(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】微粒子捕集装置、微粒子処理システム及び固定構造
(51)【国際特許分類】
B01D 46/00 20220101AFI20221121BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20221121BHJP
F01N 3/021 20060101ALI20221121BHJP
F01N 3/035 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
B01D46/00 C ZAB
B01D53/94 300
F01N3/021
F01N3/035 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525146
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2021-05-07
(86)【国際出願番号】 CN2020115014
(87)【国際公開番号】W WO2022041334
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】202021849426.1
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021849429.5
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521196431
【氏名又は名称】済南天業工程机械有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】馬毓杰
(72)【発明者】
【氏名】宗憲海
(72)【発明者】
【氏名】▲えん▼慶忠
(72)【発明者】
【氏名】王旭
(72)【発明者】
【氏名】趙朋
(72)【発明者】
【氏名】黄常遠
(72)【発明者】
【氏名】周广宇
【テーマコード(参考)】
3G190
4D058
4D148
【Fターム(参考)】
3G190AA12
3G190BA46
3G190CB13
3G190CB23
4D058JA01
4D058KC04
4D058KC17
4D058KC19
4D058SA08
4D058TA06
4D148AA13
4D148AA18
4D148AB01
4D148BA10Y
4D148CC08
4D148CD05
(57)【要約】
本実用新案は微粒子捕集装置、微粒子処理システム及び固定構造を開示している。粒子捕集装置は、排気手段と、捕集手段と、前記排気手段と前記捕集手段とを着脱可能に接続する固定アセンブリとを備え、固定アセンブリは、捕集手段と排気手段との接続箇所に嵌設され、開口を有するシュラウドリングと、シュラウドリングの開口に接続され、シュラウドリングを締め付ける係合状態とシュラウドリングを緩める開放状態とを有する係合部材と、係合部材に接続されて係合部材の係合状態と開放状態とを切り替える手動操作部材と、を備える。固定構造は捕集手段をベースに固定することができ、固定構造は可撓性プレートチェーン及び接続部材を含み、可撓性プレートチェーンはベースに固定された中間部及び捕集手段の外壁に巻き付け可能な二つの縁部を含み、接続部材は可撓性プレートチェーンの両端を分離可能に固定接続する。該微粒子捕集装置は着脱効率が高く、該微粒子処理システム及びその固定構造は使用しやすく、接続方式が確実である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気手段と、捕集手段と、前記排気手段と前記捕集手段とを着脱可能に接続する固定アセンブリとを備える微粒子捕集装置であって、
前記固定アセンブリは、
前記捕集手段と前記排気手段との接続箇所に嵌設され、開口を有するシュラウドリングと、
前記シュラウドリングの開口に接続され、前記シュラウドリングを締め付ける係合状態と前記シュラウドリングを緩める開放状態とを有する係合部材と、
前記係合部材に接続されて前記係合部材の係合状態と開放状態とを切り替える手動操作部材と、を備える、ことを特徴とする微粒子捕集装置。
【請求項2】
前記係合部材は、前記シュラウドリングの両端にそれぞれ固定される当接部材及び位置決め部材を含み、前記当接部材はベース、前記ベースに回転可能に接続されたハンドル及び前記ハンドルに枢動可能に接続されたロック部材を含み、前記ベースは前記シュラウドリングに固定され、前記ハンドルは前記係合部材と前記位置決め部材とを係合するか又は離脱させるよう回転可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の微粒子捕集装置。
【請求項3】
前記当接部材は、前記ハンドルと前記ベースとを固定する自己ロック構造を更に備える、ことを特徴とする請求項2に記載の微粒子捕集装置。
【請求項4】
