(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-09
(54)【発明の名称】車両囲いを伴う自動保管および回収システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20221202BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20221202BHJP
【FI】
B65G1/00 511B
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022518727
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2020076301
(87)【国際公開番号】W WO2021058434
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヘゲベ, イェルゲン ジュヴェ
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM53
3F022PP06
3F022QQ13
3F022QQ20
(57)【要約】
自動保管および回収システムであって、複数の保管コンテナを垂直スタックにおいて保管するように構成された保管グリッドと、複数の遠隔動作車両と、複数の遠隔動作車両が動作するレールと軌道とを備えているレールシステムとを備えている自動保管および回収システム。自動保管および回収システムは、第1のエリアと、第2のエリアとをさらに備え、第1のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲いによって第2のエリアに連結され、車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための入口障壁と出口障壁とを備え、入口障壁および出口障壁は、車両のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁は、入口障壁が出口障壁が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システムであって、前記自動保管および回収システムは、
複数の保管コンテナ(106)を垂直スタック(107)において保管するように構成された保管グリッド(104)と、
複数の遠隔動作車両(200、300、30)と、
レールと軌道とを備えているレールシステム(108)であって、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)は、それらの上で動作する、レールシステム(108)と
を備え、
前記自動保管および回収システムは、第1のエリア(11)と、第2のエリア(12)とを備え、前記第1のエリア(11)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲い(10)によって前記第2のエリアに連結され、前記車両囲い(10)は、前記第1および第2のエリア(11、12)間の前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を調整するための入口障壁(13)と出口障壁(14)とを備え、
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記車両(200、300、30)のうちの前記1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、前記入口障壁と出口障壁と(13、14)は、前記出口障壁(14)が閉鎖されたときのみ、前記入口障壁(13)が開放されることが可能であり、逆も同様であるように、調整される、自動保管および回収システム。
【請求項2】
前記車両囲い(10)の前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、各々が前記開放位置と前記閉鎖位置との間で移動可能である1つ以上の可動障壁(15)を備えている、請求項1に記載の自動保管および回収システム。
【請求項3】
前記1つ以上の可動障壁(15)は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくとも1つを備えている、請求項2に記載の自動保管および回収システム。
【請求項4】
前記1つ以上の可動障壁(15)は、前記レールシステム(108)上に配置され、前記レールシステム(108)に対して移動可能である、請求項2または3に記載の自動保管および回収システム。
【請求項5】
前記第1のエリア(11)および前記第2のエリア(12)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部(18)と、前記開口部(18)を開閉するように構成されたゲート(19)とを備えている仕切り(17)によって分離され、前記ゲート(18)は、前記車両囲い(10)の前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)である、請求項1-4のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項6】
前記レールシステム(108)は、前記第1および第2のエリア(11、12)にわたって延び、前記レールシステム(108)は、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、前記レールの各々は、水平面(P)内に配置された軌道(110、111)を備え、それらの軌道(110、111)は、前記水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成している、請求項1-5のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項7】
前記車両囲い(10)は、前記入口障壁と出口障壁と(13、14)の間に、前記1つ以上の遠隔動作車両(200、300、30)のための保持区域(19)を提供し、前記保持区域(19)は、長さおよび/または幅において1つ以上のグリッドセルである、請求項6に記載の自動保管および回収システム。
【請求項8】
前記保持区域(19)は、前記第1のエリア(11)と前記第2のエリア(12)との間に位置する中間エリア(23)であり、前記第1、第2、および中間エリア(11、12、23)は、前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)によって閉鎖可能な開口部(18)を備えている仕切り(17)によって分離されている、請求項7に記載の自動保管および回収システム。
【請求項9】
前記中間エリア(23)は、車両停止区域を備え、前記車両停止区域は、アクティブ化時、前記車両停止区域内に位置している前記1つ以上の車両(200、300)の電力を自動的に停止させる、請求項8に記載の自動保管および回収システム。
【請求項10】
前記停止区域の前記アクティブ化は、前記入口障壁または出口障壁(13、14)が開放された場合、前記停止区域内に位置している車両(200、300、30)が自動的に停止させられるように、前記入口障壁または出口障壁(13、14)の開放に伴って調整される、請求項9に記載の自動保管および回収システム。
【請求項11】
センサ(20)が、前記入口障壁および出口障壁(13、14)の位置を登録し、前記入口障壁および出口障壁(13、14)を調整するために自動制御システム(109)と通信するように配置されている、請求項1-10のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項12】
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記自動制御システム(109)の使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成されている、請求項11に記載の自動保管および回収システム。
【請求項13】
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの上方に位置しているレールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、1つ以上の車両(200、300)が保守および点検のために位置している点検レールシステムエリアである、請求項1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項14】
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの下方または保管グリッドの床面レベル上に位置している送達レールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、遠隔動作車両(30)上で輸送される保管コンテナ(106)内に保管されたイテムが人間オペレータまたはロボットオペレータによってアクセスされるアクセスレールエリアである、請求項1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項15】
請求項1に記載の自動保管および回収システムの第1のエリアと第2のエリアとの間で複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つを移動させる方法であって、中央コンピュータが、
-前記第1のエリア上の前記遠隔動作車両を前記車両囲いの前記入口障壁に向かって移動させるステップと、
-前記出口障壁が閉鎖されていることが確認された後、前記入口障壁を開放するステップと、
-前記複数の遠隔動作車両のうちの前記少なくとも1つを前記車両囲いの前記入口障壁を通して移動させるステップと、
-前記車両が前記車両囲い内にある間、前記入口障壁を閉鎖するステップと、
-前記入口障壁が前記閉鎖位置または係止位置にあることを確認するステップと、
-前記出口障壁を係止解除または開放するステップであって、前記出口障壁は、手動または自動的に開放可能である、ステップと、
-前記出口障壁を通して、前記第2のエリアの中に車両を移動させるステップと、
-前記出口障壁を閉鎖するステップと
を制御し、実行するように配置されている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のエリアと第2のエリアとを備えている自動保管および回収システムに関し、第1のエリアは、入口障壁と出口障壁とを備えている車両囲いによって、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために第2のエリアに連結され、入口障壁と出口障壁とは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨格構造100を伴う典型的な従来技術自動保管および回収システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる従来技術コンテナ荷役車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、保管ボリュームとを備え、保管ボリュームは、直立部材102および水平部材103間に列に配置された保管カラム105を備えている。これらの保管カラム105では、ビンとしても知られている保管コンテナ106が、互いの上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば、押し出しアルミニウムプロファイルで作られ得る。
【0004】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるように動作させられ、保管コンテナ106を保管カラム105の上方で輸送するようにも動作させられる。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配置された平行レールの第1の組110と、平行レールの第2の組111とを備え、平行レールの第2の組111は、第1の方向Xに対して直角である第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するために、レールの第1の組110に対して直角に配置されている。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ荷役車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ荷役車両201、301は、保管カラム105の上方で横方向に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの上昇およびその中へのコンテナの降下中、保管コンテナを誘導するために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に、自立型である。
【0006】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ荷役車両201、301の横の移動を可能にする車輪の第1および第2の組201b、301b、201c、301cとを備えている。
図2および3では、各組における2つの車輪は、完全に見えている。車輪の第1の組201b、301bは、レールの第1の組110の2つの隣接するレールと係合するように配置され、車輪の第2の組201c、301cは、レールの第2の組111の2つの隣接するレールと係合するように配置される。車輪の組201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つは、昇降させられることができ、それによって、車輪の第1の組201b、301bおよび/または車輪の第2の組201c、301cは、どの時点においても、レールのそれぞれの組110、111と係合され得る。
