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特表2022-550129胎児心音及び子宮収縮信号を監視するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(54)【発明の名称】胎児心音及び子宮収縮信号を監視するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/08 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
A61B8/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519464
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 US2020052759
(87)【国際公開番号】W WO2021062180
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】62/907,522
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】522119927
【氏名又は名称】ビーエフエルワイ オペレーションズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス,ネバダ,ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601BB03
4C601DD07
4C601DD09
4C601EE11
4C601GB06
4C601GB18
4C601JC06
4C601JC11
4C601JC16
4C601JC37
4C601LL26
(57)【要約】
本明細書に記述される技術の態様は、胎児心音及び子宮収縮信号を監視することに関する。超音波システムは、超音波データを収集するために容積を掃引することと、超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することと、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを自動的に操向することとを行うように構成され得る。超音波システムは、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であるか又は最高品質で検出可能である場所を判定するように更に構成され得る。超音波システムは、対象に結合された超音波パッチなどのウェアラブル超音波装置を含み得る。ウェアラブル超音波装置は、超音波ビームを3次元で操向する能力を有する超音波トランスデューサの2次元アレイを有し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
超音波システム
を含み、前記超音波システムは、
対象内の複数の領域から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することと、
前記収集された超音波データの組から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することと、
その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、前記超音波データの複数の組の1つに対応する前記対象内の領域から更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を自動的に構成することにより、前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視することと
を行うように構成される、装置。
【請求項2】
前記超音波装置は、ウェアラブル超音波装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ウェアラブル超音波装置は、対象に結合された超音波パッチを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ウェアラブル超音波装置は、超音波トランスデューサの2次元アレイを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記超音波データの複数の組のそれぞれは、時系列のAラインを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記データの複数の組のそれぞれは、前記対象内の2次元スライスから収集された時系列の超音波画像を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記超音波システムは、前記収集された超音波データの組から前記胎児心音信号を検出するとき、Mモード超音波技法を使用するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の前記品質に基づいて、前記超音波データの複数の組の1つに対応する前記対象内の前記領域から前記更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を自動的に構成するとき、前記更なる超音波データを収集するために、超音波ビームを3次元で前記領域に操向するために超音波トランスデューサの2次元アレイを使用するように前記超音波装置を構成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の前記品質に基づいて、前記超音波データの複数の組の1つに対応する前記対象内の前記領域から前記更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を自動的に構成するとき、前記対象内の前記複数の領域の他のものから超音波データを収集することなく、前記更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を構成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の前記品質に基づいて、前記超音波データの複数の組の1つに対応する前記対象内の前記領域から前記更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を自動的に構成するとき、最高品質胎児心音信号、最高品質子宮収縮信号又は胎児心音及び子宮収縮信号の最高の組み合わされた品質を有する超音波データの組に対応する前記対象内の領域から前記更なる超音波データを収集するように前記超音波装置を構成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記超音波システムは、
前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質を継続的又は定期的に監視することと、
前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号の前記品質が閾値品質を超過しないことに基づいて、前記対象内の前記複数の領域のサブセットから超音波データの複数の組を収集するように前記超音波装置を構成することと
を行うように更に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記領域の前記サブセットは、前記更なる超音波データが収集された前記対象内の前記領域をほぼ中心とする第1の特定の割合の領域である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記領域の前記サブセットは、前記更なる超音波データが収集された前記対象内の前記領域の周りの螺旋曲線に沿っている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記超音波システムは、前記胎児心音信号を監視するために超音波ビームを1つの領域に操向し、且つ前記子宮収縮信号を監視するために前記超音波ビームを別の領域に操向するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記超音波システムは、前記子宮収縮信号が監視されるサンプリングレートよりも高いサンプリングレートで前記胎児心音信号を監視するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記超音波システムは、処理装置であって、その表示画面上に1つ又は複数のグラフとして前記胎児心音信号及び/又は子宮収縮信号を表示するように構成された処理装置に通信リンク上で前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号を送信するように更に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記処理装置は、携帯電話、タブレット、ラップトップ又は標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
装置であって、
超音波システム
を含み、前記超音波システムは、
超音波データを収集するために容積を掃引することと、
前記超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することと、
前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを自動的に操向することと
を行うように構成される、装置。
【請求項19】
前記超音波データは、前記容積内の異なる場所で収集された超音波データの複数の組を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記超音波システムは、前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であるか又は最高品質で検出可能である場所を判定するように更に構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記超音波システムは、超音波データを収集するために、変更された容積を掃引するように更に構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記超音波システムは、前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であるか又は最高品質で検出可能である場所を判定するように更に構成され、及び
前記超音波システムは、超音波データを収集するために、前記変更された容積を掃引するとき、前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号が予め監視された前記場所に基づいて、変更された容積を掃引するように構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記変更された容積は、前記胎児心音及び/又は子宮収縮信号が予め監視された前記場所を中心とする掃引で収集される、請求項21に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、代理人整理番号第B1348.70156US00号の下、2019年9月27日に出願された「METHODS AND APPARATUSES FOR MONITORING FETAL HEARTBEAT AND UTERINE CONTRACTION SIGNALS」という名称の米国特許出願第62/907,522号明細書の米国特許法第119条(e)の下での利益を主張し、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
概して、本明細書に記述される技術の態様は、超音波システム及び装置に関する。特定の態様は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するための超音波システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
超音波装置は、人間に可聴であるものよりも高い周波数を有する音波を使用して診断撮像及び/又は治療を実行するために使用され得る。超音波撮像は、内部の軟組織身体構造を観察するために使用され得る。超音波のパルスが組織内に送信されると、異なる振幅の音波は、異なる組織境界面でプローブに向かって反射されて戻ることができる。次いで、これらの反射された音波を記録し、且つ操作者に対して画像として表示することができる。音響信号の強度(振幅)及び波が身体を通して移動するために必要な時間は、超音波画像を生成するために使用される情報を提供することができる。超音波装置を使用して多くの異なるタイプの画像を形成することができる。例えば、組織の2次元断面、血流、経時的な組織の動き、血液の場所、特定の分子の存在、組織の剛性又は3次元領域の解剖構造を示す画像を生成することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の一態様によれば、装置は、超音波システムであって、超音波データを収集するために容積を掃引することと、超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することと、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを自動的に操向することとを行うように構成された超音波システムを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、超音波データは、容積内の異なる場所で収集された超音波データの複数の組を含む。いくつかの実施形態では、超音波システムは、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であるか又は最高の品質で検出可能である場所を判定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、超音波データを収集するために、変更された容積を掃引するように更に構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であるか又は最高品質で検出可能である場所を判定するように更に構成され、及び超音波システムは、超音波データを収集するために、変更された容積を掃引するとき、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が予め観察された場所に基づいて、変更された容積を掃引するように構成される。いくつかの実施形態では、変更された容積は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が予め観察された場所を中心とする掃引で収集される。
