(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】リソース決定方法および通信機器
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20221121BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20221121BHJP
【FI】
H04W72/04 136
H04W28/04 110
H04W72/04 131
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519359
(86)(22)【出願日】2020-09-27
(85)【翻訳文提出日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 CN2020118066
(87)【国際公開番号】W WO2021057964
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910927105.4
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】陳 曉航
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
(72)【発明者】
【氏名】沈 暁冬
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH28
5K067JJ13
(57)【要約】
本開示は、リソース決定方法および通信機器を提供する。該方法は、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップを含み、前記第1リソース情報は、第1ターゲットリソースと、少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器に応用されるリソース決定方法であって、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップを含み、
前記第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであることを特徴とする、リソース決定方法。
【請求項2】
前記第2リソース情報は、前記第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定するステップをさらに含み、
前記ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定する前記ステップは、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によって前記リソースオフセット量△k(i)を計算するステップを含み、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b] mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
前記リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2情報は媒体アクセス制御MAC情報であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1ターゲットリソースは前記第1リソースセット内のリソースであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2リソース情報は前記第1リソースセット内の第2ターゲットリソースであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
ターゲットルールに従って、前記第1リソースセットを決定するステップをさらに含み、
前記ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、前記ターゲットDCIは、前記ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
前記第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第3情報はMAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するための第1決定モジュールを備え、
前記第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであることを特徴とする、通信機器。
【請求項13】
前記第2リソース情報は、前記第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量であることを特徴とする、請求項12に記載の通信機器。
【請求項14】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定するための第2決定モジュールをさらに備え、
前記ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数であることを特徴とする、請求項13に記載の通信機器。
【請求項15】
前記第2決定モジュールは、具体的に、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によって前記リソースオフセット量△k(i)を計算するために用いられ、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b] mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数であることを特徴とする、請求項14に記載の通信機器。
【請求項16】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するための第1伝送モジュールをさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の通信機器。
【請求項17】
前記第2情報は媒体アクセス制御MAC情報であることを特徴とする、請求項16に記載の通信機器。
【請求項18】
前記第1ターゲットリソースは前記第1リソースセット内のリソースであることを特徴とする、請求項12に記載の通信機器。
【請求項19】
前記第2リソース情報は前記第1リソースセット内の第2ターゲットリソースであることを特徴とする、請求項12に記載の通信機器。
【請求項20】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記ターゲットルールに従って、前記第1リソースセットを決定するための第3決定モジュールをさらに備え、
前記ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、前記ターゲットDCIは、前記ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項12に記載の通信機器。
【請求項21】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するための第2伝送モジュールをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載の通信機器。
【請求項22】
前記第3情報はMAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報であることを特徴とする、請求項21に記載の通信機器。
【請求項23】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から11のいずれか1項に記載のリソース決定方法のステップが実現されることを特徴とする、通信機器。
【請求項24】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から11のいずれか1項に記載のリソース決定方法のステップが実現されることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は通信の技術分野に関し、特にリソース決定方法および通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
端末は、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)接続を確立する前に、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)によってダウンリンク伝送をスケジューリングする。
【0003】
上記ダウンリンク伝送に対応するハイブリッド自動再送要求応答(Hybrid Automatic Repeat reQuest Acknowledgement,HARQ-ACK)フィードバックが存在する物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)リソースの時間位置も、DCIによって指示される。具体的には、実際の時間位置は、HARQ-ACKタイミング(timing)のセットから選択される。
【0004】
しかしながら、関連技術では、上記HARQ-ACK timingはデフォルトまたは事前定義されており、したがって、上記HARQ-ACK timingから選択可能な時間位置は限られている。関連技術においてHARQ-ACKフィードバックリソースの決定は柔軟性が低いことが分かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、関連技術においてHARQ-ACKフィードバックリソースの決定は柔軟性が低い課題を解決するために、リソース決定方法および通信機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示は以下のように実現される。
