(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(54)【発明の名称】成形済みのパルプ製コップカバーおよび紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体
(51)【国際特許分類】
B65D 47/36 20060101AFI20221122BHJP
B65D 47/06 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
B65D47/36
B65D47/06 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519189
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2020117721
(87)【国際公開番号】W WO2021057898
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201921611046.1
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520263800
【氏名又は名称】ビー グリーン パッケージング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】トン ジー
(72)【発明者】
【氏名】リー ジンメン
(72)【発明者】
【氏名】リュー ジージア
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA34
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC07
3E084DA01
3E084DB13
3E084DC07
3E084FA03
3E084FC01
3E084GA06
3E084GA08
3E084GB06
3E084GB12
3E084LA01
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
成形パルプ製紙コップカバープレートとリフティングカバーのための連結構造体であって、コップカバープレート(10)を有する連結構造体。コップカバープレートと一体に形成された引き裂き可能な折り返し式フリップカバー(20)がコップカバープレート上に配置され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバー(20)をコップカバープレートに対して折り返した後に飲み口(30)がコップカバープレート(10)に作られ、引き裂き可能な折り返し式リフティングカバー(20)の後側が少なくとも1つの折り返し応力連結箇所(40)によって飲み口(30)の壁に連結され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバー(20)の周方向側縁が引き裂き線によって飲み口(30)に連結され、飲み口(30)は、内径が頂部から底部まで次第に減少した円錐形飲み口であり、引き裂き線は、折り返し応力連結箇所(40)の側から遠ざかって位置するU字形断面部(10a)およびU字形断面部(10a)の2つの端のところに位置した弓形断面部(10b)を有し、引き裂き可能な連結箇所(50)がU字形断面部(10a)と弓形断面部(10b)との間に形成され、2つの引き裂き可能な連結箇所は、飲み口の軸線に関して対称に分布して配置され、引き裂き可能な連結箇所(50)からU字形断面部(10a)の底部までの垂直距離1(L1)は、引き裂き可能な連結箇所(50)から折り返し応力連結箇所(40)までの垂直距離2(L2)よりも長い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形パルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体であって、コップカバープレートと、前記コップカバープレートと一体に形成された引き裂き可能な折り返し式フリップカバーと、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーを前記コップカバープレートに対して折り返した後に前記コップカバープレートに作られる飲み口とを有し、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの後側が少なくとも1つの折り返し応力連結箇所によって前記飲み口の飲み口壁に連結され、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの周方向側縁が引き裂き線によって前記飲み口に連結されている、連結構造体において、前記飲み口は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口であり、前記引き裂き線は、前記折り返し応力連結箇所の側から遠ざかって位置するU字形断面部および前記U字形断面部の2つの端のところに位置した弓形断面部を有し、引き裂き可能な連結箇所が前記U字形断面部と前記弓形断面部との間に形成され、前記2つの引き裂き可能な連結箇所は、前記飲み口の軸線に関して対称に分布して配置され、前記引き裂き可能な連結箇所から前記U字形断面部の底部までの垂直距離1は、前記引き裂き可能な連結箇所から前記折り返し応力連結箇所までの垂直距離2よりも長い、連結構造体。
【請求項2】
