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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-01
(54)【発明の名称】電気的プラグコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/506 20060101AFI20221124BHJP
   H01R 24/64 20110101ALI20221124BHJP
【FI】
H01R13/506
H01R24/64
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022518992
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 EP2020025424
(87)【国際公開番号】W WO2021058127
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】A50815/2019
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501016102
【氏名又は名称】ノイトリーク・アクティエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ドプラー
【テーマコード(参考)】
5E087
5E223
【Fターム(参考)】
5E087EE11
5E087FF06
5E087JJ09
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087MM09
5E087RR29
5E223AA01
5E223AA16
5E223AC13
5E223AC19
5E223AC21
5E223BA01
5E223BA06
(57)【要約】
本発明は、相補的なプラグコネクタ用の少なくとも2つの差し込み開口部(2)を備えたハウジング(1)とハウジング(1)内に配置されている、差し込み開口部(2)を通してアクセス可能な電気的な接点のための接触支持体(3)を有する、電気的プラグコネクタに関する。同心に配置されている2つのハウジング部分(5、6)が、底(8)によって、少なくとも1つの差し込み開口部(2)に対向する端部において、互いに結合されている。ハウジング部分(5、6)の間に、リング形状の間隙(7)が、相補的なプラグコネクタの差し込み突出部のためのリング形状の収容部として形成されている。接触支持体(3)のための収容部(9)が、内側に位置するハウジング部分(6)の内部に設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相補的なプラグコネクタ用の少なくとも1つの差し込み開口部(2)を有するハウジング(1)と、
ハウジング(1)内に配置されている、差し込み開口部を通してアクセス可能な電気的接点のための接触支持体(3)と、を有し、
ハウジング(1)は、同心に配置され長手方向に重なり合う2つのハウジング部分(5、6)を有し、
底(8)は、少なくとも1つの差し込み開口部(2)に対向する端部において、ハウジング部分(5、6)を互いに結合し、
同心のハウジング部分(5、6)の間のリング形状の間隙(7)は、相補的なプラグコネクタのプラグ突出部のための環状の収容部を形成する、電気的プラグコネクタにおいて、
接触支持体(3)のための収容部(9)は、内側のハウジング部分(6)の内部の、同心のハウジング部分(5、6)が重なる高さに形成され、
接触支持体(3)は、内側のハウジング部分(6)の長手セクション内へ延び、
前記長手セクションは、外側のハウジング部分(5)と重なり合う、
ことを特徴とする電気的プラグコネクタ。
【請求項2】
接触支持体(3)は、挿入部分として形成されており、
場合によっては、内側のハウジング部分(6)の内壁と接触支持体(3)との間にガイド構造が形成される、ことを特徴とする、請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項3】
接触支持体(3)とハウジング(1)との間の結合機構を特徴とする、請求項1又は2に記載のプラグコネクタ。
【請求項4】
結合機構は、係止結合又はスナップ結合として構成されていることを特徴とする、請求項3に記載のプラグコネクタ。
【請求項5】
接触支持体(3)用の、少なくとも1つのストッパ(32)を特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項6】
好ましくは外側のハウジング部分(5)の差し込み側の端部に位置決めされている、外側のハウジング部分(5)から径方向に張り出す取りつけフランジ(10)を特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項7】
取りつけフランジ(10)の前側を覆い、かつ差し込み開口部(2)の少なくとも1つに対応する孔(16)を有するシール(13)を特徴とする、請求項6に記載のプラグコネクタ。
【請求項8】
取りつけフランジ(10)の前側と場合によってはシール(13)も前側へ向かって覆うフロントプレート(19)を特徴とする、請求項6又は7に記載のプラグコネクタ。
