IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 上海商▲湯▼▲臨▼港智能科技有限公司の特許一覧

特表2022-550188測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム
<>
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図1
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図2
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図3
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図4
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図5
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図6
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図7
  • 特表-測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(54)【発明の名称】測位方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20221122BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221122BHJP
   G06T 7/70 20170101ALI20221122BHJP
   G01C 21/30 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G06T7/00 650A
G06T7/70 A
G01C21/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520031
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021075436
(87)【国際公開番号】W WO2021212964
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】202010316617.X
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MAC OS
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】521098397
【氏名又は名称】上海商▲湯▼▲臨▼港智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI SENSETIME LINGANG INTELLIGENT TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陸 瀟
(72)【発明者】
【氏名】劉 余銭
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB22
2F129BB26
2F129BB33
2F129BB49
2F129BB66
2F129DD13
2F129DD39
2F129DD53
2F129EE78
2F129EE94
2F129EE95
2F129FF12
2F129GG24
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH33
2F129HH35
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC04
5H181CC30
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF40
5H181LL09
5L096BA04
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA69
5L096HA11
(57)【要約】
本発明は、測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体に関する。前記方法は、電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するステップと、画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップと、第1位置データ及び第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するステップと、
画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップと、を含むことを特徴とする測位方法。
【請求項2】
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップは、
前記目標オブジェクトの第1測位データを取得することと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための第2測位データを取得することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項3】
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得することは、
前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することと、
前記位置補正量に基づいて前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得することと、を含み、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項2に記載の測位方法。
【請求項4】
前記位置補正量は、回転行列を含み、
前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することは、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、
前記回転角度に基づいて前記回転行列を特定することと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の測位方法。
【請求項5】
前記位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含み、前記第1平行移動成分は、前記第2平行移動成分に垂直であり、且つ前記参照オブジェクトは、前記第1平行移動成分に平行であり、
前記参照オブジェクトの第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、位置補正量を特定することは、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、
前記回転角度及び調整すべき位置データに基づいて、前記第1平行移動成分及び第2平行移動成分を特定することとを含み、
前記調整すべき位置データは、前記第1位置データ又は前記第2位置データであることを特徴とする請求項3又は4に記載の測位方法。
【請求項6】
前記第1平行移動成分及び前記第2平行移動成分は、単位ベクトルであることを特徴とする請求項5に記載の測位方法。
【請求項7】
前記電子地図に基づいて参照オブジェクトの第1位置データを取得するステップは、
前記電子地図中の前記参照オブジェクトの地理座標を取得することと、
前記参照オブジェクトの地理座標に対して座標変換処理を行い、前記電子地図中の前記参照オブジェクトの、目標座標系における第1位置データを取得することと、を含み、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項8】
前記画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップは、
前記目標画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標を取得することと、
前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得することと、を含み、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項9】
前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得することは、
前記画像収集機器で撮影された参照画像中の少なくとも一部の画素点の位置座標と、前記目標座標系中の前記少なくとも一部の画素点に対応する点の位置座標とに基づいて、ホモグラフィ行列を特定することと、
前記ホモグラフィ行列に基づいて、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得することと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の測位方法。
【請求項10】
前記第1位置データ及び前記第2位置データは、点群データを含むことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項11】
前記参照オブジェクトは、車線を含み、第1測位データは、衛星測位データを含み、前記画像収集機器は、前記目標オブジェクトに設けられていることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項12】
前記目標オブジェクトの第2測位データに基づいて、前記目標オブジェクトと前記参照オブジェクトとの間の相対位置関係を特定するステップを更に含むことを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項13】
電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するための第1取得モジュールと、
画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するための第2取得モジュールと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するための測位モジュールと、を備えることを特徴とする測位装置。
【請求項14】
前記測位モジュールは、更に、
前記目標オブジェクトの第1測位データを取得し、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための第2測位データを取得するように構成されることを特徴とする請求項13に記載の測位装置。
【請求項15】
前記測位モジュールは、更に、
前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定し、
前記位置補正量に基づいて前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得するように構成され、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項14に記載の測位装置。
