(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】車両機室熱管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B64D 33/10 20060101AFI20221121BHJP
B64D 27/24 20060101ALI20221121BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20221121BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20221121BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20221121BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20221121BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20221121BHJP
【FI】
B64D33/10
B64D27/24
H01M10/613
H01M10/615
H01M10/625
H01M10/6563
H01M10/6556
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518987
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 US2020052920
(87)【国際公開番号】W WO2021062305
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520437526
【氏名又は名称】ジョビー エアロ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】JOBY AERO,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リン, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ビリャヌエバ, アーネスト
(72)【発明者】
【氏名】マーティン, ナサニエル
(72)【発明者】
【氏名】べバート, ジョーベン
(72)【発明者】
【氏名】ワグナー, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウィット, ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ウズナンスキ, ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ニューマン, オースティン
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK08
(57)【要約】
本発明は、概して、熱管理技術分野に関し、より具体的には、バッテリ技術分野における新しいかつ有用な車両機室熱管理システムおよび方法に関する。本システムは、車載熱管理サブシステムを含むことができる。システム100は、随意に、外載(車外)インフラストラクチャサブシステムを含むことができる。車載熱管理サブシステムは、バッテリパックと、1つまたはそれを上回る流体ループと、空気マニホールドとを含むことができる。システム100は、加えて、または代替として、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
電気航空機であって、
内部を画定する機室と、
前記内部内の機室空気と
を備える、電気航空機と、
前記電気航空機に車載の複数のバッテリセルと、
冷蔵システム内の冷媒と、
第1の流体ループであって、
前記第1の流体ループ内の作業流体と、
前記電気航空機に車載の第1の熱交換器、前記機室空気に流動的に接続される第1の熱交換器と、
前記作業流体を前記冷媒に熱的に結合し、熱エネルギーを前記冷媒から前記作業流体に伝達するように構成される凝縮器であって、前記凝縮器は、前記第1の熱交換器に選択的に流動的に結合される、凝縮器と、
前記複数のバッテリセルに熱的に結合される第2の熱交換器と、
前記作業流体を前記冷媒に熱的に結合し、熱エネルギーを前記作業流体から前記冷媒に伝達するように構成される蒸発器であって、前記蒸発器は、前記第2の熱交換器に選択的に流動的に結合される、蒸発器と、
前記第1の流体ループ内の作業流体を循環させるように構成される第1のポンプと
を備える、第1の流体ループと
を備える、システム。
【請求項2】
冷却モードでは、前記第2の熱交換器を前記第1の熱交換器から流動的に結合解除する弁のセットをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1および第2の熱交換器はそれぞれ、入口ポートと、出口ポートとを備え、前記入口ポートおよび出口ポートは、前記第1の流体ループ内の作業流体に流動的に結合され、前記弁のセットは、
機室加熱モードであって、前記弁のセットが、前記第2の熱交換器の出口を前記第1の熱交換器の入口に接続し、前記第1の熱交換器の出口を第2の熱交換器の入口に接続する機室加熱モードと、
機室冷却モードであって、前記弁のセットが、前記第2の熱交換器の出口を前記第2の熱交換器の入口に接続し、前記第1の熱交換器の出口を前記第2の熱交換器の入口に接続する機室冷却モードと
の間で動作可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
第2のポンプをさらに備え、前記冷却モードでは、前記作業流体の第1の部分は、前記第1の熱交換器を備える第1のサブループ内に配列され、前記作業流体の第2の部分は、前記第2の熱交換器を備える第2のサブループ内に配列され、前記第1および第2のポンプは、それぞれ、前記第1および第2のサブループ内に配列される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記弁のセットは、
前記第1の熱交換器の入口と関連付けられる第1の端部と、
前記第1の熱交換器の出口と関連付けられる第2の端部と、
前記第2の熱交換器の入口と関連付けられる第3の端部と、
前記第2の熱交換器の出口と関連付けられる第4の端部と
を画定する4方向切替弁を備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記冷蔵システムは、外部気流から隔離される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
流体継手をさらに備え、前記流体継手は、前記第1の流体ループを、前記作業流体を備える地上ベースのインフラストラクチャに選択的に接続するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
充電機構は、前記流体継手を前記地上ベースのインフラストラクチャに流動的に接続し、前記複数のバッテリセルを前記地上ベースのインフラストラクチャに電気的に接続するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
航空機外部から前記機室内部への吸気経路を画定する第1のオリフィスと、
前記機室内部から前記航空機外部への排気経路を画定するノズルと、
前記排気経路に沿って配列される空気コンプレッサであって、前記空気コンプレッサは、前記ノズルにおける圧力を増加させるように構成される、空気コンプレッサと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記排気経路は、航空電子工学機器にわたって通過する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
第2の流体ループ内の第2の作業流体と、
前記複数のバッテリセルに熱的に接続される熱交換器であって、前記第2の流体ループは、前記熱交換器の内部を通して延在する、熱交換器と、
前記第2の流体ループを前記第1の流体ループに熱的に接続する第2の熱交換器と、
前記第2の作業流体を前記第2の流体ループを通して循環させるように構成される第2のポンプと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
方法であって、
前記電気航空機を飛行させることであって、前記電気航空機は、機室、前記機室内の機室空気、およびバッテリパックを備える、ことと、
前記電気航空機を飛行させる間、前記機室を冷却することであって、
第1の熱交換器において、熱エネルギーの第1の部分を機室空気から第1の作業流体に伝達することと、
第2の熱交換器において、前記熱エネルギーの第1の部分を前記第1の作業流体から第2の作業流体に伝達することであって、前記第2の作業流体は、前記バッテリパックと熱連通する、ことと、
前記熱エネルギーの第1の部分を前記バッテリパックの熱質量内に貯蔵することと
を含む、ことと
を含む、方法。
【請求項13】
前記電気航空機が着地されている間、前記第2の作業流体の第1の部分と地上インフラストラクチャからの前記第2の作業流体の第2の部分を置換することを含む、前記航空機を事前に調整することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の作業流体は、第1の流体ループ内にあり、前記機室を冷却することはさらに、
機室温度閾値の充足を決定することに応答して、前記第1の流体ループを第1のサブループおよび第2のサブループに分割することであって、前記第1の作業流体の第1の部分は、前記第1のサブループ内に含有され、前記作業流体の第2の部分は、前記第2のサブループ内に含有され、前記第1のサブループは、前記第1の熱交換器を備え、前記第2のサブループは、前記第2の熱交換器を備える、ことと、
ヒートポンプを使用して、熱エネルギーを前記第1のサブループから前記第2のサブループに伝達することと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記バッテリパックと、前記第1の作業流体と、前記第2の作業流体と、前記機室空気とを備える熱システムの総熱エネルギーは、飛行の間、持続的に増加する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
飛行の間、外部空気の前記機室の中への流動を調整することをさらに含み、
タービンを使用して、前記バッテリパックを回生充電し、同時に、前記流動の熱エネルギーを低減させること
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記電気航空機を飛行させる間、前記機室空気の圧力と周囲圧力を均衡させることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
飛行の間、機室空気の一部を排気ノズルを通して通気することをさらに含み、
ファンを使用して、前記排気オリフィスにおける機室空気圧力または前記排気オリフィスにおける機室空気速度のうちの1つを増加させること
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
機室空気の一部を通気することに先立って、前記機室空気の一部を航空電子工学機器を横断して送風することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記バッテリパックは、第1のセルと、第2のセルとを備え、前記機室を冷却することはさらに、第3の熱交換器を使用して、前記第1のセルと第2のセルとの間の熱エネルギーを対流平衡させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
システムであって、
航空機の機室内部に流動的に接続される機室熱交換器と、
前記航空機のバッテリセルに熱的に接続されるバッテリ熱交換器と、
凝縮器であって、
作業流体によって、前記バッテリ熱交換器に流動的に接続される凝縮器入口と、
凝縮器出口と
を備える、凝縮器と、
蒸発器であって、
前記作業流体によって、前記機室熱交換器に流動的に接続される蒸発器入口と、
蒸発器出口と
を備える、蒸発器と、
弁であって、
加熱モードであって、前記弁が、前記凝縮器出口を前記機室熱交換器に流動的に接続し、前記蒸発器出口を前記バッテリ熱交換器に流動的に接続する加熱モードと、
冷却モードであって、前記弁が、前記凝縮器出口を前記バッテリ熱交換器に流動的に接続し、前記蒸発器出口を前記機室熱交換器に流動的に接続する冷却モードと
の間で選択的に動作可能である、弁と
を備える、システム。
【請求項22】
前記バッテリセルのための別個の車載能動的冷却システムを欠いている、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
請求項12-20のいずれかに記載の方法を実施するように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年9月25日に出願された、米国仮出願第62/905,810号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、概して、熱管理技術分野に関し、より具体的には、バッテリ技術分野における新しいかつ有用な車両機室熱管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
旅客車両では、機室環境内の温度を管理することは、ユーザの快適性および健康状態の重要な側面である。しかしながら、空気を適切に調整するために必要とされる機器は、質量を車両に追加し、これは、車両性能を劣化させ得る。加えて、暖房、換気、および空調(HVAC)システムは、典型的には、車両推進に寄与しない、動作するための電力を要求し、これは、さらなる電力容量の必要性(および多くの場合、バッテリ重量または付加的燃料の形態における質量)を車両電力システムに追加する。これらの短所は、特に、重量およびエネルギー効率トレードオフが著しい影響を車両設計に及ぼし得る、電気車両および/または航空機の状況において顕著であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、熱管理技術分野において、新しいかつ有用な車両機室熱管理システムおよび方法を生成する必要性が存在する。本発明は、そのような新しいかつ有用なシステムおよび方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【0006】
【
図2】
図2は、本システムの例示的空気マニホールドの概略図を描写する。
【0007】
【
図3】
図3は、本システムの別形態における例示的空気マニホールドの概略図を描写する。
【0008】
【
図4】
図4は、本システムの別形態における例示的空気マニホールドの概略図を描写する。
【0009】
【
図5】
図5は、本システムの別形態における例示的吸気タービンの概略図を描写する。
【0010】
【
図6】
図6は、本システムの別形態における例示的吸気タービンの概略図を描写する。
【0011】
【
図7】
図7は、機室加熱モードにおける、本システムの別形態の概略図を描写する。
【0012】
【
図8】
図8は、機室冷却モードにおける、本システムの別形態の概略図を描写する。
【0013】
【
図9】
図9は、本システムの別形態の概略図を描写する。
【0014】
【0015】
【
図11】
図11は、本システムの別形態の部分的3D図を描写する。
【0016】
【
図12】
図12は、本方法の別形態における例示的バッテリ温度プロファイルの概略図を描写する。
【0017】
【
図13】
図13は、
図12における本方法の別形態に関する充電プロファイルの例示的バッテリ状態の概略図を描写する。
【0018】
【
図14】
図14は、本システムの別形態における例示的バッテリループの概略図を描写する。
【0019】
【
図15】
図15は、本システムの別形態における例示的バッテリループの概略図を描写する。
【0020】
【
図16】
図16は、本システムの別形態における例示的充電器の概略図を描写する。
【0021】
【
図17】
図17A-Bは、それぞれ、ホバリング配列および前進配列での、本方法の別形態における例示的車両の概略図を描写する。
【0022】
【
図18】
図18は、車両機室熱管理方法のフローチャート図を描写する。
【0023】
【
図19】
図19は、本方法の実施例のフローチャート図を描写する。
【0024】
【
図20】
図20は、本方法の実施例のフローチャート図を描写する。
【0025】
【0026】
【
図22A】
図22Aは、機室冷却モードにおける、本システムの別形態の概略図を描写する。
【0027】
【
図22B】
図22Bは、機室加熱モードにおける、本システムの別形態の概略図を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、本発明をこれらの好ましい実施形態に限定するものではなく、むしろ、任意の当業者が、本発明を作製および使用することを可能にすることを意図するものである。
1.概要
【0029】
システム100は、車載熱管理サブシステムを含むことができる。システム100は、随意に、外載(車外)インフラストラクチャサブシステムを含むことができる。車載熱管理サブシステムは、バッテリパックと、1つまたはそれを上回る流体ループと、空気マニホールドとを含むことができる。システム100は、加えて、または代替として、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。システム100の実施例は、
図1に示される。
【0030】
システム100は、車両の機室環境の温度を管理するように機能する。システム100はまた、車両の機室環境内の気流を管理するように機能することができる。システム100は、加えて、または代替として、任意の他の好適な機能を有することができる。
【0031】
短い動作サイクル(例えば、<40分)に関して、電気車両は、動作の間、車両の廃熱を吸収および/または貯蔵するために、バッテリの熱質量に依拠することができる。そのような別形態では、車両は、地上にあって、および/または充電の間、車外インフラストラクチャと併用され、バッテリ温度を低減させることができる。機室加熱モードでは、そのような車両は、車載熱管理サブシステムを利用することができ、これは、動作の間にバッテリによって発生され、および/またはバッテリによって貯蔵された(例えば、熱質量によって吸収された)廃熱を使用して、機室を加熱する。機室冷却モードでは、車載熱管理サブシステムは、機室(空気)からの過剰熱をバッテリ内に貯蔵し、再び、バッテリの熱質量を利用することができる(例えば、バッテリ動作の間に発生される廃熱をバッテリ内に貯蔵することに加え)。バッテリの熱質量に依拠する、車両に関する動作サイクル(または航行)の実施例は、
図12-13に示される。しかしながら、機室環境(例えば、温度、湿度等)は、別様に調整されることができる。
【0032】
第1の実施例では、車載熱管理サブシステムは、電気航空機に車載の複数のバッテリセルと、冷蔵システム内の冷媒と、第1の流体ループ内の作業流体と、第1の流体ループであって、電気航空機に車載の第1の熱交換器(例えば、機室熱交換器)であって、機室空気に流動的に接続される、第1の熱交換器と、作業流体を冷媒に熱的に結合する、凝縮器であって、第1の熱交換器に流動的に結合される、凝縮器と、複数のバッテリセルに熱的に結合される、第2の熱交換器(例えば、バッテリ熱交換器)と、(例えば、機室ループ内の)作業流体を冷媒に熱的に結合する、蒸発器であって、第2の熱交換器に流動的に結合される、蒸発器と、第1の流体ループ内の作業流体を循環させるように構成される、第1のポンプとを含むことができる。
【0033】
