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特表2022-551496分散型エネルギ資源デバイス用メータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-09
(54)【発明の名称】分散型エネルギ資源デバイス用メータ
(51)【国際特許分類】
   G01R 22/06 20060101AFI20221202BHJP
【FI】
G01R22/06 130H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521433
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 US2020053512
(87)【国際公開番号】W WO2021071717
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】62/914,205
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【弁理士】
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(72)【発明者】
【氏名】タンワニ,ニキル
(72)【発明者】
【氏名】ラトレ,バハドゥル シン
(72)【発明者】
【氏名】カールガード,マット
(57)【要約】
電気メータは、ハウジングと、第1のセットの接続経路と、第2のセットの接続経路とを含む。第1のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第1相の間の第1の電気接続経路に電気的に結合される。第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメント内に配置される。第2のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第2相の間の第2の電気接続経路に電気的に結合される。第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメントと非重複であるハウジングの第2のセグメント内に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気メータであって、
ハウジングと、
メータソケットに結合するように構成され、配電電源の第1相と分散型エネルギ資源デバイスの第1相とおよび負荷の第1相との間の第1電気接続経路に電気的に結合される第1のセットの接続経路のセットであって、第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントがハウジングの第1のセグメント内に位置付け可能である、第1のセットの接続経路と、並びに、
メータソケットに結合するように構成され、配電電源の第2相と分散型エネルギ資源デバイスの第2相とおよび負荷の第2相との間の第2の電気接続経路に電気的に結合される第2のセットの接続経路であって、第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントが、ハウジングの第1のセグメントと非重複であるハウジングの第2のセグメント内に位置付け可能である、第2のセットの接続経路と
を含む、電気メータ。
【請求項2】
前記ハウジングは円筒形からなり、前記第1のセグメントは前記ハウジングの第1の半円筒からなり、前記第2のセグメントは前記ハウジングの第2の半円筒からなる、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項3】
前記第1の電気計測コンポーネントは、第1のセットのバスバーと第1のセットの電流トランスデューサを含み、前記第2の電気計測コンポーネントは、第2のセットのバスバーと第2のセットの電流トランスデューサを含み、前記第1の電気計測コンポーネントは前記第2の電気計測コンポーネントから少なくとも12mm離れている、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項4】
前記第1の電気計測コンポーネントと前記第2の電気計測コンポーネントは、エアギャップ、物理的境界、またはその両方の組み合わせで、分離されている、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項5】
前記第1の電気計測コンポーネントは、前記配電電源の第1相、前記分散型エネルギ資源デバイスの第1相、および前記負荷の第1相上の電流を監視するように構成された第1のセットの電流トランスデューサを含み、前記第2の電気計測コンポーネントは、前記配電電源の第2相、前記分散型エネルギ資源デバイスの第2相、および前記負荷の第2相上の電流を監視するように構成された第2のセットの電流トランスデューサを含む、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項6】
ブレードのセットをさらに含み、ブレードのセットの各ブレードは、第1のセットの接続経路、第2のセットの接続経路、またはニュートラル接続経路の、接続経路に電気的に結合され、ブレードのセットは、14Sメータソケット、15Sメータソケット、または16Sメータソケット内に設置可能である、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項7】
さらに、
ベースプレートと、および、
前記第1及び第2の電気計測コンポーネントと前記ベースプレートとの間の第2の距離よりも大きい、前記ベースプレートからの第1の距離で、ハウジング内に配置可能な通信モジュールと
を含み、
前記通信モジュールが他のメータとの及び電力会社との通信を可能にするように構成されている、
請求項1に記載の電気メータ。
【請求項8】
システムであって、
電気メータソケットと、
前記電気メータソケットと嵌合するように構成された電気メータと
を含み、
前記電気メータが、
ハウジングと、
前記電気メータと前記電気メータソケットとの間の第1のセットの接続経路であって、配電電源の第1相と分散型エネルギ資源デバイスの第1相とおよび負荷の第1相との間の第1の電気接続経路に電気的に結合されるものであり、第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントがハウジングの第1のセグメント内に位置付け可能である、第1のセットの接続経路と、ならびに、
前記電気メータと前記電気メータソケットとの間の第2のセットの接続経路であって、配電電源の第2相と分散型エネルギ資源デバイスの第2相とおよび負荷の第2相との間の第2の電気接続経路に電気的に結合されるものであり、第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントがハウジングの第1のセグメントと非重複であるハウジングの第2のセグメント内に位置付け可能である、第2のセットの接続経路と
を含む、
システム。
【請求項9】
前記電気メータは、さらに、
