(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(54)【発明の名称】商品キャリア、商品キャリアのブランク、および商品キャリアの作製方法
(51)【国際特許分類】
B65D 71/00 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
B65D71/00 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520103
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 US2020052607
(87)【国際公開番号】W WO2021067121
(87)【国際公開日】2021-04-08
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・ピー・ヘイター
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA22
3E067AB26
3E067AC03
3E067AC12
3E067BA15A
3E067BB01A
3E067BC04A
3E067EE11
3E067FC05
3E067FC07
(57)【要約】
本開示の態様は、パッケージと、複数の商品(B)をパッケージングするためのキャリア(90)と、キャリア(90)を形成するためのブランク(10)と、キャリア(90)を作製する方法とに関する。このパッケージは、商品キャリア(90)および1つまたは複数の商品(B)を備える。商品キャリア(90)は、ハンドル(14、16)を備える主要パネル(12、18)を備える。側方仕切りパネル(30、32、34、36)が、主要パネル(12、18)に対してヒンジ連結され、少なくとも1つの商品(B)に対して固着される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品キャリアおよび1つまたは複数の商品を備えるパッケージであって、前記商品キャリアは、ハンドルを備える主要パネルを有し、前記キャリアは、前記主要パネルに対してヒンジ連結された側方仕切りパネルを備え、前記側方仕切りパネルは、少なくとも1つの商品に対して固着される、パッケージ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの商品は、前記主要パネルに対して固着される、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
商品キャリアおよび1つまたは複数の商品を備えるパッケージであって、前記商品キャリアは、直立壁部を形成する複数のパネルから構成され、前記複数のパネルは、ハンドルを備える主要パネルと、前記主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備え、前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、少なくとも1つの商品に対して接着される、パッケージ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの商品は、前記主要パネルに対して接着される、請求項3に記載のパッケージ。
【請求項5】
直立壁部を形成する複数のパネルから構成された商品キャリアであって、前記複数のパネルは、ハンドルを備える1対の主要パネルと、前記対の主要パネルの一方に対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備え、前記対の主要パネルは、相互に対面関係で固定され、前記対の主要パネルの他方は、前記少なくとも1つの側方仕切りパネルの内方面へのアクセスを与える製造開口を備える、商品キャリア。
【請求項6】
直立壁部を形成する複数のパネルから構成された商品キャリアであって、前記複数のパネルは、ハンドルを備える1対の主要パネルと、前記対の主要パネルのそれぞれに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備え、前記対の主要パネルは、相互に対面関係で固定され、前記対の主要パネルのそれぞれが、前記対の主要パネルの中の他のパネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルの内方面に対するアクセスを与える製造開口を備える、商品キャリア。
【請求項7】
前記対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、前記対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルの対向側でヒンジ連結される、請求項6に記載の商品キャリア。
【請求項8】
前記対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第1のヒンジ連結部により前記第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、前記対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第2のヒンジ連結部により前記第2の主要パネルに対してヒンジ連結され、前記第1のヒンジ連結部は、前記第2のヒンジ連結部に対して垂直方向にオフセットされる、請求項6に記載の商品キャリア。
【請求項9】
第1の側方仕切りパネルが、前記対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、第2の側方仕切りパネルが、前記対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結され、前記第1の側方仕切りパネルは、前記第2の側方仕切りパネルよりも前記ハンドルに対してより近くに配設される、請求項6に記載の商品キャリア。
【請求項10】
前記第1の側方仕切りパネルの下方エッジが、前記第2の側方仕切りパネルの上方エッジに対して相補的である、請求項9に記載の商品キャリア。
【請求項11】
前記第1の側方仕切りパネルの前記下方エッジは、前記第1の仕切りパネルおよび前記第2の仕切りパネルがヒンジ連結される対象である前記対の主要パネルのそれぞれ一方と同一平面関係に配設される場合に、前記第2の側方仕切りパネルの前記上方エッジと位置合わせ状態になる、請求項10に記載の商品キャリア。
【請求項12】
前記対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第1の高さに配設された第1のヒンジ連結部により前記第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、前記対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された前記少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第2の高さに配設された第2のヒンジ連結部により前記第2の主要パネルに対してヒンジ連結される、請求項6に記載の商品キャリア。
【請求項13】
1つまたは複数の商品をパッケージングするためのキャリアであって、前記キャリアは、1対の主要パネルから形成されたおよびハンドルを備える主要壁部を有し、前記対の主要パネルは、相互に対面関係で配設され、前記キャリアは、前記対の主要パネルの一方に対してヒンジ連結された側方仕切りパネルを備え、前記側方仕切りパネルは、前記側方仕切りパネルが、ヒンジ連結される対象である前記主要パネルに対して実質的に同一平面上に位置し、他方の主要パネルに対して平行に位置する第1の状態から、前記側方仕切りパネルが前記主要壁部に対して実質的に垂直に位置する第2の状態へと折返し可能であり、前記他方の主要パネルは、前記側方仕切りパネルが前記第1の状態におかれる場合に、前記他方の主要パネルと対面関係におかれた前記側方仕切りパネルの面に対するアクセスを与える製造開口を備える、キャリア。
【請求項14】
接着剤が、前記側方仕切りパネルの前記面に対して施される、請求項13に記載のキャリア。
【請求項15】
接着剤が、前記側方仕切りパネルのもう1つの反対面に対して施される、請求項14に記載のキャリア。
【請求項16】
接着剤が、前記主要壁部に対して施される、請求項13に記載のキャリア。
【請求項17】
前記対の主要パネルは、相互に対してヒンジ連結される、請求項13に記載のキャリア。
【請求項18】