【0007】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、それを保管カラム105の中に降下させるための昇降デバイス(図示せず)も備えている。昇降デバイスは、1つ以上の把持/係合デバイスを備え、1つ以上の把持/係合デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合され、その把持/係合デバイスは、車両201、301から降下させられることができ、それによって、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置は、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節されることができる。コンテナ荷役車両301の把持デバイスの一部が、
図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ荷役デバイス201の把持デバイスは、
図2において、車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、本願の目的のためにも、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等。
図1に開示される例示的従来技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1・・・nおよびY=1・・・nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、例として、かつ
図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言い得る。コンテナ荷役車両201、301は、層Z=0内を進行すると言い得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管ボリュームは、多くの場合、グリッド104と称されており、このグリッド内の可能な保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取り、積むための保管区画または空間を備えている。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(特許文献1)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配置されている、空洞を備え得る。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴うコンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容も、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(特許文献2)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の横範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴うエリアを覆う占有エリアを有し得る。本明細書で使用される用語「横」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、保管カラム105によって画定される横面積より大きい占有エリアを有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が走行する溝を伴うレールを備えている。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱線を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に、軌道として知られている。各レールは、1つの軌道を備え得るか、または、各レールは、2つの平行な軌道を備え得る。
【0015】
第WO2018146304号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備えているレールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、そのような特殊目的カラムであり、保管コンテナ106を荷下ろしする、および/または積み込みするためにコンテナ荷役車両201、301によって使用され、それによって、保管コンテナ106は、アクセスステーション(図示せず)に輸送されることができ、アクセスステーションにおいて、保管コンテナ106は、骨格構造100の外側からアクセスされ、または、骨格構造100の内外に移送され得る。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である任意の方向にあり得る。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込みされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送され得る。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送向きを有する保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を荷下ろしし得る専用の荷下ろしポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込みし得る専用の積み込みポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられたピッキングステーションまたは備蓄ステーションであり得る。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションにおいて、保管コンテナ106は、通常、自動保管および回収システム1から除去されないが、アクセスされると、再度、骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動保管および回収システムに)、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するために、ポートも、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う昇降デバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するように配置され得る。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管された保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つが、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを荷下ろしポートカラム119に輸送するように命令される。この動作は、コンテナ荷役車両201、301を標的保管コンテナ106が位置付けられた保管カラム105の上方の場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を荷下ろしポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する場合、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が標的保管コンテナ106の上方に位置付けられている場合、動作は、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられた保管コンテナを一時的に移動させることも伴う。時として、当技術分野内では「採掘」と称される、このステップは、続いて、標的保管コンテナを荷下ろしポートカラム119に輸送するために使用される、同じコンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施され得る。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、保管コンテナ106を保管カラム105から一時的に除去するタスクに特に専用のコンテナ荷役車両201、301を有し得る。標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナ106は、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナ106は、代替として、他の保管カラム105に再配置され得る。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、保管コンテナ106を積み込みポートカラム120から積み込みし、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。スタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられた任意の保管コンテナ106が除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナ106は、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下させられるか、または、他の保管カラム105に再配置され得る。
【0024】
自動保管および回収システム1を監視および制御するために、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両201、301が互いに衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内のそれぞれの保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御するために、自動保管および回収システム1は、制御システム500を備え、制御システム500は、典型的に、コンピュータ化され、典型的に、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている。
【0025】
自動保管および回収システムは、別個のエリアを備え、別個のエリアは、レールと軌道とを備え、保管エリアに接続され、それによって、遠隔動作車両が、エリア間で移動し得る。エリアは、分離壁またはフェンスによって分離され得る。別個のエリアは、例えば、車両が人間点検要員によって実施される保守および点検のために設置される点検エリア、または、保管コンテナ内に保管されたイテムが人間オペレータまたはロボットオペレータによってアクセスされ得るピッキングエリアであり得る。
【0026】
本発明の目的は、遠隔動作車両が自動保管および回収システムの異なるエリア間で移動しているとき、自動倉庫グリッドの作業者および機器のための安全な配置を提供することである。
本発明の目的は、遠隔動作車両が、1つのレールシステムから別のレールシステムに制御されていない状態で移動することを防止することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2015/193278号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は、自動保管および回収システムであって、複数の保管コンテナを垂直スタックにおいて保管するように構成された保管グリッドと、複数の遠隔動作車両と、複数の遠隔動作車両が動作するレールと軌道とを備えているレールシステムとを備えている自動保管および回収システムを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
自動保管および回収システムは、第1のエリアと、第2のエリアとを備え、第1のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲いによって第2のエリアに連結され、車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための入口障壁と出口障壁とを備えている。
【0030】
入口障壁および出口障壁は、車両のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁は、入口障壁が出口障壁が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0031】
遠隔動作車両は、コンテナの輸送のためのコンテナ荷役車両または送達車両であり得る。遠隔動作車両は、自動倉庫グリッドの異なるレベルにおけるレール上で動作し得る。
【0032】
遠隔動作車両(コンテナ荷役車両)が、第1のエリアと第2のエリアとの間のレールシステム上で移動し得るように、第1のエリアは、コンテナ荷役車両が動作する保管グリッドの上に位置するレールシステムを備えている倉庫エリアであり得、第2のエリアは、第1のエリアに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得る。
【0033】
第1のエリアは、複数の送達車両が保管グリッドとコンテナアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するように動作する送達レールシステムを備えている送達エリアであり得る。送達エリアは、保管および回収グリッド構造のより低い階に位置し得る。第2のエリアは、送達レールシステムに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得るか、または、第2のエリアは、送達レールシステムに接続されるコンテナアクセスレールシステムを備えているコンテナアクセスエリアであり得る。
【0034】
