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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-06
(54)【発明の名称】紙ロールの製造及び包装用プラント
(51)【国際特許分類】
   B65B 25/14 20060101AFI20221129BHJP
【FI】
B65B25/14 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520739
(86)(22)【出願日】2020-10-01
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 IT2020050243
(87)【国際公開番号】W WO2021070207
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】102019000018080
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521380144
【氏名又は名称】プラスライン エス. アール. エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ゲリ、ヴィットリオ
【テーマコード(参考)】
3E028
【Fターム(参考)】
3E028AA05
3E028AB02
3E028BB04
3E028EA01
3E028GA02
3E028HA03
(57)【要約】
紙材料のログを切断して得られる紙ロールの製造及び包装用プラントであって、所定量の紙材料の巻取りからなる紙材料のログを製造するための形成手段と、横方向切断のための切断手段と、所定数のロールを含む包装体を製造するための前記ロールの包装手段と、前記包装体を結束又はカートン詰めするための結束又はカートン詰め手段と、を含み、前記ログを製造するための手段が、前記ログを形成するために包装された紙材料のウェブが供給される巻き返し機(501)を含む。前記切断手段、前記包装手段、前記結束又はカートン詰め手段は、前記プラントの下流の前記巻き返し機(501)の2つの重ね合わされたフロア(LB,LU)上の2つのモジュール(ML,MU)にグループ化される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙材料のログを切断して得られる紙ロールの製造及び包装用プラントであって、
所定量の紙材料の巻取りからなる紙材料のログを製造するための形成手段と、
横方向切断のための切断手段と、
所定数のロールを含む包装体を製造するための前記ロールの包装手段と、
前記包装体を結束又はカートン詰めするための結束又はカートン詰め手段と、
を含み、
前記ログを製造するための前記形成手段は、前記ログを形成するために包装された紙材料のウェブが供給される巻き返し機(501)を含み、
前記切断手段、前記包装手段、及び前記結束又はカートン詰め手段が、前記プラントの下流の前記巻き返し機(501)の2つの重ね合わされたフロア(LB,LU)上で2つのモジュール(ML,MU)にグループ化されることを特徴とするプラント。
【請求項2】
前記巻き返し機(501)と前記モジュール(ML,MU)との間に、前記巻き返し機(501)によって形成された前記ログが蓄積されるアキュムレータ(502)が設置されることを特徴とする請求項1に記載のプラント。
【請求項3】
前記巻き返し機(501)と前記モジュール(ML,MU)との間に、前記巻き返し機(501)によって形成された前記ログが蓄積されるアキュムレータ(502)と、前記アキュムレータ(502)の下流又は上流に位置しかつ前記ログがそれぞれの端部でトリミングされるトリミング装置(509)とが設置されることを特徴とする請求項1に記載のプラント。
【請求項4】
前記2つの重ね合わされたフロア(LB,LU)の下フロア(LB)は、前記巻き返し機(501)、アキュムレータ(502)及びトリミング装置(509)が配置されるフロアと一致することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のプラント。
【請求項5】
各々のモジュール(ML,MU)の前記切断手段及び前記包装手段が統合されて単一の統合操作ユニット(510)を形成することを特徴とする請求項1に記載のプラント。
【請求項6】
-前記統合操作ユニット(510)が、前記ログ(L)が所定の前進方向(PL)に沿って移動する所定数のチャネル(30)と、前記方向(PL)に対して横方向に前記ログを切断し、所定の切断速度でロール(2)を製造する切断ユニットとを有する切断機(503L;503U)を備え、
-前記切断機(503L;503U)によって製造された前記ロール(2)は、その数が前記チャネル(30)の数と等しくかつ各々が前記方向(PL)に平行に配向された排出ライン(L1,L2,L3,L4)に沿って前記切断機から出てくるものであり、
-各ロット(20)は、前記ロールが得られる前記ログ(L)の前進方向(PL)に沿って整列されかつ前後に配置された所定数のロール(2)からなり、
前記切断機(503L,503U)の下流に、第1ユニット(1)、第2ユニット(4)、及び第3ユニット(6)が配置され、
-前記第1ユニット(1)は、個々のロール(2)を前記排出ライン(L1,L2,L3,L4)の各々に沿って所定量(d)だけ互いに離間して配置するように適合され、前記第1ユニットは、前記ロール(2)が前記切断機(503L;503U)から排出されるときに、一度に1つずつ配置され、かつ各切断機(503L;503U)のそれぞれの排出ラインにおいて各ロール(2)をそれに続くロールから離間する方向(PL)に沿って前記ロールを移動させる面(10)を備え;
