(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-01
(54)【発明の名称】人工弁送達装置のためのバルーンおよび組み立て方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20221124BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576671
(86)(22)【出願日】2020-10-06
(85)【翻訳文提出日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 US2020054410
(87)【国際公開番号】W WO2021071842
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】トゥン・ティー・レ
(72)【発明者】
【氏名】タン・フイ・レ
(72)【発明者】
【氏名】ソヴァンフェープ・マク
(72)【発明者】
【氏名】マリア・エル・サラヴィア
(72)【発明者】
【氏名】キム・ディー・グェン
(72)【発明者】
【氏名】サニー・トラン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・ジョン・ルース
(72)【発明者】
【氏名】ニール・エイチ・エイヴリー
(72)【発明者】
【氏名】ヘイリー・ニコル・ホワイトヘッド
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・シー・ムラード
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA26
4C097BB04
4C097BB08
4C097CC18
4C097MM09
4C097SB10
(57)【要約】
バルーンアセンブリの実施形態が開示されている。バルーンアセンブリは、膨張した状態および萎んだ状態を有する膨張可能バルーンを備えることができる。萎んだ状態のバルーンは、弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部とを備えることができる。遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備えることができる。遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を備えることができ、第1および第2の放射状折り目は遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルーンアセンブリであって、
膨張した状態および萎んだ状態を有する膨張可能バルーンであって、前記萎んだ状態にある前記膨張可能バルーンは、
一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有する弁保持部分と、
前記弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分であって、前記遠位テーパ付き部分の近位端は前記遠位テーパ付き部分および前記弁保持部分の遠位端よりも大きい直径を有する、遠位テーパ付き部分と、
前記弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分であって、前記近位テーパ付き部分の遠位端は前記近位テーパ付き部分および前記弁保持部分の近位端よりも大きい直径を有する、近位テーパ付き部分と、
前記遠位テーパ付き部分の前記遠位端に接続されている遠位脚部と、
前記近位テーパ付き部分の前記近位端に接続されている近位脚部と、を備える、膨張可能バルーンを具備し、
前記遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備え、前記近位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備え、
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、前記第1および第2の放射状折り目は前記遠位テーパ付き部分の前記近位端で遠位に延在するポケットを形成する、バルーンアセンブリ。
【請求項2】
前記弁保持部分の前記1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐために前記弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、請求項1に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項3】
前記膨張可能バルーンを囲むカバーをさらに備え、前記カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、前記近位端部分と前記遠位端部分との間の中間部分と、を含み、前記近位端部分は、前記膨張可能バルーンの前記近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成し、前記遠位端部分は、前記膨張可能バルーンの前記遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成し、前記中間部分は、前記膨張可能バルーンの前記弁保持部分の形状と実質的に一致するように整形されている中間陥凹部を画成する、請求項1~2のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項4】
前記カバーは、前記萎んだ状態の前記膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備える、請求項3に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項5】
前記第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するように前記カバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、請求項4に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項6】
前記膨張可能バルーンは、前記テーパ付き近位部分、前記弁保持部分、および前記テーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項7】
前記膨張可能バルーンの前記近位テーパ付き部分は、近位端部分を備え、前記近位テーパ付き部分の前記1つ以上の軸方向の折り目は、前記近位テーパ付き部分の前記近位端部分内に貫入しない、請求項1~6のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項8】
前記膨張可能バルーンの前記遠位テーパ付き部分は、遠位端部分を備え、前記遠位テーパ付き部分の前記1つ以上の軸方向の折り目は、前記遠位テーパ付き部分の前記遠位端部分内に貫入しない、請求項1~7のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項9】
前記近位テーパ付き部分の前記遠位端は、前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項10】
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端のところの前記第1の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、前記第2の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鋭角を成す、請求項1~9のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項11】
バルーンアセンブリであって、
膨張した状態および萎んだ状態を有する膨張可能バルーンであって、前記萎んだ状態にある前記膨張可能バルーンは、
一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有する弁保持部分と、
前記弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分であって、前記遠位テーパ付き部分の近位端は前記遠位テーパ付き部分および前記弁保持部分の遠位端よりも大きい直径を有する、遠位テーパ付き部分と、
前記弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分であって、前記近位テーパ付き部分の遠位端は前記近位テーパ付き部分および前記弁保持部分の近位端よりも大きい直径を有する、近位テーパ付き部分と、
前記遠位テーパ付き部分および前記近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目と、
前記遠位テーパ付き部分の前記遠位端に接続されている遠位脚部と、
前記近位テーパ付き部分の前記近位端に接続されている近位脚部と、を備える、膨張可能バルーンを具備し、
前記膨張可能バルーンは、送達カテーテルとは別に組み立てられていない状態にある、バルーンアセンブリ。
【請求項12】
前記弁保持部分の前記1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐために前記弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、請求項11に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項13】
前記膨張可能バルーンを囲むカバーをさらに備え、前記カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、前記近位端部分と前記遠位端部分との間の中間部分と、を含み、前記近位端部分は、前記膨張可能バルーンの前記近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成し、前記遠位端部分は、前記膨張可能バルーンの前記遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成する、請求項11~12のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項14】
前記カバーは、前記膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備える、請求項13に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項15】
前記第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するように前記カバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、請求項14に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項16】
前記膨張可能バルーンは、前記テーパ付き近位部分、前記弁保持部分、および前記テーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備える、請求項11~15のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項17】
前記1つ以上の軸方向に延在する折り目は、前記近位テーパ付き部分の近位端部分内に貫入しない、請求項11~16のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項18】
前記1つ以上の軸方向に延在する折り目は、前記遠位テーパ付き部分の遠位端部分内に貫入しない、請求項11~17のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項19】
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、前記第1および第2の放射状折り目は前記遠位テーパ付き部分の前記近位端で遠位に延在するポケットを形成する、請求項11~18のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項20】
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端のところの前記第1の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、前記第2の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鋭角を成す、請求項19に記載のバルーンアセンブリ。
【請求項21】
送達デバイスのためのバルーンを形成するための方法であって、
萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成するステップであって、前記萎んだ状態の前記バルーンは弁保持部分と、前記弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、前記弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、前記遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、前記近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を有する、ステップと、
前記送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、前記遠位脚部に通して、前記膨張可能バルーンの前記遠位テーパ付き部分内に挿入するステップと、
前記送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、前記近位脚部に通して、前記膨張可能バルーンの前記近位テーパ付き部分内に挿入するステップと、
前記膨張可能バルーンの前記遠位脚部を前記遠位段部に固定するステップと、
前記膨張可能バルーンの前記近位脚部を前記第2のシャフトおよび/または前記近位段部に固定するステップと、を含む、方法。
【請求項22】
拘束部材を前記弁保持部分の周りに置くステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記膨張可能バルーンをカバーで囲むステップをさらに含み、前記カバーは、前記膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、前記カバーは、幾何学的形状が前記萎んだ状態の前記膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、請求項21~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するように、前記カバーの上にスリーブを置くステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記遠位段部の近位端は、前記遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、前記遠位段部を前記遠位脚部に通して挿入するステップは、前記遠位段部の前記近位端を半径方向に圧縮するステップを含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記近位段部の遠位端は、前記近位脚部の直径よりも大きい直径を有し、前記近位段部を前記近位脚部に通して挿入するステップは、前記近位段部の前記遠位端を半径方向に圧縮するステップを含む、請求項21~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、一般的に円筒形の形状の前記弁保持部分を形成するステップであって、その直径は前記遠位テーパ付き部分の近位端の直径および前記近位テーパ付き部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、ステップを含む、請求項21~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位テーパ付き部分および前記近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目を形成するステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位テーパ付き部分の遠位端部分を形成するステップを含み、前記遠位端部分には、前記1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記近位テーパ付き部分の近位端部分を形成するステップを含み、前記近位端部分には、前記1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない、請求項28~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記近位テーパ付き部分の前記遠位端のところに放射状折り目を形成するステップであって、前記放射状折り目は前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、ステップを含む、請求項27~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位テーパ付き部分の前記近位端のところに放射状折り目を形成するステップであって、前記放射状折り目は前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、ステップを含む、請求項27~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位テーパ付き部分の前記近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成するステップであって、前記第1および第2の放射状折り目は前記遠位テーパ付き部分の前記近位端で遠位に延在するポケットを形成する、ステップと含む、請求項27~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備え、前記遠位段部アセンブリを前記遠位テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記1つ以上の遠位段部フィンを前記遠位テーパ付き部分内の前記1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くステップを含む、請求項28~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備え、前記近位段部アセンブリを前記近位テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記1つ以上の近位段部フィンを前記近位テーパ付き部分内の前記1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くステップを含む、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記遠位段部を前記遠位テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記第1のシャフト上に配置されているマーカーを、前記膨張可能バルーンの前記弁保持部分または前記近位段部上の所定の位置に位置合わせするステップを含む、請求項21~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
送達デバイスのためのバルーンを形成するための方法であって、
萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成するステップであって、前記萎んだ状態の前記バルーンは遠位部分と、近位部分と、前記遠位部分と前記近位部分との間の弁保持部分と、を有する、ステップと、
前記膨張可能バルーンの前記遠位および近位部分の少なくともいくつかのセクションに沿って複数の軸方向に延在する折り目を形成するステップと、
前記膨張可能バルーンを形成し、前記複数の軸方向に延在する折り目を形成した後に、前記萎んだ状態の前記膨張可能バルーンを送達デバイスに装着するステップと、を含む、方法。
【請求項38】
前記膨張可能バルーンを前記送達デバイス上に装着するステップは、前記送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、前記バルーンの遠位脚部に通して挿入するステップと、前記送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、前記バルーンの近位脚部に通して挿入するステップと、を含み、前記遠位脚部は、前記膨張可能バルーンの前記遠位部分のテーパ付き部分の遠位端に接続され、前記近位脚部は、前記膨張可能バルーンの前記近位部分のテーパ付き部分の近位端に接続される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記遠位段部の近位端は、前記遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、前記遠位段部を前記遠位脚部に通して挿入するステップは、前記遠位段部の前記近位端を半径方向に圧縮するステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記近位段部の遠位端は、前記近位脚部の直径よりも大きい直径を有し、前記近位段部を前記近位脚部に通して挿入するステップは、前記近位段部の前記遠位端を半径方向に圧縮するステップを含む、請求項38~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記膨張可能バルーンを前記送達デバイス上に装着するステップは、前記遠位段部を前記膨張可能バルーンの前記遠位部分の前記テーパ付き部分内に挿入するステップと、前記近位段部を前記膨張可能バルーンの前記近位部分の前記テーパ付き部分内に挿入するステップと、を含む、請求項38~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備え、前記遠位段部を前記遠位部分の前記テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記1つ以上の遠位段部フィンを前記遠位部分の前記テーパ付き部分内の前記複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くステップを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備え、前記近位段部を前記近位部分の前記テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記1つ以上の近位段部フィンを前記近位部分の前記テーパ付き部分内の前記複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くステップを含む、請求項41~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記遠位段部を前記遠位部分の前記テーパ付き部分内に挿入するステップは、前記第1のシャフト上のマーカーを、前記膨張可能バルーンの前記弁保持部分または前記近位段部上の所定の位置に位置合わせするステップを含む、請求項41~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位部分の遠位端部分を形成するステップを含み、前記遠位端部分には、前記複数の軸方向に延在する折り目のどれもない、請求項37~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記近位部分の近位端部分を形成するステップを含み、前記近位端部分には、前記複数の軸方向に延在する折り目のどれもない、請求項37~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、一般的に円筒形の形状の前記弁保持部分を形成するステップであって、その直径は前記遠位部分の近位端の直径および前記近位部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、ステップを含む、請求項37~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記近位部分の前記遠位端のところに放射状折り目を形成するステップであって、前記放射状折り目は前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、ステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位部分の前記近位端のところに放射状折り目を形成するステップであって、前記放射状折り目は前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、ステップを含む、請求項47~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記膨張可能バルーンを形成するステップは、前記遠位部分の前記近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成するステップであって、前記第1および第2の放射状折り目は前記遠位部分の前記近位端で遠位に延在するポケットを形成する、ステップを含む、請求項47~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記膨張可能バルーンを前記送達デバイス上に装着するステップは、前記遠位脚部を前記遠位段部に固定するステップと、前記近位脚部を前記第2のシャフトおよび/または前記近位段部に固定するステップと、を含む、請求項38~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
拘束部材を前記弁保持部分の周りに置くステップをさらに含む、請求項37~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記膨張可能バルーンをカバーで囲むステップをさらに含み、前記カバーは、前記膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、前記カバーは、幾何学的形状が前記萎んだ状態の前記膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、請求項37~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するように前記カバーの周りにスリーブを置くステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
人工弁送達アセンブリであって、
送達デバイスであって、
シャフトと、
萎んだ状態で前記シャフト上に装着されている膨張可能バルーンと、を備える、送達デバイスを備え、
前記萎んだ状態の前記バルーンは、一般的に円筒形の形状を有する弁保持部分と、前記弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、前記弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、を備え、
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、前記第1および第2の放射状折り目は前記遠位テーパ付き部分の前記近位端で遠位に延在するポケットを形成する、人工弁送達アセンブリ。
【請求項56】
前記弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、請求項55に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項57】
カバーをさらに備え、前記カバーは、前記膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、前記カバーは、幾何学的形状が前記萎んだ状態の前記膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、請求項55~56のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項58】
前記第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するように前記カバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、請求項57に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項59】
前記萎んだ状態の前記バルーンは、前記遠位テーパ付き部分および前記近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目を備える、請求項55~58のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項60】
前記遠位テーパ付き部分は、前記1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない遠位端部分を含む、請求項59に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項61】
前記バルーンは、前記遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、前記近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、をさらに備える、請求項55~60のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項62】
前記送達デバイスは、前記遠位脚部を貫通し、前記膨張可能バルーンの前記遠位テーパ付き部分内に貫入する前記第1のシャフト上に装着されている遠位段部と、前記近位脚部を貫通し、前記膨張可能バルーンの前記近位テーパ付き部分内に貫入する前記送達デバイスの第2のシャフト上に装着されている近位段部と、を備える、請求項61に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項63】
前記遠位脚部は、前記遠位段部に固定され、前記近位脚部は、前記第2のシャフトまたは前記近位段部に固定される、請求項62に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項64】
前記遠位段部の近位端は、前記遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、前記近位段部の遠位端は、前記近位脚部の直径よりも大きい直径を有する、請求項62~63のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項65】
前記遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、前記遠位テーパ付き部分内の前記1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の遠位段部フィンを備え、前記近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、前記近位テーパ付き部分内の前記1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の近位段部フィンを備える、請求項62~64のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項66】
前記第1のシャフトは、前記膨張可能バルーンの前記弁保持部分上の所定の位置と位置合わせするマーカーを含む、請求項62~65のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項67】
前記第1のシャフトは、前記弁保持部分を貫通し、前記第1のシャフトは、軸方向に延在する間隙によって前記弁保持部分から隔てられる、請求項62~66のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項68】
前記近位テーパ付き部分の前記遠位端は、前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を備える、請求項55~67のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【請求項69】
前記遠位テーパ付き部分の前記近位端のところの前記第1の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、前記第2の放射状折り目は、前記弁保持部分に関して鋭角を成す、請求項55~68のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、各々参照により全体が本明細書に組み込まれている、2019年10月7日に出願した米国仮出願第62/911,861号、2019年10月24日に出願した米国仮出願第62/925,722号、2020年2月25日に出願した米国仮出願第62/981,412号、2020年7月13日に出願した米国仮出願第63/051,244号、および2020年10月2日に出願した米国仮出願第63/086,940号の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、人工心臓弁(prosthetic heart valve)などの医療デバイスを植え込むために使用される経カテーテル送達デバイス用のバルーンの実施形態、および送達デバイスを組み立てるための方法の実施形態に関係するものである。
【背景技術】
【0003】
血管内送達デバイスは、外科手術によって容易にアクセスできないか、または外科手術なしでのアクセスが望ましい体内の部位に、補綴医療デバイスまたは器具を送達するために様々な手技において使用される。いくつか例を挙げると、限定はしないが、血管、食道、気管、消化管の一部、リンパ管を含む、体内の経路または内腔に通して送達デバイスを挿入し誘導することによって、体内の標的部位へのアクセスが達成され得る。具体的な一例において、人工心臓弁は、送達デバイスの遠位端に圧着状態で装着され、患者の血管系(たとえば、大腿動脈または大動脈)を通して、人工弁が心臓の植え込み部位に到達するまで前進させられ得る。次いで、人工弁は、人工弁が装着されているバルーンを膨らませるか、または人工弁を送達デバイスのシースから、人工弁がその機能的サイズまで自己拡張し得るように配備することなどによって、その機能的サイズにまで拡張される。
【0004】
バルーン拡張型人工弁は、典型的には、送達デバイスのバルーンは人工弁のフレームを拡張して周囲の石灰化組織にあてがって固定するのに十分な拡張力を印加することができるので石灰化自然弁を置き換えるうえで好ましい。人工心臓弁を送達するための1つの知られている技術では、人工心臓弁は、患者の体内に挿入する前に送達デバイスのバルーンの弁保持部分に圧着され得る。送達デバイスは、バルーンの内側に配置構成され、送達デバイスが患者の血管系に通されるときにバルーン上に圧着済み人工弁を保持する近位および遠位段部を備え得る。
【0005】
送達デバイスの組み立て時にバルーンを形成して折り畳むことは、時間と労力を要するプロセスである。したがって、バルーンが形成され、送達デバイス内に組み立てられる方法の改善が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,730,118号明細書
【特許文献2】国際公開第2018/222799号パンフレット
【特許文献3】米国特許公開第2012/0239142号明細書
【特許文献4】米国特許公開第2018/0028310号明細書
【特許文献5】米国公開第2007/0005131号明細書
【特許文献6】米国公開第2009/0281619号明細書
【特許文献7】米国公開第2013/0030519号明細書
【特許文献8】米国公開第2017/0065415号明細書
【特許文献9】米国特許第8,007,992号明細書
【特許文献10】米国特許第8,357,387号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書において開示されるのは、バルーンカテーテル、バルーンカテーテル用のバルーンアセンブリ、さらにはバルーンアセンブリおよびバルーンカテーテルを形成する関係する方法である。バルーンカテーテルは、医療デバイス、ツール、薬剤、または他の療法を被験者の体内の部位に送達するために使用され得る。いくつかの実施形態において、バルーンカテーテルは、人工弁などの植え込み可能な医療デバイスを、被験者の心臓などに送達するために使用され得る。いくつかの実施形態において、バルーンカテーテルは、人工弁または他の植え込み可能な医療デバイスを送達するために使用され得る送達装置のコンポーネントとすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のいくつかの実施形態は、膨張した状態と萎んだ状態とを有する膨張可能バルーンを含むバルーンアセンブリに関係する。萎んだ状態の膨張可能バルーンは、弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を備えることができる。弁保持部分は、一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有することができる。遠位テーパ付き部分の近位端は、遠位テーパ付き部分および弁保持部分の遠位端よりも大きな直径を有することができる。近位テーパ付き部分の遠位端は、近位テーパ付き部分および弁保持部分の近位端よりも大きな直径を有することができる。遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備えることができる。近位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備えることができる。遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含むことができる。第1および第2の放射状折り目は、遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成することができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、弁保持部分の1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐように弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材を備えることができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、膨張可能バルーンを囲むカバーを備えることができる。カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、近位端部分と遠位端部分との間の中間部分と、を含むことができる。近位端部分は、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成することができる。遠位端部分は、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成することができる。中間部分は、膨張可能バルーンの弁保持部分の形状と実質的に一致するように整形されている中間陥凹部を画成することができる。
【0011】
いくつかの実施形態において、カバーは、萎んだ状態の膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備えることができる。
