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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-05
(54)【発明の名称】植物活性物質およびその抗汚染効果
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20221128BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20221128BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20221128BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20221128BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20221128BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221128BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20221128BHJP
   A61K 31/12 20060101ALI20221128BHJP
   A61K 31/7028 20060101ALI20221128BHJP
   A61K 31/341 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
A61K8/49
A61K31/352
A61Q17/04
A61Q19/00
A61P17/00
A61P43/00 121
A61K31/05
A61K31/12
A61K31/7028
A61K31/341
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513211
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(85)【翻訳文提出日】2022-04-19
(86)【国際出願番号】 US2020048022
(87)【国際公開番号】W WO2021041559
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】62/891,913
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501394435
【氏名又は名称】サミ-サビンサ グループ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(74)【代理人】
【識別番号】100218578
【弁理士】
【氏名又は名称】河井 愛美
(72)【発明者】
【氏名】マジード ムハンメド
(72)【発明者】
【氏名】ナガブシャナム カリヤナム
(72)【発明者】
【氏名】ムンドクル ラクシュミ
【テーマコード(参考)】
4C083
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC841
4C083AC842
4C083AD201
4C083AD202
4C083BB51
4C083CC03
4C083CC19
4C083DD17
4C083DD23
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE12
4C083EE17
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA03
4C086BA08
4C086EA03
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA63
4C086NA14
4C086ZA89
4C086ZB11
4C086ZC75
4C206CA20
4C206CB14
4C206MA03
4C206MA04
4C206MA83
4C206NA14
4C206ZA89
4C206ZB11
4C206ZC75
(57)【要約】
本発明は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を含む群から選択される1種または植物活性物質を使用して、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法を開示する。本発明は、前述の植物活性物質を使用して、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法も開示する。
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法。
【請求項2】
組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
組成物が、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
炎症マーカーがIL-8である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法。
【請求項9】
組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
組成物が、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
炎症マーカーがIL-8である、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
これは、2019年8月26日出願の米国仮出願第62891913号に基づく優先権を主張するPCT出願であり、その主題は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は概して、様々な植物源から単離される天然の生理活性分子の抗汚染効果に関する。詳細には、本発明は、有害なUV放射および環境汚染物質に対して皮膚を保護するための植物活性物質の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の全身の健康に対する大気汚染の影響は多様である。これは、いくつかの健康問題を引き起こすことにより、我々の日常生活に影響を及ぼす。これらの汚染物質の主要な影響のうちの1つは、酸化損傷を引き起こすか、または細胞タンパク質、DNAおよび脂質の正常な機能を妨げることから、皮膚に現れる。皮膚は様々な汚染物質に曝露されており、それにより早期皮膚老化、色素沈着斑もしくはざ瘡が引き起こされるか、またはアトピー性皮膚炎、乾癬、さらには皮膚がんなどのより重篤な皮膚科の問題がもたらされる(English, J.S., R.S. Dawe, and J. Ferguson, Environmental effects and skin disease. Br Med Bull, 2003. 68: p. 129-42)。
主な汚染発生源には、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾンならびに重金属が含まれる(Baudouin, C., et al., Environmental pollutants and skin cancer. Cell Biol Toxicol, 2002. 18(5): p. 341-8)。有毒ガス(CO2、CO、SO2、NO、NO2)、低分子量炭化水素、残留性有機汚染物質(例えば、ダイオキシン)、重金属(例えば、鉛、水銀)および粒子状物質(PM)は、発生源から形成される一次汚染物質を形成する。オゾン(O3)、NO2、ペルオキシアセチルナイトレート、過酸化水素およびアルデヒドを含む二次汚染物質は、一次汚染物質を伴う化学および光化学反応を介して、大気中で形成される(Kampa, M. and E. Castanas, Human health effects of air pollution. Environ Pollut, 2008. 151(2): p. 362-7)。ベンゾ(a)ピレン(BaP)が主要な成分である一部の環境汚染物質は、潜在的に危険である。BaPは、国際がん研究機関(IARC)によりクラス1の発癌物質として特定されている。BaPは、非常に有毒な過酸化物、キノン、硫黄および窒素誘導体へと代謝される。BaPの主な発生源は、輸送に関連する排出物(ガソリン燃焼、タールマカダム、およびタイヤの摩耗、石炭および木材)である。他の発生源は、管理されていない火、ごみの焼却および産業排出物由来でありうる。
【0003】
炭素粒子およびPAHで被覆されたこれらの汚染物質は皮膚を損傷し、皮膚バリアの変質、酸化ストレス、炎症、および細胞の劣化をもたらす。これらの汚染物質は、色素増加症、炎症、コラーゲン分解、エラスチン分解などの、皮膚に関連するいくつかの特定の問題を引き起こす。UVAなどの環境汚染物質は、マトリックスタンパク質のエラスチンおよびコラーゲンを分解する酵素であるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の形成を上方制御し、これが防止されなければ、皮膚の弾力の著しい低下およびシワの増大がもたらされうる(Risom, L., P. Moller, and S. Loft, Oxidative stress-induced DNA damage by particulate air pollution. Mutat Res, 2005. 592(1-2): p. 119-37; Moller, P. and S. Loft, Oxidative damage to DNA and lipids as biomarkers of exposure to air pollution. Environ Health Perspect, 2010. 118(8): p. 1126-36)。UVAは、UVBと比較して皮膚により深く浸透することが可能であり、光老化、光発癌および光線皮膚症に寄与し、線維芽細胞および皮膚内部のより深くにある細胞における酸化ストレスを増大させる。青色光(携帯端末、TV、ラップトップ/デスクトップ画面からの光)が、同様の影響を及ぼすと報告されている(Godley et al., Blue Light Induces Mitochondrial DNA Damage and Free Radical Production in Epithelial Cells, The Journal Of Biological Chemistry, 2005, 280(22):21061-21066)。皮膚に対する様々な大気汚染物質の影響が、以下の先行技術文献にまとめられている。
a.Araviiskaia et al., The impact of airborne pollution on skin, J Eur Acad Dermatol Venereol. 2019; 33(8): 1496-1505.