【0006】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、ウェアラブル超音波装置を含む。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、対象に結合された超音波パッチを含む。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、超音波トランスデューサの2次元アレイを有する。いくつかの実施形態では、超音波システムは、超音波装置と通信する処理装置を含む。いくつかの実施形態では、処理装置は、携帯電話、タブレット、ラップトップ又は標準カーディオトコグラフィー(CTG)システムの処理装置を含む。いくつかの実施形態では、処理装置は、標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置を含み、超音波装置は、ケーブルの一端に結合するように構成された出力ポートを含み、及びケーブルの別の端部は、標準CTGシステムの処理装置に結合されるように構成される。
【0007】
本出願の別の態様によれば、装置は、超音波システムであって、対象内の複数の領域から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することと、収集された超音波データの組から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することと、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成することにより、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視することとを行うように構成された超音波システムを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、対象内の複数の領域から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成するとき、対象内の特定の領域から超音波データの複数の組のそれぞれを収集するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波データの複数の組のそれぞれは、時系列のAラインを含む。いくつかの実施形態では、時系列は、心音モーションをキャプチャするために十分に長い期間にわたる。いくつかの実施形態では、データの複数の組のそれぞれは、対象内の2次元スライスから収集された時系列の超音波画像を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出するとき、Mモード超音波技法を使用するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出するとき、超音波データ内の胎児心音信号を検出するようにトレーニングされた統計モデルを使用するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から子宮収縮信号を検出するとき、組織収縮の超音波データを分析するためにスペックル追跡技法を使用するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から子宮収縮信号を検出するとき、超音波画像内の子宮の周りの筋肉の厚さを計測するようにトレーニングされた統計モデルを使用するように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成するとき、更なる超音波データを収集するために、超音波ビームを3次元で領域に操向するために超音波トランスデューサの2次元アレイを使用するように超音波装置を構成するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成するとき、対象内の複数の領域の他のものから超音波データを収集することなく、更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、所定の時間期間にわたって胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成するとき、最高品質胎児心音信号を有する超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成するとき、最高品質子宮収縮信号を有する超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの複数の組の1つに対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成するとき、胎児心音及び子宮収縮信号の最高の組み合わされた品質を有する超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成するように構成される。いくつかの実施形態では、胎児心音及び子宮収縮信号の組み合わされた品質は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との平均である。いくつかの実施形態では、胎児心音信号の品質は、胎児心音信号の信号対ノイズ比(SNR)に基づく。いくつかの実施形態では、胎児心音信号の品質は、統計モデルが更なる超音波データから胎児心音信号を正確に判定した統計モデルのコンフィデンスのレベルに基づく。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号の品質は、子宮収縮信号の信号対ノイズ比(SNR)に基づく。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号の品質は、統計モデルが子宮の周りの筋肉の厚さを正確に計測した統計モデルのコンフィデンスのレベルに基づく。
【0011】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質を継続的又は定期的に監視することと、胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過しないことに基づいて、対象内の複数の領域のサブセットから超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することとを行うように更に構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、対象内の複数の領域のサブセットから超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成するように更に構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、更なる超音波データが収集された領域に基づいて領域のサブセットを選択するように構成される。いくつかの実施形態では、領域のサブセットは、更なる超音波データが収集された対象内の領域をほぼ中心とする第1の特定の割合の領域である。いくつかの実施形態では、領域のサブセットは、更なる超音波データが収集された対象内の領域の周りの螺旋曲線に沿っている。
【0012】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、対象内の異なる領域からの胎児心音及び子宮収縮信号を監視するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、胎児心音信号を監視するために超音波ビームを1つの領域に操向し、且つ子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを別の領域に操向するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、子宮収縮信号が監視されるサンプリングレートよりも高いサンプリングレートで胎児心音信号を監視するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、表示のために胎児心音及び/又は子宮収縮信号を出力するように更に構成される。いくつかの実施形態では、超音波システムは、処理装置であって、その表示画面上に1つ又は複数のグラフとして胎児心音信号及び/又は子宮収縮信号を表示するように構成された処理装置に通信リンク上で胎児心音及び/又は子宮収縮を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、処理装置は、携帯電話、タブレット、ラップトップ又は標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置を含む。いくつかの実施形態では、処理装置は、標準カーディオトコグラフィーの処理装置を含み、超音波装置は、ケーブルの一端に結合するように構成された出力ポートを含み、及びケーブルの別の端部は、標準CTGシステムの処理装置に結合するように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態では、超音波システムは、ウェアラブル超音波装置を含む。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、対象に結合された超音波パッチを含む。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、超音波トランスデューサの2次元アレイを有する。いくつかの実施形態では、超音波システムは、超音波装置と通信する処理装置を含む。いくつかの実施形態では、処理装置は、携帯電話、タブレット、ラップトップ、標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置を含む。いくつかの実施形態では、処理装置は、標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置を含み、超音波装置は、ケーブルの一端に結合するように構成された出力ポートを含み、及びケーブルの別の端部は、標準CTGシステムの処理装置に結合するように構成される。
【0015】
いくつかの態様は、超音波システムが実行するように構成される動作を実行するための方法を含む。
【0016】
以下の例示的且つ非限定的な図を参照して、様々な態様及び実施形態について説明する。これらの図は、必ずしも正確な縮尺で描写されていないことを理解されたい。複数の図に出現する品目は、それらが出現する図のすべてで同じ又は類似の参照符号によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示すフロー図である。
図2】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図3】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図4】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図5】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図6】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図7】本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセスを示す別のフロー図である。
図8】本明細書に記述される特定の実施形態による例示的な超音波パッチの斜視図である。
図9】本明細書に記述される特定の実施形態による図8の超音波パッチの分解図である。
図10】本明細書に記述される特定の実施形態による図8の超音波パッチの別の分解図である。
図11】本明細書に記述される特定の実施形態による、患者に結合された図8の超音波パッチの図である。
図12】本明細書に記述される特定の実施形態による別の例示的な超音波パッチの斜視図である。
図13】本明細書に記述される特定の実施形態による超音波パッチのための例示的な代替の固定機構の図である。
図14】本明細書に記述される特定の実施形態による、患者に固定された図13の超音波パッチの図である。
図15】本明細書に記述される特定の実施形態による例示的な超音波システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
分娩時に胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視することが望ましい場合がある。カーディオトコグラフィーシステム内のトランスデューサは、このような信号を監視するために対象の子宮に隣接して結合され得るが、対象及び/又は胎児の運動に起因して、トランスデューサは、対象上の1つの場所で胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出可能であり得るが、所定の時間期間後に信号を検出できなくなる場合がある。従って、トランスデューサの位置の頻繁な手動での再調節が必要になり得る。トランスデューサの位置を再調節する同じ必要性は、分娩前の胎児心音及び/又は子宮収縮信号の自宅監視の期間中(例えば、高リスク妊娠の場合)にも発生し得る。
【0019】