システム100は、機室温度を管理するように機能することができる。温度管理は、空気温度を増加させること、空気温度を減少させること、空気温度を維持すること、および/または別様に、空気温度を好適に操作することを含むことができる。温度管理は、加えて、または代替として、機室の他の部分の温度を増加させる、減少させる、維持する、または別様に好適に操作し、ユーザの快適性を向上させ、ユーザ環境(例えば、客席、ハンドレスト、フットレスト、任意の他の表面、または物体等)を調整することを含むことができる。
【0034】
システム100は、加えて、バッテリパックの熱状態を管理するように機能することができる。熱状態は、バッテリパック内の温度の分布、バッテリパックの平均温度、バッテリパックの温度上昇または降下率、および/またはバッテリパックおよび/または熱的に結合される要素の全部または一部の温度関連特性を定量化する、任意の他の好適なメトリックを含むことができる。
【0035】
システム100はまた、バッテリパック内の作業流体を循環させるように機能することができる(例えば、バッテリパック内の温度均一性を達成するため、バッテリパックを加熱または冷却するため等)。作業流体は、加熱および/または冷却され、バッテリループの閉または開回路を通して流動され、熱を種々の構成要素(例えば、外部環境を含む)間で伝達し得る、任意の好適な流体であることができる。作業流体は、加えて、または代替として、熱をバッテリパックの一部および/またはシステム100の熱交換器間で交換するための任意の好適な流体媒体であることができる。例えば、作業流体は、水、水/グリコール混合物(例えば、50/50、70/30、80/20等)、冷媒(例えば、R134a)、油、空気、流体冷却剤、鉱物油、任意の他の好適なガスまたはガス混合物、および/または任意の他の好適な流体であることができる。別形態では、作業流体は、漏出または溢流の環境影響を最小限にするために、非有害、天然、または生分解性流体であることができる。別形態では、作業流体は、非伝導性(例えば、鉱物油)であることができ、これは、電子機器を短絡させる可能性を排除し、および/またはバッテリセル114の充水冷却(例えば、完全に浸水された構成において)を可能にすることができる。いくつかの実施例では、システム100は、種々の目的のために、複数の作業流体を循環させるように構成されることができる(例えば、バッテリパックを加熱するための第2の作業流体と並列に循環される、バッテリパックを冷却するための第1の作業流体であって、第1および第2の作業流体は、熱管理システム等の必要性に応じて、異なる時間に循環されることができる)。異なる流体ループは、同一または異なるタイプの作業流体を使用することができる。
【0036】
システム100はまた、バッテリパック内の熱事象を検出および管理するように機能することができる。熱事象は、バッテリパックの一部によって到達される、任意の公称外温度を含むことができる。例えば、熱事象は、非制御の正のフィードバック発熱性反応が、セルまたは複数のセル内で生じる、バッテリパックの1つまたはそれを上回るセル114内の熱暴走を含み得る。熱事象はまた、公称外(例えば、スパイク、増加等)温度が、1つのセルから最初は影響を受けていなかった複数のセルに拡散する、熱伝搬を含み得る。しかしながら、熱事象は、加えて、または代替として、適切なバッテリパック動作(例えば、充電、放電、貯蔵等)を確実にするための緩和を要求する、バッテリパック内の任意の他の温度関連発生を含み得る。
【0037】
本システムは、種々の実施形態では、いくつかの関連システムと併用され、および/またはそれを含むことができる。そのような関連システムは、航空機、航空機サブシステム(例えば、伝動機構サブシステム、推進サブシステム、航空電子工学サブシステム等)、地上ベースの車両(例えば、自動車、機関車等)、陸上ベースのインフラストラクチャ(例えば、空気交通制御システム、地上ベースの保守システム等)、および/または任意の他の好適なシステムを含むことができる。
【0038】
システム100の変形例では、本システムの部分は、車両と車外インフラストラクチャサブシステムとの間に分散される。車両は、好ましくは、車両動作(例えば、飛行、駆動等)の間、機室環境の温度を調整するために使用される、車両機室熱管理システムの全ての部分を含む。インフラストラクチャ設備は、好ましくは、動作(例えば、再充電、熱的に事前調整、車両動作の前に、車載熱管理サブシステム構成要素を準備状態に予冷する等)のための機室熱調整システムを準備するために使用される、本システムの部分を含む。本分散は、重いおよび/または高出力熱管理機器の利用をインフラストラクチャ設備にオフロードすることによって、車両の全体的質量および/またはエネルギー容量要件を低減させながら、車両の機室を熱調整することを可能にするように機能する。インフラストラクチャ設備は、静的(例えば、実質的に恒久的インフラストラクチャの一部として、地上に固定される)または移動式(例えば、点検エリアに輸送され、充電または他の熱調整の間、車両に接続されることになり得る、移動可能/牽引可能トレーラ)であることができる。
【0039】
図18に示されるように、方法200は、バッテリパックの温度設定点を決定することS100と、バッテリパック温度を温度設定点に調節することS150と、機室熱管理システムを使用して、機室空気温度を調整することS300とを含む。本方法は、加えて、または代替として、バッテリパックの温度を決定することS200と、バッテリパックの温度に基づいて、バッテリパック内の熱を再分散させることS250とを含むことができる。方法200は、加えて、または代替として、任意の他の好適なプロセスを含むことができる。
【0040】
方法200は、動作のために、車両の機室熱管理サブシステムを準備し、車両動作の間、機室温度調整を促進するように機能する。しかしながら、方法200は、加えて、または代替として、任意の他の好適な機能を有することができる。
【0041】
ある実施例では、本方法は、電気航空機を飛行させる間、機室を冷却することであって、第1の熱交換器(例えば、機室熱交換器)において、熱エネルギーの第1の部分を機室空気から(例えば、機室流体ループ内の)第1の作業流体に伝達することと、第2の熱交換器(例えば、バッテリ熱交換器)において、熱エネルギーの第1の部分を第1の作業流体から(例えば、バッテリループ内の)第2の作業流体に伝達することであって、第2の作業流体は、バッテリパックと熱連通する、ことと、熱エネルギーの第1の部分をバッテリパックの熱質量内に貯蔵することとを含む、ことを含むことができる。加えて、本方法は、電気航空機が着地されている間、第2の作業流体の第1の部分と地上インフラストラクチャからの第2の作業流体の第2の部分を置換することを含む、航空機を事前に調整することを含むことができる。
【0042】
方法200は、好ましくは、システム100に実質的に類似する、システムを使用して、実装および/または実行される。しかしながら、方法200は、車両機室熱管理のために使用され得る、任意の他の好適な構成要素を伴う、任意の他の好適なシステムによって実装および/または実行されることができる。
【0043】
車両機室熱管理システム100および/または方法200は、好ましくは、航空機と併せて実装され(例えば、本システムは、航空機を含むことができる)、本システムが車両101とインフラストラクチャ設備104との間に分散される、変形例では、車両は、好ましくは、航空機である。特に、航空機は、好ましくは、回転翼機であるが、加えて、または代替として、任意の好適な航空機を含むことができる。航空機は、好ましくは、前進配列(実施例は、
図17Bに示される)とホバリング配列(実施例は、
図17Aに示される)との間で動作可能である、複数の航空機推進システム(例えば、ロータアセンブリ、ロータシステム等)を伴う、ティルトロータ航空機である。しかしながら、航空機は、代替として、1つまたはそれを上回るロータアセンブリまたは推進システムを伴う、固定翼航空機、1つまたはそれを上回るロータアセンブリ(例えば、少なくとも1つのロータアセンブリまたは航空機推進システムが、略軸方向に配向され、水平推力を提供する)を伴う、ヘリコプタ、および/またはロータ(および/またはプロペラ)によって推進される、任意の他の好適な回転翼機または車両であることができる。航空機は、好ましくは、完全電気式伝動機構(例えば、バッテリ給電式電気モータ)を含み、1つまたはそれを上回る推進アセンブリを駆動するが、加えて、または代替として、ハイブリッド式伝動機構(例えば、内燃発電機を含む、ガス-電気ハイブリッド)、内燃伝動機構(例えば、ガスタービンエンジン、ターボプロップエンジン等を含む)、および任意の他の好適な伝動機構を含むことができる。
【0044】
具体的実施例では、車両機室熱管理システムの部分は、2019年5月10日に出願された、米国出願第16/409,653号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される、電気ティルトロータ航空機の中に統合される。しかしながら、任意の他の好適な航空機が、使用されることができる。
【0045】
システム100の部分、方法200、または別様に関連して本明細書で利用されるような用語「ロータ」は、ロータ、プロペラ、および/または任意の他の好適な回転式空気力学的アクチュエータを指し得る。ロータは、関節運動または半剛性ハブ(例えば、ハブへのブレードの接続は、関節運動される、可撓性である、剛性である、および/または別様に接続されることができる)を利用する、回転式空気力学的アクチュエータを指し得、プロペラは、剛性ハブ(例えば、ハブへのブレードの接続は、関節運動される、可撓性である、剛性である、および/または別様に接続されることができる)を利用する、回転式空気力学的アクチュエータを指し得るが、そのような区別は、本明細書で使用されるとき、明示的ではなく、または含意されず、「ロータ」の使用は、いずれかの構成と、関節運動または剛性ブレードの任意の他の好適な構成、および/または中心部材またはハブへのブレード接続の任意の他の好適な構成とを指し得る。同様に、「プロペラ」の使用も、いずれかの構成と、関節運動または剛性ブレードの任意の他の好適な構成、および/または中心部材またはハブへのブレード接続の任意の他の好適な構成とを指し得る。故に、ティルトロータ航空機は、ティルトプロペラ航空機、ティルトプロップ航空機と称され得る、および/または別様に、好適に称される、または説明される。
【0046】
車両機室熱管理システムの具体的実施例では、本システムの部分は、複数の傾斜可能ロータアセンブリ(例えば、6つの傾斜可能ロータアセンブリ)を含む、電気ティルトロータ航空機の中に統合される。電気ティルトロータ航空機は、固定翼航空機、回転翼航空機として、および固定翼状態と回転翼状態との間の任意の限界構成において(例えば、複数の傾斜可能ロータアセンブリのうちの1つまたはそれを上回るものは、部分的に傾斜された状態で配向される)動作することができる。電気ティルトロータ航空機の制御システムは、本実施例では、複数の傾斜可能ロータアセンブリを固定翼配列(例えば、前進飛行構成)と回転翼配列(例えば、ホバリング構成)内および/またはその間でコマンドおよび制御するように機能することができる。
【0047】
変形例では、システム100および方法200は、設定温度、機室温度、および周囲温度を含む、種々の定義された温度値に関連して、車両機室環境を調整する。設定温度は、ユーザおよび/または乗客によってコマンドされる、温度値である(例えば、車両内制御インターフェース、所定の値等を介して)。機室温度は、機室空気体積(例えば、占有者が、車両の動作セッションの間、着座または別様に好適に位置付けられる場所)の測定された温度である。周囲温度は、車両に近接する外部環境の温度値である。加えて、または代替として、他の温度値は、任意の他の好適な様式において、好適に定義されることができる。
2.利益
【0048】
本技術の変形例は、いくつかの利益および/または利点をもたらすことができる。
【0049】
第1に、本技術の変形例は、本システムの実質的部分を車外インフラストラクチャ設備に配列することによって、車両質量を低減させることができる。同等車両質量に関して、これはまた、より高い全体的エネルギー容量、したがって、範囲および/または電力出力を可能にすることができる(例えば、そうでなければ、付加的バッテリパック質量を伴う車両を用いて搬送されるであろう、熱調整システムの部分に取って代わることによって)。例えば、車外インフラストラクチャ設備は、車両動作に先立って、本システムの車載構成要素を「予冷」する(例えば、本システムに機室環境を加熱および/または冷却するための熱容量を事前に装填する)ことができ、これは、車載構成要素が、車両動作の間、事前の熱容量拡張を伴わずに、および/またはそうでなければ車両に車載の必要とされる構成要素を含むことによって、達成可能であろうものより広い温度範囲を横断して、および/またはより高い効率を伴って、車両機室温度を維持することを可能にする。
【0050】
第2に、本技術の変形例は、動作の間、(例えば、
図9に示されるような)車載機室調整サブシステムの一部として、車両バッテリパック熱容量を活用し、与えられる車載サブシステムの効率を向上させることができる。例えば、車両動作の間、バッテリパックが放電するにつれて発生される、熱は、動作の間、車載熱管理サブシステムを通した気流と交換され、熱をサイクル(および/または機室)に追加することができる。別の実施例では、車両機室を通した気流からの熱は、バッテリ調整システムを通して流動する作業流体に伝達され、バッテリパックの過剰熱容量をヒートシンクとして利用し、車両機室を冷却することができる。
【0051】
第3に、本技術の変形例は、動的任務目的および/または車両機室温度に関する進化する制約に従って、車両動作の間、車両機室の熱状態を設定点に対して知的に管理することができる。例えば、本技術は、車両機室の能動的調整(例えば、冷却または加熱)を中止し、推進および制御動作のために車両エネルギーを留保することによって、自動的に、「目的地への進行」(例えば、公称動作)から「緊急着陸」への任務目的の変更に応答することができる。別の実施例では、本技術は、熱管理制御ループの側面(例えば、制御ループの立ち上がり時間、設定温度、熱伝達率等)を調節することによって、自動的に、飛行の状況(例えば、目的地までの残りの距離、目的地までの残りの時間、残りの飛行プロファイルの電気放電または電力要件、周囲温度等)の変更に応答することができる。
【0052】
第4に、本技術の変形例は、車両機室温度管理システムの構成要素の分布を車載熱管理システムとインフラストラクチャ設備との間で最適化し、車両の質量を低減させることができる。車両の全体的質量は、例えば、車載熱管理サブシステムの全ての構成要素の乾燥重量、使用される冷媒の完全重量、および車載熱管理サブシステムによって要求される電力消費の重量均等物(例えば、0.52kW対1kgまたは任意の他の好適な比率等、バッテリ重量の形態における追加される質量のkW対kgの比率)を含むことができる。
【0053】
第5に、本技術の変形例は、機室内の雑音を最小限にするように設計されることができる。例えば、車載熱管理サブシステムのコンプレッサおよび他の可動部品は、車載熱管理サブシステムの冷却および/または加熱容量を若干低減させながらでも、車載熱管理サブシステムの残りとともに、より低い雑音レベルを生産するように定寸されることができる(例えば、物理的サイズによって、容量によって等)。車載熱管理サブシステム雑音は、好ましくは、車両動作の間、車両占有者の予期されるおよび/または実際の場所において最小限にされる。しかしながら、雑音は、加えて、または代替として、車両動作の間または外の任意の他の期間において、車両の内または外の任意の他の好適な場所においても最小限にされることができる。そのような変形例では、雑音は、好ましくは、閾値(例えば、55dBA)を下回って保持されるが、加えて、または代替として、任意の他の好適な値を下回って保持されることができる。
【0054】
第6に、本技術の変形例は、そうでなければ、車両機室占有者の快適性および安全性を維持するために必要とされる、個別の加熱または冷却のための熱源またはヒートシンクを提供するために、車両を通して流動する必要があり得る、周囲空気の量を排除または低減させることができる。車両を通して流動する空気の本低減は、車両抗力および電力消費を低減させることができ、車両範囲または有効荷重の増加を可能にし得る。
【0055】
しかしながら、本システムの変形例は、加えて、または代替として、任意の他の好適な利益および/または利点を提供することができる。
3.システム
【0056】
システム100は、車載熱管理サブシステム102を含むことができる。システム100は、随意に、外載(車外)インフラストラクチャサブシステム104を含むことができる。システム100は、加えて、または代替として、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。システム100の実施例は、
図1に示される。
【0057】
車載熱管理サブシステムは、バッテリパック110と、1つまたはそれを上回る流体ループ120と、空気マニホールド140とを含むことができる。車載熱管理サブシステムは、加えて、または代替として、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。
【0058】
車載熱管理サブシステムは、機室の設定温度を達成するために、機室環境を熱的に調整するように機能する。機室を熱的に調整することは、機室加熱モードにおいて、バッテリからの廃熱を利用して、機室および/または機室空気を加熱することを含むことができる。機室を熱的に調整することは、加えて、機室冷却モードにおいて、熱をバッテリ(および/またはバッテリループ)に伝達し、機室からの熱エネルギーのためのヒートシンクとして作用するためのバッテリの熱質量に依拠して、機室および/または機室空気を冷却することを含むことができる。車載熱管理サブシステムは、加えて、離陸に先立って、機室を事前に調整するように機能することができる。しかしながら、車載熱管理サブシステムは、加えて、または代替として、任意の他の好適な機能を有することができる。
【0059】
車載熱管理サブシステムは、バッテリパックを含むことができ、これは、車両動作に給電する(例えば、飛行を持続させる)ために、エネルギーを貯蔵するように機能する。バッテリパックは、加えて、または代替として、電力を本システムの構成要素(例えば、ポンプ、ファン、コンプレッサ等)に供給するように機能することができる。別形態では、バッテリパックは、加えて、熱エネルギーを発生させるように機能することができ、これは、加熱モードにおいて、機室を熱的に調整するために使用される。別形態では、バッテリパックおよび/またはその中の個々のセルは、加えて、機室空気から除去される、熱エネルギーの一部を貯蔵し、および/またはバッテリ動作の間、航空機の別のバッテリによって発生される、熱エネルギーの一部を貯蔵するように機能することができる。ある実施例では、熱エネルギーは、閾値期間(例えば、10分、30分、飛行持続時間)を上回って、バッテリパックによって貯蔵されることができる。
【0060】
バッテリパックによって貯蔵されたエネルギーは、好ましくは、化学電位エネルギーの形態で貯蔵され、電気エネルギーの形態で放出される。しかしながら、エネルギーは、加えて、または代替として、任意の好適な形態で貯蔵および/または放出されることができる。具体的実施例では、バッテリは、機室を熱的に調整するために(例えば、加熱モードにおいて)、熱エネルギーおよび化学エネルギーを貯蔵し、熱エネルギーおよび化学エネルギーの両方を放出することができる。バッテリパックの動作は、バッテリパックの充電、バッテリパックの放電、および/またはバッテリパックの充電の維持(例えば、エネルギーの貯蔵)を含むことができる。しかしながら、バッテリパックの動作は、バッテリパックの任意の他の好適な使用を含むことができる。
【0061】
