(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-01
(54)【発明の名称】外部AlCl3発生器を使用する水素化物気相エピタキシーによるAlxGa1-xAs、Al0.5In0.5PおよびAlxGa(0.5-x)In0.5Pの成長
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20221124BHJP
C30B 29/40 20060101ALI20221124BHJP
C30B 25/02 20060101ALI20221124BHJP
C23C 16/30 20060101ALI20221124BHJP
H01L 33/30 20100101ALI20221124BHJP
【FI】
H01L21/205
C30B29/40 502B
C30B25/02 Z
C30B29/40 502D
C23C16/30
H01L33/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520432
(86)(22)【出願日】2020-10-01
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 US2020053812
(87)【国際公開番号】W WO2021067603
(87)【国際公開日】2021-04-08
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510219947
【氏名又は名称】アライアンス フォー サステイナブル エナジー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100153693
【氏名又は名称】岩田 耕一
(72)【発明者】
【氏名】メタフェリア,ワンウォーセン ティラフン
(72)【発明者】
【氏名】シュルト,ケヴィン ルイス
(72)【発明者】
【氏名】プタク,アーロン ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】シモン,ジョン デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
4G077
4K030
5F045
5F241
【Fターム(参考)】
4G077AA03
4G077BE42
4G077BE45
4G077DB05
4G077EA02
4G077HA12
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4K030JA10
5F045AA03
5F045AB17
5F045AB18
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5F045AD11
5F045CA10
5F045EE02
5F241CA34
5F241CA36
5F241CA64
(57)【要約】
本明細書において、外部AlCl3発生器を使用する水素化物気相エピタキシー(HVPE)によるAlxGa1-xAs、AlxIn1-xP、およびAlxGayIn1-x-yPの制御されたエピタキシーを開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部AlCl
3発生器を使用する水素化物気相エピタキシー(HVPE)によってAl含有III-V材料を堆積させる方法。
【請求項2】
前記外部AlCl
3発生器のソース温度が、摂氏約400℃である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
AlCl
3分子が、堆積プロセス中に分解しない、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
堆積温度が、摂氏620~700℃の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記Al含有III-V材料が、Al
xGa
1-xAs(式中、xは0~1である)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
Al含有III-V材料のV/III比が10~300である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
V族化学種が、窒素、リン、ヒ素、およびアンチモンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
AsH
3の使用をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
外部AlCl
3発生器の使用を含む、格子整合Al
xIn
1-xPおよびAl
xGa
yIn
1-x-yP(式中、xは0から1で変化する)のHVPE堆積のための方法。
【請求項10】
前記外部AlCl
3発生器のソース温度が、摂氏約400℃である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