第1および第2のエリアは、自動保管および回収システムの他のエリアも含み得る。エリアは、点検エリア、メイングリッドエリア、送達レールエリア、生産エリア、輸送エリア、駐車エリア、充電エリア等のある目的のために専用の自動保管および回収システムの場所であり得る。
【0035】
車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の遠隔動作車両の通過のために配置される。車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための1つ以上の入口障壁と1つ以上の出口障壁とを備えている。
【0036】
車両囲いの入口障壁および出口障壁は、車両囲いを通した1つ以上の車両の通過を調整するように構成されている1つ以上の物理的障壁を備え得る。
【0037】
物理的障壁は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくともいずれか1つであり得る。
【0038】
用語「入口障壁」および「出口障壁」は、障壁を一方向の進行において説明するために使用されている。車両は、当然ながら、また、車両囲いを通してそれらの元のエリアに戻り、その間、出口障壁を通過し、次いで、入口障壁を逆の順序において通過し得る。したがって、車両囲いは、双方向交通のために使用され得る。
【0039】
1つ以上の物理的障壁は、レールシステム上に配置され、レールシステムに対して移動可能である1つ以上の可動障壁を備え得る。可動障壁は、車両囲いの入口開口部または出口開口部を封鎖するように適合され、可動障壁が開口部を通した車両囲いの内外への1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置と、可動障壁が開口部を通した車両囲いの内外への1つ以上の車両の通過を可能にする開放位置との間で移動可能であり得る。
【0040】
1つ以上の可動障壁は、開放位置と閉鎖位置との間でレールシステムに対してスライド、上昇、降下、または旋回し得るように、レールシステムに接続され得る。
【0041】
1つ以上の可動障壁は、ポート、バー、構造物、ドア、エンクロージャ、バンド、ループ、抑制物、パネル、留め具等、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0042】
1つ以上の可動障壁は、レールシステム上で移動する点検車両上または遠隔動作車両上に配置され得る。したがって、車両囲いは、入口障壁および/または出口障壁が、完全または部分的に車両上に統合される点検車両または遠隔動作車両を備え得る。より具体的に、入口障壁および/または出口障壁の可動障壁は、点検車両または遠隔動作車両上に配置され得る。
【0043】
可動障壁は、点検車両および/または遠隔動作車両のシャーシ上に配置され得、車両のシャーシに対して移動可能であり得る。可動障壁は、バー、ポート、構造物、ドア等のうちの少なくともいずれか1つであり得る。可動障壁は、開放位置と閉鎖位置との間で車両に対してスライド、上昇、降下、傾転、または旋回され得る。
【0044】
可動障壁は、遠隔動作車両自体も備え得る。
【0045】
自動保管および回収システムのレールシステムは、第1および第2のエリアにわたって延び得る。レールシステムは、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、レールの各々は、水平面(P)内に配置された平行な軌道を備え、それらの平行な軌道は、水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成し得る。1つ以上の遠隔動作車両は、第1のエリアと第2のエリアとの間でレールシステムの軌道上で移動し得る。
【0046】
水平面(P)は、倉庫グリッドの上のコンテナ荷役車両レール平面(Pu)であり得、および/または、水平面(P)は、倉庫グリッドの下側部分に位置する送達レール平面(PL)であり得る。
【0047】
第1のエリアおよび第2のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部と、開口部を開閉するように構成されたゲートとを備えている仕切りによって分離され得、ゲートは、車両囲いの入口障壁または出口障壁を成し得る。
【0048】
仕切りは、エリアを分離するために配置された物理的障壁であり得る。仕切りは、壁またはフェンス、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0049】
第1のエリアから第2のエリアの中に移動するとき、入口障壁の可動障壁は、第1のエリアのレールシステム上に配置されたバーであり得、第2のエリアの可動障壁は、仕切りの開口部を封鎖するように配置されたゲートであり得る。ゲートは、レールシステム上または仕切り上に配置され得る。車両は、入口障壁における開放しているバーを通して車両囲いに進入する。車両が、車両囲いの内側にあるとき、入口障壁のバーが、閉鎖する。出口障壁は、入口障壁が閉鎖されているときのみ、開放され得る。したがって、システムが、入口障壁が閉鎖されたことを登録すると、システムは、出口障壁が開放されることを可能にする。出口障壁のゲートが、開放し、車両が、車両囲いを通過し、第2のエリアの中に進入することを可能にされる。システムは、車両が第2のエリアから第1のエリアに移動するときにも、反対方向に稼働する。この場合、ゲートが、開放し、車両囲いの中への車両の通過を可能にする。ゲートは、車両が車両囲いの内側にあるとき、閉鎖する。システムは、ゲートが閉鎖されたことを登録し、バーを開放し、車両が車両囲いから外に、第1のエリアの中に移動することを可能にする。
【0050】
車両囲いは、遠隔動作車両が第1のエリアから第2のエリアの中に移動しているとき、第2のエリア内(すなわち、点検エリア内)で作業している点検担当者を保護し得るように、第2のエリア側にも配置され得る。この場合、可動障壁は、第2のエリア内に位置するレールシステム上に配置され得る。ゲートは、入口障壁であり得、可動障壁は、出口障壁であり得る。
【0051】
車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間に位置する中間エリアを備え得、第1、第2、および中間エリアは、入口障壁または出口障壁の可動障壁によって閉鎖可能な開口部を備えている仕切りによって分離される。
【0052】
エリアは、第1のエリアと中間エリアとの間に、第1の仕切りが存在し、中間エリアと第2のエリアとの間に、第2の仕切りが存在するような、仕切りによって分離され得る。仕切りの各々は、第1のゲートを伴う第1の開口部と、第2のゲートを伴う第2の開口部を備え得る。
【0053】
車両が、第1のエリアから第2のエリアに移動しているとき、第1のゲートは、車両囲いの入口障壁であり得、第2のゲートは、出口障壁であり得る。第1のゲートは、開放し、車両が、第1の開口部を通して、車両囲いを画定する中間エリアの中に通過することを可能にする。第1のゲートは、閉鎖し、システムは、第2のゲートが開放されることを可能にする。第2のゲートは、開放し、車両が、第2の開口部を通して第2のエリアの中に進入することを可能にする。
【0054】
システムは、車両が、第2のエリアから第1のエリアに移動しているとき、それに応じて稼働する。この場合、第2のゲートは、入口障壁を成し、第1のゲートは、車両囲いの出口障壁を成すであろう。
【0055】
中間エリアは、アクティブ化時、車両停止区域内に位置している1つ以上の車両の電力を自動的に停止させる車両停止区域を備え得る。
【0056】
停止区域は、中間エリア内に位置するレールシステムの1つ以上のグリッドセルを備え得る。
【0057】
停止区域のアクティブ化は、入口障壁または出口障壁が開放された場合、停止区域内に位置している車両が自動的に停止させられるように、入口障壁または出口障壁の開放に伴って調整される。
【0058】
実施形態では、中間エリア内に位置する1つ以上のグリッドセルが、停止区域として定義され得、より好ましくは、中間エリア全体が、停止区域であり得る。したがって、システムは、停止区域内に位置する1つ以上の車両の電力が、第2のゲートが開放すると自動的に停止させられるように、かつ停止区域内に位置している車両が、人間オペレータによって第2の開口部を通して回収され得るように動作させられ得る。人間オペレータは、したがって、非意図的に移動する車両によって偶発的に衝突されるリスクを伴わず、中間エリア(車両囲い)に進入し、車両を回収し得る。
【0059】
センサが、入口障壁および出口障壁の可動障壁の位置を登録し、可動障壁を調整するために自動制御システムと通信するように配置され得る。
【0060】
センサは、障壁が開放しているときに係止または閉鎖を調整するために、および障壁が閉鎖されているときに係止解除または開放を調整するために、自動制御システムと通信し得る。
【0061】
センサは、レールシステム上または入口障壁および出口障壁の可動障壁に隣接する仕切り上に位置し得る。センサは、光の反射を検出する光学センサであり得る。可動ゲートを検出するための他または追加のセンサ、例えば、音響センサも、使用され得る。狭ビームを有するセンサは、より強力なピーク/トラフ信号を提供するために出力する必要があるであろう、信号に関して有利であり得る。
【0062】
入口障壁および出口障壁の可動障壁は、自動制御システムの使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成され得る。
【0063】
いくつかのシステムは、可動障壁が、手動で、すなわち、点検エリアゲート(可動障壁)が点検エリアに向かって開放されることを要求する。この場合、自動制御システムは、入口障壁が閉鎖されると、点検エリアゲートを係止解除する。ゲートは、次いで、点検エリアゲートを開放し、車両を回収する点検要員によって手動で開放され得る。車両は、点検要員が車両囲いの中に移動することに先立って、制御システムによって停止させられ得る。
【0064】
可動ゲートは、自動的にも開放され得、すなわち、保管グリッドエリアと中間エリアとの間に位置するメイングリッドエリアゲートは、自動的に開放可能かつ閉鎖可能なゲートであり得る。自動制御システムが、入口障壁が閉鎖されていることを登録すると、メイングリッドエリアゲートは、自動的に開放され得、車両は、保管グリッドエリアの中に移動し得る。
【0065】
本発明は、自動保管および回収システムの第1のエリアと第2のエリアとの間で複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つを移動させる方法も対象とする。システムは、第1のエリアと、第2のエリアとを備え、第1のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲いによって第2のエリアに連結され、車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための入口障壁と出口障壁とを備えている。
【0066】
入口障壁および出口障壁は、車両のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁は、入口障壁が出口障壁が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0067】
遠隔動作車両の動作は、入口障壁および出口障壁の開放、係止解除、閉鎖、および係止することと一緒に、中央コンピュータを備えている自動制御システムによって実行され得る。中央コンピュータは、
-第1のエリア上の遠隔動作車両を車両囲いの入口障壁に向かって移動させるステップと、
-出口障壁が閉鎖されていることが確認された後、入口障壁を開放するステップと、
-複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つを車両囲いの入口障壁を通して移動させるステップと、
-車両が車両囲い内にある間、入口障壁を閉鎖するステップと、
-入口障壁が閉鎖位置または係止位置にあることを確認するステップと、
-出口障壁を係止解除または開放するステップであって、出口障壁は、手動または自動的に開放され得る、ステップと、
-出口障壁を通して、第2のエリアの中に車両を移動させるステップと、
-出口障壁を閉鎖するステップと
を制御し、実行するように配置され得る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【0069】
【
図1】
図1は、従来技術自動保管および回収システムの骨格構造の斜視図である。
【
図2】
図2は、保管コンテナをその中に有保するための中心に配置された空洞を有する従来技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、保管コンテナを真下に有保するための片持ち梁を有する従来技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図4】
図4は、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するように配置された車両囲いの側面図である。
【
図6】
図6は、入口障壁または出口障壁の可動障壁のうちの一方が開放位置にある車両囲いの斜視図である。
【
図7】
図7は、別の角度からの
図6の実施形態の斜視図である。
【
図8】
図8は、物理的障壁を備えている車両囲いの側面図である。
【
図10】
図10は、入口障壁および出口障壁の可動障壁がエンクロージャである車両囲いの斜視図である。
【
図11】
図11は、中間エリアが第1のエリアと第2のエリアとの間に位置する際の車両囲いの斜視図である。
【
図14】
図14は、自動保管および回収システムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0071】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、