【0012】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブを備えることができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンは、テーパ付き近位部分、弁保持部分、およびテーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備えることができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分は、近位端部分を含むことができる。近位テーパ付き部分の1つ以上の軸方向の折り目は、近位テーパ付き部分の近位端部分内に貫入しない。
【0015】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分は、遠位端部分を含むことができる。遠位テーパ付き部分の1つ以上の軸方向の折り目は、遠位テーパ付き部分の遠位端部分内に貫入しない。
【0016】
いくつかの実施形態において、近位テーパ付き部分の遠位端は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すことができ、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成すことができる。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態は、膨張した状態と萎んだ状態とを有する膨張可能バルーンを有する別のバルーンアセンブリに関係する。萎んだ状態の膨張可能バルーンは、弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目と、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を備えることができる。弁保持部分は、一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有することができる。遠位テーパ付き部分の近位端は、遠位テーパ付き部分および弁保持部分の遠位端よりも大きな直径を有することができる。近位テーパ付き部分の遠位端は、近位テーパ付き部分および弁保持部分の近位端よりも大きな直径を有することができる。膨張可能バルーンは、送達カテーテルとは別に組み立てられていない状態にあるものとしてよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、弁保持部分の1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐように弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備えることができる。
【0020】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、膨張可能バルーンを囲むカバーをさらに備えることができる。カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、近位端部分と遠位端部分との間の中間部分と、を含むことができる。近位端部分は、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成することができ、遠位端部分は、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備えることができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリは、第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブをさらに備えることができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンは、テーパ付き近位部分、弁保持部分、およびテーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備えることができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、1つ以上の軸方向に延在する折り目は、近位テーパ付き部分の近位端部分内に貫入しない。
【0025】
いくつかの実施形態において、1つ以上の軸方向に延在する折り目は、遠位テーパ付き部分の遠位端部分内に貫入しない。
【0026】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含むことができる。第1および第2の放射状折り目は、遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成することができる。
【0027】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すことができ、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成すことができる。
【0028】
本開示のいくつかの実施形態は、送達デバイスを組み立てるための方法にも関係する。本方法は、萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することを含むことができる。萎んだ状態のバルーンは、弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を有することができる。この方法は、送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、遠位脚部に通して、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分内に挿入することと、送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、近位脚部に通して、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分内に挿入することと、膨張可能バルーンの遠位脚部を遠位段部に固定することと、膨張可能バルーンの近位脚部を第2シャフトおよび/または近位段部に固定することと、をさらに含むことができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、方法は、拘束部材を弁保持部分の外側表面の周りに置くことをさらに含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態において、方法は、膨張可能バルーンをカバーで囲むことをさらに含むことができる。カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備えることができる。カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成することができる。
【0031】
いくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上にスリーブを置くことをさらに含むができる。
【0032】
いくつかの実施形態において、遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有することができる。遠位段部を遠位脚部に通して挿入することは、遠位段部の近位端を半径方向に圧縮することを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有することができる。近位段部を近位脚部に通して挿入することは、近位段部の遠位端を半径方向に圧縮することを含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、一般的に円筒形状の弁保持部分を形成することであって、その直径は遠位テーパ付き部分の近位端の直径および近位テーパ付き部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、形成することを含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿って1つ以上の軸方向に延在する折り目を形成することを含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の遠位端部分を形成することを含むことができ、遠位端部分には、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもないものとしてよい。
【0037】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、近位テーパ付き部分の近位端部分を形成することを含むことができ、近位端部分には、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもないものとしてよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、近位テーパ付き部分の遠位端のところに放射状折り目を形成することを含むことができ、放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すものとしてよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の近位端のところに放射状折り目を形成することを含むことができ、放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すものとしてよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成することを含むことができる。第1および第2の放射状折り目は、遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備えることができる。遠位段部アセンブリを遠位テーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の遠位段部フィンを遠位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含むことができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備えることができる。近位段部アセンブリを近位テーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の近位段部フィンを近位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含むことができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、遠位段部を遠位テーパ付き部分内に挿入することは、第1のシャフト上に配置されているマーカーを、膨張可能バルーンの弁保持部分または近位段部上の所定の位置に合わせることを含むことができる。
【0044】
本開示のいくつかの実施形態は、送達デバイスを組み立てるための別の方法に関係する。本方法は、萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することを含むことができる。萎んだ状態のバルーンは、遠位部分と、近位部分と、遠位部分と近位部分との間の弁保持部分と、を有することができる。この方法は、膨張可能バルーンの遠位および近位部分の少なくともいくつかのセクションに沿って複数の軸方向に延在する折り目を形成することと、膨張可能バルーンを形成し、複数の軸方向に延在する折り目を形成した後に、萎んだ状態の膨張可能バルーンを送達デバイスに装着することと、をさらに含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、バルーンの遠位脚部に通して挿入することと、送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、バルーンの近位脚部に通して挿入することと、を含むことができる。遠位脚部は、膨張可能バルーンの遠位部分のテーパ付き部分の遠位端に接続され、近位脚部は、膨張可能バルーンの近位部分のテーパ付き部分の近位端に接続され得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有することができる。遠位段部を遠位脚部に通して挿入することは、遠位段部の近位端を半径方向に圧縮することを含み得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有することができる。近位段部を近位脚部に通して挿入することは、近位段部の遠位端を半径方向に圧縮することを含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、遠位段部を膨張可能バルーンの遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することと、近位段部を膨張可能バルーンの近位部分のテーパ付き部分内に挿入することと、を含むことができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備えることができる。遠位段部を遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の遠位段部フィンを遠位部分のテーパ付き部分内の複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含むことができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備えることができる。近位段部を近位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の近位段部フィンを近位部分のテーパ付き部分内の複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、遠位段部を遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、第1のシャフト上のマーカーを、膨張可能バルーンの弁保持部分または近位段部上の所定の位置に合わせることを含むことができる。
【0052】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の遠位端部分を形成することを含むことができ、遠位端部分には、複数の軸方向に延在する折り目のどれもないものとしてよい。
【0053】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、近位部分の近位端部分を形成することを含むことができ、近位端部分には、複数の軸方向に延在する折り目のどれもないものとしてよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、一般的に円筒形状の弁保持部分を形成することであって、その直径は遠位部分の近位端の直径および近位部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、形成することを含むことができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、近位部分の遠位端のところに放射状折り目を形成することを含むことができ、放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すものとしてよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の近位端のところに放射状折り目を形成することを含むことができ、放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すものとしてよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成することを含むことができる。第1および第2の放射状折り目は、遠位部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、遠位脚部を遠位段部に固定することと、近位脚部を第2シャフトおよび/または近位段部に固定することとを含むことができる。
【0059】
いくつかの実施形態において、方法は、拘束部材を弁保持部分の周りに置くことをさらに含むことができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、方法は、膨張可能バルーンをカバーで囲むことをさらに含むことができる。カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備えることができる。カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成することができる。
【0061】
いくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの周りにスリーブを置くことをさらに含むができる。
【0062】
本開示のいくつかの実施形態は、送達デバイスを含む人工弁送達アセンブリにも関係する。送達デバイスは、シャフトと、萎んだ状態でシャフトに装着されている膨張可能バルーンと、を備えることができる。萎んだ状態のバルーンは、一般的に円筒形の形状を有する弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、を備えることができる。遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含むことができる。第1および第2の放射状折り目は、遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成することができる。
【0063】
いくつかの実施形態において、人工弁送達アセンブリは、弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備えることができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、人工弁送達アセンブリは、カバーをさらに備えることができる。カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備えることができる。カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成することができる。
【0065】
いくつかの実施形態において、人工弁送達アセンブリは、第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブをさらに備えることができる。
【0066】
いくつかの実施形態において、萎んだ状態のバルーンは、遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿って1つ以上の軸方向に延在する折り目を備えることができる。
【0067】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない遠位端部分を含むことができる。
【0068】
いくつかの実施形態において、バルーンは、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、をさらに備えることができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、送達デバイスは、遠位脚部を貫通し、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分内に貫入する第1のシャフト上に装着されている遠位段部と、近位脚部を貫通し、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分内に貫入する送達デバイスの第2のシャフト上に装着されている近位段部と、を備えることができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、遠位脚部は遠位段部に固定され、近位脚部は第2のシャフトまたは近位段部に固定され得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有することができ、近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有することができる。
【0072】
いくつかの実施形態において、遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、遠位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の遠位段部フィンを備えることができる。近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、近位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の近位段部フィンを備えることができる。
【0073】
いくつかの実施形態において、第1のシャフトは、膨張可能バルーンの弁保持部分上の所定の位置と位置合わせするマーカーを含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、第1のシャフトは弁保持部分を貫通することができ、第1のシャフトは、軸方向に延在する間隙によって弁保持部分から隔てられ得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、近位テーパ付き部分の遠位端は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を含むことができる。
【0076】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成すことができ、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成すことができる。
【0077】
本開示のいくつかの実施形態は、送達デバイスを組み立てるための別の方法にも関係する。この方法は、萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することであって、萎んだ状態のバルーンは遠位部分と、近位部分と、遠位部分と近位部分との間の弁保持部分と、を有する、形成することと、バルーンをカバーの内側に置くことと、バルーンがカバーの内側にある間に送達デバイスのシャフトをカバーの開口部に通してバルーン内に挿入することと、バルーンを送達デバイスの表面に固定することと、を含むことができる。
【0078】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルのためのバルーンカバーにも関係する。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側スリーブと、を備えることができる。内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有することができる。内側スリーブは、バルーンの膨張時にバルーンによって内側表面に対して加えられる圧力の下で変形可能であり得、それによって、内腔を第1の直径から第2の直径へと半径方向に拡張することができ、第2の直径は、第1の直径よりも大きい。
【0079】
本開示のいくつかの実施形態は、医療アセンブリにも関係する。医療アセンブリは、膨張可能バルーンとバルーンカバーとを有するバルーンカテーテルを備えることができる。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側部材と、を備えることができ、内側部材は、内腔を画成する内側表面を有することができる。バルーンは、内側部材の内腔内に配設され得る。内側部材は、バルーンが膨張し、内側部材の内側表面に対して圧力を半径方向外向きに加えるときに半径方向に変形可能であるものとしてよい。
【0080】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルのバルーンを膨張させる方法にも関係する。この方法は、バルーンを流体源に流体的に接続することを含むことができる。バルーンは、萎んだ状態にあるものとしてよく、バルーンカバーの内側に配設される。方法は、バルーンを少なくとも部分的に膨張させて部分的に膨張した状態にするために流体源からバルーン内に膨張流体を注入することをさらに含むことができる。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェルの内側およびバルーンの周りに配設されている内側部材と、を備えることができる。バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させることで、内側部材の内腔を初期状態から変形した状態に変形することができる。内腔は、初期状態での第1の直径および変形した状態での第2の直径を有することができ、第2の直径は、第1の直径よりも大きいものとしてよい。
【0081】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルのためのバルーンカバーにも関係する。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側スリーブと、を備えることができる。内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有することができる。内側スリーブは、各々内腔のセクションを画成する内面を有する第1および第2の分離可能な部分を含むことができる。第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有することができる。内腔は、バルーンが萎んでいるときに第1の直径を有し、バルーンが膨張しているときに第2の直径を有することができ、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルのためのバルーンカバーにも関係する。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側スリーブと、を備えることができる。内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有することができる。内腔は、バルーンが萎んでいるときに第1の直径を有し、バルーンが膨張しているときに第2の直径を有することができ、第2の直径は第1の直径よりも大きい。内側スリーブは、内腔が第1の直径から第2の直径に拡大するときに固定された軸方向の長さを有することができる。
【0083】
本開示のいくつかの実施形態は、医療アセンブリにも関係する。アセンブリは、膨張可能バルーンとバルーンカバーとを有するバルーンカテーテルを備えることができる。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側部材と、を備えることができる。内側部材は、内腔を画成する内側表面を有することができる。バルーンは、内側部材の内腔内に配設され得る。内腔は、バルーンが膨張したときに第2の直径になるまで拡張し、バルーンが萎んだときに第1の直径になるまで収縮するように構成されるものとしてよく、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0084】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルのバルーンを膨張させる方法にも関係する。この方法は、バルーンカバーの内側に配設されているバルーンを受け入れることであって、バルーンは萎んだ状態にある、受け入れることと、バルーンを少なくとも部分的に膨張させて部分的に膨張した状態にするために流体源からバルーン内に膨張流体を注入することと、を含むことができる。バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェルの内側およびバルーンの周りに配設されている内側部材と、を備えることができる。バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させることで、内側部材の内腔を初期状態から変形した状態に変形することができる。内腔は、初期状態で第1の直径を有し、変形した状態で第2の直径を有することができ、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0085】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンカテーテルの遠位端部分を囲むように互いに嵌合して係合するように構成されている第1のシェル部材および第2のシェル部材を有するバルーンカテーテル用のバルーンカバーにさらに関係する。第1のシェル部材は、複数の第1の楔および第1の空洞を備えることができ、第2のシェル部材は、複数の第2の楔および第2の空洞を備えることができる。第1の楔および第1の空洞は、第1のシェルおよび第2のシェルが互いに嵌合して係合したときに、対応する第2の空洞および第2の楔と連動するように構成され得る。
【0086】
本開示のいくつかの実施形態は、膨張可能バルーンを有するバルーンカテーテルと、第1のシェル部材および第2のシェル部材を含むバルーンカバーと、を備える医療アセンブリにさらに関係する。第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、少なくとも膨張可能バルーンを受け入れるように構成されている内腔を画成するように構成され得る。第1のシェル部材は、複数の第1の楔および第1の空洞を備えることができ、第2のシェル部材は、複数の第2の楔および第2の空洞を備えることができる。第1の楔および第1の空洞は、第1のシェルおよび第2のシェルが互いに嵌合して係合したときに対応する第2の空洞および第2の楔と連動するように構成され得る。
【0087】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備えるバルーンカテーテルのためのバルーンカバーにも関係する。第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、バルーンカテーテルの遠位部分を受け入れるように構成されている内腔を画成するように構成され得る。内腔は、バルーンカテーテルの遠位端部分上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションを含むことができる。バルーンセクションは、バルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位コンパートメントと、バルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位コンパートメントと、近位コンパートメントと遠位コンパートメントとの間の中間コンパートメントと、を備えることができ、中間コンパートメントは、バルーンの弁保持部分を受け入れるように構成され得る。遠位コンパートメントは、近位領域と、遠位領域と、近位領域と遠位領域との間の中間領域と、を備えることができる。遠位領域は、近位領域よりも小さい直径を有することができ、中間領域は、遠位領域よりも小さい直径を有することができる。
【0088】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備えるバルーンカテーテルのためのバルーンカバーにも関係し、第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、第1および第2のシェル部材の内壁がバルーンカテーテルの遠位部分を受け入れるように適合された内腔を画成するように構成され得る。内腔は、バルーンカテーテルの遠位端部分上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションを含むことができる。バルーンセクションは、バルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位コンパートメントと、バルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位コンパートメントと、近位コンパートメントと遠位コンパートメントとの間の中間コンパートメントと、を備えることができる。中間コンパートメントは、バルーンの弁保持部分を受け入れるように構成され得る。第1および第2のシェル部材の内壁は、バルーンが内腔内に保持されるときにバルーンの少なくとも一部分に窪みを形成するように整形され得る。
【0089】
本開示のいくつかの実施形態は、膨張可能バルーンを有するバルーンカテーテルを備える医療アセンブリにも関係する。バルーンは、近位部分と、遠位部分と、近位部分と遠位部分との間の弁保持部分と、を有することができる。アセンブリは、バルーン内に少なくとも1つの窪みを形成するように構成されている圧縮部材を備えることもできる。
【0090】
本開示のいくつかの実施形態は、また、バルーンカテーテルの遠位部分上に折り畳まれたバルーンを受け入れるように構成されている内腔を画成するカバー本体部を備えるバルーンカテーテルのためのバルーンカバーアセンブリにも関係する。バルーンは、近位部分と、遠位部分と、近位部分および遠位部分を接続する弁保持部分と、を備えることができる。アセンブリは、バルーンの少なくとも一部分を半径方向に圧縮するように構成されている少なくとも1つの圧縮部材をさらに備えることができる。
【0091】
本開示のいくつかの実施形態は、バルーンが萎んだ状態にあるときに送達デバイスの遠位部分上にバルーンを折り畳むことを含む方法にも関係する。バルーンは、近位部分と、遠位部分と、近位部分および遠位部分を接続する弁保持部分と、を有することができる。遠位部分の遠位端は、遠位部分の近位端よりも小さい直径を有することができ、近位部分の遠位端は、近位部分の近位端よりも大きい直径を有することができ、弁保持部分は、遠位部分の近位端および近位部分の遠位端よりも小さい直径を有することができる。この方法は、遠位部分の遠位端と近位端との間の配置でバルーンの遠位部分を半径方向に圧縮することをさらに含むことができる。
【0092】
本発明の前述のおよび他の目的、特徴、および利点は、添付図面を参照しつつ進む次の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【
図1】一実施形態による、人工心臓弁の斜視図である。
【
図2A】別の実施形態による、人工心臓弁の斜視図である。
【
図2B】例示を目的として透明線で示されているフレームの外側にあるコンポーネントを伴う
図2Aの人工弁の斜視図である。
【
図3】一実施形態による、人工心臓弁の送達を示す斜視図である。
【
図4】
図3の送達装置の遠位端部分の拡大断面図である。
【
図5】
図3の送達装置の遠位端部分の拡大側面図である。
【
図6】別の実施形態による、送達装置の遠位端部分の拡大断面図である。
【
図7】
図6に示されている送達装置の遠位端部分の一セクションを示す図である。
【
図8】
図6の送達装置の遠位端部分および送達装置のバルーンを囲む、断面図で示されている、カバーアセンブリを示す図である。
【
図10】
図8のカバーアセンブリが分解された状態にあり、送達装置の遠位端部分がカバーアセンブリのカバー部分のうちの1つに置かれている状態を示す図である。
【
図11】別の実施形態による、送達デバイスに対するバルーンの側面図である。
【
図12】一実施形態による、バルーンカバーの内側に入れ子になっている
図11のバルーンの側面図である。
【
図13】バルーンがカバーの内側にある開位置のバルーンカバーを示す斜視図である。
【
図14】一実施形態による、
図11のバルーンを使用して送達デバイスを組み立てるための方法を示す図である。
【
図15】
図14に示されている方法によって形成される送達デバイスの側断面図である。
【
図17】開いている状態で示されている、別の実施形態による、バルーンカバーの斜視図である。
【
図18】バルーンカテーテル上に装着されているバルーンが閉じた状態で示されている
図17のバルーンカバーの内側に配設されているバルーンカテーテルの一部の斜視図である。
【
図19】
図18に描かれているバルーンおよびバルーンカバーを含むバルーンカテーテルの一部分の長手方向断面図である。
【
図20】開いている状態で示されている、代替的実施形態による、バルーンカバーの斜視図である。
【
図21】閉じた状態で示されている、
図20に描かれているバルーンカバーの長手方向断面図である。
【
図22A】バルーンカバーがセクションで示されている、別の実施形態による、バルーンカバーに受け入れられたバルーンカテーテルの遠位端部分の斜視図である。
【
図22B】
図22Aに描かれているバルーンカバーに受け入れられたバルーンカテーテルの遠位端部分の断面図である。
【
図23A】バルーンカバーの開いている状態を定めるために互いに隔てられているバルーンカバーの2つのシェル部材を示す、
図22Aのバルーンカバーの斜視図である。
【
図23B】閉じた状態のシェル部材を示している、
図23Aに描かれているバルーンカバーの断面図である。
【
図24】別の実施形態による、折り畳まれたバルーンを含む送達デバイスの遠位端部分の側面図である。
【
図25】異なる形状を有する折り畳まれたバルーンを示す
図25の送達デバイスの側面図である。
【
図26】バルーンカバーの2つのシェル部材がバルーンカバーが開いた状態にあるように互いに隔てられている、一実施形態による、
図25に描かれているバルーンを保持するように構成されているバルーンカバーの斜視図である。
【
図27】2つのシェル部材が閉じた状態にある、
図26に描かれているバルーンカバーの断面図である。
【
図28】送達デバイスの遠位端部分およびバルーンがバルーンカバー内に保持されている、閉じた状態のバルーンカバーの遠位部分の断面図である。
【
図29】代替的実施形態による、送達デバイスの遠位端部分上に折り畳まれたバルーンの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0094】
図1は、一実施形態による、人工心臓弁10を示している。例示されている人工弁は、自然大動脈弁輪に植え込まれるように適合されているが、他の実施形態では、心臓の他の自然弁輪(たとえば、肺動脈弁、僧帽弁、および三尖弁)内に植え込まれるように適合され得る。人工弁は、以前に植え込まれた人工弁および体内の他の管状臓器または通路内に植え込まれるように適合され得る。人工弁10は、ステントまたはフレーム12、弁構造14、内側スカート16、および弁周囲外側封止部材または外側スカート18の4つの主要なコンポーネントを有することができる。人工弁10は、流入端部分20と、中間部分22と、流出端部分24と、を有することができる。
【0095】
弁構造14は、集合的に弁尖構造を形成する、3つの弁尖26を備えることができ、これらの弁尖は、三尖弁配置構成において折り畳むように配置構成されるものとしてよいが、他の実施形態では、弁尖の数は多い場合も少ない場合もある(たとえば、1つ以上の弁尖26)。弁尖26は、それらの隣接する側面で互いに固定され、弁尖構造14の交連28を形成することができる。弁構造14の下側縁は、起伏のある湾曲したホタテ貝形状を有することができ、縫合糸(図示略)によって内側スカート16に固定することができる。いくつかの実施形態において、弁尖26は、心膜組織(たとえば、ウシ心膜組織)、生体適合性合成材料、または当技術分野で知られ、参照により本明細書に組み込まれている特許文献1において説明されている様々な他の好適な天然または合成材料から形成され得る。
【0096】
フレーム12は、弁構造14の交連28をフレームに装着するように適合されている複数の円周方向に相隔てて並ぶスロット、すなわち交連窓30とともに形成され得る。フレーム12は、当技術分野で知られているように、様々な好適な可塑的拡張可能材料(たとえば、ステンレス鋼、コバルトクロム合金など)または自己拡張材料(たとえば、ニチノールなどのニッケルチタン合金(NiTi))のうちのどれかから作ることができる。可塑的拡張可能材料から製作されるときには、フレーム12(したがって、人工弁10)は、送達カテーテル上で半径方向につぶされた構成になるように圧着され、次いで、膨張可能バルーンまたは同等の拡張機構によって患者体内で拡張され得る。自己拡張可能材料から製作されるときに、フレーム12(したがって、人工弁10)は、半径方向につぶされた構成になるように圧着され、送達カテーテルのシースまたは同等の拡張機構内に挿入することよってつぶされた構成で拘束され得る。体内に入った後、人工弁は、送達シースから前進させられてよく、人工弁がその機能サイズまで拡張することを可能にする。
