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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(54)【発明の名称】縁石バリア
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/541 20160101AFI20221201BHJP
【FI】
E01F9/541
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537618
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 GB2020053200
(87)【国際公開番号】W WO2021123743
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】1918741.8
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513268058
【氏名又は名称】スリー スミス グループ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】THREE SMITH GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Habergham Works, Ainley Industrial Estate, Elland, West Yorkshire, HX5 9JP United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ルーク
(72)【発明者】
【氏名】スコーテン,リー
(72)【発明者】
【氏名】メトカーフ,ロバート
【テーマコード(参考)】
2D064
【Fターム(参考)】
2D064AA11
2D064AA22
2D064AA24
2D064DB01
(57)【要約】
長さを有する第1バリア部材であって、第1バリアが、空洞を画定する、第1バリア部材、および第1バリア部材の長さに実質的に沿って延在する、第1バリアの空洞における第2バリア部材であって、第2バリア部材の基部が第1バリア部材の基部に固定可能である、第2バリア部材、を備える縁石バリアであって、側面衝撃を受ける際に、第1バリア部材の領域が、第1バリア部材によって画定される第1曲がり点を中心として、第2バリア部材に対して相対的に曲がるように構成され、第1バリア部材の領域および第2バリア部材の領域が第2バリア部材によって画定される第2曲がり点を中心として曲がるように構成されるように、第1バリア部材が、第2バリア部材に作用するように構成され、第2曲がり点が、第1曲がり点から離間されている、縁石バリアが、提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さを有する第1バリア部材であって、前記第1バリア部材が、空洞を画定する、第1バリア部材、および、
前記第1バリア部材の前記長さに実質的に沿って延在する、前記第1バリア部材の前記空洞における第2バリア部材であって、前記第2バリア部材の基部が前記第1バリア部材の基部に固定可能である、第2バリア部材、
を備える、縁石バリアであって、
側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の領域が、前記第1バリア部材によって画定される第1曲がり点を中心として、前記第2バリア部材に対して相対的に曲がるように構成され、
前記第1バリア部材の前記領域および前記第2バリア部材の領域が、前記第2バリア部材によって画定される第2曲がり点を中心として曲がるように構成されるように、前記第1バリア部材が、前記第2バリア部材に作用するように構成され、
前記第2曲がり点が、前記第1曲がり点から離間され、変形していない状態では、前記第1バリア部材の壁部と前記第2バリア部材の壁部との間に隙間が設けられている、縁石バリア。
【請求項2】
曲がるように構成された前記第1バリア部材の前記領域が、前記第1バリア部材の前記壁部であり、側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の前記壁部が、前記第2バリア部材の前記壁部に対して相対的に移動して、前記第2バリア部材の前記壁部に接触するように構成される、請求項1に記載の縁石バリア。
【請求項3】
前記第1バリア部材が、前記第1バリア部材の前記基部から頂部に向かって先細りになっている、請求項1から2のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項4】
前記第1曲がり点が、前記第1バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項5】
前記第2曲がり点が、前記第2バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する、請求項1から4のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項6】
前記第2バリア部材が、空洞を有し、前記縁石バリアが、前記第2バリア部材の長さに実質的に沿って延在する、前記第2バリアの前記空洞における第3バリア部材を、備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項7】
側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の前記領域、前記第2バリア部材の前記領域、および前記第3バリアの領域が、前記第3バリア部材によって画定される第3曲がり点を中心として曲がるように構成されるように、前記第2バリア部材が、前記第3バリア部材に作用するように構成され、
