(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-05
(54)【発明の名称】(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-D]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルを投与することにより免疫性血小板減少症を治療する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/519 20060101AFI20221128BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20221128BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20221128BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20221128BHJP
A61K 31/56 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
A61K31/519
A61P7/04
A61P43/00 111
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K31/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521584
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 US2020055410
(87)【国際公開番号】W WO2021076514
(87)【国際公開日】2021-04-22
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513288724
【氏名又は名称】プリンシピア バイオファーマ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・グーレイ
(72)【発明者】
【氏名】アン・ニーレ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・ナン
(72)【発明者】
【氏名】クレア・ラングリッシュ
(72)【発明者】
【氏名】オルガ・バンドマン
(72)【発明者】
【氏名】ドルカ・トーマス
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZA511
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB06
4C086DA08
4C086MA52
4C086NA14
4C086NA20
4C086ZA51
4C086ZC20
4C086ZC75
(57)【要約】
(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を投与することを含む免疫性血小板減少症を治療する方法が開示される。PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物も開示される。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とするヒト患者において免疫性血小板減少症(ITP)を治療する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回それを必要とするヒト患者に投与することを含み、ここで、ヒト患者は:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント(plasma count);
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【請求項2】
免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において血小板数を増大させる方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ここで、ヒト患者は:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【請求項3】
血小板数を増大させることは、血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
血小板数を増大させることは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
血小板数を増大させることは、少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む、請求項2~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
投与前ベースライン血小板数は、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である、請求項3~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ここで、ヒト患者は:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【請求項8】
血小板数を達成することは、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
血小板数を達成することは、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項7~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの少なくとも1つの血小板数を達成し、少なくとも1つの血小板数を少なくとも20,000/μL増大させる方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ここで、ヒト患者は:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【請求項14】
血小板数を達成することは、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
血小板数を達成することは、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項13~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項13~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む、請求項13~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
投与前ベースライン血小板数は、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも30,000/μLの血小板数を達成する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ここで、ヒト患者は:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【請求項22】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
血小板数を達成することは、治療期間中測定される血小板数の少なくとも75%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される、請求項1~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
ヒト患者は、治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウントを有する、請求項1~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
ヒト患者は、治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~15,000/μLの平均血漿カウントを有する、請求項1~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
ヒト患者は、治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する、請求項1~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
ヒト患者は、治療期間開始前に脾臓摘出を受けた、請求項1~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
ヒト患者は原発性ITPを有する、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
ヒト患者は続発性ITPを有する、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
ヒト患者は慢性ITPを有する、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
ヒト患者は再発ITPを有する、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
ヒト患者は難治性ITPを有する、請求項1~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
ヒト患者は利用可能な認可された治療上の選択肢がない、請求項1~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない血小板数を有する、請求項1~34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する、請求項1~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで、2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される、請求項1~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
少なくとも4つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる、請求項1~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
治療期間は少なくとも8日である、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
治療期間は少なくとも28日である、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
治療期間は少なくとも84日である、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
治療期間は少なくとも168日である、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む、請求項1~43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む、請求項1~43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される、請求項1~46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される、請求項1~46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる、請求項48または49に記載の方法。
【請求項51】
少なくとも1種の化合物は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルおよびその医薬として許容される塩の(E)異性体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む、請求項1~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
少なくとも1種の化合物は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルおよびその医薬として許容される塩の(Z)異性体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む、請求項1~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
少なくとも1種の化合物は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルまたはその医薬として許容される塩の(E)および(Z)異性体の混合物を含む、請求項1~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
少なくとも1種の化合物はヒト患者に経口投与される、請求項1~53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの錠剤の形態でヒト患者に投与される、請求項1~54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
少なくとも1種の化合物はコップ一杯の水と共に投与される、請求項1~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
少なくとも1種の化合物は食物と共に投与される、請求項1~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
少なくとも1種の化合物は食物なしで投与される、請求項1~56のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2019年10月14日に出願された米国仮出願第62/914,688号、および2019年12月20日に出願された米国仮出願第62/951,302号の優先権を主張し、それらの各々の内容はその全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
【0002】
本明細書には免疫性血小板減少症を治療する方法が開示される。BTK阻害剤およびそれを含む医薬組成物も開示される。
【背景技術】
【0003】
一般にITPといわれる免疫性血小板減少症は、血小板の破壊に起因して出血、過度のあざ、および疲労の高い危険性、ならびに生命を脅かす出血の可能性を引き起こす希少な自己免疫性疾患である。ITPは免疫介在性の(例えば、自己抗体により介在される)血小板破壊および低下した血小板産生、その結果として起きる血小板減少症、罹患および死亡に関わる出血の傾向、ならびに患者のクオリティー・オブ・ライフ(QOL)に対する悪影響によって特徴付けられる。
【0004】
ITPの成人に対する現在の治療法は静脈内免疫グロブリン(IVIG)およびコルチコステロイドによる初期の治療、ならびにその後の脾臓摘出、トロンボポエチン受容体アゴニスト(TPO-RA)、リツキシマブ、フォスタマチニブ、その他の免疫抑制療法(例えば、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)およびシクロスポリンなど)による治療を含む。一般に、薬物療法(例えば、コルチコステロイド、IVIG、または抗D免疫グロブリン療法)が血小板数低下の症状を示す患者に対して血小板破壊を低減させるために使用される。ほとんどの患者が最初はコルチコステロイドに反応するが、継続した寛解の割合は低い。ITPに対する第二選択療法はリツキシマブおよび脾臓摘出を含み、これらは敗血症および免疫抑制の危険を伴う。さらに、トロンボポエチン(TPO)模倣薬(Bussel 2007)がコルチコステロイド、IVIG、または脾臓摘出に充分な反応を示さなかった慢性ITPの患者の治療用に認可されている。
【0005】
ITP患者において血小板数を維持するための新規な安全で有効な経口治療は現在の標準的治療に比べてかなりの治療上の利点を示す。実例として、再発および難治性のITPにおいてまだ対処されていないニーズは:寛解の割合および耐久性の改善;血小板数の急激な上昇/血栓形成の危険性の回避;ステロイドを含まないレジメン;ならびに良好な患者QOLを保証する耐えられる安全な治療法を含む。このように、現存する治療法のこれらの制限のいくつかまたはすべてに対処する再発および難治性のITPを始めとするITPを治療する新規な経口治療法に対するニーズがある。
【0006】
ブルトン型無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ(BTK)はB細胞受容体(BCR)、Fc-ガンマ受容体(FcγR)、およびFc-イプシロン受容体(FcεR)の下流の必須のシグナル伝達エレメントである。BTKは非受容体型チロシンキナーゼであり、TECファミリーのキナーゼのメンバーである。BTKはB細胞系統成熟に必須であり、細胞におけるBTK活性の阻害はBCRの遮断と一致した表現型の変化を生じる。実例として、BTK阻害の結果、細胞増殖、分化、成熟、および生存を含む様々なB細胞活性の下方調節、ならびにアポトーシスの上方調節が起こる。
【0007】
「オンオフスイッチ」式に作動するよりむしろ、BTKは免疫機能「モジュレーター」として考えるのが最良であろう(Crofford LJら、2016;Pal Singh Sら、2018)。BTK機能への重要な洞察はヒトおよびマウスにおける機能喪失分析に由来する。BTK遺伝子に機能喪失突然変異を有する個人は、循環B細胞および形質細胞の完全な欠如ならびにすべての種類の免疫グロブリンの非常に低いレベルにより特徴付けられるX連鎖性無ガンマグロブリン血症(XLA)を発症する(Tsukada 1993、Vetrie 1993)。これは、BTK阻害が例えばITPのような自己免疫疾患の発症で重要と考えられる自己抗体の産生を抑える可能性を示す。
【0008】
BTKはT細胞、ナチュラルキラー細胞、および形質細胞で発現されず、T細胞および形質細胞において見出すことができる直接の機能をもたないが(SiderasおよびSmith 1995;Mohamedら、2009)、この酵素は好塩基球、肥満細胞、マクロファージ、好中球、および血小板のような他の造血細胞の活性化を調節する。例えば、BTKは、創傷治癒に貢献するが組織損傷を引き起こすこともある炎症反応において中心的存在である好中球の活性化においてある役割を果たす(Volmering Sら、2016)。
【0009】
したがって、選択的BTK阻害剤は、限定されることはないが:BCRの遮断;形質細胞分化および抗体産生の阻害;単球またはマクロファージにおけるIgG介在FcγR活性化、食作用、および炎症メディエーターの遮断;肥満細胞または好塩基球におけるIgE介在FcεR活性化および脱顆粒の遮断;ならびに好中球における活性化、接着、補充、および酸化的破壊の阻害を始めとする、炎症および自己免疫における多数の経路を標的とする可能性がある。これらの作用に基づいて、選択的BTK阻害剤は様々な炎症性疾患の開始および進行を遮断し、これらの疾患の結果生じる組織損傷を軽減する可能性がある。BTK遺伝子に機能喪失突然変異がある個人は体液性免疫が低下しており、静脈内免疫グロブリンによる治療を必要とする化膿性細菌およびエンテロウイルス感染症にかかりやすいが、完全な免疫系を有する個人におけるBTKの阻害は感染症に対する類似の感受性を生じるとは予測されない。
【0010】
イブルチニブ(PCI-32765)およびスペブルチニブ(CC-292)を始めとしていくつかの経口投与されるBTK阻害剤(BTKi)が現在上市されているかまたはある範囲の適応症に対して臨床開発中である(Lee Aら、2017)。例えば、イブルチニブはBTK標的のさらなる臨床評価を提供し、最近アメリカ食品医薬品局(FDA)によりマントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、および慢性リンパ性白血病においてヒト用に認可された。イブルチニブはまた他の血液悪性腫瘍にも活性を示した(Wang 2013、Byrd 2013、Imbruvica Package Insert、2015)。加えて、CC-292は、健康なボランティア集団においてBTK酵素の100%占有率を提供する用量で良好な耐容性を示すことが報告されている(Evans 2013)。また、エボブルチニブは最近、第2相試験において多数の硬化症に対して効能を示した(Montalban Xら、2019)。他のBTKi化合物が天疱瘡(NCT02704429)、関節リウマチ(NCT03823378、NCT03682705、NCT03233230)、および喘息(NCT03944707)のような様々な免疫介在性の障害に対して臨床開発中である(Montalban Xら、2019;Norman P 2016;Tam CSら、2018;Crawford JJら、2018;Min TKら、2019;Gillooly KM 2017;Nadeem Aら、2019)。
【0011】
イブルチニブおよびアカラブルチニブのような共有結合性のBTKiは多くの第一世代キナーゼ阻害剤で問題となった選択性の問題を改善したが、これらの阻害剤は通例不可逆であり、オンターゲットおよびオフターゲットのキナーゼの両方の永久的な変更ならびに血小板減少症、貧血、血小板凝集、および肝毒性のような副作用を引き起こす(RITUXAN Prescribing Information、2018;Drug Record Kinase Inhibitors、2019;Khan Yら、2019;Paydas S、2019;IMBRUVICA、2013;Rigg RAら、2016;Tang CPSら、2018)。このように、例えばITPのような免疫介在性疾患に対する、低下した副作用を有するBTKiに基づく治療法のニーズがある。
