(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】撮像モジュール及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20221121BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20221121BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20221121BHJP
【FI】
G03B5/00 J
H04N5/225 700
G03B30/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519750
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2022-03-29
(86)【国際出願番号】 CN2020117238
(87)【国際公開番号】W WO2021063231
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】201910942344.7
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】盧 連朋
(72)【発明者】
【氏名】朱 麗君
(72)【発明者】
【氏名】景 浩
(72)【発明者】
【氏名】張 顯龍
【テーマコード(参考)】
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2K005BA52
2K005CA24
2K005CA44
2K005CA53
5C122EA41
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122GE19
(57)【要約】
本開示が開示する撮像モジュールは、モジュールケース、第一のブラケット、カメラ、第二のブラケット及び転動体ブラケットを含み、モジュールケースは、ケースキャビティを有し、第一のブラケットは、少なくとも部分的にケースキャビティ内に設けられており、第一のブラケットは、第一のヒンジ接続軸によりモジュールケースにヒンジ接続され、第一のブラケットは、第一のヒンジ接続軸回りに回転することができ、カメラは、第二のブラケットに固定的に接続され、転動体ブラケットには転動体が設けられており、第二のブラケットは、転動体と転動して接続され、カメラは、第二のブラケットと共にそのレンズ軸線回りに回転することができ、転動体ブラケットは、第二のヒンジ接続軸により第一のブラケットにヒンジ接続され、カメラと第二のブラケットは、転動体ブラケットと共に第二のヒンジ接続軸回りに回転することができ、第一のヒンジ接続軸の軸線は、第二のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、レンズ軸線は、第一のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、レンズ軸線は、第二のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にある。本開示は、電子機器を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像モジュールであって、モジュールケース(100)、第一のブラケット(200)、カメラ(300)、第二のブラケット(400)及び転動体ブラケット(510)を含み、そのうち、
前記モジュールケース(100)は、ケースキャビティ(110)を有し、
前記第一のブラケット(200)は、少なくとも部分的に前記ケースキャビティ(110)内に設けられており、前記カメラ(300)は、少なくとも部分的に前記ケースキャビティ(110)内に設けられており、前記第一のブラケット(200)は、第一のヒンジ接続軸(610)により前記モジュールケース(100)にヒンジ接続され、前記第一のブラケット(200)は、前記第一のヒンジ接続軸(610)回りに回転することができ、
前記カメラ(300)は、前記第二のブラケット(400)に固定的に接続され、前記転動体ブラケット(510)には転動体(520)が設けられており、前記第二のブラケット(400)は、前記転動体(520)と転動して接続され、前記カメラ(300)は、前記第二のブラケット(400)と共にそのレンズ軸線回りに回転することができ、前記転動体ブラケット(510)は、第二のヒンジ接続軸(620)により前記第一のブラケット(200)にヒンジ接続され、前記カメラ(300)と前記第二のブラケット(400)は、前記転動体ブラケット(510)と共に前記第二のヒンジ接続軸(620)回りに回転することができ、
前記第一のヒンジ接続軸(610)の軸線は、前記第二のヒンジ接続軸(620)の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、前記レンズ軸線は、前記第一のヒンジ接続軸(610)の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、前記レンズ軸線は、前記第二のヒンジ接続軸(620)の軸線と交差するか又はねじれの位置にある、撮像モジュール。
