(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】低温ベーキング喫煙具
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20221121BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20221121BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20221121BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517334
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 CN2020112664
(87)【国際公開番号】W WO2021057403
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910935285.0
(32)【優先日】2019-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】叶世棟
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC01
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC34
(57)【要約】
筐体(1)、加熱モジュール(2)、スライド煙管(3)、スライドスリーブ(5)、及び弾性部品(6)を含む低温ベーキング喫煙具である。スライド煙管(3)の軸方向の一端に煙草(7)を挿入するための第1挿入口(31)が設けられ、もう一端に加熱モジュール(2)を挿入するための第2挿入口(321)が形成される。煙草(7)を押圧することにより、スライド煙管(3)を筐体(1)内の加熱モジュール(2)から離れた分離位置及び加熱モジュール(2)に近い動作位置の間で往復移動させることができ、煙草(7)及び加熱モジュール(2)の挿着又は分離を実現し、操作が便利である。スライドスリーブ(5)は筐体(1)内に取り付けられ、スライド煙管(3)に外嵌される。スライドスリーブ(5)及びスライド煙管(3)の間に押圧回転構造が形成され、これによりスライドスリーブ(5)は毎回の押圧動作に対応して一定方向に回転する。スライドスリーブ(5)及びスライド煙管(3)の間に可動接続構造が形成され、スライドスリーブ(5)及びスライド煙管(3)に可動接続状態を保持させ、スライド煙管(3)が動作位置にあるとき、スライド煙管(3)がスライドスリーブ(5)に対して自由に移動するのを防止する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(1)、加熱モジュール(2)、スライド煙管(3)、スライドスリーブ(5)、及び弾性部品(6)を含み、
前記スライド煙管(3)の軸方向の一端に煙草(7)を挿入するための第1挿入口(31)が設けられ、もう一端に前記加熱モジュール(2)を挿入するための第2挿入口(321)が形成され、前記煙草(7)を押圧することにより、前記スライド煙管を前記筐体(1)内の前記加熱モジュール(2)から離れた分離位置と、前記加熱モジュール(2)に近い動作位置との間で往復移動させ、
前記スライドスリーブ(5)が前記筐体(1)内に取り付けられ、さらに前記スライド煙管(3)に外嵌され、前記スライドスリーブ(5)と前記スライド煙管(3)との間に押圧回転構造が形成され、これにより前記スライドスリーブ(5)は毎回の押圧動作に対応して一定方向に回転し、前記スライドスリーブ(5)と前記スライド煙管(3)との間に可動接続構造が形成され、前記スライドスリーブ(5)及び前記スライド煙管(3)に可動接続状態を保持させ、
前記弾性部品(6)が前記スライドスリーブ(5)と接続され、前記スライドスリーブ(5)の前記第1挿入口(31)から離れた側に弾性力を提供することを特徴とする、低温ベーキング喫煙具。
【請求項2】
前記筐体(1)内に、前記スライド煙管(3)及び前記スライドスリーブ(5)を収容するための収容空洞(45)が形成され、前記収容空洞(45)の内壁面に前記スライドスリーブ(5)をスライドさせることができる複数の第1スライド溝(421)と、前記スライドスリーブ(5)に当接させることができる複数の止め部(41)とが形成され、前記複数の第1スライド溝(421)は前記収容空洞(45)に平行な軸方向に沿って延伸し、前記複数の第1スライド溝(421)及び前記複数の止め部(41)は前記収容空洞(45)の円周方向に沿って交互に分布することを特徴とする、請求項1に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項3】
前記筐体(1)中に固定して取り付けられる案内筒(4)をさらに含み、前記案内筒(4)の内部孔に前記収容空洞(45)が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項4】
前記押圧回転構造が前記スライドスリーブ(5)に形成される少なくとも1つの第1噛合面(511)と、前記スライド煙管(3)に形成されるジグザグ突起(332)とを含み、前記第1噛合面(511)が前記ジグザグ突起(332)と噛合し、前記第1噛合面(511)の数量が前記ジグザグ突起(332)の数量より少ないことを特徴とする、請求項2又は3に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項5】
