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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-09
(54)【発明の名称】情報処理方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/00 20090101AFI20221202BHJP
   H04W 72/10 20090101ALI20221202BHJP
【FI】
H04W48/00
H04W72/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521252
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 CN2020127081
(87)【国際公開番号】W WO2021088981
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】201911078538.3
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁 敬
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
(57)【要約】
本発明は、情報処理方法及び端末を提供する。端末に用いられる情報処理方法は、第一の情報の優先度を決定することと、第一の情報の優先度に基づいて、第一の情報の優先度に関連する操作を実行することとを含み、そのうち、第一の情報に対応するRATは、NRであり、第一の情報の優先度は、第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられる情報処理方法であって、
第一の情報の優先度を決定することと、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行することとを含み、
そのうち、前記第一の情報に対応する無線アクセス技術RATは、ニューラジオNRであり、
前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される、情報処理方法。
【請求項2】
前記第一の情報に対応する第一の優先度は、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質標識PQIにおける優先度、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するサービス品質QoSパラメータにおける優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質フロー標識PFI、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記専用の優先度は、
端末上層により物理層に指示されるもの、
ネットワーク機器により配置されるもの、
予め配置されるもの、のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記専用の優先度が端末上層により物理層に指示されるものである場合、前記専用の優先度は、
前記第一の情報に対応するPQI、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するQoSパラメータ、
前記第一の情報に対応するPFI、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記専用の優先度が前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度を処理して得られ、
又は、
前記専用の優先度が前記第一の情報に対応するベアラの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報に対応するベアラの優先度を処理して得られる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記専用の優先度がネットワーク機器により配置されるか、又は予め配置されるものである場合、前記専用の優先度値は、
物理層がサイドリンク制御情報SCIを伝送する時に前記SCIに付帯させる優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、のうちのいずれか一つである、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する必要がある場合、前述した、前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行することは、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記優先度が高い情報は、
前記第一の情報の優先度と前記第二の情報の優先度とを比較すること、
予め設定される優先度とマッピング情報との対応関係に基づいて、第二の優先度と第一のマッピング情報とを比較することであって、前記第二の優先度は、前記第一の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第二の情報の優先度をマッピングして得られるものであり、又は、前記第二の優先度は、前記第二の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第一の情報の優先度をマッピングして得られるものであること、
前記第一の情報の優先度と第一の閾値とを比較し、及び前記第二の情報の優先度と第二の閾値とを比較すること、
前記第一の情報の優先度と第三の閾値とを比較すること、
前記第二の情報の優先度と第四の閾値とを比較すること、
優先度順序を予め設定すること、のうちの少なくとも一つを採用して決定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の情報と前記第二の情報が異なるハイブリット自動再送要求HARQプロセスに対応する場合、前述した、前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信することは、
前記優先度が高い情報に対応する第一のHARQプロセスを利用して、前記優先度が高い情報を送受信することを含み、
前記方法は、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が低い情報に対応する第二のHARQプロセスを破棄することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の情報は、
サイドリンクsidelinkデータ、PC5インターフェースのメディアアクセス制御制御エレメントMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースの無線リソース制御RRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージのうちのいずれか一つを含む、請求項1又は7に記載の方法。
【請求項11】
前記第二の情報は、
sidelinkデータ、PC5インターフェースのMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージ、Uuインターフェースのデータ、UuインターフェースのMAC CE、UuインターフェースのRRCメッセージのうちのいずれか一つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記予め定義されるルールは、
PC5インターフェースの同期関連メッセージの優先度が最も高いこと、
MAC CEとシグナリング無線ベアラの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高いこと、
第一種類のMAC CEの優先度は、第二種類のMAC CEの優先度よりも高いこと、
第一種類のシグナリング無線ベアラの優先度は、第二種類のシグナリング無線ベアラの優先度よりも高いこと、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、第三種類のMAC CE、シグナリング無線ベアラ、第四種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、シグナリング無線ベアラ、第五種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、のうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
端末であって、
第一の情報の優先度を決定するための決定モジュールと、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行するための実行モジュールとを含み、
そのうち、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、
前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される、端末。
【請求項14】
前記第一の情報に対応する第一の優先度は、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質標識PQIにおける優先度、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するサービス品質QoSパラメータにおける優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質フロー標識PFI、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちのいずれか一つである、請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記専用の優先度は、
端末上層により物理層に指示されるもの、
ネットワーク機器により配置されるもの、
予め配置されるもの、のうちのいずれか一つである、請求項13に記載の端末。
【請求項16】
前記専用の優先度が端末上層により物理層に指示されるものである場合、前記専用の優先度は、
前記第一の情報に対応するPQI、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するQoSパラメータ、
前記第一の情報に対応するPFI、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて決定される、請求項15に記載の端末。
【請求項17】
前記専用の優先度が前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度を処理して得られ、
又は、
前記専用の優先度が前記第一の情報に対応するベアラの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報に対応するベアラの優先度を処理して得られる、請求項16に記載の端末。
【請求項18】
前記専用の優先度がネットワーク機器により配置されるか、又は予め配置されるものである場合、前記専用の優先度値は、
物理層がサイドリンク制御情報SCIを伝送する時に前記SCIに付帯させる優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、のうちのいずれか一つである、請求項15に記載の端末。
【請求項19】
前記実行モジュールは、具体的には、第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する必要がある場合、前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信するために用いられる、請求項13に記載の端末。
【請求項20】
前記優先度が高い情報は、
前記第一の情報の優先度と前記第二の情報の優先度とを比較すること、