前記ロック部材はロックリングであり、前記ロックリングは接続端とロック端とを有し、前記位置決め部材は前記ロック端に嵌合する係止フックであり、
前記ロックリングの接続端にスクリュー部が形成され、前記スクリュー部が貫通する接続穴が前記ハンドルに設けられ、前記スクリュー部は調整ナットを介して前記接続穴に固定される、ことを特徴とする請求項3に記載の微粒子捕集装置。
【請求項5】
前記ロック部材は係止フックであり、前記位置決め部材は係止溝又は貫通穴である、ことを特徴とする請求項3に記載の微粒子捕集装置。
【請求項6】
前記手動操作部は、前記ハンドルと一体形成される、ことを特徴とする請求項2に記載の微粒子捕集装置。
【請求項7】
前記手動操作部は、前記ハンドルの端部に接続された把持レバーであり、前記把持レバーは前記ハンドルの長手方向に沿って延びる、ことを特徴とする請求項2に記載の微粒子捕集装置。
【請求項8】
前記捕集手段はDOC手段及び/またはDPF手段を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の微粒子捕集装置。
【請求項9】
前記捕集手段と前記排気手段はそれぞれの接続箇所にフランジがいずれも設けられており、前記シュラウドリングは前記フランジの外縁に嵌設される、ことを特徴とする請求項1に記載の微粒子捕集装置。
【請求項10】
前記シュラウドリングに制限溝が設けられ、前記フランジの外縁が前記制限溝内に嵌設される、ことを特徴とする請求項9に記載の微粒子捕集装置。
【請求項11】
ベースと請求項1に記載の微粒子捕集装置とを備え、前記捕集手段を前記ベースに固定することができる微粒子処理システムの固定構造であって、可撓性プレートチェーンと接続部材とを含み、前記可撓性プレートチェーンは前記ベースに固定された中間部、及び前記捕集手段の外壁に巻き付け可能な二つの縁部を含み、前記接続部材は前記可撓性プレートチェーンの両端を分離可能に固定接続する、ことを特徴とする微粒子処理システムの固定構造。
【請求項12】
前記可撓性プレートチェーンは複数のリンク及びピン軸を含み、前記複数のリンクが順に首尾接続されて前記ピン軸によりヒンジ接続される、ことを特徴とする請求項11に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項13】
前記リンクは、尾部にヒンジ接続切り欠きが設けられ、頭部にヒンジ接続切り欠きと係合するヒンジ接続凸部が設けられる、ことを特徴とする請求項12に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項14】
前記接続部材は調整ボルトである、ことを特徴とする請求項11に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項15】
前記接続部材は、手動操作部を有するスナップアセンブリである、ことを特徴とする請求項11に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項16】
前記可撓性プレートチェーンの中間部は前記ベースに溶接固定される、ことを特徴とする請求項11に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項17】
前記捕集手段はDOC手段及び/またはDPF手段を備える、ことを特徴とする請求項11に記載の微粒子処理システムの固定構造。
【請求項18】
位置決めるためのベースと、請求項11に記載の微粒子捕集装置及び固定構造とを備える、ことを特徴とする微粒子処理システム。
【請求項19】
前記微粒子捕集装置は、前記捕集手段に突き合わせる排気手段を更に含み、前記捕集手段と前記排気手段とはクリップにより接続される、ことを特徴とする請求項18に記載の微粒子処理システム。
【請求項20】
前記クリップは、スナップアセンブリによりロックされる、ことを特徴とする請求項19に記載の微粒子処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実用新案は、浄化及び濾過技術分野に関し、具体的には微粒子捕集装置、微粒子処理システム及び固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の排気ガスに大量の微粒子が含まれ、微粒子が空気中に直接排出されると空気を深刻に汚染することになり、車両の排気ガス中の微粒子の排出を低減するために、自動車のエンジンの後ろに微粒子捕集装置を取り付ける必要があり、それは微粒子排出物質が大気に入る前にそれを捕捉して汚染を低減させることができる。
【0003】
微粒子捕集装置の核心素子は濾過担体である。微粒子捕集装置を一定の時間使用すると、捕集手段中の微粒子が増加し、排気不良を引き起こす可能性があり、捕集装置を取り付けた車両にとって加速に力がなく、燃費が増加するなどの問題を引き起こす可能性がある。したがって、従来の濾過担体を取り外して新しい濾過担体を交換し、排気手段に新しい捕集手段を突き合わせる必要がある。