【請求項2】
前記第一のブラケット(200)は、ブラケット本体(210)、第一の接続アーム(220)及び第二の接続アーム(230)を含み、前記第一の接続アーム(220)の一端は、前記ブラケット本体(210)に固定的に接続され、前記第一の接続アーム(220)の他端は、前記ケースキャビティ(110)内に伸び、且つ、前記モジュールケース(100)と前記第一のヒンジ接続軸(610)によりヒンジ接続され、前記第二の接続アーム(230)の一端は、前記ブラケット本体(210)に固定的に接続され、前記第二の接続アーム(230)の他端は、前記ケースキャビティ(110)内に伸び、且つ、前記転動体ブラケット(510)と前記第二のヒンジ接続軸(620)によりヒンジ接続される、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項3】
前記第一の接続アーム(220)と前記第二の接続アーム(230)は、いずれも二つであり、二つの前記第一の接続アーム(220)は、対角となるように前記カメラ(300)の両側にそれぞれ配置され、二つの前記第二の接続アーム(230)は、他の対角となるように前記カメラ(300)の両側にそれぞれ配置される、請求項2に記載の撮像モジュール。
【請求項4】
前記ブラケット本体(210)には第一の逃げ孔(211)が開設されてもよく、前記カメラ(300)のレンズ(310)が前記第一の逃げ孔(211)に対向して設けられる、請求項2に記載の撮像モジュール。
【請求項5】
前記第一のブラケット(200)は、一体式の構造部材である、請求項2に記載の撮像モジュール。
【請求項6】
前記第一のヒンジ接続軸(610)の軸線は、前記第二のヒンジ接続軸(620)の軸線と垂直する、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項7】
前記モジュールケース(100)は、ケースフレーム(120)、第一のカバープレート(130)及び第二のカバープレート(140)を含み、前記第一のカバープレート(130)は、前記ケースフレーム(120)の一端の口部に設けられており、前記第二のカバープレート(140)は、前記ケースフレーム(120)の他端の口部に設けられており、前記第一のカバープレート(130)、前記第二のカバープレート(140)及び前記ケースフレーム(120)は、前記ケースキャビティ(110)を形成し、前記第一のカバープレート(130)には第二の逃げ孔(131)が開設されており、前記第二の逃げ孔(131)は、前記ケースキャビティ(110)に連通する、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項8】
前記第二のブラケット(400)には第一の凹溝(410)が開設されており、前記転動体ブラケット(510)は、前記第一の凹溝(410)内に設けられており、前記転動体(520)が、前記転動体ブラケット(510)と前記第一の凹溝(410)との間に設けられており、前記転動体ブラケット(510)と前記第一の凹溝(410)の側壁との間に第一の逃げ隙間を有し、前記転動体ブラケット(510)は、前記第二のブラケット(400)の転動方向に前記第一の凹溝(410)の側壁と制限されて嵌合される、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項9】
前記第二のブラケット(400)には第二の凹溝(420)が開設されており、前記第二の凹溝(420)は、前記第一の凹溝(410)と連通し、前記転動体ブラケット(510)には制限突起(530)が設けられており、前記制限突起(530)は、前記第一の凹溝(410)を介して前記第二の凹溝(420)内に伸び、且つ前記第二の凹溝(420)の側壁との間に第二の逃げ隙間が形成され、前記制限突起(530)は、前記第二のブラケット(400)の転動方向に前記第二の凹溝(420)の側壁と制限されて嵌合される、請求項8に記載の撮像モジュール。
【請求項10】
前記転動体ブラケット(510)は、少なくとも二つであり、前記第二のブラケット(400)の回転方向に、前記転動体ブラケット(510)は、間隔を隔てて設けられ、各前記転動体ブラケット(510)と前記第二のブラケット(400)との間にいずれも前記転動体(520)が設けられている、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項11】
前記第二のヒンジ接続軸(620)と前記転動体ブラケット(510)は、一体式の構造部材である、請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項12】
