(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】バッファステータスレポートの報告方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/10 20090101AFI20221121BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20221121BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20221121BHJP
【FI】
H04W72/10
H04W92/18
H04W4/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519845
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2019109778
(87)【国際公開番号】W WO2021062849
(87)【国際公開日】2021-04-08
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,チャーン
(72)【発明者】
【氏名】チャーン,ジュインゥレン
(72)【発明者】
【氏名】シヤオ,シヤオ
(72)【発明者】
【氏名】リー,シアーンユイ
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ジュイン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067HH21
(57)【要約】
本願は、バッファステータスレポートの報告方法及び通信装置を提供し、車両運転に関するシステム、例えば、自動運転システム又はV2Xシステムに適用され得る。方法は、端末デバイスによって、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得することと、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することとを含む。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。これは、低優先度のサービスに基づきトリガされたBSRが優先的にMAC PDUのために多重化され得るために、高優先度のサービスに基づきトリガされたBSRが遅延するという問題に対処する。更に、UL及びSLに実際に存在するデータは包括的に考えることができ、端末デバイスの全体の通信効率は改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスによって、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得することと、
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いことを決定することと
を有する、バッファステータスレポートの報告方法。
【請求項2】
前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、
前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である、
請求項1に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項3】
前記サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットセッションPDUセッション、のうちの1つ以上を有し、
前記アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を有する、
請求項2に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項4】
前記サイドリンクサービスが前記SL LCGである場合に、前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、
前記アップリンクサービスが前記UL LCGである場合に、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である、
請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記サイドリンクサービスが前記SL LCHである場合に、前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、
前記アップリンクサービスが前記UL LCHである場合に、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である、
請求項2乃至4のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項6】
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1パラメータが前記第2パラメータよりも大きい場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
前記第1パラメータが前記第2パラメータ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を有する、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項7】
当該方法は、
第1条件を満足するサービスがある場合に、前記端末デバイスによって、前記第1条件を満足する前記サービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成することと、
前記端末デバイスによって、前記第1BSRを送信することと
を更に有し、
前記第1条件は、前記サービスの優先度が第1閾値以上であることである、
請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項8】
前記第1BSRは、前記第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない、
請求項7に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項9】
前記第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、データを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを有し、
前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高い場合に、前記より優先度が低いBSRは前記SL BSRであり、あるいは、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも低い場合に、前記より優先度が低いBSRは前記UL BSRである、
請求項7又は8に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項10】
当該方法は、
前記端末デバイスによって、前記第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に有する、
請求項7乃至9のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項11】
端末デバイスによって、第1アップリンクリソースのサイズを取得することと、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することと
を有する、バッファステータスレポートの報告方法。
【請求項12】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが、前記UL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定することを有する、
請求項11に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項13】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが、前記SL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定することを有する、
請求項11に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項14】
当該方法は、前記端末デバイスによって、前記SL BSRに対応する第1パラメータと、前記UL BSRに対応する第2パラメータとを取得することを更に有し、
前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、あるいは、
前記第1パラメータは、前記SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、前記第2パラメータは、前記UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズ、前記第1パラメータ、及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することを有する、
請求項11に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項15】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズ、前記第1パラメータ、及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズよりも小さくかつ前記UL BSRのサイズよりも小さい場合に、前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定すること、あるいは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上でありかつ前記UL BSRのサイズ以上である場合に、前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定すること
を有する、
請求項14に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項16】
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記SL BSRに対応する前記第1パラメータが前記UL BSRに対応する前記第2パラメータよりも大きい場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
前記SL BSRに対応する前記第1パラメータが前記UL BSRに対応する前記第2パラメータよりも小さい場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を有する、
請求項15に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項17】
通信装置であって、
プロセッサを有し、該プロセッサがメモリへ結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するよう構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている前記コンピュータプログラムを実行して、当該通信装置が、請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にするよう構成される、
通信装置。
【請求項18】
通信装置であって、
プロセッサを有し、該プロセッサがメモリへ結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するよう構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている前記コンピュータプログラムを実行して、当該通信装置が、請求項11乃至16のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にするよう構成される、
通信装置。
【請求項19】
プロセッサ及び入力/出力ポートを有し、
前記プロセッサが、請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の処理機能を実装するよう構成され、前記入力/出力ポートが、請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の送受信機能を実装するよう構成される、
チップシステム。
【請求項20】
プロセッサ及び入力/出力ポートを有し、
前記プロセッサが、請求項11乃至16のうちいずれか一項に記載の処理機能を実装するよう構成され、前記入力/出力ポートが、請求項11乃至16のうちいずれか一項に記載の送受信機能を実装するよう構成される、
チップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に、特に、バッファステータスレポートの報告方法及び通信装置に関係がある。
【背景技術】
【0002】
車両のインターネット、つまり、車両が互いに接続されるネットワークでは、新世代の情報及び通信技術に応じて、車両とあらゆるものとの間(つまり、車両と車両、人々、道路、又はサービスプラットフォームとの間)のネットワーク接続を実装するよう、移動車両が情報検知対象物として使用される。これは、車両の全体的なインテリジェント運転機能を改善し、ユーザに安全、快適、インテリジェント、かつ効率的な運転経験及び交通サービスを提供し、交通運用効率を改善し、社会的な交通サービスのインテリジェントレベルを高めることができる。新しい車両のインターネットのソリューションでは、車両対あらゆるもの(vehicle to everything,V2X)の通信は、車両に関する情報が、車両に実装されているセンサ、車載端末、などを通じて供給されることを意味し、車両間(vehicle to vehicle,V2V)通信、車両対歩行者(vehicle to pedestrian,V2P)の通信、車両対インフラストラクチャ(vehicle to infrastructure,V2I)の通信、及び車両対ネットワーク(vehicle to network,V2N)の通信は、様々な通信技術を用いることによって実装される。例えば、これらの通信シナリオは
図1に示される。
【0003】
V2Xには2つのエア通信インターフェース、つまり、PC5インターフェース及びUuインターフェースがある。PC5インターフェースは、端末間の直接通信のために主に使用され、Uuインターフェースは、端末とネットワークとの間の通信のために主に使用される。Uuインターフェースでは、端末は、
図2に示されるアップリンク(uplink,UL)で基地局へアップリンクデータを送信し得る。端末がアップリンクデータを送信する前に、端末は、ULバッファステータスレポート(buffer status report,BSR)を基地局へULを介して送信し、UL BSRは、端末のアップリンクバッファに存在する送信対象のデータの量を示すために使用され、それにより、基地局は、端末に対して、UL BSRに基づき、アップリンクデータ(ULデータ)を伝送するためのアップリンクリソース(ULグラント)を割り当てる。PC5インターフェースでは、端末は、
図2に示されるサイドリンク(sidelink,SL)で互いと直接に通信し得る。可能な実施では、端末がSLを介して互いと直接に通信する前に、端末の1つは、
図2に示されるULで基地局へSL BSRを送信し、SL BSRは、その端末のサイドリンクバッファに存在する送信対象のデータの量を示すために使用され、それにより、基地局は、その端末に対して、SL BSRに基づき、サイドリンクデータ(SLデータ)を伝送するためのサイドリンクリソース(SLグラント)を割り当てる。
【0004】
現在、端末がUL BSR及びSL BSRを同時にトリガするシナリオでは、アップリンクデータ及びサイドリンクデータを送信する効率を改善する有効な解決法がない。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、アップリンクデータ及び/又はサイドリンクデータを伝送する効率を改善するための、バッファステータスレポートの報告方法及び装置を提供する。
【0006】
上記の目的を達成するために、以下の技術的解決法が、本願の実施形態で使用される。
【0007】
第1の態様に従って、本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントに適用される。方法は、端末デバイスが、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する、ことを含む。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。代替的に、第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスに対応する優先度に基づき決定され、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定される。可能な実施では、データを有する1つ以上のサイドリンクサービスに夫々対応する1つ以上の優先度の中の優先度(例えば、優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度)が、第1パラメータとして使用されてよく、データを有する1つ以上のアップリンクサービスに夫々対応する1つ以上の優先度の中の優先度(例えば、最も高い優先度)が、第2パラメータとして使用されてよい。
【0008】
既存の解決法では、端末デバイスは、SL BSR媒体アクセス制御制御要素(media access control control element,MAC CE)又はUL BSR MAC CEを連続して優先的にカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願の実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に高優先度のアップリンクデータ又は高優先度のサイドリンクデータを続いて送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0009】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0010】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットセッションPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0011】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0012】
可能な解決法では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0013】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0014】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0015】
可能な解決法では、方法は:
第1条件を満足するサービスがある場合に、端末デバイスが、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成することと、
端末デバイスが第1BSRを送信することと
を更に含む。
【0016】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0017】
可能な解決法では、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第1BSRを送信する。
【0018】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報のみを含む。言い換えると、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるサービスのバッファステータス情報のみを含む。
【0019】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、データを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。可能な実施では、第1閾値は、代替的に、いくつかのパラメータに基づき端末デバイスによって決定された値であってよい。例えば、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき第1閾値を決定する。
【0020】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0021】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされている、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHと、優先度値が3、4、5及び6であるUL LCHとである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、UL LCG1内の3番目のUL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するLCHは、
図11中で矢印によって示されているLCHである。
【0022】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルグループであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルグループである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、
図11には、データを有する6つのLCGが存在する。DST1に対応するLCG1の優先度値は1である。同様に、DST1に対応するLCG2の優先度値は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度値は4であり、DST2に対応するLCG2の優先度値は9である。DST3に対応するLCG1の優先度値は1であり、DST4に対応するLCG1の優先度値は4である。言い換えると、優先度が第1閾値以上であるLCGは、破線ボックスによって示されている4つのLCGである。
【0023】
可能な実施では、第1条件を満足するサービスは、サイドリンク又はアップリンクサービスである。この場合に、第1閾値は、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度に関係があってよい。具体的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いとき、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスである。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低いとき、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスである。ここで、
図6(a)、
図6(b)、若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法、又は既存の技術が、UL BSRの優先度をSL BSRの優先度と比較するために使用されてよい。
【0024】
この場合に、端末デバイスがUL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定した後、端末デバイスは、より高い優先度のBSRを切り捨ててもよい。具体的に言えば、端末デバイスは、より高い優先度のBSRに含まれるLCGバッファステータス情報の量を制限する。この場合に、第1閾値は、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度であってよい。確かに、第1閾値は、代替的に、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、又は端末デバイスによって決定された値であってもよい。
【0025】
可能な解決法では、方法は:
端末デバイスが、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に含む。言い換えると、第2BSRは、優先度が第1閾値以下であるサービスのバッファステータス情報を含む。端末デバイスが第1アップリンクリソースで第1BSRを送信することに基づいて、第1アップリンクリソースに残っているリソースがある場合には、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第2BSRを送信してもよい。代替的に、第1アップリンクリソースに残っているリソースがない場合には、端末デバイスは、第2アップリンクリソースで第2BSRを送信してもよい。
【0026】
第2の態様に従って、本願は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えている他のコンポーネントによって実行され得る。方法は、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する、ことを含む。
【0027】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0028】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0029】
可能な解決法では、方法は:端末デバイスが、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得することを更に含む。
【0030】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0031】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0032】
端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することを含む。
【0033】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定すること、あるいは、
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定すること
を含む。
【0034】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を含む。
【0035】
第3の態様に従って、本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末でバス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントに適用される。方法は:端末デバイスが第1BSRを生成し、第1BSRを送信する、ことを含む。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0036】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0037】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0038】
可能な解決法では、方法は:
端末デバイスが、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に含む。
【0039】
第4の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。処理モジュールは、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0040】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0041】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットセッションPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0042】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0043】
可能な解決法では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0044】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0045】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0046】
可能な解決法では、処理モジュールは、第1条件を満足するサービスがある場合に、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成するよう更に構成される。
【0047】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。
【0048】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0049】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0050】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、データを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。
【0051】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0052】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0053】
任意に、第4の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第4の態様の通信装置は、第1の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0054】
第5の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。
【0055】
処理モジュールは、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0056】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0057】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0058】
可能な解決法では、処理モジュールは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得するよう更に構成される。
【0059】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0060】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0061】
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0062】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0063】
代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0064】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0065】
任意に、第5の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第5の態様の通信装置は、第2の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0066】
第6の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)m又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。
【0067】
処理モジュールは、第1BSRを生成するよう構成される。
【0068】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0069】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0070】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0071】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0072】
任意に、第6の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第6の態様の通信装置は、第3の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0073】
第7の態様に従って、本願は、通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実装する機能を備えている。機能はハードウェアによって実装されてよく、あるいは、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。
【0074】
第8の態様に従って、プロセッサ及びメモリを含む通信装置が提供される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するよう構成される。通信装置が作動するときに、プロセッサは、メモリに記憶されているコンピュータ実行可能命令を実行して、通信装置が、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にする。
【0075】
第9の態様に従って、プロセッサを含む通信装置が提供される。プロセッサは、メモリに結合されており、メモリから命令を読み出し、それから、命令に従って、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行するよう構成される。
【0076】
第10の態様に従って、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶している。命令がコンピュータで実行されるとき、コンピューアハ、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0077】
第11の態様に従って、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されるとき、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0078】
第12の態様に従って、回路システムが提供される。回路システムは処理回路を含む。処理回路は、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行するよう構成される。
【0079】
第13の態様に従って、チップが提供される。チップはプロセッサを含む。プロセッサはメモリへ結合される。メモリはプログラム命令を記憶している。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラム命令を実行して、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実装する。
【0080】
第14の態様に従って、チップシステムが提供される。チップシステムは、プロセッサ及び入力/出力ポートを含む。プロセッサは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法の処理機能を実装するよう構成される。入力/出力ポートは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法の送受信機能を実装するよう構成される。
【0081】
可能な解決法では、チップシステムは、メモリを更に含む。メモリは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法軒のジュを実装するためのプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。
【0082】
チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
【0083】
第2の態様乃至第14の態様における如何なる設計様態によってもたらされた技術的効果についても、第1の態様における種々の設計様態によってもたらされた技術的効果を参照されたい。詳細は、ここで再び記載されない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【
図1】本願の実施形態に従うV2X通信シナリオの概略図である。
【
図2】本願の実施形態に従うアップリンク及びサイドリンクの概略図である。
【
図3】本願の実施形態に従う通信システムの略アーキテクチャ図である。
【
図4】本願の実施形態に従う通信装置の略構造図である。
【
図5】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図6(a)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図6(b)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図6(c)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図7】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図8】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図9】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(a)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(b)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(c)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図11】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図12】本願の実施形態に従う通信装置の略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
以下は、添付の図面を参照して、本願の技術的解決法について記載する。
【0086】
最初に、本願の実施形態における技術的解決法を読者が理解するのを助けるために、本願の実施形態に関係があるいくつかの技術用語が最初に説明される。
【0087】
1.論理チャネル(logical channel,LCH):端末は、異なるサービスに基づき複数の論理チャネルを確立し得る。LCHは、データを運ぶチャネルを示すために使用される。LCHは、LCHのタイプに基づき、制御チャネル及びトラフィックチャネルに分類され得る。
【0088】
2.論理チャネルグループ(logical channel group,LCG):論理チャネルで送信されるデータがある場合に、論理チャネルのBSRが報告される。これは、シグナリングオーバーヘッドを増大させる。この場合を回避するために、LCGの概念がLTEでは導入されている。1つのLCGは、1つ以上の論理チャネルを含む。UEは、LCGに基づきBSRを報告する。具体的に言えば、UEは、BSRにおいて、各LCG内のバッファサイズを示す。
【0089】
3.BSR MAC制御要素(control element,CE):BSRは、UL MACプロトコルデータユニット(protocol data unit,PDU)で運ばれ、UL MAC PDUは、1つ以上のBSR MAC CUを含む。具体的に、PC5インターフェースでは、UL MAC PDUは、1つ以上のSL BSR MAC CEを含み、Uuインターフェースでは、UL MAC PDUは、1つ以上のUL BSR MAC CEを含む。
【0090】
例えば、BSR MAC CEのフォーマットが表1に示される。
【表1】
【0091】
各あて先(略してDST)インデックスは、1つ以上のLCG IDを含んでよく、複数のあて先インデックスが、同じLCG IDを含んでもよい。例えば、あて先インデックス1は、LCG ID1及びLCG ID2を含むことができ、あて先インデックス2も、LCG ID1及びLCG ID2を含むことができる。あて先インデックス及びLCG IDは、LCGを一意に示すために一緒に使用されてよい。
【0092】
本願の実施形態で、端末デバイスは、表1に示されるBSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化し、UL MAC PDUをネットワークデバイスへ送信して、LCG1内のバッファサイズ(つまり、バッファサイズ1)及びLCG2内のバッファサイズ(つまり、バッファサイズ2)をネットワークデバイスへ報告し得る。
【0093】
UuインターフェースでのUL BSR MAC CEのフォーマットは、PC5インターフェースでのSL BSR MAC CEのフォーマットとは異なってもよい。具体的に、UuインターフェースでのUL BSR MAC CEは、4つのフォーマットを有している:
●ショートBSRフォーマット(固定サイズを有する)、つまり、short BSRフォーマット、
●ロングBSRフォーマット(可変サイズを有する)、つまり、long BSRフォーマット、
●ショートトランケーテッドBSRフォーマット(固定サイズを有する)、つまり、short truncated BSRフォーマット、及び
●ロングトランケーテッドBSRフォーマット(可変サイズを有する)、つまり、long truncated BSRフォーマット。
【0094】
PC5インターフェースでのSL BSR MAC CEは、2つのフォーマットを有している:
●BSRフォーマット(可変サイズを有する)、及び
●トランケーテッドBSRフォーマット(可変サイズを有する)。
【0095】
4.論理チャネル識別(logical channel identification,LCID):BSRフォーマット、又はBSR MAC CEフォーマットと呼ばれるものは、UL MAC PDUに含まれているサブヘッダ(subheader)内のLCIDによって識別される。可能な実施では、LCID値及び異なるLCID値の意味は、表2に示される。
【表2】
【0096】
表2によれば、LCID値が111011、111100、111101、及び111110であるとき、BSRフォーマットは、short truncated BSRフォーマット、long truncated BSRフォーマット、short BSRフォーマット、及びlong BSRフォーマットであることが分かる。
【0097】
各BSR MAC CEは1つのLCIDに対応し、LCIDは、BSR MAC CEのBSRフォーマットを示すために使用される。例えば、表1に示されるBSR MAC CEは、LCID値111011に対応し、そのLCID値は、BSR MAC CEがshort truncated BSRフォーマットにあることを示す。
【0098】
5.ペンディング(pending):ペンディングは、トリガされており、送信されるべきであることを意味する。例えば、ペンディングデータは、送信されるべきデータである。ペンディングBSRは、トリガされており、送信されるべきであるBSRである。ペンディングSRは、トリガされており、送信されるべきであるSRである。
【0099】
