(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(54)【発明の名称】通信用の方法、端末装置、ネットワーク装置およびコンピュータ読み取り可能な媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20221121BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221121BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20221121BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W72/04 136
H04W16/28
H04W72/04 132
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520042
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2019109623
(87)【国際公開番号】W WO2021062719
(87)【国際公開日】2021-04-08
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067KK02
(57)【要約】
本開示の実施例は、以下のソリューションを提供する。通信用の方法において、端末装置は、ネットワーク装置から、端末装置とネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよび送信設定指示(TCI)状態を示す制御情報を受信する。端末装置は、それぞれのTCI状態に関連付けられる、リソースセットの周波数領域における一部であるリソースサブセットを決定する。端末装置は、位相トラッキング参照信号(PT-RS)のリソースサブセットへのマッピングを決定する。本開示の実施例は、スケジューリングされたリソースセットが複数のTCI状態によって共有される場合、特にスキーム2a/2bの場合、PT-RSの存在/密度/パターン/オフセットをどのように決定するかに関する実用的な詳細を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信用の方法であって、
端末装置において、ネットワーク装置から、前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよび送信設定指示(TCI)状態を示す制御情報を受信することと、
それぞれのTCI状態に関連付けられる、前記リソースセットの周波数領域における一部であるリソースサブセットを決定することと、
位相トラッキング参照信号(PT-RS)の前記リソースサブセットへのマッピングを決定することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットについてマッピングパラメータの値をそれぞれ決定すること、もしくは
前記リソースサブセットについてマッピングパラメータの共通値を決定すること、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットの各々について、前記リソースサブセット内のリソースの数に基づいて、前記PT-RSの周波数密度を決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記マッピングを決定することは、さらに、
前記リソースサブセットの各々について、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、前記マッピングのための開始リソースと前記リソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記マッピングを決定することは、
それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することと、
前記数のうちの最大数を決定することと、
前記最大数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記マッピングを決定することは、
それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、前記それぞれのリソースサブセット内のPT-RSの周波数密度を決定することと、
前記周波数密度のうちの最大周波数密度に基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記マッピングを決定することは、さらに、
前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、前記マッピングのための開始リソースと前記それぞれのリソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することと、
前記オフセットのうちの最小オフセットに基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することと、
前記共通周波数密度に基づいて、1つのリソースサブセットがもう1つのリソースサブセットに続く順番でPT-RSを前記リソースサブセットにマッピングすることと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットの数で乗じた前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記PT-RSの初期周波数密度を決定することと、
前記リソースサブセットの数で乗じた前記初期周波数密度と1/2とのうちの最小値に基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
通信用の方法であって、
ネットワーク装置において、端末装置へ、前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよび送信設定指示(TCI)状態を示す制御情報を送信することと、
それぞれのTCI状態に関連付けられる、前記リソースセットの周波数領域における一部であるリソースサブセットを決定することと、
位相トラッキング参照信号(PT-RS)の前記リソースサブセットへのマッピングを決定することと、
を含む方法。
【請求項12】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットについてマッピングパラメータの値をそれぞれ決定すること、もしくは、
前記リソースサブセットについてマッピングパラメータの共通値を決定すること、
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットの各々について、前記リソースサブセット内のリソースの数に基づいて、前記PT-RSの周波数密度を決定することを含む
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記マッピングを決定することは、さらに、
前記リソースサブセットの各々について、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、前記マッピングのための開始リソースと前記リソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することを含む
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記マッピングを決定することは、
それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することと、
前記数のうちの最大数を決定することと、
前記最大数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することと、
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記マッピングを決定することは、
それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、前記それぞれのリソースサブセット内のPT-RSの周波数密度を決定することと、
前記周波数密度のうちの最大周波数密度に基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記マッピングを決定することは、さらに、
前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、前記マッピングのための開始リソースと前記それぞれのリソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することと、
前記オフセットのうちの最小オフセットに基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することと、
前記共通周波数密度に基づいて、1つのリソースサブセットがもう1つのリソースサブセットに続く順番でPT-RSを前記リソースサブセットにマッピングすることと、
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースサブセットの数で乗じた前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記リソースサブセット内の前記PT-RSの共通周波数密度を決定することを含む
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記マッピングを決定することは、
前記リソースセット内のリソースの数に基づいて、前記PT-RSの初期周波数密度を決定することと、
前記リソースサブセットの数で乗じた前記初期周波数密度と1/2とのうちの最小値に基づいて前記マッピングを決定することと、
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項21】
端末装置であって、
プロセッサと、
命令が記憶されているメモリと、を備え、
前記メモリおよび前記命令は、前記プロセッサと共に、請求項1から10の何れか一項に記載の方法を前記端末装置に実行させるように構成されている
端末装置。
【請求項22】
ネットワーク装置であって、
プロセッサと、
命令が記憶されているメモリと、を備え、
前記メモリおよび前記命令は、前記プロセッサと共に、請求項11から20の何れか一項に記載の方法を前記ネットワーク装置に実行させるように構成されている
ネットワーク装置。
【請求項23】
命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な媒体であって、
前記命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行される場合、請求項1から10および請求項11から20の何れか一項に記載の方法を前記装置に実行させる
コンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、全体として通信の分野に関し、特に位相トラッキング参照信号(PT-RS)を設定するためのソリューションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
3GPP会議RAN#81では、以下を含むNR eMIMOのための新しい作業項目(WI)が承認された。第一に、マルチユーザ(MU)多入力多出力(MIMO)サポートの強化が提供される。具体的には、性能とオーバヘッドのトレードオフを考慮して、タイプIIチャネル状態情報(CSI)フィードバックに基づいてオーバヘッド低減を規定する。タイプII CSIフィードバックがランク>2への拡張を検討し、必要に応じて規定する。第二に、理想的なバックホールと非理想的なバックホールの両方で改善された信頼性およびロバスト性を含む、マルチTRP/パネル伝送の強化が提供される。特に、非コヒーレント共同(Joint)伝送を効果的にサポートするように、下りリンク制御シグナリングの強化を規定する。非コヒーレント共同伝送のための上りリンク制御シグナリングおよび/または参照信号の強化を検討し、必要に応じて規定する。超信頼性低遅延通信(URLLC)要件のためのマルチTRP技術が、このWIに含まれている。
【0003】
第三に、主にFR2動作を対象としたマルチビーム動作に対する強化が提供される。具体的には、遅延およびオーバヘッドを低減するために、Rel-15に規定された上りリンク(UL)および/または下りリンク(DL)送信ビームの選択の強化を検討し、必要に応じて規定する。パネル固有のビーム選択を容易にする、マルチパネル動作のためのUL送信ビーム選択が規定される。Rel-15に規定されたビーム障害回復に基づいて、セカンダリセル(SCell)に対するビーム障害回復は規定される。L1-参照信号受信品質(RSRQ)またはL1-信号対干渉プラス雑音比(SINR)の測定と報告が規定される。第四に、WI開始後の最初のRAN1会議で研究と総括が行われ、必要であれば、1レイヤまたは複数レイヤのピーク対平均電力比(PAPR)を低減するためにCSI-RSおよび復調参照信号、DMRS(下りリンクおよび上りリンクの両方)を強化することが規定される(Rel-15に規定されたリソース要素(RE)マッピングは変更されない)。
【発明の概要】
【0004】
全体として、本開示の例示的な実施例は、位相トラッキング参照信号(PT-RS)を設定するためのソリューションを提供する。