電子機器であって、請求項1~11のいずれか1項に記載の撮像モジュールを含む、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年9月30日に中国で提出された中国特許出願番号201910942344.7の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示は、通信機器の技術分野に関し、特に撮像モジュール及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩に伴い、電子機器(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ)は、発展されている。機能が強力なツールとして、電子機器は、大きい程度でユーザの生活及び仕事が便利になるようにする。撮像機能は、電子機器の基本的な機能であり、ユーザの撮影需要を満たすことができる。撮像機能は、通常、電子機器の撮像モジュールによって実現される。
【0003】
具体的な作業過程で、ユーザは、通常、電子機器を手に持って画像を撮影し、手持ち過程で振れが発生するため、撮像モジュールが撮影した画像の品質が悪くなることを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、現在の電子機器が振れを効果的に防止することができないため、電子機器の撮影品質が悪くなるという問題を解決するための撮像モジュール及び電子機器を開示する。
【0005】
上記問題を解決するために、本開示は、以下の技術案を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
撮像モジュールであって、モジュールケース、第一のブラケット、カメラ、第二のブラケット及び転動体ブラケットを含み、そのうち、
モジュールケースは、ケースキャビティを有し、
第一のブラケットは、少なくとも部分的にケースキャビティ内に設けられており、カメラは、少なくとも部分的にケースキャビティ内に設けられており、第一のブラケットは、第一のヒンジ接続軸によりモジュールケースにヒンジ接続され、第一のブラケットは、第一のヒンジ接続軸回りに回転することができ、
カメラは、第二のブラケットに固定的に接続され、転動体ブラケットには転動体が設けられており、第二のブラケットは、転動体と転動して接続され、カメラは、第二のブラケットと共にそのレンズ軸線回りに回転することができ、転動体ブラケットは、第二のヒンジ接続軸により第一のブラケットにヒンジ接続され、カメラと第二のブラケットは、転動体ブラケットと共に第二のヒンジ接続軸回りに回転することができ、
第一のヒンジ接続軸の軸線は、第二のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、レンズ軸線は、第一のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、レンズ軸線は、第二のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にある。
【0007】
電子機器であって、前記撮像モジュールを含む。
【0008】
本開示で採用される技術案は、以下の有益な効果を達成することができる。
【0009】
本開示の実施例で開示される撮像モジュールにおいて、カメラ、第二のブラケット及び第一のブラケットで形成された全体は、モジュールケースに対して第一のヒンジ接続軸回りに回転し、カメラ及び第二のブラケットで形成された全体は、第一のブラケットに対して第二のヒンジ接続軸回りに回転する。第一のヒンジ接続軸の軸線が第二のヒンジ接続軸の軸線と交差するか又はねじれの位置にあるため、カメラの上記二つの方向での回転は、撮像モジュールの振れによる傾斜のこの二つの方向での角度成分を補償することができ、最終的に撮像モジュールに対して振れを効果的に防止することができる。カメラが第一のヒンジ接続軸の軸線回り、又は第二のヒンジ接続軸の軸線回りに回転する過程で、カメラは、さらに、第二のブラケットと共に回転することができ、最終的により広い視野の撮影をカメラに実現させる。
【発明の効果】
【0010】
ここで説明された添付図面は、本開示へのさらなる理解を提供するために使用され、本開示の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びその説明は、本開示を解釈するために用いられ、本開示への不適切な限定を構成するものではない。添付図面において、
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施例で開示される撮像モジュールの分解概略図である。
【
図2】本開示の実施例で開示される撮像モジュールの構造概略図である。
【
図6】本開示の実施例で開示される撮像モジュールの異なる視角での構造概略図である。
【
図7】本開示の実施例で開示される撮像モジュールの異なる視角での構造概略図である。
【
図8】本開示の実施例で開示される第二のブラケットの異なる視角での構造概略図である。
【
図9】本開示の実施例で開示される第二のブラケットの異なる視角での構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、本開示の具体的な実施例及び相応な添付図面を結び付けて、本開示の技術案を明確且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、全ての実施例ではなく、本開示の一部の実施例に過ぎない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0013】
