(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(54)【発明の名称】密封リングのロック性を向上させたクイックコネクタと接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16L 37/084 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
F16L37/084
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522029
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2020080589
(87)【国際公開番号】W WO2021084106
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】102019129542.4
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591044393
【氏名又は名称】ノルマ ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】セドリック ガロー
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BD01
3J106EF05
(57)【要約】
本発明は、以下の構成からなるクイックコネクタ(1)に関する。流体を密封する方法で接続ピース(8)を受け入れるための受入チャンバ(10)を有するハウジング(2)であって、受入チャンバ(10)が、流体を搬送するための配管部分(4)に移行するハウジング(2)と、受入チャンバ(10)の周囲の少なくとも一部を囲む密封チャンバ(12)であって、密封チャンバ(12)内に配置された少なくとも一つの密封リング(14)を有する密封チャンバ(12)と、密封チャンバ内の少なくとも1つの密封リング(14)をロックするためのクロージャユニット(18)とを備え、クロージャユニット(18)が、密封チャンバ(12)の少なくとも一部を画定するスリーブ(20)を備え、かつ、スリーブ(20)から延びる少なくとも1つのアーム(22)を備え、アームが、クロージャユニット(18)をハウジング(2)にロックするよう設計されている。本発明はまた、接続アセンブリ(30)にも関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を密封する方法で、接続ピース(8)を受け入れるための受入チャンバ(10)を有するハウジング(2)であって、前記受入チャンバ(10)が、流体を搬送するための配管部分(4)に移行するハウジング(2)と、
前記受入チャンバ(10)の周囲の少なくとも一部を取り囲む密封チャンバ(12)であって、該密封チャンバ(12)内に配置された少なくとも1つの密封リング(14)を有する密封チャンバ(12)と、
該密封チャンバ(12)内の前記少なくとも1つの密封リング(14)をロックするためのクロージャユニット(18)とを備え、
該クロージャユニット(18)が、前記密封チャンバ(12)の少なくとも一部を画定するスリーブ(20)を備え、かつ、該スリーブ(20)から延びる少なくとも1つのアーム(22)を備え、該アームが、前記クロージャユニット(18)を前記ハウジング(2)にロックするように設計されているクイックコネクタ(1)。
【請求項2】
前記配管部分(4)に対向する一端(6)において、前記密封チャンバ(12)が、該密封チャンバ(12)の上に半径方向に突出するロック部(13)に移行し、かつ/または、突起(15)により端部側で軸方向に画定され、
前記クロージャユニット(18)の少なくとも一つの前記アーム(22)がロック部(13)の中に突出し、ロックスリーブ(26)により径方向に広げられる請求項1に記載のクイックコネクタ。
【請求項3】
前記ロックスリーブ(26)が、前記端部側において前記ロック部(13)に挿入可能である請求項1または請求項2に記載のクイックコネクタ。
【請求項4】
前記クロージャユニット(18)が、前記スリーブ(20)から延びる2つの前記アーム(22)を有し、
該アーム(22)が周方向の反対側に配置されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項5】
前記ロックスリーブ(26)が、前記接続ピース(8)のための前記受入チャンバ(10)を解放するために、長手方向(L)に対して横方向に変形可能または移動可能である、請求項1から請求項4のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項6】