【請求項9】
好ましくは接触支持体(3)に配置されている少なくとも1つのロック部材(23)を有する、差し込まれた相補的なプラグコネクタのためのロック機構(22)を特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項10】
ロック部材(23)からハウジング(1)及び場合によってはフロントプレート(19)内の孔を通ってハウジング(1)又はフロントプレート(19)の前側へ張り出すアンロック部材(24)を特徴とする、請求項9に記載のプラグコネクタ。
【請求項11】
アンロック部材(24)を収容するための、一体的に形成されたドーム(27)を有するシール(13)であって、前記ドーム(27)が前方へ張り出し、かつ好ましくはフロントプレート(19)を通してその前側へ張り出す、ことを特徴とする請求項7又は8及び9に記載のプラグコネクタ。
【請求項12】
XLR接点のために形成された接触支持体(3)を特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項13】
データプラグ、特にRJ45プラグのための接触用に形成された接触支持体(3)を特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載された電気的プラグコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
電気的プラグコネクタは、それがシャーシブッシュとも呼ばれる組み込みプラグコネクタであろうと、ケーブルプラグコネクタであろうと、典型的に、相補的なプラグコネクタ用の少なくとも1つの差し込み開口部を備えたハウジングと、このハウジング内に配置されている、差し込み開口部を通してアクセス可能な電気的接点用の接触支持体とからなる。
【0003】
ハウジングと支持体について、機械的な要請も電気的な要請も、きわめて様々であって、それによって、ハウジング変形例と接触支持体変形例の無数の組合せが生じ、それらの組合せは、所定の組合せにおいてしか互いに適合しない。同じ基準のプラグコネクタであっても、接点数又は接点配置が異なる場合には、大体において完全に異なるハウジングを使用しなければならず、それが個別部品の形成と保管における手間の増大をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服し、かつ、電気的プラグコネクタの構造を簡略化し、かつ各構成部品をその要請に応じて最適に構造化することができる装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項に記載の装置によって解決される。
【0006】
本発明に係る装置は、基本的に、2つの同心に配置されたハウジング部分、底(ハウジング部分の、少なくとも1つの差し込み開口部に対向する端部においてハウジング部分を互いに結合する)、同心のハウジング部分の間のリング形状の間隙(相補的なプラグコネクタのコネクタ突出部用のリング形状の収容部を形成する)及び内側に位置するハウジング部分の内部の接触支持体用の収容部を特徴としている。したがって、プラグ接続の簡単な形成と解除にとって特に重要な、機械的安定性を主として担うこのハウジングは、この課題のために最適に形成されている。これは、材料選択も含む。それに対して、接触支持体は、完全に電気的要請に合わせることができ、かつ単独で電気的接点の固定及びハウジング内の電気的に絶縁する配置を行うことができる。ハウジングの形態は、接触支持体の電気的要請とは関係ないので、特にハウジングの内側に位置するハウジング部分の内部の寸法に関して、常に等しく形成することができ、したがって多くのコネクタタイプのために使用可能な標準構成部品として設けることができる。
【0007】
好ましくは、接触支持体は、挿入部分として形成されており、かつ場合によっては内側のハウジング部分の内壁と接触支持体との間にガイド構造が形成されている。これが、ハウジングと接触支持体の合体を容易にし、かつハウジング内に接触支持体を正しく位置決めすることを保証する。
【0008】
本発明の好ましい実施形態において、差し込み及び引き抜きプロセスにおいて接触支持体の位置決めを確実に維持するために、接触支持体とハウジングの間に結合機構が設けられている。
【0009】
これは、好ましくは結合機構が係止結合又はスナップ結合として構成されることによって、簡単かつ機能的なやり方で実現される。
【0010】
好ましくは接触支持体のための少なくとも1つのストッパが設けられるという本発明の他の選択的な特徴によって、すべての同種に構築されたプラグコネクタのためにハウジング内に接触支持体を等しく位置決めすることは、保証される。
【0011】
本発明に係るプラグコネクタの好ましい実施形態において、その構造は、組み込みプラグコネクタ又はシャーシブッシュとして設けられており、かつ、好ましくは外側のハウジング部分の差し込み側の端部に位置決めされた、外側のハウジング部分から径方向に張り出す取りつけフランジを特徴としている。
【0012】
好ましくは、この構造においてシールが設けられており、そのシールは、取りつけフランジの前側を覆い、かつ差し込み開口部の少なくとも1つがそれに応じた孔を有している。
【0013】