少なくとも1つの商品が、前記側方仕切りパネルに対して固着される、請求項14に記載のキャリア。
【請求項19】
前記少なくとも1つの商品が、前記主要壁部に対して固着される、請求項18に記載のキャリア。
【請求項20】
1つまたは複数の商品をパッケージングするための商品キャリアであって、前記商品キャリアは、主要壁部およびヒンジ連結されたパネルを備え、前記主要壁部は、第1のパネルおよび第2のパネルを備え、前記第1のパネルおよび前記第2のパネルは、それぞれの内部表面が面接触構成におかれた状態で共に固定され、前記ヒンジ連結されたパネルは、前記第1のパネルの一部から形成され、第1の折り目ラインに沿って前記第1のパネルに対してヒンジ連結され、前記ヒンジ連結されたパネルは、前記第2のパネルに対して第1の角度を形成するような折返し位置に配設され、前記第2のパネルは、前記第1の折り目ラインの一方の側にアクセス開口を備え、前記アクセス開口は、前記第1の折り目ラインから第1の距離の位置に位置し、前記ヒンジ連結されたパネルは、内部表面上に指定された接着剤施工エリアを有し、前記指定された接着剤施工エリアは、前記第1の折り目ラインから第2の距離の位置に位置し、前記第2の距離は、前記第1の距離と概ね同等である、商品キャリア。
【請求項21】
商品キャリアを作製する方法であって、
第1のパネルおよび第2のパネルを有する商品キャリアを用意するステップであって、前記第1のパネルは、前記第1のパネルから少なくとも部分的に打ち抜き加工されたおよび前記第1のパネルに対してヒンジ連結された補助パネルを備え、前記第2のパネルは、製造開口を備える、ステップと、
前記製造開口が前記補助パネルと整列状態に配設されるように、前記第1のパネルを前記第2のパネルと面接触関係におくステップと、
前記第2のパネルに隣接して配設された前記補助パネルの面に対して前記製造開口を介して接着処理を施すステップと、
前記第1のパネルの面外へと前記補助パネルを折り返すステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記第1のパネルを前記第2のパネルと面接触関係におく前記ステップは、前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間のヒンジ連結部に沿って前記第2のパネルに対して前記第1のパネルを折り返すステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記補助パネルに対して商品を固着するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のパネルおよび前記第2のパネルの一方に対して接着処理を施すステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記補助パネルに対して、ならびに前記第1のパネルおよび前記第2のパネルの前記一方に対して商品を固着するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは、第1のハンドル開口を備える第1の主要パネルと、第2のハンドル開口を備える第2の主要パネルとを備える複数のパネルを備え、前記第1の主要パネルは、第1のヒンジ連結部により前記第2の主要パネルに対してヒンジ連結され、前記第1の主要パネルは、前記第1の主要パネルにヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルを備え、前記第2の主要パネルは、前記第1の主要パネルが前記第2の主要パネルと対面関係におかれるように前記第1のヒンジ連結部に沿って折り返されると、前記少なくとも1つの側方仕切りパネルと垂直方向に整列状態になるように構成された製造開口を備える、ブランク。
【請求項27】
前記第2の主要パネルは、前記第2の主要パネルにヒンジ連結された少なくとも1つの第2の側方仕切りパネルを備え、前記第1の主要パネルは、前記少なくとも1つの第2の側方仕切りパネルと垂直方向に整列状態になるように構成された第2の製造開口を備える、請求項26に記載のブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージと、商品をパッケージングするためのキャリアと、キャリアを形成するためのブランクと、キャリアの作製方法とに関する。さらに詳細には、しかし限定するものではないが、本発明は、キャリーハンドルと、商品が固着される仕切り構造部とを有するキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージングの分野において、複数の商品を運ぶためのカートンの提供が知られている。カートンは、当技術において周知のものであり、消費者による消費用商品群の輸送、保管、およびアクセスを可能にするのに有用である。かかるカートンまたはキャリアは、コスト面および環境面を考慮して、可能な限り少ない材料から形成し、形成材料の廃棄を可能な限り減らすことが必要である。さらなる考慮要件としては、高重量商品の保持および輸送に関するカートンの強度および適性がある。カートンの内容物は、カートン内で安定していることが望ましい。
【0003】
パッケージングされる商品の荷重を支えるのに十分な強度および頑丈性を有するキャリーハンドル構造部を有するキャリアを製造することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、典型的にはボール紙等から形成されたカートンの分野における改良を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、商品キャリアおよび1つまたは複数の商品を備えるパッケージを提供する。この商品キャリアは、ハンドルを備える主要パネルを有する。キャリアは、主要パネルに対してヒンジ連結された側方仕切りパネルを備える。側方仕切りパネルは、少なくとも1つの商品に対して固着される。
【0006】
任意には、少なくとも1つの商品は、主要パネルに対して固着される。
【0007】
本発明の第2の態様は、商品キャリアおよび1つまたは複数の商品を備えるパッケージを提供する。商品キャリアは、直立壁部を形成する複数のパネルから構成される。これらの複数のパネルは、ハンドルを備える主要パネルと、主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備える。少なくとも1つの側方仕切りパネルは、少なくとも1つの商品に対して接着される。
【0008】
任意には、少なくとも1つの商品は、主要パネルに対して接着される。
【0009】
本発明の第3の態様は、直立壁部を形成する複数のパネルから構成された商品キャリアを提供する。これらの複数のパネルは、ハンドルを備える1対の主要パネルと、前出の対の主要パネルの一方に対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備える。これらの対の主要パネルは、相互に対面関係で固定される。これらの対の主要パネルの他方は、少なくとも1つの側方仕切りパネルの内方面へのアクセスを与える製造開口を備える。
【0010】
本発明の第4の態様は、直立壁部を形成する複数のパネルから構成された商品キャリアを提供する。これらの複数のパネルは、ハンドルを備える1対の主要パネルと、この対の主要パネルのそれぞれに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルとを備える。対の主要パネルは、相互に対面関係で固定される。対の主要パネルのそれぞれが、対の主要パネルの中の他のパネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルの内方面に対するアクセスを与える製造開口を備える。
【0011】
任意には、これらの対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルは、対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルの対向側でヒンジ連結される。
【0012】
任意には、これらの対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第1のヒンジ連結部により第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、これらの対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第2のヒンジ連結部により第2の主要パネルに対してヒンジ連結され、第1のヒンジ連結部は、第2のヒンジ連結部に対して垂直方向にオフセットされる。