最近、超音波回路及び集積回路上の多数の超音波トランスデューサの2次元アレイを内蔵する超音波オンチップが開発されている。大きい超音波トランスデューサアレイは、このような超音波オンチップが高度な撮像機能を有することを許容し得る。例えば、2次元超音波トランスデューサアレイは、超音波ビームが3次元で操向され、対象内の容積から3次元超音波データを収集することを可能にし得る。超音波オンチップは、ウェアラブル超音波装置のコアを形成するためにサイズが十分に小さいことができる。ウェアラブル超音波装置は、超音波パッチのフォームファクタ又は対象に結合し得る何らかの他のフォームファクタであり得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、超音波トランスデューサ、送信回路及び受信回路を含み得る点で自給式であり得、これらの一部又はすべては、超音波オンチップ内に含まれ得る。送信回路は、例えば、超音波を放出するために超音波トランスデューサを駆動するように構成された高電圧パルサを含み得る。受信回路は、例えば、(特定の順序においてではなく)アナログ超音波信号を受信し、アナログ超音波信号をデジタル化し、超音波信号から超音波画像をフィルタリング、圧縮、ビーム形成及び/又は形成し、且つ互いに同期した状態で機能するように回路の異なる部分を制御及び調整するように構成されたアナログ及びデジタル回路を含み得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、ウェアラブル超音波装置上に配置された超音波トランスデューサにより、それ自体が収集した超音波信号から超音波画像を生成する能力を有することができる。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、別の処理装置に結合されなくてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、重量が1kg未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、重量が0.5kg未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、重量が0.25kg未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、厚さが5cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、厚さが2.5cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、厚さが1.25cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、厚さが1cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が180cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が90cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が45cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が25cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が15cm未満であり得る。いくつかの実施形態では、このようなウェアラブル超音波装置は、容積が6cm未満であり得る。
【0021】
超音波オンチップの更なる説明については、2017年6月19日に出願され、且つ米国特許出願公開第2017-0360399A1号明細書として公開された(且つ本出願の譲受人に譲渡された)「UNIVERSAL ULTRASOUND DEVICE AND RELATED APPARATUS AND METHODS」という名称の米国特許出願公開第15/626,711号明細書及び/又は2018年11月15日に出願され、且つ米国特許出願公開第2019-0142387A1号明細書として公開された「ULTRASOUND APPARATUSES AND METHODS FOR FABRICATING ULTRASOUND DEVICES」という名称の米国特許出願公開第16/192,603号明細書を参照されたく、これらの両方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
本発明者らは、超音波オンチップを含むこのようなウェアラブル超音波装置(例えば、パッチ)が胎児心音及び/又は子宮収縮モニタとして構成され得ることを認識した。具体的には、本発明者らは、3次元で超音波ビームを操向するためのその超音波オンチップの2次元超音波トランスデューサアレイを有するウェアラブル超音波装置の能力が、対象及び/又は胎児が運動するのに伴ってウェアラブル超音波装置が胎児心音及び/又は子宮収縮信号を自動的に追跡することを可能にし得ることを認識した。いくつかの実施形態では、ウェアラブル超音波装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を見出すために画像空間をスキャニングし得るサーチアルゴリズムを実装し、且つ次いで信号が監視される間に信号を合焦状態に維持するための追跡アルゴリズムを実装するように構成することができる。画像空間のスキャニングは、最も強い胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出され得る場所を見出すために、対象内の容積から超音波データを収集するステップを含み得る。次いで、ウェアラブル超音波装置は、その場所に超音波ビームを自動的に操向することができる。信号が監視される間に信号を合焦状態に維持することは、対象及び/又は胎児の運動に起因して、超音波ビームが、最も強い胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出され得る新しい場所に再操向されるべきかどうかを判定するために、予め監視された場所の近傍のより小さい容積から超音波データを定期的に収集するステップを含み得る。
【0023】
本明細書に記述される実施形態は、多数の方法の任意のもので実装され得ることを理解されたい。以下では、例示を目的としてのみ、特定の実装形態の例が提供される。本明細書に記述される技術の態様は、この観点で制限されないことから、提供されるこれらの実施形態及び特徴/能力は、個々に、一緒に又は2つ以上の任意の組合せで使用され得ることを理解されたい。
【0024】
図1図7は、本明細書に記述される特定の実施形態による、胎児心音又は子宮収縮信号を監視する例示的なプロセス100~700を示すフロー図である。プロセス100は、概略的なプロセスであり、及びプロセス100の更なる詳細は、プロセス200~700を参照して見出すことができる。プロセス100~700は、超音波システムによって実行される。超音波システムは、対象から超音波データを収集するように構成された超音波装置を含む。いくつかの実施形態では、超音波装置は、対象及び具体的には対象の子宮に隣接する領域に結合された超音波パッチなどのウェアラブル超音波装置であり得る。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波オンチップを含むことができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、超音波装置と通信する処理装置を含むこともできる。処理装置は、例えば、携帯電話、タブレット、ラップトップ、標準カーディオトコグラフィー(CTG)システムの処理装置(例えば、トランスデューサを除いたCTGシステムの部分)又は超音波装置と通信する別のタイプの電子装置であり得る。超音波装置及び処理装置を含む実施形態では、超音波装置及び処理装置は、有線通信リンク上(例えば、Ethernet、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル又はライトニングケーブル上)又は無線通信リンク上(例えば、BLUETOOTH、WiFi、ZIGBEE又はセルラー(例えば、3G、LTE又はCAT-M1)無線通信リンク上)で通信することができる。処理装置が標準CTGシステムの処理装置である実施形態では、超音波装置は、ケーブルの一端に結合するように構成された出力ポートを含み得、その他端は、CTGシステムの処理装置に結合されるように構成される。例えば、USB通信の場合、超音波装置は、USBポート及びUSBプロトコルによる通信の能力を有する回路を含み得る。いくつかの実施形態では、超音波システムは、処理装置を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置は、プロセス100~700のすべてを実行することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置(例えば、超音波パッチ)は、プロセス100~700を実行することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、プロセス100~700の一部を実行し得、及び処理装置は、プロセス100~700の他の部分を実行し得る。プロセス100~700の任意のものは、例えば、分娩時又は自宅監視における期間(例えば、高リスク妊娠の場合)に胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために使用することができる。
【0025】
プロセス100の行為102では、超音波システムは、超音波データを収集するために容積を掃引する。超音波データは、容積内の異なる場所で収集された超音波データの複数の組を含み得る。いくつかの実施形態では、処理装置は、超音波データを収集するために容積を掃引するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波データを収集するために容積を掃引するようにそれ自体を構成することができる。プロセス100は、行為102から行為104に進む。
【0026】
行為104では、超音波システムは、行為102で収集された超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出する。超音波システムは、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出可能であり、且つ/又は最高品質で検出可能である場所を判定することができる。いくつかの実施形態では、処理装置は、超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波データ内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することができる。プロセス100は、行為104から行為106に進む。
【0027】
行為106では、超音波システムは、行為104で検出された胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを自動的に操向する。具体的には、超音波システムは、行為104で判定された場所に超音波ビームを操向することができる。いくつかの実施形態では、処理装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを操向するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを操向するようにそれ自体を構成することができる。
【0028】
図1に示されるように、超音波システムは、行為106において、任意選択により行為106a及び106bを実行することもできる。行為106aでは、超音波システムは、監視される胎児心音信号が、医学的に注目に値する胎児心音信号を示すかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、この判定を実施するために、超音波装置は、胎児心音信号から胎児心拍数を判定し、且つ次いで胎児心拍数が医学的に注目に値するかどうかを判定することができる。例えば、医学的に注目に値する胎児心拍数は、特定の閾値心拍数を超過するか又は特定の閾値心拍数未満の心拍数であり得る。監視される胎児心音信号が、医学的に注目に値する胎児心音信号を示すと超音波システムが判定した場合、プロセス100は、行為108に進む。超音波システムが監視される胎児心音信号が、医学的に注目に値する胎児心音信号を示すと判定した場合、プロセス100は、行為106bに進み、ここで、超音波システムは、医学的に注目に値する胎児心音信号に関する通知を生成する。いくつかの実施形態では、超音波装置は、行為106aで判定を実施し得、且つ行為106bで通知を生成し得、及び行為106bの一部として、有線通信リンク上(例えば、Ethernet、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル又はライトニングケーブ上)又は無線通信リンク上(例えば、BLUETOOTH、WiFi、ZIGBEE又はセルラー(例えば、3G、LTE又はCAT-M1)無線通信リンク上で通知を処理装置に送信し得る。いくつかの実施形態では、処理装置は、行為106aで判定を実行し得、且つ行為106bで通知を生成し得る。通知は、例えば、胎児心拍数の処理装置上における表示、心拍数が過剰に大きい若しくは過剰に小さいかどうかに関する表示及び/又は処理装置によって生成された可聴アラームを含み得る。但し、他の形態の通知も同様に使用することができる。プロセスは、行為106bから行為108に進む。超音波システムが行為106a及び106bを実行しない場合、プロセス100は、行為106から108に進む。行為106a及び106bは、医学的に注目に値する胎児心音信号との関連で記述及び図示されるが、他の実施形態では、行為106a及び106bは、医学的に注目に値する子宮収縮信号を判定し得、且つそれに関する通知を生成し得る。
【0029】
