(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(54)【発明の名称】B7-H3ナノ抗体、その製造方法および使用
(51)【国際特許分類】
C12N 15/13 20060101AFI20221201BHJP
C07K 16/28 20060101ALI20221201BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20221201BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20221201BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20221201BHJP
C12P 21/08 20060101ALN20221201BHJP
【FI】
C12N15/13
C07K16/28 ZNA
C12N15/63 Z
A61K39/395 N
G01N33/53 N
C12P21/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521665
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 CN2020119893
(87)【国際公開番号】W WO2021068871
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】201910953967.4
(32)【優先日】2019-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522143298
【氏名又は名称】ダーツバイオ ファーマシューティカルズ リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】522143302
【氏名又は名称】シャンハイ マブストーン バイオテクノロジー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】522143313
【氏名又は名称】シェンツェン イノバストーン バイオファーマ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュンヘ
(72)【発明者】
【氏名】チェン イ-リ
(72)【発明者】
【氏名】リウ シンユアン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】リウ グオジアン
(72)【発明者】
【氏名】リ フアンフアン
(72)【発明者】
【氏名】リン イジュン
【テーマコード(参考)】
4B064
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG27
4B064CA10
4B064CA19
4B064CC24
4B064CE12
4B064DA05
4B064DA14
4C085AA14
4C085AA16
4C085CC23
4C085EE01
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA51
4H045FA74
4H045GA26
(57)【要約】
本発明は、B7-H3ナノ抗体、その製造方法および使用を提供する。前記B7-H3ナノ抗体が、フレームワーク領域(FR)および相補性決定領域(CDR)を含み、前記相補性決定領域が相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含む。前記B7-H3ナノ抗体は、特異的にB7-H3と結合し、敏感的にB7-H3分子を検出することができ、治療性抗体として様々なB7-H3分子過剰表現の悪性腫瘍の治療に用いられる見込みがある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
B7-H3ナノ抗体であって、フレームワーク領域(FR)および相補性決定領域(CDR)を含み、前記相補性決定領域が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5、配列番号12、配列番号19、配列番号24、配列番号29、配列番号34、配列番号41、配列番号46、配列番号51、配列番号58、配列番号63および配列番号68からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6、配列番号13、配列番号20、配列番号25、配列番号30、配列番号35、配列番号42、配列番号47、配列番号52、配列番号59、配列番号64および配列番号69からなる群より選ばれるいずれか一種であり;並びに
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7、配列番号14、配列番号21、配列番号26、配列番号31、配列番号36、配列番号37、配列番号43、配列番号48、配列番号53、配列番号60、配列番号65および配列番号70からなる群より選ばれるいずれか一種である、
B7-H3ナノ抗体。
【請求項2】
前記B7-H3ナノ抗体が、順次に、フレームワーク領域1(FR1)、相補性決定領域1(CDR1)、フレームワーク領域2(FR2)、相補性決定領域2(CDR2)、フレームワーク領域3(FR3)、相補性決定領域3(CDR3)およびフレームワーク領域4(FR4)を含み、
前記フレームワーク領域1(FR1)が、配列番号1、配列番号8、配列番号15、配列番号22、配列番号27、配列番号32、配列番号38、配列番号44、配列番号49、配列番号54、配列番号61および配列番号66からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5、配列番号12、配列番号19、配列番号24、配列番号29、配列番号34、配列番号41、配列番号46、配列番号51、配列番号58、配列番号63および配列番号68からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記フレームワーク領域2(FR2)が、配列番号2、配列番号9、配列番号16、配列番号39、配列番号55からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6、配列番号13、配列番号20、配列番号25、配列番号30、配列番号35、配列番号42、配列番号47、配列番号52、配列番号59、配列番号64および配列番号69からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記フレームワーク領域3(FR3)が、配列番号3、配列番号10、配列番号17、配列番号23、配列番号28、配列番号33、配列番号40、配列番号45、配列番号50、配列番号56、配列番号62および配列番号67からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7、配列番号14、配列番号21、配列番号26、配列番号31、配列番号36、配列番号37、配列番号43、配列番号48、配列番号53、配列番号60、配列番号65および配列番号70からなる群より選ばれるいずれか一種であり;および
