(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(54)【発明の名称】生理用タンポン形成用の装置
(51)【国際特許分類】
A61F 13/20 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
A61F13/20 260Z
A61F13/20 211Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519240
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2020076950
(87)【国際公開番号】W WO2021058765
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597046982
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Gmbh
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ブルックス・ニック
(72)【発明者】
【氏名】モーガン・ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ステムブリッジ・ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ホエールズ・トレバー
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA03
3B200AA15
3B200EA01
3B200EA27
(57)【要約】
吸収性タンポンの製造用ドーム形成ツールは、タンポンプレジット先端部を成形するためのデバイスで構成された複数のステーションと、各ステーションと係合する中空マンドレルと、を備える。各ステーションは、少なくとも1つの装着プレートによって支持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性タンポンの製造用のドーム形成ツールであって、タンポンプレジット先端部を成形するためのデバイスで構成された複数のステーションと、前記ステーションと係合する中空マンドレルと、を備え、前記ステーションが、少なくとも1つの装着プレートによって支持されており、
a)前記複数のステーションが、少なくとも1つの受動キャビティと少なくとも1つのチャック式デバイスとを備え、
b)前記中空マンドレルが、可動摺動インサートを収容するプリズムチューブであり、前記中空マンドレル及び前記可動摺動インサートが、タンポン先端部が前記ドーム形成ツールの使用中に成形されている間、タンポン取出し端部及び部分的にタンポン横面を支持するように配置及び構成されており、
c)前記摺動インサートが、前記中空マンドレルの長さに沿って移動することができる、ドーム形成ツール。
【請求項2】
前記摺動インサートが、前記中空マンドレルの壁のスロットと係合する停止ピンを備える、請求項1に記載のドーム形成ツール。
【請求項3】
前記摺動インサートが、前記ドーム形成ツールの使用中にタンポン取出し端部と係合するようにサイズ決めされたカップ状レセプタクルを備え、前記カップ状レセプタクルの縁部が、前記ドーム形成ツールの使用中にタンポン横面の一部と係合するように先細になっている、請求項1又は2に記載のドーム形成ツール。
【請求項4】
前記摺動インサート基部が、ロッドを通すことができる開口を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項5】
前記チャック式デバイスが、ドッキングリングと、前記ドッキングリングに形成された個別の案内路に嵌合する複数の可動ジョーと、を備え、各可動ジョーが、成形プロファイルを有し、
前記可動ジョーが、前記長手方向軸に対して20°~40°の角度で、前記チャック式デバイスの前記長手方向軸の周りに配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項6】
前記チャック式デバイスが、前記剛体を前記装着プレートに向かって押し付ける前記中空マンドレルによって閉鎖位置に作動されるまで、圧縮ばねによって開放位置に維持される、請求項1~5のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項7】
前記チャック式デバイスが、温度制御手段を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項8】
前記複数のステーションが、少なくとも2つのチャック式デバイスを備え、前記チャック式デバイスの各々が、可動ジョーの固有のセットを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項9】
前記複数のステーションが、少なくとも2つ、好ましくは3つの受動キャビティを備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項10】
前記ドーム形成ツールの最後のステーションが、前記中空マンドレルの内側に前記タンポンを戻す成形プッシャを備えた戻りステーションである、請求項1~9のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項11】
少なくとも1つのステーションが、前記タンポンプレジットの前記長手方向軸に沿って前記装着プレートに向かって、前記中空マンドレルの内側で前記タンポンプレジットを支持する前記摺動インサート基部に圧力を加える可動プッシュロッドを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のドーム形成ツール。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のドーム形成ツールを使用して、吸収性タンポンの挿入先端部を成形する方法であって、
