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特表2022-551577モバイルコンピューティングデバイス用のクレードルを有する販売時点管理デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】モバイルコンピューティングデバイス用のクレードルを有する販売時点管理デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20221205BHJP
   G06K 7/08 20060101ALI20221205BHJP
   G06K 7/00 20060101ALI20221205BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20221205BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20221205BHJP
【FI】
G06F1/16 312K
G06F1/16 312H
G06K7/08 040
G06K7/00 021
G06K7/00 056
G06K7/10 264
G06K7/10 224
G07G1/12 321P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520132
(86)(22)【出願日】2020-09-24
(85)【翻訳文提出日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 US2020052539
(87)【国際公開番号】W WO2021067117
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】16/588,491
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516371276
【氏名又は名称】ブロック, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーティン, ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】カシャニ, マニ ラザギ
(72)【発明者】
【氏名】カンスト, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】アンドラー, ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ステイリオン, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ, ローワン
(72)【発明者】
【氏名】チェン, イェンリャン
(72)【発明者】
【氏名】ドウサット, コーリー
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142FA02
3E142FA03
3E142FA04
3E142GA05
3E142GA06
3E142GA07
(57)【要約】
POSデバイスは、ネスト部分とクレードル部分とを含む。ネスト部分は、1つ以上の支払いカード又は近距離無線通信(NFC)リーダを含む。クレードル部分は、モバイルコンピューティングデバイスをPOSデバイスのクレードル部分に順番に固定するのに役立つ、異なるサイズの交換可能なフレームに結合する。モバイルコンピューティングデバイスは、コネクタを介してPOSデバイスの残りに接続される。リーダによって読み取られた支払いカード情報は、処理のためにコネクタを介してモバイルコンピューティングデバイスに搬送される。POSデバイスはまた、タンパー検知回路を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
POSデバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングの表面と、
前記ハウジング内の支払機器リーダであって、前記支払機器リーダは、前記支払機器リーダに関連する読み取り領域内で前記支払機器の受け取りに応答して、支払機器からの支払い機器情報を読み取る、前記ハウジング内の支払機器リーダと、
フレームであって、前記フレームが固定されていない状態にある間に前記フレームは前記表面から離れ、前記フレームが固定された状態にある間に前記フレームは前記表面に固定され、前記フレームが前記固定された状態にある間に前記フレームは前記フレーム内の開口にモバイルコンピューティングデバイスを受け入れる、フレームと、
コネクタであって、前記コネクタが接続されていない状態にある間に前記コネクタは露出し、前記コネクタが接続された状態にある間に前記コネクタは前記モバイルコンピューティングデバイスのモバイルコンピューティングデバイスコネクタに電気的に接続され、前記コネクタが前記接続された状態にある間に前記コネクタは前記支払機器リーダからの前記支払い機器情報を前記モバイルコンピューティングデバイスに搬送する、コネクタと、
を備えるPOSデバイス。
【請求項2】
前記支払機器リーダは磁気ストライプリーダであり、前記読み取り領域は前記ハウジング内のスロットであり、前記磁気ストライプリーダは、前記スロット内での前記支払機器の前記磁気ストライプの受け取りに応答して、前記支払機器の磁気ストライプから前記支払い機器情報を読み取る、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項3】
前記支払機器リーダはチップカードリーダであり、前記読み取り領域は前記ハウジング内のスロットであり、前記チップカードリーダは、前記スロット内の前記支払機器の前記チップの受け取りに応答して、前記支払機器のチップから前記支払い機器情報を読み取る、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項4】
前記チップカードリーダは、前記チップが前記スロットのどちらの側に面しているかに関わらず、前記支払機器の前記チップから前記支払い機器情報を読み取るように、前記チップカードリーダは前記スロットの第1の側及び第2の側にチップカードリーダ回路を含む、
請求項3に記載のPOSデバイス。
【請求項5】
前記支払機器リーダは、近距離無線通信(NFC)リーダを含み、前記読み取り領域は、前記NFCリーダの無線NFC信号範囲内の領域であり、前記NFCリーダは、前記読み取り領域内での前記支払機器の前記NFC送信機の受け取りに応答して、前記支払い機器のNFC送信機を介して送信される無線信号から前記支払い機器情報を読み取る、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項6】
前記NFCリーダは、湾曲形状を有する湾曲したアンテナコイルを含み、前記湾曲形状は、凸形状又は凹形状の少なくとも1つを含む、
請求項5に記載のPOSデバイス。
【請求項7】
前記フレームは、アンロック位置とロック位置との間で移動可能であるラッチを含み、前記フレームは前記ラッチが前記アンロック位置にある間に、前記モバイルコンピューティングデバイスを受け入れ、前記フレームは、前記ラッチが前記ロック位置にある間に、前記モバイルコンピューティングデバイスを所定の位置に固定する、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項8】
前記フレームとは別個の第2のフレームをさらに含み、前記第2のフレームが固定されていない状態にある間に前記第2のフレームは前記表面から分離し、前記第2のフレームが固定された状態にある間に前記第2のフレームは前記表面に固定され、前記第2のフレームは前記第2のフレームが前記固定された状態にある間に前記第2のフレームは前記第2のフレーム内の第2の開口に第2のモバイルコンピューティングデバイスを受け入れ、前記モバイルコンピューティングデバイスと前記第2のモバイルコンピューティングデバイスは、前記フレーム内の前記開口は前記モバイルコンピューティングデバイスをぴったりと受け入れるサイズであり、かつ、前記第2のフレーム内の前記第2の開口は前記第2のモバイルコンピューティングデバイスをぴったりと受け入れるサイズであるように、異なるフォームファクタを有する、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項9】
前記コネクタは、前記コネクタが前記接続された状態にある期間の少なくとも一部の間に、前記モバイルコンピューティングデバイスから前記支払機器リーダに電力を搬送する、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項10】
前記表面に一体化された磁石をさらに備え、前記磁石は1つ以上の物体を前記表面に固定し、前記1つ以上の物体は、前記フレーム又は前記モバイルコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項11】
前記ハウジングに連結されるベースをさらに備え、前記ハウジングは、商人位置と顧客位置との間で前記ベースを中心に回転するように構成される、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項12】
前記ベース内のダンパーをさらに備え、前記ベースがロックされる状態にある間に前記ダンパーは商人位置又は顧客位置のうちの1つに前記ハウジングをロックし、前記ダンパーは、ばね、ランプ、又は磁石のうちの少なくとも1つを含む、
請求項11に記載のPOSデバイス。
【請求項13】
前記ベースに対する前記ハウジングの方向を識別する方向検出器をさらに備え、前記方向検出器は、スイッチ、光センサ、ホール効果センサ、加速度計、又はジャイロスコープのうちの少なくとも1つを含む、
請求項11に記載のPOSデバイス。
【請求項14】
前記フレームは第1の開口を含み、前記モバイルコンピューティングデバイスは第2の開口を含み、前記フレームが前記固定された状態にある間に前記フレームにより前記モバイルコンピューティングデバイスを受け入れることに続いて、ピンは、前記第1の開口及び前記第2の開口を通過することによって、前記モバイルコンピューティングデバイスを前記フレームに固定する、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項15】
バイオメトリックデータを受信するバイオメトリックセンサと、
命令を記憶するメモリと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記バイオメトリックデータを暗号化することによって暗号化されたバイオメトリックデータを生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化されたバイオメトリックデータを前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項16】
前記モバイルコンピューティングデバイスとは別個の入力インタフェースであって、個人識別番号(PIN)コードに対応する入力を受信する、入力インタフェースと、
命令を記憶するメモリと、
プロセッサと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記PINコードを暗号化することによって暗号化されたPINコードを生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化されたPINコードを前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項17】
前記モバイルコンピューティングデバイスとは別個の入力インタフェースであって、署名に対応する入力を受け取る入力インタフェースと、
命令を記憶するメモリと、
プロセッサと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記署名を暗号化することによって暗号化された署名を生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化された署名を前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項18】
前記タンパー検知回路をさらに備え、前記タンパー検知回路は前記ハウジング内のセキュアな領域をタンパーする1以上の試みを検出するように構成される、
請求項1に記載のPOSデバイス。
【請求項19】
前記セキュアな領域は、少なくともメモリ及びプロセッサを収容するセキュアエンクロージャを含む、
請求項18に記載のPOSデバイス。
【請求項20】
前記セキュアな領域は、前記支払機器リーダのうち少なくとも一部を含む、
請求項18に記載のPOSデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2019年9月30日に出願された「モバイルコンピューティングデバイス用のクレードルを備えた販売時点管理デバイス」というタイトルの米国非仮特許出願第16/588,491号の利益と優先権を主張し、その完全な開示はこれにより、その全体が参照により明示的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
クレジットカード及びデビットカードのような支払いカードは、商人との取引中に顧客によってしばしば使用される。商人は、支払いカード読取装置を使用して支払いカードから支払い情報を読み取ることができる。支払いカード読取装置は、スロットを通してスワイプされる支払いカードの磁気ストライプから支払いカード情報を読み取る磁気ストライプ読取装置、スロットに挿入される支払いカードのEMVチップから支払いカード情報を読み取るユーロペイ/マスターカード/ビザ(EMV)チップ読取装置、又はNFC可能な支払いカードから支払いカード情報を無線で読み取る近距離無線通信(NFC)読取装置を含む。支払いカード読取装置は支払いカードから支払いカードを読み取り、次に、顧客口座から商人口座に資金を引き渡すことによって取引を処理するために、その支払いカード情報を銀行又はクレジットカード機関等の金融エンティティに関連付けられたサーバに送る。
【0003】
スマートフォン又はタブレットコンピュータ等のモバイルコンピューティングデバイスは、モバイル及び/又はポータブルフォームファクタを有するコンピューティングデバイスである。モバイルコンピューティングデバイスは、典型的にはディスプレイ画面のタッチ画面タッチインターフェース等のディスプレイ画面及び入力インタフェースを含む。モバイルコンピューティングデバイスは、ますます一般的になっているが、幅広い異なるサイズ及びフォームファクタがある。その結果、モバイルコンピューティングデバイスを保持又はその他固定するために作製されたブラケット又は他の要素がいくつかのモバイルコンピューティングデバイスのフォームファクタ及びサイズと互換性があるかもしれない一方で、全てのモバイルコンピューティングデバイスのフォームファクタ及びサイズと互換性がないかもしれないため、特定のモバイルコンピューティングデバイスを別のデバイスとインタフェースすることは困難となり得る。例えば、製造業者はしばしば、デバイスの厚さ、サイズ、ポート、ポート位置、又は他のフォームファクタ要素を、モバイルコンピューティングデバイスのあるバージョンから次に変更し、モバイルコンピューティングデバイスの新しいモデルが、同じモバイルコンピューティングデバイスの古いバージョンがうまく機能していたインタフェースとの互換性をしばしば損なうことを意味する。
【0004】
商人販売時点管理(POS)デバイスは、顧客によって要求されたアイテム又はサービスを入力し、各アイテム又はサービスの価格を検索し、合計を算出し、場合によっては、支払い処理前後に、印刷され顧客に与えられる領収書又は請求を準備するために、商人によって使用されるシステムである。
【0005】
様々なモバイルコンピューティングデバイスと柔軟かつ直感的にインタフェースする、セキュアな支払い処理システムのためのシステム及び方法のニーズがある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A図1Aは、第1のフォームファクタを有する第1のモバイルコンピューティングデバイスを保持し、インタフェースする販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0007】
図1B図1Bは、第2のフォームファクタを有する第2のモバイルコンピューティングデバイスを保持し、インタフェースする販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0008】
図2図2は、異なるフォームファクタを有する異なるモバイルコンピューティングデバイスを固定するための交換可能なフレームを有する販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0009】
図3図3は、商人販売時点管理(POS)端末デバイス及びモバイルコンピューティングデバイスを含むシステムアーキテクチャを示す。
【0010】
図4A図4Aは、斜視図から販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0011】
図4B図4Bは、側面図から販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0012】
図4C図4Cは、側面図からモバイルコンピューティングデバイスを固定するロック位置における販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0013】
図4D図4Dは、側面図からモバイルコンピューティングデバイスを支える、アンロック位置における販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0014】
図4E図4Eは、側面図から受け入れ/取り出し位置における販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0015】
図5図5は、取り外し可能なフレームを有する販売時点管理(POS)端末デバイスの動作を示すフロー図である。
【0016】
図6A図6Aは、湾曲した近距離無線通信(NFC)アンテナを示す。
【0017】
図6B図6Bは、販売時点管理(POS)端末デバイス内の支払いカードスロットに沿って湾曲したNFC(near field communication)アンテナを示す。
【0018】
図6C図6Cは、販売時点管理(POS)端末デバイス内の支払いカードスロットに沿った第2の種類の湾曲した近距離無線通信(NFC)アンテナを示す。
【0019】
図7A図7Aは、回路基板を収容し、接続するセキュアエンクロージャの分解図を示す。
【0020】
図7B図7Bは、回路基板を収容し、かつ、接続するセキュアエンクロージャの内部を示す。
【0021】
図8A図8Aは、導電性トレースを有する可撓性部材がセキュア構成要素の周りにしっかりと巻き付けられるタンパー検知システムを示す。
【0022】
図8B図8Bは、導電性トレースを有する可撓性部材がセキュアエンクロージャの周りにしっかりと巻き付けられるタンパー検知システムを示す。
【0023】
図9A図9Aは、スクリューでタンパーを検知するタンパー検知システムで使用される可撓性部材を示す。
【0024】
図9B図9Bは、スクリュー、凹みハウジング、及びスクリューでタンパーを検知するタンパー検知システムにも使用される導電性ガスケットを示す。
【0025】
図9C図9Cは、スクリューでタンパーを検知するタンパー検知システムの分解側面図を示す。
【0026】
図9D図9Dは、セキュア状態における図9Cのタンパー検知システムの側面図を示す。
【0027】
図9E図9Eは、第2のソリッドハウジング要素を有する図9Dのタンパー検知システムの側面図を示す。
【0028】
図10図10は、導電性トレースを有する1つ以上の可撓性部材が2つの回路基板をブリッジするタンパー検知システムを示す。
【0029】
図11A図11Aは、スロットの両側に読取回路を備えたチップカード読取装置を示す。
【0030】
図11B図11Bは、スロットの両側に読取回路を備えたチップカード読取装置の回路図を示す。
【0031】
図12A図12Aは、セキュア状態におけるハウジングと回路基板を有するタンパー検知システムを示す。
【0032】
図12B図12Bは、ハウジングが回路基板から分離されている非セキュアなタンパー状態の図12Aのタンパー検知システムを示す。
【0033】
図13A図13Aは、タンパードームが圧縮されたセキュアな状態のタンパー検知システムを示す。
【0034】