b.Drakaki et al., Air pollution and the skin, Front. Environ. Sci., 2014; 2:1-6
c.Doris Day, The Impact of Pollution on The Skin, HCP live, The Impact of Pollution on The Skin, Source: hcplive.com/view/the-impact-of-pollution-on-the-skin、2020年8月20日アクセス。
【0004】
抗汚染製品は、
a.抗酸化活性により、有害な活性酸素種に対して皮膚組織を保護すること
b.炎症およびアレルギー反応を低下させること
c.汚染物質に曝露されると皮膚内で生じる細胞死を停止させることにおいて役立つこと
により、様々な大気汚染物質のインパクトを防止すると考えられる。
【0005】
植物ベースの製品は現在、毒性が低いというその性質によってより注目を集めている。ウコン、ココナツ、ココア、バジル、タマネギ、緑茶、コロハ、カンゾウ、ローズマリー、アロエなどの精油および植物抽出物が、皮膚ケア製品に使用されている(Aburjai & Natsheh, Plants used in cosmetics, Phytotherapy Research, 2003; 17(9), 987-1000. doi:10.1002/ptr.1363)。クルクマ・ロンガ(ウコン)(Curcuma longa)から単離されるテトラヒドロクルクミンは、その皮膚美白効果により報告されている(Majeed et al.、米国特許第6653327号)。レスベラトロールおよびオキシレスベラトロールも、皮膚ケアおよび皮膚美白効果について周知である。オロキシルム・インディクム(ソリザヤノキ)(Oroxylum indicum)の果実も皮膚に良いと報告されており、皮膚疾患の治療に使用されている(Chauhan et al., Shyonak, Sona Patha (Oroxylum indicum) - Properties, benefits and dosage, Planet Ayurveda, planetayurveda.com/library/shyonak-oroxylum-indicum/、2020年8月22日アクセス)。プテロカルプス・マルスピウム(Pterocarpus marsupium)抽出物も、その皮膚美白および抗老化効果について報告されている(Majeed et al., An Open-Label Single-Arm, Monocentric Study Assessing the Efficacy and Safety of Natural Pterostilbene (Pterocarpus marsupium) for Skin Brightening and Antiaging Effects, Clin Cosmet Investig Dermatol. 2020; 13: 105-116)。しかし、皮膚ケアおよび皮膚美白に使用される全ての製品が、有害な汚染物質に対して皮膚を保護するのに効果的なわけではないことは、一般的な専門知識である。有害な汚染物質に対する最大の保護を付与する、植物から単離される1種または複数種の生理活性分子を含む天然の組成物を発見するという、満たされていない産業上の必要性が未だ存在する。さらに、組成物は汚染物質から皮膚を保護することができ、かつ環境汚染物質に曝露された皮膚を浄化し若返らせることもできなければならない。本発明は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;少なくとも10質量%β-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレート(total mucic acid gallate)を含む組成物;ならびに10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を含む群から選択される1種または複数種の生理活性分子を含む組成物を開示することにより、上記の問題を解決する。
【0006】
本発明の主な目的は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物;ならびに10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分を含む組成物を使用して、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法を開示することである。
本発明の他の目的は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物;ならびに10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分を含む組成物を使用して、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法を開示することである。
本発明は上記の目的を満たし、さらなる関連の利点を提供する。
【発明の概要】
【0007】
最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分を含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。
【0008】
最も好ましい実施形態では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分を含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。
本発明の他の特性および利点は、例によって本発明の原理を例証する、以下のより詳細な説明より明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物を用いた、UVAおよびBaP誘導性の損傷に対するヒトHaCaTケラチノサイト細胞の保護を示すグラフ表示である。
図2a】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物を用いた、重金属により誘導されるROSの低下を示すグラフ表示である。
図2b】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物を用いた、UVA誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図2c】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物を用いた、UVB誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図3a】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物による、スーパーオキシドジスムターゼ活性の用量依存性の増大を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図3b】オロキシリン、バイカレインおよびクリシンを含む組成物による、グルタチオンペルオキシダーゼ活性の用量依存性の減少を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図4】β-グルコガリンを含む組成物を用いた、UVAおよびBaP誘導性の損傷に対するヒトHaCaTケラチノサイト細胞の保護を示すグラフ表示である。
