3)と、1つまたは複数の前記中間基板と、前記カバー基板(5)とは、互いに融合して接合されている、請求項1から13までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項15】
前記基板(3,4,5)のうちの少なくとも1つに、マーカーが入れられている、請求項1から14までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項16】
前記筐体(1)は、所定の波長範囲に対して少なくとも部分的にかつ/または領域的に透過性である、請求項1から15までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項17】
前記筐体の前記少なくとも1つの機能領域は、10mm×10mm以下のサイズ、好適には5mm×5mm以下、さらに好適には2mm×2mm以下または1mm×1mm以下のサイズの少なくとも1つの収容物を収容するように構成されている、請求項1から16までの少なくとも1項記載の密閉された筐体(1)。
【請求項18】
機能領域(12,13,13a)、特にキャビティ(12)を包囲する気密にシールされた筐体(1)を提供する方法であって、
基部基板(3)と、少なくとも1つの中間基板(4,4a,4b,4c,4d,4e,4f)と、カバー基板(5)とを用意するステップであって、該カバー基板(5)は、少なくとも1つの波長範囲に対して少なくとも部分的にまたは領域的に透過性であり、したがって透明なカバー基板である、ステップと、
少なくとも1つの収容物(2)をキャビティ内に配置するステップと、
前記少なくとも1つの収容物(2)の上側で、前記カバー基板(5)を前記基部基板(3)に配置し、このとき前記基部基板(3)と前記カバー基板(5)との間に少なくとも1つの接触面(25)を形成し、これにより各筐体(1)が少なくとも1つの接触面を有することになるステップと、
各筐体(1)の前記少なくとも1つの接触面上に少なくとも1つのレーザ接合ライン(8)を形成することにより前記キャビティを気密に密閉し、このとき前記基部基板または前記カバー基板のうちの少なくとも1つを断熱式に形成するステップと
を有する方法。
【請求項19】
前記方法により、請求項1から17までのいずれか1項記載の筐体(1)を形成する、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記レーザ接合ライン(8)を形成するために、レーザビーム(9)が、前記機能領域(12,13,13a)の周りを取り囲むように案内され、これにより前記機能領域は、前記接触面(25)に沿って環状に密閉され、場合により、前記レーザビームは複数回、環状に周回させられてもよくかつ/または場合により、複数のレーザ接合ライン(8)が形成されてもよい、請求項18または19の少なくとも1項記載の方法。
【請求項21】
請求項18から20までのいずれか1項記載の方法により製造された、内部に密閉された収容キャビティ(12)が封入されている筐体(1)。
【請求項22】
請求項18から20までの少なくとも1項記載の方法により製造された、内部に密閉された収容キャビティ(12)が封入されている筐体(1)の、医療用インプラントまたはセンサとしての使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に多重に密閉されたガラス筐体ならびに気密にシールされたガラス筐体を提供する方法に関する。
【0002】
発明の背景および概要
密閉された筐体は例えば、繊細な電子機器、回路または例えばセンサを保護するために使用され得る。これにより医療用インプラントが、例えば心臓の範囲、網膜またはバイオプロセッサに適用され得る。チタンから製造されて使用されるバイオプロセッサが周知である。
【0003】
センサは、本発明に基づく筐体により、特に不都合な環境条件から保護され得る。この分野には、例えばMEMS(Mikro-Elektro-Mechanische-Systeme(微小電気機械システム))、気圧計、血液ガスセンサ、グルコースセンサ等が含まれる。
【0004】
本発明による筐体を使用する別の分野は、スマートフォン用カバー、バーチャルリアリティーグラスの分野および類似の機器に見られる。本発明による筐体は、例えば電気自動車の枠内でのフロー電池の製造にも使用され得る。しかしまた本発明による筐体は、航空宇宙でも、高温用途でも、マイクロオプティクスの分野でも使用可能である。
【0005】
上述した用途に共通して、電子機器にはその堅牢性に関して高い要求が課される。このような外部の影響には耐えられないと予想され得る電子機器の使用をも可能にするためには、筐体がこれらの不都合な環境による影響から保護されねばならない。さらに場合により、筐体の内部領域、つまり筐体により形成されたキャビティとの交換、つまり例えば特に可視範囲および/またはマイクロ波放射範囲内の電磁線との交換が保証されている、つまり筐体は少なくとも部分的に-すなわち少なくとも範囲的にかつ/または少なくとも1つの波長範囲に関して-透過性である、という要求が課されている。この透過性は、キャビティ内に配置された電子機器もしくはセンサからの、これを用いた通信法、データ伝達またはエネルギ伝達、測定を可能にする。特に、光通信法もしくは光データ伝達またはエネルギ伝達が可能にされていてもよい。
【0006】
基本的に、複数の構成部材を組み合わせ、これらの構成部材を、中間スペース内にコンポーネントを収容可能な収容領域が生じるように配置することは周知である。例えば欧州特許第3012059号明細書には、光学構成部材を保護する透過性の構成部材を製造する方法が記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。本明細書では、新規のレーザ法が用いられる。
【0007】
問題になり得るのは、短時間にわたってでも、または比較的長時間にわたってでも、筐体の内部から比較的多量の熱エネルギが放出される場合であり、つまり例えばバイオインプラントの用途の場合に、筐体から出る熱が場合により周囲に損傷を招く恐れがある場合である。様々な組織形態に対する熱の影響を主題とした研究が既に存在しており、そこから出発して典型的には、局所的な損傷は局所温度が43℃を超えると既に生じ、この損傷は損傷の局在性に応じて、既に細胞死につながる恐れがある。例えば半導体構成部材またはバッテリーの短絡等の機能障害では、短時間で100℃超の温度に達することがある。