前記配電電源および前記分散型エネルギ資源デバイスの電力生産または消費要件に基づいて、前記配電電源から前記分散型エネルギ資源デバイスを接続および切断するように構成された制御可能電気切断スイッチであって、前記制御可能電気切断スイッチが、前記第1のセットの接続経路、前記第2のセットの接続経路、またはそれらの組み合わせに沿って位置付け可能である、制御可能電気切断スイッチを
含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の電気計測コンポーネントは、第1のセットのバスバーおよび第1のセットの電流トランスデューサを含み、前記第2の電気計測コンポーネントは、第2のセットのバスバーおよび第2のセットの電流トランスデューサを備え、前記第1の電気計測コンポーネントは、前記第2の電気計測コンポーネントから少なくとも12mm離れている、
請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の電気計測コンポーネントと前記第2の電気計測コンポーネントは、エアギャップ、物理的境界、またはその両方の組み合わせで、分離されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記電気メータが、さらに、
前記ハウジング内の、前記第1のセットの接続経路、前記第2のセットの接続経路、またはそれらの組み合わせに沿って位置付け可能な回路ブレーカであって、電気的障害の発生時に前記分散型エネルギ資源デバイスを前記電気メータから電気的に切断するように構成された回路ブレーカを
含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気メータが、さらに、
前記第1のセットの接続経路および前記第2のセットの接続経路への電気接続を形成するように構成された複数の嵌合コネクタであって、前記複数の嵌合コネクタは、前記電気メータソケットと相互作用するように構成され、前記複数の嵌合コネクタの少なくとも一つの嵌合コネクタは、ニュートラル線と電気的に結合するように構成された、複数の嵌合コネクタを
含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
第1の電気計測コンポーネントおよび第2の電気計測コンポーネントは、前記負荷に供給される電圧および電流波形の第1の電気特性を測定し、前記配電電源および前記分散型エネルギ資源デバイスから前記電気メータに供給される電圧および電流波形の第2の電気特性を測定するように構成された複数の測定デバイスを含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
分散型エネルギ資源装置を計量するためのシステムであって、
前記システムは、
電気メータであって、
ハウジングと、
配電電源の第1相と分散型エネルギ資源デバイスの第1相とおよび負荷の第1相との間の第1の電気接続経路に電気的に結合された第1のセットの接続経路であって、第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントが、ハウジングの第1のセグメント内に位置付け可能である、第1の接続経路のセットと、
配電電源の第2相と分散型エネルギ資源デバイスの第2相とおよび負荷の第2相との間の第2の電気接続経路に電気的に結合された第2のセットの接続経路であって、第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントが、ハウジングの第1のセグメントと非重複であるハウジングの第2のセグメント内に位置付け可能である、第2の接続経路のセットと、ならびに、
電気メータに電気的に結合するように構成された電気メータソケットと
を含む、電気メータを含み、
前記電気メータソケットは、
前記電気メータと前記配電電源のライン電圧配線との間に第1のライン電気接続と第2のライン電気接続を形成するように構成された、前記電気メータソケット内の第1のライン接続経路および第2のライン接続経路と、
前記電気メータと分散型エネルギ資源デバイスの分散型エネルギ資源電圧配線との間に第1の分散型エネルギ資源電気接続および第2の分散型エネルギ資源電気接続を形成するように構成された、前記電気メータソケット内の第1の分散型エネルギ資源接続経路および第2の分散型エネルギ資源接続経路と、
前記電気メータと前記負荷との間に第1の負荷電気接続および第2の負荷電気接続を形成するように構成された、前記電気メータソケット内の第1の負荷接続経路および第2の負荷接続経路と、ならびに、
前記電気メータと、前記配電電源、前記分散型エネルギ資源デバイス、および前記負荷のニュートラル配線との間にニュートラル電気接続を形成するように構成された、前記電気メータソケット内の少なくとも1つのニュートラル接続経路と
を含む、システム。
【請求項16】
前記電気メータは、さらに、
前記第1のセットの接続経路および前記第2のセットの接続経路に関連付けられた複数のブレードを
含み、
前記複数のブレードは、前記電気メータソケットの複数の嵌合コネクタと電気接続を形成するように構成されている、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ハウジングは、円筒形を含み、
前記第1のセグメントは、前記ハウジングの第1の半円筒を含み、
前記第2のセグメントは、前記ハウジングの第2の半円筒を含む、
請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の電気計測コンポーネントおよび前記第2の電気計測コンポーネントは、前記配電電源へまたは前記配電電源から、前記分散型エネルギ資源デバイスへまたは前記分散型エネルギ資源デバイスから、および前記負荷へ、提供される電圧および電流波形の電気特性を測定するように構成された複数の測定デバイスを含む、
請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の電気計測コンポーネントおよび前記第2の電気計測コンポーネントは、エアギャップ、物理的境界、またはその両方の組み合わせで離れている、
請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記電気メータが、さらに、
電気的障害の発生時に前記分散型エネルギ資源デバイスを前記電気メータから切断するように構成された回路ブレーカを
含む、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、一般に、電気メータに関する。より詳細には、本開示は、分散型エネルギ資源デバイスと共に使用するための電気メータに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
分散型エネルギ資源(DER)デバイス、例えば、太陽電池パネル、風力タービン、電気自動車バッテリーなどは、通常、顧客の敷地内の電気パネル内の回路ブレーカに接続することによってグリッドに配線される。DERデバイスの計測が必要な場合、通常、この目的のために別のメータが顧客の壁に取り付けられる。また、1つ以上の断路器も通常、顧客の壁に取り付けられる。
【0003】
