(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】信号監視方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20221121BHJP
H04W 76/28 20180101ALI20221121BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W76/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519521
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 CN2020097151
(87)【国際公開番号】W WO2021057122
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910933384.5
(32)【優先日】2019-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲クアン▼ 奕如
(72)【発明者】
【氏名】▲單▼ 宝▲クン▼
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲海▼博
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC22
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願の実施形態は、通信分野に関し、対応する機会に端末デバイスが省電力信号を監視する必要があるかどうかを判定するために、省電力信号を監視する機会がactive timeにあるかどうかを判定するための信号監視方法および装置を提供する。方法では、端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する。端末デバイスは、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定する。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。本出願の実施形態は、5G NRなどの移動通信システムに適用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定した場合、前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位で省電力信号を監視することをスキップするステップであって、前記省電力信号は、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視すべきかどうか前記端末デバイスに示すために使用される、ステップ
を含み、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、信号監視方法。
【請求項2】
前記方法が、
前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するステップをさらに含む、請求項1に記載の信号監視方法。
【請求項3】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項1または2に記載の信号監視方法。
【請求項4】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mが4である、請求項1から3のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項5】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項6】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項7】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項8】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項9】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定することが、
第2の条件が満たされる場合、前記端末デバイスは前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にあることを含み、前記第2の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記SRを送信すること、の少なくとも1つを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項10】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項1から9のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項11】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にないと判定した場合、前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位で省電力信号を監視するステップと、
前記端末デバイスによって、前記省電力信号に基づいて、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視すべきかどうか判定するステップと
を含み、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、信号監視方法。
【請求項12】
前記方法が、
前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するステップをさらに含む、請求項11に記載の信号監視方法。
【請求項13】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項11または12に記載の信号監視方法。
【請求項14】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mが4である、請求項11から13のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項15】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項16】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項17】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項11から14のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項18】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項11から14のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項19】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定することが、
第1の条件が満たされる場合、前記端末デバイスは前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にないことを含み、前記第1の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連媒体アクセス制御制御要素MAC CEを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記スケジューリング要求SRを送信しないこと、の少なくとも1つを含む、請求項11から18のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項20】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項11から19のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項21】
第1の時間単位でトランシーバユニットによって受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定し、前記第2の時間単位で省電力信号を監視することをスキップするように構成された処理ユニットであって、前記省電力信号は、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視するかどうかを前記端末デバイスに示すために使用される、処理ユニットを備え、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、端末デバイス。
【請求項22】
前記処理ユニットが、
前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するようにさらに構成される、請求項21に記載の端末デバイス。
【請求項23】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項21または22に記載の端末デバイス。
【請求項24】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mは4である、請求項21から23のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項25】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項26】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項27】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項21から24のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項28】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項21から24のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項29】
前記処理ユニットが、
第2の条件が満たされた場合、前記端末デバイスが前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にあると判定するように構成され、前記第2の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記SRを送信すること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項21から28のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項30】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項21から29のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項31】
第1の時間単位でトランシーバユニットによって受信または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にないと判定された場合、前記第2の時間単位で省電力信号を監視するように構成された処理ユニットを備え、
前記処理ユニットは、前記省電力信号に基づいて、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視するかどうかを決定するようにさらに構成され、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、端末デバイス。