前記フレームワーク領域4(FR4)が、配列番号4、配列番号11、配列番号18および配列番号57からなる群より選ばれるいずれか一種である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項3】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項4】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号14である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項5】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号19であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号20であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号21である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項6】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号24であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号25であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号26である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項7】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号29であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号30であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号31である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項8】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号34であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号35であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号36である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項9】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号37である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項10】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号41であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号42であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号43である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項11】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号46であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号47であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号48である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項12】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号51であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号52であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号53である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項13】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号58であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号59であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号60である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項14】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号63であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号64であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号65である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項15】
前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号68であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号69であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号70である、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項16】
前記B7-H3ナノ抗体が、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82および配列番号83からなる群より選ばれるいずれかのアミノ酸配列を有する、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項17】
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体の製造方法であって、
1).B7-H3分子ナノ抗体ライブラリを構築する工程と;
2).B7-H3ナノ抗体をスクリーンする工程と;
3).イムノブロット法にて個別の陽性クローンを検出する工程と;
4).phage Elisaにて陽性クローンをさらに検証する工程と;
5).真核表現系でB7-H3ナノ抗体を表現・精製する工程と、
を含む、方法。
【請求項18】
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体をコードする、DNA分子。
【請求項19】
請求項18に記載のDNA分子を含む、表現ベクター。
【請求項20】
B7-H3分子検出試薬の製造における請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体の使用。
【請求項21】
B7-H3分子過剰表現の悪性腫瘍を治療する医薬の製造のための請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、B7-H3ポリペプチド分子抗原エピトープに対するナノ抗体、当該ナノ抗体の製造方法並びに当該ナノ抗体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