【0097】
フレーム12を形成するために使用され得る好適な可塑的拡張可能材料は、限定はしないが、ステンレス鋼、生体適合性を有する高強度合金(たとえば、コバルトクロムまたはニッケルコバルトクロム合金)、ポリマー、またはこれらの組合せを含む。特定の実施形態において、フレーム12は、UNS R30035合金(ASTM F562-02の適用を受ける)と同等である、MP35N(登録商標)合金(ペンシルバニア州ジェンキンタウン所在のSPS Technologies社)などの、ニッケルコバルトクロムモリブデン合金から作られる。MP35N(登録商標)合金/UNS R30035合金は、ニッケル35重量%、コバルト35重量%、クロム20重量%、およびモリブデン10重量%を含む。人工弁10およびその様々なコンポーネントに関する追加の詳細は、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献2において説明されている。
【0098】
図2Aは、別の実施形態による、人工心臓弁50の斜視図である。弁50は、ステントまたはフレーム52、弁構造54、および封止部材56の3つの主要なコンポーネントを有することができる。
図2Bは、例示を目的として透明線で示されているフレーム52の外側にあるコンポーネント(封止部材56を含む)を伴う人工弁50の斜視図である。
【0099】
弁構造体14のように、弁構造体54は、集合的に弁尖構造を形成する3つの弁尖60を備えることができ、これは三尖弁配置構成でつぶれるように配置構成され得る。各弁尖60は、その流入縁62(図では下側縁、弁尖の「カスプ縁」とも呼ばれる)に沿って、2つの弁尖の隣接部分が互いに接続される弁構造54の交連64のところでフレーム52に結合され得る。布片などの補強要素(図示略)は、弁尖のカスプ縁およびフレームの支柱に直接接続され、弁尖のカスプ縁をフレームに結合することができる。
【0100】
フレーム12と同様に、フレーム52は、当該技術分野で知られ、上で説明されているような様々な好適な可塑的拡張可能材料または自己拡張材料のいずれかから作ることができる。例示されている実施形態のフレーム52は、フレームのセル、または開口部、74の列を画成する角度付き支柱72の複数の円周方向に延在する列を備える。フレーム52は、図示されているようにフレームの流入端66から流出端68まで一定の直径を有する円筒形または実質的に円筒形の形状を有することができるか、または参照により本明細書に組み込まれている特許文献3において開示されているようにフレームはフレームの高さに沿って直径が変化するものとしてよい。
【0101】
例示されている実施形態における封止部材56は、フレーム52の外側に装着され、周囲の組織(たとえば、自然弁尖および/または自然弁輪)に対してシールを形成して、弁周囲漏出を防止するか、または少なくとも最小限に抑えるように機能する。封止部材56は、内側層76(フレーム52の外側表面と接触することができる)および外側層78を含むことができる。封止部材56は、好適な技術または機構を使用してフレーム52に接続され得る。たとえば、封止部材56は、支柱72の周りに延在し、内側層76を貫通することができる縫合糸を介してフレーム52に縫合され得る。代替的実施形態において、内側層76は、フレーム52の内側表面に装着され得るが、外側層78はフレーム52の外側にある。
【0102】
外層78は、人工弁50が配備されるときに内側層76およびフレーム52から半径方向外向きに延在するように構成されるか、または整形され得る。人工弁が患者の身体の外側で完全に拡張されたときに、外側層78は内側層76から離れつつ拡張し、2つの層の間に空間を形成することができる。したがって、身体の内側に植え込まれたときに、これは、外側層78が拡張して周囲組織と接触することを可能にする。
【0103】
人工弁50およびその様々なコンポーネントに関する追加の詳細は、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献4において説明されている。
【0104】
図3~
図5は、患者に人工心臓弁(たとえば、弁10または50)を植え込むための、一実施形態による送達デバイス100(「送達装置」とも称される)の様々な実施形態およびコンポーネントを示している。送達デバイス100は、他のタイプの拡張可能補綴医療機器(ステントまたはグラフトなど)を患者の体内に植え込むためにも使用され得る。
【0105】
図3を参照すると、例示されている実施形態の送達デバイス100は、ハンドル102と、ハンドル102から延在する操縦可能な外側の第1のシャフト104と、ハンドル102から同軸上で延在し、操縦可能外側シャフト104を貫通する中間の第2のシャフト105(
図4参照)と、ハンドル102から同軸上で延在し、中間シャフト105および操縦可能なシャフト104を貫通する内側の第3のシャフト106と、中間シャフト105の遠位端から延在する膨張可能バルーン108と、送達デバイス100の遠位端のところに配置構成されているノーズコーン110と、を備えるバルーンカテーテルである。送達デバイス100の遠位端部分112は、バルーン108と、ノーズコーン110と、バルーン段部アセンブリとを含む。
図4を参照しつつ以下でさらに説明されているように、人工心臓弁などの補綴医療デバイスが、バルーン108の弁保持部分に装着され得る。以下でさらに説明されているように、バルーン段部アセンブリは、患者の血管系を通して送達するときに人工心臓弁または他の医療デバイスをバルーン108上の固定位置に維持するように構成される。
【0106】
ハンドル102は、外側シャフト104の遠位端部分107の曲率を調整するように構成されている操縦機構を備えることができる。例示されている実施形態において、たとえば、ハンドル102は、例示されている回転可能つまみ134などの調整部材を備え、これは、次いで、プルワイヤ(図示略)の近位端部分に動作可能に結合されている。プルワイヤは、ハンドル102から遠位に延在し外側シャフト104を貫通し、外側シャフト104の遠位端またはその近くで外側シャフトに貼り付けられた遠位端部分を有する。つまみ134を回転することは、プルワイヤの張力を強くするか、または弱くする効果を有し、それによって、外側シャフト104の遠位端部分107、したがって送達デバイスの遠位端部分112の湾曲を調整する。
【0107】
図4は、送達デバイス100の遠位端部分112の一実施形態を示している。
図4に示されているように、送達デバイス100は、人工弁(たとえば、人工心臓弁)114を圧着した状態でバルーン108の上に装着して送達デバイス100および人工弁114を患者の血管系内に挿入するように構成される。
【0108】
図4に示されているように、遠位端部分112の近位端のところで、内側シャフト106は遠位に延在して操縦可能なシャフト104および中間シャフト105を超え、バルーン108を貫通する。バルーン108は、バルーン段部アセンブリ118上で支持され得る。バルーン段部アセンブリ118は、中間シャフト105の遠位端に接続されている近位段部120と、内側シャフト106に装着されている遠位段部122と、を備える。バルーン108は、近位段部120を囲むおよび/または近位段部120の上に折り畳まれた近位端部分126と、遠位段部122を囲むおよび/または遠位段部122の上に折り畳まれた遠位端部分128と、を備える。いくつかの実施形態において、バルーン108の近位端部分126は、中間シャフト105の外側表面に固定され得る。いくつかの実施形態において、バルーン108の遠位端部分128は、内側シャフト106に装着されるか、または内側シャフト106に結合され得る、ノーズコーン110(図示されているような)の外側表面に固定され得る。
【0109】
例示されている実施形態において、ノーズコーン110および遠位段部122は、一体型また単一のコンポーネントであってよい、すなわち、ノーズコーン110は、単一のコンポーネントの遠位部分であり、遠位段部122は、単一のコンポーネントの近位部分である。他の実施形態では、ノーズコーン110および遠位段部122は、別個のコンポーネントであってよく、各々内側シャフト106上に、互いに隣り合って、または軸方向に離間した配置で装着され得る。
【0110】
近位段部120および遠位段部122は、送達デバイス100の中心長手方向軸124に関して軸方向に、互いに離間している。その結果、バルーン108は、近位段部120および遠位段部122を隔てる空間(たとえば、近位段部120および遠位段部122のフレア状の端部の間)に、弁保持部分130を画成する。
図4に示されているように、人工弁114は、近位段部120と遠位段部122との間に、バルーン108の弁保持部分130上に圧着され、それによって、送達デバイス100が患者体内に挿入され、人工弁114が標的植え込み部位に送達されるときに、バルーン108に関する人工弁114の軸方向の移動を防止するか、または低減することができる。
【0111】
内側シャフト106の外径は、環状空間132が中間シャフト105の全長に沿って内側シャフト106と中間シャフト105との間に画成されるようにサイズを決めることができる。環状空間132は、送達デバイス100の1つ以上の流体通路に流体的に結合され、送達デバイスは送達デバイス内に膨張流体(たとえば、生理食塩水)を注入することができる流体源(たとえば、シリンジ)に流体的に接続され得る。このようにして、流体源からの流体は、1つ以上の流体通路を通り、環状空間132を通り、バルーン108内に流れ込み、バルーン108を膨張させ、人工弁114を拡張して配備することができる。たとえば、ハンドル102は、流体源に結合されるように構成されている流体ポート103(
図3を参照)を有することができる。使用時には、流体源からの膨張流体は、流体ポート103内に注入され、ハンドル102内の1つ以上の流体通路を通り、環状空間132を通り、バルーン108内に注入され得る。
【0112】
図4は、環状空間132を通り、近位段部120および遠位段部122内の通路を通る流体の流れ(矢印109で示されている)を例示している。次いで、流体は、バルーン108の近位端部分126および遠位端部分128内に流入して弁114を拡張することができる。
【0113】
送達デバイス100のシャフト104、105、および106は、いくつか例を挙げると、ナイロン、編組ステンレス鋼線、またはポリエーテルブロックアミド(Pebax(登録商標)として市販されている)などの、様々な好適な材料のいずれかから形成され得る。シャフト104、105、および106は、その長さに沿ってシャフトの可撓性を変化させるために異なる材料から形成されている縦セクションを有することができる。内側のシャフト106は、ガイドワイヤとの摺動摩擦を最小にするためにテフロン(登録商標)から形成されている内側ライナーまたは層を有することができる。シャフト104、105、および106は、互いにおよび/またはハンドル部分102に関して軸方向および/または回転方向に移動可能であってもよい。
【0114】
バルーン段部アセンブリ、操縦機構、および送達デバイスの他のコンポーネントのさらなる詳細は、参照により本明細書に組み込まれている特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8において開示されている。
【0115】
いくつかの実施形態において、送達デバイス100は、操縦機構またはシャフト104(この場合、シャフト105は送達デバイスの外側のシャフトである)を含む必要はない。いくつかの実施形態において、送達デバイス100は、シャフト104を含む必要はなく、シャフト105の湾曲を調整するように構成されている操縦機構を備えることができる(たとえば、プルワイヤはシャフト105を貫通することができる)。
【0116】
図5は、送達デバイスの遠位端部分112上に装着されているバルーン108上に圧着された人工弁114を含む、送達デバイス100の遠位端部分112の外側の側面図である。上で説明されているように、近位段部120および遠位段部122を含むバルーン段部アセンブリは、その上でバルーン108を支持する。
【0117】
図5に示されているように、バルーン108は、近位段部120を取り囲むおよび/またはその上に折り畳まれた近位端部分126と、遠位段部122を取り囲むおよび/またはその上に折り畳まれた遠位端部分128と、近位端部分126と遠位端部分128との間に配置されている弁保持部分130と、を備える。
図5に示されているように、人工弁114は、バルーン108の弁保持部分130上およびその周囲に圧着される。
【0118】
図6~
図7は、別の実施形態による、送達装置の遠位端部分112を例示している。この実施形態では、図示されているように、バルーン108は、近位部分140と、遠位部分142と、近位部分140と遠位部分142との間に配置されている弁保持部分144と、を備える。
【0119】
例示されている構成の弁保持部分144は、一般的に円筒形の形状を有する。遠位部分142は、弁保持部分144の遠位端に接続される。遠位部分142は、テーパを付けた形状を有することができ、したがって、「遠位テーパ付き部分」と称することができる。たとえば、遠位部分142の近位端150は、遠位部分142の遠位端152よりも大きい直径を有することができる。近位部分140は、弁保持部分144の近位端に接続される。近位部分140も、テーパを付けた形状を有することができ、したがって、「近位テーパ付き部分」と称することができる。たとえば、近位部分140の遠位端154は、近位部分140の近位端156よりも大きい直径を有することができる。
【0120】
弁保持部分144は、1つ以上の軸方向に延在する折り目または襞146を有することができる。そのような軸方向の折り目146は、バルーンおよびその上に圧着された人工心臓弁114のプロファイルを最小にするためにきつく圧縮され得る。弁保持部分144の軸方向の長さは、その圧着した構成の人工心臓弁114の軸方向の長さとおおよそ同じであるか、またはそれよりもわずかに長い。
【0121】
図6に示されているように、遠位部分142の近位端150の直径(D1)および近位部分140の遠位端154の直径(D2)は両方とも、弁保持部分144の直径よりも大きい。いくつかの実施形態において、直径D1およびD2は、人工心臓弁114が弁保持部分144の上に圧着されたときに人工心臓弁114の外径とほぼ同じであるか、またはわずかに大きくなるように構成される。したがって、バルーン108およびその上に圧着された人工心臓弁114がバルーンカバー(以下で説明されている)によって囲まれるときに、カバーは人工心臓弁114のフレームに引っ掻き傷をつける、または損傷させることはない。
【0122】
遠位テーパ付き部分142は、植え込み手技デバイスにおいて装填器デバイスの内側表面および導入器シースの内側表面に接触することに対して弁支柱を遮蔽することができ、それによって、それらのコンポーネントへの損傷を防止するか、または最小限に抑えることができる(装填器デバイスおよび導入器シースは、当技術分野で知られているように、送達デバイスおよび人工弁を患者の血管系内に導入するために使用され得る)。それに加えて、遠位テーパ付き部分142は、患者の自然弁を横切って送達デバイス100を前進させるときの挿入力を低減することができる。近位テーパ付き部分140は、装填器、導入器シース、および患者の血管系を通して押し出されるときに人工心臓弁のための着地支持部またはストッパーとして機能し得る。それに加えて、近位テーパ付き部分140は、弁植え込み後に患者の血管系から送達デバイスを取り出すことを円滑にすることができる。
【0123】
いくつかの実施形態において、内側シャフト106は、また、同軸上に延在して内側シャフト106を通り、送達装置のノーズコーンを通ることができるガイドワイヤを受け入れるようなサイズである内腔も画成する。これは、当技術分野で知られているように、送達装置100が患者の血管系内に以前に挿入されたガイドワイヤの上で送られることを可能にする。
【0124】
いくつかの実施形態において、内側シャフト106は、バルーン108の所定の部分と位置合わせされている放射線不透過性マーカー135を備えることができる。たとえば、マーカー135は、バルーン108の弁保持部分144の中心と位置合わせされ得る。マーカー135は、植え込み手技において蛍光透視の下で人工弁114を自然弁と位置合わせするために使用され得る。
【0125】
例示されている実施形態において、バルーン段部アセンブリは、内側シャフト106の遠位端部分に装着されている遠位段部160と、(
図4に示されているような)中間シャフト105の遠位端部分に装着されるか、または接続されている近位段部170と、を含み、これらは、患者の血管系に通して送達するときにバルーンの弁保持部分144上に人工弁114を保持することを支援する。遠位段部160は、フレア状遠位カラー部材162と、円筒形シャフト部分163と、を備えることができる。遠位カラー部材162は、シャフト部分163から少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する、1つ以上の遠位段部フィン164を有することができる。近位段部170は、フレア状近位カラー部材172と、円筒形シャフト部分173と、を備えることができる。近位カラー部材172は、シャフト部分174から少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する、1つ以上の近位段部フィン173を有することができる。
【0126】
遠位カラー160のシャフト部分163は、溶接、接着剤、機械的留め具などの任意の知られている手段を使用して内側シャフト106の遠位端部分に貼り付けることができる。近位段部170のシャフト部分173は、溶接、接着剤、機械的留め具などの任意の知られている手段を使用してシャフト105の遠位端部分に貼り付けることができる。
【0127】
内側シャフト106の外径は、環状空間132(
図4)が内側シャフトと中間シャフトとの間に画成されるようなサイズとすることができ、これにより、前に説明されているように、膨張流体がハンドルからバルーン内に流れる際に通ることができる流体通路を画成し得る。図示されているように、内側シャフト106は、軸方向に延在する間隙137によってバルーン108の弁保持部分144から隔てられており、これは、膨張流体がバルーン108の近位テーパ付き部分140から遠位テーパ付き部分142に流れることを可能にする。
【0128】
図6は、流体が環状空間132、近位テーパ付き部分140、軸方向に延在する間隙137、および遠位テーパ付き部分142を通って流れ(矢印141で示す)バルーン108を拡張する様子を例示している。それに加えて、上で説明されている流体通路を通るバルーン108からの膨張流体を膨張流体の供給源の貯槽に戻すことによってバルーン108を萎ませることができる。
【0129】
図6は、バルーン128が遠位テーパ付き部分142の遠位端152に接続されている遠位脚部180と、近位テーパ付き部分140の近位端156に接続されている近位脚部182と、をさらに備えることができることを示している。バルーン128は、近位脚部182から、テーパ付き近位部分140、弁保持部分144、テーパ付き遠位部分142を通り、遠位脚部180まで延在する内部内腔を画成することができる。
【0130】
近位脚部182は、中間シャフト105に固定され得る。たとえば、近位脚部182の近位端部分183は、シャフト105の外側表面に固定され得る。いくつかの実施形態において、近位脚部182の近位端部分183は、近位脚部182からシャフト105の外側表面へのテーパを付けられた移行部を設けるように近位方向に徐々に縮小する直径を有するテーパを付けられた形状を有することができる。近位脚部182をシャフト105に固定することは、限定はしないが、熱接着、接着、機械的係止などを含む、任意の知られている手段を使用して達成され得る。
【0131】
遠位脚部180は、シャフト部分163の遠位端部分などの、遠位段部160に固定され得る。遠位脚部180を遠位段部160に固定することは、限定はしないが、熱接着、接着、機械的係止などを含む、任意の知られている手段を使用して達成され得る。
図6では、説明のために、遠位脚部180とシャフト部分163との間に小さな間隙が示されている。しかしながら、遠位脚部180は、これらの2つのコンポーネントの間に間隙がないように遠位脚部180の全長に沿ってシャフト部分163と接触し、シャフト部分163に固定され得ることは理解されるべきである。
【0132】
特定の実施形態では、図示されているように、遠位段部160は、シャフト部分163に接続され、シャフト部分163から遠位方向に延在するノーズコーン部分166を有することができる。ノーズコーン部分166は、シャフト部分163に一体となるように接続され得る。ノーズコーン部分166は、第1のテーパ付き部分167と、第1のテーパ付き部分167から遠位に延在する円筒形部分168と、円筒形部分168から遠位に延在し、ノーズコーン部分および送達デバイスの末端遠位端を画成する第2のテーパ付き部分169と、を備えることができる。第1のテーパ付き部分167は、シャフト部分163から円筒形部分168に向かって徐々に縮小する外径を有する。第2のテーパ付き部分は、円筒形部分168からその末端遠位端まで徐々に直径が縮小する外径を有する。
【0133】
テーパを付けられた部分167、169は、送達デバイスを患者の自然弁に通して送るときの摩擦力をさらに低減することによって自然弁尖の横断を円滑にすることができる。
【0134】
いくつかの実施形態において、円筒形部分168および/または第2のテーパ付き部分169などのノーズコーン部分166の1つ以上のセクションは、送達デバイス100と一緒に使用されることを意図されているバルーン108および人工心臓弁114のサイズを示すために色分けされ得る。
【0135】
いくつかの実施形態において、バルーンの遠位テーパ付き部分142は、バルーンが患者の血管系内にすぐに挿入できるように萎んだ状態にあるときに1つ以上の軸方向の襞または折り目143を備えることができる。いくつかの実施形態において、バルーンの近位テーパ付き部分140は、バルーンが患者の血管系内にすぐに挿入できるように萎んだ状態にあるときに1つ以上の軸方向の襞または折り目145を備えることができる。いくつかの実施形態において、軸方向の折り目143または145は、弁保持部分144の長手方向の軸に関して斜角を成すものとしてよい。折り目143、145は、送達デバイスの遠位端部分112の全体的プロファイルを縮小して、送達デバイスが導入器シースおよび患者の血管系を通過するのを円滑にする。
【0136】
いくつかの実施形態において、遠位テーパ付き部分142は、いかなる折り目もない遠位端セクション147を有することができる。たとえば、遠位テーパ付き部分142の1つ以上の軸方向の折り目143は、望ましくは、遠位端セクション147内に貫入しない。送達デバイスを自然心臓弁(たとえば、典型的に石灰化している自然大動脈弁)に通して挿入するときに、襞のない遠位端部分147(比較的滑らかな外側表面を有する)は、襞付きのバルーンセクション(たとえば、軸方向の折り目143を含む遠位テーパ付き部分のセクション)が自然弁を通過する前に、最初に、患者の自然弁を押し開いて通過する。したがって、遠位端セクション147は、送達デバイスが自然弁に通されるときに患者の自然弁の滑らか横断を円滑にすることができる襞間隙を形成する。
【0137】
同様に、近位テーパ付き部分140は、いかなる折り目もない近位端セクション149を有することができる。たとえば、近位テーパ付き部分140の1つ以上の軸方向の折り目145は、望ましくは、近位端セクション149内に貫入しない。人工弁を再配置するなどの植え込み手技において送達デバイスを自然弁から後退させるときに、襞のない近位端セクション149(比較的滑らかな外側表面を有する)は、襞のあるバルーン部分(たとえば、軸方向の折り目145を含む近位テーパ付き部分のセクション)が自然弁を通過する前に最初に患者の自然弁を押し開いて通過する。したがって、近位端セクション149は、送達デバイスを後退させるときに患者の自然弁の滑らか横断を円滑にすることができる襞間隙を形成する。近位端セクション149は、弁植え込み後に導入器シースを通して戻って来る送達デバイスの取り出しを容易にすることもできる。
【0138】
いくつかの実施形態において、軸方向の折り目145は、近位テーパ付き部分140の全長にわたって延在し得る(すなわち、近位テーパ付き部分に襞間隙がない)。いくつかの実施形態において、軸方向の折り目143は、遠位テーパ付き部分142の全長にわたって延在し得る(すなわち、遠位テーパ付き部分に襞間隙がない)。
【0139】
図6に示されているように、バルーン108の近位テーパ付き部分140は、弁保持部分144の近位端まで半径方向内向きに延在する放射状セクション190まで半径方向内向きに延在する鈍角放射状折り目188を形成するように近位カラー部材172の遠位端の周りに折り畳まれ得る。鈍角放射状折り目188は、導入器シースの通過を円滑にする一方で人工弁114の確実な入れ子をもたらす。例示されている実施形態において、折り目188と段部170の遠位端との間にわずかな間隙がある。しかしながら、代替的実施形態において、バルーンは、折り目188と段部170との間にほとんど、または全く間隙がないように段部170の遠位端の周りにぴったりと折り畳まれ得る。さらに、軸方向に延在する折り目145は、望ましくは、バルーンの萎んだ状態において近位カラー部材172に接触し、それに沿って延在する。
【0140】
バルーン128の遠位テーパ付き部分142は、遠位カラー部材162の周りに折り畳まれ得る。
図6および
図7に示されているように、いくつかの実施形態において、バルーン108の遠位テーパ付き部分142は、弁保持部分144の遠位端まで延在する第2の放射状折り目185に接続されている第1の放射状折り目184を含むことができる。第1の放射状折り目184は、弁保持部分144に関して鈍角または直角を成すものとしてよく、第2の放射状折り目185は、弁保持部分144に関して鋭角を成すものとしてよい。そのようなものとして、第1の放射状折り目184および第2の放射状折り目185は一緒になって遠位カラー部材162の近位端の周りにS字形湾曲部を形成する。折り目185と弁保持部分144との交点は、ポケット186(または「タック」)を形成することができる。軸方向に延在する折り目143は、望ましくは、バルーンの萎んだ状態において遠位カラー部材162に接触し、それに沿って延在する。
【0141】
放射状折り目184、185によって形成されるポケット186は、弁配備時に人工心臓弁114を安定な状態に保つのに役立ち得る。上で述べたように、弁保持部分144の軸方向の長さは、その上に圧着された人工心臓弁114の軸方向の長さとおおよそ同じであるか、またはそれよりもわずかに長い。弁配備時にバルーン108が膨張すると、人工心臓弁114は、半径方向に拡張し、軸方向に短縮する。ポケット186がないと、半径方向の拡張時に人工心臓弁114のそのような短縮は、人工弁の遠位端とバルーンの隣接部分との間に軸方向の間隙を生じさせ、潜在的に、人工心臓弁114が位置ずれすることを引き起こす。しかしながら、ポケット186を形成する放射状折り目184、185は、人工弁のそのような望ましくない位置ずれを緩和することができる。膨張流体が軸方向に延在する間隙137を貫流し、遠位テーパ付き部分142内に流入するときに、放射状折り目184、185は膨張流体の圧力下で開かれ、それによりポケット186は近位方向に開き、人工弁114との接触を維持する。したがって、ポケットが開くことで、遠位テーパ付き部分142内に余分な容積が生じ、これは、そうでなければ弁短縮によって生じるであろう軸方向の間隙を占有するか、またはオフセットすることができる。したがって、半径方向に拡張する人工心臓弁110は、その軸方向の短縮にもかかわらず、弁保持部分144に沿って安定した状態を維持することができる。
【0142】
例示されている実施形態において、折り目184、185と遠位カラー部材162の近位端との間にわずかな間隙がある。しかしながら、代替的実施形態では、バルーンは、そのような間隙がないように遠位カラー部材162の近位端の周りにぴったりと折り畳むことができる。そのような実施形態では、S字形湾曲部は、ポケット186が遠位カラー部材162の内部に配置されるように遠位カラー部材の周りに延在することができる。
【0143】
別の実施形態では、バルーン108の近位部分140は、これもまたS字形湾曲部を形成するように遠位部分142と同じ方式で折り畳むことができる。別の実施形態では、遠位部分142は、1つの鈍角折り目188を有することができ、近位部分140は、S字形湾曲部を形成する折り目184、185を有することができる。別の実施形態では、近位部分140および遠位部分142は各々、1つの鈍角折り目188を有することができる。
【0144】
上で述べたように、近位カラー部材は、近位テーパ付き部分140に沿って形成された軸方向に延在する折り目145の少なくともいくつかに隣接してぴったりと置かれ、遠位カラー部材は、遠位テーパ付き部分142に沿って形成された軸方向に延在する折り目143の少なくともいくつかに隣接してぴったりと置かれる。近位および遠位カラー部材をそれぞれのバルーン折り目143、145の隣にそのようにぴったりと置くことは、圧着された人工弁114の安定性を向上させるのに役立ち得る。
【0145】
図8~
図10は、一実施形態により、出荷時および使用前の保管中に折り畳まれたバルーン108の形状を保護し、維持するための保護カバーアセンブリ200を示している。送達デバイス100が完全に組み立てられた後、バルーン108は、上で説明されている様々な折り目を備えるように製造現場で折り畳まれ得る。カバーアセンブリ200は、使用時点においてバルーン上に人工弁を圧着するために送達デバイスがその梱包から取り出されるまでバルーン内に折り目を保持するのに役立ち得る。
【0146】
図示されているように、例示されている実施形態のカバーアセンブリ200は、第1のカバー部分202aおよび第2のカバー部分202bと、スリーブ204と、を備えることができる。カバー部分202a、202bは、送達デバイスの遠位端部分112を受け入れ、囲むように構成される。第1のカバー部分202aは、遠位端部分112の半分の一方の周りに置かれ、第2のカバー部分202bは、遠位端部分112の半分の他方の周りに置かれ、第1のカバー部分202aと嵌合することができる。嵌合するカバー部分202a、202bは、折り畳まれたバルーン108を含む、送達デバイスの遠位端部分112、および任意選択で、シャフト105の遠位端部分を囲むか、または収納するエンクロージャを形成する。スリーブ204は、カバー部分202a、202bの上を摺動し、出荷および保管時にそれらのコンポーネントを一緒に保持することができる。
【0147】
カバー部分202a、202bの各々は、遠位陥凹部206と、中間陥凹部208と、近位陥凹部210と、を備えることができる。遠位陥凹部分206は、バルーンの遠位端部分142およびノーズコーン部分166の形状に対応するように整形され得る。中間陥凹部分208は、バルーンの弁保持部分144の形状に対応するように整形され得る。近位陥凹部分210は、バルーンの近位端部分140、および任意選択で、シャフト105の遠位端部分の形状に対応するように整形され得る。
【0148】
したがって、カバーアセンブリ200の内側に置かれたときに、折り畳まれたバルーン108は、実質的に拡張すること、またはそうでなければその折り畳まれた形状から逸脱すること、を防止することができる。それに加えて、カバーアセンブリ200は、出荷および保管時に、バルーン208を引っ掻き傷、破れなどから保護することができる。さらに、カバーアセンブリ200は、バルーン108の圧力および/または真空試験を円滑にすることもできる。より具体的には、バルーン108は、カバーアセンブリ200の起伏を付けられた空洞によって折り畳まれた構成も保持されているので、人工心臓弁の圧着に先立って、アセンブリの配置で、および/または手術室において、ガス、流体、または真空を導入することによって、カバーアセンブリ200内で試験され得る。したがって、医師は、バルーン試験後に、およびバルーン108上に人工心臓弁を圧着する前に、折り畳みステップを実行する必要がない。
【0149】
例示されている実施形態において、カバー部分202a、202bは、互いに完全に分離可能である。しかしながら、他の実施形態では、カバー部分202a、202bは、カバー部分202a、202bが送達デバイスの遠位端部分112の周りで開閉することを可能にするヒンジによって隣接する長手方向縁に沿って互いに接続され得る(以下で説明されている、
図13に示されているカバー400に類似する)。スリーブ204の代わりに、またはスリーブ204に加えて、カバー部分202a、202bは、カバー部分を送達デバイスの遠位端部分112の周りに閉じた状態で保持する相補的ラッチ部分を備えることができる(以下で説明されている
図13のラッチ部分406a、406bに類似する)。
【0150】
図11は、別の実施形態による、萎んだ状態で折り畳まれている膨張可能バルーン300を示している。バルーン300は、送達デバイス(たとえば、送達デバイス100)に組み付けられる前に完全に形成されて折り畳まれ得るという点で「デバイス外形成バルーン」と称することができる。
【0151】
バルーン108と同様に、例示されている実施形態のバルーン300は、一般的に円筒形の形状を有する弁保持部分302と、弁保持部分302の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分304と、弁保持部分302の近位端に接続されている近位テーパ付き部分306と、遠位テーパ付き部分304の遠位端に接続されている遠位脚部308と、近位テーパ付き部分306の近位端に接続されている近位脚部310と、を備えることができる。バルーン300は、当技術分野で知られている技術を使用して形成され得る。
【0152】
いくつかの実施形態において、バルーン300は、送達デバイスを組み立てる際に使用するために、サイズなどの、バルーンのいくつかの属性を識別する1つ以上のマーキングまたはしるしを含むことができる。たとえば、レーザーマーキング312は、近位脚部310に置くことができる。同様に、任意選択のレーザーマーキング314が、バルーンの遠位脚部308に置かれてよい。マーキング312または314は、バルーンの他のセクションに置くことができることは理解されるべきである。バルーン上にマーキングを印刷するか、ペイントするか、またはエッチングすることによって形成されるマーキングなどの、他のタイプのマーキングも使用され得る。
【0153】
弁保持部分302は、複数の強く圧縮された軸方向に延在する折り目316を含むことができる。それに加えて、バルーン302は、遠位テーパ付き部分304および近位テーパ付き部分306に沿って形成される1つ以上の軸方向に延在する折り目318を備えることができる。
【0154】
図11にさらに示されているように、近位テーパ付き部分306の遠位端320は、弁保持部分302に関して鈍角または直角を成す放射状折り目322を有することができる(
図6の折り目188に類似している)。遠位テーパ付き部分304の近位端324は、弁保持部分302に関して鈍角または直角を成す放射状折り目326を有することができる(
図6の折り目188に類似している)。鈍角放射状折り目322、326は、送達デバイスを送達システムの装填器および導入器シースに通しながら安全な弁入れ子ゾーンを提供することができる。
【0155】
図示されていないが、他の実施形態では、遠位テーパ付き部分304および近位テーパ付き部分306の一方または両方は、S字形湾曲部を形成する2つの放射状折り目(
図6の折り目184、185に類似する)を有することができる。
【0156】
図11に示されているように、遠位テーパ付き部分304は、いかなる折り目もない遠位端セクション328を有することができる。同様に、近位テーパ付き部分306は、いかなる折り目もない近位端セクション330を有することができる。
図6の実施形態に関連して上で説明されているように、遠位端セクション328は、弁送達時に患者の自然弁の円滑な横断を円滑にすることができる襞間隙を形成する。近位端セクション330は、(人工弁を再配置するなどのために)送達デバイスを後退させるとき、および弁植え込み後に導入器シースを通して送達デバイスを取り出して戻すときに患者の自然弁の滑らかな横断を円滑にすることができる襞間隙を形成する。
【0157】
バルーン300を形成し、折り目を作成した後、バルーンは、送達デバイス内に組み立てる準備ができるまで、
図12~
図13に描かれているように、保護カバー400内に封入しておくことができる。カバー200と同様に、カバー400は、折り畳まれたバルーン300の形状と一般的に一致する内部幾何学的形状を有する。例示されている実施形態では、カバー400は、第1および第2の相補的カバー部分402a、402bを含むことができ、その各々は、バルーンの半分の一方を受け入れるように構成されている。カバー部分402、402bは、ヒンジ404によって接続され、カバー部分402a、402bがバルーンの周りで開閉することを可能にするクラムシェル構成を形成することができる。
【0158】
第1および第2のカバー部分402a、402bは、それぞれのラッチ部分406a、406bを含むことができる。カバー部分402a、402bが閉じた状態でバルーンの周りに置かれたときに、ラッチ部分406aはラッチ部分406bに係合してカバー部分を閉じた状態に保持することができる。いくつかの実施形態において、ラッチ部分406aは、ラッチ部分406bと解放可能なスナップ式の接続部を形成することができる。
【0159】
各カバー部分402a、402bは、遠位陥凹部分408と、中間陥凹部分410と、近位陥凹部分412とを備えることができる。遠位陥凹部分408は、遠位テーパ付き部分304および遠位脚部310の形状に実質的に対応する形状を有することができる。中間陥凹部分410は、弁保持部分302の形状に実質的に対応する形状を有することができる。近位陥凹部分412は、近位テーパ付き部分306および近位脚部310の形状に実質的に対応する形状を有することができる。
【0160】
ラッチ部分406a、406bの代わりに、またはそれに加えて、カバー400は、カバー部分402a、402bをバルーンの周りに閉じた状態で保持するために、(
図12に示されているように)スリーブ414の内側に置かれ得る。
【0161】
代替的実施形態では、カバー部分402a、402bは、(
図8~
図10の実施形態と同様に)完全に分離可能であり、スリーブ414または他の保持手段によって閉じた状態に保持され得る。
【0162】
いくつかの実施形態において、カバー400の代わりに、またはそれに加えて、スリーブの形態などの、拘束部材350が、バルーンの弁保持部分302の周りに置くことができる。拘束部材350は、以下で説明されるように、バルーン300が送達デバイス上に組み付けられるまでバルーンの弁保持部分302を圧縮され、折り畳まれた状態に保持するのを補助することができる。拘束部材350は、ポリエステル、ポリウレタン、またはフッ素化エチレンプロピレン(FEP)などのポリマー材料の比較的薄いシートから形成され得る。いくつかの実施形態において、拘束部材350は、送達デバイスの組み立て後に製造者によって取り外され得る。他の実施形態では、拘束部材は、組み立てた後、適所に保持され、バルーン上人工弁を圧着する前にエンドユーザによって取り外され得る。さらに、拘束部材350は、本明細書において開示されている他の実施形態、たとえば、バルーン108とともに使用され得ることは理解されるべきである。他の実施形態では、拘束部材350は使用されず、カバー400のみが、弁保持部分302を圧縮され折り畳まれた状態に保持するために使用される。
【0163】
図17~
図19は、代替的実施形態による、送達カテーテル670上に装着される折り畳まれたバルーン680のための別のバルーンカバー600を示している。
【0164】
本明細書において説明されているように、バルーン680は、上で開示されているバルーン108、208、300のいずれか、または任意の他のタイプの折り畳み可能バルーンであってよく、送達カテーテル670は、上で説明されている同じ送達デバイス100、500、または当技術分野で知られているような、バルーン膨張可能人工弁を移植するための他のタイプの送達デバイスであってよい。
【0165】