6.非パディングバッファステータスレポート(非パディングBSR)は、異なるトリガ条件に基づき、BSRがパディングバッファステータスレポート(パディングBSR)及び非パディングバッファステータスレポート(非パディングBSR)に分類される。例えば、端末デバイスが全てのとり得るデータ及びシグナリングを多重化シーケンスにおいて多重化した後、依然として残っているアップリンクリソースがあり、残りのリソースのサイズがBSR及びBSRのサブヘッダを収容するのに十分である場合には、BSRはトリガされ、BSRはパディングBSRと呼ばれる。優先度が目下の伝送対象のデータの優先度よりも高いデータを端末デバイスが生成するとき、BSRはトリガされ、BSRは非パディングBSRと呼ばれる。上記のデータの優先度は、データをバッファリングするLCHの優先度として理解され得る。
【0100】
7.優先順位:一般に、SL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEは、MAC PDUを形成するようSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEを多重化及びカプセル化するプロセスで優先順位を有している。SL BSR MAC CEの優先度がUL BSR MAC CEの優先度よりも高い場合には、端末デバイスは、優先的に、SL BSR MAC CEをMAC PDUにカプセル化し、そうではなく、SL BSR MAC CEの優先度がUL BSR MAC CEの優先度よりも低い場合には、端末デバイスは、優先的に、UL BSR MAC CEをMAC PDUにカプセル化する。
【0101】
8.クオリティ・オブ・サービスフロー(quality of service flow,QoSフロー):データフローのタイプは、データフローの相対的な重要性を識別するよう伝送優先度を割り当てられ得る。更に、デバイスによって提供される様々な優先度転送ポリシー及び輻輳回避メカニズムのようなメカニズムが、データフローのための特別な伝送サービスを提供するために使用される。そのようなタイプのデータフローがQoSフローと呼ばれる。
【0102】
9.データ無線ベアラ(data radio bearer,DRB):無線ベアラは、種々の搬送コンテンツに基づき、シグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer,SRB)及びDRBに分類される。DRBは、ユーザプレーンデータを運ぶために使用される。SRBは、制御プレーンデータ、つまり、シグナリングを運ぶために使用される。
【0103】
10.パケットデータユニットセッション(packet data unit session,PDUセッション):端末デバイスは、複数のPDUセッション(Protocol Data Unit Session,プロトコルデータユニットセッション)を確立し得る。1つのPDUセッションは、複数のQoSフローに対応し得る。同じPDUセッションに対応する複数のQoSフローは、同じDRBにマッピングされ得る。
【0104】
11.サービスあて先識別子:サービスあて先識別子は、異なるサービスどうしを区別するために使用される。例えば、サービスあて先識別子は、表1に示されるあて先インデックスであってよい。
【0105】
本願の実施形態で、BSR及びBSR MAC CEは、ときどき、同義的に使用される場合がある。バッファステータス、バッファリングされたステータス、バッファ情報、及びバッファリングされた情報は、ときどき、同義的に使用される。
【0106】
例えば、本願の実施形態における優先度は、パケットごとに設定された優先度(prose per-packet priority,PPPP)、優先レベル値、優先度値、5Gクオリティ・オブ・サービス識別子(Fifth-generation QoS Identifier,5QI,5QI)、又はSL伝送品質要件を反映する他のパラメータで等価に置換され得る。例えば、本願の優先度は、PPPPで置換されてもよい。
【0107】
本願の実施形態における技術的解決法は、直交周波数分割多重アクセス(orthogonal frequency-division multiple access,OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多重アクセス(single carrier frequency division multiple access,SC-FDMA)システム、及び他のシステムのような様々な通信システムに適用されてよい。「システム」及び「ネットワーク」という用語は、交換可能である。OFDMAシステムは、進化型汎用地上無線アクセス(evolved universal terrestrial radio access,E-UTRAN)及びウルトラモバイルブロードバンド(ultra mobile broadband,UMB)のような無線技術を実装し得る。E-UTRANは、汎用地上電気通信システム(universal mobile telecommunications system,UMTS)の進化したバージョンである。新しいE-UTRANバージョンは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project,3GPP)におけるLET及びLTEに基づき進化した様々なバージョンで使用されている。5G通信システムは、研究中の次世代の通信システムであり、NRシステムと呼ばれることもある。5G通信システムは、5G非スタンドアロン(non-standalone,略してNSA)移動体通信システム、5Gスタンドアロン(standalone,略してSA)移動体通信システム、又は5G NSA移動体通信システム及び5G SA移動体通信システムの両方を含む。更に、通信システムは、未来志向の通信技術に更に適用可能であってよく、本願の実施形態で提供される技術的解決法に全て適用可能である。本願に適用可能な上記の通信システムは、記載のための例にすぎず、本願に適用可能な通信システムは、それらに限られない。概要がここでは提供され、詳細は以下で記載されない。
【0108】
全ての態様、実施形態、又は特徴は、複数のデバイス、コンポーネント、モジュール、などを含み得るシステムについて記載することによって、本願で提示される。各システムは、他のデバイス、コンポーネント、モジュールなどを含んでもよく、かつ/あるいは、添付の図面を参照して議論される全てのデバイス、コンポーネント、モジュール、などを含まなくてもよいことが認識及び理解されるべきである。更に、これらの解決法の組み合わせが使用されてもよい。
【0109】
本願の明細書及び添付の図面において、「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクトどうしを区別するよう、あるいは、同じオブジェクトの異なる処理どうしを区別するよう意図されるが、オブジェクトの特定の順序について記載するために使用されるわけではない。
【0110】
「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味する。
【0111】
「複数の」は、2つ又は2つよりも多いことを意味する。
【0112】
「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクト間の関連付け関係を表し、3つの関係を示す可能性がある。例えば、A及び/又はBSR MAC CEは、次の場合、Aのみが存在、AとBの両方が存在、及びBのみが存在、を示すことができ、A及びBは単数又は複数であってよい。
【0113】
文字「/」は、一般に、関連するオブジェクト間の“論理和”関係を示す。例えば、A/Bは、A又はBを表し得る。
【0114】
更に、本願の明細書で述べられている「含む」や「包含する」との用語、及びそれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーするよう意図される。例えば、一連のステップを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、挙げられているステップ又はユニットに限定されず、任意に、他の挙げられていないステップ又はユニットを含み、あるいは、任意に、プロセス、方法、製品、又はデバイスの他の内在するステップ又はユニットを含む。
【0115】
本願の実施形態で、「例」、「例えば」、などの語は、例、例示、又は記載を与えることを表すために使用されることが留意されるべきである。本願の実施形態において「例」として又は「例えば」記載されている如何なる実施形態又は設計スキームも、他の実施形態又は設計スキームよりも好ましいものとして又はより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。厳密には、「例」、「例えば」、などの語の使用は、関連する概念を特定の様態で表すよう意図される。
【0116】
本願の明細書及び添付の図面において、「~の(英語:of)」、「対応する(英語:corresponding、relevant)」、及び「対応する(英語:corresponding)」は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。
【0117】
本願の実施形態で、情報(information)、信号(signal)、メッセージ(message)、チャネル(channel)、又はシグナリング(signalling)は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。「~の(of)」、「対応する(corresponding、relevant)」、及び「対応する(corresponding)」は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。
【0118】
本願の実施形態で、下付文字、例えば、W1は、ときどき、W1のような不正確な形で書かれる場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現される。
【0119】
本願の実施形態で記載されるネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決法をより明りょうに記載するよう意図され、本願の実施形態で提供される技術的解決法に対する限定を構成しない。当業者は、ネットワークアーキテクチャの進化及び新しいシナリオの新興により、本願の実施形態で提供される技術的解決法が類似した技術的課題にも適用可能であることを認識し得る。
【0120】
本願の実施形態におけるいくつかのシナリオは、例として
図3に示される通信システムにおけるシナリオを使用することによって、記載される。本願の実施形態における技術的解決法は、他の移動体通信システムに更に適用されてもよく、名称は、他の移動体通信システムでの対応する機能の名称で相応して置換されてよいことが留意されるべきである。
【0121】
本願の実施形態を理解するのを容易にするために、
図3に示される通信システムは、最初に、本願の実施形態に適用可能な通信システムを詳細に記載するための例として使用される。
図3は、バッファステータスレポートの報告方法が本願の実施形態に従って適用可能である通信システムの略アーキテクチャ図である。
図3に示されるように、通信システムは、端末デバイス1乃至端末デバイス7のような1つ以上の端末デバイスと、1つ以上のネットワークデバイスとを含む。
【0122】
端末デバイス及びネットワークデバイスは、アップリンク(uplink,UL)及び/又はダウンリンク(downlink)にわたってUuインターフェースを通じて互いと通信し得る。UL上で、端末デバイスは送信側であり、ネットワークデバイスは受信側である。DL上で、ネットワークデバイスは送信側であり、端末デバイスは受信側である。
【0123】
上記の異なる端末デバイスは、サイドリンク(sidelink,SL)にわたってPC5インターフェースを通じて互いと通信し得ることが理解されるべきである。SL上で、端末デバイスは送信側であり、もう1つの端末デバイス又は他の端末デバイスは受信側である。
【0124】
図3は、一例として、いくつかの端末間の信号と、いくつかの端末とネットワークデバイスとの間の信号とを示しているにすぎないことが理解されるべきである。信号はまた、他の端末間で送信又は受信されてもよく、信号はまた、他の端末とネットワークデバイスとの間で送信又は受信されてもよい。
【0125】
UL及びSLは両方とも、LTE及びNRのような複数の標準規格を満足し得ることが理解されるべきである。ULとSLとの間及びSL間の次の具体的な比較が実行されるとき、具体的な標準規格は限定されない。例えば、比較は、NR ULとNR SLとの間で行われてもよく、あるいは、NR ULとLTE SLとの間で行われてもよく、あるいは、LTE ULとNR SLとの間で行われてもよい。例えば、同じインターフェースについては、SL間の比較は、NR SLとLTE SLとの間の比較に限定されない。
【0126】
いくつかの通信シナリオで、端末デバイスがアップリンクデータ及びサイドリンクデータを有しているとき、端末デバイスは、UL BSR及びSL BSRをネットワークデバイスへ送信するようトリガされ得る。この場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する必要があり、つまり、同じMAC PDUにUL BSR及びSL BSRを多重化/カプセル化するための優先度を決定する。具体的に、アップリンクリソースが限られている場合に、アップリンクリソースは、UL BSR MAC CE、UL BSR MAC CEサブヘッダ、SL BSR MAC CE、及びSL BSR MAC CEサブヘッダを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE、UL BSR MAC CEサブヘッダ、及びSL BSR MAC CEを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE、SL BSR MAC CE、及びSL BSR MAC CEサブヘッダを同時に運ぶには不十分である。代替的に、他の場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化すべきか、それとも、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化すべきかを決定するために、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する必要がある。
【0127】
可能な実施では、UL BSR及びSL BSRの固定された優先順位が、既存のLTE論理チャネル優先度関連プロトコルでは規定されている。具体的に言えば、LTEでは、非パディングSL BSRの優先度は常に、非パディングUL BSRの優先度よりも低いことが規定されている。言い換えると、UL BSRの優先度は常に、SL BSRの優先度よりも高い。この場合に、SL BSRをトリガする高優先度サイドリンクサービス又は高優先度サイドリンクデータが存在し、UL BSRをトリガする低優先度アップリンクサービス又は低優先度アップリンクデータが存在するとき、端末デバイスは常に、優先的に、UL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化する。結果として、低優先度サービスに基づきトリガされたUL BSRは、高優先度サービスに基づきトリガされたSL BSRのために使用されるリソースをプリエンプトし、高優先度サイドリンクサービスに基づきトリガされたSL BSRの伝送は遅延する可能性がある。更に、高優先度サイドリンクデータの伝送は、それに応じて遅延する可能性がある。言い換えると、高優先度サイドリンクデータの伝送効率は相対的に低い。
【0128】
可能な実施では、柔軟な優先度ソリューションが更に、既存の解決法においてUL BSR及びSL BSRのために提供される。SL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度(最高LCH優先度)を有しているLCHの優先度は、SL BSRの優先度と見なされてよく、UL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度は、UL BSRの優先度と見なされてよい。例えば、SL BSRをトリガするLCHの中で、LCH1の優先度値は7であり、LCH2の優先度値は2である。より大きい優先度値は、より低い優先度を示す、と仮定される。LCH2の優先度は、LCH1の優先度よりも高く、LCH2の優先度は、SL BSRの優先度と見なされ得る。UL BSRをトリガするLCHの中で、LCH3の優先度値は7であり、LCH4の優先度値は2であり、LCH5の優先度値は1である。LCH5は、最も高い優先度を有しており、LCH5の優先度は、UL BSRの優先度と見なされ得る。この場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度(つまり、LCH2の優先度であり、値は2である)をUL BSRの優先度(つまり、LCH5の優先度であり、値が1である)と比較することによって、UL BSRの優先度の方が高いと決定する。柔軟な優先度の方式では、取得された優先度結果が不正確である。具体的に、
図5に示されるように、黒色で塗りつぶされた長方形ボックスは、データを有する論理チャネルを表し、空白の長方形ボックスは、データを有さない論理チャネルを表す。時点T1で、優先度が7、8及び10である論理チャネルに送信対象のデータが存在し、SL BSR1がトリガされる。論理チャネルに対応する優先度の中で最も高い優先度は7であり、優先度7がSL BSR1の優先度と見なされ得る。同様に、時点T2で、優先度が7、8、10及び10である論理チャネルに送信対象のデータが存在し、SL BSR2がトリガされる。論理チャネルに対応する優先度の中で最も高い優先度は4である。この場合に、SL BSR2の優先度は4である。同様に、時点T3で、SL BSR3の優先度は2である。時点T4で、端末は、アップリンクグラントリソース(ULグラント1)でネットワークデバイスへUL MAC PDU1を送信する必要がある。ULグラント1が限られたサイズを有している場合に、端末は、SL BSRの優先度をUL BSRの優先度と比較する必要がある。SL BSR1からSL BSR3に対応する優先度の中で最も高い優先度は2である。この場合に、SL BSRの優先度は2であると見なされる。同様に、UL BSRの優先度は3である。SL BSRの方が高い優先度を有している場合に、端末は、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDU1にカプセル化する。UL MAC PDU1が他のコンテンツを更に運ぶことができる場合には、端末は、UL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDU1にカプセル化する。
図5に示されるシナリオでは、SL BSR MAC CEが比較的に大きいサイズを有しているので、truncated BSRフォーマットでのSL BSR MAC CEがUL MAC PDU1にカプセル化される。時点T5で、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって端末デバイスに割り当てられたサイドリンクグラントリソース(SLグラント)を取得し、それにより、端末デバイスは、SLグラントを通じていくらかのサイドリンクデータを送信する。
図5に示されるように、時点T6に達する前に、優先度値が2、7、及び8である論理チャネル上のサイドリンクデータは送信されている。目下のメカニズムでは、時点T6で、端末デバイスによって取得されたアップリンクグラントリソース2(ULグラント2)が限られたサイズを有している場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度をUL BSRの優先度と比較する必要がある。更に、目下のBSR報告メカニズムに従って、truncated BSRフォーマットでのSL BSR MAC CEがある時点でUL MAC PDUにカプセル化される場合に、その時点より前にペンディング(pending)中であるSL BSRはキャンセル不可能である。言い換えると、その時点より前にペンディング中であるSL BSRは、ペンディング状態のままであり続ける。時点T6で、以前にトリガされてペンディング中であるSL BSR1からSL BSR3は、ペンディング状態のままであり、より高い優先度を有している他のSL BSRはトリガされないので、端末デバイスは依然として、トリガされたSL BSR1からSL BSR3に対応するLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を取得し、その値は依然として2である。更に、
図5に示されるように、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度に含まれており、端末デバイスによって取得される最も高い優先度は、3である。このようにして、SL BSRの優先度の方が依然として高い。この優先度比較方式では、以前にペンディング中のSL BSRの優先度の方が高いままである可能性があり、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSRを多重化する可能性があることが分かる。しかし、実際には、SL BSRは、低い優先度を有するSL LCG又はSL LCHのバッファステータス情報を含む。その結果、高い優先度を有するUL LCH又はUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRの報告は遅延し、アップリンクデータの伝送は遅延し、そして、アップリンクデータの伝送効率は高くない。
【0129】
更に、柔軟な優先度の方式は、常に優先的にUL BSR MAC CEをカプセル化する蓋然性をある程度下げ得るが、柔軟な優先度の方式では、BSRの優先度が比較的に高いと、例えば、SL BSRの優先度が比較的に高いと決定されるとき、SL BSR MAC CEが優先的にUL MAC PDUにカプセル化される。SL BSR MAC CEは、いくつかの高優先度サイドリンクサービスに対応するバッファステータス情報(例えば、バッファサイズ)を含むことができ、更には、いくつかの低優先度サイドリンクサービスに対応するバッファステータス情報を含むことができ、そして、これらの低優先度サイドリンクサービスに対応する優先度は、いくつかのアップリンクサービスの優先度よりも低い場合があることが容易に理解される。言い換えると、いくつかの低優先度サイドリンクサービスのバッファステータス情報は、いくつかの高優先度アップリンクサービスのバッファステータス情報のために使用されるリソースをプリエンプトする可能性がある。その結果、高優先度アップリンクサービスのバッファステータス情報の伝送は遅延し、高優先度アップリンクデータの伝送は遅延する場合がある。
【0130】
可能な解決法ソリューションでは、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定するとき、端末デバイスは、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度をSL BSRの優先度として見なすことも、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度をUL BSRの優先度として見なすこともない。代わりに、端末デバイスは、データを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度をSL BSRの優先度として見なし、かつ、データを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度をUL BSRの優先度として見なす。このようにして、端末デバイスは、実際に現時点で存在するデータに基づき、現時点でのUL BSRとSL BSRとの間の優先度比較結果を決定することができ、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。現時点は、具体的に、特定の時点に限られない。例えば、現時点は、UL BSRの優先度又はSL BSRの優先度を決定する時点であってよく、あるいは、UL BSRをカプセル化する時点であってよく、あるいは、アップリンクリソースを受信する時点であってよい。例えば、
図5では、時点T6で、優先度値が4、6、10及び9であるSL LCHと、優先度値が3、4、5及び6であるUL LCHとの中で、あるUL LCHが最も高い優先度(3の値を有する)を有する。この場合に、そのUL LCHに基づきトリガされたUL BSRは、優先的に送信されるべきであり、それにより、端末は、優先的に、高優先度アップリンクデータをその後に送信することができる。これは、優先的に高優先度アップリンクデータを送信するサービス要件を満足する。更に、優先度決定結果は、以前にペンディング中のBSRによって影響を及ぼされない。そのため、優先度決定結果は、より正確である。
【0131】
可能な解決法ソリューションでは、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。
【0132】
可能な解決法ソリューションでは、端末デバイスは、第1BSRを生成し、第1BSRを送信する。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。既存の解決法では、ある時点にアップリンクリソースで送信されたBSRは、高優先度サービスのバッファステータス情報及び低優先度サービスのバッファステータス情報を含む場合があり、低優先度サービスのバッファステータス情報がより多くのリソースを占有する場合がある。既存の解決法と比較して、本願の実施形態では、より高い優先度を有するサービスのバッファステータス情報は、優先的にアップリンクリソースで送信され得る。これは、より低い優先度を有するサービスのバッファステータス情報がより多くのリソースを占有する可能性を小さくする。
【0133】
可能な解決法ソリューションでは、任意に、ある時点でアップリンクリソースが限られている場合に、端末デバイスは、上記の方法に基づき、BSRが優先的に多重化される必要があると決定する。
【0134】
「MAC CE」は、次の方式:ネットワークデバイスによって事前設定されたMAC CE、シグナリングを通じてネットワークデバイスによって動的に設定されたMAC CE、又はプロトコルで予め定義され、端末が製造されるとき又はネットワークにアクセスするときに端末デバイスの内部バッファに書き込まれたMAC CE、のうちの1つ以上において実装されてよいことが留意されるべきである。「MAC CE」の具体的な実装は、特に本願で限定されない。
【0135】
上記の設計ソリューションの具体的な実装は、その後の方法実施形態で詳細に記載されるべきであることが留意されるべきである。詳細はここでは記載されない。
【0136】
任意に、ネットワークデバイスは、通信システムのネットワーク側に位置し、無線送受信機能を備えているデバイス、あるいは、そのようなデバイスに配置され得るチップ又はチップシステムである。ネットワークデバイスは、ホームゲートウェイ、ルータ、サーバ、スイッチ、及びブリッジのようなワイヤレス・フィデリティ(wireless fidelity,Wi-Fi)システムにおけるアクセスポイント(access point,AP)、エボルブドNodeB(evolved NodeB,eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、NodeB(NodeB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(例えば、ホーム・エボルブドNodeB、又はホーム・NodeB,HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit,BBU)、無線中継ノード、無線バックホールノード、送信ポイント(transmission and reception point,TRP、又はtransmission point,TP)、などを含むが、これらに限られない。ネットワークデバイスは、代替的に、5Gシステム、例えば、NRシステムにおけるgNB又は送信ポイント(TRP又はTP)、5Gシステムにおける1つの基地局又は基地局(複数のアンテナパネルを含む)のグループであってもよい。ネットワークデバイスは、代替的に、gNR又は送信ポイントを構成する、基地局機能を備えているベースバンドユニット(BBU)、分散ユニット(distributed unit,DU)、又は路側機のようなネットワークノードであってもよい。
【0137】
任意に、端末デバイスは、車両(vehicle)、車両に設置されており、走行中の車両を支援するよう構成される車載通信装置若しくは車載端末、又は車載通信装置若しくは車載端末内のチップであってもよい。車載端末は、無線通信機能を実装するよう構成されたデバイス、例えば、端末又は端末で使用され得るチップであってよい。端末は、5Gネットワーク又は将来の進化したPLMNにおけるユーザ装置(user equipment,UE)、アクセス端末、端末ユニット、端末局、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、無線通信デバイス、端末エージェント、端末装置、などであってもよい。アクセス端末は、携帯電話機、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(session initiation protocol,SIP)電話機、無線ローカルループ(wireless local loop,WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、無線通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続されている他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、仮想現実(virtual reality,VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality,AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全性(transport safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、などであってよい。車載端末は、移動可能であっても、又は固定されていてもよい。
【0138】
図3は、単に、理解を容易にするための通信システムの例の簡略化された概略図であることが理解されるべきである。通信システムは、
図3に示されていない他のネットワークデバイス及び/又は他の端末デバイスを更に含んでもよい。
【0139】
任意に、本願の実施形態におけるネットワークデバイス及び端末デバイスはまた、集合的に通信装置とも呼ばれることがある。通信装置は、汎用のデバイス又は専用のデバイスであってよい。これは、本願の実施形態で特に制限されない。
【0140】
図4は、本願の実施形態に従う通信装置200の略構造図である。
図4に示されるように、通信装置200は、端末デバイス又はネットワークデバイスあってよく、あるいは、端末デバイス若しくはネットワークデバイスに適用されるチップ、又は端末機能若しくはネットワークデバイス機能を備えている他のコンポーネント、モジュール、サブシステム、などであってもよい。
図4に示されるように、通信装置200は、プロセッサ201、メモリ202、及びトランシーバ203を含み得る。プロセッサ201と、メモリ202と、トランシーバ203との間には信号接続がある。例えば、プロセッサ201、メモリ202、及びトランシーバ203は、通信バスを通じて接続され得る。
【0141】
以下は、
図4を参照して、通信装置200のコンポーネントについて詳細に記載する。
【0142】
プロセッサ201は、通信装置200の制御センターであり、1つのプロセッサであってよく、あるいは、複数の処理要素の総称であってもよい。例えば、プロセッサ201は、1つ以上の中央演算処理装置(central processing unit,CPU)、又は特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)であってよく、あるいは、本願の実施形態を実装する1つ以上の集積回路、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array,FPGA)として構成されてもよい。
【0143】
プロセッサ201は、メモリ202に記憶されているソフトウェアプログラムを実走又は実行すると、メモリ202に記憶されているデータを呼び出すこととによって、通信装置200の様々な機能を実行し得る。
【0144】
具体的な実施では、実施形態において、プロセッサ201は、1つ以上のCPU、例えば、
図4に示されるCPU0及びCPU1を含み得る。
【0145】
具体的な実施では、実施形態において、通信装置200は、代替的に、複数のプロセッサ、例えば、
図4に示されるプロセッサ201及びプロセッサ204を含み得る。プロセッサの夫々は、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであってよく、あるいは、マルチコア(マルチCPU)プロセッサであってよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するよう構成されている1つ以上の通信装置、回路、及び/又は処理コアであってよい。
【0146】
メモリ202は、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)若しくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶通信デバイス;又はランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)若しくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶通信デバイスであってよい。メモリ23は、代替的に、電気的消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスク・リード・オンリー・メモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)若しくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク、ブルーレイディスク、などを含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは他の磁気記憶通信デバイス、又は期待されるプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形で搬送若しくは記憶するために使用可能であって、コンピュータによってアクセス可能であるあらゆる他の媒体であってもよいが、これらに限られない。メモリ202は、独立して存在してもよく、あるいは、プロセッサ201と一体化されてもよい。
【0147】
メモリ202は、本願の解決法を実行するために使用されるソフトウェアプログラムを記憶するよう構成され、プロセッサ201は、ソフトウェアプログラムの実行を制御する。具体的な実施については、以下の方法実施形態を参照されたい。詳細はここでは記載されない。
【0148】
トランシーバ203は、通信装置200と他の通信装置との間の通信を実行するよう構成される。トランシーバ203は、受信機能を実装する受信ユニットと、送信機能を実装する送信ユニットとを含み得る。
【0149】
図4に示される通信装置200の構造は、通信装置に対する限定を構成しないことが留意されるべきである。実際の通信装置は、
図4に示されているものよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでも、あるいは、いくつかのコンポーネントを組み合わせても、あるいは、異なるコンポーネント配置を有してもよい。
【0150】
以下は、添付の図面を参照して、本願の実施形態で提供される、バッファステータスレポートを報告する方法について具体的に記載する。
【0151】
本願の実施形態では、異なるサイドリンクサービスは、異なるあて先レイヤ-1識別子に対応し、かつ/あるいは、異なるあて先レイヤ-2識別子(あて先インデックス)に対応してよく、あるいは、同じあて先レイヤ-1識別子及び/又は同じあて先レイヤ-2識別子に対応してもよい。異なるサイドリンクサービスは、異なるあて先レイヤ-1識別子+ソースレイヤ-1識別子のペア(ソースインデックス対)に対応し、かつ/あるいは、異なるあて先レイヤ-2識別子+ソースレイヤ-2識別子のペアに対応してよい。異なるサイドリンクサービスは、同じあて先レイヤ-1識別子+ソースレイヤ-1識別子のグループに対応し、かつ/あるいは、同じあて先レイヤ-2識別子+ソースレイヤ-2識別子のグループに対応してもよい。
【0152】
図6(a)は、本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャート1である。バッファステータスレポートの報告方法は、
図3に示される端末デバイスがSL BSR及び/又はUL BSRをネットワークデバイスへ報告する場合に適用されてよい。
【0153】
図6(a)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0154】
S601:端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得する。
【0155】
本願のこの実施形態では、任意に、優先度のようなパラメータが、SL BSR MAC CEに対して予め定義されてよく、優先度は、論理チャネル優先順位付け(logical channel prioritization,LCP)多重化プロセスでSL BSR MAC CEの優先順位を示すために使用されることが留意されるべきである。優先度は、複数のペンディング中のSL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なるものとして定義されてよく、あるいは、複数のSL BSRをトリガするSL LCH/SL LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。同様に、任意に、優先度は、UL BSR MAC CEに対して定義される。優先度は、LCP多重化プロセスでUL BSR MAC CEの優先順位関係を示すために使用される。優先度は、複数のペンディング中のUL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なってよく、あるいは、複数のUL BSRをトリガするUL LCH/UL LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。代替的に、優先度は、PPPP又は5QLに関連する。代替的に、優先度は、他のパラメータに関連する。
【0156】
代替的に、本願のこの実施形態では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して予め定義されず、第1パラメータに対応する優先度及び第2パラメータに対応する優先度は、夫々、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度と見なされる。代替的に、第1パラメータに対応する優先度及び第2パラメータに対応する優先度は、夫々、SL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスにおけるSL BSR MAC CEの優先度、及びUL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスにおけるUL BSR MAC CEの優先度と見なされる。
【0157】
代替的に、本発明では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して予め定義されない。代わりに、UL BSR MAC CEとSL BSR MAC CEとの間の順序関係(又は相対的な優先順位)がLCP多重化及びカプセル化プロセスで決定される必要がある場合にのみ、優先度は、SL BSRに関連した第1パラメータと、UL BSRに関連した第2パラメータとに基づき、決定される。
【0158】
第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。具体的に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0159】
他の可能な実施では、第1パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するSL SCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0160】
UL BSR MAC CEにおいて、各LCGは1つの指示ビットに対応する。LCGに対応する指示ビットは、UL BSR MAC CEがLCGのバッファサイズ(buffer size)フィールドを含むかどうかを示すために使用される。例えば、ビットが1である場合に、それは、UL BSR MAC CEがLCGの対応するバッファサイズフィールドを含むことを示す。
【0161】
第2パラメータは、UL BSR MAC CE内の1の指示ビットに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であるか、あるいは、第2パラメータは、UL BSR MAC CE内のバッファサイズ(buffer size)フィールドに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0162】
「利用可能なデータ(available)」は、送信されるべきデータ、利用可能なデータ、又は有効なデータが存在することを意味する。
【0163】
サイドリンクサービスは、次の:SL QoSフロー、SL LCH、SL DRB、SL LCG、SLサービスあて先識別子(あて先インデックス)、及びSL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。アップリンクサービスは、次の:UL QoSフロー、UL LCH、UL DRB、UL LCG、ULサービスあて先識別子、及びUL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0164】
可能な実施では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。本願のこの実施形態では、優先度は、値によって表され得る。より大きい値は、より低い優先度を示し、より小さい値は、より高い優先度を示す。代替的に、より大きい値は、より高い優先度を示し、より小さい値は、より低い優先度を示す。優先度値と優先度との間の具体的な大きさ関係は、本願のこの実施形態で限定されない。代替的に、優先度はまた、分類によって表されてもよい。例えば、優先度は、1つ以上の分類、例えば、分類A(classification A)及び分類B(classification B)に分類される。異なる優先度は異なる分類を有する。分類Aの優先度は分類Bの優先度よりも高くなること、又は分類Bの優先度は分類Aの優先度よりも高くなることが予め定義又は事前設定されてよい。以下は、優先度値が具体的な優先度を表し、より大きい優先度値はより低い優先度を示す例を使用することによって、本願の実施形態における技術的解決法について主に記載する。概要はここで与えられ、詳細は以下で記載されない。確かに、分類が具体的な優先度を表すために使用され、あるいは、他の方式が具体的な優先度を表すために使用される場合も、以下の実施形態における解決法に適用可能である。
【0165】
例えば、
図5が例として使用される。時点T6で、サイドリンクデータを有するSL LCHに対応する優先度値は、4、6、10及び9であり、優先度値が4であるSL LCHが、最も高い優先度を有している。この場合に、第1パラメータは、(優先度値が4である)SL LCHの優先度である。同様に、UL BSRについては、アップリンクデータを有するUL LCHに対応する優先度値は、3、4、5及び6であり、優先度値が3であるUL LCHが、最も高い優先度を有している。この場合に、第2パラメータは、(優先度値が3である)UL LCHの優先度である。第2パラメータは、UL BSRの優先度を示すために使用され得る。他の例として、
図7が例として使用される。
図7は、SL BSRに対応する第1パラメータを取得する原理を示す。サイドリンクデータを有するLCHに対応する優先度値は、2、7、8、4、6及び10であり、優先度値が2であるLCHが、最も高い優先度を有している。従って、この場合に、最も高い優先度を有しているLCHに対応する優先度が、SL BSRに対応する第1パラメータとして使用される。
【0166】
