(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】内部冷却され軸方向に据えつけられた電動アクチュエータを備えるホットランナーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B29C 45/38 20060101AFI20221205BHJP
B29C 45/56 20060101ALI20221205BHJP
【FI】
B29C45/38
B29C45/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521221
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-16
(86)【国際出願番号】 US2020053452
(87)【国際公開番号】W WO2021071712
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521553380
【氏名又は名称】インコー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グレブ、スコット
(72)【発明者】
【氏名】イェルク、アントン
(72)【発明者】
【氏名】シュトリーゲル、クリスチャン
【テーマコード(参考)】
4F202
4F206
【Fターム(参考)】
4F202AJ02
4F202AJ12
4F202AK13
4F202CA11
4F202CB01
4F202CD27
4F202CK06
4F202CK07
4F202CL22
4F202CL39
4F202CN01
4F202CN05
4F202CN14
4F202CN21
4F206AJ02
4F206AJ12
4F206AK13
4F206JA07
4F206JF01
4F206JL02
4F206JM04
4F206JM05
4F206JN15
4F206JQ81
(57)【要約】
コンパクトな設計において電動アクチュエータの使用を容易にするホットランナー射出成形装置は、液体樹脂を型キャビティへ導入するための導管として機能するノズルへ、樹脂を搬送するための樹脂流路を画定するホットランナーマニホールドと、ノズルを通る液体樹脂の流れを制御するために、ノズルの長手方向軸線に沿って線状移動するように構成されたバルブピンと、電動モータを収容する本体を有する電動アクチュエータとを含み、電動アクチュエータ本体は冷却液を循環させるための流路を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形装置であって、
液体樹脂を射出成形機から型キャビティへ向けて搬送するための樹脂流路を画定するマニホールドと、
液体樹脂を前記樹脂流路から前記型キャビティへ搬送するためのノズルと、
前記ノズルを通る液体樹脂の流れを制御するために、前記ノズルの長手方向軸線に沿って線状移動するように構成されたバルブピンと、
電動モータを収容する本体及びボアを有する線状駆動軸を有する電動アクチュエータと、を備え、前記電動モータ及び前記線状駆動軸の両方が前記電動アクチュエータの前記本体内に収容され、前記バルブピンは、前記ボア内で前記駆動軸へ直接的に又は間接的に結合され、それにより前記駆動軸の線状移動が前記バルブピンの共線状移動を生じさせ、前記電動アクチュエータ本体は上部開口部を有し、前記ボアは、前記駆動軸の長さを貫通して前記バルブピンの位置の手動調節を可能にし、前記駆動軸を貫通する前記ボアの実質的に全長は、内ねじ付きであり、前記バルブピンは、前記内ねじ付きボアにねじで係合する外ねじ付きバルブピンナットを介して、前記駆動軸へ直接的に又は間接的に結合される、射出成形装置。
【請求項2】
前記電動アクチュエータは、前記マニホールドへ取り付けられ且つ直接接触している少なくとも1つの支持体上に据えつけられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電動アクチュエータ本体は、冷却液を循環させるための流路を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記支持体はステンレス鋼からなる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記支持体は、チタン、又はチタンの熱伝導率以下の熱伝導率を有する他の材料からなる、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記バルブピンナットは、前記駆動軸に対して前記バルブピン及びバルブピンナットを手動で位置決めするための工具頭部係合構造を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記内ねじ付きボアとねじで係合し且つ前記バルブピンと反対の前記バルブピンナットの側に隣接して配置された外ねじ付きロックナットをさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ロックナットは、前記バルブピンナットに対して前記ロックナットを手動で締め付けるための工具頭部係合構造を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