前記第3曲がり点が、前記第1曲がり点および前記第2曲がり点から離間されている、請求項6に記載の縁石バリア。
【請求項8】
前記縁石バリアの長さに沿って配置され、前記第1バリア部材を前記第2バリア部材および地面に連結するように構成された複数の固定具、を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項9】
前記第2バリア部材が、多角形の中空部を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、縁石(kerb)バリア、特に、車両の進入を防止するためのバリアに関する。
【背景技術】
【0002】
機器を保護し、エリアを区分するためにバリアおよびゲートを設けることが知られている。このようなバリアおよびゲートは、歩行者や自動車用の道を区分するため、および/または車両が機器に衝突して機器が破損するのを防止するために、使用され得る。
【0003】
フォークリフトトラックなどの車両は、しばしば前進方向および後進方向の両方に運転される。車両が前進方向または後進方向のどちらで走行している場合においても、車両を停止させるのに適した縁石バリアを設けることは、バリアに加わる負荷がそれぞれ異なることに伴うさまざまな課題があるため、困難な場合がある。
【0004】
従来のバリア部材は、車両を停止させるのに必要な構造剛性をもたらすために、通常、比較的高い高さを有している。しかし、車両によっては、高い縁石バリアを設けることが適さない場合がある。車両の運転者が、車両上に脚を配置することがあり、衝突の際に車両とバリアとの間で脚が挟まれる可能性がある。そのため、車両がバリアを越えることを防止するために、高さを低くし、車両衝突に伴う高負荷を吸収できるバリアを開発する必要がある。
【0005】
本発明の目的は、上記のまたは他の欠点の少なくとも1つを克服しようとすることである。
【0006】
(発明の概要)
本開示によれば、添付の特許請求の範囲に記載の縁石バリアが提供される。本発明の他の特徴は、従属請求項および以下の説明から明らかになるであろう。
【0007】
一例によれば、長さ(length)を有する第1バリア部材であって、前記第1バリアが、空洞(cavity)を画定する、第1バリア部材と、前記第1バリア部材の前記長さに実質的に沿って延在する、前記第1バリアの前記空洞における前記第2バリア部材であって、前記第2バリア部材の基部が前記第1バリア部材の基部に固定可能である、第2バリア部材と、を備える縁石バリアであって、側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の領域が、前記第1バリア部材によって画定される第1曲がり点を中心として、前記第2バリア部材に対して相対的に曲がるように構成され、前記第1バリア部材が、前記第2バリア部材に作用するように構成され、前記第1バリア部材の前記領域および前記第2バリア部材の領域が、前記第2バリア部材によって画定される第2曲がり点を中心として曲がるように構成され、前記第2曲がり点が、前記第1曲がり点から離間され、変形していない状態では、前記第1バリア部材の壁部と前記第2バリア部材の壁部との間に隙間が設けられている、縁石バリアが、提供される。
【0008】
従来は、前記第1バリア部材と前記第2バリア部材の間に緊密な摩擦嵌合をもたらすことで、性能が高まるであろうと考えられていた。しかし、実際はその逆が真実であることが判明した。複数個の当接する要素を設けると、縁石バリアが硬くなりすぎて、比較的低い衝撃エネルギー(例えば、5,000J未満)で前記縁石バリアが破損し機能しなくなることが分かった。これに対し、離間した2つの曲がり点を有する縁石バリアを設けることで、破損なく前記縁石バリアにより問題なく吸収され得るエネルギー量が、大幅に増加する。
【0009】
また、前記縁石バリアにより、前記第1バリア部材と前記第2バリア部材との間の緊密な嵌合が回避され、それらの間に連結がない状態となり、それにより前記縁石バリアの強度が向上する。つまり、隙間を設けることで、剛性を劇的に増加させることなく、性能および強度が向上する。
【0010】
一例では、曲がるように構成された前記第1バリア部材の前記領域は、前記第1バリア部材の前記壁部であり、側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の前記壁部は、前記第2バリア部材の前記壁部に対して相対的に移動して、前記第2バリア部材の前記壁部に接触するように構成される。
【0011】
互いに対して相対的に曲がる壁部を有するバリア部材を設けることで、車両からの水平方向の衝撃を吸収することができるシステムが、提供される。
【0012】
一例では、前記第1バリア部材は、前記第1バリア部材の前記基部から頂部に向かって先細りになっている(tapers)。この先細りにより、車両のフォークが縁石バリアに衝突する場合フォークが上方に偏向され、水平エネルギーの一部が垂直エネルギーに変換される。車輪が前記縁石バリアに衝突すると、車輪も上方に持ち上がる。
【0013】
一例では、前記第1曲がり点は、前記第1バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する。この接合部に曲がり点を設けることで、前記第1バリア部材の前記壁部が前記第2バリア部材に対して相対的に曲がることができる。
【0014】
一例では、前記第2曲がり点は、前記第2バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する。
【0015】
一例では、前記第2バリア部材は空洞を有し、前記縁石バリアは、前記第2バリア部材の長さに実質的に沿って延在する、前記第2バリアの前記空洞における第3バリア部材を、備える。
【0016】
第3バリア部材を設けることにより、前記縁石バリアの強度が向上する。
【0017】