以下は、添付図面を結び付けながら、本開示の各実施例で開示される技術案を詳細に説明する。
【0014】
図1~
図9を参照すると、本開示の実施例は、電子機器に用いることができる撮像モジュールを開示する。開示された撮像モジュールは、モジュールケース100、第一のブラケット200、カメラ300、第二のブラケット400及び転動体ブラケット510を含む。
【0015】
モジュールケース100は、撮像モジュールのベース部材であり、モジュールケース100は、撮像モジュールの他の構成部分に取付ベースを提供することができる。本開示の実施例では、モジュールケース100は、ケースキャビティ110を有し、ケースキャビティ110は、逃がす役割を果たす開口を有する。
【0016】
第一のブラケット200は、少なくとも部分的にケースキャビティ110内に設けられており、カメラ300は、少なくとも部分的にケースキャビティ110内に設けられており、カメラ300は、ケースキャビティ110の開口を透過して撮影することができる。
【0017】
本開示の実施例では、第一のブラケット200は、第一のヒンジ接続軸610によりモジュールケース100にヒンジ接続される。第一のブラケット200は第一のヒンジ接続軸610回りに回転することができる。カメラ300は、第二のブラケット400に固定的に接続され、転動体ブラケット510には転動体520が設けられており、転動体520は、ボールであってもよいし、ローラであってもよい。第二のブラケット400は、転動体520と転動して接続されることによって、転動体ブラケット510と第二のブラケット400との間に相対的な転動が発生する。具体的には、カメラ300は、第二のブラケット400と共に転動することによりそのレンズ軸線回りに回転することができる。
【0018】
転動体ブラケット510は、第二のヒンジ接続軸620により第一のブラケット200にヒンジ接続され、カメラ300と第二のブラケット400は、転動体ブラケット510と共に第二のヒンジ接続軸620回りに回転することができる。
【0019】
本開示の実施例では、第一のヒンジ接続軸610の軸線は、第二のヒンジ接続軸620の軸線と交差するか又はねじれの位置にある。レンズ軸線は、第一のヒンジ接続軸610の軸線と交差するか又はねじれの位置にあり、レンズ軸線は、第二のヒンジ接続軸620の軸線と交差するか又はねじれの位置にある。つまり、第一のブラケット200に対するカメラ300と第二のブラケット400の回転方向、モジュールケース100に対する第一のブラケット200の回転方向、カメラ300が第二のブラケット400と共に転動体ブラケット510に対して回転する方向は、いずれも一致しない。
【0020】
具体的な撮影過程では、撮像モジュールは、振れのため、傾斜し、最終的に撮影品質に影響を与える。本開示の実施例で開示される撮像モジュールにおいて、カメラ300、第二のブラケット400及び第一のブラケット200で形成された全体は、モジュールケース100に対して第一のヒンジ接続軸610回りに回転し、カメラ300及び第二のブラケット400で形成された全体は、第一のブラケット200に対して第二のヒンジ接続軸620回りに回転する。第一のヒンジ接続軸610の軸線が第二のヒンジ接続軸620の軸線と交差するか又はねじれの位置にあるため、カメラ300の上記二つの方向での回転は、撮像モジュールの振れによる傾斜のこの二つの方向での角度成分を補償することができ、最終的に撮像モジュールに対して振れを効果的に防止することができる。カメラ300が第一のヒンジ接続軸610の軸線回り、又は第二のヒンジ接続軸620の軸線回りに回転する過程で、カメラ300は、さらに、第二のブラケット400と共に転動することができ、最終的により広い視野の撮影をカメラ300に実現させる。
【0021】
選択的な方案では、第一のヒンジ接続軸610の軸線は、第二のヒンジ接続軸620の軸線と垂直してもよい。このような場合に、撮影過程で撮像モジュール全体の振れによる傾斜角度は、それぞれ第一のヒンジ接続軸610の軸線方向回りと第二のヒンジ接続軸620の軸線方向回りの二つの角度成分に分解されやすく、それによって、カメラ300の回転過程における角度補償を容易にする。
【0022】
第一のブラケット200の構造は、多種あってもよい。選択的な方案では、第一のブラケット200は、ブラケット本体210及び第一の接続アーム220を含んでもよく、第一の接続アーム220の第一の端は、ブラケット本体210に固定的に接続される。第一の接続アーム220の第二の端は、自由端である。第一のヒンジ接続軸610は、モジュールケース100に固定されてもよく、第一の接続アーム220の第二の端には、第一のヒンジ接続孔221が開設されてもよく、第一のヒンジ接続軸610は、第一のヒンジ接続孔221にヒンジ接続される。第一の接続アーム220が第一のヒンジ接続軸610によりモジュールケース100にヒンジ接続される方式を採用することは、ヒンジ接続構造が占有する空間を減少させることに役立つ。また、第一の接続アーム220の第二の端は、自由端であり、つまり、第一の接続アーム220は、片持ち構造であり、第一の接続アーム220の第二の端は、ケースキャビティ110内に伸びてヒンジ接続を実現することができ、これは、撮像モジュール全体の小型化設計に役立つ。