【0008】
したがって本発明は、筐体を改良し、特に耐久性をより高めて構成しようとする枠内で取り組むものである。換言すると、本発明の根底を成す課題は、周囲に対する熱負荷を減少させ、これにより例えば細胞の損傷を防止する、改良された筐体を提供することにある。
【0009】
これは、筐体から周囲への放熱が減少、遅延させられるかまたは影響を及ぼされることにより達成され得る。場合により本発明による筐体は、この筐体が生ぜしめる保護作用に基づき、より有利な構成部材の筐体内での使用を可能にする。特に、製造においてより有利である、故障許容度が比較的高い構成部材が使用され得る。それというのも本発明は、構成部材の故障が最早特に組織内にピーク温度をもたらさなければ、構成部材の故障を許容することを可能にするからである。
【0010】
本発明の1つの別の態様は、密閉された筐体構成の場合には、場合により筐体内に生じる、特にパワー半導体からの熱を比較的長期間にわたり導出するために、場合により特別な予防措置が講じられなければならない、ということが認識されたことに基づく。
【0011】
したがって本発明による筐体は、機能領域の熱を密封するように設計されている。換言すると、筐体は断熱されており、これにより、筐体から周囲への熱量、特に例えば筐体内の電子構成部材の故障時に発生し得るピーク熱の流出が阻止されるようになっている。このために筐体は、少なくとも1つの基部基板とカバー基板とを有しており、基部基板はカバー基板と共に、筐体の少なくとも一部または筐体を形成している。さらに、筐体により密閉された少なくとも1つの機能領域(12,13,13a)、特にキャビティは、筐体内に配置されている。
【0012】
筐体は、少なくとも1つのレーザ接合ラインを有しており、これにより筐体の基板は、少なくとも1つのレーザ接合ラインにより互いに気密に接合されている。この場合、各レーザ接合ラインは、その結合平面に対して垂直な高さHLを有している。好適には、高さHLを有するレーザ接合ラインは、レーザ接合ラインの上側に配置された基板の材料の内部に達している。反対側において、レーザ接合ラインは、レーザ接合ラインの下側に位置する基板の材料の内部に達している。例えばカバー基板と基部基板とは、互いに融合して接合される。換言すると、接合ステップにおいてもしくはレーザ接合ライン内で、一方の基板の材料が他方の基板の材料と融合して混合し、これにより、一方の基板と他方の基板との間に固く解離不能な気密な複合体が形成されることになる。
【0013】
1つの別の例では、基部基板とカバー基板との間に少なくとも1つの中間基板が配置されており、この例では基部基板は中間基板に、第1の結合平面内で少なくとも1つの第1のレーザ接合ラインにより接合されており、カバー基板は中間基板に、第2の結合平面内で少なくとも1つの第2のレーザ接合ラインにより接合されている。
【0014】
筐体の機能領域内には、例えばそこに動作中発熱する電力電子構成部材が配置されていることにより、または筐体内の電子構成部材にピーク熱を伴う構成部材故障が生じると、熱が生じ得る。
【0015】
このようなピーク熱による負荷、つまり短時間内の高い熱エネルギは、筐体が熱を支障なく外部に放出する場合には筐体の周囲に点状にもしくは部分的に高められた温度を生ぜしめる。筐体が例えば体内、すなわち例えば組織内に配置されていると、この高められた温度は細胞の損傷や細胞死にもつながる可能性がある。よって一般に、例えば人間の組織の場合には43℃のしきい値温度から細胞の損傷および細胞死が生じ得る、ということが認められている(例えば“Thresholds for thermal damage to normal tissues: an update“, P.Yarmolenko他著、Int. J. Hyperthermia 2011、第320~343頁参照)。
【0016】
他方では、パワー半導体が故障すると、半導体構成部材内では100℃を大幅に超過しかつ半導体構成部材の溶融温度をも上回り得る局所的な温度に到達する恐れがある。例えばバイオインプラントとして人間の組織に適用しようとする半導体構成部材のこの故障例において、人間の組織を細胞の損傷から保護するために、例えば筐体は、発生した熱が比較的長期間にわたり周囲の組織に放出されるように構成され得、これによりピーク温度が、43℃の危機的な温度を上回らない程度に下げられる。
【0017】
このことは最も一般的なケースでは、少なくとも基部基板および/またはカバー基板が断熱材として形成されていることにより達成され得、これにより、筐体の内部に生じる熱は周囲に放出されないか、または比較的大幅に低速で放出されることになる。
【0018】
筐体は、好適には少なくとも1つの中間基板を有していてもよい。この場合、中間基板には1つまたは複数の機能領域が配置されていてもよい。
【0019】
基部基板、1つまたは複数の中間基板およびカバー基板は全て断熱材として形成されていてもよく、これにより好適には、筐体の外側のカバー全体が断熱材として働くことになる。
【0020】
基部基板は、好適には熱伝導率の低い材料から成っている。基部基板、1つまたは複数の中間基板および/またはカバー基板は、ガラス状の材料、例えばガラス、ガラスセラミック、ケイ素、サファイアまたは前記材料の組合せを含んでいてもよい。特にガラスもしくはガラス状の材料は、極めて良好な生体親和性を有しており、人体と化学的に適合し、人体との相互作用が知られていないと同時に、ガラスは優れた断熱特性を提供するため、特に有利であるということが判った。さらに、ガラスは放射線を透過させるように製造され得るので、例えば放射線もしくは電波情報を介した無線での情報交換または場合により筐体内に配置される電子機器もしくはバッテリーの非接触式の充電が保証され得る。基板-特にカバー基板-が、光波長範囲において透過性の基板、つまり例えば光学的に透明な基板であると、光学的な手段で、例えば筐体内に配置された光電池または電気エネルギを供給するための別の形式の光レセプタを介して、筐体内へのエネルギ供給が実現され得る。この場合、筐体は自給自足式の筐体と言い表すことができる。