図1-3に関連して上で説明される従来技術骨格構造100に従って構築され、すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持されるいくつかの水平部材103に従って構築され、骨格構造100は、X方向およびY方向における第1の上側レールシステム108をさらに備えている。
【0072】
骨格構造100は、部材102、103間に提供される保管カラム105の形態にある保管区画をさらに備え、保管コンテナ106は、保管カラム105内にスタック107でスタック可能である。
【0073】
骨格構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨格構造が、
図1に開示されるものより大幅に広い、および/または、長い、および/または、深くあり得ることを理解されたい。例えば、骨格構造100は、700×700個より大きいカラムの水平範囲と、12個より大きいコンテナの保管深度とを有し得る。
【0074】
本発明による自動保管および回収システムの一実施形態が、ここで、
図4-13を参照してより詳細に議論されるであろう。
【0075】
図4は、第1のエリア11と、第2のエリア12とを備えているシステムの側面図を示す。第1のエリア11は、入口障壁13と、出口障壁14とを備えている車両囲い10によって、遠隔動作車両200、300の通過のために第2のエリア12に連結され、第1および第2のエリア11、12間の車両200、300の通過を調整する。
【0076】
入口障壁13および出口障壁14は、車両200、300の移動方向によって定義される。入口障壁および出口障壁13、14は、それが車両200、300の通過を可能にする開放位置と、車両200、300の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整される。
【0077】
図4では、車両200、300は、入口障壁および出口障壁13、14間、車両囲い10の保持区域内に位置する。第1のエリア11は、保管グリッドエリアであり得、第2のエリアは、車両200、300が点検および保守のために設置される点検エリアであり得る。車両囲い10は、それが点検エリア内で活動している作業者(図示せず)のための安全性を提供するように、自動保管および回収システムの点検エリア内に位置する。車両囲い10は、ゲート21である入口障壁と、可動障壁15である出口障壁14とを備え、点検エリアの中への車両200、300の通過を調整する。
【0078】
車両200、300が、点検エリアから保管グリッドエリアの中に移動しているとき、入口障壁13は、開放位置と閉鎖位置との間で上昇または降下させられ得る可動ブーム15を備え得、出口障壁14は、メイングリッドエリアと点検グリッドエリアとの間の仕切り17の開口部18内に配置される閉鎖可能なゲート21であり得る。
【0079】
2つの区域間にレールシステムの連結部分を提供することに加えて、車両囲い10も、第1のエリアおよび/または第2のエリア上に位置し得る。したがって、車両囲い10は、上で説明されるように、点検エリア上に位置し得、および/または、それは、保管グリッドエリア上に位置し得る。
【0080】
図5は、
図4のシステムの斜視図を示し、ここでは、入口障壁および出口障壁13、14の両方は、閉鎖されている。
【0081】
図6および7は、車両220、300が、車両囲い10の保持区域19からメイングリッドエリア(第1のエリア)11の中に移動し得るような、開放位置にある可動ブーム15を示す。
【0082】
入口障壁または出口障壁13、14は、可動障壁15を備え得る。可動障壁は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくともいずれか1つであり得る。可動障壁15は、レールシステム108上に配置され、レールシステム108に対して移動可能であり得る。
【0083】
第1のエリア11および第2のエリア12は、
図5-12に示されるように、仕切り17によって分離され得る。仕切り17は、遠隔動作車両200、300が通過することを可能にする開口部18と、開口部18を開閉するように構成されたゲート19とを備え得る。ゲート21は、車両囲い10の入口障壁13または出口障壁14であり得る。車両囲い10は、第1のエリア11または第2のエリア12において設置され得る。
【0084】
図8および9は、第1のエリア11と第2のエリア12との間に車両囲い10の保持区域19を生成するフェンス22を備えている車両囲い10を示す。車両囲い10は、入口障壁13が、出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整された入口障壁13と出口障壁14とを備えている。
【0085】
図10は、可動エンクロージャ15を備えている入口障壁または出口障壁13、14を示し、可動エンクロージャ15は、入口障壁または出口障壁13、14の開放位置と閉鎖位置との間で上昇可能または降下可能である。
【0086】
自動保管および回収システムは、遠隔動作車が、車両囲い10を介してエリア11、12間で移動し得るように、第1および第2のエリア11、12にわたって延びているレールシステム108を備えている。レールシステム108は、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、レールの各々は、水平面(P)内に配置された軌道110、111を備え、軌道110、111は、水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成する。
【0087】
車両囲い10は、入口障壁および出口障壁13、14間に1つ以上の遠隔動作車両200、300のための保持区域19を提供し、保持区域19は、長さおよび/または幅において1つ以上のグリッドセルである。
図10は、2つのグリッドセルを伴う保持区域19を示す一方、
図11は、16個のグリッドセルを伴う保持区域19を示す。本発明の範囲内では、保持区域のための任意のグリッドセルが、適用可能であり得る。
【0088】
保持区域19は、車両の駐車エリアまたは車両の充電エリアとしても使用され得る。
【0089】
図10-13に示されるように、保持区域19は、第1のエリアおよび第2のエリア11、12間に位置する中間エリア23であり得、第1、第2、および中間エリア11、12、23は、入口障壁または出口障壁13、14によって閉鎖可能な開口部を備えている仕切りによって分離される。
【0090】
中間エリアは、車両停止区域を備え得、車両停止区域は、アクティブ化時、車両停止区域内に位置している1つ以上の車両200、300の電力を自動的に停止させる。停止区域は、中間エリア23内の全てのグリッドセルを含み得るか、または、停止区域は、中間エリア23内の1つ以上のグリッドセルを含み得る。
【0091】
停止区域のアクティブ化は、入口障壁または出口障壁13、14の開放に伴って調整され得、停止区域内に位置している車両200、300は、入口障壁または出口障壁13、14が開放された場合、自動的に停止させられる。
【0092】
図12は、センサ20が、入口障壁および出口障壁13、14の可動障壁15の位置を読み取り、それを登録するように配置され得ることを示す。1つ以上のセンサ20は、入口障壁および出口障壁13、14を調整するために自動制御システム(図示せず)と通信する。入口障壁および出口障壁13、14は、自動制御システムの使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成され得る。
【0093】
図14は、コンテナ荷役車両レールシステム(その上で、コンテナ荷役車両200、300が動作する)と、送達レールシステム(その上で送達車両30が動作する)とを備えている自動保管および回収システムの側面図を示す。
【0094】
コンテナ荷役車両200、300が、第1および第2のエリア11、12間のレールシステム上で移動し得るように、第1のエリア11は、保管グリッドの上に位置するレールシステムを備えている倉庫エリアであり得、第2のエリア12は、第1のエリアに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得る。
【0095】
第1のエリア11は、複数の送達車両30が動作し、保管グリッドとコンテナアクセスステーションとの間で保管コンテナ106を輸送する送達レールシステムを備えている送達エリアであり得る。送達エリアは、保管および回収グリッド構造の最下階に位置し得る。第2のエリアは、送達レールシステムに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得るか、または、第2のエリアは、送達レールシステムに接続されるコンテナアクセスレールシステムを備えているコンテナアクセスエリアであり得る。
【0096】
車両囲いは、倉庫グリッドの上のコンテナ荷役車両レール平面(Pu)上に位置し得、および/または、車両囲いは、倉庫グリッドの下側部分に位置する水平な送達レール平面(PL)に位置し得る。
【0097】
第1のエリア11は、入口障壁13と出口障壁14とを備えている車両囲い10によって、複数の遠隔動作車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過のために第2のエリアに連結され、第1および第2のエリア11、12間の1つ以上の車両200、300の通過を調整し、入口障壁および出口障壁13、14は、車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両200、300、30の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0098】
第1のエリアおよび第2のエリアは、複数の遠隔動作車両200、300、30のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部18と、開口部20を開閉するように構成されたゲート21とを備えている仕切り17によって分離され得、ゲートは、車両囲い10の入口障壁13または出口障壁を成し得る。
【0099】
入口障壁および出口障壁13、14は、車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両200、300、30の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が、出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整される。
【0100】
前述の説明では、本発明による、自動保管および回収システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、システムおよびその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である例証的実施形態の種々の修正および変形例、およびシステムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0101】
【手続補正書】
【提出日】2022-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システムであって、前記自動保管および回収システムは、
複数の保管コンテナ(106)を垂直スタック(107)において保管するように構成された保管グリッド(104)と、
複数の遠隔動作車両(200、300、30)と、
レールと軌道とを備えているレールシステム(108)であって、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)は、それらの上で動作する、レールシステム(108)と
を備え、
前記自動保管および回収システムは、第1のエリア(11)と、第2のエリア(12)とを備え、前記第1のエリア(11)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲い(10)によって前記第2のエリアに連結され、前記車両囲い(10)は、前記第1および第2のエリア(11、12)間の前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を調整するための入口障壁(13)と出口障壁(14)とを備え、
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記車両(200、300、30)のうちの前記1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、前記入口障壁と出口障壁と(13、14)は、前記出口障壁(14)が閉鎖されたときのみ、前記入口障壁(13)が開放されることが可能であり、逆も同様であるように、調整される、自動保管および回収システム。
【請求項2】
前記車両囲い(10)の前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、各々が前記開放位置と前記閉鎖位置との間で移動可能である1つ以上の可動障壁(15)を備えている、請求項1に記載の自動保管および回収システム。
【請求項3】
前記1つ以上の可動障壁(15)は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくとも1つを備えている、請求項2に記載の自動保管および回収システム。
【請求項4】
前記1つ以上の可動障壁(15)は、前記レールシステム(108)上に配置され、前記レールシステム(108)に対して移動可能である、請求項2または3に記載の自動保管および回収システム。
【請求項5】
前記第1のエリア(11)および前記第2のエリア(12)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部(18)と、前記開口部(18)を開閉するように構成されたゲート(19)とを備えている仕切り(17)によって分離され、前記ゲート(18)は、前記車両囲い(10)の前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)である、請求項1-4のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項6】