【0004】
従来技術において、捕集手段と排気手段の接続は信頼性を始めと考えられる要素であり、一般的にフープとボルトを結合する方式を採用する。捕集手段を取り外す前に、捕集手段と排気手段を分離するように、ボルトをねじ込むことでフープを開ける必要がある。それに応じて、捕集手段を取り付ける時に、捕集手段と排気手段を位置合わせた後、ボルトをねじ込むことでフープをロックさせ、さらに捕集手段と排気手段を固定する必要がある。このような構造において、ボルトの調整には、レンチ等の操作具を借りる必要がある。しかしながら、捕集手段の取付空間が狭いため、レンチを用いてねじ込む過程において取付空間内のいくつかのアセンブリはレンチに干渉を与え、レンチの1回ねじ込み角度が限られ、ロック程度が限られるので、多くの時間を費やしてボルトを締め付けるか又は緩める必要があり、操作ステップが煩雑である。
【0005】
常に作業者の作業条件が悪く、例えば温度が高い場合、作業者が連続的に作業して不快感を増加し、高效率で作業を完了することに不利である。また、特定のシーンでは、例えば高密集高負荷キューイング作業環境において、低效率の着脱は他の作業進捗に深刻に影響するため、従来の接続方式は確実で安定しているが、特定のシーンには適用しない。
【発明の概要】
【0006】
本実用新案は、従来の微粒子捕集装置の着脱効率が低い問題を解決するために、微粒子捕集装置、微粒子処理システム及び固定構造を提供することを目的としている。
【0007】
上記目的を実現するために、本実用新案は、排気手段と、捕集手段と、排気手段と捕集手段とを着脱可能に接続する固定アセンブリとを備える微粒子捕集装置であって、
固定アセンブリは、
捕集手段と排気手段との接続箇所に嵌設され、開口を有するシュラウドリングと、
シュラウドリングの開口に接続され、シュラウドリングを締め付ける係合状態とシュラウドリングを緩める開放状態とを有する係合部材と、
係合部材に接続されて係合部材の係合状態と開放状態とを切り替える手動操作部材と、を備える、微粒子捕集装置を提供する。
【0008】
本実用新案に係る微粒子捕集装置において、固定アセンブリはシュラウドリング、係合部材及び手段操作部材を備え、手動操作部材は係合部材の係合状態と開放状態とを直接的に切り替え、操作具をを借りる必要がなく、人工操作により捕集手段の着脱を実現することができる。
【0009】
捕集手段を取り付けるか又は取り外す過程において、作業者の両手は狭い作業空間に柔軟に適応することができ、かつ、手動操作部材に直接手動で力を加えて係合部材の係合又は開放を1ステップで達成し、作業難度を低下させる。従来のボルトねじ込みの固定方式に比べて、操作ステップが簡単であり、着脱時間を大幅に短縮し、したがって、本実用新案に係る固定アセンブリにより接続することにより、捕集手段の着脱效率を效果的に向上させることができ、かつ着脱效率が取付空間及び取付条件等により影響されず、高負荷高密度の作業環境で普及して使用することができる。
【0010】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、係合部材は、シュラウドリングの両端にそれぞれ固定される当接部材及び位置決め部材を含み、当接部材はベース、ベースに回転可能に接続されたハンドル及びハンドルに枢動可能に接続されたロック部材を含み、ベースはシュラウドリングに固定され、ハンドルは係合部材と位置決め部材とを係合するか又は離脱させるよう回転可能である。
【0011】
係合部材は当接部材と位置決め部材の設計を採用し、構造が簡単で、操作が柔軟である。ハンドルに人工で力を加えて回転させるように駆動し、ハンドルの回転は係合部材と位置决め部材との係合、離脱を直接制御し、捕集手段と排気手段の固定及び離脱をさらに実現し、それにより取り外しと交換を容易にする。ハンドルの設置は人為的な制御及び調整に基礎を提供し、手動操作を借りてハンドルに人工で力を加えると、捕集手段の着脱を実現することができる。
【0012】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、当接部材は、ハンドルとベースとを固定する自己ロック構造を更に備える。
【0013】
自己ロック構造を設置することにより、ハンドルをロック部材と位置決め部材との係合位置に長く保持し、捕集手段と排気手段との安定的な接続を保証し、微粒子捕集装置の使用信頼性を保証することができる。
【0014】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、ロック部材はロックリングであり、ロックリングは接続端とロック端とを有し、位置決め部材はロック端に嵌合する係止フックであり、ロックリングの接続端にスクリュー部が形成され、スクリュー部が貫通する接続穴がハンドルに設けられ、スクリュー部は調整ナットを介して接続穴に固定される。