前記第1噛合面(511)の数量が、前記第1スライド溝(421)、前記止め部(41)の数量と対応し、
前記第1噛合面(511)の傾斜度が前記ジグザグ突起(332)の傾斜度と対応することを特徴とする、請求項4に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項6】
前記スライドスリーブ(5)が筒状の本体(53)と、前記本体(53)の外壁面に突出して設置され、さらに前記第1スライド溝(421)中でスライドすることができる少なくとも1つの案内ブロック(51)とを含み、
前記少なくとも1つの案内ブロック(51)の最上部がそれぞれ前記本体(53)の最上部の外に伸び、前記少なくとも1つの案内ブロック(51)の最上部の端面に前記少なくとも1つの第1噛合面(511)がそれぞれ形成されることを特徴とする、請求項4に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項7】
前記スライド煙管(3)が、前記加熱モジュール(2)から離れた第1部(33)と、前記加熱モジュール(2)側の第2部(34)とを含み、前記第1部(33)の外径が前記第2部(34)の外径より大きく、前記第1部(33)の底部の円周に前記ジグザグ突起(332)が形成されることを特徴とする、請求項4に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項8】
前記可動接続構造が、位置制限スライド溝(52)と、前記位置制限スライド溝(52)中にスライド可能に設置される少なくとも1つの位置制限突起(341)とを含み、前記位置制限スライド溝(52)の形状が前記ジグザグ突起(332)の形状と対応し、
前記位置制限スライド溝(52)は、前記スライドスリーブ(5)の内壁面の円周が凹んで形成され、前記少なくとも1つの位置制限突起(341)は、前記スライド煙管(3)の外壁面が突出して形成され、
或いは、前記位置制限スライド溝(52)は、前記スライド煙管(3)の外壁面の円周が凹んで形成され、前記少なくとも1つの位置制限突起(341)は、前記スライドスリーブ(5)の内壁面が突出して形成されることを特徴とする、請求項4に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項9】
前記止め部(41)が縦側面(413)と、前記縦側面(413)の両端からそれぞれ両側に延伸した第1傾斜面(411)、第2傾斜面(412)とを含み、
前記スライド煙管(3)が前記動作位置にあるとき、前記第1噛合面(511)は前記第1傾斜面(411)に当接することを特徴とする、請求項4に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項10】
前記第1傾斜面(411)、第2傾斜面(412)、第1噛合面(511)の傾斜度が同じであるか又は近いことを特徴とする、請求項9に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項11】
前記収容空洞(45)の内壁面が突出して、その軸方向に沿って延伸する少なくとも3組の延伸部(43)が形成され、前記少なくとも3組の延伸部(43)が前記収容空洞(45)の円周方向に沿って均等に間隔を開けて分布し、各隣接する2組の延伸部(43)の間に前記第1スライド溝(421)が形成され、各組の前記延伸部(43)の底部に前記止め部(41)が形成されることを特徴とする、請求項9に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項12】
前記各組の前記延伸部(43)が、いずれも前記収容空洞(45)の円周方向に沿って順番に配置される第1延伸部(431)、第2延伸部(432)、第3延伸部(433)を含み、前記第3延伸部(433)の底面に前記第2傾斜面(412)が形成され、前記第1延伸部(431)、第2延伸部(432)の底面が前記第1傾斜面(411)を共に形成することを特徴とする、請求項11に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項13】
前記第1延伸部(431)、第3延伸部(433)が前記収容空洞(45)に突出する高さが、いずれも前記第2延伸部(432)が前記収容空洞(45)に突出する高さより高く、これにより前記第1延伸部(431)と前記第3延伸部(433)との間に第2スライド溝(422)が形成され、
前記スライド煙管(3)の外側壁に少なくとも1つのスライドブロック(331)が突出して形成され、前記少なくとも1つのスライドブロック(331)が前記第1スライド溝(421)及び/又は前記第2スライド溝(422)中にスライド可能に設置されることを特徴とする、請求項12に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項14】
前記弾性部品(6)がバネであり、前記バネが前記スライド煙管(3)に外嵌され、前記バネの最上部が前記スライドスリーブ(5)の最下部に当接し、前記バネの最下部は前記筐体(1)に当接することを特徴とする、請求項1に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項15】
前記筐体(1)が上部プレート(112)を含み、前記上部プレート(112)に前記第1挿入口(31)と対応して煙草挿入口(111)が設けられ、