【0023】
選択的な方案では、第一のブラケット200は、第二の接続アーム230をさらに含んでもよく、第二の接続アーム230の第一の端は、ブラケット本体210に固定的に接続され、第二の接続アーム230の第二の端は、自由端である。第二の接続アーム230の第二の端には第二のヒンジ接続孔231が開設されており、第二のヒンジ接続孔231は、第二のヒンジ接続軸620にヒンジ接続される。同様に、第二の接続アーム230の第二の端は、ケースキャビティ110内に伸びてヒンジ接続を実現することができ、これは、モジュールブラケット全体の小型化設計に役立つ。同時に、第二の接続アーム230は、片持ち式構造であり、第二のヒンジ接続孔231は、第二の接続アーム230の自由端に設けられるため、第二の接続アーム230の変形によりヒンジ接続の組み立てを実現しやすい。
【0024】
ヒンジ接続の安定性を向上させるために、選択的な方案では、第一の接続アーム220と第二の接続アーム230は、いずれも二つであってもよい。二つの第一の接続アーム220は、対角となるようにカメラ300の両側にそれぞれ配置されてもよく、すなわち二つの第一の接続アーム220は、カメラ300に対してカメラ300の両側に対称的に配置されてもよく、二つの第二の接続アーム230は、他の対角となるようにカメラ300の両側にそれぞれ配置されてもよく、すなわち二つの第二の接続アーム230は、カメラ300に対してカメラ300の両側に対称的に配置されてもよい。二つの第一の接続アーム220と二つの第二の接続アーム230は、ブラケット本体210の周側に均一且つ交互に配置する。この場合、各第一の接続アーム220は、一つの第一のヒンジ接続軸610にヒンジ接続されてもよく、各第二の接続アーム230は、一つの第二のヒンジ接続軸620にヒンジ接続されてもよく、これは、明らかに、回転支持のバランスを向上させることができる。
【0025】
本開示の実施例では、ブラケット本体210は、第一のブラケット200の本体部分であり、ブラケット本体210は、第一の接続アーム220及び第二の接続アーム230が高い強度を有することを確保することができる。ブラケット本体210の構造は、多種あってもよい。選択的な方案では、ブラケット本体210には第一の逃げ孔211が開設されてもよい。カメラ300のレンズ310は、第一の逃げ孔211に対向して設けられてもよく、カメラ300のレンズ310は、第一の逃げ孔211を透過して撮影することができる。
【0026】
具体的には、カメラ300のレンズ310は、完全にケースキャビティ110内に位置してもよいし、第一の逃げ孔211内に位置してもよく、もちろん第一の逃げ孔211を介してケースキャビティ110の外に伸びてもよい。第一の逃げ孔211の開孔が大きすぎることを回避するために、選択的な方案では、カメラ300のレンズ310は、第一の逃げ孔211内に位置するか又は第一の逃げ孔211を介してモジュールケース100の外に伸びる。このような場合に、同じ撮影視野で第一の逃げ孔211の開口が大きすぎることを回避することができ、又は、第一の逃げ孔211の開口サイズが一定である前提で、上記方案は、明らかに、レンズ310の撮影視野をより大きくすることができる。当然のことながら、カメラ300のレンズ310は、第一の逃げ孔211にレンズ310を取り囲む隙間を形成する必要があり、カメラ300が回転する過程で、隙間によって、カメラ300の回転が可能となる。
【0027】
製造及び組み立てを容易にするために、選択的な方案では、第一のブラケット200は、一体式の構造部材であってもよい。具体的には、第一のブラケット200は、一体式の金属構造部材であってもよい。
【0028】
具体的な振れ防止作動過程では、カメラ300が第一のヒンジ接続軸610の軸線回り及び/又は第二のヒンジ接続軸620の軸線回りに回転する必要がある。カメラ300の回転を駆動する方式は、多種ある。
【0029】
選択的な方案では、本開示の実施例で開示される電子機器は、永久磁石及び電磁石を含んでもよい駆動機構をさらに含んでもよい。具体的には、電子機器には、各運動方向に合わせる駆動機構が配置されてもよい。駆動コンポーネントの種類は、多種あってもよく、例えば、駆動モータにより直接的に駆動されてもよいし、駆動モータを伝動機構と組み合わせて駆動を実現してもよい。選択的な方案では、各駆動コンポーネントは、永久磁石及び電磁石820を含んでもよく、電磁石に通電した後に永久磁石との間の磁界力により、運動の駆動を実現する。
【0030】
組み立てを容易にするために、電磁石820は、第三のブラケット810に取り付けられてもよく、第三のブラケット810は、モジュールケース100に設けられている。この場合に、永久磁石は、相対回転可能な部材に取り付けられ、電磁石820の通電状態で、電磁石820と永久磁石が発生する磁界力は、対応する部材を回転させるように駆動することができる。