可能な実施では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第1パラメータは、サイドリンクデータ(SLデータ)を有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータ(ULデータ)を有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。LCGに対応する優先度は、そのLCGに含まれる1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
図7が例として使用される。
図7に示される4つのSL LCGの夫々はサイドリンクデータを含む。DST1に対応するLCG1の優先度は1であり、DST1に対応するLCG2の優先度は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度は4であり、DST2に対応するLC12の優先度は9である。DST1に対応するLCG1に対応する優先度が最も高い。従って、この場合に、DST1に対応するLCG1に対応する優先度が、SL BSRに対応する第1パラメータとして使用される。
【0167】
可能な実施では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第1パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれる1つ以上のLCG IDに対応する1つ以上のSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、UL BSR MAC CE内で値“1”を有する1つ以上の指示ビットに対応する1つ以上のLCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0168】
本願のこの実施形態では、LCGに対応する優先度は、LCGに含まれる1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
【0169】
例えば、
図5が例として使用される。MAC PDU2が構成されるとき、完全なSL BSR MAC CEは、DST2に対応するLCG1及びLCG2のバッファステータスを含むべきである。2つのSL LCGに含まれる全てのSL LCHの中で、最も高い優先度を有しているLCHの優先度は4である。この場合に、第1パラメータは4である。完全なUL BSR MAC CEは、LCG1及びLCG3のバッファステータスを含むべきである。2つのUL LCGに含まれる全てのUL LCHの中で、最も高い優先度を有しているLCHの優先度は3である。この場合に、第1パラメータは3である。
【0170】
S602:端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0171】
具体的に、第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定し、あるいは、第1パラメータが第2パラメータ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0172】
図5が例として使用される。上記の例を参照して、アップリンクサービスがUL LCHであり、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、
図5に示される時点T6で、SL BSRに対応する第1パラメータは、優先度値4に対応する優先度であり、UL BSRに対応する第2パラメータは、優先度値3に対応する優先度である。この場合に、優先度値4によって表される優先度は、優先度値3によって表される優先度よりも低く、言い換えると、SL BSRの優先度は、UL BSRの優先度よりも低い。具体的に言えば、ULグラントのサイズがUL BSR MAC CEのサイズ、UL BSR MAC CEサブヘッダのサイズ、SL BSR MAC CEのサイズ、及びSL BSR MAC CEサブヘッダのサイズの合計よりも小さいとき、端末デバイスは、優先的にUL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化し、それから、リソースが残っている場合には、SL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化して、アップリンクデータを伝送するために使用されるアップリンクリソースをスケジューリングすること優先的に要求する。
【0173】
いくつかの実施形態で、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度の値であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度の値である。この場合に、SL BSRに対応する第1パラメータ(優先度の値)がUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合には、それは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも低いことを示す。
【0174】
いくつかの実施形態で、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度の分類であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度の分類である。この場合に、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度は、予め定義又は事前設定されてよい。
【0175】
本願のこの実施形態で提供されるバッファステータスレポートの報告方法に従って、端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。第1パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、アップリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係がある。既存の解決法では、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEをカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって、決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願のこの実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に、高優先度アップリンクデータ又は高優先度サイドリンクデータをその後に送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0176】
図6(b)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0177】
S603:端末デバイスは、SL BSRに対応する第3パラメータ、UL BSRに対応する第4パラメータ、及び/又は第2閾値を取得する。
【0178】
本願のこの実施形態では、任意に、優先度はUL BSR MAC CEに対して定義されることが留意されるべきである。優先度は、LCP多重化プロセスでUL BSR MAC CEの優先順位関係を示すために使用される。優先度は、複数のペンディング中のUL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なってよく、あるいは、複数のUL BSRをトリガするUL LCH/LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。
【0179】
代替的に、本願のこの実施形態では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して定義されず、第1パラメータの値に対応する優先度及び第2パラメータの値に対応する優先度は、夫々、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度と見なされる。代替的に、第1パラメータの値に対応する優先度及び第2パラメータの値に対応する優先度は、夫々、SL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスでのSL BSR MAC CEの優先順位、及びUL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスでのUL BSR MAC CEの優先順位と見なされる。
【0180】
代替的に、本発明では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して定義されない。代わりに、UL BSR MAC CEとSL BSR MAC CEとの間の順序関係(又は相対的な優先順位)がLCP多重化及びカプセル化プロセスで決定される必要がある場合にのみ、優先度は、SL BSRに関連した第3パラメータ及びUL BSRに関連した第4パラメータ、並びに/又は第2閾値に基づき決定される。
【0181】
第3パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第4パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0182】
可能な実施では、第4パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CE内で値“1”を有する指示ビットに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CE内のバッファサイズフィールドに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0183】
任意に、第3パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの中の、優先度が第4パラメータ以上であるサイドリンクサービスの個数である。
【0184】
任意に、第2閾値は事前設定された値である。例えば、第2閾値は、プロトコルで予め定義された値である。代替的に、第2閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第2閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。代替的に、第2閾値は第4パラメータである。
【0185】
例えば、ネットワークデバイスは、アップリンクサービスごとに1つの閾パラメータを設定する。第4パラメータがアップリンクサービスに関連する場合に、アップリンクサービスの設定内の閾パラメータは、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度を決定するために使用される第2閾値として使用される。例えば、有効なデータを有するSL LCHは、SL LCH1からSL LCH8である。UL LCH1の優先度は5であり、閾パラメータは5である。UL LCH2の優先度は4であり、閾パラメータは3である、UL LCH2の優先度は7であり、閾パラメータは2である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH2が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、UL LCH2の優先度(4の値を有する)は第4パラメータと見なされ、UL LCH2に関連した閾パラメータは3である。この場合に、第2閾値は3である。
【0186】
サイドリンクサービスは、次の:SL QoSフロー、SL LCH、SL DRB、SL LCG、SLサービスあて先識別子(あて先インデックス)、及びSL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。アップリンクサービスは、次の:UL QoSフロー、UL LCH、UL DRB、UL LCG、ULサービスあて先識別子、及びUL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0187】
可能な実施では、サイドリンクサービスはSL LCHであり、かつ/あるいは、アップリンクサービスはUL LCHである。第3パラメータは、サイドリンクデータを有するSL LCHの中の、優先度が第4パラメータ以上であるSL LCHの個数である。第4パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0188】
例えば、有効なデータを有するSL LCHは、優先度1から8に夫々対応するSL LCH1からSL LCH8である。有効なデータを有するUL LCHは、UL LCH1、UL LCH2、及びUL LCH3である。UL LCH1の優先度は5であり、UL LCH2の優先度は4であり、UL LCH3の優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH2が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、第4パラメータは4であり、ネットワークによって設定される第2閾値は3である。サイドリンクデータを有するSL LCHの中に、優先度が4以上である4つのSL LCHが存在する場合に、第3パラメータは4である。
【0189】
可能な実施では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第3パラメータは、サイドリンクデータ(SLデータ)を有する1つ以上のSL LCGの中の、優先度が第4パラメータ以上であるSL LCGの個数であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第4パラメータは、アップリンクデータ(ULデータ)を有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。LCGに対応する優先度は、そのLCGに含まれる1つ以上のLCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
【0190】
例えば、有効なデータを有するSL LCGは、優先度1から8に夫々対応するSL LCG1からSL LCG8である。言い換えると、SL LCGに含まれるSL LCHの最も高い優先度は1から8である。有効なデータを有するUL LCGは、UL LCG1、UL LCG2、及びUL LCG3である。UL LCG1に対応する優先度は2であり、UL LCG2に対応する優先度は4であり、UL LCG3に対応する優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である場合に、第4パラメータは2であり、ネットワークによって設定される第2閾値は5である。この場合に、サイドリンクデータを有するSL LCHの中には、優先度が2以上である2つのSL LCGが存在し、言い換えると、第3パラメータは2である。
【0191】
S604:端末デバイスは、第3パラメータ及び第2閾値に基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0192】
具体的に、第3パラメータが第2閾値以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。第3パラメータが第2閾値よりも小さい場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0193】
例えば、上記の例を参照して、有効なデータを有するSL LCHは、優先度1から8に夫々対応するSL LCH1からSL LCH8である。有効なデータを有するUL LCHは、UL LCH1、UL LCH2、及びUL LCH2である。UL LCH1の優先度は4であり、UL LCH2の優先度は5であり、UL LCH2の優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH1が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、第4パラメータは4であり、ネットワークによって設定される第2閾値は3である。この場合に、サイドリンクデータを有するSL LCHの中には、優先度が4以上である4つのSL LCHが存在し、言い換えると、第3パラメータは4である。
【0194】
第3パラメータ(4)は第2閾値(3)よりも大きいので、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、ULグラントサイズがUL BSR MAC CEのサイズ、UL BSR MAC CEサブヘッダのサイズ、SL BSR MAC CEのサイズ、及びSL BSR MAC CEサブヘッダのサイズの合計よりも小さい場合に、端末デバイスは、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化し、それから、リソースが残っている場合に、UL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化して、アップリンクデータを伝送するために使用されるアップリンクリソースをスケジューリングすること優先的に要求する。
【0195】
図6(a)に対応する技術的解決法及び
図6(b)に対応する技術的解決法は、2つの並行な技術的解決法であり、S604及びS604は、S601及びS602の後で実行されるステップではなく、S601及びS602から独立したステップであることが留意されるべきである。他の同様のステップについては、ここでの記載を参照されたい。
【0196】
本願のこの実施形態で提供される通信方法に従って、端末デバイスは、SL BSRに対応する第3パラメータと、UL BSRに対応する第4パラメータと、第2閾値とを取得し、第3パラメータ、第4パラメータ、及び第2閾値に基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。第3パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第4パラメータは、アップリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係がある。既存の解決法では、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEをカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって、決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願のこの実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき、かつ、条件を満足するサイドリンクサービスの個数を制限することによって、決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に、高優先度アップリンクデータ又は高優先度サイドリンクデータをその後に送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0197】
確かに、
図6(c)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0198】
S605:端末デバイスは、SL BSRに対応する第5パラメータ及びUL BSRに対応する第6パラメータ、並びに/又は第3閾値を取得する。
【0199】
第5パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第6パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0200】
可能な実施では、第5パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CE内で値“1”を有する指示ビットに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CE内のバッファサイズフィールドに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度である。
【0201】
任意に、第6パラメータは、アップリンクデータを有するアップリンクサービスの中の、優先度が第5パラメータ以上であるアップリンクサービスの個数である。
【0202】
任意に、第3閾値は事前設定された値である。例えば、第3閾値は、プロトコルで予め定義された値であり、任意に、第3閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第3閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。
【0203】
S606:端末デバイスは、第6パラメータ及び第3閾値に基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0204】
具体的に、第6パラメータが第3閾値以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。第6パラメータが第3閾値よりも小さい場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0205】
図6(c)に対応する技術的解決法の原理については、
図6(b)のそれを参照されたい。詳細はここでは記載されない。
【0206】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図8に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0207】
S801:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズを取得する。
【0208】
第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソースのサイズによって表されてよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソースのビット(bit)の数であってよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソース内の残りのビットの数であってよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、パディング(padding)ビットの数であってよい。第1リソースのサイズを表す具体的な方式は、本願のこの実施形態で限定されない。
【0209】
S802:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低いことを決定する。
【0210】
本願のこの実施形態では、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、UL BSRのサイズ、及び/又はSL BSRのサイズに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定し得る。具体的に言えば、第1アップリンクリソースのサイズが完全なBSRを運ぶのに十分である場合、又は第1リソースのサイズがBSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、優先的に第1アップリンクリソースで完全なBSRをUL MAC PDUにカプセル化する。
【0211】
BSRのサイズは、BSRサイズによって表されてよく、あるいは、BSRのサイズは、BSR MAC CEのサイズにより表されてよく、あるいは、BSRのサイズは、BSR MAC CEによって占有されるビットの数により表されてよい。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズは、パディング(padding)ビットの数であってもよい。
【0212】
この解決法は、非パディングBSR又はパディングBSRに適用されることに特に限られないことが留意されるべきである。
【0213】
任意に、本発明で述べられているBSRのサイズは、BSR MAC CEのサイズ及びBSR MAC CEサブヘッダのサイズであってよい。BSRは、long BSR、short BSR、又はtruncated BSRであってよい。
【0214】
具体的には、次のいくつかの場合があり得る。
【0215】
場合1で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化(multiplex)し、次いで、任意に、SL BSRを多重化する。
【0216】
本願のこの実施形態の説明において、「優先的にUL BSRを多重化する」とは、MAC PDUに対応する多重化及びカプセル化プロセスでUL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いことを意味し得る。代替的に、「優先的にUL BSRを多重化し、後にSL BSRを多重化する」とは、多重化及びカプセル化プロセスでUL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いことを意味し得る。任意に、後にSL BSRを多重化することは、UL BSRが優先的に多重化された後、第1アップリンクリソースにリソースが残っており、残りのリソースが完全なSL BSR又はSL BSRの一部を運ぶのに十分である場合に、SL BSRが多重化されることを意味し得る。概要はここで与えられる。
【0217】
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であることは、第1アップリンクリソースのサイズが、完全なUL BSRによって必要とされるリソースのサイズ以上であることを意味する。完全なUL BSRは、データを現在有している1つ以上のLCGのバッファステータス情報を含み得る。完全なUL BSRは、short BSRフォーマット、long BSRフォーマット、short truncated BSRフォーマット、又はlong truncated BSRフォーマットであってよい。例えば、データを現在有しているLCGがLCG1及びLCG2である場合に、完全なUL BSRに対応するUL BSR MAC CEは、LCG1及びLCG2のバッファサイズフィールドを示す情報、及びLCG1及びLCG2のバッファサイズ(buffer size)に関する情報、例えば、UL BSR MAC CEにおいてLCG1及びLCG2のバッファサイズフィールドを示す指示ビットを含む。指示ビットの値は“1”であり、UL BSR MAC CE内のその後のフィールドは、LCG1のバッファサイズフィールド及びLCG2のバッファサイズフィールドを含む。
【0218】
場合2で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であり、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、第1アップリンクリソースが完全なUL BSRを運ぶのに十分であるが、完全なSL BSRを運ぶには不十分であるとき、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化(multiplex)し、次いで、任意に、SL BSRを多重化する。
【0219】
場合1とは異なり、場合1では、端末デバイスは、優先的に、第1アップリンクリソースのサイズをUL BSRのサイズと比較し得る。第1アップリンクリソースがUL BSRを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、第1アップリンクリソースがSL BSRを運ぶのに十分であるかどうかをもはや考慮せず、直接に、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで送信する。第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRを運ぶには不十分である場合にのみ、端末デバイスは、第1アップリンクリソースがSL BSRを運ぶのに十分であるかどうかを更に決定する。
【0220】
場合3で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。言い換えると、第1アップリンクリソースが完全なUL BSRと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで、完全なUL BSRと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを送信する。
【0221】
任意に、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、残りのアップリンクリソースで、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0222】
場合4で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRを多重化する。
【0223】
任意に、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、残りのアップリンクリソースで、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0224】
場合5で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定し、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0225】
場合6で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0226】
場合7で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0227】
場合8で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0228】
場合4から場合8の原理については、場合1から場合3の原理を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0229】
場合9で、第1アップリンクリソースのサイズはUL BSRのサイズよりも小さく、かつ、第1アップリンクリソースのサイズはSL BSRのサイズよりも小さい。
【0230】
この場合に、可能な実施では、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。任意に、端末デバイスは、第1アップリンクリソース内の残りのアップリンクリソースで、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0231】
この場合に、他の可能な実施では、端末デバイスは、代替的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0232】
代替的に、他の可能な実施では、この場合に、端末デバイスは、
図6(a)、
図6(b)又は
図6(c)の方法を使用することによって、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度を決定する。
【0233】
図6(a)に対応する技術的解決法では、端末デバイスは、UL BSRに対応する第1パラメータ及びSL BSRに対応する第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定し得る。本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。方法において、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき決定され得る。具体的に、
図9に示されるように、方法は次のステップを含む。
【0234】
S901:端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得する。
【0235】
第1パラメータ及び第2パラメータは、夫々、
図6(a)に対応する技術的解決法における第1パラメータ及び第2パラメータであってよい。具体的に言えば、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0236】
確かに、第1パラメータ及び第2パラメータは、代替的に、既存の解決法で優先度を示すために使用されているパラメータであってもよい。端末デバイスによって優先度を取得する具体的な方法は、本願のこの実施形態で限定されない。可能な実施では、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。例えば、SL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度(最も高いLCH優先度)は、SL BSRに対応する第1パラメータと見なされ、UL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度は、UL BSRに対応する第2パラメータと見なされる。
【0237】
S902:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズを取得する。
【0238】
S902の詳細な説明については、S802を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0239】
S902及びS902は、続いて起こらず、あるいは、S901及びS902は、同時に実行されてもよい。言い換えると、S901及びS902を実行する順序は、制限されない。
【0240】
S903:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0241】
具体的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さく、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズよりも小さい場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、この場合は、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及びUL BSRのサイズ以上である場合、つまり、第1アップリンクリソースがSL BSR及びUL BSRの両方を収容する(accommodate)ことができる場合と、第1アップリンクリソースが完全なUL BSR又は完全なSL BSRのどちらか一方を収容することができる場合とを含み、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズよりも小さい場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0242】
他の場合に、第1アップリンクリソースのサイズとSL BSRのサイズ及び/又はUL BSRのサイズとの間の関係が
図8の解決法に適合するとき、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度は、
図8の解決法に従って比較され得る。言い換えると、第1アップリンクリソースがUL BSRを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定し、かつ/あるいは、第1アップリンクリソースがUL BSRと、1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いと決定し、かつ/あるいは、他の場合には、端末デバイスは、UL BSRに対応する第2パラメータ及びSL BSRに対応する第1パラメータに基づき、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかを決定し得る。詳細については、
図6(a)に対応する技術的解決法を参照されたい。
【0243】
代替的に、第1アップリンクリソースが完全なSL BSRを運ぶには不十分であるか、あるいは、完全なUL BSRを運ぶには不十分である場合、又は第1アップリンクリソースが完全なSL BSR及び完全なUL BSRの両方を運ぶのに十分であり、第1アップリンクリソースのサイズにのみ基づいて、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかが決定され得ない場合に、端末デバイスは、UL BSRに対応する第2パラメータ及びSL BSRに対応する第1パラメータに基づき、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかを決定し得る。具体的に、SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合には、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0244】
本願の実施形態は、通信方法を更に提供する。
図10(a)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0245】
S1004:端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0246】
【0247】
S1005:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、UL BSRのサイズ、及びSL BSRのサイズに基づき、UL BSR及びSL BSRをMAC PDUにカプセル化する順序、言い換えると、最初にUL BSRを多重化すること又は最初にSL BSRを多重化することを決定する。
【0248】
SL BSRの優先度の方が高いと決定することに基づき、端末デバイスは更に、優先的に特定のBSRをMAC PDUにカプセル化することを考える必要があることが容易に理解される。
【0249】
具体的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定し、次いで、第1アップリンクリソースにリソースが残っている場合に、SL BSRを多重化する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定し、次いで、リソースが残っている場合に、SL BSRを多重化する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズが上記の2つの条件を満足しないか、あるいは、上記の2つの条件のうちのどちらか一方を満足しない場合に、端末デバイスは、SL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定する。任意に、SL BSRは、可能な限り多くのサイドリンクバッファステータス情報を報告する。例えば、第1アップリンクリソース及び/又はデータを有するSL LCGのサイズに基づき、可能な限り多くのあて先識別子及びSL LCGのバッファステータス情報が報告される。確かに、本願の実施形態における技術的解決法はそのように制限されない。
【0250】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図10(b)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0251】
S1001:第1条件を満足するサービスがある場合に、端末デバイスは第1BSRを生成する。
【0252】
第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。可能な実施では、第1閾値は、事前設定された値である。例えば、第1閾値は、プロトコルで予め定義された値である。代替的に、第1閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第1閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。代替的に、第1閾値は、
図6(a)に示される技術的解決法における第2パラメータである。ここで、既存の技術又は
図6(a)、
図6(b)、若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用されてもよい。代替的に、本願の実施形態における他の優先度比較方法が使用されてもよい。
【0253】
任意に、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報のみを含む。
【0254】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0255】
代替的に、第1条件を満足するサービスは、アップリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0256】
代替的に、第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービス及びサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0257】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービスのみを含む。この場合に、アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされており、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、DST2に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するSL LCHは、サイドリンク論理チャネルグループ内にあって、
図11で矢印によって示されているSL LCHである。代替的に、第1条件を満足するSL LCGは、サイドリンク論理チャネルグループ内にあって、
図11で矢印によって示されたSL LCHを含むSL LCGである。
【0258】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでもよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスを比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされており、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHと、優先度が3、4、5及び6であるUL LCHとである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、UL LCG1内の3番目のUL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するSL LCHは、
図11で矢印によって示されたLCHである。
【0259】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでもよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルグループであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルグループである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、
図11には、データを有する6つのLCGが存在する。DST1に対応するLCG1の優先度値は1である。同様に、DST1に対応するLCG2の優先度値は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度値は4であり、DST2に対応するLCG2の優先度値は9である。UL LCG1の優先度値は1であり、DST4に対応するLCG1の優先度値は4である。言い換えると、優先度が第1閾値以上であるLCGは、破線ボックスで示された4つのLCGである。
【0260】
可能な実施では、第1閾値は、代替的に、いくつかのパラメータに基づき端末デバイスによって決定された値であってよい。例えば、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき第1閾値を決定する。例えば、第1アップリンクリソースが、4つのLCGのバッファステータス情報を運ぶのに十分である場合に、
