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特表2022-549781トモシンセシスにおける内部乳房組織に関する運動検出
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】トモシンセシスにおける内部乳房組織に関する運動検出
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/02 20060101AFI20221121BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
A61B6/02 300M
A61B6/00 350D
A61B6/00 330Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517193
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 US2020048762
(87)【国際公開番号】W WO2021061346
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】62/907,079
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501214292
【氏名又は名称】ホロジック, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Hologic, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Campus Drive, 01752 Marlborough, MA,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】レン, バオルイ
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA11
4C093CA18
4C093DA06
4C093ED21
4C093FB12
4C093FF16
4C093FF24
4C093FF35
4C093FG14
(57)【要約】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法およびシステム。方法は、中外斜位方向(MLO)位置において患者の乳房を圧縮することを含み得る。乳房の圧縮中、乳房に対する第1の角度に関する第1のトモシンセシスMLO投影フレームが、入手され、乳房に対する第2の角度に関する第2のトモシンセシスMLO投影フレームが、入手される。胸筋の境界が、投影フレーム内で識別され、境界表現が、発生させられる。第1の表現と第2の表現との間の差異が、決定される。運動スコアが、次いで、少なくとも第1の表現と第2の表現との間の差異に基づいて発生させられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法であって、前記方法は、
中外斜位方向(MLO)位置において前記患者の前記乳房を圧縮することと、
前記乳房の圧縮中、前記乳房に対する第1の角度に関する第1のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することと、
前記乳房の圧縮中、前記乳房に対する第2の角度に関する第2のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することと、
前記第1の投影フレーム内の胸筋の第1の境界を識別することと、
前記胸筋の前記第1の境界の第1の表現を発生させることと、
前記第2の投影フレーム内の前記胸筋の第2の境界を識別することと、
前記胸筋の前記第2の境界の第2の表現を発生させることと、
前記第1の表現と前記第2の表現との間の差異を決定することと、
少なくとも前記第1の表現と前記第2の表現との間の前記差異に基づいて、運動スコアを発生させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の発生させられた表現は、2次元表現である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差異は、前記第1の表現と前記第2の表現との間の面積に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記差異は、前記第1の表現と前記第2の表現との間の最小距離に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記差異を期待値と比較することであって、前記期待値は、
前記第1の投影フレームに関するX線源のX線角度および前記第2の投影フレームに関する前記X線源のX線角度、または、
少なくとも前記第1のトモシンセシスMLO投影フレームおよび前記第2のトモシンセシスMLO投影フレームに基づく適合曲線
のうちの少なくとも1つに基づく、ことと、
前記差異と前記期待値との比較に基づいて、運動警告を発生させることと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の平行運動ガイドとともに、同時に、シネビューにおいて前記第1の投影フレームおよび前記第2の投影フレームのうちの少なくとも一部を表示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の平行運動ガイドのうちの1つの選択を受信することと、
前記選択された平行運動ガイドを新しい場所に移動させるための入力を受信することと、
前記選択された平行運動ガイドを移動させるための前記受信された入力に基づいて、前記新しい場所において前記選択された平行運動ガイドを表示することと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の平行運動ガイドは、互いに対して均一に間隔を置かれている、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法であって、前記方法は、
中外斜位方向(MLO)位置において前記患者の前記乳房を圧縮することと、
前記乳房の圧縮中に複数のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することであって、前記複数のトモシンセシスMLO投影フレームは、前記乳房の一部および前記患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、
前記複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関して、前記胸筋の境界を識別することと、
前記複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関して、前記胸筋の前記境界に関する表現を発生させることと、
前記複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関する前記発生させられた表現間の第1の差異を決定することと、
前記第1の差異と前記第1の差異に関する期待値との間の第2の差異を決定することと、
前記第2の差異を所定の閾値と比較することと、
前記第2の差異と前記所定の閾値との前記比較に基づいて、運動警告を発生させることと
を含む、方法。
【請求項10】
前記発生させられた表現は、2次元表現である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の差異は、前記発生させられた表現間の面積に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の差異は、前記発生させられた表現間の最小距離に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の差異は、シフト変化値である、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
複数の平行運動ガイドとともに、同時に、シネビューにおいて前記投影フレームのうちの少なくとも一部を連続して表示することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の平行運動ガイドのうちの1つの選択を受信することと、
前記選択された平行運動ガイドを新しい場所に移動させるための入力を受信することと、
前記選択された平行運動ガイドを移動させるための前記受信された入力に基づいて、前記新しい場所において前記選択された平行運動ガイドを表示することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の平行運動ガイドは、互いに対して均一に間隔を置かれている、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別するためのシステムであって、前記システムは、
前記乳房の周囲で回転して移動するように構成されたX線源と、
中外斜位方向(MLO)位置において前記乳房を圧縮するように構成された圧縮パドルと、
前記X線源から前記圧縮パドルの反対側に配置されたX線検出器と、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶しているメモリと
を備え、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
前記MLO位置における前記乳房の圧縮中、
前記X線源から、前記乳房に対する第1の角度において前記X線源から第1のX線放出を放出することと、
前記X線検出器によって、前記第1のX線放出が前記乳房を通過した後の前記X線源からの前記第1のX線放出を検出することと、
前記X線源から、前記乳房に対して第2の角度において第2のX線放出を放出することと、
前記X線検出器によって、前記第2のX線放出が前記乳房を通過した後の前記第2のX線放出を検出することと、
前記検出された第1のX線放出に基づいて、前記第1の角度に関する第1のトモシンセシスMLO投影フレームを発生させることと、
前記検出された第2のX線放出に基づいて、前記第2の角度に関する第2のトモシンセシスMLO投影フレームを発生させることと、
前記第1の投影フレーム内の胸筋の第1の境界を識別することと、
前記胸筋の第1の境界の第1の表現を発生させることと、
前記第2の投影フレーム内の前記胸筋の第2の境界を識別することと、
前記胸筋の第2の境界の第2の表現を発生させることと、
前記第1の表現と前記第2の表現との間の差異を決定することと、
少なくとも前記第1の表現と前記第2の表現との間の前記差異に基づいて、運動スコアを発生させることと
を含む動作の組を前記システムに実施させる、システム。
【請求項18】