【0013】
任意には、第1の側方仕切りパネルが、これらの対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、第2の側方仕切りパネルが、これらの対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結され、第1の側方仕切りパネルは、第2の側方仕切りパネルよりもハンドルに対してより近くに配設される。
【0014】
任意には、第1の側方仕切りパネルの下方エッジが、第2の側方仕切りパネルの上方エッジに対して相補的である。
【0015】
任意には、第1の側方仕切りパネルの下方エッジは、第1の仕切りパネルおよび第2の仕切りパネルがヒンジ連結される対象であるこれらの対の主要パネルのそれぞれ一方と同一平面関係に配設される場合に、第2の側方仕切りパネルの上方エッジと位置合わせ状態になる。
【0016】
任意には、これらの対の主要パネルの第1の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第1の高さに配設された第1のヒンジ連結部により第1の主要パネルに対してヒンジ連結され、これらの対の主要パネルの第2の主要パネルに対してヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルは、第2の高さに配設された第2のヒンジ連結部により第2の主要パネルに対してヒンジ連結される。
【0017】
本発明の第5の態様は、1つまたは複数の商品をパッケージングするためのキャリアを提供する。このキャリアは、1対の主要パネルから形成されたおよびハンドルを備える主要壁部を有する。これらの対の主要パネルは、相互に対面関係で配設される。キャリアは、対の主要パネルの一方に対してヒンジ連結された側方仕切りパネルを備える。側方仕切りパネルは、側方仕切りパネルが、ヒンジ連結される対象である主要パネルに対して実質的に同一平面上に位置し、他方の主要パネルに対して平行に位置する第1の状態から、側方仕切りパネルが主要壁部に対して実質的に垂直に位置する第2の状態へと折返し可能である。前記他方の主要パネルは、側方仕切りパネルが第1の状態におかれる場合に、前記他方の主要パネルと対面関係におかれた側方仕切りパネルの面に対するアクセスを与える製造開口を備える。
【0018】
任意には、接着剤が、側方仕切りパネルの前記面に対して施される。
【0019】
任意には、接着剤が、側方仕切りパネルのもう1つの反対面に対して施される。
【0020】
任意には、接着剤が、主要壁部に対して施される。
【0021】
任意には、対の主要パネルは、相互に対してヒンジ連結される
【0022】
任意には、少なくとも1つの商品が、側方仕切りパネルに対して固着される。
【0023】
任意には、少なくとも1つの商品が、主要壁部に対して固着される。
【0024】
本発明の第6の態様は、1つまたは複数の商品をパッケージングするための商品キャリアを提供する。商品キャリアは、主要壁部およびヒンジ連結されたパネルを備える。主要壁部は、第1のパネルおよび第2のパネルを備え、第1のパネルおよび第2のパネルは、それぞれの内部表面が面接触構成におかれた状態で共に固定される。ヒンジ連結されたパネルは、第1のパネルの一部から形成され、第1の折り目ラインに沿って第1のパネルに対してヒンジ連結される。ヒンジ連結されたパネルは、第2のパネルに対して第1の角度を形成するような折返し位置に配設される。第2のパネルは、第1の折り目ラインの一方の側にアクセス開口を備える。アクセス開口は、第1の折り目ラインから第1の距離の位置に位置する。ヒンジ連結されたパネルは、内部表面上に指定された接着剤施工エリアを有する。この指定された接着剤施工エリアは、第1の折り目ラインから第2の距離の位置に位置する。第2の距離は、第1の距離と概ね同等である。
【0025】
本発明の第7の態様は、商品キャリアを作製する方法を提供する。この方法は、第1のパネルおよび第2のパネルを有する商品キャリアを用意するステップを含む。第1のパネルは、第1のパネルから少なくとも部分的に打ち抜き加工されたおよび第1のパネルに対してヒンジ連結された補助パネルを備える。第2のパネルは、製造開口を備える。第1のパネルは、製造開口が補助パネルと整列状態に配設されるように、第2のパネルと面接触関係におかれる。接着処理が、第2のパネルに隣接して配設された補助パネルの面に対して製造開口を介して施される。補助パネルは、第1のパネルの面外へと折り返される。
【0026】
任意には、第1のパネルを第2のパネルと面接触関係におくステップは、第1のパネルと第2のパネルとの間のヒンジ連結部に沿って第2のパネルに対して第1のパネルを折り返すステップを含む。
【0027】
任意には、この方法は、補助パネルに対して商品を固着するステップをさらに含む。
【0028】
任意には、この方法は、第1のパネルおよび第2のパネルの一方に対して接着処理を施すステップをさらに含む。
【0029】
任意には、この方法は、補助パネルに対して、ならびに第1のパネルおよび第2のパネルの前記一方に対して商品を固着するステップをさらに含む。
【0030】
本発明の第8の態様は、キャリアを形成するためのブランクを提供する。このブランクは、第1のハンドル開口を備える第1の主要パネルと、第2のハンドル開口を備える第2の主要パネルとを備える複数のパネルを備える。第1の主要パネルは、第1のヒンジ連結部により第2の主要パネルに対してヒンジ連結される。第1の主要パネルは、そこにヒンジ連結された少なくとも1つの側方仕切りパネルを備える。第2の主要パネルは、第1の主要パネルが第2の主要パネルと対面関係におかれるように第1のヒンジ連結部に沿って折り返されると、少なくとも1つの側方仕切りパネルと垂直方向に整列状態になるように構成された製造開口を備える。
【0031】
任意には、第2の主要パネルは、そこにヒンジ連結された少なくとも1つの第2の側方仕切りパネルを備え、第1の主要パネルは、少なくとも1つの第2の側方仕切りパネルと垂直方向に整列状態になるように構成された第2の製造開口を備える。
【0032】
本願の範囲内において、前出の段落、特許請求の範囲、および/または以降の説明および図面に示される様々な態様、実施形態、例、特徴、および代替形態は、それぞれ独立したものとしてまたはそれらの任意の組合せとしてみなし得ることが予期されるまたは意図される。
【0033】
ある実施形態に関連してまたはその実施形態との関係において説明される特徴または要素は、特徴の不適合がない限り、あらゆる実施形態に対して適用可能である。ある実施形態による1つまたは複数の特徴または要素は、本明細書において開示される他の実施形態のいずれに組み込まれてもまたは組み合わされてもよく、前記実施形態から引用される前記特徴または前記要素は、前記他の実施形態の1つまたは複数の特徴または要素に対して追加的にまたは代替的に備えられてもよい。
【0034】
本明細書において開示される一実施形態の特徴または特徴の組合せが、その実施形態の他の特徴とは無関係に抽出されてもよい。代替的には、一実施形態の特徴または特徴の組合せが、その実施形態から省かれてもよい。
【0035】
以下、添付の図面を参照として本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】第1の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの平面図である。
【
図2】
図1のブランクから形成されたキャリアの斜視図である。
【
図3】
図2のキャリアおよび複数の商品から形成されたパッケージの斜視図である。
【
図4】第2の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの平面図である。
【
図5A】
図4のブランクから形成された部分的に組み立てられたキャリアの第1の面を示す図である。
【
図5B】
図4のブランクから形成された部分的に組み立てられたキャリアの第2の面を示す図である。
【
図6】
図4のブランクから形成されたキャリアの斜視図である。
【
図6C】
図6のキャリアの反対側の面の斜視図である。
【
図7】
図6のキャリアおよび複数の商品から形成されたパッケージの斜視図である。
【
図7B】
図7のパッケージの代替的な斜視図である。
【
図8】キャリーハンドルが格納状態にあるのを示す、