【0015】
ロックリングの係合端が係止フックに嵌合し、接続構造が確実であり、ロックリングの接続端にスクリュー部が設けられ、かつスクリュー部とハンドルの接続穴が調整ナットを介して接続され、係合の緩さ程度を調整しやすく、使用が柔軟で便利である。
【0016】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、ロックリングは係止フックであり、位置決め部材は係止溝又は貫通穴である。
【0017】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、手動操作部は、ハンドルと一体形成される。
手動操作部はハンドルと一体形成され、構造が簡単であり、取付空間への占有を回避する。
【0018】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、手動操作部は、ハンドルの端部に接続された把持レバーであり、把持レバーはハンドルの長手方向に沿って延びる。
【0019】
手動操作部は把持レバーであり、作業者が把持しやすく、かつ回動する過程において、より省力である。組立効率をさらに向上させる。
【0020】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、捕集手段はDOC手段及び/またはDPF手段を備える。
【0021】
DOC手段(ディーゼル酸化触媒)であろうかDPF手段(ディーゼルパティキュレートフィルタ)であろうか、いずれも排気ガス中の微粒子に対して濾過処理を行い、排気ガス中の汚染物質の排出を低減することができる。
【0022】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、捕集手段と排気手段はそれぞれの接続箇所にフランジがいずれも設けられており、シュラウドリングはフランジの外縁に嵌設される。
【0023】
フランジを介して接続すると接続の密封性を保証し、微粒子捕集の効果を保証することができる。
【0024】
微粒子捕集装置の好ましい実施形態では、シュラウドリングに制限溝が設けられ、フランジの外縁が制限溝内に嵌設される。
【0025】
シュラウドリングに制限溝が設けられ、制限溝の側壁はフランジに対して位置制限・支持を形成し、取付後のフランジの緩みを効果的に回避し、捕集手段と排気手段の接続をより安定させ、より持続的に使用する。
【0026】
本実用新案は、台座と捕集手段を有する微粒子捕集装置とを備え、捕集手段を台座に固定することができる微粒子処理システムの固定構造であって、可撓性プレートチェーンと接続部材とを含み、可撓性プレートチェーンは台座に固定された中間部、及び捕集手段の外壁に巻き付け可能な二つの縁部を含み、接続部材は可撓性プレートチェーンの両端を分離可能に固定接続する、微粒子処理システムの固定構造を更に提供する。
【0027】
本実用新案に係る固定構造は、可撓性プレートチェーンが柔軟に伸縮・変形することができ、狭い作業空間で作業者は操作空間に基づいて可撓性プレートチェーンの姿勢を柔軟に変更し、いくつかの操作アセンブリが可撓性プレートチェーンに干渉を与えて作業難度を増加させることを回避し、作業效率を向上させることができる。可撓性プレートチェーンは捕集手段の外壁に貼り合わせて、捕集手段を台座に固定することができ、接続方式が確実である。接続部材を介して可撓性プレートチェーンの両端を接続し、締付が確実で、捕集手段と台座が相対的に移動することを回避し、構造の安定性を保証する。
【0028】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、可撓性プレートチェーンは複数のリンク及びピン軸を含み、複数のリンクが順に首尾接続されてピン軸によりヒンジ接続される。
【0029】
リンクはピン軸によりヒンジ接続され、各リンクは自由に回動することができ、可撓性プレートチェーン全体の変形度を大きくし、着脱速度をさらに加速する。
【0030】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、リンクは、尾部にヒンジ接続切り欠きが設けられ、頭部にヒンジ接続切り欠きと係合するヒンジ接続凸部が設けられる。
【0031】
互いに嵌合するヒンジ接続切り欠きおよびヒンジ接続凸部はリンクの組立を容易にし、生産製造を容易にする。
【0032】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、接続部材は調整ボルトである。
【0033】
調整ボルトによりロックする方式を用いると、可撓性プレートチェーンの緩み程度の調整に寄与することができ、操作が柔軟である。かつ、調整ボルトの固定方式は確実で、全体的な構造強度を補強し、後期での捕集手段の緩み、摩耗を防止する。
【0034】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、接続部材は、手動操作部を有するスナップアセンブリである。