【0005】
第1の態様において、通信用の方法を提供する。この方法は、端末装置において、ネットワーク装置から、端末装置とネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよび送信設定指示(TCI)状態を示す制御情報を受信することを含む。この方法は、さらに、それぞれのTCI状態に関連付けられる、リソースセットの周波数領域における一部であるリソースサブセットを決定することを含む。この方法は、さらに、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングを決定することを含む。
【0006】
第2の態様において、通信用の方法を提供する。この方法は、ネットワーク装置において、端末装置へ、端末装置とネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよびTCI状態を示す制御情報を送信することを含む。この方法は、さらに、それぞれのTCI状態に関連付けられる、リソースセットの周波数領域における一部であるリソースサブセットを決定することを含む。この方法は、さらに、PT-RSからリソースサブセットへのマッピングを決定することを含む。
【0007】
第3の態様において、端末装置を提供する。当該端末装置は、プロセッサと、命令が記憶されているメモリとを備える。メモリおよび命令は、プロセッサと共に、第1の態様による方法を当該端末装置に実行させるように構成される。
【0008】
第4の態様において、ネットワーク装置を提供する。当該ネットワーク装置は、プロセッサと、命令が記憶されているメモリとを備える。メモリおよび命令は、プロセッサと共に、第2の態様による方法を当該ネットワーク装置に実行させるように構成される。
【0009】
第5の態様において、命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。当該命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサで実行される場合、第1の態様または第2の態様による方法を当該装置に実行させる。
【0010】
発明の概要は、本開示の実施例の重要な特徴または基本的な特徴を特定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定することも意図していないことが理解されるべきである。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の上記および他の目的、特徴、および利点は、添付図面における本開示のいくつかの実施例のより詳細な説明によって、より明らかになるであろう。図面において:
【0012】
【
図1】本開示のいくつかの実施例をその中で実施できる通信環境の模式図である。
【0013】
【
図2】本開示のいくつかの実施例による、ネットワーク装置と端末装置との間の例示的な通信プロセスを示す図である。
【0014】
【
図3】本開示のいくつかの実施例による、周波数領域において2つのTCI状態に関連付けられた2つのリソースサブセットに分割された例示的なリソースセットの一例を示す図である。
【0015】
【
図4】本開示のいくつかの実施例による例示的な方法のフローチャートである。
【0016】
【
図5】本開示のいくつかの実施例によるもう1つの例示的な方法のフローチャートである。
【0017】
【
図6】本開示のいくつかの実施例を実現するのに適した装置の簡略化されたブロック図である。
【0018】
図面全体において、同じ又は類似の参照符号で同じ或いは類似の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、いくつかの例示的な実施例を参照して本開示の原理を説明する。これらの実施例は、説明のため、および当業者による本開示の理解および実施を助けるためにのみ記載されており、本開示の範囲へのいかなる制限も示唆しないことが理解されるべきである。本文に記載される開示は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0020】
以下の記載および特許請求の範囲において、特に定義されない限り、本文で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示の当業者に一般に理解される意味と同じ意味を有する。
【0021】
本文で使用されるように、「ネットワーク装置」又は「基地局」(BS)という用語は、端末装置が通信可能なセルまたはカバレッジを提供またはホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeBまたはNB)、進化型ノードB(eNodeBまたはeNB)、次世代ノードB(gNB)、V2X(車両からあらゆるもの)通信用のインフラ装置、送信/受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、低電力ノード(フェムトノード、ピコノードなど)を含むが、これらに限定されない。
【0022】
本文で使用されるように、「端末装置」という用語は、無線または有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ機器(UE)、車載端末装置、歩行者の装置、道路側ユニット、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラー電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存および再生装置、あるいは無線または有線のインターネットアクセスおよび閲覧を可能とするインターネット装置などを含むが、これらに限定されない。議論のために、以下では、いくつかの実施例において、端末装置の一例であるUEを参照して説明し、用語「端末装置」および「ユーザ機器」(UE)は、本開示のコンテキストで互換的に使用することができる。
【0023】
一実施例において、端末装置は、第1のネットワーク装置および第2のネットワーク装置に接続することができる。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置の一方をマスターノードとして、他方をセカンダリーノードとすることが可能である。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置は、異なるラジオアクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施例において、第1のネットワーク装置を第1のRAT装置として、そして第2のネットワーク装置を第2のRAT装置とすることが可能である。一実施例において、第1のRAT装置はeNBであり、第2のRAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信することができる。一実施例において、第1の情報は、第1のネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、そして第2の情報は、第2のネットワーク装置から直接または第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。一実施例において、第2のネットワーク装置によって構成された端末装置の構成に関連する情報は、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して送信されてもよい。第2のネットワーク装置によって構成された端末装置の再設定に関する情報は、第2のネットワーク装置から直接端末装置に送信してもよく、又は第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信してもよい。
【0024】
本文で使用されるように、用語「送信受信ポイント」、「送信/受信ポイント」、または「送信および受信ポイント」は一般的に、ユーザ機器と通信するステーションを示すことができる。しかしながら、送信および受信ポイントは、例えば基地局(BS)、セル、ノードB、進化型ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)、送信受信ポイント(TRP)、セクタ、サイト、ベーストランシーバシステム(BTS)、アクセスポイント(AP)、中継ノード(RN)、リモートラジオヘッド(RRH)、ラジオユニット(RU)、アンテナなど、異なる用語で呼ばれることができる。
【0025】
すなわち、本開示のコンテキストでは、送信および受信ポイント、基地局(BS)またはセルは、符号分割多元接続(CDMA)における基地局コントローラ(BSC)、WCDMAにおけるノードB、LTEにおけるeNBまたはセクタ(サイト)、NRにおけるgNBまたはTRPなどによってカバーされるエリアまたは機能の一部を示す包括的概念として解釈することができる。したがって、送信および受信ポイント、基地局(BS)および/またはセルの概念は、メガセル、マクロセル、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなどの様々なカバー領域を含むことができる。さらに、このような概念は、中継ノード(RN)、リモートラジオヘッド(RRH)、またはラジオユニット(RU)の通信範囲を含むことができる。
【0026】
本開示のコンテキストでは、ユーザ機器および送信/受信ポイントは、本明細書に開示された技術および技術的概念を具現化する包括的な意味を有する2つの送信/受信主体とすることができ、特定の用語または単語に限定されなくもてよい。なお、ユーザ機器および送信/受信ポイントは、本実施例に関連して開示された技術および技術的概念を具現化する包括的な意味を有する上りリンク又は下りリンク送信/受信主体とすることができ、特定の用語または単語に限定されなくもてよい。本明細書では、上りリンク(UL)送信/受信は、データがユーザ機器から基地局に送信されるスキームである。代わりに、下りリンク(DL)送信/受信は、データが基地局からユーザ機器に送信されるスキームである。
【0027】
本文で使用されるように、用語「リソース」、「伝送リソース」、「リソースブロック」、「物理リソースブロック」、または「サイドリンクリソース」は、例えば、時間領域におけるリソース、周波数領域におけるリソース、空間領域におけるリソース、コード領域におけるリソース、または通信を可能にする他の任意のリソースなど、通信(例えば、端末装置とネットワーク装置との間の通信)を実行するために使用される任意のリソースを指すことができる。以下では、周波数領域および時間領域の両方におけるリソースを伝送リソースの例として、本開示のいくつかの実施例を説明する。なお、本開示の実施例は、他のドメイン内の他のリソースにも同様に適用される。
【0028】
本文で使用されるように、単数形「一」、「1つ」、および「当該」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含む。「含む」という用語およびその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「一実施例」および「実施例」という用語は、「少なくとも1つの実施例」と理解されるべきである。「もう1つの実施例」という用語は、「少なくとも1つの別の実施例」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なるまたは同一の対象を指すことができる。以下に、その他の、明示的な定義と暗黙的な定義の両方を含めることができる。
【0029】
いくつかの例において、値、手順、または装置は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと呼ばれる。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、またはそのほかの点でより好ましい必要はないことは、理解されるべきである。
【0030】
図1は、本開示のいくつかの実施例を実施できる通信環境100の模式図である。通信環境100は、ネットワーク装置110と、ネットワーク装置110からサービスを受ける端末装置120とを含む。ネットワーク装置110のサービスエリアをセル102と呼ぶことができる。通信環境100において、ネットワーク装置110は、データおよび制御情報を端末装置120に送信することができ、端末装置120も、データおよび制御情報をネットワーク装置110に送信することができる。ネットワーク装置110から端末装置120への通信リンクを下りリンク(DL)または順方向リンクと呼び、端末装置120からネットワーク装置110への通信リンクを上りリンク(UL)または逆方向リンクと呼ぶ。
【0031】
図1に示すように、ネットワーク装置110は、2つのTRP131および132に結合されており、これら2つのTRP131および132を介して端末装置120と通信することができる。例えば、マルチTRP URLLC伝送のような、ネットワーク110と端末装置120との間の反復伝送において、ネットワーク装置110は、TRP131およびTRP132を介して同じデータ140を送受信することができる。本文で使用されるように、データ140は、ネットワーク装置110と端末装置120との間で送信されることができるユーザプレーンデータ、制御プレーンデータなどを含む任意のデータを含むことができる。例えば、データ140は、トランスポートブロック(TB)またはパケットであってもよい。以下、TRP131を第1のTRPと称してもよく、TRP132を第2のTRPと称してもよい。第1のTRP131および第2のTRP132は、同じサービングセル(例えば、