前記引き裂き可能な折り返しフリップカバーの前記周方向側縁は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁である、請求項1記載の成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体。
【請求項3】
前記周方向側縁と前記飲み口の前記飲み口壁は、鋭角をなしている、請求項2記載の成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体。
【請求項4】
前記周方向側縁と前記飲み口の前記飲み口壁は、直角または鈍角をなしている、請求項2記載の成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体。
【請求項5】
前記飲み口は、丸形、長円形および正方形のうちの任意の形をしている、請求項1記載の成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体。
【請求項6】
前記引き裂き可能な折り返しフリップカバーの前記後側は、間隔を置いて配置された2つの折り返し応力連結箇所により前記飲み口の前記飲み口壁に連結されている、請求項1記載の成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体。
【請求項7】
成形済みパルプ製紙コップカバーであって、コップカバープレートと、前記コップカバープレートの外側周縁に連結されかつ前記コップカバープレートと一体に形成された環状部と、前記コップカバープレートと一体に形成されかつ前記コップカバープレート上に配置された引き裂き可能な折り返しフリップカバーと、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーを前記コップカバープレートに対して折り返した後に前記コップカバープレートに作られる飲み口とを有し、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの後側が間隔を置いて配置された2つの折り返し応力連結箇所によって前記飲み口の飲み口壁に連結され、前記引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの周方向側縁が引き裂き線によって前記飲み口に連結されている、成形済みパルプ製紙コップカバーにおいて、前記飲み口は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口であり、前記引き裂き可能な折り返しフリップカバーの前記周方向側縁は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁であり、前記コップカバープレートは、下方に凹状に形成されたフリップカバークランプ溝を備え、前記引き裂き可能折り返しフリップカバーは、前記コップカバープレートに対して折り返された後に前記フリップカバークランプ溝内にクランプされる、成形済みパルプ製紙コップカバー。
【請求項8】
前記引き裂き可能折り返しフリップカバーは、閉鎖プレート本体を含み、上方に凸状の接触突起が前記閉鎖プレート本体の上面上に配置され、前記接触突起に対応した成形溝が前記閉鎖プレート本体の下面上に配置されている、請求項7記載の成形済みパルプ製紙コップカバー。
【請求項9】
前記接触突起は、頂部から底部まで前方に傾斜した接触面と、前記接触面の頂側と前記閉鎖プレート本体の上面との間に連結された傾斜面とを備え、前記フリップカバークランプ溝は、前記接触面と合致する嵌合面1および前記傾斜面と合致する嵌合面2を有する、請求項8記載の成形済みパルプ製紙コップカバー。
【請求項10】
前記引き裂き線は、前記折り返し応力連結箇所の側から遠ざかって位置するU字形断面部および前記U字形断面部の2つの端のところに位置した弓形断面部を有し、引き裂き可能な連結箇所が前記U字形断面部と前記弓形断面部との間に形成され、前記2つの引き裂き可能な連結箇所は、前記飲み口の軸線に関して対称に分布して配置され、前記引き裂き可能な連結箇所から前記U字形断面部の底部までの垂直距離1は、前記引き裂き可能な連結箇所から前記折り返し応力連結箇所までの垂直距離2よりも長い、請求項7記載の成形済みパルプ製紙コップカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形済みのパルプ製紙コップカバーの技術分野に関し、特に、成形済みのパルプ製コップカバーおよび紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
成形済みパルプ製紙コップカバーは、環境に極めて優しく、しかも現在における技術の開発動向と一致している。
【0003】
成形済みパルプ製紙コップカバーをパルプ製紙コップに被せた後、パルプ製紙コップ内の液体の吸い出しを容易にするため、先行技術のやり方では、一般に、設計上、成形済みパルプ製紙コップカバー上に飲みポートを形成し、飲みポートは、衛生的かつ安全である引き裂き可能なフリップカバーによって閉じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術の成形済み紙コップカバーは、多くの利点を有するが、かかる成形済みパルプ製紙コップカバーには以下の欠点がある。
【0005】