前記スライド煙管(3)が前記分離位置にあるとき、前記スライド煙管(3)の頂部が前記上部プレート(112)に当接し、
前記スライド煙管(3)のもう一端に下部プレート(32)が形成され、前記下部プレート(32)に前記第2挿入口(321)が形成され、前記第2挿入口(321)の形状が前記加熱モジュール(2)の横断面の形状と対応することを特徴とする、請求項1に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項16】
前記加熱モジュール(2)が加熱エレメント(21)、台座(22)、及び回路基板(23)を含み、
前記加熱エレメント(21)を前記台座(22)に挿入して組み立て、前記台座(22)の前記加熱エレメント(21)から離れた側に前記回路基板(23)を取り付けるための取付溝(224)が形成され、前記台座(22)内にその縦方向に沿って延伸する分離部(223)が形成され、前記分離部(223)が前記台座(22)内を第1分離空洞(221)、第2分離空洞(222)に隔て、前記加熱エレメント(21)の正、負極導線がそれぞれ前記第1分離空洞(221)、第2分離空洞(222)を経由して前記回路基板(23)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の低温ベーキング喫煙具。
【請求項17】
前記台座(22)が前記加熱エレメント(21)の2つの相対する側にそれぞれ位置する第1半台座(225)、第2半台座(226)を含み、前記第1半台座(225)、第2半台座(226)が取り囲んで前記台座(22)を形成し、
前記第1半台座(225)、第2半台座(226)の互いに相対する内側面に、相互に挿着される第1挿着部(2251)、第2挿着部(2261)がそれぞれ形成され、前記第1挿着部(2251)、第2挿着部(2261)を相互に挿着すると、前記分離部(223)が形成され、
前記加熱エレメント(21)が前記第1挿着部(2251)と前記第2挿着部(2261)との間に挟んで固定されることを特徴とする、請求項16に記載の低温ベーキング喫煙具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は煙草の代替品分野に関し、より具体的には低温ベーキング喫煙具に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の加熱不燃焼型の低温ベーキング喫煙具は、多くが加熱エレメントを利用して煙草などのタバコ基質を加熱し、タバコ基質を噴霧化してエアロゾルを生成し、使用者が吸引する。吸引し終えると、使用者は煙草を加熱エレメントから抜き、加熱エレメント及び煙草の分離を実現する。煙草は加熱すると一定の粘着物が生じ、加熱エレメントに付着して粘着状態を形成し、さらに加熱エレメントの表面に残る粘着物はより多くなる。1本の煙草を加熱し終えると、通常、まず煙草を収容する煙管を低温ベーキング喫煙具から取り外し、その後煙草を煙管から取り出し、さらに煙管を低温ベーキング喫煙具に取り付けて、次の使用に備える。このように煙管の取外し、取付により使用が不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、既存技術の上記欠点に対して、改良した低温ベーキング喫煙具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明がその技術的課題を解決するために採用した技術案は、以下の通りである。筐体、加熱モジュール、スライド煙管、スライドスリーブ、及び弾性部品を含む低温ベーキング喫煙具を構成する。
スライド煙管の軸方向の一端に、煙草を挿入するための第1挿入口が設けられ、もう一端に加熱モジュールを挿入するための第2挿入口が形成される。煙草を押圧することにより、スライド煙管を筐体内の加熱モジュールから離れた分離位置及び加熱モジュールに近い動作位置の間で往復移動させる。
スライドスリーブは筐体内に取り付けられ、さらにスライド煙管に外嵌される。スライドスリーブ及びスライド煙管の間に押圧回転構造が形成され、これによりスライドスリーブは毎回の押圧動作に対応して一定方向に回転する。スライドスリーブ及びスライド煙管の間に可動接続構造が形成され、スライドスリーブ及びスライド煙管に可動接続状態を保持させる。
弾性部品はスライドスリーブと接続され、スライドスリーブの第1挿入口から離れた側に弾性力を提供する。
【0005】
いくつかの実施例において、筐体内にスライド煙管及びスライドスリーブを収容するための収容空洞が形成され、収容空洞の内壁面にスライドスリーブをスライドさせることができる複数の第1スライド溝と、スライドスリーブに当接させることができる複数の止め部とが形成される。複数の第1スライド溝は収容空洞に平行な軸方向に沿って延伸し、複数の第1スライド溝及び複数の止め部は収容空洞の円周方向に沿って交互に分布する。
【0006】
いくつかの実施例において、低温ベーキング喫煙具は筐体中に固定して取り付けられる案内筒をさらに含み、案内筒の内部孔に収容空洞が形成される。
【0007】
いくつかの実施例において、押圧回転構造は、スライドスリーブに形成される少なくとも1つの第1噛合面と、スライド煙管に形成されるジグザグ突起とを含む。第1噛合面はジグザグ突起と噛合し、第1噛合面の数量はジグザグ突起の数量より少ない。
【0008】
いくつかの実施例において、第1噛合面の数量は第1スライド溝、止め部の数量と対応する。
第1噛合面の傾斜度はジグザグ突起の傾斜度と対応する。