図1に示すセル102)に含まれてもよいし、ネットワーク装置110によって提供される異なるサービングセルに含まれてもよい。
【0032】
いくつかの実施例において、第1のTRP131と第2のTRP132は、異なる上位レイヤ設定アイデンティティに明示的に関連付けられることができる。例えば、上位レイヤによって設定されたインデックスは、事前に定義された制御リソースセット(CORESET)、事前に定義された参照信号(RS)、または異なるTRPと端末装置120との間の伝送とを区別するための事前に定義された送信設定指示(TCI)状態に関連付けられることができる。端末装置120が、上位レイヤによって設定された異なるアイデンティティに関連付けられた2つのCORESETから2つのDCIを受信する場合、これら2つのDCIは異なるTRPから指示される。さらに、第1のTRP131と第2のTRP132は、物理チャネルまたは信号の専用設定によって暗黙的に識別されることができる。例えば、TRPに関連付けられた専用のCORESET、RS、およびTCI状態は、異なるTRPから端末装置120への伝送を識別するために使用される。例えば、端末装置120が専用のCORESETからDCIを受信した場合、そのDCIは、CORESET専用の関連したTRPから指示される。
【0033】
これら2つのTRP131および132を介した反復送信または反復受信において、ネットワーク装置110は、複数の利用可能な反復スキームのうち、1つの反復スキームを使用することができる。その反復スキームは、ネットワーク装置110に対して、これら2つのTRP131および132を協調して使用する伝送方式、例えば、これら2つのTRP131および132間の多重化スキーム、これら2つのTRP131および132に対するそれぞれのリソース割り当てなどを指定することができる。
【0034】
例えば、3GPP会議RAN1#96bisにおける1つまたは複数のスキームのさらなるダウンセレクションを容易にするために、単一のDCIによってスケジューリングされたマルチTRPに基づくURLLCのいくつかのスキームは、少なくとも以下のように明確にする。
【0035】
スキーム1(SDM):単一のスロット内に、重複した時間と周波数リソース割り当てを持つn(n≦Ns)個のTCI状態がある。
【0036】
スキーム1a:各伝送オケージョンは、同じTBのレイヤまたはレイヤセットであり、各レイヤまたはレイヤセットは、1つのTCIおよび1セットの(複数の)DMRSポートに関連付けられる。1つのRVを有する単一のコードワードは、すべての空間レイヤまたはレイヤセットにわたって使用される。UEの側から見て、異なる符号化されたビットは、Rel-15と同じマッピングルールで異なるレイヤまたはレイヤセットにマッピングされる。
【0037】
スキーム1b:各伝送オケージョンは、同じTBのレイヤまたはレイヤセットであり、各レイヤまたはレイヤセットは、1つのTCIおよび1セットの(複数の)DMRSポートに関連付けられる。1つのRVを有する単一のコードワードは、各空間レイヤまたはレイヤセットに対して使用される。各空間レイヤまたはレイヤセットに対応するRVは、同一であっても異なっていてもよい。合計レイヤ数≦4の場合のコードワード-レイヤマッピングは、今後の検討のためである。
【0038】
スキーム1c:1つの伝送オケージョンは、1つのDMRSポートが複数のTCI状態インデックスに関連付けられた同じTBの1つのレイヤ、または複数のDMRSポートが複数のTCI状態インデックスに1対1で関連付けられた同じTBの1つのレイヤである。
【0039】
さらに、異なるレイヤまたはレイヤセットに異なるMCS/変調オーダーを適用することを議論できることが示されている。
【0040】
スキーム2(FDM):n(n≦Nf)個のTCI状態が単一スロット内にあり、非重複周波数リソース割り当てを持つ。非重複周波数リソース割り当てのそれぞれは、1つのTCI状態に関連付けられる。同じ単一/複数のDMRSポートは、すべての非重複周波数リソース割り当てに関連付けられる。
【0041】
スキーム2a:1つのRVを有する単一のコードワードが、リソース割り当て全体にわたって使用される。UEの側から見て、共通のRBマッピング(例えばRel-15におけるコードワード-レイヤマッピング)は、リソース割り当て全体にわたって適用される。
【0042】
スキーム2b:1つのRVを有する単一のコードワードは、非重複周波数リソース割り当てのそれぞれに使用される。非重複周波数リソース割り当てのそれぞれに対応するRVは、同一であっても、異なっていてもよい。
【0043】
さらに、異なる非重複周波数リソース割り当てに異なるMCS/変調オーダーを適用することを議論できることが示されている。また、割り当て粒度、時間領域割り当てに関するFDM 2a/2bの周波数リソース割り当てメカニズムの詳細を議論できることが示されている。
【0044】
スキーム3(TDM):単一のスロット内にn(n≦Nt1)個のTCI状態があり、非重複時間リソース割り当てを持つ。TBの各伝送オケージョンは、マイクロスロットの時間粒度で1つのTCIと1つのRVを有する。スロット内のすべての伝送オケージョンは、同じ単一または複数のDMRSポートを有する共通のMCSを使用する。伝送オケージョンの間で、RV/TCI状態は、同じであっても、異なっていてもよい。同じTCIインデックスを有するミニスロット間のチャネル推定補間は、今後の検討のためである。
【0045】
スキーム4(TDM):K(n≦K)個の異なるスロットを持つn(n≦Nt2)個のTCI状態。TBの各伝送オケージョンは、1つのTCIと1つのRVとを有する。K個のスロットに亘ったすべての伝送オケージョンは、同じ単一または複数のDMRSポートを有する共通のMCSを使用する。伝送オケージョンの間で、RV/TCI状態は、同じであっても、異なっていてもよい。同じTCIインデックスを有するスロット間のチャネル推定補間は、今後の検討のためである。M-TRP/パネルに基づくURLLCスキームは、改善された信頼性、効率性、仕様影響について比較すべきであることに留意されたい。TRPあたりのレイヤ数のサポートについて議論できることに留意されたい。
【0046】
さらに、データ140を端末装置120に送信する前に、ネットワーク装置110は、データ140の伝送に関連する制御情報135を送信することができる。例えば、制御情報135は、データ140の伝送のためのリソースセットをスケジューリングし、3GPP仕様で定義されているように、データ140の伝送に関する様々な伝送パラメータ、例えば、1つまたは複数のTCI状態、周波数領域リソース割り当て(FDRA)、スロットオフセットおよび開始/長さインジケータ値を含むことができる時間領域リソース割り当て(TDRA)、復調参照信号(DMRS)グループ、冗長バージョン(RV)を指示することができる。なお、制御情報135に指示される伝送パラメータは、上記のようなものに限定されないことは理解されよう。本開示の実施例は、任意の伝送パラメータを含む制御情報にも同様に適用することができる。
【0047】
いくつかの実施例において、制御情報135は、様々な伝送パラメータを動的に(すなわち、比較的短い時間スケールで)指示することができる、3GPP仕様で定義されたDCIであってもよい。いくつかの他の実施例において、制御情報135は、様々な伝送パラメータを半静的に(すなわち、比較的長い時間スケールで)指示することができる、無線リソース制御(RRC)メッセージまたはメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)メッセージとしてもよい。
【0048】
本開示のいくつかの実施形態は、ネットワーク装置110によって提供される同じサービングセル内の第1のTRP131と第2のTRP132を参照して説明されているが、これらの実施例は、説明のため、および当業者による本開示の理解および実施を助けるためにのみ記載されており、本開示の範囲へのいかなる制限も示唆しない。本文に記載される本開示の実施例は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができることは、理解されるべきである。
【0049】
図1に示されるネットワーク装置の数、端末装置の数、およびTRPの数は、説明の目的のためにのみ使用され、いかなる制限も示唆しないことを理解されるべきである。実際、通信環境100は、任意の適切な数のネットワーク装置と、任意の適切な数の端末装置と、本開示の実施例を実施するように適した任意の適切な数のTRPとを含むことができる。言い換えれば、本開示の実施例は、端末装置が1つ以上のネットワーク装置または2つ以上のTRPに結合されたネットワーク装置と通信する場面にも適用可能である。
【0050】
通信環境100における通信は、グローバル移動体通信システム(GSM)、拡張カバレッジグローバル移動体モノのインターネット(EC-GSM-IoT)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-エボリューション、LTE-アドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、または将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されることができる。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0051】
3GPP仕様に規定されているように、UEが物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)をスケジューリングするCORESETに対して、上位レイヤパラメータtci-PresentInDCIが「有効」として設定されている場合、UEは、CORESETで送信されるPDCCHのDCIフォーマット1_1にTCIフィールドが存在すると仮定する。tci-PresentInDCIがPDSCHをスケジューリングするCORESETに対して設定されていない場合、またはDCIフォーマット1_0によってPDSCHをスケジューリングする場合、PDSCHアンテナポート疑似コロケーションを決定するために、UEは、PDSCHのTCI状態が、PDCCH伝送のためにCORESETに適用されたTCI状態と同じであると仮定する。
【0052】
tci-PresentInDCIが「有効」に設定されている場合、PDSCHがDCIフォーマット1_1でスケジューリングされるとき、UEは、DCIを使用して検出されたPDCCH内の「送信設定指示」フィールドの値に応じて、TCI-State(TCI状態)を使用してPDSCHアンテナポート疑似コロケーションを決定すべきである。DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値Threshold-Sched-Offset(閾値スケジューリングオフセット)以上である場合(ここで、閾値は、報告されたUEの能力に基づく)、UEは、指示されたTCI状態によって与えられる(複数の)疑似コロケーション(QCL)タイプパラメータに関して、サービングセルのPDSCHのDM-RSポートとTCI状態における(複数の)RSとが疑似コロケーションしていると仮定することができる。
【0053】
現在の仕様では、下りリンク制御情報(DCI)にTCIフィールドが存在してもよく、端末装置はTCI状態で設定されてもよく、TCI状態は、1つまたは2つの下りリンク参照信号とPDSCHのDMRSポートとの間のQCL関係を設定するためのパラメータを含んでいてもよい。端末装置は、DMRSタイプおよび/またはDMRSの最大数/長さおよび/またはコードワード数で設定されてもよい。端末装置が所与のDMRSタイプ、DMRSの最大数/長さの所定の値、および所定のコードワード数の値で設定されている場合、アンテナポート、データのない(複数の)DMRS CDMグループの数、フロントロードDMRSシンボルの数、(複数の)DMRSポートの数、および(複数の)DMRSポートの(複数の)インデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応テーブルが存在する。
【0054】
いくつかの実施例において、端末装置に対して1つ以上の(例えば、2つの)DMRSグループが設定されている場合、その端末装置の1つのDCI内で設定される1つまたは2つのTCI状態が存在してもよい。いくつかの実施例において、1つのDCI内のTCI状態の数は、2つのDMRSグループからのDMRSポート間のQCL関係に依存する。例えば、2つのDMRSグループからのDMRSポートが、QCL-TypeA(QCLタイプA)、QCL-TypeB(QCLタイプB)、QCL-TypeC(QCLタイプC)、およびQCL-TypeD(QCLタイプD)のうちの少なくとも1つについて互いにQCLされていない場合、1つのDCIにおけるTCI状態数は2であってもよい。さらに、例えば、2つのDMRSグループからのDMRSポートが、{ドップラーシフト,ドップラー広がり,平均遅延,平均広がり,空間Rxパラメータ}および/または平均ゲインに関して互いにQCLされる場合、1つのDCIにおけるTCI状態は1であってもよい。
【0055】
いくつかの実施例において、1つのDCI内のTCI状態の数は、DMRSポートの数に依存する。例えば、DMRSポートの数が2である場合、1つのDCIに内のTCI状態の数は2であってもよい。例えば、1つのDCI内の2つのTCI状態は、同一であっても、互いに異なっていてもよい。また、例えば、DMRSポートの数が1である場合、1つのDCI内のTCI状態の数は1であってもよい。