B7-H3(CD276とも呼ばれる)は、B7ファミリーのメンバーであり、その配列が、PD-L1(B7-H1)の細胞外領域と類似し、多種の生物学的機能を有する系統発育保存タンパク質である。B7-H3は、I型膜貫通タンパク質であり、マウスでは、その細胞外ドメインが、1ペアの免疫グロブリン可変ドメイン(IgV)と免疫グロブリン定常ドメイン(IgC)とで構成され(2IgB7-H3サブタイプ);人では、エキソン複製により全く同じの2ペアの免疫グロブリン(4IgB7-H3サブタイプ)を生成し、当該サブタイプが最も一般的な形式で表現される。B7-H3が、mRNAレベルでの表現が比較的によく見られ、肝臓、心臓、前立腺のような非リンパ臓器や、脾臓と胸腺のようなリンパ臓器にも検出されることができるが、タンパク質表現が厳格的にレギュレートされる。B7-H3は、非免疫安静期線維芽細胞、内皮細胞、骨芽細胞、及び羊水幹細胞に構造的に発現する。誘導によって、B7-H3は、免疫細胞、特に抗原提示細胞に発現することができる。調節性T細胞(Treg)と共培養すると、IFN-γ、リポ多糖(LPS)またはanti-CD40体外刺激は、樹状細胞発現B7-H3蛋白を誘導することができる。また、単核細胞と単核細胞由来のDCはそれぞれLPS刺激またはサイトカイン誘導分化後にB7-H3発現レベルを上昇させる。PMA/Ionomycin刺激後に、NK細胞、B細胞と少量のT細胞でもB7-H3蛋白を検出することができる。正常細胞での厳格なレギュレーションとは異なり、B7-H3は、メラノーマ、白血病、乳がん、前立腺癌、卵巣癌、膵臓癌、直腸癌など多くの悪性腫瘍で異常な過剰発現を示す。B7-H3の過剰発現は、予後不良と臨床治療効果の低下にも関係しており、B7-H3を標的とする抗体薬の開発は有望な腫瘍治療策略となっている。
【0003】
ナノ抗体技術は、生物医学科学者が伝統的な抗体に基づいて分子生物学技術を用いてナノ粒子科学の概念と結び付けて行った抗体工学革命によって開発された最新かつ最小の抗体分子であり、最初はベルギーの科学者Hamers,Rがラクダの血液中で発見した。通常の抗体タンパク質は、2本の重鎖と2本の軽鎖で構成されているが、ラクダの血液から発見された新型抗体は2本の重鎖だけである。これらの「重鎖抗体」は正常抗体のように抗原などのターゲットとしっかり結合できるが、一本鎖抗体のように互いにくっついて集まって塊になることはない。この「重鎖抗体」をベースとしたナノ抗体は分子量が通常の抗体の1/10にすぎないだけでなく、化学的性質もより柔軟で、安定性が高く、可溶性が高く、発現が容易で、腫瘍組織の透過性が高く、他の分子と結合しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、ナノ抗体技術を応用してB7-H3の治療性抗体を開発することは広い見込みがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本発明は、B7-H3ナノ抗体であって、フレームワーク領域(FR)および相補性決定領域(CDR)を含み、前記相補性決定領域が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5、配列番号12、配列番号19、配列番号24、配列番号29、配列番号34、配列番号41、配列番号46、配列番号51、配列番号58、配列番号63および配列番号68からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6、配列番号13、配列番号20、配列番号25、配列番号30、配列番号35、配列番号42、配列番号47、配列番号52、配列番号59、配列番号64および配列番号69からなる群より選ばれるいずれか一種であり;並びに
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7、配列番号14、配列番号21、配列番号26、配列番号31、配列番号36、配列番号37、配列番号43、配列番号48、配列番号53、配列番号60、配列番号65および配列番号70からなる群より選ばれるいずれか一種である、B7-H3ナノ抗体を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のB7-H3ナノ抗体は、特異的にB7-H3と結合し、敏感的にB7-H3分子を検出することができ、治療性抗体として様々なB7-H3分子過剰表現の悪性腫瘍の治療に用いられる見込みがある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施例3におけるOutput phage イムノブロット図である。
【
図2】実施例4におけるphage Elisaにて陽性クローンをさらに検証する結果である。
【
図3】実施例5における1-13#ナノ抗体精製のSDS-PAGE図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以上の課題を鑑みると、一態様では、本発明は、B7-H3ナノ抗体であって、フレームワーク領域(FR)および相補性決定領域(CDR)を含み、前記相補性決定領域が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5、配列番号12、配列番号19、配列番号24、配列番号29、配列番号34、配列番号41、配列番号46、配列番号51、配列番号58、配列番号63および配列番号68からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6、配列番号13、配列番号20、配列番号25、配列番号30、配列番号35、配列番号42、配列番号47、配列番号52、配列番号59、配列番号64および配列番号69からなる群より選ばれるいずれか一種であり;並びに
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7、配列番号14、配列番号21、配列番号26、配列番号31、配列番号36、配列番号37、配列番号43、配列番号48、配列番号53、配列番号60、配列番号65および配列番号70からなる群より選ばれるいずれか一種である、B7-H3ナノ抗体を提供する。
【0009】
具体的な実施形態では、前記B7-H3ナノ抗体が、順次に、フレームワーク領域1(FR1)、相補性決定領域1(CDR1)、フレームワーク領域2(FR2)、相補性決定領域2(CDR2)、フレームワーク領域3(FR3)、相補性決定領域3(CDR3)およびフレームワーク領域4(FR4)を含み、
前記フレームワーク領域1(FR1)が、配列番号1、配列番号8、配列番号15、配列番号22、配列番号27、配列番号32、配列番号38、配列番号44、配列番号49、配列番号54、配列番号61および配列番号66からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5、配列番号12、配列番号19、配列番号24、配列番号29、配列番号34、配列番号41、配列番号46、配列番号51、配列番号58、配列番号63および配列番号68からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記フレームワーク領域2(FR2)が、配列番号2、配列番号9、配列番号16、配列番号39、配列番号55からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6、配列番号13、配列番号20、配列番号25、配列番号30、配列番号35、配列番号42、配列番号47、配列番号52、配列番号59、配列番号64および配列番号69からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記フレームワーク領域3(FR3)が、配列番号3、配列番号10、配列番号17、配列番号23、配列番号28、配列番号33、配列番号40、配列番号45、配列番号50、配列番号56、配列番号62および配列番号67からなる群より選ばれるいずれか一種であり;