【請求項32】
前記処理ユニットが、
前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するようにさらに構成される、請求項31に記載の端末デバイス。
【請求項33】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項31または32に記載の端末デバイス。
【請求項34】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mは4である、請求項31から33のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項35】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項31から34のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項36】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項31から34のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項37】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項31から34のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項38】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項31から34のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項39】
前記処理ユニットが、
第1の条件が満たされた場合、前記端末デバイスが前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にないと判定するように構成され、前記第1の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連媒体アクセス制御制御要素MAC CEを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記スケジューリング要求SRを送信しないこと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項31から38のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項40】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項31から39のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項41】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリは命令を格納し、前記プロセッサが前記命令を呼び出して実行すると、前記通信装置は、請求項1から10または請求項11から20のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行することを可能にされる、通信装置。
【請求項42】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1から10または請求項11から20のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行することを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1から10または請求項11から20のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行することを可能にされる、コンピュータプログラム製品。
【請求項44】
メモリを備えるチップシステムであって、前記メモリはコンピュータ実行可能命令を格納し、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1から10または請求項11から20のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行する、チップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2019年9月29日付で中国国家知識産権局に出願された、「SIGNAL MONITORING METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第201910933384.5号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、通信分野に関し、特に、信号監視方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)および第5世代(5th generation、5G)移動通信システムの新しい無線(new radio、NR)では、不連続受信サイクル(discontinuous reception cycle、DRX cycle)が定義されている。
図1に示すように、DRX cycleは、「On Duration」および「Opportunity for DRX」を含む。On Durationはオン持続時間と呼ばれてもよく、Opportunity for DRXはDRXの機会と呼ばれてもよい。On Duration開始時点(またはDRX Cycle開始時点)で、持続時間タイマ上のDRX(drx-onDurationTimer、これはonDurationTimerとも呼ばれる)が開始され得る。drx-onDurationTimerの持続時間は、On Durationの持続時間である。drx-onDurationTimerの実行持続時間中、端末デバイスはウェイクアップ状態にあり得る。言い換えれば、端末デバイスは、物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)を監視する。drx-onDurationTimerの満了は、「on Duration」期間が終了したことを示す。この場合、端末デバイスは「Opportunity for DRX」時間を入力することができる。「Opportunity for DRX」の間、端末デバイスは、消費電力を削減するために、スリープ時間(スリープ状態)にあり、PDCCHを受信しない。しかしながら、端末デバイスが、drx-onDurationTimerの実行持続時間内に、新しい送信(new transmission)をスケジューリングするためのPDCCHを受信した場合、端末デバイスは、その後基地局によってスケジューリングされ続ける可能性が高いので、端末デバイスは、非アクティビティタイマ(drx-InactivityTimer)を開始(または再開)することができる。端末デバイスは、drx-InactivityTimerが満了するまで、drx-InactivityTimerの実行持続時間中にPDCCHを監視し続けることができる。一般に、drx-onDurationTimerおよび/またはdrx-InactivityTimerの実行持続時間では、端末デバイスはアクティブ時間(active time)にあるとみなされ得る。言い換えれば、端末デバイスはPDCCHを監視する必要がある。
【0004】
消費電力をさらに削減するために、NRリリース16(release 16、Rel-16)の標準化議論では、省電力信号(power saving signal)に基づく方法が提案されている。
図2に示すように、DRX cycleが開始する前に(言い換えると、On Durationの前に)、ネットワークデバイスは、省電力信号を端末デバイスに送信して、1つまたは複数のDRX cycleでスリープ状態に入るように端末デバイスに指示することができる。もちろん、スリープ状態にある端末デバイスは、代替的に、省電力信号によってウェイクアップされてもよい。
【0005】
一般に、省電力信号を監視する時間(機会)はOn Durationよりも前である。しかしながら、端末デバイスが依然としてactive timeにある場合、例えば、drx-InactivityTimerは依然として実行中である。この場合、端末デバイスは、消費電力を削減するために、省電力信号を監視(リッスン)する必要がない場合がある。したがって、省電力信号を監視する必要があるかどうかを判定するために、端末デバイスがactive timeにあるかどうかをどのように判定するかが、解決すべき緊急の問題になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、省電力信号を監視する必要があるかどうかを判定するために、端末デバイスがactive timeにあるかどうかを判定するための信号監視方法および装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は信号監視方法を提供し、方法は、端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイスが第2の時間単位で省電力信号を監視することを含む。端末デバイスは、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定する。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0008】
本出願のこの実施形態で提供される方法によれば、端末デバイスは、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうか判定することができる(省電力信号を監視する機会)。端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定された場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する必要がある。これにより、従来技術における問題が解決される。
【0009】
第1の態様の可能な実装形態では、端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定することは、第1の条件が満たされた場合、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないことを特に含む。第1の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。端末デバイスが第1の時間単位でDRX関連媒体アクセス制御制御要素(medium/media access control control element、MAC CE)を受信する。あるいは、端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信しない。あるいは、端末デバイスは、第1の時間単位でスケジューリング要求(scheduling request、SR)を送信しない。
【0010】
前述の条件に基づいて、端末デバイスは、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうかを正確に判定することができる。これにより、ネットワークデバイス側と端末デバイス側との間のファジーな短時間アライメント期間が排除され、その結果、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視する必要があるかどうかを正確に判定することができる。