図11に示されるように、端末デバイスは、データを有する6つのLCGの優先度を比較し得る。これらのLCGの優先度値は、1、7、4、9、1及び4である。この場合に、端末デバイスは、優先度が第1閾値よりも大きいLCGの数が5以下であることを確かにし、第1アップリンクリソースがそれらのLCGのバッファステータス情報を運ぶのに十分であるようにするために、第1閾値を4にセットし得る。代替的に、端末デバイスは、データを有するLCHの優先度を比較してもよい。
図11に示されるように、これらのLCHの優先度は、2、7、8、4、6、10、3、4、5及び6である。この場合に、端末デバイスは、優先度が第1閾値よりも大きいLCGの数が5以下であることを確かにし、第1アップリンクリソースがそれらのLCGのバッファステータス情報を運ぶのに十分であるようにするために、第1閾値を4にセットし得る。
【0261】
可能な実施では、第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス又はアップリンクサービスである。この場合に、第1閾値は、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度に関係があってよい。具体的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスである。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスである。ここで、
図6(a)、
図6(b)若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法、又は既存の技術が、UL BSRの優先度をSL BSRの優先度と比較するために使用されてもよい。
【0262】
この場合に、端末デバイスがUL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定した後、端末デバイスは、より高い優先度のBSRを切り捨ててもよい。具体的に言えば、端末デバイスは、より高い優先度のBSRに含まれるLCGバッファステータス情報の量を制限する。相応して、この場合に、第1閾値は、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度であってよい。代替的に、第1閾値は、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、又は端末デバイスによって決定された値であってもよい。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0263】
例えば、より高い優先度のBSRはSL BSRであり、第1閾値は、データを有しかつより低い優先度のBSR、つまり、UL BSRに対応するLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCGの優先度である。
図11では、データを有するUL LCHは、黒色で塗りつぶされている。UL LCG1内の3番目のLCHの優先度が最も高く、従って、そのLCHの優先度(優先度値は3である)が第1閾値と比較される。第1条件を満足するLCHは、優先度が3以上であるSL LCH、つまり、
図11に示される、優先度値が2であるSL LCHである。代替的に、第1条件を満足するLCGは、優先度が3以上であるSL LCHを含むSL LCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1である。
【0264】
例えば、より高い優先度のBSRはSL BSRであり、第1閾値は、ペンディング中のデータを有し、より低い優先度のBSR、つまり、UL BSRに対応するLCGに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCGの優先度である。
図11では、ペンディング中のデータを有しかつUL BSRに対応するUL LCGは2つある。UL LCG1の優先度(1の値を有する)が、DST4に対応するLCG1の優先度(4の値を有する)よりも大きい場合に、UL LCG1の優先度(1の値を有する)が第1閾値と見なされる。第1条件を満足するLCGは、優先度が1以上であるSL LCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1である。
【0265】
S1002:端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0266】
端末デバイスが第1BSRを送信することは、具体的に、次のように実施され得る:端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第1BSRを送信する。
【0267】
可能な実施では、第1条件を満足するLCHが存在すると端末デバイスが決定する場合に、端末デバイスは、第1条件を満足するLCHを含むLCGを第1BSRにカプセル化する。具体的に言えば、
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、矢印によって示されている4つのLCHを含むLCG(破線ボックスによって示されている4つのLCG)のバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。これらのLCGは、SL LCG及びUL LCGの両方を含んでも、あるいは、SL LCGしか含まなくても、あるいは、UL LCGしか含まなくてもよい。それから、端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0268】
可能な実施では、第1条件を満足するLCGが存在すると端末デバイスが決定する場合に、端末デバイスは、第1条件を満足するLCGを第1BSRにカプセル化する。具体的に言えば、
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、破線ボックスによって示されている4つのLCGのバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。それから、端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0269】
S1003:第1条件を満足するサービスがない場合には、端末デバイスは第3BSRを生成/多重化する。
【0270】
第3BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の一部を含む。
【0271】
可能な実施では、第3BSRは、優先度が第1閾値よりも小さいサービスのバッファステータス情報の一部を含む。例えば、第1閾値は4であり;サイドリンクサービスの優先度は次の通りであり:SL LCG1に対応する優先度は5であり、SL LCG2に対応する優先度は6であり;アップリンクサービスの優先度は次の通りであり:UL LCG1に対応する優先度は5であり、UL LCG2に対応する優先度は7である。この場合に、第1条件を満足するサービスは存在せず、端末デバイスは第3BSRを生成する、第3BSRは、4つのLCGのバッファステータス情報を含む。
【0272】
可能な実施では、第3BSRは、より低い優先度のBSR内のバッファステータス情報を含む。例えば、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと仮定され、サイドリンクサービスの優先度は次の通りであり:SL LCG1に対応する優先度は5であり、SL LCG2に対応する優先度は6であり;アップリンクサービスの優先度は次の通りであり:UL LCG1に対応する優先度は1であり、UL LCG2に対応する優先度は7である。第1閾値は、アップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である、具体的に言えば、第1閾値が1である場合に、SL LCGに対応する全ての優先度が第1閾値よりも小さいので、第1条件を満足するサイドリンクサービスは存在しない。この場合に、端末デバイスは第3BSRを生成する。第3BSRは、より低い優先度のBSRに対応する2つのLCG、つまり、UL BSRに対応するUL LCG1及びUL LCG2のバッファステータス情報を含む。
【0273】
S1004及びS1006は、S1003の後で実行されるステップではなく、S1001、S1002、及びS1003から独立したステップであることが留意されるべきである。
【0274】
既存の解決法では、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定された後、可能な限り多くのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRが第1アップリンクリソースで送信される。このようにして、より低い優先度のサービスに基づきトリガされたSL BSRは、第1アップリンクリソースの大部分を占有する場合があり、第1アップリンクリソースは、高優先度サービスに基づきトリガされたUL BSRを同時に運ぶことができない。その結果、UL BSRの伝送は遅延し、より高い優先度を有するアップリンクデータの伝送は遅延する可能性がある。本願の実施形態における技術的解決法によれば、端末デバイスは、より高いサービス優先度を有するLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信するか、あるいは、より高いサービス優先度を有するLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信することができる。これらのLCGは、UL LCGであってよく、あるいは、SL BSRであってよい。言い換えると、端末デバイスは、高優先度サービスに対応するBSRを優先的に送信することができる。このようにして、ネットワークデバイスは、より高いサービス優先度を有するデータのためにリソースを優先的に割り当てて、端末デバイスが、割り当てられたリソースで、より高い優先度を有するデータを優先的に伝送することができるようにする。例えば、
図11では、既存の技術によれば、SL BSRの優先度の方が高いと端末デバイスが決定し、第1アップリンクリソースが2つのLCGのバッファステータス情報のみを送信するには十分である場合に、端末デバイスは、可能な限り多くのSL LCGを含むバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信する。しかし、
図11では、DST1に対応するSL LCG2の優先度(7の値を有する)は、報告されないUL LCG1の優先度(3の値を有する)よりも低い。結果として、低優先度サービスのバッファステータス情報を含むBSRは、高優先度サービスのバッファステータス情報を含むBSRのために使用されるリソースをプリエンプトし、高優先度サービスのバッファステータス情報は、優先的に送信され得ない。しかし、本願の実施形態における技術的解決法によれば、端末デバイスは、サービス優先度が第1閾値以上であるLCGのバッファステータス情報を報告するか、あるいは、サービス優先度が第1閾値以上であるLCGを含むLCGのバッファステータス情報を報告して、高優先度サービスに基づきトリガされたBSRが優先的に送信され得るようにする。
【0275】
可能な実施では、端末デバイスは、第1条件を満足しかつより優先度の高いBSRに対応するLCH又はLCGが存在するかどうかを決定する。より高い優先度のBSRがSL BSRであることが、例として使用される。端末デバイスは、第1条件を満足しかつSL BSRに対応するSL LCH又はSL LCGが存在するかどうかを決定する。
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、第1条件を満足するLCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1のバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。このようにして、端末デバイスは、高優先度のSL LCGのバッファステータス情報のみを第1アップリンクリソースで報告すればよく、そして、低優先度のSL LCGのバッファステータス情報が、高優先度のUL LCGのバッファステータス情報のために使用されるリソースを占有することを防ぐために、低優先度のSL LCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで報告しない。これは、高優先度サービスに基づきトリガされたBSRの伝送が遅延する可能性を小さくし、データ伝送効率を改善することができる。
【0276】
任意に、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報及び第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の両方を含む。
【0277】
この場合に、端末デバイスがS1001で第1BSRを送信及び生成することは、具体的に、次のように実施され得る:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズに基づき、第1BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0278】
可能な実施では、第1条件を満足するLCHがあると決定し、第1BSR MAC CEを生成するとき、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズに基づき、第1BSRに含まれるLCGのバッファ情報の量を決定する。例えば、端末デバイスは、第1条件を満足するLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。LCHを含む全部で4つのLCG(破線ボックスによって示される4つのLCG)のバッファステータス情報がある場合に、第1アップリンクリソースのサイズは、第1条件を満足するLCHを含むLCGのバッファステータス情報のサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズの合計よりも大きいので、端末デバイスは、引き続き、LCGに対応する優先度の順序で(昇順又は降順で)、第1条件を満足しないLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1BSRに含める。
【表3】
【0279】
任意に、表4に示されるように、端末デバイスは、より低い優先度のBSRを多重化する。任意に、端末デバイスは第2BSRを多重化する。
【表4】
【0280】
上記の実施では、第1アップリンクリソースに依然としてリソースが残っている場合に、端末デバイスは更に、他のLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信してもよい。例えば、端末デバイスは第2BSRを送信する。第2BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む。具体的に、第2BSRは、サービス優先度が第1閾値以下であるサービスのバッファステータス情報を含む。第1アップリンクリソースにリソースが残っていないか、あるいは、残りのリソースが第2BSRを運ぶには不十分である場合には、端末デバイスは、第2BSRを第2アップリンクリソースで送信してもよい。
【0281】
任意に、第1BSRのフォーマットは、第1LCIDによって示され、第2BSRのフォーマットは、第2LCIDによって示される。第1LCIDは、第2LCIDとは異なってよい。
【0282】
第1BSRは、例えば、truncated BSRフォーマット、short BSRフォーマット、又はlong BSRフォーマットであるが、それに限られない。第2BSRは、truncated BSRフォーマット、long BSRフォーマット、又はshort BSRフォーマットであるが、それに限られない。truncated BSRフォーマットは、long truncated BSRフォーマット又はshort truncated BSRフォーマットであってよい。
【0283】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図10(c)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0284】
S1101:端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0285】
【0286】
S1102:端末デバイスは、第1条件を満足するサービスが存在するかどうかを決定する。
【0287】
S1103(a):第1条件を満足するサービスが存在する場合には、端末デバイスは、第1BSRを第1アップリンクリソースで生成/多重化する。第1BSRは、SL LCGのバッファステータス情報を含む。具体的に言えば、ここで第1BSRを第1BSRで生成/多重化することは、高優先度のSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化することを意味する。
【0288】
第1条件及び第1BSRの具体的な説明については、
図10(b)に対応する技術的解決法の関連する説明を参照されたい。
【0289】
S1104:第1アップリンクリソースの残りのリソースのサイズ及びUL BSRのサイズに基づき、UL BSRを多重化する。
【0290】
具体的に、SL BSRが第1アップリンクリソースで多重化された後、第1アップリンクリソースの残りのリソースがUL BSRを収容するのに十分である場合に、端末デバイスはUL BSRを多重化する。残りのリソースがUL BSRを収容するには不十分である場合には、端末デバイスは高優先度のSL BSRのみを多重化する。SL BSRは、次の2つの条件:SL BSRが、含まれる必要がある全てのサービスのバッファステータス情報を含むこと、又は第1アップリンクリソースにリソースが残っていないこと、のうちのどちらか一方が満足されるまで、サービス優先度順に可能な限り多くサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0291】
更に、任意に、リソースが残っており、残りのリソースが、優先度が第2BSRの優先度よりも高い他のデータ又はシグナリングを収容するのに十分である場合に、端末デバイスは、データ及び/又は他のシグナリングを多重化する。このとき、第2BSRの優先度は、第2BSRに含まれるLCGに含まれるLCHの中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度であってよい。
【0292】
更に、任意に、リソースが残っており、残りのリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも大きい場合に、第2BSRは生成される。第2BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファ情報を可能な限り多く含む。
【0293】
代替的に、任意に、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報及び第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の両方を含む。具体的に言えば、第1BSRは、次の2つの条件:第1BSRが、含まれる必要がある全てのサービスのバッファステータス情報を含むこと、又はアップリンクリソースが残っていないこと、のうちのどちらか一方が満足されるまで、優先度順に可能な限り多くサービスのバッファステータス情報を含む。言い換えると、リソースが残っており、第1BSRが既に、第1条件を満足するSL LCG/LCHのBSR情報を含む場合に、端末デバイスは、引き続き、有効なデータを有しかつ優先度が第1閾値よりも低いLCH/LCGのBS情報、及び/又は有効なデータを有するLCH/LCHのBS情報を第1BSRに含める。
【0294】
S1103(b):第1条件を満足するサービスが存在しない場合には、端末デバイスはUL BSRを生成/多重化する。
【0295】
上記のステップは、順に実行されてもよく、あるいは、同時に実行されてもよい。
【0296】
この実施形態では、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いとき、SL BSRは、優先度が第1閾値(例えば、UL BSRの優先度)よりも高いLCH/LCGのBSR情報を含む。残りのアップリンクリソースがUL BSRを収容するのに十分である場合に、UL BSRは多重化される。依然としてリソースが残っている場合には、SL LCG/LCHが残されたままであるならば、可能な限り多く、優先度が第1閾値(例えば、UL BSRの優先度)よりも低いSL LCH/LCGのBS情報が引き続きSL BSRに含められる。
【0297】
本願の実施形態で提供されるバッファステータスレポートの報告方法は、
図5から
図11を参照して詳細に上述されている。以下は、
図12を参照して、本願の実施形態で提供される通信装置について詳細に記載する。
【0298】
図12は、本願の実施形態に従う通信装置の略構造
図2である。通信装置は、
図3に示される通信システムに適用され、
図6(a)、
図6(b)、
図6(c)、
図8、
図9、
図10(a)、
図10(b)、及び/又は
図10(c)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行し得る。記載を簡単にするために、
図12は、単に、通信装置の主要なコンポーネントを示す。
【0299】
図12に示されるように、通信装置600は、処理モジュール601及びトランシーバモジュール602を含む。
【0300】
本願のこの実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図6(a)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0301】
処理モジュールは、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0302】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0303】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットセッションPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0304】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0305】
可能な解決法では、サイドリンクサービスはSL LCGであり、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0306】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0307】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0308】
可能な解決法では、処理モジュールは、第1条件を満足するサービスがある場合に、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成するよう更に構成される。
【0309】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。
【0310】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0311】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0312】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、データを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。
【0313】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0314】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0315】
いくつかの他の実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図8及び/又は
図9に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0316】
処理モジュールは、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0317】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ及び少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0318】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及び少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0319】
可能な解決法では、処理モジュールは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得するよう更に構成される。
【0320】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0321】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0322】
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0323】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0324】
代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0325】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0326】
いくつかの他の実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図10(b)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0327】
処理モジュールは、第1BSRを生成するよう構成される。トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0328】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0329】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0330】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0331】
任意に、
図12の通信装置600は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、通信装置600は、上記のバッファステータスレポートの報告方法のうちのいずれか1つにおける端末デバイスの機能を実行することができる。
【0332】
通信装置600は、端末デバイス、端末デバイスに配置されているチップ若しくはチップシステム、又は端末機能を備えている他のタイプのコンポーネントであってよいことが留意されるべきである。これは本願で制限されない。
【0333】
可能な実施では、処理モジュールは、
図4に示されるプロセッサに配置されてもよく、あるいは、プロセッサ及び他の必要なコンポーネントを含んでもよい。トランシーバモジュールは、
図4に示されるトランシーバ203であってよく、あるいは、他のトランシーバ回路などであってもよい。記憶モジュールは、
図4に示されるメモリ202であってよい。
【0334】
本願の実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、上記のバッファステータスレポートの報告方法を実装するよう構成される。通信装置は、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法において、端末デバイス、例えば、車載通信装置、端末装置を含む装置、例えば、様々なタイプの車両、又は端末装置に含まれる装置若しくはコンポーネント、例えば、システムチップであってよい。通信装置は、バッファステータスレポートの報告方法を実装するための対応するモジュール、ユニット、又は手段(means)を含む。モジュール、ユニット、又は手段は、ハードウェア、ソフトウェア、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0335】
本願の実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、プロセッサ及び入力/出力ポートを含む。プロセッサは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法の処理機能を実装するよう構成される。入力/出力ポートは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法の送受信機能を実装するよう構成される。
【0336】
可能な解決法では、チップシステムはメモリを更に含む。メモリは、第1の態様から第3の態様に従うバッファステータスレポートの報告方法の機能を実装するためのプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。
【0337】
チップシステムは、チップを含んでよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
【0338】
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶している。コンピュータ命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0339】
本願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0340】
本願の実施形態のプロセッサは、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)であってよく、あるいは、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array,FPGA)若しくは他のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品、等であってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいは、プロセッサは、如何なる従来のプロセッサ等であってもよい。
【0341】
本願の実施形態のメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってよく、あるいは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよいことが理解され得る。例えば、不揮発性メモリは、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、プログラム可能リード・オンリー・メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、又はフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)であり、外部キャッシュとして使用されてもよい。例により、しかし、限定的な記載によらず、多くの形態をとるランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)、例えば、静的ランダム・アクセス・メモリ(static RAM,SRAM)、動的ランダム・アクセス・メモリ(dynamic random access memory,DRAM)、同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンスド同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期リンク型動的ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM,SLDRAM)、及びダイレクトランバス型動的ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM,DR RAM)が使用されてよい。
【0342】
上記の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば、回路)、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実走するために使用される場合に、上記の実施形態は、全て又は部分的にコンピュータプログラム製品の形で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令又はコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータでロード及び実行される場合に、本願の実施形態に従うプロシージャ又は機能は、全て又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ有線(例えば、赤外線、電波、及びマイクロ波など)方式で伝送されてよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ若しくはデータセンターのようなデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、若しくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体であってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【0343】
本明細書中の「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトについて記載するための関連付け関係のみを示し、3つの関係が存在する可能性があることを表すことが理解されるべきである。例えば、A及び/又はBSRは、3つの場合を表し得る。Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bのみが存在する。A及びBは、単数又は複数であってよい。更に、本明細書中の文字「/」は、一般に、関連するオブジェクト間の「論理和」関係を表し、あるいは、代替的に、「及び/又は」関係を表し得る。詳細については、理解するために上記及び下記の記載を参照されたい。
【0344】
本願において、「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味し、「複数の~」は、2つ以上を意味する。「次のアイテム(部分)のうちの少なくとも1つ」又は同様の表現は、1つのアイテム(部分)又は複数のアイテム(部分)の任意の組み合わせを含む、アイテムのあらゆる組み合わせを意味する。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つ(部分)は、a、b、c、aとb、aとc、bとc、aとbとcを示すことができ、a、b、及びcは、単数又は複数であってよい。
【0345】
上記のプロセスのシーケンス番号は、本願の実施形態における実行順序を意味するものではないことが理解されるべきである。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づき決定されるべきであり、本願の実施形態の実装プロセスに対する如何なる限定としても解釈されるべきではない。
【0346】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で記載されている例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実装されてよいと気づき得る。機能がハードウェア又はソフトウェアによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定のアプリケーション及び設計制約に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに、記載されている機能を実装するために、異なる方法を使用してよいが、実施は、本願の範囲を越えると考えられるべきではない。
【0347】
当業者は、便宜上、及び、関係な記載のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細の作動プロセスについては、上記の方法実施形態における対応するプロセスが参照されてもよく、詳細は再びここで記載されないと明りょうに理解し得る。
【0348】
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されているシステム、装置、及び方法は他の様態で実装されてもよいことが理解されるべきである。例えば、記載されている装置実施形態は例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、論理的な機能分割にすぎず、実際の実施では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、他のシステムに結合又は一体化されてもよく、あるいは、いくつかの特徴は、無視されても又は実行されなくてもよい。更に、表示又は議論されている相互結合又は直接的な結合若しくは通信接続は、何らかのインターフェースを使用することによって実装されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電子的な、機械的な、又は他の形態で実装されてもよい。
【0349】
別個の部分として記載されているユニットは、物理的に分離していてもいなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、一箇所に位置してもよく、あるいは、複数のネットワークユニットに分布してもよい。ユニットのいくつか又は全ては、実施形態の解決法の目的を達成するために実際の要件に基づき選択されてもよい。
【0350】
更に、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてもよく、あるいは、ユニットの夫々は、物理的に単独で存在してもよく、あるいは、2つ以上のユニットは1つのユニットに一体化される。
【0351】
機能がソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売又は使用されるとき、機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づき、本願の技術的解決法は本質的に、あるいは、既存の解決法に寄与する部分、又は技術的解決法のいくつかは、ソフトウェア製品の形で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス)に、本願の実施形態で記載される方法のステップの全て又はいくつかを実行するよう指示するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができる如何なる媒体も含む。
【0352】
上記の説明は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を限定する意図はない。本願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易に想到される如何なる変形又は置換も、本願の保護範囲内に入るべきである。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスによって、第1アップリンクリソースのサイズを取得することと、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、
アップリンクバッファステータスレポート(UL BSR
)の優先度が
サイドリンクバッファステータスレポート(SL BSR
)の優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することと
を有する、バッファステータスレポートの報告方法。
【請求項2】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
ULグラントのサイズが、UL BSR媒体アクセス制御(MAC CE)のサイズと、UL BSR MAC CEサブヘッダのサイズと、SL BSR MAC CEのサイズと、SL BSR MAC CEサブヘッダのサイズとの和よりも小さい場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定することを有する、
請求項1に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項3】
前記第1アップリンクリソースの前記サイズ及び/又は伝送のために利用可能なデータを有するSL LCGに基づき、SL LCGの可能な限りの多くのバッファステータス情報が報告される、
請求項2に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項4】
当該方法は、前記端末デバイスによって、第1条件を満足するサービスが存在することに応答して、前記SL BSRを生成することを有し、
前記第1条件は、前記サービスの優先度が第1閾値以上であることであり、
前記SL BSRは、前記サービスのバッファステータス情報を含む、
請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項5】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが、前記UL BSRのサイズ
と、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ
との和以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ
と、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズ
との和以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定することを有する、
請求項
1に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項6】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが、前記SL BSRのサイズ
と、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ
との和以上であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ
と、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズ
との和以上でありかつ前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記UL BSRのサイズ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定することを有する、
請求項
1に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項7】
当該方法は、前記端末デバイスによって、前記SL BSRに対応する第1パラメータと、前記UL BSRに対応する第2パラメータとを取得することを更に有し、
前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、あるいは、
前記第1パラメータは、前記SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、前記第2パラメータは、前記UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズ、前記第1パラメータ、及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することを有する、
請求項
1に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項8】