超音波システムは、所定の時間期間にわたり、行為106で胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視することができる。但し、所定の時間期間後、胎児及び/又は対象の運動に起因して、胎児心音及び/又は子宮収縮は、超音波システムが超音波ビームを行為106で操向した場所において、もはや検出不能若しくは十分なレベルの品質で検出不能又は最高の入手可能なレベルの品質で検出不能となり得る。従って、行為108では、超音波システムは、超音波データを収集するために、変更された容積を掃引する。掃引は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号が行為106で予め監視された場所に基づいて、行為102における掃引から変更することができる。例えば、変更された容積は、以前の監視場所を中心とするより小さい容積であり得る。従って、行為108における掃引は、狭い掃引と見なされ得る一方、行為102における掃引は、広い掃引と見なすことができる。処理は、行為108から行為104に進んで戻る。従って、行為108における変更された掃引を実行した後、行為104では、超音波システムは、再度掃引から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出し、且つ行為106では、超音波システムは、更なる監視のために超音波ビームを(潜在的に以前の場所と異なる場所に)操向する。
【0030】
次に、図2を参照すると、プロセス200では、行為202は、行為102に対応し得、及び行為204は、行為104に対応し得、行為206は、行為106に対応し得、及び行為208~214及び216は、行為108に対応し得る。
【0031】
プロセス200の行為202では、超音波システムは、対象内の複数の領域から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成する。本明細書で参照される領域は、場所の任意の組であり得る。超音波データのそれぞれの組は、対象内の特定の領域から収集することができる。超音波システムは、行為202で超音波掃引を実行するものと見なすことができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波データの複数の組を収集するようにそれ自体を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、(例えば、通信リンク上でコマンドを送信することにより)超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、データの複数の組のそれぞれは、時系列のAラインであり得る。超音波システムは、単一の次元、複数の次元に沿ったラスタリングを通して又は空間内で(例えば、螺旋などの)曲線に沿ったスキャニングを通して複数のAラインを収集するように超音波装置を構成することができる。時系列は、心音モーションをキャプチャするために十分に長い期間にわたり得る。いくつかの実施形態では、データの複数の組のそれぞれは、対象内の2次元スライスから収集された時系列の超音波画像であり得る。2次元スライスのそれぞれからの超音波画像は、超音波装置のトランスデューサアレイに対する異なる仰角又は方位角で収集することができる。いくつかの実施形態では、2次元スライスから超音波画像を収集することは、単一の次元に沿ったAラインのラスタ収集を含み得る。いくつかの実施形態では、2次元スライスから超音波画像を収集することは、空間合成などの技法を使用する、超音波装置のトランスデューサアレイに対する複数の異なる角度におけるAラインの複数のラスタ収集を含む。いくつかの実施形態では、2次元スライスから超音波画像を収集することは、必ずしも合焦されたAラインでなくてもよい平面波又は発散ビームなどの照明技法を使用する超音波データのラスタ収集を含み得る。いくつかの実施形態では、2次元スライスから超音波画像を収集することは、合成アパーチャ技法などの技法を使用するステップを含み得、ここで、特定の方向に沿った再構築は、いくつかの方向がそれと組み合わされる時点まで完全なものでなくてもよい。いくつかの実施形態では、複数の2次元スライスからの超音波画像の複数の組は、一緒に3次元容積を構成する。プロセス200は、行為202から行為204に進む。
【0032】
行為204では、超音波システムは、行為202で収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出する。いくつかの実施形態では、胎児心音信号を検出することは、Mモード超音波技法を使用するステップを含み得る。超音波データがAラインを含む実施形態では、Mモード超音波技法をAラインに直接適用することができる。超音波データが2次元スライスからの超音波画像を含む実施形態では、Mモード技法は、2次元超音波画像内の特定のAラインに適用することができる。いくつかの実施形態では、胎児心音信号を検出することは、超音波データ内の胎児心音信号を検出するようにトレーニングされた統計モデルを使用するステップを含み得る。例えば、統計モデルは、心音サイクルの特定のフェーズ(例えば、収縮期又は拡張期)に属するものとして超音波画像を分類するようにトレーニングされ得、及び心音信号(例えば、心拍数)は、心音サイクルのフェーズの連続的な開始点間の時間を判定することにより検出することができる。本明細書に記述される統計モデルの任意のものは、例えば、畳み込みニューラルネットワーク、全結合ニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク(例えば、ロングショートタームメモリ(LSTM)リカレントニューラルネットワーク)、ランダムフォレスト、サポートベクトルマシン、線形クラシファイア及び/又は任意の他の統計モデルであり得る。本出願に記述される統計モデルの任意のものは、超音波装置上において保存及び実行することができる。例えば、超音波装置は、統計モデルを動作させるように設計された1つ又は複数のチップを含み得る。チップは、テンサー処理ユニット(TPU)などの人工知能(AI)アクセレレータチップであり得る。代わりに、本出願に記述される統計モデルの任意のものは、超音波装置と通信する処理装置又は超音波装置若しくは処理装置によってアクセスされる電子装置上において保存及び実行することもできる。胎児心音信号の検出の更なる詳細については、Peters et.al.,Monitoring the fetal heart non-invasively:A review of methods,Journal of perinatal medicine,2001に見出すことができ、この内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、行為204で検出を実行することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、行為204で検出を実行することができる。プロセス200は、行為204から行為206に進む。
【0033】
行為206では、超音波システムは、対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成する。領域は、その胎児心音信号の品質に基づいた超音波データの組に対応する。領域は、行為202で超音波データの組が収集された領域であり得る。超音波システムは、更なる超音波データを収集するために、超音波ビームを3次元で領域に操向するためにその超音波トランスデューサの2次元アレイを使用するように超音波装置を構成することができる。超音波システムは、行為202で超音波データが収集された他の領域から超音波データを収集することなく、この超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。行為206で収集された超音波データに基づいて、超音波システムは、(例えば、行為204を参照して記述される技法を使用して)胎児心音信号を検出することができる。従って、行為206は、胎児心音信号の監視を構成し得、且つ所定の時間期間にわたって実行され得る。いくつかの実施形態では、胎児心音の品質は、胎児心音信号の信号対ノイズ比(SNR)(例えば、胎児心音信号が判定されるMモードデータのSNR)に基づき得る。いくつかの実施形態では、胎児心音信号の品質は、総計モデルが超音波データから胎児心音信号を正確に判定した統計モデルのコンフィデンスのレベルに基づき得る。例えば、コンフィデンスのレベルは、心音サイクルの特定のフェーズ(例えば、収縮期又は拡張期)に属するものとして統計モデルが超音波画像を正確に分類した、統計モデルが有するコンフィデンスのレベルに関連し得る。いくつかの実施形態では、超音波システムは、最高品質を有する超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、行為206で品質を判定することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、行為206で品質を判定することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、更なる超音波データを収集するようにそれ自体を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、(例えば、通信リンク上でコマンドを送信することにより)更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。プロセス200は、行為206から行為208に進む。
【0034】
超音波システムは、更なる超音波データを収集し得、且つそれにより所定の時間期間にわたって行為206で胎児心音信号を監視することができる。但し、胎児及び/又は対象の運動に起因して、胎児心音は、超音波システムが行為206でデータを収集する領域でもはや検出不能、十分なレベルの品質でもはや検出不能又は最高の入手可能なレベルの品質でもはや検出不能となり得る。従って、超音波システムは、行為208で別の超音波掃引を実行する。行為208は、行為206後に設定された所定の時間期間(即ち設定された監視期間後)に発生し得る。胎児及び/又は対象が監視期間で極端な量だけ移動しないという仮定に基づいて、超音波システムは、行為202からのすべての領域にわたって掃引を実行しなくてもよい。代わりに、超音波システムは、これらの場所のサブセットにわたり、変更された掃引を実行し、ここで、超音波システムは、予め監視された領域の周りをサーチすることができる。従って、行為202の掃引は、広い掃引と見なし得る一方、行為208の掃引は、狭い掃引と見なすことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、狭い掃引は、広い掃引よりも小さい任意の掃引であり得る。例えば、広い掃引及び狭い掃引がAラインの掃引であると考える。いくつかの実施形態では、広い掃引は、40度、50度、60度、70度、80度、90度、100度、110度、120度又はこれらの値間の度数の任意の他のスパンの方位角方向、仰角方向又は方位角及び仰角方向(即ち立体角を定義する)の両方におけるスパンにわたり得る。いくつかの実施形態では、狭い掃引は、5度、10度、15度又はこれらの値間の度数の任意の他のスパンの方位角方向、仰角方向又は方位角及び仰角方向の両方(即ち立体角を定義する)におけるスパンにわたり得る(X度にわたる掃引は、掃引が-X/2度~X/2度に及ぶことを意味し得ることを理解されたい)。別の例として、広い掃引及び狭い掃引が超音波画像の掃引であると考える。いくつかの実施形態では、広い掃引は、40度、50度、60度、70度、80度、90度、100度、110度、120度又はこれらの値の度数間の任意の他のスパンの仰角方向におけるスパンにわたり得る。いくつかの実施形態では、狭い掃引は、5度、10度、15度又はこれらの値間の度数の任意の他のスパンの仰角方向におけるスパンにわたり得る。
【0036】
行為208では、超音波システムは、(行為202で超音波データが収集される)対象内の複数の領域のサブセットから超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成する。いくつかの実施形態では、超音波システムは、(「監視される領域」と以下で呼称され得る)行為206で更なる超音波データが収集される領域に基づいて領域のサブセットを選択することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、行為202で超音波データが収集される領域のX%(ここで、Xは、0~100の数である)から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、領域のサブセットは、監視される領域をほぼ中心とする第1のX%の領域であり得る。例えば、超音波システムは、ラスタスキャニングによって超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、及びラスタスキャニングのほぼ中心は、監視される領域であり得る。別の例として、超音波システムは、監視される領域の周りの螺旋曲線に沿って超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波データの複数の組を収集するようにそれ自体を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、(例えば、通信リンク上でコマンドを送信することにより)超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することができる。プロセス200は、行為208から行為210に進む。
【0037】
行為210では、超音波システムは、行為208で収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出する。胎児心音信号の検出の更なる説明は、行為204を参照して見出すことができる。プロセス200は、行為210から行為212に進む。
【0038】