バッテリパックは、車両に車載されて位置し、車両内に、その上に配列される、または別様に、それに好適に結合されることができる。したがって、バッテリパックは、車両が移動するにつれて、車両に伴って、移動する(例えば、輸送される)。本システムは、任意の好適な数のバッテリパックを含むことができる。本システムは、推進システムあたり1つのバッテリパック、複数の推進システムと関連付けられる、1つのバッテリパック、複数のバッテリパックと関連付けられる、1つの推進システム、車両に車載の複数のバッテリパック(例えば、2つ、3つ、4つ、4つを上回る等)、車両のための単一バッテリパック、および/または任意の数の航空機構成要素と関連付けられる、任意の他の好適な数のバッテリパックを含むことができる。バッテリパックは、任意の好適な配列を有することができ、胴体、尾翼、翼、機室(例えば、乗客領域の下方)、尾部、ナセル、および/または任意の他の好適な領域内に位置することができる。好ましくは、バッテリは、航空機の中心を中心として対称的に分散されるが、加えて、または代替として、乗客領域、別のバッテリ、ロータディスク、ロータディスク面、および/または任意の他の好適な車両構成要素から所定の距離(例えば、1メートル、2メートル、>2メートル等)だけオフセットされ、および/または別様に、車両を中心として分散されることができる。例えば、本システムは、関連付けられる電気モータに給電する、推進ユニット(または他の好適な負荷)毎に1つのバッテリパックを含むことができる。別の実施例では、本システムは、各推進ユニットに接続される、単一バッテリパックを含むことができる(例えば、単一バッテリパックと、複数のモータを含む単一の統合された伝動機構とを伴う、自動車車両)。さらなる実施例では、本システムは、推進ユニットの数を上回るバッテリパックの数、推進ユニットの数未満のバッテリパックの数、および/または任意の好適な数のバッテリパックを含むことができる。バッテリパックは、任意の好適な様式において、車両の給電される構成要素と相互接続されることができる(例えば、複数のバッテリパックが、フォールトトレラント電力ネットワーク内の冗長性のために、各給電される構成要素に接続される)。
【0062】
バッテリパックは、バッテリパックを協働して構成する、任意の好適な配列(例えば、並列、直列等)において、複数のセルを含むことができる。
【0063】
バッテリパックおよびそのセルは、種々のバッテリ化学物質を使用して、電気化学エネルギーを再充電可能様式において貯蔵することができる。例えば、バッテリパックは、アルミニウムイオンバッテリ、炭素バッテリ(例えば、単一炭素バッテリ、二重炭素バッテリ等)、フローバッテリ(例えば、バナジウム酸化還元バッテリ、亜鉛-臭素バッテリ、亜鉛-セリウムバッテリ等)、鉛酸バッテリ(例えば、ディープサイクルバッテリ、VRLAバッテリ、AGMバッテリ、ゲルバッテリ等)、ガラスバッテリ、リチウムイオンバッテリ(例えば、リチウムイオンコバルト酸リチウムバッテリ、リチウムイオン酸化マンガンバッテリ、リチウムイオンポリマーバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、リチウム-硫黄バッテリ、チタン酸リチウムバッテリ、薄膜リチウムイオンバッテリ、リチウムセラミックバッテリ等)、マグネシウムイオンバッテリ、金属-空気電気化学バッテリ(例えば、リチウム-空気バッテリ、アルミニウム-空気バッテリ、ゲルマニウム-空気バッテリ、カルシウム-空気バッテリ、鉄-空気バッテリ、カリウム-イオンバッテリ、シリコン-空気バッテリ、亜鉛-空気バッテリ、スズ-空気バッテリ、ナトリウム-空気バッテリ、ベリリウム-空気バッテリ等)、溶融塩バッテリ、ニッケル-カドミウムバッテリ(例えば、通気セルニッケル-カドミウムバッテリ)、ニッケル水素バッテリ、ニッケル-鉄バッテリ、水素化ニッケル金属(NiMH)バッテリ、ニッケル-亜鉛バッテリ、有機ラジカルバッテリ、ポリマーベースのバッテリ、多硫化臭素バッテリ、カリウム-イオンバッテリ、再充電可能アルカリバッテリ、再充電可能燃料バッテリ、砂バッテリ、シリコン空気バッテリ、銀-亜鉛バッテリ、銀カルシウムバッテリ、ナトリウム-イオンバッテリ、ナトリウム-硫黄バッテリ、ソリッドステートバッテリ、鉄酸塩カソードバッテリ(例えば、スーパーアイアンバッテリ)、亜鉛-イオンバッテリ、および/または電気エネルギーの貯蔵および放出のための任意の他の好適な化学的性質を利用する任意の他の好適なバッテリである。加えて、または代替として、バッテリパックは、コンデンサ、スーパーコンデンサ、および/または制御可能様式において、電気エネルギーを貯蔵し、電気エネルギーを放出するための任意の他の好適な手段等の容量エネルギー貯蔵ユニットを含むことができる。
【0064】
バッテリパックは、任意の好適なエネルギー貯蔵容量を含むことができ、これは、<10kWh、10kWh、25kWh、35kWh、50kWh、80kWh、100kWh、150kWh、>150kWh、前述の値によって定義された任意の好適な範囲、および/または任意の他の好適な貯蔵容量であることができる。好ましくは、バッテリパック(および/またはバッテリパック内の個々のセル)の充電率は、2Cに限定されるが、代替として、<1C、1C、1.5C、2.5C、3C、5C、>5C、および/または任意の他の好適な充電率であることができる。
【0065】
しかしながら、本システムは、任意の他の好適なバッテリパックを含むことができる。
【0066】
バッテリセルは、任意の好適な電気および/または電力特性を有することができる。バッテリセルは、任意の好適な電圧(例えば、2.4V、4.2V、公称値、最大値、最小値等)、充電電流、放電電流、Cレート、エネルギー容量、温度範囲で動作し、および/または任意の他の好適な特性を有することができる。具体的実施例では、バッテリパック内の各バッテリセルは、直列に配列される。第2の具体的実施例では、バッテリパック内の2セットのバッテリセル(直列)が、並列に配列される。バッテリパック内のバッテリセルは、パック電圧を協働して発生させ、これは、<100V、240V、350V、400V、450V、600V、>600V、前述の値によって境界される任意の範囲、および/または任意の他の好適なパック電圧であることができる。
【0067】
バッテリパックの内側のバッテリセルは、任意の好適な幾何学形状および/または配列を有することができる。バッテリセルは、円筒形、ボタン形、角柱、パウチ形、および/または任意の他の好適な幾何学形状であることができる。バッテリセルは、好ましくは、複数のセルアレイの中に配列される(実施例は、
図14および
図15に示される)が、単一アレイに配列される、または別様に配列されることもできる。バッテリパックは、同一アレイ(例えば、セル間に交互配置される)、隣接するセルアレイ(例えば、アレイ間に交互配置される)、および/または任意の他の好適なセルセット内のセル間に断熱材を含むことができる。断熱材は、ポリウレタン、セルロース、ファイバガラス、カーボンファイバ、ポリスチレン、金属、プラスチック、および/または任意の他の好適な絶縁材料等の任意の好適な材料から作製されることができる。具体的実施例では、セルアレイは、パックおよび/またはバッテリ熱交換器(例えば、コールドプレート、ヒートシンク)あたり12個のセル、24個のセル、28個のセル、32個のセル、36個のセル、および/または任意の他の好適な数のセルを含むことができる。別形態では、バッテリセルの上面、底面、および/または側面(円筒形、弧状、広、および/または狭面)は、熱交換器(ヒートシンク等)における流体ループ(例えば、バッテリループ、機室ループ)と熱的にインターフェースをとることができる。熱界面は、セルアレイの断熱材と反対の側上に、断熱材に隣接して、断熱材を上に側面上に伴って底面に、断熱材を底面上に伴って側面に配列されることができる、セルアレイ間に相互交絡される、セル間に相互交絡される、および/または別様に、セルおよび/または断熱材に対して配列されることができる。バッテリセルは、好ましくは、流体ループ内の作業流体から流動的に隔離される(例えば、作業流体は、熱伝導性流体マニホールドを通して流動する、中空ヒートシンクを通して流動する等)が、代替として、作業流体に流動的に接続されることもできる。
【0068】
別形態では、ヒートシンク(例えば、チルプレート)が、バッテリパックの第1のセルおよび第2のセルと熱的に接触するように配列される。ヒートシンクは、第1のセルと第2のセルとの間の熱エネルギーを対流平衡し、および/または熱負荷を第1のセルと第2のセルとの間に分散させることができる。(例えば、隣接するセル間に)断熱材を含む、別形態では、断熱材を通した第1のセルから第2のセルへの熱抵抗は、ヒートシンク(および/またはそれを通して循環する作業流体)を通した第1のセルから第2のセルへの熱抵抗を超える。
【0069】
しかしながら、バッテリは、任意の他の好適なセルのセットを任意の好適な配列において含むことができる。
【0070】
バッテリパックは、バッテリ管理システム(BMS)等のバッテリ電子機器112を含むことができる。バッテリ電子機器は、1つまたはそれを上回るバッテリパックに結合されることができる(例えば、1:1、1:N、またはN:1のバッテリ電子機器対バッテリパック関係を伴う)。バッテリ電子機器は、バッテリパックの状態を監視するように機能する。バッテリパックの状態は、充電状態(SoC)、健全性状態(SoH)、充放電可能電力状態(SoP)、安全状態(SoS)、温度(例えば、パックの温度、セルの温度、セルアレイの温度、作業流体の温度、セルの温度分布等)、および/または任意の他の好適な特性を含むことができる。バッテリ電子機器はまた、バッテリパックの状態をバッテリ熱管理システムの他の構成要素に報告するように機能することができる。バッテリ電子機器はまた、バッテリパックの充電および/または放電を制御するように機能することができる(例えば、車両オペレータまたはコンピュータ化された車両オペレーティングシステムからのコマンドに基づいて)。バッテリ電子機器は、加えて、車載熱管理サブシステムおよび/または車外インフラストラクチャサブシステムを制御するように機能することができる。
【0071】
バッテリ電子機器は、1つまたはそれを上回るセンサを含むことができる。バッテリ電子機器のセンサは、動作の間、バッテリパックのパラメータを測定するように機能する。センサは、バッテリパックの電気的に関連するパラメータ(例えば、バッテリパックを通して流動する電流、バッテリパックの電圧、バッテリパックの充電状態等)、バッテリパックの熱パラメータ(例えば、バッテリパック内の任意の好適な点における温度、バッテリパックの外側の温度、バッテリパック内または周囲の任意の好適な点における温度変化率等)、バッテリパックを通した(例えば、ヒートシンクを通した)作業流体の流率、および/または任意の他の好適なパラメータを測定することができる。任意の好適なセンサタイプまたはモダリティが、前述のパラメータを測定するために利用されることができる(例えば、電流プローブ、シャント、熱電対、サーミスタ等)。バッテリ電子機器は、車載ポンプ、車両コントローラ、車外インフラストラクチャ(例えば、外載ポンプ、バッテリ充電器、外載冷却システム等)、および/または任意の他の好適な車両構成要素/エンドポイントに通信可能に接続するように構成される、通信モジュール(有線または無線)を含むことができる。
【0072】
バッテリ電子機器は、バッテリセル114と同一システムおよび/または異なる冷却構成要素によって冷却されることができる。バッテリ電子機器は、空冷され(例えば、空気マニホールドに流動的に接続される、バッテリ電子機器を横断して延在する空気マニホールドの排気経路等)、別個の熱交換器(例えば、ヒートシンク)に接続され、機体に熱的に接続され、および/または別様に、バッテリセルと別個に冷却され、それによって、バッテリ熱管理システム上の熱負荷を低減させることができる。バッテリ電子機器は、それが制御する、バッテリパックによって給電され、および/または別個のバッテリパックによって給電されることができる。
【0073】
しかしながら、本システムは、任意の他の好適なバッテリ電子機器を含むことができ、および/または別様に、バッテリを好適に制御、監視、および/または調整することができる。
【0074】
車載熱管理サブシステムは、1つまたはそれを上回る空気マニホールドを含むことができ、これは、車両(機室)内部105を車両外部106に接続し、その間の気流を調整するように機能する。例示的空気マニホールドは、
図11に示される。空気マニホールドは、任意の好適なダクト、管類、配管、通気口、バッフル、弁、および/または他の好適な構成要素を含むことができ、これは、機室空気を機室108全体を通して、および/またはその周囲に指向する(例えば、航空機筐体を通して)。空気マニホールドは、剛性、半剛性、および/または可撓性構成要素を含むことができる。しかしながら、空気マニホールドは、加えて、または代替として、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。第1の変形例では、入口および出口オリフィスが、流動的に持続する空気マニホールドによって画定される(例えば、空気マニホールドは、機室内部に流動的に接続されることができる)。第2の変形例では、入口および出口オリフィスは、それぞれ、入口および出口空気マニホールドによって画定され、入口および出口空気マニホールドは両方とも、機室内部に流動的に接続される。しかしながら、空気マニホールドは、別様に構成されることもできる。
【0075】
空気マニホールドは、1つまたはそれを上回る外部オリフィスを含むことができ、これは、(機室内部内の)機室空気を周囲空気に流動的に接続し、空気流動経路をその間に画定する。外部オリフィスは、入口オリフィス141を含むことができ、これは、周囲空気を空気マニホールドの中に引き込むように機能する。入口オリフィスは、任意の好適な様式において、車両に対して配列されることができる。好ましくは、入口オリフィスは、車両の正面および/または前端部に近接して位置する(例えば、背面より正面に近い)。しかしながら、入口オリフィスは、代替として、車両の推進システムに近接して、車両に車載の航空電子工学機器に近接して、車両の上側表面上に(例えば、実施例は、
図3に示される)、車両の下側表面上に(例えば、実施例は、
図2に示される)、車両の高圧空気力学的領域(例えば、翼型本体の前縁の近傍)に、車両の低圧空気力学的領域(例えば、翼型本体の上方)に位置することができ、および/または別様に、好適に配列されることができる。入口オリフィスは、好ましくは、入口オリフィスが、気流を車両外部から空気マニホールドの内部に指向するように、外部気流に向かって指向される、外部気流と整合される(例えば、航空機の縦方向/ロール軸と整合され、および/または別様に、好適に配向される、中心軸を画定する)。しかしながら、入口オリフィスは、別様に配向されることもできる。空気マニホールドは、好ましくは、単一入口オリフィスを含む(例えば、その中に順次配列される冗長ファンを伴い、実施例は、
図4に示される)が、しかしながら、複数の冗長入口オリフィスおよび/または任意の他の好適な数の入口オリフィスを含むことができる。
【0076】
外部オリフィスは、出口オリフィス142を含むことができ、これは、機室空気を周囲環境の中に排気するように機能する。故に、出口オリフィスは、規制規格に準拠して、ガス(乗客によって生産されるCO
2等)の車両からの周期的および/または持続的排出を可能にすることができる。具体的実施例では、機室空気は、2分毎に、出口オリフィスから完全に排気される(および入口オリフィスを通して補充される)ことができる。出口オリフィスは、任意の好適な様式において、車両に対して配列されることができる。好ましくは、出口オリフィスは、車両の下側表面に沿って(例えば、実施例は、
図2に示される)、および/または車両の背面に近接して(例えば、正面より背面に近い、実施例は、
図3に示される)配列されるが、しかしながら、出口オリフィスは、代替として、車両の上側表面上、車両の高圧空気力学的領域(例えば、翼型本体の前縁の近傍)に、車両の低圧空気力学的領域(例えば、翼型本体の上方)に配列されることができ、および/または別様に、好適に配列されることができる。出口オリフィスは、好ましくは、気流の方向に沿って、(例えば、15度以内に)配向され(例えば、前進飛行の間)、入口と反対の方向に配列され、および/または別様に、好適に配向される。出口オリフィスは、任意の好適な幾何学形状を有することができる。出口オリフィス幾何学形状は、オリフィスから外に気流の方向にテーパ状(例えば、車両の背面に向かって狭化するノズル)、1つまたはそれを上回るスロット(例えば、全長方向に延在する)、丸みを帯びた孔、長方形開口部であって、および/または任意の他の好適な幾何学形状を含むことができる。空気マニホールドは、好ましくは、単一出口オリフィスを含むが、しかしながら、複数の冗長出口オリフィス、入口オリフィスあたり1つの出口オリフィス、および/または任意の他の好適な数の出口オリフィスを含むこともできる。
【0077】
しかしながら、空気マニホールドは、任意の他の好適な外部オリフィスを含むことができる。
【0078】
空気マニホールドは、内部通気口143を含むことができ、これは、乗客および/または熱調整を要求する機室構成要素(例えば、窓)に向かって等、機室空気を指向するように機能する。空気マニホールドは、乗客/座席あたり1つ、乗客/座席あたり複数、空気を複数の乗客/座席に向かって指向する単一通気口、および/または任意の他の好適な数の内部通気口等の任意の好適な数の内部通気口を含むことができる。内部通気口は、随意に、フロントガラス等の窓に沿って配列される、防曇通気口を含むことができる。そのような別形態では、内部通気口は、(例えば、バッテリおよび/または航空電子工学機器からの)廃熱を窓に向かって通気し、凝縮を低減させ、窓を通した車両外部への光学接続を改良するように機能する。ある実施例では、内部通気口は、フロントガラスの基部に沿って延在し、フロントガラスを空気マニホールドに接続する、スロットを含むことができる。スロットは、排気経路(例えば、空気が航空電子工学機器にわたって通過した後、空気は、空気を航空機から外に排気する代替として、スロットから排気され、機室の中に戻ることができる)および/または機室熱交換器(例えば、機室加熱の一次形態として、内部通気口の残りを介して機室を加熱することと並行して)に選択的に接続されることができる。空気マニホールドは、随意に、内部空気(機室空気)吸気口144を含むことができ、これは、機室空気の再循環を可能にするように機能する。内部空気吸気口は、車両内部の床、正面、背面、および天井に沿って配列されることができる。空気マニホールドは、任意の好適な数の内部空気吸気口を含むことができ、これは、内部通気口あたり1つの内部吸気口、単一内部通気口のための複数の内部吸気口、および/または複数の内部通気口と関連付けられる単一内部吸気口を含むことができる。
【0079】
車載熱管理サブシステムは、機室空気の任意の好適な空気流動経路を画定することができる(例えば、空気マニホールドのダクトに沿って)。空気マニホールドは、空気流動経路を、入口オリフィスと出口オリフィス、入口オリフィスと内部通気口、内部吸気口と内部通気口、内部吸気口と出口オリフィス(出口流動経路として知られる)、内部吸気口と機室熱交換器、入口オリフィスと機室熱交換器(入口流経路として知られる)、機室熱交換器と内部通気口との間に確立し、および/または流動的に接続することができ、および/または任意の他の好適な流動経路を接続することができる。別形態では、空気マニホールドの一部(例えば、前述の流動経路のうちの1つまたはそれを上回るもの)は、車載電子機器に熱的に接続され、および/または車載電子機器(例えば、バッテリ電子機器、航空電子工学機器、飛行コンピュータ、熱を発生させる電子機器等)に流動的に結合される。別形態では、内部空気吸気口と出口オリフィス(例えば、車載電子機器を排気機室空気に流動的に接続する)との間の排気経路に沿って、車載電子機器を流動的に接続することが有利であり得る。そのような別形態では、車載電子機器によって車載熱管理システムに印加される熱負荷は、機室環境と直列である(かつその後に順次続く)。周囲温度が、機室温度を超える場合、これは、直接周囲冷却より高効率の車載電子機器の冷却をもたらす。加えて、そのような別形態は、同一体積の空気が、機室の調整および車載電子機器の冷却の両方のために使用され得るため、入口オリフィスを通して通過する空気の体積を最小限にすることができる。
