(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-09
(54)【発明の名称】平坦さ機能要件を満たすフォトマスクブランクを仕上げるための目標トポグラフィマップの生成提供装置、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G03F 1/60 20120101AFI20221202BHJP
【FI】
G03F1/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519248
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 US2020051146
(87)【国際公開番号】W WO2021061477
(87)【国際公開日】2021-04-01
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】アロンシュテイン,デイヴィッド エル
(72)【発明者】
【氏名】ボールマン,キャサリン ニコル
(72)【発明者】
【氏名】リー,クリストファー アラン
【テーマコード(参考)】
2H195
【Fターム(参考)】
2H195BA10
2H195BB27
2H195BC28
2H195BD01
2H195CA23
(57)【要約】
フォトマスクブランクを仕上げるための目標トポグラフィマップを生成して提供する装置、システムおよび方法を開示する。方法は、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信する工程と、許容フォトマスクブランクの平坦さの機能仕様を受信する工程と、ブランクの第1および/または第2の主面について目標トポグラフィマップを生成する工程とを含み、目標トポグラフィマップは、材料を、第1および/または第2の主面から、第1および第2の主面が各機能仕様に合格する平坦さを実現するように除去する命令を提供する。除去される材料の量は、機能仕様を満たすのに必要な材料の削減を反映する。方法は、更に、仕上げ装置が、仕上げ技術を用いて材料を未完成フォトマスクブランクから除去することによって、フォトマスクブランクを目標トポグラフィマップに応じて変化させて、機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、目標トポグラフィマップを仕上げ装置に送信する工程を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕上げ装置(160)がフォトマスクブランク上で用いる目標トポグラフィマップの生成方法において、
未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータ(240)を、処理装置(202)によって受信する工程であって、該トポグラフィデータ(240)は、該未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび該未完成フォトマスクブランクの第2の主面を撮像したトポグラフィを含むものである工程と、
許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータ(244)を、前記処理装置(202)によって受信する工程と、
前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方についての前記目標トポグラフィマップを、前記トポグラフィデータ(240)および前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データ(244)に基づいて、前記処理装置(202)によって生成する工程であって、該目標トポグラフィマップは、該第1の主面および該第2の主面が平坦さの各該1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクの該第1の主面および該第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものであり、該除去される材料の量は、該1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである工程と、
前記仕上げ装置(160)が仕上げ技術を用いて、前記ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクから除去することによって、該未完成フォトマスクブランクに前記目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、該目標トポグラフィマップを該仕上げ装置(160)に前記処理装置(202)によって送信する工程と
を含む方法。
【請求項2】
前記目標トポグラフィマップを送信する工程の後に、
前記完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータ(240)を、前記処理装置(202)によって受信する工程と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータ(240)が平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかを、前記処理装置(202)によって決定する工程と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータが平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかに対応するデータ(240)、および、前記目標トポグラフィマップを記憶装置(206)に、前記処理装置(202)によって送信する工程と
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トポグラフィデータ(240)を、パラメータ空間の複数のパラメータに、前記処理装置(202)によって変換する工程を、
更に含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記目標トポグラフィマップを生成する工程は、
各前記1つ以上の機能仕様の勾配を、前記複数のパラメータについて、前記処理装置(202)によって決定する工程と、
前記パラメータ空間を前記勾配に関係する方向に、前記1つ以上の機能仕様を満たす状態を見出すまで、前記処理装置(202)によって横断する工程と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記状態と前記未完成フォトマスクブランクの現在の状態との差異を反映するように、前記処理装置(202)によって生成する工程と
を含むものである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記勾配を決定する工程は、前記複数のパラメータの各パラメータを系統的に変化させながら、前記1つ以上の機能仕様を繰り返して評価する工程を含むものである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記目標トポグラフィマップを生成する工程は、最適化アルゴリズムを用いて、該目標トポグラフィマップを生成する工程を含むものである、請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記目標トポグラフィマップは、前記未完成フォトマスクブランクの前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により、該未完成フォトマスクブランクが前記機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを含むものである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データ(244)は、特定のフォトマスクブランクの許容平坦さを決定する団体によって公表されたものである、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
フォトマスクブランク分析部(130)において、
処理装置(202)と、
1つ以上のプログラミング命令が記憶された非一時的なプロセッサ読取り可能な記憶媒体と
を含み、
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置(202)に、請求項1から8のいずれか1項に記載の処理を完了させるものであるフォトマスクブランク分析部。
【請求項10】
フォトマスクブランク処理システムにおいて、
測定装置(170)と、
仕上げ装置(160)と、
前記測定装置および前記仕上げ装置(160)と通信自在に接続されたフォトマスクブランク分析部(130)と
を含み、
前記フォトマスクブランク分析部(130)は、
未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータ(240)を前記測定装置(170)から受信し、該トポグラフィデータ(240)は、該未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび該未完成フォトマスクブランクの第2の主面の撮像トポグラフィを含むものであり、
許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータ(244)を、受信し、
前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、前記トポグラフィデータ(240)および前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データ(244)に基づいて生成し、該目標トポグラフィマップは、該第1の主面および該第2の主面が平坦さの各該1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクの該第1の主面および該第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものであり、該除去される材料の量は、該1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものであり、
前記目標トポグラフィマップを前記仕上げ装置(160)に送信し、該仕上げ装置(160)が仕上げ技術を用いて、前記ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクから除去することによって、該未完成フォトマスクブランクに該目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように構成されたものであるフォトマスクブランク処理システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、米国特許法第120条の下、2019年9月27日出願の米国仮特許出願第62/906,828号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、フォトマスクブランクが平坦さ機能仕様を満たすように、1つ以上の位置、および/または、フォトマスクブランクから除去すべき材料の1つ以上の量を決定する処理に関する。特に、本開示は、フォトマスクブランクのトポグラフィデータを分析し、1つ以上の特定の位置、および/または、除去すべき材料の1つ以上の特定の量を決定して、フォトマスクブランクが、材料を除去する時間および/または他のリソースの量を最小にする超紫外線(EUV)半導体フォトリソグラフィを対象とした特定の平坦さを有するようにする装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
フォトマスクをEUV半導体フォトリソグラフィ中に用いて、特徴物を半導体上に形成する。確実に、特徴物を適切に形成し、これらの特徴物の半導体上の位置を適切にするには、十分に平坦なフォトマスクブランクを有する必要がある。現在、確実に十分に平坦なフォトマスクブランクとするには、典型的には、フォトマスクブランクを研磨し、測定し(例えば、撮像し)、更に、十分に平坦かを決定するように評価し、このような研磨および撮像処理を、確実に十分に平坦なフォトマスクブランクとするまで必要な回数繰り返す反復的処理が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような反復的処理は、時間が掛かり、費用が高く、更に、リソースの負担になる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様A1において、仕上げ装置がフォトマスクブランク上で用いる目標トポグラフィマップの生成方法は、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを、処理装置によって受信する工程を含む。トポグラフィデータは、未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび未完成フォトマスクブランクの第2の主面を撮像したトポグラフィを含むものである。方法は、更に、許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、処理装置によって受信する工程を含む。方法は、更に、第1の主面および第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、トポグラフィデータおよび許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータに基づいて、処理装置によって生成する工程を含む。目標トポグラフィマップは、第1の主面および第2の主面が平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものである。除去される材料の量は、1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである。方法は、更に、仕上げ装置が仕上げ技術を用いて、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクから除去することによって、未完成フォトマスクブランクに目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、目標トポグラフィマップを仕上げ装置に処理装置によって送信する工程を含む。
【0006】
第2の態様A2は、第1の態様A1の方法を含み、更に、目標トポグラフィマップを送信する工程の後に、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータを、処理装置によって受信する工程と、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータが平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たすかを、処理装置によって決定する工程と、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータが平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たすかに対応するデータ、および、目標トポグラフィマップを記憶装置に、処理装置によって送信する工程とを含む。
【0007】
第3の態様A3は、第1の態様A1または第2の態様A2の方法を含み、更に、トポグラフィデータを、パラメータ空間の複数のパラメータに、処理装置によって変換する工程を
含む。
【0008】
第4の態様A4は、第3の態様A3の方法を含み、目標トポグラフィマップを生成する工程は、局所最適化アルゴリズムを用いて、目標トポグラフィマップを生成する工程を含むものである。
【0009】
第5の態様A5は、第4の態様A4の方法を含み、局所最適化アルゴリズムを用いる工程は、各1つ以上の機能仕様の勾配を、複数のパラメータについて、処理装置によって決定する工程と、パラメータ空間を勾配に関係する方向に、1つ以上の機能仕様を満たす状態を見出すまで、処理装置によって横断する工程と、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップがその状態と未完成フォトマスクブランクの現在の状態との差異を反映するように、処理装置によって生成する工程とを含むものである。