【0035】
スナップアセンブリを採用し、ロック・固定の過程で1ステップでロックし、着脱時間を大幅に節約し、着脱效率を向上させ、高負荷高密度の作業環境で普及することができ、応用范囲が広い。ツールを借りる必要がなく、人工で実現することができ、操作が簡単である。
【0036】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、可撓性プレートチェーンの中間部は台座に溶接固定される。
【0037】
溶接固定の方式は確実に接続され、構造が安定で、一般的に可撓性プレートチェーンの中部を位置决めしてから、捕集手段を組み付けて、可撓性プレートチェーンでロックし、固定を実現し、取付ステップが簡単であり、取り付け効率が高い。
【0038】
微粒子処理システムの固定構造の好ましい実施形態では、捕集手段はDOC手段及び/またはDPF手段を備える。
【0039】
DOC手段(ディーゼル酸化触媒)であろうかDPF手段(ディーゼルパティキュレートフィルタ)であろうか、いずれも排気ガス中の微粒子に対して濾過処理を行い、排気ガス中の汚染物質の排出を低減することができる。
【0040】
本実用新案は、台座と、微粒子捕集装置と、上記した固定構造とを備える微粒子処理システムであって、微粒子捕集装置は捕集手段を含み、固定構造は捕集手段を台座に固定する、微粒子処理システムを更に提供する。
【0041】
本実用新案に係る微粒子処理システムは、固定方式が確実で、構造が安定的で、しかも着脱が柔軟で、着脱効率が高い。
【0042】
微粒子処理システムの好ましい実施形態では、微粒子捕集装置は、捕集手段に突き合わせる排気手段を更に含み、捕集手段と排気手段とはクリップにより接続される。
【0043】
捕集手段と排気手段との間はクリップにより接続され、固定が確実で、かつ、捕集手段の取り外しや交換を容易にする。
【0044】
微粒子処理システムの好ましい実施形態では、クリップは、スナップアセンブリによりロックされる。
【0045】
クリップがスナップアセンブリによりロックされる方式により、ロックや固定する過程においてクリップを1ステップでロックし、捕集手段を取り外す又は取り付ける時間を大幅に節約し、着脱効率を向上させ、高負荷高密度の作業環境で普及ことができ、応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
ここで説明する図面は本実用新案に対する更なる理解のために提供され、本実用新案の一部を構成し、本実用新案の例示的な実施例及びその説明は本実用新案を解釈することに用いられ、本実現新案に対する不適切な限定ではない。図面においては、
【
図1】
図1は一つの実施形態に係る微粒子捕集装置の立体構造を示す模式図である。
【
図2】
図2は一つの実施形態に係る微粒子捕集装置の爆発構造を示す模式図である。
【
図3】
図3は一つの実施形態に係る係合部材とシュラウドリングの接続関係を示す模示図である。
【
図4】
図4は一つの実施形態に係る当接部材を示す構造模示図である。
【
図5】
図5は他の実施形態に係る係合部材とシュラウドリングの接続関係を示す模示図である。
【
図6】
図6は他の実施形態に係る微粒子処理システムを示す構造模式図である。
【
図7】
図7は一つの実施形態に係る固定構造を示す構造模式図である。
【
図8】
図8は一つの実施形態に係る接続部材を示す構造模示図である。
【符号の説明】
【0047】
10 排気手段
11 吸気シリンダ
111 吸気口
12 排気シリンダ
121 排気口
20 捕集手段
30 固定アセンブリ
31 シュラウドリング
311 制限溝
32 係合部材
321 当接部材
322 位置決め部材
3211 ベース
3212 ハンドル
3213 ロック部材
3214 自己ロック構造
33 手動操作部材
410 台座
420 微粒子捕集器
421 捕集シリンダ
422 排気システム
430 固定構造
431 可撓性プレートチェーン
4311 リンク
4312 ピン軸
432 接続部材
4321 手動操作部
440 クリップ
441 スナップアセンブリ
【発明を実施するための形態】
【0048】
本実用新案の全体構想をより明確に説明するために、以下、図面を参照しながら例示的に詳細に説明する。
【0049】
なお、以下の説明において、本実用新案を十分に理解しやすいために、細部を多く説明する。しかしながら、本実用新案はここで記載されたものとは異なる他の形態を更に用いて実施することができるので、本実用新案の保護範囲は下記に開示された具体的な実施形態に制限されない。
【0050】
図1に示すように、一つの実施形態では、微粒子捕集装置は、捕集手段10と、排気手段20と、排気手段10と捕集手段20とを着脱可能に接続する固定アセンブリ30とを備える。