前記ロックスリーブ(26)が、前記クロージャユニット(18)の前記アーム(22)の長手方向に対して横方向に変形可能または移動可能に配置されている請求項5に記載のクイックコネクタ。
【請求項7】
前記クロージャユニット(18)の前記少なくとも1つのアーム(22)が、少なくともいくつかの領域において、前記スリーブ(20)上に半径方向に突出している請求項1から請求項6のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項8】
前記クロージャユニット(18)の前記少なくとも1つのアーム(22)が、少なくともいくつかの領域において、前記ロックスリーブ(26)を包含する請求項1から請求項7のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項9】
前記クロージャユニット(18)が、前記スリーブ(20)の周方向の膨出部(21)により、かつ/または、前記少なくとも1つのアーム(22)により、前記ハウジング(2)内に固定された方法で配置されている請求項1から請求項8のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項10】
前記密封チャンバ(12)の前記領域、または前記ロック部(13)および/またはロックスリーブ(26)の前記領域におけるハウジング(2)が、周方向に組み込まれた少なくとも1つの開口部(32)を有する請求項1から請求項9のいずれかに記載のクイックコネクタ。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれかに記載のクイックコネクタ(1)を備え、該クイックコネクタ(1)の受入チャンバ(10)内に挿入可能な接続ピース(8)を備える接続アセンブリ(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に記載のクイックコネクタおよび接続アセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0002】
クイックコネクタは、流体を搬送するための接続部によく使用される。この目的のために、ホースまたは第1の流体チャネルは、クイックコネクタ上の片側に配置することができる。第2の流体チャネルは、接続部品によってクイックコネクタに接続することができる。接続ピースは、クイックコネクタの受入チャンバに挿入され、固定した方法で配置することができる。
【0003】
クイックコネクタと接続ピースとの間に漏れが生じないように、受入チャンバを周方向に囲む密封リングが使用されている。この密封リングは、クイックコネクタの内部においてスリーブにより固定されている。スリーブには突起があり、この突起が周溝内に突出することで、スリーブと密封リングを固定的に位置決めすることができる。
【0004】
しかし、このような密封リングの締結概念は、そのためにスリーブやクイックコネクタを柔軟性や弾力性を持たせて設計しなければならないという問題がある。特に、高温に強い材料は、壊れやすいことが多い。したがって、このようなクイックコネクタは、スリーブが周溝内に挿入されたときにクイックコネクタまたはスリーブが破裂する可能性があるので、高温に耐えられる材料から組み立てることができない。
【0005】
また、このようなクイックコネクタは、周溝がアンダーカットとして設計されているため、製造コストが高くなる。さらに、密封リングの交換時に、スリーブによる材料の除去が起こることがあり、それによりスリーブが原因で密封リングの位置ずれが進行するという問題がある。この位置ずれの進行により、密封作用が低下する可能性がある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、コストを抑えて製造することができ、高温に耐えられる材料の使用に適したクイックコネクタおよび接続アセンブリを提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主要な特徴は、請求項1の後段部および請求項11に明記されている。本発明の実施形態は、請求項2~請求項10の主題である。
【0008】
本発明は、クイックコネクタに関するものである。クイックコネクタは、流体を密封する方法で、接続ピースを受け入れるための受入チャンバを有するハウジングを備え、受入チャンバが、流体を搬送するための配管部分に移行する。さらに、クイックコネクタは、受入チャンバの少なくとも一部を周方向に取り囲む密封チャンバを有し、密封チャンバに配置された少なくとも1つの密封リングを有する。クイックコネクタのクロージャユニットは、少なくとも1つの密封リングをロックする役割を果たし、クロージャユニットは、密封チャンバの少なくとも一部を画定するスリーブを備え、かつ、スリーブから延びる少なくとも1つのアームを備え、このアームは、クロージャユニットをハウジングにロックするように設計されている。