前記レールシステム(108)は、前記第1および第2のエリア(11、12)にわたって延び、前記レールシステム(108)は、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、前記レールの各々は、水平面(P)内に配置された軌道(110、111)を備え、それらの軌道(110、111)は、前記水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成している、請求項1-5のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項7】
前記車両囲い(10)は、前記入口障壁と
前記出口障壁と(13、14)の間に、前記1つ以上の遠隔動作車両(200、300、30)のための保持区域(19)を提供し、前記保持区域(19)は、長さおよび/または幅において
少なくとも1つのグリッドセルである、請求項6に記載の自動保管および回収システム。
【請求項8】
前記保持区域(19)は、前記第1のエリア(11)と前記第2のエリア(12)との間に位置する中間エリア(23)であり、前記第1、第2、および中間エリア(11、12、23)は、前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)によって閉鎖可能な開口部(18)を備えている仕切り(17)によって分離されている、請求項7に記載の自動保管および回収システム。
【請求項9】
前記中間エリア(23)は、車両停止区域を備え、前記車両停止区域は、アクティブ化時、前記車両停止区域内に位置している前記1つ以上の車両(200、300)の電力を自動的に停止させる、請求項8に記載の自動保管および回収システム。
【請求項10】
前記停止区域の前記アクティブ化は、前記入口障壁または出口障壁(13、14)が開放された場合、前記停止区域内に位置している車両(200、300、30)が自動的に停止させられるように、前記入口障壁または出口障壁(13、14)の開放に伴って調整される、請求項9に記載の自動保管および回収システム。
【請求項11】
センサ(20)が、前記入口障壁および出口障壁(13、14)の位置を登録し、前記入口障壁および出口障壁(13、14)を調整するために自動制御システム(109)と通信するように配置されている、請求項1-10のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項12】
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記自動制御システム(109)の使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成されている、請求項11に記載の自動保管および回収システム。
【請求項13】
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの上方に位置しているレールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、1つ以上の車両(200、300)が保守および点検のために位置している点検レールシステムエリアである、請求項1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項14】
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの下方または保管グリッドの床面レベル上に位置している送達レールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、遠隔動作車両(30)上で輸送される保管コンテナ(106)内に保管されたイテムが人間オペレータまたはロボットオペレータによってアクセスされるアクセスレールエリアである、請求項1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項15】
請求項1に記載の自動保管および回収システムの第1のエリアと第2のエリアとの間で複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つを移動させる方法であって、中央コンピュータが、
-前記第1のエリア上の前記遠隔動作車両を前記車両囲いの前記入口障壁に向かって移動させるステップと、
-前記出口障壁が閉鎖されていることが確認された後、前記入口障壁を開放するステップと、
-前記複数の遠隔動作車両のうちの前記少なくとも1つを前記車両囲いの前記入口障壁を通して移動させるステップと、
-前記車両が前記車両囲い内にある間、前記入口障壁を閉鎖するステップと、
-前記入口障壁が前記閉鎖位置または係止位置にあることを確認するステップと、
-前記出口障壁を係止解除または開放するステップであって、前記出口障壁は、手動または自動的に開放可能である、ステップと、
-前記出口障壁を通して、前記第2のエリアの中に車両を移動させるステップと、
-前記出口障壁を閉鎖するステップと
を制御し、実行するように配置されている、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のエリアと第2のエリアとを備えている自動保管および回収システムに関し、第1のエリアは、入口障壁と出口障壁とを備えている車両囲いによって、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために第2のエリアに連結され、入口障壁と出口障壁とは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨格構造100を伴う典型的な従来技術自動保管および回収システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる従来技術コンテナ荷役車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、保管ボリュームとを備え、保管ボリュームは、直立部材102および水平部材103間に列に配置された保管カラム105を備えている。これらの保管カラム105では、ビンとしても知られている保管コンテナ106が、互いの上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば、押し出しアルミニウムプロファイルで作られ得る。
【0004】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるように動作させられ、保管コンテナ106を保管カラム105の上方で輸送するようにも動作させられる。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配置された平行レールの第1の組110と、平行レールの第2の組111とを備え、平行レールの第2の組111は、第1の方向Xに対して直角である第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するために、レールの第1の組110に対して直角に配置されている。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ荷役車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ荷役車両201、301は、保管カラム105の上方で横方向に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの上昇およびその中へのコンテナの降下中、保管コンテナを誘導するために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に、自立型である。
【0006】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ荷役車両201、301の横の移動を可能にする車輪の第1および第2の組201b、301b、201c、301cとを備えている。
図2および3では、各組における2つの車輪は、完全に見えている。車輪の第1の組201b、301bは、レールの第1の組110の2つの隣接するレールと係合するように配置され、車輪の第2の組201c、301cは、レールの第2の組111の2つの隣接するレールと係合するように配置される。車輪の組201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つは、昇降させられることができ、それによって、車輪の第1の組201b、301bおよび/または車輪の第2の組201c、301cは、どの時点においても、レールのそれぞれの組110、111と係合され得る。
【0007】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、それを保管カラム105の中に降下させるための昇降デバイス(図示せず)も備えている。昇降デバイスは、1つ以上の把持/係合デバイスを備え、1つ以上の把持/係合デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合され、その把持/係合デバイスは、車両201、301から降下させられることができ、それによって、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置は、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節されることができる。コンテナ荷役車両301の把持デバイスの一部が、
図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ荷役デバイス201の把持デバイスは、
図2において、車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、本願の目的のためにも、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等。
図1に開示される例示的従来技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1・・・nおよびY=1・・・nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、例として、かつ
図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言い得る。コンテナ荷役車両201、301は、層Z=0内を進行すると言い得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管ボリュームは、多くの場合、グリッド104と称されており、このグリッド内の可能な保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術コンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取り、積むための保管区画または空間を備えている。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(特許文献1)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配置されている、空洞を備え得る。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴うコンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容も、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(特許文献2)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の横範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴うエリアを覆う占有エリアを有し得る。本明細書で使用される用語「横」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、保管カラム105によって画定される横面積より大きい占有エリアを有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が走行する溝を伴うレールを備えている。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱線を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に、軌道として知られている。各レールは、1つの軌道を備え得るか、または、各レールは、2つの平行な軌道を備え得る。
【0015】