前記端末デバイスによって、前記第1アップリンクリソースの前記サイズ、前記第1パラメータ、及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズよりも小さくかつ前記UL BSRのサイズよりも小さい場合に、前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定すること、あるいは、
前記第1アップリンクリソースの前記サイズが前記SL BSRのサイズ以上でありかつ前記UL BSRのサイズ以上である場合に、前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定すること
を有する、
請求項
7に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項9】
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記SL BSRに対応する前記第1パラメータが前記UL BSRに対応する前記第2パラメータよりも大きい場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
前記SL BSRに対応する前記第1パラメータが前記UL BSRに対応する前記第2パラメータよりも小さい場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を有する、
請求項
8に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項10】
端末デバイスによって、サイドリンクバッファステータスレポート(SL BSR)に対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポート(UL BSR)に対応する第2パラメータとを取得することと、
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いことを決定することと
を有する、バッファステータスレポートの報告方法。
【請求項11】
前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、
前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である、
請求項10に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項12】
前記サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービス(QoS)フロー、サイドリンク論理チャネル(LCH)、サイドリンクデータ無線ベアラ(DRB)、サイドリンク論理チャネルグループ(LCG)、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニット(PDU)セッション、のうちの1つ以上を有し、
前記アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネル(LCH)、アップリンクデータ無線ベアラ(DRB)、アップリンク論理チャネルグループ(LCG)、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を有する、
請求項11に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項13】
前記サイドリンクサービスが前記サイドリンクLCGである場合に、前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクLCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクLCGの優先度であり、かつ/あるいは、
前記アップリンクサービスが前記アップリンクLCGである場合に、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクLCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクLCGの優先度である、
請求項12に記載のバッファステータスレポートの方法。
【請求項14】
前記サイドリンクサービスが前記サイドリンクLCHである場合に、前記第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクLCHの優先度であり、かつ/あるいは、
前記アップリンクサービスが前記アップリンクLCHである場合に、前記第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクLCHの優先度である、
請求項12又は13に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項15】
前記端末デバイスによって、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づき、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いこと、又は前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いことを決定することは、
前記第1パラメータが前記第2パラメータよりも大きい場合に、前記端末デバイスによって、前記SL BSRの優先度が前記UL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
前記第1パラメータが前記第2パラメータ以下である場合に、前記端末デバイスによって、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を有する、
請求項10乃至14のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項16】
当該方法は、
第1条件を満足するサービスがある場合に、前記端末デバイスによって、前記第1条件を満足する前記サービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成することと、
前記端末デバイスによって、前記第1BSRを送信することと
を更に有し、
前記第1条件は、前記サービスの優先度が第1閾値以上であることである、
請求項10乃至15のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項17】
前記第1BSRは、前記第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない、
請求項16に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項18】
前記第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを有し、
前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも高い場合に、前記より優先度が低いBSRは前記SL BSRであり、あるいは、前記UL BSRの優先度が前記SL BSRの優先度よりも低い場合に、前記より優先度が低いBSRは前記UL BSRである、
請求項16又は17に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項19】
当該方法は、
前記端末デバイスによって、前記第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に有する、
請求項16乃至18のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法。
【請求項20】
通信装置であって、
プロセッサを有し、該プロセッサがメモリへ結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するよう構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている前記コンピュータプログラムを実行して、当該通信装置が、請求項1乃至
9のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にするよう構成される、
通信装置。
【請求項21】
通信装置であって、
プロセッサを有し、該プロセッサがメモリへ結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するよう構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている前記コンピュータプログラムを実行して、当該通信装置が、請求項
10乃至
19のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にするよう構成される、
通信装置。
【請求項22】
プロセッサ及び入力/出力ポートを有し、
前記プロセッサが、請求項1乃至
9のうちいずれか一項に記載の
バッファステータスレポートの報告方法における処理機能を実装するよう構成され、前記入力/出力ポートが、請求項1乃至
9のうちいずれか一項に記載の
バッファステータスレポートの報告方法における送受信機能を実装するよう
に前記プロセッサによって制御される、
チップシステム。
【請求項23】
プロセッサ及び入力/出力ポートを有し、
前記プロセッサが、請求項
10乃至
19のうちいずれか一項に記載の
バッファステータスレポートの報告方法における処理機能を実装するよう構成され、前記入力/出力ポートが、請求項
10乃至
19のうちいずれか一項に記載の
バッファステータスレポートの報告方法における送受信機能を実装するよう
に前記プロセッサによって制御される、
チップシステム。
【請求項24】
命令を含み、
前記命令がコンピュータで実行される場合に、該コンピュータが、請求項1乃至9又は請求項10乃至19のうちいずれか一項に記載のバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に、特に、バッファステータスレポートの報告方法及び通信装置に関係がある。
【背景技術】
【0002】
車両のインターネット、つまり、車両が互いに接続されるネットワークでは、新世代の情報及び通信技術に応じて、車両とあらゆるものとの間(つまり、車両と車両、人々、道路、又はサービスプラットフォームとの間)のネットワーク接続を実装するよう、移動車両が情報検知対象物として使用される。これは、車両の全体的なインテリジェント運転機能を改善し、ユーザに安全、快適、インテリジェント、かつ効率的な運転経験及び交通サービスを提供し、交通運用効率を改善し、社会的な交通サービスのインテリジェントレベルを高めることができる。新しい車両のインターネットのソリューションでは、車両対あらゆるもの(vehicle to everything,V2X)の通信は、車両に関する情報が、車両に実装されているセンサ、車載端末、などを通じて供給されることを意味し、車両間(vehicle to vehicle,V2V)通信、車両対歩行者(vehicle to pedestrian,V2P)の通信、車両対インフラストラクチャ(vehicle to infrastructure,V2I)の通信、及び車両対ネットワーク(vehicle to network,V2N)の通信は、様々な通信技術を用いることによって実装される。例えば、これらの通信シナリオは
図1に示される。
【0003】
V2Xには2つのエア通信インターフェース、つまり、PC5インターフェース及びUuインターフェースがある。PC5インターフェースは、端末間の直接通信のために主に使用され、Uuインターフェースは、端末とネットワークとの間の通信のために主に使用される。Uuインターフェースでは、端末は、
図2に示されるアップリンク(uplink,UL)で基地局へアップリンクデータを送信し得る。端末がアップリンクデータを送信する前に、端末は、ULバッファステータスレポート(buffer status report,BSR)を基地局へULを介して送信し、UL BSRは、端末のアップリンクバッファに存在する送信対象のデータの量を示すために使用され、それにより、基地局は、端末に対して、UL BSRに基づき、アップリンクデータ(ULデータ)を伝送するためのアップリンクリソース(ULグラント)を割り当てる。PC5インターフェースでは、端末は、
図2に示されるサイドリンク(sidelink,SL)で互いと直接に通信し得る。可能な実施では、端末がSLを介して互いと直接に通信する前に、端末の1つは、
図2に示されるULで基地局へSL BSRを送信し、SL BSRは、その端末のサイドリンクバッファに存在する送信対象のデータの量を示すために使用され、それにより、基地局は、その端末に対して、SL BSRに基づき、サイドリンクデータ(SLデータ)を伝送するためのサイドリンクリソース(SLグラント)を割り当てる。
【0004】
現在、端末がUL BSR及びSL BSRを同時にトリガするシナリオでは、アップリンクデータ及びサイドリンクデータを送信する効率を改善する有効な解決法がない。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、アップリンクデータ及び/又はサイドリンクデータを伝送する効率を改善するための、バッファステータスレポートの報告方法及び装置を提供する。
【0006】
上記の目的を達成するために、以下の技術的解決法が、本願の実施形態で使用される。
【0007】
第1の態様に従って、本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントに適用される。方法は、端末デバイスが、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する、ことを含む。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。代替的に、第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスに対応する優先度に基づき決定され、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定される。可能な実施では、データを有する1つ以上のサイドリンクサービスに夫々対応する1つ以上の優先度の中の優先度(例えば、優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度)が、第1パラメータとして使用されてよく、データを有する1つ以上のアップリンクサービスに夫々対応する1つ以上の優先度の中の優先度(例えば、最も高い優先度)が、第2パラメータとして使用されてよい。
【0008】
既存の解決法では、端末デバイスは、SL BSR媒体アクセス制御制御要素(media access control control element,MAC CE)又はUL BSR MAC CEを連続して優先的にカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願の実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に高優先度のアップリンクデータ又は高優先度のサイドリンクデータを続いて送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0009】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0010】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0011】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0012】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCGである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0013】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0014】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0015】
可能な解決法では、方法は:
第1条件を満足するサービスがある場合に、端末デバイスが、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成することと、
端末デバイスが第1BSRを送信することと
を更に含む。
【0016】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0017】
可能な解決法では、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第1BSRを送信する。
【0018】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報のみを含む。言い換えると、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるサービスのバッファステータス情報のみを含む。
【0019】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。可能な実施では、第1閾値は、代替的に、いくつかのパラメータに基づき端末デバイスによって決定された値であってよい。例えば、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき第1閾値を決定する。
【0020】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0021】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされている、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHと、優先度値が3、4、5及び6であるUL LCHとである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、UL LCG1内の3番目のUL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するLCHは、
図11中で矢印によって示されているLCHである。
【0022】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルグループであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルグループである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、
図11には、データを有する6つのLCGが存在する。DST1に対応するLCG1の優先度値は1である。同様に、DST1に対応するLCG2の優先度値は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度値は4であり、DST2に対応するLCG2の優先度値は9である。DST3に対応するLCG1の優先度値は1であり、DST4に対応するLCG1の優先度値は4である。言い換えると、優先度が第1閾値以上であるLCGは、破線ボックスによって示されている4つのLCGである。
【0023】
可能な実施では、第1条件を満足するサービスは、サイドリンク又はアップリンクサービスである。この場合に、第1閾値は、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度に関係があってよい。具体的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いとき、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスである。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低いとき、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスである。ここで、
図6(a)、
図6(b)、若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法、又は既存の技術が、UL BSRの優先度をSL BSRの優先度と比較するために使用されてよい。
【0024】
この場合に、端末デバイスがUL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定した後、端末デバイスは、より高い優先度のBSRを切り捨ててもよい。具体的に言えば、端末デバイスは、より高い優先度のBSRに含まれるLCGバッファステータス情報の量を制限する。この場合に、第1閾値は、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度であってよい。確かに、第1閾値は、代替的に、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、又は端末デバイスによって決定された値であってもよい。
【0025】
可能な解決法では、方法は:
端末デバイスが、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に含む。言い換えると、第2BSRは、優先度が第1閾値以下であるサービスのバッファステータス情報を含む。端末デバイスが第1アップリンクリソースで第1BSRを送信することに基づいて、第1アップリンクリソースに残っているリソースがある場合には、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第2BSRを送信してもよい。代替的に、第1アップリンクリソースに残っているリソースがない場合には、端末デバイスは、第2アップリンクリソースで第2BSRを送信してもよい。
【0026】
第2の態様に従って、本願は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えている他のコンポーネントによって実行され得る。方法は、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する、ことを含む。
【0027】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0028】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定することを含む。
【0029】
可能な解決法では、方法は:端末デバイスが、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得することを更に含む。
【0030】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0031】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0032】
端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することを含む。
【0033】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定すること、あるいは、
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定すること
を含む。
【0034】
可能な解決法では、端末デバイスが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定することは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定すること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、端末デバイスが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定すること
を含む。
【0035】
第3の態様に従って、本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を提供する。方法は、端末でバス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントに適用される。方法は:端末デバイスが第1BSRを生成し、第1BSRを送信する、ことを含む。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0036】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0037】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0038】
可能な解決法では、方法は:
端末デバイスが、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信することを更に含む。
【0039】
第4の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。処理モジュールは、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0040】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0041】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0042】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0043】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCGである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0044】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0045】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0046】
可能な解決法では、処理モジュールは、第1条件を満足するサービスがある場合に、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成するよう更に構成される。
【0047】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。
【0048】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0049】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0050】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。
【0051】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0052】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0053】
任意に、第4の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第4の態様の通信装置は、第1の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0054】
第5の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)、又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。
【0055】
処理モジュールは、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0056】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0057】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0058】
可能な解決法では、処理モジュールは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得するよう更に構成される。
【0059】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0060】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0061】
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0062】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0063】
代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、処理モジュールは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0064】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0065】
任意に、第5の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第5の態様の通信装置は、第2の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0066】
第6の態様に従って、本願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、端末デバイスのコンポーネント(例えば、チップシステム)m又は端末機能を備えた他のコンポーネントであってよい。装置は、処理モジュール及びトランシーバモジュールを含む。
【0067】
処理モジュールは、第1BSRを生成するよう構成される。
【0068】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0069】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0070】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0071】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0072】
任意に、第6の態様の通信装置は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、第6の態様の通信装置は、第3の態様の端末デバイスの機能を実行することができる。
【0073】
第7の態様に従って、本願は、通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実装する機能を備えている。機能はハードウェアによって実装されてよく、あるいは、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。
【0074】
第8の態様に従って、プロセッサ及びメモリを含む通信装置が提供される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するよう構成される。通信装置が作動するときに、プロセッサは、メモリに記憶されているコンピュータ実行可能命令を実行して、通信装置が、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することを可能にする。
【0075】
第9の態様に従って、プロセッサを含む通信装置が提供される。プロセッサは、メモリに結合されており、メモリから命令を読み出し、それから、命令に従って、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行するよう構成される。
【0076】
第10の態様に従って、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶している。命令がコンピュータで実行されるとき、コンピューアハ、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0077】
第11の態様に従って、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されるとき、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0078】
第12の態様に従って、回路システムが提供される。回路システムは処理回路を含む。処理回路は、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実行するよう構成される。
【0079】
第13の態様に従って、チップが提供される。チップはプロセッサを含む。プロセッサはメモリへ結合される。メモリはプログラム命令を記憶している。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラム命令を実行して、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法を実装する。
【0080】
第14の態様に従って、チップシステムが提供される。チップシステムは、プロセッサ及び入力/出力ポートを含む。プロセッサは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法の処理機能を実装するよう構成される。入力/出力ポートは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法の送受信機能を実装するよう構成される。
【0081】
可能な解決法では、チップシステムは、メモリを更に含む。メモリは、第1の態様乃至第3の態様のうちのいずれか1つに従うバッファステータスレポートの報告方法軒のジュを実装するためのプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。
【0082】
チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
【0083】
第2の態様乃至第14の態様における如何なる設計様態によってもたらされた技術的効果についても、第1の態様における種々の設計様態によってもたらされた技術的効果を参照されたい。詳細は、ここで再び記載されない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【
図1】本願の実施形態に従うV2X通信シナリオの概略図である。
【
図2】本願の実施形態に従うアップリンク及びサイドリンクの概略図である。
【
図3】本願の実施形態に従う通信システムの略アーキテクチャ図である。
【
図4】本願の実施形態に従う通信装置の略構造図である。
【
図5】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図6(a)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図6(b)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図6(c)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図7】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図8】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図9】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(a)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(b)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図10(c)】本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャートである。
【
図11】本願の実施形態に従う優先度比較原理の概略図である。
【
図12】本願の実施形態に従う通信装置の略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
以下は、添付の図面を参照して、本願の技術的解決法について記載する。
【0086】
最初に、本願の実施形態における技術的解決法を読者が理解するのを助けるために、本願の実施形態に関係があるいくつかの技術用語が最初に説明される。
【0087】
1.論理チャネル(logical channel,LCH):端末は、異なるサービスに基づき複数の論理チャネルを確立し得る。LCHは、データを運ぶチャネルを示すために使用される。LCHは、LCHのタイプに基づき、制御チャネル及びトラフィックチャネルに分類され得る。
【0088】
2.論理チャネルグループ(logical channel group,LCG):論理チャネルで送信されるデータがある場合に、論理チャネルのBSRが報告される。これは、シグナリングオーバーヘッドを増大させる。この場合を回避するために、LCGの概念がLTEでは導入されている。1つのLCGは、1つ以上の論理チャネルを含む。UEは、LCGに基づきBSRを報告する。具体的に言えば、UEは、BSRにおいて、各LCG内のバッファサイズを示す。
【0089】
3.BSR MAC制御要素(control element,CE):BSRは、UL MACプロトコルデータユニット(protocol data unit,PDU)で運ばれ、UL MAC PDUは、1つ以上のBSR MAC CUを含む。具体的に、PC5インターフェースでは、UL MAC PDUは、1つ以上のSL BSR MAC CEを含み、Uuインターフェースでは、UL MAC PDUは、1つ以上のUL BSR MAC CEを含む。
【0090】
例えば、BSR MAC CEのフォーマットが表1に示される。
【表1】
【0091】
各あて先(略してDST)インデックスは、1つ以上のLCG IDを含んでよく、複数のあて先インデックスが、同じLCG IDを含んでもよい。例えば、あて先インデックス1は、LCG ID1及びLCG ID2を含むことができ、あて先インデックス2も、LCG ID1及びLCG ID2を含むことができる。あて先インデックス及びLCG IDは、LCGを一意に示すために一緒に使用されてよい。
【0092】
本願の実施形態で、端末デバイスは、表1に示されるBSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化し、UL MAC PDUをネットワークデバイスへ送信して、LCG1内のバッファサイズ(つまり、バッファサイズ1)及びLCG2内のバッファサイズ(つまり、バッファサイズ2)をネットワークデバイスへ報告し得る。
【0093】
UuインターフェースでのUL BSR MAC CEのフォーマットは、PC5インターフェースでのSL BSR MAC CEのフォーマットとは異なってもよい。具体的に、UuインターフェースでのUL BSR MAC CEは、4つのフォーマットを有している:
●ショートBSRフォーマット(固定サイズを有する)、つまり、short BSRフォーマット、
●ロングBSRフォーマット(可変サイズを有する)、つまり、long BSRフォーマット、
●ショートトランケーテッドBSRフォーマット(固定サイズを有する)、つまり、short truncated BSRフォーマット、及び
●ロングトランケーテッドBSRフォーマット(可変サイズを有する)、つまり、long truncated BSRフォーマット。
【0094】
PC5インターフェースでのSL BSR MAC CEは、2つのフォーマットを有している:
●BSRフォーマット(可変サイズを有する)、及び
●トランケーテッドBSRフォーマット(可変サイズを有する)。
【0095】
4.論理チャネル識別(logical channel
identity,LCID):BSRフォーマット、又はBSR MAC CEフォーマットと呼ばれるものは、UL MAC PDUに含まれているサブヘッダ(subheader)内のLCIDによって識別される。可能な実施では、LCID値及び異なるLCID値の意味は、表2に示される。
【表2】
【0096】
表2によれば、LCID値が111011、111100、111101、及び111110であるとき、BSRフォーマットは、short truncated BSRフォーマット、long truncated BSRフォーマット、short BSRフォーマット、及びlong BSRフォーマットであることが分かる。
【0097】
各BSR MAC CEは1つのLCIDに対応し、LCIDは、BSR MAC CEのBSRフォーマットを示すために使用される。例えば、表1に示されるBSR MAC CEは、LCID値111011に対応し、そのLCID値は、BSR MAC CEがshort truncated BSRフォーマットにあることを示す。
【0098】
5.ペンディング(pending):ペンディングは、トリガされており、送信されるべきであることを意味する。例えば、ペンディングデータは、送信されるべきデータである。ペンディングBSRは、トリガされており、送信されるべきであるBSRである。ペンディングSRは、トリガされており、送信されるべきであるSRである。
【0099】
6.非パディングバッファステータスレポート(非パディングBSR)は、異なるトリガ条件に基づき、BSRがパディングバッファステータスレポート(パディングBSR)及び非パディングバッファステータスレポート(非パディングBSR)に分類される。例えば、端末デバイスが全てのとり得るデータ及びシグナリングを多重化シーケンスにおいて多重化した後、依然として残っているアップリンクリソースがあり、残りのリソースのサイズがBSR及びBSRのサブヘッダを収容するのに十分である場合には、BSRはトリガされ、BSRはパディングBSRと呼ばれる。優先度が目下の伝送対象のデータの優先度よりも高いデータを端末デバイスが生成するとき、BSRはトリガされ、BSRは非パディングBSRと呼ばれる。上記のデータの優先度は、データをバッファリングするLCHの優先度として理解され得る。
【0100】
7.優先順位:一般に、SL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEは、MAC PDUを形成するようSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEを多重化及びカプセル化するプロセスで優先順位を有している。SL BSR MAC CEの優先度がUL BSR MAC CEの優先度よりも高い場合には、端末デバイスは、優先的に、SL BSR MAC CEをMAC PDUにカプセル化し、そうではなく、SL BSR MAC CEの優先度がUL BSR MAC CEの優先度よりも低い場合には、端末デバイスは、優先的に、UL BSR MAC CEをMAC PDUにカプセル化する。
【0101】
8.クオリティ・オブ・サービスフロー(quality of service flow,QoSフロー):データフローのタイプは、データフローの相対的な重要性を識別するよう伝送優先度を割り当てられ得る。更に、デバイスによって提供される様々な優先度転送ポリシー及び輻輳回避メカニズムのようなメカニズムが、データフローのための特別な伝送サービスを提供するために使用される。そのようなタイプのデータフローがQoSフローと呼ばれる。
【0102】
9.データ無線ベアラ(data radio bearer,DRB):無線ベアラは、種々の搬送コンテンツに基づき、シグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer,SRB)及びDRBに分類される。DRBは、ユーザプレーンデータを運ぶために使用される。SRBは、制御プレーンデータ、つまり、シグナリングを運ぶために使用される。
【0103】
10.パケットデータユニットセッション(packet data unit session,PDUセッション):端末デバイスは、複数のPDUセッション(Protocol Data Unit Session,プロトコルデータユニットセッション)を確立し得る。1つのPDUセッションは、複数のQoSフローに対応し得る。同じPDUセッションに対応する複数のQoSフローは、同じDRBにマッピングされ得る。