図6のキャリアから形成されたパッケージの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書において、パッケージ、ブランク、キャリア、および方法の特定の実施形態の詳細な説明が開示される。本開示の実施形態は、本発明の特定の態様が実施され得る方法の例にすぎず、本発明が具現化され得る方法のすべての包括的リストを示すものではない点が理解されよう。本明細書において、「例示の」という語は、例示、実例、モデル、またはパターンとしての役割を果たす実施形態を示すために広範囲に使用される。実際に、本明細書において説明されるパッケージ、ブランク、キャリア、および方法は、様々な形態および代替的な形態において具現化され得る点が理解されよう。図は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴が、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化される場合がある。周知の構成要素、材料、または方法は、本開示が不明瞭になるのを避けるために、必ずしも非常に詳細に説明されるとは限らない。本明細書において開示される特定の構造詳細および機能詳細はいずれも、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、および単に本発明を様々に利用できるように当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0038】
図1を参照すると、
図3に示すように以降において商品Bと呼ばれる例えば飲料缶などのしかしそれに限定されない一次製品群を運ぶための、
図2に示すようなカートンまたはキャリア90を形成することが可能なブランク10の平面図が示される。ブランク10は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージを形成する。
【0039】
図4を参照すると、
図6に示すように以降において製品Bと呼ばれる例えば飲料缶などのしかしそれに限定されない一次製品群を運ぶための、
図5Aに示すようなカートンまたはキャリア190を形成することが可能なブランク110の平面図が示される。ブランク110は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージを形成する。
【0040】
本明細書において詳述される実施形態において、「カートン」および「キャリア」という用語は、本発明の様々な特徴を説明する非限定的な目的において、例えば一次製品容器Bなどの商品Bに係合し商品Bを運ぶための容器90、190を示す。本発明の教示は、テーパ状および/または円筒状であってもよいまたはそうでなくてもよい様々な製品容器Bに対して適用可能であることが予期される。他の例示的な容器としては、ボトル(例えば金属ボトル、ガラス瓶、またはプラスチックボトル)、缶(例えばアルミニウム缶)、ブリキ缶、カップ、ポット、パウチ、およびパケット等が含まれる。
【0041】
ブランク10、110は、適切な基層シートから形成される。本明細書において、「適切な基層」という用語は、例えばボール紙、段ボール紙、厚紙、プラスチック、およびそれらの組合せ等の、あらゆる様式の折畳み可能シート材料を含む点を理解されたい。1個または他の個数のブランクが、例えば以降においてさらに詳細に説明されるキャリア構造体を提供するためになど、適切な限りにおいて使用され得る点を理解されたい。
【0042】
本明細書において説明されるパッケージング構造体またはキャリア90、190は、ボール紙などのシート材料から形成されてもよく、このシート材料は、強度を高めるための材料から作製されるかまたはそのような材料で被覆されてもよい。かかるシート材料の一例は、WestRock Companyにより作製される引裂き抵抗NATRALOCK(登録商標)ボール紙である。この引裂き抵抗材料は、パッケージの引裂き抵抗を改善するのを補助するために2つ以上の層により形成されてもよい点を理解されたい。典型的に、シート材料の一方の表面は他方の表面とは異なる特性を有し得る。例えば、完成パッケージから外方を向くシート材料の表面が、特に高い平滑性を有してもよく、優れた印刷性を実現するために例えばクレーコーティングまたは他の表面処理などのコーティングを有してもよい。他方において、内方を向くシート材料の表面は、引裂き抵抗、優れた接着性能、熱封着性、または他の望ましい機能特性の中の1つまたは複数などの特性を実現するように、コーティング、層、もしくは処理を施されるか、または他の方法で調製されてもよい。
【0043】
図示する実施形態では、ブランク10、110は、例示の商品Bの一例の構成体をパッケージングするためのキャリア90、190を形成するように構成される。図示する実施形態では、この構成体は、2列(m=2)および3行(n=3)を有するm×nの行列またはアレイであり、図示する実施形態では、2列の3個の商品Bが用意され、商品Bは12米液量オンス(355ml)飲料缶である。代替的には、ブランク10、110は、他のタイプ、個数、およびサイズの商品Bをパッケージングするための、および/または例えば限定するものではないが完全封止されたカートンもしくはバスケットキャリアなどの異なる構成体の商品Bをパッケージングするための、キャリアを形成するように構成されてもよく、商品Bは、ボトルまたは缶であってもよい。
【0044】
図1を参照すると、第1の実施形態によるキャリア90(
図2を参照)を形成するためのブランク10が図示される。ブランク10は、ハンドル構造部を形成するための複数の主要パネル12、14、16、18を備える。これらの複数の主要パネル12、14、16、18は、第1の主要パネル12、第1のハンドルパネル14、第2のハンドルパネル16、および第2の主要パネル18からなる。複数のパネル12、14、16、18は、対応する折り目ライン13、15、17により逐次ヒンジ連結されて直列状に構成され得る。
【0045】
第1の主要パネル12は、第1の中間パネルまたは第1の区画パネル12を形成し得る。第2の主要パネル18は、第2の中間パネルまたは第2の区画パネル18を形成し得る。
【0046】
第1の主要パネル12および第2の主要パネル18は、それらがヒンジ連結される第1のハンドルパネル14または第2のハンドルパネル16の一方の下方部分をそれぞれ形成するものと考えることができる。
【0047】
第1のハンドルパネル14および第2のハンドルパネル16は、キャリーハンドルHを備える。このキャリーハンドルHは、第1のハンドルパネル14中の第1の開口と第2のハンドルパネル16中の第2の開口とからなる。
【0048】
第1の開口は、第1のハンドルアパーチャA1により少なくとも部分的に画定され得る。第1の開口は、第1のクッショニングフラップ50により少なくとも部分的に画定され得る。第1のクッショニングフラップ50は、第1のハンドルパネル14から打ち抜き加工されるかまたは第1のハンドルパネル14内に画定され、折り目ライン51の形態のヒンジ連結部により第1のハンドルパネル14に対してヒンジ連結される。
【0049】
第2の開口は、第2のハンドルアパーチャA2により少なくとも部分的に画定され得る。第2の開口は、第2のクッショニングフラップ52により少なくとも部分的に画定され得る。第2のクッショニングフラップ52は、第2のハンドルパネル16から打ち抜き加工されるかまたは第2のハンドルパネル16内に画定され、折り目ライン53の形態のヒンジ連結部により第2のハンドルパネル16に対してヒンジ連結される。
【0050】
第1の主要パネル12は、少なくとも1つの仕切りパネル30、32を備える。図示する実施形態は、2つの仕切りパネル30、32を備えるが、他の実施形態ではより多数またはより少数の仕切りパネルが設けられてもよい。
【0051】
第1の仕切りパネル30が、第1の主要パネル12から打ち抜き加工されるかまたは第1の主要パネル12内に画定され、折り目ライン31の形態のヒンジ連結部により第1の主要パネル12に対してヒンジ連結される。
【0052】
第2の仕切りパネル32が、第1の主要パネル12から打ち抜き加工されるかまたは第1の主要パネル12内に画定され、折り目ライン33の形態のヒンジ連結部により第1の主要パネル12に対してヒンジ連結される。
【0053】
図2に示すように、第1の仕切りパネル30および第2の仕切りパネル32は、第1の主要パネル12に対して実質的に垂直になるように、第1の主要パネル12の面外へと折り返されるように構成される。
【0054】