【0011】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は信号監視方法を提供し、方法は、端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視しないことを含む。省電力信号は、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを端末デバイスに示すために使用される。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0012】
本出願のこの実施形態で提供される方法によれば、端末デバイスは、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうか判定することができる(省電力信号を監視する機会)。端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定された場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する必要がない。これにより、端末デバイスの電力消費を低減することができる。
【0013】
第2の態様の可能な実装形態では、端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定することは、第2の条件が満たされた場合、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあることを特に含む。第2の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。端末デバイスが第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しない。あるいは、端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信する。あるいは、端末デバイスは、第1の時間単位でSRを送信する。
【0014】
前述の条件に基づいて、端末デバイスは、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうかを正確に判定することができる。これにより、ネットワークデバイス側と端末デバイス側との間のファジーな短時間アライメント期間が排除され、その結果、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視する必要があるかどうかを正確に判定することができる。
【0015】
第2の態様の可能な実装形態では、方法は、端末デバイスが、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始することをさらに含む。
【0016】
第1の態様または第2の態様の可能な実装形態では、第2の時間単位は、省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の(離散)時間単位のうちの1つである。Nは、1以上の整数である。あるいは、第2の時間単位は、(連続した)時間間隔内にあり、ネットワークデバイスによって省電力信号を監視するように構成された時間単位である。
【0017】
第1の態様または第2の態様の可能な実装形態では、第3の時間単位はミリ秒の単位であり、Mは1から7の任意の整数である。
【0018】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は信号送信方法を提供し、方法は、ネットワークデバイスが第1の時間単位でメッセージを送信または受信することを含む。ネットワークデバイスによって送信されたメッセージは、DRX関連MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含む。ネットワークデバイスによって受信されたメッセージはSRを含む。
【0019】
第4の態様によれば、本出願の一実施形態は、第1の時間単位でトランシーバユニットによって受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定された場合、第2の時間単位で省電力信号を監視するように構成された処理ユニットを備える端末デバイスを提供する。処理ユニットは、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定するようにさらに構成される。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0020】
第4の態様の可能な実装形態では、処理ユニットは、第1の条件が満たされた場合、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定するように構成される。第1の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。DRX関連MAC CEが第1の時間単位でトランシーバユニットを介して受信される。あるいは、アップリンクグラントまたはダウンリンク割り当ては、第1の時間単位でトランシーバユニットを介して受信されない。あるいは、SRは、第1の時間単位でトランシーバユニットを介して送信されない。
【0021】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は、第1の時間単位でトランシーバユニットによって受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定された場合、第2の時間単位で省電力信号を監視することを回避するように構成された処理ユニットを備える端末デバイスを提供する。省電力信号は、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを端末デバイスに示すために使用される。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0022】
第5の態様の可能な実装形態では、処理ユニットは、第2の条件が満たされた場合、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定するように構成される。第2の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。DRX関連MAC CEが第1の時間単位でトランシーバユニットを介して受信されない。あるいは、アップリンクグラントまたはダウンリンク割り当ては、第1の時間単位でトランシーバユニットを介して受信される。あるいは、SRは、第1の時間単位でトランシーバユニットを介して送信される。
【0023】
第5の態様の可能な実装形態では、処理ユニットは、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するようにさらに構成される。
【0024】
第4の態様または第5の態様の可能な実装形態では、第2の時間単位は、省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つである。Nは、1以上の整数である。あるいは、第2の時間単位は、時間間隔内にあり、ネットワークデバイスによって省電力信号を監視するように構成された時間単位である。
【0025】
第4の態様または第5の態様の可能な実装形態では、第3の時間単位はミリ秒の単位であり、Mは1から7の任意の整数である。
【0026】
第6の態様によれば、本出願の一実施形態は、第1の時間単位でメッセージを送信またはメッセージを受信するように構成されたトランシーバユニットを備えるネットワークデバイスを提供する。送信されたメッセージは、DRX関連MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含む。受信されたメッセージはSRを含む。
【0027】
第7の態様によれば、本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様のいずれか1つで提供される任意の方法を実行することを可能にされる。
【0028】
第8の態様によれば、本発明の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様のいずれか1つで提供される任意の方法を実行することを可能にされる。
【0029】
第9の態様によれば、本出願の一実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、プロセッサを含み、メモリをさらに含んでもよい。チップシステムは、前述の態様のいずれか1つで提供される任意の方法を実施するように構成される。チップシステムはチップを含んでもよいし、またはチップと別の個別デバイスとを含んでもよい。
【0030】
第10の態様によれば、本出願の一実施形態は通信装置をさらに提供する。装置は、端末デバイス、ネットワークデバイス、またはチップであってもよい。装置は、前述の態様のいずれか1つで提供される任意の方法を実施するように構成されたプロセッサを備える。通信装置は、プログラム命令およびデータを格納するように構成されたメモリをさらに備えてもよい。メモリは、装置に統合されたメモリ、または装置の外部に配置されたオフチップメモリであってもよい。メモリはプロセッサに結合される。プロセッサは、前述の態様のいずれか1つで提供される任意の方法を実施するために、メモリに格納されたプログラム命令を呼び出して実行することができる。通信装置は、通信インターフェースをさらに備えてもよい。通信インターフェースは、別のデバイスと通信するために装置によって使用される。
【0031】
第11の態様によれば、本出願の実施形態はシステムを提供する。システムは、第4の態様または第5の態様の端末デバイスと、第6の態様のネットワークデバイスとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】従来技術におけるDRXサイクルの概略図である。
【
図2】従来技術における省電力信号の送信の概略図である。
【
図3】本出願の一実施形態による信号監視に適用可能な方法のアーキテクチャの概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による信号監視に適用可能な方法の信号相互作用の概略図である。
【
図5】本出願の一実施形態による端末デバイスの構造の概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態による別の端末デバイスの構造の概略図である。
【
図7】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【
図8】本出願の一実施形態による別のネットワークデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の実施形態の説明を明確かつ簡潔にするために、関連する概念または技術を最初に簡単に説明する。
【0034】
DRXサイクル:
図1に示すように、DRXサイクルは、On DurationおよびOpportunity for DRXを含む。drx-onDurationTimerは、On Duration開始時点で開始され得る。drx-onDurationTimerの満了は、「on Duration」期間が終了したことを示す。drx-onDurationTimerの実行持続時間において、端末デバイス(例えば、ユーザ機器(user equipment、UE))がアップリンク(uplink、UL)またはダウンリンク(downlink、DL)の新しい送信(new transmission)をスケジューリングするためのPDCCHを受信すると、UEはdrx-InactivityTimerを開始(または再開)することができる。drx-InactivityTimerの持続時間は、UEが新しい送信のためのPDCCHを受信した後の持続時間を含む。例えば、UEが新しい送信のためのPDCCHを受信した後の持続時間は、新しい送信のためのPDCCHが位置するサブフレーム後の持続時間、またはPDCCHが位置するPDCCH機会後の持続時間であり得る。PDCCH機会は、PDCCHを監視するために端末デバイスによって使用される期間(例えば、1つまたは複数のシンボル)である。PDCCH機会は、PDCCH監視機会と呼ばれてもよい。UEは、drx-InactivityTimerが満了するまで、drx-InactivityTimerの実行持続時間中にPDCCHを監視し続けることができる。