図13B図13Bは、タンパードームが圧縮されていない非セキュアなタンパー状態の図13Aのタンパー検知システムを示す。
【0035】
図14図14は、様々な軸に沿ってベースの周りを回転する販売時点管理(POS)端末を示す。
【0036】
図15A図15Aは、販売時点管理(POS)端末デバイスが磁気ダンパーを使用して回転するベースを示す。
【0037】
図15B図15Bは、販売時点管理(POS)端末デバイスがスプリングベースのダンパーを使用して回転するベースを示す。
【0038】
図16A図16Aは、半径方向の液体進入防止シールを示す。
【0039】
図16B図16Bは、ブーツ液体進入防止シールを示す。
【0040】
図17図17は、ファスナでタンパーを検知するタンパー検知システムの動作を示すフロー図である。
【0041】
図18図18は、2つのコネクタに接続される可撓性部材でタンパーを検知するタンパー検知システムの動作を示すフロー図である。
【0042】
図19図19は、本技術のいくつかの態様を実装するために使用され得る例示的なコンピューティングデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
販売時点管理(point of sale)端末デバイスは、ネスト部分とクレードル部分とを含む。ネスト部分は、1つ以上の支払いカード又は近距離無線通信(NFC)リーダを含む。クレードル部分は、異なるサイズの交換可能なフレームに結合し、次にモバイルコンピューティングデバイスをPOS端末デバイスのクレードル部分に固定するのに役立つ。モバイルコンピューティングデバイスは、コネクタを介してPOS端末デバイスの残りに接続される。リーダによって読み取られた支払いカード情報は、処理のためにコネクタを介してモバイルコンピューティングデバイスに伝えられる。POS端末デバイスはまた、タンパー検知回路を含んでもよい。
【0044】
販売時点管理(POS)デバイスは、タンパー検知回路の一部である2つの露出した導電領域を有する可撓性部材を含んでもよい。スクリューを凹部から取り外すと2つの露出した導電領域から導電性ガスケットが分離し、タンパー検知回路が開放するように、接着剤は可撓性部材をスクリューに、導電性ガスケットを凹部の開口部に貼り付ける。
【0045】
任意で、デバイスがタンパーされていないセキュアな状態のままである場合、一方の回路基板が他に非常に接近したままでなければならないように、販売時点管理(point of sale)デバイスは、各々が複数の並列導電性トレースを含む1つ以上の可撓性部材が2つの回路基板を接続する、タンパー検知回路を含むことができる。可撓性部材のトレースの断絶、又はいずれかの回路基板からの可撓性部材の切断は、タンパー試行を示す予期せぬ電圧センサの読み取りをもたらす。
【0046】
図1Aは、第1のフォームファクタを有する第1のモバイルコンピューティングデバイスを保持し、インタフェースする販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0047】
図1AのPOS端末デバイス110は、ネスト115と呼ばれる部分と、クレードル120と呼ばれる部分とを含む。ネスト115は、1つ以上の支払機器リーダを含む。例えば、ネスト115は、支払いカード等の支払い機器の磁気ストライプから支払い機器情報を読み取る磁気ストライプリーダを含むことができる。ネスト115は、支払いカード等の支払い機器のICチップから支払い機器情報を読み取る集積回路(IC)チップリーダを含むことができる。ICチップは、例えば、ユーロペイ/マスターカード/ビザ(EMV)チップ、スマートカードチップ、加入者識別モジュール(SIM)カードチップ、又は同様のデザインを有するICチップであってもよい。ネスト115は、支払機器のNFC送信機又はNFCトランシーバから受信された無線信号から支払い機器情報を無線で読み取る近距離無線通信(NFC)リーダを含むことができる。支払い機器のNFCトランスミッタ又はNFCトランシーバは、アクティブNFCトランスミッタ/トランシーバ又はパッシブNFCトランスミッタ/トランシーバであってもよい。場合によっては、ネスト115がPOS端末デバイス110の支払いエリア、支払いセクション、支払い部分、取引エリア、取引セクション、又は取引部分と呼ばれてもよい。場合によっては、本明細書で使用される「ネスト115」という用語は、代替的に、モバイルコンピューティングデバイス105及び/又はフレーム130及び/又はベース150以外のPOS端末デバイス110の任意の部分を指すことができる。言い換えれば、「ネスト115」という用語は、クレードル120、場合によってはフレーム130及び/又はベース150も含むことができる。したがって、ネスト115内に存在する、又はネスト115内に少なくとも部分的に存在するものとして本明細書で説明される電子機器又は他の構成要素は、場合によっては、ネスト115内に少なくとも部分的に存在する代わりに、又は加えて、クレードル120(及び/又はフレーム130及び/又はベース150)内に少なくとも部分的に存在してもよい。
【0048】
POS端末デバイス110のクレードル120は、モバイルコンピューティングデバイスを受け入れ、フレーム130Aを介してモバイルコンピューティングデバイスをPOS端末デバイス110に固定する。フレーム130Aは、クレードル120の表面205から延在する支持境界障壁構造を含み、フレーム130Aの支持境界障壁構造がその周りに延在する中央領域にキャビティ140Aを形成する。キャビティ140Aのサイズは、フレーム130Aの厚さに依存する。フレーム130Aの各側面に沿った厚さは、キャビティ140Aがモバイルコンピューティングデバイス105Aを所定の位置に固定するようなサイズとなるように設計され得る。
【0049】
フレーム130A自体は、取り外し可能であってもよい。したがって、固定状態にあるとき、フレーム130Aは、クレードル120の表面205に固定される。固定されていない状態にあるとき、フレーム130Aは、図2に見られるように、クレードル120の表面205から離れている。フレーム130Aは、多くの交換可能なフレーム130のうちの1つとすることができ、各フレームは、モバイルコンピューティングデバイス105の異なるサイズ及びフォームファクタに適合する異なる境界厚さを有する。特に、図1Aのクレードル120は、図1Aのモバイルデバイス105Aに適合するようなサイズのキャビティ140Aを有する第1の交換可能なフレーム130Aを含む。場合によっては、モバイルコンピューティングデバイス105の少なくとも一部は、キャビティ140Aの少なくとも一部内にぴったりとフィットし、その結果、ユーザがモバイルコンピューティングデバイス105のタッチスクリーンインターフェース、ボタンインターフェース、又は他のインタフェースを使用することによって前方又は側方の圧力を加える場合、あるいはユーザが支払いカードをネスト115の支払いカードリーダにスワイプ又は挿入している場合であっても、フレーム130の支持境界障壁構造がモバイルコンピューティングデバイス105を適所にしっかりと保持する。
【0050】
コネクタ165を有するモバイルコンピューティングデバイス105Aの側は、モバイルコンピューティングデバイス105Aの底部と呼ばれてもよく、スタンド150に結合されるPOS端末デバイス110の側はPOS端末デバイス110の底部と呼ばれてもよい。この場合、フレーム130Aの左側境界の厚さ及びフレーム130Aの右側境界の厚さが共にキャビティ140Aの幅に影響を与え、次にキャビティ140A内にフィットするモバイルコンピューティング105Aの高さに影響を与える。同様に、フレーム130Aの上側境界の厚さ及びフレーム130Aの下側境界の厚さは、共にキャビティ140Aの高さに影響を及ぼし、次にキャビティ140Aにフィットするモバイルコンピューティング105Aの幅に影響を及ぼし得る。図1Bのフレーム130Bなどの異なるフレームは、異なるサイズのモバイルコンピューティングデバイスにフィットするようにキャビティのサイズを変更するために、フレームの1つ以上の側面上の1つ以上の境界の異なる厚さを含むことができる。フレーム130内のより厚いフレームの境界は一般に、キャビティ140内のより少ないスペースに対応し、一方、フレーム130内のより薄いフレームの境界は一般に、キャビティ140内のより多くのスペースに対応する。
【0051】
コネクタ145は、ネスト115からクレードル120内に延びることができ、モバイルコンピューティングデバイス105Aをネスト115に接続するために、モバイルコンピューティングデバイス105Aの対応するコネクタ165に接続することができる。図1Aでは、POS端末デバイス110のコネクタ145はプラグであり、モバイルコンピューティングデバイス105Aのコネクタ165はポートであり、プラグはポートにフィットして接続を形成する。他の場合には、コネクタ145がポートであってもよく、コネクタ165が対応するプラグであってもよいという点で、反対のことが言える。さらに他の場合では、コネクタ145及びコネクタ165の両方は、誘導コネクタ、近距離無線通信(NFC)コネクタ(受信機、送信機、又はトランシーバ)、本明細書で論じる任意の他のタイプの無線コネクタ、又はそれらのいくつかの組合せなどの無線コネクタとすることができる。
【0052】
場合によっては、ネスト115が図19に関して図示及び説明されるように、コンピューティングデバイス1900を含むことができ、又は1つ以上のプロセッサ1910又はメモリ構成要素1920/1930/1940のような、コンピューティングデバイス1900の少なくともいくつかの構成要素を含むことができる。ネスト115のメモリ構成要素(複数可)は、例えば、ネスト115のプロセッサ(複数可)は支払い機器情報をコネクタ145経由でモバイルコンピューティングデバイス105に送信する前に、ネスト115の1つ以上の支払機器リーダによって支払機器から読み取られた支払い機器情報を暗号化するために使用することができる、1つ以上の対称又は非対称暗号化鍵を格納できる。場合によっては、次いで、モバイルコンピューティングデバイス105は、支払いサービス、又は銀行もしくはクレジットカード処理エンティティなどの金融エンティティに関連付けることができる1つ以上の支払い処理サーバに、暗号化された支払い機器情報とともに支払金額を送ることができる。次に、1つ以上の支払い処理サーバは、顧客に関連する口座、例えば顧客の銀行又はデビット口座、又は顧客に関連するクレジットカード口座を識別でき、支払い金額の資金を、顧客に関連する口座から、商人の銀行口座又はデビット口座などの商人に関連する口座に移動できる。あるいは、ネスト115は、ネスト115が支払処理のために支払い機器情報を1つ以上の支払処理サーバに送信する、1つ以上の通信送信機又はトランシーバを含むことができる。
【0053】
モバイルコンピューティングデバイス105Aは、図19に関して図示及び説明されるように、コンピューティングデバイス1900であってもよく、又は、1つ以上のプロセッサ1910又はメモリ構成要素1920/1930/1940など、コンピューティングデバイス1900の少なくとも一部の構成要素を含んでもよい。モバイルコンピューティングデバイス105Aは、図1Aではタブレットデバイスとして示されているが、図19に関して説明した任意のタイプのコンピューティングデバイス1900とすることができる。場合によっては、モバイルコンピューティングデバイス105Aは、商人のソフトウェア又はPOSソフトウェアに対応する命令を記憶することができる。モバイルコンピューティングデバイス105Aの1つ以上のプロセッサ1910による命令の実行は、商人のソフトウェア又はPOSソフトウェアを起動し、商人又は顧客は例えば、タッチスクリーンインターフェース及び/又はボタンベース及び/又は音声ベースのインタフェースを使用して、顧客が購入したいアイテム又はサービスを表す識別子を選択することによって、顧客が購入したいアイテム又はサービスを識別することができる。識別子は、場合によっては、モバイルコンピューティングデバイス105Aの表示スクリーン19770によって表示されるテキスト及び/又は画像及び/又はコードを含むことができる。場合によっては、モバイルコンピューティングデバイス105A又はPOS端末デバイス110は、バーコードスキャナ又はスケールなどの1つ以上の周辺機器に接続する1つ以上の周辺コネクタ又はハブを含むことができる。場合によっては、商人は、モバイルコンピューティングデバイス105Aにアイテム及び/又はサービスに対応する識別子を入力するために、アイテム(又はアイテムのパッケージ)上のバーコードをスキャンするため、及び/又はサービスに関連するアイテムのバーコードをスキャンするために、バーコードスキャナ周辺装置を使用することができる。モバイルコンピューティングデバイス105Aは、購入のために顧客又は商人によって選択されたアイテム又はサービスのそれぞれに対応する価格を識別する価格データベース又は他のデータ構造にアクセスすることができる。データベース又は他のデータ構造は、モバイルコンピューティングデバイス105Aで少なくとも部分的に局所的に記憶され、及び/又は少なくとも部分的に遠隔的に記憶され、モバイルコンピューティングデバイス105Aのネットワーク接続を介してアクセス可能であり得る。次に、モバイルコンピューティングデバイス105Aは、価格のそれぞれを表にし、合計を計算し、その結果、小計支払額を得ることができる。モバイルコンピューティングデバイス105Aは、場合によっては、合計支払額を計算するために、小計支払額に追加の支払いを追加することができる。これらの追加の支払いは、1つ以上のチップ、税金、手数料、他の追加の支払い金額、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる。
【0054】
フレーム105Aは、キャビティ140A内でモバイルコンピューティングデバイス105AをPOS端末デバイス110に固定するのを助けるために使用され得る、ラッチ135を含む。ラッチ135及びその使用のいくつかの例を図4A、4B、4C、4D、及び4Eに示す。
【0055】
クレードル120及びネスト115を含むPOS端末デバイス110のハウジングは、ベース150に回転可能に結合され得る。すなわち、ベースは、ベースの周りを回転又は旋回することができ、その結果、モバイルコンピューティングデバイス105Aのディスプレイは、回転角度に応じて、異なる方向を向く。場合によっては、ハウジングは、ベースの周りを360度以上無限に回転することができる。他の場合では、ベースの周りのハウジングの回転は、例えば、モバイルコンピューティングデバイス105Aのディスプレイを見て使用することができる商人に対応する1つの角度(商人の回転位置又は商人の回転方向)から、モバイルコンピューティングデバイス105Aのディスプレイを見て使用することができる顧客に対応する別の角度(顧客の回転位置又は顧客の回転方向)に制限されてもよく、これらの角度は例えば180°離れている。場合によっては、ベース150は、商人及び顧客の位置などの特定の位置での動きを遅くするか又はロックする1つ以上のダンパーを含むことができ、したがって、それらの位置の中からベースの周りでハウジングを回転させるために追加の力を必要とする。ダンパーは例えば、ばね、ランプ、又は磁石を含んでもよい。
【0056】
また、ベースは、ベースの周りのハウジングの回転方向又は位置を検出し、検出された位置/方向をモバイルコンピューティングデバイス105A及び/又はPOS端末デバイス110に伝えるために使用することができるセンサ又は機構を含んでもよい。そのようなセンサ又は機構の例は、スイッチ、光センサ、ホール効果センサ、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニット(IMU)、又はそれらの組合せを含むことができる。あるいは、モバイルコンピューティングデバイス105A及び/又はネスト115内のセンサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニット(IMU)、光センサ、赤外線センサ、及び/又はモバイルコンピューティングデバイス105A及び/又はネスト115内のカメラなどの、ベースの周りのハウジングの回転方向又は位置を検出するために使用され得る。モバイルコンピューティングデバイス105Aは、モバイルコンピューティングデバイス105Aによって商人GUIと顧客GUIとの間で表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を変更するために、回転位置/方向情報を使用でき、ハウジングが商人位置又は顧客位置にあるか否かに基づいて、タッチ又はボタンインターフェース又は支払機器リーダを通して求められる入力を変更することができる。
【0057】
図1A及び図1B及び図2では、ネスト115がクレードル120の右側に配置されるように示されている。これは、POS端末デバイス110を使用する右利きの顧客がそれらの支払いカード又は支払い装置をネスト115の適切なスロット又は他の読み取り領域に容易に移動できる良好な位置を提供する。すなわち、右利きの顧客は、POS端末デバイス110の右側のスロットに支払いカードを容易にスワイプ又は挿入でき、POS端末デバイス110の右側のNFC読取領域に支払いカード又は他の支払機器をタップすることができる。場合によっては、ネスト115が、クレードル120の代わりに左に、又はクレードル120の上に、又はクレードル120の下に配置されてもよい。場合によっては、POSデバイス110は、軸1435を中心として、図14に図示されている反時計回り方向1430に、又は反対方向(時計回り)に回転され、ネスト115をPOS端末デバイス110の他の側面のうちの1つに再配向させることができる。モバイルコンピューティングデバイス105は、1つ以上の加速度計、ジャイロスコープ、IMU、カメラ、又はそれらの組合せなどのセンサを含むことができ、よって、モバイルコンピューティングデバイス105はその向きを決定し、モバイルコンピューティングデバイス105の表示画面により表示される任意の商人又は顧客POS GUI、ならびにGUIに対応する任意のタッチスクリーンタッチインターフェース「ソフト」ボタン位置を自動的に回転又はサイズ変更し、又は他の調整をするために使用することができる。
【0058】
フレーム130Aを有するPOS端末デバイス110はまた、図14に示され、それはまた、フレーム130Aによってキャビティ104A内でPOS端末デバイス110に固定され、ラッチ135を使用するモバイルコンピューティングデバイス105Aを示す。図14において、モバイルコンピューティングデバイス105Aのコネクタ165は、コネクタ145に接続される。
【0059】
支払い目的、取引機器、又は取引目的とも呼ばれる支払機器は、支払いカード、又はクレジットカード、デビットカード、ギフトカード、又はトランジットカードなどの取引カードを含むことができる。支払機器は、図19に関して説明したように、携帯電話、ウェアラブルデバイス、スマートフォン、タブレットデバイス、ラップトップ、メディアプレーヤ、ポータブルゲームコンソール、及び他のコンピューティングデバイス1900などの、支払デバイス又は取引デバイスも含むことができる。支払機器は、例えば、支払機器上の磁気ストライプに沿って符号化され、ユーロペイ/マスターカード/ビザ(EMV)チップなどの集積回路(IC)チップ上に格納され、又は支払機器の1つ以上のアクティブ及び/又はパッシブ近距離無線通信(NFC)トランシーバに電気的に結合された非一時的コンピュータ可読記憶媒体に格納される、支払い機器情報(支払目的情報、支払カード情報、支払デバイス情報、支払情報、取引目的情報、取引カード情報、取引デバイス情報、又は取引情報と呼ぶことができる)を格納することができる。
【0060】
図1Bは、第2のフォームファクタを有する第2のモバイルコンピューティングデバイスを保持し、インタフェースする販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0061】
図1BのPOS端末デバイス110は、図1Aに示したように同じPOS端末デバイス110であるが、異なるフレーム130Bを使用する。すなわち、図1Bのフレーム130Bは、図1Aのフレーム130Aよりも、その側面の4つすべてに沿って、より厚い境界を含む。その結果、図1Bのキャビティ140Bは、図1Aのキャビティ140Aよりも小さい。図1Bのモバイルコンピューティングデバイス105Bはまた、図1Aのモバイルコンピューティングデバイス105Aよりも小さく、したがって、モバイルコンピューティングデバイス105Bは、より小さいキャビティ140Bにフィットする。
【0062】