第2の主要パネル18は、少なくとも1つの仕切りパネル34、36を備える。図示する実施形態は、2つの仕切りパネル34、36を備えるが、他の実施形態ではより多数またはより少数の仕切りパネルが設けられてもよい。
【0055】
第3の仕切りパネル34が、第2の主要パネル18から打ち抜き加工されるかまたは第2の主要パネル18内に画定され、折り目ライン35の形態のヒンジ連結部により第2の主要パネル18に対してヒンジ連結される。
【0056】
第4の仕切りパネル36が、第2の主要パネル18から打ち抜き加工されるかまたは第2の主要パネル18内に画定され、折り目ライン37の形態のヒンジ連結部により第2の主要パネル18に対してヒンジ連結される。
【0057】
図2に示すように、第3の仕切りパネル34および第4の仕切りパネル36は、第2の主要パネル18に対して実質的に垂直になるように、第2の主要パネル18の面外へと折り返されるように構成される。
【0058】
第1の仕切りパネル30、第2の仕切りパネル32、第3の仕切りパネル34、および第4の仕切りパネル36は、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18から形成された中央壁部から外方に延在する側方延在翼部を形成する。
【0059】
図2に示すようなキャリア90の構造を参照すると、キャリア90は、キャリア90がその作製完了のために回転または反転される必要がないように、直線ラインマシンにおいて一連の連続折返し作業により形成され得る。この折返しプロセスは、以降において説明されるものには限定されず、特定の製造要件に応じて変更されてもよい。
【0060】
接着剤または他の接着処理が、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18の一方の第1の表面または内方表面のいくつかの領域に対して、ならびに第1のハンドルパネル14および第2のハンドルパネル16の一方の第1の表面または内方表面のいくつかの領域に対して施される。
【0061】
ブランク10は、第1のハンドルパネル14が第2のハンドルパネル16と面接触関係におかれるように折り目ライン15に沿って折り返され、第1の主要パネル12は、第2の主要パネル18と面接触関係におかれる。
【0062】
第1のハンドルパネル14は、第2のハンドルパネル16に対して固定される。第1の主要パネル12は、第2の主要パネル18に対して固定される。
【0063】
第1の仕切りパネル30、第2の仕切りパネル32、第3の仕切りパネル34、および第4の仕切りパネル36は、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18に対して実質的に垂直になるように、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18のそれぞれ一方の面外に折り返される。
【0064】
接着剤または他の接着処理が、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18のそれぞれの第2の表面または外方表面の領域Gに対して施される。
【0065】
接着剤または他の接着処理が、第1の仕切りパネル30、第2の仕切りパネル32、第3の仕切りパネル34、および第4の仕切りパネル36のそれぞれの対応する表面の領域Gに対して施され、すなわち接着剤は、仕切りパネル30、32、34、36の両面に対して施される。
【0066】
複数の商品Bまたは商品B群がアセンブルされる。
図3に示す実施形態では、6個の商品Bが、2×3アレイで構成される。
【0067】
各商品は、第1の主要パネル12および第2の主要パネル18の一方に対して、ならびに仕切りパネル30、32、34、36の中の少なくとも1つに対して固定される。
【0068】
最も端に位置する商品Bは、キャリア90に対して2か所で固定され、第1の箇所では第1の主要パネル12および第2の主要パネル18の一方に対して、ならびに第2の箇所では隣接配置された仕切りパネル30、32、34、36の中の1つの側面に対して固定される。
【0069】
内側または中央に位置する商品Bは、キャリア90に対して2か所または3か所で固定され得る。この商品Bは、第1の箇所では第1の主要パネル12および第2の主要パネル18の一方に対して、ならびに第2の箇所では第1の隣接配置された仕切りパネル30、32、34、36の第1の側面に対して、ならびに任意の第3の箇所では第2の隣接配置された仕切りパネル30、32、34、36の第2の側面に対して固定され得る。
【0070】
このようにすることで、各仕切りパネル30、32、34、36は、これらの各仕切りパネル30、32、34、36の両側に配設された2つの隣接配置される商品に対して固定または接着され得る。
【0071】
このようにすることで、商品Bは、仕切りパネル30、32、34、36が側方延在位置外へと折り返されるのを防止または阻止するためにこれらの仕切りパネル30、32、34、36を折返し状態または展開状態に維持するブレースとしての役割を果たす。
【0072】
各商品Bは、第1の箇所および第2の箇所にてキャリアに対して固定され、第1の箇所は、商品Bの第1の高さにて商品Bに係合する。第2の箇所は、商品Bの第2の異なる高さにて商品Bに係合する。これにより、商品Bの回転が防止または阻止され、特に、しかし限定するものではないが、商品Bのピッチ回転およびロール回転が防止または阻止され得る。
【0073】
商品Bの周囲または周縁部に沿った2つの箇所にて各商品Bを固定すること、すなわち周縁部上の第1の箇所を固定するために主要パネル12、18を使用し、周縁部上の第2の異なる箇所を固定するために仕切りパネル30、32、34、36を使用することにより、商品Bの回転が防止または阻止され、特に、しかし限定するものではないが、商品Bのヨー回転が防止または阻止され得る。商品Bは、管軸または円筒軸を有する実質的に管状または円筒状の構造体からなるものであってもよく、ヨー回転すなわちこの管軸または円筒軸を中心とした回転が、防止または阻止され得る。
【0074】
図2では、組み立てられたキャリア90が示される。
図3は、キャリア90および商品B群から形成されたパッケージの斜視図を示す。
【0075】
仕切りパネル30、32、34、36は、主要パネル12、18の補助パネルとみなすことが可能である。各仕切りパネル30、32、34、36は、主要パネル12、18の一方に対してヒンジ連結され、各仕切りパネル30、32、34、36がヒンジ連結される主要パネル12、18を他の場合であれば形成するであろう材料から少なくとも部分的に形成される。
【0076】
次に
図4~
図7を参照すると、本開示の代替的な一実施形態が示される。この第2の例示の実施形態では、可能である場合には、同様の数字が同様のパーツを示すために使用されているが、これらの特徴部が第2の実施形態に属するものであることを示すために「100」から始まる3桁の数字として表現される。第2の実施形態は、
図1~
図3の実施形態と共通する多数の特徴部を共有し、したがって
図1~
図3に示す実施形態との相違点のみがさらに詳細に説明される。
【0077】
図4は、第2の実施形態によるカートン190を形成するためのブランク110を示す。ブランク110は、ハンドル構造部を形成するための複数の主要パネル112、114、116、118を備える。これらの複数の主要パネル112、114、116、118は、第1の主要パネル112、第1のハンドルパネル114、第2のハンドルパネル116、および第2の主要パネル118からなる。複数のパネル112、114、116、118は、対応する折り目ライン113、115、117により逐次ヒンジ連結されて直列状に構成され得る。
【0078】
ブランク110は、抄紙方向すなわちマシン方向を有する材料から形成されてもよく、この抄紙方向は、
図4で方向矢印GRにより示すように、折り目ライン115に対して平行な方向へとブランク110の横方向に延在し得る。
【0079】
第1のハンドルパネル114に対して第1の主要パネル112をヒンジ連結する折り目ライン113は、1つまたは複数の切取り部により割り込まれる。この図示する実施形態では、折り目ライン113は、細長のまたは楕円形のアパーチャまたはスロットA3により割り込まれる。折り目ライン113は、ブランク110の両側部エッジから打ち抜き加工された細長凹部R1、R2により割り込まれ得る。
【0080】
アパーチャA3は、部分的には第1の主要パネル112から、および部分的には第1のハンドルパネル114から打ち抜き加工され得る。
【0081】
凹部R1、R2は、部分的には第1の主要パネル112から、および部分的には第1のハンドルパネル114から打ち抜き加工され得る。