【0012】
化合物(I)は次の構造:
【化1】
のBTK阻害剤である。ここで、
*Cは立体化学中心である。参照によって本明細書に組み入れる特許文献1、例えば実施例31参照。
【0013】
次の構造:
【化2】
を有する(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルはPRN1008およびリルザブルチニブともいわれる。この化合物は例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5のようないくつかの特許刊行物に開示されており、これらの各々の内容は参照によって本明細書に組み入れる。
【0014】
PRN1008はB細胞受容体FCγRおよび/またはBTK経路のFcεRシグナル伝達を介してシグナル伝達する非T細胞白血球細胞の新規で極めて選択的な小分子阻害剤である。PRN1008は可逆の共有結合性BTK阻害剤として機能し、その標的と非共有結合および共有結合の両方を形成し、高まった選択性および低い全身曝露で延長された阻害を可能にする。第一および第二世代のBTKiと比較して、PRN1008は他の分子と最小の交差反応性を示し、オフターゲット影響の危険性が低い(Smith PFら、2017)。重要なことに、PRN1008の可逆の結合は永久に変性したペプチドの可能性を最小にする(Serafimova IM 2012)。さらに、PRN1008は共有結合性BTK阻害剤イブルチニブと比べて改善されたキナーゼ選択性を示し、251のキナーゼパネルのうちイブルチニブ(1μM)が21のキナーゼに対して>90%の阻害を達成するのと比較して、PRN1008(1μM)は6つのキナーゼに対して>90%の阻害を達成する。
【0015】
PRN1008は免疫介在性疾患の治療に対して励みになる結果を示した。PRN1008は自己免疫疾患に対して開発中(第3相、NCT03762265)の最も進歩したBTKiであり、ITPと同様に自己抗体により誘発される水疱形成疾患である天疱瘡の治療において評価される最初のBTKiである。ヒトにおいて、PRN1008は経口投与後迅速に吸収され、半減期は速く(3-4h)、薬物動態(PK)は変化する。
【0016】
114人の健康なボランティアを用いたPRN1008の第1相研究において、標的BTK占有レベルを確実かつ首尾一貫して超えており、PRN1008が自己免疫疾患を治療するのに極めて有効である可能性があることを示唆していた。また、前臨床および臨床PK/PDデータは、延長された標的滞留時間(Hill Rら、2015)および高い占有率(4時間以内>90%)(Smith PFら、2015)と一致して、化合物が血液循環から除かれた後でも治療効果が続くことを示した。
【0017】
PRN1008はまた有利な安全性プロファイルも示している。前臨床の再現毒性研究に基づいて、PRN1008は胎児の成長または雄性稔性を害するとは予期されない。健康なボランティアにおける第1相研究で、最も一般的に報告された有害事象は吐き気/嘔吐および下痢を始めとする胃腸の有害事象であった。重大な有害事象または死亡は報告されなかったし、有害事象が原因で治療を中止した参加者はいなかった(Smith PF 2017)。
【0018】
慢性リンパ性白血病(CLL)の患者においてBTK/EGFR/ITK阻害剤であるイブルチニブによる治療の開始後深刻な自己免疫性の溶血性貧血およびITPの一連のエピソードが終了した自己免疫性血球減少症の患者におけるBTK阻害の役割を支持する予備的な証拠がある(Rogers 2016、Montillo 2017)。さらに、ITPの治療に関連して、PRN1008治療はインビトロでヒトB細胞活性化を大きく阻害し、Fc受容体シグナル伝達を介して抗体(IgG、IgE)により介在される免疫細胞の活性化を遮断する。非臨床的な研究において、PRN1008は免疫性血小板減少症のマウスモデルにおいて血小板損失(消費)の有意な用量依存性の低減を示す。PRN1008はまたラットのコラーゲン誘導関節炎モデル、ラット抗体介在アルサスモデル、自発的イヌ落葉状天疱瘡、およびヒト尋常性天疱瘡(PV)において迅速かつ有意な抗炎症効果も示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第2014/039899号
【特許文献2】国際公開第2015/127310号
【特許文献3】国際公開第2016/100914号
【特許文献4】国際公開第2016/105531号
【特許文献5】国際公開第2018/005849号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本明細書には、ヒト患者において免疫性血小板減少症(ITP)を治療する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を治療期間中1日一回または1日二回治療上有効量でそれを必要とするヒト患者に投与することを含む方法が開示されている。
【0021】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0022】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0023】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0024】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、方法は原発性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は続発性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は慢性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は再発ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は難治性ITPを治療することを含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0028】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0029】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0030】
また、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を治療上有効量で治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において血小板数を増大させる方法も本明細書に開示される。
【0031】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて血小板数を少なくとも5,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて血小板数を少なくとも10,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて血小板数を少なくとも15,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて血小板数を少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前に7日以上離して測定されたヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定された治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。
【0037】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0038】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0039】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0040】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0041】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0044】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0045】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0046】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0047】
また本明細書には、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者に投与することを含む、ヒト患者において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成する方法も開示される。
【0048】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも35%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも45%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも55%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも65%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0051】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0053】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0054】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0055】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0056】
いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。
【0057】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0058】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0059】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0060】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0061】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0063】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0064】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0065】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0066】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0067】
また、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む、免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの少なくとも1つの血小板数を達成し、少なくとも1つの血小板数を少なくとも20,000/μL増大させる方法も本明細書に開示される。
【0068】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも35%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも45%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも55%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも65%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0071】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0072】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0073】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0074】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0075】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0076】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0077】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0080】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0081】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0082】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0083】
また本明細書には、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者に投与することを含む、ヒト患者において少なくとも30,000/μLの血小板数を達成する方法も開示される。
【0084】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0085】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0086】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0087】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0088】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0089】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0090】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0091】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0092】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0093】
例示の実施形態1:
制限なしに、本開示のいくつかの実施形態は以下を含む:
【0094】
1. それを必要とするヒト患者において免疫性血小板減少症(ITP)を治療する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ヒト患者が:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数に対する3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント(plasma count);
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【0095】
2. 免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において血小板数を増大させる方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ヒト患者が:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前2番目に最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日血小板数に対する3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【0096】
3. 血小板数を増大させることが、投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL血小板数を増大させることを含む、実施形態2に記載の方法。
【0097】
4. 血小板数を増大させることが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む、実施形態2または3に記載の方法。
【0098】
5. 血小板数を増大させることが、少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む、実施形態2~4のいずれかに記載の方法。
【0099】
6. 投与前ベースライン血小板数が治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である、実施形態3~5のいずれかに記載の方法。
【0100】
7. 免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ヒト患者が:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の第2の最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【0101】
8. 血小板数を達成することが、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む、実施形態7に記載の方法。
【0102】
9. 血小板数を達成することが、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む、実施形態7または8に記載の方法。
【0103】
10. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態7~9のいずれかに記載の方法。
【0104】
11. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態7~10のいずれかに記載の方法。
【0105】
12. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態7~11のいずれかに記載の方法。
【0106】
13. 免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの少なくとも1つの血小板数を達成し、少なくとも1つの血小板数を少なくとも20,000/μL増大させる方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ヒト患者が:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の第2の最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数に対する3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前の少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【0107】
14. 血小板数を達成することが、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む、実施形態13に記載の方法。
【0108】
15. 血小板数を達成することが、少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む、実施形態13または14に記載の方法。
【0109】
16. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態13~15のいずれかに記載の方法。
【0110】
17. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態13~16のいずれかに記載の方法。
【0111】
18. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態13~17のいずれかに記載の方法。
【0112】
19. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む、実施形態13~18のいずれかに記載の方法。
【0113】
20. 投与前ベースライン血小板数が、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である、実施形態19に記載の方法。
【0114】
21. 免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも30,000/μLの血小板数を達成する方法であって、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含み、ヒト患者が:
治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の第2の最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数に対する3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウント;