【0035】
加えて、アップリンクHARQプロセス(process)およびダウンリンクHARQプロセスの場合、システムは、UEが前のアップリンクまたはダウンリンク送信が時間ウィンドウの間継続した後にのみアップリンクPDCCHまたはダウンリンクPDCCHの監視を開始することを可能にするために、時間ウィンドウを別々に定義する。時間ウィンドウは、タイマを介して実装されてもよい。各アップリンクHARQプロセスおよび各ダウンリンクHARQプロセスは、1つのタイマに対応し得る。例えば、ダウンリンクHARQプロセスに対応するタイマは、HARQ RTT Timerまたはdrx-HARQ-RTT-TimerDLであり、アップリンクHARQプロセスに対応するタイマは、UL HARQ RTT Timerまたはdrx-HARQ-RTT-TimerULである。RTTは、往復時間(round trip time)が短い。
【0036】
アップリンクHARQプロセスでは、対応するタイマが満了すると、対応するアップリンク再送信タイマ(drx-ULRetransmissionTimerとも呼ばれるdrx-RetransmissionTimerUL)が開始される。ダウンリンクHARQプロセスでは、対応するタイマが満了すると、対応するダウンリンク再送信タイマ(drx-RetransmissionTimerとも呼ばれるdrx-RetransmissionTimerDL)が開始される。UEは、drx-RetransmissionTimerULまたはdrx-RetransmissionTimerDLが動作しているときにPDCCHを監視することができる。
【0037】
DRXサイクルが設定されている場合、UEは、PDCCHを監視するために、アクティブ時間(Active time)においてウェイクアップし得る。そうでなければ、UEはPDCCHを監視する必要がない。言い換えれば、UEはスリープ時間に入ることができる。「スリープ時間」におけるUEの消費電力は、DRX「アクティブ時間」における消費電力よりも低い。端末デバイスがアクティブ時間中であるかどうかは、以下の条件のうちの少なくとも1つに従って判定され得る。
【0038】
(1)アクティブ時間は、以下のタイマ:drx-onDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimerUL、drx-RetransmissionTimerDL、または競合解決タイマ(ra-ContentionResolutionTimerまたはmac-ContentionResolutionTimer)の少なくとも1つの実行時間期間を含む。競合解決タイマは、ランダムアクセスプロセスでメッセージ3を送信した後、メッセージ4を示すために使用されるPDCCHを端末デバイスが監視するための時間長を決定するように構成され得る。
【0039】
(2)SRが送信されて保留中(pending)の期間では、端末デバイスはアクティブ時間にある。SRがトリガされると、SRはSRがキャンセルされるまで保留中である。SRが保留中である期間は、SRが送信された時点とSRがキャンセルされた時点との間の期間である。
【0040】
(3)端末デバイスがランダムアクセス応答(random access response、RAR)を正常に受信した後、新しい送信を示すPDCCHを受信しない期間では、端末デバイスはアクティブ時間内にある。PDCCHはC-RNTIを介してスクランブルされ、RARは、UEによって競合ベースのランダムアクセスプリアンブルから選択されたランダムアクセスプリアンブルのRARではない。
【0041】
DRXメカニズム以外のいくつかの機能では、場合によっては、UEが「アクティブ時間」または「スリープ時間」にある必要があることが指定され得ることに留意されたい。これらの機能制限は、DRXメカニズムと矛盾しない。代わりに、機能制限とDRXメカニズムとの和集合が使用される。したがって、UEが実際に「アクティブ時間」にあるか「スリープ時間」にあるかは、UEのすべての機能に基づいて判定される必要がある。これは本出願では特に限定されない。
【0042】
加えて、DRX構成のセットにおいて、基地局は、短いDRX(short DRX)サイクルと長いDRX(long DRX)サイクルの2つのサイクルをUEに構成することができる。2つのサイクルのサイクル長は異なり、UEは2つのサイクルを切り替えることができる。短いDRXサイクルのサイクル長の値の範囲は2ms~640msであり、長いDRXサイクルのサイクル長の値の範囲は10ms~10240msである。長いDRXサイクルはデフォルトで構成される必要があり、短いDRXサイクルは任意選択で構成される。短いDRXサイクルがUEのために構成されている場合、UEは、短いDRXサイクルが開始したときにdrx-ShortCycleTimerを開始することができる。drx-ShortCycleTimerが満了すると、端末デバイスは長いDRXサイクルに暗黙的に切り替わることができる。drx-ShortCycleTimerの長さは、短いDRXサイクルの持続時間である。
【0043】
省電力信号は、power saving signalと呼ばれてもよく、またはウェイクアップ信号(wake up signal、WUS)またはPDCCH-WUSと呼ばれてもよく、以下ではまとめて省電力信号と呼ばれる。省電力信号は、物理ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)で搬送され得る。
【0044】
省電力信号は、以下の方法で指示として使用され得る:(1)省電力信号はウェイクアップ信号として使用される。端末デバイスが省電力信号を受信した場合、端末デバイスはウェイクアップする必要がある。端末デバイスが省電力信号を受信しない場合、端末デバイスはデフォルトでスリープすることができる。(2)省電力信号は、端末デバイスがその後にウェイクアップまたはスリープする必要があるかどうかを明示的に示す。例えば、省電力信号は、端末デバイスが1つまたは複数のDRXサイクル(または1つまたは複数のDRXサイクルのOn Duration期間)においてスリープ状態にあることを明示的に示す。言い換えれば、端末デバイスは、端末デバイスの電力消費を低減するために、1つまたは複数のDRXサイクル(または1つまたは複数のDRXサイクルのOn Duration期間)においてPDCCHを監視しない。あるいは、省電力信号は、スリープ状態にある端末デバイスをウェイクアップさせるために、端末デバイスが1つまたは複数のDRXサイクルでPDCCHを監視することを明示的に示す。
【0045】
本出願の実施形態は、LTEシステム、5G NRシステム、および次世代無線ローカルエリアネットワークシステムなどの様々な無線通信システムに適用され得る。
【0046】
図3は、本出願の一実施形態による信号送信方法に適用可能な通信システムの概略図である。通信システムは、ネットワークデバイス100(例えば、基地局)と、ネットワークデバイス100に接続された1つまたは複数の端末デバイス200(
図3には1つの端末デバイスのみが示されている)とを含むことができる。端末デバイス200は、第1の時間単位で、ネットワークデバイス100によって送信されたメッセージを受信し、またはネットワークデバイス100にメッセージを送信することができる。端末デバイス200が、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイス200が第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイス200は、第2の時間単位で省電力信号を監視し、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定する。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0047】
以下は、本出願の実施形態における添付図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決策を説明する。本出願の説明において、特に明記しない限り、「少なくとも1つ」は1つまたは複数を意味し、「複数」は2つ以上を意味する。加えて、本出願の実施形態の技術的解決策を明確に説明するため、本出願の実施形態では、基本的に同じ機能および目的を有する同じ項目または類似する項目を区別するために「第1」および「第2」などの用語が使用される。当業者は、「第1」および「第2」などの用語は数量または実行シーケンスを限定せず、「第1」および「第2」などの用語は明確な違いを示さないことを理解し得る。
【0048】
理解を容易にするために、以下で、添付の図面を参照して、本出願の実施形態で提供される信号監視方法を具体的に説明する。
【0049】
図4に示すように、本出願の一実施形態は、以下のステップを含む信号監視方法を提供する。
【0050】
401:任意選択で、ネットワークデバイスは、第1の時間単位で端末デバイスにメッセージを送信し、および/または端末デバイスによって送信されたメッセージを受信する。
【0051】
ネットワークデバイスによって送信されたメッセージは、DRX関連MAC CE、アップリンクグラント(grants)、またはダウンリンク割り当て(assignments)のうちの少なくとも1つを含み得る。端末デバイスによって送信されたメッセージはSRであり得る。
【0052】
DRX関連MAC CEは、DRX Command MAC CEまたはLong DRX Command MAC CEであり得る。端末デバイスがDRX Command MAC CEまたはLong DRX Command MAC CEを受信すると、端末デバイスはdrx-onDurationTimerおよびdrx-InactivityTimerを停止する必要がある。加えて、端末デバイスがDRX Command MAC CEを受信したときに、短いDRXサイクルが端末デバイスのために現在構成されている場合、端末デバイスは短いDRXサイクルを使用する必要がある。短いDRXサイクルが端末デバイスのために現在構成されていない場合、端末デバイスは長いDRXサイクルを使用する。端末デバイスがLong DRX Command MAC CEを受信すると、端末デバイスはdrx-ShortCycleTimerを停止し、長いDRXサイクルを使用する必要がある。
【0053】
アップリンクグラントまたはダウンリンク割り当ては、DCIで搬送され得る。DCIがアップリンクデータを送信するための物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)を示す場合、DCIはアップリンクグラントを搬送するDCIである。DCIがダウンリンクデータを送信するための物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)を示す場合、DCIはダウンリンク割り当てを搬送するDCIである。
【0054】
402:端末デバイスは、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうか判定する。
【0055】
端末デバイスによって受信されるメッセージは、DRX関連MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み得る。端末デバイスによって送信されたメッセージはSRであり得る。
【0056】
第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れていることに留意されたい。Mは、1以上の整数である。M個の第3の時間単位は、第1の時間単位の終了時点と第2の時間単位の開始時点との間の時間間隔、または第1の時間単位の開始時点と第2の時間単位の開始時点との間の時間間隔、または第1の時間単位の終了時点と第2の時間単位の終了時点との間の時間間隔を示すことができる。これは、本出願において限定されない。