図5a】β-グルコガリンを含む組成物を用いた、重金属により誘導されるROSの低下を示すグラフ表示である。
図5b】β-グルコガリンを含む組成物を用いた、UVA誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図5c】β-グルコガリンを含む組成物を用いた、UVB誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図6a】β-グルコガリンを含む組成物による、スーパーオキシドジスムターゼ活性の用量依存性の増大を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図6b】β-グルコガリンを含む組成物による、グルタチオンペルオキシダーゼ活性の用量依存性の減少を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図7】95%テトラヒドロクルクミンを用いた、UVAおよびBaP誘導性の損傷に対するヒトHaCaTケラチノサイト細胞の保護を示すグラフ表示である。
図8a】95%テトラヒドロクルクミンを用いた、重金属により誘導されるROSの低下を示すグラフ表示である。
図8b】95%テトラヒドロクルクミンを用いた、UVA誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図8c】95%テトラヒドロクルクミンを用いた、UVB誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図9a】95%テトラヒドロクルクミンによる、スーパーオキシドジスムターゼ活性の用量依存性の増大を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図9b】95%テトラヒドロクルクミンによる、グルタチオンペルオキシダーゼ活性の用量依存性の減少を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図10】95%オキシレスベラトロールを用いた、UVAおよびBaP誘導性の損傷に対するヒトHaCaTケラチノサイト細胞の保護を示すグラフ表示である。
図11a】95%オキシレスベラトロールを用いた、重金属により誘導されるROSの低下を示すグラフ表示である。
図11b】95%オキシレスベラトロールを用いた、UVA誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図11c】95%オキシレスベラトロールを用いた、UVB誘導性ROSの低下を示すグラフ表示である。
図12a】95%オキシレスベラトロールによる、スーパーオキシドジスムターゼ活性の用量依存性の増大を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
図12b】95%オキシレスベラトロールによる、グルタチオンペルオキシダーゼ活性の用量依存性の減少を示すグラフ表示である。UE-未曝露、UV-曝露
【発明を実施するための形態】
【0010】
最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0011】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0012】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するのに使用するための、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を開示する。関連の態様では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるのに使用するための、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を開示する。関連の実施形態では、組成物は、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。関連の態様では、組成物は、医薬的に/薬用化粧品的に許容される賦形剤、補助剤、基剤、希釈剤、担体、調整剤、抗酸化物質、バイオアベイラビリティ増強剤、および保存料とともに製剤化され、かつ/または皮膚ケア成分を含有する製剤に組み込まれ、かつクリーム、ゲル、ローション、パウダー、セラム、油、懸濁剤、軟膏、石けん、スクラブ、乳剤、およびコンパクトの形態で局所投与される。
【0013】
最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、95質量%オキシレスベラトロールを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0014】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、95質量%オキシレスベラトロールを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0015】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するのに使用するための、95質量%オキシレスベラトロールを含む組成物を開示する。関連の態様では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるのに使用するための、95質量%オキシレスベラトロールを含む組成物を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。関連の態様では、組成物は、医薬的に/薬用化粧品的に許容される賦形剤、補助剤、基剤、希釈剤、担体、調整剤、抗酸化物質、バイオアベイラビリティ増強剤、および保存料とともに製剤化され、かつ/または皮膚ケア成分を含有する製剤に組み込まれ、かつクリーム、ゲル、ローション、パウダー、セラム、油、懸濁剤、軟膏、石けん、スクラブ、乳剤、およびコンパクトの形態で局所投与される。
【0016】
最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、95質量%テトラヒドロクルクミンを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0017】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、95質量%テトラヒドロクルクミンを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0018】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するのに使用するための、95質量%テトラヒドロクルクミンを含む組成物を開示する。関連の態様では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるのに使用するための、95質量%テトラヒドロクルクミンを含む組成物を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。関連の態様では、組成物は、医薬的に/薬用化粧品的に許容される賦形剤、補助剤、基剤、希釈剤、担体、調整剤、抗酸化物質、バイオアベイラビリティ増強剤および保存料とともに製剤化され、かつ/または皮膚ケア成分を含有する製剤に組み込まれ、かつクリーム、ゲル、ローション、パウダー、セラム、油、懸濁剤、軟膏、石けん、スクラブ、乳剤、およびコンパクトの形態で局所投与される。