【請求項16】
前記位置補正量は、回転行列を含み、
前記測位モジュールは、更に、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得し、
前記回転角度に基づいて前記回転行列を特定するように構成されることを特徴とする請求項15に記載の測位装置。
【請求項17】
前記位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含み、前記第1平行移動成分は、前記第2平行移動成分に垂直であり、且つ前記参照オブジェクトは、前記第1平行移動成分に平行であり、
前記測位モジュールは、更に、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得し、
前記回転角度及び調整すべき位置データに基づいて、前記第1平行移動成分及び第2平行移動成分を特定するように構成され、
前記調整すべき位置データは、前記第1位置データ又は前記第2位置データであることを特徴とする請求項15又は16に記載の測位装置。
【請求項18】
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、請求項1から12の何れか一項に記載の測位方法を実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項19】
コンピュータプログラム指令が記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラム指令がプロセッサによって実行されたときに、請求項1から12の何れか一項に記載の測位方法は、実施されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、請求項1から12の何れか一項に記載の測位方法は、実施されることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ技術分野に関し、特に測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
測位は、自動運転等の分野の重要な技術である。車両の正確位置を特定できないと、真の意味での自動運転を実現することができない。一般的に、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)が現在最も広く応用されている測位技術であるが、GPSの測位誤差が大きく、例えば、測位誤差が通常10m程度であるため、自動運転の精度要求を満たしにくい。関連技術では、レーザレーダを利用して測位精度を高めることもあるが、レーザレーダのコストが高騰して自動運転技術の普及に不利である。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、測位方法及び装置、電子機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラムを提出する。
【0004】
本発明の一態様は、測位方法を提供する。当該測位方法は、電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するステップと、画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップと、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップと、を含む。
【0005】
本発明の一態様は、測位装置を提供する。当該測位装置は、電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するための第1取得モジュールと、画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するための第2取得モジュールと、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するための測位モジュールと、を備える。
【0006】
本発明の一態様は、電子機器を提供する。当該電子機器は、プロセッサと、プロセッサ実行可能指令を記憶するためのメモリとを備え、前記プロセッサは、上記測位方法を実行するように構成される。
【0007】
本発明の一態様は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。当該コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラム指令が記憶され、前記コンピュータプログラム指令がプロセッサによって実行されたときに、上記測位方法は、実施される。
【0008】
本発明の一態様は、コンピュータプログラムを提供する。前記コンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、上記測位方法は、実施される。
【0009】
上述した一般的な記述と後文の詳細記述が単に例示的なものと解釈的なものであり、本発明を制限するためのものではないことは、理解されるべきである。
【0010】
図面を参照した例示的な実施例に対する以下の詳細な説明に基づくと、本発明の他の特徴及び態様は、明瞭になるのだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて明細書の一部を構成する。これらの図面は、本発明に合致する実施例を示しつつ、明細書とともに本発明の解決手段を説明するために用いられる。
図1】本発明の実施例に係る測位方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例に係る電子地図の模式図である。
図3】本発明の実施例に係る目標画像の模式図である。
図4】本発明の実施例に係る位置補正量の模式図である。
図5】本発明の実施例に係る測位方法の応用模式図である。
図6】本発明の実施例に係る測位装置のブロック図である。
図7】本発明の実施例に係る電子機器のブロック図である。
図8】本発明の実施例に係る電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、図面を参照して本発明の各種の例示的な実施例、特徴および態様を詳細に説明する。図面における同じ符号は、機能が同じ又は類似する要素を示す。図面に実施例の各種の態様が示されたが、専ら示さない限り、縮尺通りに図面を描く必要がない。
【0013】
ここでの用語「例示的な」は、「例示、実施例としてのもの、又は説明的なもの」を意味する。ここで「例示的な」で説明される如何なる実施例も、他の実施例よりも優れるや良くなるとして解釈されるとは限らない。
【0014】
本文における用語「及び/又は」は、単に関連対象の関連関係を記述するものであり、3種の関係が存在可能であることを示す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在することと、A及びBが同時に存在することと、Bが単独に存在することという3種の場合を表せる。また、本文における用語「少なくとも1種」は、複数種のうちの何れか1種又は複数種のうちの少なくとも2種の任意の組み合わせを示す。例えば、A、B、Cのうちの少なくとも1種を含むことは、A、B及びCによって構成された集合から、何れか1つ又は複数の要素を選択することを示してもよい。
【0015】
また、本発明がより良く説明されるように、下文の具体的な実施形態において大量の具体的詳細が与えられている。当業者であれば理解できるように、幾つかの具体的詳細がなくても、本発明は同様に実施可能である。幾つかの実施例では、本発明の要旨がより目立つように、当業者でよく知られる方法、手段、素子及び回路について詳細に記述されていない。
【0016】
図1は、本発明の実施例に係る測位方法のフローチャートである。図1に示すように、前記方法は、ステップS11~ステップS13を含む。
【0017】
ステップS11では、電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得する。
【0018】
ステップS12では、画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得する。
【0019】
ステップS13では、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位する。
【0020】
本発明の実施例に係る測位方法では、電子地図中の参照オブジェクトの第1位置データと目標画像中の参照オブジェクトの第2位置データとを利用して目標オブジェクトを測位可能であり、即ち、参照オブジェクトの位置データを依拠として目標オブジェクトの測位精度を高めて、その測位精度を自動運転の精度要求を満足させることができる。また、画像収集機器で収集された目標画像及び電子地図によって測位精度を高めるため、使用コストが低くなり、使用及び普及が容易になる。
【0021】
1つの可能な実現方式において、前記測位方法は、端末機器又は他の処理機器によって実行されてもよい。端末機器は、ユーザ機器(User Equipment、UE)、モバイル機器、ユーザ端末、携帯電話、コードレス電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、ハンドヘルド機器、計算機器、車載機器、ウェアラブル機器等であってもよい。他の処理機器は、サーバ又はクラウド側サーバ等であってもよい。幾つかの可能な実現方式において、当該測位方法は、プロセッサがメモリに記憶されたコンピュータ可読指令を呼び出すことで実施され得る。
【0022】
1つの可能な実現方式において、前記電子地図は、デジタル方式で記憶して閲覧される地図であってもよく、電子地図は、複数の地点、道路、オブジェクト等の位置データ、例えば、百度(Baidu)地図、グーグル地図等を含んでもよい。例示において、電子地図は、高精度の電子地図(以下では、高精度地図と呼称される)であってもよい。運転者に見せる普通の地図にレーンレベルの道路情報がないが、高精度地図は、一般的に車両等の機器へ使用される地図であるため、レーンレベル等のより豊富な道路情報を含み、且つ認識精度がより高く、レーン情報認識ための精度を有する。高精度地図は、豊富な情報を含み、例えば、高精度地図は、参照オブジェクトの情報を含んでもよく、前記参照オブジェクトは、車線、道路標識、交通信号機等を含んでもよく、本発明では、参照オブジェクトが限定されない。参照オブジェクトの情報は、車線情報(例えば、車線の位置)、レーン制限情報(例えば、道路標識又は交通信号機で指示されるレーン制限情報、例えば、走行規制情報等)等を含んでもよい。その他に、高精度地図は、非常に豊富な他の情報を含み、例えば、高精度地図は、交通流量情報及び交通管制情報を含む。本発明では、高精度地図に含まれる情報が限定されない。
【0023】
例示において、前記車線情報は、走行レーンを指示するための標識線であってもよい。車線情報は、車線の種別、例えば、一方通行レーン、直進レーン、右折レーン、左折レーン等を含んでもよく、対向レーンを区切るための中央線も含んでもよい。又は、前記車線情報は、車線の属性、例えば、実線、破線、ダブル実線、ダブル破線、停止線、進行方向路面標示線等を含んでもよい。例示において、車線情報は、車線の地理座標情報、例えば、車線の経緯度座標を含んでもよい。本発明では、車線情報に含まれる情報種類が限定されない。