【0057】
第1の時間単位は、1つまたは複数のシンボル(symbol)、スロット(slot)、サブフレーム(subframe)、または無線フレームを含み得る。あるいは、第1の時間単位は、(絶対)時間の期間、例えば1ミリ秒(ms)を含むことができる。言い換えれば、第1の時間単位はms単位である。同様に、第2の時間単位は、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含み得る。あるいは、第2の時間単位は、(絶対)時間の期間、例えば2msを含み得る。M個の第3の時間単位の各々は、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含み得る。あるいは、第3の時間単位は、(絶対)時間の期間、例えば4msを含み得る。
【0058】
例えば、第2の時間単位はsymbol nであり、第3の時間単位はミリ秒の単位であると仮定する。この場合、第1の時間単位は、symbol nの前のMミリ秒の絶対時間の期間(時間間隔の期間)であり得る。Mは、1~7の任意の整数であり得る。例えば、M=4の場合、第1の時間単位はsymbol nの前に位置し、symbol nから4msだけ離れている。言い換えれば、第1の時間単位はsymbol nの4ms前に位置する。
【0059】
可能な設計では、第2の時間単位は、省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の(離散)時間単位(機会)のうちの1つであり得る。Nは、1以上の整数である。あるいは、第2の時間単位は、時間間隔(複数の連続した時間単位を含む)内の、省電力信号を監視するようにネットワークデバイスによって構成された時間単位である。第2の時間単位は、通常、OnDurationの前に位置する。
【0060】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイスはステップ403およびステップ404を実行する。端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定した場合、端末デバイスはステップ405を実行する。
【0061】
403:端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する。
【0062】
いくつかの実施形態では、第1の条件が満たされる場合、端末デバイスは第2の時間単位でDRXアクティブ時間にない。第1の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
(1)端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信する。
【0064】
端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信すると、onDurationTimerおよびdrx-InactivityTimerを停止することができる。これは、送信すべきデータがないことが判明すると、基地局がDRX Command MAC CEを送信して、スリープ時間に直ちに入るように端末デバイスに通知して、より多くの電力を節約できるためである。第2の時間単位は第1の時間単位の後に位置する。したがって、端末デバイスは第2の時間単位のスリープ時間にもあるとみなされ得る。言い換えれば、端末デバイスはアクティブ時間内にない。
【0065】
(2)端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信しない。
【0066】
端末デバイスがアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信した場合、端末デバイスはその後基地局によって引き続きスケジューリングされる可能性が高いので、端末デバイスは、対応するアップリンクデータを送信し、または対応するダウンリンクデータを受信するために、drx-InactivityTimerを開始(または再開)し得る。言い換えれば、端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にある。端末デバイスが第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信しない場合、端末デバイスはdrx-InactivityTimerを開始(または再開)する必要がない。端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にないとみなされ得る。第2の時間単位は第1の時間単位の後に位置する。したがって、端末デバイスは第2の時間単位でアクティブ時間にないとみなされ得る。
【0067】
(3)端末デバイスは第1の時間単位でSRを送信しない。
【0068】
端末デバイスが基地局とのアップリンク送信を行う必要があるとき、端末デバイスは基地局にSRを送信することができる。SRは、アップリンク送信リソースを端末デバイスに割り当てるように基地局に要求するために使用される。端末デバイスによって送信されたSRを受信した後、基地局は、端末デバイスがアップリンクデータを送信するための特定の周波数領域リソースを構成することができる。端末デバイスはその後基地局によってスケジュールされるので、端末デバイスは対応するアップリンクデータを送信するために、アクティブ時間にあり、PDCCHを監視する必要がある。端末デバイスが第1の時間単位でSRを送信しない場合、端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にないとみなされ得る。第2の時間単位は第1の時間単位の後に位置する。したがって、端末デバイスは第2の時間単位でアクティブ時間にないとみなされ得る。
【0069】
なお、第1の条件は、他の場合をさらに含んでもよい。例えば、端末デバイスは第1の時間単位でランダムアクセスチャネル(random access channel、RACH)プロセス(例えば、プリアンブル(preamble)またはMsgAを送信しない)を開始しないか、または端末デバイスは第1の時間単位でRARを受信しない。これは本出願では特に限定されない。
【0070】
以下の複数の場合について、端末デバイスは、最新の場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうか判定することに留意されたい:1.端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信する。2.端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信する。3.端末デバイスは、第1の時間単位でSRを送信する。4.端末デバイスは、第1の時間単位でRACHプロセスを開始する。5.端末デバイスは、第1の時間単位でRARを受信する。もちろん、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうかを決定するために使用される別の場合がさらに含まれてもよい。これは、本出願において限定されない。
【0071】
例えば、端末デバイスは、第1の時間単位の第1の時点でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信し、第1の時間単位の第2の時点でDRX関連MAC CEを受信する。第2の時点は第1の時点よりも遅い。したがって、端末デバイスは、DRX関連MAC CEが受信された場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定する。別の例では、端末デバイスは、第1の時間単位の第3の時点でDRX関連MAC CEを受信し、第1の時間単位の第4の時点でSRを送信する。第4の時点は第3の時点よりも遅い。したがって、端末デバイスは、SRが送信された場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位のDRXアクティブ時間にあると判定する。
【0072】
このようにして、端末デバイスは、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうかを正確に判定することができる。これにより、ネットワークデバイス側と端末デバイス側との間のファジーな短時間アライメント期間が排除され、その結果、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視する必要があるかどうかを正確に判定することができる。
【0073】
端末デバイスが、端末デバイスは第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視し得る。例えば、第2の時間単位がsymbol nであり、第3の時間単位がms単位であり、第2の時間単位と第1の時間単位との間の時間間隔が4msであると仮定する。この場合、現在のsymbol nについて、symbol nの4ms前に端末デバイスによって受信されたgrant/assignments/(共通)DRX Command MAC CE/Long DRX Command MAC CE、または端末デバイスによって送信されたSRを考慮すると、端末デバイス(のMACエンティティ(entity))がアクティブ時間内にない場合、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視する(すなわち、in current symbol n,if the MAC entity would not be in Active Time considering grants/assignments/DRX Command MAC CE received and Scheduling Request sent until 4 ms prior to symbol n when evaluating all DRX Active Time conditions as specified in this clause,monitoring power saving signal in the specific monitoring occasion(s))。
【0074】
端末デバイスが第2の時間単位で省電力信号を検出した場合、ステップ404が実行され得る。
【0075】
404:端末デバイスは、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定する。
【0076】
第1の時間間隔は、1つまたは複数のDRXサイクル(1つまたは複数のOn Duration期間)を含むことができる。省電力信号は、端末デバイスに、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続く1つまたは複数のDRXサイクル(1つまたは複数のOn Duration期間)でPDCCHを監視すべきかどうか示すことができる。
【0077】
例えば、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクル(またはOn Duration期間)において端末デバイスがウェイクアップ状態にあることを省電力信号が示す場合、端末デバイスは、DRXサイクル(またはDRXサイクルのOn Duration期間)においてPDCCHを監視するために、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマ(drx-onDurationTimer)を開始する。省電力信号が、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルにおいて端末デバイスがスリープ状態にあることを示す場合、端末デバイスは、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマ(drx-onDurationTimer)を開始せず、端末デバイスは、消費電力を削減するために、PDCCHを監視しなくてもよい。