行為212では、超音波システムは、(行為208からの)収集された超音波データの組内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過するかどうかを判定する。胎児心音信号の品質に関連して、いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの任意のものにおける胎児心音信号の信号対ノイズ比(SNR)(例えば、胎児心音信号が判定されたMモードデータのSNR)が閾値SNRを超過するかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、統計モデルが、コンフィデンスの閾値レベルを超過したコンフィデンスのレベルにより、収集された超音波データの任意のものから胎児心音信号を正確に判定するかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、行為212で判定を実行することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、行為212で判定を実行することができる。超音波システムが、収集された超音波データ内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過すると判定した場合、プロセス200は、行為212から行為206に進む。行為206では、超音波システムは、この場合にも胎児心音の監視を実行するが、この監視のための超音波データは、行為206を通した以前の反復におけるものと異なる領域から収集することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、最高品質を有する、行為208で収集された超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。超音波システムが、収集された超音波データ内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過しないと判定した場合、プロセス200は、行為212から行為214に進む。
【0039】
行為214では、超音波システムは、対象内の複数の領域の別のサブセット(即ち行為208のサブセットと異なる)から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成する。いくつかの実施形態では、超音波システムは、行為202で超音波データが収集された次のY%領域(即ち第1のX%後の次のY%であり、ここで、Yは、0~100-Xの数である)から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、領域のサブセットは、監視される領域を中心とする次のY%の領域であり得る。換言すれば、超音波システムは、(行為208からのサーチと比較して)監視される領域の更なる周りをサーチすることができる。いくつかの実施形態では、超音波装置は、超音波データの複数の組を収集するようにそれ自体を構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置と通信する処理装置は、(例えば、通信リンク上でコマンドを送信することにより)超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成することができる。プロセスは、行為214から行為210に進み、ここで、超音波システムは、行為214で収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出する。
【0040】
いくつかの実施形態では、行為208~214が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為206で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、プロセス200は、行為206から行為202に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。いくつかの実施形態では、行為212~214が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為208で収集された超音波データが閾値品質を超過するかどうとは無関係に、行為208でスキャニングされた特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。
【0041】
次に、図3を参照すると、プロセス300では、行為302は、行為102に対応し得、行為304は、行為104に対応し得、行為306~308は、行為106に対応し得、及び行為310は、行為108に対応し得る。
【0042】
行為302では、超音波システムは、対象内の複数の領域から超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成する。行為302の更なる説明は、行為202を参照して見出すことができる。プロセス300は、行為302から行為304に進む。
【0043】
行為304では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音信号を検出する。行為304の更なる説明は、行為204を参照して見出すことができる。プロセス300は、行為304から行為306に進む。
【0044】
行為306では、超音波システムは、その胎児心音信号の品質に基づいて、超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成する。行為306の更なる説明は、行為306を参照して見出すことができる。プロセス300は、行為306から行為308に進む。
【0045】
行為308では、超音波システムは、(行為306からの)収集された超音波データの組内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過するかどうかを判定する。行為308の更なる説明は、行為212を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、行為306で収集された超音波データに対して継続的に行為308を実行することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、行為306で収集された超音波データに対して定期的に行為308を実行することができる。収集された超音波データ内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過すると超音波システムが判定した場合、プロセス300は、行為308を反復し、ここで、超音波システムは、胎児心音信号を収集し、且つ収集された胎児心音信号の品質が閾値品質を超過するかどうかを判定することを継続する。超音波システムが、収集された超音波データ内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過しないと判定した場合、プロセス300は、行為308から行為310に進む。
【0046】
行為310では、超音波システムは、対象内の複数の領域のサブセットから超音波データの複数の組を収集するように超音波装置を構成する。行為310の更なる説明は、行為208を参照して見出すことができる。行為310は、行為302の掃引と比較して変更された掃引を実行するステップを含む。いくつかの実施形態では、超音波システムは、超音波データが行為302で収集された領域のX%(ここで、Xは、0~100の数である)から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。いくつかの実施形態では、領域のサブセットは、監視される領域を中心とする最初のX%の領域であり得る。行為308を通した次の反復では、収集された超音波データ内の胎児心音信号の品質が閾値品質を超過しないと超音波システムが判定した場合、行為310では、超音波システムは、超音波データが行為310を通して以前の反復で収集された領域の次のY%(ここで、Yは、0~100-Xの数である)から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、行為308~310が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為306で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、プロセス300は、行為306から行為302に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。
【0048】
プロセス300では、胎児心音信号の監視時、超音波システムは、継続的又は定期的に信号の品質を監視し得ることを理解されたい。信号の品質が閾値未満に降下した場合、超音波システムは、胎児心音を計測するべき新しい領域についてサーチするために、変更された掃引を実行することができる。さもなければ、超音波システムは、同じ場所からの信号の監視を継続することができる。対照的に、プロセス200では、超音波システムは、信号の品質が閾値未満に降下したかどうかとは無関係に、監視期間後、変更された掃引を実行することができる。
【0049】
次に、図4を参照すると、プロセス400は、プロセス400では、超音波システムが、胎児心音信号ではなく、子宮収縮信号をサーチ及び監視する点を除いてプロセス200と同じである。いくつかの実施形態では、(例えば、行為404、406、410において)子宮収縮信号を検出することは、組織収縮について超音波データを分析するためにスペックル追跡技法を使用するステップを含み得る。超音波データがAラインを含む実施形態では、超音波システムは、Aラインに直接適用されるスペックル追跡技法を使用することができる。超音波データが2次元スライスからの超音波画像を含む実施形態では、スペックル追跡技法は、2次元超音波画像に適用することができる。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号を検出することは、超音波画像内で子宮の周りの筋肉の厚さを計測するようにトレーニングされた統計モデルを使用するステップを含み得る。超音波システムは、(統計モデルによって判定される)閾値を超過した厚さの変化を検出することにより、収縮を検出することができる。いくつかの実施形態では、(行為406及び412で判定される)子宮収縮信号の品質は、子宮収縮信号の信号対ノイズ比(SNR)(例えば、子宮収縮信号が判定されたスペックル追跡データのSNR)に基づき得る。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号の品質は、統計モデルが子宮の周りの筋肉の厚さを正確に計測した統計モデルのコンフィデンスのレベルに基づき得る。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号を検出し、且つ/又は子宮収縮信号の品質を判定することは、超音波装置によって実行することができる。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号を検出し、且つ/又は子宮収縮信号の品質を判定することは、超音波装置と通信する処理装置によって実行することができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、行為408~414が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為406で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきであるかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、プロセス400は、行為406から行為402に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。いくつかの実施形態では、行為412~414が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為408で収集された超音波データが閾値品質を超過するかどうかとは無関係に、行為408でスキャニングされた特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。
【0051】
次に、図5を参照すると、プロセス500は、プロセス500では、超音波システムが、胎児心音信号ではなく、子宮収縮信号をサーチ及び監視する点を除いてプロセス300と同じである。(例えば、行為504及び506において)子宮収縮信号を検出し、且つ(行為506及び508で判定される)子宮収縮信号の品質を判定することの更なる説明は、プロセス400を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号を検出し、且つ/又は子宮収縮信号の品質を判定することは、超音波装置によって実行することができる。いくつかの実施形態では、子宮収縮信号を検出し、且つ/又は子宮収縮信号の品質を判定することは、超音波装置と通信する処理装置によって実行することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、行為508~510が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為506で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、プロセス500は、行為506から行為502に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、プロセス200又は300は、プロセス400又は500と組み合わされ得る。例えば、超音波システムは、行為202~204及び402~404(即ち広い掃引によって胎児心音及び子宮収縮信号をサーチすること)を実行し得、且つ次いで行為206及び406(即ち胎児心音及び子宮収縮信号を監視すること)を実行し得る。超音波システムは、対象内の異なる領域からの胎児心音及び子宮収縮信号を監視し得ることを理解されたい。換言すれば、超音波システムは、胎児心音信号を監視するために超音波ビームを1つの領域に操向し、且つ子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを別の領域に操向し得る。超音波システムは、心拍数が収縮のレートよりも高速であり得るため、子宮収縮信号が監視される(即ち行為406における)サンプリングレートよりも高いサンプリングレートで(即ち行為206において)胎児心音信号を監視することもできることを理解されたい。例えば、胎児心音信号のためのサンプリングレートは、超音波データの約20~30フレーム/秒であり得、及び子宮収縮信号のためのサンプリングレートは、超音波の約1フレーム/秒であり得る。次いで、超音波システムは、再度、行為208~214及び408~414(即ち狭い掃引によって胎児心音及び子宮収縮信号についてサーチすること)を実行し得、且つ次いで行為206及び406(即ち胎児心音及び子宮収縮信号を監視すること)を実行し得る。