【0007】
第1側面において、本開示の実施例は、通信機器に応用されるリソース決定方法であって、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップを含み、
第1リソース情報は、第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つである、リソース決定方法を提供する。
【0008】
第2側面において、本開示の実施例は、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するための第1決定モジュールを備え、
第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つである、通信機器をさらに提供する。
【0009】
第3側面において、本開示の実施例は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述したリソース決定方法におけるステップが実現される、通信機器をさらに提供する。
【0010】
第4側面において、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述したリソース決定方法におけるステップが実現される、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【発明の効果】
【0011】
本開示の実施例において、通信機器は、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定することができ、ここで第1リソース情報は、第1ターゲットリソースと、少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであり、それによって、HARQフィードバックリソースの決定の柔軟性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介するが、次に記載される図面は、本開示の一部の実施例に過ぎないことが自明である。当業者にとって、創造的な労力を要せずに、こられの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本開示の実施例によって提供されるリソース決定方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によって提供される通信機器の構成
図1である。
【
図3】本開示の実施例によって提供される通信機器の構成
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術的解決手段を明確で完全に説明する。説明される実施例は、本開示の全ての実施例ではなく、その一部に過ぎないことは自明である。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要せずに得られる他の全ての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0014】
本願における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序または前後順序を記述するためのものではなく、類似するリソースを区別するためのものである。また、用語「含む」、「備える」およびそれらのあらゆる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品または機器は、明確に挙げられるステップまたはユニットに限定されず、明確に挙げられなかった、あるいはこれらのプロセス、方法、製品または機器に固有の他のステップまたはユニットを含んでもよい。また、本願において使用される「および/または」は、接続しているリソースのうちの少なくとも1つを示し、例えば、Aおよび/またはBおよび/またはCは、Aのみを含むこと、Bのみを含むこと、Cのみを含むこと、およびAとBの両方が存在すること、BとCの両方が存在すること、AとCの両方が存在すること、並びにA、BとCが存在することの7つの場合を示す。
【0015】
理解しやすいように、以下に、本開示の実施例に係る幾つかの関連概念を説明する。
一、プリアンブル(Preamble)
【0016】
関連技術のアップリンク伝送モードにおいて、端末(ユーザ機器(User Equipment,UE)とも呼ばれる)はアップリンクデータを送信する必要がある場合、まず、ランダムアクセス手順によってアップリンクタイミング同期を取得し、すなわち、ネットワーク側機器からアップリンクタイミングアドバンス(Timing advance,TA)情報を取得することが必要になる。アップリンク同期を取得した後、UEは動的スケジューリングまたは半静的スケジューリングによってアップリンクデータを送信することができる。
【0017】
アップリンクデータパケットが小さい場合、ランダムアクセス手順によってアップリンク同期を取得した後にアップリンクデータを送信する方式は、リソースと電力の消費を招く。そのため、エムエムティーシー(massive Machine Type of Communication,mMTC)のシーンにおいて、UEは非同期の状態でアップリンクデータを送信することができる。
【0018】
ランダムアクセス手順と同様に、UEはPreambleを送信する時も非同期状態であるため、Preambleにサイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix,CP)を付加することにより、伝送遅延による影響を相殺する必要がある。具体的に実現する際に、PreambleはCPとシーケンス(Sequence)を含んでもよい。
二、4ステップのランダムアクセス手順(Random Access Channel,RACH)
【0019】
4ステップのRACHでは、UEは、まずネットワーク側機器にPreambleを含むMsg1を送信し、ネットワーク側機器は、Preambleを検出すると、該Preambleに対応するランダムアクセスレスポンス(Random Access Response,RAR)メッセージを含むMsg2を送信し、UEは、Msg2を受信すると、RARの指示に応じて、Msg3を送信し、ネットワークはMsg3を受信すると、コンテンションレゾリューション識別子(Contention Resolution ID)を含むMsg4を送信し、UEは、Msg4を受信すると、4ステップのランダムアクセスを遂行する。
三、2ステップのランダムアクセス手順(2-step RACH)
【0020】
ニューラジオ(New Radio,NR)には2ステップのランダムアクセス手順が導入される。
【0021】
具体的には、端末は、ランダムアクセス手順を開始する時、ネットワーク側機器に物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel,PRACH)と物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)を含むランダムアクセスメッセージMsgAを送信することができ、ここでPRACHはPreambleを含み、PUSCHは端末識別子(UE-ID)等の情報を含む。ネットワーク側機器は、MsgAを受信すると、RARとContention Resolution ID等のメッセージを含むMsgBを端末に送信する。端末はそれに対応するContention Resolution IDを含むMsgBを受信すると、2スッテプのランダムアクセス手順を遂行する。
【0022】
2ステップのRACHの主な応用シーンはスモールセル(Small Cell)、アンライセンス帯域または低複雑度端末等のシーンである。2ステップのRACHは、ランダムアクセス手順の遅延、ランダムアクセス手順に必要なシグナリングオーバヘッドおよびランダムアクセス手順のための端末の電力消費等を低減することができる。これに加えて、2ステップのRACHは、非アクティブ(Inactive)状態またはアイドル(Idle)状態でアップリンクデータを伝送するなど、ランダムアクセス手順中にアップリンクデータを同時に送信することを実現でき、低消費電力端末の電力消費をさらに低減することができる。
四、ハイブリッド自動再送要求応答タイミング(Hybrid Automatic Repeat reQuest Acknowledgement timing,HARQ-ACK timing)
【0023】
HARQ-ACK timingは、ダウンリンクデータの受信終了時刻から対応する肯定応答(Acknowledgement,ACK)/否定応答(Negative Acknowledgement,NACK)フィードバックの時刻までの間隔として定義される。
【0024】
NRは、様々なサービスおよびネットワーク展開に適応するための柔軟なHARQ-ACK timing構成をサポートする。各UEは、RRCにより複数のHARQ-ACK timingの値(K1値と呼ばれる)を含むUE固有のHARQ-ACK timingテーブルを構成することができ、K1の単位はスロット(Slot)であってもよい。
【0025】
基地局は、ダウンリンクデータ伝送のダイナミックスケジューリングを行う際に、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)においてインデックスの形でK1値を1つ指示し、該K1値は、UE固有のHARQ-ACK timingテーブルから選択された値であり、HARQ-ACKをフィードバックする時刻をUEに通知するためのものである。
【0026】