第1に、引き裂き可能フリップカバーは、周囲に沿ってぐるりと等間隔に分布して配置された引き裂き可能な連結箇所により飲みポートに連結されている。引き裂き可能連結箇所を引き裂くのは難しく、過度の力を加えることによりコップ内の液体が揺さぶられて漏れる場合がある。
【0006】
第2に、引き裂き可能な割れ目の側壁は、垂直の表面である。フリップカバーを引き裂いて折り返すことが必要な場合、フリップカバーが上に曲がるのに十分広い割れ目が存在する必要がある。割れ目の幅は、広く、それにより断熱性能が落ちる。
【0007】
上述の問題を考慮して、本発明の目的は、成形済みのパルプ製紙コップカバーおよびコップカバープレートと引き裂くのが容易でありかつ断熱性能を向上させることができるフリップカバーのための連結構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によって提供される技術的解決策は、上述の目的を以下のように達成することにあり、すなわち、成形済みのパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体であって、コップカバープレートを有する連結構造体を提供する。コップカバープレートと一体に形成された引き裂き可能な折り返し式フリップカバーがコップカバープレート上に配置され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーをコップカバープレートに対して折り返した後に飲み口がコップカバープレートに作られ、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの後側が少なくとも1つの折り返し応力連結箇所によって飲み口の飲み口壁に連結され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの周方向側縁が引き裂き線によって飲み口に連結され、飲み口は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口であり、引き裂き線は、折り返し応力連結箇所の側から遠ざかって位置するU字形断面部およびU字形断面部の2つの端のところに位置した弓形断面部を有し、引き裂き可能な連結箇がU字形断面部と弓形断面部との間に形成され、2つの引き裂き可能な連結箇所は、飲み口の軸線に関して対称に分布して配置され、引き裂き可能な連結箇所からU字形断面部の底部までの垂直距離1は、引き裂き可能な連結箇所から折り返し応力連結箇所までの垂直距離2よりも長い。
【0009】
好ましい実施形態では、引き裂き可能な折り返しフリップカバーの周方向側縁は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁である。
【0010】
別の好ましい実施形態では、周方向側縁と飲み口の飲み口壁は、鋭角をなす。
【0011】
好ましい実施形態では、周方向側縁と飲み口の飲み口壁は、直角または鈍角をなす。
【0012】
好ましい実施形態では、飲み口は、丸形、長円形および正方形のうちの任意の一つの形をしている。
【0013】
好ましい実施形態では、引き裂き可能な折り返しフリップカバーの後側は、間隔を置いて配置された2つの折り返し応力連結箇所により飲み口の飲み口壁に連結される。
【0014】
成形済みパルプ製紙コップカバーは、コップカバープレートおよびコップカバープレートの外側周縁に連結されかつコップカバープレートと一体に形成された環状部を有する。コップカバープレートと一体に形成された引き裂き可能な折り返しフリップカバーがコップカバープレート上に配置され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーをコップカバープレートに対して折り返した後に飲み口がコップカバープレートに作られ、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの後側が間隔を置いて配置された2つの折り返し応力連結箇所によって飲み口の飲み口壁に連結され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバーの周方向側縁が引き裂き線によって飲み口に連結され、飲み口は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口であり、引き裂き可能な折り返しフリップカバーの周方向側縁は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁であり、コップカバープレートは、下方に凹状に形成されたフリップカバークランプ溝を備え、引き裂き可能折り返しフリップカバーは、コップカバープレートに対して折り返された後にフリップカバークランプ溝内にクランプされる。
【0015】
好ましい実施形態では、引き裂き可能折り返しフリップカバーは、閉鎖プレート本体を含み、上方に凸状の接触突起が閉鎖プレート本体の上面上に配置され、接触突起に対応した成形溝が閉鎖プレート本体の下面上に配置される。
【0016】
好ましい実施形態では、接触突起は、頂部から底部まで前方に傾斜した接触面および接触面の頂側と閉鎖プレート本体の上面との間に連結された傾斜面を有する。
【0017】
好ましい実施形態では、引き裂き線は、折り返し応力連結箇所の側から遠ざかって位置するU字形断面部およびU字形断面部の2つの端のところに位置した弓形断面部を有し、引き裂き可能な連結箇所がU字形断面部と弓形断面部との間に形成され、2つの引き裂き可能な連結箇所は、飲み口の軸線に関して対称に分布して配置され、引き裂き可能な連結箇所からU字形断面部の底部までの垂直距離1は、引き裂き可能な連結箇所から折り返し応力連結箇所までの垂直距離2よりも長い。