たとえば、描かれている実施形態において、送達デバイス670は、外側シャフト672と、外側シャフト672の中央内腔を貫通する内側シャフト674と、内側シャフト674に結合されているノーズコーン676と、を備えることができる。バルーン680は、送達デバイス670の段部アセンブリ上で支持され得る。段部アセンブリは、外側シャフト672の遠位端に接続されている近位段部690と、内側シャフト674に装着されている遠位段部692と、を備えることができる。バルーン680は、近位段部690を取り囲むおよび/またはその上に折り畳まれる近位端部分682と、遠位段部692を取り囲むおよび/またはその上に折り畳まれる遠位端部分684と、近位端部分682と遠位端部分684との間に配置されている弁保持部分686と、を有する。バルーン680の近位端部分682は、外側シャフト672の遠位端部分に固定され得る。バルーン680の遠位端部分684は、ノーズコーン676の外側表面に固定され得る。
【0166】
図示されているように、バルーンカバー600は、外側シェル602と、外側シェル602内に配設されている内側スリーブ604と、を備えることができる。内側スリーブ604は、内腔608を画成する内側表面606を有することができる。例示的な一実施形態では、内腔608は、バルーン680の弁保持部分686を受け入れるように構成される。
【0167】
送達デバイスのバルーン上に人工弁を圧着する前に、使用者は、典型的には、送達デバイスのハンドルに流体接続されているシリンジなどにより、バルーン内に膨張流体を押し込み、次いでバルーンから流体を引き出すことを伴う循環「脱気」プロセスを実行する。脱気プロセスは、バルーンが少なくとも部分的に膨張することを許されたときにより効果的であり得る。しかしながら、バルーンカバーの外側でバルーンを膨張させると、その結果、折り畳まれているバルーンが開き、膨張流体がバルーンから取り除かれたときにバルーンが元の折り畳まれた状態に戻るのを妨げるか、または防止することができる。以下でより完全に説明されているように、内側スリーブ604は、バルーン680の膨張後にバルーン680によって内側表面606に対して及ぼされる圧力の下で変形可能であり、それによって、内腔608の直径を半径方向に拡大することができる。これは、バルーンがカバー内に収容されている間に脱気手順を実行しながらバルーンを少なくとも部分的に膨張させることを可能にする。脱気プロセスの間、変形可能な内側スリーブ604は、折り畳まれているバルーンが完全に開くのを防止することができ、および/または膨張流体がバルーンから取り除かれた後にバルーンがその完全に折り畳まれた状態に戻るのを補助することができる。
【0168】
いくつかの実施形態において、外側シェル602は、内側スリーブ604よりも硬質であるものとしてよい。たとえば、内側スリーブ604は、天然ゴム、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ニトリルゴム、またはこれらの材料の混合物などのエラストマーから作ることができる。内側スリーブ604は、以下でさらに説明されているように、形状記憶材料を含むこともできる。外側シェル602は、ポリ塩化ビニル、ガラス、ポリ(メチルメタクリレート)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、スチレンアクリロニトリル、ポリスチレン、シリコーン、セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリエチレン、金属、セラミック、またはこれらの材料の混合物などの非変形性材料から作ることができる。
【0169】
描かれている実施形態では、外側シェ得る602は、第1のシェル部材602aと第2のシェル部材602bとを含む。第1および第2のシェル部材602a、602bは、ヒンジ610によって接続され、シェル部材602a、602bがバルーン680の周りで開閉することを可能にするクラムシェル構成を形成することができる。
【0170】
いくつかの実施形態において、第1および第2のシェル部材602a、602bは、それぞれのラッチ部分を含むことができる。第1および第2のシェル部材602a、602bがバルーン680および内側スリーブ604の周りに閉じた状態で置かれたときに、それぞれのラッチ部分は、
図18に例示されているように、互いに係合して、シェル部材602a、602bを閉じた状態に保持することができる。
【0171】
たとえば、
図17に最もよく示されているように、1つのラッチ部分は、第1のシェル部材602aから外向きに延在する隆起部612aとして構成され、別のラッチ部分は、第2のシェル部材602bから外向きに延在する片持ち梁タブ612bとして構成され得る。隆起部612aは、その自由長手方向縁に沿って拡大されたリムまたは縁部分614aを有することができ、タブ612bは、対応するスロット614bを有することができる。スロット614bは、シェル部材602a、602bが閉じた状態でバルーン680および内側スリーブ604の周りに置かれたときに、拡大されたリム614aが貫通してスナップ式嵌合を形成することを可能にするような位置およびサイズにすることができる。
【0172】
いくつかの実施形態において、スロット614bの幅は、拡大されたリム614aの幅よりもわずかに小さく、スロット614bの周りのタブは、弾性または変形可能な材料から作ることができる。したがって、隆起部612aおよびタブ612bを互いに押し付けることによって、スロット614bは、拡大されたリム614aが中に貫通し、次いで、リム614aがスロット614bを通過した後に元のサイズおよび形状に戻ることを可能にするようにわずかに拡大し得る。拡大されたリム614aに関してより狭いスロット614bは、リム614aがうっかりスロット614bを通って反対方向に摺動して戻ることを防止し、したがって、隆起部612aとタブ612bとの間の緊密な連動を確実にする。シェル部材602a、602bを開くために、使用者は、たとえば、拡大されたリム614aをスロット614bから手動で引き出すことによって、隆起部612aをタブ612bから分離することができる。いくつかの実施形態において、タブ612bは、隆起部612aとタブ612bとを係合するか、または係脱するためにタブ612bを使用者の指でしっかり把持するための摩擦点をもたらすようにその表面に配置されている複数の突出部および/または凹み616を有することができる。
【0173】
上で説明されているラッチ機構は、例示的な実施形態にすぎないことが理解されるべきである。当技術分野で知られている他のラッチ機構も、面ファスナー、クリップ、バックル、磁気ファスナーなどの、シェル部材602a、602bの間の結合および減結合に使用することができる。
【0174】
描かれている実施形態において、シェル部材602a、602bが閉じた状態にあるときに、外側シェル602は、近位陥凹部620、遠位陥凹部622、および近位陥凹部620と遠位陥凹部622との間に配置される中間陥凹部624を画成することができる。
【0175】
近位陥凹部620は、近位陥凹部620の近位端が近位陥凹部620の遠位端よりも小さい直径を有するようなテーパを付けた形状を有することができる。いくつかの実施形態において、近位陥凹部620の形状は、バルーン680の近位端部分682の形状に実質的に対応することができる。
【0176】
遠位陥凹部622は、遠位陥凹部622の遠位端が遠位陥凹部622の近位端よりも小さい直径を有するようなテーパを付けた形状を有することができる。いくつかの実施形態において、遠位陥凹部622の形状は、バルーン680の遠位端部分684の形状に実質的に対応することができる。
【0177】
中間陥凹部624は、内側スリーブ604を受け入れるように構成されている一般的に円筒形の形状を有することができる。
【0178】
描かれている実施形態では、シェル部材602a、602bは、各々近位陥凹部620、遠位陥凹部622、および中間陥凹部624の半分のセクションを画成するようなおおよそ同じ円周方向のサイズを有する。他の実施形態では、シェル部材602a、602bは、シェル部材の一方がより小さいセクションを画成するのに対し、他方のシェル部材が陥凹部620、622、および624の残りの(すなわち、より大きい)セクションを画成するように異なる円周方向のサイズを有することができる。
【0179】
描かれている実施形態では、内側スリーブ604は、第1の部分604aおよび第2の部分604bを有する。各部分は、内腔606の半部を規定する半円筒形の内側表面606aまたは606bを有する。
【0180】
他の実施形態では、第1の部分604aおよび第2の部分604bは、一方の部分が半分未満のセクションを画成するが、他方の部分が内腔608の残りの(すなわち、半分よりも大きい)セクションを画成するような異なる円周方向のサイズを有することができる。
【0181】
描かれた実施形態では、内側スリーブ604の第1の部分604aは、内腔606を形成するためにスリーブ604の第2の部分604bの2つのそれぞれの長手方向縁618bと嵌合して係合するように構成されている2つの長手方向縁618aを有する。したがって、第1の部分604aの長手方向縁618aが第2の部分604bのそれぞれの長手方向縁618bと位置合わせされたときに、内側スリーブ604は、閉じた状態でバルーン680の弁保持部分686を囲むことができる。
【0182】
いくつかの実施形態において、第1および第2の部分604a、604bは、長手方向縁618a、618bの両方の対において完全に分離可能である。他の実施形態では、第1および第2の部分604a、604bは、一対の長手方向縁618a、618bに沿ってヒンジで接続され得るが、他の一対の長手方向縁618a、618bにおいて分離可能であるものとしてよい。
【0183】
本明細書において説明されているように、内側スリーブ604は、バルーン680が膨張して、脱気手順などにおいて内側スリーブ604の内側表面606に対して半径方向外向きに圧力をかけるときに、半径方向に変形可能であり得る。言い換えれば、バルーン680を萎んだ状態から膨張した状態に膨らませることで、内側スリーブ604の内腔606は初期状態から変形した状態に変形することができる。内腔608は、初期状態で第1の直径を有し、変形した状態で第2の直径を有することができ、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0184】
描かれている実施形態では、内側スリーブ604の内側表面606は、バルーン680を萎んだ状態から膨張した状態に膨張させることによって内腔608が半径方向に拡張されるときに内腔608のエンクロージャを円周方向に連続した方式で維持することができる。言い換えると、内側表面606は、円周方向に連続するものとしてよく、この場合バルーン680の一部が貫通し得る長手方向縁618a、618bのいずれかの係合する対の間に間隙がない。したがって、2つの半円筒形の内面606aまたは606bは、内腔の直径にかかわらず、内腔608を画成する完全な円筒形の内側表面を形成することができる。
【0185】
いくつかの実施形態において、内側スリーブ604は、内腔608の近位端に配置されるテーパ付き近位開口部626と、内腔608の遠位端に配置されるテーパ付き遠位開口部628と、をさらに画成することができる。テーパ付き近位開口部626は、内腔608の中間部分630を近位陥凹部620に接続し、テーパ付き遠位開口部628は、内腔608の中間部分630を遠位陥凹部622に接続する。
【0186】
いくつかの実施形態において、少なくともバルーン680が萎んだ状態にあるとき(すなわち、内腔608が初期状態にあるとき)に、内腔608の中間部分630は、テーパ付き近位開口部626およびテーパ付き遠位開口部628の両方よりも小さい直径を有することができる。
【0187】
いくつかの実施形態において、テーパ付き近位開口部626は、弁保持部分686が近位端部分682と接続するバルーン680の接合領域を受け入れるように構成され、テーパ付き遠位開口部628は、弁保持部分686が遠位端部分684と接続するバルーン684の接合領域を受け入れるように構成され得る。
【0188】
いくつかの実施形態において、内側スリーブ604の軸方向長さは、内側スリーブ604およびバルーン680の弁保持部分686が中間陥凹部624にぴったりと嵌まることができるように外側シェル602の中間陥凹部624の軸方向長さとおおよそ同じになるように構成される。いくつかの実施形態において、内側スリーブ604の軸方向長さは、バルーン680を萎んだ状態から膨張した状態に膨張させたときに固定されたままになるように構成される。したがって、内側スリーブ604および弁保持部分686は、バルーン680が萎んだ状態であるか膨張した状態であるかにかかわらず中間陥凹部624の内部にぴったりと嵌まったままであり得る。
【0189】
例示的な実施形態では、内側スリーブ604は、内腔608を取り囲む内壁部分632と、内壁部分632から半径方向外向きに延在し、内壁部分632の長さに沿って軸方向に互いに離間する1つ以上の脚部634と、を備える。具体的には、内壁部分632は、第1および第2の分離可能部分604a、604bの半円筒形の内側表面606a、606bをそれぞれ画成する半分になっている壁部分632a、632b、2つに分割され得る。内側スリーブ604および外側シェル602の両方が閉じた状態にあるときに、1つ以上の脚部634は、内側スリーブ604の内壁部分632と外側シェル602の内側表面636との間に1つ以上の空洞638を形成するように外側シェル602の内側表面636を圧迫することができる。
【0190】
描かれている例では、内側スリーブ604は、内壁部分632と内側表面636との間の空間を6つの空洞638に分割する7つの脚部634を有する。他の実施形態では、脚部の数(N)は、7未満(たとえば、2、3、4、5、6)または7超(たとえば、8、9、またはそれ以上)とすることができ、空洞の数は、N-1とすることができる。
【0191】
図19に例示されているように、1つ以上の脚部634は、互いに平行であるものとしてよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の脚部634の各々は、内壁部分632の周りを円周方向に延在し得る。
【0192】
たとえば、各脚部634は、2つの半分になっている壁部632a、632b上にそれぞれ配置される一対の半分になっている脚部に分割され得る。半分になっている脚部の各々は、2つの半分になっている壁部632a、632bが内腔608を囲むように一緒に位置合わせされるときに、半分になっている脚部の対が互いに当接して内壁部分632を完全に取り囲む完全な脚部634を形成するように対応する半分になっている壁部分632aまたは632bの周りを約180度にわたって円周方向に延在することができる(すなわち、脚部634が内壁部分632の周りを360度にわたって円周方向に延在する)。そのようなものとして、2つの隣接する完全な脚部の間の空洞は、その隣り合う空洞のいずれからも隔離されている閉鎖空間とすることができる。
【0193】
他の実施形態では、脚部634のいくつかは、内壁部分632を完全に囲まなくてもよい。たとえば、脚部は、脚部の反対側にある2つの空洞が脚部内の間隙を通して互いに接続されるように内壁部分632の1つ以上の不連続なセグメントに沿って円周方向に延在し得る。
【0194】
いくつかの実施形態において、1つ以上の脚部634は、半径方向に圧縮可能であり得る。たとえば、バルーン680を萎んだ状態から膨張した状態に膨張させたときに、内腔608は、初期状態(相対的に小さい直径を有する)から変形した状態(相対的に大きい直径を有する)に半径方向に拡張され得る。これに対応して、脚部634は、初期の半径方向長さから短縮された半径方向長さへと圧縮され得る。したがって、脚部634の間の空洞638によって占有される空間は、初期の容積から縮小された容積へと縮小され得る。
【0195】
逆に、バルーン680を膨張した状態から萎んだ状態に萎ませたときに、内腔608は変形した状態から初期状態に戻ることができる。たとえば、脚部634は、様々なポリマーまたは合金のいずれかを含む、エラストマーまたは形状記憶材料から作られ得る。したがって、脚部634は、膨張したバルーンによって加えられる半径方向の圧力が取り除かれた後、その初期の半径方向長さを回復することができる。これに対応して、脚部634の間の各空洞638の空間は、その初期の溶積に戻ることができる。収縮する内腔608は、バルーン680に対して内向きに圧迫することができ、折り畳まれたバルーン680(萎んだ状態)が開くのを防ぐのに役立つことに留意されたい。
【0196】
いくつかの実施形態において、外側シェル602の内側表面636は、内側スリーブ604を外側シェル602にしっかりと結合するように脚部634の少なくとも1つを受け入れるように構成されているレセプタクルを有することができる。
【0197】
たとえば、
図19に描かれているように、第1および第2のシェル部材602a、602bは、それぞれの内側表面の中心(軸方向に沿った)に配置される、シェル部材602a、602b内の開口部などの形態の、一対のレセプタクル640a、640bを有することができる。2つの半分になっている壁部分632a、632bの中心(軸方向に沿って)に配置されている一対の半分の脚部(一緒に結合されて中間脚部を形成することができる)は、拡大された足部分642a、642bを有することができる。レセプタクル640a、640bの対は、内側スリーブの第1および第2の分離可能部分604a、604bがそれぞれの第1および第2のシェル部材602a、602bにしっかりと結合され得るようにそれぞれの足部分642a、642bを嵌合して受け入れるように構成され得る。
【0198】
いくつかの実施形態において、レセプタクルおよび結合脚部は、バルーンカバーの中心から(軸方向に沿って)外れた位置に配置され得る。いくつかの実施形態において、複数のレセプタクルは、軸方向に沿って外側シェル602上で離間して配置され、各レセプタクルは、内側スリーブ604の対応する脚部を嵌合して受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態において、外側シェル602の内側表面636は、内側スリーブ604の脚部634上に配置されている対応する1つ以上のレセプタクルと嵌合して係合するように構成されている1つ以上の突起部を有することができる。いくつかの実施形態において、内側スリーブ604の脚部634および外側シェル602の内側表面636は、接着、さねはぎ継ぎ、クリップ、バックル、磁気ファスナーなどの他の機構によって一緒にしっかり結合され得る。
【0199】
いくつかの実施形態において、内側スリーブ604および外側シェル602は、取り外し可能に一緒に結合され得る(すなわち、分離され離間しているものとしてよい)。他の実施形態において、内側スリーブ604および外側シェル602は、固定して一緒に結合され得る(すなわち、内側スリーブ604は、外側シェル602から取り外せない)。
【0200】
他の実施形態では、内側スリーブ604は、脚部634のない内壁部分632のみを含むことができる。たとえば、内壁部分632は、ポリウレタンフォーム、ラテックス、もしくは他のタイプの形状記憶フォーム、または形状記憶特性を有する超弾性合金などの圧縮性または粘弾性材料から作ることができる。したがって、バルーン680を萎んだ状態から膨張した状態に膨張させるときに、バルーン680の膨張力は、内壁部分632を圧縮してその厚さを縮小し、それによって内腔608の直径を大きくすることができる。逆に、バルーン680を膨張した状態から萎んだ状態に萎ませると、内壁部分632は、より大きな壁の厚さを有する元の形状に戻り、したがって、内腔608の直径を縮小することができる。したがって、収縮する内腔608は、バルーン680に対して内向きに圧迫することができ、萎んだバルーン680をその折り畳まれた形状に保持するのに役立ち得る。
【0201】
図20~
図21は、代替的実施形態による、別のバルーンカバー700を示している。
【0202】
バルーンカバー600と同様に、バルーンカバー700は、外側シェル702と、外側シェル702内に配設されている内側スリーブ704と、を有することができ、外側シェル702は、内側スリーブ704よりも硬質であるものとしてよい。外側シェル702は、第1のシェル部材702aおよび第2のシェル部材702bを含むことができ、これらは、ヒンジ710によって互いに接続されている。したがって、シェル部材702a、702bは、クラムシェル構成を形成することができ、これにより、これらの部材が送達カテーテル(図示略)に装着されているバルーンの周りで開閉することを可能にする。同様に、第1および第2のシェル部材702a、702bは、それぞれのラッチ部分712a、712bを備えることができ、これらは、互いに係合し、シェル部材702a、702bを閉じた状態に保持するように構成され得る。
【0203】
図20に示されているように、内側スリーブ704は、第1の分離可能なスリーブ部分704aおよび第2の分離可能なスリーブ部分704bを有することができる。第1のスリーブ部分704aは、壁部分732aと、壁部分732aから半径方向内向きに延在する5つのリブ部分734aと、を備え、第2のスリーブ部分704bは、壁部分732bと、壁部分732bから半径方向内向きに延在する5つのリブ部分734bとを備える。
【0204】
第1のスリーブ部分704aおよび第2のスリーブ部分704bの各々は、5つのリブ部分を有するが、各スリーブ部分のリブ部分の数は、5未満(たとえば、1から4)または5超であり得ることは理解されるべきであり、本明細書において説明されているのと同じ原理が適用される。
【0205】
いくつかの実施形態において、リブ部分734a、734bは、それぞれのスリーブ部分704a、704bの長手方向軸に沿って一様に分布している。他の実施形態では、リブ部分734a、734bは、それぞれのスリーブ部分704a、704bの長手方向軸に沿って非一様に分布していてもよい。
【0206】
壁部分732aは、リブ部分734aによって分離された複数の壁セグメント736aを含み、壁部分732bは、リブ部分734bによって分離された複数の壁セグメント736bを含む。各スリーブ部分内の壁セグメントの数は、スリーブ部分のリブ部分の数に1を加えた数(描かれた例では6)とすることができる。
【0207】
第1のスリーブ部分704aの各壁セグメント736aは、2つの長手方向縁740aと、2つの長手方向縁740aの間に延在する壁表面742aと、を有する。同様に、第2のスリーブ部分704bの各壁セグメント736bは、2つの長手方向縁740bと、2つの長手方向縁740bの間に延在する壁表面742bと、を有する。
【0208】
第1のスリーブ部分704aの各リブ部分734aは、2つの半径方向縁744aと、2つの半径方向縁744aの間に延在するリブ表面746aとを有する。同様に、第2のスリーブ部分704bの各リブ部分734bは、2つの半径方向縁744bと、2つの半径方向縁744bの間に延在するリブ表面746bとを有する。
【0209】
それに加えて、第1のスリーブ部分704aは、リブ部分734aに一般的に平行である近位端プレート733aおよび遠位端プレート735aを含み、第2のスリーブ部分704bは、リブ部分734bに一般的に平行である近位端プレート733bおよび遠位端プレート735bを含む。近位端プレート733aは、一対の半径方向縁743aと、半径方向縁743aの対の間に延在する内側表面747aと、を有する。遠位端プレート735aは、一対の半径方向縁745aと、半径方向縁745aの対の間に延在する内側表面748aと、を有する。同様に、近位端プレート733bは、一対の半径方向縁743bと、半径方向縁743bの対の間に延在する内側表面747bと、を有する。遠位端プレート735bは、一対の半径方向縁745bと、半径方向縁745bの対の間に延在する内側表面748bと、を有する。
【0210】
本明細書において説明されているように、第1および第2のスリーブ部分704a、704bは、内側スリーブ704がバルーンの周りで閉じた状態になるように一緒に嵌合して結合され得る。
【0211】
たとえば、第1のスリーブ部分704aの各リブ部分734aの2つの半径方向縁744aは、第1のスリーブ部分704aのリブ表面746aが第2のスリーブ部分704bの対応するリブ表面746bと隣接して5つのリブエンクロージャ750を形成することができるように第2のスリーブ部分704bの対応するリブ部分734bの2つの半径方向縁734bと嵌合して(たとえば、連動機構を通して)係合するように構成され得る。言い換えると、5つのリブエンクロージャ750は、リブ部分734a、734bの5つのそれぞれの対を嵌合して係合することによって形成され得る。いくつかの実施形態において、すべてのリブエンクロージャ750は、ほぼ同じ直径を有する。
【0212】
それに加えて、第1のスリーブ部分704aの各壁セグメント736aの2つの長手方向縁740aは、第1のスリーブ部分704aの壁表面742aが第2のスリーブ部分704bの対応する壁表面742bと隣接してリブ部分734a、734bの5つの対によって分離されている6つの壁エンクロージャ752を形成することができるように第2のスリーブ部分704bの対応する壁セグメント736bの2つの長手方向縁740bと位置合わせするか、または嵌合して係合するように構成され得る。いくつかの実施形態において、すべての壁エンクロージャ752は、ほぼ同じ直径を有する。
【0213】
さらに、近位端プレート733aの半径方向縁743aの対は、近位端プレート733a、733bの内側表面747a、747bが隣接して近位開口部726を形成することができるように近位端プレート733bの半径方向縁743bの対と位置合わせするか、または嵌合して係合するように構成され得る。同様に、遠位端プレート735aの半径方向縁745aの対は、遠位端プレート735a、735bの内側表面748a、748bが隣接して遠位開口部728を形成することができるように遠位端プレート735bの半径方向縁745bの対と位置合わせするか、または嵌合して係合するように構成され得る。いくつかの実施形態において、近位および遠位開口部726、728は、上で説明されている近位および遠位開口部626、628に類似するテーパを付けられた形状を有することができる。
【0214】
いくつかの実施形態において、リブエンクロージャ750は、バルーン(たとえば、680)の弁保持部分(たとえば、686)を受け入れるように構成されている内腔を画成することができる。たとえば、第1および第2のスリーブ部分704a、704bが一緒に嵌合して結合されたときに、すべてのリブエンクロージャ750は、ほぼ同じ直径を有することができ、これは、圧縮した、または折り畳まれた状態のバルーンの弁保持部分の直径とほぼ同じである。したがって、折り畳まれたバルーンの弁保持部分は、互いに離間する、内側スリーブ704の長さに沿って分布している、複数のリブエンクロージャ750内に保持され得る。
【0215】
いくつかの実施形態において、リブエンクロージャ750内に保持されているバルーンを膨張させたときに、内側スリーブ704は、バルーンによってリブ表面746a、746bに加えられる圧力の下で変形され、それによってリブエンクロージャ750の直径が半径方向に拡大され得る。
【0216】
たとえば、第1および第2のスリーブ部分704a、704bは、壁部分732a、732bからそれぞれの外側シェル部材702a、702bの内側表面まで半径方向外向きに延在する複数の脚部(図示略)をさらに含むことができる。このような脚部は、上で説明されている脚部634に類似する半径方向に圧縮可能であるものとしてよい。したがって、バルーンを萎んだ状態から膨張した状態に膨張させたときに、リブエンクロージャ750は、脚部が初期の半径方向長さから短縮された半径方向長さに圧縮されながら初期状態(相対的に小さい直径を有する)から変形した状態(相対的に大きい直径を有する)に半径方向に拡張され得る。逆に、バルーンを膨張した状態から萎んだ状態に萎ませるときに、リブエンクロージャ750は、膨張したバルーンによって加えられる半径方向の圧力が取り除かれた後、脚部が初期半径方向長さに回復する間に、変形した状態から初期状態に戻ることができる。
【0217】
代替的に、リブ部分734a、734bは、形状記憶特性を有する圧縮性または粘弾性材料から作ることができる。したがって、バルーンを萎んだ状態から膨張した状態に膨張させるときに、バルーンの膨張力は、リブ部分734a、734bを半径方向に圧縮し、それによってリブエンクロージャ750の直径を大きくすることができる。逆に、バルーンを膨張した状態から萎んだ状態に萎ませると、リブ部分734a、734bは、元の形状に戻り、したがって、リブエンクロージャ750の直径を縮小することができる。
【0218】
いくつかの実施形態において、バルーンを膨張させると、リブエンクロージャ750の直径を増大させることができるだけでなく、力を壁セグメント736a、736bの直径に伝達し、対応して壁エンクロージャ752の直径を増大させることができる。逆に、バルーンが萎まされると、リブエンクロージャ750および壁エンクロージャ752は両方とも、それらの元の(より小さい)直径に戻ることができる。
【0219】
他の実施形態では、バルーンを膨張させることで、壁エンクロージャ752の直径を変えることなくリブエンクロージャ750の直径を大きくすることができる。これは、たとえば、リブ部分734a、734bが圧縮性または粘弾性材料から作られている一方で、壁セグメント736a、736bがより硬質の材料から作られているときに起こり得る。
【0220】
一般的に、壁エンクロージャ752の直径は、バルーンが萎んだ状態または膨張した状態にあるかどうかに関係なくリブエンクロージャ750の直径よりも大きい。いくつかの実施形態において、バルーンが膨張した状態にあるとき、バルーンのセクションがリブエンクロージャ750内に保持されている間、リブエンクロージャ750の外側にあるバルーンの一部分は、部分的に出っ張って壁エンクロージャ752内に入り込むことがある。
【0221】
いくつかの実施形態において、任意の2つの隣接するリブ部分は、2つの隣接するリブ部分のうちの一方の2つの半径方向縁が、他方の隣接するリブ部分のそれぞれの2つの半径方向縁に関して角度を成して延在するような円周方向オフセットを有するように構成され得る。
【0222】
たとえば、
図20に示されているように、第1のスリーブ部分704aの5つのリブ部分734aは、第1、第3、および第5のリブ部分(最も遠位のものから最も近位のものへと番号を振る)の対応する半径方向縁が第1の角度方向に延在するが、第2および第4のリブ部分の対応する半径方向縁は第1の角度方向に関して円周方向オフセットを有する第2の角度方向に延在するような交互する回転位置を有するように構成される。第2のスリーブ部分704bの5つのリブ部分734bは、類似の交互する回転位置を有する。
【0223】
図21は、第1および第2のスリーブ部分704a、704bが閉じた構成にあるときのカバー700の断面を示している。隣接する半径方向縁734a、734bが互いに嵌合する配置は、分割線760a、760b、760c、760d、760eを形成する。図示されているように、各分割線760a~eは、カバー700の中心長手方向軸に関して隣接する分割線から円周方向にオフセットされる。分割線の間のオフセットは、使用時にバルーンが膨張状態にあるときにバルーンが分割線を外向きに貫通する危険性を最小にする。
【0224】
いくつかの実施形態において、複数のリブ部分は、交互する回転配向を有していない。たとえば、スリーブ部分上の複数のリブ部分は、最も遠位のリブ部分から最も近位のリブ部分に向かって時計回り(または反時計回り)に徐々に回転するように構成され得る。他の実施形態では、スリーブ部分上の複数のリブ部分は、2つの隣接するリブ部分が同じ角度方向に延在する半径方向縁を有しないようにランダムに回転されるか、または所定のパターンで回転され得る。
【0225】
図22~
図23は、さらに別の実施形態による、送達デバイス870などの、送達デバイスを受け入れるように構成されている別のバルーンカバー800を示している。
【0226】
図示されているように、バルーンカバー800は、互いに嵌合して係合するように構成されている第1のシェル部材802aおよび第2のシェル部材802bを備える。第1および第2のシェル部材802a、802bが互いに嵌合して係合されるときに、バルーンカバー800は、
図22Bおよび
図23Bに示されているように、閉じた状態にある。シェル部材802a、802bのそれぞれの内側表面(または「内側壁」)804a、804bは、それに装着されている膨張可能バルーン880を含む、バルーンカテーテル870の遠位端部分を受け入れるように構成されている内腔806を画成することができる。シェル部材802a、802bが互いに係脱されるときに、バルーンカバー800は、
図23Aに示されているように、開いた状態にある。
【0227】
描かれている実施形態において、送達デバイス870は、外側シャフト(図示略)を備え、中間シャフト876(「バルーンシャフト」とも称される)が外側シャフトの内腔を貫通し、内側シャフト878はバルーンシャフト876の内腔を貫通し、ノーズコーン874は内側シャフト878の遠位端部分に接続されている。上で説明されている例(たとえば、
図6~
図7を参照)と同様に、送達デバイス870は、バルーンシャフト876の遠位端部分に接続されている段部アセンブリ890を備えることができ、バルーン880は、段部アセンブリ890の上に折り畳まれ得る。
【0228】
描かれている実施形態では、第1のシェル部材802aは、2つの対向する第1の長手方向縁840aを有し、第2のシェル部材802bは、2つの対向する第2の長手方向縁840bを有する。第1の長手方向縁840aは、対応する第2の長手方向縁840bと嵌合して、2つの長手方向分割線を形成するように構成され得る。
【0229】
いくつかの実施形態において、シェル部材802a、802bは、互いに完全に分離可能であってよい、すなわち、両方の第1の長手方向縁840aは、それぞれの長手方向縁840bから分離可能である(たとえば、
図23Aを参照)。代替的実施形態において、第1および第2のシェル部材802a、802bは、(上で説明されているヒンジ610または710に類似する)ヒンジによって一対の(およびただ1つの対の)長手方向縁840a、840bに沿って互いに接続され、それによって、第1および第2のシェル部材802a、802bがバルーンカテーテル870の遠位端部分の周りで開閉することを可能にすることができる。
【0230】
いくつかの実施形態において、第1および第2のシェル部材802a、802bは、嵌合して係合している(すなわち、閉じた状態にある)第1および第2のシェル部材802a、802bを保持するように互いに係合するように構成されているそれぞれのラッチ(上で説明されているラッチ406aおよび406b、または612aおよび612bに類似する)を有することができる。
【0231】
他の実施形態では、バルーンカバー800は、嵌合して係合している(すなわち、閉じた状態にある)第1および第2のシェル部材を保持するように第1および第2のシェル部材802a、802bの上を摺動するように構成されているスリーブ(図示略、上で説明されているスリーブ204に類似する)をさらに備えることができる。
【0232】
描かれている実施形態では、内腔806は、送達デバイス870の中間シャフト876の遠位端部分を受け入れるように構成されている近位シャフトセクション808と、バルーンカテーテル870のノーズコーン874を受け入れるように構成されている遠位ノーズコーンセクション812と、送達デバイス870の段部アセンブリ890に装着されているバルーン880を受け入れるように構成されている中間バルーンセクション810と、を備えることができる。バルーンセクション810は、シャフトセクション808とノーズコーンセクション812との間に配置される。
【0233】
別の実施形態では、バルーンカバー800は、シャフトセクション808またはノーズコーンセクション812を伴わずにバルーンセクション810のみを含む内腔を有するように構成され得る。さらに代替的実施形態において、バルーンカバー800は、バルーンセクション810ならびにシャフトセクション808およびノーズコーンセクション812のうちの一方のみを含む内腔を有するように構成され得る。
【0234】
図示されているように、バルーンセクション810は、段部アセンブリ890の近位段部892に装着されているバルーン880の近位部分882を受け入れるように構成されている近位段部部分814(「近位コンパートメント」とも称される)と、段部アセンブリ890の遠位段部894に装着されているバルーン880の遠位部分884を受け入れるように構成されている遠位段部部分816(「遠位コンパートメント」とも称される)と、近位段部部分814と遠位段部部分816との間の中間部分818(「中間コンパートメント」とも称される)と、を備えることができる。中間部分818は、バルーンの近位部分882と遠位部分884との間に配置されているバルーン880の弁保持部分886を受け入れるように構成され得る。
【0235】
一般的に、以下で説明されている楔および空洞を除き、内腔の近位段部部分814は、近位段部892上に折り畳まれたバルーンの近位部分882の外形に実質的に対応する形状を有することができる。同様に、内腔の遠位段部部分816は、遠位段部894で折り畳まれたバルーンの遠位部分884の外形に実質的に対応する形状を有することができ、内腔の中間部分818は、バルーンの折り畳まれた弁保持部分886の外形に実質的に対応する形状を有することができる。特に、描かれている実施形態では、近位段部部分814は、その近位端から遠位端まで半径方向外向きに先細りになっており、遠位段部部分816は、その遠位端から近位端まで半径方向外向きに先細りになっている。中間部分818は、一般的に円筒形の形状を有する。中間部分818は、遠位段部部分814の近位端および近位段部部分816の遠位端よりも小さい直径を有する。
【0236】
一般的に、内腔の直径は、その軸方向の長さに沿って変化し得る。たとえば、上で説明されているように、それぞれの段部892、894の周りに折り畳まれたバルーン部分882、884は、それぞれのテーパを付けられた形状を有することができ、弁保持部分886は、バルーン部分882、884よりも小さい直径を有することができる。したがって、内腔の中間部分818は、近位段部814の遠位端部分および遠位段部816の近位端部分よりも小さい直径を有することができる。
【0237】
別の実施形態では、送達デバイス870の段部アセンブリ890は、遠位段部894を含むが、近位段部892を有さない。このような状況では、バルーン880の遠位部分884は、段部アセンブリ890の遠位段部894に装着され得るが、バルーン880の近位部分882は、以下の
図24~
図25に示されている実施形態と同様に、中間シャフト876の遠位端に装着され得る。バルーンカバー800によって画成される内腔のバルーンセクション810の部分814は、以下の
図27に示されている実施形態と同様に、バルーン880の近位部分882を受け入れるようにそのまま構成され得る(近位段部892がないにもかかわらず)。
【0238】
いくつかの実施形態において、内腔のノーズコーンセクション812は、ネック部分820を有することができる。ネック部分820は、第1および第2のシェル部材のそれぞれの内側表面804a、804bから半径方向内向きに突起する2つの一致する半環状リング822a、822bによって形成され得る。したがって、バルーン800が閉じた状態にあるときに、2つの半環状リング822a、822bは、ノーズコーンセクション812の残りの部分よりも小さい直径を有するネック部分820を形成することができる。内腔の遠位端部分の空間を制約することによって、より狭いネック部分820は、バルーン880の折り畳まれた形状を維持するのに役立ち得る。
【0239】
いくつかの実施形態において、内腔のシャフトセクション808は、複数の中央通路または開口部824を含むことができる。各中央通路は、第1および第2のシェル部材802a、802bのそれぞれの内側表面804a、804bから半径方向内向きに延在する対応する一対の対向リブ部材826a、826bによって形成され得る。各リブ部材826a(または826b)は、バルーン800が閉じた状態にあるときに、2つのリブ表面830a、830bが一緒にそれぞれの中央通路824の内側表面を画成することができるように2つの半径方向縁828a(または828b)および2つの半径方向縁828a(または828b)の間に延在する半円形リブ表面830a(または830b)を有することができる。図示されているように、任意の2つの隣接する中央通路824は、2つの隣接する中央通路824を形成するリブ部材826a、826bの間に配置されるチャンバ832によって分離され得る。
【0240】