図1Bのモバイルコンピューティングデバイス105Bは、図1Aのモバイルコンピューティングデバイス105Aよりも小さいタブレットデバイスとして示されている。しかしながら、場合によっては、図1Bのモバイルコンピューティングデバイス105Bは、スマートフォン又はメディアプレーヤデバイスなどの、かなり小さいデバイスであってもよい。
【0063】
図2は、異なるフォームファクタを有する異なるモバイルコンピューティングデバイスを固定するための交換可能なフレームを有する販売時点管理(POS)端末デバイスを示す。
【0064】
特に、販売時点管理(POS)端末デバイス110は、クレードル120及びネスト115を有するハウジングを含む。薄い境界を有する図1Aの第1のフレーム130Aと、厚い境界を有する図1Bの第2のフレーム130Bの両方が、図2に示されている。図2のクレードル120は、図1Aのキャビティ140Aの背面及び図1Bのキャビティ140Bの背面でのみ露出された表面205を露出する。
【0065】
図2の表面205は、多数の磁石210及び磁石215を含む。磁石210は、外側の長方形の形状(場合によっては代わりにリング又は他の形状であってもよい)に配置され、一方で、磁石215は、磁石210の外側の形状の内側にある内側の長方形の形状(場合によっては代わりにリング又は他の形状であってもよい)に配置される。磁石210は、フレーム130A及び130Bをクレードル120の表面205に固定するために使用されてもよい。例えば、フレーム130A及び130Bはまた、表面205と合うフレーム130A及び130Bの側面に沿って、磁石、強磁性(例えば、金属)表面、又はその両方を有することができる。フレーム130A/130Bが既に表面205に固定されると、磁石215は、キャビティ140A/140B内にモバイルコンピューティングデバイス105A/105Bを固定するために使用され得る。例えば、モバイルコンピューティングデバイス105A/105Bはまた、キャビティ140A/140B内の表面205と合うモバイルコンピューティングデバイス105A/105Bの側面に沿って、磁石、強磁性(例えば、金属)表面、又は両方を有することができる。
【0066】
磁石210及び/又は磁石215は、それらの図では見えないが、図1A及び図1Bにも存在し得る。磁石210及び磁石215は、表面205のすぐ下の表面下の磁石であってもよく(したがって、視認不能)、又は図2に示すように視認可能であってもよい。磁石210及び磁石215は、永久磁場を維持する永久磁石(例えば、強磁性体)、電流の流れをオン又はオフにすることによって磁場がオン又はオフされる電磁石、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0067】
場合によっては、フレーム130A/130B及び/又はモバイルコンピューティングデバイス105A/105Bは、以下の一つ以上を介して表面205に着脱可能に固定されてもよい、すなわち、ラッチ、フック、フックアンドループファスナー、粘着剤、伸縮性(例えばゴム又はシリコーン)シール、スタッド及びチューブ連結システム、スクリュー、雄雌連結システム、又は代わりにいくつかの他の結合システム又は磁石210及び/又は磁石215の代わりに又は加えて。
【0068】
また、コネクタ145は、ネスト115から表面205の上方のクレードル120内に延びる長い剛性プラグとして図示されている。場合によっては、コネクタ145は、フレーム130の通路を通ってフレームの一部を単に通過し、部分的にキャビティ140内に延びることができる(例えば、それがポートである場合、コネクタ165に差し込むのに十分に)。他の場合には、図2のコネクタ145は、フレーム130内の可撓性又は剛性の延長ケーブル又は延長アダプタに接続することができ、例えば、図1Bのコネクタ145は実際にはフレーム130B内の延長ケーブルのコネクタである。場合によっては、フレーム130の延長ケーブルは、コネクタ145のフォーマットを、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)標準プラグからアップルライトニングケーブルプラグのような独自のプラグに変更するための回路を含んでもよい。場合によっては、図2のネスト115から延びるコネクタ145は、剛性コネクタ以外の可撓性ケーブルとすることができ、コネクタ145がフレーム130の最もよく機能するいずれかの側(例えば、上、左、下、右、又は対角)から延びることを可能にする。
【0069】
交換可能フレーム130と互換性のあるPOS端末デバイス110は、古いモデルのモバイルコンピューティングデバイス105、新しいモデルのモバイルコンピューティングデバイス105と共にPOS端末デバイス110を使用するための柔軟性を与え、商人が既にPOS端末デバイス110を有している後にのみリリースされる将来のモデルのモバイルコンピューティングデバイス105と共にPOS端末デバイス110を使用し続けることであっても、商人にかなりの利点を与える。別の利点は、フレーム130がほとんどの場合、モバイルコンピューティングデバイス105を所定の位置に固定するのに役立ち、暗号化鍵又は暗号化されていない支払い機器情報などの機密データを格納又は伝達しないので、特定の認証本体が、その様々なフレーム130とは独立してPOS端末デバイス110を認証することができることである。したがって、モバイルコンピューティングデバイス105の将来のバージョンの形状、サイズ、及びフォームファクタをサポートするために新しいフレーム130が開発される場合であっても、再認証は必要ではない。
【0070】
図3は、商人の販売時点管理(POS)端末デバイス及びモバイルコンピューティングデバイスを含むシステムアーキテクチャを示す。
【0071】
システムアーキテクチャ300は、モバイルコンピューティングデバイス105及びPOS端末デバイス110を含む。モバイルコンピューティングデバイス105は、図1Aの大型モバイルコンピューティングデバイス105A又は図1Bの小型モバイルコンピューティングデバイス105Bなど、任意のフォームファクタのモバイルコンピューティングデバイス105を指す。
【0072】
モバイルコンピューティングデバイス105は、プロセッサ305を含み、これは、図19に関して説明した任意の種類のプロセッサ1910、又は本明細書で別途議論される任意の種類のプロセッサであってもよい。モバイルコンピューティングデバイス105はメモリ310を含み、これは、図19に関して議論された任意の種類のメモリ1920、図19に関して議論された任意の種類の大容量記憶装置1930、図19に関して議論された任意の種類の可搬記憶媒体1940、本明細書で議論された任意の種類のメモリ又は記憶装置、又はそれらのいくつかの組合せであってもよい。
【0073】
モバイルコンピューティングデバイス105は、タッチスクリーンディスプレイ315を含んでもよく、これは、任意の種類のディスプレイ画面又は図19に関して議論されるディスプレイシステム1970又は本明細書で別途議論されるもの以外であっても良く、任意に、静電容量性タッチ感知インタフェース又は抵抗式タッチ感知インタフェース等のタッチ感知表面タッチスクリーンインターフェースを含んでもよい。モバイルコンピューティングデバイス105は例えば、キーボード、キーパッド、マウス、ディスプレイ315上に表示されたGUI要素と位置合わせされた選択ボタン、図19に関して説明した任意の他の入力装置1960、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができるボタンインターフェース320を含むことができる。
【0074】
モバイルコンピューティングデバイス105は、1つ以上の802.11 wi?fiトランシーバ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ、3G/4G/LTE/5Gセルラーネットワークトランシーバ、Bluetoothトランシーバ、NFCトランシーバ、RFIDトランシーバ、図19の入力装置1960に関して説明される任意の種類の無線トランシーバ、図19の出力装置1950に関して説明される任意の種類の無線トランシーバ、本明細書で説明される任意の他のタイプの無線トランシーバ、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる、1つ以上の無線トランシーバ325を含むことができる。モバイルコンピューティングデバイス105は、1つ以上のバッテリ330を含むことができる。
【0075】
モバイルコンピューティングデバイス105は、POS端末デバイス110のコネクタ145と接続することができる少なくとも1つのコネクタ165を含むことができる。同様に、POS端末デバイス110は、モバイルコンピューティングデバイス105のコネクタ165に接続するコネクタ145を含むことができる。コネクタ145及び165は、互いに連結されたときに電気的接続を形成する配線コネクタであってもよい。例えば、コネクタ165は雌ポートであってもよく、一方、コネクタ145は雄プラグであってもよい。あるいは、コネクタ165は雄型プラグであってもよく、一方、コネクタ145は雌型ポートであってもよい。あるいは、コネクタ145及び165の両方が雌であってもよく、又は両方が雄であってもよく、雌―雌又は雄―雄アダプタ又はケーブルによって一緒に接続されてもよく、これは場合によってはフレーム130内に配置されてもよく、エクステンダ/アダプタ335と呼ばれてもよい。フレーム130のエクステンダ/アダプタ335は例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)標準ポート又はプラグ(USB―Cなど)からアップルライトニングポート又はプラグ等の別のタイプのポート又はプラグ、又はその逆へのアダプタを含めることによって、接続タイプ又はフォーマットを変更することもできる。フレーム130のエクステンダ/アダプタ335は、場合によってはコネクタ145とコネクタ165との間で伝送される信号を(いずれの方向にも)修正するいくつかの構成要素、例えば、アナログ-デジタル変換器(ADC)、デジタル-アナログ変換器(DAC)、増幅器、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、又はこれらのいくつかの組合せを含んでもよい。フレーム130のエクステンダ/アダプタ335は、場合によっては、メモリ及びプロセッサ(不図示)などのいくつかの構成要素を含むことができ、これらは、例えば、ファイルフォーマットを変更し、及び/又はフレーム130のメモリに記憶された暗号化鍵に基づく暗号化の追加レイヤを追加することなど、コネクタ145とコネクタ165との間で(いずれかの方向で)伝達されるデータのフォーマットを修正するために使用されてもよい。
【0076】
場合によっては、コネクタ145及び165が電気接点を介する以外に、互いにワイヤレスに接続することができる1つ以上のワイヤレス受信機、送信機、又はトランシーバであって良く、又はそれらを含むことができる。このような場合、コネクタ145及び165は、802.11Wi-fi無線受信機/送信機、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)受信機/送信機/トランシーバ、Bluetooth受信機/送信機/トランシーバ、パーソナルエリアネットワーク(PAN)受信機/送信機/トランシーバ、3G/4G/LTE/5Gセルラーネットワーク受信機/送信機/トランシーバ、NFC受信機/送信機/トランシーバ、RFID受信機/送信機、図19の入力装置1960に関して議論された任意のタイプの無線受信機/送信機/トランシーバ、図19の出力装置1950に関して議論された任意のタイプの無線受信機/送信機/トランシーバ、本明細書で議論された任意の他のタイプの無線受信機/送信機/トランシーバ、又はそれらのいくつかの組合せであってもよいし、又はそれらを含んでもよい。したがって、データは、モバイルコンピューティングデバイス105とPOS端末デバイス110(例えば、ネスト115)との間で、コネクタ145及び165のワイヤレス受信機、送信機、及び/又はトランシーバを介してワイヤレスに搬送され得る。コネクタ145及び165はまた、POS端末デバイス110(例えば、ネスト115から)からモバイルコンピューティングデバイス105へ無線で電力を供給するため、及び/又はモバイルコンピューティングデバイス105からPOS端末デバイス110(例えば、ネスト115へ)へ無線で電力を供給するために、誘導コイルのような無線充電要素を含んでもよい。したがって、電力はモバイルコンピューティングデバイス105とPOS端末デバイス110(例えば、ネスト115)との間で、コネクタ145と165の無線充電要素を介してワイヤレスに伝達され得る。
【0077】
フレーム130は、図1Aの細い境界を有するフレーム130A(大きなキャビティ140A内に大きなモバイルコンピューティングデバイス105Aを収容するため)又は図1Bの太い境界を有するフレーム130B(小さな空洞140B内に小さなモバイルコンピューティングデバイス105Bを収容するため)などの、任意のフォームファクタのフレーム130を指す。上述のように、フレーム130は、コネクタ145をコネクタ165にブリッジするためのエクステンダ又はアダプタ335を含むことができる。場合によっては、エクステンダ/アダプタ335は、モバイルコンピューティングデバイス105のコネクタ165がクレードル120のどの側を通ってコネクタ145に接続するかを修正するために使用され得る。例えば、図1A図1B、及び図2は全て、キャビティ140の右側の境界から及びネスト115から延びる右側のコネクタ145を示しているが、エクステンダ/アダプタ335はコネクタが代わりに、キャビティ140の底部境界から、キャビティ140の左側の境界から、キャビティ140の上部境界から、又はキャビティの対角上の角から延びるように使用される。
【0078】
フレーム130は、ラッチ135を含むことができ、これは、モバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110に、特にフレーム130が接するキャビティ140内に固定するために使用され得る。ラッチ135の例は、少なくとも図1A、1B、2、4A、4B、4C、4D、4E、14に示され、それらに関して説明される。
【0079】
POS端末デバイス110は、図2に示す磁石210及び磁石215を含むことができる。場合によっては、モバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140内に固定するための磁石215は、フレーム130の境界のうちの1つ以上に代替的に又は追加的に配置されてもよい。代替的又は追加的に、POS端末デバイス110は磁石210が行うように、フレーム130をPOS端末デバイス110のクレードル120の表面205に結合し、及び/又はモバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110のクレードル120の表面205に及び/又は磁石215が行うようにフレーム130に結合する、他の物理的結合機構を含んでもよい。
【0080】
POS端末デバイス110は、ネスト115を備える。ネスト115は、セキュアエンクロージャ340を含むことができる。セキュアエンクロージャ340は、暗号化鍵、支払い機器情報、顧客識別情報、個人識別番号(PIN)又はコード、顧客署名、商人識別情報、又は他の機密情報などの機密情報を読み取り、格納し、伝達し、又は操作することができる構成要素を収容するために使用され得る。
【0081】
セキュアエンクロージャ340は、セキュアエンクロージャ340又はセキュアエンクロージャ340内の任意の構成要素への損傷、穴あけ、変更、伝導性液体の流入/流出、又は取り外しをする試みを検知できるタンパー検知回路375を備える点で、セキュアである。タンパー検知回路375は、タンパーされていない場合、既知の電圧を導通すべきであるが、タンパーされた場合、(例えば、断線/開放回路に起因して)電流を全く導通しない、又は(例えば、短絡又は他の望ましくない接続に起因して)異なる電圧を導通することが予想される、導電回路に沿った様々な点に配置された1つ以上の電圧センサを含む。タンパーの試みが、タンパー検知回路375の1つ以上の電圧センサによる1つ以上の電圧の所定の許容範囲よりも大きい1つ以上の電圧変化の検出に基づいて検出される場合、次にPOS端末デバイス110は、少なくとも部分的に無効又は非アクティブ化されてもよく、そのメモリ350に格納されたデータは任意で、悪意のある当事者が機密情報へのアクセスを獲得することを防止するために、変更、消去、削除、破壊、及び/又は上書きされてもよい。セキュアエンクロージャ340及びタンパー検知回路375の例は、図7A及び7Bのセキュアエンクロージャ705、図8A及び8Bのセキュアエンクロージャ805、図10のセキュアハウジング1015、及び図18のセキュアハウジング1895として本明細書でさらに図示及び説明される。
【0082】
ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、ネスト115のスロットを通る磁気ストライプの受信に応答して、支払いカードなどの支払機器の磁気ストライプから支払い機器情報を読み取る磁気ストライプリーダ355を含むことができる。ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、ネスト115のスロットへのICチップの受信に応答して、支払いカードなどの支払機器のICチップから支払い機器情報を読み取る、EMVチップリーダなどのICチップリーダ360を含むことができる。ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、支払い機器のNFC送信機又はNFCトランシーバから受信された無線信号から支払い機器情報をワイヤレスで読み取るNFCリーダ365を含むことができる。支払機器のNFC送信機又はNFCトランシーバは、アクティブNFC送信機/トランシーバ又はパッシブNFC送信機/トランシーバであってもよい。
【0083】
ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、1つ以上のプロセッサ345を含むことができ、その各々は、図19に関して説明される任意の種類のプロセッサ1910、又は本明細書で別途説明される任意の種類のプロセッサとすることができる。ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、1つ以上のメモリ構成要素350を含み、その各々は、図19に関して論じられた任意の種類のメモリ1920、図19に関して論じられた任意の種類の大容量記憶装置1930、図19に関して論じられた任意の種類の可搬記憶媒体1940、本明細書で他で論じられた任意の種類のメモリまたは記憶装置、又はそれらのいくつかの組合せとすることができる。プロセッサ345及びメモリ350は図3ではネスト115のセキュアエンクロージャ340の内側に示されているが、場合によっては、ネスト115がセキュアエンクロージャの内側に1つ以上のプロセッサ345及びメモリ構成要素350を含むことができ、セキュアエンクロージャの外側に1つ以上のプロセッサ345及びメモリ構成要素350を含んでもよい。このような場合、セキュアエンクロージャ340内のプロセッサ345及びメモリ350は、タンパー検知、暗号化鍵の記憶、支払い機器情報の暗号化、署名の受信又はPINコード、又はバイオメトリックデータ又はインタフェース370又はセンサ385を介した他の機密情報、オーディオコンポーネント387を介した機密データの出力などの、タンパー検知又は機密情報に関するタスクを処理することができる。セキュアエンクロージャ340の外部のプロセッサ345及びメモリ350は、受信生成、電磁石210/215の起動、コネクタ145とコネクタ165との間の接続の管理など、暗号化されていない機密情報を扱わないタスクを処理することができる。
【0084】
場合によっては、プロセッサ345が1つ以上のリーダ355/360/365によって読み取られると、支払い機器情報がモバイル通信デバイス105及び/又は支払処理サーバに送られる前に、支払い機器情報を暗号化するためにメモリ350に記憶された命令を実行してもよい。すなわち、一旦暗号化されると、支払い機器情報はネスト115の無線トランシーバ380を介して支払処理サーバに送られてもよく、又は支払い機器情報がコネクタ145及び165を介して、モバイルコンピューティングデバイス105に送られてもよく、次にモバイルコンピューティングデバイス105はモバイルコンピューティングデバイス105の無線トランシーバ325を介して、支払い機器情報を支払処理サーバに送ってもよい。場合によっては、1つ以上の無線ランシーバ325又は380は、支払い取引が処理されると、たとえば、(支払い口座の)資金が顧客に関連付けられた口座から商人に関連付けられた口座に振り替えられると、支払い処理サーバから確認を受信することができる。1つ以上の確認が無線トランシーバ325で受信される場合、モバイルコンピューティングデバイス105は、例えば、確認をPOS端末デバイス110に転送することによって、確認が受信されたことをPOS端末デバイス110に通知してもよい。