a)摺動インサートを備えた中空マンドレルにタンポンプレジットを挿入する工程と、
b)前記タンポンプレジットの先端部を第1の受動キャビティドーム形成ツールに接触させて、前記タンポンの先端部を封止する工程と、
c)前記タンポンプレジットの前記先端部を第1のチャック式デバイスに接触させる工程と、
d)前記タンポンプレジットの前記先端部を第2のチャック式デバイスに接触させる工程であって、前記第2のチャック式デバイスの前記可動ジョーが、前記第1のチャック式デバイスの前記可動ジョーに比べて45°回転させられている、前記接触させる工程と、
e)前記タンポンプレジットの前記先端部を、キャビティがシームレスである第2の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、
f)前記タンポンプレジットの前記先端部を、キャビティがシームレスであり、かつ前記第2の受動キャビティドーム形成ツールの前記キャビティよりも小さい第3の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、
を含む、方法。
【請求項13】
前記受動又はチャック式デバイスを前記ドーム形成ツールに対して前記タンポンプレジットの前記先端部に接触させる各工程が、前記タンポン挿入先端部から延在する前記タンポン全長の最大30%に接触させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記受動又はチャック式デバイスを前記ドーム形成ツールに対して前記タンポンプレジットの前記先端部に接触させる各工程が、前記タンポン挿入先端部から延在する前記タンポン全長の最大25%、好ましくは20%、より好ましくは15%に接触させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記タンポン取出し端部から始まる前記タンポン全長の少なくとも70%、特に少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%が、前記摺動インサート及び前記中空マンドレルと接触している、請求項13又は14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
請求項12~15のいずれか一項に記載の方法によって作製される吸収性タンポン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、婦人衛生用の膣内タンポンに関する。特に、複数のステーションを有するタンポン製造用のドーム形成ツール、及びドーム形成ツールを用いて製造されるタンポンに関する。
【背景技術】
【0002】
膣内タンポンは何十年にもわたって使用されている。フィンガータンポンと、アプリケータを必要とするタンポンの2つのタイプのタンポンが市場に存在する。典型的には、フィンガータンポンは、1セットのジョーでブランクを径方向圧縮することによって形成される一方、アプリケータタンポンはブランクを成型することによって形成される。両方のタイプのタンポンは、概して円筒形状を有し、両方とも利点及び欠点を有する。
【0003】
フィンガータンポンは、アプリケータなしで手動で挿入することができ、シンプルで滑らかな表面を有する。しかしながら、指による挿入に必要な剛性を生成するために製品内部にプレスジョーによって形成される圧縮カラムは、消費者によっては不快な場合がある。アプリケータタンポンは、この剛性の問題を有さないと考えられる。しかしながら、アプリケータタンポンはアプリケータの使用を必要とし、追加の廃棄物を生み出す。
【0004】
所定位置にある間、着用者の活動、例えば、移動、スポーツ、又は更には咳払いに応じて、タンポンの位置が変化する場合があることを考慮に入れることも重要である。タンポンの新たな位置が適合していない場合、不快感や更には漏れさえ生じさせる可能性がある。
【0005】
漏れの回避及び着用の快適さは、消費者にとって2つの重要な利点である。
【0006】
これらの要件を満たすために成形タンポンが提案されている。これらの既存の成形品は、着用者の解剖学的構造により正確に一致し、それにより、側方漏れに対する更に良好な防御を提供して、不快感を低減し、膣内でより効率的に所定の位置にほぼ留まるとされている。
【0007】
Procter&Gamble Companyによる欧州特許第2349158(B1)号は、成形タンポンを製造する突起を有するキャリア金型を開示している。プッシュロッドによって圧力を受けると、キャリア金型の突起は、キャリア金型の一端を実質的に又は部分的に開放するように屈曲する。
【0008】
Procter&Gamble Companyによる欧州特許第1485055(B1)号は、成形タンポンの製造方法を開示している。本方法は、型を提供する工程と、タンポンプレジットと、移送部材を使用して、タンポンプレジットを型に移送して、タンポン型をもたらす工程と、切り込みを有する成形タンポンを自立させる工程と、タンポン型から成形タンポンを取り外す工程と、を含む。
【0009】
Procter&Gamble Companyによる欧州特許1267782(B1)号は、側方漏れを低減するように、湿潤環境への曝露時に非円形断面形状に径方向に拡張することができるフィンガータンポンを開示することを意図する。本開示はまた、タンポンブランク及びタンポンを製造するプロセスに関する。
【0010】