HARQ-ACK timingを指示するドメインがDCIに含まれていない場合、UEは、固定値に従ってダウンリンクデータからHARQ-ACKフィードバックまでの間隔を決定することができる。該固定値は、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)によって指示することができる。
【0027】
Slot nで送信されるダウンリンク(Downlink,DL)セミパーシステントスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling,SPS)物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel,PDSCH)の場合、それに対応するHARQ-ACKがSlot(n+K)上で伝送され、ここでKは、該DL SPSをアクティブにするDCIにおいて指示される。
五、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)リソース決定方式。
【0028】
基地局は、RRCシグナリングによってUE毎に1つまたは複数(最大4つ)のPUCCHリソースセット(Resource Set,RESET)を構成することができ、RRCは、各RESETが搬送可能なアップリンク制御情報(Uplink Control Information,UCI)のペイロード(Payload)の最大ビット数を構成するか、または事前定義する。例えば、1番目のRESETは最大2ビット(bit)、2番目のRESETと3番目のRESETはそれぞれN1とN2、4番目のRESETは最大1706 bitであり、N1とN2はRRCによって構成される。
【0029】
各RESETには、PUCCHリソース(Resource)が複数含まれてもよい。例えば、1番目のRESETには最大32個のPUCCH resourceが含まれてもよく、他のRESETにはそれぞれ最大8個のPUCCH resourceが含まれてもよい。
【0030】
UE側では、UEは、PDSCHを受信した後に、HARQ-ACKをフィードバックする必要がある。フィードバックされたHARQ-ACKが存在するPUCCHリソースを決定するために、UEは、まず、PDSCHをスケジューリングするPDCCHにおけるK1によって、PUCCHが存在するSlotを決定し、次に、フィードバックを必要とするHARQ-ACKのビット数によってPUCCHが存在するRESETを決定し、決定されたRESET内で、PUCCHリソースインジケータ(PUCCH resource indicator,PRI)ドメイン(RESET内に含まれるリソースが8個以下の場合)、または、PRIおよびPDCCHの1番目のコントロールチャネルエレメント(Control Channel Element,CCE)のインデックス(First CCE Index)(RESET内に含まれるリソースが8個を超える場合)に基づいて、具体的にRESET内のどのPUCCHリソースであるかを決定する必要がある。
【0031】
複数のPDSCHのHARQ-ACKが1つのSlotにおいてフィードバックされる場合、UEは、これらのPDSCHをスケジューリングする最後のDCI(Last DCI)におけるPRIおよびCCE Indexに基づいてPUCCHリソースを決定する。
【0032】
以下、本開示の実施例に係るリソース決定方法を説明する。
【0033】
図1を参照する。
図1は本開示の実施例によって提供されるリソース決定方法のフローチャートである。本開示の実施例のリソース決定方法は、通信機器に応用されてもよい。具体的に実現する際に、通信機器は、端末またはネットワーク側機器であってもよい。実際の応用において、端末は、携帯電話、タブレットパーソナルコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)または車載装置であってもよい。ネットワーク側機器は、基地局、中継所またはアクセスポイントであってもよい。
【0034】
図1に示すように、リソース決定方法は、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップ101であって、第1リソース情報は、第1ターゲットリソースと、少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであるステップ101を含んでもよい。
【0035】
理解しやすいように、以下に、本実施例における第1ターゲットリソースを説明する。
【0036】
具体的に実現する際に、第1ターゲットリソースは以下のいくつかの表現形式を含んでもよい。
【0037】
第1表現形式で、第1ターゲットリソースは、第1リソースセット内のリソースであってもよく、すなわち、第1ターゲットリソースは、第1リソースセットからのものであってもよく、ここで第1リソースセットはターゲットルールに従って決定される。
【0038】
第2表現形式で、第1ターゲットリソースは、第2リソースセット内のリソースであってもよく、すなわち、第1ターゲットリソースは、第2リソースセットからのものであってもよく、第2リソースセットは、デフォルトまたは事前定義されたリソースセットであってもよい。
【0039】
第3表現形式で、第1ターゲットリソースは、リソースセットとは無関係に独立したリソースであってもよい。該実施形態では、通信機器はリソースセットを取得しなくてもよい。
【0040】
具体的に実現する際に、第1ターゲットリソースは、ネットワーク側機器により決定されて、端末に指示されてもよい。
【0041】
選択的に、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、方法は、
第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するステップをさらに含む。
【0042】
具体的に実現する際に、選択的に、第3情報は、媒体アクセス制御(Medium Access Control,MAC)情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報であってもよい。
【0043】
本実施例では、通信機器は、フィードバックリソースを決定した後、フィードバックリソース上でダウンリンク伝送のHARQを伝送してもよい。具体的には、端末は、ダウンリンク伝送のHARQをフィードバックリソース上でフィードバックし、ネットワーク側機器は、ダウンリンク伝送のHARQをフィードバックリソース上で受信する。
【0044】
具体的に実現する際に、フィードバックリソースは、フィードバック時間領域リソース、フィードバック周波数領域リソース、ダウンリンク伝送のHARQを搬送するPUCCHリソースのうちの少なくとも1つを含んでもよい。さらに、フィードバック時間領域リソースは、ダウンリンク伝送のHARQが存在するスロット、サブスロット、サブフレームまたはシンボルであってもよい。
【0045】
ダウンリンク伝送はPDSCH伝送であってもよいが、それに限定されない。
【0046】
本実施例のリソース決定方法において、通信機器は、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定することができ、ここで第1リソース情報は、第1ターゲットリソースと、少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであり、それによって、HARQフィードバックリソースの決定の柔軟性を向上させることができる。
【0047】
本実施例では、第2リソース情報は以下の表現形式を有してもよい。
【0048】
表現形式1として、第2リソース情報は、第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量である。
【0049】
表現形式1に対応して、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップは、
第1ターゲットリソースおよびリソースオフセット量に基づいて、ターゲット値を決定するステップと、
ターゲット値に基づいて、ダウンリンク伝送のHARQフィードバックリソースを決定するステップと、を含む。
【0050】
具体的に実現する際に、フィードバック時間領域リソースを決定するターゲット値は、K1値として表現してもよい。フィードバック周波数領域リソースを決定するターゲット値は、F1値として表現してもよい。1時間単位内のPUCCHリソースを決定するターゲット値は、PRI1として表現してもよく、PRIは、1時間単位内のPUCCHリソースを指示するためのものである。時間単位は、スロット、サブスロット、サブフレームまたはシンボルであってもよい。
【0051】
理解しやすいように、以下に、フィードバック時間領域リソースの決定、フィードバック周波数領域リソースの決定、およびPUCCHリソースの決定をそれぞれ説明する。
一、フィードバック時間領域リソースの決定
【0052】
フィードバック時間領域リソースの決定については、第1ターゲットリソースをk2とし、リソースオフセット量を△kとする。
【0053】
K1、k2および△kの関係は、K1=k2+△kを満たす。
【0054】
K1の値を決定した後、通信機器は、端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置に基づいて、ダウンリンク伝送のHARQのフィードバック時間領域リソースを決定することができる。
【0055】
選択的に、K1、k2および△kの単位は、端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置の単位と同じであってもよく、例えば、端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置の単位はSlotであれば、K1、k2および△kの単位もSlotであるが、理解すべきこととして、時間単位は、シンボル、サブフレーム等の他の表現形式であってもよく、具体的には実際の必要に応じて決定されてもよく、本開示の実施例ではこれを限定しない。