住宅消費者を含むエネルギ消費者によるDERデバイスの使用が増加している。現在、消費者が敷地内でDERデバイスを接続したい場合、電力会社とDERデバイスを設置する電気工事業者が調整し、同時に敷地内にいなければならない。電力会社は、メータソケットの電力を遮断する。電力を切り離した後、電気工事業者はDERデバイスを「メータの裏側」に接続する。設置場所によっては、DERデバイス用に別のメータが必要な場合もある。DERデバイスが設置された後、電力会社はメータのソケットに電力を再接続する。電力会社と電気工事業者の間で調整することなく、既存の電力供給サービスにDERデバイスを接続するシステムが望まれている。
【発明の概要】
【0004】
分散型エネルギ資源デバイスを分散型エネルギ資源メータと接続するためのシステムが提供される。
【0005】
本開示の様々な態様によれば、電気メータは、ハウジングと、第1のセットの接続経路のと、第2のセットの接続経路とを含む。第1のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第1相の間の第1の電気接続経路に電気的に結合される。第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメント内に配置される。第2のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第2相の間の第2の電気接続経路に電気的に結合される。第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメントと非重複であるハウジングの第2のセグメント内に配置される。
【0006】
別の実施例では、システムは、電気メータソケットと、電気メータソケットと嵌合する電気メータとを含む。電気メータは、ハウジングと、第1のセットの接続経路と、第2のセットの接続経路とを含む。第1のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源装置、および負荷の、第1の相の間の第1の電気接続経路に電気的に結合する。第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメント内に配置される。第2のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第2の相の間の第2の電気接続経路に電気的に結合される。第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメントと非重複のハウジングの第2のセグメント内に配置される。
【0007】
別の実施例では、分散型エネルギ資源デバイスを計量するためのシステムは、電気メータと、電気メータに電気的に結合する電気メータソケットとを含む。電気メータは、ハウジングと、第1のセットの接続経路と、第2のセットの接続経路とを含む。第1のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第1の相の間の第1の電気接続経路に電気的に結合する。第1の電気接続経路の第1の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメント内に配置される。第2のセットの接続経路は、メータソケットに結合し、配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷の、第2の相の間の第2の電気接続経路に電気的に結合される。第2の電気接続経路の第2の電気計測コンポーネントは、ハウジングの第1のセグメントと非重複のハウジングの第2のセグメント内に配置される。電気メータソケットは、電気メータと配電電源のライン電圧配線との間に、第1のライン電気接続及び第2のライン電気接続を形成する、第1ライン接続経路及び第2ライン接続経路を、電気メータソケット内に含む。また、電気メータソケットは、電気メータと分散型エネルギ資源デバイスの分散型エネルギ資源電圧配線との間に、第1の分散型エネルギ資源電気接続及び第2の分散型エネルギ資源電気接続を形成する、第1の分散型エネルギ資源接続経路及び第2の分散型エネルギ資源接続経路を、電気メータソケット内に含む。さらに、電気メータソケットは、電気メータと、負荷との間の第1の負荷電気接続及び第2の負荷電気接続を形成する、第1の負荷接続経路及び第2の負荷接続経路を電気メータソケット内に含む。さらに、電気メータソケットは、電気メータと配電電源、分散型エネルギ資源デバイス、および負荷のニュートラル配線との間の、ニュートラル電気接続を形成する、電気メータソケット内の少なくとも1つのニュートラル接続経路を含む。
【0008】
これらの例示的な態様および特徴は、現在説明されている主題を制限または定義するためではなく、本願で説明される概念の理解を助けるために例を提供するために言及されている。現在説明されている主題の他の態様、利点、および特徴は、本願全体を検討した後に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
様々な実施形態の態様および特徴は、添付の図面を参照して例を説明することによってより明らかになるであろう。
【0010】
図1図1は、本開示の様々な態様に係る分散型エネルギ資源(DER)メータとメータソケットとの間の電気接続を示すブロック図である。
図2図2は、本開示の様々な態様に係る15端子メータソケットの一例の正面図である。
図3図3は、本開示の様々な態様に係る、図2の15端子メータソケットの端子の斜視図である。
図4図4は、本開示の様々な態様に係る、図2のメータソケットのニュートラル端子のための可能な代替構成の図である。
図5図5は、本開示の様々な態様に係る、図2のメータソケットに設置されるDERメータの一例である。
図6図6は、本開示の様々な態様に係る、DERメータのブレード部分の透視図である。
図7図7は、本開示の様々な態様に係る、図6のDERメータの分解図である。
図8図8は、本開示の様々な態様に係る、カバーおよびプリント回路基板アセンブリを取り外した図6のDERメータの透視図である。
図9図9は、本開示の様々な態様に係る、スイッチカバーが取り外された図8のDERメータの側面図の一例である。
図10図10は、本開示の様々な態様に係る、図9のDERメータの透視図の一例である。
図11図11は、本開示の様々な態様に係る、プリント回路基板アセンブリおよびカバーを取り外した図6のDERメータの側面図の一例である。
図12図12は、本開示の様々な態様に係る、図11のDERメータの透視図の一例である。
図13図13は、本開示の様々な態様に係る、図6のDERメータの透視図の一例である。
図14図14は、本開示の様々な態様に係る、図1のDERメータのブレードの斜視図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では特定の例が説明されているが、これらの例は例示としてのみ提示されており、保護の範囲を限定することを意図していない。本明細書に記載された装置及びシステムは、他の様々な形態で具現化することができる。さらに、本明細書に記載された例示的な方法及びシステムの形態における様々な省略、置換、及び変更は、保護範囲から逸脱することなく行うことができる。
【0012】