【0085】
ネスト115のセキュアエンクロージャ340は例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、キーパッド、マウス、ディスプレイ315上に表示されたGUI要素と位置合わせされた選択ボタン、図19に関して説明された任意の他の入力装置1960、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる、タッチ及び/又はボタンインターフェース370を含むことができる。ネスト115のタッチ及び/又はボタンインターフェース370は、PINコード、顧客識別情報、商人識別情報、又は顧客署名などの機密情報を入力するために使用され得る。ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、指紋スキャナ、虹彩スキャナ、顔スキャナ、掌紋スキャナ、音声認識付きマイクロフォン、又はそれらの組合せを含むことができる1つ以上のバイオメトリックセンサ385を含むことができる。バイオメトリックセンサ385は例えば、署名又はPINの代わりに、顧客アイデンティティを認証するために使用されてもよく、及び/又は、例えば、購入又は割引又は返品を許可するために、商人アイデンティティを認証するために使用されてもよい。
【0086】
ネスト115のセキュアエンクロージャ340は、1つ以上の802.11 wi?fiトランシーバ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ、3G/4G/LTE/5Gセルラーネットワークトランシーバ、Bluetoothトランシーバ、NFCトランシーバ、RFIDトランシーバ、図19の入力装置1960に関して説明される任意の種類の無線トランシーバ、図19の出力装置1950に関して説明される任意の種類の無線トランシーバ、本明細書で説明される任意の他のタイプの無線トランシーバ、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる1つ以上の無線トランシーバ380を含むことができる。場合によっては、1つ以上の無線トランシーバ380は、任意で支払い金額、支払い処理サーバが顧客に関連付けられた口座を識別することを可能にする顧客識別情報、及び支払い処理サーバが商人に関連付けられた口座を識別することを可能にする商人識別情報とともに、支払い機器情報を支払い処理サーバに送信するために使用され得る。場合によっては、次に1つ以上の無線トランシーバ380は、支払い取引が処理されると、例えば、(支払い金額の)資金が顧客に関連付けられた口座から商人に関連付けられた口座に振り替えられると、支払い処理サーバから確認を受信することができる。
【0087】
また、ネスト115は、POS端末デバイス110の他の構成要素に、及び任意でコネクタ145及び165を介してモバイルコンピューティングデバイス105に電力を供給することができる1つ以上のバッテリ390を含むこともできる。代替的に又は追加的に、モバイルコンピューティングデバイス105は、コネクタ165及び145を介して、1つ以上のバッテリ390及び/又はPOS端末デバイス110の他の構成要素へ電力を供給することができる。場合によっては、ネスト115は、バッテリ390を有していなくてもよく、その構成要素はコネクタ165及び145を通して、モバイルコンピューティングデバイス105によって排他的に給電されてもよい。例えば、モバイルコンピューティングデバイス105は、支払機器リーダが起動されるべきときに、POS端末デバイス110に電力を供給することができる。場合によっては、ネスト115は、タンパー検知回路375をアクティブに保つためにバッテリ390を使用することができる、一方で、支払機器リーダは、モバイルコンピューティングデバイス105が接続され、及び/又はコネクタ145/165を介して電力を供給する場合にのみ起動される。場合によっては、ネスト115は、支払機器リーダへの電力供給を安定化するために、及び停電又はブラウンアウトに関連する問題を防止するために、バッテリ390を使用できる。1つ以上のバッテリ390は、図3のネスト115内のセキュアエンクロージャ340の外側に図示されているが、場合によっては1つ以上のバッテリ390の少なくとも1つのバッテリ390が例えば、タンパーの手段として、悪意のある当事者がタンパー検知回路375を電源から切り離さないように、セキュアエンクロージャ340内に配置されてもよい。
【0088】
ネスト115はまた、3.5mmヘッドホンジャック、2.5mmヘッドホンジャック、USBオーディオコネクタ、アップルライトニングオーディオコネクタ、Bluetooth(登録商標)ワイヤレスオーディオコネクタ、別のタイプの有線及び/又はワイヤレスオーディオコネクタ、スピーカ、又はそれらのいくつかの組合せなどの、1つ以上のオーディオコンポーネント387を含むことができる。オーディオコンポーネント387は、オーディオコンポーネント387のスピーカを介して、又は、盲目又は他の視覚障害などの障害を有する顧客又は商人に、オーディオコンポーネント387に有線及び/又は無線で接続されたヘッドホンを介して、情報を読み上げるために使用されてもよい。読み上げられる情報は、例えば、顧客部分又は取引の商人部分のために、POS端末デバイス110のユーザインターフェースと対話するための命令を含んでもよい。場合によっては、オーディオコンポーネント387を介して顧客に読み取られる情報の一部は支払いカード番号、顧客識別情報、PINコードなどの機密情報とすることができるため、1つ以上のオーディオコンポーネント387に関連する回路の少なくとも一部はセキュアエンクロージャ340内に配置され得る。オプションのアクセサリデバイス389は、図3のオーディオコンポーネント387に接続されるように示されている。アクセサリデバイス389は、上述したように、1組のヘッドホンを含むことができる。
【0089】
アクセサリデバイス389は、代替的に又は追加的に、カードリーダ又は他のタイプの取引目的リーダ、バーコードスキャナ、重量計、現金引き出し、キーボード、キーパッド、マウス、プリンタ、又はそれらのいくつかの組合せなど、ヘッドホンのセット以外の周辺装置を含むことができる。アクセサリデバイス389は、オーディオコンポーネント387に接続されることによってPOS端末デバイス110に接続され得るが、一方で、アクセサリデバイス389は、オーディオコンポーネント387とは別個の周辺コネクタ383、及び/又はオーディオコンポーネント387とは別個の無線トランシーバ380を介して、代替的に又は追加的にPOS端末デバイス110に接続され得る。周辺コネクタ383は、ハブ内などで1つ以上のポート、1つ以上のプラグ、1つ以上の有線又は無線受信機、1つ以上の有線又は無線送信機、1つ以上の有線又は無線トランシーバ、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる。周辺コネクタ383は、出力装置1950、入力装置1960、又は本明細書の他で言及した、アクセサリデバイス389が接続することができる任意の種類の任意の有線又は無線コネクタの1つ以上を含むことができる。例えば、周辺コネクタ383は、アクセサリデバイス389がUSBプラグ又はUSBケーブルを介して接続することができる1つ以上のUSBポートを含むことができる。図3には1つのアクセサリデバイス389のみが示されているが、複数のアクセサリデバイス389がPOS端末デバイス110に接続されてもよく、場合によっては、1つ以上のアクセサリデバイス389がPOS端末デバイス110の無線トランシーバ380に接続されてもよく、1つ以上のアクセサリデバイス389がPOS端末デバイス110のオーディオコンポーネント387に接続されてもよく、及び/又は1つ以上のアクセサリデバイス389がPOS端末デバイス110の周辺コネクタ383に接続されてもよい。オーディオコンポーネント387、周辺コネクタ383、及び無線トランシーバ380は全て、セキュアエンクロージャ340内に配置されるように示されているが、場合によってはこれらのうちの1つ以上がセキュアエンクロージャ340の外側にあってもよい。実際、場合によっては、セキュアエンクロージャ340内に図示されている他の構成要素は、セキュアエンクロージャ340の外側にあってもよく、及び/又はセキュアエンクロージャ340の外側として図示されている構成要素はセキュアエンクロージャ340内にあってもよい。
【0090】
ネスト115はまた、プリンタ395を含むことができ、これは、取引中又は取引が処理された後に領収書を印刷するために使用され得る。領収書は、商人から顧客によって購入された個々のアイテム又はサービスのそれぞれについての価格、小計、総額、あらゆる税金及び/又は手数料及び/又はチップ、任意のクーポン又は割引、又は適用される他のプロモーションなどを識別することができる。領収書は、モバイルコンピューティングデバイス105のプロセッサ305、POS端末デバイス110のネスト115のプロセッサ345、又はそれらのいくつかの組合せによって生成され得る。領収書は、場合によっては、プリントされるプリンタ395に送られる代わりに又は加えて、顧客に関連する口座及び/又はデバイスに電子メール、テキスト、及び/又は電子メッセージングサービスを介して送信される。
【0091】
図4Aは、斜視図から見た販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0092】
図4Aに示されるラッチ135は、円筒ピン430が挿入され得る、両側に2つの円形穴を含み、図4C、4D、及び4Eに示されるようにラッチ135の移動を可能にする。ピンは、ポゴピンのようなボールばねプランジャを含むことができる。ピン430はまた、図4C、4D、及び4Eに示すように、ラッチ135を囲むフレーム130の壁に挿入されてもよく、例えば、フレーム130の壁内のピン溝425に挿入されてもよい。2つのより小さな円形の穴はラッチ135の両側にも図示されており、これらは穴にフィットするフレームの壁内の凸状の段差とインタフェースすることができ、図4Cのロック位置、図4Dのアンロック位置、又は図4Eの受け取り/取り出し位置などの定位置にラッチが残ることを促すことができる。
【0093】
ラッチ135は、モバイルコンピューティングデバイス105の一部を保持するように構成されたグリップ405を含むことができる。グリップ405は、モバイルコンピューティングデバイス105の厚さがフィットする間の2つの平行な表面(図4Aの「上」及び「下」表面)と、モバイルコンピューティングデバイス105が当接し得る2つの平行な表面に垂直な壁面(図4Aの「左」表面)とを含んでもよい。ラッチ135は、グリップ405の厚さ、すなわちグリップ405の平行な表面間の距離、又はグリップ405の垂直な表面の長さがモバイルコンピューティングデバイス105の厚さ、モバイルコンピューティングデバイス105が商人によってどのように使用されることが意図されるかに応じた場合を伴ってまたは伴わずに決定されるモバイルコンピューティングデバイス105の厚さに対応するように特定のモバイルデバイス105用にカスタマイズされても良い。
【0094】
場合によっては、スクリュー又はピン460はまた、図4Aの実線の矢印で示されているラッチ136に挿入され得る。このスクリューは、ラッチ136を図4Cのロック位置のような特定の位置に固定するのに役立つ。スクリュー/ピン460はまた、モバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140内の所定の位置に固定するのを助けるために、スクリュー/ピン460がモバイルコンピューティングデバイス105のポート、又はモバイルコンピューティングデバイス105の側面の他の凹部に挿入され得る点で、図14のピン1450に沿って機能することもできる。
【0095】
図4Bは、側面図から見た販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0096】
図4Bの側面図から、ピン430は図4Aに示されるように、ラッチ135内の円形の穴に挿入されて見え、ラッチ135の側面から部分的に延在している。グリップ部分405は、再び図4Bで視認できる。ラッチ135の側のより小さい円形の穴は、ピン430の下方の図4Bでも見ることができる。
【0097】
図4Cは、モバイルコンピューティングデバイスを側面から固定するロック位置にある販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0098】
ラッチ135のピン430は、ラッチ135の側部に当接するフレーム130の壁内のピン溝425に挿入される。ピン溝425は(図4C、4D、及び4Eにおける垂直方向において)ピン430の直径にフィットするのに十分な幅であり、従って、図4Eにおけるラッチ135の受け取り/取り出し位置において見られるように、ラッチ135がピン430の周りを回転することを可能にする。ピン溝425も(図4C、4D、及び4Eでは水平方向において)ピン430の直径よりも長いので、ピン430はピン溝425の長さに沿って横方向にスライドすることができ、ラッチ135全体がフレーム130のラッチジャケット420内で横方向にスライドすることができる。ラッチ135のピン430は、ラッチ135が図4Cに示すロック位置にあるとき、可能な限りピン溝420内で前方(モバイルコンピューティングデバイス105に向かって)横方向に位置決めされる。
【0099】
ラッチジャケット420は、フレーム430の一部である構造であり、「ベース」又は「プラットフォーム」を形成し、ラッチ135の底部が残り、ラッチ135の底部が並進運動または回転中にそれに沿ってスライドすることができ、場合によっては、ラッチ135が可能な移動範囲を制限する。例えば、ラッチジャケット420の構造は、ラッチ135が(図4C、4D、及び4Eにおいて左右)横方向に、図4C、4D、及び4Eにおいて見えるように定義された移動範囲内で平行移動することを可能にし、ラッチ135が規定された回転範囲内で、かつ、ラッチ135が図4Cで見えるような所定位置に横方向に配置されたときにのみ回転することを可能にする。ラッチジャケット420は、フレーム430の一部と呼ばれるが、実際には場合によっては代わりにクレードル120の表面205の一部であってもよい。場合によっては、ラッチジャケット420がフレーム430の一部と表面205の一部との両方から構成されてもよい。
【0100】
ラッチ135のグリップ405は、モバイルコンピューティングデバイス105の厚さによりモバイルコンピューティングデバイス105を保持するように示されている。このため、モバイルコンピューティングデバイス105は、図4Cのようにラッチ135がロック位置にある間、キャビティ140(表面205)及びフレーム130に固定される。モバイルコンピューティングデバイス105は、図4Cのようにラッチ135がロック位置にある間、キャビティ140(表面205)及びフレーム130から容易に分離することができない。場合によっては、コネクタ165及び145がモバイルコンピューティングデバイス105の、ラッチ135によって把持され固定された側より別の側で接続される。コネクタ145と165との間の接続は、モバイルコンピューティングデバイス105の側をフレーム130(又はコネクタ145に)にさらに固定することができる。場合によっては、コネクタ145及び165は、ラッチ135によって把持され固定されるモバイルコンピューティングデバイス105の同じ側にあってもよく、場合によっては、コネクタ145が図4Aにおいて見えるラッチ135の底部の長方形の穴を介するなど、ラッチ135の一部を通過するのであってもよい。
【0101】
また、スクリュー/ピン460は、図4Cにおいて、ラッチ135がロック位置にある間にラッチ135に挿入され、モバイルコンピューティングデバイス105内のポート又は凹部にも通過するスキニーロッドとして図示されている。スクリュー/ピン460は、それが差し込み又はねじ込まれている間に、ラッチ135の回転及び/又は横方向の動きを防止できる。場合によっては、スクリュー/ピン460はまた、挿入されるときに、フレーム130及び/又はクレードル120のラッチジャケット420の少なくとも一部を通過することができる。
【0102】
図4Dは、モバイルコンピューティングデバイスを側面からクレードルする、アンロックロック位置にある販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0103】
ラッチ135のピン430は、ラッチ135が図4Dに示すアンロック位置にあるときに、ピン溝420内の横方向のほぼ中間に配置される。アンロック位置では、ラッチ135は、全体として、ロック位置に対してモバイルコンピューティングデバイス105から離れるように横方向に移動し、もはやモバイルコンピューティングデバイス105を把持しない。したがって、モバイルコンピューティングデバイス105は、ラッチ135がアンロック位置にあるときに、キャビティ140(表面205)及びフレーム130にそれほど強く固定されない。しかしながら、場合によっては、ラッチ135がアンロック位置にあるときに、モバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140内に挿入することは、コネクタ145及び165を接続するための空間がまだあまりない可能性があるため、依然として困難であり得る。同様に、場合によっては、ラッチ135はアンロック位置にあるときに、モバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140から取り出すことは、コネクタ145及び165を切り離すための空間がまだあまりない可能性があるので、依然として困難であり得る。
【0104】
図4Eは、側面図から受け入れ/取り出し位置における販売時点管理(POS)端末デバイスのフレームのラッチを示す。
【0105】
ラッチ135のピン430は、ラッチ135が図4Eに示される受け入れ/取り出し位置にあるとき、可能な限りピン溝420内で後方(モバイルコンピューティングデバイス105から離れる)に横方向に配置される。また、ラッチ135は、約0°から約45°まで、図4Eに示す受け入れ/取り出し位置でピン430の周りに回転される。モバイルコンピューティングデバイス105から離れる並進運動と表面205から離れる回転の組合せは、ユーザがモバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140内に挿入するのを助けることができ、及び/又はユーザがモバイルコンピューティングデバイス105をキャビティ140から取り出すのを助けることができる。
【0106】
一部のPOS端末デバイス110では、ラッチ135が全く回転しないか、又は任意の並進運動を伴わずに回転し得る。いくつかのPOS端末デバイス110では、ラッチ135は、例えば、0°から10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、180°、225°、270°、315°、又は360°など、より大きい又はより小さい定義された回転範囲を有することができる。ラッチ135がジャケット420の後部付近の障壁のために受け取り/取り出し位置にあるか又はその付近にあるときにのみ回転することができ、いくつかのラッチジャケット420は、そのような障壁を有さず、任意の横方向位置での回転を可能にするか、又は受け取り/取り出し位置以外の横方向の位置に回転を制限することができる。
【0107】
図5は、取り外し可能なフレームを有する販売時点管理(POS)端末デバイスの動作を示すフロー図である。
【0108】
図5の動作500は、POS端末デバイス110によって実行される。ステップ505において、POS端末デバイス110は、フレーム130をPOS端末デバイス110のハウジングに固定する。フレーム130は、例えば図1A及び1Bに示すように、POS端末デバイス130のハウジングのクレードル120部分の表面205に固定されてもよい。フレーム130は、図2に関して図示され、かつ、説明されているように、磁石210を用いてPOS端末デバイス130のハウジングに固定され得る。フレーム130は、代替的に又は追加的に、ラッチ、フック、接着剤、スクリュー、及び/又は図1A、1B、及び2に関して説明される任意の他の機構を使用して、POS端末デバイス130のハウジングに固定されてもよい。磁石210が電磁石を含む場合、次に、POS端末デバイス110は部分的に、磁石210の電磁石を作動することによって、フレーム130をPOS端末デバイス110のハウジングに固定できる。