【0009】
マルチパートクロージャユニットは、スリーブによって密封リングのための保持機能または支持機能を備え、少なくとも1つのアームによってスリーブのための保持機能を提供することができる。その結果、これまで使用されてきたクイックコネクタの形状とは異なり、ハウジングに保持要素を固定するためのアンダーカットが不要になる。ハウジングにクロージャユニットを張力なく固定するため、高温用途や低浸透性用途に必要な脆い材料や壊れやすい材料を、ハウジングやクロージャユニットに使用することができる。
【0010】
この場合、クロージャユニットの少なくとも1つのアームは、クロージャユニットのスリーブに対して可撓性のある方法によって設計されてもよい。スリーブは、例えば、受入チャンバおよび/または密封チャンバの形状に対応する実質的に管状または円筒状の形状を有していてもよい。少なくとも1つのアームは、ハウジングとの正嵌合または摩擦接続によって相互作用し、クロージャユニット全体を固定的に、特に軸方向にロックすることができる。従って、密封チャンバ内に配置された少なくとも1つの密封リングは、クロージャユニットのスリーブによって支持され、その意図された位置に保持することができる。
【0011】
クロージャユニットのスリーブとハウジングは、高温に耐えられる材料から構成することができ、特に、スリーブがハウジングの密封チャンバ内に正嵌合によって張力なく配置されることから、脆いまたは壊れやすい材料によって構成されてもよい。少なくとも1つのアームは、脆い材料特性にもかかわらず、軸方向に大きく伸びることによりわずかな弾力性を有することができ、したがって、スリーブをハウジング内にラッチ式に配置するために使用することができる。
【0012】
本発明によるクイックコネクタのハウジングは、アンダーカットや複雑な形状を必要としないので、技術的に特に簡単な方法で製造することができる。したがって、クイックコネクタの製造速度を上げることができる。
【0013】
また、密封リングの交換を繰り返しても、クロージャユニットのスリーブがハウジング内に最適な方法によって摩擦なく挿入されるため、密封チャンバの寸法を維持することができる。さらに、密封リングを交換する際に、ハウジングの機械的な損傷を避けることができる。
【0014】
ハウジングは、挿入状態においてクロージャユニットが最適な方向に向くような形状であってもよい。これは、例えば、クロージャユニットのアームに対応するような形状の凹部によって可能である。このようにして、誤った取り付けの危険性を低減することができる。さらに、ハウジング内のクロージャユニットの最適な軸方向の取り付け位置も、それによって確保することができる。
【0015】
一実施形態によれば、配管部分に対向する一端において、密封チャンバが、密封チャンバの上に半径方向に突出するロック部に移行し、かつ/または、突起によって端部側で軸方向に画定される。好ましくは、クロージャユニットの少なくとも1つのアームが、ロック部の中に突出し、ロックスリーブにより径方向に広げられる。その結果、クロージャユニットの少なくとも1つのアームは、ロック部の中に突出し、突起上に正嵌合によって引掛けられまたはラッチされてもよい。この方法により、クロージャユニットは、ロック部上に固定的に配置することができる。ロック状態において、クロージャユニットは、ハウジングに正嵌合によって接続され、クイックコネクタのハウジングから不用意に解放されることがない。
【0016】
特に、スリーブに対して柔軟に設計され、スリーブの上に径方向に突出するアームの場合、アームは、ラッチ溝として設計されているロック部のラッチ要素として使用することができる。クロージャ要素とスリーブが密封チャンバ内に正しく配置されると、少なくとも1つのアームがロック部にスライドし、正嵌合による接続が形成される。
【0017】
有利な実施形態によれば、追加のロックスリーブが使用されてもよい。このロックスリーブは、クロージャユニットの少なくとも1つのアームの領域において、ロック部に挿入することができる。ロックスリーブを挿入することによって、少なくとも1つのアームは、ハウジングに対して径方向に押し広げられ、それにより、クロージャユニットが不用意に外れないように特に効果的に固定することができる。
【0018】
ロックスリーブが、端部側においてロック部に挿入可能である場合、クロージャユニットは、技術的に特に簡単な方法で固定することができる。特に、結果として、クロージャユニットの少なくとも1つのアームは、挿入されたロックスリーブによって、ロック部の領域においてハウジングに対して押圧され、固定的に配置することができる。
【0019】