別のオプション機能として、フロントプレートは、基礎となる部品と配置全体の安定性を保護する役割を果たし、取りつけフランジの前側を覆い、場合によってはシールも前側へ向かって覆う。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、プラグコネクタは、好ましくは接触支持体に配置され少なくとも1つのロック部材を有する、差し込まれた相補的なプラグコネクタのためのロック機構を特徴としている。
【0015】
しかし好ましくは、この実施形態においてアンロック部材も設けられており、そのアンロック部材は、ロック部材からハウジング及び場合によってはフロントプレートの孔を通ってハウジング又はフロントプレートの前側へ張り出している。
【0016】
その場合に好ましくは、シールとフロントプレートを有する実施形態において、シール作用を良好に維持するために、シールに一体的に形成されたドームが配置されており、そのドームは、アンロック部材を収容するために用いられ、かつ前方へ張り出している。好ましくは、ドームは、フロントプレートを通してその前側へ張り出している。
【0017】
好ましい実施形態において、XLR接点用に形成された接触支持体を有するプラグコネクタが設けられている。
【0018】
他の好ましい実施形態においては、データプラグ、特にRJ45データプラグのための接触用に形成された接触支持体を有するプラグコネクタが設けられている。
【0019】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図は、それぞれ著しく簡略化された、図式的な表示である。
【0021】
図1】本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の実施形態を示す分解斜視図である。
図2図1の組み込みプラグのハウジングを示す正面図である。
図3図1の組み込みプラグコネクタのハウジングを示す背面図である。
図4図1の組み込みプラグコネクタのハウジングを垂直な中心平面において示す縦断面図である。
図5図1の組み込みプラグコネクタを示す、図4と同様の縦断面図である。
図6】本発明に係る組み込みプラグコネクタの他の実施形態を正面から示す斜視図である。
図7図6の組み込みプラグコネクタを背面から示す斜視図である。
図8図6の組み込みプラグコネクタの分解斜視図である。
図9図6の組み込みプラグコネクタを垂直の中心平面内で示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は、位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0023】
図1~5には、本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の好ましい実施形態が、プラグコネクタの母型部分としての又は組み込みブッシュとしての、3つの接点を有するXLR標準の変形例において示されている。
【0024】
本発明に係る電気的プラグコネクタの例としての、図1~5の組み込みブッシュは、相補的なプラグコネクタ用の少なくとも1つの差し込み開口部2を備えたハウジング1を有している。このハウジング1内に、接点差し込み開口部4を通してアクセス可能な電気的接点用の接触支持体3がある。接触支持体3は、ここに図示される例においては3つの接点を有する、XLR標準に基づく差し込み接続用に形成されている。
【0025】
ハウジング1は、2つの同心に配置されたハウジング部分、外側のハウジング部分5と内側のハウジング部分6から構成されており、それらは、環状間隙7によって離隔しており、この環状間隙7は、相補的なケーブルプラグコネクタのブッシュ形状のプラグ突出部用のリング形状の差し込み開口部を形成する。リング形状の底8は、ハウジング1の、差し込み開口部2に対向する端部において2つのハウジング部分5、6を互いに結合している。内側に位置するハウジング部分6の内部の円筒状の容積は、接触支持体3用の収容部9を形成する。
【0026】
ハウジング1の前方の端部に、ここでは例として正方形の輪郭で図示される取りつけフランジ10が配置されており、その取り付けフランジは、ハウジング1から、特に外側のハウジング部分5から径方向に張り出しており、かつその取りつけフランジ内にも取りつけ孔11を形成することができる。他の輪郭形状、たとえば円形又は矩形の輪郭も形成することができる。場合によっては、それ以外はただ円筒状に形成されているハウジングに、1つだけ又は複数の小さい取りつけフラップを配置することもできる。
【0027】
ハウジング1又は取り付けフランジ10の前側は、好ましくはシール13によって覆うことができ、そのシールは、組み込みプラグコネクタを、ブッシュが組み込まれて固定される壁に対して密閉する。好ましくは、シール13は、取りつけフランジ10を覆うプレート形状のセクション14を有し、同様に、取りつけ孔11の箇所に孔15を有し、かつ相補的なケーブルプラグコネクタを挿通させるための中央の孔を有している。好ましくはプレート形状のセクション14からフレキシブルな細片17が出ており、その細片の端部に、孔16内へ差し込むための、たとえばカップ形状のシール栓18が、孔16内へ、かつ好ましくは、相補的なプラグコネクタが差し込まれていない場合に、組み込みプラグブッシュを密に閉鎖することができるようにするために、内側のハウジング部分6と外側のハウジング部分5との間の環状間隙7内へも差し込むために、設けられている。