【0010】
第6の態様A6は、第5の態様A5の方法を含み、勾配を決定する工程は、複数のパラメータの各パラメータを系統的に変化させながら、1つ以上の機能仕様を繰り返して評価する工程を含むものである。
【0011】
第7の態様A7は、第1から第3の態様A1~A3のいずれか1つの方法を含み、目標トポグラフィマップを生成する工程は、最適化アルゴリズムを用いて、目標トポグラフィマップを生成する工程を含むものである。
【0012】
第8の態様A8は、第7の態様A7の方法を含み、最適化アルゴリズムを用いる工程は、第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースのルックアップを介して、処理装置によって決定する工程と、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルに対応するように、処理処置によって生成する工程とを含むものである。
【0013】
第9の態様A9は、第7の態様A7の方法を含み、最適化アルゴリズムを用いる工程は、適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置から、第1の主面および第2の主面の1つ以上の仕様を、処理装置によって受信する工程であって、最適合状態は、未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態である工程と、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが1つ以上の仕様に対応するように、処理装置によって生成する工程とを含むものである。
【0014】
第10の態様A10は、第1から第9の態様A1~A9のいずれか1つの方法を含み、目標トポグラフィマップは、未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により未完成フォトマスクブランクが機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを含むものである。
【0015】
第11の態様A11は、第10の態様A10の方法を含み、バッファは、除去を意図した材料と、特定の種類の仕上げ装置から実際に除去された材料との不一致を決定するように訓練されたマップ生成装置によって決定されるものである。
【0016】
第12の態様A12は、第1から第11の態様A1~A11のいずれか1つの方法を含み、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信する工程は、未完成フォトマスクブランクの状態を記述した1つ以上のポイントワイズパラメータを受信する工程を含むものである。
【0017】
第13の態様A13は、第1から第11の態様A1~A11のいずれか1つの方法を含み、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信する工程は、未完成フォトマスクブランクの有効領域に対応するドメインを含む2次元多項式に合う1つ以上の高さ測定値を含む1つ以上の多項式パラメータを受信する工程を含むものである。
【0018】
第14の態様A14は、第1から第11の態様A1~A11のいずれか1つの方法を含み、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信する工程は、未完成フォトマスクブランクの有効領域の各寸法に亘って周期的である正弦および余弦を含む複数の2次元多項式に合う1つ以上の高さ測定値を受信する工程を含むものである。
【0019】
第15の態様A15は、第1から第14の態様A1~A14のいずれか1つの方法を含み、トポグラフィデータを受信する工程は、トポグラフィデータを表面計測計から受信する工程を含むものである。
【0020】
第16の態様A16は、第1から第15の態様A1~A15のいずれか1つの方法を含み、許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータは、特定のフォトマスクブランクの許容平坦さを決定する団体によって公表されたものである。
【0021】
第17の態様A17において、フォトマスクブランク分析部は、処理装置と、1つ以上のプログラミング命令が記憶された非一時的なプロセッサ読取り可能な記憶媒体とを含む。プログラミング命令は、実行された時に、処理装置に、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信させ、トポグラフィデータは、未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび未完成フォトマスクブランクの第2の主面を撮像したトポグラフィを含むものである。更に、プログラミング命令は、実行された時に、処理装置に、許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、受信させる。更に、プログラミング命令は、実行された時に、処理装置に、第1の主面および第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、トポグラフィデータおよび許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータに基づいて生成させる。目標トポグラフィマップは、第1の主面および第2の主面が平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものである。除去される材料の量は、1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである。更に、プログラミング命令は、実行された時に、処理装置に、仕上げ装置が仕上げ技術を用いて、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクから除去することによって、未完成フォトマスクブランクに目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、目標トポグラフィマップを仕上げ装置に送信させる。
【0022】
第18の態様A18は、第17の態様A17のフォトマスクブランク分析部を含み、1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、更に、処理装置に、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータを、受信させ、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータが平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たすかを決定させ、完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータが平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たすかに対応するデータ、および、目標トポグラフィマップを、記憶装置に送信させる。
【0023】
第19の態様A19は、第17の態様A17または第18の態様A18のフォトマスクブランク分析部を含み、1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、更に、処理装置に、トポグラフィデータを、パラメータ空間の複数のパラメータに変換させる。
【0024】
第20の態様A20は、第19の態様A19のフォトマスクブランク分析部を含み、1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、更に、処理装置に、各1つ以上の機能仕様の勾配を、複数のパラメータについて決定させ、パラメータ空間を勾配に関係する方向に、1つ以上の機能仕様を満たす状態を見出すまで横断させ、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが状態と未完成フォトマスクブランクの現在の状態との差異を反映するように生成させる。
【0025】
第21の態様A21は、第17から第20の態様A17~A20のいずれか1つのフォトマスクブランク分析部を含み、1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、更に、処理装置に、第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースのルックアップを介して決定させ、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルに対応するように生成させる。
【0026】
第22の態様A22は、第17から第21の態様A17~A21のいずれか1つのフォトマスクブランク分析部を含み、1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、更に、処理装置に、適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置から、第1の主面および第2の主面の1つ以上の仕様を受信させ、最適合状態は、未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態であり、更に、処理装置に、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが1つ以上の仕様に対応するように生成させる。
【0027】
第23の態様A23は、第17から第22の態様A17~A22のいずれか1つのフォトマスクブランク分析部を含み、目標トポグラフィマップは、未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により未完成フォトマスクブランクが機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを含むものである。
【0028】
第24の態様A24は、第23の態様A23のフォトマスクブランク分析部を含み、バッファは、除去を意図した材料と、特定の種類の仕上げ装置から実際に除去された材料との不一致を決定するように訓練されたマップ生成装置によって決定されるものである。
【0029】
第25の態様A25において、フォトマスクブランク処理システムは、測定装置と、仕上げ装置と、測定装置および仕上げ装置と通信自在に接続されたフォトマスクブランク分析部とを含む。フォトマスクブランク分析部は、未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを測定装置から受信するように構成される。トポグラフィデータは、未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび未完成フォトマスクブランクの第2の主面の撮像トポグラフィを含むものである。フォトマスクブランク分析部は、更に、許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、受信するように構成される。フォトマスクブランク分析部は、更に、第1の主面および第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、トポグラフィデータおよび許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータに基づいて生成するように構成される。目標トポグラフィマップは、第1の主面および第2の主面が平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものである。除去される材料の量は、1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである。フォトマスクブランク分析部は、更に、目標トポグラフィマップを仕上げ装置に送信するように構成される。仕上げ装置は、仕上げ技術を用いて、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクから除去することによって、未完成フォトマスクブランクに目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現する。
【0030】
第26の態様A26は、第25の態様A25のシステムを含み、フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを含むデータベースサーバを、更に含む。
【0031】
第27の態様A27は、第25の態様A25のシステムを含み、フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースサーバを更に含む。
【0032】
第28の態様A28は、第27の態様A27のシステムを含み、フォトマスクブランク分析部は、更に、第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、複数の目標表面プロファイルのルックアップを介して決定し、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが第1の主面および第2の主面の各々の目標表面プロファイルに対応するように生成するように構成されたものである。
【0033】
第29の態様は、第25から第28の態様A25~A28のいずれか1つのシステムを含み、フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続されて、適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態である最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置を、更に含む。
【0034】
第30の態様A30は、第29の態様A29のシステムを含み、フォトマスクブランク分析部は、更に、第1の主面および第2の主面の1つ以上の仕様を、マップ生成装置から受信し、目標トポグラフィマップを、目標トポグラフィマップが1つ以上の仕様に対応するように生成するように構成されたものである。
【0035】
第31の態様A31は、第25から第28の態様A25~A28のいずれか1つのシステムを含み、フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、特定の種類の仕上げ装置から典型的に除去される、追加除去材料の量を決定するように訓練されたマップ生成装置を、
更に含む。
【0036】
第32の態様A32は、第25から第31の態様A25~A31のいずれか1つのシステムを含み、目標トポグラフィマップを生成する構成は、更に、情報を、マップ生成装置から受信する構成と、マップ生成装置から受信した情報に基づいて、未完成フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により未完成フォトマスクブランクが機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを有する目標トポグラフィマップを生成する構成とを含むものである。
【0037】
フォトマスクブランクを仕上げるためのマップを生成して提供する装置、システムおよび方法の更なる特徴および利点を、次の詳細な記載に示し、それは、部分的には、当業者には、その記載から明らかであるか、または、次の詳細な記載、請求項および添付の図面を含む本明細書に記載の実施形態を実施することによって分かるだろう。
【0038】
ここまでの概略的記載および次の詳細な記載の両方が、様々な実施形態を記載し、請求した主題の本質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図すると、理解すべきである。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解のために提供したものであり、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載の様々な実施形態を示し、明細書の記載と共に、請求した主題の原理および動作を説明する役割を果たす。