前記第1の発生させられた表現は、2次元表現である、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記差異は、前記第1の表現と前記第2の表現との間の面積に基づく、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記差異は、前記第1の表現と前記第2の表現との間の最小距離に基づく、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法であって、前記方法は、
前記患者の前記乳房を圧縮することと、
前記乳房の圧縮中に複数のトモシンセシス投影フレームを入手することであって、前記複数のトモシンセシス投影フレームは、前記乳房の一部および前記患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、
前記複数のトモシンセシス投影フレームのうちの少なくとも一部に関して、前記胸筋の境界を識別することと、
前記胸筋の識別された境界に関して、前記胸筋の前記識別された境界に関する境界表現を発生させることと、
前記境界表現の全ての可能な対のうちの少なくとも一部に関する前記発生させられた境界表現間の距離を測定することと、
距離が測定される各境界表現に関する期待距離値を決定することと、
前記測定された距離および前記期待距離値に基づいて、距離が測定される各境界対に関するシフト変化を決定することと、
前記シフト変化を所定の閾値と比較することと、
前記シフト変化の前記所定の閾値との比較に基づいて、運動警告を発生させることと
を含む、方法。
【請求項22】
撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法であって、前記方法は、
前記患者の前記乳房を圧縮することと、
前記乳房の圧縮中に複数のトモシンセシス投影フレームを入手することであって、前記複数のトモシンセシス投影フレームは、前記乳房の一部および前記患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、
前記複数のトモシンセシス投影フレームのうちの少なくとも一部に関して、前記胸筋の境界を識別することと、
前記胸筋の識別された境界に関して、前記胸筋の識別された境界に関する境界表現を発生させることと、
前記発生させられた境界表現と交差する基準線を発生させることと、
前記基準線に沿った基準点を識別することと、
前記発生させられた境界表現の少なくとも一部に関して、前記基準点から前記それぞれの境界の前記基準線との交点までの交点距離を計算することと、
前記計算された交点距離に基づいて、期待交点距離値を決定することと、
交点距離が計算される前記境界表現の各々に関する交点シフト変化を決定することと、
前記交点シフト変化を所定の閾値と比較することと、
前記交点シフト変化の前記所定の閾値との比較に基づいて、運動警告を発生させることと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年8月31日にPCT国際特許出願として出願され、その開示が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2019年9月27に出願された米国仮特許出願第62/907,079号の優先権および利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
X線スクリーニング検査が、乳癌および他の疾患を検出するために使用されている。乳房X線システムの感度および特異度を改良する努力は、トモシンセシスシステムの開発につながった。乳房トモシンセシスは、短い走査中に複数の角度において静止した圧縮された乳房の画像を入手することを伴う3次元撮像技術である。個々の画像は、一連の薄い高分解能スライスに再構築され、それらは、個々に、または動的シネモードにおいて表示され得る。再構築されたトモシンセシススライスは、単一スライス2次元マンモグラフィ撮像における組織重複および構造雑音によって引き起こされる問題を低減させ、または排除する。デジタル乳房トモシンセシスは、低減させられた乳房圧縮、改良された診断およびスクリーニング正確度、より少ない再検診、および3D病変位置特定の可能性ももたらす。
【0003】
本明細書に開示される側面は、これらおよび他の一般的な考慮事項に関して行われた。さらに、比較的に具体的な問題が、議論され得るが、例が、背景または本開示の別の場所に識別される具体的問題を解決することに限定されるべきではないことを理解されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本技術は、撮像手順中の内部乳房組織運動の検出に関する。ある側面では、本技術は、撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法に関する。方法は、中外斜位方向(MLO)位置において患者の乳房を圧縮することと、乳房の圧縮中、乳房に対する第1の角度に関する第1のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することと、乳房の圧縮中、乳房に対する第2の角度に関する第2のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することと、第1の投影フレーム内の胸筋の第1の境界を識別することと、胸筋の第1の境界の第1の表現を発生させることと、第2の投影フレーム内の胸筋の第2の境界を識別することと、胸筋の第2の境界の第2の表現を発生させることと、第1の表現と第2の表現との間の差異を決定することと、少なくとも第1の表現と第2の表現との間の差異に基づいて、運動スコアを発生させることとを含む。
【0005】
ある例では、第1の発生させられた表現は、2次元表現である。別の例では、差異は、第1の表現と第2の表現との間の面積に基づく。また別の例では、差異は、第1の表現と第2の表現との間の最小距離に基づく。さらなる例では、方法は、差異を期待値と比較することであって、期待値は、第1の投影フレームに関するX線源のX線角度および第2の投影フレームに関するX線源のX線角度または少なくとも第1のトモシンセシスMLO投影フレームおよび第2のトモシンセシスMLO投影フレームに基づく適合曲線のうちの少なくとも1つに基づく、ことと、差異と期待値との比較に基づいて、運動警告を発生させることとをさらに含む。なおも別の例では、方法は、複数の平行運動ガイドとともに、同時に、シネビューにおいて第1の投影フレームおよび第2の投影フレームのうちの少なくとも一部を表示することをさらに含む。
【0006】
別の例では、方法はさらに、複数の平行運動ガイドのうちの1つの選択を受信することと、選択された平行運動ガイドを新しい場所に移動させるための入力を受信することと、選択された平行運動ガイドを移動させるための受信された入力に基づいて、新しい場所において選択された平行運動ガイドを表示することとを含む。また別の例では、複数の平行運動ガイドは、互いに対して均一に間隔を置かれる。
【0007】
別の側面では、技術は、撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法に関する。方法は、中外斜位方向(MLO)位置において患者の乳房を圧縮することと、乳房の圧縮中に複数のトモシンセシスMLO投影フレームを入手することであって、複数のトモシンセシスMLO投影フレームは、乳房の一部および患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関して、胸筋の境界を識別することと、複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関して、胸筋の境界に関する表現を発生させることと、複数のトモシンセシスMLO投影フレームのうちの少なくとも2つに関する発生させられた表現間の第1の差異を決定することと、第1の差異と第1の差異に関する期待値との間の第2の差異を決定することと、第2の差異を所定の閾値と比較することと、第2の差異と所定の閾値との比較に基づいて、運動警告を発生させることとを含む。
【0008】
ある例では、発生させられた表現は、2次元表現である。別の例では、第1の差異は、発生させられた表現間の面積に基づく。また別の例では、第1の差異は、発生させられた表現間の最小距離に基づく。さらなる例では、第2の差異は、シフト変化値である。なおも別の例では、方法は、複数の平行運動ガイドとともに、同時に、シネビューにおいて投影フレームのうちの少なくとも一部を連続して表示することをさらに含む。
【0009】
別の例では、方法は、複数の平行運動ガイドのうちの1つの選択を受信することと、選択された平行運動ガイドを新しい場所に移動させるための入力を受信することと、選択された平行運動ガイドを移動させるための受信された入力に基づいて、新しい場所において選択された平行運動ガイドを表示することとを含む。また別の例では、複数の平行運動ガイドは、互いに対して均一に間隔を置かれる。
【0010】
別の側面では、本技術は、撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別するためのシステムに関する。システムは、乳房の周囲で回転して移動するように構成されたX線源と、中外斜位方向(MLO)位置において乳房を圧縮するように構成された圧縮パドルと、X線源から圧縮パドルの反対側に配置されたX線検出器とを含む。システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、システムに、動作の組を実施させる命令を記憶しているメモリとをさらに含む。動作は、MLO位置における乳房の圧縮中、X線源から、乳房に対する第1の角度においてX線源から第1のX線放出を放出することと、X線検出器によって、第1のX線放出が乳房を通過した後のX線源からの第1のX線放出を検出することと、X線源から、乳房に対して第2の角度において第2のX線放出を放出することと、X線検出器によって、第2のX線放出が乳房を通過した後の第2のX線放出を検出することとを含む。方法は、検出された第1のX線放出に基づいて、第1の角度に関する第1のトモシンセシスMLO投影フレームを発生させることと、検出された第2のX線放出に基づいて、第2の角度に関する第2のトモシンセシスMLO投影フレームを発生させることと、第1の投影フレーム内の胸筋の第1の境界を識別することと、胸筋の第1の境界の第1の表現を発生させることと、第2の投影フレーム内の胸筋の第2の境界を識別することと、胸筋の第2の境界の第2の表現を発生させることと、第1の表現と第2の表現との間の差異を決定することと、少なくとも第1の表現と第2の表現との間の差異に基づいて、運動スコアを発生させることとをさらに含む。
【0011】
ある例では、第1の発生させられた表現は、2次元表現である。別の例では、差異は、第1の表現と第2の表現との間の面積に基づく。また別の例では、差異は、第1の表現と第2の表現との間の最小距離に基づく。