治療期間開始前の少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴;および
治療期間開始前の脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する方法。
【0115】
22. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態21に記載の方法。
【0116】
23. 血小板数を達成することが、治療期間中測定される血小板数の少なくとも75%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む、実施形態21または22に記載の方法。
【0117】
24. 連続した血小板数が少なくとも5日離して測定される、実施形態1~23のいずれかに記載の方法。
【0118】
25. ヒト患者が、治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の第2の最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~33,000/μLの平均血漿カウントを有する、実施形態1~24のいずれかに記載の方法。
【0119】
26. ヒト患者が、治療期間開始前の最も最近の血小板数、治療期間開始前の第2の最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日の血小板数について3,000/μL~15,000/μLの平均血漿カウントを有する、実施形態1~24のいずれかに記載の方法。
【0120】
27. ヒト患者が、治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けたという病歴を有する、実施形態1~26のいずれかに記載の方法。
【0121】
28. ヒト患者が治療期間開始前に脾臓摘出を受けた、実施形態1~27のいずれかに記載の方法。
【0122】
29. ヒト患者が原発性ITPを有する、実施形態1~28のいずれかに記載の方法。
【0123】
30. ヒト患者が続発性ITPを有する、実施形態1~28のいずれかに記載の方法。
【0124】
31. ヒト患者が慢性ITPを有する、実施形態1~28のいずれかに記載の方法。
【0125】
32. ヒト患者が再発ITPを有する、実施形態1~28のいずれかに記載の方法。
【0126】
33. ヒト患者が難治性ITPを有する、実施形態1~32のいずれかに記載の方法。
【0127】
34. ヒト患者が利用可能な認可された治療上の選択肢がない、実施形態1~33のいずれかに記載の方法。
【0128】
35. ヒト患者が治療期間開始前30,000/μLより少ない血小板数を有する、実施形態1~34のいずれかに記載の方法。
【0129】
36. ヒト患者が治療期間開始前30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する、実施形態1~35のいずれかに記載の方法。
【0130】
37. ヒト患者が治療期間開始前30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、2つのカウントが治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される、実施形態1~36のいずれかに記載の方法。
【0131】
38. 少なくとも4つの先のITP治療がコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
【0132】
39. 治療期間が少なくとも8日である、実施形態1~38のいずれかに記載の方法。
【0133】
40. 治療期間が少なくとも28日である、実施形態1~38のいずれかに記載の方法。
【0134】
41. 治療期間が少なくとも84日である、実施形態1~38のいずれかに記載の方法。
【0135】
42. 治療期間が少なくとも168日である、実施形態1~38のいずれかに記載の方法。
【0136】
43. PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む、実施形態1~42のいずれかに記載の方法。
【0137】
44. PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む、実施形態1~43のいずれかに記載の方法。
【0138】
45. PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む、実施形態1~43のいずれかに記載の方法。
【0139】
46. PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む、実施形態1~42のいずれかに記載の方法。
【0140】
47. 少なくとも1種の化合物が単剤療法として投与される、実施形態1~46のいずれかに記載の方法。
【0141】
48. 少なくとも1種の化合物が少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される、実施形態1~46のいずれかに記載の方法。
【0142】
49. 少なくとも1つの同時ITP治療がコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる、実施形態48に記載の方法。
【0143】
50. 少なくとも1つの同時ITP治療がコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる、実施形態48または49に記載の方法。
【0144】
51. 少なくとも1種の化合物が(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルおよびその医薬として許容される塩の(E)異性体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む、実施形態1~50のいずれかに記載の方法。
【0145】
52. 少なくとも1種の化合物が(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルおよびその医薬として許容される塩の(Z)異性体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む、実施形態1~50のいずれかに記載の方法。
【0146】
53. 少なくとも1種の化合物が(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルまたはその医薬として許容される塩の(E)および(Z)異性体の混合物を含む、実施形態1~50のいずれかに記載の方法。
【0147】
54. 少なくとも1種の化合物がヒト患者に経口投与される、実施形態1~53のいずれかに記載の方法。
【0148】
55. 少なくとも1種の化合物が少なくとも1つの錠剤の形態でヒト患者に投与される、実施形態1~54のいずれかに記載の方法。
【0149】
56. 少なくとも1種の化合物がコップ一杯の水と共に投与される、実施形態1~55のいずれかに記載の方法。
【0150】
57. 少なくとも1種の化合物が食物と共に投与される、実施形態1~56のいずれかに記載の方法。
【0151】
58. 少なくとも1種の化合物が食物なしで投与される、実施形態1~56のいずれかに記載の方法。
【0152】
例示の実施形態2:
制限なしに、本開示のいくつかの実施形態は以下を含む:
【0153】
1. ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法であって:
(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含む方法。
【0154】
2. PRN1008が(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物を含む、実施形態1に記載の方法。
【0155】
3. PRN1008が医薬組成物として製剤化されている、実施形態1に記載の方法。
【0156】
4. 医薬組成物が1種またはそれ以上の医薬として許容される担体または賦形剤を含む、実施形態3に記載の方法。
【0157】
5. 医薬組成物が、フィルムコーティングと共に微結晶性セルロース、クロスポビドン、およびフマル酸ステアリルナトリウムを含む、実施形態4に記載の方法。
【0158】
6. さらに、治療期間中患者へのPRN1008の投与を繰り返すことを含む、実施形態1に記載の方法。
【0159】
7. 用量がPRN1008の400mgBIDである、実施形態1に記載の方法。
【0160】
8. 患者がPRN1008の400mgQDの初期用量を投与され、28日後、用量がPRN1008の300mgBIDまたは400mgBIDのより高い用量に上昇される、実施形態1に記載の方法。
【0161】
9. 患者がPRN1008の300mgBIDの初期用量を投与され、28日後、用量がPRN1008の400mgBIDに上昇される、実施形態1に記載の方法。
【0162】
10. 治療期間が168日までの期間である、実施形態6に記載の方法。
【0163】
11. 治療期間が28日~168日の範囲である、実施形態6に記載の方法。
【0164】
12. 治療期間が最低8日である、実施形態6に記載の方法。
【0165】
13. 治療期間が8日~28日の範囲である、実施形態6に記載の方法。
【0166】
14. 投与前、患者の血小板数が2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少ない、実施形態1に記載の方法。
【0167】
15. 治療期間を通しての投与後、患者が少なくとも5日離れた≧50,000/μLの2つまたはそれ以上の連続した血小板数を得る、実施形態1に記載の方法。
【0168】
16. 治療期間が28日~168日の範囲である、実施形態15に記載の方法。
【0169】
17. 治療期間を通しての投与後、患者が治療期間中50,000/μL以上の血小板数の安定した反応およびベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を有する、実施形態6に記載の方法。
【0170】
18. 患者が約50,000/μL~100,000/μLの増大した血小板数に対応する1~2週(7~14日)間以内の反応の急激な発現を有する、実施形態15に記載の方法。
【0171】
19. 患者が60,000/μL~90,000/μLの増大した血小板数に対応する1~2週(7~14日)間以内の反応の急激な発現を有する、実施形態15に記載の方法。
【0172】
20. 反応の急激な発現が1週(7日)間以内である、実施形態16に記載の方法。
【0173】
21. 患者がPRN1008の300mgBIDまたは400mgBIDの初期用量を投与される、実施形態16に記載の方法。
【0174】
22. 投与前、患者が、患者が罹患した他の疾患に対して原発性または続発性である再発または難治性の特発性血小板減少症を有する、実施形態1に記載の方法。
【0175】
23. 患者が続発性ITPを有する、実施形態1に記載の方法。
【0176】
24. 患者が400mgBIDの用量を投与される、実施形態21に記載の方法。
【0177】
25. 患者が1つまたはそれ以上の同時投薬も受ける、実施形態1に記載の方法。
【0178】
26. 1つまたはそれ以上の同時投薬がコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる、実施形態25に記載の方法。
【0179】
27. ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法であって:
2-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含み、ここで、投与前、患者の血小板数は2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少なく、投与後、患者は治療期間中50,000/μL以上の血小板数の安定した反応を有する方法。
【0180】
28. 用量がPRN1008の400mgBIDである、実施形態27に記載の方法。
【0181】
29. ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法であって:
2-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含み、ここで、投与前、患者の血小板数は2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少なく、治療期間を通しての投与後、患者は少なくとも5日離れた≧50,000/μLの2つまたはそれ以上の連続した血小板数およびベースラインからの≧20,000/μLの血小板数の増大を得る方法。
【0182】
30. 用量がPRN1008の400mgBIDである、実施形態29に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【
図1A】最小の薬物曝露で最適化される臨床活性および可逆性に関連する利益を可能にするPRN1008の可逆共有結合機構を示す図である。
【
図1B】PRN1008に関して25hにわたってPK曝露(ng/mL)および%BTK阻害を示す図である。
【
図2】ITP患者においてPRN1008を調べる適応非盲検用量設定第1/2相研究の用量設定部分の用量増大ルールを示す図である。
【
図3A】血小板アゴニストの標準パネルを用いて通常の健康なボランティアの血液の血小板においてインビトロで評価した血小板機能に対する1μMのPRN1008の効果を示す図である。
【
図3B】血小板アゴニストの標準パネルを用いてITP患者の血液の血小板においてインビトロで評価した血小板機能に対する1μMのPRN1008の効果を示す図である。
【
図4】血小板アゴニストの標準パネルを用いて通常の健康なボランティアの血液の血小板においてインビトロで評価した血小板機能に対する1μMのイブルチニブの効果を示す図である。
【
図5】ITP患者においてPRN1008を調べる第1/2相研究に登録された続発性ITPの患者に対する血小板数の反応を経時的に示す図である。
【
図6】PRN1008の低い開始用量(QD投薬)で開始した第1/2相ITP用量設定研究患者(n=10)に対する血小板数の反応を経時的に示す図である(データカットオフ:2019年11月13日)。
【
図7】PRN1008の高い開始用量(BID投薬)で開始した第1/2相ITP用量設定研究患者(n=21)に対する血小板数の反応を経時的に示す図である(データカットオフ:2019年11月13日)。
【
図8】第1/2相ITP患者における血小板反応に対する要約統計量を示す図である(データカットオフ:2019年11月13日)。
【
図9】PRN1008の400mgをbidで開始した第1/2相ITP患者(n=32)に対する血小板数の反応を経時的に示す図である(データカットオフ:2020年4月22日)。
【
図10】第1/2相ITP患者における血小板反応に対する要約統計量を示す図である(データカットオフ:2020年4月22日)。
【発明を実施するための形態】
【0184】
定義:
他に断らない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される以下の用語は本出願のために定義され、以下の意味を有する。本出願で使用される定義されていない技術用語および科学用語はすべて、本開示が属する分野で通常の知識を有する者が一般に理解する意味を有する。
【0185】
本明細書で使用されるとき、物に付いている不定冠詞「a」または「an」は1つまたはそれ以上のその物を意味し;例えば、不定冠詞が付いている化合物は他に断らない限り1つまたはそれ以上の化合物または少なくとも1つの化合物を意味する。それ故、用語「a」(または「an」)、「1つまたはそれ以上」、および「少なくとも1つ」は本明細書中同義で使用されることができる。
【0186】
本明細書で使用されるとき、用語「約」はおよそ、辺り、大ざっぱ、または近くを意味して使用される。用語「約」は、数字の範囲と共に使用されるとき、記載されている数値の上限および下限を上下に広げることによりその範囲を変更する。一般に、用語「約」は本明細書中で数値を規定された値の上下に5%の分散だけ変更するために使用される。具体的な値に関して、対象集団(例えば、記載されている臨床試験の対象)に対して本明細書に記載されている具体的な値は他に規定されない限りメジアン、平均、または統計上の数を表すと理解されたい。したがって、対象において特定の値を必要とする本開示の態様は、その関連のある値が対象集団に対して意味のある限界設定であると評価される集団データにより支持される。
【0187】
本明細書で使用されるとき、用語「医薬品有効成分」または「治療薬」(「API」)は生物活性化合物を意味する。
【0188】
本明細書で使用されるとき、用語「投与する」、「投与すること」、または「投与」は本明細書中で、医師または委任代理人により供給する、与える、投薬する、および/または処方すること、および/または患者または人自身により服用する、摂取する、または消費することを意味する。例えば、APIの患者への「投与」はAPIを患者に導入または送達するあらゆる経路(例えば、経口送達)を意味する。投与は自己投与および別の投与を含む。
【0189】
本明細書で使用されるとき、「BID」および「bid」は1日二回の意味で同義に使用される。
【0190】
本明細書で使用されるとき、「免疫性血小板減少症」(ITP)は特発性血小板減少症および特発性血小板減少性紫斑病のような一般に使用されている他の用語を包含するかまたは少なくともそれらの用語も指す。2つの主要なタイプのITP:短期(急性)および慢性(長期)がある。急性のITPは通例6カ月未満続くが、慢性のITPは6カ月またはそれ以上続く可能性がある。ITPは複数の年齢層を侵し、児童、10代の若者、および成人に見ることができる。
【0191】
本明細書で使用される用語「と組み合わせて」は、2種またはそれ以上の化合物、作用物質、または追加の医薬品有効成分をいうとき、治療期間中2種またはそれ以上の化合物、作用物質、または医薬品有効成分の互いの前、同時、または後の患者への投与を意味する。他に特定しない限り、2種またはそれ以上の化合物、作用物質、または医薬品有効成分は治療期間中、例えば、1種またはそれ以上の化合物、作用物質、または医薬品有効成分が1日一回投与され、1種またはそれ以上の他の化合物、作用物質、または医薬品有効成分が1日二回投与されるといったような異なるスケジュールで投与してもよい。
【0192】
本明細書で使用されるとき、「[X]mg」として表現される量は[X]、すなわち遊離の塩基の総量ミリグラムを意味する。いくつかの実施形態において、PRN1008はPRN1008の医薬として許容される塩として投与され得、その場合「PRN1008のmg」として表現される量はPRN1008、すなわち遊離の塩基、プラスPRN1008の1種またはそれ以上の医薬として許容される塩の中の遊離の塩基の重量に基づく当量の総量ミリグラムを意味する。例えば、「PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mg」はPRN1008の400mgおよびPRN1008の400mgと等価な濃度のPRN1008の1種またはそれ以上の医薬として許容される塩を含む。
【0193】
本明細書で使用されるとき、「医薬として許容される担体または賦形剤」は、例えば、哺乳類の薬剤用途に許容される担体または賦形剤のような、概して安全で、生物学的にも他にも望ましくないことのない医薬組成物を製造するのに有用な担体または賦形剤を意味する。
【0194】
本明細書で使用されるとき、用語「医薬として許容される塩」は、医薬として許容され、その塩が作成される元のAPIの望ましい薬理活性を保有する、活性な薬剤物質の塩形態、例えば酸付加塩を意味する。医薬として許容される塩は当技術分野で周知であり、適切な無機および有機酸から誘導されるものを含む。かかる塩には、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、などのような無機酸と共に形成されるか;またはギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、などのような有機酸と共に形成される塩がある。S. M. Bergeらは医薬として許容される塩をJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19に詳細に記載している。
【0195】
本明細書で使用されるとき、用語「PRN1008」、「リルザブルチニブ」、「(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル」および「2-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル」は構造:
【化3】
を有する化合物を指すために同義で使用される。
【0196】
PRN1008の一服用量は対応する(S)エナンチオマーを、例えば、約1重量%未満の不純物としてといったように約5重量%未満の不純物として含有し得る。同様に、PRN1008の(E)異性体の一服用量は対応する(Z)異性体を不純物として約1重量%未満含有し得;PRN1008の(Z)異性体の一服用量は対応する(E)異性体を不純物として約1重量%未満含有し得る。PRN1008が(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物として示されるとき、混合物中の(E)または(Z)異性体の量が約1重量%より多いことを意味する。いくつかの実施形態において、(E)対(Z)異性体のモル比は9:1である。PRN1008またはその医薬として許容される塩はまた本明細書中で「薬物」、「活性物質」、「治療活性物質」、または「API」ともいわれる。
【0197】
本明細書で使用されるとき、「QD」および「qd」は1日一回を意味して同義で使用される。
【0198】