【0039】
図面に示した実施形態は、例であり、例示的性質のものであって、請求項によって画定される主題を限定することを意図しない。次の例示的実施形態の詳細な記載は、類似の構造物を類似の参照番号で示した添付の図面と共に読んだ時に理解されうる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による目標トポグラフィマップを生成して提供する例示的な装置およびシステムのネットワークを概略的に示す。
【
図2A】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態によるフォトマスクブランク分析部の例示的な内部ハードウェア要素を示すブロック図である。
【
図2B】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態によるフォトマスクブランク分析部のメモリ要素内に含まれる例示的な論理モジュールのブロック図である。
【
図2C】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態によるフォトマスクブランク分析部の記憶装置内に記憶された例示的データのブロック図である。
【
図3】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態によるフォトマスクブランクを仕上げるために、目標トポグラフィマップを生成して仕上げ装置に提供する例示的方法を概略的に示す流れ図である。
【
図4】フォトマスクブランク分析部が実行して、本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による目標トポグラフィマップを生成する例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図面を概して参照すると、本開示の実施形態は、フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間および/または他のリソースの量を最小にしながら、仕上げ装置が、フォトマスクブランクを1つ以上の機能仕様に応じて十分に平坦に仕上げるのに用いうる目標トポグラフィマップの生成装置、システムおよび方法に関する。つまり、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、未完成フォトマスクブランクのトポグラフィデータを受信し、未完成フォトマスクブランクが1つ以上の機能仕様を満たす特定の平坦さを実現するようにする目標トポグラフィマップを生成し、次に、目標トポグラフィマップを、材料を目標トポグラフィマップに応じて除去する仕上げ装置に送信して、完成フォトマスクブランクを実現する。
【0042】
フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間および/または他のリソースの量を改良する目標トポグラフィマップを生成した後に、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、目標トポグラフィマップに任意のバッファを加えうる。バッファは、研磨処理が1回の研磨反復後に未完成フォトマスクブランクを完成フォトマスクブランクに変形するのに成功する確率を高めるために、目標トポグラフィマップに、少量の追加の材料除去を加える。つまり、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、複数回の処理反復となるのを回避して、フォトマスクブランクを完成するのに必要な時間および/または他のリソースの量を最小にするように適合される。
【0043】
本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、概して、反復的処理を用いない。つまり、目標トポグラフィマップを用いた場合には、未完成フォトマスクブランクから完成フォトマスクブランクを実現するのに1回の材料除去処理のみを必要とする。したがって、フォトマスクブランクを完成するための反復処理に典型的に必要な時間および費用を回避する。
【0044】
半導体フォトリソグラフィは、半導体集積回路(IC)を製造する処理である。集積回路の例は、コンピュータの中央処理装置、コンピュータグラフィックスカードのグラフィックス処理装置、並びに、スマートフォン、スマートテレビ、および、広範囲の他の消費者および産業用電子機器を動作可能にする主要電子装置である。IC製造の標準的処理は、電磁スペクトルの紫外線部分の波長を有する光を用いる。いくつかの実施形態において、リソグラフィ処理は、約193ナノメートル(nm)の波長を有する光を用いうる(以下、「193nmリソグラフィ」)。ICは、ワイヤーと接続され、半導体基板上に生成された1つ以上の複雑なパターンのトランジスタを含みうる。いくつかのICは、1平方ミリメートル当たり数千万ものトランジスタを有し、トランジスタの密度が高いほど、速くエネルギー効率の高いICが可能になりうる。
【0045】
IC製造における1つの工程は、ICに生成すべきワイヤーおよびトランジスタに関係するパターンを含むフォトマスクに、紫外線を透過させる処理を含む。フォトマスク上のパターンは、ICに生成したいトランジスタより大きい。フォトマスク上のパターンは、ICに生成したいパターンの4から8倍でありうる。このような削減は、スキャナーシステムによって、露光中に完成されうる。フォトマスク生成前の物体は、そこに、望ましいパターンをエッチングしうる十分に平坦なフォトマスクブランクである。本開示は、フォトマスクブランクの製造、具体的には、フォトマスクブランクが、フォトリソグラフィにおいて成功して機能をするフォトマスクになるために何が「十分に平坦」を構成するかを含む。
【0046】
フォトマスクブランクは、材料製造会社がブールとして製造したガラスまたは結晶基板を用いて製作される。フォトマスクブランクは、ブールから切断されて、ブランク研磨会社が処理する。この処理は、例えば、「6025フォトマスクブランク」と称される6インチ(約15cm)×6インチ(約15cm)×0.25インチ(約0.64cm)のブランクなどの公称ブランク形状を生成する工程、次に、その主面(例えば、前面および後面)を、従来の、および/または、決定的研磨または仕上げと称されるものを用いて、要求された平坦さ、および/または、厚さ変化となるように研磨する工程を含む。フォトマスクブランクは、パターン形成で用いる薄膜およびフォトレジストで被膜される。いくつかのフォトマスクについて、薄膜は、クロム(Cr)層およびフォトレジスト層を含み、パターン形成後に、不透明領域およびクリア領域を生成しうる。EUVフォトマスクについて、例えば、40層のモリブデン(Mo)/ケイ素(Si)交互反射膜、ルテニウム(Ru)キャッピング層、吸収体層、および、フォトレジストなどの複合薄膜を用いうる。フォトマスクブランクは、電子ビーム描画具で露光されて、パターンが形成され、次に、現像、エッチング、検査、および、修復が行われ、このようにして、通称マスクショップと呼ばれる会社が仕上げたフォトマスクが生成される。IC自体は、通称ファブと呼ばれる設備において、スキャナーまたはステッパーと称される機械で(フォトマスクを用いて)製造される。
【0047】
193nmリソグラフィにおいて、平坦さの仕様は、フォトマスク表面上の最高地点から最低地点までのマスク表面に垂直な距離であるフォトマスクブランクの全表示振れ(TIR)が特定の範囲内でなければならないことである。193nmリソグラフィについて、厳しいフォトマスク平坦さ要件は、フォトマスクブランク表面の特定の部分領域に亘って、約100nm以上のTIRである。重要な点は、例えば、Tropel(登録商標)UltraFlat(商標)フォトマスク形状分析システム(Corning Tropel Corporation、Fairport、NY)などの表面計測計からの直接測定値を用いて、特定のフォトマスクを検査して、この平坦さの仕様範囲内で製造されたかを調べうることである。
【0048】
フォトマスク製造は、多くの他の形態の光学およびオプトメカニカル製造のように、反復的処理でありうる。フォトマスク製造において、概して従来の研磨と称される処理を用いた第1の工程の後に、フォトマスクブランクは、対応するTIR平坦さ仕様を満たさないままでありうる。最初に生成されたフォトマスクブランクから、フォトリソグラフィで用いるのに許容されるものにするために、(概して、決定的研磨と称される技術を用いた)1つ以上の更なる仕上げ工程を必要としうる。フォトマスクの平坦さを改良する処理は、次のように行われうる。(1)フォトマスクの既存の第1および第2の主面を、「Tropel」「UltraFlat」フォトマスク形状分析システム(Corning Tropel Corporation、Fairport、NY)などの器具を用いて測定する。(2)測定値を、許容フォトマスクブランクの仕様と比較する。(3)フォトマスクブランクを仕様範囲内にして使用可能にするために、材料を既存の前面および/または後面から除去する必要がありうるフォトマスクブランクの特定の領域のプランまたはマップ(例えば、目標トポグラフィマップ)を生成する。(4)目標トポグラフィマップを実行する試みは、材料をフォトマスクブランク表面から、磁気粘弾性流体仕上げ(MRF)またはイオンビームミリングなどの決定的仕上げ技術を用いて除去することで完了する。この処理は、不完全で、意図した表面の変形と実際の表面の変形の間にいくらかの差異がありうると理解すべきである。このために、許容フォトマスクブランク(例えば、平坦さの要件を満たすフォトマスクブランク)を実現する前に、工程(1)~(4)を1回以上繰り返す必要がありうる。
【0049】
「目標トポグラフィマップ」という用語は、それを決定的仕上げ技術で実行した場合に、フォトマスクブランクをフォトリソグラフィ利用で用いるのに許容されるものとするのにフォトマスクブランク表面に複数の変形があるので、一意に定義しうるものではないと理解すべきである。本開示は、フォトマスクブランクを、厚さ仕様を満たすようにするのに必要な時間および/またはリソースが最適化された(例えば、時間および/またはリソースの量を最小にする)目標トポグラフィマップを生成する装置、システムおよび方法を含む。
【0050】
EUVリソグラフィで用いるフォトマスクブランクの厚さ仕様は、193nmリソグラフィで用いるものより複雑でありうる。このようにより複雑になるのは、現在、EUVリソグラフィで用いる13.5nmの光は、レンズを用いる(例えば、屈折の法則を用いる)のではなく、ミラーを用いて(例えば、反射の法則を用いて)導かれ合焦され、ミラー系システムは、いくつかの複雑化要因を有しうるからである。例えば、EUVリソグラフィシステムは、193nmリソグラフィシステムが有するテレセントリック性を有さない。つまり、フォトリソグラフィ光学システムについて、画像拡大に亘って精密な画像配置および精密な制御が重要である。テレセントリック(具体的には、像空間テレセントリック、または、物空間と像空間の両方において両側テレセントリックのいずれか)である光学システムは、光学システムが合焦するように調節された場合も、光学システムが僅かにボケて作動する場合も、画像拡大倍率が変化しない特性を有する。テレセントリックではないEUVフォトリソグラフィシステムでは、公称合焦目標を実現することは更に重要であり、そうでないと、拡大倍率の変化も生じ、更に作業に好ましくないからである。EUVリソグラフィシステムが非テレセントリックであることは、フォトマスク性能が、リソグラフィシステムにおけるフォトマスクの位置および向きの影響を受け易いことを意味する。このように影響を受け易いことから、結果的に、正にマスクの非平坦性が、単なるTIR仕様を超えて、所定のフォトマスクを成功して用いうるかに関わる。他の例において、フォトマスクは、ピンチャックを用いた静電クランピング(ESC)を使用して、EUVフォトリソグラフィ走査システムに保持される。これは、フォトマスクブランクの平坦さの態様は、自然な自由状態の平坦さではなく、フォトマスクをスキャナーシステムのESCを介してクランプした時に生じる厚さ変化の態様であることを意味する。
【0051】
あるフォトリソグラフィ処理は、約7nmのサイズのトランジスタ特徴物を有しうる。そのような処理レベルを、「7nmノード」と称しうる。半導体フォトリソグラフィ業界では、7nmノードについてのEUVリソグラフィ処理を検討してきたので、本明細書に記載の因子(例えば、13.5nmの波長、7nmサイズのトランジスタ、および、リソグラフィシステムの非テレセントリック性)から、業界では、当初、フォトマスクブランクの仕様は、フォトマスクブランクの各主面についてフォトマスクブランクの厚さおよび形状を<20nmレベルのTIRに制御する必要があり、それは、これらの仕様に達するために概して必要な再仕上げを何度も反復するために時間およびリソースの大きな投資を必要とし、大量生産を行うには実質的なチャレンジとなると考えられた。しかしながら、このように7nmノードのEUVリソグラフィを導入するためにフォトマスク厚さ要件を厳しくし、次に、各新たなトランジスタサイズのノードには、更に厳しくするという方針は、必要な要素および器具の供給会社にとって、過度に面倒で、時間と費用が掛かる仕様につながるものだった。この単に要件を厳しくする方法は、半導体ICを製造するステッパーで得られる最適化自由度の利点を生かすものではなかった。つまり、多くの場合において、要件を厳しくすると、ブランク研磨会社の負担になり、ステッパーにおいて、その場で、最終的に必要がない精密さレベルを生じる。この状況から、業界において、ここでは、ステッパーにおいて、その場でのフォトマスクブランクの性能を評価する量である「機能仕様」へと転換する議論につながったが、それは、概して、器具供給会社が容易に評価しうる直接測定可能な量に容易にさかのぼりうるものではない。
【0052】
いくつかの実施形態において、フォトマスクブランク平坦さの1つ以上の(例えば、4つ(4)の)機能仕様を、EUVリソグラフィで用いうる。これらの1つ以上の機能仕様の量の目標値は、使用する走査システム、および、IC製造に必要な特徴物のサイズ(例えば、トランジスタのサイズ)に応じたものでありうる。このようにして、所定のフォトマスクブランクは、いくつかのIC利用について機能仕様の値を満足するが、他のIC利用については満足しないものでありうるもので、フォトマスクブランクは、EUVリソグラフィで各マスクを用いて実現しうる最小のトランジスタのサイズの一連の「クラス」に「グレード付けされ」うる。概して、より高いクラスの仕様を満たすフォトマスクブランクは、製造に、より長い時間および多くのリソースを使い、半導体リソグラフィ市場では、より高い価格で販売されうる。したがって、各異なるクラスで一貫したフォトマスクを生成する必要がある。
【0053】
本開示は、EUVフォトマスクブランクの平坦さの多数の機能仕様と最適化された目標トポグラフィマップとをつなぐアルゴリズムのクラスを含む。つまり、本開示の主なゴールは、製造中のフォトマスクの第1および第2の主面(例えば、前面および後面)を、平坦さ機能仕様を満たすように(例えば、決定的研磨処理を用いて)どのように変形しうるかという戦略である。フォトマスクの前面および後面を変形する各反復処理は、時間およびリソースを使うので、フォトマスクブランクが仕様を一旦満たすと、それに対する作業を続けるのは、フォトマスクブランク研磨会社の利益にならない。その点で、本明細書に記載の最適化された目標トポグラフィマップは、1回の改良周期後に、フォトマスクブランクが機能仕様を満たす尤度が高いものであり、実行に最小または最小近傍の時間および/またはリソースを必要とする目標トポグラフィマップを見出す。フォトマスクブランク研磨会社が用いる実際の決定的仕上げ技術および器具の知識を使って、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、意図した表面変形と決定的仕上げ処理中にフォトマスクブランクに生じうる実際の表面変形との間で生じうるギャップの範囲を補う現実的バッファを、目標トポグラフィマップに加えうる。目標トポグラフィマップを提供するのに用いるデータは、アダプティブモデリング(例えば、マルコフ連鎖またはカルマンフィルタリング)および/またはマシンラーニング(例えば、アダプティブラーニングモデル)の技術を用いて時間の経過と共に改良されうる。