さらなる実施形態によれば、クロージャユニットが、スリーブから延びる2つのアームを有し、アームが、周方向の反対側に配置されている。2つのアーム、特に少なくとも2つのアームは、ハウジング内にクロージャユニットを固定的に配置するために、ハウジングに対して軸方向に押圧されてもよい。アームをハウジングに対して軸方向に押圧するための力は、この場合、アーム自体の弾性材料の特性によって、かつ/またはハウジングのロック部に挿入されたロックスリーブによって生成されてもよい。クロージャユニットのアームの対向配置により、2つの対向するアームに均等な力配分を実施することができる。代替的に、クロージャユニットを製造する際に、3つ以上のアームが使用されてもよい。
【0020】
クロージャユニット、したがってクロージャユニットのスリーブもまた、アームによって所定の位置に軸方向に保持することができる。
【0021】
さらなる例示的な実施形態によれば、ロックスリーブは、接続ピースのための受入チャンバを解放するために、長手方向または軸方向に対して横方向に変形可能または移動可能である。ロックスリーブの設計に応じて、このロックスリーブは、好ましくは、ハウジングを通る流れの方向に対応するハウジングの長手方向に対して横方向に移動可能または変形可能であってもよい。したがって、少なくとも2つのアームは、ロックスリーブのためのガイドベアリングとして機能してもよく、これは同時に、ハウジングからのクロージャユニットの取り外しに対してアームをロックする。好ましくは、クロージャユニットのアームは、ロックスリーブが2つの位置の間において移動可能または変形可能であるように設計されてもよい。第1の位置においては、ロックスリーブは、ハウジングの受入チャンバを解放し、第2の位置においては、ロックスリーブは、挿入された接続ピースを固定するために受入チャンバを遮断するか、または狭窄ことができる。
【0022】
ロックスリーブが、クロージャユニットのアームの長手方向に対して横方向に変形可能または移動可能であるように配置される場合、受入チャンバの遮断および解放は、技術的に特に簡単な方法で実施することができる。クロージャユニットのアームは、端部側においてロックスリーブと相互作用してもよく、ロックスリーブは、ロック部に沿ってクロージャユニットのアームの間のハウジングのスロットまたは凹部から突出してもよい。クロージャユニットのアームが、例えば、いくつかの領域においてロックスリーブをガイドするための開口部またはストッパを有していてもよい。
【0023】
さらなる実施形態によれば、クロージャユニットの少なくとも1つのアームは、少なくともいくつかの領域においてスリーブ上に半径方向に突出している。その結果、少なくとも1つのアームは、スリーブの半径方向の延長線または外径を超えて延びる。したがって、少なくとも1つのアームは、ロック部の対応する凹部に突出し、受入チャンバへの接続片の妨げのないアクセスを確保することができる。特に、その結果、段差のある形状の接続片をハウジングに挿入することができ、クロージャユニットのアームは、最大許容挿入深さの制限として機能することができる。
【0024】
クロージャユニットの少なくとも1つのアームが、少なくともいくつかの領域においてロックスリーブを包含する場合、ハウジング内でのロックスリーブの効率的なガイドを実施することができる。ロックスリーブの軸受けおよびガイドは、ハウジングとのアームの協働によって、例えば、クロージャユニットの複数のアームによって提供されてもよく、それによりロックスリーブは特に正確な方法でガイドされる。
【0025】
好ましくは、ロックスリーブは、ハウジングおよび/または少なくとも1つのアームの一部に沿って、少なくともいくつかの領域でスライドするか、または変形することができる。このような変形は、ガイドおよび軸受けにより、目標とする一次元的な態様で行なうことができる。
【0026】
ロックスリーブは、クロージャユニットが正しく挿入されたときにのみ、ハウジングに挿入されるようにしてもよい。クロージャユニットが、例えば、ハウジング内で偏って、または斜めに配置されている場合、ロックスリーブは、少なくとも1つのアームによって阻止されてもよい。このように、クロージャユニットのアームは、クロージャユニットがハウジングに正しく適合しているか、または正しく装着されているかの指標として機能することができる。
【0027】
さらなる例示的な実施形態によれば、クロージャユニットは、スリーブの周方向の膨出部によって、および/または少なくとも1つのアームにより、ハウジング内に固定された方法で配置されている。特に、ハウジングは、密封チャンバおよび/またはロック部の領域において対応する形状を有していてもよく、スリーブの周方向の膨出部および/またはクロージャユニットのアームの形状が、それらの領域と積極的に相互作用することができる。クロージャユニットの、従ってハウジング内の密封リングの所定の適合は、クロージャユニットのハウジングとのそのような協働によって確保することができる。ここで、クロージャユニットは、いかなる材料も除去されることなく、ハウジングから取り出すことができる。