-前記第2ユニット(4)は、前記第1ユニット(1)と協働して、それぞれが前後に配置された所定数のロール(2)からなるロール(2)のロット(20)を製造するために、前記第1ユニット(1)によって予め離間された所定数のロール(2)をグループ化することによって前記ロット(20)を形成するように適合され、前記第2ユニット(4)にはそれぞれの独立したアクチュエータ(42)に接続されたブレード(43)が設けられており、該アクチュエータ(42)は、前記ロール(2)が自由に通過する通過面(10;40)に平行なセクションを常に有する環状経路に沿って前記ブレード(43)を移動させ、その結果、各ブレード(43)は、個々のグループが形成される時に形成された各グループ、及び形成される各グループの最後のロールを後方から押圧するように適合されており;
-前記第3ユニット(6)は、前記方向(PL)に対して前記第2ユニット(4)の下流に配置され、下流に設けられかつ前記第2ユニット(4)によって形成された前記グループ(20)を受け入れるように適合された包装機(504L;504U)に向かって前記グループ(20)を搬送するように適合されていることを特徴とする、請求項5に記載のプラント。
【請求項7】
各排出ライン(L1,L2,L3,L4)上に、対応するグループを構成するロールの数よりも多い数のロール(2)の蓄積、即ち、停止がないことを特徴とする請求項6に記載のプラント。
【請求項8】
前記切断機(503L;503U)のそれぞれのチャネル(30)における前記ログ(L)の移動は断続的な移動であり、
前記切断機の前記切断ユニットによって通常実行される連続する2つの切断の間に経過する時間「Tt」、及び前記ログの移動を停止するのに必要な時間「Ts」の関係が、Ts<Ttであることを特徴とする請求項6に記載のプラント。
【請求項9】
前記第1ユニット(1)は、前記切断機(503L;503U)の下流に取り付けられた複数のコンベヤベルト(10)を備え、
各コンベヤベルト(10)は、前記切断機(503L;503U)のそれぞれのロール(2)の排出ラインに対応するセクションを常に有することを特徴とする請求項6に記載のプラント。
【請求項10】
前記第2ユニットは、前記第1ユニット(1)から来る前記ロール(2)が減速を受ける通過面(40)を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラント。
【請求項11】
前記減速を受ける面が前記コンベヤベルト(10)の下流にあることを特徴とする請求項9又は10に記載のプラント。
【請求項12】
前記第2ユニット(4)が、前記グループ(20)の形成中に前記ロール(2)が走行する経路の上方を環状軌道に沿って移動する複数のブレード(43)を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラント。
【請求項13】
前記ブレード(43)が、前記コンベヤベルト(10)の上方及び減速を受ける面(40)の上方に配置されていることを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載のプラント。
【請求項14】
前記軌道が三角形の軌道であることを特徴とする請求項13に記載のプラント。
【請求項15】
前記ブレード(43)が、各コンベヤベルト(10)の上方の独立したアクチュエータによって駆動され、かつ前記コンベヤベルト(10)及び前記減速を受ける面(40)の上方の異なる速度を有する前記独立したアクチュエータによって作動可能であることを特徴とする請求項13に記載のプラント。
【請求項16】
前記第2ユニット(4)と前記コンベヤ(6)との間にコンベヤベルト(402)が設けられていることを特徴とする請求項6~15のいずれか1項に記載のプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙ロール、特に紙材料のログを切断することによって得られるロールの製造及び包装用プラントに関する。
【0002】
紙材のログは、一般に、1つ以上の巻き出し機を備えた巻き出しユニットを含むプラントによって製造されることが知られている。この巻き出し機にはそれぞれのプライを供給するための対応する親リールが配置されている。これらのプライは接合され或いはエンボス加工されてログが形成される巻き返し機に供給される紙ウェブを形成する。前記ログは、紙ウェブと共に巻き返し機に適切に導入される管状コアによって概ね画定される長手方向軸の周りに巻き付けられる所定量の紙ウェブからなる。前記巻き返し機によって製造された前記ログはアキュムレータに搬送され、そこから、各ログをより短い長さのいくつかのロールに分割する1つ又は複数の切断機に搬送される。その後、前記切断機から出てくる前記ロールは包装機に搬送され、この包装機において前記ロールはプラスチック材料のフィルムを使用することによって包装される。その後、個々の包装体は、ロールの所定数の包装体を含むバッグ又は箱を製造する結束機又はカートン詰め機に搬送される。
【0003】
現在知られているシステムは2つの実質的に平行なラインに沿った包装機及び結束機/カートン詰め機の配置を行っており、このような機械配置はかなりのスペースを必要とし、その結果、かなりの経済的投資を必要とする。更に、これらの機械を接続するコンベヤは機械間のオペレータの通路に障害物を生じさせると共に、高架横断通路を設ける必要が生じる。しかしながら、そのような通路の設置は、安全性、疲労及び反応性についての深刻な問題を必然的に伴う。また、前記複数の機械間に配置されたコンベヤは、機械自体に原材料を供給する点において必然的に困難性を伴うものである。オーバーヘッドコンベヤが知られており、これは伝統的なコンベヤによって作られる障害物の問題を部分的に解決するが、前記した機械を配置するために必要な全体的なスペースの問題を解決するものではない。
【0004】
既知のプラントが特許文献1に開示されており、この特許文献1は単一の作業ラインにわたって延在する紙ロールの製造及び包装のためのプラントに関する。
【0005】
特許文献2は、紙ロールを一つの機械から他の機械に移動させるためのコンベヤの使用を含む紙ロールの製造のためのプラントを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2018/060841A1