【0054】
EUVリソグラフィで用いうるフォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の(例えば、4つの(4))機能仕様は、以下のオプトメカニカルモデルに依存しうる。(1)所定のフォトマスクブランクは、EUVスキャナーにおいて、ピン静電チャックで保持され、このクランピングまたは載置により、いかに歪みうるか。(2)フォトリソグラフィ処理中にスキャナーで用いる照射配置。(3)最適位置合わせ、および、合焦状態にするように、フォトマスクの位置および向きを調節する能力。(4)スキャナーシステムにおいて、フォトマスクブランクの非平坦さのいくつかの態様を部分的または完全に相殺する処理制御補正。平坦さ機能仕様の数値を推定する方法(例えば、コンピュータで走らせるプログラム)は全ての利害関係者に入手可能でありうるが、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、フォトマスクブランク研磨会社が、これらのオプトメカニカルモデルの「データマイニング」に人材およびリソースを自ら投資する必要なく、最適化された目標トポグラフィマップを特定する方法を提供する。
【0055】
ここで、図面を参照すると、
図1は、目標トポグラフィマップを生成して提供する装置およびシステムの例示的なネットワークを概略的に示し、概して参照符号110を付している。
図1に示すように、ネットワーク110は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、モバイル通信ネットワーク、公衆電話ネットワーク(PSTN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、大都市圏ネットワーク(MAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、および/または、他のネットワークなどの広域ネットワーク(WAN)を含みうる。ネットワーク110は、概して、例えば、計算装置、測定装置、仕上げ装置、および/または、これらの任意の装置の要素など、1つ以上のシステムおよび/または装置を電子的に接続するように構成されうる。例示的システムおよび/または装置は、ユーザ計算装置120、フォトマスクブランク分析部130、マップ生成装置140、データベースサーバ150、仕上げ装置160、および/または、測定装置170を含みうるが、それらに限定されない。
【0056】
ユーザ計算装置120は、概して、ユーザと、ネットワーク110に接続された他の要素との間のインターフェースとして用いうる。したがって、ユーザ計算装置120は、更に詳細に本明細書に記載するようにユーザから1つ以上の入力の受付け、または、ユーザへの情報提供など、1つ以上のユーザ向け機能を行うのに用いうる。したがって、ユーザ計算装置120は、少なくとも表示部、および/または、入力ハードウェアを含みうる。ネットワーク110に接続された他の装置(例えば、フォトマスクブランク分析部130、マップ生成装置140、データベースサーバ150、仕上げ装置160、および/または、測定装置170)の任意のものが、監督、更新、および/または、修正を必要とする場合には、ユーザ計算装置120は、望ましい監督、更新、および/または、修正を行うように構成されうる。ユーザ計算装置120は、データを、記憶装置に保存したデータコーパスに入力するのにも用いうる。例えば、ユーザ計算装置120は、ユーザが、フォトマスクブランクの主面からのトポグラフィデータに関する情報の提供、機能仕様に関する情報の提供、トポグラフィデータを見ること、および/または、機能仕様に関する情報を見ることなどを行えるようにするソフトウェアプログラミングなどを含みうる。
【0057】
フォトマスクブランク分析部130は、概して、1つ以上のソース(例えば、フォトマスクブランク分析部130、マップ生成装置140、データベースサーバ150、仕上げ装置160、および/または、測定装置170)からデータ受信、受信データの分析、データ生成、データ記憶、データにインデックス付与、データ検索、および/または、データの1つ以上の要素(例えば、ユーザ計算装置120、マップ生成装置140、データベースサーバ150、仕上げ装置160、および/または、測定装置170)への提供を行いうる。1つの特定の非限定的な例において、フォトマスクブランク分析部130は、トポグラフィデータを1つ以上のソースから受信し、1つ以上の機能仕様に対応するデータを1つ以上のソースから受信し、トポグラフィデータおよび機能仕様に対応するデータに応じた目標トポグラフィマップを生成し、更に、目標トポグラフィマップを1つ以上の行先に送信しうる。フォトマスクブランク分析部130、および、その動作を行うための様々な要素の動作に関する更なる詳細を、本明細書に更に詳細に記載する。
【0058】
マップ生成装置140は、概して、1つ以上の最適化および/またはマシンラーニングアルゴリズムが記憶されて、特に、フォトマスクブランク分析部130と共に本明細書に記載のように目標トポグラフィマップの決定、および/または、必要なバッファ量の決定などを行うように構成された計算装置(または、計算装置のネットワーク)である。マップ生成装置140が用いるマシンラーニングアルゴリズムは、本開示によって限定されるものではなく、概して、現在知られた、または、これから開発される任意のアルゴリズムであり、特に、目標トポグラフィマップを生成するのに用いうる予測モデルを生成するように特に適合されたものでありうる。つまり、マシンラーニングアルゴリズムは、教師ありラーニングアルゴリズム、教師なしラーニングアルゴリズム、半教師ありラーニングアルゴリズム、および、強化ラーニングアルゴリズムでありうる。マシンラーニングアルゴリズムの具体的な例は、限定するものではないが、最近傍アルゴリズム、ナイーブベイズアルゴリズム、決定木アルゴリズム、線形回帰アルゴリズム、サポートベクトルマシン、ニューラルネットワーク、クラスタリングアルゴリズム、アソシエーションルールラーニングアルゴリズム、Qラーニングアルゴリズム、時間的差分アルゴリズム、および、ディープ敵対的ネットワークを含みうる。マップ生成装置140が用いるマシンラーニングアルゴリズムの他の具体的な例は、概して理解されるものであり、本開示の範囲に含められる。
【0059】
データベースサーバ150は、概して、本明細書に記載のように目標トポグラフィマップを生成するために用いるデータの記憶部である。つまり、データベースサーバ150は、トポグラフィデータに関するデータ、および/または、機能仕様に関するデータなどを記憶する1つ以上の記憶装置を含みうる。データベースサーバ150は、ネットワーク110に接続された1つ以上の他の装置および/またはシステムがアクセスできるものでであり、必要に応じて、データを提供しうる。例えば、データベースサーバ150は、フォトマスクブランク分析部130、および/または、マップ生成装置140が更に詳細に本明細書に記載するように目標トポグラフィマップを生成するのに用いる機能仕様に関するデータを、フォトマスクブランク分析部130、および/または、マップ生成装置140に提供しうる。
【0060】
ユーザ計算装置120をパーソナルコンピュータとして、フォトマスクブランク分析部130、マップ生成装置140、および、データベースサーバ150を、各々、サーバとして図示しているが、これらは、非限定的な例であると理解すべきである。いくつかの実施形態において、任意の種類の計算装置(例えば、モバイル計算装置、パーソナルコンピュータ、サーバ、クラウド系ネットワーク装置など)、または、専用電子装置を、これらの要素の任意のものに用いうる。更に、
図1では、これらの計算装置を、各々、単一のハードウェアとして示しているが、これも例にすぎない。ユーザ計算装置120、フォトマスクブランク分析部130、マップ生成装置140、および、データベースサーバ150は、各々、複数のコンピュータ、サーバ、データベース、および/または、要素などを表しうる。
【0061】
仕上げ装置160は、概して、フォトマスクブランク分析部130が提供した目標トポグラフィマップに基づいて、材料をフォトマスクブランクから除去するように特に構成された装置である。仕上げ装置160は、それ以外の場合には、本開示によって限定されず、任意の仕上げ装置でありうる。いくつかの実施形態において、仕上げ装置160は、例えば、JEOL USA、Inc.(Peabody、MA)、および、Raith GmbH(Dortmund、Germany)から入手可能なものなどの電子ビームリソグラフィシステムでありうる。他の実施形態において、仕上げ装置160は、Zeeko Ltd.(Coalville、United Kingdom)から入手可能なものなどの超精密研磨装置でありうる。
【0062】
測定装置170は、フォトマスクブランクの精密平坦さ測定値を取得して、フォトマスクブランクの各主面(例えば、前面および後面)に対応するトポグラフィデータを生成するように特に構成された装置である。このトポグラフィデータは、フォトマスクブランク分析部130、および/または、マップ生成装置140が、本明細書に記載のように目標トポグラフィマップを生成するために用いうる。いくつかの実施形態において、測定装置170は、表面計測計でありうる。いくつかの実施形態において、測定装置170は、近垂直入射干渉測定などの干渉測定を用いて、フォトマスクブランクを測定しうる。測定装置170の例は、Corning Tropel Corporation(Fairport、NY)から入手可能な「Tropel」「UltraFlat」フォトマスク形状分析システムである。測定装置170の他の例は、ZYGO Verifire(商標)XLレーザ干渉計(Middlefield、CT)である。
【0063】
図1は、ネットワーク110を介して互いに通信自在に接続された様々なシステムおよび/または要素を示しているが、例にすぎない。いくつかの実施形態において、様々な要素は、直接接続を介して互いに通信自在に接続されうる。いくつかの実施形態において、様々な要素は、単一の装置へと統合されうる。1つの非限定的な例において、フォトマスクブランク分析部130および測定装置170は、特に、測定値を取得し、測定値を分析し、更に、目標トポグラフィマップを生成するように構成された単一の装置でありうる。他の非限定的な例において、フォトマスクブランク分析部130、仕上げ装置160、および、測定装置170は、特に、測定値を取得し、測定値を分析し、目標トポグラフィマップを生成し、更に、フォトマスクブランクを仕上げるように構成された単一の装置でありうる。更に他の非限定的な例において、フォトマスクブランク分析部130およびマップ生成装置140は、特に、目標トポグラフィマップを生成する時に、個々の装置間で通信を行わずに1つ以上のマシンラーニングアルゴリズムを適用するように構成された単一の装置でありうる。他の組合せも企図しており、それも、本開示の範囲に含められる。
【0064】
図2Aは、様々な実施形態により目標トポグラフィマップを生成するのに用いうるフォトマスクブランク分析部130の例示的な内部ハードウェア要素を概略的に示している。
図2Aに示したように、フォトマスクブランク分析部130は、処理装置202、非一時的なメモリ要素204、記憶装置206、および/または、ネットワークインターフェースハードウェア208を含みうる。バスなどのローカルインターフェース200は、様々な要素を相互接続しうる。
【0065】
コンピュータ処理装置(CPU)などの処理装置202は、フォトマスクブランク分析部130の中央処理装置であり、計算および論理演算を行って、プログラムを実行しうる。処理装置202は、それのみで、または、他の要素と共に、例示的な処理装置、計算装置、プロセッサ、または、それらの組合せである。処理装置202は、命令を(記憶装置206、および/または、非一時的なメモリ要素204などから)受信して実行するように構成された任意の処理要素を含みうる。
【0066】
非一時的なメモリ要素204は、揮発性、および/または、非揮発性のコンピュータ読取り可能媒体として構成されうるものであり、したがって、ランダムアクセスメモリ(SRAM、DRAM、および/または、他の種類のランダムアクセスメモリを含む)、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、レジスター、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、および/または、他の種類の記憶要素を含みうる。非一時的なメモリ要素204は、処理装置202によって実行された時に、処理装置202に、本明細書で
図3、4について記載した処理などの様々な処理を完了させる1つ以上のプログラミング命令を含みうる。
図2Aを更に参照すると、非一時的なメモリ要素204に記憶されたプログラミング命令は、複数のソフトウェア論理モジュールとして実施されうるもので、各論理モジュールは、更に詳細に
図2Bについて後述するように、1つ以上のタスクを完了するためのプログラミング命令を提供する。
【0067】
図2Aを更に参照すると、ネットワークインターフェースハードウェア208は、モデム、LANポート、無線フィディリティ(Wi‐Fi)カード、WiMaxカード、ロングタームエボリューション(LTE)カード、モバイル通信ハードウェア、および/または、他のネットワークおよび/または装置と通信する他のハードウェアなどの任意の有線または無線ネットワーキングハードウェアを含みうる。例えば、ネットワークインターフェースハードウェア208は、フォトマスクブランク分析部130と
図1に示したネットワーク110の(限定するものではないが)ユーザ計算装置120、マップ生成装置140、データベースサーバ150、仕上げ装置160、および/または、測定装置170などの他の要素との間で通信リンクを提供しうる。
【0068】
図2Aを更に参照すると、概して記憶媒体でありうる記憶装置206は、受信および/または生成したデータを記憶する1つ以上のデータ記憶部を含みうる。記憶装置206は、限定するものではないが、ハードディスクドライブ(HDD)、メモリ、および/または、取外し自在記憶部などを含む任意の物理的記憶媒体でありうる。記憶装置206をローカルデバイスとして示しているが、記憶装置206は、例えば、サーバ計算装置(例えば、
図1のデータベースサーバ150)などのリモート記憶装置でありうると理解すべきである。記憶装置206に記憶しうる例示的データを、
図2Cについて、次に記載する。
【0069】
いくつかの実施形態において、非一時的なメモリ要素204に記憶されたプログラム命令は、複数のソフトウェアモジュールとして実施しうるものであり、各モジュールは、1つ以上のタスクを完了するためのプログラミング命令を提供する。例えば、
図2Bは、本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による例示的な論理要素を記憶した非一時的なメモリ要素204を概略的に示している。
図2Bに示すように、非一時的なメモリ要素204は、例えば、オペレーティング論理220、データ受信論理222、変換論理224、送信論理226、トポグラフィ分析論理228、マップ生成論理230、マシンラーニング(ML)装置インターフェース論理232、および/または、勾配決定論理234(各々、例えば、コンピュータプログラム、ファームウェア、または、ハードウェアとして具現化しうる)などの様々な処理論理を記憶するように構成されうる。
【0070】
図2A、2Bを参照すると、オペレーティング論理220は、概して、オペレーティングシステムを提供するためのプログラミング命令、および/または、フォトマスクブランク分析部130の要素を管理するための他のプログラミング命令を含む。つまり、フォトマスクブランク分析部130の一般的オペレーションは、概して、オペレーティング論理220内に含まれるプログラミング命令に支配される。更に、本明細書に記載の様々な処理は、非一時的なメモリ要素204の他の論理モジュールの特定の1つ以上に帰するのではないという点で、そのような処理は、オペレーティング論理220内に含まれるプログラミングにより完了されうる。