【0080】
ある実施例では、航空機のプロセッサが、筐体内に配列され、ヒートシンクに熱的に接続される。空気マニホールドの排気ダクトは、機室内部を筐体に、筐体を出口オリフィスに接続し、排気経路は、筐体の内部を通して通過する。排気経路に沿って通気される機室空気は、ヒートシンクにわたって通過し、強制空気対流によって、プロセッサを冷却し、プロセッサによって発生される熱を航空機から排除する。本実施例では、プロセッサの冷却は、空気マニホールド構成要素を利用しながら、付加的熱負荷を機室に供給せずに生じ得る。
【0081】
第2の実施例では、航空電子工学機器は、グレアシールドの下方に配列され、これは、航空電子工学機器上の太陽熱負荷を低減させることができる。排気経路内の排気空気は、空気マニホールドによって、車両から排出される(例えば、背面に向いたノズルから外に指向される)前に、グレアシールドの下方に、および航空電子工学機器を横断して、送風される。
【0082】
しかしながら、車載電子機器は、別様に、空気マニホールドを使用して冷却される、または別個の構成要素によって冷却されることもできる。
【0083】
空気マニホールドは、ファン145を含むことができ、これは、空気マニホールドの種々の部分内の空気速度および/または圧力を増加させるように機能する。ファンは、加えて、空気マニホールドを通して、空気を輸送するように機能することができる。空気マニホールドは、任意の好適なタイプのファンを含むことができる。ファンは、空気コンプレッサ、遠心、直交流、軸方向流、ブロワファン、エアームーバ、インペラ、および/または任意の他の好適なタイプであることができる。ファンは、好ましくは、空気マニホールドの内部を通して送風されるが、代替として、封入されない、またはファン側板を伴わずに動作されることもできる。ファンは、任意の好適なサイズおよび/または電力であることができる。具体的実施例では、空気吸気口/排気経路に沿ったファンはそれぞれ、個々に、機室空気の体積を閾値期間(例えば、2分)以内に完全に置換するように定寸される。第2の実施例では、ファンは、100Wであることができる。ファンは、任意の好適な配列を空気マニホールド内に有することができる。ファンは、単一空気流動経路に沿って直列に(例えば、外部空気入口および/または出口を通して)、および/または別個の(例えば、隣接する、冗長)ダクトに沿って並列に、配列されることができる。
【0084】
ファンは、外部オリフィス(例えば、入口、出口)および/または内部通気口/吸気口に沿って配列されることができる。別形態では、排気機室空気を加圧し、および/または出口オリフィスから外に加速させ、排気オリフィスにおける圧力抗力を低減させることが有利であり得る(例えば、減圧された機室のために)。具体的実施例では、100Wの電力を排気流動経路に沿ってファンまたは他の空気コンプレッサに印加することは、1kWの推進力を相殺し得、これは、そうでなければ出口オリフィスにおける空気の低出口速度によって生成される抗力に対抗するためにそうでなければ要求されるであろう。
【0085】
ファンは、内部流動経路に沿って配列され、機室空気再循環を調整し、および/または空気を客席に向かって指向することができる。ファンは、内部通気口に近接して、空気マニホールドダクト内に位置し(例えば、内部通気口/吸気口に迂回する)、および/または別様に、好適に配列されることができる。具体的実施例では、ファンは、液体-空気熱交換器(例えば、機室熱交換器)に搭載され、および/またはそれと統合されることができる。第2の別形態では、ファンは、液体-空気熱交換器を通して、機室空気を送風することができる。
【0086】
空気マニホールドは、随意に、弁のセットを含むことができ、これは、機室外部からの機室空気を選択的に結合する(および/または隔離する)ように機能する。空気弁は、機室吸気経路、排気経路、および/または機室空気再循環経路に沿って、配列されることができる。空気弁は、スロットル弁、逆止弁、バイナリ位置弁(例えば、停止/開始弁)、線形弁、回転弁、ソレノイド弁、ボール弁、バタフライ弁、誘導/指向性弁、および/または任意の他の好適なタイプの弁を含むことができる。
【0087】
空気マニホールドは、随意に、入口オリフィスに近接する入口経路に沿って(例えば、空気が最初に機室に進入する前に)配列される、フィルタ149(例えば、HEPAフィルタ等)を含むことができる。
【0088】
空気マニホールドおよび機室環境内の機室空気は、機室圧力が周囲圧力を超えるように、加圧される、または減圧されることができる。減圧された機室空気は、5%以内、10%以内等の周囲圧力の閾値パーセンテージ以内に、周囲圧力と均衡され、および/または別様に、減圧されることができる。別形態では、短サイクル、電気、および/または都市型航空機に関して、減圧された機室を利用することは、加圧された機室と関連付けられる、構造的/重量不利益を排除し、それによって、車両効率および有効範囲を増加させることができる。故に、機室圧力と周囲圧力を均衡させることは、車両および/または車載熱管理サブシステムの効率を増加および改良することができる。
【0089】
別形態では、空気マニホールドは、(例えば、外部入口オリフィスと機室内部との間の)入口空気流動経路に沿って配列される、タービン147を含むことができ、これは、入口流のエネルギーを使用可能エネルギーに変換するように機能する。加えて、タービンは、入口流の温度を低減させるように機能することができる。加えて、または代替として、タービンは、入口流の圧力を低減させ、および/または入口流の圧力と周囲圧力を均衡させることができる。具体的実施例では、巡航速度(例えば、200mph)において、入口流内の空気は、入口オリフィスにおける動的圧力の結果として、周囲温度を3~5℃上回り得る。加えて、または代替として、ある場合には、周囲空気は、(例えば、20℃の機室温度設定点に対して)20℃以上所望の機室温度を上回り得る。タービンを用いて、エネルギーを入口流から取り込むことによって、入口空気の温度は、低減され、これは、故に、車載熱管理サブシステムの要求される冷却を低減させることができる(冷却モードにおいて)。加えて、または代替として、取り込まれたエネルギーは、排気経路に沿ったファン(出口ノズル148を通した流動を加圧し、車両上の抗力を減少させる)に給電するために使用されることができる。
【0090】
タービンは、翼型フィン(ブレード)を含むことができ、これは、中心シャフトに機械的に結合される(例えば、半径方向に)。翼型フィンを横断した流動は、シャフトの機械的回転を誘発する。タービンは、好ましくは、車両動作(例えば、飛行)の間、出口ファンまたは他の給電される構成要素に給電するために十分な電力を入口流から抽出するように定寸されるが、代替として、より多いまたはより少ない電力を抽出するように定寸されることもできる。第1の別形態では、発電機が、シャフトに接続され、回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、これは、電気ファンを給電するために使用される、または今後の使用のために、バッテリ内に貯蔵されることができる。実施例は、
図6に示される。第2の別形態では、中心シャフトは、中心シャフトによって、出口ファンに機械的に結合される。実施例は、
図5に示される。しかしながら、タービンは、別様に、好適に実装されることができる。
【0091】
しかしながら、空気マニホールドは、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。
【0092】
車載熱管理サブシステムは、1つまたはそれを上回る流体ループを含むことができ、これは、熱エネルギーを伝達し、および/または熱連通を車載熱管理システムの構成要素間に確立するように機能する。流体ループが、加えて、作業流体を包囲/含有するように機能することができ、これは、熱エネルギーを貯蔵し、および/または車載熱管理サブシステムの熱容量を増加させる。流体ループは、加えて、流体連通を2つまたはそれを上回る熱界面間(例えば、熱交換器)に確立するように機能することができる。流体ループは、加熱モード(例えば、実施例は、
図7に示される)、冷却モード(実施例は、
図8に示される)、および/または流体循環モード間で構成可能である、単一モードおよび/またはマルチモードであることができる。ある実施例では、バッテリループ(実施例は、
図9に示される)は、均一に、持続的に、および/または排他的に、流体循環モードにおいて動作する。第2の実施例では、機室ループは、加熱モードと冷却モードとの間で構成可能である。
【0093】
流体ループのセットは、好ましくは、機室ループを含み、随意に、バッテリループ、冷蔵ループ、および/または任意の他の好適な流体ループを含むことができる。
【0094】
機室ループは、好ましくは、バッテリパックと熱連通する、第1の熱交換器(例えば、バッテリ熱交換器)を、機室空気と流体および/または熱連通する、第2の熱交換器(例えば、機室熱交換器)に熱的および/または流動的に接続する。実施例は、
図10に示される。
【0095】
バッテリループは、好ましくは、バッテリパック(および/またはバッテリパックと伝導性に熱接触する、熱交換器)を機室ループに熱的および/または流動的に接続する。具体的実施例では、バッテリループは、2020年4月23日に出願された、米国出願第16/857,003号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される、循環サブシステムであることができる。しかしながら、他のバッテリループも、使用されることができる。
【0096】
冷蔵ループは、好ましくは、冷蔵システムおよび/またはヒートポンプ(例えば、可逆的ヒートポンプ)である。冷蔵ループは、冷媒マニホールド、蒸発器135、凝縮器134、および/または他の構成要素を含むことができる。冷蔵ループ(および/または冷蔵システム)の熱容量は、バッテリおよび機室、バッテリ、または機室の組み合わせに関して、過小規定される(例えば、推定される過剰熱未満である)、バッテリのみまたは機室のみのために規定される、過剰規定される、または別様に構成されることができる。代替として、車載熱管理サブシステムは、冷蔵ループを除外する、機室のための冷蔵ループのみを含む、バッテリのための冷蔵ループのみを含む、または別様に構成されることができる。
【0097】
しかしながら、車載熱管理サブシステムは、任意の他の好適な流体ループを含むことができる。
【0098】
異なる流体ループは、好ましくは、相互から流動的に隔離されるが、代替として、相互に流動的に接続される(例えば、異なる流体ループは、より大きいループのサブループである)、相互に選択的に流動的に接続される(例えば、1つまたはそれを上回る弁を介して)、または別様に、流動的に関連することができる。異なる流体ループは、好ましくは、相互に熱的に接続される(例えば、熱交換器、ヒートポンプ、熱界面、熱伝導マニホールド側等を介して)が、代替として、相互から熱的に隔離される、相互に選択的に熱的に接続される(例えば、1つまたはそれを上回る弁、熱交換器等を介して)、または別様に、熱的に関連することができる。
【0099】
各流体ループは、作業流体152と、1つまたはそれを上回る熱交換器130(例えば、流体-流体熱交換器の片側、ガス-流体熱交換器の流体内部等のその中の内部容積)と、ポンプ122と、流体マニホールド124と、リザーバ150とを含むことができる。流体ループは、随意に、加熱器、弁のセット126(例えば、4方向切替弁)、脱イオン化フィルタを含むことができる。しかしながら、流体ループは、任意の他の好適な構成要素を含むことができる。
【0100】
流体ループは、作業流体を含むことができ、これは、流体ループの熱交換器(およびその中の熱界面)間で熱を交換するための媒体として機能する。例えば、作業流体は、水、水/グリコール混合物(例えば、50/50、70/30、80/20等)、冷媒(例えば、R134a)、油、空気、流体冷却剤、鉱物油、任意の他の好適なガスまたはガス混合物、および/または任意の他の好適な流体であることができる。別形態では、作業流体は、漏出または溢流の環境影響を最小限にするために、非有害、天然、または生分解性流体であることができる。別形態では、作業流体は、非伝導性(例えば、鉱物油)であることができ、これは、電子機器を短絡させる可能性を排除し、および/またはバッテリセル114の充水冷却を可能にすることができる(例えば、完全に浸水された構成において)。
【0101】
別形態では、車載熱管理サブシステムの2つまたはそれを上回る流体ループは、異なるタイプの作業流体および/または明確に異なる体積の作業流体を含むことができ、これは、相互から流動的に隔離される。第1の実施例では、バッテリループ123は、第1の作業流体を含むことができ、これは、事前調整の間、補充、置換、および/または再循環される。第2の実施例では、機室ループ123は、第2の作業流体を含むことができ、これは、バッテリループ内で第1の作業流体から流動的に隔離される。第2の作業流体は、1つまたはそれを上回る動作モードの間、流動的に隔離されたままで、同一タイプ(例えば、水/グリコール混合物)であることができる。第3の実施例では、冷蔵ループ125は、冷媒等の第3の作業流体を含有し、これは、第1の作業流体および第2の作業流体から流動的に隔離される。
【0102】
しかしながら、流体ループは、任意の他の好適な作業流体を含むことができる。
【0103】
流体ループは、1つまたはそれを上回る熱交換器を含むことができ、これは、本システムの種々の媒体間で熱エネルギーを伝達し、および/または熱界面を2つの媒体間に確立するように機能する。熱交換器は、任意の好適なタイプの熱交換器であることができる。熱交換器は、好ましくは、能動的(例えば、強制対流、熱圧送等を通して、熱エネルギーを伝達する)であるが、加えて、または代替として、受動的(例えば、伝導性要素)であることができる。
【0104】
第1の変形例では、熱交換器は、固体-流体タイプ熱交換器133であることができ、これは、固体本体と流体(例えば、作業流体、空気等)との間で熱エネルギーを伝達し、チルプレート、ホットプレート、コールドプレート、ヒートシンク、および/または任意の他の好適な固体-流体熱交換器であることができる。具体的実施例では、流体ループ(例えば、バッテリループ)は、固体-流体熱交換器を含み、これは、バッテリパックの1つまたはそれを上回るセルに熱的に接続され、熱界面を流体ループ内の作業流体間に確立する。作業流体は、熱交換器の入口ポートと出口ポートとの間に延在するもの等の熱交換器の流体内部に流動的に接続される。固体-流体熱交換器は、随意に、熱界面材料(TIM)を含むことができ、これは、固体本体(例えば、熱発生構成要素)と熱界面における熱交換器の残りとの間の熱接触を確立する。TIMは、熱グリース、熱接着剤、熱間隙充填材、熱伝導パッド(例えば、シリコーンシート)、熱テープ、相変化材料、金属TIM、圧縮/エラストマTIM、および/または任意の他の好適なTIMを含むことができる。第1の実施例では、TIMは、コールドプレートとバッテリパックとの間に挟入される、熱伝導エラストマであることができる。しかしながら、他の好適な固体-流体熱交換器も、使用されることができる。
【0105】
第2の変形例では、熱交換器は、流体-流体タイプ熱交換器であることができ、これは、熱連通を2つの流体間に確立するように機能する。流体-流体タイプ熱交換器は、ガス(空気)-液体タイプ熱交換器を含むことができ、これは、熱連通を流体ループおよび/またはその中の作業流体とガス(機室空気等)との間に確立するように機能する。ガス-液体タイプ熱交換器は、ラジエータ、油冷却器、および/または任意の他の好適なタイプの熱交換器を含むことができる。第1の実施例では、ガス-液体熱交換器(例えば、機室熱交換器)は、流体ループ内にあって、入口ポートと出口ポートとの間等の内部の中の作業流体の一部を包囲する。
【0106】
第1の実施例では、ガス-液体タイプ熱交換器は、空気マニホールドの内部の中に配列され(例えば、直交流配列において、再循環流動経路に沿って等)、機室空気(および/または空気マニホールド入口を通して通過される外部空気)は、熱交換器の外部表面(例えば、フィン、並列プレート等)を横断して送風される。熱交換器の材料本体は、熱界面を熱交換器の外部にわたって通過する空気と流体内部との間に確立する。作業流体と熱交換器の流体連通は、その間の対流熱伝達(対流熱連通)を可能にする。機室空気および熱交換器の外部の流体連通は、その間の対流熱伝達(対流熱連通)を可能にする。熱交換器の構造は、熱エネルギーを内部と外部との間で伝導性に伝達することができる。外部対流、伝導、および内部対流の組み合わせは、熱界面を作業流体と機室空気との間に確立する。
【0107】
しかしながら、他の好適なガス-液体タイプ熱交換器も、任意の他の好適な位置において使用されることができる。
【0108】
流体-流体タイプ熱交換器は、液体-液体タイプ熱交換器(および/または液体-冷媒熱交換器)を含むことができ、これは、熱連通を2つの流体ループ間に確立する。代替として、液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器は、熱界面を2つの流体ループ間に画定するように機能することができる。液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器は、平行流熱交換器、逆流熱交換器、直交流熱交換器、シェルおよびチューブ熱交換器、プレート熱交換器、プレート-フィン熱交換器、プレート-シェル熱交換器、および/または任意の他の好適な熱交換器であることができる。液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器は、第1の流体ループ内の第1の作業流体を包囲する、第1の内部(例えば、熱交換器の第1の入口ポートと第1の出口ポートとの間に延在する、第1の内部)と、第2のループ内の第2の作業流体を包囲する、第2の内部(例えば、熱交換器の第2の入口ポートと第2の出口ポートとの間に延在する、第2の内部)とを含む。各作業流体および熱交換器の流体連通は、その間の対流熱伝達(対流熱連通)を可能にする。熱交換器の構造は、熱エネルギーを第1の内部と第2の内部との間で伝導性に伝達することができる。第1の作業流体を用いた対流、熱交換器の構造を通した伝導、および第2の作業流体を用いた対流の組み合わせは、熱界面を第1の作業流体と第2の作業流体との間に確立する。同様に、本熱界面は、熱交換器において、第1のループおよび第2のループを熱的に接続する。液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器は、熱交換器の内部を通して延在する流体路を画定する、各流体ループ「内」にあると見なされ得る。代替として、液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器は、熱交換器の内部と流体連通する作業流体と関連付けられる、各流体ループ「内」にあると見なされ得る。
【0109】
具体的実施例では、液体-液体タイプ熱交換器(例えば、バッテリ熱交換器)は、バッテリループ(バッテリパックと熱連通する)および機室ループを接続することができる。
【0110】
第2の具体的実施例では、液体-冷媒タイプ熱交換器は、冷蔵システムを機室ループに接続することができる。液体-冷媒タイプ熱交換器は、冷蔵システムの蒸発器134および/または凝縮器135として動作することができる。種々の動作モードでは、冷媒は、液体、ガス、および/または液体-ガス混合物であり得ることに留意されたい。