Ontex Hygieneartikel Deutschlandによる欧州特許出願公開第1759678(A1)号は、溝によって画定された少なくとも3つのリブを備えるタンポンであって、少なくとも1つのリブ又は溝が横断面において、半径から少なくとも部分的に発散する中央部を有することを特徴とするタンポン、並びにそのタンポンの製造プロセスの開示を主張している。本開示はまた、上記タンポン製造用のプレス機にも関する。
【0011】
Ontex Hygieneartikel Deutschlandによる米国特許第9155666(B2)号は、少なくとも3つのプレスジョーを備えた、タンポン製造用のプレス機の開示を主張しており、これにより、長手方向溝を有する吸収性材料を貫通するように構成された貫通セグメントであるPSLGと、長手方向に配列された複数の側部溝を有する吸収性材料を貫通するように構成された貫通セグメントであるPSSGとが提供される。
【0012】
Johnson&Johnsonによる欧州特許第2712596(B1)号は、婦人衛生用の膣内タンポンと、製造中に隣接貫通ジョーが同じタンポンプレス空間を通過する、比較的深い貫通溝を有する上記タンポンの製造方法、並びに上記タンポンの作製に有用な装置の開示を主張している。
【0013】
上記の例は、異なるプロファイル又は溝構成を有するタンポンを製造するためのプレス機を説明しているが、これらのタンポンは、従来の円筒形状を有する。
【0014】
更に、上記の例では、複雑な長手方向又は径方向の形状を有するタンポンを実現するために必要なドーム形成ツール構成に関する示唆はされてない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
成形された長手方向プロファイル及びその長さの少なくとも一部で楕円形断面を有する成形タンポンは、着用者の解剖学的構造へのより良好な適合を提供することができ、したがって、流体吸収性を損なうことなく着用者の快適性を高めることが見出された。
【0016】
一態様では、本発明は、吸収性タンポンを製造するためのドーム形成ツールを開示する。上記ツールは、タンポンプレジット先端部を成形するためのデバイスで構成された複数のステーションと、ステーションと係合する中空マンドレルと、を備え、ステーションは、少なくとも1つの装着プレートによって支持されている。
【0017】
更に、上記複数のステーションは、少なくとも1つの受動キャビティと少なくとも1つのチャック式デバイスとを備える。上記中空マンドレルは、可動摺動インサートを収容するプリズムチューブであり、中空マンドレル及び可動摺動インサートは、タンポン先端部が成形されている間、タンポンの取出し端部及び部分的にタンポン横面を支持する。上記摺動インサートは、上記中空マンドレルの長さに沿って移動することができる。
【0018】
別の態様では、本発明は、吸収性タンポンプレジットの挿入先端部を成形するための方法であって、摺動インサートを備えた中空マンドレルに圧縮タンポンプレジットを挿入する工程と、上記タンポンプレジットの先端部を第1の受動キャビティドーム形成ツールに接触させて、タンポンの先端部を封止する工程と、上記タンポンプレジットの先端部を第1のチャック式デバイスに接触させる工程と、上記タンポンプレジットの先端部を第2のチャック式デバイスに接触させる工程であって、第2のチャック式デバイスの可動ジョーが、第1のチャック式デバイスの可動ジョーに比べて45°回転させられている、接触させる工程と、上記タンポンプレジットの先端部を、キャビティがシームレスである第2の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、上記タンポンプレジットの先端部を、キャビティがシームレスであり、かつ当該第2の受動キャビティドーム形成ツールのキャビティよりも小さい第3の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、を含む、方法に関する。
【0019】
更に別の態様では、本発明は、本開示によるドーム形成ツールによって得られる成形タンポンに関する。
【0020】
本発明の他の態様及び特徴は、付属の図面と併せて、以下の本発明の具体的な実施形態の説明を精査することによって、当業者には明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明によるドーム形成ツールの一実施形態の断面図である。
【
図2】
図1の上部が
図2の左側に対応する、
図1に開示された実施形態の斜視図である。
【
図3】ドーム形成ツールステーションに面する複数のプッシュロッドの一実施形態の上面図である。代表的なタンポンプレジットは、右上角の代表的な中空マンドレル内に示されている。図示されるように、プッシュロッドは後退しており、摺動インサートは中空マンドレル内の後方位置にある。
【
図4】
図3の実施形態の平面図である。図示されるように、プッシュロッドは、ドーム形成ツールのステーションに向かって移動し、摺動インサートは、中空マンドレル内の前方位置に押されている。
【
図5】中空マンドレルの長手方向軸に沿った断面図である。図示されるように、摺動インサートは、中空マンドレル内の前方位置にある。
【
図6】中空マンドレルの長手方向軸に垂直な断面図である。
【
図8】前方位置に成形タンポンが装填された
図5~7の中空マンドレルの長手方向軸に沿った斜視断面図である。
【
図9】後方位置に成形タンポンが装填された
図5~7の中空マンドレルの長手方向軸に沿った斜視断面図である。
【
図10】本発明のドーム形成ツールで使用されるチャック式デバイスの長手方向軸に沿った断面図である。
【