【0009】
いくつかの実施例において、スライドスリーブは筒状の本体と、本体の外壁面に突出して設置され、さらに第1スライド溝中でスライドすることができる少なくとも1つの案内ブロックとを含む。
少なくとも1つの案内ブロックの最上部は、それぞれ本体の最上部の外に伸びる。少なくとも1つの案内ブロックの最上部の端面に、少なくとも1つの第1噛合面がそれぞれ形成される。
【0010】
いくつかの実施例において、スライド煙管は加熱モジュールから離れた第1部と、加熱モジュール側の第2部とを含む。第1部の外径は第2部の外径より大きく、第1部の底部の円周にジグザグ突起が形成される。
【0011】
いくつかの実施例において、可動接続構造は位置制限スライド溝と、位置制限スライド溝中にスライド可能に設置される少なくとも1つの位置制限突起とを含み、位置制限スライド溝の形状はジグザグ突起の形状と対応する。
位置制限スライド溝はスライドスリーブの内壁面の円周が凹んで形成され、少なくとも1つの位置制限突起はスライド煙管の外壁面が突出して形成される。
或いは、位置制限スライド溝はスライド煙管の外壁面の円周が凹んで形成され、少なくとも1つの位置制限突起はスライドスリーブの内壁面が突出して形成される。
【0012】
いくつかの実施例において、止め部は縦側面と、縦側面の両端からそれぞれ両側に延伸した第1傾斜面、第2傾斜面とを含む。
スライド煙管が動作位置にあるとき、第1噛合面は第1傾斜面に当接する。
【0013】
いくつかの実施例において、第1傾斜面、第2傾斜面、第1噛合面の傾斜度は同じであるか又は近い。
【0014】
いくつかの実施例において、収容空洞の内壁面が突出して、その軸方向に沿って延伸する少なくとも3組の延伸部が形成され、少なくとも3組の延伸部は収容空洞の円周方向に沿って均等に間隔を開けて分布する。各隣接する2組の延伸部の間に第1スライド溝が形成され、各組の延伸部の底部に止め部が形成される。
【0015】
いくつかの実施例において、各組の延伸部はいずれも収容空洞の円周方向に沿って順番に配置される第1延伸部、第2延伸部、第3延伸部を含む。第3延伸部の底面に第2傾斜面が形成され、第1延伸部、第2延伸部の底面が第1傾斜面を共に形成する。
【0016】
いくつかの実施例において、第1延伸部、第3延伸部が収容空洞に突出する高さはいずれも第2延伸部が収容空洞に突出する高さより高く、これにより第1延伸部及び第3延伸部の間に第2スライド溝が形成される。
スライド煙管の外側壁に少なくとも1つのスライドブロックが突出して形成され、少なくとも1つのスライドブロックは第1スライド溝及び/又は第2スライド溝中にスライド可能に設置される。
【0017】
いくつかの実施例において、弾性部品はバネであり、バネはスライド煙管に外嵌される。バネの最上部はスライドスリーブの最下部に当接し、バネの最下部は筐体に当接する。
【0018】
いくつかの実施例において、筐体は上部プレートを含み、上部プレートに第1挿入口と対応して煙草挿入口が設けられる。
スライド煙管が分離位置にあるとき、スライド煙管の頂部は上部プレートに当接する。
スライド煙管のもう一端に下部プレートが形成され、下部プレートに第2挿入口が形成される。第2挿入口の形状は、加熱モジュールの横断面の形状に対応する。
【0019】
いくつかの実施例において、加熱モジュールは加熱エレメント、台座、及び回路基板を含む。
加熱エレメントを台座に挿入して組み立て、台座の加熱エレメントから離れた側に回路基板を取り付けるための取付溝が形成される。台座内に縦方向に沿って延伸する分離部が形成され、分離部は台座内を第1分離空洞、第2分離空洞に隔てる。加熱エレメントの正、負極導線は、それぞれ第1分離空洞、第2分離空洞を経由して回路基板に接続される。
【0020】
いくつかの実施例において、台座は加熱エレメントの2つの相対する側にそれぞれ位置する第1半台座、第2半台座を含み、第1半台座、第2半台座が取り囲んで台座を形成する。
第1半台座、第2半台座の互いに相対する内側面に、相互に挿着される第1挿着部、第2挿着部がそれぞれ形成される。第1挿着部、第2挿着部を相互に挿着すると、分離部が形成される。
加熱エレメントは、第1挿着部及び第2挿着部の間に挟んで固定される。
【発明の効果】
【0021】
本発明を実施すると、以下の有益な効果を少なくとも有する。本発明の低温ベーキング喫煙具は、煙草を押圧することにより、スライド煙管を分離位置及び動作位置の間で往復移動させることができ、煙草及び加熱モジュールの挿着又は分離を実現し、操作が便利である。スライドスリーブ及びスライド煙管の間に可動接続構造が形成され、スライドスリーブ及びスライド煙管に可動接続状態を保持させ、スライド煙管が動作位置にあるとき、スライド煙管がスライドスリーブに対して自由に移動するのを防止する。
【0022】
以下、図及び実施例を組み合わせて、本発明についてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明のいくつかの実施例における低温ベーキング喫煙具の立体構造概要図である。
【
図2】
図2は、本発明のいくつかの実施例において、低温ベーキング喫煙具のスライド煙管が動作位置にあるときの断面構造概要図である。
【
図3】
図3は、本発明のいくつかの実施例において、低温ベーキング喫煙具のスライド煙管が分離位置にあるときの断面構造概要図である。
【
図4】
図4は、
図2における加熱モジュールの立体組立断面図である。
【
図5】
図5は、