【0111】
しかしながら、他の好適な液体-液体(または液体-冷媒)タイプ熱交換器も、任意の他の好適な位置において使用されることができる。
【0112】
熱交換器は、バッテリパックを機室ループに、機室ループをバッテリループに、機室ループを機室空気に、冷媒ループを機室ループ(例えば、その中の第1および/または第2のサブループ)に熱的および/または流動的に接続し、および/または別様に、車載熱管理サブシステム内の流体ループを好適に接続することができる。しかしながら、熱交換器は、別様に、流体ループ内に好適に配列され、および/または任意の適切な様式において、流体ループに流動的に接続することができる。
【0113】
熱交換器は、航空機の翼内に位置し、バッテリパックおよび/またはバッテリパックの筐体内に搭載され、空気マニホールド内に、および/または空気マニホールドの空気流動経路に沿って位置し、および/または別様に、航空機を中心として好適に分散されることができる。しかしながら、熱交換器は、別様に、任意の好適な場所において、車両を中心として分散されることができる。
【0114】
本システムは、任意の好適な数の熱交換器を含むことができる。好ましくは、各流体ループは、少なくとも2つの熱交換器を含む(例えば、それに熱的および/または流動的に接続される)。バッテリループは、好ましくは、バッテリパックあたり少なくとも1つの固体-流体タイプ熱交換器と、バッテリループを機室ループに接続する、1つの液体-液体タイプ熱交換器とを含む。航空機が4つのバッテリパックを含む、第1の実施例では、バッテリループは、5つの熱交換器を含む。しかしながら、バッテリループは、任意の好適な数の熱交換器を含むことができる。第2の実施例では、機室ループは、2つの熱交換器、すなわち、機室ループとバッテリパック(および/またはバッテリループ)との間の熱連通を確立する、バッテリ熱交換器131と、機室熱交換器132とを含むことができる。第3の実施例では、機室ループは、4つの熱交換器、すなわち、バッテリ熱交換器131と、機室熱交換器132と、蒸発器135と、凝縮器134とを含む。車載熱管理サブシステムは、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、8つ、および/または任意の他の好適な数の熱交換器を含むことができる。しかしながら、任意の他の好適な数の熱交換器が存在することができる。
【0115】
熱交換器は、ポートを含むことができ、これは、熱交換器を流体ループの流体マニホールドに流動的に接続する。流体ループを通して流動する作業流体の方向(例えば、ポンプの配向および/または動作に基づいて確立される)に従って、ポートのセットは、流体ループ毎に、少なくとも1つの入口ポートと、少なくとも1つの出口ポートとを含むことができ、熱交換器の内部は、入口ポートを共通ループと関連付けられる出口ポートに流動的に接続し、流体ループ内の作業流体流動経路は、入口ポートから出口ポートに内部を通して延在する。各熱交換器は、作業流体毎に、単一流体流動経路、異なる作業流体と関連付けられる、2つの流体流動経路、単一作業流体と関連付けられる、複数の流体流動経路、および/またはそれを通して延在する、任意の好適な数の流体路を含むことができる。しかしながら、熱交換器は、任意の他の好適なポートを含むことができる。
【0116】
車載熱管理サブシステムの熱交換器は、バッテリ熱交換器を含むことができ、これは、バッテリ(および/またはバッテリループ)および機室ループを熱的に接続するように機能する。車載熱管理サブシステムが、バッテリループと、機室ループとを含む、第1の別形態では、バッテリ熱交換器は、液体-液体タイプ熱交換器であることができ、これは、熱連通をバッテリループと機室ループとの間に確立し、バッテリ熱交換器は、バッテリループおよび機室ループの両方内にある。第2の別形態では、バッテリ熱交換器は、機室ループ内の作業流体と流体連通する機室ループ内に配列される、固体-液体タイプ熱交換器であって、バッテリ熱交換器は、バッテリパックの1つまたはそれを上回るバッテリセル間で伝導性に熱接触する。本別形態では、バッテリ熱交換器は、バッテリパックと機室ループとの間の熱界面に沿って、熱接触を確立する。機室ループ内の作業流体が冷媒を備える、第3の別形態では、バッテリ熱交換器は、凝縮器(例えば、作業流体は、機室冷却モードでは、第1の端部における入口から、バッテリ熱交換器の内部を通して、バッテリ熱交換器の第2の端部における出口へと流動する)および/または蒸発器(例えば、作業流体は、機室加熱モードでは、第2の端部から、バッテリ熱交換器の内部を通して、バッテリ熱交換器の第1の端部へと流動する)を備える。しかしながら、車載熱管理サブシステムは、任意の他の好適なバッテリ熱交換器を含むことができる。
【0117】
車載熱管理サブシステムの熱交換器は、機室熱交換器を含むことができ、これは、車載熱管理サブシステムを(機室空気マニホールド内の)機室空気に流動的に接続する。機室熱交換器は、送風構成では、好ましくは、空気マニホールドの内部の中に配列される、ガス-液体タイプ熱交換器である。代替として、機室熱交換器は、機室内部(例えば、空気マニホールドと別個である)の中に配列され、および/または別様に、好適に配列されることができる。
【0118】
車載熱管理サブシステムの熱交換器は、随意に、蒸発器と、凝縮器とを含むことができる(例えば、それを通して通過する冷媒の位相および/または冷蔵サイクルの部分に従って割り当てられる、用語を伴う)。流体ループのセットが、機室ループと、冷蔵ループとを含む、第1の別形態では、蒸発器および凝縮器はそれぞれ、液体-冷媒タイプ熱交換器であって、これは、熱連通を機室ループと冷蔵ループとの間に確立する。第2の別形態では、蒸発器/凝縮器のうちの一方は、バッテリループ内に配列され、他方は、機室ループ内に位置する。第2の別形態の第1の実施例では、加熱モードでは、蒸発器は、バッテリループ内にあって、凝縮器は、機室ループ内にある。第2の別形態の第2の実施例では、冷却モードでは、凝縮器は、バッテリループ内にあって、蒸発器は、機室ループ内にある。機室ループ内の作業流体が冷媒である、第3の別形態では、蒸発器は、機室熱交換器(例えば、冷却モードでは)と同義語であることができ、凝縮器は、バッテリ熱交換器(例えば、冷却モードでは)と同義語であることができる。
【0119】
しかしながら、本システムは、任意の他の好適な熱交換器を含むことができる。
【0120】
流体ループは、流体マニホールドを含むことができ、これは、作業流体を含有し、流体エンベロープの構成要素の残りを流動的に接続するように機能する。流体マニホールドは、流体ループ内のポンプ、流体ループ内の熱交換器、流体継手174、リザーバ、および/または直列および/または並列の任意の組み合わせにおいて接続される、任意の他の好適な構成要素を流動的に接続し、および/またはそこで終端することができる。流体マニホールドは、配管、弁、および/または任意の他の好適な流体取扱構成要素を含むことができる。流体マニホールドは、機室または航空機筐体によって形成される、または別様に画定される、管類であることができる。流体マニホールドは、熱伝導性である、断熱される、部分的に絶縁される(例えば、周縁の一部に沿って)、または環境/周囲条件から断熱されることができる。流体マニホールドは、金属、プラスチック、ポリマー、剛性材料、非剛性材料、または任意の好適なそれらの組み合わせ等の任意の好適な材料から構築されることができる。流体マニホールドの材料は、好ましくは、作業流体の性質/要件に対応するように選択される(例えば、腐食または他の有害な相互作用を回避するため、高および/または低温条件における劣化を回避するため、車両機室熱管理システムの圧力要件を満たすため、車載熱管理サブシステム内の水頭損失を最小限にするため等)が、加えて、または代替として、任意の好適な基礎を用いて、選択されることができる。
【0121】
しかしながら、流体ループは、任意の他の好適な流体マニホールドを含むことができる。
【0122】
車載熱管理サブシステムの流体ループは、ポンプ(車載ポンプとして知られる)を含むことができ、これは、作業流体を流体ループを通して循環させるように機能する。ポンプは、流体マニホールドによって接続される他の構成要素との任意の好適な関係を伴って、ループの任意の好適な部分内に配列されることができる。ポンプの動作および/または圧送作用は、好ましくは、作業流体流の方向および/または流体ループを通した作業流体流動経路を決定付ける。別形態では、ポンプおよび/または逆転弁は、ループの1つまたはそれを上回る部分を通る作業流体流の方向を修正することができる。流体ループは、任意の好適な数のポンプを含むことができる。好ましくは、各流体ループは、少なくとも1つのポンプを含むが、しかしながら、流体ループは、直列および/または並列に配列される、複数のポンプを含むことができる。第1の別形態では、1つまたはそれを上回る動作モード(例えば、機室加熱モード)では、2つのポンプが、直列に冗長に配列されることができ、それぞれ、独立して、流体ループを通して作業流体を輸送するように構成される。第2の別形態では、機室ループ内の4方向切替弁が、作業流体の第1の部分を作業流体の第2の部分から選択的に流動的および/または熱的に隔離し(例えば、機室冷却モードでは)、機室ループを、第1のサブループ(第1のサブループ内の作業流体の第1の部分)と、第2のサブループ(第2の部分内の作業流体の第2の部分)とを含む、サブループ127に細分割することができる。第2の別形態では、第1のポンプは、第1のサブループを通して、作業流体の第1の部分を輸送し、第2のポンプは、第2のサブループを通して、作業流体の第2の部分を輸送する。
【0123】
バッテリループを含む、別形態では、バッテリループは、好ましくは、バッテリパック毎に、少なくとも1つの車載ポンプを含み、故に、複数のバッテリパックが、好ましくは、対応する複数の車載ポンプと関連付けられる。しかしながら、バッテリループは、2つのバッテリパックのセット毎に1つのポンプおよび/または任意の他の好適な数の車載ポンプを含むことができる。バッテリループ内のポンプは、好ましくは、車両とインフラストラクチャ設備との間の界面接続と並列に流体マニホールドに接続される。より好ましくは、バッテリループ内の車載ポンプは、1つまたはそれを上回るバッテリパックに近接して配列されることができ、これは、作業流体の要求される質量/体積および/またはポンプをバッテリパックに流動的に接続するために要求される流体マニホールド構成要素を低減させることができる。バッテリループ内の車載ポンプは、バッテリパックの中に統合される、バッテリパックと別個である、リザーバの中に統合される、ホース継手に近接する、および/または別様に、実装されることができる。バッテリループ内の車載ポンプは、好ましくは、それが役立つ、バッテリパック間、(例えば、その間に物理的に、流体冷却剤回路に沿った中間位置)に配列されるが、代替として、バッテリパックの側面に対して、別個の車両構成要素内に、または任意の他の好適な場所に配列されることができる。バッテリループ内の車載ポンプは、車載ポンプが、車外インフラストラクチャ設備による調整の間、アイドル状態に保持され得るように、好ましくは、車外設備と並列に、流体マニホールドに接続される。実施例では、車載ポンプは、車両がインフラストラクチャ設備から取り外されるとき、車両に車載の作業流体の体積に合致される、圧送速度範囲を定義し、車両が、調整するためのインフラストラクチャ設備に取り付けられている場合、車載ポンプは、外載ポンプを優先して、使用されない(例えば、組み合わせられたシステムおよび作業流体体積のより大きな圧送要件のために定寸または別様に構成される)。第1の別形態では、バッテリループの車載ポンプは、2つのバッテリパックに流動的に接続され、それらの間に位置し(例えば、バッテリパックと同一平面にある、バッテリパック側の突起内に配列される等)、それによって、要求される管類の長さを最小限にする。第2の別形態では、車載ポンプは、翼内に位置し(例えば、各翼内に1つずつ位置する、2つのポンプ)、これは、流体マニホールドが機室空間上に侵害しないことを確実にすることができる。しかしながら、バッテリループ内の車載ポンプは、別様に、配列されることができる。
【0124】
車載ポンプはまた、それが定義された流率において役立つ、流体ループを通して作業流体を循環させるように機能することができ、定義された流率は、車載ポンプコントローラによって決定される。車載ポンプは、好ましくは、車載熱管理サブシステムが、インフラストラクチャ設備(例えば、より小さい体積)から接続解除されるときの車両に車載の作業流体の体積に従って、定寸される(例えば、物理的に定寸される、最大圧送速度および電力要件に従って定寸される等)。例えば、バッテリループ内の車載ポンプは、車載ポンプが、好ましくは、熱事前調整の間(例えば、循環サブシステムが、インフラストラクチャ設備、したがって、熱交換器に接続されるとき)、作業流体を循環させるために使用されないため、外載ポンプより小さい、より軽量、および/またはあまり強力ではなくあることができる。しかしながら、車載ポンプは、加えて、または代替として、別様に、好適に定寸されることができる。
【0125】
別形態では、種々のポンプは、異なる動作モードの間、異なる流率で動作することができる。好ましくは、機室ループ内のポンプは、機室冷却モードの間、第1の流率で、加熱モードの間、第2の流率で、作業流体を循環させる。第1の実施例では、第2の流率は、第1の流率の200%、第1の流率と同一である、第1の流率の50%、第1の流率の20%、第1の流率の10%、第1の流率の5%、および/または前述の値によって境界される任意の好適な範囲であることができる。第2の実施例では、機室ループは、機室冷却モードでは、第1のサブループと、第2のサブループと、第1のサブループ内の第1のポンプと、第2のサブループ内の第2のポンプとを含む。第2の実施例では、第1のサブループおよび/または第2のサブループを通した流率は、機室加熱モードでは、機室ループの流率を超え、その間、第1および第2のポンプは、直列に配列される。別形態では、機室加熱モードにおいて、機室ループおよび/またはバッテリループの流率を低減させることは、過渡熱効果を利用して、車載熱管理サブシステムの加熱効率を増加させることができる。しかしながら、ポンプの流率は、別様に、好適に制御されることができる。
【0126】
その代替変形例では、ポンプは、(例えば、放電の間、バッテリパックによって、動作の間、1つまたはそれを上回る電気モータ等によって発生される)廃熱から生じる温度差によって駆動される、受動的(例えば、非給電)ポンプであることができる。循環サブシステムは、作業流体の対流ループをエンベロープを通して確立するために、そのような温度差を生成するように配列されることができ、例えば、エンベロープは、車両内に配列され、熱を第1の位置において環境に排除し、作業流体を閉鎖された熱的に駆動されるサイクルの周囲に誘導することができる(例えば、重力によって)。しかしながら、ポンプは、別様に、そのような変形例において、作業流体を受動的に循環させるように好適に構成されることもできる。
【0127】
ポンプは、浸水型ポンプ、非浸水型ポンプ、容積式ポンプ(例えば、回転式、往復動、線形)、インパルスポンプ、速度ポンプ、遠心ポンプ、軸方向流ポンプ、歯車ポンプ、スクリュポンプ、プログレッシブキャビティポンプ、ルーツポンプ、蠕動ポンプ、プランジャポンプ、トリプレックス型プランジャポンプ、半径方向流動ポンプ、バルブレスポンプ、ヘリコ軸ポンプ、および/または任意の他の好適なタイプのポンプ等の任意の適切なタイプのポンプであることができる。車載ポンプは、任意の好適な最大流率を有することができ、これは、供給電力、循環サブシステムの物理的限界、電子制御に基づいて、限定される、および/または別様に定義されることができる。車載ポンプの最大流率は、<5L/分、5L/分、10L/分、20L/分、40L/分、60L/分、80L/分、100L/分、>100L/分、前述の値によって定義された任意の範囲、および/または任意の他の好適な流率であることができる。車載ポンプは、任意の好適な供給電力を受け取ることができる。入力供給源は、ACまたはDCであることができ、12VDC、24VDC、48VDC、96VDC、120VAC、240VAC、バッテリパックと同一電圧、および/または任意の他の好適な供給電圧等の任意の好適な供給電圧を伴う。車載ポンプ供給電力は、<25W、25W、50W、100W、250W、350W、500W、1kW、2.5kW、5kW、10kW、>10kW、前述の値によって定義された任意の好適な範囲、および/または任意の他の好適な電力等の任意の好適な最大持続またはピーク電力を有することができる。
【0128】
ポンプコントローラは、フェイルセーフモードを含む、種々のモード間でポンプ(例えば、車載ポンプ)を動作させるように機能する。フェイルセーフモードでは、ポンプは、作業流体をバッテリパックを通して循環させ、それによって、既存の熱事象を緩和し、および/またはバッテリパック内の複数のセルを横断した熱事象の伝搬を防止するために、公称外状態(例えば、熱事象)の検出に応答して、高流率で動作することができる。フェイルセーフモードに入ることは、バッテリパックの1つまたはそれを上回るセル内の熱事象の検出、車載ポンプコントローラの冗長部分(例えば、2つの制御モジュールのうちの1つ)への電力の損失、熱事象の前駆条件の検出、通信の損失、および/または任意の他の好適なトリガ事象によってトリガされることができる。ポンプコントローラは、ポンプRPM、流率、圧力(例えば、ポンプヘッド)、電力状態(例えば、オン/オフ)および/または任意の他の好適なポンプパラメータを調整することができる。
【0129】
ポンプコントローラは、バッテリ電子機器の中に統合される、ポンプの中に統合される、またはポンプおよびバッテリ電子機器と別個であることができる。ポンプコントローラは、ポンプに近接して、バッテリパックに近接して、車両コントローラ(例えば、飛行コンピュータ)に近接して、バッテリパックとポンプとの間に、2つのバッテリパック間に位置し、および/または別様に、配列されることができる。
【0130】
ポンプコントローラは、好ましくは、バッテリパックの全部または一部が、故障し(例えば、熱事象に起因して、システムへの他の外傷に起因して等)、電力の送達を停止した場合でも、車載ポンプが事実上動作することが可能であるように、フォールトトレラントである。フォールトトレランスは、車載ポンプコントローラと車載ポンプと単一バッテリパックとの間の冗長コネクティビティを使用して、車載ポンプコントローラおよび車載ポンプに給電することによって達成されることができ、フォールトトレランスは、加えて、または代替として、車載ポンプコントローラおよび車載ポンプへの冗長コネクティビティを使用して、複数のバッテリパックから達成されることができる。
【0131】
フォールトトレラント構成の具体的実施例では、車載ポンプは、3相巻線の並列セットを介して、バッテリパックの2つの異なる半分によって給電されることができる(例えば、同一バッテリパックの各電気的に隔離されたサブセットが、ポンプの異なる位相セットに給電する)。フォールトトレラント構成の第2の具体的実施例では、車載ポンプは、3相巻線の明確に異なるセットを介して、第1のバッテリパックおよび第2のバッテリパックによって給電される。
【0132】
フォールトトレラント構成では、車載ポンプのフェイルセーフ動作モードは、熱事象が、2つの3相巻線のセットの他方と関連付けられる、バッテリパックのセルのうちの1つ内に生じる場合、1つの3相巻線セット上でポンプを動作させることを含むことができる。ポンプは、並列モータ駆動電子機器サブシステムのうちの1つへの電力の損失(例えば、並列モータ駆動電子機器サブシステムのうちの1つへの電力送達を途絶させる、熱事象に起因して)、バッテリ電子機器からの故障トリガの受信(例えば、可能性として考えられる熱事象と関連付けられる、検出された電力サージまたは降下に応答して、発生される)、および/または任意の他の好適なトリガ事象を含む、上記に説明されるような種々のトリガ事象に応答して、フェイルセーフモード(例えば、高流率)に入ることができる。