図12】成形タンポンが装填された中空マンドレルと相互作用するチャック式デバイスの長手方向軸に沿った断面図である。図示されるように、チャック式デバイスのジョーは開放位置にある。
【
図13】成形タンポンが装填された中空マンドレルと相互作用する
図12のチャック式デバイスの長手方向軸に沿った断面図である。図示されるように、チャック式デバイスのジョーは閉鎖位置にある。
【
図14】図示されるような成形タンポンが装填された中空マンドレルと相互作用する
図12及び
図13のチャック式デバイスの長手方向軸に沿った断面図であり、チャック式デバイスジョーは、閉鎖位置にあり、成形タンポンの挿入先端部と接触している。
【
図15】長手方向軸を中心に90°回転した
図14に開示された構成の長手方向軸に沿った断面図である。
【
図16】一方が他方に対して長手方向軸を中心に45°回転している一対のチャック式デバイスの斜視図である。
【
図17】第1の構成における、本発明による中空マンドレル及び摺動インサートの斜視図である。
【
図18】その長手方向軸に垂直な軸を中心に90°回転した、
図17に開示された中空マンドレル及び摺動インサートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるとき、「プレジット」という用語及びその変化形は、体液を吸収するように設計された繊維などの吸収性材料のパッド又は圧定布に関する。「タンポンプレジット」又は「吸収性タンポンプレジット」は、プレス機でのタンポンブランクの圧縮後の圧縮吸収性材料に関する。上記のタンポンプレジットは、挿入先端部及び取出し端部の2つの先端部を有し、長手方向軸がこれら2つの先端部を通過する。
【0023】
本発明は、吸収性タンポンの製造用のドーム形成ツールであって、タンポンプレジット先端部を成形するためのデバイスで構成された複数のステーションと、各ステーションと係合する中空マンドレルと、を備える、ドーム形成ツールに関する。上記ステーションは、少なくとも1つの装着プレートによって支持され、上記複数のステーションは、少なくとも1つの受動キャビティと少なくとも1つのチャック式デバイスとを備える。上記中空マンドレルは、可動摺動インサートを収容するプリズムチューブであり、上記中空マンドレル及び可動摺動インサートは、タンポン先端部が成形されている間、タンポンの取出し端部及び部分的にタンポン横面を支持する。摺動インサートは、上記中空マンドレルの長さに沿って移動することができる。
【0024】
好ましい実施形態では、タンポンプレジット先端部は、上記ドーム形成ツールの全てのステーションと順に相互作用する。
【0025】
好ましくは、成形されたタンポンプレジットの先端部は、挿入先端部である。タンポンプレジットの他端は、取出し端部である。
【0026】
図1及び
図2は、本発明によるドーム形成ツールのステーションの例を示す。本実施形態では、ドーム形成ツール10は、3つの受動キャビティ100、400、及び500と2つのチャック式デバイス200及び300とを含む、6つのステーション100、200、300、400、500、及び600を備える。各ステーションは、プレート、102、202、302、402、502、及び602に装着されている。装着プレート102~602は、レール12に固定されてもよい。
【0027】
図3及び
図4は、一対のブラケット上に摺動可能に装着される摺動プッシュロッドレール14上に装着されたプッシュロッド104、204、304、404、及び504の例を示す。摺動インサート802を有する代表的な中空マンドレル800と、ドーム形成プロセス用に準備された吸収性タンポンも示されている。
【0028】
上記の実施形態は、線形動作のためにレール上に装着された複数のステーションを採用しているが、当業者は、ステーションが、ドラムや回転ディスクなどの使用など、回転動作のために配置及び構成され得ることを認識するであろう。
【0029】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「プリズムチューブ」という用語及びその変化形は、真っ直ぐであり、一定断面を有するチューブに関する。
【0030】
本発明の一実施形態では、上記可動摺動インサート802は、中空マンドレル800内をその長さに沿って自由に摺動することができるようなサイズに構成されているが、軸から外れて大きくねじれたり、動くことは防止されている。好ましくは、摺動インサート802は、中空マンドレル800の対応する内側断面よりもわずかに小さい断面を有する。
【0031】
図5、
図6、及び
図7は、本発明による中空マンドレル800及び摺動インサート802のより詳細な例を示す。
【0032】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「受動キャビティ」という用語及びその変化形は、体積又は形状を変更するためのいずれの技術的手段も含まない空洞に関する。キャビティは、固定された設計を有し、製造中に変更することができない。このタイプのキャビティは、可動ジョーによる製造中に変化し得るチャック式デバイスのキャビティとは異なる。
【0033】
本発明による複数のステーションの上記装着プレートは、全てのステーション若しくはステーション群で同じ装着プレートであってもよく、又はステーション毎に異なる装着プレートであってもよい。
【0034】
図8は、本発明の一実施形態による、摺動インサート802及び吸収性タンポン900を収容した中空マンドレル800を示す。タンポン900の取出し端部902、挿入先端部904(ドーム形成前)、及び長手方向軸T-Tが示されている。
【0035】