【0019】
最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに95質量%テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0020】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに95質量%テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。
【0021】
別の最も好ましい実施形態では、本発明は、UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するのに使用するための、少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を開示する。関連の態様では、本発明は、環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるのに使用するための、少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を開示する。関連の実施形態では、組成物は、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物;95質量%オキシレスベラトロール;90質量%プテロスチルベン;ならびに95%テトラヒドロクルクミンからなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む。別の関連の態様では、環境汚染物質は、粒子状物質、多環芳香族炭化水素(PAH)、揮発性有機化合物(VOC)、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属を含むリストから選択されるがこれらに限定されない。さらに別の関連の態様では、組成物は、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する。別の関連の態様では、抗酸化酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーは、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される。別の関連の態様では、炎症マーカーはIL-8である。関連の態様では、組成物は、医薬的に/薬用化粧品的に許容される賦形剤、補助剤、基剤、希釈剤、担体、調整剤、抗酸化物質、バイオアベイラビリティ増強剤、および保存料とともに製剤化され、かつ/または皮膚ケア成分を含有する製剤に組み込まれ、かつクリーム、ゲル、ローション、パウダー、セラム、油、懸濁剤、軟膏、石けん、スクラブ、乳剤、およびコンパクトの形態で局所投与される。
【0022】
関連の態様では、1種または複数種の皮膚ケア成分は、アルファリポ酸、ビートルート抽出物、ボスウェリア・セラタ(Boswellia serrata)抽出物、βボスウェリア酸、ボスウェリア・セラタ油、センテラ・アシアティカ(Centella asiatica)抽出物、トリテルペン、ガルシニア・インディカ(Garcinia indica)抽出物、アントシアニン、ココス・ヌシフェラ(Cocos nucifera)抽出物および果汁、コレウス・フォルスコリ(Coleus forskohlii)抽出物、フォルスコリン、コレウス・フォルスコリ油、テトラヒドロピペリン、エラグ酸、没食子抽出物、ポリフェノール、ガランガ抽出物、グリチルリチン酸、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン、カンゾウ抽出物、グリチルリチン酸モノアンモニウム、リモノイド、オレアノール酸、化粧品用ペプチド(Lys-Thr-Thr-Lys-Serに結合したオレアノール酸、Lys-Val-Lysに結合したオレアノール酸)、オレウロペイン、ピペルロングミン抽出物、ピペリン、エラグ酸、ザクロ抽出物(水溶性)、プテロスチルベン、レスベラトロール、プテロカルプス・サンタリヌス(Pterocarpus santalinus)抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、アムラ抽出物、ベータグルコガリン、テトラヒドロクルクミン、サルビア・オフィシナリス(Salvia Officinalis)(セージ)葉抽出物、ウルソール酸、サポニン、セサムム・インディクム(Sesamum indicum)(ゴマ)種子抽出物、セサミンおよびセサモリン、モリンガ油、モリンガ種子抽出物、トチノキ抽出物、バイテックス油、キシメニン酸、エチルアスコルビン酸、アルガン油、レモン果皮抽出物、ウコン油、オオムギベータグルカン、コエンザイムQ10、オリーブ油、アボカド油およびクランベリー油からなる群から選択されるがこれらに限定されない。
【0023】
別の関連の態様では、1種または複数種の抗酸化物質および抗炎症剤は、ビタミンA、D、E、K、C、B複合体、ロスマリン酸、アルファリポ酸、エラグ酸、グリチルリチン酸、没食子酸エピガロカテキン、植物ポリフェノール、グラブリジン、モリンガ油、オレアノール酸、オレウロペイン、カルノシン酸、ウロカニン酸、フィトエン、リポイド酸(lipoid acid)、リポアミド、フェリチン、デスフェラール、ビリルビン(billirubin)、ビリベルジン(billiverdin)、メラニン、ユビキノン、ユビキノール、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg、酢酸アスコルビル、トコフェロールおよびビタミンEアセテートなどの誘導体、尿酸、α-グルコシルルチン、カタラーゼ(calalase)およびスーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオン、セレン化合物、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、メタ重亜硫酸ナトリウム(SMB)、没食子酸プロピル(PG)およびアミノ酸システインからなる群から選択されるがこれらに限定されない。
別の関連の態様では、1種または複数種のバイオアベイラビリティ増強剤は、ピペリン、テトラヒドロピペリン、ケルセチン、ニンニク抽出物、ショウガ抽出物およびナリンギンの群から選択されるがこれらに限定されない。
本明細書は、最も好ましい実施形態を明示する具体的で例証的な実施例を以下に含む。
【実施例
【0024】
(実施例1):方法論