【0012】
別の側面では、技術は、撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法に関する。方法は、患者の乳房を圧縮することと、乳房の圧縮中に複数のトモシンセシス投影フレームを入手することであって、複数のトモシンセシス投影フレームは、乳房の一部および患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、複数のトモシンセシス投影フレームのうちの少なくとも一部に関して、胸筋の境界を識別することと、胸筋の識別された境界に関して、胸筋の識別された境界に関する境界表現を発生させることと、境界表現の全ての可能な対のうちの少なくとも一部に関する発生させられた境界表現間の距離を測定することと、距離が測定される各境界表現に関する期待距離値を決定することと、測定された距離および期待距離値に基づいて、距離が測定される各境界対に関するシフト変化を決定することと、シフト変化を所定の閾値と比較することと、シフト変化の所定の閾値との比較に基づいて、運動警告を発生させることとを含む。
【0013】
別の側面では、技術は、撮像手順中の患者の乳房の内部運動を識別する方法に関する。方法は、患者の乳房を圧縮することと、乳房の圧縮中に複数のトモシンセシス投影フレームを入手することであって、複数のトモシンセシス投影フレームは、乳房の一部および患者の胸筋の一部の画像を含む、ことと、複数のトモシンセシス投影フレームのうちの少なくとも一部に関して、胸筋の境界を識別することと、胸筋の識別された境界に関して、胸筋の識別された境界に関する境界表現を発生させることと、発生させられた境界表現と交差する基準線を発生させることと、基準線に沿った基準点を識別することと、発生させられた境界表現の少なくとも一部に関して、基準点からそれぞれの境界の基準線との交点までの交点距離を計算することと、計算された交点距離に基づいて、期待交点距離値を決定することと、交点距離が計算される各境界表現に関する交点シフト変化を決定することと、交点シフト変化を所定の閾値と比較することと、交点シフト変化の所定の閾値との比較に基づいて、運動警告を発生させることとを含む。
【0014】
本概要は、詳細な説明においてでさらに説明される、簡略化形態における一連の概念を導入するために提供される。本概要は、請求される主題の重要な特徴または不可欠な特徴を識別することを意図していない、または請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図していない。例の追加の側面、特徴、および/または利点が、続く説明に部分的に記載され、部分的に、説明から明白となるであろう、または本開示の実践によって学習され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
非限定的および非網羅的例が、以下の図を参照して説明される。
【0016】
図1図1は、中外斜位方向(MLO)位置において圧縮される乳房を伴うトモシンセシスシステムの例示的部分を描写する。
【0017】
図2A図2Aは、MLOトモシンセシス撮像手順中に入手されるトモシンセシス投影フレームの組に関する複数の投影フレームを描写する。
【0018】
図2B図2Bは、胸筋境界に関する表現を伴う図2Aの複数の投影フレームを描写する。
【0019】
図3A図3Aは、いかなる患者運動もトモシンセシス撮像手順中に生じなかった胸筋境界表現の例示的プロットを描写する。
【0020】
図3B図3Bは、患者運動がトモシンセシス撮像手順中に生じた胸筋境界表現の例示的プロットを描写する。
【0021】
図3C図3Cは、投影フレーム内の胸筋境界表現の識別されたものの間の距離のプロットを描写する。
【0022】
図3D図3Dは、胸筋境界表現の別の例示的プロットを描写する。
【0023】
図3E図3Eは、例示的交点距離(I)測定を描写する。
【0024】
図3F図3Fは、交点距離(I)の例示的プロットを描写する。
【0025】
図4A図4Aは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための例示的方法を描写する。
【0026】
図4B図4Bは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法を描写する。
【0027】
図4C図4Cは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法を描写する。
【0028】
図4D図4Dは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法を描写する。
【0029】
図5A図5Aは、複数の運動ガイドを伴う乳房の例示的医療画像を描写する。
【0030】
図5B図5Bは、静止した乳房のトモシンセシス撮像手順に関する例示的な一連の投影フレームを描写する。
【0031】
図5C図5Cは、乳房運動がトモシンセシス撮像手順中に生じた例示的な一連の投影フレームを描写する。
【0032】
図6図6は、医療画像に関する運動ガイドを表示するための例示的方法を描写する。
【0033】
図7図7は、本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る好適なトモシンセシスシステムの例を描写する。
【0034】
図8図8は、本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る好適な動作環境の例を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
上で議論されるように、乳房トモシンセシスは、短い走査中に複数の角度において静止した圧縮された乳房の画像を入手することを伴う3次元撮像技術である。個々の画像は、一連の薄い高分解能スライスに再構築される。複数の画像は、ある期間にわたって捕捉され、再構築のために使用されるので、患者がトモシンセシス撮像手順中に移動し得ることが、可能である。手順中の運動は、結果として生じる再構築およびトモシンセシススライスの品質に悪影響を及ぼす。具体的に、患者運動は、ぼけ、解剖学的歪み、および/またはアーチファクトを引き起こし得、それは、より長い暴露時間中に増幅させられ得る。患者の運動が、相当なものである場合、追加の撮像手順が、患者に関するより良好な品質のトモシンセシス画像を取得するために要求され得る。トモシンセシス撮像手順の終了時または終了近くで運動を自動的に検出することが可能であることは、患者が依然として撮像施設に位置している間に患者が再撮像されることを可能にする。例えば、自動化運動検出技術を伴わないと、撮像手順中の患者運動は、仮にあったとしても、医師が医療画像の組を精査し、ぼけまたは患者運動の他の印に気づくまで、識別されないであろう。そのような精査は、多くの場合、撮像手順の数週間後とは言わないまでも、数日後に行われる。故に、患者は、次いで、後日に追加の撮像のために撮像施設に戻る必要性があるであろう。自動的運動検出を伴うと、患者は、最初の撮像手順中に相当な運動が、存在していた場合、最初の撮像手順のほぼ直後に再撮像されることが可能である。加えて、本明細書に議論される自動的運動検出技法は、検出される運動のスコアまたは測定値も提供し得る。測定値またはスコアは、最終的な画像品質を改良するために、運動補正または推論技法においてさらに使用され得る。
【0036】
いくつかの運動検出概念が、米国特許第9,498,180号(第’180号特許)(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に議論された。第’180号特許は、乳房の皮膚ラインの運動を識別するための技法を開示している。皮膚ラインの運動の識別は、皮膚ラインが、最も一般的に入手される画像ビュー、すなわち、頭尾方向(CC)および中外斜位方向(MLO)ビューにおいて出現するという事実を含む、多くの利益を有する。いくつかの状況では、皮膚ラインの運動が、内部乳房組織の運動を正確に反映しないことが発見されている。すなわち、いくつかの状況では、皮膚ラインは、撮像手順中に移動し得るが、内部乳房組織は、実質的に静止したままであり得る。内部乳房組織が、撮像手順の撮像中に移動するが、皮膚ラインが、実質的に静止したままである逆の例も、生じる。そのような区別は、病変または着目領域が、皮膚ラインから遠く離れて生じ、精査する医師が、乳房運動が病変の近傍で生じたかどうかを把握する必要があり得る場合に重要である。
【0037】
この問題を解決することに役立つために、内部乳房組織の運動を近似する新しい技法が、開発された。より具体的に、本技術は、複数のトモシンセシス投影フレーム内の胸筋の場所を検査する。胸筋の場所に基づいて、運動の存在およびそのような運動の大きさが、識別されることができる。投影フレーム内の胸筋の場所に起因して、胸筋の運動は、皮膚ラインの運動より正確な乳房の内部組織の運動の近似を提供する。本技術は、乳房内のインプラントまたは患者の胸壁筋等の乳房または患者の他の内部構造も利用し得る。
【0038】
しかしながら、本技術のいくつかの実施形態のそれぞれの欠点は、いくつかの実施形態が、乳房の医療画像ビューの一部のみに関して利用され得ることである。例えば、CCビュー等、胸筋が、概して、存在しない画像では、本技術は、胸筋に基づいて乳房の内部運動を近似することが可能ではないこともある。胸筋が存在する画像に関して、本技術は、内部乳房組織の運動の改良された近似を提供する。胸筋が存在する最も一般的なビューは、MLOビューである。MLOビューを入手するために、トモシンセシスガントリが、約45度回転され、患者の乳房は、45度の角度において圧縮される。45度圧縮に起因して、MLO圧縮は、多くの場合、CCビュー等の他のビューより患者にとって不快である。不快感の増加に起因して、患者は、手順中に移動する可能性がより高く、運動は、相当なものになる可能性がより高い。内部研究では、患者運動の約66%が、MLO圧縮中に生じることが識別されている。故に、本技術のいくつかの実施形態は、全てのビューに関して使用されないこともあるが、本技術は、相当な運動が生じる可能性が最も高いビューに関して有用である。
【0039】
図1は、MLO位置において圧縮される乳房を伴うトモシンセシスシステムの例示的部分を図示する。例示的システムは、弧101に沿って移動するX線源100と、圧縮パドル104と、乳房プラットフォーム106と、X線検出器またはレセプタ110とを含む。トモシンセシス走査中、患者の乳房102は、圧縮パドル104と乳房プラットフォーム106との間で固定および圧縮される。X線レセプタ110は、乳房プラットフォーム106の下方に位置する筐体内に配置される。X線レセプタ110は、X線が乳房102を通過した後、X線源100から放出されたX線を受信および/または検出する。X線源100は、レセプタ110の上面上に中心を置かれ得る弧101に沿って移動する。所定の別々の位置において、源100は、例えば、限定ではないが、±7.5°の弧の1.07°毎にコリメートX線ビームを放出するように通電される。ビームは、乳房102を照射し、乳房を通過した放射線は、レセプタ110によって受信される。レセプタ110および関連付けられた電子機器は、源100の各所定の別々の角度位置においてピクセルの長方形グリッドの各ピクセルに関してデジタル形態における画像データを発生させる。MLO位置において、乳房は、垂直から約45度の角度(θ)において圧縮される。いくつかの例では、圧縮は、約40~60度であり得る。