AlCl
3分子が、堆積プロセス中に分解しない、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
堆積温度が、摂氏620~700℃の範囲である、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
Al含有III-V材料のV/III比が10~300である、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
V族化学種が、窒素、リン、ヒ素、およびアンチモンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
AsH
3の使用をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
外部AlCl
3発生器を使用するHVPEによってAl含有III-V材料を堆積させる方法を用いて製造される光電子デバイス。
【請求項17】
前記外部AlCl
3発生器のソース温度が、摂氏約400℃である、請求項16に記載の光電子デバイス。
【請求項18】
AlCl
3分子が、堆積プロセス中に分解しない、請求項16に記載の光電子デバイス。
【請求項19】
堆積温度が、摂氏620~700℃の範囲である、請求項16に記載の光電子デバイス。
【請求項20】
前記Al含有III-V材料が、格子整合Al
xIn
1-xPおよびAl
xGa
yIn
1-x-yPを含む、請求項16に記載の光電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月4日に出願された米国仮特許出願第62/910923号についての米国特許法第119条による優先権を主張し、その全内容を本明細書に援用する。
【0002】
米国政府は、米国エネルギー省とAlliance for Sustainable Energy,LLC(国立再生可能エネルギー研究所の経営および作業を行う)との間の契約番号DE-AC36-08GO28308下、本発明における権利を有する。
【背景技術】
【0003】
Al含有ヒ化物およびリン化物材料は、多数のIII-V光電子デバイスの性能に不可欠である。GaAsおよびGaInP中のGaをAlで置換すると、バンドギャップの大きな増大につながるが、格子定数は最低限の変化にとどまり、バンドギャップを調整するためのノブとはほぼ関係なくなる。この特性によって、トランジスタ、発光ダイオード、および太陽光発電などの光電子デバイスの性能に不可欠である急速な高品質ヘテロバリアの形成が可能になる。Al含有化合物は、光電子デバイス中の広バンドギャップ活性領域として機能することもでき、Al固形分は、デバイスバンドギャップの直接制御をもたらす。
【0004】
水素化物気相エピタキシー(HVPE)は、III-Vオプトエレクトロニクスのエピタキシャル成長費用を低減する可能性を持つエピタキシャル成長法である。HVPEは、現在の製造において使用される主要なIII-V成長技術である有機金属気相エピタキシー(MOVPE)が開発されるより前に存在していた。1970年代から1980年代まで、電気通信業界の発光ダイオードおよび光検出器およびエミッターの商業生産が、HVPEを使用して実現した。HVPEは、並外れた純度および電子品質を有する材料を作製するために最良の選択と考えられたが、1980年代には主に2つの理由によってMOVPEよりも人気が落ち始めた。第一に、MOVPEでは、極度に急激なヘテロ界面の形成が容易に可能である一方で、HVPEは、高い成長率およびIII族前駆体のインサイチュ発生に関連するプロセス慣性によりヘテロ界面に歴史的に悩まされていた。第二は、HVPEにおける、Al含有材料の付着の周知の困難さであり、これはMOVPEでは優れている別の成長側面であった。
【0005】
一般的に利用されるHVPE前駆体GaClおよびInClに類似の一塩化アルミニウム(AlCl)は、非常に不安定であり、石英を腐食するので、アルミナまたは黒鉛成分を要する。さらに厄介なことに、AlClからAl含有化合物を成長させようとすると、予備堆積を抑制するために最大1000℃の成長温度が必要であった。GaAsおよびAlAsの成長には熱力学的に大きな差があるため、GaClおよびAlClからのAlxGa1-xAs合金の形成は妨げられ、二成分相のみが形成された。AlClからのAlAsの成長のための高いKeqは、この材料を堆積させるための大きな推進力を示唆し、これはより慣習的な成長温度では制御が困難であった。最終的に、研究者らはたしかに、HVPEによって成長したAlxGa1-xAsを実証したが、混合Ga/Alソースを使用することによってのみ行われ、これは、浮遊固体組成につながる融体中でのAlおよびGaの枯渇率における違いのため、商業生産に寄与しない。こうした困難さが主な原因となって、MOVPEが、III-V光電子デバイス生産のための主要な技術になった。
【0006】