前記縁石バリアの一例では、側面衝突時に、前記第2バリア部材は、前記第3バリア部材に作用するように構成され、前記第1バリア部材の前記領域、前記第2バリア部材の前記領域、および前記第3バリアの領域が、前記第3バリア部材によって画定される第3曲がり点を中心として曲がるように構成され、前記第3曲がり点は、前記第1曲がり点および前記第2曲がり点から離間されている。
【0018】
一例では、前記縁石バリアの長さに沿って配置され、前記第1バリア部材を前記第2バリア部材および地面に連結するように構成された複数の固定具を、前記縁石バリアは、備える。
【0019】
前記固定具は、前記第1バリア部材を前記第2バリア部材に連結するための手段を、提供する。さらに、前記固定具は、前記縁石バリアを地面に連結するための手段を、提供する。
【0020】
一例では、前記第2バリア部材は、多角形の中空部を備える。
【0021】
一例では、前記第2バリア部材は、円筒形の中空部を備える。
【0022】
使用の際には、これらの特徴のいずれかを任意に組み合わせて実用してもよい。
【0023】
本開示の例を、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】縁石バリアの斜視図の一例を示す。
図2A】第1バリア部材の一例の断面を示す。
図2B】第2バリア部材の一例の断面を示す。
図3】縁石バリアの一例の断面を示す。
図4A】異なる面を通して、縁石バリアの一例の断面を示す。
図4B】縁石バリアの一例の上面図を示す。
図4C】縁石バリアの一例の側面図を示す。
図4D】縁石バリアの一例の底面図を示す。
図5】縁石バリアの構成要素の分解図を示す。
図6A】縁石バリアの初期の変形の一例を示す。
図6B】縁石バリアの後続の変形の一例を示す。
図6C】縁石バリアの後続の変形の一例を示す。
図7A】縁石バリアの一例の断面を示す。
図7B】縁石バリアの初期の変形の一例を示す。
図7C】縁石バリアの後続の変形の一例を示す。
図7D】縁石バリアの後続の変形の一例を示す。
図7E】縁石バリアの後続の変形の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(詳細な説明)
本開示は、地上車両が進入するのを防止するための縁石バリアに関する。特に、前記縁石バリアは、地上車両が特定のエリアに進入するのを防止するのに適している。使用において、前進方向または後進方向のいずかれで走行する場合でも、フォークリフトトラックを停止させるように、前記縁石バリアは、設計されている。前記縁石バリアは、前記第1バリア部材と、前記第1バリア部材内に位置する第2バリア部材と、を備える。実際には、前記第1バリア部材は外部バリアであると見なされ得、前記第2バリア部材は内部バリアであると見なされ得る。
【0026】
前記第2バリア部材の基部は、前記第1バリア部材の基部上で支持され、かつ、前記第1バリア部材の基部と当接し得る。前記第2バリア部材は、前記バリアの長さに沿って位置する固定具によって、第1バリア部材に固定され得る。
【0027】
各基部は別として、衝撃が加わる際に、前記第1バリア部材が最初に前記第2バリア部材に対して相対的に撓むことができるように、第2バリア部材と第1バリア部材との間にギャップが、画定され得る。言い換えれば、バリアに衝撃が加わると、前記バリアは、外部部材によって画定される第1回転点を中心として初期変形し、すなわち、前記第1バリア部材が前記第2バリア部材に接触するように撓むまで、前記第1バリア部材は初期負荷を受ける。
【0028】
前記第1バリア部材が変形して前記第2バリア部材に接触すると、前記バリアは、前記第2バリア部材によって画定される第2回転点を中心として、変形し始める。
【0029】
このように段階に分けられたシステムを提供することにより、前記第1バリア部材および前記第2バリア部材の両方が個々に構造的支持を提供するが、一緒になって、前記第1バリア部材および前記第2バリア部材が個別に抵抗する負荷の合計よりも大きい負荷に抵抗することができるという、驚くべき効果が得られる。
【0030】
図1は、縁石バリア100の一例を示す斜視図である。この例では、前記第1バリア部材102が示されている。第2バリア部材(図示せず)は、前記第1バリア部材102の空洞内に位置している。
【0031】
前記第1バリア部材102は、実質的に箱型であってもよく、実質的に多角形の断面を有している。前記第1バリア部材102の壁部104が、図1に示されている。前記第1バリア部材102は、使用時に前記第1バリア部材102の前記端部を閉じて前記第2バリア部材を隠すための端部キャップ106、を備え得る。必要であれば、エンジニアが前記端部キャップ106を取り外して前記第2バリア部材にアクセスできるように、前記端部キャップ106は、取り外し可能であり得る。
【0032】
図1には、複数のカバーまたはキャップ108も、示されている。これらは、使用時に、前記第1バリア部材を前記第2バリア部材に連結する1つまたは複数の固定具、を覆うように設計されている。これらについては、以下でより詳細に説明する。
【0033】
図2Aは、前記第1バリア部材102の断面の一例を示す。この例では、前記第2バリア部材は、明確にするために取り外されている。前記第1バリア部材102は、基部110から延在する複数の壁部104を備え得る。使用時には、前記第1バリア部材102は、使用時に前記基部110が地面または床に直接支持され得るように、地面または床上に設置されるように構成されている。前記第1バリア部材102の頂部112または天井は、前記第1バリア部材102を塞ぐために前記壁部104の頂部の間で延在し得る。
【0034】
前記基部110は、前記第1バリア部材102の長さに沿って1つまたは複数の基部開口部114を、画定し得る。さらに、前記頂部112は、前記第1バリア部材102の長さに沿って1つまたは複数の頂部開口部116を、画定し得る。1つまたは複数の固定具を前記頂部開口部116および前記基部開口部114を通して挿入して、前記バリア100を地面と連結できるようにするために、前記基部開口部114は、前記頂部開口部116と対応する位置に配置される(co-located)。