【0133】
しかしながら、流体ループは、任意の他の好適なポンプを含むことができる。
【0134】
機室ループの第1の別形態では、機室加熱モードにおいて、機室ループ内の作業流体(例えば、水/グリコール混合物)は、ポンプによって、バッテリ熱交換器の入口を通して駆動される。作業流体は、バッテリ熱交換器の熱界面を通して、熱エネルギーの第1の部分を対流吸収しながら、入口から出口へと熱交換器の内部を通して通過する。出口から、作業流体は、機室熱交換器入口に輸送され、これは、機室ループの流体マニホールドによって、バッテリ熱交換器に流動的に結合され、それによって、熱の第1の部分を機室熱交換器に輸送する。作業流体は、機室熱交換器の熱界面を通して、熱エネルギーの第1の部分を対流加熱/機室空気に伝達しながら、機室熱交換器入口から出口へと熱交換器の内部を通して通過する。作業流体は、次いで、バッテリ熱交換器の入口に戻り、機室ループの完全回路を完了する。本構成では、バッテリ熱交換器の熱界面は、作業流体の温度を超える、温度を有し、作業流体は、機室空気の温度を超える、温度を有する。機室冷却モードでは、作業流体は、同一経路を辿り、機室空気温度は、作業流体の温度を超え、作業流体は、バッテリパック(および/またはバッテリループ内の作業流体)の温度を超える。故に、機室冷却モードでは、熱エネルギーの第2の部分は、機室空気から機室熱交換器の熱界面を通して伝達され、作業流体によって、対流吸収/貯蔵される。加熱された作業流体は、次いで、機室熱交換器の出口からバッテリ熱交換器の入口へと流体マニホールドを通して輸送され、それによって、機室熱交換器の出口をバッテリ熱交換器の入口に流動的/熱的に接続する。作業流体が、バッテリ熱交換器の内部を通して通過するにつれて、熱エネルギーの第2の部分は、バッテリ熱交換器の熱界面を通して伝達され、バッテリ(および/またはバッテリループ)の熱質量内に貯蔵される。代替として、作業流体は、周囲温度を超えることができ、空気マニホールドの出口経路に沿って配列されるラジエータまたは他のヒートシンクを介して、冷却されることができる。第1の別形態の第1の実施例は、
図1に示される。第1の別形態の第2の実施例は、
図21に示される。
【0135】
第2の別形態では、車載熱管理サブシステムは、冷蔵ループ内の冷媒と、凝縮器と、蒸発器とを備える、冷蔵ループを含み、冷蔵ループは、ヒートポンプとして動作し、熱エネルギーを蒸発器から凝縮器に伝達するように構成される。
【0136】
第2の別形態では、機室ループは、随意に、第1、第2、第3、および第4のポートを画定する、4方向弁を含む。第1のポートは、バッテリ熱交換器入口に流動的に接続され、作業流体の流動経路は、第1のポートからバッテリ熱交換器入口に延在する。第2のポートは、バッテリ熱交換器出口に流動的に接続され、作業流体の第2の流動経路は、バッテリ熱交換器出口から第2のポートに延在する。第3のポートは、機室熱交換器入口に流動的に接続され、作業流体の第3の流動経路は、第3のポートからバッテリ熱交換器入口に延在する。第4のポートは、機室熱交換器出口に流動的に接続され、作業流体の第4の流動経路は、機室熱交換器出口から第4のポートに延在する。機室加熱モードでは、第1のポートは、第4のポートに流動的に接続され、第2のポートは、第3のポートに流動的に接続される。機室加熱モードでは、熱エネルギーの第1の部分は、バッテリ熱交換器が、機室ループによって、機室熱交換器に流動的に/熱的に結合されるため、第1の別形態に類似する様式において、バッテリ熱交換器から機室熱交換器に伝達されることができる。加えて、ヒートポンプは、熱エネルギーの第2の部分を蒸発器から凝縮器に伝達し、それによって、熱エネルギーを蒸発器の内部の中の作業流体から凝縮器の内部の中の作業流体に伝達することができる(例えば、過渡遅延および/または損失を含む)。機室熱交換器出口とバッテリ熱交換器入口との間の流体ループ内に(例えば、第1または第4の流動経路に沿って)配列される、蒸発器と、バッテリ熱交換器出口と機室熱交換器入口との間の流体ループ内に(例えば、第2または第3の流動経路に沿って)配列される、凝縮器とを用いることで、凝縮器は、機室熱交換器に進入する前に、熱エネルギーの一部を作業流体に追加することができる。最も好ましくは、凝縮器は、第2の流動経路(第2のポートおよびバッテリ熱交換器の出口と関連付けられる)内に配列され、蒸発器は、第4の流動経路(第4のポートおよび機室熱交換器の出口と関連付けられる)内に配列される。本構成では、機室ループから(機室熱交換器における)機室空気に伝達される、正味加熱電力は、エネルギーの第3の部分であることができ、これは、エネルギーの第1の部分とエネルギーの第2の部分の和に等しい(例えば、損失、過渡性等を無視する)。第2の別形態の機室加熱モードの実施例は、
図7および
図22Bに示される。
【0137】
第2の別形態の冷却モードでは、4方向弁は、第1の流動経路を第2の流動経路に流動的に接続し、第3の流動経路を第4の流動経路に接続する。本構成では、第1および第2の流動経路は、機室ループの第1のサブループを画定し、第3および第4の流動経路は、機室ループの第2のサブループを画定し、バッテリ熱交換器および機室熱交換器は、それぞれ、第1および第2のサブループ内に配列される。第1のサブループ(およびバッテリ熱交換器)は、部分的または完全に、第2のサブループ(および機室熱交換器)から流動的に隔離されることができ、第1のサブループは、作業流体の第1の部分を含有し、第2のサブループループは、作業流体の第2の部分を含有する。本条件では、バッテリ熱交換器は、機室熱交換器から熱的に結合解除される。凝縮器(およびポンプ)は、第1のサブループ内に配列され、蒸発器(およびポンプ)は、第2のサブループ内に配列される。ヒートポンプを蒸発器と凝縮器との間で動作させることは、以下の熱回路に従って、機室空気からバッテリへの熱エネルギーの一部の伝達を駆動することができる。すなわち、熱エネルギーの一部は、機室空気から機室熱交換器に伝達され、作業流体の第2の部分は、熱エネルギーの一部を機室熱交換器から第2のサブループを通して蒸発器に伝達し、冷蔵ループ(ヒートポンプ)は、熱エネルギーの一部を蒸発器から凝縮器に伝達し、作業流体の第1の部分は、熱エネルギーの一部をバッテリ熱交換器に伝達し、バッテリ熱交換器は、熱エネルギーの一部をバッテリに伝達する(例えば、熱エネルギーの一部は、飛行の持続時間等にわたって、吸収/貯蔵される)。機室冷却モードにおける第2の別形態の実施例は、
図8および
図22Aに示される。
【0138】
しかしながら、第2の別形態では、凝縮器および蒸発器は、別様に、機室ループ内で好適に配列および/または採用されることができる。
【0139】
バッテリループを含む、本システムの別形態では、バッテリおよびバッテリループの集合的熱質量は、第1の別形態に説明されるように、熱エネルギーの第2の部分を吸収することができる。そのような事例では、バッテリループは、第2の作業流体を含有し、第2の作業流体は、バッテリ熱交換器によって、第1の作業流体に熱的に結合される。機室加熱モードでは、バッテリループ内の第2のポンプは、バッテリパックに熱的に接続される熱交換器の流体内部(例えば、コールドプレート/ホットプレート)を通して、第2の作業流体の流動を駆動する。熱エネルギーの第1の部分は、熱交換器の熱界面において、バッテリから第2の作業流体に伝達される。作業流体は、熱エネルギーの第1の部分を、熱交換器から、バッテリループの流体マニホールドを介して熱交換器に流動的に接続される、バッテリ熱交換器の第2の入口に伝達する。第2の作業流体は、バッテリ熱交換器の第2の入口から第2の出口へとバッテリ熱交換器の第2の内部を通して通過する。熱エネルギーの第1の部分は、次いで、バッテリ熱交換器の熱界面を通して、第2の作業流体から第1の作業流体に伝達され、それによって、流体連通を第1のループと第2のループとの間に確立する。実施例は、
図21および
図22Bに示される。機室冷却モードでは、熱エネルギーの第2の部分は、バッテリ熱交換器において、第2の作業流体によって受容される。実施例は、
図22Aに示される。外載インフラストラクチャを介して、第2の作業流体を事前に調整する、システムの別形態では、バッテリ温度および第1の作業流体の温度が両方とも、第2の作業流体の温度を超えるという条件が存在し得る(熱流体システムの過渡性質を前提として、頻繁に生じ得るように)。そのような場合、熱交換器およびバッテリ熱交換器の両方から第2の作業流体の中への正味熱流動が存在し得る。第1の実施例では、熱エネルギーの第2の部分は、バッテリループ(およびその中の作業流体)およびバッテリパックの集合的システムの熱質量によって、貯蔵されることができる。第2の実施例では、熱エネルギーの第2の部分は、第2の作業流体の有効熱容量(例えば、第2の作業流体の質量および第2の作業流体とバッテリパックとの間の温度デルタによって乗算される、第2の作業流体の比熱によって定義される)を減少させることができ、最終的には、バッテリの正味熱利得(例えば、熱エネルギーの第2の部分に等しい)をもたらすことができる。故に、第2の作業流体は、時間的効果および/または減少された熱容量を用いて、熱エネルギーの第2の部分をバッテリパックに伝達することができる。しかしながら、熱エネルギーの第2の部分は、別様に、機室冷却モードにおいて、バッテリパックに好適に伝達されることができる。
【0140】
しかしながら、流体マニホールドおよび流体ループ内の構成要素の配列は、流体ループのそれぞれを通して、任意の好適な熱および/または流体経路を規定することができ、および/または機室ループは、任意の好適な様式において、熱エネルギーパケット(例えば、熱エネルギーの一部)を機室熱交換器とバッテリ熱交換器との間で伝達するように構成されることができる。
【0141】
流体ループは、随意に、リザーバを含むことができ、これは、作業流体を貯蔵するように機能する。リザーバは、金属、プラスチック、複合材、および/または任意の他の好適な材料等の任意の好適な材料から構築されることができる。リザーバのための材料選択肢は、種々の利点を可能にすることができる。材料(例えば、アルミニウム、金属等)は、車両フレーム/本体を通した周囲環境への受動的熱消散を可能にするように選択されることができる。材料は、リザーバの恣意的配列を可能にするように選択されることができ、プラスチック(例えば、ブロー成型される、射出成型される)は、低コストで高度な幾何学的相違を提供することができる一方、複合材は、重量を最小限にし、および/または車両の構造的要素としての役割を果たすことができる。
【0142】
加えて、リザーバは、熱リザーバとして機能することができる(熱質量をシステムに追加する)。熱リザーバのための体積(および/または作業流体の関連付けられる質量)は、熱容量(例えば、リザーバ内に含有される作業流体の比熱のため)および流体の追加される質量との間のある範囲のトレードオフに基づいて選択されることができる。別形態では、ポンプは、離陸の前の温度設定点および/または他の航行パラメータに基づいて、航行を開始する前に、リザーバ内に含有される作業流体の質量を選択的に増加および/または減少させ、異なる航行のための最適効率および/または範囲を確実にすることができる。
【0143】
しかしながら、流体ループは、任意の他の好適なリザーバを含むことができる。
【0144】
流体ループは、随意に、加熱器を含むことができ、これは、熱エネルギーを流体ループに追加するように機能する。加熱器は、電力を任意の好適な電源から受容することができる。加熱器電源は、バッテリパック、ガスリザーバ、および/または任意の他の好適な電源への電気接続を含むことができる。加熱器は、抵抗加熱器(例えば、正温度係数/PTC加熱器)、誘導加熱器、ガス加熱器、および/または任意の他の好適なタイプの加熱器等の任意の好適なタイプの加熱器であることができる。加熱器は、バッテリループ(例えば、コールドスタートの際、劣化を回避するために、バッテリ加温を可能にすることができる)および/または機室ループ等の任意の好適な流体ループ内に位置することができる。機室ループ内の加熱器は、機室熱交換器の入口ポートに、バッテリ熱交換器を含む、サブループ内に、機室熱交換器を含む、サブループ内に位置し、バッテリ熱交換器に熱的に接続され、および/またはそれと統合され、機室熱交換器に熱的に接続され、および/またはそれと統合され、および/または別様に、好適に配列されることができる。
【0145】
流体ループは、随意に、冷却器を含むことができ、これは、熱エネルギーを流体ループから除去するように機能する。冷却器は、ヒートポンプ(例えば、熱を流体ループの作業流体から離れるように圧送する)、コールドヒートシンク要素(例えば、氷、窒素等)、相変化材料(例えば、パラフィン)、および/または任意の他の好適な要素であることができる。
【0146】
しかしながら、流体ループは、別様に、任意の好適な様式において、補助熱エネルギーを流体ループに追加する、または加熱器を除外することができる。
【0147】
流体ループの作業流体が冷媒(例えば、冷媒ループ)である、別形態では、流体ループは、コンプレッサ192と、熱膨張弁(TXV)194とを含むことができ、随意に、乾燥器および/または冷媒フィルタ196を含むことができる。故に、そのような流体ループは、車載冷蔵システムおよび/またはヒートポンプ内で採用されることができる。ある場合には、逆転弁(または4方向弁)を採用し、冷媒ループを可逆的ヒートポンプ構成において採用することは、さらに有利であり得る。
【0148】
流体ループは、随意に、ホース継手を含むことができ、これは、車両に車載の流体ループ内の作業流体を車外インフラストラクチャ(例えば、外載冷却システム)に流動的に接続するように機能する。好ましくは、ホース継手は、乾燥接続(接続/接続解除からの最小限の漏出)を確立するが、代替として、湿潤接続および/または任意の他の好適な流体接続を確立することもできる。流体継手は、ねじ山付きまたは非ねじ山付き、オス-メス変換器付きまたは非オス-メス変換器付き、テーパ状または非テーパ状であることができ、随意に、ガスケットを含むことができ、随意に、ばね荷重弁(例えば、乾燥接続)を含むことができ、および/または任意の他の好適な特徴を有することができる。ホース継手は、カム係止、迅速接続、迅速接続解除、フランジ継手、ホースリンク、高速継手、Storz継手、トリクランプ接続、レバーロック、および/または任意の他の好適なホース継手タイプを含むことができる。ホース継手は、真鍮、ステンレス鋼、アルミニウム、プラスチック、および/または任意の適切な材料仕上(例えば、耐食性等)を伴う、任意の他の材料等の任意の好適な材料であることができる。ホース継手は、車両側(車両と統合され、循環サブシステムに接続される)と、車外側(例えば、インフラストラクチャ設備に機械的に接続される)とを含むことができる。第1の別形態では、ホース継手176の車外側は、充電コネクタ172(例えば、
図16における実施例に示されるように、充電ハンドルの一部)と統合されることができる。第1の実施例では、流体接続および電気接続は、同時に、確立される。第2の実施例では、流体接続は、電気接続から別個に係合/係脱することができる。第2の別形態では、ホース継手の車両側は、電気コネクタと別個である。第3の別形態では、本システムは、流入ホース継手のセットと、流出ホース継手のセットとを含み、流体ループを通して、作業流体の往復循環を可能にする。本システムは、航空機、ポンプ、バッテリパック、リザーバ、充電ステーション、電気コネクタ、充電器、流体ループあたり、ゼロ、1つ、2つ、3つ、4つ、4つを上回る、および/または好適な数のホース継手等の任意の好適な数のホース継手を含むことができる。
【0149】
車外インフラストラクチャサブシステムは、随意に、充電ステーションを含むことができ、これは、電気エネルギーをバッテリパックに供給するように機能する。充電ステーションは、外載冷却システムと統合されることができる、または別個であることができる。電気コネクタ172(例えば、充電器)およびホース継手176は、単一デバイス(例えば、充電ハンドル)の中に統合されることができる、または別個のデバイスであることができる。航空機、バッテリパック、ポンプ、ホース継手あたり、1つまたはそれを上回る等の任意の好適な数の充電ステーションが存在することができる、または単一充電ステーションと関連付けられる、複数の航空機、バッテリパック、ポンプ、および/またはホース継手が存在することができる。第1の別形態では、本システムは、単一充電器(例えば、+/-側を伴う)と、単一(外載側)ホース継手(例えば、別個の入口および出口管を伴う)とを含み、これは、車両の背面、車両の正面、車両の側面、車両の翼、および/または他の好適なエンドポイントに接続することができる。第2の別形態では、本システムは、2つの(外載側)ホース継手(例えば、別個の入口および出口管を伴う)を含み、これは、車両の正面/背面、車両の左/右側、車両の左/右翼、および/または他の好適な車両エンドポイントに接続することができる。
【0150】
車外インフラストラクチャサブシステムは、好ましくは、熱を作業流体と外部環境との間で交換し、熱を航空機から(例えば、航空機から外に)除去し、熱を流体ループ(例えば、バッテリループ)から除去し、および/または別様に、熱を管理するように機能する、外載冷却システムを含むことができる。第1の別形態では、外載熱交換器は、直接、熱を作業流体から周囲空気に交換する(例えば、強制対流によって)。第2の別形態では、外載熱交換器は、流体ループのうちの1つまたはそれを上回るもの内の作業流体をサブ周囲冷却システム(例えば、冷蔵サイクル)に熱的に接続することによって、間接的に、熱を外部環境に交換する。第3の別形態では、外載冷却システムは、流体ループのうちの1つまたはそれを上回るもの内の作業流体の第1の体積と、同一作業流体の第2の事前に冷却された体積を置換する。作業流体の第1の体積は、続いて、後続車両事前調整/充電サイクルのために冷却および/または再使用されることができる。外載熱交換器は、バッテリパックの所望の温度設定点に応じて、作業流体を冷却し、および/または作業流体を加熱することができる。外載熱交換器は、好ましくは、インフラストラクチャ設備の構成要素であるため、熱交換器のタイプおよび構成は、好ましくは、車両と関連付けられる、利用可能な空間および/または質量予算によって制約されない。外載熱交換器は、好ましくは、能動的熱交換器である(例えば、作業流体は、構造を通して能動的に流動され、作業流体から空気等の外部環境への熱伝達を増加させ、空気等の外部流体は、能動的に流動され、作業流体へまたはそこからの熱伝達を増加させる等)が、加えて、または代替として、熱を作業流体にまたはそこから外部流体媒体(例えば、空気)に伝達する、受動的熱交換器(例えば、ヒートシンク)であることもできる。外載熱交換器は、凝縮器、蒸発器、ラジエータ、冷蔵システム、冷却システム、および/または任意の他の好適な構成要素を含むことができる。実施例は、
図21に示される。第2の実施例は、
図22A-22Bに示される。
【0151】
本システムは、随意に、認可機構を含むことができ、これは、認可された冷却および/または充電システムが、車両を充電/事前調整し得ることを確実にするように機能する。第1の別形態では、認可システムは、機械的である。第1の別形態の第1の実施例では、専用キーが、流体継手を係止解除する。第1の別形態の第2の実施例では、流体継手は、専用界面を有する。第2の別形態では、認可システムは、デジタルである。第2の別形態の第1の実施例では、外載流体継手ヘッドまたは外載充電および/または冷却設備が、その識別子をコントローラ(例えば、車載コントローラ)に送信し、コントローラが、外載充電/冷却システムを照合し(例えば、車載データベースを用いて、中央管理システムを用いて、専用クラウドシステムを用いて等)、コントローラが、照合に応答して、冷却/充電を開始させる(例えば、ポンプを始動させ、流体継手を係止解除する等によって)。第2の実施例では、外載充電および/または冷却システムは、第1の実施例と同一または類似様式において、航空機を照合する。