【0021】
特に機能領域を取り囲んで密閉状態を生ぜしめるためには、特に複数のレーザ接合ラインのうちの1つが間隔DFをあけて機能領域を取り囲むように包囲していてもよい。一例では、間隔DFは機能領域を取り囲んで一定であり、これにより、レーザ接合ラインは全ての側においてほぼ同じ間隔をあけて機能領域を取り囲むように位置している。しかしまた、間隔DFは用途に応じて変動してもよい。このことは、1つの作業ステップにおいて複数の筐体が同時に接合され、例えば直線的な接合ラインもしくはレーザ接合ラインが個々の筐体の各接触面に対して案内される場合には、製造技術的に、より有利であり得る。これは、機能領域もしくは筐体が例えば円形であるかまたは任意の形状を有しており、機能領域を密閉するレーザ接合ラインが直線で引かれるときにも当てはまる場合がある。1つの特別な例では、機能領域はキャビティとして形成されていてもよく、このキャビティもやはり光学特性を有していてもよく、例えば凸レンズ等のレンズの形態で加工成形されていてもよく、レーザ接合ラインは、キャビティとは異なるパターンでキャビティを取り囲むように引かれていてもよい。
【0022】
筐体の機能領域は例えば、少なくとも1つの収容物、例えば電子回路、センサまたはMEMS等を収容するように構成されているため、筐体内には少なくとも1つの収容物が配置されている。少なくとも1つの収容物には、パワー半導体チップ、例えばGaN-LED、SiCパワートランジスタ、GaAsパワートランジスまたはGaNパワートランジスタが含まれていてもよい。
【0023】
この場合、収容物は、好適には筐体により全ての側においてもしくは完全に包囲されたキャビティ内に配置されている。機能領域もしくはキャビティは、基部基板内に、つまり例えば基部基板から凹部が例えば研磨式にくり抜かれておりひいては機能領域および/または少なくとも1つの収容物が、下方および側方において基部基板の材料により包囲されていることにより、形成されていてもよい。機能領域もしくはキャビティは、基部基板の上側に配置されていてもよい。キャビティは、下面と、側方を取り囲む縁部と、上面とを有している。択一的に、上面を第1の側、下面を第1の側とは反対の側に位置する第2の側、縁部を第1の側と第2の側との間の中間領域と言い表すこともでき、この場合、縁部は典型的には第1および/または第2の側に対して実質的に垂直に位置している。さらに、縁部の高さは0であってもよく、この場合、例えば機能領域が単に1つの薄い機能層を有しているだけに過ぎないと、上面は直接下面に支持されている。
【0024】
筐体は、特に少なくとも1つの収容物を各1つのキャビティ内に収容するために、複数のキャビティを有していてもよい。換言すると、複数の収容物が1つの筐体内で異なるキャビティに分けられてもよく、これにより、同一筐体内での構成部材相互の空間的な分離が生じる。例えばこれにより、場合により組み込まれるバッテリーもしくはメモリセルが、別の構成部材から隔離されて筐体内に収容され得る。これにより、例えば構成部材が故障した場合に生じる熱により別の構成部材が損傷または破壊される、ということが改善され得る。このようにして、パワートランジスタの過熱が生じてもバッテリーもしくはメモリセルは保護され得、これにより、バッテリーもしくはメモリセルが同様に過熱して熱を放出することはない。つまりこの場合、全体的により少ない熱が蓄積されもしくは周囲に放出され、これにより特に筐体の全体温度もより低く保たれるため、バイオインプラントの場合は細胞の損傷を減らすもしくは回避することができる。
【0025】
つまり、筐体から周囲への放熱の減少は、構成部材もしくは収容物が複数の異なるキャビティに分けられることにより改良され得、これにより例えば第1の構成部材が故障した場合に別の構成部材も故障して追加的な熱が放出される「連鎖反応」を防ぐことができる。1つの別の観点は、複数の収容物を異なるキャビティに分けることにより、各構成部材も追加的に保護されている、という点にある。このようにして、メモリ構成部材を固有のキャビティ内に配置することができ、これにより、筐体内の例えばパワートランジスタ等の構成部材が故障した場合でさえ、それにもかかわらず場合により依然として安全に読み出すもしくは取り外すことができる。
【0026】
さらに択一的または追加的に、1つまたは複数のキャビティ内には、断熱作用を改善するために断熱媒体が入れられてもよい。換言すると、キャビティ内にはガラスとは異なる種類の断熱媒体が充填される。この場合、断熱媒体は、特に流体、例えば断熱性の液体または断熱性の気体である。断熱媒体とは、1つまたは複数のキャビティが排気されていること、つまりキャビティが「真空で満たされている」ということも意味する。真空も断熱媒体として良好に適しているからである。この場合、-特に有利にはレーザ溶接法による-キャビティの密封に基づき、断熱媒体もしくは真空によるキャビティの充填は持続的に維持され得る、ということが保証され得る。
【0027】
換言すると、筐体内に複数の収容物が配置されており、この場合、収容物はそれぞれ異なるキャビティに分けられていると好適である。
【0028】
密閉された筐体は、特に少なくとも2つのキャビティを隔離する中間基板内に、好適にはガラス貫通案内部を有している。ガラス貫通案内部は、異なるキャビティ内に配置された収容物を電気的に接続するために設けられている。ガラス貫通案内部は、特に「スルーガラスビア」(ТGV)であり、この場合、ビアは導電性材料で満たされる。
【0029】
筐体は、複数の中間基板のうちの少なくとも1つの上に、少なくとも1つの電気的な接続層を有していてもよい。この場合、構成部材もしくは収容物を各キャビティ内に配置して電気的に接続することは特に簡単である。電気的な接続層は、例えば1つまたは複数または全てのキャビティの下面に配置されており、1つまたは複数のガラス貫通案内部に接触接続されている。
【0030】
筐体が、内部に特に1つまたは複数の構成部材が配置され得る1つのキャビティを有していることは確かに1つの好適な構成形式である。ただし本発明による筐体は、キャビティを備えた構成形式に限定されてはいない。むしろ1つの機能領域が1つの機能を有することができまたは果たすことができ、この場合に中空空間の意味のキャビティを有する必要はないからである。このような機能領域の一例は、基板上への電気的な接続層の被着であり、これにより既に、1つの機能領域が中空空間無しで形成される。このような電気的な接続層は、例えば2つの別の機能領域、例えば2つのキャビティを電気的に接続することができる。