植物活性物質
10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、米国特許第10555982号のプロセスアウトラインによりオロキシルム・インディクム(ソリザヤノキ)の樹皮から得た。組成物は、Sami Labs LimitedからSabroxy(登録商標)として市販されている。95質量%オキシレスベラトロールを、標準化された内部プロセスを使用してアルトカルプス・ラクーチャ(ラクチパンノキ)(Artocarpus lakoocha)から標準化したが、これはSami Labs LimitedからArtonox(登録商標)として市販もされている。95質量%テトラヒドロクルクミンを含む植物活性物質を、商業的に利用可能なプロセスを使用してクルクマ・ロンガ(ウコン)から単離したが、Sami Labs LimitedからSabiwhite(登録商標)として入手可能でもある。少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物を、エンブリカ・オフィシナリス(Emblica officinalis)から標準化したが、Sami Labs LimitedからSaberry(登録商標)として市販されている。90質量%プテロスチルベン組成物を、標準化されたプロセスを使用してプテロカルプス・マルスピウムから単離および標準化したが、Sami Labs LimitedからPterowhite(登録商標)として市販もされている。
【0025】
ROSアッセイ
細胞透過性の非蛍光色素2’,7’-ジクロロフルオレセイン二酢酸(DCFH-DA)が細胞に流入し、DCFH-DAの酢酸基が細胞エステラーゼにより切断され、細胞内に非蛍光DCFHが捕捉される。その後の、細胞内で発生する活性酸素種による酸化によって、485/520 Ex:Em波長で検出可能な蛍光DCFが生じる。試料の消去活性は、抗酸化物質なしの対照と比較した際の蛍光の減少により示される。
【化1】
【0026】
ヒトHaCaTケラチノサイト細胞/マウス線維芽細胞を、10%熱失活ウシ胎児血清および抗生物質とともに25mMグルコースを含有するDMEM中で、37℃および5%CO2で維持した。細胞が70~80%コンフルエントになると、これらをトリプシン処理し、洗浄して、5x104細胞/ウェルの密度で播種される密度で、96ウェルプレートに播種した。細胞を一晩かけて接着させた。汚染物質に曝露する前に、細胞を、多様な非毒性濃度の様々な植物活性物質で60分間前処理した。細胞を、植物活性物質存在下で以下の汚染物質に曝露した。
UVA強度15ジュール/m2に60分間
UV-B強度4.6ジュール/m2に10分間
重金属(各0.25mmの塩化コバルトおよび硝酸鉛)に6時間
一定の処理期間後、新たに調製されたDCFH-DA試薬を、全てのウェルに濃度10μg/ウェルで添加し、37℃で30分間インキュベートすることにより、細胞内ROSを決定した。BMG FluoStar Optimaマイクロプレートリーダーにおける波長485:520(Ex:Em)nmでの蛍光を記録した。
【0027】
UVA存在下での多環芳香族炭化水素に対する保護
多環芳香族炭化水素(PAH)は、変異原性および腫瘍原性の環境汚染要因物のクラスである。PAHは、天然物質の不完全燃焼およびタバコの煙から生成される環境に広く存在する(Connell, D. W.; Hawker, D. W.; Warne, M. J.; Vowles, P. P.: Polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs). In Introduction into Environmental Chemistry (McCombs, K., and Starkweather, A. W., eds), 1997, pp. 205-217, CRC Press LLC, Boca Raton, FL. 2. Shaw, G. R.; Connell, D. W.: Prediction and monitoring of the carcinogenicity of polycyclic aromatic compounds (PACs). Rev. Environ. Contam. Toxic., 1994, 135, 1-62)。PAH自体は生物学的に不活性であり、遺伝毒性を及ぼすためには代謝活性化を必要とする。PAHはUVA範囲の光を吸収し、酸素または他の分子と反応して反応性の中間体を発生させる(Yu H, Xia Q, Yan J, et al. Photoirradiation of polycyclic aromatic hydrocarbons with UVA light - a pathway leading to the generation of reactive oxygen species, lipid peroxidation, and dna damage. Int J Environ Res Public Health.2006;3:348-354)。ゆえに、PAHは光の照射により「活性化され」、光誘導性の細胞毒性を引き起こしうる。ゆえに、UVA照射によるPAHの光照射は、細胞毒性およびDNA損傷を引き起こす汚染物質となる。
【0028】
ヒトHaCaTケラチノサイト細胞を、96ウェルプレートに1x104細胞/ウェルの密度で播種した。細胞を一晩かけて接着させた。これらを、様々な濃度の植物活性物質とともに、0.5mM濃度の、PAHとしてのベンゾ(a)ピレンで50分間前処理し、強度17ジュール/m2のUVAに曝露した。細胞を無菌の緩衝液で洗浄し、それぞれの濃度の植物活性物質とともに新たな培養培地(2%FBS)を添加し、その後CO2インキュベーター内で、37℃で24時間インキュベートした。ニュートラルレッド(25μg/mL)(3-アミノ-7-ジメチルアミノ-2-メチルフェナジン塩酸塩)を、細胞に3時間添加した。細胞を溶解させ、Tecanマイクロプレートリーダー(TECAN Ltd、Mannedorf、スイス)で540nmでの吸光度を読み取ることにより、細胞によるNRの取り込みを決定した。
【0029】
抗酸化アッセイ
細胞抗酸化物質は汚染物質により枯渇する。植物活性物質の、細胞内でこれらの抗酸化酵素を増大させる能力をin vitroで研究した。ヒトHaCaTケラチノサイト細胞を、6ウェルプレートに5x105細胞/ウェルの密度で播種した。細胞を植物活性物質で1時間前処理し、UVA強度17ジュール/m2に50分間曝露した。細胞を無菌の緩衝液で洗浄し、それぞれの濃度の植物活性物質とともに新たな培養培地(2%FBS)を添加し、その後CO2インキュベーター内で、37℃で24時間インキュベートした。細胞ライセートを調製し、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)レベルおよびグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)を推定した。
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性の推定