【0040】
源100の運動は、連続的または不連続的であり得る。運動が、連続的である場合、画像データのそれぞれの組が、連続的運動の小さい増分、例えば、源100の運動の0.1°~0.5°弧にわたって蓄積されるが、これらの非限定的パラメータは、例にすぎない。源100の運動の異なる範囲が、使用されることができ、源100の運動は、固定された乳房102の内側で、または乳房プラットフォーム106において、またはレセプタ110において等、異なる軸に中心を置かれた弧に沿ったものであり得る。さらに、源運動は、必ずしも弧に沿ったものではなく、平行移動または部分的平行移動および部分的回転等の異なるタイプの運動の組み合わせであり得る。いくつかの例では、X線は、弧の中心点から-7.5°~7.5°に放出され得、15個の異なる投影フレームが、単一のトモシンセシス撮像手順から取得され得る。
【0041】
乳房の異なる特徴103が、X線源位置が各画像に関して異なるので、異なる各画像に関して異なる位置において検出器上に投影され、投影経路120をもたらすであろう。さらに、全てのビュー角度間の投影経路120は、概して、例えば、X線源運動が制御された弧において定義される方法により、およびX線暴露が時間的かつ空間的に均一な様式で行われるので、患者運動のないトモシンセシス走査の間、平滑な軌道を辿る。しかしながら、特徴の投影は、患者が、走査中に移動する場合、平滑な軌道を辿らないであろう。
【0042】
図2Aは、MLOトモシンセシス撮像手順中に入手されたトモシンセシス投影フレームの組に関する複数の投影フレームを描写する。描写される例示的画像では、例示的な第1の投影フレーム202、および例示的な第2の投影フレーム204、および例示的な第3の投影フレーム206が、描写される。第1のMLO投影フレーム202は、トモシンセシス撮像手順中に入手された第1のMLO投影フレームであり得、第2のMLO投影フレーム204は、撮像手順中に入手される、第8のMLO投影フレームであり得、第3のMLO投影フレーム206は、トモシンセシス撮像手順中に入手された第15のMLO投影フレームであり得る。故に、15個の投影フレームが入手される(例えば、X線源が15個の異なる角度場所において放射線を放出する)撮像手順では、第1のMLO投影フレーム202は、開始画像を表し、第2のMLO投影フレーム204は、中間画像を表し、第3のMLO投影フレーム206は、終了画像を表す。各投影フレームにおいて、乳房組織および胸筋が、見られることができる。
【0043】
本技術では、胸筋の境界または縁が、識別される。胸筋の縁の識別は、コンピュータ支援検出(CAD)の使用を通して自動的に実施され得る。CADシステムは、投影フレームを分析し、投影フレーム内の胸筋境界等の解剖学的特徴を識別し得る。そのような識別は、投影フレーム内のピクセル値間の変化に基づき得る。例えば、ピクセル強度の特定のパターンは、胸筋境界を示し得、ピクセル強度のそのパターンは、CADシステムが境界を識別することを可能にする。胸筋境界が、識別されると、境界の表現が、発生させられる。境界の表現は、胸筋の場所を示す曲線であり得、曲線は、胸筋の検出された場所または点に基づき得る。
【0044】
図2Bは、胸筋境界に関する表現を伴う図2Aの複数の投影フレームを描写する。境界表現は、各投影フレーム内の白色曲線によって示される。第1のMLO投影フレーム202は、第1のMLO投影フレーム202内に識別される胸筋境界に関する第1の境界表現212を含む。第2のMLO投影フレーム204は、第2のMLO投影フレーム206内に識別される胸筋境界に関する第2の境界表現214を含む。第3のMLO投影フレーム206は、第3のMLO投影フレーム206内に識別される胸筋境界に関する第3の境界表現216を含む。境界表現212-216は、胸筋の境界を辿り、それらは、それぞれの投影フレーム202-206の上側境界からおおよそ胸壁の中間または下側半分まで延びている。胸筋境界は、投影フレーム内の内部乳房組織の相当な部分を通過する。したがって、入手された投影フレームを横断する胸筋境界の運動は、内部乳房組織の運動に関する良好な近似である。
【0045】
発生させられた境界表現は、いくつかの例では、表示されないこともある。むしろ、境界表現は、関数によって定義される曲線または画像内の点の組であり得る。例えば、境界表現は、本明細書に議論される計算を実施するために使用され得る数学的またはプロットベースの表現であり得る。表現は、プロットにおいて表示され得るが、投影フレームのオーバーレイとして表示されないこともある。境界表現は、概して、投影フレーム内の2次元画像データに基づく2次元表現である。しかしながら、いくつかの例では、3次元画像データが、利用可能である場合、3次元境界表現が、発生させられ得る。
【0046】
図3Aは、いかなる患者運動もトモシンセシス撮像手順中に生じなかった胸筋境界表現301-315の例示的プロット300Aを描写する。例示的プロットは、投影フレームが、15個の異なる角度場所において入手された例示的MLOトモシンセシス撮像手順に関する胸筋境界表現301-315を含む。胸筋境界表現301-315の各々は、その例示的撮像手順中に入手されたそれぞれの投影フレームのうちの1つからのものである。
【0047】
図1に関して上で議論されるように、弧の周囲で移動するX線源に起因して、患者の特定の特徴は、レセプタ上の異なる場所に出現し、したがって、結果として生じる画像内の異なる場所に出現する。故に、図3Aから分かり得るように、境界場所およびその対応する表現は、撮像手順中に乳房のいかなる運動も存在しない場合であっても、各投影フレーム内の異なる位置において生じる。撮像手順中に乳房のいかなる運動も存在しない場合、第1の境界筋肉表現301の位置に基づいて、各他の胸筋境界表現302-315の位置は、数学的または幾何学的計算および/または導出を通して予測され得る。例えば、X線源からの乳房を通した検出器へのX線経路は、X線が放出されるX線源の各角度場所に関して既知である。その既知の経路および第1の境界筋肉表現301の初期位置を用いて、残りの境界表現302-315の位置が、予測され得る。第1の境界筋肉表現301は、殆どの場合、予測される残りの境界302-315のための基礎または出発点として使用され得るが、任意の他の境界表現301-315は、予測される残りの境界表現301-315のための出発点として使用され得る。例えば、第7の境界表現307は、残りの境界表現301-306、308-315の位置を予測するための基礎または出発点として使用され得る。境界表現301-315のそれぞれの位置は、それぞれの境界表現301-315間の間隔または距離によって特徴付けられ、または定義され得る。いかなる運動も存在しない例であっても、各境界表現301-315間の間隔は、同じでないこともある。しかしながら、各境界表現301-315間の間隔の差異は、平滑かつ予測可能であろう。故に、乳房の運動が存在する場合、少なくとも2つの境界表現301-315間の間隔は、境界表現301-315間の予測される間隔または距離と異なるであろう。
【0048】
図3Bは、患者運動が、トモシンセシス撮像手順中に生じた胸筋境界表現301-315の例示的プロット300Bを描写する。特に、患者運動は、トモシンセシス撮像手順中、第11の投影フレームが入手された時間と、第12の投影フレームが入手された時間との間に生じた。運動は、第11の境界表現311と第12の境界表現312との間の異常な間隔に基づいて識別される。
【0049】
間隔が異常であり、運動を示すと決定するために、境界表現301-315の各対間の距離(D)が、決定され得る。距離(D)は、距離(D)が計算されている境界表現のうちの少なくとも1つに直交する方向において測定され得る。例えば、境界表現301-315のうちの少なくとも1つに実質的に直交する、またはそれに対して直角である基準線が、発生させられ得る。距離(D)は、次いで、その基準線に沿って計算され得る。距離(D)は、境界表現301-315の各対に関する垂直軸上の中間点から測定され得る。いくつかの例では、距離(D)は、境界表現301-315の各々に沿った複数の点において測定される。距離(D)は、境界表現に沿って測定され得、最小距離(D)が、さらなる決定および計算のために使用され得る。他の例では、境界表現の各々間の面積が、計算され得る。面積は、プロットまたは画像分析アルゴリズムを通して計算され得、および/または、面積は、2つの境界表現間の積分を計算することによって計算され得る。2つの境界表現間の計算された距離(D)および/または計算された面積は、次いで、患者運動を伴わない理想的な境界表現に関する予測される位置に基づいて、予測される値と比較され得る。計算された距離(D)および/または計算された面積が、予測される値と異なる場合、運動が、生じたと決定され得る。予測される値からの決定された距離(D)および/または計算された面積の差異は、運動スコアを計算し、差異が、十分に大きい場合、運動警告を発生させるために使用され得る。
【0050】
運動スコアは、第1の境界表現と第2の発生させられた境界表現との間の位置の差異の大きさに基づき得る。例えば、より高い運動スコアが、決定された距離(D)が大きい、および/または第1の境界表現と第2の境界表現との間の決定された面積が大きい場合に発生させられ得る。加えて、運動スコアは、トモシンセシス撮像手順に関する境界表現の各対間の差異に基づき得る。例えば、図3Bに描写される例では、距離(D)および/または決定された面積の形態における差異は、以下の表現の14個の対に関して計算または決定され得る:(1)境界表現301および境界表現302、(2)境界表現302および境界表現303、(3)境界表現303および境界表現304、(4)境界表現304および境界表現305、(5)境界表現305および境界表現306、(6)境界表現306および境界表現307、(7)境界表現307および境界表現308、(8)境界表現308および境界表現309、(9)境界表現309および境界表現310、(10)境界表現310および境界表現311、(11)境界表現311および境界表現312、(12)境界表現312および境界表現313、(13)境界表現313および境界表現314、および(14)境界表現314および境界表現315。運動スコアは、次いで、境界表現の14個の対間の決定された差異の絶対値の総計に基づき得る。運動スコアは、決定された差異の代表値にも基づき得る。さらに、運動スコアは、単一の最大の差異にも基づき得る。例えば、境界表現の対に関する最も大きい決定された差異は、運動スコアとして、またはそのために使用され得る。いくつかの例では、境界表現の全ての対より少ないものが、運動スコアを発生させることにおいて分析および/または使用され得る。