【0035】
図2Bは、前記第2バリア部材118の断面の一例を示す。この例では、前記第1バリア部材102は、明確にするために取り外されている。前記第2バリア部材102は、前記基部120から延在する複数の壁部122を備え得る。使用において、前記第2バリア部材118の前記基部120は、前記第1バリア部材102の前記基部110上に設置されるように構成される。
【0036】
第2バリア部材118の頂部124または天井は、前記第2バリア部材118を塞ぐために壁部122の頂部の間で延在し得る。
【0037】
第2バリア部材118の前記基部120は、前記第2バリア部材118の長さに沿って1つまたは複数の基部開口部128を、画定し得る。さらに、前記頂部124は、前記第2バリア部材118の長さに沿って1つまたは複数の頂部開口部126を、画定し得る。1つまたは複数の固定具を前記基部開口部128および前記頂部開口部126を通して挿入して、前記バリア100を地面と連結できるようにするために、前記基部開口部128は、前記頂部開口部126と対応する位置に配置される。
【0038】
前記第2バリア部材118の前記基部120はまた、前記第2バリア部材118の前記基部120上で支持されるワッシャ130を備え得る。前記ワッシャ130は、前記第1バリア部材102が前記第2バリア部材118と連結されるとき、固定具(図示せず)からの負荷を前記第2バリア部材118および前記第1バリア部材102に分散させるように、設置される。
【0039】
図3は、前記第2バリア部材118が前記第1バリア部材102の空洞内に位置する縁石バリア100の断面を示す。明確にするために、固定具は図3から取り外されているが、前記第1バリア部材102の前記頂部112における前記開口部116は、前記第2バリア部材118の前記頂部124における開口部126、前記ワッシャ130の開口部132、前記第2バリア部材118の前記基部120における開口部128、および前記第1バリア部材102の前記基部110における開口部114と、整列される(aligned)。このように、固定具は、これらの開口部のすべてを通って延在し、地面における連結点に接続され得る。
【0040】
前記第2バリア部材118の前記基部120は、前記第1バリア部材102の前記基部110に当接するか、または前記基部110上で支持されるように構成される。しかし、前記壁部104および前記頂部112などの第1バリア部材102の他の構成要素は、前記第2バリア部材118の他の構成要素から離間するように構成されている。言い換えれば、変形していない状態において、前記第1バリア部材102の壁部104と前記第2バリア部材118の壁部122との間に隙間136が、設けられている。前記隙間136は、前記第1バリア部材102の前記頂部112と前記第2バリア部材118の前記頂部124との間にも設けられる。以下に、より詳細に示されるように、前記隙間136により、前記第1バリア部材104が第1バリア部材102の前記基部110に対して相対的に変形するまたは曲がることが、容易になる。また、前記隙間136により、前記第1バリア部材104が前記第2バリア部材118に対して相対的に変形するまたは曲がることが、容易になる。
【0041】
一例では、前記第2バリア部材118は、多角形状の断面を備える。例えば、前記第2バリア部材118は、正方形の中空部を備える。他の例では、前記第2バリア部材118は、円筒形である。例えば、前記第2バリア部材118は、前記第1バリア部材102の前記基部110に当接する円形の中空部、を備え得る。
【0042】
前記第1バリア部材102は、多角形の中空部を備え得る。
【0043】
一例では、前記第1バリア部材102は、前記第1バリア部材102の前記基部110から頂部112または天井に向かって先細りになっている。前記先細りにより、車両のフォークが縁石バリア100に衝突する場合フォークが上方に偏向され、水平エネルギーの一部が垂直エネルギーに変換される。もし車輪が前記縁石バリア100に衝突すると、前記車輪も上方に持ち上がる。
【0044】
この例では、前記第1バリア部材102は、前記第2バリア部材118が配置される空洞を画定している。前記第2バリア部材118は、前記第1バリア部材102の長さに沿って実質的に延在している。すなわち、前記第1バリア部材102の長さは、前記第2バリア部材118の長さと実質的に同じである。言い換えれば、前記第2バリア部材118は、前記第1バリア部材102とほぼ同じ長さを有する。前記第2バリア部材118は、単に2つの異なる第1バリア部材102を継合するための連結部材として用いられるのではなく、前記第2バリア部材118は、前記第1バリア部材102の実質的に全体にわたって延在し、前記縁石バリア100に大きな構造的支持をもたらす。
【0045】
前記第1バリア部材102の前記基部110は、前記第2バリア部材118の前記基部120を支持するように構成され、それらは、固定具を介して一緒に連結され得る。
【0046】
一例では、前記第1バリア部材および前記第2バリア部材は、押出形材である。しかし、それらは、代替手段、例えば射出成形、3D印刷、または機械加工によって製造され得る。
【0047】
図4Aは、前記縁石バリア100の長手方向軸を通る、前記縁石バリア100全体にわたる断面の一例を示す。図4Aに示すように、前記第2バリア部材118は、前記第1バリア部材102の全長に沿って実質的に延在している。前記第1バリア部材102と前記第2バリア部材118との間には、隙間136が、設けられている。
【0048】
図4Bは、前記バリア縁石100の上面図である。前記キャップ108に加えて、第1バリア部材102の前記頂部112が示されている。使用中、前記キャップ108は、1つまたは複数の固定具を覆う。この例では、3つのキャップ108が使用されるが、他の例は、3つよりも多いまたは少ないキャップ108を備え得る。