【0056】
通常、ネットワーク装置(例えば、eNBまたはgNB)は、復調参照信号(DMRS)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、測定用参照信号(SRS)、位相トラッキング参照信号(PT-RS)、微小時間周波数トラッキング参照信号(TRS)などの下りリンク参照信号(RS)を送信することができる。システム内の端末装置(例えば、ユーザ機器)は、割り当てられたリソース上で下りリンクRSを受信することができる。端末装置は、対応する割り当てられたリソース上で上りリンクRSをネットワーク装置に送信することもできる。RSのための割り当てられたリソースおよび/または他の必要な情報を指示するために、ネットワーク装置は、RSの伝送前に、端末装置にRS設定を送信することができる。
【0057】
言い換えれば、通常のデータ通信に加えて、ネットワーク装置110は、下りリンク(DL)において、ブロードキャスト、マルチキャスト、および/またはユニキャスト方式で下りリンク参照信号(RS)を1つまたは複数の端末装置120に送信することができる。同様に、1つまたは複数の端末装置120は、上りリンク(UL)においてRSをネットワーク装置110に送信することができる。RSの例は、下りリンクまたは上りリンク復調参照信号(DMRS)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、測定用参照信号(SRS)、位相トラッキング参照信号(PT-RS)、微小時間周波数トラッキング参照信号(TRS)などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0058】
本文で使用されるように、RSは、ネットワーク装置110および端末装置120の両方に知られている信号のシーケンス(「RSシーケンス」とも呼ばれる)である。例えば、ネットワーク装置110は、特定のルールに基づいてRSシーケンスを生成および送信することができ、端末装置120は、同じルールに基づいてRSシーケンスを導出することができる。下りリンクRSおよび上りリンクRSの伝送において、ネットワーク装置110は、対応するリソース(「RSリソース」とも呼ばれる)を伝送に割り当てることができ、および/または、どのRSシーケンスが送信されるべきかを指定することができる。
【0059】
いくつかの場面において、ネットワーク装置110および端末装置120の両方は、複数のアンテナポート(またはアンテナ素子)を備え、指定されたRSシーケンスをアンテナポート(アンテナ素子)で送信することができる。複数のRSポートに関連付けられるRSリソースのセットも指定される。RSポートは、RSシーケンスの一部または全部の、時間領域、周波数領域、および/またはコード領域におけるRS伝送のために割り当てられたリソース領域の1つまたは複数のリソース要素(RE)への、特定マッピングと称されることができる。このようなリソース割り当て情報は、RSの伝送前に端末装置120に指示されてもよい。
【0060】
NRでは、位相ノイズの補償を可能にするために、PT-RSを導入することができる。通常、位相ノイズは搬送波周波数の増加とともに増加するので、PT-RSを利用して、高い周波数帯域で動作する無線ネットワークの位相ノイズを除去することができる。現在、時間領域および周波数領域におけるPT-RSマッピングパターンが研究されているが、詳細なパターンはまだ完全には設計されていない。例えば、時間領域におけるPT-RSの密度(PT-RSの「時間密度」とも呼ばれる)は、スケジューリングされている変調および符号化スキーム(MCS)と関連付けられ、周波数領域におけるPT-RSの密度(PT-RSの「周波数密度」とも呼ばれる)とPT-RSポートのグループパターン(例えば、PT-RSグループの数およびPT-RSグループあたりのサンプル数)は、スケジューリングされているBW(例えば、スケジューリングされているRBの数)と関連付けられると合意されている。
【0061】
OFDMに基づくシステムの場合、PT-RSの時間密度は、ゼロ(すなわち、PT-RSが存在しない)、4つのシンボルごと(すなわち、1/4)、2つのシンボルごと(すなわち、1/2)、またはシンボルごと(すなわち、1)の何れか1つとすることができる。PT-RSの時間密度は、スケジューリングされたMCSに関連している。例えば、3GPP TS 38.214の表5.1.6.3-1は、スケジューリングされたMCSとPT-RSの時間密度との間の相関を以下のように示す。表5.1.6.3-1において、ptrs-MCS1からptrs-MCS4はそれぞれ、ネットワーク装置によって設定する必要があるMCS閾値を表す。
【表1】
【0062】
同様に、PT-RSの周波数密度は、ゼロ(すなわち、PT-RSが存在しない)、RBごと(すなわち、1)、2つのRBごと(すなわち、1/2)、または4つのRBごと(すなわち、1/4)の何れか1つとすることができる。PT-RSの周波数密度は、スケジューリングされた帯域幅(すなわち、スケジューリングされたRBの数)に関連付けられる。例えば、3GPP TS 38.214の表5.1.6.3-2は、スケジューリングされた帯域幅(N
RBとして表される)とPT-RSの周波数密度との間の相関を以下のように示す。表5.1.6.3-2において、N
RB0とN
RB1はそれぞれ、ネットワーク装置によって設定する必要がある帯域幅の閾値を表す。
【表2】
【0063】
単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bは、以下の設計をサポートすることが合意されている。TRP間/中の櫛型周波数リソース割り当て。広帯域プリコーディングリソースブロックグループ(PRG)については、最初のceiling[N_RB/2]RB(なお、ceiling[ ]は天井ブラケットを指す)がTCI状態1(TCI状態Aとも呼ばれる)に割り当てられ、残りのfloor[N_RB/2]RB(なお、floor[ ]はフロアブラケットを指す)がTCI状態2(TCI状態Bとも呼ばれる)に割り当てられる。PRGサイズ=2または4の場合、割り当てられたFDRA内の偶数のPRGがTCI状態1に割り当てられ、割り当てられたFDRA内の奇数のPRGがTCI状態2に割り当てられる。
【0064】
PRGに関しては、3GPP仕様で定義されているように、UEは、プリコーディング粒度が周波数領域におけるP’
BWP.i個の連続したリソースブロックであると仮定することができる。P’
BWP.iは{2,4,広帯域}中の何れか1つの値と等しくすることができる。P’
BWP.iが「広帯域」と決定された場合、UEは、非連続的なPRBでスケジューリングされることが望ましくなく、UEは、割り当てられたリソースに同じプリコーディングが適用されていると仮定することができる。P’
BWP.iが{2,4}中の何れか1つの値であると判定された場合、プリコーディングリソースブロックグループ(PRG)は、P’
BWP.i個の連続するPRBで帯域幅部分iを分割する。各PRGにおける連続PRBの実際の数は、1つ又は複数であってもよい。
【0065】
以上に鑑みて、URLLCスキーム2a/2bについて、PRBの総スケジューリング数がNである場合、合意に基づいて、PRBの一部が各TCI状態に割り当てられる。一方、各TCI状態について、PT-RSの具体的な設定またはマッピングをどのように決定するかは不明であり、例えば、PT-RSマッピングのためのPT-RS密度およびPRBをどのように取得するかは設計されていない。
【0066】
従来のソリューションにおける上述の技術的問題および潜在的な他の技術的問題を解決するために、本開示の実施例は、マルチTRP伝送に基づいてPT-RS(特にPT-RS存在/密度/パターン/オフセット)を設定するためのソリューションを提供する。いくつかの実施例において、マルチTRP伝送に基づくスキーム2a/2bの場合、PT-RS存在/密度/パターン/オフセットは、スケジューリングされたリソースの各部分において独立に/個別に決定される。他のいくつかの実施例において、PT-RSの存在/密度は、スケジューリングされたリソースの2つ以上の部分について同一であり、且つこの2つ以上の部分のうちの最大部分に基づいて決定される。他のいくつかの実施例において、PT-RSオフセットは、2つ以上の部分について同一であり、且つこの2つ以上の部分のうちの最小部分に基づいて決定される。本開示の実施例は、スケジューリングされたリソースセットが複数のTCI状態によって共有される場合(特にスキーム2a/2bの場合)、PT-RSの存在/密度/パターン/オフセットをどのように決定するかに関する実用的な詳細を提供する。本発明の原理および実現は、以下で詳細に説明される。
【0067】
図2は本開示のいくつかの実施例による、ネットワーク装置110と端末装置120との間の例示的な通信プロセス200を示す。説明のために、
図1を参照して通信プロセス200を説明する。しかしながら、通信プロセス200は、ネットワーク装置および端末装置が互いに通信する他の任意の通信場面にも同様に適用できることを理解されたい。
【0068】
図2に示すように、ネットワーク装置110は、端末装置120に制御情報135を送信205する。これにより、端末装置120は、ネットワーク装置110から制御情報135を受信205する。いくつかの実施例において、制御情報135は、3GPP仕様で定義されているような下りリンク制御情報(DCI)であってもよい。いくつかの他の実施例において、制御情報135は、3GPP仕様または他の標準仕様で定義されているような任意の既存または将来のシグナリングを含むことができる。制御情報135は、端末装置120とネットワーク装置110との間の通信(例えば、データ140の伝送)のためのリソースセットと、1つ以上のTCI状態とを指示することができる。
【0069】
いくつかの実施例において、リソースセットは、3GPP仕様で定義されているような複数の物理リソースブロック(PRB)を含むことができる。しかしながら、いくつかの他の実施例において、リソースセットは、3GPP仕様または他の標準仕様で定義されているような任意の他の形式であってもよい。さらに、いくつかの実施例において、TCI状態は、3GPP仕様で定義されている最大8つのTCI状態を含むことができる。しかしながら、いくつかの他の実施例において、TCI状態は、3GPP仕様で定義されているような機能と類似または同一の機能を有する任意の既存または将来の送信設定指示状態を含むことができる。リソースセットおよびTCI状態の例は、
図3を参照して以下に説明される。
【0070】
図3は、本開示のいくつかの実施例による、周波数領域において2つのTCI状態(TCI状態AおよびTCI状態B)に関連付けられた2つのリソースサブセット310および320に分割された例示的なリソースセット300を示す。
図3において、横軸は時間領域を表し、縦軸は周波数領域を表している。図示するように、ネットワーク装置110によって端末装置120に送信される制御情報135は、リソースセット300、例えば、リソースセット300の時間および周波数位置を示すことができ、制御情報135は、3GPP仕様で定義されている8つのTCI状態のうちの2つ(例えば、TCI状態AおよびTCI状態B)を示すこともできる。リソースセット300、TCI状態AおよびTCI状態Bは、端末装置120とネットワーク装置110との間の通信(例えば、データ140の伝送)に使用される。
【0071】
図2に戻り、ネットワーク装置110は、それぞれのTCI状態に関連付けられるリソースサブセットを決定210し、そして各リソースサブセットは、リソースセットの周波数領域における一部である。同様に、端末装置120は、それぞれのTCI状態に関連付けられるリソースサブセットも決定215する。例えば、
図3を参照し、ネットワーク装置110または端末装置120は、TCI状態Aに関連付けられたリソースサブセット310と、TCI状態Bに関連付けられたリソースサブセット320とを決定することができる。これによって、リソースサブセット310および320は、リソースセット300の、周波数領域における2つの部分であることが分かる。
【0072】
図3に示されるようなTCI状態の数、リソースセット300の広帯域PRG設定、およびリソースセット300の具体的なの分割方式は、説明するためのものだけであって、いかなる制限も示唆しないことを理解されたい。他の実施例において、制御情報135内で指示される任意の適切な数のTCI状態が存在してもよく、リソースセット300は、任意の適切なPRG設定を有してもよく、そしてリソースセット300は、任意の適切な方法で、それぞれのTCI状態に関連付けられる任意の数のサブセットに分割されてもよい。
【0073】
図2に戻り、ネットワーク装置110は、例えば、それぞれのリソースサブセットについて、PT-RSは端末装置120に送信されるか、または端末装置120から受信されるか、および、PT-RSが送信されるかまたは受信される場合、リソースサブセット内のどのリソースが使用されるかを決定するために、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングを決定220する。同様に、端末装置120も、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングを決定225する。例えば、