【特許文献2】US6463713B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、包装機及び結束機/カートン詰め機の位置決めのために特に必要とされるスペースをかなり減少させることを可能にする製造プラントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は本発明によれば、請求項1に示された特徴を有するプラントを提供するという考えを採用することによって達成される。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記プラントが設置されるエリアで利用可能なスペースを最適に使用することが可能となり、同時に、オペレータが機械間を自由に移動することを妨げるコンベヤの使用を回避することが可能となり、経済観点においても、オペレータの安全性、疲労及び反応性に関しても、更なる利点を得ることが可能となる。
【0010】
本発明のこれらの利点及びさらなる利点及び特徴は以下の説明及び添付の図面(例として提供されるが、限定的な意味で考慮されるべきではない)によって、当業者により一層よく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の可能な実施形態によるプラントの概略側面図である。
図2図1のプラントの概略上面図である。
図3図2と同様の図であり、それぞれが図1及び図2のように構成された2つの並列製造ラインが設けられている。
図4】本発明の別の可能な実施形態によるプラントの概略側面図である。
図5図4に示すプラントの概略上面図である。
図6図5と同様の図であり、図4図5のように構成された2つの並列製造ラインが設けられている。
図7】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図7は統合操作ユニットの概略正面図である。
図8】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図7のA-A線による断面図である。
図9】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図7のB-B線による断面図である。
図10】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図7に示すユニットの上面図である。
図11】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図7に示すユニットの概略正面側斜視図である。
図12】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、図11の詳細図である。
図13】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、他の部品及び図をより良く強調するために、図示しない部品を備えた前記統合操作ユニットの概略上面図である。
図14】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、前記統合操作ユニットのさらなる例示的な実施形態を示す第1の図面である。
図15】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、前記統合操作ユニットのさらなる例示的な実施形態を示す第2の図面である。
図16】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、前記統合操作ユニットのさらなる例示的な実施形態を示す第3の図面である。
図17】ログを切断し及びロールを包装する統合操作ユニットを作製する可能な方法に関するものであり、前記統合操作ユニットのさらなる例示的な実施形態を示す第4の図面である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
その本質的な構造に変形しかつ添付図面の図1~2を参照すると、本発明によるプラントは、紙材料のログを製造する巻き返し機(501)と、当該巻き返し機(501)によって製造されたログを受け取り、そして当該ログを、2つの切断、包装及び結束又はカートン詰めモジュール(ML,MU)に順番に供給するアキュムレータ(502)とを含む製造ライン(500)からなる。前記モジュール(ML,MU)は、2つの重ね合わされた平面上に配置され、下側の切断、包装及び結束又はカートン詰めモジュール(ML)及び上側の切断、包装及び結束又はカートン詰めモジュール(MU)を形成する。前記モジュール(ML,MU)の各々は、切断機(503L,503U)、包装機(504L,504U)及び結束機又はカートン詰め機(505L,505U)を含む。
【0013】
各切断機(503L,503U)において、前記アキュムレータ(502)から来る前記ログは、各ログに対して連続的に行われる横方向切断によって、所定の長さの構成要素、即ち、ロールに分割される。各包装機(504L,504U)ではそれぞれの切断機(503L,503U)から出て来る前記ロールの包装体が形成され、各包装体は包装材料によって包装された所定数のロールで構成されている。各結束機又はカートン詰め機(505L,505U)において、前記包装体は、収容バッグ又はカートン内で所定の数にグループ化される。エンボス加工ユニット(506)はそれぞれの巻き出し機(508A~508D)に取り付けられた対応する親リール(507A~507D)によって供給される複数のウェブをエンボス加工しかつ接合するために巻き返し機(501)の上流に配置される。
【0014】
前記アキュムレータ(502)のすぐ下流、又は当該アキュムレータと前記切断機(ML,MU)との中間位置に、当該切断機に移送する前にそれぞれの端でログを切り取るトリミング装置(509)を配置することができる。あるいは、前記トリミング装置を前記巻き返し機(501)と前記アキュムレータ(502)の間に配置することもできる。上記の単一の機械及び操作ユニットは、それ自体当業者に知られている。
【0015】