【0152】
本システムは、コントローラを含むことができる。コントローラは、複数のノード(例えば、車両に車載の算出ノードおよびインフラストラクチャ設備に結合されるノード)を横断して分散される、または単一点(例えば、本システムの制御可能構成要素と通信可能に結合される、設定温度をコマンドする、方法200の一部を実行等する、一元化されたコントローラ)に一元化されることができる。コントローラは、入力データに基づいて、コマンド命令を実行し、車両機室熱管理システムの一部を制御するように機能する。実施例では、コントローラは、方法200の全体または一部を実行または実装することができる。しかしながら、コントローラは、加えて、または代替として、本明細書に説明される、または別様に好適に定義されるように、本システム構成要素の任意の好適な機能性を実行または実装することができる。
【0153】
好ましい実施形態のシステムおよびその変形例は、少なくとも部分的に、コンピュータ可読命令を記憶するコンピュータ可読媒体を受信するように構成される、機械として、具現化および/または実装されることができる。命令は、好ましくは、本システムと統合され、および/またはその一部である、コンピュータ実行可能構成要素によって、好ましくは、実行される。コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROM、光学デバイス(CDまたはDVD)、ハードドライブ、フロッピー(登録商標)ドライブ、または任意の好適なデバイス等の任意の好適なコンピュータ可読媒体上に記憶されることができる。コンピュータ実行可能構成要素は、好ましくは、一般的または特定用途向けプロセッサであるが、任意の好適な専用ハードウェアまたはハードウェア/ファームウェアの組み合わせデバイスが、代替として、または加えて、命令を実行することができる。
4.方法
【0154】
方法200は、バッテリパックの温度設定点を決定することS100と、バッテリパック温度を温度設定点に調節することS150と、機室熱管理システムを使用して、機室空気温度を調整することS300とを含む。本方法は、加えて、または代替として、バッテリパックの温度を決定することS200と、バッテリパックの温度に基づいて、バッテリパック内の熱を再分散させることS250とを含むことができる。方法200は、加えて、または代替として、任意の他の好適なプロセスを含むことができる。
【0155】
方法200は、動作のために、車両の機室熱管理サブシステムを調製し、車両動作の間、機室温度調整を促進するように機能する。しかしながら、方法200は、加えて、または代替として、任意の他の好適な機能を有することができる。
【0156】
ブロックS100は、バッテリパックの温度設定点を決定することを含む。ブロックS100は、それに対してバッテリパックが調整されるべき、標的温度を決定するように機能する。ブロックS100は、好ましくは、車外インフラストラクチャ設備の能動的調整構成要素が、バッテリパックを調整するために使用され得るように(例えば、ブロックS150の1つまたはそれを上回る変形例に従って)インフラストラクチャ設備からの車両出発に先立って実施されるが、ブロックS100は、加えて、または代替として、任意の他の好適な時間に実施されることができる。ブロックS100は、好ましくは、システム100のコントローラに実質的に類似する、コントローラによって、自動的に実施されるが、別様に、好適なシステムの任意の好適な構成要素および/またはそのようなシステムと関連付けられるエンティティ(例えば、人間オペレータ)によって好適に実施されることができる。
【0157】
温度設定点は、好ましくは、離陸温度設定点であるが、加えて、または代替として、動作設定点または任意の他の好適な設定点であることができる。
【0158】
ブロックS100は、好ましくは、車両の航行プロファイルに基づいて実施される。航行プロファイルは、持続時間、航行範囲、車両重量、種々の動作モード(例えば、ホバリング、前進/巡航、遷移、離陸、着陸等)において費やされる時間、周囲温度(例えば、航行に沿った場所)、バッテリパラメータ(例えば、経過年数、容量、セルタイプ/モデル、現在の温度、現在のSoC、SoP、SoH等)、車両重量、貨物重量、重量分布、および/または任意の他の好適なパラメータを含むことができる。バッテリパラメータは、個々のセルに関して決定されることができる、類似パラメータを伴うセルに関して汎用であることができる、バッテリパックに関して決定されることができる、類似パラメータを伴うバッテリパックに関して汎用であることができる、または別様に、決定されることができる。車両が航空機である、実施例では、航行プロファイルは、飛行計画(例えば、1回またはそれを上回る飛行または飛行の行程に関する)および/または任意の他の飛行データ(例えば、天候データ、航空交通データ等)を含むことができる。航行プロファイルは、ユーザ、ユーザデバイス、車載コントローラ、遠隔システム、および/または他の好適なエンドポイントから受信されることができ、任意の他の好適なパラメータのセットを含むことができる。
【0159】
ブロックS100は、航行(例えば、飛行)のための予期される電力消費を決定することを含むことができる。予期される電力消費は、航行プロファイル、電力消費モデル、および/または他の情報に基づいて、決定されることができる。第1の変形例では、予期される電力消費は、物理的車両モデルに基づいて、決定されることができ、これは、試験データまたは履歴航行データ(例えば、車両に関する、車両の車隊に関する)に基づいて、理論的または実験的に決定されることができる。第2の変形例では、予期される電力消費は、航行プロファイルおよび/または物理的車両モデルに関するルックアップテーブル/チャートから選択されることができる。第3の変形例では、予期される電力消費は、予期される電力消費を出力するように訓練された機械学習モデルに基づいて、決定されることができる。しかしながら、航行のための予期される電力消費は、別様に、決定されることもできる。
【0160】
ブロックS100は、バッテリモデルに基づいて、航行(例えば、飛行)の間に予期される熱発生量を決定することを含むことができる(実施例は、
図19に示される)。予期される熱発生量は、熱発生率、飛行場所間で発生される熱、熱発生の率、および/または他の熱発生パラメータであることができる。予期される熱発生量は、選択される(例えば、ルックアップテーブルから)、計算される(例えば、方程式から、バッテリモデルによって等)、または別様に、決定されることができる。バッテリモデルは、試験データ(例えば、バッテリセルに関する、バッテリパックに関する実験的試験)、所与のバッテリパックに関する履歴飛行データ、所定のモデル(例えば、製造業者またはバッテリ特性評価エンティティ等から受信される)に基づいて、発生される、または別様に、発生されることができる。バッテリモデルは、事前に決定される、バッテリセルタイプ(例えば、クラス、製造業者、モデル等)に基づいて、使用のために選択される、または別様に、決定されることができる。バッテリモデルは、開始バッテリパック温度(例えば、全てのセルを横断して平均される、パックのための単一温度センサにおいて測定される、作業流体の温度等)、(例えば、離陸時の)充電の推定される状態、バッテリパックまたは各バッテリセルに関して推定される健全性状態(SoH)、航行のために予期される電力消費量(例えば、総電力消費量、時系列として、電力消費率等)(例えば、航空機モデルまたはシミュレーション、ルックアップテーブル等から決定される)、バッテリ仕様、および/または任意の他の好適なパラメータに基づいて、予期される熱発生量を決定することができる。第1の別形態では、予期される熱発生量は、所与の入力パラメータに関するルックアップテーブル/チャートから選択される。第2の別形態では、予期される熱発生量は、予期される電力消費量を出力するように訓練された機械学習モデルに基づいて、決定される。しかしながら、航行(例えば、飛行)の間の予期される熱発生量は、別様に、決定されることもできる。
【0161】
ブロックS100は、予期される熱発生量に基づいて、バッテリパックの予期される温度上昇を決定することを含むことができる。温度上昇は、航行(例えば、飛行)全体にわたる絶対温度増加、任務の区画(例えば、飛行の各行程)毎の温度増加、増加率、または別のパラメータであることができる。予期される温度上昇は、バッテリパックの熱質量(例えば、比熱)、作業流体の比熱(例えば、既知の体積および/または作業流体の温度に関する)、および/または航行の間の予期される熱損失(例えば、環境へ、車両の残りへ、機室へ、熱源/シンクから等の予期される熱消散)に基づいて、決定されることができる。バッテリパックの熱質量は、試験によって実験的に決定される、理論的にモデル化(例えば、計算)される、充電および/または放電の間の履歴温度変化に基づいて決定される、データベースから読み出される、および/または別様に、決定されることができる。バッテリパックの熱質量は、バッテリパックの絶対熱質量、バッテリパックの利用可能な熱質量(例えば、現在のバッテリパック温度および/または離陸時の推定されるバッテリパック温度を前提として、下記に議論される最大バッテリ温度に到達する前に、バッテリパックが吸収し得る、熱量)、および/または他の熱パラメータであることができる。
【0162】
予期される熱上昇に基づいて、ブロックS100は、随意に、バッテリセルと作業流体との間の予期される温度差を決定することを含むことができ、これは、固定オフセット(例えば、同一温度、2℃差等)を仮定すること、材料性質および流率に基づいて、温度過渡性を動的にモデル化すること、履歴/試験データを使用すること、および/または別様に、予期される温度差を決定することを含むことができる。しかしながら、バッテリパックおよび/またはセルの予期される温度上昇は、別様に、決定されることもできる。
【0163】
ブロックS100は、予期される温度上昇をバッテリ温度要件から相殺し、温度設定点を決定することを含むことができる。バッテリ温度要件は、>65℃、65℃、60℃、55℃、50℃、45℃、40℃、<45℃、前述の値によって境界される任意の範囲、および/または任意の他の好適な温度の最大バッテリ(パックまたはセル)温度であることができる。バッテリ温度要件は、試験データ、バッテリ仕様、バッテリ効率範囲、バッテリ寿命(例えば、バッテリが劣化し始める温度)、バッテリSoH、バッテリSoC、(例えば、所与の充電状態、所与のバッテリ化学的性質に関する絶対閾値、バッテリ製造業者要件、保証要件等における)熱暴走の尤度、安全性マージン、飛行計画(例えば、異なるバッテリ温度要件が、飛行の行程毎または一連の飛行の各飛行毎に選択される)に基づいて、決定され、および/または別様に、決定されることができる。具体的実施例では、飛行の間の予期される温度変化は、バッテリ温度要件から減算され、温度設定点を取得することができる。
【0164】
ブロックS100は、バッテリSoC(例えば、電流SoC、離陸時の予期されるSoC、飛行の間の予期されるSoCプロファイル)に基づいて、バッテリの温度設定点を調節することを含むことができ、これは、高バッテリSoCにおいて伝搬する熱暴走のリスクを低減または緩和するように機能する。温度設定点を調節することは、現在のSoC、離陸SoC、冷却率、熱再分散率、充電の間に発生される推定される熱、および/または任意の他の好適なパラメータに基づいて決定される、所与のSoCおよび予期される電力消費における熱事象の尤度を決定することを含むことができる。熱事象の尤度を決定することは、特定のSoCにおける熱伝搬の確率、ルックアップテーブル、機械学習モデル、および/または他の好適な技法に基づいて、決定されることができる。熱事象の尤度は、航行プロファイルに関して1回、予期される航行プロファイルの時系列モデルにわたって、予期される航行プロファイルに関して周期的に、航行プロファイル/SoCの持続機能近似に関して予測され、および/または別様に、予測されることができる。第1の実施例では、10マイルの航行に関するバッテリのための温度設定点は、40℃であると決定される。バッテリパックは、95%SoCを有する。ブロックS100は、温度設定点を30℃まで下方調節し、熱事象が、所与の高SoCを前提として、伝搬することが不可能であることを確実にする。
【0165】
車両は、好ましくは、低質量のために最適化され、したがって、いくつかの別形態では、(例えば、バッテリのための)能動的調整機器を欠いているため、温度設定点は、好ましくは、航行の間の計算された温度変化に従って決定される(例えば、航行プロファイルに基づいて計算される)。しかしながら、温度設定点は、バッテリパックが熱源として機能する、所望の航空機構成要素温度(例えば、翼温度、ナセル温度、ハブ温度、機室温度)、他の構成要素の熱発生量、および/または他のパラメータに基づいて、決定されることができる。例えば、航行プロファイルは、車両の離陸重量、航行距離、および航行の各位相における推定される飛行時間、および関連付けられる予期される電力支出を含むことができる。本実施例では、ブロックS100は、航行プロファイル(例えば、飛行計画を含む)に基づいて、飛行の間のバッテリパックの放電特性を計算することと、飛行の間の予期される温度上昇を計算することと、バッテリパック温度が(例えば、熱事象の発生を防止するために決定された)所定の範囲内に留まるように、飛行前温度設定点を決定することとを含むことができる。関連実施例では、温度設定点を決定するための基礎は、加えて、または代替として、車両質量(装填または装填解除される)、車両の抗力プロファイル、周囲温度、機室から予期される熱負荷(例えば、周囲温度と現在の/設定点機室温度との間の差異に基づく)、エネルギー放電プロファイル、および/または車両進行(例えば、航行)の任意の他の好適な所定のまたは動的に決定された時系列の定量化側面を含むことができる。
【0166】
第2の別形態では、温度設定点は、ヒューリスティックに決定されることができる(例えば、飛行計画に基づいて)。
【0167】
第3の別形態では、バッテリパックのための温度設定点は、事前に決定されることができる(例えば、絶対最大値、静的設定点等)。
【0168】
第4の別形態では、温度設定点は、ユーザ入力(例えば、機室温度設定点)に基づいて、決定されることができる。例えば、温度設定点は、電流機室温度、機室温度設定点、乗客によって発生される推定される熱の量、動作の間にバッテリによって発生される推定される熱の量、飛行の間の推定される周囲温度、および/または他のパラメータに基づいて、計算されることができる。
【0169】
第5の別形態では、温度設定点は、ルックアップテーブル(例えば、飛行長または航空機重量等の飛行パラメータと温度設定点または予期される温度上昇を関連させる、機室温度設定点および随意に飛行パラメータとバッテリ温度設定点を関連させる)から決定されることができる。
【0170】
第6の別形態では、温度設定点は、訓練されたニューラルネットワークによって決定されることができる。しかしながら、温度設定点は、別様に、決定されることもできる。
【0171】
第7の別形態では、温度設定点は、バッテリパックの特定の化学的性質と関連付けられる、最適放電温度(例えば、電力送達が最大限に効率的である、温度または温度範囲)に基づいて、決定されることができる。温度設定点は、最適放電温度に等しくあることができるが、加えて、または代替として、バッテリパックが、航行の間の所望の期間にわたって(例えば、最大限にされた期間にわたって、離陸および/または着陸等のより高いリスクの車両動作と関連付けられる、期間にわたって等)、放電の間のバッテリパックの加温の結果として、最適放電温度にあるように、最適放電温度未満であることができる。しかしながら、温度設定点は、加えて、または代替として、別様に、好適に決定されることができる。
【0172】
第8の別形態では、予期される温度上昇は、負(例えば、温度変化、温度減少等)であることができる。
【0173】
第9の別形態では、温度設定点は、機室温度設定点に基づいて、決定されることができる。具体的実施例では、周囲温度と機室温度設定点との間の差異は、機室設定点温度を維持する予期される熱負荷を決定するために使用されることができ、バッテリの温度設定点は、調節されることができる(例えば、バッテリの比熱に従って、および/または少なくとも予期される熱負荷だけ熱質量を増加させる)。
【0174】
ブロックS150は、バッテリパック温度を温度設定点に調節することを含む。別形態では、車両動作(例えば、離陸または飛行)は、バッテリパック温度に関して、温度設定点を充足するように調整されることができる。ブロックS150は、バッテリパックを調整するように機能し、これは、車両動作の間、能動的温度制御の必要性を回避し、バッテリパックの性能を最大限にするために、バッテリパックを加熱および/または冷却することを含むことができる。温度設定点は、好ましくは、離陸温度設定点であるが、加えて、または代替として、動作設定点または任意の他の好適な設定点であることができる。ブロックS150は、好ましくは、車内構成要素(例えば、バッテリパックおよび車載循環サブシステム)が車外構成要素(例えば、外載循環サブシステム、熱交換器、外載ポンプ等)に結合されている間に実施され、これは、好ましくは、航行(例えば、飛行)に関する車両動作に先立って実施される。しかしながら、ブロックS150は、加えて、または代替として、任意の他の好適な時間に実施されることができる。S150は、好ましくは、バッテリパック充電(例えば、所定のSOCまで)の間に実施されるが、加えて、または代替として、バッテリパック充電から独立して実施されることができる(例えば、バッテリパックのみが、航空機が着陸されている間、冷却される、航空機は、離陸温度設定点に到達した後のみ離陸する等)。
【0175】
変形例では、ブロックS150は、循環サブシステムを外載冷却システムに接続することを含むことができ、これは、手動で(例えば、ユーザによって)、自動的に(例えば、ロボットおよび/または電気機械的接続)、実施されるおよび/または別様に、実施されることができる。
【0176】
変形例では、ブロックS150は、熱が、熱交換器と環境との間で(例えば、熱を受け取る、または環境に排除するため)およびバッテリパックと作業流体との間で(例えば、バッテリパックを設定点温度に加熱または冷却するため)交換されるように、外載ポンプを使用して、作業流体を組み合わせられた車載および外載循環サブシステムを通して能動的に循環させることを含むことができる。その代替変形例では、ブロックS150は、バッテリパックが、環境の温度まで受動的に冷却することを可能にすることを含むことができる(例えば、温度設定点は、環境の温度に実質的に等しく、バッテリパックが、航行の始動および車両の動作に先立って、環境との熱均衡に受動的に到達するであろうと決定される)。第3の変形例では、S150は、流体を循環サブシステムを通して循環させることによって、バッテリパックを充電温度範囲まで冷却するまたは加温し、および/またはバッテリパック温度を充電温度範囲内に維持することを含むことができる。本変形例では、S150は、随意に、充電が完了後、バッテリパックを離陸温度設定点に冷却するまたは加温することを含むことができる。
【0177】
ブロックS150は、外載冷却システム動作を制御することを含むことができ、これは、BMS(例えば、車載BMS)において、バッテリ電子機器において、車両コントローラにおいて、充電ステーションにおいて、車両外で、車両内で、および/または任意の他の好適なエンドポイントにおいて、制御されてもよい。ブロックS150は、循環サブシステムを制御する(例えば、作業流体を循環させる)ことを含むことができ、これは、随意に、流率を(例えば、車載および/または外載)ポンプを通して調節することを含むことができる。ブロックS150は、作業流体を能動的に循環させることを含むことができ、随意に、第2の作業流体(例えば、冷媒)を(能動的に)循環させることを含むことができる。ブロックS150は、外載冷蔵システム(例えば、コンプレッサ、TXV、蒸発器、および凝縮器を含み、実施例は、