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7、配列番号14、配列番号21、配列番号26、配列番号31、配列番号36、配列番号37、配列番号43、配列番号48、配列番号53、配列番号60、配列番号65および配列番号70からなる群より選ばれるいずれか一種であり;および
前記フレームワーク領域4(FR4)が、配列番号4、配列番号11、配列番号18および配列番号57からなる群より選ばれるいずれか一種である。
【0010】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7である。
【0011】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号14である。
【0012】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号19であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号20であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号21である。
【0013】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号24であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号25であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号26である。
【0014】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号29であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号30であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号31である。
【0015】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号34であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号35であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号36である。
【0016】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号37である。
【0017】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号41であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号42であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号43である。
【0018】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号46であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号47であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号48である。
【0019】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号51であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号52であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号53である。
【0020】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号58であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号59であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号60である。
【0021】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号63であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号64であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号65である。
【0022】
一つの具体的な実例では、前記B7-H3ナノ抗体が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号68であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号69であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号70である。
【0023】
具体的な実施形態では、前記B7-H3ナノ抗体が、
配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82および配列番号83からなる群より選ばれるいずれかのアミノ酸配列を有する。
【0024】
別の態様では、本発明は、前記B7-H3ナノ抗体の製造方法であって、
1).B7-H3分子ナノ抗体ライブラリを構築する工程と;
2).B7-H3ナノ抗体をスクリーンする工程と;
3).イムノブロット法にて個別の陽性クローンを検出する工程と;
4).phage Elisaにて陽性クローンをさらに検証する工程と;
5).真核表現系でB7-H3ナノ抗体を表現・精製する工程と、
を含む、方法を提供する。
【0025】
さらに別の態様では、本発明は、上記B7-H3ナノ抗体をコードする、DNA分子を提供する。
【0026】
さらに別の態様では、本発明は、上記DNA分子を含む、表現ベクターを提供する。
【0027】
更なる態様では、本発明は、B7-H3分子検出試薬を製造するための上記B7-H3ナノ抗体の使用を提供する。
【0028】
更なる態様では、本発明は、B7-H3分子過剰表現の悪性腫瘍を治療する医薬の製造のための上記B7-H3ナノ抗体の使用を提供する。
【実施例】
【0029】
以下、具体的な実施例により本願のナノ抗体の具体的な製造過程を説明するが、当業者であれば、本願の範囲がこれらの実施例により制限されず、当業者により実施され可能な様々な均等形質転換形式を含むことを理解すべきである。
【0030】
完全/不完全フロイントアジュバント(sigma,F5506),ストレプトアビジン磁性ビーズ(invitrogen,65002),casein (Thermo,37528),PROTRAN BA 85(Whatman,10401116),マイクロプレート(greiner,650061),ヒツジ抗M13HRP(GE,279421)。