【0056】
端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置をmとし、ダウンリンク伝送のHARQのフィードバック時間領域リソースをTとすると、T=m+K1=m+k2+△kとあり、Tの単位は端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置の単位と同じである。
【0057】
例示的に、端末がダウンリンク伝送を受信する時間位置の単位をSlotと仮定し、端末がSlot mでダウンリンク伝送を受信すると、ダウンリンク伝送のHARQのフィードバック位置はSlot(m+k2+△k)となる。
二、フィードバック周波数領域リソースの決定
【0058】
フィードバック周波数領域リソースの決定については、第1ターゲットリソースをf2とし、リソースオフセット量を△fとする。
【0059】
F1、f2および△fの関係は、F1=f2+△fを満たす。
【0060】
選択的に、f2と△fの単位は、F1の単位と同じであってもよい。
【0061】
Fの値を決定した後、通信機器は、端末がダウンリンク伝送を受信する周波数領域リソースに基づいて、ダウンリンク伝送のHARQのフィードバック周波数領域リソースを決定することができる。
三、PUCCHリソースの決定
【0062】
PUCCHリソースの決定については、第1ターゲットリソースをPRI2とし、リソースオフセット量を△PRIとする。
【0063】
PRI1、PRI2および△PRIの関係は、PRI1=PRI2+△PRIを満たす。
【0064】
実際の応用においては、通信機器は、まず、HARQのビット数に応じてターゲットRESETを決定してから、PRI1に応じてターゲットRESET内のターゲットリソースを決定してもよく、該ターゲットリソースは、すなわちHARQのフィードバック周波数領域リソースである。
【0065】
表現形式1の場合、第2リソース情報は、少なくとも以下の2つの方法によって決定され得る。
【0066】
方法1として、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、方法は、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、リソースオフセット量を決定するステップであって、
ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数であるステップ、をさらに含む。
【0067】
方法1では、端末およびネットワーク側機器はそれぞれ、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、リソースオフセット量を決定してもよい。説明すべきこととして、端末とネットワーク側機器により決定されるリソースオフセット量が同じであることを保証するために、端末とネットワーク側機器は同じ方法で、配列位置に基づいてリソースオフセット量を決定する。
【0068】
具体的に実現する際に、通信機器は、予め設定されたルールを利用し、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、リソースオフセット量を決定することができ、予め設定されたルールでは、j番目の端末グループのリソースオフセット量=j-1番目の端末グループのリソースオフセット量+bとする。ここで、N個の端末は、N個の端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列順序に応じて、P個の端末を単位として分割されることで、Q個の端末グループが得られ、QはN/Pの切り上げた値であり、第1端末グループのリソースオフセット量は0であり、jは1より大きく、Q以下の整数である。理解すべきこととして、同一の端末グループ内の各端末のリソースオフセット量は等しいものである。
【0069】
理解しやすいように、以下のように例を示して説明する。
【0070】
N個の端末は端末1、端末2、端末3、端末4および端末5を含み、N個の端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列順番は順に端末1の第1情報、端末2の第1情報、端末3の第1情報、端末4の第1情報および端末5の第1情報であり、Pは2であると仮定すると、N個の端末を3つの端末グループに分割することができ、第1端末グループは、端末1と端末2を含み、第2端末グループは、端末3と端末4を含み、第3端末グループは、端末5を含む。
【0071】
予め設定されたルールにより、第1端末グループのリソースオフセット量は0であり、端末1と端末2のオフセット量はいずれも0であり、第2端末グループのリソースオフセット量はbであり、端末3と端末4のオフセット量はいずれもbであり、第3端末グループのリソースオフセット量は2bであり、端末5のリソースオフセット量は2bである。
【0072】
説明すべきこととして、予め設定されたルールを利用してフィードバック時間領域リソースを決定する過程中のPの値は、予め設定されたルールを利用してフィードバック周波数領域リソースを決定する過程中のPの値とは異なっていてもよく、同じであってもよい。予め設定されたルールを利用してフィードバック時間領域リソースを決定する過程中のbの値は、予め設定されたルールを利用してフィードバック周波数領域リソースを決定する過程中のbの値とは異なっていてもよく、同じであってもよい。実際の応用では、Pは、ネットワーク側機器によって構成されてもよく、またはプロトコルによって予め決められてもよく、bも、ネットワーク側機器によって構成されてもよく、またはプロトコルによって予め決められてもよい。
【0073】
実際の応用では、上記予め設定されたルールは、ネットワーク側機器によって構成されてもよく、またはプロトコルによって約束されてもよい。また、予め設定されたルールは、様々な表現形式が可能であり、選択的に、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によってリソースオフセット量△k(i)を計算し、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b]mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数である。
【0074】
上記floor関数は切り捨て関数であり、上記mod関数は、剰余関数である。
【0075】
説明すべきこととして、上記の式は一例に過ぎず、他の実施形態では、予め設定されたルールは、他の計算式によって表現されてもよく、具体的には実際の必要に応じて決定されてもよく、本開示の実施例ではこれを限定しない。
【0076】
選択的に、ダウンリンクメッセージは、ランダムアクセス手順のランダムアクセスレスポンスメッセージであってもよく、具体的に、ダウンリンクメッセージは、2ステップのランダムアクセス手順のMsgBであってもよい。第1情報は、ランダムアクセスレスポンスメッセージに含まれるランダムアクセスレスポンスRARであってもよく、具体的に、MsgBに含まれるランダムアクセスレスポンス(例えばsuccess RAR)であってもよい。
【0077】
方法2として、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、方法は、
リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するステップ、をさらに含む。
【0078】
方法2では、リソースオフセット量は、ネットワーク側機器により決定されて、端末に指示されてもよい。
【0079】
従って、ネットワーク側機器にとって、第2情報の伝送は具体的に、第2情報を送信することであってもよく、端末にとって、第2情報の伝送は具体的に、第2情報を受信することであってもよい。
【0080】
説明すべきこととして、実際の応用において、第2情報にはM個の端末のリソースオフセット量が含まれてもよく、Mは正の整数である。さらに、Mが1より大きい場合、リソースオフセット量は、端末によっては異なってもよく、もちろん、一部の端末のリソースオフセット量は同じであってもよく、具体的には実際の状況に応じて決定されてもよく、本開示の実施形態ではこれを限定しない。
【0081】
Mが1より大きい場合、第1端末は、第2情報内のそれに対応するリソースオフセット量に基づいて、ダウンリンク伝送のHARQフィードバックリソースを決定してもよい。
【0082】
また、方法2では、リソースオフセット量は1つの値または1つの範囲であってもよい。
【0083】
リソースオフセット量が1つの範囲である場合には、前述した内容から、リソースオフセット量に基づいて決定されたフィードバックリソースも1つの範囲であることが分かる。このように、HARQフィードバックが失敗した場合には、通信機器は、フィードバックリソースを再び決定することなく、該フィードバックリソース上で直接HARQを再伝送することができ、それにより、HARQの伝送効率を高めることができる。該フィードバックリソースにアンライセンスリソースが含まれる場合には、通信機器は、該フィードバックリソースに含まれるライセンスリソース上でHARQを伝送するように選択することができ、それにより、HARQ伝送の成功率を向上させることができる。
【0084】
選択的に、第2情報はMAC情報であってもよい。具体的に実現する際に、第2情報は、ランダムアクセス手順に対応するランダムアクセスレスポンスメッセージに含まれてもよく、具体的に、第2情報は、2ステップのランダムアクセス手順のMsgBに含まれる情報であってもよい。さらに、第2情報は、ランダムアクセスレスポンスメッセージに含まれるRARであってもよく、具体的に、MsgBに含まれるSuccess RARであってもよく、ランダムアクセスレスポンスメッセージに含まれる、リソースオフセット量を指示するための情報であってもよい。