【0031】
1つの基板は複数の層を有していてもよく、ひいては1つの多層複合体であってもよい。したがってこの場合、多層複合体は、筐体の複数の層のうちの1つとして、レーザ接合法により他の基板に結合され得る。つまりこのことは、例えば基板にコーティングを被着し、これにより2層複合体を生ぜしめることにより、多層複合体を予め用意し、この2層もしくは多層複合体全体を、筐体の製造プロセスのなかで別の層に結合して筐体を製造する、ということを意味する。
【0032】
筐体に多層複合体を用いることにより、筐体に別の材料特性が追加され得る。例えば、多層複合体は既に内部応力または予荷重もしくは予荷重方向を有していることがあるため、多層複合体を、筐体の少なくとも1つの別の層にレーザ接合すると、内部応力量が改善され得る。例えばこのことは、予め硬化させられた多層複合体が使用されると、筐体の抵抗能力を改善することができる。このことは、筐体全体が、硬化させられた筐体の特性を帯びた結果として生じ得る。追加的または択一的に、多層複合体は、1つまたは複数のコーティング層、つまり例えば、この層をレーザ接合法により接合せねばならない場合には複雑化の原因となり得るコーティングを有していてもよい。換言すると、多層複合体として用意される基板は、「パック」または「スタック」として、既に互いに結合された複数の層を備えて用意されている。光学コーティングを含んでいてもよい。
【0033】
基板を互いに接合するためには、レーザ接合法が用いられる。レーザ接合法は局所的に制御され得、これにより、機能領域もしくはキャビティ内には接合動作により極僅かなもしくは無視し得る程度の熱量だけが入ることになる。よってレーザ接合法は、ほぼ室温で行われる、すなわち筐体は、ほぼ室温で接合される。
【0034】
レーザ接合ラインは特に高さHLでもって、レーザ接合ラインの上に配置された基板の材料の内部に達している。レーザ接合ラインにおいて、材料内の局所的な溶融過程が行われ、これにより、レーザ接合ラインが一方の部分では第1の基板の内部に達しかつ他方の部分では第2の基板の内部に達すると、2つの基板が互いに融合して接合される。換言すると、レーザ接合ラインにより、基部基板が1つまたは複数の中間基板とカバー基板とに互いに融合するように接合される。
【0035】
レーザ接合ラインは、換言すると、例えば2つの構成部材をレーザ接合ラインにより互いに融合させて接合することにより、筐体の密閉部の隙間を架橋することができるように配置もしくは形成されている。筐体が、機能領域を完全に包囲するために基部基板とカバー基板とだけを有しているに過ぎない場合には、基部基板とカバー基板との間の接触領域、つまりカバー基板と基部基板とが相接する箇所もしくは領域もしくは面が、レーザ接合ラインにより架橋もしくは結合される。その結果、一体に成形されているかのような筐体が形成され、この場合、各構成部材間の隔離箇所も、レーザ接合ラインにより密封されている。
【0036】
換言すると、筐体を提供するためには、第1のステップにおいて第1の基板(基部基板)と少なくとも1つの第2の基板(カバー基板)とを用意し、この場合、少なくとも1つの第2の基板(カバー基板)は、透過性の材料を含んでいる、つまり少なくとも1つの波長範囲に対して少なくとも領域的にまたは部分的に透過性である。カバー基板は、基部基板上に好適には直接に配置されている、つまりカバー基板により、例えばシールされるべきキャビティがカバーされ、基部基板により、各筐体の各下面が形成される。少なくとも2つの基板の間には、少なくとも1つの接触面が形成されているため、各筐体は、少なくとも1つの接触面を有することになる。次いでキャビティは、各筐体の接触面に沿って、特に接触面において各筐体の縁部のところの線に沿って少なくとも2つの基板を接合することにより、気密に密閉される。有利には、例えばウェハスタックのウェハの形態の例えば1つの共通の出発基板から、複数の筐体が一緒に製造され得るか、または基部基板のみがウェハとして用意され得る。次いで筐体を製造する方法ではさらに、切断または分離ステップにより各筐体の個別化を続けてもよい。
【0037】
この場合、基板層もしくは基部基板とカバー基板とはじかに、互いに直接に接触した状態で積み重ねられる、つまり相接するように配置される。基板層の間では、異質材料が好適には可能な限り排除されており、これにより、1つの基板層の、隣接する基板層に対する可能な限り緊密で面状の接触が生じることになる。つまり2つの基板の場合には、例えば特に基部基板とカバー基板との間に別の材料または間隔が存在することなしに、基部基板がカバー基板に直接に接触するように相対して配置される。3つ以上の基板の例では、基部基板は1つのまたは最初の中間基板層にすぐ隣接して配置され、カバー層もやはり1つのまたは最後の中間基板層にすぐ隣接して配置される。
【0038】
次いで、新規のレーザ接合法を用いて基板を互いに接合する。この場合、1つの面状の基板層は、すぐ隣接して配置された面状の基板層に互いに直接に接合され、このために異質材料または非面状の材料もしくは中間層が設けられるまたは必要とされることはない。つまり基板は、それぞれ互いに直接に接合される。2つの基板層の間の面状の接触領域内に生ぜしめられたレーザ接合ラインが、直接に相接して、すなわちすぐ隣接して配置された基板層を互いに解離不能に結合する。つまりレーザ接合ラインの溶融領域は、2つの基板内に位置しており、第1の基板からすぐ隣接して配置された第2の基板内へ、つまり例えば基部基板からカバー基板内へシームレスに移行している。この場合、新規のレーザ接合法はとりわけ、本発明による方法が大幅に少ない熱エネルギ量を基板スタックもしくは筐体内にもたらし、これにより残りの筐体内へ分散する熱エネルギも極僅かであり、機能領域内に配置された構成部材/コンポーネントの温度上昇も極僅かでしかない、ということによっても、レーザにより基板を互いに結合する以前の方法とは対照的である。このことはより重要である。本発明の場合には、筐体の基板の少なくとも1つが特に良好な断熱特性を有しており、ひいてはレーザ接合に際して筐体内に加えられる熱エネルギが、周囲に放出される前に、場合により比較的長く筐体内に留まることになるからである。したがって、構成部材/コンポーネントがレーザ接合ラインの近くに配置されているもしくは配置されていてもよい筐体に対する断熱材料の使用は、この組合せで本発明による新規のレーザ接合法を用いることにより、初めて可能である。