予め設定される優先度とマッピング情報との対応関係に基づいて、第二の優先度と第一のマッピング情報とを比較することであって、前記第二の優先度は、前記第一の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第二の情報の優先度をマッピングして得られるものであり、又は、前記第二の優先度は、前記第二の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第一の情報の優先度をマッピングして得られるものであること、
前記第一の情報の優先度と第一の閾値とを比較し、及び前記第二の情報の優先度と第二の閾値とを比較すること、
前記第一の情報の優先度と第三の閾値とを比較すること、
前記第二の情報の優先度と第四の閾値とを比較すること、
優先度順序を予め設定すること、のうちの少なくとも一つを採用して決定される、請求項19に記載の端末。
【請求項21】
前記第一の情報と前記第二の情報が異なるハイブリット自動再送要求HARQプロセスに対応する場合、前記実行モジュールはさらに、
前記優先度が高い情報に対応する第一のHARQプロセスを利用して、前記優先度が高い情報を送受信し、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が低い情報に対応する第二のHARQプロセスを破棄することに用いられる、請求項19に記載の端末。
【請求項22】
前記予め定義されるルールは、
PC5インターフェースの同期関連メッセージの優先度が最も高いこと、
MAC CEとシグナリング無線ベアラの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高いこと、
第一種類のMAC CEの優先度は、第二種類のMAC CEの優先度よりも高いこと、
第一種類のシグナリング無線ベアラの優先度は、第二種類のシグナリング無線ベアラの優先度よりも高いこと、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、第三種類のMAC CE、シグナリング無線ベアラ、第四種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、シグナリング無線ベアラ、第五種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、のうちのいずれか一つを含む、請求項13に記載の端末。
【請求項23】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現させる、端末。
【請求項24】
コンピュータプログラムが記憶されており、そのうち、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年11月6日に中国で提出された中国特許出願番号No.201911078538.3の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本発明は、通信技術分野に関し、特に情報処理方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、同一の端末に対して、長期進化(Long Term Evolution、LTE)の情報(例えばデータ又はシグナリング)の送受信と同時にニューラジオ(New Radio、NR)の情報(例えばデータ又はシグナリング)の送受信を行う必要がある可能性がある。二種類の情報を同時に送受信することができない場合、端末は、LTE情報とNR情報の優先度の高低に基づいて、優先度が高い情報を優先的に送受信する必要がある。しかしながら、現在、どのようにNR情報の優先度を決定するかは、まだ明確ではなく、端末の効率的な伝送に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施例は、どのようにNR情報の優先度を決定するかという問題を解決するための情報処理方法及び端末を提供する。
【0004】
上記技術課題を解決するために、本発明は、以下のように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の方面によれば、本発明の実施例は、情報処理方法を提供する。この方法は、
第一の情報の優先度を決定することと、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行することとを含み、
そのうち、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、
前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される。
【0006】
第二の方面によれば、本発明の実施例は、端末を提供する。この端末は、
第一の情報の優先度を決定するための決定モジュールと、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行するための実行モジュールとを含み、
そのうち、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、
前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される。
【0007】
第三の方面によれば、本発明の実施例は、端末を提供する。この端末は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記情報処理方法のステップを実現させる。
【0008】
第四の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、そのうち、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記情報処理方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例では、対応するNR情報の優先度を決定し、この優先度に関連する操作を実行することを実現することによって、端末の伝送を確保することができる。さらに、例えばNR情報と他のRAT情報とを同時に送受信する場合、端末に重要な情報の送信又は受信を優先させることによって、通信システム全体のパフォーマンスをより良くすることができる。
【0010】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの添付図面に基づいて、他の添付図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例の情報処理方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例の端末の構造概略図のその一である。
図3】本発明の実施例の端末の構造概略図のその二である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの添付図面に基づいて、他の添付図面を得ることもできる。
【0013】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似した対象を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解できるように、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それによって、ここに記述される本出願の実施例は、例えばここに図示又は記述されたもの以外の順序で実施することができる。
【0014】
本発明の実施例では、無線通信システムは、端末とネットワーク機器とを含む。そのうち、端末は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器などの端末側機器であってもよい。なお、本発明の実施例では、端末の具体的なタイプを限定しない。ネットワーク機器は、基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、上記基地局は、5G及び以降のバージョンの基地局(例えば、gNB、5G NR NBなど)、又は他の通信システムにおける基地局(例えば、eNB、WLANアクセスポイント、又は他のアクセスポイントなど)であってもよく、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランスシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード又は前記分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよい。同じ技術的効果が達成される限り、特定の技術用語に限定されない。
【0015】
本発明の実施例では、ProSeネットワークアーキテクチャにおいて、端末と端末との間の通信インターフェースは、PC5インターフェースと呼ばれ、端末がE-UTRANなどのアクセスネットワーク機器に接続するインターフェースは、Uuインターフェースと呼ばれる。
【0016】
長期進化(Long Term Evolution、LTE)システムにおける車のインターネット(vehicle to everything、V2X)サービスに対し、アプリケーション層は、アクセス層(Access Stratum、AS)にV2Xメッセージ(又はV2Xデータパケット)を送信する時、PC5インターフェース上でこのV2Xメッセージを伝送する時のPPPP(ProSe Per-Packet Priority)とPPPR(ProSe Per-Packet Reliability)情報を載せる。PPPPは、データパケット伝送時の優先度を指示し、PPPPの優先度が高いほど(PPPPは、合計8値であり、値が小さいほど、優先度が高くなる)、データパケット遅延要求が高くなる。PPPRは、データパケット伝送時の信頼性(reliability)に対する必要度を指示する。
【0017】
異なるV2Xサービスに対して、通常、異なる性能要求がある。先進的なニューラジオ(New Radio、NR)即ちNR advanced V2Xサービスの性能要求の指標は、PC5インターフェースサービス品質識別子(PC5 Quality of Service Indication、PQI)によって識別されてもよい。PQIは、PC5インターフェースに用いられる一種の特殊な5QIと理解されてもよく、自己の値及び対応する一セットのサービス品質(Quality of Service、QoS)パラメータもある。
【0018】
サイドリンク(sidelink、又は側リンク、エッジリンク、バイパスリンクなどと訳される)では、NRに論理チャネルSCCHとSTCHが導入されている。そのうち、SCCHは、PC5-RRCメッセージとPC5-Sメッセージとを伝送するために用いられ、且つ両者は、異なるシグナリング無線ベアラ(Signaling Radio Bearers、SRB)を使用する。STCHは、データを伝送するために用いられる。論理チャネルの優先度は、ネットワーク機器によって配置されるか、又は予め配置される。
【0019】
本発明の実施例では、送受信は、受信、又は送信と理解されてもよい。
【0020】
本発明の実施例では、優先度は、場合によって、優先度値と理解されてもよく、優先度レベルと理解されてもよい。
【0021】
本発明の実施例では、優先度は、(1)物理層により定義される優先度、(2)上位層(例えばアクセス層AS層)により定義される優先度、例えば、論理チャネルの優先度、QoSパラメータに基づいて個別に配置される優先度など、(3)上位層(例えば非アクセス層NAS層)により定義される優先度、例えば、PC5インターフェースサービス品質フロー識別子(PC5 Quality of Service Flow Indication、PFI)、PQI、PQIにおけるデフォルトの優先度(Default Priority Level)、アプリケーション層により指示される優先度(priority)など、のうちのいずれか一つとして選択されてもよい。
【0022】
本発明の実施例では、上層は、非物理層の上位層であり、AS層の上位層又は非AS層の上位層として選択されてもよい。
【0023】