図2に示すように、固定アセンブリ30は、シュラウドリング31と、係合部材32と、手動操作部材33と、を備える。シュラウドリング31は排気手段10と捕集手段20との接続箇所に嵌設され、開口を有する。係合部材32は、シュラウドリング31の開口に接続され、シュラウドリング31を締め付ける係合状態とシュラウドリングを緩める開放状態とを有する。手動操作部材33は、係合部材32に接続されて係合部材の係合状態と開放状態とを切り替える。
【0051】
本実用新案は排気手段10の構造を限定せず、例えば、
図2に示す実施形態では、排気手段10は吸気シリンダ11と排気シリンダ12とを含み、吸気シリンダ11と吸気シリンダ12は捕集手段20の両端にそれぞれ接続され、かつ、吸気口111と排気口121がそれぞれ設けられ、吸気口111から吸入するガスは捕集手段20を介して濾過してから排気口121から排出される。
【0052】
本実用新案に係る微粒子捕集装置において、固定アセンブリ30はシュラウドリング31と、係合部材32と、手動操作部材33とを備え、手動操作部材33は係合部材32の係合状態と開放状態とを直接的に切り替え、操作具を借りる必要があく、人工操作で捕集手段20の着脱を実現することができる。
【0053】
捕集手段20を取り付けるか又は取り外す過程において、作業者の両手は狭い作業空間に柔軟に適応することができ、かつ、手動操作部材33を直接的に手動で駆動して係合部材32の係合又は開放を1ステップで達成させ、作業難度を低下する。従来のボルトねじ込みの固定方式に比べて、操作ステップが簡単であり、着脱時間を大幅に短縮し、したがって、本実用新案に係る固定アセンブリ30により接続することにより、捕集手段20の着脱效率を效果的に向上させることができ、かつ着脱效率が取付空間及び取付条件等により影響されず、高負荷高密度の作業環境で普及して使用することができる。
【0054】
図3に示すように、本実施形態における好ましい実施形態では、係合部材32は、シュラウドリング31の両端にそれぞれ固定される当接部材321及び位置決め部材322を含む。
図4に示すように、当接部材321はベース3211、ベース3211に回転可能に接続されたハンドル3212及びハンドル3212に枢動可能に接続されたロック部材3213を含み、ベース3211はシュラウドリング31に固定され、ハンドル3212は係合部材3213と位置決め部材322とを係合するか又は離脱させるよう回転可能である。
【0055】
図4に示すように、ハンドル3212は図示矢印に示す方向に沿って回転することができ、実際の操作時に作業者が持ち上げるか又は押すだけで済み、操作しやすく、省力である。係合部材32は当接部材321と位置決め部材322の設計を採用し、構造が簡単で、スナップに相当し、そのため、操作が柔軟である。ハンドル3212に人工で力を加えて回転させるように駆動し、ハンドル3212の回転は係合部材3213と位置决め部材322との係合、離脱を直接制御し、捕集手段20と排気手段10の固定及び離脱をさらに実現し、それにより取り外しと交換を容易にする。ハンドル3213の設置は人為的な制御及び調整に基礎を提供し、手動操作を借りてハンドル3212に人工で力を加えると、捕集手段20の着脱を実現することができる。
【0056】
好ましくは、
図3に示すように、当接部材321及び位置决め部材322はシュラウドリング31の両端にリベット接合される。
【0057】
もちろん、当業者が理解できるように、当接部材321及び位置决め部材322はさらに溶接方式によりシュラウドリング31に固定されてもよい。
【0058】
図4に示すように、一つの実施形態では、ロック部材3213はロックリングであり、ロックリングは接続A端とロックB端とを有し、
図3を参照すると、位置決め部材はロック端に嵌合する係止フックである。ロックリングの接続A端にスクリュー部が形成され、スクリュー部が貫通する接続穴がハンドルに設けられ、スクリュー部は調整ナットを介して接続穴に固定される。
【0059】
ロックリングの係合端が係止フックに嵌合し、接続構造が確実であり、ロックリングの接続端にスクリュー部が設けられ、かつスクリュー部とハンドルの接続穴が調整ナットを介して接続され、係合の緩さ程度を調整しやすく、使用が柔軟で便利である。
【0060】
もちろん、当業者が理解できるように、別の実施形態では、ロック部材3213はさらに係止フックであってもよく、位置決め部材322は係止溝又は貫通穴である。
【0061】
本実用新案による係合部材32の構造は上記の一つに限定されず、
図5に示すように、一つの実施形態では、当接部材321は、ハンドル3212とベースとを固定する自己ロック構造3214を更に備える。
【0062】
一つの実施形態において、自己ロック構造3214は市販されている自己ロックピンを採用し、ハンドルを押圧してロック部材3213と位置决め部材322を係合させた後、自動ロックピンを挿入することによりハンドルとベースとを固定し、ハンドルに不容易に触れるにより弾かれるのを回避し、自動ロックピンによりベース3211と固定され、ハンドル3212への位置制限・固定を実現し、ハンドル3212をロック部材3213と位置决め部材322との係合位置に長く保持し、捕集手段20と排気手段10との安定的な接続を保証し、微粒子捕集装置の使用信頼性を保証する。