しかしながら、一塩化アルミニウムだけが可能なAl含有HVPE前駆体ではない。三塩化アルミニウムAlCl3は、AlClよりずっと安定であり、AlCl3からAlAsの堆積の平衡定数がごく小さいことによって実証されるように、容易に反応してAlAsを形成することはない。AlCl3から直接固体堆積させるには低い推進力にもかかわらず、1980年代後半から1990年代前半にかけて発表されたさまざまな報告は、HVPEによるAlAsおよびAlxGa1-xAsの成長が、AlCl3を使用して500℃の同等に低い温度で可能であることを実証した。同様に、このような結果は、速度論的に制御された成長経路を通して達成された。
【0007】
AlCl3は、約195℃未満で固体であり、室温において蒸気圧が低い。したがって、いくつかのグループはこの実施形態を使用したが、不活性担体を使用してこの前駆体を輸送するために加熱源および加工ラインが必要である。しかしながら、この方法は、標準ライン温度およびバブラーの流れで送達できるモル流量が制限される。代替の方法は、固体AlおよびHClからAlCl3を発生させるものである。熱力学計算は、Alソースの温度が低下するに従い、AlCl3選択性が向上することから、約700℃未満の温度でAlCl3の形成がAlClより好適であることを示す。これらの同じ予測は、下流の反応容器の高温部に達したときにAlCl3がAlCl+HClに分解し得ることを示唆し、これは、反応性一塩化物に関連する問題を生むことがある。しかしながら、高温(<1000℃)Al-窒化物の成長から、AlCl3分子が、発生後に分解の影響を受けにくいことが証明されている。AlCl3の発生は、インサイチュでまたは外部から達成することができ、石英反応容器の設計の柔軟性を高めることができる。
【0008】
LPEの長期にわたる問題は、オプトエレクトロニクス、特に可視LEDにとって興味深いAl含有III-V合金の成長に関連する。AlGaAsを明らかな例外として、多くのAl含有III-V合金(AlInPおよびAlGaInPなど)は、LPEによって成長させることが難しいことが有名である。これは、LPEを開発する本来の最もやむにやまれぬ動機の一つは歴史的に、AlGaAs構造を成長させる能力に関連するため、皮肉であるといえ、AlGaAsは、CVDよりLPEにおいて酸化効果の影響を受けにくかった。以前より、LPEまたは塩化物VPEのいずれかによってAlGaInP合金を成長させることはほぼ不可能であった。より一般的には、MOCVDの開発およびAlの有機金属前駆体の使用前、Al化合物の酸素に対する高い親和性は、Al含有III-V材料の気相成長を実現不可能にした。AlGaInPのLPEでは、難しさは、凝固III-Vエピ層への制御されたAlの取り込みに関連していた。具体的には、相平衡計算は、Al-In-Ga-P融体からのAlGaInPの成長(またはAl-In-P融体からのAlInPの成長)が、アルミニウム中の希釈液(XAl≒10-4)であり、インジウムに富む融体組成物を要することを示す。しかしながら、インジウム融体中のAlの高い偏析係数(kAl≒104~105)は、融体が急速にアルミニウムを消費し、エピ層中のAl画分が劇的に変化することを意味する。
【0009】
三元層および四元層の標的組成プロファイルを達成するための偏析の制御が不適当であることは、LPEの重大な欠点である。一次的には、LPE層の組成は、相平衡の考慮によって決定されるため、この問題は、LPEの本質的限界であるように見える。
【0010】
以前からの労力は、高アルミニウム分画を有する一平衡溶液から短い成長時間を用いて、また、Al0.9Ga0.1As緩衝層上でAlGaInPを成長させることによって、高いAl含量の、LPEにより成長されたAlInGaPを実現した。645nmのAlGaInPエレクトロルミネセンス発光波長を測定した。これは市販の超高輝度AlGaInP LEDの590~630nmの範囲外であるが、Al/In含有III-V合金のアルミニウム偏析現象における改善が可能であることを示唆する。
【0011】
一般的に、LPEに観察される組成傾斜(compositional grading)は、2つの効果:上記の融体からの成分の枯渇、および融体が冷却されるに従った温度依存性偏析における変化に起因する。高い偏析係数(例えば、k>10)は、融体逓減効果を悪化させる。ビスマス、スズ、鉛、およびエピタキシャル層にごく僅かしか取り入れられないがエピ層成分の偏析係数を変更しうる他成分などの「中性」成分を含む、より複雑な融体組成物を考慮することができる。
【0012】
したがって、融体組成および融体への添加を適合して、特定の成分の液相活量係数を増減させ、それによってそれらの偏析係数を増減させることができると考えられる。特に、III-V LPEにおけるPbおよびBiなどの「中性溶媒」を、偏析に及ぼす影響について研究することができる。溶液成長における偏析係数の過飽和依存性もLPEにおいて作用されうる。偏析に与える温度効果は、固体ソースを用いる、温度差を課すことによりまたは電流誘発エレクトロマイグレーションもしくはペルティエ効果により推進される成長の定常状態法を用いて改善することができる。一般的に、融体組成の最適化によって化学種の偏析係数が10倍または100倍ほども変更できるかどうかは、不確定である。