本発明の実施例では、サイドリンク制御情報(Sidelink Control Information、SCI)は、第1の段階のSCI(first stage SCI)であってもよく、第2の段階のSCI(second stage SCI)であってもよい。
【0024】
本発明の実施例では、QoSパラメータは、
(1)PQI、又はリソースタイプ、優先度レベル、パケット遅延予算、パケットエラー率、平均ウィンドウ、最大データピークなどのうちの少なくとも一つを含みうる具体的なパラメータ値、
(2)例えば、保証フロービットレート(Guaranteed Flow Bit Rate、GFBR)と最大フロービットレート(Maximum Flow Bit Rate、MFBR)のうちの少なくとも一つを含みうるPC5フロービットレート、
(3)例えば、最大通信範囲又は最小通信範囲である範囲、
のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0025】
本発明の実施例では、優先度が高いとは、優先度がより高いと理解されてよく、実際の優先度がより高いことを示し、具体的な優先度の値を示すものではない。いくつかの実施例では、優先度の値が低いほど、対応する優先度が高くなることを示す可能性がある。
【0026】
以下では、実施例と添付図面を結び付けながら本発明について詳細に説明する。
【0027】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施例による、端末に用いられる情報処理方法のフローチャートである。図1に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0028】
ステップ101において、第一の情報の優先度を決定する。
【0029】
本実施例では、第一の情報の優先度は、第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であってもよい。又は、第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定されてもよく、この予め定義されるルールは、例えばプロトコルにより約定されるか、ネットワークにより配置されるか、又は予め配置されるものなどである。
【0030】
選択的に、第一の情報に対応する無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)は、NR、又は以降のバージョンの通信技術などであってもよく、本実施例では、これについて制限しない。
【0031】
一実施の形態では、第一の情報に対応するRATがNRである場合、この第一の情報の優先度とは、NR SCIに付帯される優先権指示(priority indication)である。
【0032】
ステップ102において、第一の情報の優先度に基づいて、第一の情報の優先度に関連する操作を実行する。
【0033】
本実施例では、この第一の情報の優先度に関連する操作を実行するとは、第一の情報の送受信を行うこと、又は優先度に関連する他のプロセス、例えば、感知プロセス、リソース選択又は再選択プロセス、又は他の情報を同時に送受信する時に他の情報の優先度との比較プロセスなどを実行することであってもよい。
【0034】
本発明の実施例の情報処理方法は、第一の情報(例えばNR情報)の優先度を決定することを実現することによって、端末の効率的な伝送を確保することができる。さらに、例えばNR情報と他のRAT情報とを同時に送受信する場合、端末に重要な情報の送信又は受信を優先させることによって、通信システム全体のパフォーマンスをより良くすることができる。
【0035】
本発明の実施例では、第一の情報は、sidelinkデータ、PC5インターフェースのメディアアクセス制御制御エレメント(Media Access Control Control Element、MAC CE)、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ(PC5-RRCメッセージと略記されてもよい)、PC5インターフェースのSメッセージ(PC5-Sメッセージと略記されてもよい)などのうちのいずれか一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0036】
そのうち、sidelinkデータは、DRB上で伝送されるデータであってもよい。PC5-RRCメッセージとPC5-Sメッセージは、SRB上で伝送されるメッセージであってもよい。このPC5インターフェースの同期関連メッセージは、サイドリンク同期信号ブロック(Sidelink Synchronization Signal and PBCH block、S-SSB)、LTEサイドリンク同期信号(Sidelink Synchronization Signal、SLSS)、LTE物理サイドリンクブロードキャストチャネル(Physical Sidelink Broadcast Channel、PSBCH)などのうちのいずれか一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0037】
MAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5-RRCメッセージ及びPC5-Sメッセージに対して、一つの配置可能な又は固定の優先度を定義してもよく、この固定の優先度は、プロトコルによって約定されてもよい。このように、端末がMAC CE及びPC5インターフェースのメッセージを送受信する場合、対応する優先度を優先度指示として採用することができる。
【0038】
選択的に、上記予め定義されるルールは、以下のいずれか一つを含んでもよい。
【0039】
1)PC5インターフェースの同期関連メッセージの優先度が最も高いこと
【0040】
2)MAC CEとシグナリング無線ベアラの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高いこと
【0041】
理解できるように、この2)において、MAC CEの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高く、シグナリング無線ベアラの優先度も、データ無線ベアラの優先度よりも高い。シグナリング無線ベアラの優先度とデータ無線ベアラの優先度は、プロトコルによって約定されるか、ネットワークにより配置されるか、又は予め配置されるものなどであってもよい。
【0042】
3)第一種類のMAC CEの優先度は、第二種類のMAC CEの優先度よりも高いこと
【0043】
そのうち、第一種類のMAC CEと第二種類のMAC CEは、異なるRATに対応してもよく、同じRATに対応してもよい。
【0044】
例えば、第一種類のMAC CEは、NRにおけるMAC CEであり、第二種類のMAC CEは、LTEにおけるMAC CEであり、又は、第一種類のMAC CEは、LTEにおけるMAC CEであり、第二種類のMAC CEは、NRにおけるMAC CEである。
【0045】
4)第一種類のシグナリング無線ベアラの優先度は、第二種類のシグナリング無線ベアラの優先度よりも高いこと
【0046】
そのうち、第一種類のシグナリング無線ベアラと第二種類のシグナリング無線ベアラは、異なるRATに対応してもよく、同じRATに対応してもよい。シグナリング無線ベアラ(即ち第一種類のシグナリング無線ベアラと第二種類のシグナリング無線ベアラ)の優先度は、プロトコルにより約定されるか、ネットワーク側により配置されるか、又は予め配置されるものなどであってもよい。一方、シグナリング無線ベアラ上のメッセージの優先度は、このシグナリング無線ベアラの優先度によるものであってもよい。
【0047】
例えば、第一種類のシグナリング無線ベアラは、NRにおけるベアラであり、第二種類のシグナリング無線ベアラは、LTEにおけるベアラであり、又は、第一種類のシグナリング無線ベアラは、LTEにおけるベアラであり、第二種類のシグナリング無線ベアラは、NRにおけるベアラである。
【0048】
5)予め設定される優先度順序の高い順に並べると、第三種類のMAC CE、シグナリング無線ベアラ、第四種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること
【0049】
そのうち、第三種類のMAC CEと第四種類のMAC CEは、異なるRATに対応してもよく、同じRATに対応してもよい。シグナリング無線ベアラの優先度とデータ無線ベアラの優先度は、プロトコルによって約定されるか、ネットワークにより配置されるか、又は予め配置されるものなどであってもよい。シグナリング無線ベアラ上のメッセージの優先度は、このシグナリング無線ベアラの優先度によるものであってもよい。データ無線ベアラ上のデータの優先度は、このデータ無線ベアラの優先度によるものであってもよい。
【0050】
例えば、第三種類のMAC CEは、NRにおけるMAC CEであり、第四種類のMAC CEは、LTEにおけるMAC CEであり、又は、第三種類のMAC CEは、LTEにおけるMAC CEであり、第四種類のMAC CEは、NRにおけるMAC CEである。
【0051】
6)予め設定される優先度順序の高い順に並べると、シグナリング無線ベアラ、第五種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること
【0052】
そのうち、第五種類のMAC CEは、LTE又はNRなどにおけるMAC CEであってもよい。
【0053】
なお、指摘すべきなのは、第一種類のMAC CE~第五種類のMAC CEについて、異なる種類のMAC CEは、異なるインターフェース上のMAC CEを指してもよい。例えば、第一種類のMAC CEは、UuインターフェースのMAC CEであり、第二種類のMAC CEは、PC5インターフェースのMAC CEである。又は、第三種類のMAC CEは、PC5インターフェースのMAC CEであり、第四種類のMAC CEは、UuインターフェースのMAC CEである。
【0054】
又は、異なる種類のMAC CEとは、同一のインターフェースの異なる用途のためのMAC CEを指してもよい。例えば、第一種類のMAC CEは、CSIレポート(CSI report)のためのMAC CEであり、第二種類のMAC CEは、CSI制御(CSI control)のためのMAC CEであるか、又は、CSIアクティブ化(CSI activation)又はCSI非アクティブ化(CSI deactivation)のためのMAC CEである。
【0055】
選択的に、上記の第一の情報に対応する第一の優先度は、
1)第一の情報に対応するPQIにおける優先度、
2)第一の情報に対応するPFI、
3)第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
4)第一の情報に対応するQoSパラメータにおける優先度、
5)第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
6)第一の情報に対応するベアラの優先度、
7)プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0056】
そのうち、上記1)における第一の情報に対応するPQIは、第一の情報に直接対応するPQIであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するPQIであってもよい。上記2)における第一の情報に対応するPFIは、第一の情報に直接対応するPFIであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するPFIであってもよい。上記3)における第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度は、第一の情報に直接対応する優先度であってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応する優先度であってもよい。上記4)における第一の情報に対応するQoSパラメータは、第一の情報に直接対応するQoSパラメータであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するQoSパラメータであってもよい。