本発明によれば、そして添付図面に示す例を参照して、前記巻き返し機から出て来る前記ログの前記アキュムレータの下流の2つの重ね合わされた平面のそれぞれに、切断機、包装機、及び結束機又はカートン詰め機が配置される。言い換えれば、前記アキュムレータ(502)の下流の2つの重ね合わされた平面のそれぞれに、即ち、前述のモジュール(ML,MU)のそれぞれに、切断機、即ち、ログを所定の長さを有するロールに分割するように構成された操作ユニットがある。言い換えれば、本発明によるプラントでは、切断機(503L;503U)は下フロア(LB)及び上方に位置する上フロア(UB)の両方に配置される。前記2台の切断機(503L,503U)には両方ともに前記アキュムレータ(502)によって供給され、又は前記アキュムレータと前記切断機の間に前記トリミング装置(509)が介在している場合は、当該トリミング装置(509)によって供給される。各モジュール(ML,MU)の前記複数の機械(503L,504L,505L;503U,504U,505U)は、これらの機械間の空間に設置されたコンベヤがないため、単一のオペレータによって容易に管理される。
【0016】
実際には、プラントの設置面積は大幅に削減され、一方では複数の機械間にコンベヤが存在しないため安全性と信頼性が向上する。図3及び図6の例のように、当該システムが複製された場合でも、1人のオペレータが同一フロア(LB,UB)上の全ての機械を容易に管理することができる。この場合、各モジュール(ML,MU)は、2つの切断機、2つの包装ユニット又は包装機、及び2つの結束機又はカートン詰め機を備える。
【0017】
例えば、前述の下フロア(LB)は、前記ログの製造及び蓄積及びそれらの最終的なトリミングを提供する複数の機械及び操作ユニットが配置されている床面に一致する。
【0018】
添付図面に示されるように、好ましくは、前記モジュール(ML,MU)は上流に配置された複数の機械及び操作ユニットの外形の内側にあるように配置される。
【0019】
プラントの占有スペースをさらに削減するために、各モジュール(ML,MU)の前記切断機と前記包装機を統合することができ、単一の統合された操作ユニット(510)を形成する。図7~17に示す例を参照すると,この統合操作ユニットは、前記切断機(503L;503U)から出て来る紙ロール(2)の距離をとるように適合されかつ前記包装機(504L;504U)に向かうロールのグループ、即ち、「ロット」(20)を形成する装置(4)に前記紙ロールを供給するように構成された分離装置(1)を備える。前記分離装置(1)は、前記切断機(503L;503U)の排出ライン(L1,L2,L3,L4)から排出されて来る各ロールを、当該同一の排出ラインの直後に続くロール(2)から分離する。
【0020】
このようにして、前記切断機(503L;503U)の排出ラインから排出されて来る各ロール(2)は、当該同一の排出ラインに沿ってそれに続くロールから所定の値だけ離間することになる。前記装置(4)は、それぞれの原点方向に沿って所定の数だけ互いに並んで配置されたロール(2)のロットを形成するために使用される。前記包装機(504L;504U)は、前記複数のロット(20)を形成する前記装置(4)によって予めグループ化された複数のロール(2)を包装する。
【0021】
図面に示された実施例に関連して、前記切断機(503L;503U)は複数の水平送りチャネル(30)を含む形式のものであり、当該チャネルに沿って前記ログ(L)は押圧装置(31)によって並列状態で前進させられ、この押圧装置は前記ログの背面に作用しかつ前記チャネル(30)の下方に配置された環状ベルト又はチェーン(32)によって駆動され、対応する駆動ユニット(33)によって移動させられる。前記チャネル(30)の下流には前記ログ(L)を把持しかつ移動させるための手段が存在し、これは図示された実施形態ではそれぞれのチャネル(30)のための一対のベルト(34)を有する一対の対向するベルト(34)からなる。前記ベルト(34)の下流には、前記ログを切断するユニット(35)が存在し、このユニットはブレード(36)と切断処理中に前記ログを担持する機構とからなり、図面に示す例によれば、複数の押え具(37)からなる。
【0022】
それ自体既知の手順によれば、前記ログ(L)が前記切断機のチャネル(30)に装填されると、前記押圧装置(31)及び前記ベルト(34)は、互いに協働して、形成されるロール(2)の長さに対応する長さのステップで、前記ログの前進を決定する。各ステップにおいて、前記押え具(37)が前記ブレード(36)の上流及び下流にある前記ログの前部[押圧装置(31)の作用を受ける部分とは反対の部分]を係止するための係止位置に配置されている間に、前記ブレード(36)は作動する。前記ブレード(36)の作動は各ログからロール(2)を得ることを決定する。例えば、前記チャネル(30)の数が4であり、各チャネルにログ(L)がある場合、前記ブレード(36)の作動は、毎回4つのロール(2)の形成を決定する。
【0023】
切断後、前記押え具(37)はこのようにして形成された前記ロールを解放し、このロールは前記ログにより押圧され、順番に前記押圧装置(31)及び前記ベルト(34)により一ステップ進み、前記切断機(503L;503U)から出て行くように前進する。前記ログ(L)が位置するチャネル(30)は、前記ログを横方向に切断することによって前記ロール(2)を製造する前記ブレード(36)の作用面に対して横方向に向けられる。前記ブレード(36)は、前記ログ(L)の原点の方向(PL)に直交する平面内で作用する。図13の図表に示されるように、前記ロール(2)は、前記チャネル(30)内の前記ログが進む方向(PL)に平行な排出方向又は排出ライン(L1,L2,L3,L4)に沿って前記切断機から排出される。つまり、前記切断機から排出されるとき、前記ロール(2)はそれぞれの排出方向(L1,L2,L3,L4)に沿って整列させられる。
【0024】
上述の例では前記押圧装置(31)と協働する前記ベルト(34)によって作られる前記チャネル(30)内の前記ログ(L)のステップ状の前進を制御する機構は、必要であれば、前記ブレード(36)を必ずしも停止させる必要なしに、前記ロール(2)の製造を中断することを可能にする。つまり、前記切断機は前記ログをステップ状に移動させる機構を備えているため、必要に応じて、前記ベルト(34)を停止することによって前記ロール(2)の製造を容易に中断することができ、その結果、前記ブレード(36)も回転し続けることが可能となる。