分散型エネルギ資源(DER)デバイスをメータリングデバイスと接続するためのシステムが提供される。現在、DERデバイスをグリッドに接続するための標準的なシステムは存在しない。既存のシステムは、ユーティリティ計測デバイスを所有する電力会社と、DERデバイスを設置する電気工事業者との間の調整に依存することが多い。例えば、電気工事業者がDERデバイスを設置するために敷地内にいる間、電力会社はユーティリティ計測デバイスの撤去を要求されることがある。DERデバイスの設置後、電力会社はユーティリティ計測デバイスを再設置しなければならない。
【0013】
本書では、DERデバイスと電力会社の両方から発信される電力を計測する仕組みを提供するDERメータを説明する。DERメータは、顧客構内のDER対応メータソケットと嵌合することができる。本開示の目的では、DERデバイスは、配電システムに提供できる電力を生産または貯蔵する配電システム(すなわち、グリッド)上の任意のリソース、または配電システムの全体のピーク負荷を管理するために制御できる任意の大型負荷装置と定義される。例えば、DERデバイスは、ローカルバッテリストレージを有するかまたは有しない、住宅用太陽光発電設備または住宅用風力タービン設備であってもよい。
【0014】
図1は、本開示の様々な態様に係る分散型エネルギ資源(DER)メータ102とメータソケット104との間の電気接続を例示するブロック図100である。DERメータ102及びメータソケット104は、顧客構内(例えば、住宅用建物、商業用建物など)に配置される。DERメータ102は、配電システム(すなわち、グリッド108)を介して顧客構内に供給される電気と、DERデバイス(すなわち、DERデバイス116)を介して顧客構内で生成または他の方法で貯蔵される電気とを測定および制御する。したがって、DERメータ102は、グリッド108から提供される電気を受信し、DERデバイス116から提供される電気を受信し、電気サービス110に電気を提供するために十分な接続点を含む。
【0015】
DERメータ102は、DERメータ102が他のメータおよび電力会社と通信できるように、通信モジュールと組み合わされてもよい。図1に示されるように、グリッド108(すなわち、配電システム)からの電力は、電気配線L1(ライン)及びL2(ライン)を介してメータソケット104に供給される。電気配線L1(ライン)及びL2(ライン)は、グリッド108の2相の電力を供給することができる。ニュートラル配線Nは、接地と呼ばれることもあるが、グリッド108、電気サービス110、およびDERデバイス116の間に、例えば、住宅または商業用顧客構内の電気サービスパネルで接続される。
【0016】
電気サービスまたは負荷110はまた、対応する電気配線L1(負荷)およびL2(負荷)を介してメータソケット104に接続される。メータソケット104は、従来のメータがメータソケット104に差し込まれたときに従来のメータへの電気接続を提供するための電気コネクタを含むフォーム14S、15S、又は16Sメータソケットなどのソケットであってよい。メータソケット104のための他のメータソケットフォームも企図される。グリッド108と電気サービス110との間の電気接続は、DERメータ102がメータソケット104に差し込まれたときに、DERメータ102を通して形成される。DERメータ102内では、グリッド108から電気サービス110に供給される電圧及び電流が、メータリングデバイスによって測定される、すなわち計量される。メータリングデバイスは、例えば、電圧および電流波形の電気特性をそれぞれ測定する電圧トランスデューサ112および電流トランスデューサ114であってもよい。電気サービス110に供給される電力は、電圧および電流の測定値に基づいて計算されてもよい。
【0017】
DERデバイス116からの出力配線も、メータソケット104内の接続点で接続されてもよい。ニュートラル配線N接続118は、グリッド108、DERデバイス116、電気サービス110、及びDERメータ102からのニュートラル配線を接続するために、メータソケット104内の接続点で形成されてもよい。1つ以上の例において、DERデバイス116の接続点は、メータソケット104の側面120に配置されてもよい。例えば、メータソケット104の側面120は、DERメータ102とインターフェースしないメータソケット104の任意の側面(例えば、メータソケット104がDERメータ102に結合される間に露出される側面)であってもよい。側面120に接続点を配置することは、DERデバイス116がメータソケット104と接続するための容易にアクセス可能な場所を提供し得る。
【0018】
メータソケット104内の接続点は、メータソケット104とDERメータ102との間の電気接続を提供してもよい。例えば、グリッド108からのメータソケット104におけるラインL1(ライン)及びL2(ライン)の接続点は、グリッド108からのラインL1(ライン)及びL2(ライン)をDERメータ102に電気的に接続してもよい。同様に、DERデバイス116からのラインL1及びL2、並びに電気サービス110へのラインL1(負荷)及びL2(負荷)は、メータソケット104内の接続点を介してDERメータ102に電気的に接続されてもよい。グリッド108からのラインL1(ライン)及びL2(ライン)と同様に、DERデバイス116からのラインL1及びL2は、異なる電気位相を有する電圧を提供してもよい。さらに、ニュートラル配線Nの接続点は、メータソケット104の対応するレセプタクルにおける電気接続も有していてもよい。
【0019】
メータソケット104に含まれる接続点(例えば、レセプタクル)は、メータソケット104とDERメータ102との間の電気接続を形成するために、DERメータ102上の接続部品(例えば、ブレードコネクタ)の挿入を収容することができる。他の電気結合も、メータソケット104、DERデバイス116、及びDERメータ102の間で企図される。DERメータ102の接続コンポーネントがメータソケット104のレセプタクルに挿入されると、DERメータ102とグリッド108からのラインL1(ライン)及びL2(ライン)との間、DERメータ102とDERデバイス116からのラインL1及びL2との間、並びにDERメータ102と電気サービス110へのラインL1(負荷)及びL2(負荷)との間に電気接続が形成されてもよい。なお、接続点および接続コンポーネント(例えば、レセプタクルおよびブレードコネクタ)は、一般に、嵌合コネクタと呼ばれることがある。
【0020】
DERメータ102の接続コンポーネントがメータソケット104のレセプタクルに挿入され、DERデバイス116、グリッド108、および電気サービス110の接続コンポーネントがメータソケット104のレセプタクルに挿入されると、ニュートラル配線NとDERメータ102の間に電気接続が形成され得る。ニュートラル配線NとDERメータ102との電気接続は、DERメータ102内の電圧トランスデューサ112でL1(ライン)→ニュートラルおよびL2(ライン)→ニュートラルの電圧測定を可能にするための電気的基準点を提供し得る。DERメータ102でこれらの電圧測定を実行する能力は、例えば、L1(ライン)およびL2(ライン)接続しか利用できず(すなわち、ニュートラルN接続がない)、したがってライン対ライン電圧(すなわち、L1(ライン)からL2(ライン))のみを測定できる標準の2Sメータの形態で可能なものより高度かつ高忠実度の計量を可能にする可能性がある。DERメータ102は、電流トランスデューサ114aおよび114bを使用してグリッド108からのL1(ライン)およびL2(ライン)ライン、電流トランスデューサ114cおよび114dを使用して電気サービス110、ならびに電流トランスデューサ114dおよび114eを使用してDERデバイス116に対する電流測定も実行することができる。DERメータ102で電流測定を実行するだけでなく、L1(ライン)→ニュートラルおよびL2(ライン)→ニュートラル電圧測定を実行する能力は、負荷分解アルゴリズムなどの様々なアプリケーションの実装を可能にし得る。