【0104】
11.サービスあて先識別子:サービスあて先識別子は、異なるサービスどうしを区別するために使用される。例えば、サービスあて先識別子は、表1に示されるあて先インデックスであってよい。
【0105】
本願の実施形態で、BSR及びBSR MAC CEは、ときどき、同義的に使用される場合がある。バッファステータス、バッファリングされたステータス、バッファ情報、及びバッファリングされた情報は、ときどき、同義的に使用される。
【0106】
例えば、本願の実施形態における優先度は、パケットごとに設定された優先度(prose per-packet priority,PPPP)、優先レベル値、優先度値、5Gクオリティ・オブ・サービス識別子(Fifth-generation QoS Identifier,5QI)、又はSL伝送品質要件を反映する他のパラメータで等価に置換され得る。例えば、本願の優先度は、PPPPで置換されてもよい。
【0107】
本願の実施形態における技術的解決法は、直交周波数分割多重アクセス(orthogonal frequency-division multiple access,OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多重アクセス(single carrier frequency division multiple access,SC-FDMA)システム、及び他のシステムのような様々な通信システムに適用されてよい。「システム」及び「ネットワーク」という用語は、交換可能である。OFDMAシステムは、進化型汎用地上無線アクセス(evolved universal terrestrial radio access,E-UTRAN)及びウルトラモバイルブロードバンド(ultra mobile broadband,UMB)のような無線技術を実装し得る。E-UTRANは、汎用地上電気通信システム(universal mobile telecommunications system,UMTS)の進化したバージョンである。新しいE-UTRANバージョンは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project,3GPP)におけるLET及びLTEに基づき進化した様々なバージョンで使用されている。5G通信システムは、研究中の次世代の通信システムであり、NRシステムと呼ばれることもある。5G通信システムは、5G非スタンドアロン(non-standalone,略してNSA)移動体通信システム、5Gスタンドアロン(standalone,略してSA)移動体通信システム、又は5G NSA移動体通信システム及び5G SA移動体通信システムの両方を含む。更に、通信システムは、未来志向の通信技術に更に適用可能であってよく、本願の実施形態で提供される技術的解決法に全て適用可能である。本願に適用可能な上記の通信システムは、記載のための例にすぎず、本願に適用可能な通信システムは、それらに限られない。概要がここでは提供され、詳細は以下で記載されない。
【0108】
全ての態様、実施形態、又は特徴は、複数のデバイス、コンポーネント、モジュール、などを含み得るシステムについて記載することによって、本願で提示される。各システムは、他のデバイス、コンポーネント、モジュールなどを含んでもよく、かつ/あるいは、添付の図面を参照して議論される全てのデバイス、コンポーネント、モジュール、などを含まなくてもよいことが認識及び理解されるべきである。更に、これらの解決法の組み合わせが使用されてもよい。
【0109】
本願の明細書及び添付の図面において、「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクトどうしを区別するよう、あるいは、同じオブジェクトの異なる処理どうしを区別するよう意図されるが、オブジェクトの特定の順序について記載するために使用されるわけではない。
【0110】
「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味する。
【0111】
「複数の」は、2つ又は2つよりも多いことを意味する。
【0112】
「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクト間の関連付け関係を表し、3つの関係を示す可能性がある。例えば、A及び/又はBSR MAC CEは、次の場合、Aのみが存在、AとBの両方が存在、及びBのみが存在、を示すことができ、A及びBは単数又は複数であってよい。
【0113】
文字「/」は、一般に、関連するオブジェクト間の“論理和”関係を示す。例えば、A/Bは、A又はBを表し得る。
【0114】
更に、本願の明細書で述べられている「含む」や「包含する」との用語、及びそれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーするよう意図される。例えば、一連のステップを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、挙げられているステップ又はユニットに限定されず、任意に、他の挙げられていないステップ又はユニットを含み、あるいは、任意に、プロセス、方法、製品、又はデバイスの他の内在するステップ又はユニットを含む。
【0115】
本願の実施形態で、「例」、「例えば」、などの語は、例、例示、又は記載を与えることを表すために使用されることが留意されるべきである。本願の実施形態において「例」として又は「例えば」記載されている如何なる実施形態又は設計スキームも、他の実施形態又は設計スキームよりも好ましいものとして又はより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。厳密には、「例」、「例えば」、などの語の使用は、関連する概念を特定の様態で表すよう意図される。
【0116】
本願の明細書及び添付の図面において、「~の(英語:of)」、「対応する(英語:corresponding、relevant)」、及び「対応する(英語:corresponding)」は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。
【0117】
本願の実施形態で、情報(information)、信号(signal)、メッセージ(message)、チャネル(channel)、又はシグナリング(signaling)は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。「~の(of)」、「対応する(corresponding、relevant)」、及び「対応する(corresponding)」は、ときどき、同義的に使用される場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現されることが留意されるべきである。
【0118】
本願の実施形態で、下付文字、例えば、W1は、ときどき、W1のような不正確な形で書かれる場合がある。違いが強調されない場合には、一貫した意味が表現される。
【0119】
本願の実施形態で記載されるネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決法をより明りょうに記載するよう意図され、本願の実施形態で提供される技術的解決法に対する限定を構成しない。当業者は、ネットワークアーキテクチャの進化及び新しいシナリオの新興により、本願の実施形態で提供される技術的解決法が類似した技術的課題にも適用可能であることを認識し得る。
【0120】
本願の実施形態におけるいくつかのシナリオは、例として
図3に示される通信システムにおけるシナリオを使用することによって、記載される。本願の実施形態における技術的解決法は、他の移動体通信システムに更に適用されてもよく、名称は、他の移動体通信システムでの対応する機能の名称で相応して置換されてよいことが留意されるべきである。
【0121】
本願の実施形態を理解するのを容易にするために、
図3に示される通信システムは、最初に、本願の実施形態に適用可能な通信システムを詳細に記載するための例として使用される。
図3は、バッファステータスレポートの報告方法が本願の実施形態に従って適用可能である通信システムの略アーキテクチャ図である。
図3に示されるように、通信システムは、端末デバイス1乃至端末デバイス7のような1つ以上の端末デバイスと、1つ以上のネットワークデバイスとを含む。
【0122】
端末デバイス及びネットワークデバイスは、アップリンク(uplink,UL)及び/又はダウンリンク(downlink)にわたってUuインターフェースを通じて互いと通信し得る。UL上で、端末デバイスは送信側であり、ネットワークデバイスは受信側である。DL上で、ネットワークデバイスは送信側であり、端末デバイスは受信側である。
【0123】
上記の異なる端末デバイスは、サイドリンク(sidelink,SL)にわたってPC5インターフェースを通じて互いと通信し得ることが理解されるべきである。SL上で、端末デバイスは送信側であり、もう1つの端末デバイス又は他の端末デバイスは受信側である。
【0124】
図3は、一例として、いくつかの端末間の信号と、いくつかの端末とネットワークデバイスとの間の信号とを示しているにすぎないことが理解されるべきである。信号はまた、他の端末間で送信又は受信されてもよく、信号はまた、他の端末とネットワークデバイスとの間で送信又は受信されてもよい。
【0125】
UL及びSLは両方とも、LTE及びNRのような複数の標準規格を満足し得ることが理解されるべきである。ULとSLとの間及びSL間の次の具体的な比較が実行されるとき、具体的な標準規格は限定されない。例えば、比較は、NR ULとNR SLとの間で行われてもよく、あるいは、NR ULとLTE SLとの間で行われてもよく、あるいは、LTE ULとNR SLとの間で行われてもよい。例えば、同じインターフェースについては、SL間の比較は、NR SLとLTE SLとの間の比較に限定されない。
【0126】
いくつかの通信シナリオで、端末デバイスがアップリンクデータ及びサイドリンクデータを有しているとき、端末デバイスは、UL BSR及びSL BSRをネットワークデバイスへ送信するようトリガされ得る。この場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する必要があり、つまり、同じMAC PDUにUL BSR及びSL BSRを多重化/カプセル化するための優先度を決定する。具体的に、アップリンクリソースが限られている場合に、アップリンクリソースは、UL BSR MAC CE、UL BSR MAC CEサブヘッダ、SL BSR MAC CE、及びSL BSR MAC CEサブヘッダを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE、UL BSR MAC CEサブヘッダ、及びSL BSR MAC CEを同時に運ぶには不十分であるか、あるいは、UL BSR MAC CE、SL BSR MAC CE、及びSL BSR MAC CEサブヘッダを同時に運ぶには不十分である。代替的に、他の場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化すべきか、それとも、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化すべきかを決定するために、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する必要がある。
【0127】
可能な実施では、UL BSR及びSL BSRの固定された優先順位が、既存のLTE論理チャネル優先度関連プロトコルでは規定されている。具体的に言えば、LTEでは、非パディングSL BSRの優先度は常に、非パディングUL BSRの優先度よりも低いことが規定されている。言い換えると、UL BSRの優先度は常に、SL BSRの優先度よりも高い。この場合に、SL BSRをトリガする高優先度サイドリンクサービス又は高優先度サイドリンクデータが存在し、UL BSRをトリガする低優先度アップリンクサービス又は低優先度アップリンクデータが存在するとき、端末デバイスは常に、優先的に、UL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化する。結果として、低優先度サービスに基づきトリガされたUL BSRは、高優先度サービスに基づきトリガされたSL BSRのために使用されるリソースをプリエンプトし、高優先度サイドリンクサービスに基づきトリガされたSL BSRの伝送は遅延する可能性がある。更に、高優先度サイドリンクデータの伝送は、それに応じて遅延する可能性がある。言い換えると、高優先度サイドリンクデータの伝送効率は相対的に低い。
【0128】
可能な実施では、柔軟な優先度ソリューションが更に、既存の解決法においてUL BSR及びSL BSRのために提供される。SL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度(最高LCH優先度)を有しているLCHの優先度は、SL BSRの優先度と見なされてよく、UL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度は、UL BSRの優先度と見なされてよい。例えば、SL BSRをトリガするLCHの中で、LCH1の優先度値は7であり、LCH2の優先度値は2である。より大きい優先度値は、より低い優先度を示す、と仮定される。LCH2の優先度は、LCH1の優先度よりも高く、LCH2の優先度は、SL BSRの優先度と見なされ得る。UL BSRをトリガするLCHの中で、LCH3の優先度値は7であり、LCH4の優先度値は2であり、LCH5の優先度値は1である。LCH5は、最も高い優先度を有しており、LCH5の優先度は、UL BSRの優先度と見なされ得る。この場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度(つまり、LCH2の優先度であり、値は2である)をUL BSRの優先度(つまり、LCH5の優先度であり、値が1である)と比較することによって、UL BSRの優先度の方が高いと決定する。柔軟な優先度の方式では、取得された優先度結果が不正確である。具体的に、
図5に示されるように、黒色で塗りつぶされた長方形ボックスは、データを有する論理チャネルを表し、空白の長方形ボックスは、データを有さない論理チャネルを表す。時点T1で、優先度が7、8及び10である論理チャネルに送信対象のデータが存在し、SL BSR1がトリガされる。論理チャネルに対応する優先度の中で最も高い優先度は7であり、優先度7がSL BSR1の優先度と見なされ得る。同様に、時点T2で、優先度が7、8、10及び10である論理チャネルに送信対象のデータが存在し、SL BSR2がトリガされる。論理チャネルに対応する優先度の中で最も高い優先度は4である。この場合に、SL BSR2の優先度は4である。同様に、時点T3で、SL BSR3の優先度は2である。時点T4で、端末は、アップリンクグラントリソース(ULグラント1)でネットワークデバイスへUL MAC PDU1を送信する必要がある。ULグラント1が限られたサイズを有している場合に、端末は、SL BSRの優先度をUL BSRの優先度と比較する必要がある。SL BSR1からSL BSR3に対応する優先度の中で最も高い優先度は2である。この場合に、SL BSRの優先度は2であると見なされる。同様に、UL BSRの優先度は3である。SL BSRの方が高い優先度を有している場合に、端末は、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDU1にカプセル化する。UL MAC PDU1が他のコンテンツを更に運ぶことができる場合には、端末は、UL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDU1にカプセル化する。
図5に示されるシナリオでは、SL BSR MAC CEが比較的に大きいサイズを有しているので、truncated BSRフォーマットでのSL BSR MAC CEがUL MAC PDU1にカプセル化される。時点T5で、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって端末デバイスに割り当てられたサイドリンクグラントリソース(SLグラント)を取得し、それにより、端末デバイスは、SLグラントを通じていくらかのサイドリンクデータを送信する。
図5に示されるように、時点T6に達する前に、優先度値が2、7、及び8である論理チャネル上のサイドリンクデータは送信されている。目下のメカニズムでは、時点T6で、端末デバイスによって取得されたアップリンクグラントリソース2(ULグラント2)が限られたサイズを有している場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度をUL BSRの優先度と比較する必要がある。更に、目下のBSR報告メカニズムに従って、truncated BSRフォーマットでのSL BSR MAC CEがある時点でUL MAC PDUにカプセル化される場合に、その時点より前にペンディング(pending)中であるSL BSRはキャンセル不可能である。言い換えると、その時点より前にペンディング中であるSL BSRは、ペンディング状態のままであり続ける。時点T6で、以前にトリガされてペンディング中であるSL BSR1からSL BSR3は、ペンディング状態のままであり、より高い優先度を有している他のSL BSRはトリガされないので、端末デバイスは依然として、トリガされたSL BSR1からSL BSR3に対応するLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を取得し、その値は依然として2である。更に、
図5に示されるように、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度に含まれており、端末デバイスによって取得される最も高い優先度は、3である。このようにして、SL BSRの優先度の方が依然として高い。この優先度比較方式では、以前にペンディング中のSL BSRの優先度の方が高いままである可能性があり、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSRを多重化する可能性があることが分かる。しかし、実際には、SL BSRは、低い優先度を有するSL LCG又はSL LCHのバッファステータス情報を含む。その結果、高い優先度を有するUL LCH又はUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRの報告は遅延し、アップリンクデータの伝送は遅延し、そして、アップリンクデータの伝送効率は高くない。
【0129】
更に、柔軟な優先度の方式は、常に優先的にUL BSR MAC CEをカプセル化する蓋然性をある程度下げ得るが、柔軟な優先度の方式では、BSRの優先度が比較的に高いと、例えば、SL BSRの優先度が比較的に高いと決定されるとき、SL BSR MAC CEが優先的にUL MAC PDUにカプセル化される。SL BSR MAC CEは、いくつかの高優先度サイドリンクサービスに対応するバッファステータス情報(例えば、バッファサイズ)を含むことができ、更には、いくつかの低優先度サイドリンクサービスに対応するバッファステータス情報を含むことができ、そして、これらの低優先度サイドリンクサービスに対応する優先度は、いくつかのアップリンクサービスの優先度よりも低い場合があることが容易に理解される。言い換えると、いくつかの低優先度サイドリンクサービスのバッファステータス情報は、いくつかの高優先度アップリンクサービスのバッファステータス情報のために使用されるリソースをプリエンプトする可能性がある。その結果、高優先度アップリンクサービスのバッファステータス情報の伝送は遅延し、高優先度アップリンクデータの伝送は遅延する場合がある。
【0130】
可能な解決
法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定するとき、端末デバイスは、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度をSL BSRの優先度として見なすことも、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度をUL BSRの優先度として見なすこともない。代わりに、端末デバイスは、データを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度をSL BSRの優先度として見なし、かつ、データを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度をUL BSRの優先度として見なす。このようにして、端末デバイスは、実際に現時点で存在するデータに基づき、現時点でのUL BSRとSL BSRとの間の優先度比較結果を決定することができ、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。現時点は、具体的に、特定の時点に限られない。例えば、現時点は、UL BSRの優先度又はSL BSRの優先度を決定する時点であってよく、あるいは、UL BSRをカプセル化する時点であってよく、あるいは、アップリンクリソースを受信する時点であってよい。例えば、
図5では、時点T6で、優先度値が4、6、10及び9であるSL LCHと、優先度値が3、4、5及び6であるUL LCHとの中で、あるUL LCHが最も高い優先度(3の値を有する)を有する。この場合に、そのUL LCHに基づきトリガされたUL BSRは、優先的に送信されるべきであり、それにより、端末は、優先的に、高優先度アップリンクデータをその後に送信することができる。これは、優先的に高優先度アップリンクデータを送信するサービス要件を満足する。更に、優先度
比較結果は、以前にペンディング中のBSRによって影響を及ぼされない。そのため、優先度
比較結果は、より正確である。
【0131】
可能な解決法では、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。
【0132】
可能な解決法では、端末デバイスは、第1BSRを生成し、第1BSRを送信する。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。既存の解決法では、ある時点にアップリンクリソースで送信されたBSRは、高優先度サービスのバッファステータス情報及び低優先度サービスのバッファステータス情報を含む場合があり、低優先度サービスのバッファステータス情報がより多くのリソースを占有する場合がある。既存の解決法と比較して、本願の実施形態では、より高い優先度を有するサービスのバッファステータス情報は、優先的にアップリンクリソースで送信され得る。これは、より低い優先度を有するサービスのバッファステータス情報がより多くのリソースを占有する可能性を小さくする。
【0133】
可能な解決法では、任意に、ある時点でアップリンクリソースが限られている場合に、端末デバイスは、上記の方法に基づき、BSRが優先的に多重化される必要があると決定する。
【0134】
「MAC CE」は、次の方式:ネットワークデバイスによって事前設定されたMAC CE、シグナリングを通じてネットワークデバイスによって動的に設定されたMAC CE、又はプロトコルで予め定義され、端末が製造されるとき又はネットワークにアクセスするときに端末デバイスの内部バッファに書き込まれたMAC CE、のうちの1つ以上において実装されてよいことが留意されるべきである。「MAC CE」の具体的な実装は、特に本願で限定されない。
【0135】
上記の設計ソリューションの具体的な実装は、その後の方法実施形態で詳細に記載されるべきであることが留意されるべきである。詳細はここでは記載されない。
【0136】
任意に、ネットワークデバイスは、通信システムのネットワーク側に位置し、無線送受信機能を備えているデバイス、あるいは、そのようなデバイスに配置され得るチップ又はチップシステムである。ネットワークデバイスは、ホームゲートウェイ、ルータ、サーバ、スイッチ、及びブリッジのようなワイヤレス・フィデリティ(wireless fidelity,Wi-Fi)システムにおけるアクセスポイント(access point,AP)、エボルブドNodeB(evolved NodeB,eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、NodeB(NodeB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(例えば、ホーム・エボルブドNodeB、又はホーム・NodeB,HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit,BBU)、無線中継ノード、無線バックホールノード、送信ポイント(transmission and reception point,TRP、又はtransmission point,TP)、などを含むが、これらに限られない。ネットワークデバイスは、代替的に、5Gシステム、例えば、NRシステムにおけるgNB又は送信ポイント(TRP又はTP)、5Gシステムにおける1つの基地局又は基地局(複数のアンテナパネルを含む)のグループであってもよい。ネットワークデバイスは、代替的に、gNR又は送信ポイントを構成する、基地局機能を備えているベースバンドユニット(BBU)、分散ユニット(distributed unit,DU)、又は路側機のようなネットワークノードであってもよい。
【0137】
任意に、端末デバイスは、車両(vehicle)、車両に設置されており、走行中の車両を支援するよう構成される車載通信装置若しくは車載端末、又は車載通信装置若しくは車載端末内のチップであってもよい。車載端末は、無線通信機能を実装するよう構成されたデバイス、例えば、端末又は端末で使用され得るチップであってよい。端末は、5Gネットワーク又は将来の進化したPLMNにおけるユーザ装置(user equipment,UE)、アクセス端末、端末ユニット、端末局、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、無線通信デバイス、端末エージェント、端末装置、などであってもよい。アクセス端末は、携帯電話機、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(session initiation protocol,SIP)電話機、無線ローカルループ(wireless local loop,WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、無線通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続されている他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、仮想現実(virtual reality,VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality,AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(telemdicine)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全性(transport safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、などであってよい。車載端末は、移動可能であっても、又は固定されていてもよい。
【0138】
図3は、単に、理解を容易にするための通信システムの例の簡略化された概略図であることが理解されるべきである。通信システムは、
図3に示されていない他のネットワークデバイス及び/又は他の端末デバイスを更に含んでもよい。
【0139】
任意に、本願の実施形態におけるネットワークデバイス及び端末デバイスはまた、集合的に通信装置とも呼ばれることがある。通信装置は、汎用のデバイス又は専用のデバイスであってよい。これは、本願の実施形態で特に制限されない。
【0140】
図4は、本願の実施形態に従う通信装置200の略構造図である。
図4に示されるように、通信装置200は、端末デバイス又はネットワークデバイスあってよく、あるいは、端末デバイス若しくはネットワークデバイスに適用されるチップ、又は端末機能若しくはネットワークデバイス機能を備えている他のコンポーネント、モジュール、サブシステム、などであってもよい。
図4に示されるように、通信装置200は、プロセッサ201、メモリ202、及びトランシーバ203を含み得る。プロセッサ201と、メモリ202と、トランシーバ203との間には信号接続がある。例えば、プロセッサ201、メモリ202、及びトランシーバ203は、通信バスを通じて接続され得る。
【0141】
以下は、
図4を参照して、通信装置200のコンポーネントについて詳細に記載する。
【0142】
プロセッサ201は、通信装置200の制御センターであり、1つのプロセッサであってよく、あるいは、複数の処理要素の総称であってもよい。例えば、プロセッサ201は、1つ以上の中央演算処理装置(central processing unit,CPU)、又は特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)であってよく、あるいは、本願の実施形態を実装する1つ以上の集積回路、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array,FPGA)として構成されてもよい。
【0143】
プロセッサ201は、メモリ202に記憶されているソフトウェアプログラムを実走又は実行すると、メモリ202に記憶されているデータを呼び出すこととによって、通信装置200の様々な機能を実行し得る。
【0144】
具体的な実施では、実施形態において、プロセッサ201は、1つ以上のCPU、例えば、
図4に示されるCPU0及びCPU1を含み得る。
【0145】
具体的な実施では、実施形態において、通信装置200は、代替的に、複数のプロセッサ、例えば、
図4に示されるプロセッサ201及びプロセッサ204を含み得る。プロセッサの夫々は、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであってよく、あるいは、マルチコア(マルチCPU)プロセッサであってよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するよう構成されている1つ以上の通信装置、回路、及び/又は処理コアであってよい。
【0146】
メモリ202は、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)若しくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶通信デバイス;又はランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)若しくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶通信デバイスであってよい。メモリ202は、代替的に、電気的消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスク・リード・オンリー・メモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)若しくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク、ブルーレイディスク、などを含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは他の磁気記憶通信デバイス、又は期待されるプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形で搬送若しくは記憶するために使用可能であって、コンピュータによってアクセス可能であるあらゆる他の媒体であってもよいが、これらに限られない。メモリ202は、独立して存在してもよく、あるいは、プロセッサ201と一体化されてもよい。
【0147】
メモリ202は、本願の解決法を実行するために使用されるソフトウェアプログラムを記憶するよう構成され、プロセッサ201は、ソフトウェアプログラムの実行を制御する。具体的な実施については、以下の方法実施形態を参照されたい。詳細はここでは記載されない。
【0148】
トランシーバ203は、通信装置200と他の通信装置との間の通信を実行するよう構成される。トランシーバ203は、受信機能を実装する受信ユニットと、送信機能を実装する送信ユニットとを含み得る。
【0149】
図4に示される通信装置200の構造は、通信装置に対する限定を構成しないことが留意されるべきである。実際の通信装置は、
図4に示されているものよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでも、あるいは、いくつかのコンポーネントを組み合わせても、あるいは、異なるコンポーネント配置を有してもよい。
【0150】
以下は、添付の図面を参照して、本願の実施形態で提供される、バッファステータスレポートを報告する方法について具体的に記載する。
【0151】
本願の実施形態では、異なるサイドリンクサービスは、異なるあて先レイヤ-1識別子に対応し、かつ/あるいは、異なるあて先レイヤ-2識別子(あて先インデックス)に対応してよく、あるいは、同じあて先レイヤ-1識別子及び/又は同じあて先レイヤ-2識別子に対応してもよい。異なるサイドリンクサービスは、異なるあて先レイヤ-1識別子+ソースレイヤ-1識別子のペア(ソースインデックス対)に対応し、かつ/あるいは、異なるあて先レイヤ-2識別子+ソースレイヤ-2識別子のペアに対応してよい。異なるサイドリンクサービスは、同じあて先レイヤ-1識別子+ソースレイヤ-1識別子のグループに対応し、かつ/あるいは、同じあて先レイヤ-2識別子+ソースレイヤ-2識別子のグループに対応してもよい。
【0152】
図6(a)は、本願の実施形態に従うバッファステータスレポートの報告方法の略フローチャート1である。バッファステータスレポートの報告方法は、
図3に示される端末デバイスがSL BSR及び/又はUL BSRをネットワークデバイスへ報告する場合に適用されてよい。
【0153】
図6(a)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0154】
S601:端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得する。
【0155】
本願のこの実施形態では、任意に、優先度のようなパラメータが、SL BSR MAC CEに対して予め定義されてよく、優先度は、論理チャネル優先順位付け(logical channel prioritization,LCP)多重化プロセスでSL BSR MAC CEの優先順位を示すために使用されることが留意されるべきである。優先度は、複数のペンディング中のSL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なるものとして定義されてよく、あるいは、複数のSL BSRをトリガするSL LCH/SL LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。同様に、任意に、優先度は、UL BSR MAC CEに対して定義される。優先度は、LCP多重化プロセスでUL BSR MAC CEの優先順位関係を示すために使用される。優先度は、複数のペンディング中のUL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なってよく、あるいは、複数のUL BSRをトリガするUL LCH/UL LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。代替的に、優先度は、PPPP又は5QLに関連する。代替的に、優先度は、他のパラメータに関連する。
【0156】
代替的に、本願のこの実施形態では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して予め定義されず、第1パラメータに対応する優先度及び第2パラメータに対応する優先度は、夫々、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度と見なされる。代替的に、第1パラメータに対応する優先度及び第2パラメータに対応する優先度は、夫々、SL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスにおけるSL BSR MAC CEの優先度、及びUL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスにおけるUL BSR MAC CEの優先度と見なされる。
【0157】
代替的に、本発明では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して予め定義されない。代わりに、UL BSR MAC CEとSL BSR MAC CEとの間の順序関係(又は相対的な優先順位)がLCP多重化及びカプセル化プロセスで決定される必要がある場合にのみ、優先度は、SL BSRに関連した第1パラメータと、UL BSRに関連した第2パラメータとに基づき、決定される。
【0158】
第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。具体的に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0159】
他の可能な実施では、第1パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するSL SCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0160】
UL BSR MAC CEにおいて、各LCGは1つの指示ビットに対応する。LCGに対応する指示ビットは、UL BSR MAC CEがLCGのバッファサイズ(buffer size)フィールドを含むかどうかを示すために使用される。例えば、ビットが1である場合に、それは、UL BSR MAC CEがLCGの対応するバッファサイズフィールドを含むことを示す。
【0161】
第2パラメータは、UL BSR MAC CE内の1の指示ビットに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であるか、あるいは、第2パラメータは、UL BSR MAC CE内のバッファサイズ(buffer size)フィールドに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0162】
「利用可能なデータ(available)」は、送信されるべきデータ、利用可能なデータ、又は有効なデータが存在することを意味する。
【0163】
サイドリンクサービスは、次の:SL QoSフロー、SL LCH、SL DRB、SL LCG、SLサービスあて先識別子(あて先インデックス)、及びSL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。アップリンクサービスは、次の:UL QoSフロー、UL LCH、UL DRB、UL LCG、ULサービスあて先識別子、及びUL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0164】
可能な実施では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。本願のこの実施形態では、優先度は、値によって表され得る。より大きい値は、より低い優先度を示し、より小さい値は、より高い優先度を示す。代替的に、より大きい値は、より高い優先度を示し、より小さい値は、より低い優先度を示す。優先度値と優先度との間の具体的な大きさ関係は、本願のこの実施形態で限定されない。代替的に、優先度はまた、分類によって表されてもよい。例えば、優先度は、1つ以上の分類、例えば、分類A(classification A)及び分類B(classification B)に分類される。異なる優先度は異なる分類を有する。分類Aの優先度は分類Bの優先度よりも高くなること、又は分類Bの優先度は分類Aの優先度よりも高くなることが予め定義又は事前設定されてよい。以下は、優先度値が具体的な優先度を表し、より大きい優先度値はより低い優先度を示す例を使用することによって、本願の実施形態における技術的解決法について主に記載する。概要はここで与えられ、詳細は以下で記載されない。確かに、分類が具体的な優先度を表すために使用され、あるいは、他の方式が具体的な優先度を表すために使用される場合も、以下の実施形態における解決法に適用可能である。
【0165】
例えば、
図5が例として使用される。時点T6で、サイドリンクデータを有するSL LCHに対応する優先度値は、4、6、10及び9であり、優先度値が4であるSL LCHが、最も高い優先度を有している。この場合に、第1パラメータは、(優先度値が4である)SL LCHの優先度である。同様に、UL BSRについては、アップリンクデータを有するUL LCHに対応する優先度値は、3、4、5及び6であり、優先度値が3であるUL LCHが、最も高い優先度を有している。この場合に、第2パラメータは、(優先度値が3である)UL LCHの優先度である。第2パラメータは、UL BSRの優先度を示すために使用され得る。他の例として、
図7が例として使用される。
図7は、SL BSRに対応する第1パラメータを取得する原理を示す。サイドリンクデータを有するLCHに対応する優先度値は、2、7、8、4、6及び10であり、優先度値が2であるLCHが、最も高い優先度を有している。従って、この場合に、最も高い優先度を有しているLCHに対応する優先度が、SL BSRに対応する第1パラメータとして使用される。
【0166】
可能な実施では、サイドリンクサービス
がSL LCGであ
る場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータ(SLデータ)を有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータ(ULデータ)を有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。LCGに対応する優先度は、そのLCGに含まれる1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
図7が例として使用される。
図7に示される4つのSL LCGの夫々はサイドリンクデータを含む。DST1に対応するLCG1の優先度は1であり、DST1に対応するLCG2の優先度は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度は4であり、DST2に対応する
LCG2の優先度は9である。DST1に対応するLCG1に対応する優先度が最も高い。従って、この場合に、DST1に対応するLCG1に対応する優先度が、SL BSRに対応する第1パラメータとして使用される。
【0167】
可能な実施では、サイドリンクサービスがSL LCGである場合に、第1パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれる1つ以上のLCG IDに対応する1つ以上のSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、UL BSR MAC CE内で値“1”を有する1つ以上の指示ビットに対応する1つ以上のLCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0168】
本願のこの実施形態では、LCGに対応する優先度は、LCGに含まれる1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
【0169】
例えば、
図5が例として使用される。MAC PDU2が構成されるとき、完全なSL BSR MAC CEは、DST2に対応するLCG1及びLCG2のバッファステータスを含むべきである。2つのSL LCGに含まれる全てのSL LCHの中で、最も高い優先度を有しているLCHの優先度は4である。この場合に、第1パラメータは4である。完全なUL BSR MAC CEは、LCG1及びLCG3のバッファステータスを含むべきである。2つのUL LCGに含まれる全てのUL LCHの中で、最も高い優先度を有しているLCHの優先度は3である。この場合に、
第2パラメータは3である。