【0054】
別の例として、超音波システムは、行為302~304及び502~504(即ち広い掃引によって胎児心音及び子宮収縮信号についてサーチすること)を実行し得、且つ次いで行為306及び506(即ち胎児心音及び子宮収縮信号を監視すること)を実行し得る。超音波システムは、対象内の異なる領域からの胎児心音及び子宮収縮信号を監視し得ることを理解されたい。換言すれば、超音波システムは、胎児心音を監視するために超音波ビームを1つの領域に操向し、且つ子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを別の領域に操向し得る。超音波システムは、心拍数が収縮のレートよりも高速であり得るため、子宮収縮信号が監視される(即ち行為506における)サンプリングレートよりも高いサンプリングレートで(即ち行為306において)胎児心音信号を監視することもできることを理解されたい。例えば、胎児心音信号のためのサンプリングレートは、超音波データの約20~30フレーム/秒であり得、及び子宮収縮信号のサンプリングデータは、超音波データの約1フレーム/秒であり得る。次いで、超音波システムは、行為308及び508(即ち狭い掃引によって胎児心音又は子宮収縮信号についてサーチするかどうかを判定すること)を実行し得、且つ行為308及び508の結果に応じて行為310及び/又は410(即ち狭い掃引を実行すること)を実行し得る。例えば、超音波システムは、胎児心音信号を監視するためにのみ超音波ビームを再操向し得、且つ子宮収縮信号を監視するために超音波ビームを再操向しなくてもよいか又は逆である。
【0055】
次に、図6を参照すると、プロセス600は、以下の相違点を伴ってプロセス200及び400と同じである。行為604及び610では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出する。胎児心音信号の検出の更なる説明は、プロセス200を参照して見出すことができる。胎児心音信号の検出の更なる説明は、プロセス400を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音及び子宮収縮信号の両方を検出することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音又は子宮収縮信号を検出することができる。
【0056】
行為606では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成する。胎児心音信号の品質を判定し、且つ/又は超音波装置を構成することの更なる説明は、プロセス200を参照して見出すことができる。子宮収縮信号の品質を判定し、且つ超音波装置を構成することの更なる説明は、プロセス400を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、領域は、最高品質胎児心音信号を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。いくつかの実施形態では、領域は、最高品質子宮収縮信号を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。いくつかの実施形態では、領域は、その胎児心音及び子宮収縮信号の最高の組み合わされた品質を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。例えば、組み合わされた品質は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との(例えば、算術又は幾何)平均であり得る。超音波システムは、心拍数が収縮のレートよりも高速であり得るため、子宮収縮信号が監視されるサンプリングレートよりも高いサンプリングレートで胎児心音信号を監視することもできることを理解されたい。例えば、胎児心音信号のためのサンプリングレートは、超音波データの約20~30フレーム/秒であり得、及び子宮収縮信号のためのサンプリングレートは、超音波データの約1フレーム/秒であり得る。
【0057】
行為612では、超音波システムは、収集された超音波データの組内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス600は、胎児心音信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為614に進み得、且つさもなければ行為606に進み得る。いくつかの実施形態では、プロセス600は、子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為614に進み得、且つさもなければ行為606に進み得る。いくつかの実施形態では、プロセス600は、胎児心音信号の品質又は子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為614に進み得、且つさもなければ行為606に進み得る。いくつかの実施形態では、プロセス600は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との組み合わされた品質が閾値品質を超過しない場合、行為614に進み得、且つさもなければ行為606に進み得る。例えば、組み合わされた品質は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との(例えば、算術又は幾何)平均であり得る。いくつかの実施形態では、品質の判定は、超音波装置によって実行することができる。いくつかの実施形態では、品質の判定は、超音波装置と通信する処理装置によって実行することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、行為608~614が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為606で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきであるかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、プロセス600は、行為606から行為602に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。いくつかの実施形態では、行為612~614が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為608で収集された超音波データが閾値品質を超過するかどうかとは無関係に、行為608でスキャニングされた特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成することができる。
【0059】
次に、図7を参照すると、プロセス700は、以下の相違点を伴ってプロセス300及び500と同じである。行為704では、超音波システムは、収集された超音波の組から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出する。胎児心音信号の検出の更なる説明は、プロセス200を参照して見出すことができる。胎児心音信号の検出の更なる説明は、プロセス400を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音及び子宮収縮信号の両方を検出することができる。いくつかの実施形態では、超音波システムは、収集された超音波データの組から胎児心音又は子宮収縮信号を検出することができる。
【0060】
行為706では、超音波システムは、その胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質に基づいて、超音波データの組に対応する対象内の領域から更なる超音波データを収集するように超音波装置を自動的に構成する。胎児心音信号の品質の判定の更なる説明は、プロセス200を参照して見出すことができる。子宮収縮の品質の判定の更なる説明は、プロセス400を参照して見出すことができる。いくつかの実施形態では、領域は、最高品質胎児心音信号を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。いくつかの実施形態では、領域は、最高品質子宮収縮信号を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。いくつかの実施形態では、領域は、その胎児心音及び子宮収縮信号の最高の組み合わされた品質を有する超音波データの組が収集された領域であり得る。例えば、組み合わされた品質は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との(例えば、算術又は幾何)平均であり得る。超音波システムは、対象内の同じ領域から胎児心音及び子宮収縮信号を監視し得ることを理解されたい。超音波システムは、心拍数が収縮のレートよりも高速であり得るため、超音波データの1フレーム/秒などの子宮収縮信号が監視されるサンプリングレートよりも高い超音波データの20~30フレーム/秒などのサンプリングレートで胎児心音信号を監視することもできることを理解されたい。
【0061】
行為708では、超音波システムは、収集された超音波データの組内の胎児心音及び/又は子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス700は、胎児心音信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為710に進み得、且つさもなければ行為708で継続し得る。いくつかの実施形態では、プロセス700は、子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為710に進み得、且つさもなければ行為708で継続し得る。いくつかの実施形態では、プロセス700は、胎児心音信号の品質又は子宮収縮信号の品質が閾値品質を超過しない場合、行為710に進み得、且つさもなければ行為708で継続し得る。いくつかの実施形態では、プロセス700は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との組み合わされた品質が閾値品質を超過しない場合、行為710に進み得、且つさもなければ行為708で継続し得る。例えば、組み合わされた品質は、胎児心音信号の品質と子宮収縮信号の品質との(例えば、算術又は幾何)平均であり得る。いくつかの実施形態では、品質を判定することは、超音波装置によって実行することができる。いくつかの実施形態では、品質を判定することは、超音波装置と通信する処理装置によって実行することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、行為708~710が欠如し得る。例えば、超音波システムは、行為506で特定の領域から超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、且つ超音波ビームが後に再操向されるべきかどうかを判定しなくてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、プロセス700は、行為706から行為702に進み得る。換言すれば、監視期間後、超音波システムは、狭い掃引ではなく、広い掃引を実行することができる。
【0063】