本明細書で使用されるとき、用語「治療上有効量」は、投与される所望の効果(例えば、ITPもしくはITPの症状の改善、またはITPの重症度もしくはITPの症状の緩和)を生ずる化合物の量を意味する。有効な用量の正確な量は治療の目的に依存し、当業者により公知の技術を用いて確かめられる(例えば、Lloyd (1999) The Art, Science and Technology of Pharmaceutical Compounding参照)。
【0199】
本明細書で使用されるとき、用語「治療する」、「治療すること」、または「治療」は、障害または状態に関連して使用されるとき、障害または状態の改善をもたらすあらゆる効果、例えば、緩和、低減、モジュレート、改良、または除外を含む。障害または状態のいずれかの症状の重症度の改善または緩和は当技術分野で公知の標準的方法および技術に従って容易に評価することができる。
【0200】
本開示のいくつかの実施形態は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回それを必要とするヒト患者に投与することを含む、ヒト患者において免疫性血小板減少症(ITP)を治療する方法に関する。
【0201】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0202】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0203】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0204】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0205】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0206】
いくつかの実施形態において、方法は原発性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は続発性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は慢性ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は再発ITPを治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は難治性ITPを治療することを含む。
【0207】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0208】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも2つの特徴を有する。
【0209】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも3つの特徴を有する。
【0210】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも4つの特徴を有する。
【0211】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも5つの特徴を有する。
【0212】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に次の特徴:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
のすべてを有する。
【0213】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に21~74歳である。
【0214】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0215】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前の少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前の少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前の少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0216】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0217】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0218】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前に7日以上離して測定されるヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。
【0219】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。
【0220】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。
【0221】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6カ月間ITPを有していた。
【0222】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9年間ITPを有していた。
【0223】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50年間ITPを有していた。
【0224】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~41の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~54の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0225】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9つの先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0226】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも15の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも25の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも35の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも45の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0227】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる。
【0228】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に脾臓摘出を受けた。
【0229】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0230】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0231】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0232】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0233】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0234】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩を含む。
【0235】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0236】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0237】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩からなる。
【0238】
本開示のいくつかの実施形態は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む、免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において血小板数を増大させる方法に関する。
【0239】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも2つの連続した血小板数を投与前ベースライン血小板数と比べて増大させることを含む。
【0240】
いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも5,000/μL血小板数を増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも10,000/μL血小板数を増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも15,000/μL血小板数を増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL血小板数を増大させることを含む。
【0241】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0242】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0243】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0244】
いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前7日以上離して測定されるヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。
【0245】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0246】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0247】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0248】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0249】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0250】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0251】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0252】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0253】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも2つの特徴を有する。
【0254】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも3つの特徴を有する。
【0255】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも4つの特徴を有する。
【0256】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも5つの特徴を有する。
【0257】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に次の特徴:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
のすべてを有する。
【0258】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に21~74歳である。
【0259】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0260】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0261】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0262】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前ヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0263】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。
【0264】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。
【0265】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。
【0266】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6カ月間ITPを有していた。
【0267】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9年間ITPを有していた。
【0268】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50年間ITPを有していた。
【0269】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~41の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~54の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0270】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9つの先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0271】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも15の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも25の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも35の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも45の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0272】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる。
【0273】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に脾臓摘出を受けていた。
【0274】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0275】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0276】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0277】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0278】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0279】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩を含む。
【0280】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0281】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0282】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩からなる。
【0283】
本開示のいくつかの実施形態は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成する方法に関する。
【0284】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。
【0285】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。
【0286】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも35%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも45%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも55%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも65%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%で少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0287】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0288】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0289】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%を投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0290】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0291】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つを投与前ベースライン血小板数と比べて少なくとも20,000/μL増大させることを含む。
【0292】
いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。いくつかの実施形態において、投与前ベースライン血小板数は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均である。
【0293】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0294】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0295】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0296】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0297】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0298】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0299】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0300】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0301】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも2つの特徴を有する。
【0302】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも3つの特徴を有する。
【0303】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも4つの特徴を有する。
【0304】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも5つの特徴を有する。
【0305】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に次の特徴:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
のすべてを有する。
【0306】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に21~74歳である。
【0307】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に7日以上離して測定される30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前の30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。
【0308】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に7日以上離して測定される少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前の少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。