【0170】
S602:端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0171】
具体的に、第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定し、あるいは、第1パラメータが第2パラメータ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0172】
図5が例として使用される。上記の例を参照して、アップリンクサービスがUL LCHであり、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、
図5に示される時点T6で、SL BSRに対応する第1パラメータは、優先度値4に対応する優先度であり、UL BSRに対応する第2パラメータは、優先度値3に対応する優先度である。この場合に、優先度値4によって表される優先度は、優先度値3によって表される優先度よりも低く、言い換えると、SL BSRの優先度は、UL BSRの優先度よりも低い。具体的に言えば、ULグラントのサイズがUL BSR MAC CEのサイズ、UL BSR MAC CEサブヘッダのサイズ、SL BSR MAC CEのサイズ、及びSL BSR MAC CEサブヘッダのサイズの合計よりも小さいとき、端末デバイスは、優先的にUL BSR MAC CE及びUL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化し、それから、リソースが残っている場合には、SL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化して、アップリンクデータを伝送するために使用されるアップリンクリソースをスケジューリングすること優先的に要求する。
【0173】
いくつかの実施形態で、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度の値であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度の値である。この場合に、SL BSRに対応する第1パラメータ(優先度の値)がUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合には、それは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも低いことを示す。
【0174】
いくつかの実施形態で、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度の分類であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度の分類である。この場合に、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度は、予め定義又は事前設定されてよい。
【0175】
本願のこの実施形態で提供されるバッファステータスレポートの報告方法に従って、端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。第1パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、アップリンクデータを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。既存の解決法では、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEをカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって、決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願のこの実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に、高優先度アップリンクデータ又は高優先度サイドリンクデータをその後に送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0176】
図6(b)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0177】
S603:端末デバイスは、SL BSRに対応する第3パラメータ、UL BSRに対応する第4パラメータ、及び/又は第2閾値を取得する。
【0178】
本願のこの実施形態では、任意に、優先度はUL BSR MAC CEに対して定義されることが留意されるべきである。優先度は、LCP多重化プロセスでUL BSR MAC CEの優先順位関係を示すために使用される。優先度は、複数のペンディング中のUL BSRに対応する優先度と同じか又はそれらとは異なってよく、あるいは、複数のUL BSRをトリガするUL LCH/LCGの優先度と同じか又はそれらとは異なってよい。
【0179】
代替的に、本願のこの実施形態では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して定義されず、第1パラメータの値に対応する優先度及び第2パラメータの値に対応する優先度は、夫々、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度と見なされる。代替的に、第1パラメータの値に対応する優先度及び第2パラメータの値に対応する優先度は、夫々、SL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスでのSL BSR MAC CEの優先度、及びUL BSR MAC CEをMAC PDUに多重化及びカプセル化するプロセスでのUL BSR MAC CEの優先度と見なされる。
【0180】
代替的に、本発明では、優先度は、SL BSR MAC CE及び/又はUL BSR MAC CEに対して定義されない。代わりに、UL BSR MAC CEとSL BSR MAC CEとの間の順序関係(又は相対的な優先順位)がLCP多重化及びカプセル化プロセスで決定される必要がある場合にのみ、優先度は、SL BSRに関連した第3パラメータ及びUL BSRに関連した第4パラメータ、並びに/又は第2閾値に基づき決定される。
【0181】
第3パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第4パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0182】
可能な実施では、第4パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CE内で値“1”を有する指示ビットに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度であり、あるいは、第4パラメータは、UL BSR MAC CE内のバッファサイズフィールドに対応するUL LCGに含まれるUL LCHの中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0183】
任意に、第3パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの中の、優先度が第4パラメータ以上であるサイドリンクサービスの個数である。
【0184】
任意に、第2閾値は事前設定された値である。例えば、第2閾値は、プロトコルで予め定義された値である。代替的に、第2閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第2閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。代替的に、第2閾値は第4パラメータである。
【0185】
例えば、ネットワークデバイスは、アップリンクサービスごとに1つの閾パラメータを設定する。第4パラメータがアップリンクサービスに関連する場合に、アップリンクサービスの設定内の閾パラメータは、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度を決定するために使用される第2閾値として使用される。例えば、有効なデータを有するSL LCHは、SL LCH1からSL LCH8である。UL LCH1の優先度は5であり、閾パラメータは5である。UL LCH2の優先度は4であり、閾パラメータは3である、UL LCH3の優先度は7であり、閾パラメータは2である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH2が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、UL LCH2の優先度(4の値を有する)は第4パラメータと見なされ、UL LCH2に関連した閾パラメータは3である。この場合に、第2閾値は3である。
【0186】
サイドリンクサービスは、次の:SL QoSフロー、SL LCH、SL DRB、SL LCG、SLサービスあて先識別子(あて先インデックス)、及びSL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。アップリンクサービスは、次の:UL QoSフロー、UL LCH、UL DRB、UL LCG、ULサービスあて先識別子、及びUL PDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0187】
可能な実施では、サイドリンクサービスはSL LCHであり、かつ/あるいは、アップリンクサービスはUL LCHである。第3パラメータは、サイドリンクデータを有するSL LCHの中の、優先度が第4パラメータ以上であるSL LCHの個数である。第4パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0188】
例えば、有効なデータを有するSL LCHは、優先度1から8に夫々対応するSL LCH1からSL LCH8である。有効なデータを有するUL LCHは、UL LCH1、UL LCH2、及びUL LCH3である。UL LCH1の優先度は5であり、UL LCH2の優先度は4であり、UL LCH3の優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH2が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、第4パラメータは4であり、ネットワークによって設定される第2閾値は3である。サイドリンクデータを有するSL LCHの中に、優先度が4以上である4つのSL LCHが存在する場合に、第3パラメータは4である。
【0189】
可能な実施では、サイドリンクサービスがSL LCGである場合に、第3パラメータは、サイドリンクデータ(SLデータ)を有する1つ以上のSL LCGの中の、優先度が第4パラメータ以上であるSL LCGの個数であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第4パラメータは、アップリンクデータ(ULデータ)を有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。LCGに対応する優先度は、そのLCGに含まれる1つ以上のLCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度である。
【0190】
例えば、有効なデータを有するSL LCGは、優先度1から8に夫々対応するSL LCG1からSL LCG8である。言い換えると、SL LCGに含まれるSL LCHの最も高い優先度は1から8である。有効なデータを有するUL LCGは、UL LCG1、UL LCG2、及びUL LCG3である。UL LCG1に対応する優先度は2であり、UL LCG2に対応する優先度は4であり、UL LCG3に対応する優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である場合に、第4パラメータは2であり、ネットワークによって設定される第2閾値は5である。この場合に、サイドリンクデータを有するSL LCHの中には、優先度が2以上である2つのSL LCGが存在し、言い換えると、第3パラメータは2である。
【0191】
S604:端末デバイスは、第3パラメータ及び第2閾値に基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0192】
具体的に、第3パラメータが第2閾値以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。第3パラメータが第2閾値よりも小さい場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0193】
例えば、上記の例を参照して、有効なデータを有するSL LCHは、優先度1から8に夫々対応するSL LCH1からSL LCH8である。有効なデータを有するUL LCHは、UL LCH1、UL LCH2、及びUL LCH3である。UL LCH1の優先度は4であり、UL LCH2の優先度は5であり、UL LCH3の優先度は7である。第4パラメータが、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度であり、UL LCH1が、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHである場合に、第4パラメータは4であり、ネットワークによって設定される第2閾値は3である。この場合に、サイドリンクデータを有するSL LCHの中には、優先度が4以上である4つのSL LCHが存在し、言い換えると、第3パラメータは4である。
【0194】
第3パラメータ(4)は第2閾値(3)よりも大きいので、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、ULグラントサイズがUL BSR MAC CEのサイズ、UL BSR MAC CEサブヘッダのサイズ、SL BSR MAC CEのサイズ、及びSL BSR MAC CEサブヘッダのサイズの合計よりも小さい場合に、端末デバイスは、優先的にSL BSR MAC CE及びSL BSR MAC CEサブヘッダをUL MAC PDUにカプセル化し、それから、リソースが残っている場合に、UL BSR MAC CEをUL MAC PDUにカプセル化して、アップリンクデータを伝送するために使用されるアップリンクリソースをスケジューリングすること優先的に要求する。
【0195】
図6(a)に対応する技術的解決法及び
図6(b)に対応する技術的解決法は、2つの並行な技術的解決法であり、S604及びS604は、S601及びS602の後で実行されるステップではなく、S601及びS602から独立したステップであることが留意されるべきである。他の同様のステップについては、ここでの記載を参照されたい。
【0196】
本願のこの実施形態で提供される通信方法に従って、端末デバイスは、SL BSRに対応する第3パラメータと、UL BSRに対応する第4パラメータと、第2閾値とを取得し、第3パラメータ、第4パラメータ、及び第2閾値に基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定する。第3パラメータは、サイドリンクデータを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第4パラメータは、アップリンクデータを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。既存の解決法では、端末デバイスは、続けて優先的にSL BSR MAC CE又はUL BSR MAC CEをカプセル化する場合があり、その場合に、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度が、UL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度を、SL BSRをトリガするLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度と比較することによって、決定されるので、アップリンクデータ又はサイドリンクデータの伝送は遅延する。既存の解決法と比較して、本願のこの実施形態における技術的解決法では、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、サイドリンクデータを実際に有するサイドリンクサービスの優先度及び/又はアップリンクデータを実際に有するアップリンクサービスの優先度に基づき、かつ、条件を満足するサイドリンクサービスの個数を制限することによって、決定され、取得された優先度比較結果は、サービス要件をより良く満足する。このようにして、端末デバイスは、優先的に、高優先度アップリンクデータ又は高優先度サイドリンクデータをその後に送信することができる。これは、アップリンクデータ又はサイドリンクデータを送信する効率を改善する。
【0197】
確かに、
図6(c)に示されるように、バッファステータスレポートの報告方法は、次のステップを含む。
【0198】
S605:端末デバイスは、SL BSRに対応する第5パラメータ及びUL BSRに対応する第6パラメータ、並びに/又は第3閾値を取得する。
【0199】
第5パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第6パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0200】
可能な実施では、第5パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CEに含まれるLCG IDに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CE内で値“1”を有する指示ビットに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、あるいは、第5パラメータは、SL BSR MAC CE内のバッファサイズフィールドに対応するSL LCGに含まれるSL LCHの中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度である。
【0201】
任意に、第6パラメータは、アップリンクデータを有するアップリンクサービスの中の、優先度が第5パラメータ以上であるアップリンクサービスの個数である。
【0202】
任意に、第3閾値は事前設定された値である。例えば、第3閾値は、プロトコルで予め定義された値であり、任意に、第3閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第3閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。
【0203】
S606:端末デバイスは、第6パラメータ及び第3閾値に基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0204】
具体的に、第6パラメータが第3閾値以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。第6パラメータが第3閾値よりも小さい場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0205】
図6(c)に対応する技術的解決法の原理については、
図6(b)のそれを参照されたい。詳細はここでは記載されない。
【0206】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図8に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0207】
S801:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズを取得する。
【0208】
第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソースのサイズによって表されてよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソースのビット(bit)の数であってよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、第1アップリンクリソース内の残りのビットの数であってよく、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズは、パディング(padding)ビットの数であってよい。第1アップリンクリソースのサイズを表す具体的な方式は、本願のこの実施形態で限定されない。
【0209】
S802:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低いことを決定する。
【0210】
本願のこの実施形態では、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、UL BSRのサイズ、及び/又はSL BSRのサイズに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定し得る。具体的に言えば、第1アップリンクリソースのサイズが完全なBSRを運ぶのに十分である場合、又は第1アップリンクリソースのサイズがBSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、優先的に第1アップリンクリソースで完全なBSRをUL MAC PDUにカプセル化する。
【0211】
BSRのサイズは、BSRサイズによって表されてよく、あるいは、BSRのサイズは、BSR MAC CEのサイズにより表されてよく、あるいは、BSRのサイズは、BSR MAC CEによって占有されるビットの数により表されてよい。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズは、パディング(padding)ビットの数であってもよい。
【0212】
この解決法は、非パディングBSR又はパディングBSRに適用されることに特に限られないことが留意されるべきである。
【0213】
任意に、本発明で述べられているBSRのサイズは、BSR MAC CEのサイズ及びBSR MAC CEサブヘッダのサイズであってよい。BSRは、long BSR、short BSR、又はtruncated BSRであってよい。
【0214】
具体的には、次のいくつかの場合があり得る。
【0215】
場合1で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化(multiplex)し、次いで、任意に、SL BSRを多重化する。
【0216】
本願のこの実施形態の説明において、「優先的にUL BSRを多重化する」とは、MAC PDUに対応する多重化及びカプセル化プロセスでUL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いことを意味し得る。代替的に、「優先的にUL BSRを多重化し、後にSL BSRを多重化する」とは、多重化及びカプセル化プロセスでUL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いことを意味し得る。任意に、後にSL BSRを多重化することは、UL BSRが優先的に多重化された後、第1アップリンクリソースにリソースが残っており、残りのリソースが完全なSL BSR又はSL BSRの一部を運ぶのに十分である場合に、SL BSRが多重化されることを意味し得る。概要はここで与えられる。
【0217】
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であることは、第1アップリンクリソースのサイズが、完全なUL BSRによって必要とされるリソースのサイズ以上であることを意味する。完全なUL BSRは、データを現在有している1つ以上のLCGのバッファステータス情報を含み得る。完全なUL BSRは、short BSRフォーマット、long BSRフォーマット、short truncated BSRフォーマット、又はlong truncated BSRフォーマットであってよい。例えば、データを現在有しているLCGがLCG1及びLCG2である場合に、完全なUL BSRに対応するUL BSR MAC CEは、LCG1及びLCG2のバッファサイズフィールドを示す情報、及びLCG1及びLCG2のバッファサイズ(buffer size)に関する情報、例えば、UL BSR MAC CEにおいてLCG1及びLCG2のバッファサイズフィールドを示す指示ビットを含む。指示ビットの値は“1”であり、UL BSR MAC CE内のその後のフィールドは、LCG1のバッファサイズフィールド及びLCG2のバッファサイズフィールドを含む。
【0218】
場合2で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であり、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、第1アップリンクリソースが完全なUL BSRを運ぶのに十分であるが、完全なSL BSRを運ぶには不十分であるとき、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化(multiplex)し、次いで、任意に、SL BSRを多重化する。
【0219】
場合2とは異なり、場合1では、端末デバイスは、優先的に、第1アップリンクリソースのサイズをUL BSRのサイズと比較し得る。第1アップリンクリソースがUL BSRを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、第1アップリンクリソースがSL BSRを運ぶのに十分であるかどうかをもはや考慮せず、直接に、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで送信する。第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRを運ぶには不十分である場合にのみ、端末デバイスは、第1アップリンクリソースがSL BSRを運ぶのに十分であるかどうかを更に決定する。
【0220】
場合3で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。言い換えると、第1アップリンクリソースが完全なUL BSRと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、第1アップリンクリソースで、完全なUL BSRと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを送信する。
【0221】
任意に、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、残りのアップリンクリソースで、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0222】
場合4で、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRを多重化する。
【0223】
任意に、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、残りのアップリンクリソースで、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0224】
場合5で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定し、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0225】
場合6で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0226】
場合7で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0227】
場合8で、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化し、それから、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRを多重化する。
【0228】
場合4から場合8の原理については、場合1から場合3の原理を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0229】
場合9で、第1アップリンクリソースのサイズはUL BSRのサイズよりも小さく、かつ、第1アップリンクリソースのサイズはSL BSRのサイズよりも小さい。
【0230】
この場合に、可能な実施では、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。任意に、端末デバイスは、第1アップリンクリソース内の残りのアップリンクリソースで、残りのアップリンクリソースのサイズと、伝送されるべきデータを有するSL LCGの数とに基づき、可能な限り多くSL BSRに含まれる1つ以上のSL LCGのバッファステータス情報を多重化する。
【0231】
この場合に、他の可能な実施では、端末デバイスは、代替的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。言い換えると、端末デバイスは、優先的にUL BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0232】
代替的に、他の可能な実施では、この場合に、端末デバイスは、
図6(a)、
図6(b)又は
図6(c)の方法を使用することによって、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度を決定する。
【0233】
図6(a)に対応する技術的解決法では、端末デバイスは、UL BSRに対応する第1パラメータ及びSL BSRに対応する第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定し得る。本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。方法において、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度は、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき決定され得る。具体的に、
図9に示されるように、方法は次のステップを含む。
【0234】
S901:端末デバイスは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得する。
【0235】
第1パラメータ及び第2パラメータは、夫々、
図6(a)に対応する技術的解決法における第1パラメータ及び第2パラメータであってよい。具体的に言えば、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0236】
確かに、第1パラメータ及び第2パラメータは、代替的に、既存の解決法で優先度を示すために使用されているパラメータであってもよい。端末デバイスによって優先度を取得する具体的な方法は、本願のこの実施形態で限定されない。可能な実施では、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。例えば、SL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度(最も高いLCH優先度)は、SL BSRに対応する第1パラメータと見なされ、UL BSRをトリガする1つ以上のLCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度は、UL BSRに対応する第2パラメータと見なされる。
【0237】
S902:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズを取得する。
【0238】
S902の詳細な説明については、S802を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0239】
S902及びS902は、続いて起こらず、あるいは、S901及びS902は、同時に実行されてもよい。言い換えると、S901及びS902を実行する順序は、制限されない。
【0240】
S903:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0241】
具体的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さく、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズよりも小さい場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であり、かつ、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、この場合は、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ及びUL BSRのサイズ以上である場合、つまり、第1アップリンクリソースがSL BSR及びUL BSRの両方を収容する(accommodate)ことができる場合と、第1アップリンクリソースが完全なUL BSR又は完全なSL BSRのどちらか一方を収容することができる場合とを含み、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和よりも小さい場合に、端末デバイスは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0242】
他の場合に、第1アップリンクリソースのサイズとSL BSRのサイズ及び/又はUL BSRのサイズとの間の関係が
図8の解決法に適合するとき、SL BSRの優先度及びUL BSRの優先度は、
図8の解決法に従って比較され得る。言い換えると、第1アップリンクリソースがUL BSRを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定し、かつ/あるいは、第1アップリンクリソースがUL BSRと、
少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRとを運ぶのに十分である場合に、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRのそれよりも高いと決定し、かつ/あるいは、他の場合には、端末デバイスは、UL BSRに対応する第2パラメータ及びSL BSRに対応する第1パラメータに基づき、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかを決定し得る。詳細については、
図6(a)に対応する技術的解決法を参照されたい。
【0243】
代替的に、第1アップリンクリソースが完全なSL BSRを運ぶには不十分であるか、あるいは、完全なUL BSRを運ぶには不十分である場合、又は第1アップリンクリソースが完全なSL BSR及び完全なUL BSRの両方を運ぶのに十分であり、第1アップリンクリソースのサイズにのみ基づいて、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかが決定され得ない場合に、端末デバイスは、UL BSRに対応する第2パラメータ及びSL BSRに対応する第1パラメータに基づき、どちらのBSRがより高い優先度を有しているかを決定し得る。具体的に、SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定する。SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合には、端末デバイスは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定する。
【0244】
本願の実施形態は、通信方法を更に提供する。
図10(a)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0245】
S1004:端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0246】
【0247】
S1005:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ、UL BSRのサイズ、及びSL BSRのサイズに基づき、UL BSR及びSL BSRをMAC PDUにカプセル化する順序、言い換えると、最初にUL BSRを多重化すること又は最初にSL BSRを多重化することを決定する。
【0248】
SL BSRの優先度の方が高いと決定することに基づき、端末デバイスは更に、優先的に特定のBSRをMAC PDUにカプセル化することを考える必要があることが容易に理解される。
【0249】
具体的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上である場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定し、次いで、第1アップリンクリソースにリソースが残っている場合に、SL BSRを多重化する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上である場合に、端末デバイスは、優先的にUL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定し、次いで、リソースが残っている場合に、SL BSRを多重化する。代替的に、第1アップリンクリソースのサイズが上記の2つの条件を満足しないか、あるいは、上記の2つの条件のうちのどちらか一方を満足しない場合に、端末デバイスは、SL BSRをMAC PDUにカプセル化すると決定する。任意に、SL BSRは、可能な限り多くのサイドリンクバッファステータス情報を報告する。例えば、第1アップリンクリソース及び/又はデータを有するSL LCGのサイズに基づき、可能な限り多くのあて先識別子及びSL LCGのバッファステータス情報が報告される。確かに、本願の実施形態における技術的解決法はそのように制限されない。
【0250】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図10(b)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0251】
S1001:第1条件を満足するサービスがある場合に、端末デバイスは第1BSRを生成する。
【0252】
第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。可能な実施では、第1閾値は、事前設定された値である。例えば、第1閾値は、プロトコルで予め定義された値である。代替的に、第1閾値は、配信前に端末で事前設定された値であり、任意に、値は、その後に更新され得る。代替的に、第1閾値は、ネットワークデバイスによって設定された値である。代替的に、第1閾値は、
図6(a)に示される技術的解決法における第2パラメータである。ここで、既存の技術又は
図6(a)、
図6(b)、若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用されてもよい。代替的に、本願の実施形態における他の優先度比較方法が使用されてもよい。
【0253】
任意に、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報のみを含む。
【0254】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0255】
代替的に、第1条件を満足するサービスは、アップリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0256】
代替的に、第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスであってよい。この場合に、第1BSRは、優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービス及びサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0257】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービスのみを含む。この場合に、アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされており、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、DST2に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するSL LCHは、サイドリンク論理チャネルグループ内にあって、
図11で矢印によって示されているSL LCHである。代替的に、第1条件を満足するSL LCGは、サイドリンク論理チャネルグループ内にあって、
図11で矢印によって示されたSL LCHを含むSL LCGである。
【0258】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでもよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスを比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、データを有するLCHは、黒色で塗りつぶされており、優先度値が2、7、8、4、6及び10であるSL LCHと、優先度が3、4、5及び6であるUL LCHとである。DST1に対応するSL LCG1内の最初のSL LCHの優先度と、UL LCG1内の3番目のUL LCHの優先度とは、第1閾値以上である。言い換えると、第1条件を満足するSL LCHは、
図11で矢印によって示されたLCHである。
【0259】
第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス及びアップリンクサービスの両方を含んでもよい。アップリンクサービスは、アップリンク論理チャネルグループであり、サイドリンクサービスは、サイドリンク論理チャネルグループである。
図11が例として使用され、
図6(a)に対応する技術的解決法が、サービスの優先度を比較するために使用される。第1閾値が4である場合に、
図11には、データを有する6つのLCGが存在する。DST1に対応するLCG1の優先度値は1である。同様に、DST1に対応するLCG2の優先度値は7であり、DST2に対応するLCG1の優先度値は4であり、DST2に対応するLCG2の優先度値は9である。UL LCG1の優先度値は1であり、DST4に対応するLCG1の優先度値は4である。言い換えると、優先度が第1閾値以上であるLCGは、破線ボックスで示された4つのLCGである。
【0260】
可能な実施では、第1閾値は、代替的に、いくつかのパラメータに基づき端末デバイスによって決定された値であってよい。例えば、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズに基づき第1閾値を決定する。例えば、第1アップリンクリソースが、4つのLCGのバッファステータス情報を運ぶのに十分である場合に、
図11に示されるように、端末デバイスは、データを有する6つのLCGの優先度を比較し得る。これらのLCGの優先度値は、1、7、4、9、1及び4である。この場合に、端末デバイスは、優先度が第1閾値よりも大きいLCGの数が5以下であることを確かにし、第1アップリンクリソースがそれらのLCGのバッファステータス情報を運ぶのに十分であるようにするために、第1閾値を4にセットし得る。代替的に、端末デバイスは、データを有するLCHの優先度を比較してもよい。
図11に示されるように、これらのLCHの優先度は、2、7、8、4、6、10、3、4、5及び6である。この場合に、端末デバイスは、優先度が第1閾値よりも大きい
LCHの数が5以下であることを確かにし、第1アップリンクリソースがそれらの
LCHのバッファステータス情報を運ぶのに十分であるようにするために、第1閾値を4にセットし得る。
【0261】