【0028】
シールを固定し、かつ配置全体の機械的安定性を改良するために、好ましくはフロントプレート19が設けられており、そのフロントプレートは、取りつけフランジ10の前側及び場合によってはシール13、特にそのプレート形状のセクション14も、前方へ向かって覆っている。このフロントプレート19も、取りつけフランジ10の取りつけ孔の箇所に、場合によってはシール13の孔15の箇所にも、専用の取り付け孔20を有している。差し込み開口部としての中央の孔21も、設けられている。
【0029】
好ましくは、本発明に係るプラグコネクタは、ケーブルプラグコネクタの望まない引き抜きと、それに伴って差し込み接続が解除されることを阻止するために、差し込まれた相補的なプラグコネクタのためのロック機構22も有している。この機構22は、少なくとも1つのロック部材23を有しており、そのロック部材は、好ましくは接触支持体3に配置されている。意図的にアンロックし、かつケーブルプラグコネクタの引き抜きを許すために、アンロック部材24は、ロック部材23と作用結合してロック機構22内に統合される。アンロック部材24は、ロック部材23から出て、ハウジング1内の孔又は折り返し25を通り、フロントプレート19の中央の孔21内でハウジング1又はフロントプレート19の前側へ張り出し、そこからユーザーが操作のためにそのアンロック部材へアクセス可能である。
【0030】
その場合にシール作用を損なわないために、アンロック部材24の、フロントプレート19を通って張り出すセクションは、シール13に、特にプレート形状のセクション14に一体的に形成された、アンロック部材24を収容するためのドーム27によって覆われ、そのドームは、前方へ張り出し、かつ好ましくはフロントプレート19を通して前側へ張り出している。
【0031】
図1~5において認識されるように、接触支持体3は、好ましくは挿入部分として形成されており、かつ場合によっては、内側のハウジング部分6と接触支持体3の間にガイド構造が形成されている。接触支持体3をハウジング1に確実に保持するために、接触支持体3とハウジング1の間に結合機構が作用することもできる。場合によっては、これは、ハウジング1の後ろ側の端縁を、挿入された接触支持体3の外側の終端縁を越えて径方向内側にかしめることによって行うことができる。他の代替案は、結合機構が係止結合又はスナップ結合として構成されることにある。
【0032】
接触支持体3は、ショルダー31を有しており、そのショルダーが周の大部分にわたって延びており、かつ差し込み側の長手セクションとそれに連続するセクションとの間で直径を増大させることによって形成されている。相補的なやり方で、ハウジング1の内側の、大体において底8の高さに、内側のハウジング部分6を外側のハウジング部分5と結合して、段部32が形成されている。ハウジング1内へ進入する際に接触支持体3のショルダー31は、この段部32に添接し、それによって2つの構成部分の互いに対する所望の位置決めが保証される。
【0033】
特にXLR接触支持体3において存在する、前側(この前側にロック機構22のための軸受の領域が連続する)の切り抜き34は、差し込み開口部2の中心へ張り出す突片28によって覆われている。この突片は、好ましくは、ハウジング1の長手軸に対して平行に延びる2つのガイド29を有しており、それらの間に特にロック機構22のばねが案内され、かつ保持されている。
【0034】
図6~9には、本発明に係る組み込みプラグコネクタの他の、場合によってはそれ自体独立した実施形態が示されており、ここでも、先行する図1~5におけるのと同じ部分には同一の参照符号又は構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、先行する図の詳細な記述を参照するよう指示し、又は参照する。図6~9は、データプラグ、特にRJ-45プラグのための、組み込みブッシュを示している。
【0035】
本発明に係る組み込みプラグコネクタのこのバージョンの接触支持体3は、ハウジング1の後ろ側において、接触挿通部29と後方のカバー30によって覆われ、かつ保護されている。
【0036】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0037】
保護領域は、請求項によって定められる。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用されるべきである。図示され、かつ説明された様々な実施例からなる個別特徴及び特徴の組合せは、それ自体独立した進歩的解決を表すことができる。独立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読み取ることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 ハウジング
2 差し込み開口部
3 接触支持体
4 差し込み開口部
5 外側のハウジング部分
6 内側のハウジング部分
7 環状間隙
8 底
9 収容部
10 取りつけフランジ
11 取りつけ孔
12..