製造業者の説明書き(Elabsciences)の通りに、キットを使用して、細胞ライセートにおけるSODの活性をWST-1法により測定した。キサンチンオキシダーゼ(XO)はO2-とのWST-1反応を触媒し、水溶性ホルマザン色素を発生させることができる。SODはスーパーオキシドアニオンの不均化を触媒することができ、ゆえにこの反応はSODにより阻害可能であり、SODの活性はホルマザン色素の量と負の相関関係にある。したがって、SODの活性は、WST-1生成物の比色分析により決定可能である。
【0030】
グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)活性の推定
Hafeman et al. (1974)の方法に従って、グルタチオンペルオキシダーゼ活性を決定した。グルタチオンペルオキシダーゼは、グルタチオン(GSH)存在下でH2O2を分解し、それによりGSHを枯渇させる。残ったGSHを、有色の複合体をもたらすDTNBを使用して測定する。
体積100μlの細胞ライセートに、1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で総体積250μlにした、0.2mM GSH、0.05mM H2O2および1mM NaN3。反応を37℃で10分間インキュベートし、25%TCA50μlを添加することにより停止させた。反応混合物を3000rpmで10分間遠心処理し、上清0.1mlに、0.4M Na2HPO4 0.1mlおよび1mM DTNB50μlを添加した。37℃での10分間のインキュベーション後、黄色形成の強度を412nmで測定した。酵素活性を単位/mgタンパク質として表した。
DPPH-フリーラジカル消去アッセイ
スーパーオキシド、ヒドロキシル、ペルオキシルおよびアルコキシラジカルを含む活性酸素種(ROS)は、正常な代謝過程により生成される。正常な状態では、これらのフリーラジカルは細胞抗酸化物質により消去され、平衡状態を保つ。放射線、毒素および汚染物質は、脂質、核酸、タンパク質および炭水化物などの生体分子への酸化損傷を誘導しうるROSを増大させる。これらのROS誘導性の損傷は、皮膚刺激、炎症、老化、がんおよび多くの他の疾患を引き起こす。α、α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジル(DPPH)フリーラジカル消去法は、化合物の抗酸化能を評価するための最初のアプローチの1つである。
【0031】
材料
機器:Tecanマイクロプレートリーダー(TECAN Ltd、Mannedorf、スイス)
試薬:0.1mM DPPHエタノール溶液、0.1Mリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)
マイクロタイタープレート:96ウェルマイクロタイタープレート(Corning、USA)
手順
DPPHは、520nmで吸光度を有する、メタノール溶液中の安定なフリーラジカルである。フリーラジカルが抗酸化分子により消去された場合、生じる溶液は黄色に見える。紫色のDPPHメタノール溶液の退色により、細胞外代謝物の水素原子または電子供与能力を測定した。
【0032】
様々な濃度の各種植物活性物質をメタノールで希釈した。DPPHラジカル消去アッセイでは、以前に記載された方法(Clarke et al., 2013)に従って、様々な濃度の試料20μLを、96ウェルプレートでDPPHメタノール180μLと混合した。プレートを暗所で15分間保持し、その後マイクロプレートリーダー(TECAN Ltd、Mannedorf、スイス)を使用して、溶液の吸光度を540nmで測定した。ブランク(DMSO、メタノール)および標準物質(TBHQメタノール溶液)を同時に記録した。変動する濃度で抽出物をスクリーニングして、阻害濃度(IC50、DPPH吸光度を50%低下させる濃度)を確立した。
フリーラジカル消去活性を以下のように算出した。
(B-C)-(S-C)
%消去活性=-----------X100
(B-C)
式中、
B=参照溶液の吸光度(DPPHのOD)
C=参照溶液ブランクの吸光度(メタノールのみのOD)
S=試験溶液の吸光度
C=試験溶液ブランクの吸光度
【0033】
抗炎症活性
Duoset ELISAキット(R&D systems、カタログ番号DY208)を使用して、アッセイ上清中のIL8を測定した。
抗コラゲナーゼ活性
コラゲナーゼは、コラーゲンおよび細胞外マトリックス(ECM)の他の成分を消化する、マトリックスメタロプロテアーゼの1種である。ECMは皮膚構造を安定化させるための足場として機能し、皮膚細胞の増殖および代謝機能においても役立つ。コラーゲンを失うと、皮膚のシワおよびたるみにつながる。コラゲナーゼ阻害アッセイの原理は、基質DQ(商標)ゼラチンが、フルオレセイン(fluorecein)-蛍光化合物に結合していることに基づく。DQ(商標)ゼラチンでは蛍光が消光されている。DQ(商標)ゼラチンはコラゲナーゼにより効率的に消化され、測定可能な蛍光化合物を生じる。蛍光の増大は酵素活性に比例する。抗コラゲナーゼ化合物存在下で、蛍光の量は一定の酵素および基質濃度に対して減少するはずである。
【0034】
材料
機器-BMG FLUOstar Optima(蛍光マイクロプレートリーダー)
試薬:リン酸緩衝液(pH7.4)
コラゲナーゼ酵素アッセイキット(Enzchek(登録商標)コラゲナーゼ、ゼラチナーゼアッセイキット、Invitrogen、USA)
マイクロタイタープレート-96ウェルマイクロタイタープレート(黒)-Corning、USA。
96ウェル黒マイクロタイタープレートでアッセイを実施した。基質としてのDQゼラチンを有するクロストリジウム・ヒストリチクム(Clostridium histolyticum)由来のIV型をアッセイに使用した。様々な濃度の各種植物活性物質を、ゼラチン基質(12.5□g/ml)20□lとともに事前にインキュベートした。コラゲナーゼ酵素溶液(最終濃度-0.4U/ml)100□lを添加し、30分後にEm:485nmおよびEx:520nmで蛍光強度を測定した。対照(緩衝液)の酵素活性を記録した。
【0035】
阻害パーセントを以下のように算出する。
(B-BC)-(T-C)
阻害%=--------------X100
(B-BC)
B-酵素存在下での蛍光
BC-酵素活性非存在下での蛍光
T-阻害剤存在下での酵素活性の蛍光
TC-阻害剤単独の蛍光
【0036】
(実施例2):オロキシリン(oxoxylin)A、バイカレインおよびクリシンを含む組成物の抗汚染効果
UVAおよびBaPに対する保護
濃度3.12~25μg/mlのオロキシリンA、バイカレインおよびクリシンを含む組成物は、UVA+BaPに対する用量依存性の保護を付与した(図1)。同様に、組成物は、重金属(図2a)、UVA(図2b)およびUVB(図2c)への曝露により発生するROSを低下させた。
抗酸化酵素活性の正常化
UVへの曝露により、スーパーオキシドジスムターゼ濃度が低下し、グルタチオンペルオキシダーゼ活性が増大した。組成物は、ケラチノサイトにおける正常な酵素活性を回復させた(図3aおよび3b)。
【0037】
汚染物質により誘導される炎症性サイトカインの阻害
オロキシリンA、バイカレインおよびクリシンを含む組成物は、汚染物質により誘導されるIL-8の生成を阻害した(表1)。