一般的に、チャンバ832の直径(内面804a、804bを横切って測定される)は、中央通路824の直径(リブ表面830a、830bを横切って測定される)よりも大きい。いくつかの実施形態において、複数の通路824は、変化する直径を有することができる(たとえば、
図23Bでは、左側の2つの通路の直径は、右側の4つの通路よりも小さい)。他の実施形態において、複数の通路824は、ほぼ同じ直径を有することができる。
【0241】
いくつかの実施形態において、バルーンカバー800がバルーンカテーテル870の遠位端部分(それに装着されているバルーン880を含む)を囲むときに、バルーンカバー800は、外側シャフトの遠位端を受け入れるように構成されている小さな空洞(たとえば、
図22Aにおいて矢印808が指し示すおおよその配置)を有することができる。いくつかの実施形態において、この空洞(カバーのシャフトセクション808の近位部分)は、
図24の外側シャフト972および先端部分973などの、外側シャフトの遠位部分および外側シャフトの先端部分を受け入れるサイズを有する。バルーンカバー800が開いている状態にあるときに、バルーンカテーテルの遠位端部分がシェル部材802a、802bのうちの一方に配設されていれば、バルーン800を近位方向にわずかに押すことで、折り畳まれたバルーン800の近位部分882が「膨れる」、またはカバーの近位コンパートメント814の形状により密接に形状適合し、これは、バルーンカテーテルの保管時にバルーンの所望の形状を維持するのに役立ち得る。
【0242】
例示的な一実施形態により、第1のシェル部材802aは、複数の第1の空洞844aと並置された複数の第1の楔842aを含み、第2のシェル部材802bは、複数の第2の空洞844bと並置された複数の第2の楔842bを含む。第1の楔842aおよび第1の空洞844aは、バルーンカバー800が閉じた状態にあるときに対応する第2の空洞842bおよび第2の楔844bと連動するように構成される。
【0243】
たとえば、第1の空洞844aは、対応する第2の楔842bを受け入れるように位置決めされ、サイズを設定され、第2の空洞844bは、対応する第1の楔842aを受け入れるように位置決めされ、サイズを設定され得る。したがって、バルーン880が閉じた状態にあるときに(たとえば、
図22Bおよび
図23Bを参照)、複数の第1の楔842aが複数の第2の空洞844bによって受け入れられ、複数の第2の楔842bが複数の第1の空洞844aによって受け入れられるように第1の楔842aは第2の楔842bでオフセットされる。
【0244】
本明細書において説明されているように、楔842a、842bと、対応する空洞844a、844bと、の間の連動は、有利には、設計上の必要性に従って、バルーンカバー800がバルーン880のいくつかの領域(たとえば、楔と接触する領域)を他の領域(たとえば、縁と接触していない領域)よりもきつく保持することを可能にする。それに加えて、設計の連動に関する性質は、バルーン880およびバルーンカバー800を備えるバルーンアセンブリの製造、輸送、および/または保管中にシェル部材802a、802bの間の摺動および/またはミスアライメントの危険性を軽減することができる(したがって、バルーンの損傷の危険性を低減することができる)。
【0245】
図示されているように、第1および第2の楔842a、842b、ならびに第1および第2の空洞844a、844bは、内腔のバルーンセクション810内に配置される。描かれている実施形態では、楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、近位段部部分814、遠位段部部分816、ならびに中間部分818内に分配されている。他の実施形態では、楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、バルーンセクション810の選択された部分にのみ分配され得る。
【0246】
図示されているように、第1の楔842aおよび第1の空洞844aは、第1の長手方向縁840aに隣接し、それに沿って配置され、第2の楔842bおよび第2の空洞844bは、第2の長手方向縁844bに隣接し、それに沿って配置され得る。
【0247】
図示されているように、第1の楔842aは、第1の長手方向縁840aより上に突出することができ、空洞844aは、第1の長手方向縁840aの下に陥凹することができる。同様に、第2の楔842bは、第2の長手方向縁840bより上に突出することができ、空洞844bは、第2の長手方向縁840bの下に陥凹することができる。
【0248】
描かれている実施形態では、2つの対向する第1の長手方向縁840aに沿って配置されている第1の楔842aおよび第1の空洞844aは、第1のシェル部材802aの軸方向の軸の周りに対称的であり、2つの対向する第2の長手方向縁840bに沿って配置されている第2の楔842bおよび第2の空洞844bは、第2のシェル部材802bの軸方向の軸の周りで対称的である。他の実施形態では、楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、シェル部材のそれぞれの軸方向の軸の周りで対称的に配置され得る。
【0249】
描かれている実施形態では、楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、バルーンカバーの軸方向の軸に沿ってほぼ一様に分布している(すなわち、カバー部材上の楔および空洞は、軸方向にほぼ等しい距離で互いに離間している)。他の実施形態では、楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、バルーンカバーの軸方向の軸に沿って非一様に分布することができる。たとえば、中間部分818内に配置されている楔842a、842bおよび空洞844a、844bは、近位段部部分814および/または遠位段部部分816に配置されている楔842a、842bおよび空洞844a、844bよりも高い密度を有する(すなわち、隣接する楔または空洞間の距離が小さい)ように構成されるか、またはその逆に構成され得る。
【0250】
描かれた実施形態では、楔842a、842bは、ほぼ同じサイズおよび形状である。他の実施形態では、楔842a、842bは、異なるサイズおよび/または形状を有するように構成され得る(そして、空洞844a、844bは、それぞれの楔842a、842bを受け入れるように対応するサイズおよび/または形状を有することができる)。たとえば、楔842aおよび/または842bの断面は、正方形、長方形、円形、卵形、または他の形状であってよい。別の例では、中間部分818内の楔842aおよび/または842bの断面は、近位段部部分814および/または遠位段部部分816に配置されている楔842a、842bおよび空洞844a、844bよりも小さい(または大きい)表面積を有するように構成され得る。
【0251】
いくつかの実施形態において、シェル部材802a、802bは、バルーン880の部分的な膨張によって内腔806が変形し得ないように(上で説明されている外側シェル602および702と同様に)硬質材料から作られ得る。他の実施形態では、シェル部材802a、802bは、バルーン880の部分的な膨張のせいで内腔806が部分的に変形し得る(たとえば、直径が大きくなる)ように(上で説明されている内側シェル604および704と同様に)弾力性のある材料から作られ得る。いくつかの実施形態において、シェル部材802a、802bは、たとえば、上で説明されている脚部634またはリブ部分734に類似するコンポーネントを含め、次いでシェル部材802a、802bの外側に別の外側シェルを含めることによって、内側シェル604および704に類似する方式で機能するように構成され得る。
【0252】
図24~
図25は、別の実施形態による、人工弁のための送達デバイス970の遠位端部分を示している。例示されている実施形態の送達デバイス970は、患者の体内で人工心臓弁を拡張するための膨張可能バルーン980を備える。
【0253】
図示されているように、送達デバイス970は、第1のシャフト972(例示されている実施形態では外側シャフトである)、外側シャフト972の内腔を貫通する第2のシャフト976(例示されている実施形態では中間シャフトであり、「バルーンシャフト」とも称される)、中間シャフト976の内腔を貫通する第3のシャフト978(例示されている実施形態では内側シャフトである)、および内側シャフト978の遠位端部分に接続されているノーズコーン974を備える。内側シャフト978は、当技術分野で知られているように、ガイドワイヤ979を受け入れるためのガイドワイヤ内腔を有することができる。バルーン980は、バルーンシャフト976の段落ち端部分に貼り付けられた近位端部分982pと、ノーズコーン974に貼り付けられた遠位端部分984dと、を有することができる。
【0254】
描かれている実施形態では、可撓性先端部材973は、外側シャフト972の遠位端に固定して結合される。可撓性先端部材973の遠位端は、外側シャフト972の直径よりも大きい直径を有することができる。送達デバイス970は、内側シャフト978の遠位端部分に接続されている段部アセンブリ990を備えることができ、バルーン980の少なくとも遠位部分984は、段部アセンブリ990の周りに折り畳まれ得る。
【0255】
図示されているように、例示されている実施形態の段部アセンブリ990は、遠位段部994のみを含む(上で説明されている段部アセンブリ890とは対照的に、近位段部はない)。バルーンの遠位部分984が遠位段部994の周りに折り畳まれるが、バルーンの近位部分982は、遠位段部994の近位に配置されている内側シャフト978のセクション992の周りに直接折り畳まれ得る。バルーン980の弁保持部分986(これは、近位部分982と遠位部分984との間に配置されている)は、遠位段部994とシャフトセクション992とを接続する内側シャフト978の部分に沿って位置決めされ得る。図示されているように、バルーン980が萎んで折り畳まれた状態にあるときに、弁保持部分986は、一般的に円筒形の形状を有することができる。図示されているように、遠位部分984の近位端部分984pおよび近位部分982の遠位端部分982dの両方は、バルーン980の弁保持部分986よりも大きい直径を有する。描かれている実施形態では、折り畳まれたバルーン980の最大の直径は、遠位部分984の近位端部分984pに配置され得る。
【0256】
シャフト972、976、および978の近位端部分は、送達デバイス970のハンドル(たとえば、ハンドル102)に結合され得る。いくつかの実施形態において、シャフト972、976、978は、互いに関して軸方向(遠位および近位方向)におよび回転方向に移動可能である。送達デバイス970のさらなる詳細は、参照により本明細書に組み込まれている、2020年8月24日に出願した米国特許出願第63/069,567号明細書に開示されている。
【0257】
図24~
図25は、バルーン980が使用時に異なる形状を取り得ることを示している。
【0258】
たとえば、
図24に示されている実施形態において、バルーンの近位部分982は、その遠位端部分982dからその近位端部分982pまで、半径方向内向きに先細りになっている。対照的に、
図25に示されている実施形態では、バルーンの近位部分982は、近位部分981および遠位部分983の、異なる形状を有する2つの部分を形成するように整形される。遠位部分983は、その遠位端から近位端まで半径方向内向きに先細りになっているが、近位部分981は、その長さに沿って一般的に一定の直径を有する。例示的な一実施形態において、近位部分981および遠位部分983は、等しいまたは実質的に等しい長さを有する。他の実施形態において、近位部分981および遠位部分983は、異なる長さを有する。
【0259】
それに加えて、
図24に示されている実施形態において、バルーンの遠位部分984は、その近位端部分984pからその遠位端部分984dまで、半径方向内向きに先細りになっている。対照的に、
図25に示されている実施形態では、バルーンの遠位部分984は、その中間部分に半径方向窪みがあることを特徴とする一般的にひょうたん形または砂時計形の形状を有する。具体的には、バルーンの遠位部分984は、その近位端部分984pから半径方向に窪んだ中間部分984mの方へ半径方向内向きに先細りになり、次いで、その遠位端部分984dの方へ半径方向外向きに先細りになる。
【0260】
図24に示されているような形状のバルーン980は、上で説明されているバルーンカバー200、400、600、700、または800内に保持され得る。
図25に示されているようなバルーン980の形状は、
図26~
図27に描かれ、以下でより完全に説明されているようなバルーンカバー900によって形成され得る。
【0261】
送達デバイス970を患者体内に導入する前に、人工弁は、バルーン980の弁保持部分986上に圧着され得る。前に説明されているように、圧着の前に、バルーン980は、膨張流体がバルーン内に導入され、次いでバルーンから引き抜かれる循環的脱気プロセスを受け得る。膨張流体をバルーンに導入し、次いで膨張流体を引き出すプロセスは、必要なだけ1回以上繰り返してよい。脱気プロセスの間、外側シャフト972の先端973は、典型的には、バルーン980の近位部分982への膨張流体の流れを促進するために、バルーンの近位に位置決めされる。いくつかの実施形態において、脱気プロセスは、バルーン980がバルーンカバー内に収容されている間に実行され得る。脱気プロセスの後、バルーンカバーは、バルーンから取り外され、外側シャフト972は、中間シャフト976(および内側シャフト978)に関して、(
図25において想像線で示されているように)バルーンの近位部分982の近位部分981の上に延在する遠位位置まで移動され得る。外側シャフト972が近位部分981の上で遠位に移動されるときに、脱気プロセスからのバルーンの近位部分内の残留流体は、バルーンの弁保持部分986および遠位部分984内に遠位に押し込まれ得る。脱気プロセスの後、
図25に描かれている折り畳まれたバルーンの形状は、少なくとも2つの態様において
図24に描かれたものよりも有利であり得る。
【0262】
第1に、
図24に示されているバルーンの近位部分982のテーパを付けられた形状は、近位端部分982pから遠位端部分982dまでのバルーンの直径が徐々に増えることにより、および/またはバルーンの近位部分内に残留流体が存在することにより、可撓性先端部材973を圧迫し、中間シャフト976およびバルーン980に関して外側シャフト972が遠位方向に前進することに抵抗し得る。対照的に、
図25に描かれている円筒形の形状の近位部分981のより小さい直径は、特に、外側シャフト972の内腔および可撓性先端部材973の内腔の内径が、バルーンの近位部分981の外径とほぼ同じか、わずかに大きくなるように構成されているときに、外側シャフト972と中間シャフト976との間の軸方向の移動がより少ない抵抗でなされるのを円滑にする。
【0263】
第2に、バルーンの近位部分980内の残留膨張流体が、外側シャフト972を前進させることによってバルーンの遠位部分984内に「圧搾される」または押し込まれたときに、追い出された残留流体は、バルーンの遠位部分984を膨張させ、近位端部分984pにおける外径を増大させ、したがって送達デバイス970の全体的な圧着プロファイルを増大させることができる。さらに、近位部分982が
図24に示されているテーパを付けられた形状を有するときに追い出される膨張流体の効果はなおいっそう顕著なものとなり得る。対照的に、近位端部分984pの望ましくない膨張は、
図25に示されているように、中間部分984mに沿って窪みを作ることによって回避され得る。したがって、追い出された膨張流体がバルーンの遠位部分984内に押し込まれたときに、中間部分984mは、膨張流体を受け、砂時計形状(実線で示されている)から、近位端部分984pから遠位端部分984d(破線で示されている)まで徐々に連続的に減少する直径を有するテーパ付き円錐形状984m'(破線で示されている)まで部分的に膨張することができる。したがって、半径方向に窪んだ中間部分984mは、追い出された残留流体を補償することができる負の半径方向の窪みを効果的に形成し、それによって、バルーン遠位部分の近位端部分984pの膨張を防止するか、または最小にすることができる。このようにして、外側シャフトを前進させる結果としての送達デバイス970の全体的な圧着プロファイルの増大は、回避され得る。
【0264】
一般的に、バルーンおよび圧着された人工弁の最大直径は、典型的には、人工弁の流入端がバルーン遠位部分の近位端部分984pと接触する配置であり、したがって、送達デバイスの全体的な圧着プロファイルは、この配置での直径によって決定され得る。
図24に示されているような形状のバルーンでは、いくつかの例において、追い出された膨張流体は、人工弁の流入端(配置984p)におけるバルーンの直径を約0.25mm増加させることができる。対照的に、
図25に示されているような形状のバルーンでは、いくつかの例において、追い出された膨張流体は、人工弁の流入端におけるバルーンの直径のわずかな増加(たとえば、約0.12mmの増加)を引き起こす。したがって、バルーンの形状を
図24から
図25に変更することによって、追い出された膨張流体による人工弁の流入端におけるバルーンの直径の増加は、50%を超えて(たとえば、約0.25mmから約0.12mmに)減少し得る。
【0265】
図25に示されているバルーンの形状を得るために、バルーンの所望の形状を形成するように整形された内部空洞を有するバルーンカバーを含む、様々な技術および機構が使用され得る。
【0266】
図26~
図27は、一実施形態による、送達デバイス970およびその上に折り畳まれたバルーン980を受け入れるように構成されているバルーンカバー900を示している。特に、バルーンカバー900は、
図25に示されているバルーン980を受け入れ、最終的な形状を作り出すように構成される。たとえば、
図28は、
図25に描かれている砂時計形のバルーンの遠位部分984を保持するバルーンカバー900の遠位部分を示している。以下でより完全に説明されているように、バルーンカバー900は、バルーンを受け入れるように構成されている内腔の形状を除き、上で説明されているバルーンカバー800に類似している。
【0267】
図示されているように、バルーンカバー900は、互いに嵌合して係合するように構成されている第1のシェル部材902aおよび第2のシェル部材902bを備える。第1および第2のシェル部材902a、902bが互いに嵌合して係合されるときに、バルーンカバー900は、
図27に示されているように、閉じた状態にある。シェル部材902a、902bのそれぞれの内側表面(または「内側壁」)904a、904bは、その上に折り畳まれているバルーン980を含む、送達デバイス970の遠位端部分を受け入れるように構成されている内腔906を画成することができる。シェル部材902a、902bが互いに係脱されるときに、バルーンカバー900は、
図26に示されているように、開いた状態にある。第1および第2のシェル部材902a、902bは、それぞれの長手方向縁940a、940bに沿って一緒に嵌合して結合されるか、または互いに分離され得る。バルーンカバー800と同様に、シェル部材902a、902bは、剛体材料または弾性材料から作られ、ヒンジ(たとえば、
図13または
図17に示されているような)により互いに完全に分離可能であるか、または互いに接続され得る。
【0268】
バルーンカバー800と同様に、第1のシェル部材902aは、第1のシェル部材の長さに沿って複数の第1の空洞944aと交互に配置された複数の第1の楔942aを有する。第2のシェル部材902bは、第2のシェル部材の長さに沿って複数の第2の空洞944bと交互に配置された複数の第2の楔942bを有する。第1の楔942aおよび第1の空洞944aは、バルーンカバー900が閉じた状態にあるときに対応する第2の空洞944bおよび第2の楔942bと連動するように構成される。描かれている実施形態では、第1の楔942aおよび第1の空洞944aは、第1の長手方向縁940aに対して垂直であり、第2の楔942bおよび第2の空洞944bは、第2の長手方向縁940bに対して垂直である。図示されているように、第1および第2の楔942a、942bは、それぞれの第1および第2の長手方向縁940a、940bより上に突起することができ、第1および第2の空洞944a、944bは、カバーが閉じた状態にあるときにそれぞれの第1および第2の長手方向縁940a、940bより下に陥凹し得る。
【0269】
バルーンカバー800と同様に、バルーンカバー900の内腔906は、送達デバイス970の遠位端部分上に折り畳まれたバルーン980を受け入れるように構成されているバルーンセクション910と、中間シャフト976の遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクション908と、ノーズコーン974を受け入れるように構成されているノーズコーンセクション912と、を備える。バルーンセクション910は、シャフトセクション908とノーズコーンセクション912との間に配置される。図示されているように、バルーンセクション910は、バルーンの近位部分982を受け入れるように構成されている近位コンパートメント914と、バルーンの遠位部分984を受け入れるように構成されている遠位コンパートメント916と、近位コンパートメント914と遠位コンパートメント916との間にあり、バルーンの弁保持部分986を受け入れるように構成されている中間コンパートメント918と、を備える。近位コンパートメント914の遠位端914dは、遠位コンパートメント916の近位端916pよりも小さい直径を有することができ、中間コンパートメント918は、近位コンパートメント914の遠位端914dよりも小さい直径を有することができる。
【0270】
バルーンカバー900のシャフトセクション908およびノーズコーンセクション912は、バルーンカバー800のそれぞれのシャフトセクション808およびノーズコーンセクション812と同様であり得る。バルーンカバー900の中間コンパートメント918は、バルーンカバー800の中間部分818に類似するものとしてよい。しかしながら、バルーンカバー900の近位コンパートメント914および/または遠位コンパートメント916は、バルーンカバー800の対応するコンパートメント814、816とは異なる形状を有することができる。
【0271】
特に、近位コンパートメント914は、
図25に描かれているバルーンの対応する近位部分981および遠位部分983を受け入れるような形状を有する近位部分913および遠位部分911を備えることができる。
図26に示されているように、遠位部分911は、その遠位端から近位端まで半径方向内向きに先細りになっており、近位部分913は、その軸方向長さに沿って実質的に一定の直径を有する。描かれている実施形態において、近位部分913は、遠位部分911とほぼ同じ軸方向長さを有する。他の実施形態では、近位部分913および遠位部分911は、バルーンの近位部分981および遠位部分983のそれぞれの長さと一致する限り異なる長さを有することができる。
【0272】
それに加えて、
図26に示されているように、遠位コンパートメント916は、近位領域915、遠位領域917、および近位領域915と遠位領域917との間の中間領域916mを含む。一般的に、遠位領域917は、近位領域915よりも小さい直径を有し、中間領域916mは、遠位領域917よりも小さい直径を有する。特に、例示されている実施形態では、遠位コンパートメント916は、近位領域915から中間領域916mまで半径方向内向きに先細りになり、次いで中間領域916mから遠位領域917まで半径方向外向きに先細りになる。遠位領域917の遠位端917dは、近位領域915の近位端915pよりも小さい直径を有することができる。
図28に最もよく示されているように、遠位コンパートメント916は、
図25に描かれているバルーンの遠位部分984を受け入れるように構成されている一般的にひょうたんまたは砂時計の形状を有する。
【0273】
いくつかの実施形態において、萎んだバルーンは、
図24に描かれている形状を得るために最初に折り畳まれるものとしてよい。折り畳まれたバルーンは、
図6、
図8、および
図10に示されているように軸方向および/または半径方向の折り目を備えることができる。バルーンの遠位部分984を半径方向に圧縮して
図25に描かれている砂時計形状を形成するために圧縮機構または圧縮部材が使用され得る。
【0274】
いくつかの実施形態において、中間領域916mのところのシェル部材の内壁からの半径方向突起部は、バルーン遠位部分の中間部分984mを半径方向に圧縮して保持するための圧縮機構として使用され得る。たとえば、
図26および
図28に示されているように、第1の半円形半径方向突起部920aは、第1のシェル部材902aの内壁904aから半径方向内向きに延在することができ、第2の半円形半径方向突起部920bは、第2のシェル部材902bの内壁904bから半径方向内向きに延在することができる。第1および第2の半円形半径方向突起部920a、920bは、第1および第2のシェル部材902a、902bが互いに嵌合して係合しているときに半径方向内向きに延在する円形半径方向突起部を形成することができる。
【0275】
いくつかの実施形態において、内腔906の形状は、楔942a、942bの内側表面によって画成され得る。2つのシェル部分902a、902bが閉じた状態にあるときに、内腔の遠位コンパートメント916は、滑らかな砂時計の形の断面形状を有することができ、バルーンの遠位部分984は、シェル部分902a、902bがバルーンの周りに閉られたときにその形状をとる。
図28に示されている実施形態では、半径方向突起部920a、920bは、遠位コンパートメントの中間部分916mに沿った最小直径に対応する楔942a、942bの内側表面によって画成され得る。したがって、中間部分916mのところの楔942a、942bは、バルーンの遠位部分984を圧縮して、
図25に描かれている砂時計形状を形成するための圧縮部材として機能することができる。
【0276】
いくつかの実施形態において、バルーンカバー900は、バルーンの近位部分982を、
図24の初期形状から
図25の最終形状にさらに整形することができる。たとえば、
図24の最初にテーパを付けられた形状を有するバルーンの近位部分982は、シェル部分902a、902bがバルーンの周りに閉じられたときにバルーンカバーの近位コンパートメント914によって
図25に示されている形状(すなわち、テーパを付けられた遠位部分983および円筒形の近位部分981を有する)に再形成され得る。
【0277】
図30は、バルーンの遠位部分984を半径方向に圧縮して保持するように構成されている別の圧縮機構または圧縮部材を示している。図示されているように、圧縮部材は、バルーンの遠位部分984の中間部分984mの周りに置かれるように構成されている環状のバンドまたはリング922を含むことができる。一実施形態では、バンド922は、バルーン遠位部分の中間部分984mの最終的な所望の直径に等しい固定された内径を有する比較的硬質である非エラストマー材料(たとえば、硬質プラスチック)から作られ得る。使用時には、バンド922は、ノーズコーン974の上に載って、バルーン遠位部分の中間部分984m上に摺動され得る。バルーン上に置かれると、バンド922は、中間部分984mに沿って半径方向窪みを形成する。別の実施形態では、バンド922は、Oリングなどのエラストマー材料(たとえば、ゴムまたはポリウレタンなどの合成エラストマー)から作ることができ、これは拡張して、バンドをノーズコーン上で摺動させることを円滑にすることができる。バンドの内径は、バルーン上に置かれたときに、バンドがバルーン遠位部分の中間部分984mに沿って半径方向の窪みを形成するようなサイズを有する。また、バルーン上に位置決めされたときに、エラストマーバンドは、脱気プロセスにおいてバルーン遠位部分984の少なくとも部分的な膨張を可能にすることができる。脱気プロセスの後、バンド922は、ノーズコーン974の上で遠位方向に摺動させることによってバルーンから取り外され得る。いくつかの実施形態において、バンド922は、バルーンの遠位部分984の完全な膨張、または少なくとも人工弁の完全な展開のための十分な膨張を可能にする十分な弾性を有することができ、植え込み手技においてバルーン上に残されるものとしてよい。
【0278】
別の実施形態では、バンド922は、縫合糸などの柔軟なコードまたはひもをバルーン遠位部分の中間部分984mの周りに巻き付け、コードの2つの端部を一緒に結ぶことによって形成され得る。コードは、中間部分984mの周りで十分に締められ、半径方向窪みを形成することができる。
【0279】
いくつかの実施形態において、バンド922が中間部分の周りに置かれた後、送達デバイス970の遠位端部分は、保管およびその後の脱気のために、バルーンカバー(本明細書において開示されているバルーンカバーの実施形態のいずれかを含む)内に置かれるものとしてよい。
【0280】
いくつかの実施形態において、圧縮部材は、
図29に示されているように、バンド922に接続されている可撓性シース924を備えることができる。シース924は、バルーンの遠位部分984の遠位部分を取り囲むように構成される。シース924の遠位端部924dは、バルーンおよび/またはノーズコーン974の遠位部分の遠位端部分984dに接続され得る。
【0281】
いくつかの実施形態において、シース924は、脱気プロセスの間など、バルーンの遠位部分984が膨張したときに半径方向に拡張できるように弾性または変形可能材料を含むことができる。たとえば、シース924は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能であるように構成され得る。シース924が半径方向に圧縮された構成にあるとき、バンド922は、バルーンの中間部分984mを半径方向に圧縮して、半径方向窪みを形成することができる。シース924が半径方向に拡張された構成にあるとき(たとえば、バルーンの遠位部分984を半径方向に拡張した後)、バンド922は、半径方向に拡張され得る。いくつかの実施形態において、バンド922およびシース924がバルーンの上に置かれた後、送達デバイス970の遠位端部分は、保管およびその後の脱気のためにバルーンカバー(本明細書において開示されているバルーンカバーの実施形態のいずれかを含む)内に置かれ得る。
【0282】
脱気プロセスの後、バンド922およびシース924は、バンドおよびシースを遠位方向に巻き上げることを、巻き上げられたバンドおよびシースがノーズコーン上に来るまで行うことによってバルーンから取り外され得る。いくつかの実施形態において、バンド922およびシース924は、弁展開のためのバルーンの十分な膨張を可能にすることができ、植え込み手技においてバルーンの上の適所に維持され得る。
【0283】
いくつかの実施形態において、バンド922を形成する別個の構造体はない。その代わりに、バンド922は、シース924の近位端部分924pの一体部分とすることができる。一例では、シース924は、近位端部分924pがバルーン遠位部分の中間部分984mに十分な内向きの力を加えて、バルーンのその部分に沿って半径方向窪みを形成することができるようにシース924の残りの部分と比較して近位端部分924pに沿って相対的に厚く、弾力性が低いものとすることができる。
【0284】
上で説明されている例では、圧縮機構または圧縮部材が、バルーンカバーの遠位コンパートメント内に配設され、それにより、バルーンの遠位部分を半径方向に圧縮するけれども、設計の要件に応じて(たとえば、バルーンの特定の部分を半径方向に圧縮して、その部分で指定された直径または形状に形状適合させるために)バルーンカバーの他の配置(たとえば、近位コンパートメントおよび/または中間コンパートメント)に類似の圧縮機構または圧縮部材も置かれ得ることは理解されるべきである。たとえば、バルーンの近位部分に窪みを作ることが望ましく、これにより、バルーンの近位部分の上で外側シャフト972の摺動を円滑にすることができる。
【0285】
いくつかの実施形態において、たとえば、近位コンパートメント914および/または中間コンパートメント918は、それらのコンパートメント内のバルーンの部分に窪みを形成するために圧縮部材(たとえば、半径方向の突起部)とともに形成され得る。いくつかの実施形態では、カバー900は、近位コンパートメント914、中間コンパートメント918、および/または遠位コンパートメント916を含むカバーの長さに沿った1つ以上の位置に、1つ以上の圧縮部材(たとえば、放射状の突起部)を備えることができる。同様に、
図29のデバイスは、バンド922が、バルーンの近位部分、中間部分、または遠位部分を含む、バルーンの任意の部分の周りに置かれ得るようなサイズとすることができる。
【0286】
上で説明されている圧縮機構は、例示的な実施形態にすぎないことが理解されるべきである。他の実施形態は、バルーンの圧縮されたセクションが一般的にひょうたんまたは砂時計の形状を有するようにバルーンの中間部分984mまたはバルーンの他の部分を半径方向に圧縮するために採用され得る。
【0287】
以下に説明するように、バルーンカバー600(またはカバー200、400、700、800、または900)は、バルーンを受け入れるための内側チャンバを画成する圧縮可能な内側部材または層を採用することによってバルーン680の脱気を円滑にすることができる。
【0288】
人工弁をバルーンに圧着する前に、バルーンは、通常、バルーン内に膨張流体を押し込み、次いで流体を(たとえば、シリンジで)引き出しバルーン内に真空を作ることを伴う循環脱気プロセスに曝される必要がある。脱気プロセスは、バルーンが少なくとも部分的に膨張することを許されたときにより成功率が高い。しかしながら、バルーンカバーなしで折り畳まれたバルーンを膨張させると、その結果、折り畳まれていたバルーンが開き、次いで、圧縮されている、折り畳まれた形状に戻らなくなる可能性がある。その一方で、硬質バルーンカバーは、バルーンの膨張を完全に妨げ得る。
【0289】
本明細書において開示されているバルーンカバー600(または200、400、700、800、または900)は、そのような問題を克服することができる。有利には、可撓性内側スリーブ604(または704、同様に、カバー200、400、700、800、900は、バルーンを受け入れるためのチャンバを形成する可撓性もしくは変形可能内側スリーブまたは層を含むことができる)は、折り畳まれたバルーン680が、折り畳まれていない状態になることなく脱気プロセスにおいて内側スリーブ604(または704、またはカバー200、400、700、800、900の類似のコンポーネント)内で部分的に膨張することを可能にする。特に、膨張流体が折り畳まれたバルーン680に注入されたときに、バルーン680は部分的に膨張して内側スリーブ604を圧迫し、部分的に膨張したバルーン680を収容するように変形する(たとえば、内腔の直径を大きくし、脚部を短くする)ことができる。内側スリーブ604の可撓性の程度により、バルーン680の部分的膨張が制限される。たとえば、バルーン680が膨張され得る最大の直径は、内腔608(またはリブエンクロージャ750、または810)が拡張され得る最大の直径によって制限され、これは、脚部634が圧縮され得る最短の半径方向長さによってさらに制限されるものとしてよく、外側シェル602の中間陥凹部624の直径によって本質的に制限される。
【0290】
バルーンから膨張流体を引き出した後にバルーン680内に真空が作られると、可撓性内側スリーブ604(または704、またはカバー200、400、700、800、900の類似のコンポーネント)は、元の形状に戻ることができる(たとえば、内腔608(またはリブエンクロージャ750、または810)の直径を縮小し、脚部634を長くすることによって)。したがって、収縮する内側スリーブ604(または704、800、900)は、バルーン680を内向きに圧迫し、バルーン680が元の(折り畳まれた)形状に戻るのを助けることができる。
【0291】
バルーンカバー600内でバルーン680を組み立てる例示的な方法は、以下で説明される(および類似の方法は、バルーンカバー200、400、700、800、または900内でバルーン680を組み立てるためにも適用され得る)。
【0292】
一実施形態により、バルーン680(萎んだ状態)は、
図19に示されているように送達デバイス670の段部アセンブリ(近位段部690、遠位段部692、および弁保持部686を含む)の上に折り畳むことができる。折り畳まれたバルーン680は、たとえば、第1および第2の部分604a、604bの対応する長手方向縁618a、618bを位置合わせしてバルーン680の弁保持部分686を囲むことによって内側スリーブ604の内腔608内に置くことができる。次いで、内側スリーブ604およびバルーン680は、外側シェル602内に置くことができる。たとえば、シェル部材602a、602bは、バルーン680の近位端部分682が外側シェル602の近位陥凹部620内に置かれ、バルーンの遠位端部分684が外側シェル602の遠位陥凹部622内に置かれ、内側スリーブ604が外側シェル602の中間陥凹部624内に置かれるようにバルーン680の周りに置かれ得る。次いで、外側シェル602は、たとえば、拡大されたリム614aをスロット614bに通し、シェル部材602a、602bの間にスナップ式嵌合を形成することによって、係止され得る。
【0293】
バルーンカバー600の内側のバルーン680の脱気の例示的な方法は、以下で説明され、同じ方法が本明細書において開示されている他のバルーンカバーの内側のバルーンの脱気にも適用できることは理解されるべきである。
【0294】
一実施形態により、バルーン680は、流体源(たとえば、シリンジ)に流体的に接続され得る。流体源は、バルーン680を部分的に膨張させた状態にするように、所定の量の膨張流体(たとえば、生理食塩水)をバルーン680内に注入することができる。部分的に膨張した状態では、バルーン680は、まだ部分的に折り畳まれたままであり(たとえば、隣接する折り目の少なくともいくつかは、互いに部分的に重なったままである)、膨張圧力が取り除かれた後に元の(折り畳まれた)形状に戻ることができる。上で説明されているように、バルーン680の膨張により、内側スリーブ604の内腔608は、その初期状態(相対的に小さい直径を有する)から変形した状態(相対的に大きい直径を有する)に変形され得る。次いで、バルーン680から膨張流体を取り除いて(たとえば、膨張源に引き戻して)、バルーン680の内部に真空を形成することができる。真空は、バルーン680を部分的に膨張した状態から萎んだ状態に戻すことができる。内側スリーブ604の内腔608は、変形した状態(相対的に大きい直径を有する)から初期状態(相対的に小さい直径を有する)に戻ることもでき、それによって、バルーン680を内向きに圧迫し、バルーン680が元の(折り畳まれた)形状に戻るのを助けることができる。いくつかの実施形態において、(a)バルーン680を萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させるステップおよび(b)バルーン680を部分的に膨張した状態から萎んだ状態に萎ませるステップは、複数のサイクルで繰り返され得る。
【0295】
図14は、一実施形態により、バルーン300を含むように送達デバイスを組み立てる方法を示している。
図15~
図16は、折り畳まれたバルーン300がその上に装着される完全に組み立てられた送達デバイス500を示している。送達デバイス500は、
図3~
図7の送達デバイス100の同じコンポーネントの多くを含む。したがって、
図15~
図16の同じコンポーネントは、同じそれぞれの参照番号を振られており、さらには説明しない。
【0296】
バルーン300は例示することを目的として
図14~
図16に示されているが、以下で説明されている方法は、バルーン108などの他のバルーン、または折り目を有しないバルーンを有する送達デバイスを組み立てることができることは理解されるべきである。あまり望ましくないが、他の実施形態では、バルーンは、送達デバイス上に組み立てられた後に折り畳まれ得る。たとえば、折り目(たとえば、折り目316、318、322、326)のないバルーン300は、(以下で説明されるように)送達デバイス上に組み立てられ、その後、バルーンは折り畳まれ得る。
【0297】
図14を参照すると、遠位段部160(ノーズコーン部分166を含むことができる)は、第1のシャフト106(送達デバイスの内側シャフトであり得る)の遠位端部分に装着され、送達デバイスの第1のサブアセンブリ502を形成することができる。近位段部170は、第2のシャフト105(送達デバイスの中間シャフトであり得る)の遠位端部分に装着され、送達デバイスの第2のサブアセンブリ504を形成することができる。