図2における加熱モジュールの別の角度の立体組立断面図である。
【
図6】
図6は、
図2におけるスライド煙管、案内筒、スライドスリーブ、弾性部品の立体分解構造概要図である。
【
図7】
図7は、
図2における案内筒、スライドスリーブ、弾性部品の立体組立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の技術的特徴、目的及び効果について、より明確に理解できるようにするため、図を照らし合わせ、本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。
【0025】
図1~3に示すように、本発明のいくつかの実施例における低温ベーキング喫煙具は、筐体1、加熱モジュール2、スライド煙管3、案内筒4、スライドスリーブ5、及び弾性部品6を含むことができる。筐体1に煙草7を通すことができる煙草挿入口111が設けられ、スライド煙管3は筐体1内にスライド可能に取り付けられる。スライド煙管3の軸方向の一端に、煙草挿入口111に対応して、煙草7を挿入するための第1挿入口31が設けられ、もう一端に加熱モジュール2を挿入するための第2挿入口321が形成される。煙草7は煙草挿入口111、第1挿入口31を経由してスライド煙管3中に挿入することができ、加熱モジュール2の一端は第2挿入口321を通ってスライド煙管3中に伸び、さらに煙草7中に挿入することができ、煙草7に対してベーキング加熱を行う。
【0026】
筐体1は、いくつかの実施例において下筐体12と、下筐体12の上端に設けられる上筐体11とを含むことができ、上筐体11は上部プレート112を含み、煙草挿入口111は上部プレート112に設けられる。上筐体11、下筐体12は本実施例においていずれもおおよそ長方体状を呈し、上筐体11の下端の開口は下筐体12に取り外し可能に設けられる。
【0027】
案内筒4は筐体1中に固定して取り付けられ、案内筒4はおおよそ両端が開放された円筒状を呈し、スライド煙管3及びスライドスリーブ5を収容するための収容空洞45が形成される。いくつかの実施例において、案内筒4は溶接、螺着、係着などの方式により、上筐体11中に固定して取り付けることができ、その頂部は上筐体11の上部プレート112に当接することができる。別のいくつかの実施例において、案内筒4は上筐体11と一体成形することもでき、上筐体11の上部プレート112から下に延伸して形成することができる。
【0028】
図2~5を組み合わせると、加熱モジュール2は筐体1内に取り付けられ、煙草7内に挿着するための挿着部211を含む。加熱モジュール2はいくつかの実施例において、加熱エレメント21と、加熱エレメント21を取り付けるための台座22とを含むことができる。加熱エレメント21における第1挿入口31に相対する一端に挿着部211が形成される。加熱エレメント21は電源が供給されると、スライド煙管3中に挿入された煙草7に対してベーキング加熱を行うことができる。加熱エレメント21は薄片状又は棒状でよく、加熱エレメント21における第1挿入口31に相対する端部に尖端案内構造が形成され、煙草7中に挿入して加熱するのに便利である。
【0029】
台座22の外形は長方体状、円柱状などの形状を呈することができ、加熱エレメント21の底部(第1挿入口31から離れた一端)を台座22内に挿入して組み立てることができる。加熱モジュール2はいくつかの実施例において、台座22中に取り付けられ、加熱エレメント21と電気的に接続する回路基板23を含むこともできる。台座22の底部に回路基板23を取り付けるための取付溝224が形成され、取付溝224の一側は開放され、回路基板23を取付溝224中に挿入して組み立てるのに便利である。台座22内にその縦方向に沿って延伸する分離部223が形成され、分離部223は台座22の内部空洞を第1分離空洞221、第2分離空洞222に隔てる。加熱エレメント21の正、負極導線はそれぞれ第1分離空洞221、第2分離空洞222を経由して回路基板23に接続することができ、正、負極導線を互いに分離し、ショートのリスクを低下させる。
【0030】
台座22はいくつかの実施例において、加熱エレメント21の2つの相対する側にそれぞれ位置する第1半台座225、第2半台座226を含むことができ、第1半台座225、第2半台座226が取り囲んで台座22を形成する。本実施例において、第1半台座225、第2半台座226はそれぞれ加熱エレメント21の厚さ方向の2つの相対する側に位置する。その他の実施例において、第1半台座225、第2半台座226はそれぞれ加熱エレメント21の幅方向の2つの相対する側に位置することもできる。
【0031】
第1半台座225、第2半台座226の互いに相対する内側面に、相互に挿着される第1挿着部2251、第2挿着部2261がそれぞれ形成され、第1挿着部2251、第2挿着部2261を相互に挿着させると、分離部223が形成される。第1挿着部2251、第2挿着部2261を挿着させると、加熱エレメント21は第1挿着部2251、第2挿着部2261の間に挟んで固定される。第1半台座225、第2半台座226の底部分にそれぞれ第1挿入溝2253、第2挿入溝2263が形成され、第1挿入溝2253、第2挿入溝2263は回路基板23を取り付けるための取付溝224を共に形成する。
【0032】