【0078】
405:端末デバイスが、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視しない。
【0079】
いくつかの実施形態では、第2の条件が満たされる場合、端末デバイスは第2の時間単位でDRXアクティブ時間にある。第2の条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
(1)端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しない。
【0081】
端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信すると、onDurationTimerおよびdrx-InactivityTimerを停止することができる。端末デバイスがDRX関連MAC CEを受信しない場合、onDurationTimerおよび/またはdrx-InactivityTimerは実行し続けることができる。言い換えれば、端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にある。第2の時間単位は第1の時間単位の後に位置する。したがって、端末デバイスは第2の時間単位でアクティブ時間にもあるとみなされ得る。
【0082】
(2)端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信する。
【0083】
端末デバイスが第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信した場合、端末デバイスはその後基地局によって引き続きスケジューリングされる可能性が高いので、端末デバイスは、対応するアップリンクデータを送信し、または対応するダウンリンクデータを受信するために、drx-InactivityTimerを開始(または再開)し得る。言い換えれば、端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にある。第2の時間単位は第1の時間単位の後に位置する。したがって、端末デバイスは第2の時間単位でアクティブ時間にあるとみなされ得る。
【0084】
(3)端末デバイスは、第1の時間単位でSRを送信する。
【0085】
端末デバイスが基地局にSRを送信した後、端末デバイスはその後基地局によってスケジュールされるので、端末デバイスは対応するアップリンクデータを送信するためにアクティブ時間にあり、PDCCHを監視する必要がある。言い換えれば、端末デバイスは第1の時間単位でアクティブ時間にある。第2の時間単位は第1の時間単位の後である。したがって、端末デバイスは第2の時間単位でアクティブ時間にもあるとみなされ得る。
【0086】
なお、第2の条件は、他の場合をさらに含んでもよい。例えば、端末デバイスは、第1の時間単位でRACHプロセスを開始する(例えば、preambleまたはMsgAを送信する)、または端末デバイスは、第1の時間単位でRARを受信する。これは本出願では特に限定されない。
【0087】
以下の複数の場合について、端末デバイスは、最新の場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうか判定することに留意されたい:1.端末デバイスは、第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信する。2.端末デバイスは、第1の時間単位でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信する。3.端末デバイスは、第1の時間単位でSRを送信する。4.端末デバイスは、第1の時間単位でRACHプロセスを開始する。5.端末デバイスは、第1の時間単位でRARを受信する。もちろん、端末デバイスが第2の時間単位でアクティブ時間にあるかどうかを決定するために使用される別の場合がさらに含まれてもよい。これは、本出願において限定されない。
【0088】
例えば、端末デバイスは、第1の時間単位の第1の時点でアップリンクグラントまたはダウンリンク割り当てを受信し、第1の時間単位の第2の時点でDRX関連MAC CEを受信する。第2の時点は第1の時点よりも遅い。したがって、端末デバイスは、DRX関連MAC CEが受信された場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定する。別の例では、端末デバイスは、第1の時間単位の第3の時点でDRX関連MAC CEを受信し、第1の時間単位の第4の時点でSRを送信する。第4の時点は第3の時点よりも遅い。したがって、端末デバイスは、SRが送信された場合に基づいて、端末デバイスが第2の時間単位のDRXアクティブ時間にあると判定する。
【0089】
このようにして、端末デバイスは、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうかを正確に判定することができる。これにより、ネットワークデバイス側と端末デバイス側との間のファジーな短時間アライメント期間が排除され、その結果、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視する必要があるかどうかを正確に判定することができる。
【0090】
端末デバイスが、端末デバイスは第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定した場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する必要がない。例えば、第2の時間単位がsymbol nであり、第3の時間単位がms単位であり、第2の時間単位と第1の時間単位との間の時間間隔が4msであると仮定する。この場合、現在のsymbol nについて、symbol nの4ms前に端末デバイスによって受信されたgrant/assignments/(共通)DRX Command MAC CE/Long DRX Command MAC CE、または端末デバイスによって送信されたSRを考慮すると、端末デバイス(のMACエンティティ)がアクティブ時間内にない場合、端末デバイスは、第2の時間単位で省電力信号を監視しない(すなわち、in current symbol n,if the MAC entity would be in Active Time considering grants/assignments/DRX Command MAC CE/Long DRX Command MAC CE received and Scheduling Request sent until 4 ms prior to symbol n when evaluating all DRX Active Time conditions as specified in this clause,not monitoring PDCCH-WUS in the specific monitoring occasion(s))。
【0091】
さらに、端末デバイスは、第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマ(drx-onDurationTimer)を開始することができ、その結果、端末デバイスは、次のonDurationにおいてウェイクアップ状態にある。言い換えれば、端末デバイスはPDCCHを監視する。
【0092】
なお、ステップ401~ステップ405は実行順序によらず、すべてのステップを実行する必要はない。ステップ間の実行順序および実行の必要性は、本実施形態では特に限定されない。
【0093】
本出願のこの実施形態では、端末デバイスは、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあるかどうか判定することができる。端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定された場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視する。端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にあると判定された場合、端末デバイスは第2の時間単位で省電力信号を監視しない。言い換えれば、端末デバイスは、第1の時間単位で受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位(省電力信号を監視する機会)においてアクティブ時間中であるかどうか判定し、端末デバイスが対応する機会に省電力信号を監視する必要があるかどうか判定することができる。これにより、従来技術に存在する問題が解決される。
【0094】
上記は、端末デバイスおよびネットワークデバイスの観点から本出願の実施形態で提供される解決策を主に説明している。前述の機能を実装するために、端末デバイスおよびネットワークデバイスは、機能を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解されよう。当業者は、本明細書で開示された実施形態で説明されたアルゴリズムステップと組み合わせて、本出願がハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組み合わせによって実装され得ることを容易に認識するはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、またはコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計上の制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとに、説明された機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、その実装形態が本出願の範囲を超えると考えられるべきでない。
【0095】
本出願の実施形態では、端末デバイスおよびネットワークデバイスの機能モジュールは、前述の方法例に基づいて分割され得る。例えば、各機能モジュールは対応する各機能に基づいて分割することにより得られてもよいし、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合モジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。本出願の実施形態では、モジュール分割は一例であり、論理的な機能分割にすぎないことに留意されたい。実際の実装では別の分割方法でもよい。
【0096】
各機能モジュールが各対応する機能に基づく分割によって得られる場合、前述の実施形態における端末デバイス5の構造の可能な概略図が
図5に示されている。端末デバイス5は、処理ユニット501とトランシーバユニット502とを備える。本出願のこの実施形態では、処理ユニット501は、第1の時間単位でトランシーバユニット502によって受信または送信されたメッセージに基づいて、端末デバイスが第2の時間単位でDRXアクティブ時間にないと判定された場合、第2の時間単位で省電力信号を監視するように構成される。処理ユニット501は、省電力信号に基づいて、第1の時間間隔でPDCCHを監視するかどうかを決定するようにさらに構成される。第1の時間単位は第2の時間単位の前に位置し、第2の時間単位からM個の第3の時間単位だけ離れている。Mは、1以上の整数である。
【0097】
図4に示す方法実施形態では、処理ユニット501は、
図4のプロセス403から405を実行する際に端末デバイスをサポートするように構成される。トランシーバユニット502は、
図4のプロセス402を実行する際に端末デバイスをサポートするように構成される。
【0098】
可能な設計では、端末デバイスは、
図6の構造(装置またはシステム)を介して実装され得る。
【0099】