【0309】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0310】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0311】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。
【0312】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。
【0313】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。
【0314】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6カ月間ITPを有していた。
【0315】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9年間ITPを有していた。
【0316】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50年間ITPを有していた。
【0317】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~41の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~54の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0318】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9つの先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0319】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも15の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも25の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも35の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも45の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0320】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる。
【0321】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に脾臓摘出を受けた。
【0322】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0323】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0324】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0325】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0326】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0327】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩を含む。
【0328】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0329】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0330】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩からなる。
【0331】
本開示のいくつかの実施形態は、(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む、免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも50,000/μLの少なくとも1つの血小板数を達成し、少なくとも1つの血小板数を少なくとも20,000/μL増大させる方法に関する。
【0332】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの血小板数を達成することを含む。
【0333】
いくつかの実施形態において、方法は少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は救済投薬を要することなく少なくとも50,000/μLの少なくとも2つの連続した血小板数を達成することを含む。
【0334】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも35%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも45%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも55%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも65%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%において少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0335】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0336】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも50,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0337】
いくつかの実施形態において、連続した血小板数は少なくとも5日離して測定される。
【0338】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0339】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0340】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0341】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0342】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0343】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0344】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0345】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも2つの特徴を有する。
【0346】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも3つの特徴を有する。
【0347】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも4つの特徴を有する。
【0348】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも5つの特徴を有する。
【0349】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に次の特徴:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
のすべてを有する。
【0350】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に21~74歳である。
【0351】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0352】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0353】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0354】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0355】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。
【0356】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。
【0357】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。
【0358】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6カ月間ITPを有していた。
【0359】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9年間ITPを有していた。
【0360】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50年間ITPを有していた。
【0361】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~41の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~54の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0362】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9つの先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0363】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも15の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも25の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも35の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも45の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0364】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる。
【0365】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に脾臓摘出を受けた。
【0366】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0367】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0368】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0369】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0370】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0371】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)
異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩を含む。
【0372】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0373】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0374】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩からなる。
【0375】
本開示のいくつかの実施形態は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物の治療上有効量を治療期間中1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む免疫性血小板減少症(ITP)のヒト患者において少なくとも30,000/μLの血小板数を達成する方法に関する。
【0376】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも30%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも35%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも40%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも45%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも50%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも55%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも60%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも65%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される血小板数の少なくとも70%で少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0377】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも6つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の8つの血小板数の少なくとも7つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0378】
いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも2つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも3つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも4つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は治療期間中測定される最終の6つの血小板数の少なくとも5つで少なくとも30,000/μLの血小板数を達成することを含む。
【0379】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は168日である。
【0380】
いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも8日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は少なくとも168日である。
【0381】
いくつかの実施形態において、治療期間は8日~28日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は8日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~84日である。いくつかの実施形態において、治療期間は28日~168日である。いくつかの実施形態において、治療期間は84日~168日である。
【0382】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回または1日二回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日一回ヒト患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物400mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0383】
いくつかの実施形態において、方法はPRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mgを1日二回ヒト患者に投与することを含む。
【0384】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は原発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は続発性ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は慢性ITPである。いくつかの実施形態において、ヒト患者は再発ITPを有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は難治性ITPを有する。
【0385】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも1つの特徴を有する。
【0386】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも2つの特徴を有する。
【0387】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも3つの特徴を有する。
【0388】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも4つの特徴を有する。
【0389】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
から選ばれる少なくとも5つの特徴を有する。
【0390】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に次の特徴:
18歳~80歳の年齢;
利用可能な認可された治療上の選択肢がない;
30,000/μLより少ない血小板数;
少なくとも1カ月のITP持続期間;
少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴;および
脾臓摘出
のすべてを有する。
【0391】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に21~74歳である。
【0392】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に30,000/μLより少ない2つの血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0393】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの連続した血小板数について30,000/μLより少ない血小板数を有し、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0394】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0395】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは7日以上離して測定される。いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLであり、ここで2つのカウントは治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される。
【0396】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~28,000/μLである。
【0397】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~15,000/μLである。
【0398】
いくつかの実施形態において、治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。いくつかの実施形態において、治療期間開始前15日以内に7日以上離して測定される治療期間開始前のヒト患者の2つの最も最近の血小板数、および治療期間の最初の日のヒト患者の血小板数の平均は3,000/μL~33,000/μLである。
【0399】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5カ月間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6カ月間ITPを有していた。
【0400】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9年間ITPを有していた。
【0401】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40年間ITPを有していた。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50年間ITPを有していた。