【0025】
実際には、ブレード(36)によって通常実行される連続する2つの切断の間に経過する時間「Tt」及び前記ベルト(34)を停止するのに必要な時間「Ts」の関係がTs<Ttである。
【0026】
前記切断機は前記ログ(L)をステップ状に前進させるための任意の他の機構を備えることが可能であることがわかる。
【0027】
好ましくは、前記ログ(L)が既にトリミングされたログであり、そうすれば、前記切断機(505L;503U)からの排出口において、包装用のロール(2)のみが存在し、ロールのトリミングは不要となる。一方、前記切断機(503L;503U)がトリミングされていないログを受け取る場合、切断機の排出口に既知のトリミング装置を配置することが可能である。
【0028】
図面に示す例を参照すると、分離装置(1)は、前記切断機(503L;503U)の切断ステーションの下流、即ち、前記ブレード(36)が設けられた切断機のステーションの下流に取り付けられた複数のコンベヤベルト(10)からなる。各コンベヤベルト(10)は、前記切断機から排出される前記ロール(2)のそれぞれの排出ラインに対応して、常に上部セクションを有する。各ベルト(10)は、前記ロール(2)の排出方向(L1,L2,L3,L4)に従って当該同一ベルトの上部セクションが移動するように、対応する駆動ユニットによって作動される各プーリに巻回される。従って、前記切断機から排出される前記ロール(2)は前記ベルト(10)で引き継ぎが可能である。実際には、各ロール(2)は、その形成後、それぞれのベルト(10)の移動によって前記切断機の前記同一のチャネル(30)に存在する前記ログから引き続いて得られる前記ロールからそれ自体離脱する対応するコンベヤベルト(10)の上部セクションに移る。
【0029】
このようにして、各ロール(2)は、それに続きかつ同一のログから得られるロールから分離される。各コンベヤベルト(10)には、前記ベルト(10)の速度に接続され、従って、前記ベルトの上部セクションの前進速度に接続された値だけ互いに離間して、前記ロール(2)が同一の排出方向(L1,L2,L3,L4)に従って前進する。つまり、各ベルト(10)の上部セクションに存在する各ロールとそれに続きかつ同一のログ(L)から得られるロールとの間には、所定の値の隙間が存在する。従って、前記分離装置は、各排出ライン(L1,L2,L3,L4)の前記ロール(2)が互いに適切に離間されることを保証しており、その結果、後続のロット形成段階においてロール自体に対してより効果的な介入を可能にする。
【0030】
図7~13に示す例を参照して、前記ロット(20)の形成装置(4)は、前記ロール(2)の原点方向に関して前記分離装置(1)の下流に配置された水平の固定面(40)を含む。上記図面に示した例によれば、前記固定面(40)は前記分離装置の下流で前記ベルト(10)に対して横方向に延在する水平面である。
【0031】
前記固定面(40)はそれぞれのベルト(10)によって搬送される各ロール(2)が相互作用しかつ前記ロール(2)が減速を受ける一時的な減速面の実施形態の一例を構成する。
【0032】
操作ユニット(41)は、複数のアクチュエータ(42)を備えるベルト(10)の上方に取り付けられ、その各アクチュエータには幾つかのブレード(43)が環状配置で取り付けられている。例えば、各アクチュエータ(42)はリニアモータを備えた環状軌道であり、その上にはいくつかのキャリッジが取り付けられており、各キャリッジは対応するブレード(43)を担持している。例えば、各アクチュエータ(42)は、Beckhoff XTSシリーズの商品名で市販されているコンベヤであってもよい。添付図面に示す例によれば、アクチュエータ(42)は前記切断機のチャネル(30)の各々に設けられており、即ち、各ベルト(10)の上方にそれぞれのブレード(43)を備えたアクチュエータ(42)が設けられている。
【0033】
各アクチュエータ(42)は、それぞれのベルト(10)に対向しかつ平行な下部前方部分と、上部戻り部分とを有する。前記ブレード(43)は前記下部前方部分に沿いかつ前記ロール(2)の原点方向に従って移動する。また、前記ブレード(43)は上部戻り部分に沿いかつ反対方向に移動する。
【0034】
前記固定面(40)上で、隙間なく前後に配置されたロール(2)のグループ、即ち、「ロット」(20)の形成が始まる。各ロット(20)は、それぞれの原点方向に従って整列させられた所定数のロール(2)から構成される。図8~12に示す例では、各ロット(20)は3つのロール(2)からなる。前記ベルト(10)は、前記切断機において数個のログを並べて切断することによって製造された前記ロール(2)を前記固定面(40)に担持しているので、ロール(2)の複数個の並列状のロット(20)の形成をこの面上で開始することができる。前記ロット(20)は互いに平行であり、即ち、前記切断機内のログと同様に並列状に配置される。
【0035】
周期的に、前記ベルト(10)は前記ロール(2)を前記固定面(40)に向かって運び、そこでは、前記固定面(40)が固定されているので、前記ロールは前記ベルト(10)との接触が失われた直後に停止する。さらに、周期的に、何れかのベルト(10)上にロット(20)に対応する多数のロール(2)がある場合には、それぞれのアクチュエータ(42)のブレード(43)が前記ロットの最後のロールに押圧力を与え、かくして前記ロット(20)の前記ロールの詰め込み及び前記固定面(40)の上方における前記ロット全体の移動を決定し、次いで前記操作ユニット(41)の上側に戻り、前記軌道に沿って再走行する。前記固定面(40)の下流には以下にさらに説明するコンベヤ(6)が存在し、このコンベヤは前記ロット(20)を受け取り、それらを前記包装機(504L;504U)に向かって移動させる。
【0036】