図3を参照し、ネットワーク装置110または端末装置120は、PT-RSがそれぞれリソースサブセット310および320内のリソースにどのようにマッピングされるかを決定することができる。PT-RSをリソースサブセット内のリソースにマッピングするための様々な可能なオプションが存在するが、これは以下で1つずつ説明される。
【0074】
第1のオプションでは、各リソースサブセットおけるPT-RSマッピングを独立して決定することができる。例えば、各リソースサブセットにおけるPT-RSマッピングは、各TCI状態のためのリソース(例えば、PRB)に基づくことができる。この直接的なオプションを使用して、リソースサブセットの各々に対して(すなわち、TCI状態の各々に対して)最適なマッピングを設定することができる。特に、スキーム2a/2bについては、PDSCHに対するスケジューリングPRBは2つの部分に分割され、各部分に対するPT-RSマッピングは独立である。言い換えれば、PT-RS存在/パターン/マッピングは、スケジューリングされたPRBの各部分に対するものである。
【0075】
より具体的には、UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定され、そして、UEが1つのTCIコードポイントにおいて1つ以上の(例えば、2つまたは3つまたは4つの)TCI状態で設定されている場合、PT-RS存在/密度/マッピングは、各TCI状態に割り当て/関連付けられたスケジューリングされたPRBに基づく。すなわち、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースサブセットに対するマッピングパラメータ(例えば、PT-RSの周波数密度、PT-RSリソースオフセットなど)のそれぞれの値を決定することができる。例えば、
図3を参照し、PT-RSのリソースへのマッピングは、リソースサブセット310および320について個別に決定されてもよい。特に、スキーム2a/2bについて、2つのTCI状態に割り当て/関連付けられたスケジューリングされたPRBの2つの部分上のPT-RSは独立である。
【0076】
いくつかの実施例において、1つのTCIコードポイントに2つのTCI状態が存在してもよく、例えば、この2つのTCI状態は、TCI状態AおよびTCI状態Bであってもよい。第1のオプションの例として、PT-RSの周波数密度は、リソースサブセットに対して独立して設定されてもよい。このようにして、各リソースサブセットに対して、最適なPT-RS周波数密度を決定することができる。このため、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースサブセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセットの各々について、PT-RSの周波数密度を決定することができる。例えば、
図3に示すように、TCI状態Aに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット310)の数をN
RB_a、TCI状態Bに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット320)の数をN
RB_bと仮定する。例えば、単一のDCIによってスケジューリングされるPDSCHのリソースブロックの総数またはスケジューリングされた帯域幅をN
RBとすることができる。例えば、N
RB_a+N
RB_b=N
RBである。
【0077】
これにより、リソースサブセット310におけるPT-RSの周波数密度をNRB_aに基づいて決定でき、リソースサブセット320におけるPT-RSの周波数密度をNRB_bに基づいて決定することができる。例えば、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2に基づいて、リソースサブセット310におけるPT-RS周波数密度は、パラメータ「NRB」を「NRB_a」に置き換えることによって決定でき、リソースサブセット320におけるPT-RS周波数密度は、パラメータ「NRB」を「NRB_b」に置き換えることによって決定できる。
【0078】
第1のオプションの別の例として、PT-RSリソースオフセットは、リソースサブセットに対して独立して設定されてもよい。このようにして、各リソースサブセットに対して、最適なPT-RSリソースオフセットを決定することができる。このため、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースサブセットの各々について、リソースの数、周波数密度、および端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースと、リソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することができる。例えば、
図3を参照し、リソースサブセット310におけるPT-RSリソースオフセットは、N
RB_aに基づいて決定でき、リソースサブセット320におけるPT-RSリソースオフセットは、N
RB_bに基づいて決定できる。
【0079】
より具体的には、3GPP TS 38.211のセクション7.4.1.2.2に定義されている以下の式(1)に基づいて、リソースサブセット310におけるPT-RSリソースオフセットは、パラメータ「N
RB」を「N
RB_a」に置き換えることによって決定でき、リソースサブセット320におけるPT-RSリソースオフセットは、パラメータ「N
RB」を「N
RB_b」に置き換えることによって決定できる。式(1)の他のパラメータは3GPP仕様で定義されている。
【数1】
【0080】
いくつかの実施例において、上述した第1のオプションを使用して、現在の技術仕様3GPP TS 38.214のセクション5.1.6.3を以下のように更新することができる。
5.1.6.3 PT-RS受信手順
UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合(かつ/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数の(例えば、2つまたは3つまたは4つの)TCI状態で設定されている場合)、UEは、各TCI状態に割り当てられた/関連付けられたスケジューリングされたPRBの各部分に基づいて、PT-RSアンテナポートの存在およびパターンを仮定すべきである。
UEがDMRS-DownlinkConfig(DMRS下りリンク設定)において上位レベルのパラメータphaseTrackingRS(位相トラッキング参照信号)で設定されている場合、
- PTRS-DownlinkConfig(PTRS下りリンク設定)における上位レイヤパラメータtimeDensity(時間密度)とfrequencyDensity(周波数密度)は、それぞれ表5.1.6.3-1と表5.1.6.3-2に示すように、閾値ptrs-MCS
i(i=1,2,3)およびN
RB,i(i=0,1)を示す。
- 付加的な上位レイヤパラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityの一方または両方が設定され、且つ、RNTIがMCS-C-RNTI、C- RNTI、またはCS-RNTIに等しい場合、UEは、PT-RSのアンテナポート存在とパターンは、表5.1.6.3-1および表5.1.6.3-2に示されるような、対応するコードワードの対応するスケジューリングされたMCSおよび対応する帯域幅部分の1つのTCI状態に関連付けられたスケジューリングされたPRBの関数であると仮定すべきであり、
- PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位レイヤパラメータtimeDensityが設定されていない場合、UEは、L
PT-RS=1であると仮定すべきである。
- PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位レイヤパラメータfrequencyDensityが設定されていない場合、UEは、K
PT-RS=2であると仮定すべきである。
- そうでない場合、付加的な上位レイヤパラメータtimeDensityとfrequencyDensityが何れも設定されておらず、且つ、RNTIがMCS-C-RNTI、C-RNTI、またはCS-RNTIに等しい場合、UEは、L
PT-RS=1、K
PT-RS=2のときにPT-RSが存在すると仮定し、次の場合にはPT-RSが存在しないと仮定すべきである。
- 表5.1.3.1-1からのスケジューリングされたMCSが10未満、または
- 表5.1.3.1-2からのスケジューリングされたMCSが5未満、または
- 表5.1.3.1-3からのスケジューリングされたMCSが15未満、または
- N
RBが3未満であり、(且つ、UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合、N
RBは、1つのTCI状態に割り当てられた/関連付けられたスケジューリングされたPRBであり、そうでない場合、N
RBはスケジューリングされた帯域幅である)、または
- そうでない場合、RNTIがRA-RNTI、SI-RNTI、またはP-RNTIに等しい場合、UEはPT-RSが存在しないと仮定すべきである。
【表3】
【0081】
いくつかの実施例において、上述した第1のオプションを使用して、現在の技術仕様3GPP TS 38.214のセクション5.1.6.3を以下のように更新することができる。
5.1.6.3 PT-RS受信手順
UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定され、(かつ/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数の(例えば、2つまたは3つまたは4つの)TCI状態で設定されている場合)、UEは、各TCI状態に割り当てられた/関連付けられたスケジューリングされたPRBの各部分に基づいて、PT-RSアンテナポートの存在およびパターンを仮定すべきである。
UEがDMRS-DownlinkConfigにおいて上位レベルパラメータphaseTrackingRSで設定されている場合、
- PTRS-DownlinkConfigにおける上位レイヤのパラメータtimeDensityとfrequencyDensityは、それぞれ表5.1.6.3-1と表5.1.6.3-2に示すように、閾値ptrs-MCS
i(i=1,2,3)およびN
RB,i(i=0,1)を示している。
- 付加的な上位レイヤパラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityの一方または両方が設定され、且つ、RNTIがMCS-C-RNTI、C- RNTI、またはCS-RNTIに等しい場合、UEは、PT-RSのアンテナポート存在とパターンは、表5.1.6.3-1および表5.1.6.3-2に示されるような、対応するコードワードの対応するスケジューリングされたMCSおよびN
RBの関数であると仮定すべきであり、また、UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合(および/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数(例えば、2つまたは3つまたは4つ)のTCI状態で設定されている場合、そうでない場合、N
RBはスケジューリングされた帯域幅である)、N
RBは、対応する帯域幅部分において1つのTCI状態に割り当てられ/関連付けられているスケジューリングされたPRBであり、
- PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位レイヤパラメータtimeDensityが設定されていない場合、UEは、L
PT-RS=1であると仮定すべきである。
- PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位レイヤパラメータfrequencyDensityが設定されていない場合、UEは、K
PT-RS=2であると仮定すべきである。
- そうでない場合、付加的な上位レイヤパラメータtimeDensityとfrequencyDensityが何れも設定されておらず、且つ、RNTIがMCS-C-RNTI、C-RNTI、またはCS-RNTIに等しい場合、UEは、L
PT-RS=1、K
PT-RS=2のときにPT-RSが存在すると仮定し、次の場合にはPT-RSが存在しないと仮定すべきである。
- 表5.1.3.1-1からのスケジューリングされたMCSが10未満、または
- 表5.1.3.1-2からのスケジューリングされたMCSが5未満、または
- 表5.1.3.1-3からのスケジューリングされたMCSが15未満、または
- NRBが3未満であり、(且つ、UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合、NRBは、1つのTCI状態に割り当てられた/関連付けられたスケジューリングされたPRBであり、そうでない場合、NRBはスケジューリングされた帯域幅である)、または
- そうでない場合、RNTIがRA-RNTI、SI-RNTI、またはP-RNTIに等しい場合、UEはPT-RSが存在しないと仮定すべきである。
【表4】
【0082】
いくつかの実施例において、上述した第1のオプションを使用して、現在の技術仕様3GPP TS 38.211のセクション7.4.1.2.2を以下のように更新することができる。