【0402】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~41の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に1~54の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0403】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも1つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも2つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも3つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも4つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも5つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも6つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも7つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも8つの先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも9つの先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0404】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも10の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも15の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも20の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも25の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも30の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも35の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも40の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも45の先のITP治療を受けた病歴を有する。いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に少なくとも50の先のITP治療を受けた病歴を有する。
【0405】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの先のITP治療はコルチコステロイド、トロンボポエチン受容体アゴニスト、静脈内免疫グロブリン、抗D免疫グロブリン、およびリツキシマブから選ばれる。
【0406】
いくつかの実施形態において、ヒト患者は治療期間開始前に脾臓摘出を受けた。
【0407】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は単剤療法として投与される。
【0408】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は少なくとも1つの同時ITP治療と組み合わせて投与される。
【0409】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイドおよびトロンボポエチン受容体アゴニストから選ばれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同時ITP治療はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0410】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0411】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0412】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩を含む。
【0413】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0414】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(Z)異性体およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる。
【0415】
いくつかの実施形態において、PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物は(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物または上記のものの医薬として許容される塩からなる。
【0416】
いくつかの実施形態において、本開示は2-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含む、ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法に関する。
【0417】
いくつかの実施形態において、PRN1008は2-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリルの(E)および(Z)異性体の混合物を含む。さらに、いくつかの実施形態において、PRN1008は医薬組成物として製剤化され、医薬組成物は1種またはそれ以上の医薬として許容される担体または賦形剤を含む。例えば、いくつかの実施形態において、医薬組成物はフィルムコーティングと共に微結晶性セルロース、クロスポビドン、およびフマル酸ステアリルナトリウムを含む。
【0418】
本開示のいくつかの実施形態において、方法はさらに治療期間を通してPRN1008の患者への投与を繰り返すことを含む。加えて、いくつかの実施形態において、治療期間は最低8日または8日~28日に対して28日~168日の範囲である。
【0419】
いくつかの実施形態において、本開示は、投与前患者の血小板数が2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少ないことを規定する。さらに、いくつかの実施形態において、治療期間を通しての投与後、患者は≧50,000/μLの少なくとも5日離れた2つまたはそれ以上の連続した血小板数を得;治療期間は28日~168日の範囲である。加えて、いくつかの実施形態において、治療期間を通しての投与後、患者は治療期間中50,000/μL以上の血小板数の安定した反応およびベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を有する。
【0420】
いくつかの実施形態において、本開示は投与前患者が再発または難治性の特発性血小板減少症を有することを規定し、これは原発性であるか、または患者が罹患している他の疾患に対して続発性である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は続発性のITPを有する。いくつかの実施形態において、患者は400mgQDの用量を投与される。
【0421】
いくつかの実施形態において、本開示は患者が1つまたはそれ以上の同時の投薬も受けている状況に関する。例えば、いくつかの実施形態において、1つまたはそれ以上の同時の投薬はコルチコステロイド、エルトロンボパグ、およびロミプロスチムから選ばれる。
【0422】
いくつかの実施形態において、本開示は:(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含む、ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法に関し、ここで投与前、患者の血小板数は2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少なく、投与後、患者は治療期間中50,000/μL以上の血小板数という安定した反応を有する。
【0423】
いくつかの実施形態において、本開示は:(R)-2-[3-[4-アミノ-3-(2-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボニル]-4-メチル-4-[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]ペンタ-2-エンニトリル(PRN1008)の1日一回(QD)400mg、1日二回(BID)300mg、およびBID400mgから選ばれる用量を患者に投与することを含む、ヒト患者において免疫性血小板減少症を治療する方法に関し、ここで投与前、患者の血小板数は2つまたはそれ以上の連続した血小板数について30,000/μLより少なく、治療期間を通しての投与後、患者は≧50,000/μLの少なくとも5日離れた2つまたはそれ以上の連続した血小板数、およびベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を得る。
【0424】
医薬組成物:
本開示のいくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物;ならびに少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物の一部として投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は少なくとも1つの錠剤である。
【0425】
本開示のいくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物;ならびに少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物の一部として経口投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は少なくとも1つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物はPRN1008を100mgまたは300mg含む少なくとも1つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物はPRN1008を100mg含む少なくとも1つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物はPRN1008を300mg含む少なくとも1つの錠剤の形態である。
【0426】
いくつかの実施形態において、PRN1008はフィルムコート錠の形態で投与される。
【0427】
本開示のいくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物;ならびに少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤を含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物;少なくとも1種の充填剤;少なくとも1種の崩壊剤;少なくとも1種の滑剤;ならびに少なくとも1種のフィルムコーティングを含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の充填剤は微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の崩壊剤はクロスポビドンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の滑剤はフマル酸ステアリルナトリウムである。
【0428】
本開示のいくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物100mg;ならびに少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤を含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物100mg;少なくとも1種の充填剤;少なくとも1種の崩壊剤;少なくとも1種の滑剤;ならびに少なくとも1種のフィルムコーティングを含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の充填剤は微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の崩壊剤はクロスポビドンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の滑剤はフマル酸ステアリルナトリウムである。
【0429】
本開示のいくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mg;ならびに少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤を含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、PRN1008は:PRN1008およびその医薬として許容される塩から選ばれる少なくとも1種の化合物300mg;少なくとも1種の充填剤;少なくとも1種の崩壊剤;少なくとも1種の滑剤;ならびに少なくとも1種のフィルムコーティングを含む少なくとも1つの錠剤の形態で投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の充填剤は微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の崩壊剤はクロスポビドンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1種の滑剤はフマル酸ステアリルナトリウムである。
【0430】
いくつかの実施形態において、PRN1008はコップ一杯の水と共に投与される。
【0431】
いくつかの実施形態において、PRN1008は食物と共に投与される。
【0432】
いくつかの実施形態において、PRN1008は食物なしで投与される。
【0433】
あらゆる医薬として許容される賦形剤の割合および種類は選ばれた投与経路および標準の薬剤慣習により決定され得る。いずれかの慣習的に医薬として許容される賦形剤がPRN1008と適合しない、例えばなんらかの望ましくない生物学的作用を生じるかまたはその他医薬組成物の他のいずれかの成分と有害なように相互作用する場合を除き、その使用は本開示の範囲内であると考えられる。
【0434】
医薬として許容される賦形剤として役立ち得る材料のいくつかの非限定例には:(1)例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロースのような糖類;(2)例えば、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンのようなデンプン;(3)例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースのようなセルロースおよびその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)モルト;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)例えば、ココアバターおよび座薬ワックスのような賦形剤;(9)例えば、落花生油、綿実油、サフラワー油、ごま油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油のような油;(10)例えば、プロピレングリコールのようなグリコール;(11)例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールのようなポリオール;(12)例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのようなエステル;(13)寒天;(14)例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのような緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)発熱性物質不含水;(17)等張の生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)医薬製剤に使用される他の非毒性の適合性物質がある。
【0435】
Remington: The Science and Practice of Pharmacy、21版、2005年、D.B. Troy, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia編、およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、J. SwarbrickおよびJ. C. Boylan編、1988-1999年、Marcel Dekker、New Yorkも医薬として許容される賦形剤の追加の非限定例、ならびにそれらを製造し使用する公知の技術を開示している。
【0436】
当業者は治療する障害または状態、障害または状態の段階、およびその他関係のある状況に応じて適切な投与の形態および経路を容易に選択することができる。
【実施例】
【0437】
以下の実施例は例示を意図したものであり、いかなる意味でも本開示の範囲を限定する意味はない。
【0438】
【0439】
実施例1:再発/難治性免疫性血小板減少症の患者において経口BTK阻害剤PRN1008の安全性、薬物動態、および臨床活性を調べた適応非盲検用量設定第1/2相研究
再発/難治性免疫性血小板減少症(ITP)の患者において経口BTK阻害剤PRN1008の安全性、薬物動態、および臨床活性を調べる進行中の第1/2相臨床試験(NCT03395210)は2018年3月22日に患者の登録から始まった。2020年10月6日の時点で、研究の推定された一次完了日は2022年9月であり、推定された研究完了日は2023年9月であった。今までのところ、PRN1008はITP患者に良好な耐容性を示しており、治療に関連した出血または血栓事象は報告されていない。また、肯定的な予備的結果が極めて治療抵抗性で難治性の患者集団で観察されている。
【0440】
第1/2相研究の重要な対象患者選定基準は:再発/難治性ITP;原発性または他の疾患(例えば、全身性エリテマトーデス、慢性リンパ性白血病)に続発性のITPをもつ年齢18~80歳の成人;他の利用可能な/認可された治療選択肢がない;治験登録時<30,000/μLの≧2つの血小板数;ならびに適切な血液学的、肝臓、および腎臓機能であった。重要な除外基準には:妊娠したまたは授乳中の女性;現在の薬物またはアルコール乱用;固形臓器移植の病歴;およびHIV、B型肝炎、またはC型肝炎の陽性スクリーニングがあった。登録された患者は低い血小板数を有し、利用可能な認可された治療上の選択肢がない先の治療で再発したかもしくは難治性であり、研究中コルチコステロイドおよび/またはトロンボポエチン模倣薬を続ける可能性があった。例えば、安定した同時のコルチコステロイド(CS)またはトロンボポエチン受容体アゴニスト(TPO-RA)治療は研究中許される。
【0441】
研究に使用したサンプルサイズは通常の近似法を用いて研究結果に充分に高い信頼水準を得る目的で臨床的検討に基づいた。
【0442】
研究の完了したPRN1008患者内用量増大部分は3+3デザインを使用した。具体的にいうと、反応が3人の患者の1人で観察されたならば、3人の追加の患者をその用量レベルに加えた。しかしながら、反応が3人の患者で28日観察されなかったら、その用量は止め、患者をより高い用量に上昇させ、その後に登録された患者はすべてそのより高い用量で治療を開始した。用量増大部分の間、患者は24週の有効な治療期間中200および400mgのqdならびに300および400mgのbidの用量でPRN1008を経口で服用した。患者が初期用量で反応を示したら、その患者はその用量を続けた(
図2)。患者が初期用量に反応しなかったら、用量をより高い用量に増大した。患者は有効な治療期間を通じて毎週1回血小板数および全血球数(CBC)により頻繁にモニタリングした。各々の新たなより高い用量レベルの最初の日に集中的に、そして投薬後不定期に各々の治療経過観察の来院時にPKサンプルを集めて用量反応を評価した。以前のITP試験で使用されていた出血評価(ITP-BAT;Rodeghiero 2013)を含めて他のITP患者の標準的な臨床および実験室評価も用量増大研究で使用した。
【0443】
第1/2相研究の安全性目的はITP患者におけるPRN1008の4以下の用量レベルの安全性および耐容性を特徴付けることであった。研究において、安全性は身体検査、臨床検査、およびバイタルサインの臨床的に有意な変化を含めてTEAEの発生、重症度、および関係により評価した。有害事象は、PRN1008の最初の用量を受けた後に出現した治療中発生と分類された。治療後の追跡期間内のTEAEはまた、先のPRN1008治療に対する可能な関連性についても評価し検査した。TEAEは研究薬剤の最初の投薬時もしくはその後に始まるすべてのAE、または研究薬剤の最初の投薬に先立って存在していたAEを含むが、それらの重症度または関連性は研究薬剤の最初の投薬後最後の研究薬剤の投薬日を含めてその日まで増大した。もし患者の投薬期間中報告された事象が1より多くあれば、各々の好ましい期間内で患者は一度だけカウントされた。
【0444】
研究の薬物動態目的はITPの患者におけるPRN1008の薬物動態を特徴付けることであった。ITP患者におけるPRN1008の血漿PKパラメーター(Cmax、Tmax、AUC、t1/2、V/F、CL/F)は各々の患者において新しいより高い投薬レベルの1日目に頻繁なサンプリングに基づいて評価し、用量により、そして関係すれば全体を報告した。ノンコンパートメント解析を使用して各々の個人のPKパラメーターを導いた。結果は記述統計学により報告され、予備解析はこれらのデータをPRN1008の他の研究に由来するデータと共にプールし得る。
【0445】