胎児心音及び子宮収縮信号を監視することは、同じ装置内で同時に発生し得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、プロセス200~500を参照して上述したように、胎児心音及び子宮収縮信号を監視することは、胎児心音信号の監視と子宮収縮信号の監視との間で往復方向において切り替わることにより実行することができる。例えば、システムは、心音信号を見出し得、次いで収縮信号を見出し得、次いで心音信号を見出し得る。いくつかの実施形態では、子宮収縮監視は、上述のようにより少ない頻度で発生し得る。いくつかの実施形態では、胎児心音及び子宮収縮信号の監視は、インターリービングによって実行することができる。例えば、(例えば、プロセス600及び700における構成及び検出行為で実行される)送信イベントのいくつかは、胎児心音信号を監視するために実行され得、及びいくつかの送信イベントは、子宮収縮信号を監視するために実行され得る。処理ルーチンは、収集時、胎児心音及び子宮収縮信号に対応するデータを分離し得ることから、特定の信号を監視するための送信イベントは、必ずしも時間的にグループ化されなくてもよい。いくつかの実施形態では、胎児心音及び子宮収縮信号を監視することは、同じ超音波データを使用するステップを含み得る。例えば、(例えば、プロセス600及び700における構成及び検出行為で実行される)特定の送信イベント又はすべての送信イベントは、胎児心音信号及び子宮収縮信号のいずれか又は両方を検出するために処理によって使用され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、(例えば、行為106、206、306、406、506、606及び706における)胎児心音及び/又は子宮収縮信号の監視時、超音波装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を表示のために出力することができる。例えば、超音波装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を通信リンク上で処理装置に送信し得、次いで、処理装置は、胎児心音信号又は子宮収縮信号をその表示画面上に1つ又は複数のグラフとして表示することができる。上述のように、処理装置は、例えば、携帯電話、タブレット、ラップトップ、標準カーディオトコグラフィーの処理装置又は別のタイプの電子装置であり得る。いくつかの実施形態では、超音波パッチ装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を有線通信リンク上(例えば、Ethernet、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル又はライトニングケーブル上)で送信することができる。いくつかの実施形態では、超音波パッチ装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を無線通信リンク上(例えば、BLUETOOTH、WiFi、ZIGBEE又はセルラー(例えば、3G、LTE又はCAT-M1)無線通信リンク上)で送信することができる。処理装置が標準CTGシステムの処理装置である実施形態では、超音波装置は、ケーブルの一端に結合するように構成された出力ポートを含み得、及びその他端は、CTGシステムの処理装置に結合するように構成される。例えば、USB通信の場合、超音波装置は、USBポートと、USBプロトコルによる通信の能力を有する回路とを含み得る。次いで、カーディオトコグラフィーシステムの処理装置は、胎児心音及び/又は子宮収縮信号を表示することができる。換言すれば、カーディオトコグラフィーシステムの独自のトランスデューサではなく、本明細書に記述される超音波装置は、表示のために胎児心音及び/又は子宮収縮信号をカーディオトコグラフィーシステムの処理装置に送信することができる。いくつかの実施形態では、処理装置は、表示前に胎児心音及び/又は子宮収縮信号を処理及び/又はコンディショニングすることができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、プロセス100~700の代わりに又はそれに加えて、超音波システムは、時系列の超音波データを収集するように超音波装置を構成し得、ここで、それが収集されるそれぞれの時点における超音波データは、対象内の3次元容積からのものである。超音波システムは、(例えば、プロセス200及び400を参照して)上述した方法を使用して、3次元容積から胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出することができる。それが収集されるそれぞれの時点における3次元容積からの超音波データは、(例えば、行為102に記述される)広い掃引を使用して収集することができる。胎児心音及び/又は子宮収縮信号が検出され得る対象内の適切な領域を3次元容積が包含すると仮定することにより、(例えば、行為106に記述される)胎児心音及び/又は子宮収縮信号を監視するために特定の領域に超音波ビームを操向することが必要となり得、且つ(例えば、行為108に記述される)超音波ビームを再度操向するために狭い掃引を実行することも必要となり得る。いくつかの実施形態では、胎児心音を検出するために十分に大きいレートで3次元データの時系列を収集するために、アンダーサンプリング又は少数の送信面角度を有する3次元平面波再構築を使用することができる。
【0066】
上述のように、本出願に記述される統計モデルの任意のものは、超音波装置上において保存及び実行され得る。例えば、超音波装置は、統計モデルを動作させるように設計された1つ又は複数のチップを含み得る。チップは、テンサー処理ユニット(TPU)などの人工知能(AI)アクセレレータチップであり得る。胎児心音信号及び/又は子宮収縮信号の検出、胎児心拍数の判定、医学的に注目に値する信号の検出並びに/又は胎児心音及び/若しくは子宮収縮信号の品質の判定など、本明細書に記述される分析の任意のものは、超音波装置上で実行され得る(且つ統計モデルを含んでも又は含まなくてもよい)。超音波装置は、分析のために外部処理装置にデータを送信するのではなく、記述されるすべての分析を装置において実行し得る点で自給式であるものと見なし得る。
【0067】
図8は、本明細書に記述される特定の実施形態による例示的な超音波パッチ810の斜視図である。超音波パッチ810は、上部ハウジング814と、下部ハウジング816と、回路基板818と、包帯828とを含む。例示を目的として、超音波パッチ810の上部ハウジング814は、超音波パッチ810の様々な内部コンポーネントの例示的な場所を描写するように透明な方式で描写される。回路基板818は、ヒートシンク820及び通信回路824を支持する。
【0068】
いくつかの実施形態では、通信回路824は、1つ又は複数の近距離又は遠距離通信プラットフォームを含む。例示的な近距離通信プラットフォームは、Bluetooth(BT)、Bluetooth Low Energy(BLE)及び近距離通信(NFC)を含む。例示的な長距離通信プラットフォームは、WiFi及びセルラー(例えば、3G、LTE又はCAT-M1)を含む。図示されないが、通信回路824は、フロントエンド無線装置、アンテナ及び無線信号を外部処理電子装置(図示されない)に伝達するように構成された他の処理回路を含み得る。いくつかの実施形態では、超音波パッチ810は、通信回路824を使用することにより、超音波パッチ810によって収集された信号(例えば、胎児心音及び/又は子宮収縮信号)を更なる処理、表示及び/又は保存のために処理装置(図示されない)に無線でオフロードするように構成することができる。いくつかの実施形態では、超音波パッチ810は、信号をリアルタイムで処理装置にオフロードすることがきる。超音波パッチ810は、通信回路824により、処理装置から超音波パッチ810に伝達された制御パラメータを受信することができる。制御パラメータは、超音波パッチ810によって取得される超音波データ/画像の範囲を制御することができる。回路基板818は、通信回路824を通して通信を制御するために1つ又は複数のコントローラ及び/又はフィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)を含む処理回路(図示されない)を更に含み得る。包帯828は、超音波パッチ810(具体的には下部ハウジング816)を患者の皮膚に接着するための接着表面を提供することができる。このような包帯828の非限定的な一例は、3M Corporationから入手可能な透明医療包帯であるTegaderm(商標)である。
【0069】
図9は、本明細書に記述される特定の実施形態による超音波パッチ810の分解図である。図9は、ヒートシンク820と、1つ又は複数のCMOSチップ(図9に図示されないが、図10に1034として図示される)との間の熱的接続のために使用され得る複数のスルービア926(例えば、銅)を示す。下部ハウジング816は、包帯828で別の開口部932と整列された開口部930を含む。図9は、回路基板818が電池922を支持することを更に示す。
【0070】
図10は、本明細書に記述される特定の実施形態による超音波パッチ810の別の分解図を示す。図10は、回路基板818上の統合されたCMOSチップ1034の場所を示す。例えば、CMOSチップ1034は、超音波トランスデューサ及び特定用途向け集積回路(ASIC)を含むチップであり得る。CMOSチップ1034は、超音波オンチップ(即ちASIC又は集積回路を含む他の半導体ダイと共に統合された微細機械加工された超音波トランスデューサを含む装置)であり得る。代わりに、いくつかの実施形態では、CMOSチップ1034は、(例えば、積層された構成で)一緒にパッケージ化された複数のチップであり得る。特定の実施形態におけるCMOSチップ1034の更なる説明は、2017年6月19日に出願され、且つ米国特許出願公開第2017-0360399A1号明細書として公開された「UNIVERSAL ULTRASOUND DEVICE AND RELATED APPARATUS AND METHODS」という名称の米国特許出願公開第15/626,711号明細書及び2018年11月15日に出願され、且つ米国特許出願公開第2019-0142387A1号明細書として公開された「ULTRASOUND APPARATUSES AND METHODS FOR FABRICATING ULTRASOUND DEVICES」という名称の米国特許出願公開第16/192,603号明細書に見出すことができる。図10は、CMOSチップ1034上に取り付けられた音響レンズ1036を更に示す。音響レンズ1036は、患者の皮膚に接触するように開口部930及び932を通して突出するように構成することができる。
【0071】
図11は、本明細書に記述される特定の実施形態による、患者1112に結合された超音波パッチ810の図である。図11は、超音波パッチ810が胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出し得るように、患者1112の子宮に隣接する領域に結合された超音波パッチ810を示す。
【0072】
図12は、本明細書に記述される特定の実施形態による例示的な超音波パッチ1210の斜視図である。超音波パッチ1210は、上部ハウジング1214と、下部ハウジング1216と、回路基板1218と、包帯1228と、ヒートシンク1220と、通信回路1224とを含む。上部ハウジング1214及び下部ハウジング1216は、上部ハウジング1214及び下部ハウジング1216が、上部ハウジング1214及び下部ハウジング1216(又はいくつかの実施形態ではハウジングの1つのみ)内の開口部内に配設されたポート1238を含む点で上部ハウジング814及び下部ハウジング816と異なる。ポート1238は、ケーブルの一端を受け入れるように構成することができる。例えば、USB通信の場合、ポート1238は、USBケーブルの一端を受け入れるように構成されたUSBポートであり得る。ケーブルの他端は、処理装置に結合するように構成することができる。処理装置は、例えば、携帯電話、タブレット、ラップトップ、標準カーディオトコグラフィーの処理装置又は別のタイプの電子装置であり得る。通信回路1224は、ポート1238を通してデータを送信及び受信するように構成することができる。例えば、通信回路1224は、ユニバーサルシリアルバス(USB)プロトコルなどの特定のプロトコルに従ってデータを送信及び受信するように構成することができる。回路基板1218は、通信回路1224及びヒートシンク1220を支持する。包帯1228の更なる説明は、包帯828を参照して見出すことができる。加えて、回路基板1218は、図12で可視状態ではないCMOSチップ(例えば、CMOSチップ1034)を支持することができる。
【0073】
図13は、本明細書に記述される特定の実施形態による超音波パッチ1310のための例示的な代替の固定機構を示す。超音波パッチ1310は、例えば、超音波パッチ810又は超音波パッチ1210であり得る。超音波パッチ1310は、上部ハウジング1314を含み、これは、上部ハウジング814又は上部ハウジング1214であり得る。固定機構は、バックル1340と、ポスト1342と、スロット1344とを含む。上部ハウジング1314は、例えば、バックル1340とポスト1342との間のねじ係合を使用して、ポスト1342を介してバックル1340に付着される。但し、他の装着構成も想定される。バックル1342は、ストラップを収容するためのスロット1344を含む。
【0074】
図14は、本明細書に記述される特定の実施形態による、患者1412に固定された超音波パッチ1310の図である。図14は、超音波パッチ1310を患者1412の望ましい領域に固定するために、患者1412の周りに巻き付けられ、且つ適切に引き締められたスロット1344を通してねじを付けられたストラップ1446を示す。図14では、超音波パッチ1310は、超音波パッチ1310が胎児心音及び/又は子宮収縮信号を検出し得るように、患者1412の子宮に隣接する領域に固定される。
【0075】
図15は、本明細書に記述される特定の実施形態による例示的な超音波システム1500の概略ブロック図である。図示されるように、超音波システム1500は、超音波装置1502と、処理装置1504と、通信リンク1506とを含む。超音波装置1502は、本明細書に記述される超音波装置の任意のもの(例えば、パッチなどのウェアラブル超音波装置)であり得る。処理装置1504は、本明細書に記述される処理装置の任意のものであり得る。超音波装置1502は、超音波回路1508と、処理回路1510と、メモリ回路1512と、通信回路1514とを含む。処理装置1504は、処理回路1516と、メモリ回路1518と、通信回路1520と、表示画面1522とを含む。超音波装置1502は、通信リンク1506上で処理装置1504と通信するように構成される。通信リンク1506は、有線接続及び/又は無線接続を含み得る。超音波装置1502は、本明細書に記述される超音波装置の任意のものであり得る。処理装置1504は、本明細書に記述される処理装置の任意のものであり得る。
【0076】