【0024】
図2は、本発明の実施例に係る電子地図の模式図である。図2に示すように、車線情報は、例えば、直進レーン、右折レーン、左折レーン等を含んでもよい。例示において、前記車線情報によって当該道路に含まれるレーン数(例えば、2本又は3本のレーン等を含んでもよい)を特定してから、レーン数に基づいて目標オブジェクト(例えば、車両)の所在するレーンを特定してもよい。例えば、目標オブジェクトの測位情報に基づいて目標オブジェクトの所在するレーンを特定してもよい。例えば、目標オブジェクトの測位情報は、当該目標オブジェクトが2本目のレーン内に位置することを示すことにより、運転者による走行ポリシーの特定を補助し、又は自動運転における走行ポリシーの依拠(例えば、直進か旋回か等)とする。更に、前記電子地図には、各車線位置、例えば、車線の地理座標が含まれてもよい。例示において、車線は、複数の点(例えば、点群)によって構成される線であってもよく、各点の地理座標によって車線の地理座標を示してもよい。即ち、車線の地理座標は、当該車線を構成する複数の点の地理座標(例えば、経緯度座標)を含んでもよい。
【0025】
例示において、前記車線の地理座標は、オフセットがされた経緯度座標であってもよい。電子地図において、電子地図の使用安全性を向上させるために、地理位置を暗号化してもよい。例えば、電子地図の経緯度座標に対してオフセットを行うことで地理位置の暗号化を図る。また、地球上の経緯度座標(球座標系における座標)を平面の電子地図における座標に変換するときにもオフセットが現れるため、前記車線の地理座標を使用する際に、まず座標オフセット補正を行ってもよい。例えば、球座標と平面座標との間のマッピング関係に基づいて座標オフセット補正を行ってから、オフセット補正後の経緯度座標を用いて車線の地理座標を表してもよい。
【0026】
1つの可能な実現方式において、目標オブジェクトは、道路中を走行している車両(例えば、無人運転車両)、ロボット等の走行可能な機器等を含んでもよい。前記目標オブジェクトは、レーン内を走行し、レーン及び/又は走行指令に従って直進、旋回、バック等の操作を行ってもよい。更に、前記画像収集機器(例えば、ドライブレコーダのカメラヘッド、カメラ等)は、前記目標オブジェクトに設けられ、目標オブジェクトの走行中における画像(例えば、画像収集機器のカメラヘッドが目標オブジェクトの進行方向へ向かう。即ち、カメラヘッドは、向きが目標オブジェクトの進行方向に一致し、目標オブジェクトの真ん前の目標画像を撮像可能である)を撮影してもよい。
【0027】
1つの可能な実現方式において、電子地図における参照オブジェクト(例えば、車線)の第1位置データと目標画像における参照オブジェクトの第2位置データとを取得してから、第1位置データ及び第2位置データを用いて目標オブジェクトを測位してもよい。例えば、第1位置データと第2位置データとに対してデータマージを行い、目標オブジェクトを測位してもよい。例示において、第1位置データは、目標オブジェクト付近の車線の位置座標を示してもよい。例えば、電子地図中の目標オブジェクト付近の複数本の車線の地理座標を測位し、上記地理座標に基づいて目標オブジェクトの概ねの地理位置(例えば、目標オブジェクトがA街とB通りとの交差点に位置する)を特定し、目標画像中の車線の第2位置データに基づいて目標オブジェクトの所在するレーン(例えば、目標画像の右側に1本の車線があり、左側に3本の車線があることは、目標オブジェクトが1本目のレーン内に位置することを表す)を特定してもよい。これにより、測位精度を向上させ、即ち、測位精度を車線レベルまで向上させる。
【0028】
1つの可能な実現方式において、目標オブジェクトの概略位置を特定してから参照オブジェクトの第1位置データ及び第2位置データを用いて当該概略位置を補正することにより、目標オブジェクトの正確測位、例えば、車線レベルの測位を取得してもよい。前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位することは、前記目標オブジェクトの第1測位データを取得することと、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための第2測位データを取得することとを含む。
【0029】
1つの可能な実現方式において、前記目標オブジェクトの第1測位データは、衛星測位データ、例えば、GPS測位データ、北斗測位データ等を含み、本発明では、第1測位データが限定されない。第1測位データによって目標オブジェクトの地理位置を特定可能であるが、第1測位データの精度が十分に高くない可能性がある。例えば、第1測位データの誤差が10m程度に達する可能性がある。例示において、第1測位データによって目標オブジェクトの所在する道路を検索可能であるが、第1測位データによって、目標オブジェクトが当該道路中のどのレーンに位置するかを正確に特定することができない。例えば、第1測位データによって目標オブジェクトが3本のレーンからなる道路に位置すると特定可能であり、且つ第1測位データによって目標オブジェクトが2本目のレーンに位置すると判断可能であるが、第1測位データに誤差が存在する可能性がある。例えば、目標オブジェクトの実際に所在するレーンと第1測位データによって特定されたレーンとが一致しない可能性はある。
【0030】
1つの可能な実現方式において、第1位置データ及び第2位置データによって第1測位データを補正することで、精度のより高い第2測位データを取得してもよい。例えば、第1位置データと第2位置データとが同一車線の位置データであるが、第1位置データは、電子地図中の当該車線の位置データであり、第2位置データは、目標画像中の当該車線の位置データである。上記2種の位置データは、同一車線の位置を表す。上記2種の位置データで示された位置に偏差が存在する場合に、目標オブジェクトに対する測位が正確ではないと示され、当該偏差を用いて目標オブジェクトの第1測位データを補正してもよい。
【0031】
例示において、第1位置データは、目標オブジェクトの第1測位データに基づいて電子地図において検索された位置データである。例えば、第1測位データが東経X1度、北緯X2度である場合に、第1位置データは、当該経緯度付近の車線の位置データとなる。第2位置データは、目標オブジェクトに設けられる画像収集機器で撮影された目標オブジェクトのうちの当該車線の位置データである。第1位置データと第2位置データとが同一車線の位置データであり、且つ第2位置データが撮影された実画像における位置データである場合に、第1位置データと第2位置データとの間の位置偏差は、目標オブジェクトの第1測位データと実位置との間の偏差と同じである。したがって、第1位置データと第2位置データとの間の位置偏差を用いて第1測位データを補正することにより、第2測位データ、即ち、測位精度のより高い測位データを取得してもよい。
【0032】
このような方式により、参照オブジェクトの電子地図における第1位置データと参照オブジェクトの目標オブジェクトにおける第2位置データとの間の偏差により、第1測位データと実位置との間の偏差を表すことができ、更に当該偏差を用いて第1測位データを補正することにより、第1測位データの精度を向上させることができる。
【0033】
1つの可能な実現方式において、ステップS11は、前記電子地図中の前記参照オブジェクトの地理座標を取得することと、前記参照オブジェクトの地理座標に対して座標変換処理を行い、前記電子地図中の前記参照オブジェクトの、目標座標系における第1位置データを取得することと、を含んでもよい。前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系である。
【0034】
1つの可能な実現方式において、電子地図が参照オブジェクト(例えば、車線)の地理座標を含んでもよく、電子地図において車線の地理座標情報を検索してもよい。例示において、電子地図の使用時(例えば、車両(目標オブジェクト)が起動し、又は車両がナビゲーションや測位操作を開始する)、又は電子地図の更新時に、車線の地理座標情報を検索し、キャッシュ若しくはハードディスクに記憶し、電子地図の使用を終了した時(例えば、車両が停止し、又はナビゲーションや測位操作が終了された後)、キャッシュ若しくはハードディスクから車線の地理座標を削除してもよい。これにより、電子地図を使用する必要がなくなるときに記憶空間で占められた空間をクリアして他のデータの記憶に備えてもよく、記憶リソースの利用効率を向上させる。又は、操作が簡素化されるように、車線の地理座標情報を削除しなく、ナビゲーションや測位操作を開始する度に地理座標情報を検索しなくてもいい。更に、電子地図の更新時に、前記地理座標情報を再度検索することにより、キャッシュ又はハードディスクにおける地理座標を更新してもよい。例示において、第1測位データに基づいて参照オブジェクトの地理座標を検索してもよく、例えば、第1測位データの経緯度座標に基づいて当該座標付近の車線の地理座標を検索してもよい。
【0035】
1つの可能な実現方式において、前記目標オブジェクトに基づいて目標座標系を確立してもよい。例えば、第1測位データで特定された目標オブジェクトの位置を原点として目標座標系を確立してもよい。例えば、第1測位データで特定された目標オブジェクトの位置を原点とし、目標オブジェクトの走行方向を1つの座標軸方向とし、走行方向に直交する方向をもう1つの座標軸の方向として、前記目標座標系を確立する。
【0036】
1つの可能な実現方式において、車線の地理座標情報に対して座標変換を行い、即ち、地理座標系から目標座標系への座標変換処理を行うことにより、電子地図中の車線の、目標座標系における第1位置データを取得してもよい。例えば、車線の各点の経緯度座標に対して、地理座標系から目標座標系への座標変換を行い、各点の目標座標系における座標を取得し、これにより前記電子地図中の車線の、目標座標系における第1位置データを取得してもよい。
【0037】
例示において、まず、地理座標系と目標座標系との間の座標変換行列を特定してもよい。例えば、目標座標系が第1測位データで特定された目標オブジェクトの位置を原点とする座標系であり、目標座標系と地理座標系との相対位置関係を特定してもよい。また、目標座標系が目標オブジェクトの走行方向を座標軸方向とするため、目標座標系と地理座標系との間の相対角度を特定してもよい。更に、目標座標系と地理座標系との相対位置関係、及び、目標座標系と地理座標系との間の相対角度により、地理座標系と目標座標系との間の座標変換行列を特定してもよい。これにより、座標変換行列に基づいて電子地図中の車線の各点の経緯度座標に対して座標変換処理を行って前記第1位置データを取得してもよい。例示において、第1位置データは、点群データを含んでもよい。例えば、車線の電子地図における位置は、車線上の複数の点(例えば、点群)地理座標で示されてもよい。座標変換処理が行われた後、車線上の複数の点の地理座標を目標座標系における複数の点の座標に変換して、複数の点の座標を含む点群データ、即ち、第1位置データを取得してもよい。
【0038】
1つの可能な実現方式において、第1測位データに誤差が存在する可能性があり、且つ車線の地理座標が第1測位データに基づく検索によって取得されたため、車線の第1位置データに誤差が存在する可能性があり、且つ第1測位データの誤差は、車線の第1位置データの誤差に基づいて特定することができる。例えば、車線の第1位置データの誤差が第1測位データの誤差にマッチングすると、これにより車線の第1位置データの誤差を特定でき、且つ第1位置データの誤差に基づいて第1測位データの誤差を補正することができる。