【0298】
図14は、組み立てプロセスにおいて保護カバー400から取り外されたバルーン300を示している。他の実施形態において、保護カバー400(またはカバー200、600、700、800、または900)は、組み立てプロセスにおいて、バルーンを取り囲む適所に保つことができる。拘束部材350(
図14には示されていない)は、以下で説明されている組み立てプロセスの直前に、またはバルーンが送達デバイス上に組み立てられた後にバルーンから取り外され得るか、または代替的に、拘束部材350は、人工弁をバルーン上に圧着する前にエンドユーザが取り外せるように適所に残すことができる。
【0299】
図14の矢印506によって示されている方向(
図14において左から右)において、第1のシャフト106の近位端は、遠位脚部308の開いた遠位端340内に挿入され得る。次いで、第1のシャフトは、バルーン300に通され、近位段部170に通され、そして第2のシャフト105に通されて挿入され得、その後、遠位段部160は、バルーンの遠位テーパ付き部分304内に少なくとも部分的に挿入され得る。遠位カラー部材162は、遠位脚部306よりも直径が大きいので、遠位カラー部材162は、半径方向に圧縮され、次いで遠位カラー部材162内に挿入され、遠位カラー部材162に通され得る。遠位段部160は、遠位脚部308が遠位段部160のシャフト部分163の上に延在するまでバルーン内に挿入され得る。遠位カラー部材162は、弾力性のある材料から作られているので、遠位脚部308を通過した後、半径方向に拡張して元の形状に戻ることができる。次いで、バルーンの遠位脚部308は、熱接合、接着、機械的係止、または任意の他の好適な技術もしくは方法を用いて遠位段部160に(たとえば、シャフト部分163に)固定され得る。
【0300】
図14の矢印508によって示される方向(
図14において右から左)において、近位段部170は、バルーンの近位脚部310の開いた遠位端342内に挿入され、近位カラー部材172がバルーンの近位テーパ付き部分306内にあり、近位脚部310が近位段部170のシャフト部分173の上に延在するまでバルーンを通して挿入され得る。近位カラー部材172は、近位脚部310よりも直径が大きいので、近位カラー部材172は、近位脚部310内に挿入され、近位脚部310に通される前に、半径方向に圧縮され得る。近位カラー部材172は、弾力性のある材料から作られているので、近位脚部310を通過した後、半径方向に拡張して元の形状に戻ることができる。次いで、バルーンの近位脚部310は、熱接合、接着、機械的係止、または任意の他の好適な技術もしくは方法を用いて近位段部170に(たとえば、シャフト部分173に)固定され得る。
【0301】
例示することを目的として、脚部308、310とシャフト部分163、173との間に小さな間隙が示されている。しかしながら、脚部308、310は、シャフト部分163、173に固定された後、シャフト部分163、173と接触することができることは理解されるべきである。
【0302】
バルーン300ならびに遠位および近位段部160、170の1つ以上のコンポーネントは、遠位および近位段部160、170に関してバルーンの位置合わせを円滑にするためのマーキングまたはしるしを備えることができる。たとえば、遠位脚部308は、遠位段部160のシャフト部分163上の対応する1つ以上のマーキングと位置合わせされる1つ以上のマーキングを備えることができる。同様に、近位脚部308は、近位段部170のシャフト部分173上の対応する1つ以上のマーキングと位置合わせされる1つ以上のマーキングを備えることができる。遠位および近位脚部308、310が、マーキングを使用して、それぞれ、シャフト部分163、173と位置合わせされた後、上で説明されているように、嵌合コンポーネントは、互いに貼り付けられ得る。マーキングは、コンポーネント上に印刷されるか、または塗装されたマーキング、レーザーエッチングによって形成されたマーキング、またはコンポーネント内に成形されたマーキングを含む、任意のタイプのマーキングであってよい。
【0303】
遠位段部160と近位段部170との間の必要な軸方向距離L1、およびしたがってバルーンの遠位テーパ付き部分304と近位テーパ付き部分306との間の距離は、事前に決定されてよく、人工弁が遠位テーパ付き部分304と近位テーー付き部分306との間に圧着されることを可能にするように選択され得る。望ましくは、軸方向距離L1は、人工弁がバルーン上に圧着されたときに、遠位テーパ付き部分304および近位テーパ付き部分306が、圧着された人工弁の隣接する端部に接触することができるように選択される。第1のサブアセンブリ502を第2のサブアセンブリ504とともに組み立てるときに、この距離は、近位段部170とマーカーバンド135との間の距離L2などの、第1のサブアセンブリ502上のコンポーネントと第2のサブアセンブリ504上のコンポーネントとの間の所定のオフセットを測定することによって設定され得る。たとえば、シャフト106をシャフト105内に挿入するときに、シャフト105に関するシャフト106の位置は、近位段部170とマーカーバンド135との間の距離が、バルーンの遠位テーパ付き部分304と近位テーパ付き部分306との間の所定の距離L1に対応する、所定の距離L2になるまで調整され得る。
【0304】
代替的実施形態において、他のオフセットが距離L1を設定するために使用されてよく、これは(限定はしないが)、(i)近位段部170と遠位段部160との間の軸方向距離、(ii)近位段部170とバルーンの弁保持部分302の遠位端との間の軸方向の距離、および(iii)遠位段部とバルーンの弁保持部分302の近位端との間の軸方向の距離、を含む。
【0305】
いくつかの実施形態において、シャフト105に関するシャフト106の軸方向位置は、溶接、接着剤、機械的留め具などにより、これらのコンポーネントを互いに直接固定することなどによって、固定される。次いで、シャフト105、106の近位端部分は、ハンドル(たとえば、ハンドル102)に結合され得る。代替的に、シャフト105、106の近位端部分は、固定された配置でハンドル(たとえば、ハンドル102)に固定されてよく、これは、シャフト105、106の位置を互いに関して固定する。
【0306】
いくつかの実施形態において、(
図3に示されているような)操縦可能な外側シャフト104は、シャフト105、106の上に組み立てられ得る。
【0307】
上で指摘されているように、いくつかの実施形態において、保護カバー400(またはカバー200、600、700、800、または900)は、組み立てプロセスにおいてバルーン300を取り囲む適所に保つことができる。
図13に示されているように、カバー400は、遠位開口部414および近位開口部416を有し、これらは、バルーンがカバー400の内側にある間に送達デバイスのコンポーネントがカバー400内に挿入され、バルーンの開口部340、342に通されることを可能にするサイズを有することができる。
【0308】
カバー400は、バルーンと送達装置のコンポーネントとの位置合わせを行うことを円滑にすることができる。たとえば、ときには、遠位および近位段部160、170に関してバルーンを位置合わせするときに組み立てる人がバルーン300上の特定の配置を視覚的に見つけることが困難な場合がある。その代わりに、組み立てる人は、カバー上の特定の部分を視覚的に見つけ、それらの部分を遠位および近位段部(またはバルーンが固定される送達装置の他のコンポーネント)と位置合わせすることができる。
【0309】
たとえば、陥凹部分408内に配設されている脚部分308の特定の配置に対応するカバーの遠位陥凹部分408上の特定の配置は、遠位段部160の所定の配置と位置合わせされ得る。同様に、陥凹部分412内に配設されている脚部分310の特定の配置に対応する近位陥凹部分412の特定の配置は、近位段部170の所定の配置と位置合わせされ得る。任意選択で、位置合わせプロセスをさらに円滑にするために、これらの配置のところでカバー400上に1つ以上のマーカーが入れられてよい。さらに、カバー400はバルーン300よりも硬いので、カバー400は、バルーンを直接把持するのではなくカバーを把持して移動することによってバルーンを位置決めし位置合わせするときにサブアセンブリ502、504に関してバルーンはより容易に操作(たとえば、押す、および引くことが)できるので位置合わせプロセスをさらに円滑にすることができる。
【0310】
バルーン300が遠位および近位段部(またはサブアセンブリ502、504上の他の配置)上の所定の配置に関して位置合わせされた後、組み立てる人は、任意選択で、遠位および近位脚部308、310を遠位および近位段部160、170に、これらのコンポーネントに溶接するか、または接着剤を塗布することによって貼り付ける前に、カバー400を開くことができる。バルーンを適所に固定した後、カバー400は、再び閉じられ、組み立てプロセスの残りの部分ならびに/または出荷および保管のために適所に残すことができる。
【0311】
組み立て前にバルーンからカバーが取り外された場合、カバー400は、出荷および保管のためにバルーン300に戻されるものとしてよい。代替的に、最初のカバー400が再使用できない場合、別のカバーがバルーンの周りに置かれ得る。送達デバイスおよびカバーのアセンブリは、当技術分野で知られているように、出荷および保管のために無菌パッケージにさらに入れるものとしてよい。上で説明されているカバー400の特徴および使用は、カバー200、600、700、800および900に適用できることは理解されるべきである。
【0312】
上で説明されているバルーン300のようなデバイス外形成バルーンは、多くの利点を有する。たとえば、完成したデバイスから離れているバルーンは、送達デバイスに組み付けられる前に寸法仕様に合致していることを検証するために検査され得る。重要なのは、デバイスから離れているバルーンは多数生産され、その性能は在庫として放出され、完成した送達デバイスの製造に使用される前にダミーデバイス上で試験され得る。これは、製造パラメータシフトによるバルーン性能のばらつきを低減するだけでなく、1つの施設でデバイス外形成バルーンを大量に生産し、次いでバルーンを別の施設に輸送して送達デバイスにバルーンを装着することも可能にする。後者は、カテーテル製造ラインでの時間のかかるバルーン形成ステップの排除により送達デバイスの組み立てプロセスを自動化し、生産能力を改善することができる。さらに、送達デバイスを組み立てるための製造ラインが必要とする物理的空間および生産オペレーターは少なくて済む。
【0313】
したがって、いくつかの実施形態において、製造業者は、任意の数の完全に形成され折り畳まれたバルーン(たとえば、バルーン300)を生産し、任意選択でバルーンをカバー(たとえば、カバー200、400、600、700、800、および900)内に置くことができる。次いで、事前に形成され、事前に折り畳まれているバルーンは、組み立て現場の別の製造領域で送達デバイスを組み立てるためのストックとされるか、または事前に形成され、事前に折り畳まれたバルーンが、送達デバイスが組み立てられる場所とは異なる現場で生産される場合に送達デバイスを組み立てるための別の施設に出荷され得る。
【0314】
いくつかの実施形態において、特定の送達デバイスでの使用を意図された人工弁(たとえば、弁10または50)は、水和流体を入れた容器またはジャーの中に保管され得る。使用時点において、ユーザは、容器から人工弁を取り出し、包装から送達デバイスを取り出し、バルーン(たとえば、バルーン108または300)の周りに人工弁を置き、遠位段部と近位段部(たとえば、段部160、170)との間でバルーン上に人工弁を圧着することができる。いくつかの実施形態において、人工弁は、バルーンの近位部分上の配置などの、バルーンの弁装着部分からオフセットされた配置のところの送達デバイス上に、または参照により本明細書に組み込まれている特許文献7に開示されているようなバルーンの近位にあるシャフトの一部上に圧着され得る。体内に挿入された後、展開の前に、人工弁は、その圧着配置からバルーンの弁装着部分に移動され(たとえば、押され)得る。
【0315】
代替的実施形態において、人工弁は、参照により本明細書に組み込まれている特許文献9および特許文献10に開示されているような、水和液なしで保管され得る乾燥した、または実質的に乾燥した弁尖を有することができる。そのような場合において、製造者によって人工弁が送達デバイスのバルーン上に(またはバルーンからオフセットされた位置に)圧着され、送達デバイスおよび圧着された人工弁を備えるアセンブリは、出荷し、および医療従事者によって使用されるまで保管するために無菌パッケージに入れておくことができる。たとえば、いくつかの場合において、人工弁は、送達デバイスが組み立てられるのと同じ現場でバルーンに圧着され得るか、または代替的に、完全に組み立てられた送達デバイスは、人工弁が送達デバイス上に圧着され、エンドユーザへの配送のために包装される別の施設に出荷され得る。
【0316】
本明細書において開示されている送達デバイスはどれも、様々な送達技術のいずれかを使用して人工弁(たとえば、弁10または50)を自然弁(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、または肺動脈弁)に植え込むために使用され得る。たとえば、人工弁を自然大動脈弁内に植え込むときに、送達装置および人工弁は、大腿動脈内に挿入され、大腿動脈に通され、大動脈を通り、自然大動脈弁に至るものとしてよい(経大腿送達として知られる)。人工弁が所望の植え込み部位に位置決めされた後、バルーンは膨らまされ、人工弁を半径方向に拡張して自然弁の周辺組織と係合することができる。別の送達アプローチでは、送達装置および人工弁は、心尖の外科的開口部に通して挿入され、人工弁を自然大動脈弁内に位置決めするように前進させられるものとしてよい(経心尖送達と称される)。
【0317】
一般的考慮事項
開示されている実施形態は、心臓の自然弁輪(たとえば、肺動脈弁輪、僧帽弁輪、および三尖弁輪)のいずれかに人工デバイスを送達し植え込むように適合されるものとしてよく、様々な送達アプローチ(たとえば、逆行、順行、経中隔、経心室、経心房など)のいずれかとともに使用され得ることは理解されるべきである。
【0318】
本発明を説明することを目的として、本開示の実施形態のいくつかの態様、利点、および新規性のある特徴が本明細書に説明されている。開示されている方法、装置、およびシステムは、いかなる形でも制限するものとして解釈されるべきでない。その代わりに、本開示は、単独のまた互いとのさまざまな組合せおよび部分的組合せのさまざまな開示されている実施形態のすべての新規性のある非自明の特徴および態様を対象とする。方法、装置、およびシステムは、特定の態様または特徴またはこれらの組合せに限定されず、また開示されている実施形態が1つ以上の特定の利点が存在すること、または問題が解決されることを要求するものではない。例から示される技術は、他の例のうちの1つ以上において説明されている技術と組み合わせることができる。開示されている技術の原理が応用され得る多くの可能な実施形態に照らして、例示されている実施形態は、好ましい例にすぎず、開示されている技術の範囲を制限するものとして解釈されるべきでないことは理解されるであろう。
【0319】
開示されている実施形態のうちのいくつかの方法の運用は、発表の便宜のため特定の順次的順序で説明されているけれども、この説明の仕方は、特定の順序が以下に規定される特定の言語で要求されていない限り、再配置を包含することは理解されるであろう。たとえば、順次的に説明されている運用は、場合によっては、再配置されるか、または同時に実行され得る。さらに、簡単にするため、添付図面は、開示されている方法が他の方法と併せて使用され得るさまざまな仕方を示し得ない。それに加えて、説明では、開示されている方法を説明するために「提供する」または「達成する」のような言い回しを使用することもある。これらの言い回しは、実行される実際の動作の高水準の抽象化である。これらの言い回しに対応する実際の動作は特定の実装形態に応じて変わり得るものであり、当業者によって容易に認識可能である。
【0320】
本明細書では、人工弁、送達装置、および送達アセンブリの他のコンポーネントを参照する場合「近位」は、患者の外側にある送達アセンブリのハンドルにより近いデバイスの位置、方向、または部分を指し、「遠位」は、ハンドルからさらに離れているデバイスの位置、方向、または部分を指す。「長手方向」および「軸方向」という語は、他の形で明示的に定義されていない限り、近位および遠位方向に延在する軸を指す。
【0321】
本出願および請求項で使用されているように、「1つの(使わない場合もある)」および「その(使わない場合もある)」(英語原文の冠詞「a」、「an」、および「the」に対応する)で示される単数形は、文脈上明らかにそうでないことを示していない限り、複数形を含む。それに加えて、「含む、備える(英語原文中のinclude)」という言い回しは「備える、含む(英語原文中のcomprise)」を意味する。さらに、「結合される」および「接続される」という言い回しは、電気的に、電磁気的に、および/または物理的に(たとえば、機械的にもしくは化学的に)結合されるか、もしくは連結されることを一般的に意味し、特定の反対語がない限り結合されるか、または関連付けられている項目の間の中間要素の存在を除外しない。
【0322】
方向および他の相対的な参照(たとえば、内側、外側、上側、下側など)は、本明細書の図面および原理の議論を円滑にするために使用され得るが、制限することを意図されていない。たとえば、「内側」、「外側」、「上」、「下」、「内部」、「外部」および同様の言い回しなどのいくつかの語が使用され得る。そのような語は、該当する場合に、相対的な関係、特に例示されている実施形態に関する関係を扱うときに説明をある程度明確にするために使用される。しかしながら、そのような語は、絶対的な関係、位置、および/または配向を意味することを意図されていない。たとえば、物体に関して、「上側」部分は、単に物体をひっくり返すだけで「下側」部分になり得る。それでもなお、これは依然として同じ部分であり、物体は同じままである。本明細書において使用されているように、「および/または」は、「および」または「または」、さらには「および」および「または」を意味する。
【0323】
注目すべき実施形態の追加の説明
条項1。バルーンアセンブリであって、
膨張した状態および萎んだ状態を有する膨張可能バルーンであって、萎んだ状態にある膨張可能バルーンは、
一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有する弁保持部分と、
弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分であって、遠位テーパ付き部分の近位端は遠位テーパ付き部分および弁保持部分の遠位端よりも大きい直径を有する、遠位テーパ付き部分と、
弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分であって、近位テーパ付き部分の遠位端は近位テーパ付き部分および弁保持部分の近位端よりも大きい直径を有する、近位テーパ付き部分と、
遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、
近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を備える、膨張可能バルーンを具備し、
遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備え、近位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向の折り目を備え、
遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、第1および第2の放射状折り目は遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する、バルーンアセンブリ。
【0324】
条項2。弁保持部分の1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐために弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、条項1に記載のバルーンアセンブリ。
【0325】
条項3。膨張可能バルーンを囲むカバーをさらに備え、カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、近位端部分と遠位端部分との間の中間部分と、を含み、近位端部分は、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成し、遠位端部分は、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成し、中間部分は、膨張可能バルーンの弁保持部分の形状と実質的に一致するように整形されている中間陥凹部を画成する、条項1~2のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0326】
条項4。カバーは、萎んだ状態の膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備える、条項3に記載のバルーンアセンブリ。
【0327】
条項5。第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、条項4に記載のバルーンアセンブリ。
【0328】
条項6。膨張可能バルーンは、テーパ付き近位部分、弁保持部分、およびテーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備える、条項1~5のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0329】
条項7。膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分は、近位端部分を備え、近位テーパ付き部分の1つ以上の軸方向の折り目は、近位テーパ付き部分の近位端部分内に貫入しない、条項1~6のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0330】
条項8。膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分は、遠位端部分を備え、遠位テーパ付き部分の1つ以上の軸方向の折り目は、遠位テーパ付き部分の遠位端部分内に貫入しない、条項1~7のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0331】
条項9。近位テーパ付き部分の遠位端は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を備える、条項1~8のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0332】
条項10。遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成す、条項1~9のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0333】
条項11。バルーンアセンブリであって、
膨張した状態および萎んだ状態を有する膨張可能バルーンであって、萎んだ状態にある膨張可能バルーンは、
一般的に円筒形の形状および1つ以上の軸方向の折り目を有する弁保持部分と、
弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分であって、遠位テーパ付き部分の近位端は遠位テーパ付き部分および弁保持部分の遠位端よりも大きい直径を有する、遠位テーパ付き部分と、
弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分であって、近位テーパ付き部分の遠位端は近位テーパ付き部分および弁保持部分の近位端よりも大きい直径を有する、近位テーパ付き部分と、
遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目と、
遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、
近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を備える、膨張可能バルーンを具備し、
膨張可能バルーンは、送達カテーテルとは別に組み立てられていない状態にある、バルーンアセンブリ。
【0334】
条項12。弁保持部分の1つ以上の軸方向の折り目が開くのを防ぐために弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、条項11に記載のバルーンアセンブリ。
【0335】
条項13。膨張可能バルーンを囲むカバーをさらに備え、カバーは、近位端部分と、遠位端部分と、近位端部分と遠位端部分との間の中間部分と、を含み、近位端部分は、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている近位陥凹部を画成し、遠位端部分は、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分の形状と実質的に一致するように整形されている遠位陥凹部を画成する、条項11~12のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0336】
条項14。カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備える、条項13に記載のバルーンアセンブリ。
【0337】
条項15。第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、条項14に記載のバルーンアセンブリ。
【0338】
条項16。膨張可能バルーンは、テーパ付き近位部分、弁保持部分、およびテーパ付き遠位部分を貫通する内腔を備える、条項11~15のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0339】
条項17。1つ以上の軸方向に延在する折り目は、近位テーパ付き部分の近位端部分内に貫入しない、条項11~16のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0340】
条項18。1つ以上の軸方向に延在する折り目は、遠位テーパ付き部分の遠位端部分内に貫入しない、条項11~17のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0341】
条項19。遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、第1および第2の放射状折り目は遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する、条項11~18のいずれか一項に記載のバルーンアセンブリ。
【0342】
条項20。遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成す、条項19に記載のバルーンアセンブリ。
【0343】
条項21。送達デバイスを組み立てるための方法であって、
萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することであって、萎んだ状態のバルーンは弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、を有する、形成することと、
送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、遠位脚部に通して、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分内に挿入することと、
送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、近位脚部に通して、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分内に挿入することと、
膨張可能バルーンの遠位脚部を遠位段部に固定することと、
膨張可能バルーンの近位脚部を第2のシャフトおよび/または近位段部に固定することと、を含む、方法。
【0344】
条項22。拘束部材を弁保持部分の周りに置くことをさらに含む、条項21に記載の方法。
【0345】
条項23。膨張可能バルーンをカバーで囲むことをさらに含み、カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、条項21~22のいずれか一項に記載の方法。
【0346】
条項24。第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上にスリーブを置くことをさらに含む、条項23に記載の方法。
【0347】
条項25。遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、遠位段部を遠位脚部に通して挿入することは、遠位段部の近位端を半径方向に圧縮することを含む、条項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【0348】
条項26。近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有し、近位段部を近位脚部に通して挿入することは、近位段部の遠位端を半径方向に圧縮することを含む、条項21~25のいずれか一項に記載の方法。
【0349】
条項27。膨張可能バルーンを形成することは、一般的に円筒形の形状の弁保持部分を形成することであって、その直径は遠位テーパ付き部分の近位端の直径および近位テーパ付き部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、形成することを含む、条項21~26のいずれか一項に記載の方法。
【0350】
条項28。膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目を形成することを含む、条項27に記載の方法。
【0351】
条項29。膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の遠位端部分を形成することを含み、遠位端部分には、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない、条項28に記載の方法。
【0352】
条項30。膨張可能バルーンを形成することは、近位テーパ付き部分の近位端部分を形成することを含み、近位端部分には、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない、条項28~29のいずれか一項に記載の方法。
【0353】
条項31。膨張可能バルーンを形成することは、近位テーパ付き部分の遠位端のところに放射状折り目を形成することであって、放射状折り目は弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、形成することを含む、条項27~30のいずれか一項に記載の方法。
【0354】
条項32。膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の近位端のところに放射状折り目を形成することであって、放射状折り目は弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、形成することを含む、条項27~31のいずれか一項に記載の方法。
【0355】
条項33。膨張可能バルーンを形成することは、遠位テーパ付き部分の近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成することであって、第1および第2の放射状折り目は遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する、形成することを含む、条項27~31のいずれか一項に記載の方法。
【0356】
条項34。遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備え、遠位段部アセンブリを遠位テーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の遠位段部フィンを遠位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含む、条項28~33のいずれか一項に記載の方法。
【0357】
条項35。近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備え、近位段部アセンブリを近位テーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の近位段部フィンを近位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含む、条項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【0358】
条項36。遠位段部を遠位テーパ付き部分内に挿入することは、第1のシャフト上に配置されているマーカーを、膨張可能バルーンの弁保持部分または近位段部上の所定の位置に位置合わせすることを含む、条項21~35のいずれか一項に記載の方法。
【0359】
条項37。送達デバイスを組み立てるための方法であって、
萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することであって、萎んだ状態のバルーンは遠位部分と、近位部分と、遠位部分と近位部分との間の弁保持部分とを有する、形成することと、
膨張可能バルーンの遠位および近位部分の少なくともいくつかのセクションに沿って複数の軸方向に延在する折り目を形成することと、
膨張可能バルーンを形成し、複数の軸方向に延在する折り目を形成した後に、萎んだ状態の膨張可能バルーンを送達デバイスに装着することと、を含む、方法。
【0360】
条項38。膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、送達デバイスの第1のシャフトに装着されている遠位段部を、バルーンの遠位脚部に通して挿入することと、送達デバイスの第2のシャフトに装着されている近位段部を、バルーンの近位脚部に通して挿入することと、を含み、遠位脚部は、膨張可能バルーンの遠位部分のテーパ付き部分の遠位端に接続され、近位脚部は、膨張可能バルーンの近位部分のテーパ付き部分の近位端に接続される、条項37に記載の方法。
【0361】
条項39。遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、遠位段部を遠位脚部に通して挿入することは、遠位段部の近位端を半径方向に圧縮することを含む、条項38に記載の方法。
【0362】
条項40。近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有し、近位段部を近位脚部に通して挿入することは、近位段部の遠位端を半径方向に圧縮することを含む、条項38~39のいずれか一項に記載の方法。
【0363】
条項41。膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、遠位段部を膨張可能バルーンの遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することと、近位段部を膨張可能バルーンの近位部分のテーパ付き部分内に挿入することと、を含む、条項38~39のいずれか一項に記載の方法。
【0364】
条項42。遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の遠位段部フィンを備え、遠位段部を遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の遠位段部フィンを遠位部分のテーパ付き部分内の複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含む、条項41に記載の方法。
【0365】
条項43。近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在する1つ以上の近位段部フィンを備え、近位段部を近位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、1つ以上の近位段部フィンを近位部分のテーパ付き部分内の複数の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接してぴったり合うように置くことを含む、条項41~42のいずれか一項に記載の方法。
【0366】
条項44。遠位段部を遠位部分のテーパ付き部分内に挿入することは、第1のシャフト上のマーカーを、膨張可能バルーンの弁保持部分または近位段部上の所定の位置に位置合わせすることを含む、条項41~43のいずれか一項に記載の方法。
【0367】
条項45。膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の遠位端部分を形成することを含み、遠位端部分には、複数の軸方向に延在する折り目のどれもない、条項37~44のいずれか一項に記載の方法。
【0368】
条項46。膨張可能バルーンを形成することは、近位部分の近位端部分を形成することを含み、近位端部分には、複数の軸方向に延在する折り目のどれもない、条項37~45のいずれか一項に記載の方法。
【0369】
条項47。膨張可能バルーンを形成することは、一般的に円筒形の形状の弁保持部分を形成することであって、その直径は遠位部分の近位端の直径および近位部分の遠位端の直径の両方よりも小さい、形成することを含む、条項37~46のいずれか一項に記載の方法。
【0370】
条項48。膨張可能バルーンを形成することは、近位部分の遠位端のところに放射状折り目を形成することであって、放射状折り目は弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、形成することを含む、条項47に記載の方法。
【0371】
条項49。膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の近位端のところに放射状折り目を形成することであって、放射状折り目は弁保持部分に関して鈍角または直角を成す、形成することを含む、条項47~48のいずれか一項に記載の方法。
【0372】
条項50。膨張可能バルーンを形成することは、遠位部分の近位端のところで第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を形成することであって、第1および第2の放射状折り目は遠位部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する、形成することを含む、条項47~48のいずれか一項に記載の方法。
【0373】
条項51。膨張可能バルーンを送達デバイス上に装着することは、遠位脚部を遠位段部に固定することと、近位脚部を第2のシャフトおよび/または近位段部に固定することと、を含む、条項38~50のいずれか一項に記載の方法。
【0374】
条項52。拘束部材を弁保持部分の周りに置くことをさらに含む、条項37~51のいずれか一項に記載の方法。
【0375】
条項53。膨張可能バルーンをカバーで囲むことをさらに含み、カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、条項37~52のいずれか一項に記載の方法。
【0376】
条項54。第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの周りにスリーブを置くことをさらに含む、条項53に記載の方法。
【0377】
条項55。人工弁送達アセンブリであって、
送達デバイスであって、
シャフトと、
萎んだ状態でシャフト上に装着されている膨張可能バルーンと、を備える、送達デバイスを備え、
萎んだ状態のバルーンは、一般的に円筒形の形状を有する弁保持部分と、弁保持部分の遠位端に接続されている遠位テーパ付き部分と、弁保持部分の近位端に接続されている近位テーパ付き部分と、を備え、