【0031】
本開示の実施例では、モジュールケース100の構造は、多種あってもよい。再び
図1を参照すると、具体的な実施の形態では、モジュールケース100は、ケースフレーム120、第一のカバープレート130及び第二のカバープレート140を含んでもよく、第一のカバープレート130は、ケースフレーム120の一端の口部に設けられており、第二のカバープレート140は、ケースフレーム120の他端の口部に設けられており、第一のカバープレート130、第二のカバープレート140及びケースフレーム120は、ケースキャビティ110を形成し、第一のカバープレート130には第二の逃げ孔131が開設されており、第二の逃げ孔131は、ケースキャビティ110に連通する。上記構造のモジュールケース100は、良好な組み立て性を有し、カメラ300の取り付けを容易にする。ブラケット本体210に第一の逃げ孔211が開設される前提で、前記第一の逃げ孔211は、第二の逃げ孔131の孔壁に囲まれた空間内に位置する。
【0032】
図6~
図9を参照すると、選択的な方案では、第二のブラケット400には第一の凹溝410が開設されてもよく、転動体ブラケット510は、第一の凹溝410内に設けられており、転動体520は、転動体ブラケット510と第一の凹溝410との間に設けられている。転動体ブラケット510と第一の凹溝410の側壁との間に第一の逃げ隙間を有し、転動体ブラケット510が、第二のブラケット400の転動方向に第一の凹溝410の側壁と制限されて嵌合されることによって、第二のブラケット400は、一定の角度範囲内だけで転動体ブラケット510に対して回転することができ、撮影視野の小角度調節を実現する。
【0033】
組み立て性を向上させるために、第二のブラケット400には第二の凹溝420が開設されてもよく、第二の凹溝420は、第一の凹溝410と連通し、転動体ブラケット510には制限突起530が設けられており、制限突起530は、前記第一の凹溝410を介して第二の凹溝420内に伸び、且つ第二の凹溝420の側壁との間に第二の逃げ隙間が形成され、制限突起530は、第二のブラケット400の転動方向に第二の凹溝420の側壁と制限されて嵌合される。第一の逃げ隙間と第二の逃げ隙間の作用は、同じであり、いずれも第二のブラケット400が転動体ブラケット510に対する相対的な転動を実現することができる。
【0034】
転動の安定性を向上させるために、選択的な方案では、転動体ブラケット510は、少なくとも二つである。第二のブラケット400の回転方向に、転動体ブラケット510は、間隔を隔てて設けられてもよく、各転動体ブラケット510と第二のブラケット400との間にいずれも転動体520が設けられている。
【0035】
組み立てを容易にするために、第二のヒンジ接続軸620と転動体ブラケット510は、
図8及び
図9に示すように、一体式の構造部材であってもよく、それによって、全体的な取り付けを実現することができ、取り付け操作を低減することに役立つ。
【0036】
本開示の実施例で開示される撮像モジュールに基づいて、本開示の実施例は、前記撮像モジュールを含む電子機器を開示する。カメラ300は、モジュールケース100を貫通するフレキシブル回路基板700により電子機器のマザーボードと電気的に接続され、さらに、カメラ300への給電を実現することができる。フレキシブル回路基板700は、良好な変形能力を有するため、カメラ300の回転に良く適応することができる。
【0037】
本開示の実施例で開示される電子機器は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダー、ウェアラブルデバイスなどであってもよく、本開示の実施例は、電子機器の具体的な種類を限定しない。
【0038】
本開示の上記実施例は、各実施例間の相違点に焦点を合わせて記述しており、各実施例間の異なる最適化特徴は、矛盾しない限り、組み合わせによりさらに好適な実施例を形成することができる。記述を簡潔にするために、ここでは説明を省略する。
【0039】
前記内容は、本開示の実施例に過ぎず、本開示を限定するためのものではない。当業者にとって、本開示には、様々な修正及び変更が可能である。本開示の精神及び原理内で行われる全ての変更、同等な置換、改善などは、本開示の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0040】
100 モジュールケース
110 ケースキャビティ
120 ケースフレーム
130 第一のカバープレート
131 第二の逃げ孔
140 第二のカバープレート
200 第一のブラケット
210 ブラケット本体
211 第一の逃げ孔
220 第一の接続アーム
221 第一のヒンジ接続孔
230 第二の接続アーム
231 第二のヒンジ接続孔
300 カメラ
310 レンズ
400 第二のブラケット
410 第一の凹溝
420 第二の凹溝
510 転動体ブラケット
520 転動体
530 制限突起
610 第一のヒンジ接続軸
620 第二のヒンジ接続軸
700 フレキシブル回路基板
810 第三のブラケット
820 電磁石
【国際調査報告】