図22A-Bに示される)等を用いて、熱を作業流体から能動的に除去することを含むことができる。具体的実施例では、S150は、バッテリ調整の間、作業流体の流率を航行(例えば、離陸、着陸、前進飛行等)の間の流率(例えば、持続、定常状態ポンプ動作等)と実質的に同一であるように制御する。
【0178】
具体的実施例では、バッテリパック温度は、貨物(例えば、乗客)装荷/除荷および/またはバッテリ充電の間、低減されることができる。除荷、装荷、バッテリ充電、および/または調整のための回転時間は、3分、5分、7分、10分、12分、15分、20分、35分、30分、45分、1時間未満、1時間を上回る、前述の値によって境界される任意の範囲、および/または任意の他の好適な回転時間であることができる。車両回転時間の間の温度減少は、<5℃、5℃、10℃、15℃、25℃、30℃、35℃、>35℃、前述の値によって境界される任意の範囲、および/または任意の他の好適な温度変化であることができる。第1の実施例では、バッテリパック温度は、同時充電および調整の間、減少する(例えば、持続的に、単調に等)(
図12および
図13における実施例に示されるように)。第2の実施例では、温度は、同時充電および調整の間、増加し、および/または同一のままであって、続いて、減少する。第3の実施例では、バッテリ温度は、調整の間、温度設定点を下回って減少され、次いで、続いて、後続充電および調整の間、温度設定点に、またはそれを下回って保持される。
【0179】
第1の実施例では、バッテリ充電は、ブロックS150と同時にまたは別様に、バッテリパックを充電器に電気的に接続すること(例えば、電気コネクタを介して)、航行プロファイルのために予期される電力消費およびバッテリ電力容量に基づいて、SoC閾値を決定すること、充電条件の充足(例えば、SoC閾値に等しいまたはそれを上回るSoC)を決定すること、充電条件の充足に応答して、バッテリパックの充電を中止すること、および/またはバッテリパックを充電器から電気的に接続解除することを含むことができる。
【0180】
ブロックS150は、随意に、循環サブシステムを外載冷却システムから接続解除することを含むことができ、これは、手動で(例えば、ユーザによって)、および/または拘止機構を介して自動的に、生じることができる。流体拘止機構を含む、本システムの別形態では、ブロックS150は、流体循環の条件(例えば、結合解除条件)の充足を決定すること(例えば、BMS、車両コントローラ、充電器、または他のエンドポイントによって)と、それに応答して、外載冷却システムを車載冷却システムから接続解除すること(例えば、流体拘止機構において)とを含むことができる。条件は、バッテリ調整の完了、(例えば、BMSによってコマンドされた流率と測定された流率との間の)流率不整合、(例えば、予期される流動温度と測定された流動温度との間の)流動温度不整合、および/または流体循環の任意の他の好適な条件であることができる。
【0181】
ブロックS200は、バッテリパックの瞬間温度を決定することを含む。ブロックS200は、バッテリパックの温度を調節する(例えば、ブロックS100の1つまたはそれを上回る変形例に従って決定されるような設定点温度に向かって、熱事象のリスクまたは発生を回避するために下向きに等)際に使用するためのバッテリパックの温度を決定するように機能する。ブロックS200は、直接、バッテリパックの瞬間温度を測定すること(例えば、温度センサを用いて)、バッテリパックの温度を推測または推定すること(例えば、温度センサではない、別のセンサの出力に基づいて、バッテリパックの熱モデルに従って等)、バッテリパックの温度を計算すること(例えば、バッテリパックの出力電力に基づいて)、および/または別様に、温度を好適に決定することを含むことができる。決定された温度は、バッテリパック内の物理的点(例えば、恣意的点、センサ入力に結合される点等)における温度、バッテリパック内の温度分布(例えば、3次元分布)(例えば、セル毎分解能において、セル毎より細かいまたは粗い分解能において等)、バッテリパック内の点の温度変化率、バッテリパック内の温度変化率の分布、および/または温度の任意の他の好適な定量化または微分量であることができる。
【0182】
ブロックS200は、バッテリ調整の間、実施されることができ(例えば、ブロックS150の1つまたはそれを上回る変形例に従って)、例えば、バッテリパックの瞬間温度は、バッテリパックが決定された温度設定点に到達したかどうかを決定するために測定されることができる。ブロックS200はまた、車両動作(例えば、飛行、駆動、水の横断等)の間、実施されることができ、例えば、ブロックS200は、使用の間、温度および/または温度関連データを監視し、バッテリパックの熱状態を決定することを含むことができる。
【0183】
ブロックS200は、熱事象を検出することを含むことができる。熱事象を検出することは、温度または温度変化率測定に基づいて、温度および/または温度上昇率が閾値を超えたことを決定することを含むことができる。ブロックS200は、温度または他の火災検出測定値(例えば、煙検出器、火災ロープ等)の直接測定に加え、または代替として、熱事象(例えば、電流スパイクまたは降下、電力変動等)を示す、信号に基づいて、熱事象を推測することを含むことができる。例えば、ブロックS200は、複数の隣接するセル内の測定された温度上昇率に基づいて、バッテリパック内の複数のセル間の熱異常の伝搬を検出することを含むことができる。別の実施例では、ブロックS200は、内部短絡回路から結果として生じる出力電流降下に基づいて、バッテリパック内の熱事象を検出することを含むことができる。しかしながら、ブロックS200は、別様に、熱事象を好適に検出することを含むことができる。
【0184】
ブロックS200は、熱事象を予測することを含むことができる。熱事象は、バッテリパックの熱モデルに基づいて、予測されることができ、ブロックS200は、車両動作データ(例えば、飛行データ、航行データ等)に基づいて、熱事象が生じる可能性が高い(例えば、閾値を上回る定量可能確率と関連付けられる)ことを決定することを含むことができる。例えば、ブロックS200は、緊急着陸が生じたことを示す飛行データ(例えば、衝撃センサ読取値、飛行コンピュータからのメッセージ等)に基づいて、熱暴走の可能性が高いことを予測することを含むことができる。
【0185】
ブロックS200は、随意に、ユーザ、パイロット、遠隔サーバ、第三者に、熱事象および/または現在の温度を通知することを含むことができる。通知は、任意の好適なタイミングで生じることができ、これは、航行の前、調整の間、バッテリ充電の間、航行の間(例えば、周期的に、持続的に等)、熱事象検出に応答して、および/または任意の他の好適なタイミングであることができる。
【0186】
ブロックS200は、随意に、温度に基づいて、車両を制御することを含むことができ、これは、閾値を超える温度に応答して、温度が所定の温度範囲内にある(例えば、絶対バッテリ最大値を下回る、予期される温度プロファイルからの閾値逸脱以内、現在の熱事象なし等)場合、航行計画実行を持続すること、バッテリパックからの電力の引出を低減/切断すること、緊急着陸を実行すること、航行の間、航行計画を動的に調節すること、および/または別様に、車両を制御することを含むことができる。
【0187】
ブロックS200は、加えて、または代替として、任意の他の好適な様式において、熱事象を決定することを含むことができる。
【0188】
ブロックS250は、バッテリパックの温度に基づいて、バッテリパック内の熱を再分散させることを含む。ブロックS250は、バッテリパックの熱質量を全体として利用し、バッテリパックの一部内の熱事象から結果として生じる過剰熱を吸収するように機能する。ブロックS250はまた、バッテリパック内で温度均一性を達成するように機能することができる。ブロックS250はまた、熱事象の発生(例えば、熱を機能障害が生じているセルから離れるように伝達し、熱暴走を防止する)および/または熱事象の悪化(例えば、熱を熱暴走を被っているセルから離れるように伝達し、伝搬を防止する)を防止するように機能することができる。S250は、車載ポンプ、外載ポンプ、および/または任意の他の好適なポンプによって実施されることができる。
【0189】
ブロックS250は、作業流体を車載循環サブシステムの閉鎖された車載部分を通して循環させるように動作可能である、車載ポンプの流率を制御することを含むことができる。ブロックS250は、受信されるデータ(例えば、熱事象データ、飛行データ、航行データ等)に基づいて、流率を決定することと、車載ポンプを制御し(例えば、ポンプコントローラを用いて)、決定された流率を実装することとを含むことができる。
【0190】
ブロックS250は、好ましくは、インフラストラクチャ設備から離れた(例えば、結合解除された)車両動作の間に実施され、したがって、好ましくは、バッテリパックの能動的調整(例えば、バッテリパックを全体として冷却するため、バッテリパックを全体として加温するため)を含まず、むしろ、好ましくは、バッテリパックの熱をバッテリパックの熱質量を横断して再分散させることを含む(例えば、過剰熱を、1つのセルから、公称温度またはそれを下回る、別のセルまたは複数のセルに伝達する)。しかしながら、ブロックS250は、加えて、または代替として、インフラストラクチャ設備と統合されるような専用高スループット熱交換器を使用せずに、熱を車載システムと環境との間で交換することを含むことができる(例えば、車載循環サブシステムのラジエータ区分を通して)。
【0191】
ブロックS250は、車両のフェイルセーフおよび/またはフォールトトレラント動作のための機構として、検出された熱事象または他のシステム故障に応答して、実施されることができる。例えば、ブロックS250は、検出された熱事象に応答して、(例えば、バッテリループ内の)車載ポンプを最大流率で動作させることを含むことができる。
【0192】
ブロックS250は、状況データに基づいて、実施されることができる。例えば、状況データは、高度および緊急着陸を実行する前に要求される推定される期間および電力プロファイル等の飛行情報を含むことができ、ブロックS250は、バッテリパック内の残りのエネルギー(車載ポンプに給電するため)および状況データに基づいて、最大許容可能流率を決定することと、車載ポンプを決定された最大許容可能流率で動作させることとを含むことができる。関連実施例では、ブロックS250は、車載エネルギーが推進システムに給電する際に利用されるより良好であろう(例えば、バッテリパックへの損傷を持続させながらでも、航空機が安全に着陸することを可能にする)場合、熱事象の発生にもかかわらず、車載ポンプのアクティブ化を防止することを含むことができる。
【0193】
ブロックS250は、予測される熱事象に基づいて、実施されることができる。例えば、ブロックS250は、熱暴走が可能性として考えられることの予測(例えば、硬着陸の検出、衝撃センサの出力、車両オペレータによってアクティブ化された緊急スイッチ等に基づいて)に応答して、先を見越して、車載ポンプを最大流率で動作させることを含むことができる。
【0194】
ブロックS250は、随意に、循環サブシステム内の漏出を検出することを含むことができる。ブロックS250は、漏出を検出することに応答して、自動的に、ポンプを停止させ、流体損失の量および/または電気短絡の尤度を最小限にする、通知を送信する(例えば、航空機内のユーザ、パイロット、中央管理システム等に)、または別様に、漏出から生じる故障を緩和することができる。漏出検出は、抵抗、容量、および/または光学センサ、および/または任意の他の好適なセンサのセットを利用することができる。漏出は、所定の損失閾値(例えば、0.5L、1L等)を上回る流体エンベロープからの作業流体体積の損失(例えば、時系列センサ測定に基づいて)、作業流体抵抗率の変化(例えば、増加、減少)、開回路の検出(例えば、作業流体を通して流れる電流によって)として検出される、および/または別様に、決定されることができる。
【0195】
第1の別形態では、ブロックS250は、実質的量の熱を、航行の間、バッテリパックおよび循環サブシステムによって協働して画定される熱システムから除去しない。第1の実施例では、発生される熱(または総熱)の50%、25%、10%、5%、3%、1%未満が、航行の間、排除される。
【0196】
第2の別形態では、ブロックS250は、実質的量の熱を、航行の間、バッテリパックおよび/または車両システムから除去しない。第1の実施例では、発生される熱または総熱の10%、5%、1%未満が、航行の間、除去される。第2の実施例では、バッテリパックの温度(例えば、正味温度、最高の個々のセル温度等)は、航行の間、単調に増加する(例えば、温度変化率は、均一または非均一であり得るが、厳密には、ゼロを上回る、持続的に等)。第3の実施例では、バッテリパックの熱システムおよび作業流体内に含有される熱エネルギーは、航行の間、持続的に増加する(例えば、温度変化率は、均一または非均一であり得るが、厳密には、ゼロを上回る)。具体的実施例では、バッテリパックと、第1の作業流体と、第2の作業流体と、機室空気とを備える、熱システムの総熱エネルギーは、飛行の間(例えば、離陸および着陸によって定義された動作セッションの間)、増加する(例えば、持続的に、突発的に、単調に、増加する等)。
【0197】
第3の別形態では、ブロックS250は、航行の間、熱をバッテリパックおよび/または車両システムから除去する。
【0198】
第4の別形態では、ブロックS250は、航行の間、熱を持続的に再分散させる。具体的実施例では、作業流体は、ポンプ、車載熱交換器、および/または流体マニホールド(またはエンベロープ)の最大流率(例えば、絶対最大値、最大持続流率)で循環される。第2の具体的実施例では、航行の間の循環の流率は、バッテリ調整の間、50%以内、25%以内、10%以内、5%以内、3%以内、1%以内、正確に同一および/またはそうでなければ同等など、実質的に同一循環である。
【0199】
第1の具体的実施例では、能動的加熱および/または冷却は、作業流体とバッテリパックとの間の定常状態温度差(例えば、5℃、10℃、15℃、20℃、25℃、50℃等を上回る)を生成するために、機械的作業を作業流体に印加することを含む。第2の具体的実施例では、航行の間、バッテリパックの能動的熱除去および/または能動的冷却が存在せず、航行後、バッテリの能動的熱除去および/または能動的冷却が存在する。第3の具体的実施例では、バッテリパックおよび循環サブシステムの集合的熱システム(例えば、流体マニホールドおよび航空機に車載の作業流体の体積を含む)の能動的冷却が存在しない。第3の具体的実施例では、環境と、バッテリパックおよび循環サブシステムを含む、集合的熱システムとの間の強制対流が存在しない。
【0200】
ブロックS300は、動作セッションの間、車両の車載熱管理サブシステムを使用して、機室温度を調整することを含む。ブロックS300は、車載熱管理サブシステム(およびいくつかの変形例では、インフラストラクチャサブシステム)を使用して、機室温度を設定機室温度と一貫する(例えば、その閾値範囲内に)修正および/または維持するように機能する。アクセスされ得る、設定機室温度は、設計範囲(例えば、15~25℃、任意の他の好適な範囲等)に制限される、機室温度設定点である、および/または設計範囲によって制限されないことができる。
【0201】
機室温度設定点は、手動で決定される(例えば、乗客によって、オペレータによって等)、動的に決定される(例えば、設計範囲、ユーザ選好、現在のバッテリ温度、バッテリの熱動作範囲等に基づいて、自動的に選択される、最適化、ルックアップテーブルを使用して等)、または別様に、決定されることができる。
【0202】
1つの別形態では、機室温度設定点を達成することは、機室温度設定点決定および/または車載熱管理サブシステム動作の間、バッテリ性能および/または寿命より優先され得る。第2の別形態では、バッテリ性能および/または寿命は、機室温度設定点より優先され得る。第3の別形態では、ブロックS300は、機室冷却モードでは、機室空気からの熱エネルギーをバッテリパックに貯蔵することを含むことができる(実施例は、
図20に示される)。
【0203】
ブロックS300は、任意の好適な様式において、空気マニホールドを介して、機室内の機室空気を循環させることを含むことができる(例えば、空気マニホールドのファンおよび/または弁を制御することによって)。機室空気を循環させることは、機室空気を再循環させること(例えば、内部通気口および機室空気吸気口を通して)と、外部空気を受容すること(例えば、入口オリフィスを介して)と、機室空気を排気すること(例えば、出口オリフィスを介して)とを含むことができる。
【0204】
ブロックS300は、熱を機室空気とバッテリパックとの間で再分散させることを含むことができ、これは、車載熱管理サブシステムを機室冷却モードにおいて制御することと、車載熱管理サブシステムを機室加熱モードにおいて制御することと、機室空気およびバッテリパックを熱的に結合解除することとを含むことができる。機室空気およびバッテリパックは、機室ループを通した作業流体循環を終了し、機室ループ内のポンプ動作を中止し、弁(例えば、4方向弁)を係合させ、作業流体ループの第1の半分(バッテリ熱交換器を含む)および第2の半分(機室熱交換器を含む)上の流体を隔離し、および/または別様に、機室空気およびバッテリパックを熱的に結合解除することによって、熱的に結合解除されることができる。
【0205】
ブロックS300は、任意の好適なタイミングで生じることができる。ブロックS300は、動作の間(例えば、車両が、空中、前進飛行モードにある、ホバリング飛行モードにある間)、車両の充電と並行して、車両が地上にある間、車両がアイドル状態にある間、および/または任意の他の好適なタイミングで生じることができる。
【0206】
いくつかの変形例では、車載熱管理サブシステムの性能(例えば、設定温度に対する機室温度の精度および正確度)は、周囲温度に依存し得る。そのような変形例の具体的実施例では、性能は、三峰性方法論に従って、周囲温度によって、決定付けられる。すなわち、周囲温度が約-40℃~約-10℃である、第1の場合では、機室温度は、0℃を上回る限り、設定温度を下回って逸脱することが許可され、周囲温度が約-10℃~約40℃である、第2の場合では、機室温度は、設定温度から実質的に逸脱することが許可されず(例えば、HVAC性能は、好ましくは、影響されない)、周囲温度が約40℃~約50℃である、第3の場合では、機室温度は、30℃未満である限り、設定温度を上回って逸脱することが許可される。第2の場合の実施例では、ブロックS300は、約-10℃~約40℃の設定温度範囲内において、最大約3.5kWの冷却電力を機室に、最大約2.5kWの加熱電力を機室に送達することを含むことができる。
【0207】
しかしながら、ブロックS300は、加えて、または代替として、任意の他の好適な様式において、機室温度を管理することを含むことができる。
【0208】
簡潔性のために省略されるが、好ましい実施形態は、種々のシステム構成要素および/または方法ブロックの全ての組み合わせおよび順列を含み、これは、任意の好適な順列または組み合わせにおいて組み合わせられ、および/または全体的または部分的に、好ましい実施形態の変形例から省略されることができる。
【0209】
当業者が、前述の詳細な説明から、および図および請求項から認識するであろうように、修正および変更が、以下の請求項において定義された本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の好ましい実施形態に行われることができる。
【国際調査報告】