研究の効能目的は:(1)ITPの再発/難治性患者における4つまでの用量レベル(200および400mgのqd;300および400mgのbid)のPRN1008の臨床活性を研究し;(2)ITPの患者におけるPRN1008の将来の研究に使用するために潜在的な投薬レジメンを特定することを含んでいた。研究の用量設定/用量増大部分は完了しており、すべての登録された患者は現在400mgのbidで治療されている。
【0446】
研究のA部において、主要な効能結果尺度は連続した増大した血小板数、すなわち、救済投薬を要することのない2つまたはそれ以上の連続した血小板数≧50,000/μLであった。具体的にいうと、A部では救済投薬を使用することなく最も最近の高まった血小板数に先立つ4週以内に≧50,000/μLの少なくとも5日離れた2つまたはそれ以上の連続した血小板数およびベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を達成することができる患者の割合を検査した。主要な効能エンドポイントの解析は、血小板反応の二元指標を従属変数とし、総mg/日の用量レベルを共変量とし、患者に投薬した日数で重みを付けた重み付きロジスティック回帰であった。
【0447】
追加の効能エンドポイントは:あらゆる2つの血小板数≧50,000/μL;治療の持続期間による経時的血小板反応、および臨床的有益性(≧30,000/μL);安定した反応(積極的治療の最後の8週の4週に対して来院時の50%で血小板数≧50,000/μL)を含んでいた。例えば、研究の二次的な効能エンドポイントは:(1)最も最近の高まった血小板数に先立つ4週以内に救済投薬を使用することなく(治療の際または経過観察通院中)いつでも≧50,000/μLの2つまたはそれ以上の血小板数およびベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を達成することができる患者の割合;(2)最も最近の高まった血小板数に先立つ4週以内に救済投薬を使用することなくベースラインから≧20,000/μLの血小板数の増大を表す少なくとも5日離れた2つまたはそれ以上の血小板数を達成することができる患者の用量レベル毎の割合;(3)最も最近の高まった血小板数に先立つ4週以内に救済投薬を使用することなく≧100,000/μLの少なくとも5日離れた2つまたはそれ以上の血小板数を達成することができる患者の用量レベル毎の割合;(4)各々の投薬レベルにおけるベースラインから最後の2つの血小板数の平均までの変化;(5)(主要エンドポイントで定義される)最初の血小板反応までの時間;(6)各々の投薬レベルおよび全体で救済投薬を受ける患者の割合;(7)各々の投薬レベルおよび全体でグレード2以上の出血事象を有する患者の割合;(8)各々の投薬レベルに対する治療期間終了時の出血スケール(ITP-BATスケール);および(9)24週の治療を完了し、有効な治療期間の最後の8週中の来院時の≧50%で血小板数≧50,000/μLとして定義される血小板反応を示した患者の割合を含んでいた。
【0448】
研究の予備的目的はPRN1008の血小板自己抗体レベルに対する影響;PRN1008の溶血反応マーカーに対する影響;PRN1008のトロンボポエチン(TPO)レベルに対する影響;Euro-QoL 5-Dimension視覚的アナログスケール(EQ-5D VAS)を用いたPRN1008のクオリティー・オブ・ライフ(QoL)に対する影響;およびPRN1008の血漿代謝産物分析/同定を含んでいた。
【0449】
使用した用量および研究の持続期間の理論的解釈:
ルールに基づく患者内用量増大を用いた適応性非盲検用量設定研究は比較的珍しい自己免疫疾患であるITPをもつ患者においてPRN1008の安全性および効果を評価するために適当な第1/2相デザインであった。研究デザインはITPにおける経口で利用可能なチロシンキナーゼ阻害剤フォスタマチニブの初期の効能および安全性を研究するために使用されたものと同様であった(Podolanczukら、2009)。
【0450】
この研究で調査された用量および曝露は以前のヒト研究で良好な耐容性を示しており、それらの相互関係は十分に特徴付けられていた。血小板は高レベルのBTKを発現する;しかしながら、BTKシグナル伝達を迂回して通常の血小板機能を保持する代わりのシグナル伝達経路が存在する。PRN1008は、血小板アゴニストの標準パネルを使用してエクスビボ(≦1μM)で試験した健康なボランティアまたはITP患者の血液からの血小板凝集に影響を示さなかった(
図3A、3B)。例えば、臨床的に関係のある濃度でPRN1008を用いたエクスビボ治療は正常またはITP患者の血小板サンプルでコラーゲン誘導血小板凝集に影響を与えなかったか、または試験した他のすべての血小板アゴニストに対する反応を妨げなかった。対照的に、BTK阻害剤イブルチニブは健康なボランティアで血小板凝集に有意な影響を有していた(
図4)。
【0451】
抗血小板物質に誘発された免疫性血小板減少症のマウスモデルにおけるBTK占有率に基づいて、200mg qdのヒト開始用量は血小板数の最小の改善を示すと予期された。そのモデルで、10mg/kg/dの用量は、投与後1hで平均51%のBTK占有率を伴い、それと共にビヒクル対照に対して血小板数の極めて小さい増大を伴った(抗血小板物質を含むビヒクルに対してベースラインから平均83.1%の血小板減少と比べて、PRN1008の10mg/kg/dでは71.9%の血小板減少)。そのモデルにおける40mg/kg/dの最高用量の結果は91%の最高のBTK占有率となり、最大400mg QDおよび400mg BIDの用量で予期されたピーク占有率と合致した。400mgのBID用量はより高い底値、またはQD投薬に対する50%に対しておよそ70%の投与前BTK占有率を生成する一方で、同様なピーク値を有すると期待された。400mgのBIDを超える投薬はより大きい標的阻害を生じそうもないと考えられた。
【0452】
先の研究において、1日一回投与したとき複数のPRN1008で曝露の蓄積は観察されなかったのに、1日二回の投薬では小量の蓄積が観察された。
【0453】
水疱形成疾患天疱瘡はITPのように自己抗体により誘発される疾患である。研究PRN1008-005において、ほとんどの天疱瘡患者で4週以内に臨床効果の急激な発現が見られ、12週の治療の終了まで非常に低いレベルの皮膚炎症の改善が続いた。したがって、初期の血小板反応を評価し、患者内の用量上昇を引き起こす28日のサイクルはITPを研究するのに適当であると思われた。加えて、24週の全治療期間はすべての患者の用量をより高い用量に潜在的に上昇させそれらの用量で十分に評価することができるので用量設定研究にとって好ましかった。
【0454】
用量増大研究デザイン:
研究の用量増大部分における患者を表1に示されているように4つのコホートに割り当てた。開始用量レベルは200mgのQD;400mgのQD;600mg/日(300mgのBID);800mg/日(400mgのBID)であった。研究デザインのため、すべての患者が必ずしも表1に示したすべての用量レベルを投薬されるわけではなかった。各々の用量レベルの「センチネルコホート」は最初の3人の患者、または(主要エンドポイントで定義され、いずれかの用量レベルにおいて4つの連続した血小板数の少なくとも3つで持続する)用量制限毒性(DLT)事象または血小板反応のために3人が追加して加えられたら6人からなっていた。センチネルコホートで評価可能であるためには、患者は28日の投薬期間にわたって≧75%のコンプライアンスを有していなければならない。
【0455】
以下の用量増大ルールを研究に適用した。個々の患者は、研究から外されるか、現在の用量レベルで血小板反応を有するか、または次の用量レベルが安全性の懸念に起因してさらなる登録にふさわしくないと決定されるかしない限り、次に続く用量レベルに用量を増大した。(主要エンドポイントに対して定義されたように)血小板反応を起こしている患者は次のサイクルでその用量を増大しなかった。もし同じ用量レベルの第2のサイクル中に血小板反応を起こしていなければ、次のサイクルに向けて用量を増大した。血小板反応が単に一時的なものだったのでその後救済投薬を必要とすれば、これらの患者は研究を中止した。DLTを起こしている患者は研究を中止した。加えて、妊娠している患者ならびにCTCAE≧グレード3としてDILIを示唆する異常な肝機能検査の患者:ALTおよび/またはASTの上昇(すなわちALTまたはALT>5×ULN)またはALTもしくはAST>3×ULNで総ビリルビン>2×ULNでALP>2×ULNなしで別の原因なしは中止した。
【0456】
あらゆる患者のDLT評価期間はPRN1008投薬の持続期間と定義された。完了した用量増大研究を含む第1/2相研究における用量制限毒性は次のように規定された。血液学的DLTは:≧5日に対してANC<500/μL;事前のグレード2の低下したヘモグロビンの非存在下でグレード3以上の低下したヘモグロビン;発熱性好中球減少、絶対好中球数(ANC)<1000/mm3および単一温度>セ氏38.3度(カ氏101度)または持続温度≧38℃(100.4°F)1時間超(CTCAE、バージョン4.0);および≧血小板輸血を要するグレード3以上の出血事象に基づいて決定された。非造血系DLTは、NCI有害事象共通用語基準(CTCAE)、バージョン4.0に従い、以下の例外を除いて>グレード3の非造血系毒性と考えられた:無症状であって7日以内にベースラインまたはグレード1に戻る実験室TEAE;倦怠感;7日以内にベースラインまたはグレード1に戻る吐き気、嘔吐または下痢;および7日以内にベースラインまたはグレード1に戻る(例えば、発熱、頭痛のような)全身性反応。研究者の自由裁量で治験薬を7日より長く保留することを保証すると考えられる毒性もDLTとみなされた。
【0457】
表1で、nは持続血小板反応が見られない限り各々のコホートにおける予期された登録またはDLTを示し、各々の場合にその群に3人の追加の患者が加えられた。開始用量レベルは3または6人の患者が評価された後無用のため止めるか、または効能が観察されるならば維持されることができた。特に、各々のコホートの個々の患者はより低い用量レベルまたは毒性で血小板反応があれば用量を増大しない。いくつかの用量レベルが治療的であれば、いくらかまたはすべての患者はより高い用量レベルに達しないであろう。
【0458】
【0459】
研究の用量増大部分に登録された各々の患者は、最後の用量レベルで(主要エンドポイントにおいて定義された)血小板反応またはDLTを起こしていなかったら各々の用量レベルでの28日のPRN1008治療後にその用量を漸増させられた。いずれか1つの用量レベルで第1のサイクルにおいて血小板反応を起こしているがその用量で第2のサイクルにおいて血小板反応を起こしていないならば、第2のサイクルの終了時に用量を増大させることができる。(主要エンドポイントに対して定義された)血小板反応を起こしている患者は次のサイクルで増大した用量を有していなかった。
【0460】
患者は1日目に開始し研究の169日目に終了する24週までの間PRN1008治療を受け、その後4週の治療後安全性経過観察を受けることができた。しかしながら、400mgのBIDに用量増大した患者は400mgのBID用量での24週の治療が完了するまで有効な治療期間継続することができた。
【0461】
患者は用量増大研究中毎週血小板数およびCBCをモニタリングした。加えて、各々の新しいより高い用量レベルの最初の日に集中的に、そして投薬後各々の治療経過観察の来院時に不定期にPKサンプルを集めた。
【0462】
長期延長試験(LTE):
(例えば、用量増大研究のような)第1/2相研究における有効な治療期間が完了した後、有効な治療期間の最後の8週間来院の≧50%で血小板数≧50,000/μLとして定義される血小板反応を示す患者を長期延長試験(LTE)に入れ、400mgのBID用量で治験薬を服用させた。患者は、患者が:LTEで規定された血小板反応にもはや反応しなくなる、および/または用量制限毒性を経験する;その薬物がもはやスポンサーにより開発されなくなる;安全性の理由からプログラムが中止される;またはその薬物が患者の国で市販されるようになるまで継続することができた。
【0463】
LTEを継続する患者は、最初の6カ月間は毎週、次いで追加の6カ月間は毎月、その後は3カ月毎に一回血小板数およびCBCをモニタリングした。
【0464】
既に研究を完了し、LTE要件に対する反応者であり、DLTを起こしていない患者はLTEに登録するのに適格であった。
【0465】
同時の投薬:
すべての患者は同時のコルチコステロイドを受けることができたが、受けるように求められたわけではなかった。用量は1日目まで少なくとも2週間固定(±10%)しなければならず、救済基準が引き起こされない限り研究の間中変わらないままだった。患者が救済治療を必要とするかまたは同時のITP薬物が1日目の用量の10%を超えて上昇したら、患者は研究を中断し、標準的治療に従って救済治療を受けた。これらの薬物は「救済」投薬の一部として用量を増大しなかった。
【0466】
すべての患者はエルトロンボパグまたはロミプロスチムを受けることができたが、受けるように求められたわけではなかった。用量は1日目まで少なくとも2週間固定しなければならず、それらの薬物に関する安全性の懸念がない限り研究の間中一定のままであった(1日目の用量から10%の変動が許容される)。これらの薬物は「救済」投薬の一部として用量を増大しなかった。
【0467】
インビトロで、PRN1008はP-gpおよびCYP3Aの基質、ならびにCYP3Aの阻害剤であった。健康なボランティアにミダゾラムと共に同時に投与すると、PRN1008は中程度のCYP3A阻害剤として作用するのを示し、ミダゾラム曝露をおよそ3倍増大させる。シトクロムP450 3A(CYP3A)の中程度~強度の誘導物質および阻害剤は、同時に投与するとPRN1008の曝露を低減または増大し得るので研究中回避しなければならない。加えて、PRN1008は弱い~中程度のCYP3A阻害剤であるので、狭い治療濃度域を有する臨床的に関係のあるCYP3A基質薬物は許されない。他の「感受性基質」はPRN1008と同時に使用すると感受性基質薬物の血液レベルを上昇させるので患者に医学的に必要であればモニタリングするべきである。
【0468】
プロトンポンプ阻害薬はPRN1008錠剤のバイオアベイラビリティを低下させ得るので第1/2相研究中許容されない。エソメプラゾールの同時投与は先の研究でPRN1008の錠剤製剤の曝露を48%低下し、胃のpHの吸収に対する影響を示した。患者は代用品としてのH2受容体遮断薬物に切り替えることができた。PRN1008は許容される胃酸抑制剤より2時間以上先に投与すべきであった。
【0469】
対象患者選定基準:
以下の対象患者選定基準を使用して、例えば用量増大研究を含む第1/2相研究における患者の登録を通知した。
1.男性および女性の患者、年齢18~80歳(チェコ共和国およびノルウェーのみ:年齢18~65歳)
2.免疫関連ITP(原発性および続発性の両方)
3.利用可能な認可された治療上の選択肢がない難治性または再発患者で、研究治療開始前15日以内で7日以上離れた2つの時にカウント<30,000/μLの血小板数
4.少なくとも1つの先の治療ライン(脾臓摘出は治療ラインとみなされる)に対する反応(2つまたはそれ以上の血小板数≧50,000/μL、≧20,000/μLの増大)の病歴
5.適切な血液学的、肝臓、および腎臓機能(絶対好中球数≧1.5×109/L、Hgb>9g/dL、AST/ALT≦1.5×ULN、アルブミン≧3g/dL、総ビリルビン≦1.5×ULN、推定GFR>60(CockcroftおよびGault方法)(投薬前C1D1はC1D1の前3日以内にチェックし得る)
6.生殖能のある女性患者は研究の積極的治療の持続期間中極めて効果的な避妊手段(排卵を抑制するホルモン不妊法、子宮内避妊器具、子宮内ホルモン放出系、卵管結紮術、パートナーのパイプカット、性的禁欲)を使用することに同意しなければならない。外科的に不妊でない限り、閉経後の女性はFSH試験により月経閉止を確認するべきである
7.書面のインフォームドコンセントを提出でき、評価の予定に同意可能
【0470】
さらに、参加者はすべての参加基準が満たされるまで登録手続を開始することができない。異常なスクリーニング試験結果(実験室またはその他あらゆる試験)の臨床的意義が不明確である場合、試験を繰り返し得る。
【0471】
除外基準:
以下の除外基準を使用して、例えば、用量増大研究を含めた第1/2相研究における患者の登録を通知した。
1.妊娠したまたは授乳中の女性
2.QTcF>450msec(男性)または>470msec(女性)、制御不良の心房細動(すなわち、症状を示す患者またはECGで100回/minを超える心拍数)、またはその他の臨床的に有意な異常のECG知見
3.非黒色腫皮膚がんを例外として試験中化学療法または外科的処置を必要とするかまたは必要としそうである過去または現在の活性悪性腫瘍
4.1日目の前2週以内の血液もしくは血液製剤の輸血または血漿交換
5.1日目の前2週以内のコルチコステロイドおよび/またはTPOアゴニスト用量の変化(1日目用量から10%を超える変動)
6.1日目の前2週以内の除外番号5におけるコルチコステロイドまたはTPO以外の救済投薬の使用
7.コルチコステロイド以外の免疫抑制剤 - これらの薬物は1日目の前に少なくとも14日間中断しなければならない
8.1日目の前3カ月以内のリツキシマブによる治療または脾臓摘出
9.オメプラゾールおよびエソメプラゾールのようなプロトンポンプ阻害薬の使用に対する継続する必要性(1日目の前にH2受容体遮断薬物に対して耐性に変えることが許容される)
10.1日目の3日または5半減期(いずれか長い方)以内のCYP3Aの公知の強度~中程度の誘導物質または阻害剤の同時の使用
11.限定されることはないが、アルフェンタニル、アステミゾール、シサプリド、シクロスポリン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴタミン、フェンタニル、ピモジド、キニジン、シロリムス、タクロリムス、またはテルフェナジンを含む治験薬の投薬の3日または5半減期(いずれか長い方)以内の狭い治療指数のCYP3A感受性基質薬物の使用
12.抗凝血剤および血小板凝集阻害剤、例えばアスピリン、NSAID、チエノピリデン(thienopyridene)の計画的または同時の使用(経過観察の終了までの計画された投薬の14日以内)
13.研究薬物の最初の用量を受ける前30日、または薬物の排出半減期の少なくとも5倍(いずれか長い方)以内に被験薬を受けている;患者は投薬時に治験用機器を使用していない
14.現在の薬物またはアルコール乱用
15.適切な治験薬吸収を妨げる、難治性の吐き気および嘔吐、吸収不良、外部胆汁シャント、またはかなりの腸切除
16.固形臓器移植の病歴
17.HIV、B型肝炎(ワクチン接種に無関係な表面およびコア抗体)、またはC型肝炎(Hep C RNAで裏付けられる抗HCV抗体)に関するスクリーニングで陽性
18.1日目の前最後の3カ月以内の静脈内治療を要する重篤な感染症の病歴
19.臨床的に有意な認知機能障害(≧グレード1)または研究中の認知機能障害の増大した危険性を示唆する病歴
20.1日目の前28日以内の生ワクチンまたは研究中にそれを受ける予定
21.投薬期間中の手術の予定
22.研究者の見解で、患者の安全性、研究評価、および/または研究手順に干渉するその他あらゆる臨床的に重要な疾患、状態、または病歴
【0472】
加えて、参加者は研究に登録するためのすべての参加基準を満たさなければならない。参加基準を満たせなかった参加者は研究メディカルモニターに通知した後に研究者の自由裁量で一旦再度スクリーニングしてもよい。
【0473】
評価:
書面によるインフォームドコンセントを提出した後、対象は通例以下の臨床評価を完了した:身体検査;病歴;同時の投薬; 体重;身長;バイタルサイン;ITP-BAT出血スケール;QOL評価EQ-5D VAS;オンライン認知検査;および安全性評価。
【0474】
対象は通例研究の一部として以下の実験室およびECG評価を完了した:
1.尿検査:ディップスティックまたはローカル要件により測定されるpH、比重、タンパク質、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、亜硝酸塩、ウロビリノーゲンおよび白血球
2.BおよびC型肝炎、HIV
3.出産可能性の女性のみのための妊娠検査。他の来院でのスクリーニング時血清妊娠検査、尿妊娠検査
4.FSH:外科的に不妊でなく生殖能がある女性に対して閉経後の状況を確認するため
5.ABOおよびRh血液型
6.未熟血小板分画および平均血小板容積(地域の実験室で利用可能な場合)
7.血清化学:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、総、直接、および間接ビリルビンレベル、アルカリ性ホスファターゼ(ALP)、アルブミン、クレアチニン、尿素、総タンパク質、ナトリウム、塩化物、カルシウム、リン酸塩、カリウム、グルコース(ランダム)、およびクレアチンホスホキナーゼ(CPK)
8.白血球百分率および網状赤血球数を含む血液学(CBC)
9.フローサイトメトリーによるT/B/NK/単球数
10.PT/INR PTT
11.TPOレベル
12.クームス試験、ハプトグロビンレベルからなる溶血パネル
13.血小板自己抗体パネル(オーストラリアのみ:試験除外)
14.様々な時点でのPKサンプリング
15.12-lead ECG(単一および三重)
【0475】
実験室評価は必要であれば中央および地方の両方の実験室で行なってもよい。
【0476】
安全性評価は以下を含む:AEの頻度、重症度および関連性;臨床検査(実験室試験)の変化;身体検査、ECG、バイタルサイン、および認知機能。
【0477】
用量増大研究において、患者は各々の新しいより高い投薬レベルの開始時最初の用量の投与後6時間の間クリニックで観察されたままであり、一方集中的なPKサンプリングが行なわれた。
【0478】
投薬形態:
研究において、PRN1008はフィルムコート錠の形態で投与した。PRN1008錠剤はチャイルドレジスタント誘導シール蓋付きの白色の高密度ポリエチレン(HDPE)瓶に詰めた;これらの瓶は2~8℃で保存することが意図されており、氷なしに室温で輸送することができた。加えて、瓶は室温条件で2週間まで保つことができた。