【0039】
このような方式により、参照オブジェクトの地理座標を目標座標系中に変換することができ、目標座標系において測位誤差を特定することが便利になり、第1測位データに対する補正が有利になる。
【0040】
1つの可能な実現方式において、目標オブジェクト(例えば、車両又はロボット等)が走行中であり、ドライブレコーダのカメラヘッド又はカメラ等を介して目標オブジェクトの真ん前の目標画像を撮像してもよい。目標画像には、参照オブジェクト(例えば、車線)が含まれてもよい。
【0041】
1つの可能な実現方式において、ステップS12は、前記目標画像において前記参照オブジェクトの画像座標情報を特定することと、前記画像座標情報に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、前記目標座標系における第2位置データを取得することと、を含む。
【0042】
図3は、本発明の実施例に係る目標画像の模式図である。図3に示すように、目標画像は、目標オブジェクトに設けられる画像収集機器で撮影されたものである。目標画像において、目標オブジェクトの真ん前は、左から3本目のレーンであり、目標画像には、複数本の車線が含まれてもよい。
【0043】
1つの可能な実現方式において、前記目標画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標を取得してもよい。例えば、参照オブジェクトが車線である場合に、画素検出、エッジ検出等の方式によって目標画像中の車線の位置を特定してもよく、ニューラルネットワーク等の方法によって目標画像中の車線の位置を区画してもよい。例えば、目標画像をニューラルネットワークの入力とし、ニューラルネットワークのセマンティックセグメンテーション処理により、車線の目標画像における位置座標を出力する。例示において、ニューラルネットワークを介して目標画像中の車線の位置を検出してもよい。例えば、車線の所在する位置は、複数の画素点(例えば、点群)を含んでもよく、車線上の各画素点の、目標画像における位置座標を検出してもよい。
【0044】
1つの可能な実現方式において、目標画像中の参照オブジェクトの位置座標に対して座標変換処理を行い、目標画像中の参照オブジェクトの、前記目標座標系における第2位置データを取得してもよい。例えば、目標画像中の車線の各画素点の座標を目標座標系へ変換し、当該車線の各画素点の目標座標系における座標を取得し、即ち、前記目標画像中の車線の前記目標座標系における第2位置データを取得してもよい。例示において、第2位置データは、点群データを含んでもよい。例えば、車線の目標画像における位置は、車線上の複数の点(例えば、点群)の位置座標で示されてもよい。座標変換処理が行われた後、車線上の複数の点の目標画像における位置座標を目標座標系中の複数の点の座標に変換し、複数の点の座標を含む点群データ、即ち、第2位置データを取得してもよい。
【0045】
このような方式により、参照オブジェクトの目標画像における位置座標を目標座標系へ変換し、第2位置データを取得することで、参照オブジェクトの目標画像における位置座標と参照オブジェクトの電子地図における地理座標の座標系とを統一させてもよい。このように、第1位置データと第2位置データとの間の誤差を便利に取得することができ、第1測位データに対する補正に有利になる。
【0046】
1つの可能な実現方式において、前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得することは、画像収集機器で撮影された参照画像中の少なくとも一部の画素点の位置座標、及び前記目標座標系中の前記少なくとも一部の画素点に対応する点の位置座標に基づいて、ホモグラフィ行列を特定することと、前記ホモグラフィ行列に基づいて、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得することと、を含む。
【0047】
1つの可能な実現方式において、まず、目標画像と目標座標系との間のホモグラフィ行列、即ち、目標画像中の画素点の位置座標と目標座標系中の対応点の位置座標との間の座標変換行列を特定してもよく、目標画像中の画素点の位置座標を目標座標系へ変換するために用いられてもよい。
【0048】
1つの可能な実現方式において、参照画像中の少なくとも一部の画素点の位置座標、及び前記目標座標系中の前記少なくとも一部の画素点に対応する点の位置座標に基づいて、ホモグラフィ行列を特定してもよい。即ち、目標画像中の車線の各画素点をホモグラフィ行列によって目標座標系中の座標に変換してもよく、更に目標画像中の車線の前記目標座標系における第2位置データを取得してもよい。
【0049】
1つの可能な実現方式において、参照画像は、画像収集機器で撮影された任意の画像であってもよい。参照画像中の少なくとも一部の画素点に対してマーキングを行ってもよく、例えば、上記画素点の参照画像における位置座標をマーキングし、上記画素点の目標座標系における位置座標を特定してもよい。上記画素点の参照画像における位置座標及び目標座標系における位置座標に基づいて、ホモグラフィ行列H、即ち、参照画像中の位置座標を目標座標系へ変換した変換行列を特定してもよい。当該ホモグラフィ行列Hは、撮影された画像中の任意点の位置座標を目標座標系における位置座標に変換するために用いられてもよい。
【0050】
1つの可能な実現方式において、可前記ホモグラフィ行列に基づいて、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得する。例示において、目標画像中の車線の各画素点の位置座標を前記ホモグラフィ行列とそれぞれ乗算し、各画素点の目標座標系における位置座標を取得してもよい。例えば、以下の数式(1)に基づいて各画素点の目標座標系における座標を特定してもよい。
【数1】
【0051】
ただし、(u、v)は、車線の何れか1つの画素点の目標画像における位置座標であり、(x、y)は、当該画素点の目標座標系における位置座標である。数式(1)によって目標画像中の車線の各画素点の座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得してもよい。
【0052】
このような方式により、参照画像を用いてホモグラフィ行列を取得することで、目標画像と目標座標系との対応関係を取得することができ、目標画像中の画素点の位置座標を目標座標系における位置座標に便利に変換することができ、座標変換効率を向上させる。
【0053】
1つの可能な実現方式において、第2位置データが画像収集機器で撮影された実画像に基づいて特定された位置情報であり、第2位置データが正確度の高い位置情報であると考えられてもよく、第1位置データと第2位置データとの間の誤差が第1測位データと目標オブジェクトの実位置との間の誤差として特定されてもよく、当該誤差を用いて第1測位データの位置補正量を特定して第1測位データを補正するために用いられてもよい。
【0054】
1つの可能な実現方式において、ステップS11、即ち、第1位置データを取得するステップと、ステップS12、即ち、第2位置データを取得するステップとの実行順は、制限されない。図1において、ステップS11を実行してからステップS12を実行することは例示に過ぎない。ステップS12を実行してからステップS11を実行してもよく、ステップS11とステップS12とを同時に実行してもよい。
【0055】
1つの可能な実現方式において、ステップS13は、前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することと、前記位置補正量に基づいて前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための前記第2測位データを取得することとを含んでもよい。前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系である。
【0056】
このような方式により、参照オブジェクトの第1位置データ及び第2位置データを用いて位置補正量を特定することができる。即ち、第1測位データと実地理位置との間の誤差を取得して第1測位データの補正に用いられてもいい。このように、測位正確度を向上させる。
【0057】
1つの可能な実現方式において、前記位置補正量は、回転行列を含み、前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することは、前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、前記回転角度に基づいて前記回転行列を特定することと、を含む。
【0058】
1つの可能な実現方式において、前記第1位置データ及び前記第2位置データは、点群データを含む。例えば、第1位置データ及び第2位置データは、何れも複数の座標点によって構成される線であってもよい。第1位置データを第1ベクトルとし、第2位置データを第2ベクトルとしてもよく、且つ第1ベクトルと第2ベクトルとの間の夾角を特定し、即ち、前記回転角度を特定してもよい。
【0059】
1つの可能な実現方式において、回転角度に基づいて前記回転行列を特定してもよく、即ち、第2位置データに対応するベクトルを前記回転行列と乗算すると、第2位置データに対応するベクトルを回転させてもよく、回転後のベクトルが第1位置データに平行である。又は、第1位置データに対応するベクトルを前記回転行列と乗算すると、第1位置データに対応するベクトルを回転させてもよく、回転後のベクトルが第2位置データに平行である。前記回転行列は、以下の数式(2)に基づいて特定されてもよい。
【数2】
【0060】
ただし、Rは、回転行列であり、αは、回転角度である。回転行列によって第2位置データに対応するベクトルと乗算して回転処理を行ってもよく、即ち、回転行列Rを用いて第2位置データに対応するベクトルと乗算し、第1位置データに対応するベクトルに平行であるベクトルを取得し、又は、第1位置データに対応するベクトルと乗算し、第2位置データに対応するベクトルに平行であるベクトルを取得してもよい。例えば、R*lがlに平行である。ただし、lは、第2位置データに対応するベクトルであり、lは、第1位置データに対応するベクトルである。
【0061】
1つの可能な実現方式において、近似アルゴリズム等の方法によって回転行列を段階的に特定し、更に回転角度を特定してもよい。例示において、第2位置データに対応するベクトルlをある角度に対応する回転行列と乗算することでlを回転させ、且つlとlとの間の角度を小さくしてもよい。lが回転した後でlに平行しなくなると、回転後のlを引き続きある角度に対応する回転行列と乗算し、lがlに平行となるまでlを引き続き回転させる。例えば、近似アルゴリズムの開始時、前記角度が大きな角度を選択可能であるが、lとlとの夾角が小さくなるにつれて、前記角度が小さい角度を選択可能である。例えば、lとlとの夾角が52°であり、近似アルゴリズムの開始時に、前記角度が20°を選択可能であり、近似アルゴリズムを2回繰り返した後、夾角が12°まで減少され、前記角度が5°を選択可能であり、近似アルゴリズムをもう2回実行した後、夾角が2°まで減少され、前記角度が1°を選択可能であり、近似アルゴリズムを更に2回を実行した後、lがlに平行となる。更に、lを回転させる全ての行列に基づいて、前記回転行列を取得してもよく、例えば、lを回転させる全ての行列を乗算して前記回転行列を取得してもよい。また、回転行列の要素の値に基づいて回転角度を特定してもよい。例えば、逆三角関数に基づいて回転角度を特定してもよい。本発明では、回転角度及び回転行列を取得する方法が制限されない。