【0031】
<実施例1:B7-H3分子ナノ抗体に対するライブラリの構築>
(1)hu4IgB7-H3抗原分子をタンパク質表現させ、1mg hu4IgB7-H3抗原と完全フロイントアジュバントとを等体積で混合させ、一匹の新疆単峰性ラクダを免疫した。
(2)2周目から、1mg hu4IgB7-H3抗原と不完全フロイントアジュバントとを等体積で混合させ、合計7回免疫し、B細胞を刺激して抗原特異的なナノ抗体を表現させた。
(3)7回免疫が終了した後、100mLラクダの末梢血リンパ球を抽出し、そしてトータルRNAを抽出した。
(4)逆転写でcDNAを取得し、ネストPCRにてVHH断片を増幅した。
(5)kunkel反応を利用して、VHH一本鎖DNAをファージベクターにアニールした。
(6)kunkel生成物を電気形質転換受容性DH10Bに形質転換し、B7-H3ナノ抗体ライブラリを構築し、そしてライブラリ容量を測定し、ライブラリ容量の大きさが1.07×10e9であった。
【0032】
<実施例2:B7-H3ナノ抗体に対するスクリーニング過程>
(1)液相パンニング:
1.最終濃度0.5%caseinブロッキングバッファーで10e12pfu input phageをブロッキングし、室温で1hインキュベートした。
2.同時に100μLストレプトアビジン磁性ビーズを取り、殺菌PBSで三回洗浄し、上澄み液を捨てて、500μL 1%caseinブロッキングバッファーで、室温で1hブロッキングした。
3.工程2でのブロッキング液を捨てて、1mL ブロッキング済みのphageを磁性ビーズに添加し、十分に均一に混合し、回転しながら均一に混合して15min結合した(陰性スクリーニング)。
4.上澄み液を新たな殺菌EPチューブに取り、最終濃度100nM hu4IgB7-H3-biotin抗原を添加し、室温で回転しながら均一に混合して2h結合した。
5.同時に100μL ストレプトアビジン磁性ビーズを取り、殺菌PBSで三回洗浄し、上澄み液を捨てて、500μL 1%caseinブロッキングバッファーで、室温で1hブロッキングした。
6.工程5でのブロッキング液を捨てて、1mL phage-hu hu4IgB7-H3-biotin混合物を磁性ビーズに添加し、十分に均一に混合し、回転しながら均一に混合して15min結合した。
7.上澄み液を捨てて、1×PBSで10回洗浄し、磁性ビーズを回収した。
8.400μL新鮮に調製された溶出バッファー100mM Triethylamineを工程7の磁性ビーズに添加し、回転しながら10min溶出した。
9.400μL上澄み液を殺菌EPチューブに転移し、200μL pH6.4 Tris-HClを添加して中和し、スクリーニングによりoutput phageを取得した。
【0033】
(2)固相パンニング:
1.1mL最終濃度100nM hu- hu4IgB7-H3抗原溶液で免疫チューブをコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。
2.二日目、1×PBSでコーティングなしの免疫チューブを3回リンスし、回転乾燥し、4mL 1%caseinブロッキングバッファーを添加し、室温で回転しながら1hブロッキングした。
3.最終濃度1%のBSAで5×10e12 pfuで一回目のinput phageをブロッキングし、1×PBSで1mL最終体積まで補充し、室温で回転しながら1hブロッキングした。
4.抗原コーティングなしの免疫チューブにおけるブロッキング液を捨てて、ブロッキング済みのphageを抗原コーティングなしの免疫チューブに投入し、回転しながら2h結合した(陰性スクリーニング)。
5.同時に抗原コーティングした免疫チューブにおけるコーティング液を捨てて、1×PBSで3回リンスし、回転乾燥し、4mLブロッキングバッファーを添加し室温で回転しながら1hブロッキングした。
6.抗原コーティングした免疫チューブにおけるブロッキング液を捨てて、陰性スクリーニング後のphageを免疫チューブに転移し、回転しながら2h結合した。
7.上澄み液を捨てて、1×PBSTで免疫チューブを10回リンスし、回転乾燥した。
8.1mL新鮮に調製された溶出バッファー 100mM Triethylamineを免疫チューブに添加し、室温でインキュベートを10min静置した。
9.1mL溶出液を殺菌EPチューブに転移し、500μL pH6.4 Tris-HClを添加して中和し、スクリーニングによりoutput phageを取得した。
【0034】
<実施例3:イムノブロット法にて個別の陽性クローンの検出(Mccafferty J ,Griffiths A D ,Winter G ,et al.Phage antibodies: filamentous phage displaying antibody variable domains[J].Nature,1990,348(6301):552-554.Huse W ,Sastry L ,Iverson S ,et al.Generation of a large combinatorial library of the immunoglobulin repertoire in phage lambda[J].Biotechnology,1989,246(4935):1275-1281.)>
(1)各LBプレートに2000pfu output phageを接種し、37℃で6-8h培養した;
(2)5mL 2μg/mL anti-M13で抗体コーティングしたWhatman 0.45μm NC膜を、室温で2.5hインキュベートした。
(3)コーティング液を捨てて、5mL 1%caseinブロッキングバッファーでNC膜をブロッキングし、室温で1hインキュベートした。
(4)ブロッキング液を捨てて、1×PBSで3回洗浄し、通風乾燥した。
(5)NC膜をphageが成長したLBプレートに貼り、穴を開けて位置決めをして、室温で一晩培養した。
(6)二日目、膜を開けて新たなシャーレに置き、1×PBSで3回リンスし、100nMのhu4IgB7-H3-biotinを添加して室温で1hインキュベートした。
(7)0.1%PBSTで8回リンスし、1:1000希釈したNeutravidin-APを添加して室温で30minインキュベートした。
(8)0.1%PBSTで8回リンスし、10mL AP発色基質(100μL BCIP+100μL NBT)を添加し、室温で10-30min発色させた。
(9)陽性クローンを選択し、plaque PCRを行い、シーケンシングに用意した。
(10)DNAman配列比較ソフトにて配列を比較し、CDR1、CDR2、CDR3が同じであるクローンを同一クローンとみなされた。
【0035】
<実施例4:phage Elisaにて陽性クローンのさらなる検証>
(1)phageの増幅:1:100でXL1blue大腸菌をLB液体培地(10μg/mLテトラサイクリン含有)に接種し、OD60=0.6まで成長させた。Xl1blueを96ウェル深いプレートに分取し、600μL/ウェルで、15μL選択されたphage elutionを添加した。一晩増幅し、4000rpmで30min遠心し、上澄み液を取り、phage Elisaとして用いられることができた。
【0036】
(2)Elisa検出:
1.hu4IgB7-H3抗原を1×PBSで100nMまで希釈し、各ウェル50μLでELISAプレートを、4℃で一晩コーティングした。
2.コーティング液を捨てて、ELISAプレートを回転乾燥し、1×PBSで3回リンスした。
3.各ウェルに200μL 1%caseinブロッキングバッファーを添加し、室温で1hブロッキングした。