【0039】
つまり、1つの基板層から次の基板層へ、例えば基板-基板移行部またはガラス-ガラス移行部等の、直接的で面状のまたはそれどころか全面的な移行部が形成される。特に面状に形成された隣り合う基板層の間に材料移動部もしくは材料混合部が存在する接合ゾーンもしくはレーザ接合ラインとして、局所的に制限された体積が形成される。換言すると、第1の基板、例えばカバー基板の材料が、隣接して配置された基板、例えば中間基板または基部基板内に侵入すると共に、反対に、つまり隣接して配置された基板の材料も、第1の基板内に侵入し、これにより接合ゾーン内に、隣接して配置された基板相互の完全な材料混合部が存在することになる。したがって、接合ゾーンは対流ゾーンと呼ばれてもよい。
【0040】
この場合、解離不能なガラス-ガラス移行部もしくは基板-基板移行部を形成する新規のレーザ接合技術からは、特に有利には、以前の周知の方法では基板の間に入れる必要があった中間層、ガラスフリット、フィルムまたは接着剤が除外されている。むしろ、解離不能な結合は、相応する邪魔な中間層もしくは追加材料無しで生ぜしめることができる。このことは、追加的な材料の使用を節減し、最終製品が得ることのできる硬度を高め、かつ機能領域もしくはキャビティの確実な密封を可能にする。この場合、レーザ接合ゾーンは完成した最終製品において、例えば小さなもしくは局所的な溶融領域内の材料の特定の局所的な屈折率変化に基づき検出される。
【0041】
1つの有利な改良では、基板の少なくとも1つにマーカーが入れられていてもよい。
【0042】
筐体は、1つの波長範囲に対して好適には少なくとも部分的にかつ/または領域的に透過性である。1つの簡単な例では、筐体のカバー基板は可視波長範囲において光学的に透明である、つまり透き通っている。しかしまた、例えばレントゲン線範囲における透過性も有利であってもよい。換言すると、例えばカバー基板は、好適にはガラス状材料を含んでいる。これにより、カバー基板は少なくとも1つの波長範囲に対して好適には透明もしくは透過性であり、例えば光学的に透明である。用途に応じて、カバーが不透明に、すなわち光学的に不透明に乳白ガラス状に形成されていると有利な場合もある。また、低下された透過性もしくは部分的な透過性でも、機能には十分であり得る。例えばカバー基板は、ガラス、ガラスセラミック、ケイ素、サファイアまたは前記材料の組合せを含んでいてもよい。1つの好適な実施形態では、カバー基板は、例えば本出願人の製品ポートフォリオに基づく例えば硬化されたガラス、特殊ガラスまたは耐高温ガラスから成るガラス板である。
【0043】
筐体は、筐体の少なくとも1つの機能領域が、10mm×10mm以下のサイズ、好適には5mm×5mm以下、さらに好適には2mm×2mm以下または1mm×1mm以下のサイズの少なくとも1つの収容物を収容するように構成され得るように形成されてもよい。この場合、筐体のサイズは、筐体の機能領域もしくはキャビティ内の収容物のサイズおよび数に合わせられる。例えば、筐体の4つのキャビティのそれぞれに、約5mm×5mmのサイズの各1つの収容物を配置する場合、各2つのキャビティが相並んで配置されると共に各2つのキャビティが相上下して配置されていると、筐体は、典型的には13mm×13mm以上のサイズを有することになり、これにより、キャビティ内での物体の収容が保証されている。
【0044】
切断されるべきウェハのサイズには、好適な製造法に基づくものであるが、それ自体はサイズを制限するものではないと理解されるべき、実地に基づくサイズ指定がある。ただし、製造にウェハを用いることは、例としてのみ理解されるべきである。典型的なウェハサイズより大きな寸法を有することもある透過性の筐体の製造に、例えばガラス板を使用することは十分に可能である。
【0045】
また本発明は、気密にシールされた筐体を提供する方法にも着目しており、この場合、筐体により機能領域、特にキャビティを包囲する。この方法は、少なくとも1つの基部基板とカバー基板とを用意するステップであって、カバー基板は、少なくとも1つの波長範囲に対して少なくとも部分的にまたは領域的に透過性であり、したがって透明なカバー基板である、ステップと、少なくとも1つの収容物を機能領域、つまり特にキャビティ内に配置するステップと、少なくとも1つの収容物の上側で、カバー基板を基部基板に配置し、このとき基部基板とカバー基板との間に少なくとも1つの接触面を形成し、これにより各筐体が少なくとも1つの接触面を有することになるステップと、各筐体の少なくとも1つの接触面上に少なくとも1つのレーザ接合ラインを形成することによりキャビティを気密に密閉し、このとき基部基板またはカバー基板のうちの少なくとも1つを断熱式に形成するステップとを有している。
【0046】
好適にはレーザ接合ラインにより、カバー基板と基部基板とを互いに接合する。換言すると、カバー基板を中間層無しで基部基板上または基部基板内に設置し、1つまたは複数の共通のレーザ接合ラインにより即座に基部基板と直接に互いに接合する。この場合、カバー基板は基部基板と共に完全な筐体を形成する。換言すると、筐体を形成するもしくは閉じるために追加的なまたは別の構成部材が必要とされているのではなく、基部基板と、少なくとも1つのレーザ接合ラインと、カバー基板とが、共に機能領域もしくはキャビティを完全に気密に密封する。他方では、例えば複数のキャビティを互いに隔離するために、1つまたは複数の中間基板が使用されると有利な場合がある。
【0047】
少なくとも2つの基板もしくは基部基板とカバー基板とは、相接して配置されもしくは取り付けられ、これにより面状に相接して位置することになり、少なくとも2つの基板もしくは基部基板とカバー基板と場合により中間基板との間に別の膜、層または封入物が存在することはない。技術的な理由から、接触面の領域の層の間の極少量のガス封入物は避けられない可能性があり、ガス封入物は、場合により凹凸からも生じる。例えば、特にプレスによる圧力上昇または基板層、特に接触面の研削プロセス等の表面加工により、面状に支持された接触面の領域に封入されたガスの量を大幅に減らすことができる。事前の排気が有利である。また、プロセスパラメータおよび使用されるべき材料に応じて一種のガスまたは液体を充填することも有利であり得る。