【0057】
一実施の形態では、UEは、NRのsidelink通信を行う際に、伝送対象のデータパケット(即ち第一の情報)に対して、SCIにUE上層により指示される優先度を付帯させてもよく、この優先度は、このSCIに関連する伝送対象のデータパケットに対応するPQIにおける優先度(例えばPriority Level値)であるか、又は伝送対象のデータパケットに対応する、アプリケーション層により指示される優先度であるか、又は伝送対象のデータパケットに対応するQoSパラメータにおける優先度レベルである。
【0058】
別の実施の形態では、UEは、NRのsidelink通信を行う際に、伝送対象のデータパケット(即ち第一の情報)に対して、UE上層は、優先度を物理層に指示し、前記優先度は、伝送対象のデータパケットが存在する論理チャネルの優先度であるか、又は伝送対象のデータパケットに対応するベアラの優先度である。物理層は、伝送対象のデータパケットに対応するSCIを伝送する際に、SCIに前記優先度を付帯させる。
【0059】
さらに、この実施の形態では、UE上層が優先度を物理層に指示する前に、UEは、対応する優先度の指示を容易にするために、基地局又は予め配置されるものから、論理チャネルの優先度、ベアラの優先度、論理チャネルとPFIとのマッピング関係、ベアラとPFIとのマッピング関係、論理チャネルとQoSパラメータとのマッピング関係、ベアラとQoSパラメータとのマッピング関係のうちの少なくとも一つの配置を取得してもよい。そのうち、前記基地局から配置を取得するとは、UEが基地局により送信される専有シグナリング又はシステムメッセージを受信することであり、この専有シグナリング又はシステムメッセージには対応する配置が含まれると理解されてもよい。
【0060】
選択的に、上記の専用の優先度は、
端末上層により物理層に指示されるもの、
ネットワーク機器により配置されるもの、
予め配置されるもの(例えば、プロトコルにより約定されるもの)、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0061】
(1)専用の優先度が端末上層により物理層に指示されるものである場合、即ちこの専用の優先度が端末上層により决定される場合、この専用の優先度は、以下の少なくとも一つに基づいて決定されてもよい。すなわち、
[1]第一の情報に対応するPQI、
[2]第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
[3]第一の情報に対応するQoSパラメータ(例えば、このQoSパラメータは、一セットのQoSパラメータであってもよい)、
[4]第一の情報に対応するPFI、
[5]第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
[6]第一の情報に対応するベアラの優先度、
[7]プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて決定されてもよい。
【0062】
なお、上記(1)において以下の少なくとも一つに基づいて決定されるとは、端末上層が以下の少なくとも一つに基づいて、及び端末により実現されるか又は予め定義されるルールに基づいて、一つの専用の優先度を生成することと理解されてもよい。予め定義されるルールは、例えば、PFIがxに等しく、論理チャネルの優先度がyに等しい場合、専用の優先度はzであるというような約定されるある関数又はマッピング関係であってもよい。
【0063】
上記[1]における第一の情報に対応するPQIは、第一の情報に直接対応するPQIであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するPQIであってもよい。上記[2]における第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度は、第一の情報に直接対応する優先度であってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応する優先度であってもよい。上記[3]における第一の情報に対応するQoSパラメータは、第一の情報に直接対応するQoSパラメータであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するQoSパラメータであってもよい。上記[4]における第一の情報に対応するPFIは、第一の情報に直接対応するPFIであってもよく、第一の情報が存在する論理チャネル又はベアラに対応するPFIであってもよい。
【0064】
一実施の形態では、端末上層は、上記[1]から[6]のうちの少なくとも一つに基づいて、及び端末により実現されるか又は予め定義されるルールに基づいて、既存のものと異なる一つの新たな専用の優先度を生成して物理層に指示し、物理層によりSCIに付帯させてもよい。
【0065】
一実施の形態では、端末上層が論理チャネルの優先度に基づいて専用の優先度を決定する際に、決定された専用の優先度の個数が8値を超える場合、それを正規化処理して3bitの8値を得て、物理層に指示してもよい。別の実施の形態では、端末上層がベアラの優先度に基づいて専用の優先度を決定する際に、決定された専用の優先度の個数が8値を超える場合、それを正規化処理して3bitの8値を得て、物理層に指示してもよい。
【0066】
さらに、前記専用の優先度が前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度を処理して得られる。又は、前記専用の優先度が前記第一の情報に対応するベアラの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報に対応するベアラの優先度を処理して得られる。
【0067】
そのうち、上記予め設定される処理方式は、予め設定されるマッピング関係、又は予め設定される処理関数などとして選択されてもよい。一実施の形態では、論理チャネル又はベアラの優先度の数は、16値であり、予め設定されるマッピング関係に従って処理して、対応する優先度の数が8値である専用の優先度が得られる。例えば、論理チャネル又はベアラの優先度が0又は1である場合、対応する専用の優先度は0であり、論理チャネル又はベアラの優先度が2又は3である場合、対応する専用の優先度は1であり、……。論理チャネル又はベアラの優先度の数が決定する必要のある専用の優先度の数と一致しない場合にも、予め設定されるマッピング関係に基づいて該当する処理を行ってもよく、この処理は、各論理チャネル又はベアラの優先度値を一つの専用の優先度値に対応付けることであってもよい。
【0068】
別の実施の形態では、論理チャネル又はベアラの優先度を予め設定される処理関数に入力し、対応する専用の優先度が出力されて得られる。
【0069】
上記予め設定されるマッピング関係、又は予め設定される処理関数は、ネットワーク側により配置されるか、又は予め配置されるか、又はプロトコルにより約定されるものなどである。
【0070】
(2)専用の優先度がネットワーク機器により配置されるか、又は予め配置されるものである場合、この専用の優先度は、
[1]物理層がSCIを伝送する時に前記SCIに付帯させる優先度、
[2]第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
[3]第一の情報に対応するベアラの優先度、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0071】
本発明の実施例では、同一の端末に対して、第一のRAT(例えばLTE)の情報(例えばデータ又はシグナリング)の送受信と同時に第二のRAT(例えばNR)の情報(例えばデータ又はシグナリング)の送受信を行う必要がある可能性がある。端末能力が第一のRATの情報と第二のRAT情報の同時の送受信をサポートしない場合、端末は、優先度が高い情報を優先的に送受信することができる。
【0072】
選択的に、第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する必要がある場合、上記ステップ102は、第一の情報と第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信することを含んでもよい。
【0073】
そのうち、前記第一の情報に対応するRATと前記第二の情報に対応するRATは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0074】
一実施の形態では、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、前記第二の情報に対応するRATは、LTEである。別の実施の形態では、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、前記第二の情報に対応するRATは、NRである。
【0075】
選択的に、前記第二の情報は、sidelinkデータ、PC5インターフェースのMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージ、Uuインターフェースのデータ、UuインターフェースのMAC CE、UuインターフェースのRRCメッセージなどのうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0076】
第二の情報の優先度について、第二の情報に対応するRATがNRである場合、上述した第一の情報の優先度を決定する関連方法を採用して、この第二の情報の優先度を決定してもよい。しかし、第二の情報に対応するRATがLTEである時、第二の情報がデータである場合、第二の情報の優先度は、PPPP又はPPPRとして選択してもよい。一方、第二の情報が非データの他の情報、例えば、MAC CE、LTEの同期関連メッセージなどである場合、上述した第一の情報の優先度を決定する関連方法を採用して、この第二の情報の優先度を決定してもよい。
【0077】
例えば、本実施例が適用されるシーンは、[1]LTEのsidelinkデータパケット(SLデータパケットと略記されてもよい)とNRのSLデータパケットとを同時に送受信すること、[2]NRの上りリンクULデータパケットとNRのSLデータパケットとを同時に送受信すること、[3]LTEのSLデータパケットとNRのPC5インターフェースのMAC CEとを同時に送受信すること、[4]LTEのSLデータパケットとNRのPC5-RRCメッセージとを同時に送受信すること、[5]LTEのSLデータパケットとNRのPC5-Sメッセージとを同時に送受信することなどを含むが、それらに限らない。
【0078】
理解できるように、上述した、第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する場合とは、
I、第一の情報を送信すると同時に第二の情報を送信すること、
II、第一の情報を送信すると同時に第二の情報を受信すること、
III、第一の情報を受信すると同時に第二の情報を送信すること、
IV、第一の情報を受信すると同時に第二の情報を受信すること、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0079】
本実施例では、上記優先度が高い情報は、以下の少なくとも一つを採用して決定されてもよい。
【0080】
1)直接比較方式、即ち、第一の情報の優先度と第二の情報の優先度とを比較すること
【0081】
この1)は、第一の情報と第二の情報との優先度の数が同じであり、及び/又は、第一の情報と第二の情報との優先度の意味が同じである場合に適用される。
【0082】
例えば、LTEにおけるPPPPは、8値であり、合計3bitである。NRにおける優先度の値も8値である場合、この1)における直接比較方式を採用することができる。比較方法として、例えば、LTE情報の優先度値AがNR情報の優先度値Bよりも小さい場合、LTE情報の優先度がNR情報の優先度よりも高いと決定する。
【0083】
なお、この1)では、例えば、優先度値が小さいほど、優先度が高くなる。比較結果は、第一の情報と第二の情報の優先度が同じである場合、端末により実現されるか、又は予め定義されるルールに基づいて、優先的に送受信される情報を決定してもよい。