【0021】
一実施例では、電流トランスデューサ114cおよび114dは、DERメータ102に含まれない場合がある。そのような例では、電気サービス110(例えば、負荷)への電流は、グリッド108およびDERデバイス116からの電流の代数和を使用して測定されてもよい。以下の方程式が使用されてもよい。
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】
ここで、ILOAD-L1はL1(負荷)における計算電流、ILINE-L1はL1(ライン)における測定電流、IDER-L1はL1(DER)における測定電流、ILOAD-L2はL2(負荷)における計算電流、ILINE-L2はL2(ライン)における測定電流、IDER-L2はL2(DER)における測定電流である。
【0024】
グリッド108からのラインL1(ライン)及びL2(ライン)は、異なる電気位相を有するライン電圧を提供してもよい。異なる電気位相は、ローカル配電変圧器(例えば、メータの近くに位置するポールマウント変圧器)によって生成されてもよいし、変電所で生成された異なる電気位相であってもよい。同様に、DERデバイス116からのラインL1及びL2は、異なる電気位相を有するライン電圧を提供してもよい。DERデバイス116から提供されるラインL1およびL2上のライン電圧の電気位相は、グリッド108から提供されるラインL1(ライン)およびL2(ライン)上のライン電圧の電気位相と同期していてもよい。
【0025】
本開示によるメータソケットおよびメータの実施形態は、ライン電圧の異なる位相に対応する、より多くのまたはより少ない接続点またはレセプタクルを含んでもよい。例えば、1ライン電圧相のみが接続される場合(例えば、相A)、更なる相(例えば、相B及び相C)のための接続点が不要であるため、より少ない接続点及びレセプタクルがメータソケットに含まれてもよい。同様に、3つのライン電圧相が接続される場合(例えば、相A、B、およびC)、追加の接続ポイントおよびレセプタクルがメータソケットに含まれる場合がある。
【0026】
一実施例では、切断スイッチ122がDERメータ102に含まれる。このような例では、電圧トランスデューサ112aおよび112bがグリッド108からの電圧を検出しないとき、切断スイッチ122は開いたままであってもよい。さらに、切断スイッチは、DERデバイス116からの電圧位相をグリッド108と同期させるための機構として使用されてもよい。例えば、電圧トランスデューサ112cおよび112dは、DERデバイス116によって供給される電圧を測定し、電圧トランスデューサ112aおよび112bは、切断スイッチ122が開いている間、グリッド108によって供給される電圧を測定することができる。同期動作中にDERデバイス116とグリッド108との間の同期に到達すると、切断スイッチ122は閉じてもよい。さらに、切断スイッチ122は、DERメータ102をグリッド108へのL1(ライン)及びL2(ライン)接続から切り離してもよい。DERメータ102をグリッド108から切断する能力は、DERメータ102をグリッド108から切断し、DERデバイス116からのみ電気サービス110に電力を供給する「アイランド化」を可能にし得る。
【0027】
DERメータ102は、DERデバイス116を切断または保護する、統合された制御可能な電気切断スイッチ124を含むこともできる。いくつかの例では、DERデバイス116とソケット104との間の切断スイッチ125も、DERデバイス116を切断または保護するために含まれてもよい。さらに、回路ブレーカ126は、DERデバイス116とソケット104の間、またはDERメータ102内に配置されてもよい。一例では、単一のデバイスが、DERデバイス116のラインL1およびL2をDERメータ102から切り離すために、サーキットブレーカおよび別個の電気切断デバイスの両方の機能を実行してもよい。一例では、回路ブレーカ126は、電気的障害の発生時にDERデバイス116をDERメータ102から切り離してもよい。回路ブレーカ126は、DERメータ102に統合されてもよい。さらに、回路ブレーカ126は、局所的または遠隔的に制御されてもよい。
【0028】
制御可能な電気切断スイッチ124は、DERメータ102のプロセッサ(図示せず)および通信モジュール(図示せず)により制御されてもよい。制御可能な電気切断スイッチ124は、例えば、電圧トランスデューサ112e及び112fで高負荷が検出されたとき、又は電気サービス若しくは負荷110がメータから切断されたとき、DERデバイス116をグリッド108から切断するために自動的に作動してもよい。いくつかの例では、制御可能な電気切断スイッチ124は、DERメータ102または別のデバイスから受信したコマンドに基づいて、DERデバイス116をグリッド108から切断するために自動的に動作することができる。
【0029】
制御可能な電気切断スイッチ124は、DERデバイス116をDERメータ102と接続または切断することができる。DERデバイス116をDERメータ102に接続する際に、DERメータ102は、DERデバイス116の発電または消費を、配電システム(すなわち、グリッド108)から消費されたまたは配電システムに送り返されたエネルギとは別の値として測定し、それによって請求可能データを提供してもよい。課金可能データ(すなわち、グリッド108からの消費またはグリッド108に送り返される生産)は、「ネットメータリング」または同様の方法を使用して電力計内で計量されてもよい。さらに、制御可能な電気切断スイッチ124は、グリッド108およびDERデバイス116の電力生産または消費要件に基づいて、DERデバイス116をグリッド108から接続または切断してよい。さらに、切断スイッチ124は、技術者がDERメータ102を修理し、DERメータ102を設置し、またはDERメータ102を交換できるように、DERデバイス116をDERメータ102から電気的に切断するために使用されてもよい。
【0030】
一例では、DER切断スイッチ(すなわち、制御可能な電気切断スイッチ124)およびライン切断スイッチ(すなわち、切断スイッチ122)は、4位置スイッチで実装されてもよい。4位置スイッチは、以下を可能にしてもよい。
1.グリッド108、DERデバイス116、および電気サービス(負荷)110の接続、
2.DERデバイス116が切断された状態でのグリッド108および電気サービス110の接続、