【0048】
基板の間に生じる可能性のある隙間が5μm以下、さらに好適には1μm以下の厚さであると、特に好適である。このような隙間は、例えば基板製造時の製造誤差により、熱の影響により、または塵埃等の粒子の封入物により生じる。本発明の枠内ではすぐ隣接しているとも見なされる、このような許容可能な間隔の場合にも、レーザにより接合することが可能であり、これにより接合ゾーンは10~50μmの厚さを有することになりひいては密封が保証されている。この場合も、接合ゾーンは第1の基板から、第1の基板に隣接して配置された第2の基板の内部にまで達している。つまり接合ゾーンは、第1の基板と第2の基板との間の接触領域にもたらされ、基板を互いに直接に融合させ、1つの分離不能な複合体を形成する。換言すると、接合ゾーン内で隣接して配置された基板を接合することにより、2つの基板の接合ゾーン内に位置する材料が直接に溶融され、第1の基板の材料が第2の基板の材料と混合し、1つの分離不能な一体の複合体が形成される。つまり、このようにして製造された筐体はいずれにせよ、接合ゾーン内に基板間の一体の、すなわちモノリシックな複合体を有している。
【0049】
接触面は、光学的に透明である必要はない。可視波長範囲において透過性の基板が不透明に形成されていると、さらに有利である。接触面に到達するようにレーザを通す基板だけが、少なくとも1つのスペクトルの「窓」を有しており、これにより、少なくとも使用されたレーザの波長は、基板を少なくとも部分的にまたは少なくとも領域的に透過することができるようになっている。接触面は、レーザが接触面にエネルギを蓄積することができるようになっている。例えば、相接して位置する2つの基板の表面はオプティカルコンタクト接合されていてもよく、さらに好適には、nm範囲の粗さを有していてもよい。この面において、レーザは少なくとも部分的に吸収されるため、そこにエネルギをもたらすことができる。全体として、本願の意味での接触面は、入射レーザビームがエネルギを蓄積することができる面として理解され得る、つまり、接触面に沿って接合プロセスが実施され得る。
【0050】
さらに、本発明の枠内には、前記方法により製造もしくは形成された筐体も含まれる。
【0051】
レーザ接合ラインを形成するために、特にレーザビームは、機能領域の周りを取り囲むように案内され、これにより機能領域は、少なくとも1つの接触面に沿って環状に密閉される。場合により、レーザビームは複数回、環状に周回させられてもよくかつ/または場合により、複数のレーザ接合ラインが形成されてもよい。
【0052】
本発明の枠内には、上述した方法により製造された、医療用インプラントもしくはバイオインプラントまたはセンサとして密閉された機能領域もしくはキャビティが封入された筐体の使用も含まれる。
【0053】
以下に、本発明を実施例に基づき図面を参照してより詳しく説明する。同一部材および部分的に類似した部材には同一の符号が付されており、異なる実施例の特徴は互いに組み合わせられてよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】筐体を示す平面図である。
図2】筐体を示す側方断面図である。
図3】接合ゾーンを示す詳細図である。
図4】筐体の機能領域を示す側方断面図である。
図5】2つのキャビティを備えた筐体の機能領域を示す側方断面図である。
図6a】筐体を製造するステップを示す例である。
図6b】筐体を製造するステップを示す例である。
図6c】筐体を製造するステップを示す例である。
図6d】筐体を製造するステップを示す例である。
図6e】筐体を製造するステップを示す例である。
図7】2つの筐体の機能領域を示す別の側方断面図である。
図8】2つの筐体の機能領域を示す別の側方断面図である。
図9】筐体を製造する別のステップを示す例である。
【0055】
発明の詳細な説明
図1には、本発明による筐体1の平面図が示されており、この場合、周方向に延びるレーザ接合ゾーン8が機能領域13を包囲している。機能領域13は、様々に構成されていてもよい。機能領域13の様々な構成の例は、断面図を示しひいては機能領域13の鉛直方向の構造を解明することができる別の図3図8にも見られる。この場合、全ての平面図は同様に略示可能であるため、機能領域13の様々な構成は図3の図にまとめられる。
【0056】
機能領域13は、様々な役割を実現することができる。例えば機能領域13は、光レセプタとして構成されていてもよいか、または機能領域13内に配置された技術的、電気機械的かつ/または電子的な構成部材2を有していてもよい。機能領域13内でこれらの役割が複数実現されてもよい。筐体1は上面を、例えばカバー5等の上部基板5により被覆される。この上部基板5の内部には、レーザ接合ゾーン8または少なくとも1つのレーザ接合ゾーン8が到達している。
【0057】
図2を参照すると、基部基板3とカバー基板5とを有する筐体1の第1の実施形態の第1の断面図が示されている。換言すると、筐体1は2つの層、つまり基部層3とカバー層5とから構成されているまたは組み立てられている。さらに図3には、一連の複数のレーザパルス衝突領域16から成るレーザ接合ライン8の構成が示されており、レーザパルス衝突領域16は互いに密着するように設けられており、これにより、基部基板3の材料とカバー基板5の材料とが互いに隙間なく融合しひいては(この図ではレーザ接合ライン8の後ろに配置された)機能領域13もしくはキャビティ12を密封している。
【0058】
図3には接合領域の一部が詳細に示されており、この場合、インタフェースゾーン、すなわち接触面25とレーザ接合ゾーン8とが示されている。レーザ接合ゾーン8は、両基板3,5を互いに接合するために、接触面25の領域に配置されている。
【0059】