【表1】

【0038】
抗酸化活性
オロキシリンA、バイカレインおよびクリシンを含む組成物は、IC50 5.1μg/mlで、用量依存的にDPPHラジカルを阻害することにより、優れた抗酸化活性を示した(表2)。
【表2】

【0039】
抗コラゲナーゼ活性
有害な汚染物質は、コラーゲンを分解することにより皮膚を損傷する。オロキシリンA、バイカレインおよびクリシンを含む組成物は、酵素コラゲナーゼを阻害することによりコラーゲン分解を阻害した(表3)。
【表3】

【0040】
(実施例3):β-グルコガリン組成物の抗汚染効果
UVAおよびBaPに対する保護
濃度3.12~25μg/mlのβ-グルコガリン組成物は、UVA+BaPに対する用量依存性の保護を付与した(図4)。同様に、組成物は、重金属(図5a)、UVA(図5b)およびUVB(図5c)への曝露により発生するROSを低下させた。
抗酸化酵素活性の正常化
UVへの曝露により、スーパーオキシドジスムターゼ濃度が低下し、グルタチオンペルオキシダーゼ活性が増大した。組成物は、ケラチノサイトにおける正常な酵素活性を回復させた(図6aおよび6b)。
【0041】
汚染物質により誘導される炎症性サイトカインの阻害
β-グルコガリンは、汚染物質により誘導されるIL-8の生成を阻害した(表4)。
【表4】


抗酸化活性
β-グルコガリン組成物は、IC50 4.34μg/mlで、用量依存的にDPPHラジカルを阻害することにより、優れた抗酸化活性を示した(表5)。
【表5】

【0042】
抗コラゲナーゼ活性
β-グルコガリン組成物は、酵素コラゲナーゼを阻害することによりコラーゲン分解を阻害した(表6)。
【表6】

【0043】
(実施例4):95%テトラヒドロクルクミンの抗汚染効果
UVAおよびBaPに対する保護
濃度1.25~10μg/mlのテトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)は、UVA+BaPに対する用量依存性の保護を付与した(図7)。同様に、組成物は、重金属(図8a)、UVA(図8b)およびUVB(図8c)への曝露により発生するROSを低下させた。
抗酸化酵素活性の正常化
UVへの曝露により、スーパーオキシドジスムターゼ濃度が低下し、グルタチオンペルオキシダーゼ活性が増大した。テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)は、ケラチノサイトにおける正常な酵素活性を回復させた(図9aおよび9b)。
【0044】
汚染物質により誘導される炎症性サイトカインの阻害
テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)は、汚染物質により誘導されるIL-8の生成を阻害した(表7)。
【表7】

【0045】
抗酸化活性
テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)は、IC50 2.29μg/mlで、用量依存的にDPPHラジカルを阻害することにより、優れた抗酸化活性を示した(表8)。
【表8】

【0046】
抗コラゲナーゼ活性
テトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurucmin)は、酵素コラゲナーゼを阻害することによりコラーゲン分解を阻害した(表9)。
【表9】

【0047】
(実施例4)95%オキシレスベラトロールの抗汚染効果
UVAおよびBaPに対する保護
濃度3.12~12.5μg/mlのオキシレスベラトロールは、UVA+BaPに対する用量依存性の保護を付与した(図10)。同様に、組成物は、重金属(図11a)、UVA(図11b)およびUVB(図11c)への曝露により発生するROSを低下させた。
抗酸化酵素活性の正常化
UVへの曝露により、スーパーオキシドジスムターゼ濃度が低下し、グルタチオンペルオキシダーゼ活性が増大した。オキシレスベラトロールは、ケラチノサイトにおける正常な酵素活性を回復させた(図12aおよび12b)。
【0048】
汚染物質により誘導される炎症性サイトカインの阻害
オキシレスベラトロールは、汚染物質により誘導されるIL-8の生成を阻害した(表10)。
【表10】

【0049】
抗酸化活性
オキシレスベラトロールは、IC50 0.61μg/mlで、用量依存的にDPPHラジカルを阻害することにより、優れた抗酸化活性を示した(表11)。
【表11】

【0050】
抗コラゲナーゼ活性
オキシレスベラトロールは、酵素コラゲナーゼを阻害することによりコラーゲン分解を阻害した(表12)。
【表12】

【0051】
(実施例5):生理活性組成物の組み合わせの抗汚染効果
生理活性組成物の組み合わせの効果を、それらの、HaCaT細胞におけるUV A-ベンゾ(a)ピレンに対して保護する能力により評価した。結果を以下で表13にまとめる。
【表13】

【0052】
個々の活性物質の活性について表14で言及する。
【表14】


結果は、オロキシリン、バイカレイン、クリシン組成物との組み合わせが相乗的な活性を示し、単独でまたは他の抗汚染剤と組み合わせて、製剤に組み込まれてよいことを示している。
様々な植物活性物質とともにオロキシリン、バイカレイン、クリシン組成物を含む組成物を、UVA-BaP曝露に対するそれらの保護能力、ならびにUVAおよび重金属誘導性ROSの消去について、さらに評価した。結果を以下の表にまとめる。
【0053】
UV-A BaP曝露に対する保護
【表15】
【0054】
【表16】
【0055】
【表17】
【0056】
【表18】
【0057】
UVA誘導性ROSの低下
【表19】
【0058】
【表20】
【0059】
【表21】
【0060】
【表22】
【0061】
重金属誘導性ROSの低下
【表23】
【0062】
【表24】
【0063】
【表25】
【0064】
【表26】
【0065】
結果は、様々な植物活性物質とともにオロキシリン、バイカレイン、クリシン組成物を含む組成物が、UVA-BaP曝露に対するそれらの保護能力、ならびにUVAおよび重金属誘導性ROSの消去の、相乗的な増大を示すことを示した。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明がそれに限定されないことは当業者により明確に理解される。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項と併せてのみ解釈されるべきである。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図7
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図10
図11a
図11b
図11c
図12a
図12b
【手続補正書】
【提出日】2022-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための組成物の製造における、オロキシリンA、バイカレインおよびクリシンの使用であって、組成物が、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む、使用
【請求項2】