【0479】
各々のPRN1008フィルムコート錠は100mgまたは300mgのPRN1008薬物物質を含有していた。加えて、錠剤は微結晶性セルロース(充填剤)、クロスポビドン(崩壊剤)、フマル酸ステアリルナトリウム(滑剤)、および非機能性フィルムコーティングを含有していた。100mgの錠剤は円形でオレンジ色であった。300mgの錠剤は卵形で白色であった。
【0480】
以前の研究に基づいて、食物はPRN1008の吸収の程度に影響を与えないようであるが、速度を低下させた(約2.5時間というより長い平均Tmax)。したがって、PRN1008錠剤はコップ一杯(約8オンス)の水で飲むが、食物と共にまたは食物なしで摂ってもよく、すなわち、絶食期間は必要とされない。
【0481】
分析集団:
この研究のためのスクリーニング集団は、インフォームドコンセントを提供し研究参加のためにスクリーニング評価を下されたすべての参加者がスクリーニング集団に含まれた。
【0482】
安全性集団はPRN1008の少なくとも1つの用量を受けたすべての参加者を含み、安全性分析に含まれた。安全性集団はすべての安全性分析に使用された。IDSMによる安全性の評価のために、無用として用量レベルを低下することに関して、その用量レベルに対して用量の≧75%のコンプライアンスとして定義される3人の評価が可能な患者が必要とされる。研究の間、患者はこの要件を満たすために必要であれば交代される。
【0483】
Intent-to-Treat Exposed(ITT-E)集団はPRN1008の少なくとも1つの用量を受けたすべての参加者を含む。
【0484】
薬物動態分析集団はPRN1008の少なくとも1つの用量を受けており少なくとも1つの血漿濃度値を有するすべての参加者を含み、PK分析に含められた。薬物動態分析集団はすべてのPK分析に使用した。TEAE以外の理由で研究を早期に中止した参加者は評価が可能な参加者の適切な数を確保するためにスポンサーの自由裁量で交代させることができる。
【0485】
研究来院の計画された終了前に研究から除かれた患者は早期に研究から外されたと考えられた。この研究の参加者はいつでも何らかの理由により退く権利があった。加えて、研究者は、併発する病気、AE、規定の手順後の治療の失敗、研究および/または研究手段のコンプライアンスの欠如、またはその他参加者の利益を最優先にして研究を終了するのがよいと感じられる理由がある場合、参加者を研究から除外することができる。
【0486】
安全性および毒性管理:
ITP分野の熟練した臨床医から選ばれる独立データ安全性モニター(IDSM)は第1/2相研究の独立モニタリングを提供した。委員長のIDSM、リード研究者、研究メディカルモニター、およびスポンサーのメディカルモニターからなる安全監視委員会(SMC)もまた研究の遂行を密に監督し、およそ3カ月ごとに会合し、安全性および効能情報の報告に基づいて研究の修正または終了をスポンサーに推奨した。この研究において患者の安全性に影響するSMC知見は地域の所轄官庁(CA)およびIRB/ECに報告された。
【0487】
IDSMは「センチネルコホート」安全性評価を行なった。各々の用量レベルに対する「センチネル患者」のデータは追加の新しい患者に対する開始用量を選ぶためにIDSMにより点検された。点検後、IDSMは新しい患者に対する開始用量を無用のため(血小板反応の欠如)止めるべきか、次の計画された投薬レベルに増大させるべきか、保つべきか、または低減するべきかを決定することができた。IDSMにより以下に基づいて決定される用量レベルで開始される研究に入れる新しい患者は:(1)f≧いずれかの用量レベルでDLTを有するセンチネル患者の2/3または≧2/6、そのレベルは「最大限に投与される用量」および開始用量(新しい患者)およびより低い投薬レベルに設定された続く用量(既に研究されている患者)(または現在のセンチネル用量コホートが200mgのQDであれば一時中断された研究)を決定し;(2)センチネル患者における2つまたはそれ以上の持続する血小板反応(4つのカウントの内の3つ)が現在の開始用量レベルで見られ、開始用量は増大されない。
【0488】
臨床有害事象
AE収集期間は最初のスクリーニング/適格性評価の時点で始まり、各々の患者に対する研究終了時に終わった。AEは参加者または医薬品が投与された参加者の臨床研究における望ましくないあらゆる医学的状況であり、必ずしも治療介入と因果関係を有する必要はない。したがってAEは治験薬と関係があると考えられるか否かに関わらず時間的に治験薬の使用と関連するあらゆる不都合で意図されていない兆候(例えば、異常な実験室知見を含む)、症状、または疾患であり得る。研究者は参加者の同意の日から研究追跡期間を通して臨床研究の間に遭遇したすべてのAEを詳細に記録するように指示された。研究中に悪化した前から存在した疾患はAEとして報告された。
【0489】
有害事象の治験薬との関連性
研究者は研究参加者、その事象を取り巻く状況、およびあらゆる潜在的な代わりの原因の評価に関する自身の知識を使用して、それに応じてあるAEが治験薬に関連すると考えられるかを、「あり」または「なし」を含めて決定するように指示された。研究者は関連性の評価に際して以下の情報:(1)事象発現と治験薬の開始との時間的な関係;(2)殊に用量低減、治験薬の中断、または治験薬の再導入(妥当であれば)の影響を考えた事象の経過;(3)事象と治験薬または類似の治療との公知の関連;(4)事象と研究中の疾患との公知の関連;(5)研究参加者または事象の出来事を増大させることが知られている同時の投薬の使用における危険因子の存在;および(6)事象の出来事に関連することが知られている治療に関係しない因子の存在を考慮するように依頼された。
【0490】
研究者は薬物のPKプロファイルに基づいて最後の投薬(最後の通院とみなされる)後安定化または4週まで、殊に重症度がグレード3以上である場合のAEを経過観察するように指示された。
【0491】
実験室およびECG異常
研究者は臨床的に有意な、すなわち、1つまたはそれ以上の以下の条件に合うあらゆる治療により出現した異常な実験室またはECG結果をCRFのAE頁に単一の診断として記録するように指示された。非限定例として、治験薬の変更(例えば、用量修正、中断または永久的な中止)に至るか、または同時の治療法の変化(例えば、同時の投薬、治療または処置の追加、中断、中止、またはその他あらゆる変化)を必要とする臨床症状を伴う実験室およびECG異常は、重篤な有害事象(SAE)に対する基準を満たし、それ故にAEとして記録されたことに加えて報告されるあらゆる実験室またはECG結果異常と共にAEとして記録しなければならない。
【0492】
有害事象強さ格付け
研究者は研究中に遭遇するすべての臨床AEを報告するように指示された。AEの強さはNCI CTCAE、バージョン4.0以上に基づいて格付けした。CTCAEにないAEについて、強さの格付けの説明は以下に見ることができる:
【0493】
グレード1:軽度;無症状または軽度の症状;臨床または診断観察のみ;治療介入は示されない。
【0494】
グレード2:中程度;最小、部分的または非侵襲性の治療介入が示される;制限的な年相応の手段的日常生活動作。
【0495】
グレード3:重大または医学的に重要だが早急に命に関わることはない;入院または入院の長期化が示される;無力にする;日常生活の制限的な自立活動。
【0496】
重篤な有害事象(SAE)は重大な危機、禁忌、副作用、または事前注意を示唆するあらゆる経験(臨床AEまたは異常な臨床検査)である。SAEはいずれかの用量レベルで以下の基準の少なくとも1つを満たさなければならない:致命的(結果として死に至る)である;命に関わる;患者の入院または現在の入院の長期化を要する;結果として持続性または重大な障害/無能を起こす;先天性異常/出生異常である;または医学的に重要であるか、または上に挙げた結末の1または他を予防するために治療介入を要する。研究者は命に関わる事象を報告するように指示され、または死の結末を有するあらゆる事象はSAEとして報告しなければならない。
【0497】
妊娠
研究中に妊娠した女性の臨床試験参加者はすべて治験薬の服用を中止し、即座に研究者に通知することを指示された。治験薬完了後90日までの妊娠も研究者に報告しなければならない。
【0498】
倫理規定:
研究者は「ヘルシンキ宣言」の原理または研究が遂行される国の法令のいずれか個人に対してより厚く保護する方に従って研究が遂行されることを保証することを課された。加えて、研究は現行の「臨床試験実施基準(Guideline for Good Clinical Practice)」ICH Tripartite Guidelineに概略が示されている原理に忠実であるかまたは参加者に対してより厚い保護が与えられるならば現地法に従う。
【0499】
研究に参加する前、研究の目標、方法、目的および潜在的危険性の適切な説明の後各々の参加者からサインされた日付入りインフォームドコンセントを得た。研究者または被指名人は参加者がいつでもいかなる理由でも研究に参加するのを拒絶したりやめたりすることが完全に自由であることを説明しなければならない。
【0500】
身体検査手順:
研究においてスクリーニングおよび経過観察来院時、完全な身体検査は次の身体系:全身外観、皮膚、目、耳、鼻、喉、心臓、胸/胸部、腹部、神経系、リンパ節、脊椎および四肢(骨格)の正常性または異常のチェックならびに学習および記憶のオンライン認知検査の実施からなっていた。略式身体検査は次の身体系:全身外観、皮膚、腹部の正常性または異常のチェック、および心肺検査からなっていた。身長はスクリーニング時にのみ記録した。血圧(BP)、脈拍数、体温および呼吸数は個々の時点で記録した。
【0501】
単一の12-lead ECG評価も個々の時点で得て適格性を確認し、研究における参加者のリアルタイムの安全性評価を確保した。ECG評価のため、参加者は測定に先立って少なくとも10分静止位置にいなければならない。体位は各々のECG評価に対して一貫して維持しなければならなかった。特に、心拍数の変化は回避するべきであった。ECG前の休息およびECG記録時の間気を散らす環境(TV、ラジオ、会話)があってはならない。
【0502】
心拍数(HR)、QRS持続期間および呼吸数(RR)、ならびにQT間隔を記録した。T波およびU波形態の変化ならびに全体のECG解釈は文書に記録されている。すべてのECG記録はコンピューターベースの間隔測定を備えた標準の高品質高忠実度デジタル心電計を用いて行なった。三重のECG評価のため、1つの時点当たり少なくとも3つの解釈可能なECG記録(アーティファクトなし)を1つの時点に付き±10分期間以内に集めた。
【0503】
臨床検査手順:
実験室評価は中央実験室で行なったが、時には必要であれば地方の実験室で検査した。実験室の安全性試験は特定の時点で集めた。いずれかの試験の結果が基準範囲から外れるか、または臨床症状が参加者の安全性をモニタリングするために追加の試験を必要とするならば、研究者の裁量で追加の血液または尿サンプルを採ってもよい。異常な実験室結果の臨床的意義が不明確と考えられる場合、1日目の前にスクリーニング用の実験室検査を繰り返して適格性を確かめるとよい。説明できない異常な臨床的に重要な実験室検査値の場合、即座に試験を繰り返し、正常な範囲に戻るまで、臨床的に安定したと考えられるまで、および/または異常なことの適切な説明が判明するまで、追跡調査しなければならない。
【0504】
予備的な結果:
正の予備的なデータがITPの治療におけるPRN1008の進行中の第1/2相試験で観察された。実例として、
図5は登録された続発性ITPの患者に対する血小板数反応を示し、400mgのqdでの治療に対する反応性を立証している。完了した用量増大研究の間、PRN1008は免疫性血小板減少症(ITP)をもつ高度に治療抵抗性で難治性の患者集団においてすべての用量(200および400mgのqd、300および400mgのbid)に対して良好な耐容性を示した。すべてのTEAEは軽度~中程度であり、血栓事象はなかった。
【0505】
初期の研究データは2019年10月に報告された。報告時、PRN1008の第1/2相試験には治療に先立つ15日以内に2つの血小板数<30,000/μLを有していた26人の成人患者が登録されていた。経口PRN1008開始用量は200mgのqd、400mgのqd、300mgのbid、および400mgのbidであり、患者内用量増大は4週毎に可能であり、報告時試験のメジアン治療持続期間は12.7週(範囲:0.14~39.71)であった。2019年10月に報告された初期の研究データにおいて、その時点まで登録されていた26人の患者の39パーセント(80%信頼区間(CI)27.3、51.0)が少なくとも5日離れた≧50,000/μLの≧2の連続した血小板数、および救済投薬を要することなくベースラインから≧20,000/μL増大という試験の主要エンドポイントを達成した(表2および3)。加えて、登録された患者の46パーセント(80%CI34.2、58.5)が2つの血小板数≧50,000/μLを達成した(表3)。これらの結果は治療の持続期間が限られ、患者で複数の増大させた用量レベルが用いられたにも関わらず観察された。少なくとも12週の治療を完了したすべての用量にわたる15人の患者に対する予備的なデータで、反応割合は両方のエンドポイントに対して50パーセントを超えていた。初期の報告時、PRN1008は、単剤療法としてであっても、認可された同時のITP療法と共にであっても、研究したすべての用量で良好な耐容性を示し、治療に関連した出血または血栓事象は報告されなかった。
【0506】
表2で、百分率は各用量群および全体の患者の数に基づく。患者は血小板反応の開始に先立って受けた用量に従って異なる用量レベルに分類した。95%信頼区間はWilson Score法による。
【0507】
【0508】
【0509】
2019年11月13日の時点で、第1/2相研究の31人の登録患者は表4および5に示す人口統計情報によって特徴付けられた。登録患者のメジアン年齢は50歳であり、31人のうち29人は原発性ITPに分類され(94%)、31人のち2人は続発性ITPに分類された(6%)。登録時、患者はメジアン持続期間7.8年のITPであり、重度に事前処置されており(メジアンで6つの先の治療)、26%は先の脾臓摘出を受けていた。研究中、10人の患者(32%)はPRN1008単剤療法を受け、21人の患者(68%)は≧1の同時のITP療法をしていた。
【0510】
2019年11月13日の時点で、研究データはITPの治療においてPRN1008に対する最適な安全性および効能用量が400mgのbidであることを確認した。
【0511】
救済投薬を要することなく2つの連続した血小板数≧50,000μLとして定義される主要エンドポイントは用量または治療時間と無関係にすべての患者の39%で満たされた。この患者集団は高度に治療抵抗性で難治性であり、患者はメジアンで6つの先の治療により特徴付けられ、例えば55%が先のTPO-RAを受けていた。急激な発現(最初の週の治療で血小板数>30k)がPRN1008治療の開始後観察され、反応は大部分の患者で持続性であった。血小板反応はより長い治療およびより高い用量でのPRN1008によってさらに改善された。
【0512】
【0513】
【0514】
表6は治療持続期間および用量(データカットオフ:2019年11月13日)による血小板反応の概要を提供する。低い開始用量(qd投薬、n=10)および高い開始用量(bid投薬)(n=21)に対する経時的用量レベルの個々の血小板数はそれぞれ
図6および7に示されている(データカットオフ:2019年11月13日)。
図6および7において、反応者は少なくとも1回≧50,000/μLの血小板数を達成した人々である。
【0515】
一次血小板反応のサブセット解析を
図8に示す(データカットオフ:2019年11月13日)。2019年11月13日の時点で、重度に事前処置した(≧4の先の治療)患者25人のうちの10人(40%)がPRN1008治療に反応した。同様な反応がPRN1008単剤療法(10人の患者の内の4人)および同時の治療(21人の患者のうちの8人)を受けた患者で達成された。
【0516】
【0517】
PRN1008はITP患者において2019年11月13日の時点ですべての用量にわたって良好な耐容性を示した(表7)。2019年11月13日カットオフのメジアン治療持続期間は12.0週(範囲:0.1~-41.9)であった。関連するTEAEは11人(35%)の患者で報告され、すべての報告されたTEAEはグレード1または2(軽度~中程度)であった。治療に関連した出血または血栓事象は報告されなかったし、最終来院までITP-BAT出血スケールにおけるベースラインからの有意な変化もなかった。用量制限毒性はデータカットオフにより観察されなかった。観察された安全性プロファイルは天疱瘡研究(Murrell D.ら、AAD 2018)で観察された安全性と一致した。
【0518】
【0519】
2020年4月22日の時点で、47人の患者が研究に登録され、32人の患者が400mgのbid用量を開始した。2020年4月22日時点の登録患者に関する人口統計情報を表8に示す。ITP患者の特徴は治療が困難な集団のすべての治療群で同様であった。2019年11月13日のカットオフデータと同様に、患者は登録時にメジアンで7+年ITPであり、重度に事前に処置されており(メジアンで6つの先の投薬)、28%が先に脾臓摘出を受けていた。加えて、31人の患者(66%)が≧1の同時のITP投薬(CSおよび/またはTPO)を受けており、不適切な反応者と考えられた。
【0520】
【0521】
2020年4月22日の時点で、血小板反応は速い発現を有し、PRN1008の400mgのbid用量を開始した患者の大部分で維持された(
図9)。8日目(治療開始後採った最初の血小板数)まで、血小板≧30×10
9/L(臨床的に有意な血小板数)が400mgのbidで開始した患者の53%および主要エンドポイント反応者の79%で観察され、ここで主要エンドポイントは救済投薬を要することなく50,000/μL≧の2つの連続した血小板数として定義された。4週目までに、反応者の57%が主要エンドポイントを達成した。加えて、患者の50%がPRN1008の400mgのbidで開始し、12週以上治療したとき主要エンドポイント反応を達成した。なおその上、反応は持続性であり、反応者は血小板数を:71%の時間(週)≧50×10
9/Lに;そして88%の時間(週)ベースラインの上≧20×10
9/Lに維持した。
【0522】
血小板反応のサブセット解析を
図10に示す(データカットオフ:2020年4月22日)。全体として、患者の43%が≧12週のPRN1008で増大した主要エンドポイントを満たした。2020年4月22日の時点で、38人の重度に事前に処置した(≧4の先の治療)患者のうちの15人(40%)がPRN1008治療に反応した。類似の反応がPRN1008単剤療法を受けた患者(16人の患者のうち7人)および同時の治療の不適切な反応者(31人の患者のうちの13人)で達成された。
【0523】
PRN1008は2020年4月22日の時点でITP患者においてすべての用量にわたって良好な耐容性を示した(表9)。2020年4月22日のデータカットオフでのメジアン治療持続期間はすべての患者に対して17.7週(範囲:0.6~41.9)、400mgのbidを開始した患者に対して18週(範囲:1.4~24.6)であった。関連TEAEは21人の患者(45%)で報告され、すべての報告されたTEAEは一時的で、グレード1または2(軽度~中程度)であった。関連する重篤な有害事象は報告されなかった。加えて、治療に関連する出血または血栓事象は報告されず、ITP-BAT出血スケールにおけるベースラインからの有意な変化も最終来院までなかった。観察された安全性プロファイルは天疱瘡研究(Murrell D.ら、AAD 2018)で観察された安全性と一致した。
【0524】
【0525】
2020年5月5日の時点で、経口PRN1008は≧12週治療し(n=26)速い発現および持続性反応を示した患者の50%で主要エンドポイントを達成した。≧12週のPRN1008治療は血小板反応をさらに改善した。2019年11月13日のカットオフデータと同様に、主要エンドポイントは救済投薬を要することなく2つの連続した血小板数≧50,000μLと規定された。表10は治療持続期間および用量による血小板反応の概要(データカットオフ:2020年5月5日)を示す。
【0526】
【0527】
参考文献:
本出願中でいくつかの文献が短縮引用形式で言及されている。言及された文献のいくつかに関する詳細を以下に提供する。
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【0528】
あるグループの少なくとも1つのメンバーの間に「or」または「and/or」を含む要求または記載は、反対に指示されるか、またはその他文脈から明らかでない限り、そのグループのメンバーの1つ、1つより多く、またはすべてがある所与の製品またはプロセスに存在するか、使用されるか、またはその他関係があるのであれば満たされると考えられる。本開示は、そのグループの正確に1つのメンバーがある所与の製品またはプロセスに存在するか、使用されるか、またはその他関係がある実施形態を含む。本開示は、そのグループのメンバーの1つより多く、またはすべてがある所与の製品またはプロセスに存在するか、使用されるか、またはその他関係がある実施形態を含む。
【0529】
範囲が与えられている場合端点が含まれる。また、他に指示されているか、またはその他状況および当業者の理解から明白でない限り、範囲として表現された値は、状況が明白に他を示さない限り、本開示の異なる実施形態における規定された範囲内の具体的な値または部分的範囲を範囲の下限の単位の十分の一に仮定することができる。
【0530】
以上の開示は明晰さおよび理解のために実例により少し詳しく記載して来た。したがって、以上の記載は例示であり、制限しないことを意図したものであると理解されたい。したがって、本開示の範囲は以上の記載を参照して決定されるべきではなく、代わりに添付の特許請求の範囲、ならびにかかる特許請求の範囲の権利範囲内に入る均等物の全範囲を参照して決定されるべきである。
【国際調査報告】