遠位テーパ付き部分の近位端は、第2の放射状折り目に接続されている第1の放射状折り目を含み、第1および第2の放射状折り目は遠位テーパ付き部分の近位端で遠位に延在するポケットを形成する、人工弁送達アセンブリ。
【0378】
条項56。弁保持部分の外側表面の周りに延在する拘束部材をさらに備える、条項55に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0379】
条項57。カバーをさらに備え、カバーは、膨張可能バルーンを囲むために一緒に嵌合的に組み立てられ得るように相補的構造化されている第1のカバーピースおよび第2のカバーピースを備え、カバーは、幾何学的形状が萎んだ状態の膨張可能バルーンの形状と実質的に一致する内部陥凹部を画成する、条項55~56のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0380】
条項58。第1および第2のカバーピースが互いに分離するのを防止するようにカバーの上に延在する外側スリーブをさらに備える、条項57に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0381】
条項59。萎んだ状態のバルーンは、遠位テーパ付き部分および近位テーパ付き部分の少なくともいくつかのセクションに沿った1つ以上の軸方向に延在する折り目を備える、条項55~58のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0382】
条項60。遠位テーパ付き部分は、1つ以上の軸方向に延在する折り目のどれもない遠位端部分を含む、条項59に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0383】
条項61。バルーンは、遠位テーパ付き部分の遠位端に接続されている遠位脚部と、近位テーパ付き部分の近位端に接続されている近位脚部と、をさらに備える、条項55~60のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0384】
条項62。送達デバイスは、遠位脚部を貫通し、膨張可能バルーンの遠位テーパ付き部分内に貫入する第1のシャフト上に装着されている遠位段部と、近位脚部を貫通し、膨張可能バルーンの近位テーパ付き部分内に貫入する送達デバイスの第2のシャフト上に装着されている近位段部と、を備える、条項61に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0385】
条項63。遠位脚部は、遠位段部に固定され、近位脚部は、第2のシャフトまたは近位段部に固定される、条項62に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0386】
条項64。遠位段部の近位端は、遠位脚部の直径よりも大きい直径を有し、近位段部の遠位端は、近位脚部の直径よりも大きい直径を有する、条項62~63のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0387】
条項65。遠位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、遠位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の遠位段部フィンを備え、近位段部は、少なくとも部分的に半径方向外向きに延在し、近位テーパ付き部分内の1つ以上の軸方向に延在する折り目の少なくともいくつかに隣接する1つ以上の近位段部フィンを備える、条項62~64のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0388】
条項66。第1のシャフトは、膨張可能バルーンの弁保持部分上の所定の位置と位置合わせするマーカーを含む、条項62~65のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0389】
条項67。第1のシャフトは、弁保持部分を貫通し、第1のシャフトは、軸方向に延在する間隙によって弁保持部分から隔てられる、条項62~66のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0390】
条項68。近位テーパ付き部分の遠位端は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成す放射状折り目を備える、条項55~67のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0391】
条項69。遠位テーパ付き部分の近位端のところの第1の放射状折り目は、弁保持部分に関して鈍角または直角を成し、第2の放射状折り目は、弁保持部分に関して鋭角を成す、条項55~68のいずれか一項に記載の人工弁送達アセンブリ。
【0392】
条項70。送達デバイスを組み立てるための方法であって、
萎んだ状態の膨張可能バルーンを形成することであって、萎んだ状態のバルーンは遠位部分と、近位部分と、遠位部分と近位部分との間の弁保持部分と、を有する、形成することと、
バルーンをカバーの内側に置くことと、
バルーンがカバーの内側にある間に送達デバイスのシャフトをカバーの開口部に通してバルーン内に挿入することと、
バルーンを送達デバイスの表面に固定することと、を含む、方法。
【0393】
条項71。バルーンを形成することは、膨張可能バルーンの遠位および近位部分の少なくともいくつかのセクションに沿って複数の軸方向に延在する折り目を形成することをさらに含む、条項70に記載の方法。
【0394】
条項72。カバーは、バルーンよりも硬質である、条項70に記載の方法。
【0395】
条項73。方法は、バルーンを送達デバイスの表面に固定する前にカバーの配置を送達デバイスの配置に位置合わせすることをさらに含む、条項70に記載の方法。
【0396】
条項74。挿入する活動は、送達デバイスの第1のシャフトをカバーの第1の開口部に通して挿入し、第1の方向でバルーンに通すことと、送達デバイスの第2のシャフトをカバーの第2の開口部に通して挿入し、第1の方向と反対の第2の方向でバルーンに通すことと、を含む、条項70に記載の方法。
【0397】
条項75。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
外側シェルと、
外側シェル内に配設されている内側スリーブであって、内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有する、内側スリーブと、を備え、
内側スリーブは、バルーンの膨張時にバルーンによって内側表面に加えられる圧力の下で変形可能であり、それによって、内腔を第1の直径から第2の直径へと半径方向に拡張し、第2の直径は、第1の直径よりも大きい、バルーンカテーテルのためのバルーンカバー。
【0398】
条項76。内側スリーブは、内腔が第1の直径から第2の直径に拡大するときに固定された軸方向の長さを有する、条項75に記載のバルーンカバー。
【0399】
条項77。外側シェルは、内側スリーブよりも硬質である、条項75~76のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0400】
条項78。内側スリーブは、エラストマーから作られる、条項75~77のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0401】
条項79。内側スリーブは、第1および第2の分離可能な部分を備え、各々内腔の一セクションを画成する半円筒形内側表面を有し、第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有する、条項75~78のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0402】
条項80。外側シェルは、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、第2のシェル部材は第1のシェル部材にヒンジで接続される、条項75~79のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0403】
条項81。第1のシェル部材は、第1の結合部材を含み、第2のシェル部材は、第2の結合部材を含み、第1の結合部材は、第2の結合部材に解放可能に接続され、それにより、第1および第2の結合部材は、互いに嵌合して結合されクラムシェル形成することができるように構成される、条項80に記載のバルーンカバー。
【0404】
条項82。第1の結合部材は、第1のシェル部材から外向きに延在する隆起部を備え、第2の結合部材は、第2のシェル部材から外向きに延在する片持ち梁タブを備え、隆起部は、タブ上のスロットを貫通してスナップ式ロックを形成するように構成される、条項81に記載のバルーンカバー。
【0405】
条項83。内側スリーブは、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側スリーブの内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項75~82のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0406】
条項84。1つ以上の脚部は、内側スリーブの内腔が第1の直径を有するときに第1の長さを有し、内側スリーブの内腔が第2の直径に変化したときに第2の長さまで圧縮され、第2の長さは第1の長さよりも短い、条項83に記載のバルーンカバー。
【0407】
条項85。外側シェルの内側表面は、1つ以上の脚部のうちの少なくとも1つを受け入れて内側スリーブを外側シェルにしっかりと結合するように構成されているレセプタクルを備える、条項83~84のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0408】
条項86。1つ以上の脚部は、互いに平行であり、内壁部分の周りで円周方向に延在する、条項83~85のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0409】
条項87。内側スリーブは、内腔の近位端のところに配置されているテーパを付けられた近位開口部と、内腔の遠位端のところに配置されているテーパを付けられた遠位開口部と、をさらに画成し、内腔の中間部分は、内腔を半径方向に拡張する前にテーパを付けられた近位開口部とテーパを付けられた遠位開口部の両方よりも小さい直径を有する、条項75~86のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0410】
条項88。内側スリーブの内側表面は、内腔が第2の直径まで半径方向に拡張されるときに円周方向に連続的な方式で内腔のエンクロージャを維持する、条項75~87のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0411】
条項89。外側シェルは、バルーンカテーテルの近位段部部材を受け入れるように構成されている近位陥凹部と、バルーンカテーテルの遠位段部部材を受け入れるように構成されている遠位陥凹部と、近位陥凹部と遠位陥凹部との間の中間陥凹部と、を備え、内側スリーブは、中間陥凹部内に配設される、条項75~88のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0412】
条項90。医療アセンブリであって、
膨張可能バルーンを備えるバルーンカテーテルと、
外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側部材とを備えるバルーンカバーであって、内側部材は内腔を画成する内側表面を有する、バルーンカバーと、を備え、
バルーンは、内側部材の内腔内に配設され、
内側部材は、バルーンが膨張し、内側部材の内側表面に対して圧力を半径方向外向きに加えるときに半径方向に変形可能である、医療アセンブリ。
【0413】
条項91。内側部材は、内腔がバルーンを膨張させることによって半径方向に拡張されるときに固定された軸方向長さを維持する、条項90に記載のアセンブリ。
【0414】
条項92。外側シェルは、内側部材よりも硬質である、条項90~91のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0415】
条項93。内側部材は、エラストマーから作られる、条項90~92のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0416】
条項94。内側部材は、第1および第2の分離可能な部分を備え、各々内腔の一セクションを画成する半円筒形内側表面を有し、第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有する、条項90~93のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0417】
条項95。外側シェルは、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、第2のシェル部材は第1のシェル部材にヒンジで接続される、条項90~94のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0418】
条項96。第1のシェル部材は、第1の結合部材を含み、第2のシェル部材は、第2の結合部材を含み、第1の結合部材は、第2の結合部材に解放可能に接続され、それにより、第1および第2の結合部材は、互いに嵌合して結合されクラムシェルを形成することができるように構成される、条項95に記載のアセンブリ。
【0419】
条項97。第1の結合部材は、第1のシェル部材から外向きに延在する隆起部を備え、第2の結合部材は、第2のシェル部材から外向きに延在する片持ち梁タブを備え、隆起部は、タブ上のスロットを貫通してスナップ式ロックを形成するように構成される、条項96に記載のアセンブリ。
【0420】
条項98。内側部材は、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側部材の内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項90~97のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0421】
条項99。1つ以上の脚部は、内腔がバルーンを膨張させることによって半径方向に拡張されるときに短縮される、条項98に記載のアセンブリ。
【0422】
条項100。外側シェルの内側表面は、1つ以上の脚部のうちの少なくとも1つを受け入れて内側部材を外側シェルにしっかりと結合するように構成されているレセプタクルを備える、条項98~99のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0423】
条項101。1つ以上の脚部は、互いに平行であり、内壁部分の周りで円周方向に延在する、条項98~100のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0424】
条項102。内側部材は、内腔の近位端のところに配置されているテーパを付けられた近位開口部と、内腔の遠位端のところに配置されているテーパを付けられた遠位開口部と、をさらに画成し、内腔の中間部分は、バルーンを膨張させる前にテーパを付けられた近位開口部とテーパを付けられた遠位開口部の両方よりも小さい直径を有する、条項90~101のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0425】
条項103。外側シェルは、近位陥凹部、遠位陥凹部、および近位陥凹部と遠位陥凹部との間の中間陥凹部、を備え、内側部材は、中間陥凹部内に配設され、バルーンカテーテルの近位段部部材は、近位陥凹部内に配設され、バルーンカテーテルの遠位段部部材は、遠位陥凹部内に配設される、条項90~102のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0426】
条項104。近位陥凹部は、近位陥凹部の近位端が近位陥凹部の遠位端よりも小さい直径を有するようなテーパを付けられた形状を有し、遠位陥凹部は、遠位陥凹部の遠位端が遠位陥凹部の近位端よりも小さい直径を有するようなテーパを付けられた形状を有する、条項103に記載のアセンブリ。
【0427】
条項105。内側部材の内側表面は、内腔がバルーンを膨張させることによって半径方向に拡張されるときに円周方向に連続的な方式で内腔のエンクロージャを維持する、条項90~104のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0428】
条項106。バルーンカテーテルのバルーンを膨張させる方法であって、
バルーンを流体源に流体的に接続することであって、バルーンは、萎んだ状態にあり、バルーンカバーの内側に配設される、接続することと、
バルーンを少なくとも部分的に膨張させて部分的に膨張した状態にするために流体源からバルーン内に膨張流体を注入することと、を含み、
バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェルの内側およびバルーンの周りに配設されている内側部材とを備え、
バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させることで、内側部材の内腔を初期状態から変形した状態に変形し、内腔は、初期状態で第1の直径を有し、変形した状態で第2の直径を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きい、方法。
【0429】
条項107。膨張流体をバルーンから取り除いてバルーンを部分的に膨張した状態から萎んだ状態に戻し、それにより、内側部材の内腔を変形された状態から初期状態に戻させることをさらに含む、条項106に記載の方法。
【0430】
条項108。内側部材は、内腔が初期状態と変形された状態との間で変化したときに固定された軸方向長さを維持する、条項106~107のいずれか一項に記載の方法。
【0431】
条項109。外側シェルは、内側部材よりも硬質である、条項106~108のいずれか一項に記載の方法。
【0432】
条項110。バルーンを内側部材の内腔内に挿入することをさらに含む、条項106~109のいずれか一項に記載の方法。
【0433】
条項111。内側部材の第1および第2の分離可能な部分を使用して内腔を形成することをさらに含み、各部分は半円筒形の内側表面を有し、内腔を形成することは、それぞれの内側表面が一緒に連結されて円周方向に連続的な内側表面を形成するように第1の部分の長手方向縁を第2の部分のそれぞれの長手方向縁と嵌合して係合させることを含む、条項106~110のいずれか一項に記載の方法。
【0434】
条項112。外側シェルを係止することをさらに含み、外側シェルは、ヒンジ付き部分のところで互いに固定して接続されている第1および第2のシェル部材を備え、外側シェルを係止することは、第1および第2のシェル部材のヒンジ付きでない部分を一緒に結合してクラムシェルを形成することを含む、条項106~111のいずれか一項に記載の方法。
【0435】
条項113。内側部材は、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側部材の内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項106~112のいずれか一項に記載の方法。
【0436】
条項114。バルーンカテーテルの近位段部部材を外側シェルの近位陥凹部内に置くことと、バルーンカテーテルの遠位段部部材を外側シェルの遠位陥凹部内に置くことと、内側部材を近位陥凹部と遠位陥凹部との間の中間陥凹部内に置くことと、をさらに含む、条項106~113のいずれか一項に記載の方法。
【0437】
条項115。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
外側シェルと、
外側シェル内に配設されている内側スリーブであって、内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有する、内側スリーブと、を備え、
内側スリーブは、第1および第2の分離可能な部分を備え、各々内腔の一セクションを画成する内側表面を有し、第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有し、
内腔は、バルーンが萎んでいるときに第1の直径を有し、バルーンが膨張しているときに第2の直径を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きい、バルーンカバー。
【0438】
条項116。内側スリーブは、内腔が第1の直径から第2の直径に拡大するときに固定された軸方向の長さを有する、条項115に記載のバルーンカバー。
【0439】
条項117。外側シェルは、内側スリーブよりも硬質である、条項115~116のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0440】
条項118。内側スリーブは、エラストマーから作られる、条項115~117のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0441】
条項119。外側スリーブは、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、第2のシェル部材は第1のシェル部材にヒンジで接続される、条項115~118のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0442】
条項120。第1のシェル部材は、第1の結合部材を含み、第2のシェル部材は、第2の結合部材を含み、第1の結合部材は、第2の結合部材に解放可能に接続され、それにより、第1および第2の結合部材は、互いに嵌合して結合されクラムシェル形成することができるように構成される、条項119に記載のバルーンカバー。
【0443】
条項121。内側スリーブは、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側スリーブの内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項115~120のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0444】
条項122。1つ以上の脚部は、内側スリーブの内腔が第1の直径を有するときに第1の長さを有し、内側スリーブの内腔が第2の直径に変化したときに第2の長さまで圧縮され、第2の長さは第1の長さよりも短い、条項121に記載のバルーンカバー。
【0445】
条項123。外側シェルの内側表面は、1つ以上の脚部のうちの少なくとも1つを受け入れて内側スリーブを外側シェルにしっかりと結合するように構成されているレセプタクルを備える、条項121~122のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0446】
条項124。1つ以上の脚部は、互いに平行であり、内壁部分の周りで円周方向に延在する、条項122~123のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0447】
条項125。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
外側シェルと、
外側シェル内に配設されている内側スリーブであって、内側スリーブは、バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部を受け入れるように構成されている内腔を画成する内側表面を有する、内側スリーブと、を備え、
内腔は、バルーンが萎んでいるときに第1の直径を有し、バルーンが膨張しているときに第2の直径を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きく、
内側スリーブは、内腔が第1の直径から第2の直径に拡大するときに固定された軸方向の長さを有する、バルーンカバー。
【0448】
条項126。外側シェルは、内側スリーブよりも硬質である、条項125に記載のバルーンカバー。
【0449】
条項127。内側スリーブは、エラストマーから作られる、条項125~126のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0450】
条項128。内側スリーブは、第1および第2の分離可能な部分を備え、各々内腔の一セクションを画成する半円筒形内側表面を有し、第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有する、条項125~127のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0451】
条項129。外側シェルは、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、第2のシェル部材は第1のシェル部材にヒンジで接続される、条項125~128のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0452】
条項130。第1のシェル部材は、第1の結合部材を含み、第2のシェル部材は、第2の結合部材を含み、第1の結合部材は、第2の結合部材に解放可能に接続され、それにより、第1および第2の結合部材は、互いに嵌合して結合されクラムシェルを形成することができるように構成される、条項129に記載のバルーンカバー。
【0453】
条項131。内側スリーブは、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側スリーブの内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項125~130のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0454】
条項132。1つ以上の脚部は、内側スリーブの内腔が第1の直径を有するときに第1の長さを有し、内側スリーブの内腔が第2の直径に変化したときに第2の長さまで圧縮され、第2の長さは第1の長さよりも短い、条項131に記載のバルーンカバー。
【0455】
条項133。外側シェルの内側表面は、1つ以上の脚部のうちの少なくとも1つを受け入れて内側スリーブを外側シェルにしっかりと結合するように構成されているレセプタクルを備える、条項130~131のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0456】
条項134。内側スリーブは、内腔の近位端のところに配置されているテーパを付けられた近位開口部と、内腔の遠位端のところに配置されているテーパを付けられた遠位開口部と、をさらに画成し、内腔の中間部分は、バルーンを膨張させる前にテーパを付けられた近位開口部とテーパを付けられた遠位開口部の両方よりも小さい直径を有する、条項125~133のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0457】
条項135。医療アセンブリであって、
膨張可能バルーンを備えるバルーンカテーテルと、
外側シェルと、外側シェル内に配設されている内側部材とを備えるバルーンカバーであって、内側部材は内腔を画成する内側表面を有する、バルーンカバーと、を備え、
バルーンは、内側部材の内腔内に配設され、
内腔は、バルーンが膨張したときに第2の直径になるまで拡張し、バルーンが萎んだときに第1の直径になるまで収縮するように構成され、第2の直径は第1の直径よりも大きい、医療アセンブリ。
【0458】
条項136。内側部材は、内腔が第1の直径から第2の直径に拡大するときに、または第2の直径から第1の直径に縮小するときに、固定された軸方向の長さを維持する、条項135に記載のアセンブリ。
【0459】
条項137。外側シェルは、内側部材よりも硬質である、条項135~136のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0460】
条項138。内側部材は、第1および第2の分離可能な部分を備え、各々内腔の一セクションを画成する半円筒形内側表面を有し、第1の部分は、内腔を形成するために第2の部分のそれぞれの長手方向の縁と嵌合して係合するように構成されている長手方向の縁を有する、条項135~137のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0461】
条項139。外側シェルは、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、第2のシェル部材は第1のシェル部材にヒンジで接続される、条項135~138のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0462】
条項140。第1のシェル部材は、第1の結合部材を含み、第2のシェル部材は、第2の結合部材を含み、第1の結合部材は、第2の結合部材に解放可能に接続され、それにより、第1および第2の結合部材は、互いに嵌合して結合されクラムシェルを形成することができるように構成される、条項139に記載のアセンブリ。
【0463】
条項141。内側部材は、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側部材の内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項135~140のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0464】
条項142。1つ以上の脚部は、内腔が第1の直径から第2の直径に拡張するときに第1の長さから第2の長さに短縮され、内腔が第2の直径から第1の直径に収縮するときに第2の長さから第1の長さに戻り、第1の長さは第2の長さよりも大きい、条項141に記載のアセンブリ。
【0465】
条項143。外側シェルの内側表面は、1つ以上の脚部のうちの少なくとも1つを受け入れて内側部材を外側シェルにしっかりと結合するように構成されているレセプタクルを備える、条項141~142のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0466】
条項144。外側シェルは、近位陥凹部、遠位陥凹部、および近位陥凹部と遠位陥凹部との間の中間陥凹部、を備え、内側部材は、中間陥凹部内に配設され、バルーンカテーテルの近位段部部材は、近位陥凹部内に配設され、バルーンカテーテルの遠位段部部材は、遠位陥凹部内に配設される、条項135~143のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0467】
条項145。バルーンカテーテルのバルーンを膨張させる方法であって、
バルーンカバーの内側に配設されているバルーンを受け入れることであって、バルーンは萎んだ状態にある、受け入れることと、
バルーンを少なくとも部分的に膨張させて部分的に膨張した状態にするために流体源からバルーン内に膨張流体を注入することと、を含み、
バルーンカバーは、外側シェルと、外側シェルの内側およびバルーンの周りに配設されている内側部材と、を備え、
バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させることで、内側部材の内腔を初期状態から変形した状態に変形し、内腔は、初期状態で第1の直径を有し、変形した状態で第2の直径を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きい、方法。
【0468】
条項146。膨張流体をバルーンから取り除いてバルーンを部分的に膨張した状態から萎んだ状態に戻し、それにより、内側部材の内腔を変形された状態から初期状態に戻させることをさらに含む、条項145に記載の方法。
【0469】
条項147。内側部材は、内腔が初期状態と変形された状態との間で変化したときに固定された軸方向長さを維持する、条項145~146のいずれか一項に記載の方法。
【0470】
条項148。外側シェルは、バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させたときに変形不可能である、条項145~147のいずれか一項に記載の方法。
【0471】
条項149。バルーンを流体源に接続することをさらに含む、条項145~148のいずれか一項に記載の方法。
【0472】
条項150。内側部材の第1および第2の分離可能な部分を使用して内腔を形成することをさらに含み、各部分は内側表面を有し、内腔を形成することは、それぞれの内側表面が一緒に連結されて円周方向に連続的な内側表面を形成するように第1の部分の長手方向縁を第2の部分のそれぞれの長手方向縁と嵌合して係合させることを含む、条項145~149のいずれか一項に記載の方法。
【0473】
条項151。外側シェルを係止することをさらに含み、外側シェルは、ヒンジ付き部分のところで互いに固定して接続されている第1および第2のシェル部材を備え、外側シェルを係止することは、第1および第2のシェル部材のヒンジ付きでない部分を一緒に結合してクラムシェルを形成することを含む、条項145~150のいずれか一項に記載の方法。
【0474】
条項152。内側部材は、内腔を取り囲む内壁部分と、内壁部分から外向きに延在する1つ以上の脚部と、を備え、1つ以上の脚部は、内側部材の内壁部分と外側シェルの内側表面との間に1つ以上の空洞を形成するように外側シェルの内側表面を圧迫する、条項145~151のいずれか一項に記載の方法。
【0475】
条項153。バルーンカテーテルの近位段部部材を外側シェルの近位陥凹部内に置くことと、バルーンカテーテルの遠位段部部材を外側シェルの遠位陥凹部内に置くことと、内側部材を近位陥凹部と遠位陥凹部との間の中間陥凹部内に置くことと、をさらに含む、条項145~152のいずれか一項に記載の方法。
【0476】
条項154。バルーンを萎んだ状態から部分的に膨張した状態に膨張させ、その後バルーンを部分的に膨張した状態から萎んだ状態に複数のサイクルで萎ませることを循環的に行うことをさらに含む、条項145~153のいずれか一項に記載の方法。
【0477】
条項155。内側スリーブは、第1および第2の分離可能なスリーブ部分を備え、その各々は、壁部分と、壁部分から半径方向内向きに延在する1つ以上のリブ部分と、を含み、各壁部分は、1つ以上のリブ部分によって隔てられている複数の壁セグメントを備え、各壁セグメントは2つの長手方向縁と、2つの長手方向縁の間に延在する壁表面と、を備え、各リブ部分は、2つの半径方向縁と、2つの半径方向縁の間に延在するリブ表面と、を備える、条項75~78のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0478】
条項156。第1のスリーブ部分の各リブ部分の2つの半径方向縁は、第2のスリーブ部分の対応するリブ部分の2つの半径方向縁を嵌合して係合させて第1のスリーブ部分のリブ表面が第2のスリーブ部分の対応するリブ表面と隣接し内腔を画成する1つ以上のリブエンクロージャを形成するように構成され、第1のスリーブ部分の各壁セグメントの2つの長手方向縁は、第2のスリーブ部分の対応する壁セグメントの2つの長手方向縁を嵌合して係合させて第1のスリーブ部分の壁表面が第2のスリーブ部分の対応する壁表面と隣接し1つ以上のリブ部分によって隔てられる複数の壁エンクロージャを形成するように構成される、条項155に記載のバルーンカバー。
【0479】
条項157。複数の壁エンクロージャは、内腔の直径が第1の直径であるときに第3の直径を画成し、第3の直径は、第1の直径よりも大きい、条項156に記載のバルーンカバー。
【0480】
条項158。複数の壁エンクロージャは、内腔の直径が第2の直径であるときに第4の直径を画成し、第4の直径は、第2の直径よりも大きい、条項157に記載のバルーンカバー。
【0481】
条項159。第1または第2のスリーブ部分の任意の2つの隣接するリブ部分は、2つの隣接するリブ部分のうちの一方の2つの半径方向縁が、他方の隣接するリブ部分のそれぞれの2つの半径方向縁に関して角度を成して延在するような円周方向オフセットを有するように構成される、条項155~158のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0482】
条項160。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
第1のシェル部材および第2のシェル部材であって、第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、バルーンカテーテルの遠位部分を受け入れるように構成されている内腔を画成するように構成される、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、
第1のシェル部材は、複数の第1の空洞と並置されている複数の第1の楔を含み、第2のシェル部材は、複数の第2の空洞と並置されている複数の第2の楔を含み、
第1の楔は、第1および第2のシェル部材が互いに嵌合して係合されたときに、複数の第1の楔が複数の第2の空洞によって受け入れられ、複数の第2の楔が複数の第1の空洞によって受け入れられるように第2の楔によりオフセットされる、バルーンカバー。
【0483】
条項161。第1および第2のシェル部材は、互いに完全に分離可能である、条項160に記載のバルーンカバー。
【0484】
条項162。第1および第2のシェル部材は、第1および第2のシェル部材がバルーンカテーテルの遠位端部分の周りで開閉することを可能にするヒンジによって隣接する長手方向縁に沿って互いに接続される、条項160に記載のバルーンカバー。
【0485】
条項163。第1および第2のシェル部材は、嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために互いに係合するように構成されているそれぞれのラッチを備える、条項162に記載のバルーンカバー。
【0486】
条項164。嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために第1および第2のシェル部材の上を摺動するように構成されているスリーブをさらに備える、条項160~163のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0487】
条項165。内腔は、バルーンカテーテルの外側シャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、バルーンカテーテルのノーズコーンを受け入れるように構成されているノーズコーンセクションと、バルーンカテーテルの段部アセンブリ上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションと、を備え、バルーンセクションは、シャフトセクションとノーズコーンセクションとの間に配置される、条項160~164のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0488】
条項166。バルーンセクションは、バルーンアセンブリの近位段部上に装着されているバルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位段部部分と、バルーンアセンブリの遠位段部上に装着されているバルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位段部部分と、近位段部部分と遠位段部部分との間の中間部分と、を備え、中間部分は、バルーンの近位部分と遠位部分との間に配置されているバルーンの弁保持部分を受け入れるように構成される、条項165に記載のバルーンカバー。
【0489】
条項167。内腔は、第1および第2のシェル部材の内側表面によって画成される変化する直径を有し、中間部分は、近位段部部分の遠位端部分および遠位段部部分の近位端部分よりも小さい直径を有する、条項166に記載のバルーンカバー。
【0490】
条項168。第1および第2の楔、ならびに第1および第2の空洞は、バルーンセクション内にある、条項165~167のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0491】
条項169。ノーズコーンセクションは、ネック部分を備え、ネック部分は、ノーズコーンセクションの残り部分よりも小さい直径を有する、条項165~168のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0492】