3.グリッド108が切断された状態での電気サービス110およびDERデバイス116の接続、
4.グリッド108、DERデバイス116および電気サービス110の切り離し。
2つの2位置スイッチの代わりに4位置スイッチを使用する利点は、スイッチング機能を提供するために必要なコンポーネントのコストおよびサイズを低減することを含む。
【0031】
DERメータ102は、グリッド108、DERデバイス116、またはその両方を介して電気サービス110に供給される電力を測定および制御してもよい。DERメータ102は、通信モジュール(図示せず)及びプロセッサ(図示せず)を含んでもよい。プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、本開示に係る実施形態は、そのような実施形態に限定されるものではない。例えば、プロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、コンピュータ、マイクロコントローラ、プログラマブルコントローラ、又は他のプログラマブルデバイスであってもよい。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形が実施され得ることを理解するであろう。
【0032】
通信モジュールは、RF、セルラー、PLC、または他の任意の適切な通信技術を介して通信してもよい。通信モジュールは、制御可能な電気切断スイッチ124を制御するための命令を含む通信を、ネットワークを介して受信してもよい。通信モジュールは、メータの動作及びメータ内の測定装置によって実行される測定に関連する情報を、ネットワーク上の他の装置又は中央システムに送信してもよい。通信モジュールはまた、DERメータ102とDERデバイス116との間の通信を提供してもよい。
【0033】
本開示の様々な態様に従って、DERデバイス116が何らかの形態の発電機(例えば、太陽光発電または風力発電)またはストレージデバイスを含む場合、DERメータ102は配電システムに関する情報を使用することができる。情報は、意思決定を行い、DERデバイス116を制御するために、リアルタイムの電力価格または他の情報を含んでもよい。例えば、DERメータ102は、DERデバイス116がエネルギを(例えば、太陽またはバッテリーストレージから、なおここで、バッテリーストレージは電気自動車または同様のもの内のバッテリーを含み得る、)グリッド108に、送るべきかどうか、DERデバイス116がグリッド108からエネルギを消費すべきかどうか(例えば、ストレージを充電するか、給湯器、プールポンプなどの大型負荷が動作するようにするか)、DERデバイス116がグリッド108から切断すべき(例えば、グリッド108からエネルギを消費しない、またはグリッド108にエネルギを送信しない)か、またはそれらの任意の組合せである。適切な制御アクションは、決定に基づいてDERメータ102によって開始されてもよい。当業者または通常の技術者は、決定および制御の上記の例が網羅的ではなく、他の決定および制御動作が本開示の範囲から逸脱することなく実行されてもよいことを理解するであろう。
【0034】
図2は、本開示の様々な態様に従った15端子メータソケット200の一例の正面図である。図示されたメータソケット200は、16Sメータソケットである。図1に描かれているようなメータソケット104は、15端子メータソケット200であってもよい。一実施例において、15端子メータソケット200は、複数のメータのフォームを収容するように配置されてもよい。例えば、端子202及び204は、図1で説明したL1(ライン)及びL2(ライン)のためのラインであってよく、グリッド108に電気的に結合される。端子206および208は、図1で説明したL1(負荷)およびL2(負荷)用のラインであって、電気サービス110に電気的に結合されていてもよい。端子210および212は、図1で説明したL1(DER)およびL2(DER)用のラインであってよく、DERデバイス116に電気的に結合される。実施例では、端子214は、図1で説明したニュートラル配線Nに電気的に結合されてもよい。
【0035】
図3は、本開示の様々な態様に係る15端子メータソケット200の端子202-214の図300である。図300は、メータソケット200(例えば、16Sメータソケット)の端子202-214が、ライン(すなわち、グリッド108)、負荷(すなわち、電気サービス110)、ニュートラル配線N、および設置されるとDERデバイス116にどのように電気的に結合され得るかを描写している。
【0036】
図4は、本開示の様々な態様に係る、メータソケット200のニュートラル端子214のための可能な代替構成の図400である。どの端子202-214がライン、負荷、ニュートラル配線N、およびDERデバイス116のために使用されるかを変える配置を含む、他の配置も可能である。図3及び図4のメータソケット200においてニュートラル配線Nの代替的な配置を提供することによって、メータソケット200は、接続ブレードの互換性のない配置を有するメータリングデバイスと互換性がない場合がある。すなわち、DERメータ102のようなメータリングデバイスは、図3または4のメータソケット200の1つまたはメータソケット200の他の配置に適切にキー止めされる必要があるであろう。
【0037】
図5は、本開示の様々な態様に係るDER対応メータソケット200に設置されるDERメータ102の一例である。一例では、メータソケット200は、本開示の様々な態様に従って、メータソケット200の側面120にオプションのDERコネクタ502を含む。DERコネクタ502は、DERデバイス116の迅速かつ効率的な接続を容易にするために、メータソケット200に追加されてもよい。DERコネクタ502は、メータソケット200に統合されてもよいし、オプションの追加のコンポーネントであってもよい。
【0038】
既存のサービスを有する構内にDERデバイス116を設置するために、電気工事業者はDERデバイス116をDERコネクタ502に接続し、電力会社は従来のメータをDERメータ102に置き換える。DERメータ102は、本明細書では、マルチポートメータとも呼ばれる。DERコネクタ502及びメータソケット200は、これらのステップを独立して発生させることを可能にする。電気工事業者と電力会社は、このような例において調整する必要がない。電気工事業者は、電力会社が従来のメータを交換する前または後に、DERデバイス116をDERコネクタに接続することができる。
【0039】
図6は、本開示の様々な態様に従ったDERメータ102のブレード部分602の透視図600である。一例において、ブレード604及び606は、それぞれ、DERメータ102のL1(ライン)及びL2(ライン)に電気的に結合する。ブレード608および610は、それぞれ、DERメータ102のL1(負荷)およびL2(負荷)にカップリングする。ブレード612および614は、それぞれ、DERメータ102のL1(DER)およびL2(DER)に結合する。さらに、ブレード616は、DERメータ102のニュートラル配線Nに結合する。図4に関して上述したように、DERメータ102のブレード602-614は、図4のソケット200の対応する端子202-214内に適合するようにキー止めされてもよい。ブレード602-614の他の配置もまた企図される。