【0085】
表現形式2として、第2リソース情報は、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースである。
【0086】
表現形式2に対応して、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップは、
第1リソース情報が第1リソースセットである場合、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースに基づいて、ターゲット値を決定するステップと、
ターゲット値に基づいて、ダウンリンク伝送のHARQフィードバックリソースを決定するステップと、を含む。
【0087】
具体的に実現する際に、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースに基づいて、ターゲット値を決定するステップは以下の2つの実施形態を含んでもよい。
【0088】
実施形態1として、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースに基づいて、ターゲット値を決定するステップは、
第2ターゲットリソースをターゲット値として決定するステップを含む。
【0089】
具体的に実現する際に、フィードバック時間領域リソースを決定するターゲット値K1について、第2ターゲットリソースをk3とし、K1=k3とする。
【0090】
フィードバック周波数領域リソースを決定するターゲット値F1について、第2ターゲットリソースをf3とし、F1=f3とする。
【0091】
PUCCHリソースを決定するターゲット値PRI1について、第2ターゲットリソースをPRI3とし、PRI1=PRI3とする。
【0092】
実施形態2として、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースに基づいて、ターゲット値を決定するステップは、
第2ターゲットリソースおよびリソースオフセット量に基づいて、ターゲット値を決定するステップを含む。
【0093】
具体的に実現する際に、フィードバック時間領域リソースを決定するターゲット値K1について、第2ターゲットリソースをk3とし、リソースオフセット量を△kとする。K1、k3および△kの関係は、K1=k3+△kを満たす。
【0094】
フィードバック周波数領域リソースを決定するターゲット値F1について、第2ターゲットリソースをf3とし、リソースオフセット量を△fとする。F1、f3および△fの関係は、F1=f3+△fを満たす。
【0095】
PUCCHリソースを決定するターゲット値PRI1について、第2ターゲットリソースをPRI3とし、リソースオフセット量を△PRIとし、PRI1=PRI3+△PRIとする。
【0096】
ターゲット値に基づいて、ダウンリンク伝送のHARQフィードバックリソースを決定するステップの実施は、具体的に、表現形式1の記述を参照すればよく、ここでは繰り返して述べない。
【0097】
実際の応用において、第2ターゲットリソースは、第1ターゲットリソースと同じであっても異なっていてもよい。
【0098】
本実施例は、新規なリソースセットの決定方法を提供する。選択的に、第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、方法は、
ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップをさらに含み、
ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、ターゲットDCIは、ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含む。
【0099】
以下に、具体的に説明する。
【0100】
ケース1で、ターゲットルールは、第1ルールを含む。
【0101】
ケース1の場合、サブキャリア間隔(Subcarrier Spacing,SCS)とリソースセットとの対応関係を事前定義することができる。さらに、該対応関係では、異なるSCSは、異なるリソースセットに対応してもよい。
【0102】
選択的に、ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップは、
端末のSCSに対応するリソースセットを第1リソースセットとして決定するステップを含み、端末のSCSは、端末がアップリンク伝送またはHARQ-ACKフィードバックを行うSCSであってもよい。
【0103】
ケース2で、ターゲットルールは、第2ルールを含む。
【0104】
ケース2の場合、周波数範囲(Frequency Range,FR)とリソースセットとの対応関係を事前定義することができる。さらに、該対応関係では、異なるFRは、異なるリソースセットに対応してもよい。
【0105】
選択的に、ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップは、
端末のFRに対応するリソースセットを第1リソースセットとして決定するステップを含み、端末のFRは、端末がアップリンク伝送またはHARQ-ACKフィードバックを行うFRであってもよい。
【0106】
ケース3で、ターゲットルールは、第3ルールを含む。
【0107】
選択的に、ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップは、以下の少なくとも1つを含む。
ターゲットDCIは、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(Random Access-Radio Network Temporary Identifier,RA-RNTI)によってスクランブルされ、ダウンリンク伝送には、ランダムアクセスに成功することを指示するランダムアクセスレスポンスRAR(Success RAR)が含まれる場合、第1ターゲットリソースセットを第1リソースセットとして決定する。
ターゲットDCIは、RA-RNTIによってスクランブルされ、ダウンリンク伝送には、ランダムアクセスに成功することを指示するRARが含まれない場合、第2ターゲットリソースセットを第1リソースセットとして決定する。
ターゲットDCIは、一時セル無線ネットワーク一時識別子(Temporary Cell-Radio Network Temporary Identifier,TC-RNTI)によってスクランブルされる場合、第2ターゲットリソースセットを第1リソースセットとして決定する。
【0108】
ケース4で、ターゲットルールは、第4ルールを含む。
【0109】
具体的に実現する際に、ランダムアクセスタイプとリソースセットとの対応関係を事前定義することができる。さらに、異なるランダムアクセスタイプは異なるリソースセットに対応する。
【0110】
選択的に、ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップは、以下の少なくとも1つを含む。
端末のランダムアクセスタイプが2ステップのランダムアクセスである場合、第2ターゲットリソースセットを第1リソースセットとして決定する。
端末のランダムアクセスタイプが2ステップのランダムアクセスではない場合、第1ターゲットリソースセットを第1リソースセットとして決定する。
【0111】
説明すべきこととして、本実施例において、1つの実施形態では、上記第1ターゲットリソースセットおよび第2ターゲットリソースセットは、両方ともターゲットルールに従って決定されたリソースセットであってもよく、別の実施形態では、上記第1ターゲットリソースセットは、デフォルトまたは事前定義されたリソースセットであってもよく、上記第2ターゲットリソースセットは、ターゲットルールに従って決定されたリソースセットであってもよい。
【0112】
また、本実施例の第2ターゲットリソースは、本実施例の第1ターゲットリソースと同じであっても異なっていてもよい。
【0113】
表現形式3として、第2リソース情報は空であり、すなわち、HARQフィードバックリソースの決定に寄与しない。これは、第1ターゲットリソースは、リソースセットとは無関係に独立したリソースである場合に適用される。
【0114】
説明すべきこととして、本開示の実施例に説明された複数の選択的な実施形態は、互いに組み合わせて実現されてもよく、単独で実現されてもよく、本開示の実施例ではこれを限定しない。
【0115】
本開示の実施例は、以下の2種類の実施形態を含んでもよい。
【0116】
第1種の実施形態では、リソースオフセット量を導入しない。
【0117】
第1種の実施形態は、以下の実施形態を含む。
第1実施形態で、第1ターゲットリソースに基づいて、フィードバックリソースを決定し、ここで第1ターゲットリソースは、リソースセットとは無関係に独立したリソースである。
第2実施形態で、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースに基づいて、フィードバックリソースを決定し、ここで第1リソースセットは、ターゲットルールに従って決定される。
【0118】
第2種の実施形態では、リソースオフセット量を導入する。
【0119】
第2種の実施形態は以下の実施形態を含む。
第3実施形態で、第1ターゲットリソースおよびリソースオフセット量に基づいて、フィードバックリソースを決定し、ここで第1ターゲットリソースは、リソースセットとは無関係に独立したリソースである。
第4実施形態で、第1ターゲットリソースおよびリソースオフセット量に基づいて、フィードバックリソースを決定し、ここで第1ターゲットリソースは、第2リソースセット内のリソースであり、第2リソースセットは、デフォルトまたは事前定義されたリソースセットである。