第WO2018146304号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備えているレールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、そのような特殊目的カラムであり、保管コンテナ106を荷下ろしする、および/または積み込みするためにコンテナ荷役車両201、301によって使用され、それによって、保管コンテナ106は、アクセスステーション(図示せず)に輸送されることができ、アクセスステーションにおいて、保管コンテナ106は、骨格構造100の外側からアクセスされ、または、骨格構造100の内外に移送され得る。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である任意の方向にあり得る。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込みされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送され得る。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送向きを有する保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を荷下ろしし得る専用の荷下ろしポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込みし得る専用の積み込みポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられたピッキングステーションまたは備蓄ステーションであり得る。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションにおいて、保管コンテナ106は、通常、自動保管および回収システム1から除去されないが、アクセスされると、再度、骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動保管および回収システムに)、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するために、ポートも、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う昇降デバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するように配置され得る。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管された保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つが、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを荷下ろしポートカラム119に輸送するように命令される。この動作は、コンテナ荷役車両201、301を標的保管コンテナ106が位置付けられた保管カラム105の上方の場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を荷下ろしポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する場合、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が標的保管コンテナ106の上方に位置付けられている場合、動作は、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられた保管コンテナを一時的に移動させることも伴う。時として、当技術分野内では「採掘」と称される、このステップは、続いて、標的保管コンテナを荷下ろしポートカラム119に輸送するために使用される、同じコンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施され得る。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、保管コンテナ106を保管カラム105から一時的に除去するタスクに特に専用のコンテナ荷役車両201、301を有し得る。標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナ106は、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナ106は、代替として、他の保管カラム105に再配置され得る。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、保管コンテナ106を積み込みポートカラム120から積み込みし、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。スタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられた任意の保管コンテナ106が除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナ106は、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下させられるか、または、他の保管カラム105に再配置され得る。
【0024】
自動保管および回収システム1を監視および制御するために、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両201、301が互いに衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内のそれぞれの保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御するために、自動保管および回収システム1は、制御システム500を備え、制御システム500は、典型的に、コンピュータ化され、典型的に、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている。
【0025】
自動保管および回収システムは、別個のエリアを備え、別個のエリアは、レールと軌道とを備え、保管エリアに接続され、それによって、遠隔動作車両が、エリア間で移動し得る。エリアは、分離壁またはフェンスによって分離され得る。別個のエリアは、例えば、車両が人間点検要員によって実施される保守および点検のために設置される点検エリア、または、保管コンテナ内に保管されたイテムが人間オペレータまたはロボットオペレータによってアクセスされ得るピッキングエリアであり得る。
【0026】
本発明の目的は、遠隔動作車両が自動保管および回収システムの異なるエリア間で移動しているとき、自動倉庫グリッドの作業者および機器のための安全な配置を提供することである。
本発明の目的は、遠隔動作車両が、1つのレールシステムから別のレールシステムに制御されていない状態で移動することを防止することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2015/193278号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は、自動保管および回収システムであって、複数の保管コンテナを垂直スタックにおいて保管するように構成された保管グリッドと、複数の遠隔動作車両と、複数の遠隔動作車両が動作するレールと軌道とを備えているレールシステムとを備えている自動保管および回収システムを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
自動保管および回収システムは、第1のエリアと、第2のエリアとを備え、第1のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲いによって第2のエリアに連結され、車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための入口障壁と出口障壁とを備えている。
【0030】
入口障壁および出口障壁は、車両のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁は、入口障壁が出口障壁が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0031】
遠隔動作車両は、コンテナの輸送のためのコンテナ荷役車両または送達車両であり得る。遠隔動作車両は、自動倉庫グリッドの異なるレベルにおけるレール上で動作し得る。
【0032】
遠隔動作車両(コンテナ荷役車両)が、第1のエリアと第2のエリアとの間のレールシステム上で移動し得るように、第1のエリアは、コンテナ荷役車両が動作する保管グリッドの上に位置するレールシステムを備えている倉庫エリアであり得、第2のエリアは、第1のエリアに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得る。
【0033】
第1のエリアは、複数の送達車両が保管グリッドとコンテナアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するように動作する送達レールシステムを備えている送達エリアであり得る。送達エリアは、保管および回収グリッド構造のより低い階に位置し得る。第2のエリアは、送達レールシステムに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得るか、または、第2のエリアは、送達レールシステムに接続されるコンテナアクセスレールシステムを備えているコンテナアクセスエリアであり得る。
【0034】
第1および第2のエリアは、自動保管および回収システムの他のエリアも含み得る。エリアは、点検エリア、メイングリッドエリア、送達レールエリア、生産エリア、輸送エリア、駐車エリア、充電エリア等のある目的のために専用の自動保管および回収システムの場所であり得る。
【0035】
車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の遠隔動作車両の通過のために配置される。車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための1つ以上の入口障壁と1つ以上の出口障壁とを備えている。
【0036】
車両囲いの入口障壁および出口障壁は、車両囲いを通した1つ以上の車両の通過を調整するように構成されている1つ以上の物理的障壁を備え得る。
【0037】
物理的障壁は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくともいずれか1つであり得る。
【0038】
用語「入口障壁」および「出口障壁」は、障壁を一方向の進行において説明するために使用されている。車両は、当然ながら、また、車両囲いを通してそれらの元のエリアに戻り、その間、出口障壁を通過し、次いで、入口障壁を逆の順序において通過し得る。したがって、車両囲いは、双方向交通のために使用され得る。
【0039】
1つ以上の物理的障壁は、レールシステム上に配置され、レールシステムに対して移動可能である1つ以上の可動障壁を備え得る。可動障壁は、車両囲いの入口開口部または出口開口部を封鎖するように適合され、可動障壁が開口部を通した車両囲いの内外への1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置と、可動障壁が開口部を通した車両囲いの内外への1つ以上の車両の通過を可能にする開放位置との間で移動可能であり得る。
【0040】
1つ以上の可動障壁は、開放位置と閉鎖位置との間でレールシステムに対してスライド、旋回、または上昇/降下し得るように、レールシステムに接続され得る。
【0041】
1つ以上の可動障壁は、ポート、バー、構造物、ドア、エンクロージャ、バンド、ループ、抑制物、パネル、留め具等、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0042】
1つ以上の可動障壁は、レールシステム上で移動する点検車両上または遠隔動作車両上に配置され得る。したがって、車両囲いは、入口障壁および/または出口障壁が、完全または部分的に車両上に統合される点検車両または遠隔動作車両を備え得る。より具体的に、入口障壁および/または出口障壁の可動障壁は、点検車両または遠隔動作車両上に配置され得る。
【0043】
可動障壁は、点検車両および/または遠隔動作車両のシャーシ上に配置され得、車両のシャーシに対して移動可能であり得る。可動障壁は、バー、ポート、構造物、ドア等のうちの少なくともいずれか1つであり得る。可動障壁は、開放位置と閉鎖位置との間で車両に対してスライド、上昇、降下、傾転、または旋回され得る。
【0044】
可動障壁は、遠隔動作車両自体も備え得る。
【0045】
自動保管および回収システムのレールシステムは、第1および第2のエリアにわたって延び得る。レールシステムは、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、レールの各々は、水平面(P)内に配置された平行な軌道を備え、それらの平行な軌道は、水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成し得る。1つ以上の遠隔動作車両は、第1のエリアと第2のエリアとの間でレールシステムの軌道上で移動し得る。
【0046】
水平面(P)は、倉庫グリッドの上のコンテナ荷役車両レール平面(Pu)であり得、および/または、水平面(P)は、倉庫グリッドの下側部分に位置する送達レール平面(PL)であり得る。
【0047】
第1のエリアおよび第2のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部と、開口部を開閉するように構成されたゲートとを備えている仕切りによって分離され得、ゲートは、車両囲いの入口障壁または出口障壁を成し得る。
【0048】
仕切りは、エリアを分離するために配置された物理的障壁であり得る。仕切りは、壁またはフェンス、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0049】