【0082】
第2のハンドルパネル116に対して第2の主要パネル118をヒンジ連結する折り目ライン117は、1つまたは複数の切取り部により割り込まれ得る。図示する実施形態では、折り目ライン117は、1対の細長のまたは楕円形のアパーチャまたはスロットA4、A5により割り込まれる。
【0083】
アパーチャA4、A5は、部分的には第2の主要パネル118から、および部分的には第2のハンドルパネル116から打ち抜き加工され得る。
【0084】
折り目ライン117に割り込む切取り部は、第1の主要パネル112が第2の主要パネル118と面接触関係におかれ第1のハンドルパネル114が第2のハンドルパネル116と面接触関係におかれるように、ブランク110が折り目ライン115に沿って折り返された場合に、折り目ライン113に割り込む切取り部に対してオフセットされるように配置され得る。
【0085】
ブランク110は、少なくとも1つの仕切り構造部P5、P6を備える。
図4の実施形態は、2つの仕切り構造部P5、P6を備える。第1の仕切り構造部P5は、第1の主要パネル112から打ち抜き加工される。第2の仕切り構造部P6は、第2の主要パネル118から打ち抜き加工される。
【0086】
第1の仕切り構造部P5は、折り目ライン131の形態のヒンジ連結部により第1の主要パネル112に対して第1の端部にてヒンジ連結された第1の仕切りパネル130を備える。第1の仕切り構造部P5は、折り目ライン133の形態のヒンジ連結部により第1の主要パネル112に対して第1の端部にてヒンジ連結された第2の仕切りパネル132を備える。
【0087】
第1の仕切り構造部P5は、第1の連結パネル140を備える。第1の連結パネル140は、第2の仕切りパネル132に対して第1の仕切りパネル130を結合する。
【0088】
第1の仕切りパネル130は、折り目ライン141の形態のヒンジ連結部により第1の連結パネル140に対して第2の端部にてヒンジ連結される。
【0089】
第2の仕切りパネル132は、折り目ライン143の形態のヒンジ連結部により第1の連結パネル140に対して第2の端部にてヒンジ連結される。
【0090】
第1の仕切りパネル130および第1の連結パネル140は、第1の切断ライン144aにより少なくとも部分的に画定される。
【0091】
第1の切断ライン144aは、第1の仕切りパネル130および第1の連結パネル140の上方エッジを画定する。
【0092】
第1の仕切りパネル130、第2の仕切りパネル132、および第1の連結パネル140は、第2の切断ライン144bにより少なくとも部分的に画定される。
【0093】
第2の切断ライン144bは、第1の仕切りパネル130および第1の連結パネル140の下方エッジを画定し、第2の切断ライン144bは、第2の仕切りパネル132の上方エッジを画定する。
【0094】
第1の仕切りパネル130は、第2の仕切りパネル132に対して垂直方向にオフセットされる。第1の仕切りパネル130は、第2の仕切りパネル132よりも第1のハンドルパネル114に対してより近くに配設される。
【0095】
第1の主要パネル112は、少なくとも1つの製造開口A6、A7を備える。これらの製造開口は、第1の主要パネル112から打ち抜き加工されたアパーチャA6、A7の形態をとる。製造開口A6、A7は、キャリア190の組立てを容易にし、接着剤または他の接着処理がこれらの開口の下方に位置するパネルに対してこれらの開口を通して施されるのを可能にする。第1の主要パネル112は、第1の製造開口A6および第2の製造開口A7を備える。第2の製造開口A7は、第2の切断ライン144bの一部分により部分的に画定され得る。第2の切断ライン144bは、第2の製造開口A7により割り込まれるものとして、または第2の製造開口A7により部分的に形成されるものとしてみなすことができる。
【0096】
第2の仕切り構造部P6は、折り目ライン137の形態のヒンジ連結部により第2の主要パネル118に対して第1の端部にてヒンジ連結された第3の仕切りパネル136を備える。第2の仕切り構造部P6は、折り目ライン135の形態のヒンジ連結部により第2の主要パネル118に対して第1の端部にてヒンジ連結された第4の仕切りパネル134を備える。
【0097】
第2の仕切り構造部P6は、第2の連結パネル142を備える。第2の連結パネル142は、第4の仕切りパネル134に対して第3の仕切りパネル136を結合する。
【0098】
第3の仕切りパネル136は、折り目ライン145の形態のヒンジ連結部により第2の連結パネル142に対して第2の端部にてヒンジ連結される。
【0099】
第4の仕切りパネル134は、折り目ライン147の形態のヒンジ連結部により第2の連結パネル142に対して第2の端部にてヒンジ連結される。
【0100】
第3の仕切りパネル136および第2の連結パネル142は、第3の切断ライン146aにより少なくとも部分的に画定される。
【0101】
第3の切断ライン146aは、第3の仕切りパネル136および第2の連結パネル142の上方エッジを画定する。
【0102】
第3の仕切りパネル136、第4の仕切りパネル134、および第2の連結パネル142は、第4の切断ライン146bにより少なくとも部分的に画定される。
【0103】
第4の切断ライン146bは、第3の仕切りパネル136および第2の連結パネル142の下方エッジを画定し、第4の切断ライン146bは、第4の仕切りパネル134の上方エッジを画定する。
【0104】
第3の仕切りパネル136の少なくとも一部分が、第4の仕切りパネル134に対して垂直方向にオフセットされ、第3の仕切りパネル136の前記部分は、第4の仕切りパネル134よりも第2のハンドルパネル116に対してより近くに配設される。
【0105】
第2の主要パネル118は、少なくとも1つの製造開口A8、A9を備える。これらの製造開口は、第2の主要パネル118から打ち抜き加工されたアパーチャA8、A9の形態をとる。製造開口A8、A9は、キャリア190の組立てを容易にし、接着剤または他の接着処理がこれらの開口の下方に位置するパネルに対してこれらの開口を通して施されるのを可能にする。第2の主要パネル118は、第3の製造開口A9および第4の製造開口A8を備える。第4の製造開口A8は、第3の切断ライン146aの一部分により部分的に画定され得る。第3の切断ライン146aは、第4の製造開口A8により割り込まれるものとして、または第4の製造開口A8により部分的に形成されるものとしてみなすことができる。
【0106】
第3の仕切りパネル136および第4の仕切りパネル134は、第1の仕切りパネル130および第2の仕切りパネル132の対向側でヒンジ連結され得る。
【0107】
第1の仕切りパネル130は、第4の仕切りパネル134に対して垂直方向にオフセットされる。第1の仕切りパネル130は、第4の仕切りパネル134よりも折り目ライン115に対してより近くに配設される。
【0108】
図5Aおよび
図5Bは、部分的に組み立てられたブランク110を示す。ブランク110は、第1の主要パネル112が第2の主要パネル118と面接触関係におかれ、第1のハンドルパネル114が第2のハンドルパネル116と面接触関係におかれるように、折り目ライン115に沿って折り返される。
図5Bは、第1の主要パネル112および第1のハンドルパネル114が最上部に配設された、部分的に組み立てられたブランク110の第1の面を示す。
図5Aは、第2の主要パネル118および第2のハンドルパネル116が最上部に配設された、部分的に組み立てられたブランク110の第2の面を示す。
【0109】
図5Aでは、第3の製造開口A9および第4の製造開口A8は、第1の主要パネル112の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。第3の製造開口A9は、第2の仕切りパネル132の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。第4の製造開口A8は、第1の仕切りパネル130の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。
【0110】
図5Bでは、第1の製造開口A6および第2の製造開口A7は、第2の主要パネル118の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。第1の製造開口A6は、第4の仕切りパネル134の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。第2の製造開口A7は、第3の仕切りパネル136の裏面すなわち最内面へのアクセスを与える。