【0063】
本実用新案は手動操作部の形成方式を限定せず、例えば、一つの好ましい実施形態では、
図5に示すように、手動操作33はハンドルと一体形成される。
【0064】
手動操作部33はハンドル3212と一体形成され、構造が簡単で、取付空間への占有を回避する。
【0065】
図4に示すように、他の好ましい実施形態では、手動操作部33はハンドル3212の端部に接続された把持レバーであり、把持レバーはハンドル3212の長手方向に沿って延びる。
【0066】
手動操作部33は把持レバーであり、作業者が把持しやすく、かつ、回動する過程において、より省力で、組立効率がより向上する。
【0067】
一つの実施形態では、捕集手段20はDOC手段及び/またはDPF手段を備える。
【0068】
DOC手段(ディーゼル酸化触媒)であろうかDPF手段(ディーゼルパティキュレートフィルタ)であろうか、いずれも排気ガス中の微粒子に対して濾過処理を行い、排気ガス中の汚染物質の排出を低減することができる。
【0069】
一つの実施形態では、DOC手段はコーディエライトセラミック担体であり、主にHC、CO及び少量のPMを除去し、同時に、能動再生を行う時、噴射された燃料を酸化し、排気温度を向上させる。DPF手段はコーディエライトセラミック又は炭化ケイ素(SiC)セラミック担体であり、微粒子排出物質を捕捉し、煙煤を処理する。
【0070】
一つの実施形態では、捕集手段20と排気手段10はそれぞれの接続箇所にフランジがいずれも設けられており、シュラウドリング31はフランジの外縁に嵌設される。
【0071】
フランジを介して接続すると接続の密封性を保証し、微粒子捕集の効果を保証することができる。
【0072】
本実施形態における一つの好ましい実施形態では、
図4に示すように、シュラウドリング31に制限溝311が設けられ、フランジの外縁が制限溝311内に嵌設される。
【0073】
シュラウドリング31に制限溝311が設けられ、制限溝311の側壁はフランジに対して位置制限・支持を形成し、取付後のフランジの緩みを効果的に回避し、捕集手段20と排気手段10の接続をより安定させ、より持続的に使用する。
【0074】
図6に示すように、一つの実施形態では、台座410と捕集シリンダ421を有する微粒子捕集装置420とを備え、捕集シリンダ421は固定構造430を介して台座410に固定される微粒子処理システムが提供される。なかには、台座410はエンジンの一部であってもよく、自動車の一部であってもよい。
【0075】
図7に示すように、一つの実施形態では、固定構造が提供される。固定構造430は、可撓性プレートチェーン431と接続部材432とを含み、可撓性プレートチェーン431は台座411に固定された中間部、及び捕集シリンダ421の外壁に巻き付け可能な二つの縁部を含み、接続部材432は可撓性プレートチェーン431の両端を分離可能に固定接続する。
【0076】
本実用新案に係る微粒子処理システム及び固定構造430は、可撓性プレートチェーン431が柔軟に伸縮・変形することができ、狭い作業空間で作業者は操作空間に基づいて可撓性プレートチェーン431の姿勢を柔軟に変更し、いくつかの操作アセンブリが可撓性プレートチェーン431に干渉を与えて作業難度を増加させることを回避し、作業效率を向上させることができる。可撓性プレートチェーン431は捕集シリンダ421の外壁に貼り合わせて、捕集シリンダ421を台座410に固定することができ、接続方式が確実である。接続部材432を介して可撓性プレートチェーン431の両端を接続し、締付が確実で、捕集シリンダ421と台座410が相対的に移動することを回避し、構造の安定性を保証する。
【0077】
本実用新案に係る微粒子処理システムは、固定方式が確実で、構造が安定的で、しかも着脱が柔軟で、着脱効率が高い。
【0078】
一つの好ましい実施形態では、
図7に示すように、可撓性プレートチェーン431は複数のリンク4311及びピン軸4312を含み、複数のリンク4311が順に首尾接続されてピン軸4312によりヒンジ接続される。
【0079】
リンク4311はピン軸4312によりヒンジ接続され、各リンク4311は自由に回動することができ、可撓性プレートチェーン431全体の変形度を大きくし、着脱速度をさらに加速する。
【0080】
本実施形態における好ましい実施形態では、
図7に示すように、リンク4311は、尾部にヒンジ接続切り欠きが設けられ、頭部にヒンジ接続切り欠きと係合するヒンジ接続凸部が設けられる。
【0081】
互いに嵌合するヒンジ接続切り欠きおよびヒンジ接続凸部はリンクの組立を容易にし、生産製造を容易にする。
【0082】