条項170。シャフトセクションは、複数の中央通路を備え、各中央通路は第1および第2のシェル部材のそれぞれの内壁から半径方向内向きに延在する対応する一対の対向リブ部材によって形成され、各リブ部材は、2つの半径方向縁と、2つの半径方向縁の間に延在する半円形リブ表面と、を備え、対向するリブ部材の2つのリブ表面は、それぞれの中央通路の内側表面を一緒に画成し、任意の2つの隣接する中央通路は、2つの隣接する中央通路を形成するリブ部材の間に配置されているチャンバによって分離され、チャンバは、複数の中央通路よりも大きい直径を有する、条項165~169のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0493】
条項171。第1のシェル部材は、2つの対向する第1の長手方向縁を有し、第2のシェル部材は、2つの対向する第2の長手方向縁を有し、第1の長手方向縁は、対応する第2の長手方向縁と嵌合して、2つの長手方向分割線を形成するように構成される、条項160~170のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0494】
条項172。第1の楔および第1の空洞は、第1の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置され、第2の楔および第2の空洞は、第2の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置される、条項171に記載のバルーンカバー。
【0495】
条項173。2つの対向する第1の長手方向縁に沿って配置されている第1の楔および第1の空洞は、第1のシェル部材の軸方向の軸の周りに対称的であり、2つの対向する第2の長手方向縁に沿って配置されている第2の楔および第2の空洞は、第2のシェル部材の軸方向の軸の周りで対称的である、条項172に記載のバルーンカバー。
【0496】
条項174。第1および第2の楔は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より上に突起し、第1および第2の空洞は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より下に陥凹する、条項171~173のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0497】
条項175。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
バルーンカテーテルの遠位端部分を囲むために互いに嵌合して係合するように構成されている第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、
第1のシェル部材は、複数の第1の楔および第1の空洞を備え、第2のシェル部材は、複数の第2の楔および第2の空洞を備え、第1の楔および第1の空洞は、第1のシェルおよび第2のシェルが互いに嵌合して係合したときに対応する第2の空洞および第2の楔と連動するように構成される、バルーンカバー。
【0498】
条項176。第1および第2のシェル部材は、互いに完全に分離可能である、条項175に記載のバルーンカバー。
【0499】
条項177。第1および第2のシェル部材は、第1および第2のシェル部材がバルーンカテーテルの遠位端部分の周りで開閉することを可能にするヒンジによって隣接する長手方向縁に沿って互いに接続される、条項175に記載のバルーンカバー。
【0500】
条項178。第1および第2のシェル部材は、嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために互いに係合するように構成されているそれぞれのラッチを備える、条項177に記載のバルーンカバー。
【0501】
条項179。嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために第1および第2のシェル部材の上を摺動するように構成されているスリーブをさらに備える、条項177~178のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0502】
条項180。第1および第2のシェル部材の内側表面は、内腔を画成し、内腔はバルーンカテーテルの外側シャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、バルーンカテーテルのノーズコーンを受け入れるように構成されているノーズコーンセクションと、バルーンカテーテルの段部アセンブリ上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションと、を備え、バルーンセクションは、シャフトセクションとノーズコーンセクションとの間に配置される、条項175~179のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0503】
条項181。バルーンセクションは、バルーンアセンブリの近位段部上に装着されているバルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位段部部分と、バルーンアセンブリの遠位段部上に装着されているバルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位段部部分と、近位段部部分と遠位段部部分との間の中間部分と、を備え、中間部分は、バルーンの近位部分と遠位部分との間に配置されているバルーンの弁保持部分を受け入れるように構成される、条項180に記載のバルーンカバー。
【0504】
条項182。内腔は、第1および第2のシェル部材の内側表面によって画成される変化する直径を有し、中間部分は、近位段部部分の遠位端部分および遠位段部部分の近位端部分よりも小さい直径を有する、条項181に記載のバルーンカバー。
【0505】
条項183。第1および第2の楔、ならびに第1および第2の空洞は、バルーンセクション内にある、条項180~182のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0506】
条項184。ノーズコーンセクションは、ネック部分を備え、ネック部分は、ノーズコーンセクションの残り部分よりも小さい直径を有する、条項180~183のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0507】
条項185。シャフトセクションは、複数の中央通路を備え、各中央通路は第1および第2のシェル部材のそれぞれの内壁から半径方向内向きに延在する対応する一対の対向リブ部材によって形成され、各リブ部材は、2つの半径方向縁と、2つの半径方向縁の間に延在する半円形リブ表面と、を備え、対向するリブ部材の2つのリブ表面は、それぞれの中央通路の内側表面を一緒に画成し、任意の2つの隣接する中央通路は、2つの隣接する中央通路を形成するリブ部材の間に配置されているチャンバによって分離され、チャンバは、複数の中央通路よりも大きい直径を有する、条項180~184のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0508】
条項186。第1のシェル部材は、2つの対向する第1の長手方向縁を有し、第2のシェル部材は、2つの対向する第2の長手方向縁を有し、第1の長手方向縁は、対応する第2の長手方向縁と嵌合して、2つの長手方向分割線を形成するように構成される、条項175~185のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0509】
条項187。第1の楔および第1の空洞は、第1の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置され、第2の楔および第2の空洞は、第2の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置される、条項186に記載のバルーンカバー。
【0510】
条項188。2つの対向する第1の長手方向縁に沿って配置されている第1の楔および第1の空洞は、第1のシェル部材の軸方向の軸の周りに対称的であり、2つの対向する第2の長手方向縁に沿って配置されている第2の楔および第2の空洞は、第2のシェル部材の軸方向の軸の周りで対称的である、条項187に記載のバルーンカバー。
【0511】
条項189。第1および第2の楔は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より上に突起し、第1および第2の空洞は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より下に陥凹する、条項186~188のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0512】
条項190。医療アセンブリであって、
膨張可能バルーンを備えるバルーンカテーテルと、
第1のシェル部材および第2のシェル部材を含むバルーンカバーと、を備え、
第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、少なくとも膨張可能バルーンを受け入れるように構成されている内腔を画成するように構成され、
第1のシェル部材は、複数の第1の楔および第1の空洞を備え、第2のシェル部材は、複数の第2の楔および第2の空洞を備え、第1の楔および第1の空洞は、第1のシェルおよび第2のシェルが互いに嵌合して係合したときに対応する第2の空洞および第2の楔と連動するように構成される、医療アセンブリ。
【0513】
条項191。第1および第2のシェル部材は、互いに完全に分離可能である、条項190に記載のアセンブリ。
【0514】
条項192。第1および第2のシェル部材は、第1および第2のシェル部材がバルーンカテーテルの遠位端部分の周りで開閉することを可能にするヒンジによって隣接する長手方向縁に沿って互いに接続される、条項190に記載のアセンブリ。
【0515】
条項193。第1および第2のシェル部材は、嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために互いに係合するように構成されているそれぞれのラッチを備える、条項192に記載のアセンブリ。
【0516】
条項194。嵌合して係合されている第1および第2のシェル部材を保持するために第1および第2のシェル部材の上を摺動するように構成されているスリーブをさらに備える、条項190~193のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0517】
条項195。バルーンカテーテルは、第1のシャフトと、第1のシャフトの内腔を貫通する第2のシャフトと、バルーンをそれに装着するように構成される段部アセンブリと、ノーズコーンと、を備え、段部アセンブリは、近位段部と、互いに軸方向に離間する遠位段部と、を備え、近位段部は、第2のシャフトの遠位端部分に接続され、遠位段部は、ノーズコーンに接続される、条項190~194のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0518】
条項196。内腔は、第1のシャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、ノーズコーンを受け入れるように構成されるノーズコーンセクションと、段部アセンブリ上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションと、を備える、条項195に記載のアセンブリ。
【0519】
条項197。バルーンセクションは、近位段部上に装着されているバルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位段部部分と、遠位段部上に装着されているバルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位段部部分と、近位段部部分と遠位段部部分との間の中間部分と、を備え、中間部分は、バルーンの近位部分と遠位部分との間に配置されているバルーンの弁保持部分を受け入れるように構成される、条項196に記載のアセンブリ。
【0520】
条項198。内腔は、第1および第2のシェル部材の内側表面によって画成される変化する直径を有し、中間部分は、近位段部部分の遠位端部分および遠位段部部分の近位端部分よりも小さい直径を有する、条項197に記載のバルーンカバー。
【0521】
条項199。第1および第2の楔、ならびに第1および第2の空洞は、バルーンセクション内にある、条項196~198のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0522】
条項200。ノーズコーンセクションは、ネック部分を備え、ネック部分は、ノーズコーンセクションの残り部分よりも小さい直径を有する、条項196~199のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0523】
条項201。シャフトセクションは、複数の中央通路を備え、各中央通路は第1および第2のシェル部材のそれぞれの内壁から半径方向内向きに延在する対応する一対の対向リブ部材によって形成され、各リブ部材は、2つの半径方向縁と、2つの半径方向縁の間に延在する半円形リブ表面と、を備え、対向するリブ部材の2つのリブ表面は、それぞれの中央通路の内側表面を一緒に画成し、任意の2つの隣接する中央通路は、2つの隣接する中央通路を形成するリブ部材の間に配置されているチャンバによって分離され、チャンバは、複数の中央通路よりも大きい直径を有する、条項196~200のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0524】
条項202。第1のシェル部材は、2つの対向する第1の長手方向縁を有し、第2のシェル部材は、2つの対向する第2の長手方向縁を有し、第1の長手方向縁は、対応する第2の長手方向縁と嵌合して、2つの長手方向分割線を形成するように構成される、条項190~201のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0525】
条項203。第1の楔および第1の空洞は、第1の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置され、第2の楔および第2の空洞は、第2の長手方向縁に隣接し、それに沿って配置される、条項202に記載のアセンブリ。
【0526】
条項204。2つの対向する第1の長手方向縁に沿って配置されている第1の楔および第1の空洞は、第1のシェル部材の軸方向の軸の周りに対称的であり、2つの対向する第2の長手方向縁に沿って配置されている第2の楔および第2の空洞は、第2のシェル部材の軸方向の軸の周りで対称的である、条項203に記載のアセンブリ。
【0527】
条項205。第1および第2の楔は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より上に突起し、第1および第2の空洞は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より下に陥凹する、条項202~204のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【0528】
条項206。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
第1のシェル部材および第2のシェル部材であって、第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、バルーンカテーテルの遠位部分を受け入れるように構成されている内腔を画成するように構成される、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、
内腔は、バルーンカテーテルの遠位端部分上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションを備え、バルーンセクションは、バルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位コンパートメントと、バルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位コンパートメントと、近位コンパートメントと遠位コンパートメントとの間の中間コンパートメントであって、中間コンパートメントは、バルーンの弁保持部分を受け入れるように構成される、中間コンパートメントと、を備え、
遠位コンパートメントは、近位領域と、遠位領域と、近位領域と遠位領域との間の中間領域と、を備え、遠位領域は、近位領域よりも小さい直径を有し、中間領域は、遠位領域よりも小さい直径を有する、バルーンカバー。
【0529】
条項207。近位コンパートメントは、近位部分と遠位部分とを備え、遠位部分は、遠位部分の遠位端から遠位部分の近位端へ半径方向内向きに先細りになり、近位部分は、その軸方向長さに沿って実質的に一定の直径を有する、条項206に記載のバルーンカバー。
【0530】
条項208。遠位コンパートメントの近位領域は、近位領域の近位端から近位領域の遠位端へ半径方向内向きに先細りになり、遠位コンパートメントの遠位領域は、遠位領域の遠位端から遠位領域の近位端へ半径方向内向きに先細りになる、条項206~207のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0531】
条項209。バルーンセクションの中間コンパートメントは、バルーンセクションの遠位コンパートメントの近位端および近位コンパートメントの遠位端よりも小さい直径を有する、条項206~208のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0532】
条項210。内腔は、バルーンカテーテルの中間シャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、バルーンカテーテルのノーズコーンを受け入れるように構成されているノーズコーンセクションと、を備え、バルーンセクションは、シャフトセクションとノーズコーンセクションとの間に配置される、条項206~209のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0533】
条項211。第1のシェル部材は、2つの対向する第1の長手方向縁を有し、第2のシェル部材は、2つの対向する第2の長手方向縁を有し、第1の長手方向縁は、対応する第2の長手方向縁と嵌合して、2つの長手方向分割線を形成するように構成される、条項206~210のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0534】
条項212。第1のシェル部材は、複数の第1の楔および第1の空洞を備え、第2のシェル部材は、複数の第2の楔および第2の空洞を備え、第1の楔および第1の空洞は、第1のシェルおよび第2のシェルが互いに嵌合して係合したときに対応する第2の空洞および第2の楔と連動するように構成される、条項211に記載のバルーンカバー。
【0535】
条項213。第1の楔および第1の空洞は、第1の長手方向縁に対して垂直であり、第2の楔および第2の空洞は、第2の長手方向縁に対して垂直である、条項212に記載のバルーンカバー。
【0536】
条項214。第1および第2の楔は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より上に突出し、第1および第2の空洞は、それぞれの第1および第2の長手方向縁より下に陥凹する、条項212~213のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0537】
条項215。第1の楔および第1の空洞は、第1の長手方向縁に沿って配設され、第2の楔および第2の空洞は、第2の長手方向縁に沿って配設される、条項212~214のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0538】
条項216。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーであって、
第1のシェル部材および第2のシェル部材であって、第1および第2のシェル部材は、互いに嵌合して係合し、第1および第2のシェル部材の内壁がバルーンカテーテルの遠位部分を受け入れるように適合された内腔を画成するように構成される、第1のシェル部材および第2のシェル部材を備え、
内腔は、バルーンカテーテルの遠位端部分上に装着されているバルーンを受け入れるように構成されているバルーンセクションを備え、バルーンセクションは、バルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位コンパートメントと、バルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位コンパートメントと、近位コンパートメントと遠位コンパートメントとの間の中間コンパートメントであって、中間コンパートメントは、バルーンの弁保持部分を受け入れるように構成される、中間コンパートメントと、を備え、
第1および第2のシェル部材の内壁は、バルーンが内腔内に保持されるときにバルーンの少なくとも一部分に窪みを形成するように整形される、バルーンカバー。
【0539】
条項217。第1および第2のシェル部材の内壁は、バルーンの少なくとも一部分内に窪みを形成するために半径方向内向きに延在する少なくとも1つの半径方向の突起部を備える、条項216に記載のバルーンカバー。
【0540】
条項218。半径方向突起部は、第1のシェル部材の内壁から半径方向内向きに延在する第1の半円形半径方向突起部と、第2のシェル部材の内壁から半径方向内向きに延在する第2の半円形半径方向突起部と、を含み、第1および第2の半円形半径方向突起部は、第1および第2のシェル部材が互いに嵌合して係合しているときに円形半径方向突起部を形成する、条項217に記載のバルーンカバー。
【0541】
条項219。遠位コンパートメントに沿った第1および第2のシェル部材の内壁は、バルーンの遠位部分内に窪みを形成するように整形される、条項216~218のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0542】
条項220。遠位コンパートメントは、中間領域によって相互接続される近位領域および遠位領域を備え、遠位コンパートメントは、近位領域から中間領域まで半径方向内向きに先細りになり、次いで中間領域から遠位領域まで半径方向外向きに先細りになる、条項219に記載のバルーンカバー。
【0543】
条項221。遠位領域の遠位端は、近位領域の近位端よりも小さい直径を有する、条項220に記載のバルーンカバー。
【0544】
条項222。近位コンパートメントは、近位部分と遠位部分とを備え、遠位部分は、遠位部分の遠位端から遠位部分の近位端へ半径方向内向きに先細りになり、近位部分は、その軸方向長さに沿って実質的に一定の直径を有する、条項216~221のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0545】
条項223。近位コンパートメントの遠位端は、遠位コンパートメントの近位端よりも小さい直径を有し、中間コンパートメントは、近位コンパートメントの遠位端よりも小さい直径を有する、条項216~222のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0546】
条項224。内腔は、バルーンカテーテルの中間シャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、バルーンカテーテルのノーズコーンを受け入れるように構成されているノーズコーンセクションと、を備え、バルーンセクションは、シャフトセクションとノーズコーンセクションとの間に配置される、条項216~223のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0547】
条項225。第1のシェル部材は、第1のシェル部材の長さに沿って複数の第1の空洞と交互する複数の第1の楔を備え、第2のシェル部材は、第2のシェル部材の長さに沿って複数の第2の空洞と交互する複数の第2の楔を備え、第1の楔は、第1および第2のシェル部材が互いに嵌合して係合されたときに、複数の第1の楔が複数の第2の空洞によって受け入れられ、複数の第2の楔が複数の第1の空洞によって受け入れられるように第2の楔からオフセットされる、条項216~224のいずれか一項に記載のバルーンカバー。
【0548】
条項226。医療アセンブリであって、
膨張可能バルーンを備えるバルーンカテーテルであって、バルーンは近位部分と、遠位部分と、近位部分と遠位部分との間の弁保持部分と、を備える、バルーンカテーテルと、
バルーン内に少なくとも1つの窪みを形成するように構成される圧縮部材と、を備える、医療アセンブリ。
【0549】
条項227。圧縮部材は、バルーンの遠位部分が一般的に砂時計の形状を有するようにバルーンの遠位部分の近位端と遠位端との間でバルーンの遠位部分を半径方向に圧縮するように構成される、条項226に記載の医療アセンブリ。
【0550】
条項228。バルーンを受け入れるように構成されている内腔を有するバルーンカバーをさらに備え、内腔は、バルーンの近位部分を受け入れるように構成されている近位コンパートメントと、バルーンの遠位部分を受け入れるように構成されている遠位コンパートメントと、バルーンの弁保持部分を受け入れるように構成されている中間コンパートメントと、を備えるバルーンセクションを含み、遠位コンパートメントは、圧縮部材を備える、条項226~227のいずれか一項に記載の医療アセンブリ。
【0551】
条項229。遠位コンパートメントは、中間領域によって相互接続される近位領域および遠位領域を備え、圧縮部材は、中間領域の内壁から内向きに延在する半径方向突起部を備える、条項228に記載の医療アセンブリ。
【0552】
条項230。バルーンカテーテルは、バルーンシャフトと、バルーンシャフトの内腔を貫通する内側シャフトと、ノーズコーンと、バルーンの遠位部分内に配置されている遠位段部と、を備える、条項228~229のいずれか一項に記載の医療アセンブリ。
【0553】
条項231。バルーンカバーの内腔は、バルーンシャフトの遠位端部分を受け入れるように構成されているシャフトセクションと、ノーズコーンを受け入れるように構成されるノーズコーンセクションと、を備え、バルーンセクションは、シャフトセクションとノーズコーンセクションとの間に配置される、条項230に記載の医療アセンブリ。
【0554】
条項232。バルーンの近位部分は、近位部分と遠位部分とを備え、遠位部分は、遠位部分の遠位端から遠位部分の近位端へ半径方向内向きに先細りになり、近位部分は、その軸方向長さに沿って実質的に一定の直径を有する、条項230~231のいずれか一項に記載の医療アセンブリ。
【0555】
条項233。圧縮部材は、バルーンの周りに延在するように構成されている環状のバンドを備える、条項226~227のいずれか一項に記載の医療アセンブリ。
【0556】
条項234。環状のバンドは、シースに接続され、シースの遠位端は、シースがバルーンの遠位部分を少なくとも部分的に覆うようにバルーンの遠位端に接続される、条項230に記載の医療アセンブリ。
【0557】
条項235。半径方向に圧着された状態にあるバルーンの弁保持部分上に配設される人工弁をさらに備える、条項226~234のいずれか一項に記載の医療アセンブリ。
【0558】
条項236。バルーンカテーテルのためのバルーンカバーアセンブリであって、
バルーンカテーテルの遠位部分上に折り畳まれたバルーンを受け入れるように構成されている内腔を画成するカバー本体部であって、バルーンは、近位部分と、遠位部分と、近位部分および遠位部分を接続する弁保持部分と、を備える、カバー本体部と、
バルーンの少なくとも一部分を半径方向に圧縮するように構成されている少なくとも1つの圧縮部材と、を備える、バルーンカバーアセンブリ。
【0559】
条項237。圧縮部材は、カバー本体部の内壁の半径方向突起部を含み、半径方向突起部は、バルーンの少なくとも一部分と接触するように半径方向内向きに内腔内に貫入する、条項236に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0560】
条項238。半径方向突起部は、内腔を取り囲む、条項237に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0561】
条項239。圧縮部材は、バルーンの少なくとも一部分の周りに延在するように構成されている環状のバンドを含む、条項236に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0562】
条項240。環状のバンドは、バルーンの少なくとも一部分の周りで半径方向に圧縮可能である、条項239に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0563】
条項241。圧縮部材は、環状のバンドに接続されているシースをさらに含む、条項239~240のいずれか一項に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0564】
条項242。シースの遠位端は、バルーンの遠位部分の遠位端に接続される、条項241に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0565】
条項243。圧縮部材は、バルーンの少なくとも一部分の周りでピンと張られ得る縫合糸を含む、条項236に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0566】
条項244。圧縮部材は、バルーンの少なくとも一部分が一般的に砂時計の形状を有するようにバルーンの少なくとも一部分を半径方向に圧縮するように構成される、条項236~243のいずれか一項に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0567】
条項245。カバー本体部は、内腔を画成する第1および第2の分離可能なシェル部分を備える、条項236~244のいずれか一項に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0568】
条項246。少なくとも1つの圧縮部材は、バルーンの遠位部分の近位端と遠位端との間の配置においてバルーンの遠位部分を半径方向に圧縮するように構成される、条項236~245のいずれか一項に記載のバルーンカバーアセンブリ。
【0569】
条項247。方法であって、
バルーンが萎んだ状態にあるときに送達デバイスの遠位部分上でバルーンを折り畳むことであって、バルーンは、近位部分と、遠位部分と、近位部分および遠位部分を接続する弁保持部分と、を有し、遠位部分の遠位端は、遠位部分の近位端よりも小さい直径を有し、近位部分の遠位端は、近位部分の近位端よりも大きい直径を有し、弁保持部分は、遠位部分の近位端および近位部分の遠位端よりも小さい直径を有する、折り畳むことと、
遠位部分の遠位端と近位端との間の配置でバルーンの遠位部分を半径方向に圧縮することと、を含む、方法。
【0570】
条項248。バルーンの遠位部分を半径方向に圧縮した後、遠位端と近位端との間の配置におけるバルーンの遠位部分の直径は、バルーンの遠位部分の遠位端および近位端の直径よりも小さい、条項247に記載の方法。
【0571】
条項249。バルーンの遠位部分を半径方向に圧縮することは、バルーンを、バルーンの遠位部分を半径方向に圧縮する圧縮部材を有するバルーンカバー内に入れることを含む、条項247~248のいずれか一項に記載の方法。
【0572】
条項250。圧縮部材は、バルーンカバーの内壁の半径方向突起部を含む、条項249に記載の方法。
【0573】
条項251。バルーンの遠位部分を半径方向に圧縮することは、環状のバンドをバルーンの遠位部分の周りに置くことを含む、条項247~248のいずれか一項に記載の方法。
【0574】
条項252。バルーンの遠位部分の周りに環状のバンドを置いた後にバルーンカバーをバルーンの上に置くことをさらに含む、条項251に記載の方法。
【0575】
条項253。膨張流体をバルーン内に注入することと、バルーンがバルーンカバー内に入っている間に膨張流体をバルーンから抜き出すことと、をさらに含む、条項249、250、または252のいずれか一項に記載の方法。
【0576】
条項254。バルーンからバルーンカバーを取り外すことと、送達デバイスのシャフトをバルーンの近位部分の上に摺動させることと、をさらに含む、条項253に記載の方法。
【0577】
条項255。送達デバイスのシャフトをバルーンの近位部分の上に摺動させることで、バルーンの遠位部分を部分的に膨張させる、条項254に記載の方法。
【0578】
開示されている発明の原理が応用され得る多くの可能な実施形態に関して、例示されている実施形態は、本発明の好ましい例にすぎず、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきでないことは理解されるであろう。むしろ、本発明の範囲は、次の請求項によって定義される。
【符号の説明】
【0579】
10 人工心臓弁、人工弁
12 ステントまたはフレーム
14 弁構造
16 内側スカート
18 弁周囲外側封止部材または外側スカート
20 流入端部分
22 中間部分
24 流出端部分
26 弁尖
28 交連
30 交連窓
50 人工心臓弁、人工弁
52 ステントまたはフレーム
54 弁構造
56 封止部材
60 弁尖
62 流入縁
64 交連
72 角度付き支柱
74 セル、または開口部
76 内側層
78 外側層
100 送達デバイス
102 ハンドル
104 第1のシャフト
105 第2のシャフト
106 第3のシャフト
108 膨張可能バルーン
110 ノーズコーン
112 遠位端部分
114 人工弁
118 バルーン段部アセンブリ
120 近位段部
122 遠位段部
126 近位端部分
128 遠位端部分
130 弁保持部分
132 環状空間
134 回転可能つまみ
135 放射線不透過性マーカー
137 間隙
140 近位部分
142 遠位部分
143または145 軸方向の折り目
144 弁保持部分
146 折り目または襞
147 遠位端セクション
149 近位端セクション
150 近位端
152 遠位端
154 遠位端
156 近位端
160 遠位段部
162 フレア状遠位カラー部材
163 円筒形シャフト部分
164 遠位段部フィン
166 ノーズコーン部分
167 第1のテーパ付き部分
168 円筒形部分
169 第2のテーパ付き部分
170 近位段部
172 フレア状近位カラー部材
173 円筒形シャフト部分
174 シャフト部分
180 遠位脚部
182 近位脚部
183 近位端部分
184 第1の放射状折り目
185 第2の放射状折り目
186 ポケット
188 鈍角放射状折り目
190 放射状セクション
200 保護カバーアセンブリ
202a 第1のカバー部分
202b 第2のカバー部分
204 スリーブ
206 遠位陥凹部
208 中間陥凹部
210 近位陥凹部
300 膨張可能バルーン
302 弁保持部分
304 遠位テーパ付き部分
306 近位テーパ付き部分
308 遠位脚部
310 近位脚部
312 レーザーマーキング
314 レーザーマーキング
316 折り目
318 折り目
320 遠位端
322 放射状折り目
324 近位端
326 放射状折り目
328 遠位端セクション
330 近位端セクション
340、342 開口部
350 拘束部材
400 保護カバー
402a、402b カバー部分
404 ヒンジ
406a、406b ラッチ部分
408 遠位陥凹部分
410 中間陥凹部分
412 近位陥凹部分
414 スリーブ
414 遠位開口部
416 近位開口部
500 送達デバイス
502 第1のサブアセンブリ
504 第2のサブアセンブリ
600 バルーンカバー
602 外側シェル
602a 第1のシェル部材
602b 第2のシェル部材
604 内側スリーブ
604a 第1の部分
604b 第2の部分
606 内側表面
606aまたは606b 内側表面
608 内腔
612a 隆起部
612b 片持ち梁タブ
614a 拡大されたリムまたは縁部分
614b スロット
616 凹み
618a 長手方向縁
618b 長手方向縁
620 近位陥凹部
622 遠位陥凹部
624 中間陥凹部
626 テーパ付き近位開口部
628 テーパ付き遠位開口部
630 中間部分
632 内壁部分
632a、632b 壁部分
634 脚部
636 内側表面
638 空洞
640a、640b レセプタクル
642a、642b 足部分
670 送達カテーテル
672 外側シャフト
674 内側シャフト
676 ノーズコーン
680 折り畳まれたバルーン
682 近位端部分
684 遠位端部分
686 弁保持部分
690 近位段部
692 遠位段部
700 バルーンカバー
702 外側シェル
702a 第1のシェル部材
702b 第2のシェル部材
704 内側スリーブ
704a 第1の分離可能なスリーブ部分
704b 第2の分離可能なスリーブ部分
710 ヒンジ
712a、712b ラッチ部分
726 近位開口部
728 遠位開口部
732a、732b 壁部分
733a、733b 近位端プレート
734a、734b リブ部分
735a、735b 遠位端プレート
736a、736b 壁セグメント
740a、740b 長手方向縁
742a、742b 壁表面
743a、743b 半径方向縁
744a、744b 半径方向縁
745a、745b 半径方向縁
746a、746b リブ表面
747a、747b 内側表面
748a、748b 内側表面
750 リブエンクロージャ
752 壁エンクロージャ
760a、760b、760c、760d、760e 分割線
800 バルーンカバー
802a 第1のシェル部材
802b 第2のシェル部材
804a、804b 内側表面(または「内側壁」)
806 内腔
808 近位シャフトセクション
810 中間バルーンセクション
812 遠位ノーズコーンセクション
814 近位段部部分
816 遠位段部部分
818 中間部分
820 ネック部分
822a、822b 半環状リング
824 中央通路または開口部
826a、826b 対向リブ部材
830a、830b リブ表面
828a(または828b) 半径方向縁
830a(または830b) 半円形リブ表面
832 チャンバ
840a 第1の長手方向縁
840b 第2の長手方向縁
842a 第1の楔
842b 第2の楔
844a 第1の空洞
844b 第2の空洞
870 送達デバイス
874 ノーズコーン
876 バルーンシャフト
878 内側シャフト
880 膨張可能バルーン
882 近位部分
884 遠位部分
886 弁保持部分
890 段部アセンブリ
892 近位段部
894 遠位段部
900 バルーンカバー
902a 第1のシェル部材
902b 第2のシェル部材
904a、904b 内側表面(または「内側壁」)
906 内腔
908 シャフトセクション
910 バルーンセクション
911 遠位部分
912 ノーズコーンセクション
913 近位部分
914 近位コンパートメント
914d 遠位端
915 近位領域
915p 近位端
916 遠位コンパートメント
916m 中間領域
916p 近位端
917 遠位領域
917d 遠位端
918 中間コンパートメント
920a 第1の半円形半径方向突起部
920b 第2の半円形半径方向突起部
922 環状のバンドまたはリング
924 可撓性シース
924d 遠位端部
924p 近位端部分
940a 第1の長手方向縁
940b 第2の長手方向縁
942a 第1の楔
942b 第2の楔
944a 第1の空洞
944b 第2の空洞
970 送達デバイス
972 第1のシャフト
973 可撓性先端部材
974 ノーズコーン
976 第2のシャフト
978 第3のシャフト
979 ガイドワイヤ
980 膨張可能バルーン
981 近位部分
982 近位部分
982d 遠位端部分
982p 近位端部分
983 遠位部分
984 遠位部分
984d 遠位端部分
984m 半径方向に凹んだ中間部分
984m' テーパ付き円錐形状
984p 近位端部分
986 弁保持部分
990 段部アセンブリ
992 セクション
994 遠位段部
【国際調査報告】