【0049】
図4Cは、前記バリア縁石100の側面図である。前記第1バリア部材102の前記壁部104のうちの1つが、示されている。
【0050】
図4Dは、前記バリア縁石100の底面図である。この例では、前記第1バリア部材102は、前記第1バリア部材102の前記基部110における3つの開口部114を備える。しかし、他の例では、前記開口部114は、3つよりも多いかまたは3つより少なくてもよい。前記第1バリア部材102の前記基部110における前記開口部114は円形であるが、他の例では、前記開口部114は、四角形の断面のような多角形の断面を有し得る。
【0051】
図5は、前記バリア縁石100の構成要素の分解図である。
【0052】
図6Aは、前記第1バリア部材102の壁面への側面衝撃に伴う前記バリア縁石100の初期変形の一例を示す図である。前記衝撃は、図6Aに示されるように、負荷矢印134としてシミュレートされる。前記衝撃は、フォークリフトのフォークからの打撃から、または前記バリア縁石100に接触する車両の車輪から、生じる可能性がある。加えられる負荷は、5mphで走行する4.5トンの車両にほぼ等しい。前記縁石バリア100はこの衝撃で破損せず、縁石バリア100が、破損なく、より大きな負荷を問題なく吸収できると想定される。
【0053】
明確にするために、図には、使用時に、前記縁石バリア100を地面に連結する1つまたは複数の固定具は、示されていない。それにより、前記第1バリア部材102の前記基部110および前記第2バリア部材118の前記基部120は、固定位置で有効に地面に連結される。それにより、例えば車両衝撃からの任意の側面負荷は、この固定位置を中心として有効に作用する。
【0054】
一例では、前記固定具は、M20ボルトを含む。前記固定具は、地中のコンクリート中に受け入れられ得る。他のサイズのボルト、およびダボのような他のタイプの固定具も、想定される。
【0055】
この例では、前記第1バリア部材102の領域は、第1バリア部材102によって画定される第1曲がり点138を中心として第2バリア部材118に対して相対的に曲がるように、構成されている。この例では、前記第2バリア部材118に対して相対的に曲がる前記第1バリア部材102の領域は、第1バリア部材102の壁部104(または壁部104の一部)である。一例では、前記第1バリア部材102の前記第1曲がり点138は、第1バリア部材102の前記壁部104と前記基部110との間の接合部にある。前記第1バリア部材102の角部が、壁部104の残りの部分と比較して比較的高い剛性を有するので、前記第1バリア部材102の領域は、前記第1曲がり点138を中心として曲がるように構成される。この例では、図示のように負荷134が加えられると、この曲がり点138が第1バリア部材102における比較的剛性の高い点であるため、前記壁部104は、前記第1曲がり点138を中心として曲がる。
【0056】
加えられる負荷が十分であれば、前記第1バリア部材102と前記第2バリア部材118との間で接触が生じるように、前記第1バリア部材102の前記領域は、前記第2バリア部材118に対して相対的に移動する。言い換えれば、前記隙間136は、撓んだ第1バリア部材102の領域、この場合、第1バリア部材102の壁部104の一部、によって埋められる。
【0057】
前記第1バリア部材102と前記第2バリア部材118との接触に続いて、第2変形段階において、加えられた負荷が十分に大きい場合、前記縁石バリア100は変形し続ける。
【0058】
この第2段階において、前記第1バリア部材102および前記第2バリア部材118は、第2曲がり点140を中心として一緒に変形する。前記第2曲がり点140は、前記第2バリア部材118によって画定される。この例では、前記第2曲がり点140は、前記第2バリア部材118の前記壁部122と前記第2バリア部材118の前記基部120との接合部によって画定される。この接合部は、前記第2バリア部材118における比較的剛性の高い点を示している。そのため、前記第2バリア部材118は、この剛性点である第2曲がり点140を中心として変形する。前記第1バリア部材102と前記第2バリア部材118とが接触しているため、前記第1バリア部材102および前記第2バリア部材118の両方が、前記第2曲がり点140を中心として撓む。
【0059】
図6Aおよび図6Bに示すように、前記縁石バリア100の前記第1曲がり点138および前記第2曲がり点140は、互いに離間している。この理由の1つは、前記第1曲がり点138が前記第1バリア部材102によって画定されるのに対し、前記第2曲がり点140が前記第2バリア部材118によって画定されることである。
【0060】
前記縁石バリア100の要素が中心として曲がる複数の曲がり点を設けることで、前記縁石バリア100の強度が著しく向上する。これは、内部部材の壁部が、変形していない状態で外部部材の壁部と当接するように構成されている従来の考え方とは反対である。この従来の考え方では、本発明によって提供される少なくとも2つの曲がり点とは対照的に、1つの曲がり点のみが存在するであろう。
【0061】
少なくとも2つの曲がり点を設けることで、驚くべきことに、破損なく前記バリア縁石が効果的に吸収できる全体的な負荷を、増加させることができる。
【0062】
前記縁石バリアにかかる負荷が、構造をさらに変形させるのに十分である場合、次の変形段階を図6Cに示す。
【0063】
この第3段階において、前記第1バリア部材102は、前記第3曲がり点142を中心として曲がる。前記第3曲がり点142は、必ずしも、前記第1バリア部材102の前記壁部104と、前記第1バリア部材102の前記基部110または前記頂部112との間の接合部に位置するとは限らない。
【0064】