電動アクチュエータをバルブピンへ射出マニホールド装置において軸方向に結合又は分離する方法であって、
射出成形装置を設けることであって、前記射出成形装置は、液体樹脂を射出成形機から型キャビティへ向けて搬送するための樹脂流路を画定するマニホールドと、液体樹脂を前記樹脂流路から前記型キャビティへ搬送するためのノズルと、前記ノズルを通る液体樹脂の流れを制御するために、前記ノズルの長手方向軸線に沿って線状移動するように構成されたバルブピンと、電動モータを収容する本体及び線状駆動軸を有する電動アクチュエータと、を備え、前記電動モータ及び前記線状駆動軸の両方が前記電動アクチュエータの前記本体内に収容され、前記線状駆動軸は、前記ノズルの前記長手方向軸線に沿って延在するボアを有し、前記ハウジングは、前記ボアの両端へのアクセスを提供する下部開口部及び上部開口部を有する、射出成形装置を設けることと、
前記バルブピンを、前記ハウジングにおいて前記駆動軸開口部を通して前記ボアを介して、前記線状駆動軸に対して直接的に又は間接的に結合又は分離することとを備える、方法。
【請求項10】
前記バルブピンと前記駆動軸との間の接続部が、前記駆動軸の前記ボア内にある、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記電動アクチュエータは、前記マニホールドへ取り付けられた支持体上に据えつけられ、前記支持体の底部と前記電動アクチュエータとの間に配置され且つ前記支持体の前記底部へ取り外し可能に取り付けられた回転防止プレートをさらに備え、前記回転防止プレートは、前記バルブピンを通過させるための開口を有し、前記開口は、前記ノズルの前記長手方向軸線を中心とする前記ピンの回転を防止するために、非円形プロファイルを有する前記バルブピンの断面と係合するように構成された形状を有する、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年10月11日に出願した米国出願第16/599,564号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、アクチュエータの本体内に冷却流体を循環させるように構成された電動アクチュエータを有して、アクチュエータの電動モータの過熱を防止しながら、ホットランナーマニホールドに非常に近接してアクチュエータを据えつけることを容易にするホットランナー射出成形装置に関し、より詳細には、アクチュエータが実質的に横方向クリアランスなしでホットランナーマニホールド上に軸方向に組み立てられることができ、複数のアクチュエータが互いに非常に近接してマニホールド上へ組み立てられることを可能にするような装置に関する。
【背景技術】
【0003】
米国特許第9,492,960号及び第9,937,648号は、型への流体の流れを制御するための装置であって、マニホールドと、ピン軸線を有するバルブピンと、ピンコネクタとステムとを含み、バルブピンがゲートに対して開閉位置に出入り可能である装置を開示している。電動アクチュエータは、駆動ギヤ及び駆動軸線を有する駆動軸を収容するモータハウジングを有する電動モータを含み、トランスミッションはギヤ軸を含み、駆動ギヤ及びトランスミッションギヤは、駆動軸線及びギヤ軸線が互いに対して非同軸に据えつけられ且つ配置されるように、駆動可能に相互接続され且つ配設され、モータハウジング又はトランスミッションハウジングの一方又は他方が、マニホールドの上流に据えつけられ且つ型に固定的に相互接続されたトップクランピング又は据えつけプレートへ取り外し可能に取り付けられる。
【0004】
米国特許第6,294,122号は、型キャビティへの加圧下で流路内へ射出された溶融プラスチックを送達するための出力端を有するプラスチック溶融流路を含むピンの動きを制御するための装置を備える射出成形機を開示し、ここで、ピンは、軸線及び端部を有する細長いロッドを含み、ピンは、流路内でその軸線に沿って移動するために流路内に摺動可能に据えつけられ、電気的に駆動されるモータは作動機構へ駆動可能に相互接続され、ここで、作動機構は、ピンの端部に駆動可能に相互接続され、モータは、流路内でその軸線に沿った動きによってピンを駆動するように制御可能に駆動可能である。
【0005】