【0071】
図2A、2Bを更に参照すると、データ受信論理222は、概して、本明細書に記載の様々な処理を行うのに用いるデータを取得するためのプログラミング命令を含む。つまり、データ受信論理222は、ネットワークインターフェースハードウェア208が、ネットワーク110に接続された要素の1つ以上(
図1)に接続して、そこからデータを取得するように、処理装置202に指示させるためのプログラミングを含みうる。
図2A、2Bを更に参照すると、データ受信論理は、例えば、トポグラフィデータ、1つ以上の機能仕様に対応するデータ、マシンラーニング処理の結果、生成したデータ、バッファに関するデータ、および/または、他のデータなどのデータを受信するように行われうる。したがって、データ受信論理222は、装置間の接続が確立されるのを考慮したプログラミング命令、データを記憶したデータ記憶部に要求するためのプロトコール、および/または、データのコピー、移動または読出しのための命令などを含みうる。したがって、データ受信論理222に応じて処理を行った結果、更に詳細に本明細書に記載するような様々な他の処理を完了するために、フォトマスクブランクのトポグラフィ、機能仕様、マシンラーニングの結果、および/または、バッファに関するデータおよび情報を入手可能である。
【0072】
変換論理224は、概して、データを1つの形式から他の形式に変換するためのプログラミング命令を含む。つまり、いくつかの実施形態において、データを、第1の形式から他の形式に変換して、特定の処理で使用可能にする必要がありうる。例えば、変換論理を用いて、フォトマスクブランクのトポグラフィデータを、パラメータ空間の複数のパラメータに変換して、パラメータを、更に詳細に本明細書に記載するように目標トポグラフィマップを生成するのに用いるようにしうる。
【0073】
送信論理226は、概して、データを1つ以上の外部要素に提供するためのプログラミング命令を含む。つまり、送信論理226は、ネットワークインターフェースハードウェア208がデータを、例えば、ネットワーク110(
図1)に接続された要素の1つ以上など、1つ以上の外部要素へ出力するように、処理装置202に指示させるためのプログラミングを含みうる。したがって、送信論理226は、装置間の接続を確立することを考慮したプログラミング命令、データ記憶部にアクセスするためのプロトコール、および/または、データのコピー、移動または読出しのための命令などを含みうる。特定の実施形態において、送信論理226は、仕上げ装置160が仕上げ技術を用いて、材料を目標トポグラフィマップによりフォトマスクブランクから除去して完成フォトマスクブランクを実現しうるように、ネットワークインターフェースハードウェア208が目標トポグラフィマップを仕上げ装置160(
図1)に出力するように、処理装置202に指示させるためのプログラミングを含む。
【0074】
図2A、2Bを更に参照すると、トポグラフィ分析論理228は、概して、フォトマスクブランクの主面の1つ以上の測定値をトポグラフィデータから決定する(例えば、フォトマスクブランクの主面の1つ以上の属性を決定、および/または、定量化する)ためのプログラミング命令を含む。つまり、トポグラフィ分析論理228は、処理装置202に、フォトマスクブランクの主面上に存在する1つ以上の山および/または1つ以上の谷の決定、1つ以上の山および/または1つ以上の谷の各々の高さの決定、最低地点の決定、並びに/若しくは、1つ以上の近似最低地点の決定などを行わせるためのプログラミングを含む。いくつかの実施形態において、最低地点の決定、および/または、1つ以上の近似最低地点の決定を用いて、更に詳細に本明細書に記載するように特定の平坦さを実現するために用いるべき地点を特定しうる。
【0075】
マップ生成論理230は、概して、マップ、特に、目標トポグラフィマップを生成するためのプログラミング命令を含む。つまり、マップ生成論理230は、目標トポグラフィマップが、材料をフォトマスクブランクの各主面から除去して特定の平坦さ(例えば、1つ以上の機能仕様を満たす平坦さ)を実現するための情報および/または命令を提供するように、処理装置202に、目標トポグラフィマップを、トポグラフィデータ、および、許容フォトマスクブランクの1つ以上の機能仕様に対応するデータに基づいて、生成させるためのプログラミング命令を含み、任意で追加のバッファを用いて、フォトマスクブランクが1回の決定的研磨反復後に平坦さ機能要件を実現する確率を高めるようにしうる。
【0076】
図1、2A、2Bを参照すると、ML装置インターフェース論理232は、概して、マップ生成装置140と直接通信するためのプログラミング命令を含む。つまり、ML装置インターフェース論理232は、ネットワークインターフェースハードウェア208がマップ生成装置140に接続して、データを送信および/または受信するように、処理装置202に指示させるためのプログラミングを含みうる。ML装置インターフェース論理232は、例えば、トポグラフィデータ、1つ以上の機能仕様に対応するデータ、マシンラーニング処理の結果、生成したデータ、バッファに関するデータ、および/または、他のデータなどのデータの送信および/または受信を行いうる。したがって、ML装置インターフェース論理232は、フォトマスクブランク分析部130とマップ生成装置140との接続が確立することを考慮したプログラミング命令、データを記憶したデータ記憶部に要求するためのプロトコール、および/または、データのコピー、移動または読出しのための命令などを含みうる。したがって、ML装置インターフェース論理232による処理の結果、更に詳細に本明細書に記載するように様々な他の処理を完了するためのマシンラーニング結果、および/または、バッファ範囲に関するデータおよび情報が入手可能である。
【0077】
図2A、2Bを再び参照すると、勾配決定論理234は、概して、一連の可能性のある目標トポグラフィマップを検討して、次にユーザに提供すべき実際の目標トポグラフィマップについての許容解を特定する手段として、全パラメータ(例えば、勾配)についての機能仕様の偏導関数を使う局所最適化法を用いるためのプログラミング命令を含む。局所最適化法において、勾配決定論理のプログラミング命令は、処理装置202に、トポグラフィデータのN次元パラメータ空間を通って勾配に関係する方向に、全機能仕様を満たすであろう第1の主面および第2の主面の新たな状態を見出すまで進むように指示する。理想的な目標トポグラフィマップは、フォトマスクブランク表面の新たな状態と現在の状態(例えば、フォトマスクブランクに仕上げ装置による仕上げ処理が行われる前の未完成の状態)との差でありうる。複数の機能仕様があり、それらの各々が全パラメータに対して勾配を有しうるので、実際に探索した方向は、各機能仕様の勾配に順に関係するか、または、これらの全勾配を単一の方向の探索に組み合わせたものでありうる。勾配は、数値的または分析的に計算しうる。数値的に計算する場合は、各パラメータまたは要素に順に小さい変化を系統的に導入しながら、機能仕様を繰り返して評価する。所定のパラメータについての機能仕様の偏導関数は、仕様の変化を、パラメータに系統的に導入した変化で割ったものである。分析的に計算する場合は、機能仕様の偏導関数は、表面パラメータについて、例えば、リバースモードアルゴリズム的微分を用いて評価される。
【0078】
図2Bに図示した論理モジュールは例示にすぎないと理解すべきである。したがって、本開示の範囲から逸脱することなく、更なる論理モジュール、または、より少ない論理モジュールを非一時的なメモリ要素204に記憶しうると理解すべきである。更に、いくつかの実施形態において、論理モジュールを単一の論理モジュールへと組み合わせるか、および/または、論理モジュールを、別々の論理モジュールへと分割しうる。
【0079】
図2Cは、本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態によるフォトマスクブランク分析部130(
図2A)の記憶装置(例えば、記憶装置206)に記憶された様々なデータを概略的に示すブロック図である。
図2Cに示すように、記憶装置206は、例えば、トポグラフィデータ240、パラメータ空間データ242、機能仕様データ244、生成したマップデータ246、および/または、MLデータ248を含みうる。
【0080】
図1、2Cを参照すると、トポグラフィデータ240は、概して、測定装置170が取得して、フォトマスクブランク分析部130に送信するデータである。しかしながら、本開示は、それに限定されない。例えば、トポグラフィデータ240は、フォトマスクブランク分析部130が、例えば、ユーザ計算装置120、および/または、データベースサーバ150など、1つ以上の他の要素から取得したデータでありうる。トポグラフィデータ240は、概して、画像、マップ、測定値、および/または、例えば、フォトマスクブランクの各主面の1つ以上の山および/または1つ以上の谷を決定するのに用いうる他の情報を含む。いくつかの実施形態において、トポグラフィデータ240は、例えば、「Tropel」「UltraFlat」フォトマスク形状分析システム(Corning Tropel Corporation、Fairport、NY)などの表面計測計を動作させた結果、生成されるデータでありうる。
【0081】
パラメータ空間データ242は、概して、トポグラフィデータ240を、パラメータ空間における複数のパラメータに変換した結果、生成したデータでありうる。つまり、パラメータ空間データ242は、更に詳細に本明細書に記載するように目標トポグラフィマップを、勾配を用いる局所最適化法を介して生成するために用いる情報を含む。
【0082】
機能仕様データ244は、概して、機能仕様に関するデータである。機能仕様は、多数で、複雑であるか、および/または、相互依存しうる因子が、いかに関心量に寄与するかを考慮する。一方、従来の仕様は、各関心量を別々に見る。機能仕様と従来の仕様の違いは、従来の仕様は、他の因子から可能性のある相乗効果および影響を考慮しないので、より限定的だという点である。EUVフォトマスクブランクの平坦さの機能仕様の具体的例について、機能仕様、および/または、機能仕様に関するデータの例示的記載は、「EUV Mask Specifications-Future Changes for Consideration」、John Zimmerman、Drew Chieda、Wouter Elings、Robert de Kruif、Hamid Joni、Leon Levasier、Eric Monkman、および、Jack van der Sanden、Photomask Japan 2019 Conference、Yokohama、Japan,2019年4月18日に示されており、その内容は、参照により、本明細書に組み込まれる。機能仕様と従来の平坦さの仕様の更なる分析および比較は、「Functional Flatness Impact Targets(Key Performance Indicators)for the High-Volume Manufacturing of EUV Photomask Blanks」、David Aronstein、Katherine Ballman、Christopher Lee、および、John Zimmerman、Proceedings of SPIE、Volume 11178、Photomask Japan 2019:XXVI Symposium on Photomask and Next-Generation Lithography Mask Technology;111780H(2019)https://doi.org/10.1117/12.2537390に示されており、その内容は、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0083】
生成したマップデータ246は、概して、本明細書に記載の様々な実施形態による目標トポグラフィマップを生成した結果、生じたデータである。つまり、生成したマップデータ246は、トポグラフィデータ240および/または機能仕様データ244に基づく情報を含み、更に、本明細書に記載のように、特定のフォトマスクブランクの主面が機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を特定のフォトマスクブランクから除去することに関する情報または命令を含む。いくつかの実施形態において、バッファを目標トポグラフィマップに加えて、ブランクが1回の決定的研磨反復で平坦さ機能要件を実現する確率を高める。更に、いくつかの実施形態において、生成したマップデータ246は、本明細書に記載のようにパラメータ空間データ242の分析および/または利用の結果、生成した情報も含みうる。
【0084】
図1、2Cを参照すると、MLデータ248は、概して、1つ以上のマシンラーニング処理の結果、生成したデータである。つまり、MLデータ248は、マップ生成装置140を動作させた結果、生成したデータである。したがって、MLデータ248は、トポグラフィデータ240のマシンラーニング分析の結果、生成した目標トポグラフィマップのパラメータに関するデータ、機能仕様データ244、および/または、マシンラーニング分析の結果、生成したバッファ範囲についてのパラメータに関するデータなどを含みうる。
【0085】
図2Cに示した要素は例示にすぎず、本開示の範囲を限定することを意図しないと理解すべきである。より具体的には、
図2Cの要素を、フォトマスクブランク分析部130の記憶装置206内(
図2A)に位置するものとして示しているが、これは、非限定的な例である。いくつかの実施形態において、1つ以上の要素は、記憶装置206および/またはフォトマスクブランク分析部130(
図2A)の外に配置されうる。
【0086】
これで、フォトマスクブランクが機能仕様による十分な平坦さを有するようにフォトマスクブランクを仕上げるのに用いうる目標トポグラフィマップを生成して提供する様々な要素、装置およびシステムが、理解されたはずである。ここで、目標トポグラフィマップを生成して提供する様々な方法および処理を、
図3~6について記載する。
【0087】
図3は、様々な実施形態によるフォトマスクブランクを仕上げるために用いる目標トポグラフィマップを生成して提供する方法300を概略的に示す流れ図である。ブロック302において、EUVフォトマスクブランクを製造して提供する。いくつかの実施形態において、EUVフォトマスクブランクは、1つ以上の第三者供給会社、流通会社、および/または、小売り会社が製造および/または提供しうる。本明細書に記載の様々な要素に通信自在に接続された様々なシステムおよび装置が製造して提供したフォトマスクブランクを企図するが、更なる詳細は省略する。
【0088】
図1、3を参照すると、ブロック304において、測定装置170は、ブランクの主面からトポグラフィデータを取得する。例えば、測定装置170は、任意の表面計測技術を用いて、フォトマスクブランクの主面(例えば、前面および後面)からトポグラフィデータを取得しうる。
【0089】
図1、3を再び参照すると、ブロック306において、測定装置170は、トポグラフィデータをフォトマスクブランク分析部130に送信する。つまり、測定装置170は、本明細書に記載のように、例えば、非一時的なメモリ要素204のデータ受信論理222(
図2B)に含まれるプログラミング命令を用いて、ネットワーク110を介した送信を開始し、それを、フォトマスクブランク分析部130が受信する。
【0090】
ブロック310において、フォトマスクブランク分析部130は、トポグラフィデータを分析し、分析したトポグラフィデータに基づいて、それが機能仕様を満たすかを決定する。つまり、フォトマスクブランク分析部130は、未完成フォトマスクブランクの平坦さを決定するために、トポグラフィデータをレビューする。トポグラフィデータのレビューは、フォトマスクブランクの主面上に存在する様々な山および谷の分析を含みうる。ブロック310による分析および決定は、更に、フォトマスクブランクの主面を分析して、フォトリソグラフィシステムのウエハにおける面外歪み、および/または、面内歪みを予測する工程を含みうる。