図4には、図1に示した線C→Dに沿った、筐体1の1つの実施形態の断面図が示されている。つまり図4は、例えば筐体1内に一貫した中空空間またはキャビティとして延在する機能領域13,13aの断面を示している。換言すると、キャビティは基部基板3からカバー基板5中にまで延びており、例えば基部基板3および/またはカバー基板5から成る凹部の形態で存在している。ここでは、例えばサンドブラスト法等の研磨法を用いて、機能領域13はカバー基板5内の凹部として形成されており、機能領域13aは基部基板3内の凹部として形成されている。換言すると、基部基板3は凹部13aを有しており、カバー基板は収容物2が挿入された凹部13を有している。
【0060】
例えば機能領域13aは、アクティブ層、例えば導電層34を含んでいてもよい。機能領域13aのアクティブ層は、例えば光電池の形態の光レセプタを含んでいてもよく、光レセプタは、電力を発生させるために準備されている。この場合、筐体1は、自給自足式の筐体1であってもよい。その上のカバー基板5の領域内に配置された機能領域13は、キャビティ12を含んでいてもよい。
【0061】
機能領域13,13aを取り囲むように、機能領域13,13aの各辺の周囲を閉じるレーザ接合ゾーン8が配置されている。レーザ接合ゾーン8内に、機能領域13,13aが全周にわたっては閉じられていない、開いた領域を残し、これにより、例えば周囲との流体接続部をも構成することができる、例えば通信用通路または電気接続用スペースを空けておくということが考えられる。換言すると、予め計画された複数の箇所もしくは位置は、集束させられたレーザビーム9により閉じられるのではなく、そこには接着剤等の別の手段を用いて密閉部を構成する、ということが想定されていてもよい。好適なのは、機能領域13、13aを全ての側において隙間なく閉じることであり、これにより、機能領域13,13aの密閉が保証され得る。キャビティ12内では、収容物2、つまり例えば電子構成部材が機能領域13a上、つまり例えば導電層34上に配置されている。
【0062】
図5を参照すると、筐体1の機能領域13,13aの範囲の別の断面図が示されている。この筐体1は5つの基板層、つまり1つの基部基板3と、3つの中間基板4a,4b,4cと、1つのカバー基板5とを有している。中間基板4aおよび4cは、構成部材2を収容するための各1つのキャビティ12を有している。中間基板4bは、電気的なスルーコンタクトもしくはガラス貫通案内部32、いわゆるスルーガラスビアを有しているため、機能領域13の構成部材は、機能領域13a内に配置された構成部材に電気的に接続され得る。
【0063】
機能領域13はキャビティ12として形成されており、この場合、キャビティ内には複数の構成部材2が配置されている。構成部材2もやはり導電部分層34上に配置されており、導電部分層34もやはりガラス貫通案内部32に電気的に接触接続している。つまり機能領域13の構成部材2は、中間層4bにより、機能領域13a内に配置された構成部材2から隔離されている。機能領域13内に配置された構成部材2において例えば故障が生じた場合、液体が流出した場合、または熱的な過熱が生じた場合、機能領域13a内に配置された構成部材2は、そこから隔離されている。よって、最初の構成部材の故障の結果として続き得る別の構成部材2の故障を減らすかまたは防ぐことすらできる。2つのキャビティ12内には、断熱作用をさらに改良するために断熱媒体が収容されている。
【0064】
図6a~図6eを参照すると、本発明による筐体1の製造に関する一例が示されている。図6aから開始して、まずガラス貫通案内部32を既に有するもしくは内部にガラス貫通案内部32が設けられる真ん中の中間基板4bを用意する。製造プロセスは、経済的な理由から本例では1つのウェハ4bにより2つの筐体1が構成されるように実施される。2つの筐体1ののちの分離は、例えばレーザカット法により分離線10に沿って実施され得る。択一的に、2つの部分領域を分離線10に沿って分離することなしに、相並んで配置されたキャビティ12を有する、つまり図6eに示す例に相当する1つの共通の筐体を形成することも考えられる。この場合は、相並んで位置するキャビティ12同士を接続するために、図示の鉛直方向のガラス貫通案内部32に相応する水平方向のガラス貫通案内部32(図示せず)が設けられていてもよい。
【0065】
図6bにより、真ん中の中間層4bの両面側に、それぞれ電気的なコンタクト層34を部分的に被着する様子が示されている。電気的なコンタクト層34は、複数のコンタクト領域に分けられており、この場合、図示のように、コンタクト領域はガラス貫通案内部32のうちの1つに電気的に接触接続されていてもよい。例えば1つのキャビティ内の2つの構成部材2は互いに接続するが、ただし筐体1内の別のキャビティ12内に配置された構成部材2には接続しないようにするために有利である場合には、いくつかのコンタクト領域34をガラス貫通案内部32に接触させることなしに被着してもよい。
【0066】
図6cにより、特にコンタクト領域34における、のちのキャビティ12に相当する領域での収容物2の被着が示されている。これらのコンポーネント2は、同一キャビティ12内に配置された別の構成部材2に電気的に接続されていてもよく、かつ/または別のキャビティ12内に配置された別の構成部材2に、特にガラス貫通案内部32を介して電気的に接続されていてもよい。構成部材2は、例えばろう接、溶接、エポキシ導電ペーストによりまたはワイヤ結合式に接触接続され得る。
【0067】
図6dには、中間層4bの上側もしくは下側にスペーサウェハ4aおよび4cが1つずつ取り付けられていることが明確に示されている。スペーサウェハ4aもしくは4cは、中間層4bにレーザ接合される、すなわち各1つのレーザ接合ライン8が形成される。最後に図6eには、筐体1の下面に対する基部基板3の被着と、筐体1の上面に対するカバー基板5の被着とが明確に示されており、この場合も、基板は再びレーザ接合ライン8により接合される。
【0068】
つまり、レーザパルス衝突部16により接触面25に沿ってレーザ接合ゾーン8が形成され、レーザ接合ゾーン8においてカバー基板5は基部基板3に溶接もしくは接合されている。
【0069】
図7には、基部基板3に載置された第1のガラス中間層4aと、構成部材2が配置された構成部材支持体層4bと、別のガラス中間層4cと、カバー基板5とを備えた筐体1の1つの実施形態が示されている。機能領域12,13,13aは、本実施形態では機能領域12,13,13aがそれぞれ構成部材支持体層4bの下側と上側とに配置されるように配置されている。各キャビティ12を取り囲むように接合ライン8が配置されており、これにより各キャビティ12は全ての側において密封されている。筐体1は、円形または角形に形成されていてもよく、基本的に自由な形状を有することができる。