一例では、前記第3曲がり点142は、前記第1バリア部材102において、前記第2バリア部材118の前記基部120と前記第2バリア部材118の前記頂部124との間のほぼ中間に位置する。この理由は、これらの基部120と頂部124が、この段階の間、前記第1バリア部材102の前記壁部104に対する実質的に2つの支持点であるので、最大曲げモーメントがこれらの点の間に位置することになるからである。この曲がり点を中心として前記第1バリア部材102が曲がることは、前記第1バリア部材102の前記壁部104が、この領域に沿って前記第2バリア部材118の前記壁部122に有効に当接することを意味する。
【0065】
言い換えれば、側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材102の前記壁部104などの前記第1バリア部材102の領域は、前記第1バリア部材102によって画定される前記第1曲がり点138を中心として前記第2バリア部材118に対して相対的に曲がるように構成されている。側面衝撃を受けるのに続いて、前記第1バリア部材102の前記領域および第2バリア部材118の領域が前記第2バリア部材118によって画定される第2曲がり点140を中心として曲がるように、前記第1バリア部材102は、前記第2バリア部材118に作用するように構成される。
【0066】
重要なことは、前記第2曲がり点140が、前記第1曲がり点138から離間していることである。それにより、より多くのエネルギーが、破損なく前記縁石バリア100によって吸収されることが可能になるので、前記第1曲がり点138および前記第2曲がり点により、前記縁石バリア100の全体の強度が増加する。
【0067】
図7Aは、前記縁石バリア200の他の例を示している。この例では、参照符号は、図1から6Cで使用される参照符号に100増加させたものと、類似している。明確にするために、すべての参照符号が含まれているわけではないことに留意されたい。
【0068】
図7Aに示す縁石バリア200は、図1図6Cに示す縁石バリア100と同一であり、第3バリア部材250が追加されている。すなわち、前記縁石バリア200は、第1バリア部材202と、前記第1バリア部材202内に配置される第2バリア部材218と、前記第2バリア部材218の空洞内に配置される第3バリア部材250とを備える。前記第3バリア部材250は、第2バリア部材の長さに沿って実質的に延在し得る。言い換えれば、前記第3バリア部材250は、前記第2バリア部材218と実質的に同じ長さを有する。
【0069】
前記第1バリア部材202および前記第2バリア部材218は、図3に示される前記第1バリア部材102および前記第2バリア部材118と、実質的に同一である。
【0070】
前記第3バリア部材250は、基部254と、頂部252と、1つまたは複数の壁部256とを備え得る。前記第3バリア部材250の前記基部254は、前記第2バリア部材218の前記基部120上で支持される。言い換えれば、第3バリア部材254の基部254は、前記第2バリア部材218の前記基部220に当接している。
【0071】
しかし、前記第3バリア部材250の他の構成要素、例えば前記壁部256および頂部252は、前記第2バリア部材218の他の構成要素から離れるように構成される。言い換えれば、前記第3バリア部材250の壁部256と前記第2バリア部材218の壁部222との間に、隙間262が設けられている。隙間262はまた、前記第3バリア部材250の前記頂部252と前記第2バリア部材218の前記頂部224との間にも、設けられる。 以下により詳細に示すように、前記隙間262は、前記第3バリア部材250が前記第3バリア部材250の前記基部254に対して相対的に変形するまたは曲がることを可能にするために、必要である。また、前記隙間262により、第2バリア部材218が前記第3バリア部材250に対して相対的に変形するまたは曲がることが、可能になる。
【0072】
一例では、前記第3バリア部材250は、多角形の中空部を備える。
【0073】
図7Bは、第1バリア部材202の壁部に側面衝撃を受けた後の前記縁石バリア200の初期変形の一例を示す図である。前記衝撃は、図7Bに示すように、負荷矢印134としてシミュレートされる。前記衝撃は、フォークリフトのフォークからの衝突から、または前記バリア縁石200に接触する車両の車輪から、生じる可能性がある。加えられる負荷は、5mphで走行する4.5トン車両にほぼ等しい。前記縁石バリア100はこの衝撃で破損せず、縁石バリア100が、破損なく、より大きな負荷を問題なく吸収できることが想定される。
【0074】
この例では、第1バリア部材202の領域は、前記第1バリア部材202によって画定される第1曲がり点238を中心として前記第2バリア部材218に対して相対的に曲がるように構成される。この例では、前記第2バリア部材218に対して相対的に曲がる前記第1バリア部材202の領域は、第1バリア部材202の壁部204(または壁部204の一部)である。前記第1バリア部材202の角部が、前記壁部204の残りの部分と比較して比較的高い剛性を有するので、前記第1バリア部材202の領域は、前記第1曲がり点238を中心として曲がるように構成される。この例では、図示のように負荷234が加えられると、この第1曲がり点238が前記第1バリア部材202における比較的剛性の高い点であるため、前記壁部204は、前記第1曲がり点238を中心として曲がる。
【0075】
加えられる負荷が十分であれば、前記第1バリア部材202と前記第2バリア部材218との間で接触が生じるように、前記第1バリア部材202の前記領域は、前記第2バリア部材218に対して相対的に移動する。言い換えれば、前記隙間236は、撓んだ第1バリア部材202の領域、この場合、前記第1バリア部材202の壁部204の一部、によって埋められる。
【0076】
この例では、前記第1バリア部材202の領域が前記第1曲がり点238を中心として曲げられると、第1接触点264で前記第2バリア部材218に接触する。
【0077】