図6は、本出願の一実施形態による構造の概略図である。構造600は、少なくとも1つのプロセッサ601と、通信バス602と、メモリ603と、少なくとも1つの通信インターフェース604とを含む。
【0100】
プロセッサ601は、CPU、マイクロプロセッシングユニット、ASIC、または本出願の解決策でのプログラム実行を制御するように構成された1つもしくは複数の集積回路であってもよい。
【0101】
通信バス602は、前述の構成要素間で情報を転送するための経路を含んでもよい。
【0102】
通信インターフェース604は、任意のトランシーバタイプの装置を使用して、イーサネット、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、またはワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)などの別のデバイスまたは通信ネットワークと通信する。
【0103】
メモリ603は、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは静的な情報および命令を格納できる別のタイプの静的記憶デバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を格納できる別のタイプの動的記憶デバイスであってもよいし、または電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、または他のコンパクトディスク記憶装置、光ディスク記憶装置(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途光ディスク、ブルーレイ光ディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体または別の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形で予期されるプログラムコードを運ぶ、または格納することができ、コンピュータによってアクセス可能であるが、それに限定されない、他の任意の媒体であってもよい。メモリは独立して存在してもよく、バスを介してプロセッサに接続される。メモリは、代替的に、プロセッサと統合されてもよい。
【0104】
メモリ603は、本出願の解決策を実行するためのアプリケーションプログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ601は、実行を制御する。プロセッサ601は、メモリ603に格納されたアプリケーションプログラムコードを実行して、本出願の方法における機能を実施するように構成される。
【0105】
具体的な実装において、一実施形態では、プロセッサ601は1つまたは複数のCPU、例えば、
図6のCPU0およびCPU1を含んでもよい。
【0106】
具体的な実装において、一実施形態では、構造600は、複数のプロセッサ、例えば、
図6のプロセッサ601およびプロセッサ607を含むことができる。プロセッサの各々は、シングルコア(single-CPU)プロセッサまたはマルチコア(multi-CPU)プロセッサであってよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアを指し得る。
【0107】
具体的な実装において、一実施形態では、構造600は、出力デバイス605および入力デバイス606をさらに含むことができる。出力デバイス605はプロセッサ601と通信し、複数の方式で情報を表示してもよい。例えば、出力デバイス605は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)表示デバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)表示デバイス、またはプロジェクタ(projector)であってもよい。入力デバイス606は、プロセッサ601と通信し、複数の方式でユーザの入力を受信してもよい。例えば、入力デバイス606はマウス、キーボード、タッチ画面デバイス、感知デバイスなどであってもよい。
【0108】
具体的な実装において、構造600は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、無線端末デバイス、通信デバイス、組み込みデバイス、または
図6と同様の構造を有するデバイスであってもよい。構造600のタイプは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0109】
各機能モジュールが各対応する機能に基づく分割によって得られる場合、前述の実施形態におけるネットワークデバイス7の構造の可能な概略図が
図7に示されている。ネットワークデバイス7は、トランシーバユニット701を備える。本出願のこの実施形態では、トランシーバユニット701は、第1の時間単位でメッセージを送信または受信するように構成される。送信されたメッセージは、DRX関連MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含む。受信されたメッセージはSRを含む。
【0110】
図4に示す方法実施形態では、トランシーバユニット701は、
図4のプロセス401を実行する際にネットワークデバイスをサポートするように構成される。
【0111】
可能な設計では、ネットワークデバイスは、
図8の基地局を介して実装されてもよい。
【0112】
図8は、本出願の一実施形態による基地局の構造の概略図である。基地局は、部分801および部分802を含む。基地局の部分801は、主に、無線周波数信号を受信/送信し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行するように構成される。基地局の部分802は、主に、ベースバンド処理を実行し、基地局を制御するなどのために構成される。部分801は、通常、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路、トランシーバなどと呼ばれてもよい。部分802は、通常、基地局の制御センタであり、通常、
図4の基地局(すなわち、ネットワークデバイス)によって実行されるステップを実行するように基地局を制御するように構成された処理ユニットと呼ばれてもよい。詳細については、前述した関係する部分の説明を参照されたい。
【0113】
部分801内のトランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバなどと呼ばれてもよい。トランシーバユニットは、アンテナおよび無線周波数ユニットを含む。無線周波数ユニットは、主に高周波処理を実行するように構成される。任意選択で、部分801において、受信機能を実施するように構成された構成要素は受信ユニットとみなされてもよく、送信機能を実施するように構成された構成要素は送信ユニットとみなされてもよい。言い換えれば、部分801は、受信ユニットと送信ユニットとを含む。受信ユニットは、受信マシン、受信器、受信回路などと呼ばれてもよく、送信ユニットは、送信マシン、送信器、送信回路などと呼ばれてもよい。
【0114】
部分802は、1つまたは複数のボードを含み得る。各ボードは、1つまたは複数のプロセッサと1つまたは複数のメモリを含み得る。プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取って実行し、ベースバンド処理機能を実装して基地局を制御するように構成される。複数のボードが存在する場合、処理能力を向上させるためにボードが相互接続されてもよい。任意選択の実装形態では、複数のボードが1つまたは複数のプロセッサを共有してもよく、または複数のボードが1つまたは複数のメモリを共有してもよく、または複数のボードが1つまたは複数のプロセッサを同時に共有してもよい。メモリおよびプロセッサは、一緒に統合されてもよく、または独立して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、部分801および部分802は、一体化されてもよく、または独立して配置されてもよい。さらに、部分802のすべての機能は、実装のために1つのチップに統合されてもよい。あるいは、いくつかの機能は、実装のために1つのチップに統合されてもよく、いくつかの他の機能は、実装のために1つまたは複数の他のチップに統合される。これは、本出願において限定されない。
【0115】
当業者は、前述の1つまたは複数の例では、本出願に記載されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実施され得ることを理解されたい。本発明がソフトウェアによって実施される場合には、それらの機能は、コンピュータ可読媒体に格納されるか、またはコンピュータ可読媒体において1つもしくは複数の命令もしくはコードとして送信され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体と通信媒体とを含む。通信媒体はコンピュータプログラムが、ある場所から別の場所に送信されるのを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は汎用または専用コンピュータにとってアクセス可能な任意の入手可能な媒体であってもよい。
【0116】
本出願の目的、技術的解決策、および利点は、前述の具体的な実施形態でさらに詳細に説明されている。前述の説明は、本出願の単なる特定の実装形態であり、本出願の保護範囲を限定することを意図されていないことを理解されたい。本出願の技術的解決策に基づいて行われた修正、同等の交換、または改善は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
【0117】
当業者は、本出願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてもよいことを理解するべきである。したがって、本出願の実施形態は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態の形態を使用し得る。さらに、本出願の実施形態は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む(ディスクメモリ、CD-ROM、光メモリなどを含むがこれに限定されない)1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体上に実装されたコンピュータプログラム製品の形態を使用し得る。
【0118】
本出願の実施形態は、本出願の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラム命令が、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実施するために使用され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されて機械を生成することができ、その結果、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートにある1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図にある1つもしくは複数のブロックで、特定の機能を実施するための装置を生成する。
【0119】
コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方式で動作するよう命令することができるこれらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに格納され、その結果、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、命令装置を含むアーティファクトを生成する。命令装置は、フローチャートにある1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図にある1つもしくは複数のブロックで、特定の機能を実施する。