【0062】
このような方式により、第1位置データと第2位置データとの間の角度誤差(即ち、上記特定された回転角度)を用いて第1測位データの方向を修正することができ、測位精度を向上させる。
【0063】
1つの可能な実現方式において、前記位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含み、前記第1平行移動成分は、前記第2平行移動成分に垂直であり、且つ前記参照オブジェクトは、前記第1平行移動成分に平行である。前記参照オブジェクトの第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、位置補正量を特定することは、前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、前記回転角度及び調整すべき位置データに基づいて、前記第1平行移動成分及び第2平行移動成分を特定することとを含む。ただし、前記調整すべき位置データは、前記第1位置データ又は前記第2位置データである。
【0064】
1つの可能な実現方式において、第1位置データと第2位置データとの間の誤差は、角度誤差の他に、位置誤差も存在する可能性がある。即ち、第2位置データに対応するベクトルを第1位置データに対応するベクトルに平行となるように回転させた後、2つのベクトルが重なり合わない可能性はある。即ち、位置誤差が存在する。平行移動によって位置誤差を補正してもよく、即ち、調整すべき位置データに対応する車線に平行である第1平行移動成分と、調整すべき位置データに対応する車線に垂直である第2平行移動成分により、位置誤差を補正する。調整すべき位置データは、第1位置データ又は第2位置データであってもよい。調整すべき位置データが第1位置データである場合に、第1平行移動成分及び第2平行移動成分によって回転後の第1位置データに対応するベクトル(第2位置データに対応するベクトルに平行である)を平行移動させ、第2位置データ(このような場合に、第2位置データは、目標位置データとも呼称される)に対応するベクトルと重なり合うようにする。調整すべき位置データが第2位置データである場合に、第1平行移動成分及び第2平行移動成分によって回転後の第2位置データに対応するベクトル(第1位置データに対応するベクトルに平行である)を平行移動させ、第1位置データ(このような場合に、第2位置データは、目標位置データとも呼称される)に対応するベクトルと重なり合うようにする。幾つかの実施例において、調整すべきデータが第1位置データであるときに、目標位置データは、第2位置データとなり、調整すべきデータが第2位置データであるときに、目標位置データは、第1位置データとなる。
【0065】
1つの可能な実現方式において、回転角度α及び調整すべき位置データによって第1平行移動成分を特定してもよい。例示において、第2位置データは、目標画像中の車線の、目標座標系における位置である。第2位置データに対応するベクトルに基づいて第2位置データと走行方向(即ち、目標座標系における座標軸の方向であり、当該座標軸の方向と走行方向とが同じである)との夾角εを特定し、回転角度α及び夾角εに基づいて前記第1平行移動成分を特定してもよい。例えば、以下の数式(3)に基づいて第1平行移動成分を特定してもよい。
ve=(cos(α+ε),sin(α+ε)) (3)
【0066】
ただし、veは、前記第1平行移動成分である。例示において、目標オブジェクトが車線に沿って走行すれば、εは、0に近似できる。
【0067】
1つの可能な実現方式において、第1平行移動成分veに基づいて第2平行移動成分peを特定してもよい。例示において、veに直交するベクトルを第2平行移動成分peとして選択してもよい。
【0068】
1つの可能な実現方式において、前記第1平行移動成分及び前記第2平行移動成分は、単位ベクトルである。即ち、第1平行移動成分と第2平行移動成分は、何れも長さが1であるベクトルである。このように、調整すべき位置データの調整幅を特定することは、容易になる。例えば、第1平行移動成分の方向における調整距離が3であり、第2平行移動成分の方向における調整距離が2であり、本発明では、調整幅が制限されない。
【0069】
このような方式により、第1平行移動成分及び第2平行移動成分の記憶が便利になるとともに、単位ベクトルによって調整すべき位置データの調整幅を特定することも容易にある。
【0070】
1つの可能な実現方式において、車線が直線である場合に、目標位置データに対応する車線に平行な方向に沿って移動することは、意味がない。即ち、回転を経て且つ目標位置データに対応する車線に垂直な方向に沿って移動した後、目標位置データに対応する車線に平行な方向に沿って移動する必要がなく、目標位置データに対応する車線と調整すべき位置データに対応する車線とが重なり合うようにしてもよい。したがって、第1平行移動成分方向における調整幅は、0と設定されてもよい。車線が曲線である場合に、第1位置データに対応する車線に平行な方向に沿って移動することは、有意義である。
【0071】
1つの可能な実現方式において、位置補正量が特定された後、回転角度α、第1平行移動成分及び第2平行移動成分のみを保存することで記憶空間を節約してもよい。
【0072】
図4は、本発明の実施例に係る位置補正量の模式図である。図4に示すように、調整すべき位置データは、第2位置データであり、lは、第2位置データに対応するベクトルであり、lは、第1位置データに対応するベクトルである。回転角度αに対応する回転行列Rによってlをlに平行となるように回転させ、R*lを取得してもよい。また、第1平行移動成分ve及び第2平行移動成分peによってR*lの位置を調整することにより、位置が調整された後のR*lとlとが重なり合うようにしてもよい。
【0073】
1つの可能な実現方式において、近似アルゴリズム等の方法によってlの角度及び位置を段階的に調整して、調整後のlとlとが重なり合うようにし、更に位置補正量を特定してもよい。例示において、調整すべき位置データが第2位置データであり、第2位置データに対応するベクトルlをある角度に対応する回転行列と乗算することにより、lを回転させ、且つlとlとの間の角度を小さくしてもよい。lが回転した後でlに平行しなくなると、lがlに平行となるまで、回転後のlを引き続きある角度に対応する回転行列と乗算することにより、lを引き続き回転させる。更に、lを回転させる全ての行列によって前記回転行列を取得してもよい。例えば、lを回転させる全ての行列を乗算して前記回転行列を取得してもよい。回転行列の要素の値に基づいて回転角度を特定してもよい。例えば、逆三角関数によって回転角度を特定してもよい。回転角度が取得された後、回転角度及び第2位置データに基づいて第1平行移動成分ve及び第2平行移動成分peを特定してもよい。本発明では、位置補正量を特定する方法が制限されない。
【0074】
1つの可能な実現方式において、第1平行移動成分veと第2平行移動成分peとを同時に特定してもよい。例えば、数式(3)によって第1平行移動成分veを特定し、数式(4)によって第2平行移動成分peを直接特定してもよい。
pe=(sin(α+ε),-cos(α+ε)) (4)
【0075】
このような方式により、回転角度を用いて第1平行移動成分及び第2平行移動成分を取得することができ、第1測位データの位置誤差を補正することができ、測位精度を向上させる。
【0076】
1つの可能な実現方式において、位置補正量に基づいて第1測位データを補正してもよい。例えば、位置補正量のうちの回転角度に基づいて第1測位データの方向を修正し、位置補正量のうちの第1平行移動成分及び第2平行移動成分に基づいて第1測位データの位置を補正してもよい。これにより、正確な第2測位データが取得される。第2測位データの精度が高くて、目標オブジェクトの所在するレーンを正確に認識することができる。
【0077】
本発明の実施例に係る測位方法では、第1位置データ及び第2位置データを用いて位置補正量を特定し、位置補正量によって第1測位データを補正し、第2測位データを取得し、目標オブジェクトに対する測位精度を向上させることができる。また、位置補正量は、目標オブジェクトの走行方向を補正するための、回転角度又は回転行列を含んでもよい。位置補正量は、目標オブジェクトの位置を補正するための、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含んでもよい。更に、目標オブジェクトから収集された目標画像によって第2位置データを取得することにより、使用コストが低くなり、使用及び普及が容易になる。
【0078】
図5は、本発明の実施例に係る測位方法の応用模式図である。図5に示すように、高精度地図は、参照オブジェクトの情報を含んでもよいく、前記参照オブジェクトは、車線を含み、前記第1測位データは、衛星測位データを含み、前記画像収集機器は、前記目標オブジェクトに設けられている。高精度地図中の車線の地理座標情報を検索してもよい。第1測位データ(例えば、GPS測位情報)に基づいて目標座標系を確立する。目標座標系の確立は、前の記述を参照すればよく、ここで繰り返し説明しない。
【0079】
1つの可能な実現方式において、高精度地図において車線の地理座標を検索し、車線の複数の点(例えば、点群)に対して座標変換処理をそれぞれ行い、目標座標系における点群Q{q1, q2,..., qm}、即ち、車線の目標座標系における第1位置データを取得してもよい。mは、正整数である。座標変換処理は、前の記述を参照すればよく、ここで繰り返し説明しない。
【0080】
1つの可能な実現方式では、目標画像が車両の走行中において画像収集機器で撮影された真ん前の画像であってもよく、目標画像が道路上の車線を含んでもよく、ニューラルネットワークを介してセマンティックセグメンテーション処理を行うことにより、目標画像中の車線の位置座標を取得してもよく、車線の所在する位置が複数の画素点(例えば、点群)を含んでもよく、車線上の各画素点の座標を検出し、目標画像と目標座標系との間のホモグラフィ行列によって複数の画素点に対して座標変換処理をそれぞれ行うことにより、目標座標系における点群P{p1, p2,…, pn}、即ち、車線の目標座標系における第2位置データを取得してもよい。nは、正整数である。座標変換処理は、前の記述を参照すればよく、ここで繰り返し説明しない。
【0081】
1つの可能な実現方式において、点群Q{q1, q2,..., qm}と点群P{p1, p2,..., pn}とに対してマッチングを行い、即ち、第1位置データと第2位置データとにおける対応する点によって構成される車線を特定してもよい。例えば、点qi-qjに対応する点pk-pl(i、jは、mよりも小さい正整数であり、k、lは、nよりも小さい正整数である)を特定してもよい。qi-qjは、ある車線における複数の点であり、pk-plは、ある車線における複数の点である。そして、対応する車線に応じて位置補正量を特定する。
【0082】