第1のエリアから第2のエリアの中に移動するとき、入口障壁の可動障壁は、第1のエリアのレールシステム上に配置されたバーであり得、第2のエリアの可動障壁は、仕切りの開口部を封鎖するように配置されたゲートであり得る。ゲートは、レールシステム上または仕切り上に配置され得る。車両は、入口障壁における開放しているバーを通して車両囲いに進入する。車両が、車両囲いの内側にあるとき、入口障壁のバーが、閉鎖する。出口障壁は、入口障壁が閉鎖されているときのみ、開放され得る。したがって、システムが、入口障壁が閉鎖されたことを登録すると、システムは、出口障壁が開放されることを可能にする。出口障壁のゲートが、開放し、車両が、車両囲いを通過し、第2のエリアの中に進入することを可能にされる。システムは、車両が第2のエリアから第1のエリアに移動するときにも、反対方向に稼働する。この場合、ゲートが、開放し、車両囲いの中への車両の通過を可能にする。ゲートは、車両が車両囲いの内側にあるとき、閉鎖する。システムは、ゲートが閉鎖されたことを登録し、バーを開放し、車両が車両囲いから外に、第1のエリアの中に移動することを可能にする。
【0050】
車両囲いは、遠隔動作車両が第1のエリアから第2のエリアの中に移動しているとき、第2のエリア内(すなわち、点検エリア内)で作業している点検担当者を保護し得るように、第2のエリア側にも配置され得る。この場合、可動障壁は、第2のエリア内に位置するレールシステム上に配置され得る。ゲートは、入口障壁であり得、可動障壁は、出口障壁であり得る。
【0051】
車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間に位置する中間エリアを備え得、第1、第2、および中間エリアは、入口障壁または出口障壁の可動障壁によって閉鎖可能な開口部を備えている仕切りによって分離される。
【0052】
エリアは、第1のエリアと中間エリアとの間に、第1の仕切りが存在し、中間エリアと第2のエリアとの間に、第2の仕切りが存在するような、仕切りによって分離され得る。仕切りは、第1のゲートを伴う第1の開口部と、第2のゲートを伴う第2の開口部を備え得る。
【0053】
車両が、第1のエリアから第2のエリアに移動しているとき、第1のゲートは、車両囲いの入口障壁であり得、第2のゲートは、出口障壁であり得る。第1のゲートは、開放し、車両が、第1の開口部を通して、車両囲いを画定する中間エリアの中に通過することを可能にする。第1のゲートは、閉鎖し、システムは、第2のゲートが開放されることを可能にする。第2のゲートは、開放し、車両が、第2の開口部を通して第2のエリアの中に進入することを可能にする。
【0054】
システムは、車両が、第2のエリアから第1のエリアに移動しているとき、類似的に稼働する。この場合、第2のゲートは、入口障壁を成し、第1のゲートは、車両囲いの出口障壁を成すであろう。
【0055】
中間エリアは、アクティブ化時、車両停止区域内に位置している1つ以上の車両の電力を自動的に停止させる車両停止区域を備え得る。
【0056】
停止区域は、中間エリア内に位置するレールシステムの1つ以上のグリッドセルを備え得る。
【0057】
停止区域のアクティブ化は、入口障壁または出口障壁が開放された場合、停止区域内に位置している車両が自動的に停止させられるように、入口障壁または出口障壁の開放に伴って調整される。
【0058】
実施形態では、中間エリア内に位置する1つ以上のグリッドセルが、停止区域として定義され得、より好ましくは、中間エリア全体が、停止区域であり得る。したがって、システムは、停止区域内に位置する1つ以上の車両の電力が、第2のゲートが開放すると自動的に停止させられるように、かつ停止区域内に位置している車両が、人間オペレータによって第2の開口部を通して回収され得るように動作させられ得る。人間オペレータは、したがって、非意図的に移動する車両によって偶発的に衝突されるリスクを伴わず、中間エリア(車両囲い)に進入し、車両を回収し得る。
【0059】
センサが、入口障壁および出口障壁の可動障壁の位置を登録し、可動障壁を調整するために自動制御システムと通信するように配置され得る。
【0060】
センサは、障壁が開放しているときに係止または閉鎖を調整するために、および障壁が閉鎖されているときに係止解除または開放を調整するために、自動制御システムと通信し得る。
【0061】
センサは、レールシステム上または入口障壁および出口障壁の可動障壁に隣接する仕切り上に位置し得る。センサは、光の反射を検出する光学センサであり得る。可動ゲートを検出するための他または追加のセンサ、例えば、音響センサも、使用され得る。狭ビームを有するセンサは、より強力なピーク/トラフ信号を提供するために出力する必要があるであろう、信号に関して有利であり得る。
【0062】
入口障壁および出口障壁の可動障壁は、自動制御システムの使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成され得る。
【0063】
いくつかのシステムは、可動障壁が、手動で、すなわち、点検エリアゲート(可動障壁)が点検エリアに向かって開放されることを要求する。この場合、自動制御システムは、入口障壁が閉鎖されると、点検エリアゲートを係止解除する。ゲートは、次いで、点検エリアゲートを開放し、車両を回収する点検要員によって手動で開放され得る。車両は、点検要員が車両囲いの中に移動することに先立って、制御システムによって停止させられ得る。
【0064】
可動ゲートは、自動的にも開放され得、すなわち、保管グリッドエリアと中間エリアとの間に位置するメイングリッドエリアゲートは、自動的に開放可能かつ閉鎖可能なゲートであり得る。自動制御システムが、入口障壁が閉鎖されていることを登録すると、メイングリッドエリアゲートは、自動的に開放され得、車両は、保管グリッドエリアの中に移動し得る。
【0065】
本発明は、自動保管および回収システムの第1のエリアと第2のエリアとの間で複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つを移動させる方法も対象とする。システムは、第1のエリアと、第2のエリアとを備え、第1のエリアは、複数の遠隔動作車両のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲いによって第2のエリアに連結され、車両囲いは、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するための入口障壁と出口障壁とを備えている。
【0066】
入口障壁および出口障壁は、車両のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁は、入口障壁が出口障壁が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0067】
遠隔動作車両の動作は、入口障壁および出口障壁の開放、係止解除、閉鎖、および係止することと一緒に、中央コンピュータを備えている自動制御システムによって実行され得る。中央コンピュータは、
-第1のエリア上の遠隔動作車両を車両囲いの入口障壁に向かって移動させるステップと、
-出口障壁が閉鎖されていることが確認された後、入口障壁を開放するステップと、
-複数の遠隔動作車両のうちの少なくとも1つを車両囲いの入口障壁を通して移動させるステップと、
-車両が車両囲い内にある間、入口障壁を閉鎖するステップと、
-入口障壁が閉鎖位置または係止位置にあることを確認するステップと、
-出口障壁を係止解除または開放するステップであって、出口障壁は、手動または自動的に開放され得る、ステップと、
-出口障壁を通して、第2のエリアの中に車両を移動させるステップと、
-出口障壁を閉鎖するステップと
を制御し、実行するように配置され得る。
本発明はさらに、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動保管および回収システムであって、前記自動保管および回収システムは、
複数の保管コンテナ(106)を垂直スタック(107)において保管するように構成された保管グリッド(104)と、
複数の遠隔動作車両(200、300、30)と、
レールと軌道とを備えているレールシステム(108)であって、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)は、それらの上で動作する、レールシステム(108)と
を備え、
前記自動保管および回収システムは、第1のエリア(11)と、第2のエリア(12)とを備え、前記第1のエリア(11)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの1つ以上のものの通過のために、車両囲い(10)によって前記第2のエリアに連結され、前記車両囲い(10)は、前記第1および第2のエリア(11、12)間の前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を調整するための入口障壁(13)と出口障壁(14)とを備え、
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記車両(200、300、30)のうちの前記1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、前記1つ以上の車両(200、300、30)の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、前記入口障壁と出口障壁と(13、14)は、前記出口障壁(14)が閉鎖されたときのみ、前記入口障壁(13)が開放されることが可能であり、逆も同様であるように、調整される、自動保管および回収システム。
(項目2)
前記車両囲い(10)の前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、各々が前記開放位置と前記閉鎖位置との間で移動可能である1つ以上の可動障壁(15)を備えている、項目1に記載の自動保管および回収システム。
(項目3)
前記1つ以上の可動障壁(15)は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくとも1つを備えている、項目2に記載の自動保管および回収システム。
(項目4)
前記1つ以上の可動障壁(15)は、前記レールシステム(108)上に配置され、前記レールシステム(108)に対して移動可能である、項目2または3に記載の自動保管および回収システム。
(項目5)
前記第1のエリア(11)および前記第2のエリア(12)は、前記複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部(18)と、前記開口部(18)を開閉するように構成されたゲート(19)とを備えている仕切り(17)によって分離され、前記ゲート(18)は、前記車両囲い(10)の前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)である、項目1-4のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
(項目6)
前記レールシステム(108)は、前記第1および第2のエリア(11、12)にわたって延び、前記レールシステム(108)は、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、前記レールの各々は、水平面(P)内に配置された軌道(110、111)を備え、それらの軌道(110、111)は、前記水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成している、項目1-5のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
(項目7)
前記車両囲い(10)は、前記入口障壁と出口障壁と(13、14)の間に、前記1つ以上の遠隔動作車両(200、300、30)のための保持区域(19)を提供し、前記保持区域(19)は、長さおよび/または幅において1つ以上のグリッドセルである、項目6に記載の自動保管および回収システム。
(項目8)
前記保持区域(19)は、前記第1のエリア(11)と前記第2のエリア(12)との間に位置する中間エリア(23)であり、前記第1、第2、および中間エリア(11、12、23)は、前記入口障壁(13)または前記出口障壁(14)によって閉鎖可能な開口部(18)を備えている仕切り(17)によって分離されている、項目7に記載の自動保管および回収システム。
(項目9)
前記中間エリア(23)は、車両停止区域を備え、前記車両停止区域は、アクティブ化時、前記車両停止区域内に位置している前記1つ以上の車両(200、300)の電力を自動的に停止させる、項目8に記載の自動保管および回収システム。
(項目10)
前記停止区域の前記アクティブ化は、前記入口障壁または出口障壁(13、14)が開放された場合、前記停止区域内に位置している車両(200、300、30)が自動的に停止させられるように、前記入口障壁または出口障壁(13、14)の開放に伴って調整される、項目9に記載の自動保管および回収システム。
(項目11)
センサ(20)が、前記入口障壁および出口障壁(13、14)の位置を登録し、前記入口障壁および出口障壁(13、14)を調整するために自動制御システム(109)と通信するように配置されている、項目1-10のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
(項目12)
前記入口障壁および出口障壁(13、14)は、前記自動制御システム(109)の使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成されている、項目11に記載の自動保管および回収システム。
(項目13)
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの上方に位置しているレールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、1つ以上の車両(200、300)が保守および点検のために位置している点検レールシステムエリアである、項目1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
(項目14)