【0084】
2)直接比較方式、即ち、予め設定される優先度とマッピング情報との対応関係に基づいて、第二の優先度と第一のマッピング情報とを比較すること
【0085】
そのうち、前記第二の優先度は、第一の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、第二の情報の優先度をマッピングして得られるものである。又は、前記第二の優先度は、第二の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、第一の情報の優先度をマッピングして得られるものである。この2)において、マッピング情報は、優先度の値であってもよく、優先度の値の範囲であってもよい。
【0086】
この2)は、第一の情報と第二の情報との優先度の数が異なり、及び/又は、第一の情報と第二の情報との優先度の値の意味が異なる場合に適用されてもよい。この2)において、具体的なマッピング方式は、プロトコルにより約定されるもの、端末上層により决定されるもの、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるものなどのうちのいずれか一つであってもよい。
【0087】
例えば、LTEにおけるPPPPは、8値であり、合計3bitである。NRにおける優先度の値が8値ではなく、例えばNRにおける優先度の値が16値(0-15)である場合、NRにおける優先度の値に対してマッピング処理を行ってから、LTEにおける優先度の値と比較する必要がある。
【0088】
一つの比較方法として、例えば、NRにおける優先度の値が0又は1に等しい場合、マッピング範囲1に対応し、NRにおける優先度の値が2又は3に等しい場合、マッピング範囲2に対応し、……、且つNR情報の優先度値がマッピング範囲1にある場合、LTE情報の優先度値が0であると、両方の優先度が同じであるとする。すると、NR情報の優先度値が3であり、即ちマッピング範囲2にあり、LTE情報の優先度値が0である場合、LTE情報の優先度はNR情報の優先度よりも高い。
【0089】
別の比較方法として、例えば、NRにおける優先度の値が0、1又は2に等しい場合、マッピング範囲1に対応し、NRにおける優先度の値が3に等しい場合、マッピング範囲2に対応し、……、且つNR情報の優先度値がマッピング範囲1にある場合、LTE情報の優先度値が0であると、両方の優先度が同じであるとし、及びNR情報の優先度値がマッピング範囲2にある場合、LTE情報の優先度値が1であると、両方の優先度が同じであるとする。すると、NR情報の優先度値が0であり、即ちマッピング範囲1にあり、LTE情報の優先度値が1である場合、NR情報の優先度はLTE情報の優先度よりも高い。
【0090】
なお、優先度の値の範囲が異なる場合の他に、LTEとNRにおける優先度の値がいずれも8値である場合、LTEとNRにおける優先度の値の意味が異なる可能性があるため、マッピング処理後に直接比較を行うことを考慮してもよい。例えば、NR情報の優先度値が0又は1に等しい場合、LTE情報の優先度値が2である場合、両方の優先度は同じである。
【0091】
3)単一閾値による比較方式、即ち、第一の情報の優先度と第三の閾値とを比較し、又は第二の情報の優先度と第四の閾値とを比較すること
【0092】
この3)において、第一の情報の優先度と第二の情報の優先度とを直接比較することではなく、第一の情報と第二の情報のうちの一つとある閾値とを比較することで、第一の情報と第二の情報のうちの優先度が高いものを決定する。
【0093】
選択的に、第三の閾値は、プロトコルにより約定されるもの、端末上層により决定されるもの、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるものなどのうちのいずれか一つであってもよい。第四の閾値は、プロトコルにより約定されるもの、端末上層により决定されるもの、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるものなどのうちのいずれか一つであってもよい。第三の閾値と第四の閾値は、同じであってもよく、異なってもよく、実際の状況によって決められる。
【0094】
例えば、LTE情報の優先度値と閾値Aとを比較し、LTE情報の優先度値が閾値Aよりも小さい場合、LTE情報の優先度がより高く、LTE情報を優先的に送受信する。そうでなければ、LTE情報の優先度値が閾値Aよりも大きい場合、LTE情報の優先度がより低く、NR情報を優先的に送受信する。
【0095】
また、例えば、NR情報の優先度値と閾値Bとを比較し、NR情報の優先度値が閾値Bよりも小さい場合、NR情報の優先度がより高く、NR情報を優先的に送受信する。そうでなければ、NR情報の優先度値が閾値Bよりも大きい場合、NR情報の優先度がより低く、LTE情報を優先的に送受信する。
【0096】
4)二重閾値による比較方式、即ち、第一の情報の優先度と第一の閾値とを比較し、及び第二の情報の優先度と第二の閾値とを比較すること
【0097】
この4)において、第一の情報の優先度と第二の情報の優先度にそれぞれ対応する二つの閾値(即ち第一の閾値と第二の閾値)を定義してもよい。
【0098】
選択的に、第一の閾値は、プロトコルにより約定されるもの、端末上層により决定されるもの、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるものなどのうちのいずれか一つであってもよい。第二の閾値は、プロトコルにより約定されるもの、端末上層により决定されるもの、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるものなどのうちのいずれか一つであってもよい。第一の閾値と第二の閾値は、同じであってもよく、異なってもよく、実際の状況によって決められる。
【0099】
例えば、LTEデータパケットとNRデータパケットを例とすると、この4)における実現案は、以下の内容を含んでもよいが、それらに限らない。
【0100】
案1(2段階の閾値)
-NRデータパケットの優先度値が閾値1よりも小さい場合、NRデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ(NRデータパケットの優先度値が閾値1以上である場合)、
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも小さい場合、LTEデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ(LTEデータパケットの優先度値が閾値2以上である場合)、NRデータパケットを優先的に送受信する。
【0101】
案2(2段階の閾値)
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも小さい場合、LTEデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ(LTEデータパケットの優先度値が閾値2以上である場合)、
-NRデータパケットの優先度値が閾値1よりも小さい場合、NRデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ(NRデータパケットの優先度値が閾値1以上である場合)、LTEデータパケットを優先的に送受信する。
【0102】
案3(総合的な考慮)
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも小さく、且つNRデータパケットの優先度値が閾値1よりも大きい場合、LTEデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ、NRデータパケットを優先的に送受信する。
【0103】
案4(総合的な考慮)
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも大きく、且つNRデータパケットの優先度値が閾値1よりも小さい場合、NRデータパケットを優先的に送受信し、
-そうでなければ、LTEデータパケットを優先的に送受信する。
【0104】
案5(総合的な考慮)
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも小さく、且つNRデータパケットの優先度値が閾値1よりも大きい場合、LTEデータパケットを優先的に送受信し、
-LTEデータパケットの優先度値が閾値2よりも大きく、且つNRデータパケットの優先度値が閾値1よりも小さい場合、NRデータパケットを優先的に送受信し、
-他の場合、LTEデータパケットとNRデータパケットの優先度の高低は、端末により実現される。
【0105】
なお、上記案1~案5において、優先度値が閾値Xよりも小さいという表現を採用したが、この表現の実際の意味は、優先度が閾値Xよりも高いという意味である。即ち、ここでは、優先度の値が小さいほど優先度が高くなると仮定している。もし以降に、優先度の値が大きいほど優先度が高くなることを採用する場合、上記案1~案5における表現も、それに応じて修正される必要がある。
【0106】
5)優先度順序を予め設定すること
例えば、LTEデータパケットとNRデータパケットを例とすると、予め設定される優先度順序は(高い順に)、NRデータパケット、LTEデータパケットであってもよい。
【0107】
本発明の実施例では、優先度に基づいてどのRATにおける情報を優先的に送受信するかを判断して処理することができるほか、優先度は、ハイブリット自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)プロセス(process)のプリエンプションに用いられてもよい。例えば、端末のHARQ送信及び/又は受信プロセス数には、例えば最大16個のように限界がある可能性がある。すると、1ペアの端末は、送信端末がHARQフィードバックの必要のあるデータを送信する時に一つのHARQプロセスを占有し、受信端末がデータを受信した時に一つのHARQプロセスを占有するが、受信端末が複数の端末により送信されるデータを同時に受信する可能性があるため、受信端末が受信したデータBの優先度がその前に受信したあるデータAの優先度よりも高い場合、一つの可能な実現方法として、受信端末は、データAの一つのHARQプロセスを破棄し、対応するHARQプロセスをデータBのために残して使用する。
【0108】
選択的に、上記の第一の情報と第二の情報が異なるHARQプロセスに対応する場合、上述した、第一の情報と第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信するとは、具体的には、前記優先度が高い情報に対応する第一のHARQプロセスを利用して、前記優先度が高い情報を送受信することであってもよい。
【0109】
さらに、前記方法は、前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が低い情報に対応する第二のHARQプロセスを破棄することをさらに含む。このように、重要な情報の送受信を優先的に確保して、通信システム全体のパフォーマンスをより良くすることができる。
【0110】
なお、端末は、受信した情報(例えばシグナリング又はデータ)の優先度に基づいて、最大いくつかのHARQプロセスをサポート可能であるかを決定してもよい。例えば、優先度が4に等しい場合、最大3つのHARQプロセスを使用し、又は、優先度が2に等しい場合、最大4つのHARQプロセスを使用し、残りのHARQプロセスは、可能な優先度がより高いデータ又は他のメッセージのために残して使用する。異なる優先度によりサポート可能なHARQプロセス数は、ネットワークにより配置されるもの、予め配置されるもの、プロトコルによって約定されるもの、又は端末により実現されるものなどであってもよい。
【0111】
以下、LTEデータパケットとNRデータパケットとを同時に送受信することを例として、本発明の実施例のデータ伝送過程について詳細に説明する。
【0112】
実施例1