該加熱エレメント2を組み立てるとき、第1挿着部2251、第2挿着部2261をそれぞれ加熱エレメント21の2つの相対する側から相互に挿着し、さらに回路基板23を第1挿入溝2253、第2挿入溝2263にそれぞれ挿入すると、組立を完了することができる。第1挿着部2251、第2挿着部2261を挿着した後、第1半台座225、第2半台座226を相互に挿着して固定し、同時に加熱エレメント21を第1挿着部2251、第2挿着部2261の間に挟んで固定する。構造が簡単で、組立が便利である。
【0033】
さらに、台座22はいくつかの実施例において、台座22の頂部に覆設されるエンドキャップ25と、台座22及びエンドキャップ25に外嵌される外カバー24とを含むこともできる。台座22は煙草挿入口111側の台座体227と、煙草挿入口111側から離れた土台228とを含むことができる。このうち、台座体227の外形の寸法は土台228の外形の寸法より小さく、外カバー24は台座体227に外嵌することができ、土台228上に設けられる。いくつかの実施例において、外カバー24の外形の寸法は土台228の外形の寸法と同じくらいでよく、これにより美観性を高める。
【0034】
台座22及び外カバー24の間は、係着、螺着などの方式により相互に固定することができる。本実施例において、台座体227に、外側に突出して第1留め具2252、第2留め具2262が形成され、該第1留め具2252、第2留め具2262はそれぞれ第1半台座225、第2半台座226に形成される。外カバー24に、第1留め具2252、第2留め具2262にそれぞれ対応して第1係止溝241、第2係止溝242が形成される。第1留め具2252、第2留め具2262を第1係止溝241、第2係止溝242にそれぞれ係止させると、第1半台座225、第2半台座226はそれぞれ外カバー24に係止固定される。
【0035】
さらに、下筐体12内に加熱モジュール2を取り付けるための固定部121を設置することもでき、固定部121の頂部は開放され、加熱モジュール2を取り付ける。固定部121は下筐体12の内部から一体に延伸して形成することができ、又は固定部121は独立して設置することもできる。
【0036】
スライド煙管3はおおよそ管状を呈し、煙草7を収容するための挿入孔36が形成される。挿入孔36の頂部が開放して、煙草7を挿入する第1挿入口31が形成され、挿入孔36の底部に下部プレート32が形成され、下部プレート32に加熱エレメント21を挿入し、挿入孔36と通じる第2挿入口321が設けられる。いくつかの実施例において、第2挿入口321の形状は加熱エレメント21の横断面の形状と対応し、例えば矩形でよい。加熱エレメント21及び煙草7を分離するとき、下部プレート32は摩擦作用により加熱エレメント21に残った物質をこすり落とすことができ、加熱エレメント21をきれいにする。
【0037】
スライド煙管3は収容空洞45中にスライド可能に取り付けられ、収容空洞45と同軸で設置される。煙草7を押圧することにより、スライド煙管3を収容空洞45に対して、加熱モジュール2から離れた分離位置、及び加熱モジュール2に近い動作位置の間で往復移動させることができ、煙草7及び加熱エレメント21の挿着又は分離を実現し、操作が便利である。スライド煙管3が動作位置にあるとき、加熱エレメント21の挿着部211は挿入孔36中に完全に伸び、
図2に示す通りである。スライド煙管3が分離位置にあるとき、挿着部211の少なくとも一部が挿入孔36から抜け、
図3に示す通りである。スライド煙管3のスライド方向は煙草7の軸方向と平行であり、スライド煙管3がスライドする過程において、煙草7が折れることはない。本実施方式において、スライド煙管3が分離位置にあるとき、挿着部211の一部が挿入孔36内に伸び、別の一部は挿入孔36の外に位置し、すなわち挿着部211は終始少なくとも一部が挿入孔36内に位置する。その他の実施例において、スライド煙管3が分離位置にあるとき、挿着部211はすべて挿入孔36の外に位置することもできる。
【0038】
いくつかの実施例において、スライド煙管3が分離位置にあるとき、スライド煙管3の頂部は上筐体11の上部プレート112に当接することができ、定位が便利である。煙草挿入口111からの位置が最も近く、煙草7を挿入、引き出す操作が有利である。
【0039】
スライドスリーブ5は収容空洞45中に移動及び回転可能に取り付けられ、収容空洞45と同軸で設置される。スライドスリーブ5はスライド煙管3に外嵌され、スライドスリーブ5及びスライド煙管3の間に押圧回転構造が形成され、これによりスライドスリーブ5は毎回の押圧動作に対応して、一定方向に規定角度回転することができ、例えば30度である。スライドスリーブ5及びスライド煙管3の間に可動接続構造も形成され、スライドスリーブ5及びスライド煙管3に可動接続状態を保持させ、スライド煙管3が動作位置にあるとき、スライド煙管3が自由に煙草挿入口111の方向に移動するのを防止する。
【0040】
弾性部品6はスライドスリーブ5と接続され、スライドスリーブ5の第1挿入口31から離れた側に弾性力を提供し、これによりスライド煙管3を分離位置又は動作位置で弾性的に保持する。弾性部品6はいくつかの実施例においてバネでよく、該バネはスライド煙管3に外嵌することができ、バネの一端はスライドスリーブ5の底部に当接し、もう一端は下筐体12の上部プレートに当接する。その他の実施例において、該バネは外カバー24、固定部121などその他の部品に当接することもできる。
【0041】