【0091】
フォトリソグラフィシステムのウエハにおける面外歪みは、フォトマスクブランク上の画像(一次元空間パターン)が、照射が予想する合焦位置からずれてボケた場合に生じる。フォトマスクブランクは反射性なので、光は、フォトマスクブランクと接触する前に更なる空間を横断する。次に、光は、反射して、ウエハ平面に戻るように進むが、このフォトマスクブランク画像位置のずれにより、ウエハにおける最終画像も、ずれたものとなる。
【0092】
フォトリソグラフィシステムのウエハにおける面内歪みは、描画具(例えば、フォトマスクブランクに線形空間パターンを印刷するのに用いる器具)と露光具(例えば、トポグラフィデータを生成するためにフォトマスクブランクを保持する時に用いる器具)とのクランピング機構の違いにより生じる。フォトマスクブランクは、画像を印刷する時に僅かに異なる自由形状を有し、次に、露光具でクランプされると、その前に印刷された画像は、印刷時の形状と最終クランピング時の形状の差に応じて、ずれるか延伸しうる。
【0093】
提案されてきたEUV平坦さメトリクスは、評価するための詳細なモデルおよび計算が必要である意味で機能的要件である。実施形態において、マスクの裏側のクランピング機能は、フォトマスクを使用中に適切な位置に保持するのに用いる静電クランピングのモデルを用いて計算される。1つの例示的な平坦さメトリクスは、マスク平坦さの合焦への影響(MFOと称される)に関する。MFOは、データから線形フィットを除いた後に、クランプされたマスクの中間厚さからの最大ずれ長として計算される。2つの他の例示的な平坦さメトリクス(MDL、および、MDH)は、マスク平坦さのオーバーレイへの影響に関する。まず、ウエハにおけるマスク平坦さにより生じうる面内および面外歪みを、面内および面外歪みの合計である合計歪みと共に推定する。次に、2つのオーバーレイメトリクスの一方(MDL)について、合計歪みを、線形フィットをデータから除くことで補正する。他方の2つのオーバーレイメトリクス(MDH)について、合計歪みを、線形フィット、および、データに対する2次元および3次元フィットのある項を除くことで補正する。これらのオーバーレイメトリクスの各々について、報告されたメトリクス値は、マスクの中間厚さから測定した最大歪み量であり、歪みをデータへのフィットで補正した後の量である。
【0094】
いくつかの実施形態において、ブロック310によるフォトマスクブランクのトポグラフィデータの態様に基づく分析及び決定は、平坦さに寄与しうる1つ以上の因子を検討する工程を含みうる。2つの主な因子は、(1)静電クランプによってクランプされた状態の時のブランクの厚さマップ、および、(2)静電クランプに一致するマスクの裏側の形状であるクランピング機能の勾配を含みうる。
【0095】
図1、3を再び参照すると、ブロック310において、フォトマスクブランク分析部130は、未完成フォトマスクブランクが平坦さ機能仕様を満たすかを決定する。つまり、フォトマスクブランク分析部は、平坦さ機能仕様に対応するデータを受信し、未完成フォトマスクブランクが仕様を満たすかを決定しうる。本明細書に記載のように、平坦さ機能仕様は、そのような仕様を公表する団体からの送信として受信するか、および/または、記憶装置から取り出したりしうる。次に、トポグラフィデータを用いて、1つ以上の機能平坦さメトリクスを評価して、平坦さ機能仕様を満たすかを決定する。トポグラフィデータが、フォトマスクブランクの主面は十分に平坦で平坦さ機能仕様によって提供された範囲内であると示す場合に、トポグラフィデータは、平坦さ機能仕様を満たしうる。未完成フォトマスクブランクが平坦さ機能仕様を満たす(例えば、全ての主面が平坦さ機能仕様を満たす)場合、処理は、ブロック312に進む。未完成フォトマスクブランクが平坦さ機能仕様を満たさない(例えば、少なくとも1つの主面が平坦さ機能仕様を満たさない)場合、処理は、ブロック314に進みうる。
【0096】
ブロック312において、フォトマスクブランクの主面が機能仕様を満たす場合、フォトマスクブランク分析部130は、トポグラフィデータを記憶装置に送信する。いくつかの実施形態において、トポグラフィデータを、平坦さ機能仕様を満たすのに十分に平坦である主面を示すトポグラフィデータの特定の特徴を学習するマシンラーニングアルゴリズムの基準として用いうる。したがって、そのような実施形態において、トポグラフィデータは、フォトマスクブランク分析部130が、マップ生成装置140、および/または、データベースサーバ150に送信して、マップ生成装置140が後でトポグラフィデータにアクセスできるようにしうる。
図2A、2Cを参照すると、他の実施形態において、トポグラフィデータを、
図2Cに示したトポグラフィデータ240の一部として、フォトマスクブランク分析部130の記憶装置206に記憶しうる。
【0097】
フォトマスクブランクが機能仕様を満たさない場合、ブロック314において、フォトマスクブランク分析部130は、機能しようを満たさないフォトマスクブランクの主面についての目標トポグラフィマップを生成し、更に、ブロック316において、目標トポグラフィマップを仕上げ装置160に送信する。
図4について更に詳細に本明細書で記載するように、ブロック314により目標トポグラフィマップを生成する工程は、トポグラフィデータ、および、許容フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータに基づく。目標トポグラフィマップは、確実に十分に平坦にするための次の仕上げ処理を回避しながら、仕上げ装置を使用する時間を最小にし、かつ、フォトマスクブランクから除去する材料の量も最小にするように、ある量の材料を主面から除去して機能仕様を満たす特定の平坦さを実現するのに仕上げ装置が用いうる命令を提供する。したがって、フォトマスクブランクは、機能仕様を満たすのに必要な最低限の基準よりも「より平坦」(例えば、完全に平坦に近い)でありうるが、そのような状態を実現するには、更に材料を除去する次の仕上げ処理を必要とし、それは、更なる時間およびリソースが掛かかりうるものである。
【0098】
ブロック318において、仕上げ装置160は、フォトマスクブランクの主面を仕上げる。つまり、仕上げ装置160は、結果的にブランクが機能仕様を満たすように、ブランクから可能な限り少ない材料を除去するのに必要な1つ以上の研磨、および/または、他の仕上げ技術を行う。実施形態において、仕上げ装置160は、目標トポグラフィマップで特定された材料除去を行いうる。本明細書に記載のように、可能な限り少ない材料を除去することは、材料の一部を除去し、ブランクの平坦さを決定するために再び分析、および/または、機能仕様を満たすのに必要な平坦さを大きく超えた平坦さを実現するように必要以上の材料を除去する他の処理と比べて、より速く完了しうる。本明細書に記載の処理の結果、フォトマスクブランクの主面は、平坦さ機能仕様を満たす可能性が高く、使用するのに十分平坦なものとなる。
【0099】
いくつかの実施形態において、これから用いる未完成フォトマスクブランクから除去する材料の量をより正確に決定して完成フォトマスクブランクを実現するために、フォトマスクブランクの主面が平坦さ機能仕様をどの程度に近く満たすかを、用いる仕上げ装置160の種類、仕上げ装置160の様々な設定、並びに/若しくは、どれだけの長さ、および、どのような態様で仕上げ装置160を用いるかなどに基づいて決定するのが望ましいことがありうる。したがって、以下に記載の様々な処理を用いて、マシンラーニングのために用いる更なる情報を取得して、機能仕様を満たし、更に、除去する材料の量を最小にするように、どれだけの材料を、これから用いるフォトマスクブランクから除去しなくてはならないかを決定するようにしうる。したがって、ブロック320において、測定装置170は、ブランクの主面から、更なるトポグラフィデータを取得しうる。つまり、測定装置170は、本明細書に記載のように、任意の表面計測技術を用いて、フォトマスクブランクの主面(例えば、前面および後面)からトポグラフィデータを取得しうる。
【0100】
いくつかの実施形態において、ブロック322において、測定装置170は、更なるトポグラフィデータをフォトマスクブランク分析部130に送信しうる。つまり、測定装置170は、本明細書に記載のように、ネットワーク110を介した送信を開始し、それを、フォトマスクブランク分析部130が、例えば、非一時的なメモリ要素204のデータ受信論理222(
図2B)に含まれるプログラミング命令を用いて受信する。除去される材料の量に関するデータ、材料を除去するのに用いる装置の種類、材料を除去するのに用いる装置の1つ以上の設定、、および/または、材料を除去するのに必要な時間などの他の周辺データも、本開示の範囲を逸脱することなく、ブロック322の処理により送信しうる(例えば、更なるトポグラフィデータを解釈して、他の周辺データを含めうる)と理解すべきである。ブロック322により処理を完了する代わりには、または、追加で、測定装置170は、更なるトポグラフィデータを、例えば、マップ生成装置140および/または、データベースサーバ150などの他の装置に送信しうる。
【0101】
データをフォトマスクブランク分析部130に送信する実施形態において、ブロック324において、フォトマスクブランク分析部130は、完成フォトマスクブランクが機能仕様を満たすかを決定しうる。つまり、フォトマスクブランク分析部130は、測定装置170から受信した更なるトポグラフィデータを、機能仕様に関するデータと比較し、更なるデータからの測定値が機能仕様のバッファ範囲内かを決定しうる。ブロック326において、そのような決定に関するデータを、更なるトポグラフィデータと共に、記憶装置(例えば、データベースサーバ150)に送信しうる。いくつかの実施形態において、データを、マシンラーニングコンピュータ(例えば、マップ生成装置140)を平坦さ機能仕様を満たすのに十分に平坦な主面を示すトポグラフィデータの特定の特徴を学習するように訓練する基準として用いうる。したがって、そのような実施形態において、トポグラフィデータを、フォトマスクブランク分析部130が、マップ生成装置140、および/または、データベースサーバ150に送信して、マップ生成装置140が後でトポグラフィデータにアクセスできるようにしうる。
図2A、2Cを参照すると、他の実施形態において、トポグラフィデータを、
図2Cに示したトポグラフィデータ240の一部として、フォトマスクブランク分析部130の記憶装置206に、記憶しうる。
【0102】
図4に、フォトマスクブランク分析部130が、目標トポグラフィマップを生成するのに完了した処理を更に詳細に示している。
図1、4を参照すると、ブロック402において、フォトマスクブランク分析部130は、ブランクに関するトポグラフィデータを受信する。つまり、測定装置170は、本明細書に記載のように、ネットワーク110を介した送信を開始し、それを、フォトマスクブランク分析部130が、例えば、非一時的なメモリ要素204のデータ受信論理222(
図2B)に含まれるプログラミング命令を用いて受信する。
【0103】
ブロック404において、ブランクの目標平坦さを、フォトマスクブランク分析部130が決定する。つまり、フォトマスクブランク分析部は、そのブランクについての機能仕様を満たすように十分に平坦なブランクを生じうるブランク各主面上の1つ以上の材料除去位置を決定する。そのようなブロック404による決定処理は、ブロック404Aに示した機能仕様勾配を用いる第1の(例えば、局所)最適化アルゴリズム、ブロック404Bに示した第2の最適化アルゴリズム、または、ブロック404Cに示した第3の最適化アルゴリズムを介して完了しうる。より具体的には、ブロック404Bは、第2の最適化アルゴリズムに関し、それによって、目標表面プロファイルについてデータベースにアクセスし、ブロック404Cは、第3の最適化アルゴリズムに関し、それによって、マップ生成装置140は、ブランクを分析して、以前に成功したブランクの表面に基づいて推薦を行うように訓練される。
【0104】
ブロック404A~404Cについて本明細書に記載のアルゴリズムは、数学の非線形最適化分野の言語を用いる。広義では、アルゴリズムは、フォトマスクブランクの平坦さの機能仕様の評価数値を下げるようにして、これらの仕様の最低値に向かうが、各主面について、フォトマスクブランクが1回の反復の決定的研磨で適合するものとなる高い信用度を与えるいくらかのバッファを有して機能仕様を満たす(例えば、機能仕様に合格する)新たな形状を特定するとすぐに停止する。
【0105】
ブロック404によりフォトマスクブランクの目標平坦さを非線形最適化の枠組みを用いて決定する工程は、フォトマスクブランクの前面および後面の形状(例えば、「フォトマスクブランクの状態」)を一連のパラメータを用いて記述する。一連のパラメータは、ポイントワイズパラメータ、多項式パラメータ、および、空間周波数パラメータから選択しうる。ポイントワイズパラメータは、フォトマスクブランクの状態を、ブロック402で受信したトポグラフィデータから取得した高さ測定値として記述する。多項式パラメータは、ブロック402で受信したトポグラフィデータから取得したフォトマスクブランクの各主面についての高さ測定値の、フォトマスクブランクの有効領域のドメインを有する2次元多項式へのフィッテングを含む。空間周波数パラメータは、ブロック402で受信したトポグラフィデータから取得したフォトマスクブランクの各主面についての高さ測定値の、フォトマスクブランクの有効領域の各寸法に亘って周期的な正弦および余弦からなる一連の2次元関数へのフィッテングを含む。空間周波数パラメータを、フーリエ級数と称しうると理解すべきである。非線形最適化に関する範囲において、多数のパラメータを用いて、フォトマスクブランクの状態を記述しうる。例えば、フォトマスクブランクを、各方向に約100以上の測定地点(例えば、フォトマスクブランクの主面当たり約10,000以上の測定地点)を有するグリッド点で測定しうる。多項式パラメータおよび空間周波数パラメータは、フォトマスクブランクの状態を、より少ないパラメータ(例えば、フォトマスクブランクの主面当たり約50以上のパラメータ)で有用に表しうる。パラメータの一覧を(用いるパラメータシステムと共に)、N次元パラメータ空間における1つの地点としてみてもよく、但し、Nは、用いるパラメータの合計数である。N次元パラメータ空間における他の各地点は、フォトマスクブランクの主面の何らかの他の形状を表す。全機能仕様を満たす決定的仕上げのための目標トポグラフィマップの決定は、N次元パラメータ空間中を移動することとみてもよい。目標トポグラフィマップは、最終地点と開始地点の位置の差に関係する。
【0106】
更に詳細に本明細書において記載するように、ブロック404A~404Cによるアルゴリズムは、アルゴリズムが全機能仕様を満たすまで進みうるパラメータ空間において探索方向を特定するか、パラメータ空間における全機能仕様を満たすと既知である最終地点を特定して、現在地点と最終地点の間を、中間地点を調べながら直線状に移動するようにしうる。
【0107】
ブロック404による決定処理は、トポグラフィデータ(例えば、ブランクの各主面についての表面測定値)を一連のパラメータ(例えば、ポイントワイズパラメータ、多項式パラメータ、および/または、空間周波数パラメータ)に変換する処理を含む。更に、ブロック404による決定処理は、パラメータ空間において、全機能仕様を満たし、いくらかの量の「バッファ」を有する「近傍」地点の発見を含み、「バッファ」は、マスク研磨会社の特定の方法、および、最高の決定的研磨の実施を加えて、フォトマスクブランクが、1回の反復で仕様に適合する確率を高めるように加えられるものである。
【0108】
ブロック404Aによる局所最適化アルゴリズムは、概して、勾配(例えば、フォトマスクブランクの第1の主面および第2の主面を記述する全パラメータについての機能仕様の偏導関数)を用いうる。ブロック404Aによる局所最適化アルゴリズムは、N次元パラメータ空間を通って、勾配に関係する方向に、全機能仕様を次に満たすブランクの主面の新たな状態を発見するまで進む。いくつかの実施形態において、ブロック404による局所最適化アルゴリズムは、フォトマスクブランク分析部130の非一時的なメモリ要素204の勾配決定論理234(