好ましい実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツール10は、上記中空マンドレル800の壁のスロット806と連続的に係合する停止ピン804を備えた摺動インサート802を備えてもよい。本実施形態は、中空マンドレル800内における摺動インサート802の前後両方の許容可能な変位を制限することが望ましい。
【0036】
図5、6、及び7を参照すると、中空マンドレル800及び摺動インサート802の実施形態が示されている。摺動インサート802は、摺動インサート壁の穴808に接続された停止ピン804を備えている。これらの停止ピン804は、中空マンドレル800の壁のスロット806と係合する。
【0037】
別の実施形態では、本発明は、上記摺動インサートが、タンポンプレジット900の取出し端部902と係合するようなサイズに構成されたカップ状レセプタクル810を形成し、レセプタクル810の縁部812が先細になって、タンポンプレジット横面の一部と係合することができる、吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールに関する。
【0038】
図5、6、及び7は、摺動インサート802のカップ状レセプタクル810と先細縁部812の例を示す。
図8及び
図9は、吸収性タンポン900を伴う摺動インサート802と、摺動インサート802のレセプタクル810がタンポン取出し端部902とどのように係合するかを示す。
【0039】
図6に示されるように、上記摺動インサート802の外形も、楕円形断面を有し得る。本実施形態では、摺動インサート802は、中空マンドレル800のキャビティ内で移動可能であり、このキャビティは、摺動インサート802のキャビティと実質的に一致する楕円形断面を有する。
【0040】
図5~7に示されるように、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールはまた、摺動インサート802を備えてもよく、摺動インサート802の基部814は、ロッド(図示せず)を通過させることができる開口816を有し得る。
【0041】
本実施形態は、例えば、ロッドなどの押し装置を用いて、中空マンドレル800及び摺動インサート802からタンポンプレジット900を取り出すのに有利である。
【0042】
本発明の好ましい実施形態において、上記ドーム形成ステーションのうちの少なくとも1つが、個別の案内路に嵌合される複数の可動ジョーを有する剛体を含むチャック式デバイスを有する、吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールに関する。このチャック式デバイスは、各可動ジョーが成形キャビティを有することを更に含んでもよい。可動ジョーは更に、長手方向軸に対して20度~40度の角度で、好ましくは対称的にチャック式デバイスの長手方向軸の周りに配設されてもよい。
【0043】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「チャック式デバイスの長手方向軸」という用語及びその変化形は、タンポンプレジットの長手方向軸と整合されたチャック式デバイスの軸に関する。
【0044】
言い換えれば、本発明によるチャック式デバイスは、それぞれが成形キャビティを有するいくつかの可動ジョーを備える円筒形の剛体であってもよい。更に、ジョーは、20°~40°の夾角を有する仮想円錐面の周りに対称的に配置されてもよく、チャック式デバイスは装着プレートによって支持される。
【0045】
各ジョーは、一方の端部で嵌合キャビティに嵌合し、装着プレートに接続する関節運動ボール端連結具によって動かすことができる。ジョーは、剛体が装着プレートに対して前方に(装着プレートから離れて)及び後方に(装着プレートに向かって)移動する際に、群として開閉させることができる。
【0046】
図10及び11を参照すると、チャック式デバイスの例が示されている。チャック式デバイス200は、上記デバイスのドッキングリング208内の案内路に嵌合されるいくつかの可動ジョー206を備える。上記案内路の輪郭210が示されている。各可動ジョー206は、一端に成形プロファイル212を有し、全ての成形プロファイル212の組み合わせが、ドーム形成キャビティ214を形成する。チャック式デバイスの長手方向軸X-Xは、ドーム形成キャビティ214の中心を通過する。各可動ジョー206は、チャック式デバイス200を装着プレート202に接続するボール端連結具216に装着されている。可動ジョー206は、チャック式デバイスの長手方向軸X-Xを中心に配置され、仮想円錐を画定する。
【0047】
「仮想円錐」、「仮想円錐形状」、及びそれらの変化形は、円錐形又は円錐台形状である形状を意味する。例えば、円錐の先端部は、切頭(円錐台)であってもよく、又は円錐の側面の一部が、1つ以上の平面を形成するように平坦化されてもよい。
【0048】
別の実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールは、中空マンドレルが剛体を装着プレートに向かって押すことによってチャック式デバイスが閉鎖位置に作動されるまで、圧縮ばねによって開放位置に維持されるチャック式デバイスを備えることができる。
【0049】
言い換えれば、チャック式デバイスの可動ジョーは、中空マンドレルの圧力によって作動させることができる。摺動インサートは、中空マンドレルがチャック式デバイスと接触しているときに、中空マンドレル内の後方又は前方の位置に位置することができる。
【0050】
したがって、チャック式デバイスの可動ジョーは、タンポンプレジットの挿入先端部に対して閉鎖することができる。又はその代わりに、タンポンプレジットの挿入先端部が、チャック式デバイスの閉鎖された可動ジョーに向かって押されてもよい。