【0040】
図7は、本開示の様々な態様に従ったDERメータ102の分解図700である。DERメータ102のブレード部分602は、ベースプレート702上に位置し、ニュートラルバスバー704、L1(ライン)バスバー706、L2(ライン)バスバー708、L1(ロード)バスバー710、L2(ロード)バスバー712、L1(DER)バスバー714、及びL2(DER)バスバー716と電気的にカップリングしてもよい。L1相互接続バスバー718は、L1バスバー706、710、および714を電気的に相互接続してもよく、L2相互接続バスバー720は、L2バスバー708、712、および716を電気的に相互接続してもよい。
【0041】
一実施例では、プラスチックカバー722が、バスバー704-720とライン切断スイッチアセンブリ724の上に適合してもよい。ライン切断スイッチアセンブリ724は、モータ駆動であってもよい。すなわち、モータは、ライン切断スイッチアセンブリ724を開位置又は閉位置に機械的に駆動してもよい。ライン切断スイッチアセンブリ724の制御は、プリント回路基板(PCB)アセンブリ728上のコントローラ726によって提供されてもよい。一実施例では、ライン切断スイッチアセンブリ724は、図1に関して上述した切断スイッチ122であってもよい。
【0042】
L1(ライン)電流トランスデューサ730は、L1(ライン)バスバー706の周囲に配置されてもよく、L2(ライン)電流トランスデューサ732は、L2(ライン)バスバー708の周囲に配置されてもよい。L1(ライン)電流トランスデューサ730は、L1(ライン)上の電流を測定するために使用されてよく、L2(ライン)電流トランスデューサ732は、L2(ライン)上の電流を測定するために使用されてよく、L1(ライン)電流トランスデューサ730は、L1(ライン)上の電流を測定するために使用されてよい。一例において、L1(ライン)電流トランスデューサ730およびL2(ライン)電流トランスデューサ732は、図1に描かれているように、それぞれ、電流トランスデューサ114aおよび114bであってもよい。
【0043】
L1(ライン)電流トランスデューサ730およびL2(ライン)電流トランスデューサ732と同様に、L1(負荷)電流トランスデューサ734がL1(負荷)バスバー710の周りに配置されてもよく、L2(負荷)電流トランスデューサ736がL2(負荷)バスバー712の周りに配置されてもよい。L1(負荷)電流トランスデューサ734は、L1(負荷)上の電流を測定するために使用されてもよく、L2(負荷)電流トランスデューサ736は、L2(負荷)上の電流を測定するために使用されてもよい。L1(負荷)電流トランスデューサ734およびL2(負荷)電流トランスデューサ736は、それぞれ、図1に描かれているように、電流トランスデューサ114cおよび114dであってもよい。
【0044】
L1(DER)電流トランスデューサ738は、L1(DER)バスバー714の周囲に配置されてもよく、L2(DER)電流トランスデューサ740は、L2(DER)バスバー716の周囲に配置されてもよい。L1(DER)電流トランスデューサ738は、L1(DER)上の電流を測定するために使用されてよく、L2(DER)電流トランスデューサ740は、L2(DER)上の電流を測定するために使用されてよく、L1(DER)電流トランスデューサ738は、L1(DER)上の電流を測定するために使用されてよい。一例において、L1(DER)電流トランスデューサ738およびL2(DER)電流トランスデューサ740は、図1に描かれているように、それぞれ電流トランスデューサ114eおよび114fであってよい。
【0045】
切断スイッチ742および744も、それぞれ、L1(DER)バスバー714およびL2(DER)バスバー716の経路に沿って配置されてもよい。切断スイッチ742及び744は、図1の制御可能な電気切断スイッチ124のような制御可能な電気切断スイッチであってもよい。一例において、切断スイッチ742及び744は、電気的障害の発生時にDERデバイス116をDERメータ102から切り離してもよい。さらに、切断スイッチ742および744は、コントローラ726またはPCBアセンブリ728上の追加のコントローラを使用して、局所的または遠隔的に制御されてもよい。
【0046】
追加のL1相互接続バスバー746は、別の場所でL1コンポーネントを電気的に相互接続してもよく、追加のL2相互接続バスバー748は、別の場所でL2コンポーネントを電気的に相互接続してもよい。PCB728とL1及びL2相互接続バスバー746及び748との間に絶縁カバー750が設置されてもよい。絶縁カバー750は、DERメータ102の電気コンポーネントをPCBアセンブリ728から絶縁する。さらに、内側カバー752がDERメータ102の内側コンポーネントを囲んで配置されてもよく、外側カバー754が内側カバー752の周囲に配置されてもよい。一例では、内側カバー752は不透明なプラスチックであってよく、外側カバー754は透明なプラスチックである。
【0047】
図8は、本開示の様々な態様に従って、内側カバー752、外側カバー754、及びPCBアセンブリ728を取り外したDERメータ102の透視図800である。図示されるように、エアギャップ802は、L1コンポーネント804とL2コンポーネント806との間の絶縁を提供するために、DERメータ102の露出した(例えば、電気的に絶縁されていない)L1コンポーネント804と露出したL2コンポーネント806との間に維持されてもよい。実施例では、エアギャップ802は、12mmを超える距離に維持されてもよい。エアギャップ802が12mmより小さい例では、エアギャップ802は、L1コンポーネント804をL2コンポーネント806からさらに絶縁するために、プラスチック層808、または電気的に絶縁する材料の他の物理的境界層を追加することによって補完されてもよい。
【0048】
図9は、本開示の様々な態様に従ったDERメータ102の側面図900の一例である。図示されるように、DERメータ102は、第1の側面902にL1導体、第2の側面904にL2導体を有する対称的な設計を含み、第1の側面902は図9の左側に示され、第2の側面904は図9の右側に示される。エアギャップ802は、第1の側面902上のL1導体を第2の側面904上のL2導体から隔離してよい。一例では、任意の露出した(すなわち、電気的に絶縁されていない)導体は、少なくとも12mmの空間を有するエアギャップ802によって分離されてもよい。
【0049】
DERメータ102は、ライン、負荷、およびDERポートで課金可能グレード計量をサポートし、3つのポートのそれぞれで双方向の計測点を提供することができる。本明細書で使用される場合、課金可能グレード計量という用語は、DERデバイス116によって構内またはグリッド108に提供されるエネルギの量、ならびにエネルギが提供される時間の、測定を提供するために計測動作を実行することができる計測システムを指す場合がある。
【0050】