図2B)内に含まれるプログラミング命令を用いうる。
図1、4を更に参照すると、結果的に得られる目標トポグラフィマップは、マスク表面の新たな状態と現在の状態の差である。全パラメータついて各々が勾配を有する多数の機能仕様があるので、実際に探索した方向は、各機能仕様の勾配に順に関係するか、または、これらの全勾配を単一の方向の探索に組み合わせたものでありうる。これらの勾配は、数値的処理または分析的処理で計算しうる。数値的処理において、各パラメータまたは要素に順に小さい変化を系統的に導入しながら、機能仕様を繰り返して評価する。所定のパラメータについての機能仕様の偏導関数は、仕様の変化を、パラメータに系統的に導入した変化で割ったものである。分析的処理において、表面パラメータについての機能仕様の偏導関数は、例えば、リバースモードアルゴリズム的微分法を用いて評価される。
【0109】
ブロック404Bによりデータベースにアクセルするアルゴリズムは、概して、特定のフォトマスクブランクの研磨について、フォトマスクブランクの現在の状態(つまり、それのN次元パラメータ空間における地点)のデータベースの全ての成功フォトマスクブランク(例えば、フォトマスクブランク分析部130の記憶装置206(
図2A)に記憶されたデータに関する成功フォトマスクブランク、および/または、データベースサーバ150に記憶されたデータに関する成功フォトマスクブランクなど)の状態との比較を含む。
図1、4を更に参照すると、材料を現在の状態から除去するだけで取得しうる各成功フォトマスクブランクに関するデータは、可能性のある最適化の目標状態を表す。現在の状態と各実行可能なデータベース状態とを接続する経路から特定したパラメータ空間方向を、可能性のある目標トポグラフィマップについて評価し、機能仕様も評価しうる。N次元パラメータ空間の各地点は、可能性のあるフォトマスクブランクの状態を表すので、パラメータ空間の2つの地点を接続する経路の概念は、数学的抽象概念であるが、3空間次元世界に存在する地点および経路と類似に理解される。完全に平坦な主面の「原状態」も成功フォトマスクブランクに関するデータ内に含まれるオプションなので、「原状態」を、データベース内で可能性として常に入手可能である。多数のデータベース入力は、最適化について実行可能な目標状態を表すと仮定すると、各入力を評価して、ブロック404Bによる処理(例えば、トポグラフィマップをデータベースから選択)を実行した結果、本明細書に記載のように、選択した目標トポグラフィマップが、完成フォトマスクブランクを実現するのに必要な時間および/または他のリソースを最小にするトポグラフィマップに対応するようにしうる。
【0110】
ブロック404Cによる訓練されたマップ生成装置を用いる最適化アルゴリズムは、概して、マップ生成装置140に、適合フォトマスクブランクの表面測定値に関する情報を含むデータベースを分析して、同じデータにアクセスする個人には容易に明らかではない、情報における相関関係を特定するように指示することを含む。目標トポグラフィマップを特定するために、マップ生成装置140に含まれるアルゴリズムを訓練して、適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態(例えば、機能仕様を満たすか、または、満たさないフォトマスクブランク)を分別するものにおけるパターンを探して、「最も近い」適合状態も特定するようにしうる。本明細書で用いるように、「最も近い」という用語は、表面の新たな形状を実行するのに必要な時間および/または他のリソースの量を最小にする状態を称する。
【0111】
フォトマスクブランクの所定の状態について、フォトマスクブランクを最適または最適近傍である機能仕様に適合させるために表面を改良する方法に複数のオプションがありうると理解すべきである。例えば、フォトマスクブランクがマスク上の1つの地点で厚すぎる場合、フォトマスクブランクの第1の主面、第2の主面、または、第1の主面と第2の主面の両方から、その地点の辺りのいくらかの材料を除去することを含む実行可能な解決策がありうる。ブロック404による決定処理は、等しい、または、略等しいオプションの中で、限定するものではないが、i)全て、または、多数のオプションを検討して、各オプションを、表面の最終目標トポグラフィマップまで観察し通し、全ての目標トポグラフィマップの実行を、評価および/またはシミュレーションして、最終推薦マップを選択しうること、ii)事前にプログラムされたしたフォトマスクブランクの測定および製造の経験、並びに、機能仕様の意図を用いて、成功する可能性がより高い決定的仕上げにおける特定の戦略に関する発見的過程を提供しうること、および/または、iii)本明細書に記載のように、バッファを考慮しながら、オプションのうちで、1つ以上の判断結果を生成することを含む様々な方法で決定しうる。
【0112】
(ブロック404A、404B、404Cによる処理を含む)ブロック404について記載した処理の結果、ブロック406において、目標トポグラフィマップを生成する。つまり、
図1、2B、4を参照すると、フォトマスクブランク分析部130は、トポグラフィ分析論理228、および/または、マップ生成論理230を用いて、フォトマスクブランクが機能仕様を満たす(例えば、フォトマスクブランクが機能仕様に合格する)のに必要な時間および/またはリソースの量を最小にするように材料をフォトマスクブランクから除去する研磨処理を生じると予想される目標トポグラフィマップを選択する。本明細書に記載のように、フォトマスクブランク分析部が、ブロック404について本明細書に記載の処理の結果、ブロック406により生成した目標トポグラフィマップは、第1の主面および第2の主面が平坦さの1つ以上の機能仕様の各々を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を未完成フォトマスクブランクの第1の主面、および/または、第2の主面から除去するのに仕上げ装置160が用いうるデータ、情報、および/または、命令を表す。更に、除去される材料の量は、1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な最小量の材料を反映しうる。
【0113】
図1、4を再び参照すると、(例えば、仕上げ装置160、仕上げ装置160が用いる特定の材料、および/または、仕上げ装置160が用いる仕上げ技術など内在する特徴により)フォトマスクブランクの各主面の意図した表面変形は、実際の表面変形と異なりうるので、意図した表面変形と実際の表面変形の違いを補うバッファを導入する必要がありうる。したがって、ブロック408において、許容差を考慮したバッファを加えうる。
【0114】
いくつかの実施形態において、ブロック408による加えるバッファの量の決定は、これらの決定的研磨方法の精度について最初の推定を提供する(例えば、磁気粘弾性流体仕上げ(MRF)またはイオンビームミリングを用いた)決定的研磨の以前の経験、および、意図した表面変形と実際の表面変形とのギャップの特性に基づいて完了しうる。しかしながら、フォトマスクブランク研磨器(例えば、仕上げ装置160)は、異なる決定的研磨方法を用いるか、または、これらの方法について、異なる最良の実施方法を有しうるので、妥当なバッファの推定が小さすぎるか、または、大きすぎることにつながりうる。したがって、いくつかの実施形態において、マップ生成装置140を用いて、新しいデータを生成し提供するので(例えば、複数のフォトマスクブランクの各々を分析し、トポグラフィデータを生成し、目標トポグラフィマップを生成し、更に、それに従って、仕上げ装置160がブランクを仕上げるので)、バッファ予測を正確にしうる。仕上げ装置160は、データベースサーバ150に、マップ生成装置140がアクセスするように、決定的研磨処理を行う表面の最初の形状、意図した変形、および、最終形状を入力し、(または、それらを、マップ生成装置140に直接入力し)、時の経過と共に、データから取得した統計が、マップ生成装置140が適切なバッファの予想をより正確に行えるようにしうる。つまり、マップ生成装置140は、マルコフ連鎖、または、カルマンフィルタリング、または、アダプティブモデリングを用いて、適切なバッファの予測をより正確にしうる。
【0115】
ブロック410において、追加のバッファを有する目標トポグラフィマップは、本明細書に記載のように、目標トポグラフィマップ、および、追加のバッファによる仕上げ技術を用いて完成フォトマスクブランクを実現するために、仕上げ装置160に送信される。つまり、本明細書に記載の記載のように、フォトマスクブランク分析部130は、ネットワーク110を介した送信を開始し、それを、仕上げ装置160が、例えば、非一時的なメモリ要素204の送信論理226(
図2B)に含まれるプログラミング命令を用いて受信する。送信は、フォトマスクブランクが1つ以上の機能仕様を満たす(例えば、1つ以上の機能仕様に合格する)ことを意図して、次の処理、および/または、測定工程を必要とせずに、仕上げ装置160がフォトマスクブランクの1つ以上の主面を仕上げる動作を指示すると理解すべきである。フォトマスクブランクを、目標トポグラフィマップおよびバッファにより一旦研磨すると、完成フォトマスクブランクと称しうる。
【0116】
図1、4を更に参照すると、マップ生成装置140が、(例えば、ブロック404Cにより)ブランクの目標平坦さを決定、および/または、(例えば、ブロック406により)目標トポグラフィマップを生成するために、より正確に訓練され続けるのを確実にするために、ブロック412において、完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信し、ブロック414において、目標トポグラフィマップ、および/または、機能仕様と比較しうる。つまり、測定装置170は、トポグラフィデータを完成フォトマスクブランクの主面から取得し、トポグラフィデータをフォトマスクブランク分析部130に送信しうる。例えば、測定装置170は、本明細書に記載のように、任意の表面計測技術を用いて、トポグラフィデータを、完成フォトマスクブランクの主面(例えば、前面および後面)から取得し、次に、ネットワーク110を介した送信を開始し、それを、フォトマスクブランク分析部130が、例えば、非一時的なメモリ要素204のデータ受信論理222(
図2B)に含まれるプログラミング命令を用いて受信しうる。更に、フォトマスクブランク分析部130は、非一時的なメモリ要素204(
図2A)の1つ以上のモジュールに含まれるプログラミング命令(例えば、変換論理224、トポグラフィ分析論理228、マップ生成論理230、および/または、勾配決定論理234(
図2B))を用いて、(例えば、トポグラフィデータを分析することによって)フォトマスクブランクの主面から実際に除去された材料の量を目標トポグラフィマップに基づいて除去されると予想される材料の量と比較、および/または、完成フォトマスクブランクのトポグラフィデータを機能仕様と比較して、完成フォトマスクブランクが機能仕様を満たすか(例えば、機能仕様に合格するか)を決定しうる。この情報を、マップ生成装置140が、将来のトポグラフィマップ生成、および/または、将来のバッファ決定のための更なる訓練に用いうる。
【0117】
ここで、本明細書に記載の実施形態は、概して、仕上げ装置が、完成フォトマスクブランクが1つ以上の平坦さ機能仕様を満たすように、フォトマスクブランクの完成処理で用いうる目標トポグラフィマップを生成する装置、システムおよび方法に関すると理解すべきである。より具体的には、本明細書に記載の装置、システムおよび方法は、未完成フォトマスクブランクのトポグラフィデータを生成し、未完成フォトマスクブランクが1つ以上の機能仕様を満たすようにする目標トポグラフィマップを決定して生成し、材料を目標トポグラフィマップにより除去して、材料の除去における時間および/または他のリソースの量を最小にして、完成フォトマスクブランクを実現する。本明細書に記載の処理の結果、機能仕様を満たす完成したブランクを実現するのに、フォトマスクブランクの主面に連続した研磨操作を完了する必要がない。
【0118】
当業者には、請求した主題の精神および範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態に様々な変更および変形が可能なことが明らかだろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載の様々な実施形態の変更および変形も、添付の請求項および等価物の範囲内である限りは、網羅することを意図する。
【0119】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0120】
実施形態1
仕上げ装置がフォトマスクブランク上で用いる目標トポグラフィマップの生成方法において、
未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを、処理装置によって受信する工程であって、該トポグラフィデータは、該未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび該未完成フォトマスクブランクの第2の主面を撮像したトポグラフィを含むものである工程と、
許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、前記処理装置によって受信する工程と、
前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方についての前記目標トポグラフィマップを、前記トポグラフィデータおよび前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データに基づいて、前記処理装置によって生成する工程であって、該目標トポグラフィマップは、該第1の主面および該第2の主面が平坦さの各該1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクの該第1の主面および該第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものであり、該除去される材料の量は、該1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである工程と、
前記仕上げ装置が仕上げ技術を用いて、前記ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクから除去することによって、該未完成フォトマスクブランクに前記目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、該目標トポグラフィマップを該仕上げ装置に前記処理装置によって送信する工程と
を含む方法。
【0121】
実施形態2
前記目標トポグラフィマップを送信する工程の後に、
前記完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータを、前記処理装置によって受信する工程と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータが平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかを、前記処理装置によって決定する工程と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータが平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかに対応するデータ、および、前記目標トポグラフィマップを記憶装置に、前記処理装置によって送信する工程と
を更に含む、実施形態1に記載の方法。
【0122】
実施形態3
前記トポグラフィデータを、パラメータ空間の複数のパラメータに、前記処理装置によって変換する工程を、
更に含む、実施形態1または2に記載の方法。
【0123】
実施形態4
前記目標トポグラフィマップを生成する工程は、局所最適化アルゴリズムを用いて、該目標トポグラフィマップを生成する工程を含むものである、実施形態3に記載の方法。
【0124】
実施形態5
前記局所最適化アルゴリズムを用いる工程は、