【0028】
ハウジング内のクロージャユニット、ロックスリーブおよび/または接続ピースの配置は、密封チャンバの領域、またはロック部および/またはロックスリーブの領域におけるハウジングが、周方向に組み込まれた少なくとも1つの開口を含んでいる場合に、特に簡単な方法で確認することができる。
【0029】
例えば、ロック部の少なくとも1つの開口部または確認窓は、アームおよびロックスリーブを見ることができるように、ハウジングに組み込まれてもよい。装着の確認に加えて、クロージャユニットの取り外しも、このような開口部によって簡素化することができる。
【0030】
本発明は、さらに、接続アセンブリに関する。接続アセンブリは、本発明によるクイックコネクタと、接続ピースとを備える。接続ピースは、クイックコネクタの受入チャンバに挿入することができる。
【0031】
好ましくは、接続ピースは、挿入状態でロックスリーブによってロックすることができる。その結果、クイックコネクタからの接続ピースのその後の不用意な取り外しを防止することができる。ロックスリーブを作動させ、例えば、受入チャンバの受入断面を解放することにより、接続ピースは、クイックコネクタから取り外すことができる。
【0032】
本発明の他の特徴、詳細、および利点は、特許請求の範囲の文言、および図面を参照した以下の実施形態の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一実施形態によるクイックコネクタの断面図である。
【
図2】クイックコネクタのロック部の断面図である。
【
図3】一実施形態に係るクロージャユニットの透視図である。
【
図4】一実施形態による接続アセンブリの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1では、本発明の一実施形態によるプロファイルクランプ1が透視図で示されている。プロファイルクランプ1は、クランプバンド2と、クランプ装置3とを有する。クランプバンド2は、例えば、ステンレス鋼のような金属または金属合金から製造される。
【0035】
クランプ装置3は、周方向に互いに間隔Dをあけて配置された2つのクランプジョー4を有する。クランプジョーは
【0036】
図1は、一実施形態に係るクイックコネクタ1の断面図である。クイックコネクタ1は、プラスチック、セラミック、または金属から製造することができるハウジング2を備える。
【0037】
ハウジング2は2つの部分で構成され、受入部6に移行する配管部分4を有する。配管部分4は、端部側で配管やホースを受けるためのものである。受入部6は、接続ピース8を流体密に受け入れるためのものである(
図4参照)。
【0038】
例示的な実施形態によれば、ハウジング2の受入部6は、受入チャンバ10を有する。受入チャンバ10は、円筒形であり、受入部6の中心に構成される。密封チャンバ12は、受入チャンバ10の周囲で同軸にハウジング2に組み込まれている。密封チャンバ12は、一部の領域で受入チャンバ10を取り囲んでいる。
【0039】
密封チャンバ12および受入チャンバ10は、ロック部13またはロックチャンバ13によって、端部側の長手方向Lに拡幅されている。
【0040】
密封チャンバ12には、2つの密封リング14が配置されている。密封リング14は、例示的な実施形態に従ってOリングとして設計され、長手方向軸線Lに沿って間隔リング16によって互いに離れて配置されている。密封リング14は、受入チャンバ10に挿入された接続ピース8が流体密に取り囲まれるように配置されている。
【0041】
密封リング14と間隔リング16が意図された位置と向きに留まるように、クロージャユニット18が設けられている。クロージャユニット18は、スリーブ20を備えている。2つのアーム22がスリーブ20から長手方向Lに延びており、2つのアーム22は180°の間隔で対向して配置されている。特に、2つのアーム22は、スリーブ20の外径Dを越えて突出している。
【0042】
挿入状態では、クロージャユニット18のスリーブ20は、密封チャンバ12内に突出し、密封リング14の制限として機能する。長手方向Lにおけるスリーブ20の最適な挿入深さTのために、スリーブ20は、ハウジング2との正嵌合を形成する膨出部21を有していてもよい。挿入状態において、スリーブ20は、密封リング14の密封チャンバ12からの抜けを防止し、または密封チャンバ12内での摺動を防止する。
【0043】
クロージャユニット18のスリーブ20は、アーム22によって所定の位置または挿入状態に保持される。この目的のために、アーム22は、ロックチャンバ13とラッチ式に相互作用してもよい。
【0044】