可能な実施では、第1条件を満足するサービスは、サイドリンクサービス又はアップリンクサービスである。この場合に、第1閾値は、UL BSRの優先度及びSL BSRの優先度に関係があってよい。具体的に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるアップリンクサービスである。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、第1条件を満足するサービスは、サービス優先度が第1閾値以上であるサイドリンクサービスである。ここで、
図6(a)、
図6(b)若しくは
図6(c)に対応する技術的解決法、又は既存の技術が、UL BSRの優先度をSL BSRの優先度と比較するために使用されてもよい。
【0262】
この場合に、端末デバイスがUL BSRの優先度及びSL BSRの優先度を決定した後、端末デバイスは、より高い優先度のBSRを切り捨ててもよい。具体的に言えば、端末デバイスは、より高い優先度のBSRに含まれるLCGバッファステータス情報の量を制限する。相応して、この場合に、第1閾値は、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度であってよい。代替的に、第1閾値は、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、又は端末デバイスによって決定された値であってもよい。UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0263】
例えば、より高い優先度のBSRはSL BSRであり、第1閾値は、データを有しかつより低い優先度のBSR、つまり、UL BSRに対応するLCHに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCGの優先度である。
図11では、データを有するUL LCHは、黒色で塗りつぶされている。UL LCG1内の3番目のLCHの優先度が最も高く、従って、そのLCHの優先度(優先度値は3である)が第1閾値と比較される。第1条件を満足するLCHは、優先度が3以上であるSL LCH、つまり、
図11に示される、優先度値が2であるSL LCHである。代替的に、第1条件を満足するLCGは、優先度が3以上であるSL LCHを含むSL LCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1である。
【0264】
例えば、より高い優先度のBSRはSL BSRであり、第1閾値は、ペンディング中のデータを有し、より低い優先度のBSR、つまり、UL BSRに対応するLCGに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているLCGの優先度である。
図11では、ペンディング中のデータを有しかつUL BSRに対応するUL LCGは2つある。UL LCG1の優先度(1の値を有する)が、DST4に対応するLCG1の優先度(4の値を有する)よりも大きい場合に、UL LCG1の優先度(1の値を有する)が第1閾値と見なされる。第1条件を満足するLCGは、優先度が1以上であるSL LCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1である。
【0265】
S1002:端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0266】
端末デバイスが第1BSRを送信することは、具体的に、次のように実施され得る:端末デバイスは、第1アップリンクリソースで第1BSRを送信する。
【0267】
可能な実施では、第1条件を満足するLCHが存在すると端末デバイスが決定する場合に、端末デバイスは、第1条件を満足するLCHを含むLCGを第1BSRにカプセル化する。具体的に言えば、
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、矢印によって示されている4つのLCHを含むLCG(破線ボックスによって示されている4つのLCG)のバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。これらのLCGは、SL LCG及びUL LCGの両方を含んでも、あるいは、SL LCGしか含まなくても、あるいは、UL LCGしか含まなくてもよい。それから、端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0268】
可能な実施では、第1条件を満足するLCGが存在すると端末デバイスが決定する場合に、端末デバイスは、第1条件を満足するLCGを第1BSRにカプセル化する。具体的に言えば、
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、破線ボックスによって示されている4つのLCGのバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。それから、端末デバイスは第1BSRを送信する。
【0269】
S1003:第1条件を満足するサービスがない場合には、端末デバイスは第3BSRを生成/多重化する。
【0270】
第3BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の一部を含む。
【0271】
可能な実施では、第3BSRは、優先度が第1閾値よりも小さいサービスのバッファステータス情報の一部を含む。例えば、第1閾値は4であり;サイドリンクサービスの優先度は次の通りであり:SL LCG1に対応する優先度は5であり、SL LCG2に対応する優先度は6であり;アップリンクサービスの優先度は次の通りであり:UL LCG1に対応する優先度は5であり、UL LCG2に対応する優先度は7である。この場合に、第1条件を満足するサービスは存在せず、端末デバイスは第3BSRを生成する、第3BSRは、4つのLCGのバッファステータス情報を含む。
【0272】
可能な実施では、第3BSRは、より低い優先度のBSR内のバッファステータス情報を含む。例えば、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと仮定され、サイドリンクサービスの優先度は次の通りであり:SL LCG1に対応する優先度は5であり、SL LCG2に対応する優先度は6であり;アップリンクサービスの優先度は次の通りであり:UL LCG1に対応する優先度は1であり、UL LCG2に対応する優先度は7である。第1閾値は、アップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である、具体的に言えば、第1閾値が1である場合に、SL LCGに対応する全ての優先度が第1閾値よりも小さいので、第1条件を満足するサイドリンクサービスは存在しない。この場合に、端末デバイスは第3BSRを生成する。第3BSRは、より低い優先度のBSRに対応する2つのLCG、つまり、UL BSRに対応するUL LCG1及びUL LCG2のバッファステータス情報を含む。
【0273】
S1004及びS1006は、S1003の後で実行されるステップではなく、S1001、S1002、及びS1003から独立したステップであることが留意されるべきである。
【0274】
既存の解決法では、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定された後、可能な限り多くのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRが第1アップリンクリソースで送信される。このようにして、より低い優先度のサービスに基づきトリガされたSL BSRは、第1アップリンクリソースの大部分を占有する場合があり、第1アップリンクリソースは、高優先度サービスに基づきトリガされたUL BSRを同時に運ぶことができない。その結果、UL BSRの伝送は遅延し、より高い優先度を有するアップリンクデータの伝送は遅延する可能性がある。本願の実施形態における技術的解決法によれば、端末デバイスは、より高いサービス優先度を有するLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信するか、あるいは、より高いサービス優先度を有するLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信することができる。これらのLCGは、UL LCGであってよく、あるいは、SL
LCGであってよい。言い換えると、端末デバイスは、高優先度サービスに対応するBSRを優先的に送信することができる。このようにして、ネットワークデバイスは、より高いサービス優先度を有するデータのためにリソースを優先的に割り当てて、端末デバイスが、割り当てられたリソースで、より高い優先度を有するデータを優先的に伝送することができるようにする。例えば、
図11では、既存の技術によれば、SL BSRの優先度の方が高いと端末デバイスが決定し、第1アップリンクリソースが2つのLCGのバッファステータス情報のみを送信するには十分である場合に、端末デバイスは、可能な限り多くのSL LCGを含むバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信する。しかし、
図11では、DST1に対応するSL LCG2の優先度(7の値を有する)は、報告されないUL LCG1の優先度(3の値を有する)よりも低い。結果として、低優先度サービスのバッファステータス情報を含むBSRは、高優先度サービスのバッファステータス情報を含むBSRのために使用されるリソースをプリエンプトし、高優先度サービスのバッファステータス情報は、優先的に送信され得ない。しかし、本願の実施形態における技術的解決法によれば、端末デバイスは、サービス優先度が第1閾値以上であるLCGのバッファステータス情報を報告するか、あるいは、サービス優先度が第1閾値以上であるLCGを含むLCGのバッファステータス情報を報告して、高優先度サービスに基づきトリガされたBSRが優先的に送信され得るようにする。
【0275】
可能な実施では、端末デバイスは、第1条件を満足しかつより優先度の高いBSRに対応するLCH又はLCGが存在するかどうかを決定する。より高い優先度のBSRがSL BSRであることが、例として使用される。端末デバイスは、第1条件を満足しかつSL BSRに対応するSL LCH又はSL LCGが存在するかどうかを決定する。
図11が依然として例として使用され、上記の例を参照して、端末デバイスは、第1条件を満足するLCG、つまり、
図11に示される、DST1に対応するSL LCG1のバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。このようにして、端末デバイスは、高優先度のSL LCGのバッファステータス情報のみを第1アップリンクリソースで報告すればよく、そして、低優先度のSL LCGのバッファステータス情報が、高優先度のUL LCGのバッファステータス情報のために使用されるリソースを占有することを防ぐために、低優先度のSL LCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで報告しない。これは、高優先度サービスに基づきトリガされたBSRの伝送が遅延する可能性を小さくし、データ伝送効率を改善することができる。
【0276】
任意に、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む。言い換えると、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報及び第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の両方を含む。
【0277】
この場合に、端末デバイスがS1001で第1BSRを送信及び生成することは、具体的に、次のように実施され得る:端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズに基づき、第1BSRを第1アップリンクリソースで多重化する。
【0278】
可能な実施では、第1条件を満足するLCHがあると決定し、第1BSR MAC CEを生成するとき、端末デバイスは、第1アップリンクリソースのサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズに基づき、第1BSRに含まれるLCGのバッファ
ステータス情報の量を決定する。例えば、端末デバイスは、第1条件を満足するLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1BSRにカプセル化する。LCHを含む全部で4つのLCG(破線ボックスによって示される4つのLCG)のバッファステータス情報がある場合に、第1アップリンクリソースのサイズは、第1条件を満足するLCHを含むLCGのバッファステータス情報のサイズ及びより低い優先度のBSRのサイズの合計よりも大きいので、端末デバイスは、引き続き、LCGに対応する優先度の順序で(昇順又は降順で)、第1条件を満足しないLCHを含むLCGのバッファステータス情報を第1BSRに含める。
【表3】
【0279】
任意に、表4に示されるように、端末デバイスは、より低い優先度のBSRを多重化する。任意に、端末デバイスは第2BSRを多重化する。
【表4】
【0280】
上記の実施では、第1アップリンクリソースに依然としてリソースが残っている場合に、端末デバイスは更に、他のLCGのバッファステータス情報を第1アップリンクリソースで送信してもよい。例えば、端末デバイスは第2BSRを送信する。第2BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む。具体的に、第2BSRは、サービス優先度が第1閾値以下であるサービスのバッファステータス情報を含む。第1アップリンクリソースにリソースが残っていないか、あるいは、残りのリソースが第2BSRを運ぶには不十分である場合には、端末デバイスは、第2BSRを第2アップリンクリソースで送信してもよい。
【0281】
任意に、第1BSRのフォーマットは、第1LCIDによって示され、第2BSRのフォーマットは、第2LCIDによって示される。第1LCIDは、第2LCIDとは異なってよい。
【0282】
第1BSRは、例えば、truncated BSRフォーマット、short BSRフォーマット、又はlong BSRフォーマットであるが、それに限られない。第2BSRは、truncated BSRフォーマット、long BSRフォーマット、又はshort BSRフォーマットであるが、それに限られない。truncated BSRフォーマットは、long truncated BSRフォーマット又はshort truncated BSRフォーマットであってよい。
【0283】
本願の実施形態は、バッファステータスレポートの報告方法を更に提供する。
図10(c)に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0284】
S1101:端末デバイスは、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定する。
【0285】
【0286】
S1102:端末デバイスは、第1条件を満足するサービスが存在するかどうかを決定する。
【0287】
S1103(a):第1条件を満足するサービスが存在する場合には、端末デバイスは、第1BSRを第1アップリンクリソースで生成/多重化する。第1BSRは、SL LCGのバッファステータス情報を含む。具体的に言えば、ここで第1BSRを第1BSRで生成/多重化することは、高優先度のSL BSRを第1アップリンクリソースで多重化することを意味する。
【0288】
第1条件及び第1BSRの具体的な説明については、
図10(b)に対応する技術的解決法の関連する説明を参照されたい。
【0289】
S1104:第1アップリンクリソースの残りのリソースのサイズ及びUL BSRのサイズに基づき、UL BSRを多重化する。
【0290】
具体的に、SL BSRが第1アップリンクリソースで多重化された後、第1アップリンクリソースの残りのリソースがUL BSRを収容するのに十分である場合に、端末デバイスはUL BSRを多重化する。残りのリソースがUL BSRを収容するには不十分である場合には、端末デバイスは高優先度のSL BSRのみを多重化する。SL BSRは、次の2つの条件:SL BSRが、含まれる必要がある全てのサービスのバッファステータス情報を含むこと、又は第1アップリンクリソースにリソースが残っていないこと、のうちのどちらか一方が満足されるまで、サービス優先度順に可能な限り多くサイドリンクサービスのバッファステータス情報を含む。
【0291】
更に、任意に、リソースが残っており、残りのリソースが、優先度が第2BSRの優先度よりも高い他のデータ又はシグナリングを収容するのに十分である場合に、端末デバイスは、データ及び/又は他のシグナリングを多重化する。このとき、第2BSRの優先度は、第2BSRに含まれるLCGに含まれるLCHの中で最も高い優先度を有しているLCHの優先度であってよい。
【0292】
更に、任意に、リソースが残っており、残りのリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも大きい場合に、第2BSRは生成される。第2BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファ情報を可能な限り多く含む。
【0293】
代替的に、任意に、第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報及び第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報の両方を含む。具体的に言えば、第1BSRは、次の2つの条件:第1BSRが、含まれる必要がある全てのサービスのバッファステータス情報を含むこと、又はアップリンクリソースが残っていないこと、のうちのどちらか一方が満足されるまで、優先度順に可能な限り多くサービスのバッファステータス情報を含む。言い換えると、リソースが残っており、第1BSRが既に、第1条件を満足するSL LCG/LCHのBS情報を含む場合に、端末デバイスは、引き続き、有効なデータを有しかつ優先度が第1閾値よりも低いLCH/LCGのBS情報、及び/又は有効なデータを有するLCH/LCGのBS情報を第1BSRに含める。
【0294】
S1103(b):第1条件を満足するサービスが存在しない場合には、端末デバイスはUL BSRを生成/多重化する。
【0295】
上記のステップは、順に実行されてもよく、あるいは、同時に実行されてもよい。
【0296】
この実施形態では、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いとき、SL BSRは、優先度が第1閾値(例えば、UL BSRの優先度)よりも高いLCH/LCGのBSR情報を含む。残りのアップリンクリソースがUL BSRを収容するのに十分である場合に、UL BSRは多重化される。依然としてリソースが残っている場合には、SL LCG/LCHが残されたままであるならば、可能な限り多く、優先度が第1閾値(例えば、UL BSRの優先度)よりも低いSL LCH/LCGのBS情報が引き続きSL BSRに含められる。
【0297】
本願の実施形態で提供されるバッファステータスレポートの報告方法は、
図5から
図11を参照して詳細に上述されている。以下は、
図12を参照して、本願の実施形態で提供される通信装置について詳細に記載する。
【0298】
図12は、本願の実施形態に従う通信装置
600の略構造
図2である。通信装置は、
図3に示される通信システムに適用され、
図6(a)、
図6(b)、
図6(c)、
図8、
図9、
図10(a)、
図10(b)、及び/又は
図10(c)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行し得る。記載を簡単にするために、
図12は、単に、通信装置の主要なコンポーネントを示す。
【0299】
図12に示されるように、通信装置600は、処理モジュール601及びトランシーバモジュール602を含む。
【0300】
本願のこの実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図6(a)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0301】
処理モジュールは、サイドリンクバッファステータスレポートSL BSRに対応する第1パラメータと、アップリンクバッファステータスレポートUL BSRに対応する第2パラメータとを取得し、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。第1パラメータは、データを有するサイドリンクサービスの優先度に関係があり、第2パラメータは、データを有するアップリンクサービスの優先度に関係がある。
【0302】
可能な解決法では、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0303】
可能な解決法では、サイドリンクサービスは、次の、サイドリンククオリティ・オブ・サービスQoSフロー、サイドリンク論理チャネルLCH、サイドリンクデータ無線ベアラDRB、サイドリンク論理チャネルグループLCG、サイドリンクサービスあて先識別子、及びサイドリンクパケットデータユニットPDUセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0304】
アップリンクサービスは、次の、アップリンククオリティ・オブ・サービスフロー、アップリンク論理チャネルLCH、アップリンクデータ無線ベアラDRB、アップリンク論理チャネルグループLCG、アップリンクサービスあて先識別子、及びアップリンクパケットデータユニットセッション、のうちの1つ以上を含む。
【0305】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCGである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCGの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCGである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCGに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCGの優先度である。
【0306】
可能な解決法では、サイドリンクサービスがSL LCHである場合に、第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のSL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているSL LCHの優先度であり、かつ/あるいは、アップリンクサービスがUL LCHである場合に、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のUL LCHに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているUL LCHの優先度である。
【0307】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いこと、又はUL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1パラメータが第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
第1パラメータが第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0308】
可能な解決法では、処理モジュールは、第1条件を満足するサービスがある場合に、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む第1BSRを生成するよう更に構成される。
【0309】
トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。
【0310】
第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0311】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0312】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークによって設定された値、より優先度が低いBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより優先度が低いBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。
【0313】
UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合に、より優先度が低いBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合に、より優先度が低いBSRはUL BSRである。
【0314】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0315】
いくつかの他の実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図8及び/又は
図9に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0316】
処理モジュールは、第1アップリンクリソースのサイズを取得し、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0317】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、UL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズと、少なくとも1つのSL LCGのバッファステータス情報を含むSL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0318】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズが、SL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下であるか、あるいは、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズと、少なくとも1つのUL LCGのバッファステータス情報を含むUL BSRのサイズとの和以上でありかつ第1アップリンクリソースのサイズがUL BSRのサイズ以下である場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されることを含む。
【0319】
可能な解決法では、処理モジュールは、SL BSRに対応する第1パラメータと、UL BSRに対応する第2パラメータとを取得するよう更に構成される。
【0320】
第1パラメータは、サイドリンクデータを有する1つ以上のサイドリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、アップリンクデータを有する1つ以上のアップリンクサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0321】
代替的に、第1パラメータは、SL BSRをトリガするサイドリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサイドリンクサービスの優先度であり、かつ/あるいは、第2パラメータは、UL BSRをトリガするアップリンクサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているアップリンクサービスの優先度である。
【0322】
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0323】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1アップリンクリソースのサイズ、第1パラメータ、及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズよりも小さくかつUL BSRのサイズよりも小さい場合に、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることを含む。
【0324】
代替的に、第1アップリンクリソースのサイズがSL BSRのサイズ以上でありかつUL BSRのサイズ以上である場合に、処理モジュールは、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成される。
【0325】
可能な解決法では、処理モジュールが、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いこと、又はSL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いことを決定するよう構成されることは:
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも大きい場合に、処理モジュールが、SL BSRの優先度がUL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること、又は
SL BSRに対応する第1パラメータがUL BSRに対応する第2パラメータよりも小さい場合に、処理モジュールが、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高いと決定するよう構成されること
を含む。
【0326】
いくつかの他の実施形態では、通信装置600は、
図3に示される通信システムに適用可能であり、
図10(b)に示されるバッファステータスレポートの報告方法における端末デバイスの機能を実行する。
【0327】
処理モジュールは、第1BSRを生成するよう構成される。トランシーバモジュールは、第1BSRを送信するよう構成される。第1BSRは、第1条件を満足するサービスのバッファステータス情報を含む。第1条件は、サービスの優先度が第1閾値以上であることである。
【0328】
可能な解決法では、第1BSRは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含まない。
【0329】
可能な解決法では、第1閾値は、次の、事前設定された値、ネットワークデバイスによって設定された値、より低い優先度のBSRをトリガするサービスに対応する優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、又はデータを有しかつより低い優先度のBSRに対応する1つ以上のサービスに対応する1つ以上の優先度の中で最も高い優先度を有しているサービスの優先度、のうちのいずれか1つを含む。この場合に、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも高い場合には、より低い優先度のBSRはSL BSRであり、あるいは、UL BSRの優先度がSL BSRの優先度よりも低い場合には、より低い優先度のBSRはUL BSRである。
【0330】
可能な解決法では、トランシーバモジュールは、第1条件を満足しないサービスのバッファステータス情報を含む第2BSRを送信するよう更に構成される。
【0331】
任意に、
図12の通信装置600は、記憶モジュールを更に含んでもよい。記憶モジュールは、プログラム又は命令を記憶している。処理モジュールがプログラム又は命令を実行するとき、通信装置600は、上記のバッファステータスレポートの報告方法のうちのいずれか1つにおける端末デバイスの機能を実行することができる。
【0332】
通信装置600は、端末デバイス、端末デバイスに配置されているチップ若しくはチップシステム、又は端末機能を備えている他のタイプのコンポーネントであってよいことが留意されるべきである。これは本願で制限されない。
【0333】
可能な実施では、処理モジュールは、
図4に示されるプロセッサに配置されてもよく、あるいは、プロセッサ及び他の必要なコンポーネントを含んでもよい。トランシーバモジュールは、
図4に示されるトランシーバ203であってよく、あるいは、他のトランシーバ回路などであってもよい。記憶モジュールは、
図4に示されるメモリ202であってよい。
【0334】
本願の実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、上記のバッファステータスレポートの報告方法を実装するよう構成される。通信装置は、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法において、端末デバイス、例えば、車載通信装置、端末装置を含む装置、例えば、様々なタイプの車両、又は端末装置に含まれる装置若しくはコンポーネント、例えば、システムチップであってよい。通信装置は、バッファステータスレポートの報告方法を実装するための対応するモジュール、ユニット、又は手段(means)を含む。モジュール、ユニット、又は手段は、ハードウェア、ソフトウェア、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0335】
本願の実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、プロセッサ及び入力/出力ポートを含む。プロセッサは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法の処理機能を実装するよう構成される。入力/出力ポートは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法の送受信機能を実装するよう構成される。
【0336】
可能な解決法では、チップシステムはメモリを更に含む。メモリは、第1の態様から第3の態様に従うバッファステータスレポートの報告方法の機能を実装するためのプログラム命令及びデータを記憶するよう構成される。
【0337】
チップシステムは、チップを含んでよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
【0338】
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶している。コンピュータ命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0339】
本願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の方法実施形態におけるバッファステータスレポートの報告方法を実行することができる。
【0340】
本願の実施形態のプロセッサは、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)であってよく、あるいは、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array,FPGA)若しくは他のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品、等であってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいは、プロセッサは、如何なる従来のプロセッサ等であってもよい。
【0341】
本願の実施形態のメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってよく、あるいは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよいことが理解され得る。例えば、不揮発性メモリは、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、プログラム可能リード・オンリー・メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、又はフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)であり、外部キャッシュとして使用されてもよい。例により、しかし、限定的な記載によらず、多くの形態をとるランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)、例えば、静的ランダム・アクセス・メモリ(static RAM,SRAM)、動的ランダム・アクセス・メモリ(dynamic random access memory,DRAM)、同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンスド同期型動的ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期リンク型動的ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM,SLDRAM)、及びダイレクトランバス型動的ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM,DR RAM)が使用されてよい。
【0342】
上記の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば、回路)、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実走するために使用される場合に、上記の実施形態は、全て又は部分的にコンピュータプログラム製品の形で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令又はコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータでロード及び実行される場合に、本願の実施形態に従うプロシージャ又は機能は、全て又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ有線又は無線(例えば、赤外線、電波、及びマイクロ波など)方式で伝送されてよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ若しくはデータセンターのようなデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、若しくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体であってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【0343】
本明細書中の「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトについて記載するための関連付け関係のみを示し、3つの関係が存在する可能性があることを表すことが理解されるべきである。例えば、A及び/又はBSRは、3つの場合を表し得る。Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bのみが存在する。A及びBは、単数又は複数であってよい。更に、本明細書中の文字「/」は、一般に、関連するオブジェクト間の「論理和」関係を表し、あるいは、代替的に、「及び/又は」関係を表し得る。詳細については、理解するために上記及び下記の記載を参照されたい。
【0344】
本願において、「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味し、「複数の~」は、2つ以上を意味する。「次のアイテム(部分)のうちの少なくとも1つ」又は同様の表現は、1つのアイテム(部分)又は複数のアイテム(部分)の任意の組み合わせを含む、アイテムのあらゆる組み合わせを意味する。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つ(部分)は、a、b、c、aとb、aとc、bとc、aとbとcを示すことができ、a、b、及びcは、単数又は複数であってよい。
【0345】
上記のプロセスのシーケンス番号は、本願の実施形態における実行順序を意味するものではないことが理解されるべきである。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づき決定されるべきであり、本願の実施形態の実装プロセスに対する如何なる限定としても解釈されるべきではない。
【0346】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で記載されている例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実装されてよいと気づき得る。機能がハードウェア又はソフトウェアによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定のアプリケーション及び設計制約に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに、記載されている機能を実装するために、異なる方法を使用してよいが、実施は、本願の範囲を越えると考えられるべきではない。
【0347】
当業者は、便宜上、及び、関係な記載のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細の作動プロセスについては、上記の方法実施形態における対応するプロセスが参照されてもよく、詳細は再びここで記載されないと明りょうに理解し得る。
【0348】
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されているシステム、装置、及び方法は他の様態で実装されてもよいことが理解されるべきである。例えば、記載されている装置実施形態は例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、論理的な機能分割にすぎず、実際の実施では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、他のシステムに結合又は一体化されてもよく、あるいは、いくつかの特徴は、無視されても又は実行されなくてもよい。更に、表示又は議論されている相互結合又は直接的な結合若しくは通信接続は、何らかのインターフェースを使用することによって実装されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電子的な、機械的な、又は他の形態で実装されてもよい。
【0349】
別個の部分として記載されているユニットは、物理的に分離していてもいなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、一箇所に位置してもよく、あるいは、複数のネットワークユニットに分布してもよい。ユニットのいくつか又は全ては、実施形態の解決法の目的を達成するために実際の要件に基づき選択されてもよい。
【0350】
更に、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてもよく、あるいは、ユニットの夫々は、物理的に単独で存在してもよく、あるいは、2つ以上のユニットは1つのユニットに一体化される。
【0351】
機能がソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売又は使用されるとき、機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づき、本願の技術的解決法は本質的に、あるいは、既存の解決法に寄与する部分、又は技術的解決法のいくつかは、ソフトウェア製品の形で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス)に、本願の実施形態で記載される方法のステップの全て又はいくつかを実行するよう指示するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができる如何なる媒体も含む。
【0352】
上記の説明は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を限定する意図はない。本願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易に想到される如何なる変形又は置換も、本願の保護範囲内に入るべきである。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【国際調査報告】