図6~8を組み合わせると、収容空洞45の内壁面にスライドスリーブ5をスライドさせることができる複数の第1スライド溝421と、スライドスリーブ5を当接させることができる複数の止め部41とが形成される。該第1スライド溝421は収容空洞45に平行な軸方向に沿って延伸し、該複数の第1スライド溝421及び該複数の止め部41は収容空洞45の円周方向に沿って交互に分布する。各止め部41はいずれも縦方向に沿って延伸する縦側面413と、該縦側面413の縦方向の両端からそれぞれ両側に延伸する第1傾斜面411、第2傾斜面412とを含むことができる。スライド煙管3が分離位置から動作位置まで下にスライドするとき、スライドスリーブ5は第1傾斜面411に当接し、縦側面413はスライドスリーブ5を係止するのに用いられる。スライドスリーブが一定方向に回転し続けるのを防止し、これによりスライド煙管3を動作位置で弾性的に保持する。
【0042】
具体的に、案内筒4の内壁面が突出し、その軸方向に沿って延伸する少なくとも3組の延伸部43が形成され、該少なくとも3組の延伸部43は収容空洞45の円周方向に沿って均等に間隔を開けて分布する。各隣接する2組の延伸部43の間に第1スライド溝421が形成され、延伸部43の底部に止め部41が形成される。
【0043】
いくつかの実施例において、案内筒4の最上部の円周が内側に延伸して突縁44を形成し、延伸部43は該突縁44から案内筒の最下部付近まで下に延伸する。延伸部43の底部に、第1傾斜面411、第2傾斜面412、及び縦側面413が形成される。第1傾斜面411及び第2傾斜面412の傾斜度は同じであるか又は近く、第1傾斜面411及び第2傾斜面412から案内筒4の底面までの最小距離は同じであるか、又はおおよそ同じである。
【0044】
いくつかの実施例において、各組の延伸部43はいずれも収容空洞45の円周方向に沿って順番に配置される第1延伸部431、第2延伸部432、第3延伸部433を含む。第1延伸部431、第3延伸部433が収容空洞45の内壁面に突出する高さはおおよそ同じくらいであり、第1延伸部431、第3延伸部433が収容空洞45の内壁面に突出する高さは、いずれも第2延伸部432が収容空洞45の内壁面に突出する高さより高く、これにより第1延伸部431及び第3延伸部433の間に第2スライド溝432が形成される。第3延伸部433の底面に第2傾斜面412が形成され、第1延伸部431、第2延伸部432の底面は第1傾斜面411を共に形成する。その他の実施例において、収容空洞45の内壁面に第2スライド溝432を形成しなくてもよく、すなわち第1延伸部431、第2延伸部432、第3延伸部433が収容空洞45の内壁面に突出する高さはおおよそ同じくらいでもよい。
【0045】
スライドスリーブ5はいくつかの実施例において、中空の円筒状の本体53と、該本体53の外壁面から外側に突出して形成される少なくとも1つの案内ブロック51とを含むことができ、該案内ブロック51は第1スライド溝421中で上下にスライドすることができる。本実施例において、案内ブロック51の数量は第1スライド溝421、止め部41の数量と対応する。案内ブロック51の最上部は本体53の最上部の外に伸びることができ、該案内ブロック51の最上部の端面に第1噛合面511が形成される。スライド煙管3が動作位置にあるとき、第1噛合面511は第1傾斜面411に当接し、案内ブロック51の側壁512は縦側面413に当接し、案内ブロック51は係止固定される。いくつかの実施例において、第1噛合面511の傾斜度は第1傾斜面411、第2傾斜面412の傾斜度と同じであるか又は近くてよく、これによりスライドスリーブ5の運動をより滑らかにする。
【0046】
該押圧回転構造は、該少なくとも1つの噛合面511と、スライド煙管3の外壁面に形成され、該第1噛合面511と噛合するジグザグ突起322とを含むことができ、第1噛合面511の数量はジグザグ突起332の数量より少ない。第1噛合面511の傾斜度はジグザグ突起332の傾斜度に対応し、これにより運動をより滑らかにする。
【0047】
スライド煙管3はいくつかの実施例において、煙草挿入口111側の第1部33と、煙草挿入口111から離れた第2部34とを含むことができ、第1部33の内径及び第2部34の内径は等しく、第1部33の外径は第2部34の外径より大きく、これにより第1部33の最下部の外側にジグザグ突起332が形成される。第1部33の外側壁に、少なくとも1つのスライドブロック331を突出して形成することもでき、該少なくとも1つのスライドブロック331は、第1スライド溝421及び/又は第2スライド溝422中にスライド可能に取り付けられる。これによりスライド煙管3は案内筒4に対して、軸方向で相対移動することのみ可能であるが、相対回転することができず、運動過程で煙草7の切断を防止する。
【0048】
第2部34の外壁面が外側に突出して少なくとも1つの位置制限突起341が形成され、スライドスリーブ5の内壁面の円周が内側に凹んで、ジグザグ突起332の形状と対応する位置制限スライド溝52が形成され、該少なくとも1つの位置制限突起341は該位置制限スライド溝52と係合して可動接続構造を形成する。スライドスリーブ5が押圧回転構造の作用下で回転するとき、該少なくとも1つの位置制限突起341は位置制限スライド溝52内でジグザグ状の軌跡でスライドすることができる。スライド煙管3及びスライドスリーブ5に可動接続状態を保持させ、スライド煙管3が動作位置にあるとき、スライド煙管3が自由に煙草挿入口111の方向に移動するのを防止する。
【0049】