超音波装置1502は、超音波画像を生成するために利用され得る超音波データを生成するように構成することができる。超音波装置1502は、様々な方法の任意のもので構築することができる。いくつかの実施形態では、超音波装置1502は、信号を送信ビームフォーマに送信するトランスミッタを含み、及び送信ビームフォーマは、パルス化された超音波信号を患者などの構造内に放出するために、トランスデューサアレイ内のトランスデューサ要素を駆動する。パルス化された超音波信号は、トランスデューサ要素に戻るエコーを生成するために、血球又は筋肉組織などの身体内の構造から後方散乱され得る。次いで、これらのエコーは、トランスデューサ要素によって電気信号に変換され得、及び電気信号は、レシーバによって受信される。受信されたエコーを表す電気信号は、超音波データを出力する受信ビームフォーマに送信される。超音波回路1508は、超音波データを生成するように構成することができる。超音波回路1508は、超音波オンチップを含み得、且つ従って単一半導体ダイ上にモノリシックに統合された1つ又は複数の超音波トランスデューサを含み得る。超音波トランスデューサは、例えば、1つ若しくは複数の静電容量の性微細機械加工された超音波トランスデューサ(CMUT)、1つ若しくは複数のCMOS(相補型金属酸化膜半導体)超音波トランスデューサ(CUT)、1つ若しくは複数の圧電型の微細機械加工された超音波トランスデューサ(PMUT)及び/又は1つ若しくは複数の他の適切な超音波トランスデューサセルを含むことができる。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは、モノリシックな超音波装置を形成するために、超音波回路1508内の他の電子コンポーネント(例えば、送信回路、受信回路、制御回路、パワー管理回路及び処理回路)と同じチップ上に形成することができる。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは、2次元アレイなどのアレイとして構成することができる。超音波トランスデューサの2次元アレイは、超音波回路1508が、(例えば、異なる方位角及び仰角に超音波ビームを操向するために)異なる方向に超音波ビームを操向し、且つそれにより対象内の容積の3次元超音波データを収集することを可能にし得る。
【0077】
処理回路1510は、超音波装置1502の動作と、具体的には超音波回路1508、メモリ回路1512及び通信回路1514の動作とを制御することができる。一例として、処理回路1510は、超音波装置1502による超音波データの収集を制御するように構成することができる。別の例では、処理回路1510は、本明細書に記述される統計モデルの任意のものを保存及び動作させるように構成することができる。統計モデルを保存及び動作させるように構成された処理回路1510の一部は、人工知能(AI)アクセレレータチップとして実装され得、これは、1つ又は複数のテンサー処理ユニット(TPU)を含み得る。TPUは、統計モデル、機械学習及び/又は深層学習を動作させるように具体的に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)であり得る。TPUは、例えば、ニューラルネットワークの推論フェーズを加速させるために利用することができる。メモリ回路1512は、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含み得る。処理回路1510は、任意の適切な方式により、メモリ回路1512とのデータの書込み及び読取りを制御し得る。本明細書に記述される超音波装置1502の機能の任意のものを実行するために、処理回路1510は、1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体(例えば、メモリ回路1512)内に保存された1つ又は複数のプロセッサ実行可能命令を実行し得、これらの非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体は、処理回路による実行のためのプロセッサ実行可能命令を保存する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体として機能することができる。通信回路1514は、通信リンク1506上における超音波装置1502と処理装置1504との間の通信を可能にするように構成することができる。通信回路1514は、特定の無線通信プロトコル(例えば、WiFi、BLUETOOTH、Zigbee又はセルラー(例えば、3G、LTE又はCAT-M1)に従って信号を送信及び受信する能力を有するアンテナ及び回路並びに/又は特定のタイプのデータコネクタを受け入れるためのデータコネクタポート及び特定のプロトコルに従って信号を送信及び受信する能力を有する回路を含み得る。いくつかの実施形態では、通信回路1514は、複数のプロトコルによる通信のための回路及び/又は有線及び無線通信のための回路を含み得る。超音波装置1502は、パッチなどのウェアラブル超音波装置として構成することができる。ウェアラブル超音波装置については、図8図14を参照して更に説明する。
【0078】
処理装置1504は、超音波画像を生成するために、超音波装置1502からの超音波データを処理するように構成することができる。処理は、例えば、処理回路1516によって実行することができる。処理回路1516は、超音波装置1502による超音波データの取得を制御するようにも適合され得る。超音波データは、エコー信号が受信されるのに伴ってスキャニングセッションにおいてリアルタイムで処理することができる。いくつかの実施形態では、表示された超音波画像は、少なくとも5Hz、少なくとも10Hz、少なくとも20Hzのレート、5~60Hzのレート、20Hz超のレートなどで更新することができる。例えば、超音波データは、場合により、画像が予め取得されたデータに基づいて生成されるのに伴って且つライブ超音波画像が表示される間に取得することができる。更なる超音波データが取得されるのに伴い、より最近に取得された超音波データから生成された更なるフレーム又は画像が順次表示される。加えて又は代わりに、超音波データは、スキャニングセッションでバッファ内に一時的に保存され得、且つリアルタイム未満で処理され得る。
【0079】
処理装置1504の処理回路1516は、処理装置1504の動作を制御するように構成することもできる。処理回路1516は、メモリ回路1518、通信回路1520及び表示画面1522の動作を制御するように構成することができる。メモリ回路1518は、非一時的コンピュータ可読媒体ストレージ媒体を含み得る。処理回路1516は、任意の適切な方式により、メモリ回路1518とのデータの書込み及びデータの読取りを制御することができる。本明細書に記述される処理装置1504の機能の任意のものを実行するために、処理回路1516は、1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体(例えば、メモリ回路1518)内に保存される1つ又は複数のプロセッサ実行可能命令を実行し得、これらの非一時的コンピュータ可読媒体は、処理回路1516による実行のためのプロセッサ実行可能命令を保存する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体として機能することができる。
【0080】
通信回路1520は、通信リンク1506上における処理装置1504と超音波装置1502との間の通信を可能にするように構成することができる。通信回路1520が有線通信用に構成される場合、通信回路1520は、特定のタイプのデータコネクタを受け入れるためのデータコネクタポートと、特定のプロトコルに従って信号を送信及び受信する能力を有する回路とを含み得る。例えば、USB通信の場合、通信回路1520は、USBプロトコルによる通信の能力を有するUSBポート及び回路を含み得る。通信回路1520が無線通信用に構成される場合、通信回路1520は、特定のプロトコルに従って信号を送信及び受信する能力を有するアンテナ及び回路を含み得る。いくつかの実施形態では、通信回路1520は、複数のプロトコルによる通信のための回路及び/又は有線及び無線通信のための回路を含み得る。表示画面1522は、画像及び/又はビデオを表示するように構成され得、且つ例えば処理装置1504上の液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ及び/又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであり得る。
【0081】
処理装置1504は、様々な方法の任意のもので実装され得ることを理解されたい。例えば、処理装置1504は、モバイルスマートフォン若しくはタブレットなどのハンドヘルド装置、ラップトップなどのハンドヘルド装置ではない携帯型装置又はデスクトップコンピュータ若しくは標準カーディオトコグラフィーシステムの処理装置実装などの静止型装置として実装することができる。
【0082】
超音波装置及びシステムの更なる説明のみならず、超音波オンチップの説明は、2017年1月25日に出願され、且つ米国特許出願公開第2017-0360397A1号明細書として公開された(且つ本出願の譲受人に譲渡された)「UNIVERSAL ULTRASOUND DEVICE AND RELATED APPARATUS AND METHODS」という名称の米国特許出願公開第15/415,434号明細書及び2018年11月15日に出願され、且つ米国特許出願公開第2019-0142387A1号明細書として公開された「ULTRASOUND APPARATUSES AND METHODS FOR FABRICATING ULTRASOUND DEVICES」という名称の米国特許出願公開第16/192,603号明細書を参照されたく、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0083】
図15は、非限定的なものであると理解されたい。例えば、超音波システム1500、超音波装置1502、処理装置1504は、図示のよりも少ない又は多い数のコンポーネントを含み得る。
【0084】
本開示の様々な態様は、単独で、組合せにおいて又は以上に記述された実施形態で具体的に記述されない様々な構成において使用され得、且つ従ってその適用において、上述の説明で記述されるか又は図面に示されるコンポーネントの詳細及び構成に限定されない。例えば、一実施形態に記述される態様は、他の実施形態に記述される態様と任意の方式で組み合わされ得る。
【0085】
様々な発明概念は、1つ又は複数のプロセスとして実施され得、本明細書ではその例が提供される。それぞれのプロセスの一部として実行される行為は、任意の適切な方式で順序付けされ得る。従って、図示のものと異なる順序で行為が実行される実施形態が構築され得、これは、例示的な実施形態で一連の行為として示されるにも関わらず、同時にいくつかの行為を実行するステップが含まれ得る。更に、プロセスの1つ又は複数は、組み合わされ且つ/又は省略され得、及びプロセスの1つ又は複数は、更なるステップを含み得る。
【0086】
本明細書及び請求項で使用される不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、そうでない旨が明瞭に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されたい。
【0087】
本明細書及び請求項で使用される「及び/又は」という語句は、このように結合された要素、即ちいくつかの場合に結合的に存在し、且つ他の場合に分離的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味するものと理解されたい。「及び/又は」によって列挙された複数の要素は、同じ方式により、即ちこのように結合された要素の「1つ又は複数」として解釈されたい。具体的に識別される要素に関係するか又はしないかとは無関係に、任意選択により、「及び/又は」という句によって具体的に識別される要素以外の他の要素が存在し得る。
【0088】
本明細書及び請求項で使用される「少なくとも1つ」という語句は、1つ又は複数の要素のリストを参照して要素のリスト内の要素の任意の1つ又は複数から選択されるが、必ずしも要素のリストに具体的に列挙されるそれぞれの且つすべての要素の少なくとも1つを含まず、且つ要素のリスト内の要素の任意の組合せを排除しない少なくとも1つの要素を意味するものと理解されたい。この定義は、具体的に識別される要素に関係するか又はしないかとは無関係に、任意選択により、「少なくとも1つ」という語句が参照する要素のリストで具体的に識別される要素以外の要素が存在し得ることも許容する。
【0089】
請求項要素を修飾するための請求項における「第1」、「第2」、「第3」などの序数用語の使用は、それ自体、行為又は方法が実行される別の又は時間的な順序に対する1つの請求項要素の任意の優先順位、優位性又は順序を意味せず、且つ請求項要素を弁別するために、(序数用語の使用に起因して)同じ名称を有する別の要素から、特定の名称を有する1つの請求項要素を弁別するためのラベルとして使用されるものに過ぎない。
【0090】
本明細書で使用される2つの端点間の数値に対する参照は、数値が端点の両方を取り得る状況を包含するものと理解されたい。例えば、特性がAとBとの間又はほぼAとBとの間の値を有すると記述することは、そうでない旨が示されない限り、示される範囲が端点A及びBを含むことを意味するものと理解されたい。
【0091】
「ほぼ」及び「約」という用語は、いくつかの実施形態では、目標値の±20%内、いくつかの実施形態では目標値の±10%内、いくつかの実施形態では目標値の±5%内及び更にいくつかの実施形態では目標値の±2%内を意味するために使用され得る。「ほぼ」及び「約」という用語は、目標値を含み得る。
【0092】
本明細書で使用される語句及び用語はまた、説明を目的としたものであり、且つ限定として見なしてはならない。本明細書における「包含する」、「含む」又は「有する」、「含有する」、「伴う」及びこれらの変形の使用は、その後に列挙される品目及びその均等物のみならず、更なる品目を包含することを意図する。
【0093】
少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様について以上で説明したが、様々な変更形態、変形形態及び改良形態が当業者に容易に想到されるであろうことを理解されたい。このような変更形態、変形形態及び改良形態は、本開示の目的となることが意図される。従って、上述の説明及び図面は、例示を目的としたものに過ぎない。
図1
図2
図3
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図5
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図10
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【国際調査報告】