もちろん、説明したいのは、本実用新案による可撓性プレートチェーン431の具体的な構造は限定されず、上記した構造に加え、可撓性の、歪みのある他のリンク構造を用いて替えてもよい。
【0083】
本実用新案は接続部材432の構造を限定せず、例えば、
一つの好ましい実施形態では、接続部材432は調整ボルトである。
【0084】
調整ボルトによりロックする方式を用いると、可撓性プレートチェーン431の緩み程度の調整に寄与することができ、操作が柔軟である。かつ、調整ボルトの固定方式は確実で、全体的な構造強度を補強し、後期での捕集シリンダ421の緩み、摩耗を防止する。
【0085】
別の好ましい実施形態では、
図6、
図8に示すように、接続部材432は、手動操作部4321を有するスナップアセンブリである。
【0086】
スナップアセンブリを採用し、ロックの過程で1ステップでロックし、図示矢印に示す方向に従って引き上げるか又は下に押圧すれば接続部材をロックするか又は開けることができ、操作が簡単で省力であり、着脱時間を大幅に節約し、着脱效率を向上させ、高負荷高密度の作業環境で普及ことができ、応用范囲が広い。ツールを借りる必要がなく、人工で実現することができ、操作が簡単である。
【0087】
一つの好ましい実施形態では、可撓性プレートチェーン431の中間部は台座410に溶接固定される。
【0088】
溶接固定の方式は確実に接続され、構造が安定で、一般的に可撓性プレートチェーン431の中部を位置决めしてから、捕集手段421を組み付けて、可撓性プレートチェーン431でロックし、固定を実現し、取付ステップが簡単であり、取り付け効率が高い。
【0089】
本実用新案は、捕集シリンダの構造を限定しない。
【0090】
一つの実施形態では、捕集シリンダ421はDOC手段である。
【0091】
もちろん、捕集シリンダ421はDPF手段であってもよく、あるいは、捕集シリンダ421は突き合せられたDOC手段及びDPF手段であってもよい。
【0092】
DOC手段(ディーゼル酸化触媒)であろうかDPF手段(ディーゼルパティキュレートフィルタ)であろうか、いずれも排気ガス中の微粒子に対して濾過処理を行い、排気ガス中の汚染物質の排出を低減することができる。
【0093】
本実施形態における一つの実施形態では、DOC手段はコーディエライトセラミック担体であり、主にHC、CO及び少量のPMを除去し、同時に、能動再生を行う時、噴射された燃料を酸化し、排気温度を向上させる。DPF手段はコーディエライトセラミック又は炭化ケイ素(SiC)セラミック担体であり、微粒子排出物質を捕捉し、煙煤を処理する。
【0094】
一つの好ましい実施形態では、
図6に示すように、微粒子捕集装置420は、捕集シリンダ421に突き合わせる排気手段422を更に含み、捕集手段421と排気手段422とはクリップ440により接続される。
【0095】
好ましくは、排気手段は捕集シリンダの左右両端にそれぞれ固定された吸気シリンダと排気シリンダとを含み、これによりガス中の微粒子の濾過を実現する。
【0096】
捕集シリンダ421と排気手段422とはクリップ440により接続され、固定が確実で、かつ、捕集シリンダ421の取り外しや交換を容易にする。
【0097】
一つの好ましい実施形態では、クリップ440は、スナップアセンブリ441によりロックされる。
【0098】
クリップ440がスナップアセンブリ441によりロックされる方法により、ロック・固定する過程でクリップ440を1ステップでロックし、捕集シリンダを着脱や取り付ける時間を大幅に節約し、着脱效率を向上させ、高負荷高密度の作業環境で普及ことができ、応用范囲が広い。
【0099】
なお、上記実施形態では、クリップに用いられるスナップアセンブリは可撓性プレートチェーンに用いられるスナップアセンブリと同型番であってもよく、例えば、
図8に示す構造であり、もちろん、異なっていてもよい。
【0100】
スナップアセンブリの具体的な構造は本実用新案の保護範囲を限定しない。例えば、
図8におけるスナップアセンブリにおいて、移動可能な当接部はリングであり、フープ又は可撓性プレートチェーンと固定する固定部は係止フックである。実際に、当業者が理解できるように、移動可能な当接部は係合フックであってもよく、固定部は係合溝、係合フックまたは貫通穴のいずれであってもよく、当接部と固定部とを係合・分離できることを満足すればよい。
【0101】
本実用新案が保護する技術案は上記実施例に制限されなく、注意されたいのは、如何なる実施例の技術案とその他の一つ又は複数の実施例における技術案との組み合わせは、本実用新案の保護範囲内にある。前文において本実用新案を一般的な説明及び具体的な実施例によりすでに詳しく説明したが、本実用新案のうえ、それを補正したり改善したりすることができ、これは当業者にとって容易になし得ることである。したがって、本実用新案の精神を逸脱せずに行われたこれらの補正又は改善はいずれも本実用新案が保護要求している範囲に属する。
【国際調査報告】