7.4.1.2.2 物理リソースへのマッピング
UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合(かつ/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数の(例えば、2つまたは3つまたは4つの)TCI状態で設定されている場合)、UEは、位相トラッキング参照信号がPDSCHの各TCI状態に割り当てられた/関連付けられたリソースブロック内にのみ存在すると仮定すべきであり、そうでない場合、UEは、[6,TS 38.214]内の手順が、位相トラッキング参照信号が使用されていることを示している場合にのみ、位相トラッキング参照信号がPDSCHに使用されるリソースブロック内にのみ存在すると仮定すべきである。
UEは、[6,TS 38.214]内の手順が、位相トラッキング参照信号が使用されていることを示している場合にのみ、位相トラッキング参照信号がPDSCHの各TCI状態に割り当てられた/関連付けられたリソースブロック内にのみ存在すると仮定すべきである。
存在する場合、UEは、PDSCH PT-RSが、[6,TS 38.214]の条項4.1に規定された送信電力に適合するようにファクタβ
PT-RS,iでスケーリングされ、以下に従ってリソース要素(k,l)
p,μにマッピングされると仮定すべきである。
【数2】
次のすべての条件が満たされた場合、
- lがPDSCH送信に割り当てられたOFDMシンボル内である
- リソース要素(k,l)
p,μは、DM-RS、非ゼロ電力CSI-RS(モビリティ測定用に設定されているもの、または対応するCSI ResourceConfig(CSIリソース設定)で「非周期的」に設定されたresourceType(リソースタイプ)を有するものを除く)、ゼロ電力CSI-RS、SS/PBCHブロック、[6,TS 38.214]の条項5.1.4.1に従って検出されたPDCCHには使用されない、または[6,TS 38.214]条項5.1.4に従って「利用できない」と宣言されている。
PDSCH割り当ての開始に対して定義されたタイムインデックスセットlは、以下のように定義される。
1. i=0且つl
ref=0として設定し、
2. 条項7.4.1.1.2に従って、区間max(l
ref+(i-1)L
PT-RS+1,l
ref),...,l
ref+iL
PT-RS内のいずれかのシンボルがDM-RSで使用されるシンボルと重複する場合、
- i=1として設定し、
- シングルシンボルDM-RSの場合はl
refをDM-RSシンボルのシンボルインデックスに設定し、ダブルシンボルDM-RSの場合は2番目のDM-RSシンボルのシンボルインデックスに設定し、
- l
ref+iL
PT-RSがPDSCH割り当て内である限り、ステップ2から繰り返し、
3. l
ref+iL
PT-RSをPT-RSのタイムインデックスセットに追加し、
4. iを1増加させ、
5. l
ref+iL
PT-RSがPDSCH割り当て内である限り、上記のステップ2から繰り返し、
ただし、L
PT-RS∈{1,2,4}である。
PT-RSマッピングのために、UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合(かつ/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数の(例えば、2つまたは3つまたは4つの)TCI状態で設定されている場合)、PDSCH伝送に割り当てられたリソースブロックは、各TCI状態に割り当てられた/関連付けられた最も低いスケジューリングされたリソースブロックから最も高いスケジューリングされたリソースブロックまで0からN
RB-1まで番号付けされ、そうでない場合、PDSCH送信に割り当てられたリソースブロックには、最も低いスケジューリングされたリソースブロックから最も高いスケジューリングされたリソースブロックまで0からN
RB-1まで番号付けされる。このセットのリソースブロック内の対応するサブキャリアは、最も低い周波数から順に0からN
RB
SCN
RB-1まで番号付けされる。PT-RSがマッピングされるとUEで仮定されるべきサブキャリアは、次式によって与えられ、
【数3】
ただし、
- i=0,1,2,...
- [6,TS 38.214]における条項5.1.6.2に従って、k
RE
refはPT-RSポートに関連付けられたDM-RSポートについての表7.4.1.2.2-1で与えられる。PTRS-DownlinkConfig IEにおける上位レイヤパラメータresourceElementOffset(リソース要素オフセット)が設定されていない場合は、「00」に対応する列が使用されるべきである。
- n
RNTIは伝送をスケジューリングするDCIに関連付けられたRNTIであり、
- UEが単一のDCIに基づくM-TRP URLLCスキーム2aおよび2bで設定されている場合(および/または、UEが1つのTCIコードポイントにおいて複数(または2つ)のTCI状態で設定されている場合)は、N
RBは1つのTCI状態に割り当てられた/関連付けられたスケジューリングされたPRBであり、そうでない場合は、スケジューリングされたリソースブロックの数であり、
- K
PT-RS∈{2,4}は[6,TS 38.214]で与えられる。
【表5】
【0083】
第1のオプションの代わりとして、PT-RSをリソースサブセットにマッピングするための第2オプションでは、マッピングパラメータの共通値は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、すべてのリソースサブセットに対して設定されてもよい。例えば、すべてのリソースサブセット内のPT-RSの周波数密度、PT-RSリソースオフセットなどは、同じように設定されてもよい。特に、スキーム2a/2bについて、2つのTCI状態に割り当て/関連付けられたスケジューリングされたPRBの2つの部分上のPT-RSは可能な限り同一とすることができる。すべてのリソースサブセットに対するマッピングパラメータの共通値を使用して、リソースサブセットがデータ140の同じコードワードを送信するためのTCI状態に関連付けられることができるので、ネットワーク装置110と端末装置120との間の通信性能を向上させることができる。
【0084】
第2オプションの例として、PT-RSの周波数密度の共通値は、全てのリソースサブセットに対して設定されてもよい。このようにして、異なるリソースサブセットにおけるPT-RSの分布は可能な限り統一されることができる。周波数密度のこの共通値を決定するために、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することができる。例えば、
図3を参照し、TCI状態Aに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット310)の数をN
RB_a、TCI状態Bに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット320)の数をN
RB_bと仮定する。そして、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数のうちの最大数を決定することができる。例えば、
図3において、max(N
RB_a,N
RB_b)表されるN
RB_aとN
RB_bの最大値を決定することができる。
【0085】
次に、ネットワーク装置110または端末装置120は、最大数に基づいて、すべてのリソースサブセットにおけるPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。例えば、
図3を参照し、3GPP仕様TS 38.214に規定されている表5.1.6.3-2内のパラメータ「N
RB」をmax(N
RB_a,N
RB_b)に置き換えて、リソースサブセット310および320の両方に適用することができるPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。したがって、スキーム2a/2bでは、PT-RS周波数密度は、2つのTCI状態に関連付けられた2つの部分のうちの大きい方に基づいており、PT-RSの存在/密度は、2つの部分について同じである。リソースサブセット内の最大リソースの数を使用することにより、個々のリソースの数に基づいてPT-RSの周波数密度の個別計算を回避することができる。
【0086】
第2オプションの別の例として、PT-RSの周波数密度の共通値は、全てのリソースサブセットに対して設定されてもよい。このようにして、異なるリソースサブセットにおけるPT-RSの分布は可能な限り統一されることができる。周波数密度のこの共通値を決定するために、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することができる。例えば、
図3を参照し、TCI状態Aに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット310)の数をN
RB_a、TCI状態Bに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット320)の数をN
RB_bと仮定する。そして、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数のうちの最小数を決定することができる。例えば、
図3において、min(N
RB_a,N
RB_b)表されるN
RB_aとN
RB_bの最小値を決定することができる。
【0087】
次に、ネットワーク装置110または端末装置120は、最小数に基づいて、すべてのリソースサブセットにおけるPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。例えば、
図3を参照し、3GPP仕様TS 38.214に規定されている表5.1.6.3-2内のパラメータ「N
RB」をmin(N
RB_a,N
RB_b)に置き換えて、リソースサブセット310および320の両方に適用することができるPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。したがって、スキーム2a/2bでは、PT-RS周波数密度は、2つのTCI状態に関連付けられた2つの部分のうちの小さい方に基づいており、PT-RSの存在/密度は、2つの部分について同じである。リソースサブセット内の最小リソースの数を使用することにより、個々のリソースの数に基づいてPT-RSの周波数密度の個別計算を回避することができる。
【0088】
サブセット310および320の共通周波数密度を決定する代わりに、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、それぞれのリソースサブセット内のPT-RS周波数密度を決定することができる。例えば、
図3を参照すると、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2に基づいて、パラメータ「N
RB」を「N
RB_a」に置き換えることにより、サブセット310についてのPT-RS存在/密度をd1として決定し、パラメータ「N
RB」を「N
RB_b」に置き換えることにより、サブセット320についてのPT-RS存在/密度をd2として決定することができる。
【0089】
次に、ネットワーク装置110または端末装置120は、周波数密度のうちの最大周波数密度に基づいてマップを決定することができる。言い換えれば、スキーム2a/2bについて、PDSCHに対するスケジューリングされたPRB全体におけるPT-RSの周波数密度は同じであり、密度はmax(d1,d2)として決定することができる。いくつかの実施例において、PT-RSが少なくとも一部分について存在する場合、PT-RSはスケジューリングされたPRB全体に存在する。例えば、PTRSが1つの部分について存在し、別の部分について存在しない場合、PTRSは両方の部分について存在しなければならない。個別に算出された周波数密度を比較することにより、リソースサブセット内の個々のリソースの数の比較を回避することができる。
【0090】
第2オプションの別の例として、PT-RSリソースオフセットの共通値は、リソースサブセットに対して設定されてもよい。このようにして、異なるリソースサブセットにおけるPT-RSの分布は可能な限り統一されることができる。PT-RSリソースオフセットのこの共通値を決定するために、ネットワーク装置110または端末装置120は、それぞれのリソースサブセットのリソースの数、それぞれのリソースサブセット内の周波数密度、および端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースとそれぞれのリソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することができる。
【0091】
例えば、
図3を参照し、TCI状態Aに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット310)の数をN
RB_a、TCI状態Bに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット320)の数をN