1つの可能な実現方式において、位置補正量は、回転角度αを含んでもよい。即ち、第2位置データに対応するベクトルlを回転させてlが第1位置データに対応するベクトルlに平行であるようにしてもよい。回転角度は、αである。
【0083】
1つの可能な実現方式において、位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を更に含んでもよい。回転後のl即ちR*lを平行移動させてもよい。例えば、R*lに対してlに平行な方向に沿う平行移動処理を行ってもよい。当該方向の第1平行移動成分は、veである。また、R*lに対してlに垂直な方向に沿う平行移動処理を行ってもよい。当該方向の第2平行移動成分は、peである。平行移動処理を経た後、平行移動後のR*lがlに重なり合うようにする。
【0084】
1つの可能な実現方式において、回転行列R、第1平行移動成分ve及び第2平行移動成分peを位置補正量としてもよい。また、位置補正量によって第1測位データを補正することにより、目標オブジェクトの測位精度を向上させてもよい。幾つかの実施例において、第1測位データに対する補正処理により、精度の高い第2測位データを取得することができ、第2測位データによって車両の所在するレーンを正確に認識することができる。
【0085】
1つの可能な実現方式において、前記方法は、前記目標オブジェクトの第2測位データに基づいて、前記目標オブジェクトと前記参照オブジェクトとの間の相対位置関係を特定するステップを更に含む。目標オブジェクトと参照オブジェクトとの間の相対位置関係は、目標オブジェクトの所在するレーン、目標オブジェクトと車線との間の距離、及び、目標オブジェクトと前記車線との夾角のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0086】
例示において、前記測位方法は、自動運転分野に適用可能であり、車両の正確位置を特定するために用いられる。前記測位方法は、運転支援システムに適用可能であり、車両の所在するレーン、及び、車両と車線との距離を特定するために用いられる。前記測位方法は、無人運転機器又はロボット等の機器のナビゲーションに適用可能であり、機器の正確位置、及び、機器の姿勢(例えば、機器の車線に対する角度等)を特定するために用いられる。本発明では、前記測位方法の応用分野が制限されない。
【0087】
図6は、本発明の実施例に係る測位装置のブロック図である。図6に示すように、前記装置は、電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するための第1取得モジュール11と、画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するための第2取得モジュール12と、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するための測位モジュール13と、を備える。
【0088】
1つの可能な実現方式において、前記測位モジュール13は、更に、前記目標オブジェクトの第1測位データを取得し、前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための第2測位データを取得するように構成される。
【0089】
1つの可能な実現方式において、前記測位モジュール13は、更に、前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定し、前記位置補正量に基づいて前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得するように構成される。前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系である。
【0090】
1つの可能な実現方式において、前記位置補正量は、回転行列を含み、前記測位モジュール13は、更に、前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得し、前記回転角度に基づいて前記回転行列を特定するように構成される。
【0091】
1つの可能な実現方式において、前記位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含み、前記第1平行移動成分は、前記第2平行移動成分に垂直であり、且つ前記参照オブジェクトは、前記第1平行移動成分に平行であり、前記測位モジュール13は、更に、前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得し、前記回転角度及び調整すべき位置データに基づいて、前記第1平行移動成分及び第2平行移動成分を特定するように構成され、前記調整すべき位置データは、前記第1位置データ又は前記第2位置データである。
【0092】
1つの可能な実現方式において、前記第1平行移動成分及び前記第2平行移動成分は、単位ベクトルである。
【0093】
1つの可能な実現方式において、前記第1取得モジュール11は、更に、前記電子地図中の前記参照オブジェクトの地理座標を取得し、前記参照オブジェクトの地理座標に対して座標変換処理を行い、前記電子地図中の前記参照オブジェクトの、目標座標系における第1位置データを取得するように構成され、前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系である。
【0094】
1つの可能な実現方式において、前記第2取得モジュール12は、更に、前記目標画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標を取得し、前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得するように構成され、前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系である。
【0095】
1つの可能な実現方式において、前記第2取得モジュール12は、更に、前記画像収集機器で撮影された参照画像中の少なくとも一部の画素点の位置座標と、前記目標座標系中の前記少なくとも一部の画素点に対応する点の位置座標とに基づいて、ホモグラフィ行列を特定し、前記ホモグラフィ行列に基づいて、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得するように構成される。
【0096】
1つの可能な実現方式において、前記第1位置データ及び前記第2位置データは、点群データを含む。
【0097】
1つの可能な実現方式において、前記参照オブジェクトは、車線を含み、前記第1測位データは、衛星測位データを含み、前記画像収集機器は、前記目標オブジェクトに設けられている。
【0098】
1つの可能な実現方式において、前記装置は、前記目標オブジェクトの第2測位データに基づいて、前記目標オブジェクトと前記参照オブジェクトとの間の相対位置関係を特定するための相対位置特定モジュールを更に備える。
【0099】
理解できるように、本発明に言及された上記各方法実施例は、原理論理に反しない場合に、何れも互いに組み合わせられて組み合わせ後の実施例を形成してもよい。紙面の都合上から、本発明では繰り返し説明しない。
【0100】
また、本発明は、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、プログラムを更に提供する。上記のものは、何れも本発明に係る何れか1つの方法を実施するために用いられてもよい。対応する技術案及び記述は、方法部分の関連記載を参照すればよく、繰り返し説明しない。
【0101】
当業者であれば理解できるように、具体的な実施形態の上記方法において、各ステップの記載順は、厳格な実行順を意味せず、実施手順について如何なる限定もなすことではない。各ステップの具体的な実行順は、その機能及び可能な内在論理で特定されるべきである。
【0102】
幾つかの実施例において、本発明の実施例に係る装置が有する機能又は含むモジュールは、上記方法実施例に記述された方法を実行するために用いられてもよい。その具体的な実施は、上記方法実施例の記述を参照すればよい。簡素化のために、ここで繰り返し説明しない。
【0103】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提出する。当該コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラム指令が記憶され、前記コンピュータプログラム指令がプロセッサによって実行されたときに、上記方法は、実施される。コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【0104】
本発明の実施例は、コンピュータプログラムを更に提供する。前記コンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、上記方法は、実施される。記憶媒体は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【0105】
本発明の実施例は、電子機器を更に提出する。当該電子機器は、プロセッサと、プロセッサ実行可能指令を記憶するためのメモリとを備える。前記プロセッサは、上記測位方法を実行するように構成される。電子機器は、端末、サーバ又は他の形態の機器として提供され得る。
【0106】
図7は、一例示的な実施例に示す電子機器800のブロック図である。例えば、電子機器800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信機器、ゲームコンソール、タブレットPC、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタント等の端末であってもよい。
【0107】
図7を参照すると、電子機器800は、以下の1つ又は複数のユニット、即ち、処理ユニット802、メモリ804、電源ユニット806、マルチメディアユニット808、オーディオユニット810、入力・出力(I/O)インターフェース812、センサユニット814及び通信ユニット816を備えてもよい。
【0108】
処理ユニット802は、通常、電子機器800の全般操作、例えば、表示、電話発呼、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット802は、上記方法のステップの全部又は一部を実行するように、指令を実行する1つ又は複数のプロセッサ820を備えてもよい。また、処理ユニット802は、処理ユニット802と他のユニットとの間の相互作用が容易になるように、1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット802は、マルチメディアユニット808と処理ユニット802との間の相互作用が容易になるように、マルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0109】
メモリ804は、電子機器800での操作をサポートするために、各タイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例示は、電子機器800で操作するための如何なるアプリケーションプログラム又は方法の指令、連絡人データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、映像などを含む。メモリ804は、如何なるタイプの揮発性もしくは不揮発性記憶デバイス又はそれらの組合せ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクによって実現されてもよい。