【0111】
仕切りパネル130、132、134、136は、接着剤または他の接着処理がそれらの両面に施される。
【0112】
第1の仕切りパネル130は、第3の仕切りパネル136に対して垂直方向にオフセットされる。第1の仕切りパネル130は、第3の仕切りパネル136よりも折り目ライン115に対してより近くに配設される。
【0113】
第1の仕切りパネル130の下方エッジは、第3の仕切りパネル136の上方エッジに対して実質的に相補的に形状設定され得る。
【0114】
接着剤または他の接着処理が、
図5Bに示す部分的に組み立てられたブランク110の第1の面に対して施される。接着剤は、第1の主要パネル112に対して、ならびに第1の仕切りパネル130および第2の仕切りパネル132のそれぞれに対して施される。接着剤は、それぞれ開口A7、A6を介して第3の仕切りパネル136および第4の仕切りパネル134のそれぞれの裏面に対して施される。
【0115】
接着剤は、固定されることとなる商品Bに隣接する位置にそれぞれ対応する複数の箇所において第1の主要パネル112に対して施される。図示する実施形態は、第1の主要パネル112上に3つの接着剤箇所を備える。
【0116】
接着剤が部分的に組み立てられたブランク110の第1の面に対して施されると、
図6Aおよび
図6Bに示すように、第1の仕切りパネル130および第2の仕切りパネル132は、第1の主要パネル112に対して実質的に垂直になるように第1の主要パネル112の面外に折り返される。
【0117】
接着剤または他の接着処理が、
図5Aに示す部分的に組み立てられたブランク110の第2の面に対して施される。接着剤は、第2の主要パネル118に対して、ならびに第3の仕切りパネル136および第4の仕切りパネル134のそれぞれに対して施される。接着剤は、それぞれ開口A8、A9を介して第1の仕切りパネル130および第2の仕切りパネル132のそれぞれの裏面に対して施される。
【0118】
接着剤は、固定されることとなる商品Bに隣接する位置にそれぞれ対応する複数の箇所において第2の主要パネル118に対して施される。図示する実施形態は、第2の主要パネル118上に3つの接着剤箇所を備える。
【0119】
接着剤が部分的に組み立てられたブランク110の第2の面に対して施されると、
図6Cに示すように、第3の仕切りパネル136および第4の仕切りパネル134は、第2の主要パネル118に対して実質的に垂直になるように第2の主要パネル118の面外に折り返される。
【0120】
図6に示すように、第2の製造開口A7および第4の製造開口A8は、相互に対して相補的に配置され、第1の主要パネル112および第2の主要パネル118を貫通する単一の開口を共に画定する。
【0121】
図7に示すように、キャリア190は商品Bを装填される。
【0122】
第1の商品Bが、第1の仕切りパネル130および第2の仕切りパネル132、第1の連結パネル140、ならびに第1の主要パネル112および第2の主要パネル118によって画成された管状構造部内に挿入される。
【0123】
第2の商品Bが、第3の仕切りパネル136および第4の仕切りパネル134、第2の連結パネル142、ならびに第1の主要パネル112および第2の主要パネル118によって画成された管状構造部内に挿入される。
【0124】
商品Bが、第1の商品Bおよび第2の商品Bのそれぞれに隣接して、それらの商品Bの両側に、仕切りパネル130、132、134、136が間に位置する状態において位置決めされる。
【0125】
このようにすることで、キャリア190は、パッケージングされる各商品Bのための少なくとも2つの接着剤位置を備える。各商品Bは、少なくとも2つの位置でキャリア190に対して接着または固定される。各商品Bは、第1の主要パネル112および第2の主要パネル118の一方に対して、ならびに仕切りパネル130、132、134、136の中の1つに対して固定される。仕切りパネル130、132、134、136は、主要パネル112および主要パネル118の補助パネルとみなすことが可能である。各仕切りパネル130、132、134、136は、主要パネル112、118の一方に対してヒンジ連結され、各仕切りパネル130、132、134、136がヒンジ連結される主要パネル112、118を他の場合であれば形成するであろう材料から少なくとも部分的に形成される。
【0126】
キャリア190は、ハンドル部分HP内に画定されたキャリーハンドルHを備える。ハンドル部分HPは、第1のハンドルパネル114および第2のハンドルパネル116により形成される。第1の主要パネル112および第2の主要パネル118は、2列の商品Bの間に配設された区画壁または主要壁部を形成する。ハンドル部分HPは、商品Bの上方端部の上方に延出する、区画壁または主要壁部の上方部分とみなすことができる。ハンドル部分HPは、折り目ライン113、117により形成されたヒンジ連結部に沿ってこの区画部に対して折り返され得る。
図8に示すように、ハンドル部分HPは、商品Bの列の一方の上に被るように、区画部に対して実質的に垂直方向に折り返されることが可能である。
【0127】
図6は、主要壁部およびヒンジ連結されたパネルを備える商品キャリア190を示し、この図示する実施形態では、ヒンジ連結されたパネルは、第2の仕切りパネル132により形成される。主要壁部は、第1のパネル112/114および第2のパネル116/118からなり、これらの第1のパネル112/114および第2のパネル116/118は、それらのそれぞれの内部表面が面接触構成におかれた状態で共に固定される。ヒンジ連結されたパネル132は、第1のパネル112/114の一部から形成され、第1の折り目ライン133に沿って第1のパネル112/114に対してヒンジ連結される。ヒンジ連結されたパネル132は、第2のパネル116/118に対して第1の角度θを形成する折返し位置に配置される。第2のパネル116/118は、第1の折り目ライン133の一方の側にアクセス開口A9を有する。このアクセス開口A9は、第1の折り目ライン133から第1の距離d1の位置に位置する。ヒンジ連結されたパネル132は、その内部表面上に指定された接着剤施工エリアGを有する。この指定された接着剤施工エリアGは、第1の折り目ライン133から第2の距離d2の位置に位置する。第2の距離d2は、第1の距離d1と概ね同等である。
【0128】
本開示の一実施形態は、ハンドルHを備える主要パネル112、118を有するキャリア90、190を備えるパッケージを提供する。キャリア90、190は、主要パネル112、118に対してヒンジ連結された側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136を備える。これらの側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136は、少なくとも1つの商品Bに対して接着されるか、または他の方法で固着される。
【0129】
本開示の別の実施形態は、1対の主要パネル112、118から形成された主要壁部を有する、およびハンドルHを備える、キャリア90、190を提供する。この対の主要パネル112、118は、相互に対面関係に配設される。この対の主要パネル112、118は、相互に対面関係において固定されてもよい。この対の主要パネル112、118は、相互に対してヒンジ連結されてもよい。キャリア90、190は、主要パネル112、118に対してヒンジ連結された側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136を備える。これらの側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136は、少なくとも1つの商品Bに対して接着されるか、または他の方法で固着される。側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136は、主要壁部に対して実質的に同一平面または平行な第1の状態と、主要壁部に対して実質的に垂直な第2の状態とから、折返し可能または変位可能である。対の主要パネル112、118の少なくとも一方が、主要パネル112、118の対の前記少なくとも一方と対面関係に配設された側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136の面に対するアクセスを与える製造開口A6、A7、A8、A9を備える。接着剤または他の接着処理Gが、側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136の前記面に対して施され得る。接着剤または他の接着処理Gは、側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136のもう1つの反対側の面に対して施されてもよい。接着剤または他の接着処理Gは、主要壁部に対して施されてもよい。