【0051】
図3Cは、投影フレーム内の胸筋境界表現の識別されたもの間の距離のプロット318を描写する。上で議論されるように、距離(D)が、境界表現の各対に関して計算され得る。プロット318のy軸は、距離(D)を表し、x軸は、投影フレーム対番号を表す。y軸の単位は、ピクセルであり得るが、他の単位も、利用され得、および/または、軸は、正規化され、または単位なしであり得る。プロット318は、上で説明される14個の対等の境界表現の14個の対に関するそれらの計算された距離(D)を表示する。例えば、プロット318では、第1の距離321、第2の距離322、第3の距離323、第4の距離324、第5の距離325、第6の距離326、第7の距離327、第8の距離328、第9の距離329、第10の距離330、第11の距離331、第12の距離332、第13の距離333、および第14の距離334に関して表示されるデータ点が、存在する。曲線320が、距離(D)を表すプロットされたデータ点に適合され得る。曲線320は、二次多項式曲線等の多項式曲線であり得る。曲線320は、他の補間および/または回帰方法を通して同様に発生させられ得る。曲線320は、全ての測定された距離(D)の代表値(中央値または平均値)を表す線として発生させられ得る。曲線320は、投影フレームも各々に関する期待距離値も表し得る。故に、予期される距離は、一連の投影フレームから決定され得る。適合曲線に基づいて予期される距離を決定することは、撮像システムの幾何学形状が、把握されていない、またはそのような計算において使用されない場合であっても、予期される距離の決定を可能にする。いくつかの例では、適合曲線320およびシステムの幾何学形状の両方が、予期される距離を決定するために使用され得る。
【0052】
投影フレームに関する距離(D)を表すデータ点と適合曲線320との間の距離または差異は、シフト変化と称され、プロット318において「S」によって表される。シフト変化(S)は、それぞれのデータ点に関する測定された距離(D)および距離(D)に関する期待値を表す。例として、プロット318において表されるシフト変化(S)は、第11の距離331に関するデータ点と曲線320との間の距離である。それぞれのデータ点と曲線320との間のシフト変化(S)は、投影フレーム対番号に関して測定された距離(D)と投影フレーム対番号における曲線320の距離(D)とに基づいて計算され得る。例えば、データ点331において表される投影対番号11に関するシフト変化(S)は、約2ピクセルであり、投影対番号11における8ピクセルの測定された距離(D)と、投影対番号11における曲線320の場所に基づく6ピクセルの期待値とに基づく(例えば、曲線320のy座標は、プロット318における11のx座標において6ピクセルである)。ピクセルは、概して、約0.140mmに等しい。いくつかの例では、それぞれのデータ点と曲線320との間のシフト変化(S)は、それぞれのデータ点から曲線への曲線320に対して直角の線または他の最小化アルゴリズムに基づいて計算され得る。撮像手順中にいかなる患者運動も存在しなかった場合、データ点は、曲線320と重複し、シフト変化(S)値は、ゼロまたはほぼゼロであろう。したがって、任意のデータ点に関するシフト変化(S)が、所定の閾値より大きい場合、乳房の内部運動が、撮像手順中に生じた可能性が高い。データ点および曲線320の視覚的表現は、生じた可能性のある患者運動の量および生じた可能性のある患者運動のタイプに関する洞察も提供する。
【0053】
運動スコアが、シフト変化(S)値のうちの1つ以上から発生させられ得る。例えば、大きいシフト変化(S)値が、決定される場合、高い運動スコアが、発生させられ得る。加えて、計算された複数の大きいシフト変化(S)値(例えば、複数のデータ点に関する大きいシフト変化(S)値)が、存在する場合、高い運動スコアが、計算され得る。対照的に、シフト変化(S)値が、小さい場合、運動スコアも、小さくあり得る。
【0054】
図3Dは、患者運動がトモシンセシス撮像手順中に生じた胸筋境界表現301-315の別の例示的プロット300Dを描写する。図3A-3Bに描写されるプロット300A-Bと同様、胸筋境界表現301-315は、投影フレームが15個の異なる角度場所において入手された例示的MLOトモシンセシス撮像手順からのものである。胸筋境界表現301-315の各々は、その例示的撮像手順中に入手されたそれぞれの投影フレームのうちの1つからのものである。
【0055】
プロット300Dは、基準線335も含む。基準線335は、境界表現301-315に対して実質的に直角である線である。境界表現301-315の各々は、基準線335と交差する。各交点は、プロットにおいてドットによって示される。交点距離(I)が、交点の各々と基準線に沿った別の基準点との間に決定され得る。例として、第11の投影フレームからの第11の境界表現311と基準線335の交点とが、基準点として使用され得る。境界表現311は、そのような例の視覚的識別子としてプロット300Dにおいて太線にされている。基準線335に沿った任意の他の点、さらには非交点も、基準点として使用され得る。交点距離(I)は、基準線に沿った境界表現のそれぞれの交点から基準点までの距離である。
【0056】
図3Eは、例示的交点距離(I)測定または計算を描写する。図3Dのプロット300Dにおける例を継続すると、境界表現311と基準線335との間の交点は、基準点として選択されている。故に、交点距離(I)が、選択された基準点から各境界表現に関して決定される。例示的撮像手順において撮影された15個の投影フレームが、存在するので、15個の交点距離(I)が、計算または測定され得る。例えば、以下の交点距離(I)が、計算または測定され得る:(1)第1の境界表現301と基準点との間の交点距離(I1)、(2)第2の境界表現302と基準点との間の交点距離(I2)、(3)第3の境界表現303と基準点との間の交点距離(I3)、(4)第4の境界表現304と基準点との間の交点距離(I4)、(5)第5の境界表現305と基準点との間の交点距離(I5)、(6)第6の境界表現306と基準点との間の交点距離(I6)、(7)第7の境界表現307と基準点との間の交点距離(I7)、(8)第8の境界表現308と基準点との間の交点距離(I8)、(9)第9の境界表現309と基準点との間の交点距離(I9)、(10)第10の境界表現310と基準点との間の交点距離(I10)、(11)第11の境界表現311と基準点との間の交点距離(I11)、(12)第12の境界表現312と基準点との間の交点距離(I12)、(13)第13の境界表現313と基準点との間の交点距離(I13)、(14)第14の境界表現314と基準点との間の交点距離(I14)、および(15)第15の境界表現315と基準点との間の交点距離(I15)。留意すべきこととして、この例における基準点は、第11の境界表現と基準線335の交点であるように選択されているので、交点距離I11は、図3Eに描写されない。したがって、この例では、交点距離I11は、ゼロである。交点距離(I)は、下で議論されるように、患者運動が撮像手順中に生じたかどうかを決定するために使用され得る。より少ない投影フレームが撮像手順中に捕捉される例では、より少ない交点距離(I)が、計算または測定される。同様に、より多い投影フレームが撮像手順中に捕捉される例では、より多い交点距離(I)が、計算または測定され得る。
【0057】
図3Fは、境界表現301-315と基準線335との交点に関する交点距離(I)の例示的プロット340を描写する。例示的プロット340では、15個の交点に関する交点距離(I)を表す15個のデータ点が、プロットされる。プロット340のy軸は、交点距離(I)値を表し、プロットのx軸は、投影フレームまたは境界表現番号を表す。y軸の単位は、ピクセルであり得るが、他の単位も、利用され得、および/または、軸は、正規化され、または単位なしであり得る。撮像手順中の乳房運動により、交点距離は、均一ではなく、プロットにおけるデータ点は、直線を辿らない。曲線342が、データ点に適合され得る。曲線342は、二次多項式等の多項式曲線であり得る。曲線342は、他の補間および/または回帰方法を通して同様に発生させられ得る。曲線342は、各交点に関する期待交点距離(I)を表し得る。
【0058】
投影フレームに関する交点距離(I)を表すデータ点と適合曲線342との間の距離または差異は、交点シフト変化と称され、プロット340において「IS」によって表される。交点シフト変化(IS)は、上で議論されるシフト変化(S)と同様に計算され得る。例えば、それぞれのデータ点と曲線342との間の交点シフト変化(IS)は、交点に関して測定された交点距離(I)と交点における曲線342の距離(I)とに基づいて計算され得る。撮像手順中にいかなる患者運動も存在しなかった場合、データ点は、曲線342と重複し、交点シフト変化(IS)値は、ゼロまたはほぼゼロであろう。したがって、任意のデータ点に関する交点シフト変化(IS)が、所定の閾値より大きい場合、乳房の内部運動が撮像手順中に生じた可能性が高い。データ点および曲線342の視覚的表現は、生じた可能性のある患者運動の量および生じた可能性のある患者運動のタイプに関する洞察も提供する。
【0059】
運動スコアが、交点シフト変化(IS)値のうちの1つ以上から発生させられ得る。例えば、大きい交点シフト変化(IS)値が決定される場合、高い運動スコアが、発生させられ得る。加えて、計算された複数の大きい交点シフト変化(IS)値(例えば、複数のデータ点に関する大きい交点シフト変化(IS)値)が存在する場合、高い運動スコアが、計算され得る。対照的に、交点シフト変化(IS)値が小さい場合、運動スコアも、小さくあり得る。
【0060】