前記第1のエリア(11)は、保管グリッドの下方または保管グリッドの床面レベル上に位置している送達レールシステムエリアであり、前記第2のエリア(12)は、遠隔動作車両(30)上で輸送される保管コンテナ(106)内に保管されたイテムが人間オペレータまたはロボットオペレータによってアクセスされるアクセスレールエリアである、項目1-12のいずれか1項に記載の自動保管および回収システム。
(項目15)
項目1に記載の自動保管および回収システムの第1のエリアと第2のエリアとの間で複数の遠隔動作車両(200、300、30)のうちの少なくとも1つを移動させる方法であって、中央コンピュータが、
-前記第1のエリア上の前記遠隔動作車両を前記車両囲いの前記入口障壁に向かって移動させるステップと、
-前記出口障壁が閉鎖されていることが確認された後、前記入口障壁を開放するステップと、
-前記複数の遠隔動作車両のうちの前記少なくとも1つを前記車両囲いの前記入口障壁を通して移動させるステップと、
-前記車両が前記車両囲い内にある間、前記入口障壁を閉鎖するステップと、
-前記入口障壁が前記閉鎖位置または係止位置にあることを確認するステップと、
-前記出口障壁を係止解除または開放するステップであって、前記出口障壁は、手動または自動的に開放可能である、ステップと、
-前記出口障壁を通して、前記第2のエリアの中に車両を移動させるステップと、
-前記出口障壁を閉鎖するステップと
を制御し、実行するように配置されている、方法。
【図面の簡単な説明】
【0068】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【0069】
【
図1】
図1は、従来技術自動保管および回収システムの骨格構造の斜視図である。
【
図2】
図2は、保管コンテナをその中に有保するための中心に配置された空洞を有する従来技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、保管コンテナを真下に有保するための片持ち梁を有する従来技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図4】
図4は、第1のエリアと第2のエリアとの間の1つ以上の車両の通過を調整するように配置された車両囲いの側面図である。
【
図6】
図6は、入口障壁または出口障壁の可動障壁のうちの一方が開放位置にある車両囲いの斜視図である。
【
図7】
図7は、別の角度からの
図6の実施形態の斜視図である。
【
図8】
図8は、物理的障壁を備えている車両囲いの側面図である。
【
図10】
図10は、入口障壁および出口障壁の可動障壁がエンクロージャである車両囲いの斜視図である。
【
図11】
図11は、中間エリアが第1のエリアと第2のエリアとの間に位置する際の車両囲いの斜視図である。
【
図14】
図14は、自動保管および回収システムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0071】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、
図1-3に関連して上で説明される従来技術骨格構造100に従って構築され、すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持されるいくつかの水平部材103に従って構築され、骨格構造100は、X方向およびY方向における第1の上側レールシステム108をさらに備えている。
【0072】
骨格構造100は、部材102、103間に提供される保管カラム105の形態にある保管区画をさらに備え、保管コンテナ106は、保管カラム105内にスタック107でスタック可能である。
【0073】
骨格構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨格構造が、
図1に開示されるものより大幅に広い、および/または、長い、および/または、深くあり得ることを理解されたい。例えば、骨格構造100は、700×700個より大きいカラムの水平範囲と、12個より大きいコンテナの保管深度とを有し得る。
【0074】
本発明による自動保管および回収システムの一実施形態が、ここで、
図4-13を参照してより詳細に議論されるであろう。
【0075】
図4は、第1のエリア11と、第2のエリア12とを備えているシステムの側面図を示す。第1のエリア11は、入口障壁13と、出口障壁14とを備えている車両囲い10によって、遠隔動作車両200、300の通過のために第2のエリア12に連結され、第1および第2のエリア11、12間の車両200、300の通過を調整する。
【0076】
入口障壁13および出口障壁14は、車両200、300の移動方向によって定義される。入口障壁および出口障壁13、14は、それが車両200、300の通過を可能にする開放位置と、車両200、300の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整される。
【0077】
図4では、車両200、300は、入口障壁および出口障壁13、14間、車両囲い10の保持区域内に位置する。第1のエリア11は、保管グリッドエリアであり得、第2のエリアは、車両200、300が点検および保守のために設置される点検エリアであり得る。車両囲い10は、それが点検エリア内で活動している作業者(図示せず)のための安全性を提供するように、自動保管および回収システムの点検エリア内に位置する。車両囲い10は、ゲート21である入口障壁と、可動障壁15である出口障壁14とを備え、点検エリアの中への車両200、300の通過を調整する。
【0078】
車両200、300が、点検エリアから保管グリッドエリアの中に移動しているとき、入口障壁13は、開放位置と閉鎖位置との間で上昇または降下させられ得る可動ブーム15を備え得、出口障壁14は、メイングリッドエリアと点検グリッドエリアとの間の仕切り17の開口部18内に配置される閉鎖可能なゲート21であり得る。
【0079】
2つの区域間にレールシステムの連結部分を提供することに加えて、車両囲い10も、第1のエリアおよび/または第2のエリア上に位置し得る。したがって、車両囲い10は、上で説明されるように、点検エリア上に位置し得、および/または、それは、保管グリッドエリア上に位置し得る。
【0080】
図5は、
図4のシステムの斜視図を示し、ここでは、入口障壁および出口障壁13、14の両方は、閉鎖されている。
【0081】
図6および7は、車両220、300が、車両囲い10の保持区域19からメイングリッドエリア(第1のエリア)11の中に移動し得るような、開放位置にある可動ブーム15を示す。
【0082】
入口障壁または出口障壁13、14は、可動障壁15を備え得る。可動障壁は、バー、壁、ゲート、ポート、ドア、エンクロージャ、または構造物のうちの少なくともいずれか1つであり得る。可動障壁15は、レールシステム108上に配置され、レールシステム108に対して移動可能であり得る。
【0083】
第1のエリア11および第2のエリア12は、
図5-12に示されるように、仕切り17によって分離され得る。仕切り17は、遠隔動作車両200、300が通過することを可能にする開口部18と、開口部18を開閉するように構成されたゲート19とを備え得る。ゲート21は、車両囲い10の入口障壁13または出口障壁14であり得る。車両囲い10は、第1のエリア11または第2のエリア12において設置され得る。
【0084】
図8および9は、第1のエリア11と第2のエリア12との間に車両囲い10の保持区域19を生成するフェンス22を備えている車両囲い10を示す。車両囲い10は、入口障壁13が、出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整された入口障壁13と出口障壁14とを備えている。
【0085】
図10は、可動エンクロージャ15を備えている入口障壁または出口障壁13、14を示し、可動エンクロージャ15は、入口障壁または出口障壁13、14の開放位置と閉鎖位置との間で上昇
させられ、または降下
させられ得る。
【0086】
自動保管および回収システムは、遠隔動作車が、車両囲い10を介してエリア11、12間で移動し得るように、第1および第2のエリア11、12にわたって延びているレールシステム108を備えている。レールシステム108は、第1の方向(X)において配置された複数の第1のレールと、第2の方向(Y)において配置された第2のレールとを備え、レールの各々は、水平面(P)内に配置された軌道110、111を備え、軌道110、111は、水平面(P)内にグリッドセルのグリッドパターンを形成する。
【0087】
車両囲い10は、入口障壁および出口障壁13、14間に1つ以上の遠隔動作車両200、300のための保持区域19を提供し、保持区域
は、長さおよび/または幅において
少なくとも1つのグリッドセルである。
図10は、2つのグリッドセルを伴う保持区域19を示す一方、
図11は、16個のグリッドセルを伴う保持区域19を示す。本発明の範囲内では、保持区域のための任意のグリッドセルが、適用可能であり得る。
【0088】
保持区域19は、車両の駐車エリアまたは車両の充電エリアとしても使用され得る。
【0089】
図10-13に示されるように、保持区域19は、第1のエリアおよび第2のエリア11、12間に位置する中間エリア23であり得、第1、第2、および中間エリア11、12、23は、入口障壁または出口障壁13、14によって閉鎖可能な開口部を備えている仕切りによって分離される。
【0090】
中間エリアは、車両停止区域を備え得、車両停止区域は、アクティブ化時、車両停止区域内に位置している1つ以上の車両200、300の電力を自動的に停止させる。停止区域は、中間エリア23内の全てのグリッドセルを含み得るか、または、停止区域は、中間エリア23内の1つ以上のグリッドセルを含み得る。
【0091】
停止区域のアクティブ化は、入口障壁または出口障壁13、14の開放に伴って調整され得、停止区域内に位置している車両200、300は、入口障壁または出口障壁13、14が開放された場合、自動的に停止させられる。
【0092】
図12は、センサ20が、入口障壁および出口障壁13、14の可動障壁15の位置を読み取り、それを登録するように配置され得ることを示す。1つ以上のセンサ20は、入口障壁および出口障壁13、14を調整するために自動制御システム(図示せず)と通信する。入口障壁および出口障壁13、14は、自動制御システムの使用によって遠隔で係止、係止解除、開放、または閉鎖されるように構成され得る。
【0093】
図14は、コンテナ荷役車両レールシステム(その上で、コンテナ荷役車両200、300が動作する)と、送達レールシステム(その上で送達車両30が動作する)とを備えている自動保管および回収システムの側面図を示す。
【0094】
コンテナ荷役車両200、300が、第1および第2のエリア11、12間のレールシステム上で移動し得るように、第1のエリア11は、保管グリッドの上に位置するレールシステムを備えている倉庫エリアであり得、第2のエリア12は、第1のエリアに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得る。
【0095】
第1のエリア11は、複数の送達車両30が動作し、保管グリッドとコンテナアクセスステーションとの間で保管コンテナ106を輸送する送達レールシステムを備えている送達エリアであり得る。送達エリアは、保管および回収グリッド構造の最下階に位置し得る。第2のエリアは、送達レールシステムに接続される点検レールシステムを備えている点検エリアであり得るか、または、第2のエリアは、送達レールシステムに接続されるコンテナアクセスレールシステムを備えているコンテナアクセスエリアであり得る。
【0096】
車両囲いは、倉庫グリッドの上のコンテナ荷役車両レール平面(Pu)上に位置し得、および/または、車両囲いは、倉庫グリッドの下側部分に位置する水平な送達レール平面(PL)に位置し得る。
【0097】
第1のエリア11は、入口障壁13と出口障壁14とを備えている車両囲い10によって、複数の遠隔動作車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過のために第2のエリアに連結され、第1および第2のエリア11、12間の1つ以上の車両200、300の通過を調整し、入口障壁および出口障壁13、14は、車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両200、300、30の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆も同様であるように調整される。
【0098】
第1のエリアおよび第2のエリアは、複数の遠隔動作車両200、300、30のうちの少なくとも1つが通過することを可能にする開口部18と、開口部20を開閉するように構成されたゲート21とを備えている仕切り17によって分離され得、ゲートは、車両囲い10の入口障壁13または出口障壁を成し得る。
【0099】
入口障壁および出口障壁13、14は、車両200、300、30のうちの1つ以上のものの通過を可能にする開放位置と、1つ以上の車両200、300、30の通過を制限する閉鎖位置との間で移動可能であり、入口障壁および出口障壁13、14は、入口障壁13が、出口障壁14が閉鎖されたときのみ開放され、逆もまた同様であり得るように調整される。
【0100】
前述の説明では、本発明による、自動保管および回収システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、システムおよびその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である例証的実施形態の種々の修正および変形例、およびシステムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0101】
【国際調査報告】