【0013】
成分の偏析は、LPEE成長パラメータのLPEEにおける(ドーパント)偏析変化に引き出された表現など、成長界面全体にわたって電流を印加することによって調整することができる。推定するところ、ドーパントに加えて合金成分(例えば、Al)の偏析も同様に、電流の印加によって変更することが可能である。さらに、成長中、融体と接触させたAlGaAs(またはAlGaP)固体ソースの使用は、GaAs(またはGaP)ソースを使用するより、またはAs飽和Al含有融体に頼るよりも、融体をAlで補充するために使用し得、それにより融体からAlが枯渇することによる組成的傾斜が低減する。同様の手法を、多結晶GaInSbを成長溶液の連続的溶質供給に使用するバルクGaInSb結晶の溶液成長と共に使用してきた。Al含有III-V合金中のAl偏析の場合では、エレクトロエピタキシー効果または適合融体組成によって変更できる偏析の程度の予測は、これらの手法がそれなりに有用であると示しているが、アルミニウム偏析に劇的に影響しうる融体組成は完全には探求されなかった。AlGaAs LPE中のアルミニウム偏析は、超高速冷却速度(102~103℃s-1)を用いることによって実質的に変更することができ、エピ層中のアルミニウム組成傾斜は、低速冷却のLPEで観察されたものとは反対でありうる。
【0014】
別の選択肢は、連続的LPE工程において合金半導体の薄層を成長させることである。アルミニウムIII-V合金の場合、高Al含量合金の多数の薄層を別個の融体から成長することができ、後続して組成プロファイルを均一化するために成長後のアニーリングを行う。最後に、三元合金のバルク結晶成長のために開発された偏析を制御するための特定の成長技術がLPEに適合可能である。例えば、二重るつぼ法、浮遊るつぼ法または溶質供給法(特異的組成の2つの融体を接続する1つ以上の毛管を通して拡散させることによる成長界面への、制御された溶質の送達)が、LPEに実現可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
一般的に、比較的大きな格子不整合を有するヘテロ構造の成長のためのLPEの適用を証明することは難しい。典型的には、LPEは、エピタキシャル層と基板との間に1%未満の相対的格子不整合のあるエピタキシャル層の成長に限定されてきたが、以下に考察するように、多くの例外がある。多くの場合、基板上の格子不整合エピ層を核にするのに関連するエネルギー障壁を克服するのに十分な液相から成長させるために熱力学的駆動力を誘発することは困難または問題となる。必要とされる高過飽和度は、融体のバルク中の均一核生成を招きうる。均一核生成を回避できたとしても、高過飽和度は、三次元の別個の核生成および別個の核の合体を促進して連続層を形成し、結果として欠陥となる。また、多くのヘテロ構造のペアでは、融体と露出した固相(すなわち、基板または前の工程で成長したエピ層)との間に大きな不均衡があり、したがって融体と接触すると下の基板またはエピ層の明確な溶解が起こる。具体例として、GaAs上にInGaPを成長させるために、GaAs基板を、In、GaおよびPを含有する融体と接触させる。この融体は、GaAs基板と平衡状態にはなり得ず、融体をヒ素で飽和させるために基板をメルトバックさせる傾向があることになり、再成長はInGaAsPになる。ヘテロ構造の成長に関連する制限は、MBEおよびMOCVDに対するLPE技術の主要な欠点の一つとなる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
したがって、ヘテロ構造のLPEは多くの問題を提起し、その多くは、多数のヘテロ構造型を製造するためにLPEの適用範囲を縮めるまたは界面の急峻性を制限する現象に関連していた。融体と基板(または前に成長した層)との間の界面が熱力学的不安定性を示すことはほぼ避けられず、その結果、基板の潜在的な溶解(エッチバック)が生じ、ひいては基板周囲の融体組成が変化する。都合のいいことには、GaAs担持AlGaAs、InGaP担持GaAsおよびInP担持InGaAs溶解を回避できるまたは最小限に抑えることができる多くの系がある。多くの場合、過飽和度を高めると、基板のメルトバックを抑えることができる。メルトバックは、格子表面、スズ系融体、および低い成長温度を用いてGaInAsP/InP LPEヘテロエピタキシー中で低減された。融体へのSeの添加は、InP担持GaAs LPE中の基板のメルトバックを防止することができることが実証された。LPEヘテロエピタキシー中に生じる複雑な現象、例えば基板の溶解、基板成分の固相拡散および融体成分の液相拡散、転位層の形成、局所平衡の実現および格子不整合効果が実証された。
【0017】
ある態様において、外部AlCl3発生器を使用する水素化物気相エピタキシー(HVPE)によってAl含有III-V材料を堆積させる方法を本明細書中に開示する。ある実施形態において、外部AlCl3発生器のソース温度は、摂氏約400℃である。ある実施形態において、AlCl3分子は、堆積プロセス中に分解しない。ある実施形態では、堆積温度は、摂氏620~700℃の範囲である。ある実施形態では、Al含有III-V材料は、AlxGa1-xAs(式中、xは0~1である)を含む。ある実施形態では、Al含有III-V材料のV/III比は10~300である。ある実施形態では、V族化学種は、窒素、リン、ヒ素、およびアンチモンからなる群から選択される。ある実施形態では、方法は、AsH3の使用をさらに含む。