図4Aは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための例示的方法400を描写する。動作402において、患者の乳房が、MLO位置において圧縮される。上で議論されるように、この位置は、多くの場合、垂直から約45度であるが、いくつかの例では、特定の患者の必要性に応じて、約30~60度であり得る。いくつかの例では、乳房を圧縮することは、乳房を乳房プラットフォーム上に設置し、乳房がその間で圧縮されるまで、乳房プラットフォームに向かって圧縮パドルを移動させることを含む。乳房の圧縮中、第1のトモシンセシスMLO投影フレームが、動作404において入手される。第1のトモシンセシスMLO投影フレームは、乳房に対する第1の角度に関するものであり得る。例えば、第1のトモシンセシスMLO投影フレームは、図1に描写されるように、弧に沿って第1の角度においてX線源から放出されるX線放射線によって入手され得る。動作406において、乳房の圧縮中、第2のトモシンセシスMLO投影フレームが、入手される。第2のトモシンセシスMLO投影フレームは、乳房に対する第2の角度に関するものであり得る。例えば、第2のトモシンセシスMLO投影フレームは、図1に描写されるように、弧に沿って第2の角度においてX線源から放出されるX線放射線によって入手され得る。動作404および406は、乳房の同じの圧縮中に実施され得る。すなわち、乳房は、投影フレームが入手される間、連続した期間にわたって圧縮される。方法400に描写されないが、方法400は、追加の角度に関する追加のトモシンセシスMLO投影フレームを同様に入手することを含み得る。
【0061】
MLO投影フレームが入手された後、胸筋に関する境界が、識別される。動作408において、第1のMLO投影フレーム内の胸筋の第1の境界が、識別される。第1の投影フレーム内の胸筋の第1の境界は、上で議論されるように、CAD技法の使用を通して識別され得る。動作410において、胸筋の識別された第1の境界に関する第1の表現が、発生させられる。発生させられた第1の境界表現は、図2Bおよび/または図3A-3B、3Dにおいて上記に描写される境界表現のうちの1つであり得る。動作412において、第2のMLO投影フレーム内の胸筋の第2の境界が、識別される。投影フレーム内の胸筋の第2の境界は、上で議論されるように、CAD技法の使用を通して識別され得る。動作414において、胸筋の識別された第2の境界に関する第2の表現が、発生させられる。発生させられた第2の境界表現は、図2Bおよび/または図3A-3B、3Dにおいて上記に描写される境界表現のうちの1つであり得る。例として、第1の発生させられた境界表現は、図3A-3Bおよび/または3Dにおける境界表現301であり得、発生させられた第2の境界表現は、図3A-3Bおよび/または3Dにおける境界表現302であり得る。図3A-3Bおよび/または3Dからの境界表現301-315の任意の他の組み合わせも、発生させられた第1の境界表現および第2の境界表現であり得る。
【0062】
動作416において、第1の境界表現と第2の境界表現との間の差異が、決定される。差異は、それぞれの投影フレーム内の第1の境界表現と第2の境界表現との間の位置の差異であり得る。例えば、差異は、上で議論され、図3Bに描写される距離(D)であり得る。差異は、上で議論されるように、2つの発生させられた境界表現間の面積でもあり得る。差異は、第1の境界表現と第2の境界表現との間の最小距離であり得る。
【0063】
動作418において、運動スコアが、少なくとも第1の発生させられた境界表現と第2の発生させられた境界表現との間の差異に基づいて発生させられる。運動スコアは、第1の発生させられた境界表現と第2の発生させられた境界表現との間の位置の差異の大きさに基づき得る。例えば、より高い運動スコアが、決定された距離(D)が大きい、および/または第1の発生させられた境界表現と第2の発生させられた境界表現との間の決定された面積が大きい場合に発生させられ得る。加えて、運動スコアは、トモシンセシス撮像手順に関する発生させられた境界表現の各対間の差異に基づき得る。運動スコアは、境界表現の可能な対間の決定された差異の絶対値の総計に基づき得る。運動スコアは、決定された差異の代表値にも基づき得る。さらに、運動スコアは、単一の最大の差異にも基づき得る。例えば、境界表現の対に関する最も大きい決定された差異は、運動スコアとして、またはそのために使用され得る。運動スコアは、患者運動によって最も影響を受ける投影フレームを調節または配置するために自動的に使用され得る。例えば、投影フレームの一部が、運動を示す場合、画像再構築が、運動によって影響を受けた投影フレームのその一部を伴わずに実施されるか、または、補正が投影フレームの影響を受ける一部に適用された後、全ての投影フレームを用いて実施され得る。そのような運動スコアベースの処理は、運動量を補正するための適切なグローバルおよびローカル調節、変換、およびシフトバックを含み得る。加えて、運動スコアは、最終画像の信号対雑音比を改良するために低周波数コンテンツを通過させながら、任意の最終画像の汚染(ぼけ)を防止するために高周波数コンテンツを抑制するために、フィルタリングをプロンプトおよび実施するために使用され得る。運動スコアは、所定の閾値と比較されることもあり、運動スコアが、所定の閾値より大きい場合、運動警告が、発生させられ得る。
【0064】
図4Bは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法420を描写する。動作422において、患者の乳房が、MLO位置において圧縮される。圧縮は、図4Aに描写される方法400における動作402と同じであり得る。動作424において、複数のトモシンセシスMLO投影フレームが、乳房の圧縮中に入手される。例えば、患者の乳房が圧縮されている間、一連の投影フレームが、図1に描写されるように、X線源が、弧の周囲で移動するとき、トモシンセシス撮像手順中に入手される。
【0065】
動作426において、胸筋に関する境界が、動作424において入手された投影フレームのうちの少なくとも2つにおいて識別される。投影フレーム内の胸筋の境界は、上で議論されるように、CAD技法の使用を通して識別され得る。動作428において、識別された胸筋の境界に関する表現が、胸筋の境界が識別された少なくとも2つの投影フレーム毎に発生させられる。動作428において発生させられる境界表現は、上で議論される境界表現のうちのいずれかであり得る。
【0066】
動作430において、発生させられた境界表現間の第1の差異が、決定される。例えば、第1の差異は、2つの境界表現間の距離(D)および/または2つの境界表現間の面積等の上で議論される2つの境界表現間の位置の差異のうちのいずれかであり得る。動作432において、第1の差異と第1の差異に関する期待値との間の差異が、決定される。期待値は、図3Cに描写される曲線320等の投影フレーム対に関して計算される複数の差異に適合される曲線に基づき得る。そのような例では、第1の差異と期待値との間の差異は、第1の投影フレーム対に関するシフト変化(S)である。加えて、上で議論されるように、種々の境界表現の位置は、撮像手順中に乳房のいかなる運動も、存在しない場合、予測可能である。したがって、2つの境界表現間の差異も、予測可能かつ決定可能である。境界表現の予測される位置に基づいて、任意の2つの境界表現間の差異に関する期待値が、撮像システムの幾何学形状に基づいて決定され得る。故に、いくつかの例では、期待値は、部分的に、各それぞれの投影フレームに関する源のX線角度に基づいて計算され得る。
【0067】
動作430において決定された第1の差異が、第1の差異に関する期待値と異なる場合、運動が、2つの対応する投影フレームが入手された時間中に生じた可能性が高い。動作432において決定された差異(例えば、シフト変化(S))の大きさは、概して、境界表現が発生させられ、計算および決定のために使用された2つの投影フレーム間で生じた運動の量を示す。
【0068】
動作434において、動作432において決定された差異(例えば、シフト変化(S))は、所定の閾値と比較される。所定の閾値は、運動の量が許容可能である閾値であり得る。例えば、撮像手順中の少量の運動は、いくつかの状況では、許容可能であり得る。故に、所定の閾値は、画像品質の劣化をもたらさない、および/または、依然として臨床的に許容可能な再構築およびトモシンセシススライスをもたらすであろう運動の大きさに設定され得る。動作436において、運動警告が、動作434において実施された比較に基づいて発生させられ得る。例えば、期待値と第1の値との間の動作432において決定された差異が、所定の閾値より大きい場合、運動警告が、発生させられ得る。運動警告は、精査者に、内部乳房組織運動がトモシンセシス撮像手順中に生じたことを示し得る。警告はさらに、運動が生じた投影フレームおよび運動の深刻度を示し得る。運動警告は、運動が撮像手順中に生じたことをアラートするために、放出される音等の可聴警告でもあり得る。運動警告が、提供されると、技師は、次いで、患者を直ちに再撮像し得、それは、患者が後日に撮像施設に戻らねばならないことを防止する。
【0069】
図4Cは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法440を描写する。動作442において、患者の乳房が、圧縮され、動作444において、複数のトモシンセシス投影フレームが、乳房の圧縮中に入手される。例えば、15個の投影フレームが、入手され得る。いくつかの例では、少なくとも3つの投影フレームが、入手される。動作442および444は、図4Bに描写される方法420の動作422および424と同じであり得る。動作446において、胸筋の境界が、動作444において入手された複数の投影フレーム内で識別される。いくつかの例では、胸筋の境界が、複数の投影フレームにおける各投影フレームに関して、またはそれらの一部に関して識別され得る。投影フレーム内の胸筋の境界は、上で議論されるように、CAD技法の使用を通して識別され得る。動作448において、表現が、動作448において識別された境界毎に発生させられる。動作448において発生させられた境界表現は、上で議論される境界表現のうちのいずれかであり得る。いくつかの例では、境界表現は、動作444において入手された投影フレームの全てより少ないものに関して発生させられ得る。例えば、境界表現は、動作446において識別された境界の少なくとも一部に関して発生させられ得る。
【0070】
動作450において、距離(D)が、動作448において発生させられた境界表現の各対間で測定または計算される。距離(D)は、上で議論される、および/または図3Bに描写される距離(D)であり得る。いくつかの例では、距離(D)は、境界表現の全ての可能な対より少ないものに関して測定され得る。例えば、距離(D)は、境界表現の全ての可能な対のうちの少なくとも一部に関して測定または計算され得る。
【0071】
動作452において、期待距離値が、動作450の測定された距離(D)に基づいて決定される。期待距離値を決定することは、上で議論され、図3Cに描写される曲線320等の曲線を測定された距離に適合することを含み得る。いくつかの例では、測定された距離(D)は、共同プロットされ得、適合曲線は、二次多項式曲線等の多項式曲線であり得る。適合曲線は、上で議論される他の技法のうちのいずれかを使用して発生させられ得る。適合曲線は、次いで、境界表現対および/または投影フレーム対の各々に関して期待距離値を発生させるために使用され得る。
【0072】