前記第1接触点264における前記第1バリア部材202と前記第2バリア部材218との間の接触に続いて、第2変形段階において、加えられた負荷が十分に大きい場合、前記縁石バリア200は変形し続ける。
【0078】
この第2段階において、前記第1バリア部材202および前記第2バリア部材218は、第2曲がり点240を中心として一緒に変形する。前記第2曲がり点240は、前記第2バリア部材218によって画定される。この例では、前記第2曲がり点240は、前記第2バリア部材218の前記壁部222と前記第2バリア部材218の前記基部220との接合部によって画定される。この接合部は、前記第2バリア部材218における比較的剛性の高い点を示している。そのため、前記第2バリア部材218は、この剛性点である第2曲がり点240を中心として変形する。前記第1バリア部材202と前記第2バリア部材218とが接触しているため、前記第1バリア部材202および前記第2バリア部材218の両方が、前記第2曲がり点240を中心として撓む。
【0079】
前記第1バリア部材202と前記第2バリア部材218は、前記第2接触点266で前記第2バリア部材218が前記第3バリア部材250と接触するまで、このように変形する。
【0080】
図7Bおよび図7Cに示すように、前記縁石バリア200の前記第1曲がり点238および前記第2曲がり点240は、互いに離間している。この理由の1つは、前記第1曲がり点238が前記第1バリア部材202によって画定されるのに対し、前記第2曲がり点240が前記第2バリア部材218によって画定されることである。
【0081】
前記縁石バリア200の要素が中心として曲がるように構成される複数の曲がり点を設けることで、縁石バリア200の強度が著しく向上する。これは、内部部材の壁部が、変形していない状態で外部部材の壁部と当接するように構成されている従来の考え方とは反対である。この従来の考え方では、本発明によって提供される少なくとも2つの曲がり点とは対照的に、1つの曲がり点のみが存在するであろう。
【0082】
少なくとも2つの曲がり点を設けることで、驚くべきことに、破損なく前記バリア縁石が効果的に吸収できる全体的な負荷を、増加させることができる。
【0083】
前記縁石バリアにかかる負荷が、構造をさらに変形させるのに十分である場合、次の変形段階を図7Dに示す。
【0084】
この第3段階において、前記第1バリア部材202、前記第2バリア部材218、および前記第3バリア部材250は、前記第3バリア部材250によって画定される第3曲がり点268、を中心として曲がる。
【0085】
前記第3曲がり点268は、前記第3バリア部材250の壁部256と前記第3バリア部材250の前記基部254または頂部252との間の接合部、に位置し得る。前記第3曲がり点268は、前記第1曲がり点238および前記第2曲がり点240から離間している。前記第1曲がり点238および前記第2曲がり点240から離間している第3曲がり点268を設けることにより、驚くべきことに、破損なく前記バリア縁石200が有効に吸収できる全体の負荷を、増加させることができる。
【0086】
縁石バリアにかかる負荷が構造物をさらに変形させるのに十分であれば、次の段階の変形は、図7Eに示すようなものになる。
【0087】
この第4段階において、前記第1バリア部材202は、第4曲がり点270を中心として曲がる。前記第4曲がり点270は、必ずしも、前記第1バリア部材202の壁部204と前記第1バリア部材202の前記基部210または頂部212との間の接合部、に位置するとは限らない。
【0088】
一例では、前記第4曲がり点270は、前記第1バリア部材202において、前記第2バリア部材218の基部220と第2バリア部材218の前記頂部224との間のほぼ中間に位置する。この理由は、これらの基部220と頂部224が、この段階の間、前記第1バリア部材202の前記壁部204に対する実質的に2つの支持点であるので、最大曲げモーメントがこれらの点の間に位置することになるからである。この曲がり点を中心として第1バリア部材202が曲がることは、第1バリア部材202の前記壁部204が、この領域に沿って前記第2バリア部材218の前記壁部222に有効に当接することを意味する。
【0089】
一例では、前記第1バリア部材102、202、前記第2バリア部材118、228および前記第3バリア部材250のうちの1つまたは複数が、ポリウレタンから作製されている。
【0090】
実際には、複数の縁石バリア100、200が一緒に連結され得る。すなわち、複数の縁石バリア100、200のシステムを連結して、様々な配置の縁石バリア100、200を形成することができる。
【0091】
図3図6Cに示すような縁石バリア100の効果を評価するために、実験が行われた。
【0092】
試験は、Still FM-X 25リーチフォークリフトトラックで実施された。
【0093】
要約すると、前記縁石バリアがどのように機能するかを試験するために、前記縁石バリア100に、様々なエネルギーで走行するフォークリフトトラックによる衝撃を与えた。すべての試験において、5mphで走行する4.5トンの車両にほぼ等しいフォークリフトトラックが、前記縁石バリア100に衝撃を与える。前記縁石バリア100は、この衝撃で破損しなかった。前記縁石バリア100が破損なしでより大きな負荷を問題なく吸収できることが、想定される。
【0094】
フォークリフトトラックが長時間ゼロ速度であったことが注目された。この試験では、衝撃を受ける際に、フォークリフト前部が上昇することで前方エネルギーの一部が垂直エネルギーに変換され、フォークリフトが水平に戻ったときにリバウンドが開始された。
【0095】
この試験において、前記縁石バリア100は、通常、最大5,000Jのエネルギーを有する車両しか止めることができない既存の製品よりも、はるかに良好な性能を示した。
【0096】