本実施例1では、LTEデータパケットの優先度と比較する場合、NRデータパケットの優先度は、このNRデータパケットを送受信(即ち送信又は受信)する時、それが存在する論理チャネル又はベアラに対応するPQIにおける優先度(例えばデフォルトの優先度Default Priority Level値)などであってもよい。対応するデータ伝送過程は、以下のステップを含む。
【0113】
ステップ1-1において、UEは、NRのsidelink通信を行う際に、SCIに上層により指示される優先度を付帯させ、この優先度は、このSCIに関連する伝送対象のデータパケットに対応するPQIにおける優先度であり、又は伝送対象のデータパケットに対応する、アプリケーション層により指示される優先度であり、又は伝送対象のデータパケットに対応するQoSパラメータにおける優先度レベルである。
【0114】
ステップ1-21において、UEがLTEデータパケットとNRデータパケットとを同時に送信する必要がある場合、このLTEデータパケットの優先度とこのNRデータパケットの優先度(即ちNR SCIにおける優先度)とを比較し、優先度がより高いデータパケットを優先的に送信する。
【0115】
ステップ1-22において、UEがLTEデータパケットの送信とNRデータパケットの受信を同時に行う必要がある場合、このLTEデータパケットの優先度とこのNRデータパケットの優先度(即ちNR SCIにおける優先度)とを比較し、優先度がより高いデータパケットを優先的に処理(即ち送信又は受信)する。
【0116】
ステップ1-23において、UEがLTEデータパケットの受信とNRデータパケットの送信を同時に行う必要がある場合、このLTEデータパケットの優先度とこのNRデータパケットの優先度(即ちNR SCIにおける優先度)とを比較し、優先度がより高いデータパケットを優先的に処理(即ち送信又は受信)する。
【0117】
ステップ1-24において、UEがLTEデータパケットとNRデータパケットとを同時に受信する必要がある場合、このLTEデータパケットの優先度とこのNRデータパケットの優先度(即ちNR SCIにおける優先度)とを比較し、優先度がより高いデータパケットを優先的に受信する。
【0118】
そのうち、上記のステップ1-21~ステップ1-24において、このLTEデータパケットの優先度とこのNRデータパケットの優先度とを比較する場合、上記図1に示される実施例におけるいずれの比較方式(例えば直接比較方式など)を採用して比較してもよい。このNRデータパケットの優先度は、上記ステップ1-1において上層により指示される優先度である。このLTEデータパケットの優先度は、PPPP、PPPR又は他の定義される優先度、例えば論理チャネルの優先度であってもよい。
【0119】
実施例2
本実施例2では、LTEデータパケットの優先度と比較する場合、NRデータパケットの優先度は、このNRデータパケットを送受信(即ち送信又は受信)する時、それが存在する論理チャネル又はベアラの優先度であってもよい。対応するデータ伝送過程は、以下のステップを含む。
【0120】
ステップ2-1において、UEは、基地局又は予め配置されるものから
1)論理チャネル又はベアラの優先度、
2)論理チャネル又はベアラとPFIとのマッピング関係、
3)論理チャネル又はベアラとQoSパラメータとのマッピング関係、のうちの少なくとも一つの配置を得る。
【0121】
そのうち、このステップでは、基地局から配置を得るとは、UEが基地局により送信される専有シグナリング又はシステムメッセージを受信することであり、この専有シグナリング又はシステムメッセージには該当する配置が付帯される。
【0122】
ステップ2-2において、UEがNRのsidelink通信を行う際に、上層は、伝送対象のデータパケットに対応する論理チャネル又はベアラの優先度である優先度を物理層に指示する。
【0123】
ステップ2-3において、UE物理層は、データパケットに対応するSCIを伝送する際に、SCIにステップ2-2における前記優先度を付帯させる。
【0124】
ステップ2-41~ステップ2-44は、実施例1におけるステップ1-21~ステップ1-24と同様である。
【0125】
実施例3
本実施例3では、LTEデータパケットの優先度と比較する場合、NRデータパケットの優先度は、このNRデータパケットを送受信する時、上層により専用の優先度が物理層に指示されてもよく、この専用の優先度は、基地局により配置されるか、又は予め配置されるものである。対応するデータ伝送過程は、以下のステップを含む。
【0126】
ステップ3-1において、UEは、基地局又は予め配置されるものから
1)論理チャネル又はベアラの優先度、
2)論理チャネル又はベアラとPFIとのマッピング関係、
3)論理チャネル又はベアラとQoSパラメータとのマッピング関係、
4)物理層がSCIを伝送する時にこのSCIに付帯させる優先度、のうちの少なくとも一つの配置を得る。
【0127】
そのうち、このステップでは、基地局から配置を得るとは、UEが基地局により送信される専有シグナリング又はシステムメッセージを受信することであり、この専有シグナリング又はシステムメッセージには該当する配置が付帯される。
【0128】
ステップ3-2において、UEがNRのsidelink通信を行う際に、上層は、伝送対象のデータパケットに対応する、ステップ3-1において前記物理層がSCIを伝送する時にこのSCIに付帯させる優先度である優先度を物理層に指示する。
【0129】
ステップ3-3において、UE物理層は、データパケットに対応するSCIを伝送する際に、SCIにステップ3-2における前記優先度を付帯させる。
【0130】
ステップ3-41~ステップ3-44は、実施例1におけるステップ1-21~ステップ1-24と同様である。そのうち、好ましくは、比較方式は、直接比較方式である。
【0131】
実施例4
本実施例4では、LTEデータパケットの優先度と比較する場合、NRデータパケットの優先度は、このNRデータパケットを送受信する時、上層により、UE自身で決定される専用の優先度が物理層に指示されてもよい。対応するデータ伝送過程は、以下のステップを含む。
【0132】
ステップ4-1において、UEは、基地局又は予め配置されるものから
1)論理チャネル又はベアラの優先度、
2)論理チャネル又はベアラとPFIとのマッピング関係、
3)論理チャネル又はベアラとQoSパラメータとのマッピング関係、のうちの少なくとも一つの配置を得る。
【0133】
そのうち、このステップでは、基地局から配置を得るとは、UEが基地局により送信される専有シグナリング又はシステムメッセージを受信することであり、この専有シグナリング又はシステムメッセージには該当する配置が付帯される。
【0134】
ステップ4-2において、UEがNRのsidelink通信を行う際に、上層は、UE上層により决定される優先度を物理層に指示する。
【0135】
そのうち、UE上層は、物理層に指示する優先度を决定する際に、
伝送対象のデータパケットに対応するPQI、
伝送対象のデータパケットに対応するアプリケーション層により指示される優先度、
伝送対象のデータパケットに対応するQoSパラメータ、
伝送対象のデータパケットに対応するPFI、
伝送対象のデータパケットが存在する論理チャネル又はベアラの優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて决定してもよい。
【0136】
ステップ4-3において、UE物理層は、データパケットに対応するSCIを伝送する際に、SCIにステップ4-2における前記優先度を付帯させる。
【0137】
ステップ4-41~ステップ4-44は、実施例1におけるステップ1-21~ステップ1-24と同様である。そのうち、好ましくは、比較方式は、上記直接比較方式である。
【0138】
実施例5
本実施例5では、LTEデータパケットの優先度と比較する場合、NRデータパケットの優先度は、このNRデータパケットを送受信する時、対応するPQI又はPFIであってもよい(即ち、それが存在する論理チャネル又はベアラに対応するPQI又はPFIであってもよい)。対応するデータ伝送過程は、以下のステップを含む。
【0139】
ステップ5-1において、UEは、NRのsidelink通信を行う際に、SCIに上層により指示される優先度を付帯させ、この優先度は、このSCIに関連する伝送対象のデータパケットに対応するPQIであり、又は伝送対象のデータパケットに対応するPFIである。
【0140】
ステップ5-21~ステップ5-24は、実施例1におけるステップ1-21からステップ1-24と同様である。
【0141】
なお、上記実施例1~実施例5では、LTEデータパケットとNRデータパケットとを同時に送受信することを例として説明したが、それ以外にも、LTE又はNRにおけるMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5-RRCメッセージ、PC5-Sメッセージなどが対応する優先度を有する場合、LTEデータパケットとNRのMAC CEとを同時に送受信し、又はLTEのPC5-RRCメッセージとNRのPC5-RRCメッセージとを同時に送受信し、又はLTEデータパケットとNRのPC5-Sメッセージとを同時に送受信するなどしてもよい。情報の優先度の比較および送受信過程は類似しており、ここではこれ以上説明しない。
【0142】
上記実施例は、本発明の情報処理方法について説明したが、以下は、実施例と添付図面を結び付けながら本発明の端末について説明する。
【0143】
図2を参照すると、図2は、本発明の実施例による端末の構造概略図である。図2に示すように、この端末20は、
第一の情報の優先度を決定するための決定モジュール21と、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行するための実行モジュール22とを含む。
【0144】
そのうち、前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度である。又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される。
【0145】
選択的に、第一の情報に対応するRATは、NR、又は以降のバージョンの通信技術などであってもよく、本実施例では、これについて制限しない。
【0146】
一実施の形態では、第一の情報に対応するRATがNRである場合、この第一の情報の優先度とは、NR SCIに付帯される優先権指示(priority indication)である。
【0147】
選択的に、前記第一の情報は、sidelinkデータ、PC5インターフェースのMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージのうちのいずれか一つを含む。
【0148】
選択的に、前記第一の情報に対応する第一の優先度は、
前記第一の情報に対応するPQIにおける優先度、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するQoSパラメータにおける優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
前記第一の情報に対応するPFI、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちのいずれか一つである。
【0149】
選択的に、前記専用の優先度は、
端末上層により物理層に指示されるもの、
ネットワーク機器により配置されるもの、
予め配置されるもの、のうちのいずれか一つである。
【0150】
選択的に、前記専用の優先度が端末上層により物理層に指示されるものである場合、前記専用の優先度は、
前記第一の情報に対応するPQI、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するQoSパラメータ、
前記第一の情報に対応するPFI、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて決定される。
【0151】
選択的に、前記専用の優先度が前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度を処理して得られ、
又は、