図10は、本開示の様々な態様に従ったDERメータ102の透視図の一例である。L1(ライン)電流トランスデューサ730は、L1(ライン)バスバー706の周囲に配置されてもよく、L2(ライン)電流トランスデューサ732は、L2(ライン)バスバー708(図7に関して上に示す)の周囲に配置されてもよい。L1(負荷)電流トランスデューサ734は、L1(負荷)バスバー710の周囲に配置されてもよく、L2(負荷)電流トランスデューサ736は、L2(負荷)バスバー712の周囲に配置されてもよい。さらに、L1(DER)電流トランスデューサ738は、L1(DER)バスバー714の周囲に位置決めされてもよく、L2(DER)電流トランスデューサ740は、L2(DER)バスバー716の周囲に位置決めされてもよい。
【0051】
L1(ライン)電流トランスデューサ730、L1(負荷)電流トランスデューサ734、およびL1(DER)電流トランスデューサ738はそれぞれ、DERメータ102の第1の側面902に配置されている。図示されているように、DERメータ102の第1の側面902は、L1導体に関連している。さらに、L2(ライン)電流トランスデューサ732、L2(負荷)電流トランスデューサ736、およびL2(DER)電流トランスデューサ740は、それぞれDERメータ102の第2の側面904に配置されている。図示されているように、DERメータ102の第2の側面904は、L2導体に関連している。
【0052】
図11は、本開示の様々な態様に従って取り外されたPCBアセンブリ728及びカバー752、754を含むDERメータ102の側面図1100の一例である。図示されるように、DERメータ102は、左側面1102にL1導体、右側面1104にL2導体を有する対称的な設計を含む。DERメータ102は、ライン、負荷、およびDERポートで請求可能な等級計測をサポートしてもよく、3つのポートのそれぞれで双方向の計測点を提供する。
【0053】
一実施例では、PCBアセンブリ728は、ライン切断スイッチアセンブリ724、DER切断スイッチ742、DER切断スイッチ744、またはそれらの任意の組み合わせの動作を制御することができるコントローラ726を含んでもよい。PCBアセンブリ728は、DERメータ102とDERデバイス116との間の通信を提供する通信モジュール(図示せず)を含むこともできる。いくつかの例では、通信モジュールはまた、他のメータリングデバイスのメッシュネットワークとの通信、他のIoTデバイスとの通信、またはそれらの任意の組合せを提供してもよい。
【0054】
図12は、本開示の様々な態様に従って、PCBアセンブリ728と、取り外されたカバー752および754とを含むDERメータ102の透視図1200の一例である。L1及びL2(負荷)電流トランスデューサ734及び736、L1及びL2(ライン)電流トランスデューサ730及び732、並びにL1及びL2(DER)電流トランスデューサ738及び740が、DERメータ102に描かれている。L1(負荷)電流トランスデューサ734、L1(ライン)電流トランスデューサ730、およびL1(DER)電流トランスデューサ738は、それぞれDERメータ102の左側面1102に配置されている。図示されるように、DERメータ102の左側面1102は、L1導線と関連している。さらに、L2(負荷)電流トランスデューサ736、L2(ライン)電流トランスデューサ732、およびL2(DER)電流トランスデューサ740は、それぞれ、DERメータ102の右側面1104に配置されている。図示されているように、DERメータ102の右側面1104は、L2導線に関連している。
【0055】
図13は、本開示の様々な態様による、外側カバー754を含むDERメータ102の透視図1300の一例である。外側カバー754は、透明な、プラスチック材料から作られてもよい。外側カバー754の透明な材料は、ディスプレイ1302の視認を可能にしてもよい。ディスプレイ1302は、DERメータ102に関する情報を視覚的に表示してもよい。例えば、ディスプレイ1302は、課金サイクルなどの指定された期間にわたって消費されたキロワット時の表示を提供してもよい。
【0056】
一例では、ベースプレート702からDERメータ102の外向きの表面1306までの距離1304は、DERメータリング機能を持たない対応するメータリングデバイスより約1インチ長くてもよい。例えば、ANSIフォーム16Sメータの寸法は、メータのベースプレートから5インチ延びていてもよく、一方、DERメータ102は、ベースプレート702から約6インチ延びている。さらに、DERメータ102は、DERメータ102とソケット200との間に設置されたカラー(例えば、DERデバイス116の計測をサポートする間隔装置)を必要としないので、DERメータ102がソケット200から延びる距離1304は、カラーと標準のメータリングデバイスの組み合わせがソケット200から延びる距離よりはるかに短くてもよい。例えば、カラー及びメータリングデバイスは、DERメータ102よりもソケット200から方向1308にさらに3インチ以上外側に延びてもよい。
【0057】
一実施例では、外側カバー754、又はハウジングは、概して円筒形であるか、又は円錐形の錐体(例えば、ベースプレート702から離れた共通点に向かって傾斜している側面を有する)のような形状であってよい。DERメータ102の左側面1102は、外側カバー754の第1の半円筒1310内に配置されてもよい。同様に、DERメータ102の右側面1104は、第1の半円筒1310とは異なる外側カバー754の第2半円筒1312内に位置決めされてもよい。
【0058】
図14は、本開示の様々な態様による、マルチポートメータ1402(例えば、DERメータ102)のブレード1404-1418の斜視図1400である。ブレード1404~1418は、特定のDERソケット104の配置に適合するような方法で配置されてもよい。一例では、ブレード1414および1416はニュートラル配線Nに接続してもよく、ブレード1704、1706、1708、1710、1712、および1718はそれぞれ、グリッド108、DERデバイス116、または電気サービス110の1つと関連する線に接続してもよい。例えば、ブレード1404は、図1のL1(ライン)に結合されてもよく、ブレード1406は、図1のL2(ライン)に結合されてもよく、ブレード1408は、図1のL1(負荷)に結合されてもよく、ブレード1410は、図1のL2(負荷)に結合されてもよく、ブレード1412は、図1のL1(DER)に結合されてもよく、ブレード1414は、図1のニュートラル配線Nに結合されてもよく、ブレード1416は、図1のニュートラル配線Nに結合されてもよく、ブレード1418は、図1のL2(DER)に結合されてもよい。
【0059】
本主題は、その特定の態様に関して詳細に説明されてきたが、当業者は、前述の理解を得た時点で、そのような態様に対する変更、変形、および等価物を容易に作り出すことができることが理解されよう。したがって、本開示は、限定ではなく例示の目的で提示されており、当業者に容易に明らかになるような本主題に対する変更、変形、および/または追加を含めることを排除するものではないことを理解されたい。
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【国際調査報告】