【0109】
ステップ510において、POS端末デバイス110は、モバイルコンピューティングデバイス105のコネクタ165とPOS端末デバイス110のコネクタ145との間の電気的接触に応答して、モバイルコンピューティングデバイス105とPOS端末デバイス110との間の電気的接続を開始する。場合によっては、コネクタ145及び165は、USBマイクロコネクタ、USB-Cコネクタ、又はアップルライトニングコネクタであっても良い。コネクタ145と165との間の電気的接続は、データ、電力、又は両方を伝達することができる。コネクタ145と165との間の電気的接続は、モバイルコンピューティングデバイス105からPOS端末デバイス110へ、POS端末デバイス110からモバイルコンピューティングデバイス105へ、又はその両方へ、データ及び/又は電力の任意の組合せを伝達することができる。
【0110】
ステップ515において、POS端末デバイス110は、少なくともフレーム130を使用して、モバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110(任意でPOS端末デバイス110のハウジング)に固定する。POS端末デバイス110は、それがキャビティ140に差し込まれたときに、モバイルコンピューティングデバイス105に対してぴったりと合っているフレーム130の少なくとも一部の境界に単純に基づいて、フレーム130を介してモバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110に固定することができる。POS端末デバイス110は、例えば図1A、1B、4A、4B、4C、4D、4E、及び14に示すように、ラッチ135を介してモバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110に固定することができる。POS端末デバイス110は、図2に示すように、1つ以上の磁石215を介してモバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110に固定することができる。モバイルコンピューティングデバイス105は、代替的に又は追加的に、ラッチ、フック、接着剤、スクリュー、及び/又は図1A、1B、及び2に関して説明される任意の他の機構を使用して、POS端末デバイス130に固定され得る。磁石215が電磁石を含む場合、POS端末デバイス110は、磁石215の電磁石を作動することによって、モバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110に部分的に固定することができる。
【0111】
ステップ520において、POS端末デバイス110は、POS端末デバイスのリーダを介して支払機器から支払い機器情報を読み取る。リーダは、磁気ストライプリーダ、ICチップリーダ、又はNFCリーダなど、本明細書で説明する任意のタイプの支払機器リーダとすることができる。支払機器リーダは、カードリーダ、NFCリーダのNFC信号範囲内にあるNFC読み取り領域、又は他の読み取り領域を含むカードスロットの支払機器の受信に応答して、支払機器から支払い機器情報を読み取ることができる。
【0112】
ステップ525において、POS端末デバイス110は、支払い機器情報をモバイルコンピューティングデバイス525に送信する。場合によっては、セキュアエンクロージャ340のプロセッサ345は、POA端末デバイス110が支払い機器情報をモバイルコンピューティングデバイス105に送信する前に、支払い機器情報を暗号化することができる。モバイルコンピューティングデバイス105がコネクタ145及び165を介して暗号化された支払い機器情報を受信すると、モバイルコンピューティングデバイス105は、支払を処理するために、暗号化された支払い機器情報を支払処理サーバに送信する。
【0113】
POS端末デバイス110は代替的に、POSデバイス、端末デバイス、商人デバイス、商人POSデバイス、又は商人端末デバイスと呼ばれ得る。モバイルコンピューティングデバイス105は代替的に、モバイルデバイス、コンピューティングデバイス、ポータブルコンピューティングデバイス、ユーザコンピューティングデバイス、マーチャントコンピューティングデバイス、ポータブルデバイス、マーチャントデバイス、又はユーザデバイスと呼ばれ得る。
【0114】
図6Aは、湾曲した近距離無線通信(NFC)アンテナを示す。
【0115】
従来のNFCアンテナコイルは平坦であるが、図6Aに示される湾曲したNFCコイル610は凸形状(図6Aに示される方向に対して湾曲したアンテナコイル610の上方の視点から)又は凹形状(図6Aに示される方向に対して湾曲したアンテナコイル610の下方の視点から)に湾曲している。アンテナコイルのこの形状は、ドーム形状又はボウル形状と呼ばれることもある。湾曲したNFCアンテナコイル610は、最終的に、同じサイズの平坦なNFCアンテナコイルよりも大きなフィールドを生成する。湾曲したNFCアンテナコイル610の湾曲したフォームファクタは、他の構成要素が図6Bに示されるようにその曲線の周囲にフィットされ得るという点で、POS端末デバイス110のネスト115において使用される場合にも有用であり得る。
【0116】
図6Bは、販売時点管理(POS)端末デバイス内の支払いカードスロットに沿って湾曲した近距離無線通信(NFC)アンテナを示す。
【0117】
図6Bには、POS端末デバイス110のネスト115の角部が示されている。湾曲したNFCアンテナコイル610は、角部の近くのネスト115内に配置される。磁気ストライプリーダ630を備えた対角の支払カードスロット620は、湾曲したアンテナコイル610「ドーム」の高さの途中まで、ネスト115の角部を「切る」。カードがスライドされる支払カードスロット620のストップ壁は、空間を節約するために、湾曲したNFCアンテナコイル610のドームの一部にちょうど隣接していてもよい。場合によっては、カードスロットがドームの「ベース」(最も広い直径を有する部分)と衝突するか、又は切り込み、スロットがドームの高さに対して任意に低い場合、それはドームの高さに対して高いため、衝突しないか、又は切り込まない。このように、ドームのベースにおける直径は大きくしても良く、スロット620が湾曲したアンテナコイル610の一部に重畳することができるが、それに対応して場は大きくなり得る。従って、従来のNFCアンテナコイルに対し、スペースが節約され、場の強度が増加する。
【0118】
一方、図6A及び6Bの湾曲したNFCアンテナコイル610は、完全な「ドーム」形状(又は視点に依存する「ボウル」形状)で示され、他の場合において、湾曲したNFCアンテナコイル610は、半ドーム/ボウル形状又は4分の1のドーム/ボウル形状を有し得る。
【0119】
図6Cは、販売時点管理(POS)端末デバイス内の支払いカードスロットに沿った第2のタイプの湾曲した近距離無線通信(NFC)アンテナを示す。
【0120】
第2のタイプの湾曲したNFCアンテナコイル610は、比較的平坦な表面の周りに広げられるが、平坦な表面が2つの湾曲した「ステップ」を表すように湾曲している。湾曲したNFCアンテナコイル610の「ステップ」形状は、回路基板が信号と干渉するときに、NFCアンテナコイルがしばしばうまく機能しないので、有用である。したがって、回路基板などの多くの構成要素(不図示)は、性能に影響を及ぼすことなく、図6Cの湾曲したNFCアンテナコイル610の高い「ステップ」の下に配置され得る。カードスロット620などの性能に影響を与えない構成要素がユーザ体験の観点から可能な限りユーザの近くに配置されることが最良である場合、湾曲したNFCアンテナコイル610は、カードスロット620の下に進む、その下側の「ステップ」まで下方に湾曲することができる。図6Cの湾曲したNFCアンテナコイル610の下側の「ステップ」の下に、回路基板などの他の構成要素(不図示)が依然として存在してもよい。
【0121】
図7Aは、回路基板を囲い、かつ、接続するセキュアエンクロージャの分解図を示す。
【0122】
図7Aの分解図は、セキュアエンクロージャ705によって保護される回路基板710を示す。セキュアエンクロージャ705の外側は、図7Aに示される。回路基板710は、暗号化鍵又は支払い機器情報などの機密情報を読み取り、格納し、及び/又は送信するものであってもよい。回路基板710及びセキュアエンクロージャ705の内部の両方は、電流を伝え、共にタンパー検知回路375を形成する導電性要素を含む。回路基板710上のタンパー検知回路375の部分は、1つ以上の導電性要素自体を含むことができる1つ以上のコネクタピース715を介して、セキュアエンクロージャ705の内部にあるタンパー検知回路375の部分に接続され得る。場合によっては、コネクタピース715が導電性要素と絶縁性(例えば、弾性部材)要素とが交互になった「ゼブラ」コネクタであってもよい。
【0123】
図7Bは、回路基板を囲い、かつ、接続するセキュアエンクロージャの内部を示す。
【0124】
セキュアエンクロージャ705の内部表面720は、内部表面720に沿って蛇行する様々な電圧のタンパートレース730を含む。タンパートレースは、特定の電圧を導電する導電線である。特に、実線は第1の電圧を導電するタンパートレースを表し、一方、破線は第1の電圧とは異なる第2の電圧を導電するタンパートレースを表す。
【0125】
場合によっては、電圧のうちの1つが接地され得る。タンパートレース730のパターンは、複雑な設計を形成するが、接続自体はより理解しやすい。図7Bの例では、第1の電圧における単一のタンパートレースを表す破線が、ポイント760からポイント775に蛇行する。第2の電圧における別の単一のタンパートレースを表す実線は、ポイント765からポイント770に蛇行する。第1の電圧における別の単一のタンパートレースを表す別の破線は、ポイント740からポイント755に蛇行する。第2の電圧における別の単一のタンパートレースを表す別の実線は、ポイント766からポイント770に蛇行する。ポイント740、745、750、755、760、765、770、及び775は、図7Aの4つのコネクタピース715の位置に対応する。すなわち、1つ以上の回路が、タンパートレース730と、第1の電圧及び第2の電圧を、コネクタピース715を介してそれらのタンパートレース730に供給する回路基板の部分から形成される。回路基板710は例えば、コネクタピース715へのその接続部又は近傍に、1つ以上の電圧センサを含む。セキュアエンクロージャ705がセキュアでタンパーされていない状態にある間、電圧センサは、第1及び第2の電圧、又はこれらに基づく値(任意で増幅される第1及び第2の電圧間の差又はその逆)を検出することができる。電圧センサが予想された電圧値から許容範囲(通常の軽微な環境ノイズ及び変動に対応する許容範囲)以上逸脱する予期しない値を検出する場合、次に、回路基板710のタンパー検知回路375は、セキュアエンクロージャ705、回路基板710、コネクタピース715、又はそれらのいくつかの組合せがタンパーされたと結論付ける。
【0126】
例えば、悪意のある当事者がセキュアエンクロージャ705を切り穴通しする場合、1つ以上のタンパートレース730が破壊されると、タンパー検知回路を閉から開状態に変化させ、例えば、接地していると予想されない接地への電圧を減少させることによって、電圧センサで検出された電圧を変更する。また、ドリルビットからの金属は、2つ以上のタンパートレース730をブリッジし、短絡回路又は他の予期しない接続を形成し、電圧センサで検出される予期しない電圧値をもたらす予期しない電流フローを開始する。回路基板710からセキュアエンクロージャ705を取り外すための試みは、テーパトレース730と回路基板710との間の接続を同様に終端させ、電圧センサで検出される電圧を同様に変化させる。導電性インクなどの導電性流体でセキュアエンクロージャ705をフラッディングすることは、電圧センサで同様に検出される電圧を同様に変化させる予期しない接続を作り出す。したがって、多くの異なるタンパーの形態が検出可能であり、セキュアエンクロージャ705を使用することから保護され得る。
【0127】
回路基板710の片側を覆う図7Aには1つのセキュアエンクロージャ705のみが図示されているが、回路基板710の両側にはセキュアエンクロージャ705が使用され得ることを理解されたい。同様に、プリント回路基板(PCB)は、図7Bのタンパートレース730と同様のパターンでタンパートレースを有する内部層を含むように製造されてもよい。いずれにせよ、セキュアエンクロージャ705によって保護される回路基板710は、全ての側面から保護されるようになる。
【0128】
セキュアエンクロージャ705内の構成要素にアクセスするためにセキュアエンクロージャ705をタンパーしようとするあらゆる試みが検出され得るため、暗号化鍵及び/又は取引目的から読み取られた取引情報などの機密情報を削除又は上書きするなど、タンパーの試みが検出される場合、予防措置が取られ得る。その結果、セキュアエンクロージャ705内の構成要素は機密情報を安全に格納し、伝達し、又は操作することができる。なお、図8A、8B、9A、9B、9C、9D、9E、10、12A、12B、13A、及び13Bに示すような追加のセキュリティ対策は、タンパー検知をさらに強化するのに役立ち得る。
【0129】
図8Aは、導電性トレースを有する可撓性部材がしっかりとセキュア構成要素の周りに巻き付けられている、タンパー検知システムを示す。
【0130】
特に、回路基板810の一部にわたってセキュア構成要素820を備えた回路基板810が図8Aに示されている。セキュア構成要素820は、セキュアエンクロージャであってもよく、又はメモリ要素などの異なる機密な構成要素であってもよい。リボンケーブル又は可撓性プリント回路(FPC)などの他の可撓性回路であり得る可撓性部材830は、その中にタンパートレースを含んでもよく、任意で、可撓性部材830内の隣接するタンパートレースは交流電圧を有するか、又はそうでない場合互いに異なる電圧を有する。可撓性部材830は、セキュア構成要素820の周囲にしっかりと巻き付けられ、2つのボードコネクタ840で回路基板に戻って接続する。回路基板810は、可撓性部材830がボードコネクタ840のいずれかから少なくとも部分的に除去された場合、可撓性部材830が破れたかどうか、短絡回路、又は、電圧センサにおいて予期せぬ電圧をもたらす他の予期せぬ接続を形成する、可撓性部材830のタンパートレースのいずれかが互いに予期せず接続されたかどうか、を識別するためにボードコネクタ840から来る電圧をチェックしてもよい。
【0131】
図8Bは、導電性トレースを有する可撓性部材がセキュアエンクロージャの周囲にしっかりと巻き付けられている、タンパー検知システムを示す。
【0132】
可撓性部材830は、図8Aと同様に図8Bで使用されるが、この場合、セキュア構成要素820はセキュアエンクロージャ850である。セキュアエンクロージャが使用されるので、ボードコネクタ840はセキュアエンクロージャ850の内側に配置され、可撓性部材830又はその接続部をタンパーすることがさらに困難になる。図8A又は図8Bの可撓性部材830は、特に、コネクタピース715が回路基板810をセキュアエンクロージャ850のタンパートレースに接続するセキュアエンクロージャ850の領域上にしっかりと巻き付けられる場合、次に、潜在的な攻撃者は、もはやセキュアエンクロージャ850への妨げられないアクセスを有さず、したがって、彼らはデバイスをタンパーしようと試みることを依然として望む場合、検知なしに克服するためにより多くの障害を有する。場合によっては、図8A及び図8Bに示すように、セキュア構成要素820又はエンクロージャ850の周りにしっかりと巻き付けられるタンパートレースを有する可撓性部材830は、タンパーベルト830と呼ばれ得る。場合によっては、タンパー検知回路375は、限られた数のタンパー線のみを含み、したがって、タンパー検知機能の特徴(例えば、タンパーベルト830、セキュアエンクロージャ705のトレース730、可撓性部材905)は直列に一緒にデイジーチェーン接続されなければならない。そのような場合、同じタンパー検知特徴上で生きている両方の上流線が、共有要素上でも生きている2つの下流要素に結び付けられていない場合、利益が得られる。例えば、左側のコネクタピース715が取り外される場合、これは、線「エンクロージャL+」と「エンクロージャL-」に2つのタンパー警告を引き起こし得る。右側のコネクタピース715が取り外される場合、これは線「エンクロージャR+」と「エンクロージャR-」に2つのタンパー警告を引き起こし得る。コネクタからタンパーベルト830が取り外される場合、これは線「ベルト+」と「ベルト-」に2つのタンパー警告を引き起こし得る。エンクロージャとベルト線が共にデイジーチェーン接続されなければならない場合、次にエンクロージャL+とベルト+をデイジーチェーン接続し、「ベルト+」/「エンクロージャL+」線と「ベルト-」/「エンクロージャL-」線の両方がタンパー試行を検出する場合、次に、我々はタンパーベルト830が取り外されたか、左側コネクタ715が取り外されたかどうか分からない。しかし、我々は代わりに、例えば、エンクロージャL+を有するデイジーチェーンベルト+及びエンクロージャR-を有するベルトなど、「ベルト+」/「エンクロージャL+」線及び「ベルト-」/「エンクロージャR-」線の両方がタンパー試行を検出する場合、タンパー試行がタンパーベルト830で検出されたことが分かる。
【0133】
図9Aは、スクリューでタンパーを検知するタンパー検知システムで使用される可撓性部材を示す。
【0134】
可撓性部材905は、一つの端部(不図示)で回路基板に接続されても良く、可撓性部材905内の1つ以上の導電性トレース介して電流を流そうと試みることができ、可撓性部材95のトレースに沿った電圧を監視するために1つ以上の電圧センサを使用することができる。
【0135】
可撓性部材905は、可撓性部材905の上面を形成することができる可撓性プリント回路(FPC)910を含むことができる。可撓性部材905は、ねじ935のシャンク940が通過することができる開口913(開口と呼ぶことができる)を含むことができる。可撓性部材905の上面において、FPC910は、第1の露出導電領域920と、第2の露出導電領域925とを含んでもよい。第1の露出導電領域920は、可撓性部材905の長さに沿って延びるが、第1の露出導電領域920以外では露出されない第1の導電性トレースの端点であってもよい。同様に、第2の露出導電領域925は、可撓性部材905の長さに沿って延びるが、第2の露出導電領域925以外では露出されない第2の導電性トレースの端点であってもよい。第1の露出導電領域920及び第2の露出導電領域925はブリッジされた場合、これら2つのトレースが接続され、第1の露出導電領域920及び第2の露出導電領域925が露出されたままの間、回路が閉じられ、そうでない場合開いている。
【0136】
FPC910の下に、可撓性部材905は、任意で、ねじ935のシャンク940と接触する可撓性部材905の部分をねじ935による損傷から保護するための補強材915を含むことができる。FPC910及び補強材915の下に、可撓性部材905は、圧力感知接着剤(PSA)などの接着剤930を含むことができる。
【0137】
図9Bは、スクリュー、凹みハウジング、及びスクリューのタンパーを検知するタンパー検知システムにも使用される導電性ガスケットを示す。
【0138】
図9Bのねじ935、ハウジング960、及び導電性ガスケット970は、ねじ935が中実ハウジング960にねじ込まれたままであることを確実にする別の種類のタンパー検知回路375を形成するために、図9Aの可撓性部材905と共に使用される。ねじ935は、スクリューヘッド945及びスクリューシャンク940を含む。スクリューシャンク940は、ねじ山950を含むことができる。
【0139】
中実ハウジング960は、POS端末デバイス110のハウジングの一部であってもよく、木材、プラスチック、金属、又はそれらのいくつかの組合せなどの1つ以上の固体を含んでもよい。中実ハウジング960は、開口967を有する凹部965を含むことができる。ねじ935のシャンク940の少なくとも一部は、中実ハウジング960の開口967を通って凹部965の少なくとも一部に嵌合することができる。凹部965は、ねじ935のねじ山950がねじ込むか、又はねじ込むことができるバス955を含み得る。図9Bに示されるような導電性ガスケット970は、ねじ935のシャンク940が通過できる開口(開口部と呼ばれ得る)を有する金属など導電性材料から作られたガスケットである。開口は、導電性ガスケット970の中心にあってもよい。導電性ガスケット970はまた、図9C、9D、及び9Eにさらに示されるように、片側に圧力感知接着剤(PSA)などの接着剤975の層を含んでもよい。場合によっては、導電性ガスケット970は、ボルト又はワッシャであってもよく、又はそれを含んでいてもよい。場合によっては、導電性ガスケット970が金属であってもよい。