【0018】
ある態様では、外部AlCl3発生器の使用を含む、格子整合AlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yP(式中、xは0から1で変化する)のHVPE堆積のための方法を本明細書中に開示する。ある実施形態において、外部AlCl3発生器のソース温度は、摂氏約400℃である。ある実施形態では、AlCl3分子は、堆積プロセス中に分解しない。ある実施形態では、堆積温度は、摂氏620~700℃の範囲である。ある実施形態では、Al含有III-V材料のV/III比は10~300である。ある実施形態では、V族化学種は、窒素、リン、ヒ素、およびアンチモンからなる群から選択される。ある実施形態では、方法は、AsH3の使用をさらに含む。
【0019】
ある態様では、外部AlCl3発生器を使用するHVPEによってAl含有III-V材料を堆積させる方法を用いて製造される光電子デバイスを本明細書中に開示する。ある実施形態において、光電子デバイスは、外部AlCl3発生器のソース温度が摂氏約400℃である方法によって製造される。ある実施形態では、光電子デバイスは、AlCl3分子が堆積プロセス中に分解しない方法によって製造される。ある実施形態では、光電子デバイスは、堆積温度が摂氏620~700℃の範囲である方法によって製造される。ある実施形態では、光電子デバイスは、Al含有III-V材料が格子整合AlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPを含む方法によって製造される。
【0020】
本明細書中に開示する本発明の例示的実施形態は、外部AlCl3発生器を使用するHVPEによるAl含有III-V材料の制御された堆積の方法を実証する。AlClに対するAlCl3の発生は、400℃のソース温度を使用するように選択され、固体Al組成の信頼できる制御を可能にする。AlCl3分子は、反応容器中の典型的なソースおよび堆積温度で分解の影響を受けにくかった。AlxGa1-xAs固体組成およびAlxGa1-xAs成長率への堆積温度、V/III比、およびV族化学種などの成長条件の効果を解明した。As2/As4より優先的にAsH3を選択する条件は、薄膜中のAlの取り込みを強力に促進することが発見された。XAl=0~1からの全範囲におけるAlxGa1-xAs組成の制御ならびにほぼ格子整合したAlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPの成長が、HVPEによって初めて達成された。これらの結果は、HVPEによる新規の高性能光電子デバイスの成長に影響を与える。
【0021】
本発明の他の目的、利点、および新規の特徴は、添付の図面と併せて考慮されるとき、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】さまざまなIII族前駆体およびAs蒸気(As
4)またはAs水素化物(AsH
3)を使用した固体AlAsおよびGaAsの堆積のための平衡定数のグラフを示す。
【
図2】外部AlCl
3発生器を含む、本明細書中に開示する方法において使用されるHVPE反応容器の実施形態の図を示す(正確な縮尺ではない)。
【
図3】外部AlボートへのH
2担体流量の関数としてのAl
xGa
1-xAsのX
Al(左)および成長率(右)を示す。ボートへのHCl流量および他の全ての成長条件は一定のままであった。
【
図4】一定のソース温度(T
D)で変化する(T
s)によって成長したAl
xGa
1-xAsエピ層のX
Al(左)および成長率(右)を示す。他の全ての成長パラメータは一定のままであった。
【
図5】一定のソース温度(T
s)で変化する堆積温度(T
D)によって成長したAl
xGa
1-xAsエピ層のX
Al(左)および成長率(右)を示す。
【
図6】T
D=650℃で成長したエピ層におけるAsH
3流量の関数としてのX
Al(左)およびAl
xGa
1-xAs成長率(右)を示し、他の全てのパラメータは一定である。
【
図7】T
D=650℃で成長したエピ層におけるAsH
3担体流量の関数としてのX
Al(左)およびAl
xGa
1-xAs成長率(右)を示し、他の全てのパラメータは一定である。
【
図8】組成空間全体にほぼわたるAl
xGa
1-xAsエピ層の(004)オメガ-2シータHRXRD走査を示す。
【
図9a-9b】ガラスに結合された
図9aのAl
xIn
1-xPエピ層および
図9bのAl
xGa
yIn
1-x-yPエピ層の透過スペクトルを示す。
【
図10】HClからMCl
xへの完全な変換を仮定して、InCl/AlCl
3比の関数としてのGaAsに対してほぼ格子整合して成長したエピ層のAl
xIn