前記専用の優先度が前記第一の情報に対応するベアラの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報に対応するベアラの優先度を処理して得られる。
【0152】
選択的に、前記専用の優先度がネットワーク機器により配置されるか、又は予め配置されるものである場合、前記専用の優先度値は、
物理層がSCIを伝送する時に前記SCIに付帯させる優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、のうちのいずれか一つである。
【0153】
選択的に、前記実行モジュール22は、第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する必要がある場合、前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信するために用いられてもよい。
【0154】
選択的に、前記第二の情報は、sidelinkデータ、PC5インターフェースのMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージ、Uuインターフェースのデータ、UuインターフェースのMAC CE、UuインターフェースのRRCメッセージのうちのいずれか一つを含む。
【0155】
選択的に、前記優先度が高い情報は、
前記第一の情報の優先度と前記第二の情報の優先度とを比較すること、
予め設定される優先度とマッピング情報との対応関係に基づいて、第二の優先度と第一のマッピング情報とを比較することであって、前記第二の優先度は、前記第一の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第二の情報の優先度をマッピングして得られるものであり、又は、前記第二の優先度は、前記第二の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第一の情報の優先度をマッピングして得られるものであること、
前記第一の情報の優先度と第一の閾値とを比較し、及び前記第二の情報の優先度と第二の閾値とを比較すること、
前記第一の情報の優先度と第三の閾値とを比較すること、
前記第二の情報の優先度と第四の閾値とを比較すること、
優先度順序を予め設定すること、のうちの少なくとも一つを採用して決定される。
【0156】
選択的に、前記第一の情報と前記第二の情報が異なるHARQプロセスに対応する場合、前記実行モジュール22はさらに、
前記優先度が高い情報に対応する第一のHARQプロセスを利用して、前記優先度が高い情報を送受信し、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が低い情報に対応する前記第二のHARQプロセスを破棄することに用いられてもよい。
【0157】
選択的に、前記予め定義されるルールは、
PC5インターフェースの同期関連メッセージの優先度が最も高いこと、
MAC CEとシグナリング無線ベアラの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高いこと、
第一種類のMAC CEの優先度は、第二種類のMAC CEの優先度よりも高いこと、
第一種類のシグナリング無線ベアラの優先度は、第二種類のシグナリング無線ベアラの優先度よりも高いこと、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、第三種類のMAC CE、シグナリング無線ベアラ、第四種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、シグナリング無線ベアラ、第五種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、のうちのいずれか一つを含む。
【0158】
本発明の実施例の端末20は、上記図1に示される方法の実施例によって実現される各プロセスを実現させ、且つ同じ有益な効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0159】
本発明の実施例は、端末をさらに提供する。この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記図1に示される方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0160】
具体的には、図3は、本発明の各実施例を実現させる端末のハードウェア構造概略図である。端末300は、無線周波数ユニット301、ネットワークモジュール302、オーディオ出力ユニット303、入力ユニット304、センサ305、表示ユニット306、ユーザ入力ユニット307、インターフェースユニット308、メモリ309、プロセッサ310、及び電源311などの部品を含むが、それらに限らない。当業者が理解できるように、図3に示す端末構造は、端末に対する限定を構成するものではなく、端末は、図示された部品の数よりも多い又は少ない部品、又はなんらかの部品の組み合わせ、又は異なる部品の配置を含んでもよい。本発明の実施例では、端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0161】
そのうち、プロセッサ310は、第一の情報の優先度を決定し、前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行するために用いられ、前記第一の情報に対応するRATは、NRであり、前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される。
【0162】
本発明の実施例の端末300は、上記図1に示される方法の実施例によって実現される各プロセスを実現させ、且つ同じ有益な効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0163】
理解すべきことは、本発明の実施例では、無線周波数ユニット301は、情報の送受信又は通話における信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクのデータを受信してから、プロセッサ310に処理させ、また、上りリンクのデータを基地局に送信する。通常、無線周波数ユニット301は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット301は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0164】
端末は、ネットワークモジュール302によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへの電子メールの送受信、ウェブページの閲覧とストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0165】
オーディオ出力ユニット303は、無線周波数ユニット301又はネットワークモジュール302によって受信された又はメモリ309に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット303は、端末300によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)をさらに提供することができる。オーディオ出力ユニット303は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0166】
入力ユニット304は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット304は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)3041とマイクロホン3042とを含んでもよく、グラフィックスプロセッサ3041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット306上に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ3041によって処理された画像フレームは、メモリ309(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数ユニット301又はネットワークモジュール302によって送信されてもよい。マイクロホン3042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータに処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット301を介して移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0167】
端末300は、少なくとも一つのセンサ305、例えば光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル3061の輝度を調整し、接近センサは、端末300が耳元に移動した時、表示パネル3061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(通常、3軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末姿勢(例えば、縦横画面切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いられてもよい。センサ305は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0168】
表示ユニット306は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット306は、表示パネル3061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル3061が配置されてもよい。
【0169】
ユーザ入力ユニット307は、入力された数字又はキャラクタ情報の受信、及び端末のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット307は、タッチパネル3071及び他の入力機器3072を含む。タッチパネル3071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作(例えばユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル3071上又はタッチパネル3071付近で行う操作)を收集することができる。タッチパネル3071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ310に送信し、プロセッサ310から送信されてきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを採用してタッチパネル3071を実現してもよい。タッチパネル3071以外、ユーザ入力ユニット307は、他の入力機器3072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器3072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0170】
さらに、タッチパネル3071は、表示パネル3061上に覆われてもよい。タッチパネル3071は、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作を検出すると、プロセッサ310に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ310は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル3061上で該当する視覚出力を提供する。図3では、タッチパネル3071と表示パネル3061は、二つの独立した部品として端末の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル3071と表示パネル3061を集積して端末の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0171】