組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項1に記載の使用
【請求項3】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項1に記載の使用
【請求項4】
組成物が、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項1に記載の使用
【請求項5】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項4に記載の使用
【請求項6】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項4に記載の使用
【請求項7】
炎症マーカーがIL-8である、請求項4に記載の使用
【請求項8】
環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための組成物の製造における、オロキシリンA、バイカレインおよびクリシンの使用であって、組成物が、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む、使用
【請求項9】
組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項8に記載の使用
【請求項10】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項8に記載の使用
【請求項11】
組成物が、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項8に記載の使用
【請求項12】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項11に記載の使用
【請求項13】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項11に記載の使用
【請求項14】
炎症マーカーがIL-8である、請求項11に記載の使用
【請求項15】
UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための組成物であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含み、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与される、組成物。
【請求項16】
95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
炎症マーカーがIL-8である、請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための組成物であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含み、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与される、組成物。
【請求項23】
95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項25】
組成物が、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、請求項22に記載の組成物。
【請求項26】
抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、請求項25に記載の組成物。
【請求項28】
炎症マーカーがIL-8である、請求項25に記載の組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
結果は、様々な植物活性物質とともにオロキシリン、バイカレイン、クリシン組成物を含む組成物が、UVA-BaP曝露に対するそれらの保護能力、ならびにUVAおよび重金属誘導性ROSの消去の、相乗的な増大を示すことを示した。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明がそれに限定されないことは当業者により明確に理解される。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項と併せてのみ解釈されるべきである。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕UV放射および環境汚染物質の有害な効果に対して哺乳動物の皮膚を保護するための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような保護を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法。
〔2〕組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、前記〔1〕に記載の方法。
〔4〕組成物が、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、前記〔1〕に記載の方法。
〔5〕抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、前記〔4〕に記載の方法。
〔6〕炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、前記〔4〕に記載の方法。
〔7〕炎症マーカーがIL-8である、前記〔4〕に記載の方法。
〔8〕環境汚染物質およびUV放射に曝露された哺乳動物の皮膚を浄化し若返らせるための方法であって、10質量%以上のオロキシリンA、10質量%以上のバイカレインおよび2質量%以上のクリシンを含む組成物を、そのような効果を必要とする哺乳動物に局所投与するステップを含む、方法。
〔9〕組成物が、95質量%オキシレスベラトロール;95質量%テトラヒドロクルクミン;90質量%プテロスチルベン;ならびに少なくとも10質量%のβ-グルコガリンおよび少なくとも10質量%の全ムチン酸ガレートを含む組成物からなる群から選択される1種または複数種の成分をさらに含む、前記〔8〕に記載の方法。
〔10〕環境汚染物質が、粒子状物質、多環芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、界面活性剤、窒素および硫黄酸化物、一酸化炭素、オゾン、ならびに重金属からなる群から選択される、前記〔8〕に記載の方法。
〔11〕組成物が、コラゲナーゼ活性を減少させ、抗酸化酵素のレベルを増大させ、ROSレベルを減少させ、炎症マーカーのレベルを低下させることにより皮膚の保護を付与する、前記〔8〕に記載の方法。
〔12〕抗酸化酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼからなる群から選択される、前記〔11〕に記載の方法。
〔13〕炎症マーカーが、インターロイキン(IL)-1アルファ、IL-1ベータ、腫瘍壊死因子(TNF)-アルファおよびIL-8からなる群から選択される、前記〔11〕に記載の方法。
〔14〕炎症マーカーがIL-8である、前記〔11〕に記載の方法。
【国際調査報告】