【0140】
図9Cは、ねじでタンパーを検知するタンパー検知システムの分解側面図を示す。
【0141】
ねじ935のシャンク940は、図9Cの凹部965に部分的に挿入される。また、ねじ935のシャンク940は、導電性ガスケット970の開口を通り、可撓性部材905の開口を通る。可撓性部材905は、ねじ935のヘッド945に隣接して配置され、可撓性部材905の接着剤930はヘッド945に面し、2つの露出導電領域920/925はヘッド945から離れて導電性ガスケット970及び中実ハウジング960に向かって面する。導電性ガスケット970は可撓性部材905と中実ハウジング960との間に配置され、導電性ガスケット970の接着剤975は中実ハウジング960に面し、一方で、導電性ガスケット970の導電側(接着剤975がない側)は可撓性部材905に面する。
【0142】
図9Dは、セキュアな状態における図9Cのタンパー検知システムの側面図を示す。
【0143】
図9Dのシステムは、図9Cのシステムと同じであるが、ねじ935が可能な限り凹部965にねじ込まれ、したがって、ねじ930のヘッド945と中実ハウジング960との間で可撓性部材905及び導電性ガスケット970を圧縮する。このセキュアなタンパーされていない状態では、導電性ガスケット970の導電側は可撓性部材905の2つの露出した導電領域920及び925と接触し、したがって、可撓性部材905のトレースを使用して形成される回路を閉じる。可撓性部材が接続する回路基板は、1つ以上の電圧センサを介して回路が閉じられていることを判定することができる。
【0144】
接着剤975は、導電性ガスケット970を中実ハウジング960の少なくとも一部(例えば、開口967の周り又は隣接する部分)に付着又は接着する、一方で、可撓性部材905の接着剤930は、可撓性部材905をねじ935のヘッド945に付着又は接着する。したがって、悪意のある当事者がねじ935をハウジング960内の凹部965から外そうと試行する場合、導電性ガスケット970はソリッドハウジングに接着されたままであり、一方、可撓性部材905は、ねじ935のヘッド945に接着されたままである。したがって、導電性ガスケット970はもはや、可撓性部材905の2つの露出した導電領域920及び925と接触しなくなり、回路は、閉鎖から開放に向かう。可撓性部材905が接続する回路基板は1つ以上の電圧センサを介して、回路が現在開いていることを判定でき、POS端末デバイス110がタンパーされたと判定できる。可撓性部材905は、場合によっては図8Bのボードコネクタ840などのセキュアエンクロージャ内の基板コネクタを介して回路基板に接続することができる。
【0145】
図9Eは、第2のソリッドハウジング要素を備えた図9Dのタンパー検知システムの側面図を示す。
【0146】
図9Eのタンパー検知システムは、導電性ガスケット970とねじ935のヘッド945との間に、第2の中実ハウジング要素980も含む。第2のセキュアハウジング要素980は、木材、プラスチック、金属、又はそれらのいくつかの組合せなどの1つ以上の固体を含むことができる。第2のセキュアハウジング要素980は、セキュアハウジング960に含まれるのと同じ1つ以上の固体を含むことができ、及び/又は中実ハウジング960に含まれるものとは異なる1つ以上の固体を含むことができる。第2の中実ハウジング要素980は、ねじ935のシャンク940が通過することができる開口を含むことができる。
【0147】
凹部965にねじ込まれると、ねじ935は、したがって、中実ハウジング960を第2の中実ハウジング要素980に固定するように機能する。導電性ガスケット970の接着剤930は、図9Dのように、ねじ935のヘッド945に代えて、図9Eの第2の中実ハウジング要素980に接着してもよい。圧力感知接着剤(PSA)とすることができる接着剤985の追加の層は、第2のソリッドハウジング要素をねじ935のヘッド945に接着することを含めることもできる。
【0148】
代わりに、図9Eのシステムの別の配置は、中実ハウジング960と導電性ガスケット970との間に第2の中実ハウジング要素980を配置する。この場合、接着剤975は図9D及び9Eに示されているように、導電性ガスケット970の上部をソリッドハウジング980に接着する代わりに、導電性ガスケット970の上部を第2のソリッドハウジング980に接着することができ、接着剤985は、第2の中実ハウジング要素980を中実ハウジング960に接着するために、第2の中実ハウジング要素980と中実ハウジング960との間に配置されてもよい。
【0149】
場合によっては、図9B~9Eのねじ930は、代わりに、釘、リベット、ペグ、ダウエル、ポスト、又は別のタイプのファスナであってもよい。場合によっては、1つ以上のボルト、ワッシャ、ガスケット、又はそれらの組合せは、図9C~9Eに示す要素間に追加されてもよい。
【0150】
図9C~9Eは、可撓性部材905の上方の導電性ガスケット970、すなわち、可撓性部材905がねじ935のヘッド945により近くにある間、導電性ガスケット970が中実ハウジング960により近いことを示すが、これらの位置は逆にされてもよい。したがって、代替の実施形態では導電性ガスケット970がねじ935のヘッド945に付着又は接着されてもよく、一方で、可撓性部材905は中実ハウジング960の少なくとも一部に付着又は接着され、2つの露出された導電領域920及び925は導電性ガスケット970に向かって面する。
【0151】
場合によっては、導電性ガスケット970が完全に省略されてもよい。代わりに、可撓性部材905は、2つの露出した導電領域920及び925がねじ935のヘッド945に向かって面する状態で、中実ハウジング960の少なくとも一部に付着又は接着されてもよい。ねじ935のヘッド945は導電性(例えば、金属)であってもよく、第1の露出導電領域920及び第2の露出導電領域935をブリッジする電気的接続を形成することによって、ねじ936が凹部965にねじ込まれるときに回路を閉じることができる。代替的に、可撓性部材905はねじ935のヘッド945の少なくとも一部に付着又は接着されてもよく、2つの露出導電領域920及び925は中実ハウジング960に向かって面する状態で、中実ハウジング960は、第1の露出導電領域920及び第2の露出導電領域935をブリッジする電気的接続を形成することによって、ねじ935が凹部965にねじ込まれるときに、中実ハウジング960のこの導電領域が回路を閉じるように、開口967の周囲又は隣接する導電性(例えば、金属)領域を含んでもよい。中実ハウジング960の導電領域は、ねじを切ったインサートを含んでもよく、場合によっては、バス955及び/又はねじ935のシャンク940を通って導通してもよい。あるいは、露出した導電領域920及び925が第2の中実ハウジング要素980に面する状況において、第2の中実ハウジング要素980は、第1の露出導電領域920及び第2の露出導電領域935をブリッジする電気的接続を形成することによって、ねじ935が凹部965にねじ込まれるときに、第2の中実ハウジング要素980のこの導電領域が回路を閉じるように、その開口の周囲又は隣接する導電性(例えば、金属)領域を含むことができる。
【0152】
可撓性部材905は、第1の露出導電領域920及び開口913に隣接する第2の露出導電領域925を有する円形の開口913で示されるが、開口913は異なる形状であってもよく、場合によっては、可撓性部材905は全く開口913を有する必要はない。例えば、可撓性部材905は「U」字形又は「V」字形などの間に開口を有するように配置された2つの「プロング」を有することができ、ねじのシャンク940はプロング間の開口を通過し、プロング自体は、ねじ935が凹部965にねじ込まれたときに、ねじ935のヘッド945によって導電性ガスケット970及び/又は中実ハウジング960及び/又は第2の中実ハウジング要素980に対し押し付けられる。あるいは、開口913を有さない可撓性部材905が単に、スクリュー945のシャンク940の1つ以上の側面に隣接して配置される部分を有することができ、その結果、ねじ935が凹部965にねじ込まれる場合、ねじ935のヘッド945は、導電性ガスケット970及び/又は中実ハウジング960及び/又は第2の中実ハウジング要素980に対して、シャンク940に隣接する可撓性部材905の部分を圧搾する。同様に、導電性ガスケット970及び/又は第2の中実ハウジング要素980は、図示及び本明細書に記載されるような円形の開口を有する必要はなく、他の形状の開口を有していてもよく、又は代わりに、突出した「U」又は「V」形状を有していてもよく、又は、開口を有さず、代わりに、ねじ935が凹部965にねじ込まれると、ねじ935のヘッド945が他の要素(例えば、可撓性部材905、中実ハウジング960、導電性ガスケット970、及び/又は第2の中実ハウジング要素980)に対して部分を絞るように、ねじ935のシャンク940に隣接する部分を単に有していてもよい。
【0153】
図10は、導電性トレースを有する1つ以上の可撓性部材が2つの回路基板をブリッジするタンパー検知システムを示す。
【0154】
第1の回路基板1005及び第2の回路基板1010が図10に示されている。第2の回路基板1010は、セキュアエンクロージャ1015を含む。第1の回路基板1005及び第2の回路基板1010は、第1の可撓性部材1020及び第2の可撓性部材1025を介して互いに接続される。第1の可撓性部材1020及び第2の可撓性部材1025の両方は、異なる電圧のタンパートレースを含む。セキュアエンクロージャ1015内のタンパー検知回路375は、予期しない電圧を検出することによってタンパーを識別するために、第1の可撓性部材1020及び第2の可撓性部材1025の各タンパートレースに対する1つ以上の電圧を監視する。第1の基板は、セキュアエンクロージャ1015に密接に接続され、検知不能にセキュアエンクロージャ1015から離れることができないので、潜在的な攻撃者は、もはやセキュアエンクロージャ1015への妨げられないアクセスを有さない。
【0155】
2つの可撓性部材1020及び1025は、かなり長く、公平の量のたるみを有するものとして図示されているが、これは図を解釈しやすくするために、単に説明目的のためであることを理解されたい。いくつかの実施態様では、第1の可撓性部材1020及び第2の可撓性部材1025は、非常に短く、例えば、2つの可撓性部材1020及び1025が基板1005及び1010の両方に接続されたままであるために、第1の回路基板及びセキュアエンクロージャが互いに接触しなければならないか、又はミリメートル以内でなければならないほど十分に短い。したがって、第1の回路基板1005及び2つ(又は以上)の可撓性部材1020及び1025は、セキュアエンクロージャ1015へのアクセスを妨げ、潜在的な攻撃者は、セキュアエンクロージャ1015の上又は周りに任意のドリル又は他のツールを挿入する空間を有さず、セキュリティ及びタンパー検知の可能性をさらに増大させる。場合によっては、図10のように異なる回路基板をブリッジする1つ以上の可撓性部材1020及び1025は、図8A及び8Bのように、セキュアエンクロージャ及び/又は他のセキュア構成要素を有する1つ以上の回路基板上の1つ以上の可撓性部材830と組み合わせて使用されてもよく、したがって、セキュアエンクロージャ又は他のセキュア構成要素のための追加の保護を提供する。
【0156】
2つの可撓性部材1020及び1025のみが図示されているが、より多くのものが使用されてもよい。特に、図10は、セキュアエンクロージャ1015の「下」側の第1の可撓性部材1020と、セキュアエンクロージャ1015「右」側の第2の可撓性部材1025を示す。場合によっては、第3の可撓性部材はセキュアエンクロージャ1015の「左」側で接続することができ、及び/又は第4の可撓性部材はセキュアエンクロージャ1015の「上」側で接続することができる。
【0157】
第1の可撓性部材1020などの可撓性部材のいくつかは、データを伝達するデータトレース及び/又は電力を伝達する電力トレース、ならびにタンパートレースを含むことができる。そのような場合、タンパートレースを可撓性部材のほぼ中心、例えば強調表示された中心トレース1030及び/又は近くのトレースに有すると、悪意のある当事者が電力又はデータトレースとは対照的に、タンパートレースを特に操作することを困難にするという追加の利点を提供する。また、可撓性部材内にタンパートレースを中央に維持することは、近傍の電力及びデータトレースがセキュアエンクロージャ1015内の電圧センサによって検出可能な方法でタンパートレースの電圧を修正することによって、タンパートレースとして作用することを可能にする。
【0158】
図11Aは、スロットの両側に読取回路を備えたチップカードリーダ装置を示す。
【0159】
図11Aの支払カード1105は、ICチップ1110を含み、スロット1115に挿入される。スロットは、スロット1115の一方の側に第1のチップカードリーダ1120を、スロット1115のもう一方の側に第2のチップカードリーダを含む。したがって、カード1105がスロット1115に挿入される方向(チップが一方向又は他を向いている)にかかわらず、支払機器データはカード1105のICチップ1110から読み取られる。
【0160】
場合によっては、図11Aのチップカードリーダの一方又は両方は、図8A及び図8Bの可撓性部材830のような、スロット1115の周囲を包む可撓性部材に沿った回路とすることができる。このような可撓性部材は(支払機器データを伝達するための)データトレース及び(リーダに給電するための)電力トレースと同様に、タンパートレースを含むことができる。したがって、図11Aのシステムは、どちらの方向にもカードを入力することができる顧客にとって便利で使いやすいという利点、ならびに追加のセキュリティ及びタンパー検知性を提供することができる。
【0161】
図11Bは、スロットの両側にリーダ回路を備えたチップカードリーダ装置の回路図である。
【0162】
第1のチップカードリーダ1120及び第2のチップカードリーダ1125は、同じ要素の多くを含む。すなわち、共通コレクター(VCC)、プログラミング電力供給(VPP)及びグランド、休止線、クロック線、及び入力/出力(I/O)線の電圧、将来の使用のためにオプション予約された(RFU)線、及びICチップがリーダ1120又は1225に到達する前に読み取るリーダ構成要素の準備を開始するための、カード1105がスロット1115に入る早期にICチップ1110のカード1105の存在を検出するカード検出機構。カード検出機構は例えば、機械的スイッチ又は瞬間的ボタンをフリップするカード1105によって、又はスロット1115内の開回路を閉じるICチップの導電性材料によって、機能してもよい(例えば、開回路からの2つの導電性プロングが、ICチップが通過すると予想される位置にわたってスロット1115内に突き出てもよい)。場合によっては、カード検出機構が図11A及び図11BのICチップリーダの一方又は両方から欠落してもよい。
【0163】
図12Aは、セキュアな状態におけるハウジングと回路基板とを有するタンパー検知システムを示す。
【0164】
図12Aのタンパー検知システムは、物体間の分離を検出するために行われ、ここではハウジング1205及び回路基板1210としてラベル付けされている。回路基板1210は、現実的には回路基板1210上の回路と一緒に、図9Aの可撓性部材905の2つの露出導電領域920及び925と同様に開回路を形成する2つの露出導電領域を含むことができる、基板導電要素1225を含む。ハウジング1205は例えば、スレッド又はコード又はチェーン1240を介して、回路を閉じるハウジング導電要素1220に結合される。これは、セキュアな、タンパーされていない状態である。回路基板1210は1つ以上の検出された電圧に基づいて回路が閉じていることを判定することができ、それによりシステム(ハウジング1205及び回路基板1210)がタンパーされていないことを判定することができる1つ以上の電圧センサを含むことができる。場合によっては、スレッド/コード/チェーン1240は導電し、回路の一部であり、その結果、スレッド/コード/チェーン1240の切断は回路を開き、1つ以上の電圧センサを介して検出可能な電圧の変化を生成し、最終的にはタンパーの試みとして検出される。場合によっては、スレッド/コード/チェーン1240が代わりに、図13A及び13Bの押圧リブ1315と同様の剛性ポスト又はリブであってもよく、ハウジング導電要素1220がポスト/リブの先端に取り付けられる。
【0165】
図12Bは、ハウジングが回路基板から分離されている非セキュアなタンパー状態における、図12Aのタンパー検知システムを示す。
【0166】
ハウジング1205は、図12Aのセキュアな状態に対して、図12Bの回路基板1210から離れるように持ち上げられている。ハウジング1205を持ち上げることによって、基板導電要素1220が持ち上げられ、基板導電要素1225からも離れ、スレッド/コード/チェーン1240によって引っ張られて、回路を開く。回路基板1210は、1つ以上の検出された電圧に基づいて回路が開いたことを判定することができ、それによってシステム(ハウジング1205及び回路基板1210)がタンパーされたことを判定することができる1つ以上の電圧センサを含むことができる。
【0167】
図13Aは、タンパードームが圧縮されたセキュアな状態にあるタンパー検知システムを示す。
【0168】
図13Aのハウジング1305は、圧縮又は非圧縮可能なタンパードーム1330を押す押圧リブ1315を含む。タンパードーム1330は導電性材料からなり、図13Aにおいて圧縮され、そうすることによって、中央の複数の基板導電要素1320と接触し、それを他の2つの基板導電要素1320に接続し、回路を完成させる。これは、安全な、タンパーされていない状態である。回路基板1310は1つ以上の検出された電圧に基づいて回路が閉じていることを判定することができ、それによってシステム(ハウジング1305および回路基板1310)がタンパーされていないことを判定することができる1つ以上の電圧センサを含むことができる。
【0169】
図13Bは、タンパードームが圧縮されていない非セキュアなタンパー状態にある図13Aのタンパー検知システムを示す。
【0170】
ハウジング1305は、図13Aのセキュアな状態に対して、図13Bの回路基板1310から持ち上げられて離れている。ハウジング1305を持ち上げると、押圧リブ1315はタンパードーム1330を押すのを停止し、したがって、タンパードーム1330を伸張し、持ち上げて、中央の基板導電要素1220から離れるようにし、回路を開放する。回路基板1310は1つ以上の検出された電圧に基づいて回路が開いたことを判定することができ、それによってシステム(ハウジング1305及び回路基板1310)がタンパーされたことを判定することができる1つ以上の電圧センサを含むことができる。
【0171】
場合によっては、図13A及び図13Bのようなタンパードームシステムは、POS端末デバイス110などの同じ装置内の図12A及び図12Bの導電性要素システムと組み合わせて使用されてもよい。
【0172】
図14は、様々な軸に沿ってベースの周りを回転する販売時点管理(POS)端末を示す。
【0173】
特に、POS端末デバイス110は表面205に固定するフレーム130Aを含み、キャビティ140内にフレーム130Aのラッチ135を用いて固定されるモバイルコンピューティングデバイス105Aを含む。
【0174】
POS端末デバイス110は、そのベース150周りでいくつかの軸の周りで回転することができる。POS端末デバイス110は例えば、Y軸1415について図示の反時計回りの回転1410、又はY軸1415について反対の時計回りの回転を行うなど、垂直なY軸1415について回転できる。Y軸1415周りの回転1410は、POS端末デバイス110を、商人に面すること(商人の位置)と顧客に面すること(顧客の位置)との間で回転させるために使用され得る。
【0175】
POS端末デバイス110は例えば、X軸1425の周りに図示の上方の回転1420を、又はX軸1425の周りに反対の下方の回転を行うなど、水平なX軸1425の周りを回転してもよい。X軸1425周りの回転1420は、クレードル120及びネスト115を上下に傾けて、異なる高さのユーザのために調整するように使用され得る。