1-xPにおけるX
Alを示す。
【
図11a-11b】本明細書中で開示した方法および反応容器を使用したHVPEによって成長した格子整合AlInPのX線(004)走査およびノマルスキー画像を示す。
図11aは、Al
0.53In
0.47Pエピ層の(004)オメガ-2シータXRD走査を示す。
図11bは、異なるAl含量のAl
0.53In
0.47Pのノマルスキー顕微鏡画像(20×)を示す。
【
図12】AlGaAs不動態化単接合GaAs太陽電池の光のさまざまな波長の内部量子効率を示す。
図12は、650℃の低温(成長温度も、GaInPの成長を助長する)で成長したAlGaAsは有効な不動態化をもたらすことを示す、類似の量子効率を実現したGa
0.5In
0.5PおよびAl
0.4Ga
0.6Asで不動態化された2つの直立GaAsデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書中で開示する方法およびデバイスを使用する前は、四元合金AlGaInP材料は、液相エピタキシー(LPE)および水素化物気相エピタキシー(VPE)などの従来の量産成長プロセスによって成長できないと考えていた。リン化アルミニウム(AIP)およびリン化インジウム(InP)の熱力学的安定性における差が、LPEによって組成制御を非常に困難にする。さらに、水素化物または塩化物気相エピタキシー中に安定性塩化アルミニウム(AlCl)化合物を形成する問題は、VPEによるAl含有リン化物の成功裏の成長を防止した。
【0024】
本明細書において、外部AlCl3発生器を使用するHVPEによるAlxGa1-xAs、AlxIn1-xP、およびAlxGayIn1-x-yPの制御されたエピタキシーのための方法およびデバイスを開示する。Alソース温度を400℃に制限することによって、AlCl(AlClは、多元Al含有化合物の制御された堆積を妨げ、かつ石英反応容器と反応性である前駆体である)の代わりにAlCl3の形成が促進された。ソースゾーンにおけるHClからAlCl3への変換は、この温度で最高に達することが示された。堆積温度、V/III比、およびAlxGa1-xAs担持V族前駆体化学種固体組成および成長速度の効果を決定した。成長面におけるAsH3の存在は、成長薄膜内へのAlの取り込みを速度論的に促進する上で有効であることが発見された。AlxGa1-xAsの制御された堆積が実証され、初めて、HVPEによるAlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPの成長が可能であることが実証された。本明細書中に開示する方法およびデバイスを使用して、Al含有層を有する新規ヘテロ障壁光電子デバイスのHVPEによる堆積が実証され、この結果は、以前は実現不可能であった。
【0025】
本明細書において、外部AlClx発生器を使用するHVPEによってAl含有III-V化合物を堆積させるための方法およびデバイスを開示する。AlCl3発生は、400℃のソース温度を用いて、XAl=0~1にわたるAlxGa1-xAsの全組成範囲の制御された堆積を可能にするように選択された。AlCl3分子は、本発明者らの反応容器中で用いた典型的温度範囲での分解の影響を受けにくいと検証された。成長温度、V/III比、およびV族化学種などの成長条件がXAlおよびAlxGa1-xAs成長速度に与える効果を評価した。As2/As4よりAsH3を選択する条件は、Al取り込みを強力に促進する。格子整合AlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPの成長が、HVPEによって初めて実証され、以前からの、その成長を妨げたAlCl前駆体の問題が克服された。これらの結果は、Al含有ヒ化物およびリン化物の制御された堆積が、当該技術分野において先に教示されていたものとは対照的に、HVPEで可能になることを示す。
【0026】
まず、一連のAlxGa1-xAs試料をTD=650℃で成長させて、400℃のAlボート中のHCl->AlClx変換効率を、H2担体流量、H2(Al)を、一定のHCl(Al)流量のAlボートに対して変化させ、他の全ての成長条件を一定にすることによって試験した。この実験は、ボート中のHClの滞留時間を変化させることによって変換効率を試験する。400℃で、熱力学計算は、系が平衡に達することを許可されると、ほぼ100%の投入したHClがAlClxに変換されるべきであることを示す。しかしながら、Gaソースに一般に観察されるような、ボート中のAlに対してHClの滞留時間が十分に長くない場合、動力学的限界は、系が平衡に達するのを妨げる。一定のHCl流量でH2担体流量を増加することによって、ボートの滞留時間を減らし、固体中のAl取り込みが影響されるのを観察することができる。
【0027】
図3は、この一連の試料のAl固形分(左)および成長速度(右)を示す。最初に、H
2(Al)流量が75から300sccmに増加するに従い、X
Alは0.58から0.61に若干増加し、一方で成長速度は5から7μm/hに増加する。こうした傾向の具体的な原因は不明であるが、これらの結果は、HCl変換が不完全であった場合に予測されたものとは正反対であり、このパラメータは成長を限定しないことが示唆される。H