RB_bと仮定する。それぞれのリソースサブセットにおける周波数密度は、3GPP TS 38.214に定義された表5.1.6.3-2に基づいて上述したように決定することができる。端末装置120の識別子は、ネットワーク装置110および端末装置120には既知である。そして、3GPP TS 38.211に定義されている上述の式(1)を使用して、ネットワーク装置110および端末装置120は、リソースサブセット310および320について、それぞれのオフセット(例えば、k
RB_a
refおよびk
RB_b
ref)を決定することができる。
【0092】
そして、ネットワーク装置110または端末装置120は、オフセットのうちの最小オフセットに基づいて、すべてのリソースサブセットに対するPT-RSのマッピングを決定することができる。言い換えれば、最小オフセットは、すべてのリソースサブセットのPT-RSリソースオフセットの共通値として使用することができる。例えば、
図3を参照し、PDSCHの全てのスケジューリングされたPRBにおけるPT-RSリソースオフセットは同じであり、PT-RSリソースオフセットは、min(k
RB_a
ref,k
RB_b
ref)として決定することができる。このように、既出の式(1)を使用して、それぞれのリソースオフセットについて算出されたオフセットを比較することによって、PT-RSリソースオフセットの共通値を決定することができる。
【0093】
サブセットに対する共通のPT-RSリソースオフセット値を決定する代わりに、PT-RSリソースオフセットの共通値は、リソースサブセットのうちの最小のもの、すなわち、リソースの数が最小であるものに基づいてもよい。例えば、
図3を参照し、TCI状態Aに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット310)の数をN
RB_a、TCI状態Bに割り当て/関連付けられたリソース(例えば、PRB)(リソースサブセット320)の数をN
RB_bと仮定する。
【0094】
次に、ネットワーク装置110または端末装置120は、以下の式(2)に基づいて、PT-RSリソースオフセットの共通値を決定することができる。すなわち、スキーム2a/2bについて、2つのTCI状態に関連付けられた2つの部分のリソースオフセットは同じであり、値は以下のように決定することができる。
【数4】
式(2)において、他のパラメータは3GPP仕様(例えば、TS 38.211およびTS 38.214)で定義されている。この式(2)により、最終的な共通値k
RB
refは、リソースサブセットに対する個々のPT-RSリソースオフセットを計算および比較することなく、直接決定することができる。
【0095】
PT-RSをリソースサブセットにマッピングする第3のオプションにおいて、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングは、制御情報135に示されるリソースセット全体(すなわち、スケジューリングされた帯域幅)に基づいて決定することができる。言い換えれば、リソースサブセット内のそれぞれのリソースの数ではなく、リソースセット全体に基づいて、マッピングパラメータの共通値をリソースサブセットにつて設定することができる。例えば、反復スキーム2a/2bについて、2つのTCI状態に割り当て/関連付けられたスケジューリングされたPRBの2つの部分上のPT-RS設定(すなわち、PT-RS存在/密度/マッピング)は、スケジューリングされた帯域幅全体に基づくことができる。
【0096】
第3のオプションの例として、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。例えば、
図3を参照し、リソースセット300のリソースの数がN
RBであると仮定する。そして、リソースサブセット310および320におけるPT-RSの周波数密度の共通値は、N
RBに基づいて(例えば、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2によって)決定することが可能である。
【0097】
そして、ネットワーク装置110または端末装置120は、共通周波数密度に基づいて、1つのリソースサブセットがもう1つのリソースサブセットに続く順番で、PT-RSをリソースサブセットにマッピングすることができる。言い換えれば、スキーム2a/2bについて、PT-RSマッピング順番は、PT-RSが、1つのTCI状態に割り当てられ/関連付けられたスケジューリングされたPRBの一部にマッピングされ、次いで、他のTCI状態に割り当て/関連付けられたスケジューリングされたPRBの他の部分にマッピングされるというものである。例えば、
図3を参照し、PT-RSのマッピングは、リソースサブセット310上で実行され、次いでリソースサブセット320上で実行される。このようにして、異なるリソースサブセットにおけるPT-RSの分布は可能な限り統一されることができる。
【0098】
第3のオプションの別の例として、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースサブセットの数で乗じたリソースセット内のリソースの数にものに基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することができる。特に、PT-RS周波数密度は、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2に基づいており、スキーム2a/2bについては、表内のN
RBは、2*スケジューリングされたPRBの数(すなわち、スケジューリングされたPRBの数の2倍)に置き換えられる。例えば、
図3を参照し、リソースセット300は2つのサブセットに分割されているので、リソースサブセット310および320におけるPT-RSの周波数密度の共通値は、2N
RBに基づいて決定することができる。このように、リソースサブセット内の個々のリソースの数を決定することなく、PT-RSの周波数密度の共通値の計算を簡略化することができる。
【0099】
第3のオプションの別の例として、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースセット内のリソースの数に基づいて、PT-RSの初期周波数密度を決定することができる。例えば、
図3を参照すると、PT-RSの初期周波数密度は、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2を使用して、N
RBに基づいて決定することができる。次に、ネットワーク装置110または端末装置120は、リソースサブセットの数で乗じた初期周波数密度と1/2とのうちの最小値に基づいて、マッピングを決定することができる。
【0100】
特に、スキーム2a/2bについて、PT-RS周波数密度は、3GPP TS 38.214に定義されている表5.1.6.3-2に基づいており、最終的な密度は、min(1/2,2*密度)またはmin(1,2*密度)である。例えば、
図3を参照し、この値が1/2または1未満である場合、リソースサブセット310および320におけるPT-RSの周波数密度の共通値は、N
RBに基づいて決定された値の2倍であってもよく、それによって、PT-RSの周波数密度が過度に高くなることを防止し、PT-RSの伝送に起因する潜在的な干渉を回避することができる。加えて、このように、リソースサブセット内の個々のリソースの数を決定することなく、PT-RSの周波数密度の共通値の計算を簡略化することができる。
【0101】
第3のオプションのさらに別の例として、スキーム2a/2bについて、PT-RS周波数密度は、3GPP仕様TS38.214に定義されている表5.1.6.3-2とは異なる、新たに設計された表に基づくことができる。このようにして、リソースサブセット内のPT-RSの周波数密度は、3GPP仕様で定義されている表5.1.6.3-2の制限を受けることなく、他の任意の適切な方法で決定することができる。たとえば、新しい表は、以下の表1のように示すことができる。
【表6】
【0102】
図2に戻り、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングを決定した後、ネットワーク装置110および端末装置120は、それらの間でPT-RS伝送を実行230することができる。例えば、ネットワーク装置110と端末装置120との間で下りリンクPT-RSが送信される場合、各TCI状態について、ネットワーク装置110は、決定されたマッピングに従って、TCI状態に関連付けられたリソースサブセット内でPT-RSを端末装置120に送信する。受信側では、端末装置120は、決定されたマッピングに従って、TCI状態に関連付けられたリソースサブセット内で、ネットワーク装置110からPT-RSを受信する。
【0103】
代わりに、ネットワーク装置110と端末装置120との間で上りリンクPT-RSが送信される場合、各TCI状態について、端末装置120は、決定されたマッピングに従って、TCI状態に関連付けられたリソースサブセット内でPT-RSをネットワーク装置110に送信する。受信側では、ネットワーク装置110は、決定されたマッピングに従って、TCI状態に関連付けられたリソースサブセット内で、端末装置120からPT-RSを受信する。
【0104】
図4は本開示のいくつかの実施例によるもう1つの例示的な方法400のフローチャートを示す。いくつかの実施例において、方法400は、端末装置(例えば、
図1に示す端末機器120)において実現できる。さらに、または代替的に、方法400は、
図1に示されていない他の端末装置において実現してもよい。議論のために、方法400は、一般性を損なうことなく、端末装置120によって実行されるように、
図1を参照して説明される。
【0105】
ブロック410において、端末装置は、ネットワーク装置から、端末装置とネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよびTCI状態を示す制御情報を受信する。ブロック420において、端末装置は、それぞれのTCI状態に関連付けられるリソースサブセットを決定し、各リソースサブセットは、リソースセットの周波数領域における一部である。ブロック430において、端末装置は、PT-RSからリソースサブセットへのマッピングを決定する。
【0106】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットについてマッピングパラメータの値をそれぞれ決定すること、もしくは、リソースサブセットについてマッピングパラメータの共通値を決定することを含む。
【0107】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットの各々について、リソースサブセット内のリソースの数に基づいて、PT-RSの周波数密度を決定することを含む。
【0108】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、さらに、リソースサブセットの各々について、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースと、リソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することを含む。
【0109】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することと、前記数のうちの最大数を決定することと、最大数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することとを含む。
【0110】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、それぞれのリソースサブセット内のPT-RSの周波数密度を決定することと、周波数密度のうちの最大周波数密度に基づいてマッピングを決定することとを含む。
【0111】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、さらに、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースとそれぞれのリソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することと、オフセットのうちの最小オフセットに基づいてマッピングを決定することを含む。
【0112】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することと、共通周波数密度に基づいて、1つのリソースサブセットがもう1つのリソースサブセットに続く順番でPT-RSをリソースサブセットにマッピングすることとを含む。
【0113】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットの数で乗じたリソースセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することを含む。
【0114】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースセット内のリソースの数に基づいて、PT-RSの初期周波数密度を決定することと、リソースサブセットの数で乗じた初期周波数密度と1/2とのうちの最小値に基づいてマッピングを決定することを含む。
【0115】
図5は本開示のいくつかの実施例によるもう1つの例示的な方法500のフローチャートを示す。いくつかの実施例において、方法500は、ネットワーク装置(例えば、