【0176】
POS端末デバイス110は例えば、Z軸1435周りに図示の反時計回りの回転1430を、Z軸1435周りに反対の時計回りの回転を行うなど、図14の紙面から延びるZ軸1435の周りに回転してもよい。Z軸1435周りの回転1430は、ネスト115がクレードル120の上方、又はクレードル120の左側、又はクレードル120の下方、クレードル120の右側以外にあるように、POS端末デバイス110を回転させるために使用されてもよい。
【0177】
3つのすべての軸を中心とする回転、及びさらにはこれら3つの軸の間の追加の対角軸は、場合によっては組み合わせて使用することができる。
【0178】
ピン1450は、フレーム130の開口を通って、モバイルコンピューティングデバイス105Aのポート又は他の開口に入るように、図14にも示されている。モバイルコンピューティングデバイス105が、POS端末デバイス110によって使用されないオーディオジャック又は他のポートを含む場合、モバイルコンピューティングデバイス105をPOS端末デバイス110内の所定の位置に固定するのを助けるために、ピン1450又はスクリューは挿入され得る。
【0179】
ヘッドホンジャック1480及びUSBポート1485はまた、図14のネスト115に示されている。ヘッドホンジャック1480は、図3のオーディオコンポーネント387及び/又は図3の周辺コネクタ383の一例であってもよい。USBポート1485は同様に、図3の周辺コネクタ383及び/又は図3のオーディオコンポーネント387の一例であってもよい。
【0180】
場合によっては、POS端末デバイス110のベース150がPOS端末デバイス110のハウジング(例えば、クレードル120及びネスト115)から取り外され、携帯装置として運ばれるか、又は異なるベース150に再取り付けされてもよい。そのような場合、ベース150は、スクリュー/ピン460及び/又はピン1450と同様に使用され得る1つ以上のスクリュー及び/又はピンを介して、POS端末デバイス110の残りに取り付けられてもよい。POS端末デバイス110がテーブル又はカウンタートップ上にある間にユーザが使用するのに適した高さである短いベース、POS端末デバイス110が床に立ってユーザが座っている間にユーザが使用するのに適した高さである中間ベース、及びPOS端末デバイス110が床に立ってユーザが立っている間にユーザが使用するのに適した高さである高いベース150など、様々なスタイルのベース150が設けられても良い。場合によっては、いくつかのベースは、軸1415、1425、及び/又は1435の1つ以上の周りのベース150の周りのPOS端末デバイス110のハウジングの回転を可能又は無効化し得る。場合によっては、ベース150は、スタンドではなく、壁マウント又は天井マウントであってもよく、軸1415、1425、及び/又は1435の1つ以上の周りのベースの周りのハウジングの回転を依然として可能にしてもよい。場合によっては、ケーブル(図19の入力装置1950及び/又は出力装置1960に関して説明した任意の種類の)が1つ以上の電力及び/又はデータケーブルを含む、ベース150を通過することができる。そのようなケーブルは、図16A及び/又は図16Bに関して図示され、説明される液体進入防止シールを使用してもよい。そのようなケーブルは例えば、ネスト115の構成要素に通電し、及び/又はネスト115のバッテリを充電するために、ネスト115につながることができる。そのようなケーブルは例えば、モバイルコンピューティングデバイス105の構成要素に通電し、及び/又はモバイルコンピューティングデバイス105のバッテリを充電するために、モバイルコンピューティングデバイス105に交互に又は追加的に導くことができる。そのようなケーブルは、場合によっては1つ以上のヒンジ、ベアリング、又はジョイントを通過することができる。そのようなケーブルは場合によってはヒンジ、ベアリング、又はジョイント内のポートに差し込んでもよく、ケーブルの電力及び/又はデータはリボンケーブル、FPC、誘導電力、NFC、RFID、無線トランシーバ、又は別の構造などの代替電力及び/又はデータ搬送を介して、ヒンジ、ベアリング、又はジョイントを通って搬送される。
【0181】
図15Aは、磁気ダンパーを使用する、販売時点管理(POS)端末デバイスが回転することができるベースを示す。
【0182】
ベース150が図示されている。ベース150は、回転足1505及び骨格1525を含む。Y軸1415の周りの回転1410は、骨格1525の周りの足1505の回転を介して実行されるものであってもよい。骨格1525は、2つの骨格磁石1510及び1515を含む。足1505は1つの足磁石1520を含み、骨格1525周りの足の回転位置に応じて、2つの骨格磁石1510及び1515のいずれかに引き付けられ得る。例えば、足磁石1520はPOS端末デバイス110が顧客位置内又は近傍に回転されるときに、骨格磁石1510に引き付けられてもよく、足磁石1520はPOS端末デバイス110が商人位置内又は近傍に回転されるときに、骨格磁石1515に引き付けられてもよい。この吸引力は足1505をそれらの位置に引き戻すので、それが既に顧客位置又は商人位置にあるときに、装置を回転しようとするユーザに減衰効果を加えることができ、したがって、POS端末デバイス110は、POS端末デバイス110が別の位置にあるときに、ユーザがPOS端末デバイス110を回転させるために加えなければならないよりも、POS端末デバイス110を顧客位置又は商人位置から離れて回転させるためにわずかに大きな力をユーザに加えることを要求する。
【0183】
図15Bは、スプリングベースのダンパーを使用する、販売時点管理(POS)端末デバイスが回転できるベースを示す。
【0184】
例えば、カム従動子1540、小型ベアリング1545、大型ベアリング1535、及びカムプロファイルプレートとともに、ばね1530を使用して、図15Aの効果と同様の減衰効果は、達成され得る。ばね1530のために、POS端末デバイス110は、POS端末デバイス110が別の位置にあるときに、ユーザがPOS端末デバイス110を回転させるために加えなければならないよりも、ユーザがPOS端末デバイス110を顧客位置又は商人位置から離れて回転させるためにわずかに大きな力を加えることを要求する。
【0185】
図16Aは、半径方向の液体進入防止シールを示す。
【0186】
ケーブル1610のプラグ1620は、ハウジング1605のポート1625によって受け入れ又は取り出しされるように示されている。ケーブル1610のジャケット1615は、プラグ1620で終端する。ハウジング1605のソケット1607は、ポート1625を収容する。ケーブル1610のジャケット1615はシリコーン又はゴムなどの弾性材料で形成されたラジアルシール1630を含み、ラジアルシール1630はジャケット1615の壁を取り囲む。ラジアルシール1630はソケット1607内へのぴったりとした嵌合を提供し、プラグ1620がポート1625によって受け入れられると、液体(例えば、水)がポート1625又はプラグ1620内に進入するのを防止する。ラジアルシール1630はシールを強化するために、特定の領域においてさらに密なシールを提供する上昇した「バンプ」を伴って示されている。
【0187】
代替的に又は追加的に、ソケット1607はソケット1607の内壁上にラジアルシールを含むことができ、シール、すなわち水の進入防止を提供又は強化する。
【0188】
図16Bは、ブーツ液体進入防止シールを示す。
【0189】
ハウジング1605、ソケット1607、ポート1625、プラグ1620、及びケーブル1610は、ケーブル1610のジャケット1615がラジアルシール1630以外にブーツシール1635を含むことを除いて、図16Bにおいて図16Aと全て同じである。ブーツシール1635は、ジャケット1615の壁だけでなく、プラグ1620の周りのジャケット1615の面も取り囲む。場合によっては、図16Bのブーツシール1635の使用は、図16Aのようなラジアルシール1630の使用よりもシールと、すなわち液体進入防止とをさらに強化する。
【0190】
代替的に又は追加的に、ソケット1607はソケット1607の内壁上及びポート1625を取り囲むソケット1607の内面上にブーツシールを含むことができ、シール、すなわち水の進入防止を提供又は強化する。
【0191】
場合によっては、POS端末デバイス110は、本明細書で論じるように、液体進入保護を強化し、すなわち耐水又は耐液体又はプルーフィングを強化するために、ラジアルシール1630又はブーツシール1635を含むことができる。場合によっては、例えば、POS端末デバイス110はPOS端末デバイス110のベース150に1つ以上のラジアルシール1630及び/又はブーツシール1635を含んでもよい。
【0192】
図17は、ファスナでタンパーを検知するタンパー検知システムの動作を示すフロー図である。
【0193】
動作1700のステップ1710は、タンパー検知回路が閉じていることを識別することを含む。タンパー検知回路は、第1の露出導電領域920と、可撓性部材905の第2の露出導電領域925とを含む。可撓性部材905はファスナ(例えば、ねじ935のシャンク940)の一部が通過する開口を含む、一方、凹部965は、ファスナの一部を受け入れる。第1の露出導電領域920は、第2の露出導電領域925に電気的に接続され、凹部965がファスナの一部を受け入れる間、タンパー検知回路が閉じられる。
【0194】
動作1700のステップ1720は、タンパー検知回路が開いていることを識別することによって、タンパー試行を検出することを含む。検出されるタンパー試行は、可撓性部材905、ファスナ(例えば、ねじ935)、凹部965を含む中実ハウジング960、第1の露出導電領域920を第2の露出導電領域925に電気的に接続する導電性ガスケット970、導電性ガスケット970上の接着剤975、可撓性部材905上の接着剤930、回路基板又は可撓性部材905が接続する他のタンパー検知回路(例えば、任意で、1つ以上の電圧センサを含む)、又はそれらのいくつかの組合せによるタンパー試行であってもよい。
【0195】
図17の動作1700は、図9C~9Eに示す又は図9A~9Eに関して説明されるなどのタンパー検知システムの使用を表すことができる。図17の動作で言及されるファスナは、ねじ935、又は図9A~9Eに関して説明される任意の他のファスナを指すことができる。
【0196】
図18は、2つのコネクタに接続される可撓性部材によるタンパーを検知するタンパー検知システムの動作を示すフロー図である。
【0197】
動作1800のステップ1810は、タンパー検知回路が閉じていることを識別することを含む。タンパー検知回路は、可撓性部材の複数の導電性トレースのうちの少なくとも1つを含む。複数の導電性トレースの各々は、可撓性部材の前方端部と可撓性部材の後方端部との間に延びる。可撓性部材の前方端部が第1のコネクタに接続され、かつ、可撓性部材の後方端部が第2のコネクタに接続されている間、タンパー検知回路は閉じられる。
【0198】
動作1800のステップ1820は、タンパー検知回路が開いていることを識別することによって、タンパー試行を検出することを含む。検出されるタンパー試行は、可撓性部材、第1のコネクタ、第2のコネクタ、第1のコネクタを含む第1の回路基板(又は他の回路要素)、第2のコネクタを含む第2の回路基板(又は他の回路要素)、第1のコネクタ又は第2のコネクタのいずれかに結合されたタンパー検知回路(例えば、第1の回路基板又は第2の回路基板のいずれかにあり、任意で1つ以上の電圧センサを含む)、又はそれらのいくつかの組合せによるタンパー試行であっても良い。
【0199】
図18の動作1800は、図10に関して図示及び説明されたシステムなどのタンパー検知システムの使用を表すことができる。図18の動作1800に関して論じた可撓性部材は、第1の可撓性部材1020、第2の可撓性部材1025、又は両方を指すことができる。
【0200】
図19は、本技術のいくつかの態様を実装するために使用され得る例示的なコンピューティングシステム1900を示す。例えば、本明細書で説明するコンピューティングデバイス、コンピューティングシステム、ネットワークデバイス、ネットワークシステム、サーバ、及び/又は回路構成のいずれかは、少なくとも1つのコンピューティングシステム1900を含むことができ、又は図19で識別されるコンピュータシステム1900の少なくとも1つの構成要素を含むことができる。図19のコンピューティングシステム1900は、1つ以上のプロセッサ1910及びメモリ1920を含む。プロセッサ1910のそれぞれは、1つ以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、算術論理ユニット(ALU)、加速処理ユニット(APU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの組合せを指すことができる。プロセッサ1910の各々は、1つ以上のコアを含むことができ、1つのチップ上に集積されるか、又は一緒に接続又は結合された複数のチップにわたって拡散される。メモリ1920は部分的に、プロセッサ1910による実行のための命令及びデータを格納する。メモリ1920は、動作中に実行可能コードを記憶することができる。図19のシステム1900は、大容量記憶装置1930、ポータブル記憶媒体ドライブ1940、出力装置1950、ユーザ入力装置1960、グラフィックスディスプレイ1970、及び周辺装置1980をさらに含む。
【0201】
図19に示す構成要素は、単一のバス1990を介して接続されているものとして示されている。しかしながら、構成要素は、1つ以上のデータ搬送手段を介して接続されてもよい。例えば、プロセッサ1910及びメモリ1920はローカルマイクロプロセッサバスを介して接続されても良く、大容量記憶装置1930、周辺装置1980、可搬記憶媒体1940、及びディスプレイシステム1970は、1つ以上の入出力(I/O)バスを介して接続されても良い。
【0202】
磁気ディスクドライブ又は光学ディスクドライブで実装され得る大容量記憶装置1930は、プロセッサ1910による使用のためのデータ及び命令を記憶するための不揮発性記憶装置である。大容量記憶装置1930はソフトウェアをメモリ1920にロードする目的で、対象技術のいくつかの態様を実装するために、システムソフトウェアを記憶することができる。
【0203】
可搬記憶デバイス1940は図19のコンピュータシステム1900との間でデータ及びコードを入出力するために、フロッピーディスク、コンパクトディスク又はデジタルビデオディスクなどの可搬不揮発性記憶媒体と連動して動作する。対象技術の態様を実装するためのシステムソフトウェアは、そのような可搬媒体上に格納され、可搬記憶デバイス1940を介してコンピュータシステム1900に入力され得る。
【0204】
メモリ1920、大容量記憶装置1930、又は可搬記憶デバイス1940は、場合によっては、取引情報、健康情報、又は暗号鍵などの機密情報を記憶し、場合によっては、プロセッサ1910の助けで、そのような情報を暗号化又は復号することができる。メモリ1920、大容量記憶装置1930、又は可搬記憶デバイス1940は、場合によってはプロセッサ1910による実行又は処理のために、少なくとも一部に、命令、実行可能コード、又は他のデータを記憶することができる。
【0205】
出力装置1950は、例えば、有線又は無線手段を介してデータを出力するための通信回路、表示画面を介してデータを表示するための表示回路、ヘッドホン又はスピーカを介してオーディオを出力するためのオーディオ回路、プリンタを介してデータを印刷するためのプリンタ回路、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる。ディスプレイ画面は、ディスプレイシステム1970に関して説明した任意のタイプのディスプレイであってもよい。プリンタは、インクジェット、レーザジェット、サーマル、又はそれらのいくつかの組合せであってもよい。場合によっては、出力デバイス回路1950は、オーディオジャック/プラグ、マイクロフォンジャック/プラグ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート/プラグ、Apple(登録商標)Lightning(登録商標)ポート/プラグ、イーサネットポート/プラグ、光ファイバポート/プラグ、独自の有線ポート/プラグ、BLUETOOTH(登録商標)無線信号転送、BLUETOOTH(登録商標)低エネルギー(BLE)無線信号転送、IBEACON(登録商標)無線信号転送、無線周波数識別(RFID)無線信号転送、近距離通信(DSRC)無線信号転送、802.11 Wi-Fi無線信号転送、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)信号転送、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、赤外線(IR)通信無線信号転送、公衆交換電話網(PSTN)信号伝送、ISDN(Integrated Services Digital network)信号転送、3G/4G/5G/LTE セルラーネットワークデータ無線信号転送、アドホックネットワーク信号転送、電波信号転送、マイクロ波信号転送、赤外線信号転送、可視光信号転送、紫外線信号転送、電磁スペクトルに沿った無線信号転送、又はそれらのいくつかの組合せを介したデータの送信を可能にする。出力装置1950は任意のポート、プラグ、アンテナ、有線又は無線送信機、有線又は無線トランシーバ、あるいはセルラー加入者識別モジュール(SIM)カードなどの、上記に列挙された通信種別を実装するために必要な、又は使用可能な任意の他の構成要素を含み得る。
【0206】
入力装置1960は、ユーザインターフェースの一部を提供する回路を含んでもよい。入力装置1960は、英数字及び他の情報を入力するためのキーボードのような英数字キーパッド、又はマウス、トラックボール、スタイラス又はカーソル方向キーのようなポインティング装置を含んでもよい。入力装置1960は、タッチスクリーンのようにディスプレイと一体化されるか、又はトラックパッドのようにディスプレイとは別個のいずれかの、タッチ感知面を含んでもよい。タッチ感知面は、場合によっては局所的な可変圧力又は力検出を検出することができる。場合によっては、入力装置回路は、オーディオジャック、マイクロフォンジャック、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート/プラグ、Apple(登録商標)Lightning(登録商標)ポート/プラグ、ファイバーオプティックポート/プラグ、独自の有線ワイヤレスポート/プラグ、有線ローカルエリアネットワーク(LAN)ポート/プラグ、BLUETOOTH(登録商標)低エネルギー(BLE)ワイヤレス信号転送、IBEACON(登録商標)ワイヤレス信号転送、ラジオ波同定(RFID)ワイヤレス信号転送、近距離無線通信(NFC)ワイヤレス信号転送、専用単距離通信(DSRC)ワイヤレス信号転送、802.11 Wi-Fiワイヤレス信号転送、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、可視光通信(VLC)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX)、赤外線(IR)通信ワイヤレス信号転送、Public Switched Telephone Network(PSTN)信号転送、Integrated Services Digital Network(ISDN)シグナル伝達、3G/4G/5LTEセルラーデータネットワークワイヤレス信号転送、パーソナルエリアネットワーク(PAN)信号転送、広エリアネットワーク(WAN)信号転送、アドホックネットワーク信号転送、ラジオ波信号転送、マイクロ波信号転送、赤外信号転送、可視光信号転送、紫外線信号転送、電磁スペクトルに沿ったワイヤレス信号転送、又はそれらのいくつかの組み合わせを介したデータの受信を可能にする。入力装置1960は、任意のポート、プラグ、アンテナ、有線又は無線受信機、有線又は無線トランシーバ、又はセルラーSIMカードなどの、上記に列挙した通信種別を実装するために必要な、又は使用可能な任意の他の構成要素を含むことができる。
【0207】