【0110】
電源ユニット806は、電子機器800のユニットのそれぞれに電力を供給する。電源ユニット806は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、並びに、電子機器800用の電力の生成、管理および配分に関する他のユニットを含んでもよい。
【0111】
マルチメディアユニット808は、前記電子機器800とユーザとの間に1つの出力インターフェースを供給するスクリーンを備える。幾つかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンは、タッチパネルを含む場合、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現されてもよい。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネルでのジェスチャーを感知するように、1つ又は複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけではなく、前記タッチ又はスライド操作と関連する持続時間および圧力をさらに検出することができる。幾つかの実施例では、マルチメディアユニット808は、1つのフロントカメラヘッドおよび/又はバックカメラヘッドを含む。電子機器800が操作モード、例えば、撮影モード又はビデオモードにあるとき、フロントカメラヘッドおよび/又はバックカメラヘッドは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。フロントカメラヘッドおよびバックカメラヘッドのそれぞれは、1つの固定の光学レンズシステムであってもよいし、焦点距離および光学ズーム能力を有するものであってもよい。
【0112】
オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力および/又は入力するように構成される。例えば、オーディオユニット810は、マイク(MIC)を備え、電子機器800が操作モード、例えば、発呼モード、記録モードおよび音声識別モードにあるとき、マイクは、外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、さらに、メモリ804に記憶される、又は、通信ユニット816を介して送信されることができる。幾つかの実施例では、オーディオユニット810は、さらに、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0113】
I/Oインターフェース812は、処理ユニット802とペリフェラルインターフェースモジュールとの間でインターフェースを供給するものであり、上記ペリフェラルインターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームページボタン、ボリュームボタン、起動ボタンおよびロックボタンを含んでもよいが、それらに限定されない。
【0114】
センサユニット814は、様々な側面での状態推定を電子機器800に供給するための1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサユニット814は、電子機器800のオン/オフ状態、ユニットの相対位置を検出することができ、例えば、前記ユニットは、電子機器800のディスプレイおよびテンキーである。センサユニット814は、さらに、電子機器800もしくは電子機器800のユニットの位置変更、ユーザと電子機器800との接触の存在もしくは不存在、電子機器800の方位又は加速/減速および電子機器800の温度変化をさらに検出することができる。センサユニット814は、如何なる物理的接触もないとき、近辺にある物体の存在を検出するための近接センサを含んでもよい。センサユニット814は、さらに、結像応用に使用される光センサ、例えばCMOS又はCCD画像センサを含んでもよい。幾つかの実施例では、当該センサユニット814は、さらに、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを含んでもよい。
【0115】
通信ユニット816は、電子機器800と他のユーザ機器との間の無線又は有線方式の通信が便利になるように構成される。電子機器800は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2Gや3G又はそれらの組合せにアクセスすることができる。1つの例示的な実施例では、通信ユニット816は、外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報をブロードキャストチャネルを介して受信する。1つの例示的な実施例では、前記通信ユニット816は、さらに、短距離通信が容易になるように、ニアフィールド通信(NFC)モジュールを含んでもよい。例えば、NFCモジュールでは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術および他の技術によって実現されてもよい。
【0116】
例示的な実施例では、電子機器800は、上記方法を実行するための1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品によって実現されてもよい。
【0117】
例示的な実施例は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータプログラム指令を含むメモリ804を更に提供する。上記コンピュータプログラム指令は、電子機器800のプロセッサ820によって実行されて上記方法を実施させ得る。
【0118】
図8は、1つの例示的な実施例に示す電子機器1900のブロック図である。例えば、電子機器1900は、サーバとして提供され得る。図8を参照すると、電子機器1900は、処理ユニット1922を含み、更に、当該処理ユニット1922は、1つ又は複数のプロセッサ、及びメモリ1932に代表されるメモリリソースとを備え、メモリ1932は、処理ユニット1922によって実行され得る指令、例えば、アプリケーションプログラムを記憶する。メモリ1932に記憶されるアプリケーションプログラムは、それぞれが1セットの指令に対応する1つ又は1つ以上のモジュールを備えてもよい。また、処理ユニット1922は、指令を実行することで上記方法を実施するように構成される。
【0119】
電子機器1900は、電子機器1900の電源管理を実行するように構成される電源ユニット1926と、電子機器1900をネットワークに接続するように構成される有線又は無線ネットワークインターフェース1950と、入力・出力(I/O)インターフェース1958とを更に備えてもよい。電子機器1900は、メモリ1932に記憶されたオペレーティングシステム、例えばWindows(登録商標) ServerTM、Mac OS XTM、UnixTM、Linux(登録商標)TM、FreeBSDTM又はその他を操作してもよい。
【0120】
例示的な実施例は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えば、コンピュータプログラム指令を含むメモリ1932を更に提供する。上記コンピュータプログラム指令が電子機器1900の処理ユニット1922によって実行されることで、上記方法は、実施される。
【0121】
本発明は、システム、方法及び/又はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体には、プロセッサに本発明の各態様を実施させるためのコンピュータ可読プログラム指令が載せている。
【0122】
コンピュータ可読記憶媒体は、指令実行機器で使用される指令を保持及び記憶する有形機器であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気記憶機器、磁気記憶機器、光記憶機器、電磁的記憶機器、半導体記憶機器又は上記任意の適切な組み合わせであってもよいが、それらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅のリスト)は、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯型圧縮ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的符号化機器、例えば、指令が記憶されるパンチカード又は溝内突起構造、及び上記の任意の適切な組合を含む。ここで使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、瞬時信号自身、例えば、無線電波若しくは他の自由に伝搬される電磁波、導波路若しくは他の伝送媒体を介して伝搬される電磁波(例えば、光ファイバー・ケーブルを介した光パルス)、又は電線を介して伝送された電気信号として解釈されない。
【0123】
ここで記述されるコンピュータ可読プログラム指令は、コンピュータ可読記憶媒体から各演算/処理機器にダウンロードし、又は、ネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク及び/又は無線ネットワークを介して外部コンピュータ或いは外部記憶機器へダウンロードしてもよい。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含んでもよい。各演算/処理機器におけるネットワークアダプタ又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム指令を受信して当該コンピュータ可読プログラム指令を転送することにより、各演算/処理機器におけるコンピュータ可読記憶媒体に記憶させる。
【0124】
本発明の操作を実行するためのコンピュータプログラム指令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン関連命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は、1種若しくは複数種のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されたソースコード又はターゲットコードであってもよい。前記プログラミング言語は、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Smalltalk、C++等)、及び、通常のプロセスプログラミング言語(例えば、「C」言語)又は類似するプログラミング言語を含む。コンピュータ可読プログラム指令は、完全にユーザコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータ上で実行されてもよく、1つの独立するソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、一部がユーザコンピュータ上でもう一部がリモートコンピュータ上で実行されてもよく、又は完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行されてもよい。リモートコンピュータの場合に、リモートコンピュータは、任意の種類のネットワーク(ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む)を介してユーザコンピュータに接続され、又は、外部コンピュータに接続されてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットで接続される)。幾つかの実施例では、コンピュータ可読プログラム指令の状態情報を用いて電子回路、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログラマブル論理アレイ(PLA)を個性化でカストマイズする。当該電子回路は、コンピュータ可読プログラム指令を実行することにより、本発明の各態様を実施可能である。