13 シール
14 プレート形状のセクション
15 孔
16 中央の孔
17 細片
18 シール栓
19 フロントプレート
20 取りつけ孔
21 中央の孔
22 ロック機構
23 ロック部材
24 アンロック部材
25 折り返し/孔
26 径方向の孔
27 ドーム
28 突片
29 接触挿通部
30 カバー
31 ショルダー
32 段部
33 ガイド
34 切り抜き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
ハウジングと支持体について、機械的な要請も電気的な要請も、きわめて様々であって、それによって、ハウジング変形例と接触支持体変形例の無数の組合せが生じ、それらの組合せは、所定の組合せにおいてしか互いに適合しない。同じ基準のプラグコネクタであっても、接点数又は接点配置が異なる場合には、大体において完全に異なるハウジングを使用しなければならず、それが個別部品の形成と保管における手間の増大をもたらす。
欧州特許出願公開第3382818(A1)号明細書は、壁を通る標準インターフェイスの密閉された挿通部を開示しており、その場合に、複数の部分からなる、それ自体単独で機能的な標準インターフェイスを包囲するシールハウジングが、壁の両側に配置されている。シールハウジングの部品の少なくとも1つの中に、シールリングを収容するための、壁へ向かって開放したリング形状のフラットな溝が形成されている。
コード化機能を有する電気的プラグが、欧州特許出願第3252876(A1)号明細書の対象である。プラグ接続の固定の部分は、相手側プラグのコード化部材のための、(正方形の)リング形状の差し込み開口部を備えたハウジングを有しており、それは、相手側プラグのリング形状の突出部として解釈することができる。ハウジングの内部には、電気的接点がある構造内に保持されており、その正確な構成は、開示されておらず、あるいは理解することができない。図面の解釈によれば、それは、プラグのハウジングの一体的なセクションである。
欧州特許出願公開第2431777(A1)号明細書には、プラグ配置が記述されており、それにおいて、組み込みプラグブッシュのハウジング内に、相手側プラグの差し込み突出部のためのリング形状の差し込み開口部が形成されている。接点は、ハウジングの中央部分内に保持されており、それが接触支持体として機能する。
中華人民共和国実用新案登録第204615057(U)号明細書は、プラグコネクタを開示しており、それにおいて、接触支持体は、別体の構成部品としてハウジング内へ挿入され、その場合に、差し込み側において、ハウジングの内壁と接触支持体の外表面との間に、相手側プラグコネクタのリング形状の突出部のための差し込み開口部としてリング形状の間隙が形成されている。接触支持体は、電気的接点を有し、かつ単に一重の壁で形成されているハウジング内に後方のカバーによって固定されており、そのカバーは、ハウジングと係止結合によって結合可能である。ハウジングの差し込み側に、張り出した取りつけフランジが配置されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]欧州特許出願公開第3382818(A1)号明細書
[特許文献2]欧州特許出願第3252876(A1)号明細書
[特許文献3]欧州特許出願公開第2431777(A1)号明細書
[特許文献4]中華人民共和国実用新案登録第204615057(U)号明細書
【国際調査報告】