【0130】
有利には、製造開口A6、A7、A8、A9により、側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136が主要パネル112、118の対の前記少なくとも一方との同一平面関係外へと折り返される前に、側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136に対して接着剤を施すことが可能となる。
【0131】
本開示のさらに他の実施形態は、キャリア90、190を形成するためのブランク10、110を提供する。ブランク10、110は、ハンドルHを備える主要パネル112、118を備える。側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136が、主要パネル112、118に対してヒンジ連結される。側方仕切りパネル30、32、34、36、130、132、134、136は、主要パネル112、118から少なくとも部分的に打ち抜き加工され得る。
【0132】
商品キャリア90、190およびブランク10、110は、複数の商品または商品群を囲む外方壁または管状構造部を実質的に有さない。
【0133】
さらに、商品キャリア90、190およびブランク10、110は、底部壁を有さない。このようにすることで、商品Bは下方からは支持されない。キャリア90、190は、通常使用においては実質的に鉛直方向または直立状態をなすパネルのみから構成される。キャリア90、190が格納状態にある場合に、主要壁部の一部分が、実質的に水平配向へと折り返されてもまたは折返し可能であってもよい。
【0134】
本発明の範囲内において様々な変更がなされ得ることが理解されよう。例えば、パネルおよびアパーチャのサイズおよび形状が、様々なサイズまたは形状の商品に対応するために調節されてもよい。
【0135】
本明細書において、例えば「上部」、「下部」、「底部」、「前部」、「後部」、「端部」、「側部」、「内方」、「外方」、「上方」、および「下方」などの方向指示語は、それぞれのパネルをかかる配向に必ずしも限定するものではなく、これらのパネル同士を相互に識別する役割を果たし得るにすぎない点が理解されよう。
【0136】
本明細書において、「ヒンジ連結部」および「折り目ライン」という用語は、ブランクのヒンジ特徴部を規定する、ブランクの一部分同士の相互に対する折返しを助長する、またはブランクの最適なパネル折返し位置を示唆する、あらゆる様式のラインを示す。「ヒンジ連結部」という言及は、必ずしも単一の折り目ラインのみに関する言及であると解釈されるべきではなく、実際には、ヒンジ連結部は、それぞれが直線状/線形であるかまたは湾曲状/曲線形状であるかのいずれかであり得る、2つ以上の折り目ラインから形成されることが可能である。線形折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、相互に対して平行に配設されてもよく、または相互に対して若干角度をつけられてもよい。曲線折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、これらの曲線折り目ラインにより囲まれるエリア内に形状設定されたパネルが画定されるように相互に交差してもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、2点で交差する1対のアーチ状または弧状の折り目ラインを備えてもよく、これらの折り目ラインは、間に楕円形パネルを画定する。ヒンジ連結部が、1つまたは複数の線形折り目ラインおよび1つまたは複数の曲線折り目ラインから形成されてもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、2つの点で交差する線形折り目ラインおよびアーチ状または弧状の折り目ラインの組合せからなってもよく、これらの折り目ラインは、間に半月形状パネルを画定する。
【0137】
本明細書において、「折り目ライン」という用語は、以降のもの、すなわちミシン目ライン、エンボス加工ライン、デボス加工ライン、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、割込みカットライン、斜めスリットライン、スコアライン、および前述のオプションの任意の組合せの中の1つを指し得る。
【0138】
ヒンジ連結部および折り目ラインはそれぞれ、穿孔、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、カットライン、割込みカットライン、スリット、スコア、およびそれらの任意の組合せ等を含む、ブランクの基層中に形成される要素を含み得る点を理解されたい。これらの要素は、所望の機能性を実現するように寸法設定および配置され得る。例えば、穿孔ラインが、折り目ラインおよび/または切断ラインを画定するような脆弱度を有するように寸法設定または設計され得る。これらの穿孔ラインは、折返しを助長し破断を阻止するように、折返しを助長しより大きな労力での破断を助長するように、またはごくわずかな労力での破断を助長するように設計されることが可能である。
【0139】
本明細書において、「と位置合わせ状態に」という表現は、例えば2つの重畳するパネルの中の第1のパネル中に形成されたアパーチャおよび2つの重畳するパネルの中の第2のパネル中に形成された第2のアパーチャなどの、立設されたカートンにおける2つ以上の要素における整列状態を示す。相互に位置合わせ状態にあるような要素は、重畳しているパネルの厚さ方向において相互に整列され得る。例えば、第1のパネル中のアパーチャが、第1のパネルと重畳構成におかれている第2のパネル中の第2のアパーチャ「と位置合わせ状態に」ある場合には、前者のアパーチャのエッジは、第2のアパーチャのエッジの少なくとも一部分に沿って延在し、第1のパネルおよび第2のパネルの厚さ方向において第2のアパーチャに整列され得る。
【符号の説明】
【0140】
10 ブランク
12 第1の主要パネル、第1の区画パネル
13 折り目ライン
14 第1のハンドルパネル
15 折り目ライン
16 第2のハンドルパネル
18 第2の主要パネル、第2の区画パネル
30 第1の仕切りパネル、側方仕切りパネル
31 折り目ライン
32 第2の仕切りパネル、側方仕切りパネル
33 折り目ライン
34 第3の仕切りパネル、側方仕切りパネル
35 折り目ライン
36 第4の仕切りパネル、側方仕切りパネル
37 折り目ライン
50 第1のクッショニングフラップ
51 折り目ライン
52 第2のクッショニングフラップ
53 折り目ライン
90 カートン、キャリア、商品キャリア、容器
110 ブランク
112 第1の主要パネル、第1のパネル
113 折り目ライン
114 第1のハンドルパネル、第1のパネル
115 折り目ライン
116 第2のハンドルパネル、第2のパネル
117 折り目ライン
118 第2の主要パネル、第2のパネル
130 第1の仕切りパネル
131 折り目ライン
132 第2の仕切りパネル
133 第1の折り目ライン
134 第4の仕切りパネル
135 折り目ライン
136 第3の仕切りパネル
137 折り目ライン
140 第1の連結パネル
141 折り目ライン
142 第2の連結パネル
143 折り目ライン
144a 第1の切断ライン
144b 第2の切断ライン
145 折り目ライン
146a 第3の切断ライン
146b 第4の切断ライン
147 折り目ライン
190 キャリア、商品キャリア、カートン
A1 第1のハンドルアパーチャ
A2 第2のハンドルアパーチャ
A3 細長のまたは楕円形のアパーチャまたはスロット
A4 細長いまたは楕円形のアパーチャまたはスロット
A5 細長いまたは楕円形のアパーチャまたはスロット
A6 第1の製造開口、アパーチャ
A7 第2の製造開口、アパーチャ
A8 第4の製造開口、アパーチャ
A9 第3の製造開口、アパーチャ、アクセス開口
P5 第1の仕切り構造部
P6 第2の仕切り構造部
R1 細長凹部
R2 細長凹部
d1 第1の距離
d2 第2の距離
【国際調査報告】