インターフェースユニット308は、外部装置と端末300との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット308は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末300内の一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又は端末300と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0172】
メモリ309は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ309は、主にプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含んでもよい。そのうち、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、データ記憶領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ309は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリ、例えば少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0173】
プロセッサ310は、端末の制御センターであり、様々なインターフェースと線路によって端末全体の各部分に接続され、メモリ309に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ309に記憶されたデータを呼び出し、端末の様々な機能を実行し、データを処理することにより、端末全体をモニタリングする。プロセッサ310は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ310は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ310に集積されなくてもよい。
【0174】
端末300は、各部品に電力を供給する電源311(例えば電池)をさらに含んでもよい。好ましくは、電源311は、電源管理システムによってプロセッサ310にロジック的に接続されてもよく、それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0175】
また、端末300は、いくつかの示されていない機能モジュールをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0176】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記図1に示される方法の実施例の各プロセスを実現させることができ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。そのうち、このコンピュータ可読記憶媒体は、例えばリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0177】
なお、本明細書では、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「包含」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0178】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本発明の技術案は、実質的には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0179】
以上は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例について記述したが、本発明は、上記した具体的な実施の形態に限らない。上記した具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者が本発明の示唆により、本発明の趣旨と請求項に保護される範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本発明の保護内に属する。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行される情報処理方法であって、
第一の情報の優先度を決定することと、
前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行することとを含み、
そのうち、前記第一の情報に対応する無線アクセス技術RATは、ニューラジオNRであり、
前記第一の情報の優先度は、前記第一の情報に対応する第一の優先度、又は専用の優先度であり、又は、前記第一の情報の優先度は、予め定義されるルールに基づいて決定される、情報処理方法。
【請求項2】
前記第一の情報に対応する第一の優先度は、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質標識PQIにおける優先度、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するサービス品質QoSパラメータにおける優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
前記第一の情報に対応するPC5インターフェースサービス品質フロー標識PFI、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記専用の優先度は、
端末上層により物理層に指示されるもの、
ネットワーク機器により配置されるもの、
予め配置されるもの、のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記専用の優先度が端末上層により物理層に指示されるものである場合、前記専用の優先度は、
前記第一の情報に対応するPQI、
前記第一の情報に対応する、アプリケーション層により指示される優先度、
前記第一の情報に対応するQoSパラメータ、
前記第一の情報に対応するPFI、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、
プロトコルによって約定される固定の優先度、のうちの少なくとも一つに基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記専用の優先度が前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度を処理して得られ、
又は、
前記専用の優先度が前記第一の情報に対応するベアラの優先度に基づいて決定される場合、前記専用の優先度は、予め設定される処理方式で前記第一の情報に対応するベアラの優先度を処理して得られる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記専用の優先度がネットワーク機器により配置されるか、又は予め配置されるものである場合、前記専用の優先度値は、
物理層がサイドリンク制御情報SCIを伝送する時に前記SCIに付帯させる優先度、
前記第一の情報が存在する論理チャネルの優先度、
前記第一の情報に対応するベアラの優先度、のうちのいずれか一つである、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
第一の情報と第二の情報とを同時に送受信する必要がある場合、前述した、前記第一の情報の優先度に基づいて、前記第一の情報の優先度に関連する操作を実行することは、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記優先度が高い情報は、
前記第一の情報の優先度と前記第二の情報の優先度とを比較すること、
予め設定される優先度とマッピング情報との対応関係に基づいて、第二の優先度と第一のマッピング情報とを比較することであって、前記第二の優先度は、前記第一の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第二の情報の優先度をマッピングして得られるものであり、又は、前記第二の優先度は、前記第二の情報の優先度であり、且つ前記第一のマッピング情報は、前記第一の情報の優先度をマッピングして得られるものであること、
前記第一の情報の優先度と第一の閾値とを比較し、及び前記第二の情報の優先度と第二の閾値とを比較すること、
前記第一の情報の優先度と第三の閾値とを比較すること、
前記第二の情報の優先度と第四の閾値とを比較すること、
優先度順序を予め設定すること、のうちの少なくとも一つを採用して決定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の情報と前記第二の情報が異なるハイブリット自動再送要求HARQプロセスに対応する場合、前述した、前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が高い情報を優先的に送受信することは、
前記優先度が高い情報に対応する第一のHARQプロセスを利用して、前記優先度が高い情報を送受信することを含み、
前記方法は、
前記第一の情報と前記第二の情報のうちの優先度が低い情報に対応する第二のHARQプロセスを破棄することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の情報は、
サイドリンクsidelinkデータ、PC5インターフェースのメディアアクセス制御制御エレメントMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースの無線リソース制御RRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージのうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第二の情報は、
sidelinkデータ、PC5インターフェースのMAC CE、PC5インターフェースのディスカバリ関連メッセージ、PC5インターフェースの同期関連メッセージ、PC5インターフェースのRRCメッセージ、PC5インターフェースのSメッセージ、Uuインターフェースのデータ、UuインターフェースのMAC CE、UuインターフェースのRRCメッセージのうちのいずれか一つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記予め定義されるルールは、
PC5インターフェースの同期関連メッセージの優先度が最も高いこと、
MAC CEとシグナリング無線ベアラの優先度は、データ無線ベアラの優先度よりも高いこと、
第一種類のMAC CEの優先度は、第二種類のMAC CEの優先度よりも高いこと、
第一種類のシグナリング無線ベアラの優先度は、第二種類のシグナリング無線ベアラの優先度よりも高いこと、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、第三種類のMAC CE、シグナリング無線ベアラ、第四種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、
予め設定される優先度順序の高い順に並べると、シグナリング無線ベアラ、第五種類のMAC CE、データ無線ベアラとなること、のうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第一の情報の優先度は、NR SCIに付帯される優先権指示である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現させる、端末。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されており、そのうち、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】