欧州特開第2679374号は、プラスチック材料の射出成形のための装置を開示し、装置は、ホットランナーと、その内側にバルブピンが回転電動モータによって駆動されるノズル移動体を含む少なくとも1つのインジェクタと、電動モータの軸の回転をバルブピンの並進へ変換するためのスクリューとナットのアセンブリを含む関連するトランスミッションとを含む。バルブピンの中から少なくとも2つ、回転電動モータ、及びスクリューとナットのアセンブリは互いに平行に設定される。
【0006】
ホットランナー射出成形装置では、液状樹脂(溶融プラスチック)は、加熱されたマニホールドにおいて画定された流路内で溶融状態に維持される。流路は、溶融プラスチック材料を射出成形機から、ノズルと型キャビティとの間の界面で画定されたゲートを介して溶融プラスチックを少なくとも1つの型キャビティへ搬送する1つ又は複数のノズルへ搬送する。型キャビティが充填された後、型キャビティのみが冷却されて固体成形部品の除去を可能にする。マニホールド流路及びノズルにおける樹脂は、プラスチックを液体状態に保つのに十分な温度で維持され、したがって、樹脂搬送流路が型プレート内に画定されているコールドランナー射出成形装置と比較して、サイクルタイム及び廃棄物を低減する。
【0007】
ホットランナーマニホールドで必要とされる高温にさらされるとき電動アクチュエータは劣化及び故障の影響を受けやすいため、油圧又は空気圧アクチュエータは、典型的に、ホットランナー射出成形装置に採用されて溶融樹脂の型キャビティ(又は複数のキャビティ)への流入を制御する。 電動アクチュエータを採用したこれらのホットランナー射出成形装置では、電動アクチュエータはマニホールドから離れて位置決めされ及び/又は外部冷却手段(例えば、マニホールドとアクチュエータとの間の冷却プレート)が設けられ、より従来から使用されている空気圧又は油圧アクチュエータと比較して、さらに、かなり複雑になり費用がかかる。
【0008】
電動アクチュエータで一般に認識されているこれらの欠点にもかかわらず、バルブピンの動きと位置決めをより正確に制御する能力などの利点もあり、部品の品質及び生産効率に関する、関連のある利点も同様に有することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第9,492,960号
【特許文献2】米国特許第9,937,648号
【特許文献3】米国特許第6,294,122号
【特許文献4】欧州特許出願公開第2679374号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、アクチュエータを過熱から保護し、別個の冷却プレートを使用しない又はアクチュエータの遠隔据えつけを必要としない、よりコンパクトな装置を提供しながら、ホットランナー射出成形装置においてバルブピンの位置及び動きを制御するために電動アクチュエータを利用する必要性に対処する。本装置は、液体樹脂を射出成形機から型キャビティへ向けて搬送するための樹脂流路を有するホットランナーマニホールドと、液体樹脂を樹脂流路の出口端から型キャビティの入口へ搬送するためのノズルと、ノズルを通して型キャビティへの液体樹脂の流入を制御するために、ノズルの長手方向軸線に沿って線状移動するように構成されたバルブピンと、電動モータ及び線状駆動軸を有する直接冷却電動アクチュエータとを備え、電動モータ及び線状駆動軸の両方が電動アクチュエータの本体内に収容され、バルブピンは、駆動軸の線状移動がバルブピンの共線状移動を生じるよう直接的に又は間接的に駆動軸へ結合される。
【0011】
直接冷却された電動アクチュエータは、ホットランナーマニホールドと上部取り付けプレートとの間の空間に据えつけられることができる。
【0012】
本開示のある態様では、直接冷却された電動アクチュエータは、伝導熱伝達に対して比較的高い抵抗を有する支持体(例えば、ステンレス鋼又はチタン)へ直接且つ取り外し可能に取り付けられる。
【0013】
特定の実施例では、直接冷却された電動アクチュエータは、アクチュエータの本体内に、線状駆動軸と、電動モータの回転移動を駆動軸の並進移動へ変換する伝達機構とを含む。
【0014】
本開示の特定の態様では、線状駆動軸は、軸の長さに沿って延在する内ねじ付きボアを有し、アクチュエータの本体及び/又はハウジングは、上記ねじ付きボアの両端へのアクセスを可能にするために両端(例えば、上部及び底部)に開口部を有する。このように配設することによって、バルブピンの上端は、上方へ内ねじ付きボア内へ延在して外ねじ付きバルブピンナットと係合することができる。外ねじ付きロックナットは、バルブピンの反対側でバルブピンナットに対して締め付けられて、線状駆動軸に対するバルブピンの位置を係止することができる。
【0015】
開示された配設により、アクチュエータは、軸線から横方向(即ち、径方向)におけるアクチュエータの移動を必要とすることなく、ノズル及びバルブピンの長手方向軸線に沿って且つ一致させてマニホールド上へ組み立てられることができ、それによって複数のノズル、バルブピン及びアクチュエータを、そうでなければ可能であるよりも互いに近接させて有するホットランナー射出成形システム(即ち、装置)を設計することが可能にされる。