入力装置1960は、コンピューティングシステム1900の測位に使用される受信機又はトランシーバも含むことができる。これらは、有線又は無線信号受信機又はトランシーバのいずれかを含むことができる。例えば、コンピューティングシステム1900の位置は、3つのセルラーネットワークタワーからコンピューティングシステム1900で受信された信号の信号強度に基づいて決定され、プロセスは、セルラー三角測量として知られている。3つ未満のセルラーネットワークタワーは、使用されることもできるが、1つでも使用されることができるが、そのようなデータから決定される位置は三角測量によるよりも正確ではない(例えば、1つのタワーの特定の円内のどこか、線に沿ったどこか、又は2つのタワーの比較的小さな領域内)。3つ以上のセルラーネットワークタワーが使用されても良く、位置の精度をさらに向上させることができる。BLUETOOTH(登録商標)無線信号、BLUETOOTH(登録商標)低エネルギー(BLE)無線信号、IBEACON(登録商標)無線信号、パーソナルエリアネットワーク(PAN)信号、マイクロ波信号、電波信号、又は上記で説明した他の信号などの短距離無線信号を使用する近接ビーコンを使用して、同様の位置決め操作が行われても良い。同様の位置決め動作は、ルータ、モデム、スイッチ、ハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、又は中継器などの、コンピューティングシステム1900と通信する1つ以上のネットワーク装置の位置が既知である有線ローカルエリアネットワーク又は無線ローカルエリアネットワークを使用して実行され得る。これらは、1つ以上のGNSSシステムに関連する1つ以上の衛星からの1つ以上の信号の受信に基づいて、コンピューティングシステム1900の位置を決定するために使用されるグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)受信機又はトランシーバも含むことができる。GNSSシステムは米国ベースの全地球測位システム(GPS)、ロシアベースのグローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)、中国ベースの北斗測位システム(BDS)、及びヨーロッパベースのガリレオGNSSが含まれるが、これらに限定されない。入力装置1960は、これらのGNSSシステムのうちの1つ以上に対応する受信機又はトランシーバを含むことができる。
【0208】
ディスプレイシステム1970は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、電子インク又は「電子ペーパー」ディスプレイ、プロジェクタベースのディスプレイ、ホログラフィックディスプレイ、又は別の適切なディスプレイ装置を含んでもよい。ディスプレイシステム1970はテキスト及びグラフィック情報を受け取り、表示装置に出力するための情報を処理する。ディスプレイシステム1970は、静電容量タッチ検出、抵抗タッチ検出、弾性表面波タッチ検出、又は赤外線タッチ検出などの、複数のタッチスクリーン入力機能を含んでもよい。そのようなタッチスクリーン入力機能は、可変圧力又は力検出を可能にするか、又は可能にしない。
【0209】
周辺機器1980はコンピュータシステムに追加機能を追加するために、任意のタイプのコンピュータサポートデバイスを含むことができる。例えば、周辺装置1980は、出力装置1950、入力装置1960に関して論じられたタイプのいずれかの1つ以上の追加の入力装置、ディスプレイシステム1970に関して論じられたタイプのいずれかの1つ以上の追加のディスプレイシステム、メモリ1920又は大容量記憶装置1940に関して論じられたタイプのいずれかの1つ以上の追加のディスプレイ装置、モデム、ルータ、アンテナ、有線又は無線トランシーバ、プリンタ、バーコードスキャナ、クイックレスポンス(「QR」)コードスキャナ、磁気ストライプカードリーダ、スマートカードリーダ又はEUROPAY(登録商標)-MASTERCARD(登録商標)-VISA(EMV)チップリーダなどの集積回路チップ(ICC)カードリーダ、近距離無線通信(NFC)リーダ、文書/画像スキャナ、可視光カメラ、熱/赤外線カメラ、紫外線感受性カメラ、夜間ビジョンカメラ、光センサ、光トランジスタ、光抵抗器、温度計、サーミスタ、バッテリ、電源、近接センサ、レーザレンジファインダ、ソナー送受信機、レーダ送受信機、ライダ送受信機、ネットワーク装置、モータ、アクチュエータ、ポンプ、コンベアベルト、ロボットアーム、ロータ、ドリル、化学分析装置、又はそれらのいくつかの組合せを含むことができる。
【0210】
図19のコンピュータシステム1900に含まれる構成要素は、対象技術のいくつかの態様での使用に適し、当技術分野で周知のそのようなコンピュータ構成要素の広範なカテゴリを表すことができる、コンピュータシステムで一般的に見られるそれらを含むことができる。とはいえ、図19のコンピュータシステム1900は本明細書で説明する目的のために、本明細書で説明する様々な動作を実行するために、専用ハードウェア構成、ハードウェア構成の専用配置、及び/又は専用ソフトウェアを用いて、カスタマイズ及び専用化され得る。したがって、図19のコンピュータシステム1900は、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、電話(「スマートフォン」又はその他)、モバイルコンピューティングデバイス、ワークステーション、サーバ(サーバラック又はその他上)、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、タブレットコンピューティングデバイス、ウェアラブルデバイス(時計、リング、一対の眼鏡、又は別のタイプの宝飾品もしくは衣類もしくはアクセサリなど)、ビデオゲームコンソール(ポータブル又はその他)、電子書籍リーダ、メディアプレーヤデバイス(ポータブル又はその他)、車両ベースのコンピュータ、別のタイプのコンピューティングデバイス、又はそれらのいくつかの組合せとすることができる。コンピュータシステム1900は、場合によっては別のコンピュータシステムによって実行される仮想コンピュータシステムであってもよい。コンピュータはまた、異なるバス構成、ネットワークプラットフォーム、マルチプロセッサプラットフォーム等を含むことができる。様々なオペレーティングシステムは、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)、pfSense(登録商標)、Windows(登録商標)、Apple(登録商標) Macintosh OS(登録商標)(「MacOS(登録商標)」)、Palm OS(登録商標)、Google(登録商標)、Android(登録商標)、Google(登録商標) Chrome OS(登録商標)、Chromium(登録商標) OS(登録商標)、OPENSTEP(登録商標)、XNU(登録商標)、Darwin(登録商標)、Apple(登録商標) iOS(登録商標)、Apple(登録商標) vOS(登録商標)、Apple(登録商標) tOS(登録商標)、Apple(登録商標) watchOS(登録商標)、Apple(登録商標) audioOS(登録商標)、Amazon(登録商標) Fire OS(登録商標)、Amazon(登録商標) Kindle OS(登録商標)、これらのいずれかの変形例、他の適切なオペレーティングシステム、又はこれらの組合せを含んで使用され得る。コンピュータシステム1900は、オペレーティングシステムが実行されるレイヤとして、基本入力/出力システム又はUnified Extensible Firmware Interface(UEFI)を使用することもできる。
【0211】
場合によっては、コンピュータシステム1900は、それぞれが1つ以上の特定のタスク又は目的のために、複数のコンピュータシステム1900を使用するマルチコンピュータシステムの一部であってもよい。例えば、マルチコンピュータシステムは、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、市町村エリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はそれらの組合せの少なくとも1つを介して通信可能に結合された複数のコンピュータシステム1900を含んでもよい。マルチコンピュータシステムはさらに、インターネットを介して互いに通信可能に結合された異なるネットワーク(「分散」システムとも呼ばれる)からの複数のコンピュータシステム1900を含んでもよい。
【0212】
対象技術のいくつかの態様は、様々なデバイスを使用して動作可能であり得るアプリケーションにおいて実装され得る。「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」とは、実行のために中央演算処理装置(CPU)に命令を提供することに関与し、メモリ1920、大容量記憶装置1930、可搬記憶媒体1940、又はそれらのいくつかの組合せにおいて使用され得る、任意の媒体又はメディアを指す。このような媒体は光学又は磁気ディスク及びダイナミックメモリなどの不揮発性及び揮発性媒体をそれぞれ含むが、これらに限定されない多くの形態をとることができる。一部の形態の非一時的コンピュータ可読媒体は例えば、フロッピーディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ、磁気ストライプ/ストライプ、その他の磁気記憶媒体、フラッシュメモリ、メモリスタメモリ、任意の他のソリッドステートメモリ、光学ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)光ディスク、書き換え可能コンパクトディスク(CD)光ディスク、デジタルビデオディスク(DVD)光ディスク、ブルーレイディスク(BDD)光ディスク、ホログラフィック光ディスク、別の光媒体、セキュアデジタル(SD)カード、マイクロセキュアデジタル(microSD)カード、メモリスティック(登録商標)カード、メモリスティック(登録商標)チップ、EMVチップ、加入者識別モジュール(SIM)カード、ミニ/マイクロ/ナノ/ピコSIMカード、別の集積回路(IC)チップ/カード、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュEPROM(FLASHEPROM)、キャッシュメモリ(L1/L2/L3/L4/L5/L#)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM/ReRAM)、相変化メモリ(PCM)、スピン転送トルクRAM(STT-RAM)、別のメモリチップ又はカートリッジ、又はそれらの組み合わせを含む。
【0213】
種々の形式の伝送媒体が、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行のためにプロセッサ1910に運ぶことに関与してもよい。バス1990はデータをシステムRAM又は別のメモリ1920に搬送し、そこからプロセッサ1910が命令を検索して実行する。システムRAM又は別のメモリ1920によって受信された命令は、プロセッサ1910による実行の前又は後のいずれかで、オプションで固定ディスク(大容量記憶装置1930/可搬記憶媒体1940)に記憶され得る。同様に、様々な形態の記憶装置は、同様に実装するのに必要なネットワークインターフェース及びネットワークトポロジと同様に、実装され得る。
【0214】
上記で提供され説明された様々なフロー図は、対象技術のいくつかの実施形態によって実行される動作の特定の順序を示し得るが、そのような順序は例示的であることを理解されたい。代替の実施形態は異なる順序で動作を実行し、特定の動作を組み合わせ、特定の動作をオーバーラップさせ、又はそれらのいくつかの組合せを実行できる。別段の開示がない限り、本明細書の任意のフロー図に例示された、又は別段に示された、又は本明細書で説明された任意のプロセスは、機械、機構、及び/又はコンピューティングシステム1900によって実行することができ、自動的に(例えば、本明細書で説明された1つ以上のトリガ/状態に応答して)、自律的に、半自律的に(例えば、受信された命令に基づいて)、又はそれらの組合せで実行することができることを理解されたい。さらに、1つ以上の特定のトリガ/条件に応答して発生するものとして本明細書で説明される任意の動作は、1つ以上の特定のトリガ/条件に応答して任意で自動的に発生するものと理解されるべきである。
【0215】
上記の技術の詳細な説明は、例示及び説明の目的で提示されている。これは、網羅的であることも、開示された正確な形態に技術を限定することも意図されていない。上記説明の観点から多くの変形例及びバリエーションが可能である。記載された実施形態は、技術の原理、その実用的なアプリケーションを最も良く説明するために、他の当業者が様々な実施形態において、及び特定の想定される使用に適した様々な修正を伴って、技術を利用することを可能にするために、選択された。技術の範囲は、特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
ハウジングと、
記ハウジング内の取引機器リーダであって、前記取引機器リーダは、前記取引機器リーダに関連する読み取り領域内で前記取引機器の受け取りに応答して、取引機器からの取引機器情報を読み取る、前記ハウジング内の取引機器リーダと、
フレームであって、前記フレームが固定されていない状態にある間に前記フレームは前記ハウジングから離れ、前記フレームが固定された状態にある間に前記フレームは前記ハウジングに固定され、前記フレームが前記固定された状態にある間に前記フレームは前記フレーム内の開口にモバイルコンピューティングデバイスを受け入れる、フレームと、
コネクタであって、前記コネクタが接続されていない状態にある間に前記コネクタは露出し、前記コネクタが接続された状態にある間に前記コネクタは前記モバイルコンピューティングデバイスのモバイルコンピューティングデバイスコネクタに電気的に接続され、前記コネクタが前記接続された状態にある間に前記コネクタは前記取引機器リーダからの前記取引機器情報を前記モバイルコンピューティングデバイスに搬送する、コネクタと、
を備える装置
【請求項2】
前記取引機器リーダは磁気ストライプリーダであり、前記読み取り領域は前記ハウジング内のスロットであり、前記磁気ストライプリーダは、前記スロット内での前記取引機器の前記磁気ストライプの受け取りに応答して、前記取引機器の磁気ストライプから前記取引機器情報を読み取る、
請求項1に記載の装置
【請求項3】
前記取引機器リーダはチップカードリーダであり、前記読み取り領域は前記ハウジング内のスロットであり、前記チップカードリーダは、前記スロット内での前記取引機器の前記チップの受け取りに応答して、前記取引機器のチップから前記取引機器情報を読み取る、
請求項1に記載の装置
【請求項4】
前記チップカードリーダは、前記チップが前記スロットのどちらの側に面しているかに関わらず、前記取引機器の前記チップから前記取引機器情報を読み取るように、前記チップカードリーダは前記スロットの第1の側及び第2の側にチップカードリーダ回路を含む、
請求項3に記載の装置
【請求項5】
前記取引機器リーダは、近距離無線通信(NFC)リーダを含み、前記読み取り領域は、前記NFCリーダの無線NFC信号範囲内の領域であり、前記NFCリーダは、前記読み取り領域内での前記取引機器の前記NFC送信機の受け取りに応答して、前記取引機器のNFC送信機を介して送信される無線信号から前記取引機器情報を読み取る、
請求項1に記載の装置
【請求項6】
前記NFCリーダは、湾曲形状を有する湾曲したアンテナコイルを含み、前記湾曲形状は、凸形状又は凹形状の少なくとも1つを含む、
請求項5に記載の装置
【請求項7】
前記フレームは、アンロック位置とロック位置との間で移動可能であるラッチを含み、前記フレームは前記ラッチが前記アンロック位置にある間に、前記モバイルコンピューティングデバイスを受け入れ、前記フレームは、前記ラッチが前記ロック位置にある間に、前記モバイルコンピューティングデバイスを所定の位置に固定する、
請求項1に記載の装置
【請求項8】
前記フレームとは別個の第2のフレームをさらに含み、前記第2のフレームが固定されていない状態にある間に前記第2のフレームは前記ハウジングから分離し、前記第2のフレームが固定された状態にある間に前記第2のフレームは前記ハウジングに固定され、前記第2のフレームが前記固定された状態にある間に前記第2のフレームは前記第2のフレーム内の第2の開口に第2のモバイルコンピューティングデバイスを受け入れ、前記モバイルコンピューティングデバイスと前記第2のモバイルコンピューティングデバイスは、前記フレーム内の前記開口は前記モバイルコンピューティングデバイスをぴったりと受け入れるサイズであり、かつ、前記第2のフレーム内の前記第2の開口は前記第2のモバイルコンピューティングデバイスをぴったりと受け入れるサイズであるように、異なるフォームファクタを有する、
請求項1に記載の装置
【請求項9】
前記コネクタは、前記コネクタが前記接続された状態にある期間の少なくとも一部の間に、前記モバイルコンピューティングデバイスから前記取引機器リーダに電力を搬送する、
請求項1に記載の装置
【請求項10】
前記ハウジングに一体化された磁石をさらに備え、前記磁石は1つ以上の物体を前記ハウジングに固定し、前記1つ以上の物体は、前記フレーム又は前記モバイルコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の装置
【請求項11】
前記ハウジングに連結されるベースをさらに備え、前記ハウジングは、商人位置と顧客位置との間で前記ベースを中心に回転するように構成される、
請求項1に記載の装置
【請求項12】
前記ベース内のダンパーをさらに備え、前記ベースがロックされる状態にある間に前記ダンパーは商人位置又は顧客位置のうちの1つに前記ハウジングをロックし、前記ダンパーは、ばね、ランプ、又は磁石のうちの少なくとも1つを含む、
請求項11に記載の装置
【請求項13】
前記ベースに対する前記ハウジングの方向を識別する方向検出器をさらに備え、前記方向検出器は、スイッチ、光センサ、ホール効果センサ、加速度計、又はジャイロスコープのうちの少なくとも1つを含む、
請求項11に記載の装置
【請求項14】
前記フレームは第1の開口を含み、前記モバイルコンピューティングデバイスは第2の開口を含み、前記フレームが前記固定された状態にある間に前記フレームにより前記モバイルコンピューティングデバイスを受け入れることに続いて、ピンは、前記第1の開口及び前記第2の開口を通過することによって、前記モバイルコンピューティングデバイスを前記フレームに固定する、
請求項1に記載の装置
【請求項15】
バイオメトリックデータを受信するバイオメトリックセンサと、
命令を記憶するメモリと、
プロセッサと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記バイオメトリックデータを暗号化することによって暗号化されたバイオメトリックデータを生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化されたバイオメトリックデータを前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載の装置
【請求項16】
前記モバイルコンピューティングデバイスとは別個の入力インタフェースであって、個人識別番号(PIN)コードに対応する入力を受信する、入力インタフェースと、
命令を記憶するメモリと、
プロセッサと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記PINを暗号化することによって暗号化されたPINコードを生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化されたPINコードを前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載の装置
【請求項17】
前記モバイルコンピューティングデバイスとは別個の入力インタフェースであって、署名に対応する入力を受け取る入力インタフェースと、
命令を記憶するメモリと、
プロセッサと、をさらに備え、
前記プロセッサによる前記命令の実行は前記プロセッサに、
前記署名を暗号化することによって暗号化された署名を生成させ、
前記コネクタを使用して前記暗号化された署名を前記モバイルコンピューティングデバイスに送信させる、
請求項1に記載の装置
【請求項18】
タンパー検知回路をさらに備え、前記タンパー検知回路は前記ハウジング内のセキュアな領域をタンパーする1以上の試みを検出するように構成される、
請求項1に記載の装置
【請求項19】
前記セキュアな領域は、少なくともメモリ及びプロセッサを収容するセキュアエンクロージャを含む、
請求項18に記載の装置
【請求項20】
前記セキュアな領域は、前記取引機器リーダのうち少なくとも一部を含む、請求項18に記載の装置
【国際調査報告】