【0051】
圧縮ばね218が、
図10及び11に示されている。圧縮ばね218は、装着プレート202から離れた仮想円錐形状を有するウェッジ220を押し、それに応じて、可動ジョー206が、デバイス長手方向軸X-Xから離れる方向にそれらの案内路内を摺動し、ドーム形成キャビティ214を開放させる。
【0052】
中空マンドレルがドッキングリング208を押して装着プレート202に向かって変位させると、横方向ばね222が、長手方向軸X-Xに向かって、可動ジョー206上、ひいてはウェッジ220上に径方向圧力を加える。ウェッジ220は、装着プレート202に向かって押し付けられ、圧縮ばね218を圧縮する。可動ジョー206が長手方向軸X-Xに向かって変位すると、ドーム形成キャビティ214が閉鎖する。
【0053】
言い換えれば、中空マンドレル800がチャック式デバイス200、300に圧力を加えると、ドッキングリング208及びウェッジ220が装着プレート202に向かって変位し、可動ジョー206は長手方向軸X-Xに向かって変位する。
【0054】
図12及び
図13は、これらの構成の変化を示す。
図12では、中空マンドレル800は、ドッキングリング208に単に接触しているだけで、ドッキングリング208又はウェッジ220のいずれかを変位させるのに十分な力を加えていない。したがって、ドーム形成キャビティ214は開放位置にある。
図13では、中空マンドレル800は、ドッキングリング208及びウェッジ220の両方を変位させるのに十分な力を加えている。したがって、ドーム形成キャビティ214は、吸収性タンポン900(ドーム形成前)がドーム形成キャビティ214内に押し込まれる前の閉鎖位置にある。
図14及び
図15(長手方向軸X-Xを中心に90°回転させた
図14の図を示す)は、中空マンドレル800がドッキングリング208と完全に係合して、閉鎖位置のドーム形成キャビティ214を形成するときのドーム型タンポン900を示す。
【0055】
本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールはまた、温度制御手段を備えたチャック式デバイスを含んでもよい。当該温度制御手段は、可動成形キャビティの温度を上昇又は下降させ、制御するために使用することができる。
【0056】
好ましい実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールは、少なくとも2つのチャック式デバイスを備え得る複数のステーションを有し、各チャック式デバイスは、異なるセットの可動ジョーを有してもよい。
【0057】
異なるキャビティを備えた少なくとも2つのチャック式デバイスを有することは、タンポンプレジット挿入先端部を少なくとも2つの異なる方法で、順に圧縮することを可能にするために望ましい場合がある。例えば、本実施形態は、成形挿入ドームの連続的な形成を可能にして、ドーム形成キャビティ214内の隣接する成形プロファイル212の間の接合部のアーチファクトの可能性を最小限に抑え、それによって、消費者にとってより魅力的である、更に滑らかな表面を挿入先端部に形成することができる。
【0058】
少なくとも2つのチャック式デバイスを備える本発明のドーム形成ツールの特定の実施形態では、第2のチャック式デバイスの可動ジョーを、第1のチャック式デバイスの可動ジョーに対して、チャック式デバイスの長手方向軸を中心に回転させることができる。
【0059】
好ましくは、長手方向軸に沿った第1のチャック式デバイスと第2のチャック式デバイスとの間の回転は45°である。本実施形態を
図16に示す。2つのチャック式デバイスが示されており、同様の参照番号は上記の通りである。
【0060】
別の好ましい実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールは、少なくとも2つ、好ましくは3つの受動キャビティを含み得る複数のステーションを有する。
【0061】
上述のように、これらの複数の受動キャビティは、タンポンプレジットの挿入先端部により均一で滑らかな表面を形成することができるために有利であり得る。
【0062】
ドーム形成ツールの当該受動キャビティのうちの1つは、タンポンの先端部がチャック式デバイスのドーム形成キャビティと接触して配置される前に、タンポンの挿入先端部を封止する、又は別様に滑らかにすることができる。
【0063】
ドーム形成ツールの受動キャビティは、シームレスであってもよい。
【0064】
本発明によるドーム形成ツールは、受動キャビティを含むことができ、上記受動キャビティのうちの少なくとも2つはシームレスなキャビティであり、上記受動キャビティの一方は他方よりも10%小さい。
【0065】
本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールの更に別の実施形態では、ドーム形成ツールの最後のステーションは、上記中空マンドレルの内側にタンポンを戻す成形プッシャを備えた戻りステーションであってもよい。
【0066】
図1は、成形プッシャ604を備えた戻りステーション600の例を示す。
【0067】
好ましい実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造のためのドーム形成ツールは、少なくとも1つのステーションが、タンポンプレジットの長手方向軸に沿って装着プレートに向かって、中空マンドレルの内側でタンポンプレジットを支持する摺動インサート基部に圧力を加える可動プッシュロッドを備える。
【0068】
図5及び
図17は、プッシュロッドによって圧力が加えられる摺動インサート基部814を示す。
図3及び