【0016】
この配設により、バルブピンの上端(又はバルブピン延長部)は駆動軸内、したがってアクチュエータの本体内に位置決めされることができ、垂直にコンパクトな設計を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】アクチュエータ及びアクチュエータが支持されているホットランナーマニホールドの一部の拡大図である。
【
図3】アクチュエータ支持体及びバルブピンを線状駆動軸へ固定するための機構の斜視図である。
【
図4】バルブピンがバルブピン延長部を介してアクチュエータ駆動軸へ間接的に結合される代替実施例の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、液状樹脂(典型的には溶融熱可塑性組成物)を射出成形機(図示せず)から型プレート14、16によって画定された型キャビティ12へ送達する際に使用するためのホットランナーアセンブリ10を示す。樹脂は、射出成形機から、電気抵抗発熱体22によって加熱されたスプルーブッシング20内に配置された流路18へ流入し、加熱された(又は加熱可能な)マニホールド26において画定されたマニホールド流路24を通して分配される。加熱されたマニホールドは、流動を容易にする所望の温度で樹脂を維持することができる電気抵抗発熱体28が設けられている。樹脂は、マニホールド流路24から、ノズル34の内壁32とバルブピン36との間に画定された環状空間30へ流入し、このバルブピンは、開位置(
図1の左側のノズルについて示す)と閉位置(
図1の右側のノズルについて示す)との間で、ノズルの垂直長手軸線に沿って、ノズル34内で線状移動可能である。バルブピン36が開位置にあると、液状樹脂は型キャビティ12へ流入する。ノズル34は、電気抵抗発熱体38によって樹脂を液体(流動可能)状態に保つのに十分な温度で維持される。ノズル34は、ノズルの入口端上に、流体密シールを提供するためにマニホールド26の底部を通してボアの内ねじと係合する外ねじ40が設けられることができる。型は単一のキャビティ又は複数のキャビティを画定することができ、各キャビティには単一のノズル又は複数のノズルから樹脂が供給されることができる。
【0019】
バルブピン36の位置及び移動の速度は、アクチュエータ100によって制御される。アクチュエータ100は、電動モータ101の本体及び/又はハウジングを含み、電動モータの回転移動を、図示例では細長い内ねじ付きボア104を有する駆動軸102の線状移動(
図2における上下)へ変換する。モータ101の一般に軸線105を中心とする回転は、駆動軸102上の外ねじに係合する電動モータ101のロータ上でねじ付き構造を設けるなどによって駆動軸102の線状移動に接続されることができる。駆動軸102の走行の程度は、アクチュエータ100の本体の限界に制限されることができる。ボア104は、ピン36及びノズル34の中心軸線と一致する中心軸線105を有する。アクチュエータ100の本体及び/又はハウジングは、底部開口部107と、ねじ付きボア104へのアクセスを可能にする上部開口部109とを有して、外ねじ付きバルブピンナット106をボア104内へねじ込まれることを可能にする。ロックナット108が上部開口部からボア104内へねじ込まれて、調節された後に、ナット106及びバルブピン36の位置を係止することができる。ナット106の下端は、円周溝112にバルブピン36の上端で係合してバルブピン36をナット106へ固定するための、内方に突出している半円周リム111を有する。リムにおける開口部は、バルブピン36がナット106へ挿入されることを可能にする。バルブピンナット106と駆動軸102との間のねじ付き接続は、軸102とナット106との間の固定された又は他の接続と置き換えられることができるが、これによりバルブピン位置を手動で調節する可能性を(以下で説明するように)排除する。
【0020】
ナット106は、ナット106及びピン36の位置の手動調節を可能にする六角レンチなどの工具によって係合されることができる工具頭部係合構造114を有する。同様に、ロックナット108は、六角レンチなどの工具を使用してバルブピンナット106に対してロックナット108を締め付けることを可能にするための工具頭部係合構造116を有する。図示の実施例では、係合構造114及び116は、六角形のソケットである。しかしながら、他の形状又は工具係合手段も可能である。上部プレート64は、開口部又はボア117が設けられて工具係合構造(例えば、ソケット114、116)へのアクセスを可能にしてプレート64の取り外し又はホットランナーアセンブリ10の分解なしでバルブピン位置の手動調節を可能にすることができる。
【0021】
電気コネクタ118、120は、電動モータに電力を供給して制御するために、且つ作動して駆動軸位置を追跡するエンコーダからの信号を受信するために設けられている。