単独では、前記第1バリア部材102は、破損することなく約3,000Jのエネルギーを吸収するように構成され、前記第2バリア部材118は、破損することなく約3,000Jのエネルギーを吸収するように構成される。しかし、上記のようにそれらを一緒に組み合わせることで、前記第1バリア部材102と前記第2バリア部材118とが個別に吸収するエネルギーの合計よりも多くのエネルギーを吸収できる縁石バリアが、得られる。
【0097】
前記縁石バリア100、200は、多くの異なる状況で使用され得る。例えば、車両が稼動する工場で使用され得る。また、縁石バリア100、200は、駐車場(car park)で、例えば、駐車帯(parking bay)の端で、使用され得る。
【0098】
本願に関連して本明細書と同時またはそれ以前に提出され、本明細書とともに一般に公開されているすべての論文および文書に注意を払い、このようなすべての論文および文書の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0099】
本明細書(添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示されたすべての特徴、および/または開示された任意の方法もしくはプロセスのすべてのステップは、このような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0100】
本明細書(添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示された各特徴は、明示的に別段の記載がない限り、同一、同等または類似の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、明示的に別段の記載がない限り、開示された各特徴は、同等または類似の特徴の一般的な一連の一例にすぎない。
【0101】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されるものではない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせ、あるいはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせに及ぶ。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
【手続補正書】
【提出日】2022-08-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さを有する第1バリア部材であって、前記第1バリア部材が、空洞を画定する、第1バリア部材、および、
前記第1バリア部材の前記長さに実質的に沿って延在する、前記第1バリア部材の前記空洞における第2バリア部材であって、前記第2バリア部材の基部が前記第1バリア部材の基部に固定可能である、第2バリア部材、
を備える、縁石バリアであって、
側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の領域が、前記第1バリア部材によって画定される第1曲がり点を中心として、前記第2バリア部材に対して相対的に曲がるように構成され、
前記第1バリア部材の前記領域および前記第2バリア部材の領域が、前記第2バリア部材によって画定される第2曲がり点を中心として曲がるように構成されるように、前記第1バリア部材が、前記第2バリア部材に作用するように構成され、
前記第2曲がり点が、前記第1曲がり点から離間され、変形していない状態では、前記第1バリア部材の壁部と前記第2バリア部材の壁部との間に隙間が設けられている、縁石バリア。
【請求項2】
曲がるように構成された前記第1バリア部材の前記領域が、前記第1バリア部材の前記壁部であり、側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の前記壁部が、前記第2バリア部材の前記壁部に対して相対的に移動して、前記第2バリア部材の前記壁部に接触するように構成される、請求項1に記載の縁石バリア。
【請求項3】
前記第1バリア部材が、前記第1バリア部材の前記基部から頂部に向かって先細りになっている、請求項1から2のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項4】
前記第1曲がり点が、前記第1バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項5】
前記第2曲がり点が、前記第2バリア部材の前記壁部と前記基部との接合部に位置する、請求項1から4のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項6】
前記第2バリア部材が、空洞を有し、前記縁石バリアが、前記第2バリア部材の長さに実質的に沿って延在する、前記第2バリア部材の前記空洞における第3バリア部材を、備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項7】
側面衝撃を受ける際に、前記第1バリア部材の前記領域、前記第2バリア部材の前記領域、および前記第3バリア部材の領域が、前記第3バリア部材によって画定される第3曲がり点を中心として曲がるように構成されるように、前記第2バリア部材が、前記第3バリア部材に作用するように構成され、
前記第3曲がり点が、前記第1曲がり点および前記第2曲がり点から離間されている、請求項6に記載の縁石バリア。
【請求項8】
前記縁石バリアの長さに沿って配置され、前記第1バリア部材を前記第2バリア部材および地面に連結するように構成された複数の固定具、を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【請求項9】
前記第2バリア部材が、多角形の中空部を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の縁石バリア。
【国際調査報告】