動作454において、シフト変化(S)値が、距離(D)が動作452において測定または計算される境界表現対の各々に関して決定される。シフト変化(S)値は、境界表現対に関する測定された距離(D)と境界対表現に関する期待距離値との間の差異である。いくつかの例では、シフト変化(S)値は、距離(D)が測定または計算される境界表現対の境界表現の全ての可能な対より少ないものに関して計算され得る。例えば、シフト変化(S)は、距離(D)が測定または計算される境界表現対の少なくとも一部に関して計算され得る。シフト変化(S)値は、境界表現対に関する測定された距離(D)と境界対表現に関する期待距離値との間の差異である。
【0073】
動作456において、撮像手順中の患者運動が、動作454において決定されたシフト変化(S)に基づいて識別される。運動の識別は、シフト変化(S)を所定の閾値と比較することに基づき得る。任意のシフト変化(S)が、所定の閾値より大きい場合、患者運動が、生じたと決定され得る。シフト変化(S)値の代表値も、患者運動が生じたかどうかを決定するために、所定の閾値と比較され得る。患者運動が、動作456において識別される場合、運動警告が、発生させられ得る。運動警告は、精査者に、内部乳房組織運動がトモシンセシス撮像手順中に生じたことを示し得る。警告は、大きいシフト変化(S)値を生成した境界表現対に基づいて、運動が生じた投影フレームをさらに示し得る。運動警告はまた、シフト変化(S)値の大きさおよび/またはシフト変化(S)値と所定の閾値との間の差異の大きさに基づく運動の深刻度の指示も含み得る。運動警告は、運動が撮像手順中に生じたことをアラートするために、放出される音等の可聴警告でもあり得る。運動スコアも、シフト変化(S)値のうちの1つ以上から発生させられ得る。例えば、大きいシフト変化(S)値が決定される場合、高い運動スコアが、発生させられ得る。加えて、計算された複数の大きいシフト変化(S)値(例えば、複数のデータ点に関する大きいシフト変化(S)値)が存在する場合、高い運動スコアが、計算され得る。対照的に、シフト変化(S)値が小さい場合、運動スコアも、小さくあり得る。
【0074】
図4Dは、トモシンセシス手順中に内部乳房組織の運動を近似または識別するための別の例示的方法460を描写する。動作462において、患者の乳房が、圧縮され、動作464において、複数のトモシンセシス投影フレームが、乳房の圧縮中に入手される。例えば、15個の投影フレームが、入手され得る。いくつかの例では、少なくとも3つの投影フレームが、入手される。動作462および464は、図4Cに描写される方法440の動作442および444と同じであり得る。動作466において、胸筋の境界が、動作464において入手された複数の投影フレーム内で識別され、動作468において、表現が、それらの境界に関して発生させられる。動作462-468は、図4Cに描写される方法440の動作442-448と同じであり得る。
【0075】
動作470において、境界表現と交差する基準線または曲線が、発生させられる。基準線は、図3Dに描写される基準線335であり得る。動作470は、動作468において発生させられた境界表現を共同プロットすることを含み得る。いくつかの例では、発生させられた境界表現の全てより少ないものが、使用され得る。例えば、動作468において発生させられた境界表現の少なくとも一部が、プロットされ、方法460において他の計算または測定のために使用され得る。境界表現が共同プロットされると、基準線は、基準線が、共同プロットされた境界表現の各々と交差するように発生させられ得る。いくつかの例では、基準線は、境界表現のうちの1つ以上に対して直角またはほぼ直角であり得る。動作472において、基準線に沿った基準点が、識別または選択される。基準点は、基準線に沿った任意の点であり得る。いくつかの例では、基準点は、基準線が境界表現と交差する点のうちの1つとして選択され得る。
【0076】
動作474において、交点距離(I)が、計算または測定される。交点距離(I)は、図3D-3Eを参照して上で議論されるように、基準点と、境界表現と基準線との交点との間の距離である。故に、動作474は、境界表現と基準線とに関する交点を識別することを含み得る。交点距離(I)は、各境界表現に関して、または境界表現の少なくとも一部に関して測定または計算され得る。
【0077】
動作476において、期待交点距離(I)値が、決定される。期待交点距離は、動作474において測定される測定された交点距離に基づいて決定され得る。例えば、図3Fを参照して上で議論されるように、測定された交点距離(I)は、データ点として共同プロットされ得、曲線が、データ点に適合され得る。例えば、図3Fに描写される曲線342は、動作474において計算された交点距離に基づいて発生させられ得る。曲線は、次いで、期待交点距離値を発生させるために、または計算するために使用され得る。
【0078】
動作478において、交点シフト変化(IS)が、各境界表現に関して、または境界表現の少なくとも一部に関して計算され得る。交点シフト変化(IS)は、(動作474において測定された)境界表現に関する測定された交点距離(I)と(動作476において決定された)交点距離に関する期待値との間の差異である。交点シフト変化(IS)は、上で議論される方法またはプロセスのうちのいずれかを使用して決定または計算され得る。例えば、交点シフト変化(IS)は、測定された交点距離(I)を表すそれぞれのデータ点と図3Fに描写される曲線342等のそれらのデータ点に適合される曲線との間の差異または距離として計算され得る。
【0079】
動作480において、撮像手順中の患者運動が、動作478において決定された交点シフト変化(IS)値に基づいて識別される。運動の識別は、交点シフト変化(IS)値を所定の閾値と比較することに基づき得る。任意の交点シフト変化(IS)値が、所定の閾値より大きい場合、患者運動が、生じたと決定され得る。交点シフト変化(IS)値の代表値も、患者運動が生じたかどうかを決定するために、所定の閾値と比較され得る。患者運動が、動作480において識別される場合、運動警告が、発生させられ得る。運動警告は、精査者に、内部乳房組織運動がトモシンセシス撮像手順中に生じたことを示し得る。警告は、大きい交点シフト変化(IS)値を生成した境界表現対に基づいて、運動が生じた投影フレームをさらに示し得る。運動警告は、交点シフト変化(IS)値の大きさおよび/または交点シフト変化(IS)値と所定の閾値との間の差異の大きさに基づく運動の深刻度の指示も含み得る。運動警告は、運動が撮像手順中に生じたことをアラートするために、放出される音等の可聴警告でもあり得る。運動スコアも、交点シフト変化(IS)値のうちの1つ以上から発生させられ得る。例えば、大きい交点シフト変化(IS)値が決定される場合、高い運動スコアが、発生させられ得る。加えて、計算された複数の大きい交点シフト変化(IS)値(例えば、複数のデータ点に関する大きい交点シフト変化(IS)値)が存在する場合、高い運動スコアが、計算され得る。対照的に、交点シフト変化(IS)値が小さい場合、運動スコアも、小さくあり得る。
【0080】
図5Aは、複数の運動ガイド504を伴う乳房の例示的医療画像502を描写する。医療画像502は、トモシンセシス撮像手順中に入手されるトモシンセシス投影フレームであり得る。描写される例では、運動ガイド504は、互いに均一に間隔を置かれた複数の平行垂直線線である。運動ガイド504は、乳房の特徴の場所に関する基準フレームを提供する。2つの画像がそのように互いに比較されると、乳房の特徴が、第1の画像が捕捉された時間と第2の画像が捕捉された時間との間で移動したかどうかをより容易に判別することができる。画像は、シネモードにおいて等、同時に、または連続して画像を表示させることによって、互いに比較され得る。いくつかの例では、各個々の運動ガイド504は、選択可能かつ構成可能である。例えば、運動ガイド504は、選択され、画像内の新しい場所にドラッグされ得る。そのような特徴は、精査する医師が、運動ガイド504が乳頭または病変等の乳房の特徴または着目領域と直接整列させられることを欲し得る場合に望ましい。運動ガイド504の構成可能性は、精査する医師が、運動ガイド504が乳房自体の画像を不明瞭にしないように、ビューから外に特定の運動ガイド504を移動させることを欲するときにも望ましい。いくつかの例では、各運動ガイドは、削除され得、および/または、新しい運動ガイドが、追加され得る。運動ガイドの表示は、医療画像502と同時に表示されるユーザインターフェース特徴を通して、精査する医師によってオンおよびオフにトグルされ得る。運動ガイド504は、描写される例では、垂直であり、平行であり、均一に間隔を置かれ、固定された場所を有するものとして描写されるが、運動ガイド504は、他の例では、非平行、非垂直、および/または不均一に間隔を置かれ得る。運動ガイド504は、様々な場所を有し得る。例えば、運動ガイド504は、垂直運動に関する基準フレームを提供するための水平線を含み得る。水平線は、(上で議論されるような)弧に沿って移動する管の移動(それは、投影フレーム内の乳房を下向きに移動するように見せる)を補償することに起因して、各増加する投影フレームに関して次第に下に移動し得る。
【0081】
図5Bは、静止した乳房のトモシンセシス撮像手順に関する例示的な一連の投影フレーム512-516を描写する。より具体的に、例示的な第1の投影フレーム512、例示的な第7の投影フレーム514、および例示的な第15の投影フレーム516である。運動ガイド504が、投影フレーム512-516の各々において表示される。投影フレーム512-516の比較から分かり得るように、乳房は、トモシンセシス撮像手順中に下向きに移動したように見える。しかしながら、この見掛け移動は、図1に関して上で議論されるように、弧に沿ったX線管の移動に起因する。しかしながら、乳房は、例示的投影フレーム512-516を生成した例示的撮像手順中に静止したままであった。投影フレーム512-516は、投影フレーム512-516が、投影フレームの一続きを含むビデオとして再生され得るシネモードにおいて等、同時に、または順次表示され得る。
【0082】