【0120】
これらのコンピュータプログラム命令は、代替として、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、その結果、一連の動作およびステップは、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で行われ、それによってコンピュータ実装処理が生成される。したがって、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイスで実行される命令は、フローチャートにある1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図にある1つもしくは複数のブロックで、特定の機能を実行するステップを提供する。
【符号の説明】
【0121】
5 端末デバイス
7 ネットワークデバイス
100 ネットワークデバイス
200 端末デバイス
501 処理ユニット
502 トランシーバユニット
600 構造
601 プロセッサ
602 通信バス
603 メモリ
604 通信インターフェース
605 出力デバイス
606 入力デバイス
607 プロセッサ
701 トランシーバユニット
801 部分
802 部分
【手続補正書】
【提出日】2022-05-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定した場合、前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位で省電力信号を監視することをスキップするステップであって、前記省電力信号は、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視すべきかどうか前記端末デバイスに示すために使用される、ステップ
を含み、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、信号監視方法。
【請求項2】
前記方法が、
前記端末デバイスによって、前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するステップをさらに含む、請求項1に記載の信号監視方法。
【請求項3】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項1または2に記載の信号監視方法。
【請求項4】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mが4である、請求項1から3のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項5】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項6】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項7】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項8】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項9】
端末デバイスが、第1の時間単位で受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定することが、
第2の条件が満たされる場合、前記端末デバイスは前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にあることを含み、前記第2の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記SRを送信すること、の少なくとも1つを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項10】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項1から9のいずれか一項に記載の信号監視方法。
【請求項11】
第1の時間単位でトランシーバユニットによって受信されたメッセージおよび/または送信されたメッセージに基づいて、前記端末デバイスが第2の時間単位で不連続受信DRXアクティブ時間にあると判定し、前記第2の時間単位で省電力信号を監視することをスキップするように構成された処理ユニットであって、前記省電力信号は、第1の時間間隔で物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを監視するかどうかを前記端末デバイスに示すために使用される、処理ユニットを備え、
前記第1の時間単位は前記第2の時間単位の前に位置し、M個の第3の時間単位だけ前記第2の時間単位から分離されており、Mは1以上の整数である、端末デバイス。
【請求項12】
前記処理ユニットが、
前記第2の時間単位が位置するDRXサイクルに続くDRXサイクルに対応する持続時間タイマを開始するようにさらに構成される、請求項
11に記載の端末デバイス。
【請求項13】
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって受信される前記メッセージが、DRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、長いDRXコマンドの媒体アクセス制御制御要素MAC CE、アップリンクグラント、またはダウンリンク割り当てのうちの少なくとも1つを含み、および/または
前記第1の時間単位で前記端末デバイスによって送信された前記メッセージはスケジューリング要求SRを含む、請求項
11または
12に記載の端末デバイス。
【請求項14】
前記第3の時間単位がミリ秒の単位であり、Mは4である、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項15】
前記第1の時間間隔が、1つのDRXサイクルの持続時間を含む、請求項
11から
14のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項16】
前記第1の時間間隔が、複数のDRXサイクルの持続時間を含む、請求項
11から
14のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項17】
前記第1の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、または無線フレームを含み、
前記第2の時間単位が、1つまたは複数のシンボル、スロット、サブフレーム、またはフレームを含む、
請求項
11から
14のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項18】
前記第1の時間単位がtミリ秒を含み、tは0より大きく、
前記第2の時間単位がqミリ秒を含み、qは0より大きい、
請求項
11から
14のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項19】
前記処理ユニットが、
第2の条件が満たされた場合、前記端末デバイスが前記第2の時間単位で前記DRXアクティブ時間にあると判定するように構成され、前記第2の条件は、
前記端末デバイスは前記第1の時間単位でDRX関連MAC CEを受信しないこと、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記アップリンクグラントまたは前記ダウンリンク割り当てを受信すること、または
前記端末デバイスは前記第1の時間単位で前記SRを送信すること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項
11から
18のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項20】
前記第2の時間単位が、前記省電力信号を監視するために使用される、ネットワークデバイスによって構成されたN個の時間単位のうちの1つであり、Nは1以上の整数であるか、または
前記第2の時間単位が、時間間隔内の、前記省電力信号を監視するように前記ネットワークデバイスによって構成された時間単位である、
請求項
11から
19のいずれか一項に記載の端末デバイス。
【請求項21】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリは命令を格納し、前記プロセッサが前記命令を呼び出して実行すると、前記通信装置は、請求項1から1
0のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行することを可能にされる、通信装置。
【請求項22】
命令を含むコンピュータ可
読媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1から1
0のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行することを可能にされる、コンピュータ可
読媒体。
【請求項23】
メモリを備えるチップシステムであって、前記メモリはコンピュータ実行可能命令を格納し、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1から1
0のいずれか一項に記載の信号監視方法を実行する、チップシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)および第5世代(5th generation、5G)移動通信システムの新しい無線(new radio、NR)では、不連続受信サイクル(discontinuous reception cycle、DRX cycle)が定義されている。
図1に示すように、DRX cycleは、「On Duration」および「Opportunity for DRX」を含む
。On Duration開始時点(またはDRX Cycle開始時点)で、持続時間タイマ上のDRX(drx-onDurationTimer、これはonDurationTimerとも呼ばれる)が開始され得る。drx-onDurationTimerの持続時間は、On Durationの持続時間である。drx-onDurationTimerの実行持続時間中、端末デバイスはウェイクアップ状態にあり得る。言い換えれば、端末デバイスは、物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)を監視する。drx-onDurationTimerの満了は、「on Duration」期間が終了したことを示す。この場合、端末デバイスは「Opportunity for DRX」時間を入力することができる。「Opportunity for DRX」の間、端末デバイスは、消費電力を削減するために、スリープ時間(スリープ状態)にあり、PDCCHを受信しない。しかしながら、端末デバイスが、drx-onDurationTimerの実行持続時間内に、新しい送信(new transmission)をスケジューリングするためのPDCCHを受信した場合、端末デバイスは、その後基地局によってスケジューリングされ続ける可能性が高いので、端末デバイスは、非アクティビティタイマ(drx-InactivityTimer)を開始(または再開)することができる。端末デバイスは、drx-InactivityTimerが満了するまで、drx-InactivityTimerの実行持続時間中にPDCCHを監視し続けることができる。一般に、drx-onDurationTimerおよび/またはdrx-InactivityTimerの実行持続時間では、端末デバイスはアクティブ時間(active time)にあるとみなされ得る。言い換えれば、端末デバイスはPDCCHを監視する必要がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】