いくつかの実施例において、スライドスリーブ5の内壁面に、該少なくとも1つの位置制限突起341を通過させることができる案内溝54を設けることもでき、該案内溝54はスライドスリーブ5における煙草挿入口111側の一端の端面から、位置制限スライド溝52と通じるまで下に延伸する。スライドスリーブ5及びスライド煙管3を挿入して組み立てるとき、位置制限突起341は案内溝54を経由して位置制限スライド溝52中にスライド可能に組み立てられ、その後スライドスリーブ5及びスライド煙管3を一定角度相対回転させ、位置制限突起341及び案内溝54を円周方向でずらし、組立がより便利である。スライド煙管3が動作位置にあるとき、案内溝54及び位置制限突起341は円周方向にずれ、位置制限突起341が案内溝54に沿って自由に煙草挿入口111の方向に移動するのを防止する。
【0050】
本実施例において、スライド煙管3の第2部の外壁面が外側に突出して2つの位置制限突起341が形成され、該2つの位置制限突起341は半球形を呈し、第2部34の2つの相対する側に分布し、運動時の滑らかさ及び結合の安定性を高めるのに有利である。スライドスリーブ5の外壁面が突出して4つの案内ブロック51が形成され、案内溝54の数量は位置制限突起341の数量と対応し、すなわち案内溝54の数量は2つである。該2つの案内溝54は、相対して設置される2つの案内ブロック51にそれぞれ形成される。
【0051】
その他の実施例において、該可動接続構造は、第2部34の外壁面が凹んで形成され、ジグザグ突起332の形状に対応する位置制限スライド溝と、スライドスリーブ5の内壁面が突出して形成される少なくとも1つの位置制限突起とを含むこともできる。該少なくとも1つの位置制限突起は、該位置制限スライド溝内でジグザグ状の軌跡でスライドすることができ、スライド煙管3及びスライドスリーブ5に可動接続状態を保持させる。対応して、組立を便利にするため、スライド煙管3の外壁面に該位置制限突起を通過させることができる案内溝を設けることができ、該案内溝はスライド煙管3の煙草挿入口111から離れた一端の端面から該位置制限スライド溝と通じるまで上に延伸する。
【0052】
さらに
図3に示すように、煙草7を挿入していないとき、スライド煙管3は弾性部品6の作用下で、筐体1の煙草挿入口111に最も近い位置(分離位置)に位置し、このとき、スライドスリーブ5の案内ブロック51は案内筒4の第1スライド溝421中にあり、スライド煙管3及びスライドスリーブ5の間は、位置制限突起341及び位置制限スライド溝52により可動接続状態が保持される。弾性部品6の作用下で、スライド煙管3の最上部は上筐体11の上部プレート112に当接し、及び/又は、スライド煙管3のスライドブロック331の最上部は案内筒4の突縁44に当接し、これによりスライド煙管3を該分離位置に弾性的に保持する。
【0053】
図2に示すように、煙草7を煙草挿入口111からスライド煙管3内に取り付ける。このとき、煙草7を押動すると、煙草7の推力作用下で、スライド煙管3のスライドブロック331は対応する第1スライド溝421及び/又は第2スライド溝422内でスライドし、スライドスリーブ5を第1スライド溝421に沿って下にスライドさせる。案内ブロック51が第1スライド溝421から抜けるまで下にスライドしたとき、煙草7を押し続けると、ジグザグ突起332は第1噛合面511と係合し、これによりスライドスリーブ5は一定方向に回転し、弾性部品6を押圧して下にスライドさせる。煙草7に対する押圧を緩めると、スライドスリーブ5は弾性部品6の作用下で上に戻り、これにより第1噛合面511は第1傾斜面411に当接し、側壁512は縦側面413に当接し、これにより案内ブロック51を係止し、スライド煙管3を動作位置で弾性的に保持する。このとき、スライド煙管3は煙草挿入口111に対して下に一定距離スライドし、これにより挿着部211は挿入孔36中に完全に伸びる。このとき、加熱エレメント21によりスライド煙管3中に挿入した煙草7をベーキング加熱することができる。
【0054】
煙草7を加熱し終えると、再度煙草7を押圧し、スライド煙管3、スライドスリーブ5を押動して下に運動させる。これにより、第1噛合面511は第1傾斜面411と分離し、ジグザグ突起332が第1噛合面511と係合し、これによりスライドスリーブ5は一定方向に回転する。煙草7に対する押圧を緩めると、スライドスリーブ5は弾性部品6の作用下で上に戻り、これにより案内ブロック51は隣接する第1スライド溝421中にスライドする。弾性部品6の作用下で引き続き上に戻り、スライド煙管3が
図3に示す分離位置に再び戻るまでスライドする。このとき、スライド煙管3は加熱エレメント21に対して上に一定距離スライドし、これにより挿着部211の少なくとも一部は挿入孔36から抜け、煙草7及び加熱エレメント21の分離を実現し、煙草7を抜くのに便利である。加熱エレメント21に付着する煙草7の残りの物質を減少させるか、又は付着するのを防止する。
【0055】
上記各技術的特徴は任意に組み合わせて使用することができ、制限されないことを理解することができる。
【0056】
以上の実施例は本発明の好ましい実施方式を示したに過ぎない。その記載は比較的具体的及び詳細であるが、これにより本発明の特許範囲を制限すると理解することはできない。当業者は、本発明の構想を逸脱しない前提で、上記技術的特徴を自由に組み合わせることができ、いくつかの変形及び改良を行うこともできるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属すると指摘しなければならない。従って、本発明の特許請求の範囲に基づいて行う同等の変換及び修飾は、いずれも本発明の特許請求の範囲に包含される範囲に属するべきである。
【国際調査報告】