図5Cは、乳房運動が、トモシンセシス撮像手順中に生じた例示的な一連の投影フレーム522-526を描写する。一連の投影フレーム522-526は、図5Bの投影フレーム522-526内の乳房が、第1の投影フレーム522が入手された時間と第7の投影フレーム524が入手された時間との間で運動していたことを除いて、図5Bに描写される投影フレーム512-516に実質的に類似する。描写される例において水平運動である乳房の運動は、運動ガイド504に起因して、より容易に見られることができる。投影フレーム522-526から分かり得るように、乳房は、運動ガイドのうちの少なくとも1つを横断してシフトしている。加えて、運動が、本明細書に議論される方法またはプロセスを通してのように、検出または識別されると、運動インジケータ506が、投影フレーム522-526のうちの1つ以上の上に表示され得る。運動インジケータ506は、運動の方向および運動の大きさを示し得る。例えば、運動インジケータ506が矢印である例では、矢印は、運動の方向をさし、矢印のサイズまたは色は、運動の大きさを示し得る。運動の大きさは、運動スコアに基づき得る。運動インジケータ506は、以前の投影フレームと比較した乳房の運動にも基づき得る。いくつかの例では、運動インジケータ506は、一時的に表示され得、オンおよびオフにトグルされ得る。運動インジケータ506は、乳房のビューを妨げないように、乳房と重複しない投影フレームのエリア内にも表示され得る。矢印として描写されるが、運動インジケータ506は、他の視覚的インジケータであり得る。例えば、運動インジケータは、数値的に、アルファベット順に、異なる色で、または運動スコアの大きさを示すための他の視覚的指示において表され得る撮像手順に関する運動スコアの表現であり得る。投影フレーム522-526は、投影フレーム522-526が、投影フレームの一続きを含むビデオとして再生され得るシネモードにおいて等、同時に、または順次表示され得る。
【0083】
図6は、医療画像に関する運動ガイドを表示するための例示的方法600を描写する。動作602において、複数の運動ガイドを伴う投影フレームのビューが、ワークステーションまたは遠隔閲覧ステーションにおけるディスプレイ等のディスプレイ上に表示される。投影のビューは、シネモードにおいて等、投影フレームを同時に表示することまたは投影フレームを順次表示することを含み得る。動作604において、運動ガイドのうちの1つの選択が、受信される。選択は、マウス、トラックボール、またはタッチ入力を介して等、任意の入力機構を通して行われ得る。動作606において、選択された運動ガイドが新しい場所に移動させられるべきであることを示す入力が、受信される。入力は、ドラッグ運動または運動ガイドに関する新しい場所を示すための他の入力手段の形態であり得る。選択された運動ガイドを移動させるための入力を受信することに基づいて、選択された運動ガイドは、動作608において、新しい場所に表示される。運動ガイドのうちの1つ以上の移動は、運動ガイドが、乳房の一部を妨げている場合、または精査する医師が、運動ガイドのうちの1つ以上を乳房の特定の解剖学的構造または他の目印と整列させることを所望する場合に所望され得る。運動ガイドが移動させられると、移動させられた運動ガイドは、新しい場所において各投影フレーム内に出現し得る。したがって、シネモードの間、運動ガイドは、投影フレームが表示されているとき、位置を変化させない。
【0084】
動作610において、乳房運動が、表示されている、または表示されるべきである投影フレームのうちの少なくとも2つ間で生じたという決定が、行われる。乳房運動が生じたと決定することは、本明細書に議論される技法のうちのいずれかによって実施され得る。動作610における乳房運動の決定は、運動の方向および/または大きさの決定も含み得る。動作610における決定された乳房運動に基づいて、運動インジケータが、動作612において表示される。運動インジケータは、図5Bに描写される例示的運動インジケータ506であり得る。
【0085】
図7は、本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る好適なトモシンセシスシステム700の例を描写する。トモシンセシスシステム700は、ガントリ702と、ガントリ702と通信するワークステーション704とを含む。ワークステーションは、運動警告等のインジケータ706または他の情報を表示するディスプレイを含み得る。ワークステーション704のディスプレイはまた、投影フレームを表示および精査するために利用され得る。
【0086】
図8は、本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る好適な動作環境800の例を描写する。例示的動作環境は、ワークステーション704または投影フレーム等の医療画像を精査するために利用されている他のコンピューティングデバイスにおいて組み込まれ得る。その最も基本的な構成では、動作環境800は、典型的に、少なくとも1つの処理ユニット802と、メモリ804とを含む。処理ユニットは、ハードウェアであるプロセッサであり得る。コンピューティングデバイスの厳密な構成およびタイプに応じて、メモリ804(本明細書に開示される運動検出技法を実施するための命令を記憶する)は、揮発性(RAM等)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリ等)、または2つのある組み合わせであり得る。この最も基本的な構成は、図8に破線806によって図示される。メモリ804は、処理ユニット802によって実行されると、本明細書に説明される方法および動作を実施する、命令を記憶する。さらに、環境800は、限定ではないが、磁気または光学ディスクまたはテープを含む記憶デバイス(リムーバブル808および/または非リムーバブル810)も含み得る。同様に、環境800は、キーボード、マウス、ペン、音声入力等の入力デバイス814および/またはディスプレイ、スピーカ、プリンタ等の出力デバイス816も有し得る。LAN、WAN、ポイントツーポイント等の1つ以上の通信接続812も、環境内に含まれ得る。実施形態では、接続は、ポイントツーポイント通信、接続指向通信、無接続通信等を促進するように動作可能であり得る。
【0087】
動作環境800は、典型的に、少なくともある形態のコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体は、処理ユニット802または動作環境を構成する他のデバイスによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。例として、限定ではないが、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と、通信媒体とを備え得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法または技術において実装される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用され得る任意の他の非一過性媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、非一過性であり、通信媒体を含まない。
【0088】
通信媒体は、搬送波または他のトランスポート機構等の変調されたデータ信号においてコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを具現化し、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調されたデータ信号」は、その特性のうちの1つ以上を信号内の情報をエンコードするような様式で設定または変化させる信号を意味する。例として、限定ではないが、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続等の有線媒体と、音響、RF、赤外線、マイクロ波、および他の無線媒体等の無線媒体とを含む。上記のうちのいずれかの組み合わせも、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0089】
動作環境800は、1つ以上の遠隔コンピュータへの論理接続を使用して、ネットワーク化環境内で動作する単一のコンピュータであり得る。遠隔コンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードであり得、典型的に、上で説明される要素のうちの多く、または全て、およびそのように言及されないその他を含む。論理接続は、利用可能な通信媒体によってサポートされる任意の方法を含み得る。そのようなネットワーキング環境は、多くの場合、診療所、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて利用可能である。
【0090】
本明細書に説明される実施形態は、本明細書に開示されるシステムおよび方法を実装および実施するために、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを使用して採用され得る。具体的デバイスが、具体的機能を実施するものとして本開示全体を通して列挙されたが、当業者は、これらのデバイスが、例証目的のために提供され、他のデバイスが、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される機能性を実施するために採用され得ることを理解するであろう。加えて、本開示のいくつかの側面は、本開示の側面によるシステムおよび方法のブロック図および/または動作図示を参照して上で説明される。ブロック内に記載される機能、動作、および/または行為は、任意のそれぞれのフローチャートに示される順序以外で行われ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に、関与する機能性および実装に応じて、実質的に同時に、または逆の順序で実行または実施され得る。
【0091】
本開示は、可能な実施形態のうちのいくつかのみが示された付随の図面を参照して本技術のいくつかの実施形態を説明する。例えば、本技術は、主として、胸筋を参照して議論されるが、本技術は、画像内のインプラントまたは胸壁筋等の判別可能または識別可能な境界を伴う乳房の他の内部特徴にも適用され得る。しかしながら、他の側面も、多くの異なる形態において具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるように解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、徹底的かつ完全であり、可能な実施形態の範囲を当業者に完全に伝えるように提供された。さらに、本明細書および請求項に使用されるように、語句「要素A、要素B、または要素Cのうちの少なくとも1つ」は、要素A、要素B、要素C、要素AおよびB、要素AおよびC、要素BおよびC、および要素A、B、およびCのうちのいずれかを伝えることを意図している。さらに、当業者は、本明細書に利用される測定技法に照らして、「約」または「実質的に」等の用語が伝える程度を理解するであろう。そのような用語が、当業者によって明確に定義または理解され得ない範囲について、用語「約」は、±10パーセントを意味するものとする。
【0092】
具体的実施形態が、本明細書に説明されるが、技術の範囲は、それらの具体的実施形態に限定されない。当業者は、技術の範囲および精神内である他の実施形態または改良を認識するであろう。したがって、具体的構造、行為、または媒体は、例証的実施形態としてのみ開示される。技術の範囲は、以下の請求項およびそれにおける任意の均等物によって定義される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
【国際調査報告】