第5実施形態で、第1ターゲットリソースおよびリソースオフセット量に基づいて、フィードバックリソースを決定し、ここで第1ターゲットリソースは、第1リソースセット内のリソースであり、第1リソースセットは、ターゲットルールに従って決定される。
【0120】
本開示の実施例は以下のいくつかの方法を含んでもよい。
方法1
【0121】
1)DCIは、第1HARQ-ACKリソース(K1と略称)を指示する。
2)MACプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit,PDU)内のUEのMessageの位置順序に応じてK1を暗黙的に決定するルールを定義し、このルールは、N個のUEおきに、K1がX増加することとし、ここでNは、事前定義またはネットワークによって構成された値であり、Xは、事前定義またはネットワークによって構成された値である。
【0122】
3)UEはPDSCHを受信し、該MAC PDU内の、該UEに属するMessageの位置に基づいて、実際のK1値を得る。
【0123】
決定されたK1、すなわち、決定されたPUCCHが存在する時間単位内に、選択的に、
DCIは、第1PRI(PUCCH resource indicator)を指示する。
MAC PDU内のUEのMessageの位置順序に応じてPRIを暗黙的に決定するルールを定義し、このルールは、各UEは異なるPRIを有し、1つのUEおきに、PRIがY増加することとし、ここでYは、事前定義またはネットワークによって構成された値である。
UEは、PDSCHを受信し、該MAC PDU内の、該UEに属するMessageの位置に基づいて、実際のPRI値を得る。
方法2
【0124】
接続状態が確立される前のPDSCHのHARQ-ACKフィードバックについては、そのHARQ-ACKフィードバックのリソースに対応するセットは、以下の少なくとも1つの方法によって決定される。
【0125】
1)サブキャリア間隔(Subcarrier spacing,SCS)
SCSに基づいて異なるK1セットを定義する。具体的に実現する際に、HARQ-ACKフィードバックは、UEにより使用されるSCSに対応するK1セットによって決定される。
【0126】
2)周波数範囲(Frequency range,FR)
FRに基づいて異なるK1セットを定義する。具体的に実現する際に、HARQ-ACKフィードバックは、UEにより使用されるFRに対応するK1セットによって決定される。
【0127】
3)DCIをスクランブルするRNTI
DCIがRA-RNTIによってスクランブルされ、PDSCHにSuccess RARが含まれる場合、HARQ-ACKフィードバックは、K1 set 2によって決定される。
DCIがRA-RNTIによってスクランブルされ、PDSCHにSuccess RARが含まれない場合、HARQ-ACKフィードバックは、K1 set 1によって決定される。
DCIがTC-RNTIによってスクランブルされ、HARQ-ACKフィードバックは、K1 set 1によって決定される。
【0128】
4)RACHタイプ
2つのHARQ-ACK リソースのセットを定義し、それぞれK1 set 1とK1 set 2とする。2-step RACHが構成されている場合、HARQ-ACKフィードバックは、K1 set 2によって決定され、2-step RACHが構成されていない場合、HARQ-ACKフィードバックは、K1 set 1によって決定される。
例えば、K1 set 1は、関連技術におけるデフォルトされたK1セットであってもよい。
方法3
【0129】
1)DCIは、第1K1を指示する。
2)MAC PDU内で、各UEに固有のK1’を1つ指示する。
K1’は、1つの値または1つの集合範囲であってもよい。
【0130】
3)UEはPDSCHを受信し、MAC PDU内の、該UEに属する固有のK1’に基づいて、第1K1+K1’である実際のK1を得る。
実施例1
【0131】
ネットワーク側機器は、DCI format 1_0を送信し、PDSCHを1つスケジューリングし、該PDSCHは、MsgBを搬送する。
【0132】
MsgBには、4つのUEのSuccess RARメッセージが含まれ、UE1、UE2、UE3、UE4の順に配列される。
【0133】
UEは、HARQ-ACKフィードバックの時間(即ちK1)がkであることが指示されている該DCIをSlot nで検出すると、Slot n+kを基準点とし、対応するHARQ-ACK情報のフィードバック時間を決定する必要がある。
【0134】
事前定義されたルールは、Success RARのMsgBにおける配列順序に応じて、1つのUEおきに、K1が1増加することとする。
【0135】
例えば、UE1は、MsgBに含まれる1番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE1が該MsgB内の、Success RARが含まれる1番目のUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+0として決定する。
【0136】
UE2は、MsgBに含まれる2番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE2が該MsgB内の2番目の、Success RARが含まれるUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+1として決定する。
【0137】
UE4は、MsgBに含まれる4番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE4が該MsgB内の4番目の、Success RARが含まれるUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+3として決定する。
【0138】
別の例では、時間周波数領域が異なるPUCCHリソースを例に挙げている。
【0139】
UEは、HARQ-ACKフィードバックリソースがPUCCHリソース1(即ち、番号がkであるもの)であることが指示されている該DCIをSlot nで検出すると、Slot n+kにおいて、PUCCHリソース1を基準点とし、対応するHARQ-ACK情報のフィードバックリソースを決定する必要がある。
【0140】
事前定義されたルールは、Success RARのMsgBにおける配列順序に応じて、1つのUEおきに、kが1増加することとする。
【0141】
例えば、UE1は、MsgBに含まれる1番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE1が該MsgB内の1番目の、Success RARが含まれるUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックのリソースをPUCCHリソースk+0として決定する。
【0142】
UE2は、MsgBに含まれる2番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE2が該MsgB内の2番目の、Success RARが含まれるUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックのリソースをPUCCHリソースk+1として決定する。
【0143】
UE4は、MsgBに含まれる4番目のSuccess RARに対応するUEであり、UE1は、MsgBを受信して復号した後、UE4が該MsgB内の4番目の、Success RARが含まれるUEであることを確認すると、ルールに従って、HARQ-ACKフィードバックのリソースをPUCCHリソースk+3として決定する。
実施例2
【0144】
異なるHARQ-ACKリソースに対応する異なるサブキャリア間隔を事前定義し、表1に示す。
【0145】
【0146】
UEは、アップリンクフィードバックに使用されるSCSに基づいて、対応するHARQ-ACKフィードバックの時間セットを選択する。
【0147】
例えば、DCIに指示されるHARQ-ACKフィードバックの時間セット内のindexが3であり、UEがPUCCHをフィードバックするサブキャリア間隔が30キロヘルツ(kHz)である場合、30 kHzに対応するHARQ-ACKフィードバックの時間セットに基づいて、HARQフィードバック時間がB3であり、すなわち、Slot n+B3でHARQ-ACKをフィードバックすることを決定する。
実施例3
【0148】
ネットワーク側機器は、DCI format 1_0を送信し、MsgBを搬送するPDSCHを1つスケジューリングする。
【0149】
MsgBには、4つのUEのSuccess RARメッセージが含まれ、UE1、UE2、UE3、UE4の順に配列される。
【0150】
UEは、HARQ-ACKフィードバックの時間(即ちK1)がkであることが指示されている該DCIをSlot nで検出すると、Slot n+kを基準点とし、対応するHARQ-ACK情報のフィードバック時間を決定する必要がある。
【0151】
MsgBには、UE1~UE4それぞれのHARQ-ACKフィードバックの時間K1’が含まれる。
【0152】
例えば、MsgBに含まれるUE1のK1’=a0である場合、UE1は、MsgBを受信して復号した後、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+a0として決定する。
MsgBに含まれるUE2のK1’=a1である場合、UE2は、MsgBを受信して復号した後、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+a1として決定する。