【0070】
収容物2、例えばセンサまたはアクチュエータまたはプロセッサは、構成部材支持体層4bの下面と上面とに配置されており、例えばそこに接着またはろう接されている。収容物の両側には、収容物2を電気的に接触接続するための金属パッド34が配置されている。例えばボンディングワイヤ等のコンタクト導線32を介して、収容物2は別の構成部材2に電気的に接触接続されている。金属パッド34は、金属接触面のことであってもよい。基板はそれぞれ、レーザ接合ライン8により互いに直接に接合されている。この場合、レーザ9が接触面25に沿ってもしくはキャビティ12の外縁に沿ってキャビティの周囲を、ただし全く同一ではない経路上を2回案内されたことにより、各2つの閉じられた環状のレーザ接合ゾーン8が形成された。むしろレーザ9は、キャビティ12を周回する度に横方向にずらされた経路上を案内されたため、相並んで位置する2つのレーザ接合ゾーン8が生じている。本例におけるマイクロボンディングゾーン8は、例えば5μm×10μmまたは10μm×50μmの寸法を有している。
【0071】
図8に示す筐体1の1つの実施形態では、キャビティ12は、中間基板もしくは構成部材支持体層4b内に形成されている。例えば、キャビティ12はサンドブラスト法により中間基板4b内に形成され得る、つまり一般に研磨法により中間基板4bからくり抜かれてもよい。また、キャビティ12を構成部材支持体層4bに形成するためには化学的なエッチングも可能である。この構成は、カバー基板5が例えばマイクロボンディングおよびレーザ接合ライン8により構成部材支持体層4bに結合された簡単なガラス板として形成され得る、という点において有利である。この構成は、上部キャビティ12内、つまり中間基板4bからくり抜かれたキャビティ内に配置された構成部材が、製造プロセスの最中も既に中間基板4bにより保護されて配置されている、という点において有利である。さらに、基板層が1つ節減される。全ての実施形態において、同じ符号は図中の同じ特徴を示している。
【0072】
図9を参照すると、多数の筐体1を製造する方法の1つの別の実施形態が示されている。例えば図8により示したような筐体の製造を説明する。プロセス要件に応じて単一の筐体のみも製造され得るということは、当業者にとって明らかである。
【0073】
ステップAでは、のちのキャビティ12に相当し、例えば研磨法により構成部材支持体基板4bに形成された複数の凹部12を有する1つの共通の構成部材支持体基板4bを用意する。凹部12内にはそれぞれ収容物2が配置され、例えば設けられるもしくは既にそこに取り付けられたコンタクト34(図6a~図6e参照)にろう接される。ステップBでは、構成部材支持体基板4bに1つの共通のカバー基板5を取り付ける、すなわち各凹部に1つの固有のキャビティ12を生ぜしめる。各1つの共通のキャビティ12内に複数の収容物2が収容され得る。
【0074】
次いで、構成部材支持体基板4bの下面に対する別の構成部材2の取付けおよび別のキャビティ12の形成が想定されていてもよい(図6c~図6eおよび図8参照)。このために、構成部材支持体基板4bの下面に別のガラス中間層4aを配置し、その下には基部基板3を配置することが考えられる。これは、この製造方法の意味では任意である。
【0075】
ステップCでは、完成した基板スタックをレーザにより接合し、これにより各収容キャビティ12を密閉する、つまりキャビティ12の全ての側を接触面25に沿って閉鎖し、筐体1毎に少なくとも1つのレーザ接合ライン8を形成する。このためには、レーザユニット15をカバー基板5の上からカバー基板5の表面にわたって案内し、その際、点状に集束されたレーザビーム9を接合しようとするゾーン、つまり特に接触面25に向ける。製造方法のステップCの終了後には、全てのキャビティ12が密閉されている。ステップCのあとに個々の筐体1を切断法により個別化し、ひいては個々に分離された複数の筐体1を得ることが可能である。
【0076】
ステップDでは、分離線もしくは切断線10に沿って各構成部材を互いに分離する。このためには場合により、ステップCにおけるレーザ接合用と同じレーザが使用され得る。しかしまた、有利である場合には従来の切断法が使用されてもよい。
【0077】
当業者にとって、上述した実施形態は例示的なものであると理解され、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、請求項の保護範囲を逸脱することなしに多様に変化させられてもよい、ということは明白である。さらに、各特徴は、これらが明細書、請求項、図面またはその他に開示されているかどうかにかかわらず、他の特徴と共にまとめて説明されている場合でさえ、単独でも本発明の主要な構成部材を規定する、ということも明白である。全ての図面において、同じ符号は同じ特徴を表しており、場合により1つの図面においてのみ言及されたまたはいずれにせよ全ての図面に関しては言及されていない特徴の説明は、この特徴が明細書中で明示的に説明されていない図面にも転用され得る。
【符号の説明】
【0078】
1 密閉された筐体
2 収容物、機能デバイス
3 下部基板、層またはウェハ、基部基板もしくは下部カバー
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f 中間層
5 上部基板、層またはウェハ、カバー基板もしくは上部カバー
8 レーザ接合ゾーン
9 集束させられたレーザビーム
10 分離線もしくは切断線
12 収容キャビティ
13 機能領域
13a 第2の機能領域
14 縁部
15 接合および/または切断用レーザユニット
16 レーザパルス衝突領域
18 基板スタック
21 キャビティの縁部
22 キャビティの下面
23 キャビティの上面
25 接触面
32 ガラス貫通案内部、スルーガラスビア
34 電気的なコンタクト層
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図7
図8
図9
【国際調査報告】