図4は、5つのステーションが、プッシュロッド104、204、304、404、及び504を備え、プッシュロッド端部106が摺動インサート基部814と接触している例を示す。
【0069】
当該可動プッシュロッドは、チャック式デバイスのためのカウンタプッシャとして作用し、摺動インサート802、よってタンポンプレジット900の挿入先端部904を、ドーム形成キャビティ214、314に向かって押圧する。
【0070】
タンポンプレジットの長手方向軸に沿って、装着プレートに向かって当該圧力が加えられる際、タンポンが、加えられる長手方向及び軸方向の力に抗して、摺動インサート及び中空マンドレルによって完全に支持されることが好ましい。これにより、ドーム成形中のタンポンの変形の可能性が最小限に抑えられる。
【0071】
言い換えれば、ドーム形成される吸収性タンポンが、摺動インサートを備えた中空マンドレル内で運ばれることによって、軸方向位置及び反応力は、摺動インサートの基部又は摺動インサートの外後面に作用するプッシュロッドによって決定される。したがって、ドーム形成される端部と反対側の吸収性タンポンの端部は、損傷に対して保護される。
【0072】
任意選択的に、ドーム形成ツールは、可動プッシュロッドを備えた2つ以上のステーションを有してもよく、可動プッシュロッドは異なる長さを有する。
【0073】
例えば、これにより、タンポンプレジットが、各連続ツールステーションの適用によってわずかに短縮されることがなくなる。したがって、各ステーションは、目的の成形効果を完全に付与するのに十分な力を加えるように作製することができる。
【0074】
一実施形態では、本発明は、タンポン挿入先端部を始点としたタンポン全長の30%、特に25%、好ましくは20%、より好ましくは15%以下が、ドーム形成ツールのステーションのうちの少なくとも1つと係合する、吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールに関する。
【0075】
「タンポン全長」とは、タンポンプレジット長手方向軸に沿う長さを意味する。
【0076】
あるいは、本発明は、タンポン挿入先端部を始点としたタンポン全長の1%超、特に5%超、好ましくは10%超が、ドーム形成ツールのステーションのうちの少なくとも1つと係合される、ドーム形成ツールに関する。
【0077】
別の実施形態では、本発明による吸収性タンポン製造用のドーム形成ツールでは、タンポン取出し端部を始点としたタンポン全長の少なくとも70%、特に少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%が、摺動インサート及び中空マンドレルと接触している。
【0078】
言い換えれば、ステーションに向かってタンポンに圧力が加えられるドーム形成中、タンポンプレジット表面の少なくとも70%、特に少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%が、加えられる力による変形に対する保護のために、当該摺動インサート及び中空マンドレルによって支持される。例えば、変形は、フィンガータンポンの圧縮カラムを損傷することがあり、このように損傷したフィンガータンポンは、消費者によって使用不能になる場合がある。
【0079】
本発明によるドーム形成ツールを使用して吸収性タンポンの挿入先端部を成形する方法は、摺動インサートを備えた中空マンドレル内にタンポンプレジットを挿入する工程と、タンポンプレジットの先端部をドーム形成ツールの第1の受動キャビティに接触させてタンポンの先端部を封止する工程と、タンポンプレジットの先端部を第1のチャック式デバイスに接触させる工程と、タンポンプレジットの先端部を第2のチャック式デバイスに接触させる工程であって、第2のチャック式デバイスの可動ジョーが、第1のチャック式デバイスの可動ジョーに比べて45°回転させられている、接触させる工程と、タンポンプレジットの先端部をキャビティがシームレスである第2の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、タンポンプレジットの先端部をキャビティがシームレスであり、第2の受動キャビティドーム形成ツールのキャビティよりも小さい第3の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、を含む。
【0080】
好ましくは、第2のチャック式デバイスの可動ジョーは、チャック式デバイスの長手方向軸に従って45°回転させられている。当該軸は、タンポンがチャック式デバイスと係合する際にタンポンプレジットの長手方向軸と整合される。
【0081】
「第2の受動キャビティのキャビティより小さい」とは、キャビティの容積がより小さいことを意味し、又は別の実施形態では、周囲又はキャビティ縁部がより小さいことを意味し得る。
【0082】
更に別の実施形態では、本発明は、本開示に記載されるようなドーム形成ツールを使用して挿入先端部が成形され得る吸収性タンポンを指すことができる。
【0083】
上記の明細書及び実施形態は、本明細書で開示される本発明の完全かつ非限定的な理解を助けるために提示されるものである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態及び実施形態を製造することが可能であるため、本発明は、以下に添付する特許請求の範囲に含まれるものである。
【0084】
〔実施の態様〕
(1) 吸収性タンポンの製造用のドーム形成ツールであって、タンポンプレジット先端部を成形するためのデバイスで構成された複数のステーションと、前記ステーションと係合する中空マンドレルと、を備え、前記ステーションが、少なくとも1つの装着プレートによって支持されており、