【0018】
先行技術と比較して、成形済みパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体は、以下の利点、すなわち、断熱性能の向上およびフリップカバーをひっくり返す際の滑らかさの向上をもたらす。さらに、引き裂き効率がさらに改善され、引き裂きに必要な力が大幅に節約され、かかる設計は、妥当性がありかつ人間工学的である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】別の視点から見た本発明の概略斜視図である。
【
図7】本発明により提供される引き裂かれて折り返された引き裂き可能フリップカバーの状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
これらの図には、コップカバープレート10、U字形断面部10a、弓形断面部10b、環状部100、内側凸状係止部100a、フリップカバースロット101、空気出口穴102、引き裂き可能な折り返しフリップカバー20、周方向側縁200、接触突起2011、接触面201a、傾斜面201b、閉鎖プレート本体2001、成形溝2021、飲み口30、折り返し応力連結箇所40、引き裂き可能な連結箇所50、垂直距離1(L1)、および垂直距離2(L2)が記載されている。
【0021】
以下は、本発明の特定の実施形態であり、図面を参照して本発明の技術的構想についてさらに説明しているが、本発明は、これら実施形態には限定されない。
【0022】
図1および
図2に示されているように、成形済みのパルプ製紙コップカバープレートとフリップカバーのための連結構造体は、コップカバープレート10を有し、コップカバープレート10の上面の外縁は、上方に凸状の環状突起を備え、凹状の凹み領域がコップカバープレート10の環状突起と上面との間に形成されている。コップカバープレート10は、コップカバープレート10と一体に形成された引き裂き可能な折り返しフリップカバー20を備えている。引き裂き可能折り返しフリップカバー20をコップカバープレート10に対して折り返すと、飲み口30がコップカバープレート10に形成される。好ましい実施形態は、飲み口30は、丸形、長円形および正方形のうちの任意の形をしている。
【0023】
当然のことながら、かかる飲み口は、不規則な形状を備えた種々の飲み口であっても良く、ただし、かかる飲み口が使用上の要件を満たすことができるということを条件とする。
【0024】
図5および
図6に示されているように、引き裂き可能折り返しフリップカバー20の後側は、少なくとも1つの折り返し応力連結箇所40により飲み口30の飲み口壁に連結されている。好ましい実施形態では、引き裂き可能折り返しフリップカバー20の後側は、間隔を置いて配置された2つの折り返し応力を連結箇所40により飲み口30の飲み口壁に連結されている。
【0025】
引き裂き可能折り返しフリップカバー20の周方向側縁は、引き裂き線によって飲み口30に連結され、飲み口30は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口であり、引き裂き可能な折り返しフリップカバー20の周方向側縁200は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁である。引き裂き可能折り返しフリップカバー20を引き裂いて折り返すと、引き裂き可能折り返しフリップカバー20の周方向側縁がテーパー付き飲み口の飲み口壁に接触するのは難しく、と言うのは、引き裂きおよび折り返しの滑らかさを向上させるとともに相互接触により生じる動きの妨げまたはそれどころかつかえて動かなくなるのを回避するために飲み口がテーパーしているからである。
【0026】
それと同時にテーパー付き飲み口の設計は、引き裂き線の割れ目幅を減少させることができ、それにより断熱性能を一段と向上させることができる。
【0027】
周方向側縁200と飲み口30の飲み口壁は、鋭角をなしている。
【0028】
図2および
図6に示されているように、引き裂きを容易にするため、本実施形態の引き裂き線は、折り返し応力連結箇所40の側から遠ざかって位置するU字形断面部10aおよびU字形断面部10aの2つの端のところに位置する弓形断面部10bを有し、引き裂き可能な連結箇所50がU字形断面部10aと弓形断面部10bとの間に形成され、2つの引き裂き可能な連結箇所50は、飲み口30の軸線に関して対称に分布して配置され、引き裂き可能な連結箇所50からU字形断面部10aの底部までの垂直距離1(L1)は、引き裂き可能な連結箇所50から折り返し応力連結箇所40までの垂直距離2(L2)よりも長い。この設計により、トリガ力の力支持箇所は、引き裂き時に引き裂き可能な連結箇所50の前に配置される。トリガ力の力支持箇所と引き裂き可能連結箇所50との間にはある特定の距離が存在するので、この距離は、引き裂き効率を向上させることができ、引き裂きに必要な力を減少させることができ、さらに大きな引き裂き力によって生じる内側の液体が揺さぶられて漏れるのをさらに回避することができる。
【0029】
折り返し応力連結箇所40の幅は、引き裂き箇所可能な連結箇所50の幅よりも広い。この設計は、主として、引き裂き中における支持強度をもたらすとともに引き裂きを容易にすることにある。
【0030】
図1、