MsgBに含まれるUE4のK1’=a3である場合、UE1は、MsgBを受信して復号した後、HARQ-ACKフィードバックの時間をSlot n+k+a3として決定する。
【0153】
このことから分かるように、本開示の実施例は、RRC接続が確立される前のPDSCHのHARQ-ACKフィードバックのリソースをより柔軟に指示することができる。
【0154】
図2を参照する。
図2は本開示の実施例によって提供される通信機器の構成
図1である。
図2に示すように、通信機器200は、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するための第1決定モジュール201を備え、
第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つである。
【0155】
選択的に、第2リソース情報は、第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量である。
【0156】
選択的に、通信機器200は、第1決定モジュール201が第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、リソースオフセット量を決定するための第2決定モジュールをさらに備え、
ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数である。
【0157】
選択的に、第2決定モジュールは、具体的に、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によってリソースオフセット量△k(i)を計算するために用いられ、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b]mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数である。
【0158】
選択的に、通信機器200は、第1決定モジュール201が第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するための第1伝送モジュール、をさらに備える。
【0159】
選択的に、第2情報は、媒体アクセス制御MAC情報である。
【0160】
選択的に、第1ターゲットリソースは、第1リソースセット内のリソースである。
【0161】
選択的に、第2リソース情報は、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースである。
【0162】
選択的に、通信機器200は、
第1決定モジュール201が第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するための第3決定モジュールをさらに備え、
ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、ターゲットDCIは、ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含む。
【0163】
選択的に、通信機器200は、第1決定モジュール201が第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップの前に、第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するための第2伝送モジュール、をさらに備える。
【0164】
選択的に、第3情報は、MAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報である。
【0165】
通信機器200は、本開示の方法実施例において通信機器200により実現可能な各プロセスを実現し、同様の有益な効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。
【0166】
図3を参照する。
図3は本開示の実施例によって提供される通信機器の構成
図2であり、
図3に示すように、通信機器300は、プロセッサ301、メモリ302、ユーザインターフェース303、トランシーバ304およびバスインターフェースを備える。
【0167】
本開示の実施例では、通信機器300は、メモリ302に記憶され、プロセッサ301によって実行可能なコンピュータプログラムをさらに備え、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップが実現され、
第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つである。
【0168】
図3において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されるバスおよびブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ301によって代表される1つまたは複数のプロセッサとメモリ302によって代表されるメモリの様々な回路とを互いにリンクさせる。バスアーキテクチャはまた、周辺機器、レギュレータおよび電力管理回路等の様々な他の回路を互いにリンクさせることもでき、これらは当技術分野では周知であるので、本明細書ではこれ以上説明しない。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。トランシーバ304は、送信機と受信機を含む複数の要素であってもよく、伝送媒体上で様々な他の装置と通信するユニットを提供する。異なるユーザ機器によって、ユーザインターフェース303はまた、必要な機器に外付けまたは内付け可能なインターフェースであってもよく、接続される機器は、キーパッド、表示装置、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティック等を含むがこれらに限定されない。
【0169】
プロセッサ301は、バスアーキテクチャおよび一般的な処理を管理する役割を担い、メモリ302は、プロセッサ301が操作を実行するときに用いられるデータを記憶することができる。
【0170】
選択的に、第2リソース情報は、第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量である。
【0171】
選択的に、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、リソースオフセット量を決定するステップが実現されてもよく、
ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数である。
【0172】
選択的に、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式よってリソースオフセット量△k(i)を計算するステップが実現されてもよく、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b]mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数である。
【0173】
選択的に、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
トランシーバ304を経由してリソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するステップが実現されてもよい。
【0174】
選択的に、第2情報は、媒体アクセス制御MAC情報である。
【0175】
選択的に、第1ターゲットリソースは、第1リソースセット内のリソースである。
【0176】
選択的に、第2リソース情報は、第1リソースセット内の第2ターゲットリソースである。
【0177】
選択的に、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
ターゲットルールに従って、第1リソースセットを決定するステップが実現されてもよく、
ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、ターゲットDCIは、ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含む。
【0178】
選択的に、コンピュータプログラムがプロセッサ301によって実行されると、
トランシーバ304を経由して第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するステップが実現されてもよい。
【0179】
選択的に、第3情報は、MAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報である。
【0180】
通信機器300は、上記方法の実施例において通信機器により実現可能な各プロセスを実現することができ、重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。
【0181】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述したリソース決定方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスクまたは光ディスク等である。
【0182】
説明すべきこととして、本明細書において、用語「含む」、「包含」またはその他のあらゆる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、これによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、これらの要素を含むのみならず、明確に挙げられなかった他の要素、または、このようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素をさらに含む。特に制限しない限り、「…の1つを含む」という表現によって限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品または装置において、他の同一要素がさらに存在することを排除しない。