クロージャユニット18のアーム22がロックされたままであるように、拡張スリーブ24が端部側をハウジング2に挿入されている。拡張スリーブ24は、アーム22を径方向に広げ、アーム22をハウジング2に対して押圧する。好ましくは、少なくとも1つの突起15がハウジング2上に配置され、当該突起は端部側でロックチャンバ13を画定し、広げられたアーム22を摺動に対して確実に固定する。
【0045】
拡張スリーブ24は、ロックスリーブ26が長手方向Lに対して横向きにハウジングに挿入される開口部をいくつかの領域に有する。
【0046】
図2には、クイックコネクタ1のロック部13の断面図を示している。ここでは、ロックスリーブ26を別の視点から示している。ロックスリーブ26は、ハウジング2を通って突出し、作動部28でハウジング2内に押し込むことができる。
【0047】
ロックスリーブ26を押し込むことにより、ロックスリーブ26のロックピン29を受入チャンバ10の外に移動させ、受入チャンバ10を解放して接続ピース8の受入れ、または取り外しができるようにする。
【0048】
作動部28が押し込まれない場合、ロックスリーブ26の弾力性のある材料特性により、ロックピン29は元の遮断位置に戻る。
【0049】
ロックスリーブ26は、好ましくは、クロージャユニット18の2つのアーム22の間でスライドしてもよい。したがって、アーム22および/または拡張スリーブ24は、ロックスリーブ26のためのガイドとして機能する。
【0050】
図3は、一実施形態によるクロージャユニット18を透視図で示したものである。ここでは、クロージャユニット18の形状が詳細に示されている。
【0051】
クロージャユニット18のスリーブ20は、受入チャンバ10の一部を形成し、アーム22によってハウジング2内に固定的に配置することができる。設計によっては、クロージャユニット18は、1つのアーム22または3つ以上のアーム22を有することもできる。この場合のアーム22は、スリーブ20の円周に沿って均一にまたは不均一に分布していてもよい。
【0052】
クロージャユニット18がハウジング2内に回転可能に配置されるように、ハウジングとの正嵌合を形成することができるくぼみまたは凹部23をさらに設けることができる。その結果、ロックスリーブ26に対するアーム22の向きを確保することができる。
【0053】
図4および
図5は、一実施形態による接続アセンブリ30を示す概略断面図である。接続アセンブリ30は、クイックコネクタ1と、クイックコネクタ1に流体密に挿入することができる接続ピースとから構成されている。
【0054】
ここでは、クイックコネクタ1の構成要素と挿入された接続ピース8との相互作用が図示されている。密封リング14は、流体密を形成するために、ハウジング2と接続ピース8との間に押し込まれる。密封リング14は、クロージャユニット18のスリーブ20によって所定の位置に保持される。
【0055】
ロックスリーブ26は、ハウジング2に対してクロージャユニット18のアーム22を互いに広げ、ハウジング内におけるクロージャユニット18の正しい位置決めを確実にしている。同時に、クロージャユニット18のアーム22は、ロックスリーブ26のためのスライドガイドとして機能する。クイックコネクタ1の設計によっては、拡張スリーブ24を省くことができる。
【0056】
さらに、ロックスリーブ26は、ロックピン29とともに、挿入された接続ピース8の固定手段として機能する。
【0057】
図6では、さらなる例示的な実施形態による接続アセンブリ30のさらなる透視図が示されている。既に示した例示的な実施形態とは対照的に、開口部32がクイックコネクタ1のハウジング2内に組み込まれている。
【0058】
開口部32は、ロックスリーブ26の作動部28に隣接するハウジング2の一部分に組み込まれ、受入チャンバ10内に突出している。従って、開口部32は、クロージャユニット18と接続ピース8との正しい配置を確認するために使用することができる。
【0059】
本発明は、上述した実施形態の一つに限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0060】
構造的な詳細、物理的な配置および方法のステップを含む、特許請求の範囲、明細書および図面から生じる全ての特徴および利点は、個別におよび多種多様な組み合わせでも、本発明に不可欠なものである。
【符号の説明】
【0061】
1 クイックコネクタ
2 ハウジング
4 配管部分
6 受入部
8 接続ピース
10 受入チャンバ
12 密封チャンバ
13 ロックチャンバ/ロック部
14 密封リング
15 ロックチャンバの突起
16 間隔リング
18 クロージャユニット
20 クロージャユニットのスリーブ
21 クロージャユニットの膨出部
23 スリーブの凹部
24 拡張スリーブ
26 ロックスリーブ
28 作動部
29 ロックピン
30 接続アセンブリ
32 開口部/確認窓
D スリーブの外径
L 長手方向軸線
T 挿入深さ
【国際調査報告】