図2、
図4および
図5に示されているように、成形済みパルプ製紙コップカバーは、コップカバープレート10およびコップカバープレート10の外側周縁に連結されかつコップカバープレート10と一体に形成された環状部100を有する。コップカバープレート10と一体に形成された引き裂き可能な折り返しフリップカバー20がコップカバープレート10上に配置され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバー20をコップカバープレート10に対して折り返した後に飲み口30がコップカバープレート10に作られ、引き裂き可能な折り返し式フリップカバー20の後側が間隔を置いて配置された2つの折り返し応力連結箇所40によって飲み口30の飲み口壁に連結され、引き裂き可能な折り返し式フリップカバー20の周方向側縁が引き裂き線によって飲み口30に連結され、飲み口は、内径が頂部から底部まで次第に減少したテーパー付き飲み口30であり、引き裂き可能な折り返しフリップカバー20の周方向側縁は、頂部から底部まで外方に配置された傾斜側縁である。
【0031】
同様に、かかる設計もまた、断熱性能を向上させるとともに引き裂き後の折り返しを容易にするとともに衝突を回避することにある。
【0032】
図1および
図2に示されているように、コップカバープレート10は、下方に凹状に形成されたフリップカバークランプ溝101を備え、引き裂き可能折り返しフリップカバー20は、コップカバープレート10に対して折り返された後にフリップカバークランプ溝101内にクランプされる。下方に凹状に形成されたフリップカバークランプ溝101は、コップカバープレート10に直に形成され、それにより構造体全体が単純化される。同時に、フリップカバーの設計クランプ溝101は、引き裂き可能折り返しフリップカバー20を折り返した後にこの引き裂き可能折り返しフリップカバー20を固定して引き裂き可能折り返しフリップカバー20の干渉を回避するために使用できる。
【0033】
さらに、
図2に示されているように、この実施形態の引き裂き可能折り返しフリップカバー20は、閉鎖プレート本体2001を有し、上方に凸状の接触突起2011が閉鎖プレート本体2001の上面上に配置され、接触突起2011に対応した成形溝2021が閉鎖プレート本体2001の下面に配置されている。
【0034】
図1、
図2および
図4に示されているように、フリップカバークランプ溝101は、接触面201aと合致する嵌合面1および傾斜面201bと合致する嵌合面2を有する。この設計により、フリップカバークランプ溝101からの引き裂き可能折り返しフリップカバー20の引き出しが容易になり、引き裂き可能折り返しフリップカバー20とフリップカバークランプ溝101の溝底部との間に、結果的に引き裂き可能折り返しフリップカバー20の引き出しを困難にする真空状態が生じるのが回避される。
【0035】
上向きの突起および上向きの突起に対応した成形溝2021は、材料を節約することができ、しかもコップカバーを軽量化することができる。
【0036】
次に、
図2に示されているように、接触突起2011は、頂部から底部まで前方に傾斜した接触面201aおよび接触面201aの頂側と閉鎖プレート本体200の上面との間に連結された傾斜面201bを有する。
【0037】
接触面201aは、コップカバープレートの上面と91~100°の角度をなし、このことによっても、脱型が容易になる。
【0038】
具体的に説明すると、
図2および
図6に示されているように、引き裂き線は、折り返し応力連結箇所40の側から遠ざかって位置するU字形断面部10aおよびU字形断面部10aの2つの端のところに位置した弓形断面部10bを有し、引き裂き可能な連結箇所50がU字形断面部10aと弓形断面部10bとの間に形成され、2つの引き裂き可能な連結箇所50は、飲み口30の軸線に関して対称に分布して配置され、引き裂き可能な連結箇所50からU字形断面部10aの底部までの垂直距離1(L1)は、引き裂き可能な連結箇所50から折り返し応力連結箇所40までの垂直距離2(L2)よりも長い。
【0039】
加うるに、
図3および
図4に示されているように、内側凸状係止部100aが環状部100の内壁の下側上に配置されている。コップカバーがパルプ製紙コップのコップ口を覆うと、内側凸状係止部100aは、パルプ製紙コップのコップ口の外壁の外側凸状部の下側上に配置され、すなわち、内側凸状係止部100aと外側凸状部は、液体の漏れを回避するための封止ロックを形成する。
【0040】
コップカバープレートは、引き裂き可能折り返しフリップカバー20から遠ざかって位置する空気出口穴102をさらに備えている。
【0041】
図7は、折り返し時における引き裂き線に沿う引き裂かれて折り返された引き裂き可能フリップカバー20の状態を示している。
【0042】
実施形態2
【0043】
周方向側縁200と飲み口30の飲み口壁は、直角または鈍角をなしている。
【0044】
本明細書において説明した特定の実施形態は、本発明の精神の例示に過ぎない。本発明の技術分野における当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなくまたは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を超えて、説明した特定の実施形態に種々の変更または補足を加えることができまたはこれらと置き換わる類似の方法を採用することができる。
【国際調査報告】