【0125】
ここで、本発明の実施例に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して、本発明の各態様を記述した。理解できるように、フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック並びにフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせは、何れもコンピュータ可読プログラム指令にて実現され得る。
【0126】
これらのコンピュータ可読プログラム指令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ供給されて、1種のマシンを生み出すことができる。このように、これらの指令がコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されたときに、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロックで規定された機能/動作を実現する装置は、生成される。これらのコンピュータ可読プログラム指令をコンピュータ可読記憶媒体に記憶してもよい。これらの指令により、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置及び/又は他の機器は、特定の方式で稼働する。このように、指令が記憶されたコンピュータ可読媒体は、1つの製造品を含み、それは、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロックで規定された機能/動作を実現する各態様の指令を含む。
【0127】
コンピュータ可読プログラム指令をコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他の機器にロードしてもよい。このように、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他の機器上で一連の操作ステップが実行され、コンピュータによる実現の過程は、生み出される。これにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他の機器上で実行された指令は、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロックで規定された機能/動作を実現する。
【0128】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の複数の実施例に係るシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実施可能な体系アーキテクチャ、機能及び操作を示す。この点では、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント又は指令の一部を代表してもよい。前記モジュール、プログラムセグメント又は指令の一部は、規定された論理機能を実施するための1つ又は複数の実行可能指令を含む。幾つかの代替としての実施形態において、ブロック中にマークされた機能は、図面に示された順番と異なる順番で発生してもよい。例えば、2つの連続するブロックは、実に、基本的に並行に実行されてもよく、そして、逆の順番で実行されるときもあり、これは、かかる機能に応じて定められる。注意すべきことは、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、並びに、ブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、規定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステムにて実現されてもよく、専用ハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせで実現されてもよい。
【0129】
以上では、本発明の各実施例を記述した。上記説明は、例示であり、網羅的ではなく、開示された各実施例にも限定されない。説明された各実施例の範囲及び精神から逸脱しない場合に、多くの修正及び変更は、当業者にとって明らかである。本文での用語は、各実施例の原理、実際の応用又は、マーケットにおける技術に対する技術的改善を最良に解釈し、又は当業者に本文に開示された各実施例を理解させえるために選択される。
【0130】
本願は、2020年04月21日に中国専利局へ提出された、出願番号がCN.202010316617.Xであって発明名称が「測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体」である中国特許出願の優先権を要求し、当該中国特許出願の全ての内容が引用によって本願に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するステップと、
画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップと、を含むことを特徴とする測位方法。
【請求項2】
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するステップは、
前記目標オブジェクトの第1測位データを取得することと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記目標オブジェクトの測位結果を示すための第2測位データを取得することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項3】
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得することは、
前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することと、
前記位置補正量に基づいて前記第1測位データを補正することにより、前記第2測位データを取得することと、を含み、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項2に記載の測位方法。
【請求項4】
前記位置補正量は、回転行列を含み、
前記参照オブジェクトの第1位置データと前記第2位置データとの目標座標系における位置関係に基づいて、位置補正量を特定することは、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、
前記回転角度に基づいて前記回転行列を特定することと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の測位方法。
【請求項5】
前記位置補正量は、第1平行移動成分及び第2平行移動成分を含み、前記第1平行移動成分は、前記第2平行移動成分に垂直であり、且つ前記参照オブジェクトは、前記第1平行移動成分に平行であり、
前記参照オブジェクトの第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、位置補正量を特定することは、
前記第1位置データと前記第2位置データとの間の回転角度を取得することと、
前記回転角度及び調整すべき位置データに基づいて、前記第1平行移動成分及び第2平行移動成分を特定することとを含み、
前記調整すべき位置データは、前記第1位置データ又は前記第2位置データであり、
前記第1平行移動成分及び前記第2平行移動成分は、単位ベクトルであることを特徴とする請求項3又は4に記載の測位方法。
【請求項6】
前記画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するステップは、
前記目標画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標を取得することと、
前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得することと、を含み、
前記目標座標系は、前記目標オブジェクトを基に確立された座標系であることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の測位方法。
【請求項7】
前記位置座標に対して座標変換処理を行い、前記目標画像中の参照オブジェクトの、目標座標系における第2位置データを取得することは、
前記画像収集機器で撮影された参照画像中の少なくとも一部の画素点の位置座標と、前記目標座標系中の前記少なくとも一部の画素点に対応する点の位置座標とに基づいて、ホモグラフィ行列を特定することと、
前記ホモグラフィ行列に基づいて、前記参照オブジェクトの前記目標画像における位置座標に対して座標変換処理を行い、前記第2位置データを取得することと、を含むことを特徴とする請求項に記載の測位方法。
【請求項8】
前記第1位置データ及び前記第2位置データは、点群データを含み、
前記参照オブジェクトは、車線を含み、第1測位データは、衛星測位データを含み、前記画像収集機器は、前記目標オブジェクトに設けられていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の測位方法。
【請求項9】
電子地図に基づいて目標オブジェクトの参照オブジェクトの第1位置データを取得するための第1取得モジュールと、
画像収集機器で撮影された目標画像に基づいて、前記参照オブジェクトの第2位置データを取得するための第2取得モジュールと、
前記第1位置データ及び前記第2位置データに基づいて、前記目標オブジェクトを測位するための測位モジュールと、を備えることを特徴とする測位装置。
【請求項10】
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、請求項1からの何れか一項に記載の測位方法を実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項11】
コンピュータプログラム指令が記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラム指令がプロセッサによって実行されたときに、請求項1からの何れか一項に記載の測位方法は、実施されることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、請求項1からの何れか一項に記載の測位方法は、実施されることを特徴とするコンピュータプログラム。
【国際調査報告】