【0183】
以上の実施形態の説明によって、当業者であれば、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用のハードウェアプラットフォームとの組み合わせによって実現することができ、もちろんハードウェアによって実現することもできるが、通常、前者がより好ましい実施形態であることを理解できる。このような見解をもとに、本開示の技術的解決手段は、本質的部分、換言すれば、関連する技術に寄与する部分がソフトウェア製品として実現することができる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法を通信機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアーコンディショナー、またはネットワーク機器等であってもよい)に実行させるための幾つかの指令を含む。
【0184】
本願により提供される実施例では、開示した装置および方法は、他の形態で実現できることを理解すべきである。例えば、上述した装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実現時に別の形態で分割してもよく、例えば複数のユニットまたはコンポーネントは組み合わせてもよく、または別のシステムに統合してもよく、またはいくつかの特徴を省略もしくは実行しなくてもよい。一方、図示または説明した相互の結合または直接結合または通信接続はいくつかのインターフェース、機器またはユニットを介した間接結合または通信接続であり得、電気的、機械的または他の形態であり得る。
【0185】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは一つの処理ユニットに統合されてもよく、それぞれ独立して物理的に存在してもよく、二つまたは二つ以上で一つのユニットに統合されてもよい。
【0186】
機能はソフトウェア機能ユニットの形で実現され且つ独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような見解をもとに、本開示の技術的解決手段は、本質的部分、換言すれば、関連する技術に寄与する部分がソフトウェア製品として実現することができる。該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法の全てまたは一部のステップをコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器等であってもよい)に実行させる複数の命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュディスク、ポータブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスク等のプログラムコードを記憶可能である様々な媒体を含む。
【0187】
以上、図面を参照しながら本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記具体的な実施形態に限定されず、上記具体的な実施形態は、例示的なものに過ぎず、制限的なものではない。当業者は、本開示の教示によって、本開示の主旨および特許請求の範囲で保護される範囲を逸脱することなく、多種の形式を実現することができ、これらはいずれも本開示の保護範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器に応用されるリソース決定方法であって、
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するステップを含み、
前記第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであることを特徴とする、リソース決定方法。
【請求項2】
前記第2リソース情報は、前記第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定するステップをさらに含み、
前記ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定する前記ステップは、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によって前記リソースオフセット量△k(i)を計算するステップを含み、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b] mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
前記リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するステップをさらに含
み、
前記第2情報は媒体アクセス制御MAC情報であることを特徴とする、請求項
2に記載の方法。
【請求項6】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
ターゲットルールに従って、前記第1リソースセットを決定するステップをさらに含み、
前記ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、前記ターゲットDCIは、前記ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前記ステップの前に、
前記第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するステップをさらに含
み、
前記第3情報はMAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報であることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定するための第1決定モジュールを備え、
前記第1リソース情報は、
第1ターゲットリソースと、
少なくとも2つのリソースを含む第1リソースセットと、のうちのいずれか1つであることを特徴とする、通信機器。
【請求項9】
前記第2リソース情報は、前記第1ターゲットリソースに対するリソースオフセット量であることを特徴とする、請求項
8に記載の通信機器。
【請求項10】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置に基づいて、前記リソースオフセット量を決定するための第2決定モジュールをさらに備え、
前記ダウンリンクメッセージはN個の端末の第1情報を含み、Nは1より大きい整数であることを特徴とする、請求項
9に記載の通信機器。
【請求項11】
前記第2決定モジュールは、具体的に、
端末の第1情報のダウンリンクメッセージにおける配列位置がi番目の配列位置である場合、以下の式によって前記リソースオフセット量△k(i)を計算するために用いられ、
△k(i)=[(floor((i-1)/P))×b] mod N
式中、bは調整ステップサイズであり、Pは正の整数であることを特徴とする、請求項
10に記載の通信機器。
【請求項12】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記リソースオフセット量を指示するための第2情報を伝送するための第1伝送モジュールをさらに備
え、
前記第2情報は媒体アクセス制御MAC情報であることを特徴とする、請求項
9に記載の通信機器。
【請求項13】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記ターゲットルールに従って、前記第1リソースセットを決定するための第3決定モジュールをさらに備え、
前記ターゲットルールは、
端末のサブキャリア間隔SCSに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第1ルールと、
端末の周波数範囲FRに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第2ルールと、
ターゲットダウンリンク制御情報DCIをスクランブルする無線ネットワーク一時識別子RNTIに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第3ルールであって、前記ターゲットDCIは、前記ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIである第3ルールと、
端末のランダムアクセスタイプに基づいて、前記第1リソースセットを決定するための第4ルールと、のうちのいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項
8に記載の通信機器。
【請求項14】
前記第1決定モジュールが第1リソース情報および第2リソース情報に基づいて、ダウンリンク伝送のハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックリソースを決定する前に、前記第1ターゲットリソースを指示する第3情報を伝送するための第2伝送モジュールをさらに備
え、
前記第3情報はMAC情報、DCIまたは無線リソース制御RRC情報であることを特徴とする、請求項
8に記載の通信機器。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から
7のいずれか1項に記載のリソース決定方法のステップが実現されることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】