a)前記複数のステーションが、少なくとも1つの受動キャビティと少なくとも1つのチャック式デバイスとを備え、
b)前記中空マンドレルが、可動摺動インサートを収容するプリズムチューブであり、前記中空マンドレル及び前記可動摺動インサートが、タンポン先端部が前記ドーム形成ツールの使用中に成形されている間、タンポン取出し端部及び部分的にタンポン横面を支持するように配置及び構成されており、
c)前記摺動インサートが、前記中空マンドレルの長さに沿って移動することができる、ドーム形成ツール。
(2) 前記摺動インサートが、前記中空マンドレルの壁のスロットと係合する停止ピンを備える、実施態様1に記載のドーム形成ツール。
(3) 前記摺動インサートが、前記ドーム形成ツールの使用中にタンポン取出し端部と係合するようにサイズ決めされたカップ状レセプタクルを備え、前記カップ状レセプタクルの縁部が、前記ドーム形成ツールの使用中にタンポン横面の一部と係合するように先細になっている、実施態様1又は2に記載のドーム形成ツール。
(4) 前記摺動インサート基部が、ロッドを通すことができる開口を有する、実施態様1~3のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(5) 前記チャック式デバイスが、ドッキングリングと、前記ドッキングリングに形成された個別の案内路に嵌合する複数の可動ジョーと、を備え、各可動ジョーが、成形プロファイルを有し、
前記可動ジョーが、前記長手方向軸に対して20°~40°の角度で、前記チャック式デバイスの前記長手方向軸の周りに配置されている、実施態様1~4のいずれかに記載のドーム形成ツール。
【0085】
(6) 前記チャック式デバイスが、前記剛体を前記装着プレートに向かって押し付ける前記中空マンドレルによって閉鎖位置に作動されるまで、圧縮ばねによって開放位置に維持される、実施態様1~5のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(7) 前記チャック式デバイスが、温度制御手段を備える、実施態様1~6のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(8) 前記複数のステーションが、少なくとも2つのチャック式デバイスを備え、前記チャック式デバイスの各々が、可動ジョーの固有のセットを有する、実施態様1~7のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(9) 前記複数のステーションが、少なくとも2つ、好ましくは3つの受動キャビティを備える、実施態様1~8のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(10) 前記ドーム形成ツールの最後のステーションが、前記中空マンドレルの内側に前記タンポンを戻す成形プッシャを備えた戻りステーションである、実施態様1~9のいずれかに記載のドーム形成ツール。
【0086】
(11) 少なくとも1つのステーションが、前記タンポンプレジットの前記長手方向軸に沿って前記装着プレートに向かって、前記中空マンドレルの内側で前記タンポンプレジットを支持する前記摺動インサート基部に圧力を加える可動プッシュロッドを備える、実施態様1~10のいずれかに記載のドーム形成ツール。
(12) 実施態様1~11のいずれかに記載のドーム形成ツールを使用して、吸収性タンポンの挿入先端部を成形する方法であって、
a)摺動インサートを備えた中空マンドレルにタンポンプレジットを挿入する工程と、
b)前記タンポンプレジットの先端部を第1の受動キャビティドーム形成ツールに接触させて、前記タンポンの先端部を封止する工程と、
c)前記タンポンプレジットの前記先端部を第1のチャック式デバイスに接触させる工程と、
d)前記タンポンプレジットの前記先端部を第2のチャック式デバイスに接触させる工程であって、前記第2のチャック式デバイスの前記可動ジョーが、前記第1のチャック式デバイスの前記可動ジョーに比べて45°回転させられている、前記接触させる工程と、
e)前記タンポンプレジットの前記先端部を、キャビティがシームレスである第2の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、
f)前記タンポンプレジットの前記先端部を、キャビティがシームレスであり、かつ前記第2の受動キャビティドーム形成ツールの前記キャビティよりも小さい第3の受動キャビティドーム形成ツールに接触させる工程と、
を含む、方法。
(13) 前記受動又はチャック式デバイスを前記ドーム形成ツールに対して前記タンポンプレジットの前記先端部に接触させる各工程が、前記タンポン挿入先端部から延在する前記タンポン全長の最大30%に接触させることを含む、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記受動又はチャック式デバイスを前記ドーム形成ツールに対して前記タンポンプレジットの前記先端部に接触させる各工程が、前記タンポン挿入先端部から延在する前記タンポン全長の最大25%、好ましくは20%、より好ましくは15%に接触させることを含む、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記タンポン取出し端部から始まる前記タンポン全長の少なくとも70%、特に少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%が、前記摺動インサート及び前記中空マンドレルと接触している、実施態様13又は14のいずれかに記載の方法。
【0087】
(16) 実施態様12~15のいずれかに記載の方法によって作製される吸収性タンポン。
【国際調査報告】