4.ブロッキング液を捨てて、各ウェルに50μL高力価phageを添加し、室温で2hインキュベートした。
5.0.1%PBSTで6回リンスし、回転乾燥した。
6.1:5000で希釈したヒツジ抗M13-HRP抗体を添加し、50μL/ウェルで、室温で1hインキュベートした。0.1%PBSTで6回リンスし、回転乾燥した。
7.各ウェルに50μL TMB発色液を添加し、室温で5min発色した。50μL 2MのH2SO4を添加し反応を終了させ、OD450値を測定した。
8.サンプルウェルOD値が対照ウェルOD値の3倍である場合、陽性とみなされ、最終的に13個の陽性クローン株を取得した。(得られた13個のナノ抗体のDNA配列が、それぞれ、配列番号84-96である。)
【0037】
<実施例5:ナノ抗体の真核表現系における表現、精製>
(1)前記シーケンシング解析により得られた様々なクローン株のVHH断片をPINfuse真核表現ベクターにクローンした。
(2)シーケンシングで正確と確認した後、プラスミドを抽出した。
(3)HEK293F懸濁細胞をFreestyle 293 表現培地に培養し、密度1×10e6/mLとなるまで、生存率>90%である場合、トランスフェクションに用いた。
(4)PEI:プラスミドの質量比が3:1となるように、1μgプラスミド/1mL HEK293F細胞の割合でトランスフェクションした。
(5)トランスフェクションしてから5-6日目、細胞の上澄み液を回収し、proteinA株にて精製して、高純度の抗体タンパク質を取得し、限界濾過カラムにて溶出バッファーをPBSに置換した。(得られた13個のナノ抗体のアミノ酸配列が、それぞれ、配列番号71-83である。)
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2022-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
B7-H3ナノ抗体であって、フレームワーク領域(FR)および相補性決定領域(CDR)を含み、前記相補性決定領域が、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)および相補性決定領域3(CDR3)を含み、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号5であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号6であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号7である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号14である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号19であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号20であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号21である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号24であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号25であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号26である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号29であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号30であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号31である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号34であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号35であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号36である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号12であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号13であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号37である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号41であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号42であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号43である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号46であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号47であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号48である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号51であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号52であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号53である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号58であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号59であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号60である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号63であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号64であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号65である、
あるいは、
前記相補性決定領域1(CDR1)が、配列番号68であり、
前記相補性決定領域2(CDR2)が、配列番号69であり、
前記相補性決定領域3(CDR3)が、配列番号70である、
B7-H3ナノ抗体。
【請求項2】
前記B7-H3ナノ抗体が、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82および配列番号83からなる群より選ばれるいずれかのアミノ酸配列を有する、
請求項1に記載のB7-H3ナノ抗体。
【請求項3】
請求項1
または2に記載のB7-H3ナノ抗体をコードする、DNA分子。
【請求項4】
請求項
3に記載のDNA分子を含む、表現ベクター。
【請求項5】
B7-H3分子検出試薬の製造における請求項1
または2に記載のB7-H3ナノ抗体の使用。
【国際調査報告】