図1に示すネットワーク装置110)において実現できる。さらに、または代替的に、方法500は、
図1に示されていない他のネットワーク装置において実現してもよい。議論のために、方法500は、一般性を損なうことなく、ネットワーク装置110によって実行されるように、
図1を参照して説明される。
【0116】
ブロック510において、ネットワーク装置は、端末装置へ、端末装置とネットワーク装置との間の通信のためのリソースセットおよびTCI状態を示す制御情報を送信する。ブロック520において、ネットワーク装置は、それぞれのTCI状態に関連付けられるリソースサブセットを決定し、各リソースサブセットは、リソースセットの周波数領域における一部である。ブロック530において、ネットワーク装置は、PT-RSのリソースサブセットへのマッピングを決定する。
【0117】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットについてマッピングパラメータの値をそれぞれ決定すること、もしくは、リソースサブセットについてマッピングパラメータの共通値を決定することを含む。
【0118】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットの各々について、リソースサブセット内のリソースの数に基づいて、PT-RSの周波数密度を決定することを含む。
【0119】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、さらに、リソースサブセットの各々について、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースと、リソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することを含む。
【0120】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数を決定することと、前記数のうちの最大数を決定することと、最大数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することとを含む。
【0121】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、それぞれのリソースサブセット内のリソースの数に基づいて、それぞれのリソースサブセット内のPT-RSの周波数密度を決定することと、周波数密度のうちの最大周波数密度に基づいてマッピングを決定することとを含む。
【0122】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、さらに、前記数、前記周波数密度、および前記端末装置の識別子に基づいて、マッピングのための開始リソースとそれぞれのリソースサブセット内の最も低い周波数を有するリソースとの間のオフセットを決定することと、オフセットのうちの最小オフセットに基づいてマッピングを決定することを含む。
【0123】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することと、共通周波数密度に基づいて、1つのリソースサブセットがもう1つのリソースサブセットに続く順番でPT-RSをリソースサブセットにマッピングすることとを含む。
【0124】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースサブセットの数で乗じたリソースセット内のリソースの数に基づいて、リソースサブセット内のPT-RSの共通周波数密度を決定することを含む。
【0125】
いくつかの実施例において、マッピングを決定することは、リソースセット内のリソースの数に基づいて、PT-RSの初期周波数密度を決定することと、リソースサブセットの数で乗じた初期周波数密度と1/2とのうちの最小値に基づいてマッピングを決定することを含む。
【0126】
図6は本開示のいくつかの実施例を実現するのに適した装置600の簡略化されたブロック図である。装置600は、
図1に示すネットワーク装置110と端末装置120のもう1つの例示的な実施例として考えられる。したがって、装置600は、ネットワーク装置110と端末装置120において、またはネットワーク装置110と端末装置120の少なくとも一部として実現することができる。
【0127】
図示されるように、装置600は、プロセッサ610と、プロセッサ610に結合されたメモリ620と、プロセッサ610に結合された適切な送信機(TX)および受信機(RX)640と、TX/RX640に結合された通信インターフェースとを含む。メモリ620は、プログラム630の少なくとも一部を記憶する。TX/RX640は双方向通信用のものである。TX/RX640は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、例えば、gNB又はeNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とgNB又はeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、gNB又はeNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、またはgNB又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0128】
プログラム630はプログラム命令を含むと仮定され、これらのプログラム指令が、関連するプロセッサ610によって実行される場合、装置600が本文において
図4と
図5の何れ1つを参照して説明した本開示の実施例に従って動作することを可能にする。本文の実施例は、装置600のプロセッサ610によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、またはハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実現できる。プロセッサ610は、本開示の様々な実施例を実現するように構成することができる。さらに、プロセッサ610とメモリ620との組み合わせは、本開示の様々な実施例を実現するのに適した処理装置650を形成することができる。
【0129】
非限定的な例として、メモリ620は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置およびシステム、光学メモリ装置およびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置600内には1つのメモリ620のみが示されているが、装置600内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。非限定的な例として、プロセッサ610は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの複数を含むことができる。装置600は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。
【0130】
本開示の装置および/または機器に含まれるコンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを含む様々な態様で実現することが可能である。一実施例において、1つまたは複数のユニットは、ソフトウェアおよび/またはファームウェア(例えば、記憶媒体に記憶された機械実行可能命令)を使用して実現されてもよい。機械実行可能命令に加えて、または機械実行可能命令に代えて、装置および/または機器内の一部または全てのユニットは、少なくとも部分的に、1つまたは複数のハードウェア論理コンポーネントによって実現されてもよい。例えば、限定しないが、使用可能なハードウェア論理コンポーネントの例示的なタイプは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複雑プログラマブルロジックデバイス(CPLD)などを含む。
【0131】
通常、本開示の様々な実施例は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、論理、またはそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティング装置によって実行できるファームウェアまたはソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施例の様々な態様は、ブロック図、フローチャートまたは他の何らかの絵画的表現を用いて図示および説明されているが、非限定的な例として、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技術、または方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路または論理、汎用ハードウェアまたはコントローラまたは他のコンピューティング装置、またはそれらの何らかの組み合わせで実施できることを理解されたい。
【0132】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図4から
図5を参照して上述した何れか1つのプロセスまたは方法を実行するために、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上の装置内で実行される、コンピュータ実行可能な命令(例えばプログラムモジュールに含まれる命令)を含む。通常、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実施したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。プログラムモジュールの機能は、様々な実施例において、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合または分割することができる。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカルまたは分散型装置内で実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体およびリモート記憶媒体両方内に配置されていてもよい。
【0133】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供され、プロセッサまたはコントローラによって実行される場合、プログラムコードで、フローチャートおよび/またはブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、または完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行することができる。
【0134】
上述のプログラムコードは、機械読み取り可能な媒体上で実施することができ、当該機械読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、または機器によって使用されるか、またはそれらと組み合わせて使用されるプログラムを含むかまたは記憶することができる、任意の有形媒体とすることができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体または機械読み取り可能な記憶媒体とすることができる。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体のシステム、機器、または装置、あるいは上記の任意の適切な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例示は、1本又は複数本のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータフロッピーディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または上述の任意の適切な組合せを含むことができる。
【0135】
また、動作が特定の順番で記述されているが、これは、所望の結果を得るために、示された特定の順番または連続した順番でこのような動作を実行すること、又は示された全ての動作を実行することが要求されていると理解すべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの具体的な実施例の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、特定の実施例に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施例のコンテキストで説明されたいくつかの特徴は、単一の実施例において組み合わされて実施されてもよい。逆に、単一の実施例の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施例において別々に、または任意の適切なサブ組合せで実施されてもよい。
【0136】
本開示は、構造的特徴および/または方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の具体的な特徴または動作に限定されないことが理解されるべきである。より正確に言うと、上述した具体的な特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
【国際調査報告】