各前記1つ以上の機能仕様の勾配を、前記複数のパラメータについて、前記処理装置によって決定する工程と、
前記パラメータ空間を前記勾配に関係する方向に、前記1つ以上の機能仕様を満たす状態を見出すまで、前記処理装置によって横断する工程と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記状態と前記未完成フォトマスクブランクの現在の状態との差異を反映するように、前記処理装置によって生成する工程と
を含むものである、実施形態4に記載の方法。
【0125】
実施形態6
前記勾配を決定する工程は、前記複数のパラメータの各パラメータを系統的に変化させながら、前記1つ以上の機能仕様を繰り返して評価する工程を含むものである、実施形態5に記載の方法。
【0126】
実施形態7
前記目標トポグラフィマップを生成する工程は、最適化アルゴリズムを用いて、該目標トポグラフィマップを生成する工程を含むものである、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
【0127】
実施形態8
前記最適化アルゴリズムを用いる工程は、
前記第1の主面および前記第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースのルックアップを介して、前記処理装置によって決定する工程と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記第1の主面および前記第2の主面の各々の前記目標表面プロファイルに対応するように、前記処理処置によって生成する工程と
を含むものである、実施形態7に記載の方法。
【0128】
実施形態9
前記最適化アルゴリズムを用いる工程は、
適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置から、前記第1の主面および前記第2の主面の1つ以上の仕様を、前記処理装置によって受信する工程であって、該最適合状態は、前記未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態である工程と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記1つ以上の仕様に対応するように、前記処理装置によって生成する工程と
を含むものである、実施形態7に記載の方法。
【0129】
実施形態10
前記目標トポグラフィマップは、前記未完成フォトマスクブランクの前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により、該未完成フォトマスクブランクが前記機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを含むものである、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
【0130】
実施形態11
前記バッファは、除去を意図した材料と、特定の種類の仕上げ装置から実際に除去された材料との不一致を決定するように訓練されたマップ生成装置によって決定されるものである、実施形態10に記載の方法。
【0131】
実施形態12
前記未完成フォトマスクブランクに対応する前記トポグラフィデータを受信する工程は、該未完成フォトマスクブランクの状態を記述した1つ以上のポイントワイズパラメータを受信する工程を含むものである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0132】
実施形態13
前記未完成フォトマスクブランクに対応する前記トポグラフィデータを受信する工程は、該未完成フォトマスクブランクの有効領域に対応するドメインを含む2次元多項式に合う1つ以上の高さ測定値を含む1つ以上の多項式パラメータを受信する工程を含むものである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0133】
実施形態14
前記未完成フォトマスクブランクに対応する前記トポグラフィデータを受信する工程は、該未完成フォトマスクブランクの有効領域の各寸法に亘って周期的である正弦および余弦を含む複数の2次元多項式に合う1つ以上の高さ測定値を受信する工程を含むものである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0134】
実施形態15
前記トポグラフィデータを受信する工程は、該トポグラフィデータを表面計測計から受信する工程を含むものである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0135】
実施形態16
前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データは、特定のフォトマスクブランクの許容平坦さを決定する団体によって公表されたものである、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0136】
実施形態17
フォトマスクブランク分析部において、
処理装置と、
1つ以上のプログラミング命令が記憶された非一時的なプロセッサ読取り可能な記憶媒体と
を含み、
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを受信する処理であって、該トポグラフィデータは、該未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび該未完成フォトマスクブランクの第2の主面を撮像したトポグラフィを含むものである処理と、
許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、受信する処理と、
前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、前記トポグラフィデータおよび前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データに基づいて生成する処理であって、該目標トポグラフィマップは、該第1の主面および該第2の主面が平坦さの各該1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクの該第1の主面および該第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものであり、該除去される材料の量は、該1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものである処理と、
仕上げ装置が仕上げ技術を用いて、前記ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクから除去することによって、該未完成フォトマスクブランクに前記目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように、該目標トポグラフィマップを該仕上げ装置に送信する処理と
を行わせるものであるフォトマスクブランク分析部。
【0137】
実施形態18
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
前記完成フォトマスクブランクの第2のトポグラフィデータを、受信する処理と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータが平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかを決定する処理と、
前記完成フォトマスクブランクの前記第2のトポグラフィデータが平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たすかに対応するデータ、および、前記目標トポグラフィマップを、記憶装置に送信する処理と
を更に行わせるものである、実施形態17に記載のフォトマスクブランク分析部。
【0138】
実施形態19
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
前記トポグラフィデータを、パラメータ空間の複数のパラメータに変換する処理を、
更に行わせるものである、実施形態17または18に記載のフォトマスクブランク分析部。
【0139】
実施形態20
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
各前記1つ以上の機能仕様の勾配を、前記複数のパラメータについて決定する処理と、
前記パラメータ空間を前記勾配に関係する方向に、前記1つ以上の機能仕様を満たす状態を見出すまで横断する処理と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記状態と前記未完成フォトマスクブランクの現在の状態との差異を反映するように生成する処理と
を更に行わせるものである、実施形態19に記載のフォトマスクブランク分析部。
【0140】
実施形態21
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
前記第1の主面および前記第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースのルックアップを介して決定する処理と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記第1の主面および前記第2の主面の各々の前記目標表面プロファイルに対応するように生成する処理と
を更に行わせるものである、実施形態17から20のいずれか1つに記載のフォトマスクブランク分析部。
【0141】
実施形態22
前記1つ以上のプログラミング命令は、実行された時に、前記処理装置に、
適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置から、前記第1の主面および前記第2の主面の1つ以上の仕様を受信する処理であって、該最適合状態は、前記未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態である処理と、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記1つ以上の仕様に対応するように生成する処理と
を更に行わせるものである、実施形態17から21のいずれか1つに記載のフォトマスクブランク分析部。
【0142】
実施形態23
前記目標トポグラフィマップは、前記未完成フォトマスクブランクの前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により、該未完成フォトマスクブランクが前記機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを含むものである、実施形態17から22のいずれか1つに記載のフォトマスクブランク分析部。
【0143】
実施形態24
前記バッファは、除去を意図した材料と、特定の種類の仕上げ装置から実際に除去された材料との不一致を決定するように訓練されたマップ生成装置によって決定されるものである、実施形態23に記載のフォトマスクブランク分析部。
【0144】
実施形態25
フォトマスクブランク処理システムにおいて、
測定装置と、
仕上げ装置と、
前記測定装置および前記仕上げ装置と通信自在に接続されたフォトマスクブランク分析部と
を含み、
前記フォトマスクブランク分析部は、
未完成フォトマスクブランクに対応するトポグラフィデータを前記測定装置から受信し、該トポグラフィデータは、該未完成フォトマスクブランクの第1の主面を撮像したトポグラフィおよび該未完成フォトマスクブランクの第2の主面の撮像トポグラフィを含むものであり、
許容完成フォトマスクブランクの平坦さの1つ以上の機能仕様に対応するデータを、受信し、
前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方についての目標トポグラフィマップを、前記トポグラフィデータおよび前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データに基づいて生成し、該目標トポグラフィマップは、該第1の主面および該第2の主面が平坦さの各該1つ以上の機能仕様を満たす平坦さを実現するように、ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクの該第1の主面および該第2の主面の少なくとも一方から除去する命令を提供するものであり、該除去される材料の量は、該1つ以上の機能仕様を満たすのに必要な材料の量の削減を反映するものであり、
前記目標トポグラフィマップを前記仕上げ装置に送信し、該仕上げ装置が仕上げ技術を用いて、前記ある量の材料を前記未完成フォトマスクブランクから除去することによって、該未完成フォトマスクブランクに該目標トポグラフィマップに応じた変形を行って、平坦さの各前記1つ以上の機能仕様を満たす完成フォトマスクブランクを実現するように構成されたものであるフォトマスクブランク処理システム。
【0145】
実施形態26
前記フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、前記許容完成フォトマスクブランクの平坦さの前記1つ以上の機能仕様に対応する前記データを含むデータベースサーバを、
更に含む、実施形態25に記載のシステム。
【0146】
実施形態27
前記フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、複数の目標表面プロファイルを含むデータベースサーバを、
更に含む、実施形態25に記載のシステム。
【0147】
実施形態28
前記フォトマスクブランク分析部は、更に、
前記第1の主面および前記第2の主面の各々の目標表面プロファイルを、前記複数の目標表面プロファイルのルックアップを介して決定し、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記第1の主面および前記第2の主面の各々の前記目標表面プロファイルに対応するように生成するように
構成されたものである、実施形態27に記載のシステム。
【0148】
実施形態29
前記フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続されて、適合フォトマスクブランク状態と不適合フォトマスクブランク状態との差異を決定し、前記未完成フォトマスクブランクを仕上げるのに必要な時間およびリソースの量を最小にする状態である最適合状態も決定するように訓練されたマップ生成装置を、
更に含む、実施形態25から28のいずれか1つに記載のシステム。
【0149】
実施形態30
前記フォトマスクブランク分析部は、更に、
前記第1の主面および前記第2の主面の1つ以上の仕様を、前記マップ生成装置から受信し、
前記目標トポグラフィマップを、該目標トポグラフィマップが前記1つ以上の仕様に対応するように生成するように構成されたものである、実施形態29に記載のシステム。
【0150】
実施形態31
前記フォトマスクブランク分析部と通信自在に接続され、特定の種類の仕上げ装置から典型的に除去される、追加除去材料の量を決定するように訓練されたマップ生成装置を、
更に含む、実施形態25から28のいずれか1つに記載のシステム。
【0151】
実施形態32
前記目標トポグラフィマップを生成する構成は、更に、
情報を、前記マップ生成装置から受信する構成と、
前記マップ生成装置から受信した前記情報に基づいて、前記未完成フォトマスクブランクの前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一方から除去された場合に、1回の反復の決定的研磨により該未完成フォトマスクブランクが前記機能仕様に適合されうる尤度を高める、ある量の追加除去材料に対応するバッファを有する前記目標トポグラフィマップを生成する構成と
を含むものである、実施形態31に記載のシステム。
【符号の説明】
【0152】
120 ユーザ計算装置
130 フォトマスクブランク分析部
140 マップ生成装置
150 データベースサーバ
160 仕上げ装置
170 測定装置
202 処理装置
206 記憶装置
【国際調査報告】