下流に設けられた前記包装機で作られる包装体に応じて、前記ブレード(43)は、前記ベルト(10)の上方で差別化された方法で作動させることができる。例えば、前記ベルト(10)上にロールのロット(20)が4つあり、2列のロール(2)を有する包装体を形成しなければならない場合、2つのアクチュエータ(42)は、前記コンベヤ(6)に供給するために、それぞれのロット(20)に対して前記固定面(40)上のより大きな滑り速度を与えなければならず、前記コンベヤの移動が前記包装体又は前記包装体層の数を決定する。例えば、前記ロールが2つのロット(20)を含む包装体の形態で、又は2つのロット(20)の層によって形成される包装体の形態で包装される場合、2つのアクチュエータ(42)は、他の2つのアクチュエータよりも速くなるであろう。
【0037】
前記ロット(20)を形成する前記操作ユニット(41)の下流には、一般に「棒牽引」と呼ばれるコンベヤ(6)があり、このコンベヤは前記ロット(20)を前記操作ユニット(41)から離れるように移動させ、それらを下流に位置する包装機(504L;504U)に搬送し、そして当該包装機は前記コンベヤ(6)によって前記ロット(20)を受け取る。前記包装機は既知の装置である。添付図面に示される例を参照すると、前記コンベヤ(6)は複数の棒(60)を備えており、これらの棒は、前記ロット(20)の原点の方向(PL)に横向きに配向され、互いに所定の値だけ離間して配置され、前記コンベヤ(6)の左右側面(6D,6S)に位置する2つの平行な環状ベルト(61D,61S)に拘束され、そして対応するアクチュエータ(62)によって駆動される。前記コンベヤの左右側面の間には平面(P)があり、当該平面上で前記ロット(20)が前記棒(60)によって後方から押圧され前進する。
【0038】
添付図面に示す例によれば、前記ベルト(61D,61S)は、前記コンベヤ(6)の後部の両側、即ち、前記操作ユニット(41)に対向する側、及び前側に配置された対応する案内プーリに巻き付けられている。この例では、アクチュエータ(62)がコンベヤ(6)の右側(6D)に配置されたギヤモータである。当該ギヤモータは、第1の歯付きベルト(TD)によって前記ベルト(61D)に接続され、そして前述した平面(P)の下を横切って通過するシャフト(63)を介して駆動される第2の歯付きベルト(TS)によって前記ベルト(61S)に接続される。前記ベルト(61D,61S)は、前記平面(P)に対してより高い上部セクションとより低い下部セクションを常に有しておりそして前記平面よりも長くなっている。
【0039】
従って、前記棒(60)は前記平面(P)の上方及び下方を周期的に移動する。前記棒が前記平面(P)の上方に移動すると、前記棒(60)は前記ロット(20)を押圧し、その結果、当該ロットは前記平面(P)上を下流側に設けられた包装機(504L;504U)に向かって移動する。前記平面(P)の前縁を通過した前記棒の戻り走行において、前記棒(60)は前記平面(P)の下方を移動する。前記平面(P)の上方には、それ自体が既知の案内構造に従って前記ロット(20)の排出方向に向かって案内部材を配置させることができる。
【0040】
前記コンベヤ(6)がロット(20)の形成ユニットと好適に同期していることは言うまでもない。
【0041】
前記切断機(503L;503U)によって製造されかつ前記同一のログから得られた前記ロール(2)は、前記分離装置(1)によって互いに離間される。この操作は、前記切断機から出ている全てのロール(2)に対して、即ち、前記切断機のチャネル(30)に装填された前記ログを切断することによって製造された全てのロールに対して並行して行われる。
【0042】
続いて、前記分離装置(1)の前記ベルト(10)には、原点のそれぞれの方向(L1,L2,L3,L4)に従って整列し且つ並んで配置された所定数のロール(2)からなるロットが形成される。ロット(20)を形成する所定の数のロール(2)が任意のベルト(10)上に到達すると、対応するアクチュエータ(42)のブレード(43)が前記ロットの最後のロールの後部をインターセプトし、そして前記コンベヤ(6)に入るまでロット全体を押圧する。前記ブレード(43)が前記ロットの最後のロールを解放すると、前記コンベヤ(6)の棒(60)が当該ブレードの代わりとなり、前記ロットは、下流に配置されかつそれ自体既知の方法に従って包装作業を提供する包装機(504L;504U)に運ばれる。従って、前記切断機(503L;503U)の各排出ラインの下流には、対応するロットを構成するロールの数よりも多い数のロール(2)の累積、即ち、停滞が起こることは決してない。
【0043】
実際には、添付図面に示す例を参照すると、ユニット(4)は個々のロットが最初に表面(40)で減速し、ブレード(43)の介在に続いて、それらがコンベヤ(6)のそれに対応する速度に達するので、個々のロットの加速及び形成機構である。換言すれば、ロール(2)は、表面(40)上で減速を受けることができる。
【0044】
包装される前記ロット(20)を受け入れる前記包装機(504L;504U)は、それ自体が既知の操作ユニットである。
【0045】
上記に関連して、前述した統合操作ユニットは、互いに接続された切断機及び包装機を備え、当該統合操作ユニットにおいて:
-前記切断機(503L;503U)は、前記ログ(L)が所定の前進方向(PL)に沿って移動する所定数のチャネル(30)と、前記方向(PL)に対して横方向に前記ログを切断して所定の切断速度でロール(2)を製造する切断ユニットとを有し、
-前記切断機(503L;503U)によって製造されたロール(2)は、その数が前記チャネル(30)の数と等しくかつ各々が前記方向(PL)に平行に配向された排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記切断機から出てくるものであり、
-各ロット(20)は、前記ロールが得られる前記ログ(L)の前進方向(PL)に沿って前後に配置されかつ整列された所定数のロール(2)からなり、
当該統合操作ユニットにおいて、前記切断機(503L、503U)の下流には、以下の各ユニットが配置される:
-前記各排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って所定の値(d)だけ離間した個々のロール(2)を配置するように適合された第1ユニット(1)、
前記第1ユニットは、前記切断機(503L;503U)から出てくる前記ロール(2)が一度に1つずつ位置決めされる面(10)を備え、そして前記切断機(503L;503U)のそれぞれの排出ラインにおいてそれに続くロールから各ロール(2)の分離を決定する方向(PL)に沿って前記ロールを移動させる;
-前記第1ユニット(1)と協働して、それぞれが並べて配置された所定数のロール(2)からなるロット(20)を作成するように、前記第1ユニット(1)から予め離間された所定数のロール(2)をグループ化することによって前記ロット(20)を形成するように適合された第2ユニット(4)、
前記第2ユニット(4)には対応する独立したアクチュエータ(42)に接続されたブレード(43)が設けられており、該アクチュエータは前記ロール(2)が通過可能な通過面(10;40)と平行なセクションを常に有する環状経路に沿って前記ブレードを移動させ、その結果、各ブレード(43)は形成される各ロットの最後のロールを押圧可能でありかつ個々のロット(20)が形成されるにつれて各ロットを後方から押圧可能である;
-前記方向(PL)に対して前記第2ユニット(4)の下流に配置される第3ユニット(6)、
前記第3ユニット(6)は、下流に設けられかつ前記第2ユニット(4)によって形成された前記ロット(20)を受け入れることができる包装機(504L;504U)に前記ロット(20)を搬送するように適合されている。
【0046】
なお、上記記載では、第1ユニット(1)、第2ユニット(4)及び第3ユニット(6)という用語が、分離装置(1)、ロット形成装置(4)及びコンベヤ(6)をそれぞれ区別するために用いられている。
【0047】
前述したように、各ブレード(43)は個々のロット(20)が形成されるにつれて、各ロット(20)をコンベヤ(6)の方へ押圧するので、前記切断機(503L;503U)の各排出ラインの下流には対応するロットを構成するロールの数よりも多い数のロール(2)の蓄積、すなわち停止が起こることは決してない。
【0048】
従って、前記切断機(503L;503U)は前記ロット(20)の包装ラインに統合され、そして各排出ライン(L1,L2,L3,L4)には、対応するロットを構成するロールの数よりも多い数のロール(2)の蓄積又は停止が決し発生することなく、前記のログ(L)がそれぞれのチャネルに沿ってステップ状に移動する切断機を使用することが可能であり、その結果、前述のように前記切断機自体の排出地点にロール(2)を蓄積する必要性なしに切断作業を中断することができる。
【0049】
前記切断機(503L;503U)における前記切断ステーションの上流に配置された前記ベルト(34)は、前記ログ(L)をステップ状に移動させるための機構の実施形態の一例を構成する。前記分離装置(1)は前記切断機(503L;503U)と統合して前記切断機の最終排出セクションを構成することができ、その結果、前記切断機(503L;503U)は各排出ライン(L1,L2,L3,L4)上にロール(2)を製造し、当該ロール(2)は前記ユニット(4)の前記ブレード(43)が前述したように作用することを可能にする所定値(d)だけ互いに離間されている。
【0050】
従って、前記包装機(504L;504U)の上流にあるロール(2)のロット(20)のためのアキュムレーションシステムを提供する必要はなく、それによって、プラントに必要なスペースに関してさらなる節約が可能になり、結果的に、従来のシステムによって要求されるスペースよりも小さなスペースに設置することが可能となる。さらに、前記ロール(2)を横方向に係合させる必要がなく、即ち、前記ロール(2)の統合性が保たれるようにロール(2)をクランプする必要がない。
【0051】
図14~17に示す実施形態によれば、前記第2ユニット(4)はそれぞれの三角形状の経路に沿ってループ状に閉じられた一連のベルト(400)を含み、当該ベルトは、その上に前記ロット(20)が形成される前記面(40)に面する実質的に水平なセクションと、上昇セクション(添付図面において、右から左へ)と、及び上昇セクションよりも短い下降セクション(添付図面において、実質的に垂直)とを有する。
【0052】
上記の機能を果たす各ベルト(400)には、所定数のブレード(43)が適用される。前記ベルト(400)は、それぞれの電気モータによって個別にモータ駆動される(添付図面には図示されず)。前記ブレード(43)は、各ベルト(400)上の所定の複数の点に取り付けられている。これらのブレードの機能は、上述の例について示したものと同一である。前記複数のベルト(400)の水平前方セクションの長さは、上昇及び下降戻りセクションの全長よりも短い。この例では、各ライン(L1,L2,L3,L4)に対して、それぞれのブレード(43)を備えた一対の平行ベルト(400)が存在し、その数はベルト自体の全長と比例することになる。
【0053】
さらに、ロット形成ライン毎に、ロータリアクチュエータに接続された前記ロットの一時停止のための面(401)があり、当該ロータリアクチュエータは前記ロット(20)の許容された通路の降下停止位置及び上昇位置のそれぞれに前記ロットを配置する。この例において、前記ロット(20)が形成される面は、前記ユニット(1)の前記ベルト(10)の下流に配置された水平の固定面(40)からなる。
【0054】
さらに、この例では前記固定面(40)の下流には前記固定面(40)と前記コンベヤ(6)との間のブリッジとして作用するコンベヤベルト(402)が存在し、そして前記面(401)は前記コンベヤ(6)の上流に配置されている。添付図面において、前記面(401)の回転を制御するアクチュエータは図示されておらず、そして前記面(401)は部分的に上昇し部分的に降下して図示されている。
【0055】