2(Al)が300sccmを超えると、成長速度およびX
Alは劇的に低下し、ボート中のHClの滞留時間が短すぎることが示され、ソース変換反応はもはや完了に達しない。AlCl
3の発生が低減されると、固体中のX
Alの減少につながり、反応容器内の未反応HClの濃度増加と合わせて、成長速度が抑制される。X
Al=0.5~0.6を達成するために必要な高いHCl(Al)/HCl(Ga)比27(全HClからAlCl
3およびGaClへの完全な変換を仮定する)は、
図1に示すような非常に高い反応性のAlClとは対照的に、基板表面に達する化学種がAlCl
3であることを示唆することに留意されたい。
図1は、熱力学データから算出して、異なるIII族前駆体およびa)As
4またはb)AsH
3からGaAsおよびAlAsの成長の平衡定数K
eqをグラフ化したものである。これらの計算は、他の気相前駆体間の平衡を含まない。
【0028】
次に、Alソース中で発生したAlCl
3が、基板に達する前にAlClおよびHClに分解したかを確認した。ソース温度T
Sを変化させることは、T
Dまたは反応物質流を変化させることなく反応容器内の化学を変えるために有用な方法である。以前より、T
Sは、他の成長パラメータとは関係なく、反応容器内のAsH
3の分解に影響を与えるために変化させていた。
図4は、同様の実験の結果を示すが、T
Sは、一定のT
Dの一定の反応物質流の下で変えて、これが反応容器内のAlCl
x化学種の分布を変えるかを決定した。X
Alは、T
Sが650から800℃の間で変化する場合は、ほぼ一定である。成長速度も、TS=800℃で低下を示すまではほぼ一定である。AsH
3の分解は、この温度で増加することがあり、それによって成長速度が低下しうる。Al固形分および成長速度がT
Sに対して影響を受けにくいことは、X
Al>0.50を上回る組成を得るために必要な高いHCl(Al)/HCl(Ga)と合わせて、反応容器内のAl成長化学種がAlCl
3であり、実質的にAlClに分解しないことを強力に示唆する。
【0029】
HVPEによってAlCl
3からAl
xGa
1-xAsに成長させるための成長パラメータスペースを理解するために実験を行った。
図5は、一定のHCl(Al)流での堆積温度の影響を示す。X
AlはT
Dと共に大きく増加し、成長は小さく変化し、650℃で最高になる。T
Dに伴い増加するX
Alの傾向は、
図1の平衡曲線と一致し、これは、AlCl
3からのAlAsの成長のための推進力がT
Dに伴って増加し、一方でGaClからのGaAsの成長のための推進力が同時に低下すると予測する。各二元のK
eqにおけるこのような正反対の傾向から、成長速度は、この温度範囲内で比較的影響を受けにくい。この結果は、AlCl
3が、反応容器内で主要のAl前駆体であることをさらに示唆するが、その理由は、AlClおよびGaClからの成長が、
図1に基づいて単調な成長速度の低下を示すことが予測されるためである。
【0030】
流量およびV族前駆体の性質がAl
xGa
1-xAs成長の両方に与える影響を調べた。
図6は、AsH
3流量がX
Alおよび成長速度に与える影響を示す。理論に束縛されるものではないが、AsH
3流量が45から100sccmに増加するに従い、X
Alは若干増加する。成長速度は、この範囲内で2倍になり、このパラメータに対してX
Alが相対的に影響しにくいため、増加したAsH
3流量が固体中のGaおよびAlの両方の取り込みを増加することを示す。V族化学種の性質は、Al
xGa
1-xAs成長に非常に強い影響を有する。GaAs成長速度は、AsH
3前駆体のAs
2/As
4への分解を制限することによって強化することができる。その場合、AsH
3分解は、AsH
3と一緒に入れたH
2担体投入の流量を増加することによって制限され、それによって反応容器を通るAsH
3の速度は増加し、800℃のソースゾーン中に留まる時間が短縮される。
【0031】
図7は、AsH
3担体流量を変化させて成長した一連のAl
xGa
1-xAs試料のX
Alおよび成長速度を示す。H
2流量は、反応容器内の全H
2流量および反応物質希釈レベルが一定になるように、別の反応容器ポートにおいて補償されたことに留意されたい。X
AlはAsH
3担体流量に伴って大きく増加し、成長速度も増加する。これらの結果は、ひびのないAsH
3の存在が、Alの取り込みに重要であることを示す。これは、
図1で見られるように、AlCl
3およびAs
4からのAlAsの成長のためのK
eqが極度に低く、一方で、AlCl
3およびAsH
3からのAlAsの成長のためのK
eqがほぼ5桁大きいことを考えることによって理解することができる。しかしながら、AlCl
3およびAsH
3からのAlAsの成長のためのK
eqが650℃で依然として未完成であり、平衡計算が全てを語っているわけではないこともさらに留意されたい。未反応AsH
3の存在が、基板表面の反応速度論を改質すると思われる。AsH