【0022】
冷却液入口ポート122及び冷却液出口ポート124が設けられて冷却液(例えば、冷水又は油)をアクチュエータの本体及び/又はハウジングを通して循環させることを可能して過熱によって引き起こされる劣化又は故障からモータを保護する。
【0023】
アクチュエータ100は、絶縁性支持部材126上に支持されることができる。支持体126は、比較的低い熱伝導率を有することができ、好ましくは有する。部材126の好ましい材料は、ステンレス鋼及びチタン、又はチタンの熱伝導率以下の熱伝導率を有する他の材料である。支持体126は、スクリュー又はボルト(図示せず)などでマニホールド26へ取り外し可能に固定されることができる。
【0024】
組み立てられるとき、バルブピン36の上端は、マニホールド26及び支持体126における開口部及びアクチュエータ100の本体又はハウジングを通してボア104内へ延在して装置10のための垂直にコンパクトな設計を提供する。
【0025】
回転防止プレート又はガイド130は、ボルト132で支持体126へ取り外し可能に固定されることができる。プレート130は、バルブピン36を通過させるための開口134を有する。開口134は、ピン36及びノズル34の長手方向軸線を中心とするピンの回転を防止するために、非円形プロファイルを有するバルブピン36の断面と係合するように構成された形状を有する。図示の実施例では、非円形プロファイルは、2つの対向する平坦な又は平面状表面136(そのうちの1つは
図3に示されている)を含む。平坦な表面136が図示の実施例において開口134の直線縁辺によって係合される一方で、スプライン、溝、及びバルブピン36の回転を防止することができる他の構造などの他の回転防止手段が設けられることができる。
【0026】
マニホールド26及びアクチュエータ100は、上型プレート64及び中間型プレート66によって一般に囲まれた空間に位置する。
【0027】
アセンブリ10は、また、様々な下部支持要素68、だぼ70、及びアセンブリの構成要素の適切な位置合わせ及び間隔をとることを容易にするための上部支持要素72を含むことができる。
【0028】
ピンシール138は、液体樹脂がマニホールド26の流路24から上方に漏れることを防止する。
【0029】
開示された装置は、アクチュエータの裏側(反対のバルブピン又はバルブピン伸長側)から専用工具/レンチ等を使用して、バルブピンを調節することを可能にする。
【0030】
開示された装置は、冷却されたアクチュエータの軸方向のバルブピンへの結合及び分離を可能にすることができる。
【0031】
バルブピンは、アクチュエータの高さ内に吊り下げられることができる。
【0032】
開示された装置は、また、冷却されたアクチュエータが軸方向に、ホットランナーマニホールドへ直接接触する断熱支持体上のバルブピンへ据えつけることを可能にすることができ、ここで、支持体は、アクチュエータの角に沿って突出することができる。
【0033】
図4は、バルブピン36が、バルブピン延長部140によって(
図1及び2に示すように直接というよりもむしろ)間接的に駆動軸102へ結合される代替配設である。
【0034】
アクチュエータ100は、軸方向に、即ち、アクチュエータを軸線105から離れて横方向に移動させることなく、バルブピン36へ設置され且つ結合されることができる。これは、最初にバルブピンを、マニホールドを通して関連するノズル内へ、バルブピンの上端がマニホールドの上部(即ち、ノズルが延在する表面とは反対側の表面)から上方に突出するように、位置決めすることによって達成されることができる。 その後、支持体126は、マニホールドへ(スクリューなどで)取り付けられることができ、回転防止プレート130は、バルブピン36の周りに位置決めされ、ボルト132で支持体へ固定されることができる。次に、ナット106は、バルブピン36の頭部(上端)上へ位置決めされることができる。 アクチュエータ100は、次に、駆動軸110のボアがバルブピンと軸方向に位置合わせされるように、位置決めされる。ナット106の工具係合構造は、次に、アクチュエータ100の上部開口部109を介して、ナット106及びねじナット108を駆動軸102のねじ付きボア104内へ回転させる工具で、アクセスすることができる。
【0035】
上記の説明は例示を意図されるものであり、限定的なものではない。本発明の範囲は、均等物の全範囲とともに添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。将来の発展が当技術において生じ、開示された装置、キット及び方法がそのような将来の実施例内へ組み込まれることが予想され且つ意図されている。 したがって、本発明は、変更及び変形が可能であり、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【国際調査報告】