前記面(401)が降下する[前記ロール(2)の移動方向と実質的に直交する位置]と、前記面(401)は前記ロール(2)の前記コンベヤ(6)への平行移動を妨げる。反対に、前記面(401)が上昇すると、前記面(401)は当該面(401)と前記下層のベルト(402)との間に隙間を形成し、前記コンベヤ(6)に向かう前記ロール(2)がこの隙間を横切ることが可能となる。
【0056】
前記統合操作ユニットによって、前記ロールを形成しかつそれらを包装する工程が下記手順で実行される。
-前記切断機(503L;503U)を使用して、紙ロール(2)は所定の切断速度で紙材料のログ(L)を横方向に切断することによって製造され、このようにして製造された前記紙ロール(2)はいくつかの並列の排出ライン(L1,L2,L3,L4)に沿って前記切断機(503L;503U)から出る;
-前記切断機(503L;503U)のすぐ下流で、各紙ロール(2)はそれぞれの排出ライン(L1,L2,L3,L4)においてそれに続く紙ロールから所定の値(d)だけ離間される;
-各排出ライン(L1,L2,L3,L4)上にロット(20)が形成され、各ロット(20)は、各ロット(20)のロール「N-1」を一時的に減速させることによって前後に配置された紙ロール(2)の所定数「N」から構成され、前記「N-1」ロールの一時的な減速を決定する一時的な減速面(40)を使用し、そしてN>1である場合に、前記ロットの「N-1」ロールを前記第1ロールに対して可能な相互接近を行い、前記ロットの前記「N-1」ロールを前記第1ロールに接近させるステップが前記ロットの前記最後のロールに押圧力を及ぼす押圧装置(43)によって行われる;
-各々のロット(20)は、前記ロットを形成するために使用される前記同一の押圧装置(43)によってコンベヤ(6;402)上に移送される;
-前記コンベヤ(6)の手段により、前記ロット(20)は、前記ロットを包装するための機械(504L;504U)に移送される。
【0057】
N=1の場合、即ち、前記ロットが個別に包装されることが意図された単一ロール(2)からなる場合、前記押圧装置(43)によって操作される前述した接近ステップは予見されないことは言うまでもない。しかしながら、前記押圧装置(43)は、前記ロットの前記唯一のロールの前記コンベヤ(6)への移送を決定する。
【0058】
上述した例では、N=3であり、従って、各排出ライン(L1,L2,L3,L4)上でロット(20)が形成され、各ロット(20)は、各ロット(20)の2つのロールを一時的に減速させることによって前後に配置された3つの紙ロール(2)から構成され、前記2つのロールの一時的な減速を決定する一時的減速面(40)を使用し、そして前記ロットの第3のロールに押圧力を及ぼす前記対応する押圧装置(43)によって、第3のロールを第1の2つのロールに隣接して配置することによって、前記ロットが最終的に形成される。
【0059】
上述の統合操作ユニットにおいて、前記切断機(503L;503U)と前記包装機(504L;504U)との間に、大量のロールが前記包装機の上流に蓄積される従来のシステムで一般に使用されるタイプの中間バッファは存在しない。さらに、前記ロット(20)は、従来のシステムで想定されているように、前記紙ロールの裏面にのみ作用し側面には作用しない手段[上述の例では押圧装置(43)及び牽引棒(60)]を用いて形成されかつ移動される。
【0060】
従って、前記ロール(2)は横方向の破砕を受けない。上述した統合操作ユニットにおいて、前記切断機及び前記包装機によって形成されるグループの種々のユニットの効果的な統合が達成され、前記ユニット(1)を前記切断機(503L;503U)の切断手段のすぐ下流に配置し、前記個々のロットを形成しかつ前記ロットを前記コンベヤ(6)に移送するという2つの作業のために前記同一のブレード(43)を使用し、そして前記ブレード(43)を備えた前記ユニット(4)のすぐ下流に前記コンベヤ(6)を配置する。
【0061】
従って、本発明は紙材料のログを切断することによって得られる紙ロールの製造及び包装用プラントを提供するものであって、当該プラントは、所定量の紙材料の巻取りからなる紙材料のログを製造するためのログ形成手段と、横方向切断のための切断手段と、所定数のロールを含む包装体を製造するためのロール包装手段と、前記包装体を結束又はカートン詰めするための結束又はカートン詰め手段とを含み、当該プラントにおいて、前記ログを製造するための手段が前記ログを形成するために巻かれた紙材料のウェブが供給される巻き返し機(501)を含み、当該プラントにおいて、前記切断手段、前記包装手段及び前記結束手段又はカートン詰め手段が、プラント下流の前記巻き返し機(501)の2つの重ね合わされたフロア(LB,LU)上で2つのモジュール(ML,MU)にグループ化される。
【0062】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記巻き返し機(501)と前記モジュール(ML,MU)との間にアキュムレータ(502)が設置されており、当該アキュムレータにおいて、前記巻き返し機(501)によって形成されたログが蓄積される。
【0063】
さらに、好ましくは巻き返し機(501)とモジュール(ML,MU)との間にはアキュムレータ(502)と当該アキュムレータ(502)の下流又は上流に配置されトリミング装置(509)とが設置されており、上記アキュムレータ(502)には前記巻き返し機(501)によって形成されたログが蓄積され、前記トリミング装置(509)には前記ログがそれぞれの端部でトリミングされる。
【0064】
さらに、本発明によれば、各モジュール(ML,MU)の前記切断手段及び前記包装手段は、単一の統合操作ユニット(510)を形成して統合されることが好ましい。例えば、前記統合操作ユニット(510)は、上述したようにして作ることができる。
【0065】
実際には、実行の詳細がいかなる場合においても、採用される解決策の概念から逸脱することなく、そしてそれ故に添付の特許請求の範囲に従って本特許によって付与される保護の範囲内にとどまり、記載され図示された個々の要素に関して変更することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】