3は、他では高度に安定性のAlCl
3分子の速度論的還元を推進するのを助ける反応性H基をもたらすことができ、表面のAlCl
3の消費を助け、
図7で観察される傾向が説明される。
【0032】
外部Al発生器は、HVPEによるAl含有化合物の制御された堆積を可能にする。これらのさまざまな成長傾向全てを合わせて、X
Al=0~1の組成スペースにAl
xGa
1-xAsを実現した。
図8は、Al含量が0.11から0.93で変化する試料の(004)X線回折曲線を示す。また、Al発生器は、これまでのところ、この成長技術によって実証されたことがない、HVPEによるリン化Al化合物の堆積も可能にする。
【0033】
図9は、GaAsと近い格子整合組成の(a)Al
xIn
1-xPおよび(b)Al
xGa
yIn
1-x-yPエピ層の透過測定を示す。これらの広いバンドギャップの材料は、多くのIII-Vデバイスにおいて有用である。例えば、これらは太陽電池などのデバイスに容易に統合して前面および裏面に透明な不動態化を与えることができる、または緑色の波長を発光するLEDデバイス中の活性層とすることができる。
【0034】
図10は、AlCl
3/InCl比の関数としての、ほぼ格子整合された組成で成長したAl
xIn
1-xPエピ層のX
Alを示す。Al
xGa
1-xAs成長に対して、50/50固体組成を実現するために小さなAlCl
3/InCl比が好ましく、Al
xIn
1-xPの成長が、AlCl
3前駆体を使用することによって制御できることを示す。これらのリン化物材料の成長は、本明細書中で開示するように初めて、新規の、より効率的なデバイスがHVPEによって成長するのを可能にする。
【実施例】
【0035】
実験
図2に示す、大気圧下の二重チャンバHVPE反応容器中で材料を成長させた。指定がある場合を除いて、GaClおよびInClが、800℃の温度の高温ゾーン1および2でHClならびに元素GaおよびInからインサイチュで発生した。基板は、(111)A面に向かって6°のオフカットで(100)配向されたGaAsであった。AlCl
3は、クラムシェル炉内に密閉された別個の石英ボート中の反応容器の外部に発生された。Al炉の温度は、AlClよりAlCl
3の発生を促進させるために400℃であった。Al前駆体の発生は、
図2に示すボートへのHClおよびH
2担体の流量によって制御した。Al前駆体を反応容器へ送達するプロセスラインを、絶縁された凍結防止帯を使用して200℃まで加熱し、AlCl
3の凝固および後続するラインの閉塞を防止した。Alラインを、800℃の上部ソースゾーンの大部分を通って延伸するアルミナ管を通して反応容器に配管した。アルミナ管は、AlCl
3または分解副生成物との反応に対して不活性であり、内径4mmを有し、高温ソースゾーンに通して高い速度を促進する。
【0036】
GaAs/AlxGa1-xAs/GaAs構造を成長させ、Al固形分およびAlxGa1-xAs成長速度について分析した。ゾーン3および4の堆積温度(TD)は、指定される場合を除いて650℃であった。AsH3は、V族前駆体であった。AlxGa1-xAs格子定数を、(004)面の高分解能X線回折を使用して測定し、これを使用してベガードの法則によりXAlを計算した。伝送行列法を用いて試料の反射率をフィッティングすることによってエピ層の厚さおよび成長速度を決定し、nおよびkのデータを算出した。AlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPエピ層は、650℃の温度で、AlCl3、InCl、GaClおよびPH3からも成長した。四元の組成を、X線回折による格子定数の測定および分光透過計測によるバンドギャップの決定を通して決定した。エピ層を透明エポキシでガラスハンドルに接合し、水酸化アンモニウム/過酸化水素ベースのエッチャントを使用して吸収基板を選択的に削り取っていくことによって透過試料を作製した。
【0037】
本明細書中で開示する方法およびデバイスを使用して、外部AlCl3発生器を使用するHVPEによってAl含有III-V材料の制御された堆積を行う方法を実証した。AlClに対してAlCl3の発生を、400℃のソース温度を使用するように選択し、固体Al組成の信頼できる制御を可能にした。AlCl3分子は、典型的なソースおよび本明細書中で使用する反応容器内の堆積温度で分解の影響を受けにくいことが示された。堆積温度、V/III比、およびV族化学種などの成長条件がAlxGa1-xAs固体組成およびAlxGa1-xAs成長速度に与える影響を決定した。As2/As4よりAsH3のために選択する条件は、Alの薄膜内への取り込みを強力に促進することが発見された。XAl=0~1にわたる全範囲内のAlxGa1-xAs組成ならびにほぼ格子整合されたAlxIn1-xPおよびAlxGayIn1-x-yPの成長に対する制御が、HVPEによって初めて達成された。これらの結果は、HVPEによる新規の高性能光電子デバイスの成長を可能にする。
【0038】
前述の開示は、単に本発明を例示するために説明したものであり、制限されることを意図しない。
【国際調査報告】